JP2005187081A - 詰め替え用パウチ - Google Patents

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Abstract

【課題】 製袋、及び液状等の内容物の充填が容易で、使用時には注出口部を容器の口部に確実に固定でき、且つ安定した流れで最後まで安全且つ容易に内容物を移し替えられる安価で使用適性に優れた詰め替え用パウチを生産性よく提供する。
【解決手段】 周囲がヒートシールにより封止され、液状等の内容物を密封包装できるパウチにおいて、パウチ上部のコーナー部もしくはコーナー部の近傍に上方に向く形状の注出口部6を設けると共に、該注出口部6のパウチ上部中央側に容器の口部に嵌合させるための凹状の切り欠き部7を設けて詰め替え用パウチ80を構成する。又、前記凹状の切り欠き部7をパウチを傾けて容器の口部に嵌合させた時、容器の肩部から胴部の形状に対応する形状の切り欠き部8を更にパウチ上部端縁部に設けることも好ましい。
【選択図】 図3

Description

本発明は、液体、粘体、粉体など流動性を有する内容物を密封包装し、使用時に内容物を他の容器に移し替えて使用する詰め替え用パウチに関し、更に詳しくは、内容物の他の容器への移し替えに際して、簡単な操作で一層安全且つ容易に移し替えられるよう注出口部およびその近辺の構成を改善した詰め替え用パウチに関する。
従来、液状などの流動性を有する内容物を密封包装する詰め替え用パウチとしては、自立性があり立体容器としての特徴も一部備えているスタンディングパウチが主に採用され、且つ、開封時に内容物を外にこぼすことなく他の容器に安全に移し替えられるよう、開口部をパウチ上部全体ではなく、コーナー部など一部に設けるとか、或いは、パウチ上部の一部に口径の小さな注出口部を形成する方法、更には、プラスチック成形物などによる別体の注出口をパウチ上部の一部に熱接着して取り付ける方法などが採られていた。
しかしながら、プラスチック成形物による別体の注出口をパウチ上部の一部に取り付ける方法は、製造工程が増え、注出口自体にも費用がかかり、また、注出口を取り付けた空パウチは、厚さが増すため、保管や運搬の費用も割高となり、更に、内容物の充填に際して、例えば充填機のフィーダー部への空パウチのスタッキング数も大幅に減少し、オペレーターが頻繁に空パウチの供給を行う必要が生じるなど、全体としてコストアップと工程及び作業の煩雑さが増す問題があった。
また、パウチ上部の一部に口径の小さな注出口を形成する方法でも、内容物を移し替える際の操作性、安全性は、ある程度は改善できるが、内容物の注出中に流れが安定せず、特に残量が少なくなった場合、パウチの注出口が塞がりやすくなり、また、移し替える容器の口部への注出口の固定も不安定となり、その結果、誤って内容物を外にこぼすことがあり、移し替えの容易性、安全性の点でなお問題があった。
本発明は、このような問題点を解消するためになされたものであり、その目的とするところは、成形物などによる別体の注出口を必要とせず、通常のパウチと同様な工程で生産性よく製造でき、内容物の充填も容易で、しかも使用時には、パウチ上部のコーナー部もしくはコーナー部の近傍に設けられた注出口部の先端部を切り取って開口させることにより、口径の小さなボトルなどに対しても、安全且つ容易に最後まで移し替えることができるという、安価で使用適性に優れた詰め替え用パウチを生産性よく提供することにある。
上記の課題は、以下の本発明により解決することができる。
即ち、請求項1に記載した発明は、周囲の端縁部がヒートシールにより封止され、流動性を有する内容物が密封包装されるパウチにおいて、パウチ上部のコーナー部もしくはコーナー部の近傍に、上方に向く形状の注出口部が設けられ、且つ、該注出口部のパウチ上部中央側に、容器の口部に嵌合させるための凹状の切り欠き部が設けられていることを特徴とする詰め替え用パウチからなる。
このような構成を採ることにより、内容物が充填密封された詰め替え用パウチを使用する際、注出口部の先端のヒートシール部を切り取って注出口を開口させ、次いで、パウチを横に傾けて、注出口部のパウチ上部中央側に設けられている凹状の切り欠き部を移し替えを行う容器の口部に嵌合させることにより、注出口が容器の口部に確実に固定される。この時、パウチは、通常の場合とは逆に注出口が上になり、パウチの本体部分がそれよりも下になる位置取りとなる。従って、その後はパウチを徐々に反転させながら内容物を安全に注出することができる。
このようにして注出を行うことにより、注出開始時に勢いよく内容物が流出することもなく、また、注出口の上部に空間ができ、内容物の注出量に応じて空気がパウチ内に流入するので、内部が減圧して注出口が塞がることもなく、更に、内容物の流出状態を見ながら注出できるので、流れを調節しやすく安心感があり、最後まで安定した流れで内容物を外にこぼすことなく安全に移し替えることがでる。
請求項2に記載した発明は、周囲の端縁部がヒートシールにより封止され、流動性を有する内容物が密封包装されるパウチにおいて、パウチ上部のコーナー部に、上方に突出する形状の注出口部が設けられ、且つ、該注出口部のパウチ上部中央側に、容器の口部に嵌合させるための凹状の切り欠き部が設けられると共に、注出口部が設けられている側のパウチ側部をヒートシールする胴部ヒートシール部が、その上部近傍に、注出口の開口を安定化させるための内側に膨らむ膨らみ部を有する形状にヒートシールされていることを特徴とする詰め替え用パウチからなる。
尚、前記膨らみ部の形状は、特に限定するものではないが例えば内側に弓状などに膨らむ形状が好ましい。
このような構成を採ることにより、前記請求項1に記載した発明と同様な作用、効果が得られると同時に、注出口部の先端のヒートシール部を切り取って開封し、内容物の移し替えを行う際、このパウチの本来の使用法である注出口部を上にして、パウチの本体部分がそれよりも下になる位置取りでの注出はもとより、通常のパウチと同様、注出口部を下にする位置取りで注出を行った場合でも、安定した形状の開口部が形成され、その保形性もよくなるため、途中で開口部が塞がることもなく、最後まで安全に内容物を移し替えることができる。
請求項3に記載した発明は、前記胴部ヒートシール部の上部近傍に設けられた膨らみ部が、その他の胴部ヒートシール部と略同一幅となるように、膨らみ部の外側に膨らみ部に対応する形状の切り欠き部が設けられていることを特徴とする請求項2に記載の詰め替え用パウチからなる。
このような構成を採ることにより、前記請求項2に記載した発明の作用、効果に加えて、注出口部の先端のヒートシール部を切り取って開封し、内容物の移し替えを行う際、開口に対する余分な抵抗力が除かれ、安定した形状の開口部が一層スムーズに形成され、その保形性もよくなるため、途中で開口部が塞がることもなく、最後まで安全に内容物を移し替えることができる。
請求項4に記載した発明は、前記凹状の切り欠き部を容器の口部に嵌合させた時、容器の肩部から胴部の形状に対応する形状の切り欠き部が、更にパウチ上部の端縁部に設けられていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の詰め替え用パウチからなる。
このような構成をとることにより、前記請求項1乃至3のいずれかに記載した発明の作用、効果に加えて、前記凹状の切り欠き部をパウチを横に傾けて容器の口部に嵌合させた時、パウチの上部端縁部には、容器の肩部から胴部の形状に対応する形状の切り欠き部が設けられているので、パウチの上部が容器の肩部、胴部にぶつかって邪魔されることもなく、注出口の立ち上がり部の凹状の切り欠き部を容器の口部にピッタリと嵌合でき、注出口の容器口部への固定も一層安定した状態で行え、移し替えの操作が一層容易になる。
また、請求項5に記載した発明は、前記注出口部に易開封処理部が設けられていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の詰め替え用パウチからなる。
このような構成を採ることにより、前記請求項1乃至4のいずれかに記載した発明の作用、効果に加えて、注出口を開口する際、鋏などの道具を使うことなく手だけで、所望の位置で容易に注出口部の先端部を切り取って注出口を開口させることができる。
前記注出口部に設ける易開封処理部は、通常のパウチでも多用されるノッチのほか、レーザー光照射などによるハーフカット線、或いは、機械的手段で設けられる端縁部の端縁線と略直角方向に向く細長くて小さな傷痕の群(例えば、特開昭61−142159に開示される)など、いずれも適用できる。
尚、前記ノッチは、通常I字型やV字型のノッチが利用されているが、形状は特に限定されず、切り取り方向に鋭角部分を有する形状であれば何でも使用できる。
請求項6に記載した発明は、前記注出口部のパウチ中央側の横下部から、注出口部を設けた側と反対側のパウチ側面に向けて斜め下方に伸びる直線状の折り目線が、パウチ両面の壁面フィルムの同位置に重なるように設けられていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の詰め替え用パウチからなる。
このような折り目線は、例えば雄型と雌型とを用いる熱エンボス方式などにより容易に設けることができ、製袋機でパウチ両面の壁面フィルムが重ね合わされる前の位置に、その装置を組み込むことにより製袋とインラインで設けることができる。
このような構成を採ることにより、パウチに充填された内容物を他の容器に移し替える際、前記折り目線を折り曲げ、この部分でパウチを下から手で支えながら注出することができるので、手触りがソフトになり、支え易く、一層容易に内容物を移し替えることができる。
請求項7に記載した発明は、前記直線状の折り目線が、その上側延長線が注出口の開口部を通るように設けられていることを特徴とする請求項6に記載の詰め替え用パウチである。
このような構成を採ることにより、前記請求項6に記載した発明の作用効果に加えて、パウチ内の内容物を他の容器に移し替える際、直線状の折り目線を折り曲げ、この部分を下から手で支えて注出を行うことにより、注出口部の両面のフィルムを互いに外側に湾曲させた状態、即ち、注出口を筒状に開口させた状態に一層確実に保持できるので、開口部の保形性が更に向上し、注出の途中で注出口が塞がることがなく、一層容易に内容物を最後まで安全に移し替えることができる。
そして、請求項8に記載した発明は、前記直線状の折り目線で区画されるパウチ上部コーナー部の領域に、前記直線状の折り目線を最下段として、その上に、これと平行する形状、または、その上端近傍から裾広がりの放射状に、複数本の折り目線が設けられていることを特徴とする請求項6または7に記載の詰め替え用パウチからなる。
このような構成を採ることにより、前記請求項6、7に記載した発明の作用、効果に加えて、パウチ内の内容物を他の容器に移し替える際、折り目線でパウチの上部コーナー部をどの位置でも容易に折り曲げることができ、また、折り目線が滑り止めの作用も有し、更に、内容物の量に応じて適宜折り目線の折り位置を変えながら注出することができるので、特に注出の初期で内容物の量の多い時に、深い折り位置を採りすぎて、余分な内圧が掛かることもなくなり、一層安全且つ容易に内容物を移し替えることができるようになる。
尚、本発明において、パウチ本体の形態は、特に限定はされず、例えば三方シール形式、四方シール形式、ピロー形式などの平パウチのほか、スタンディングパウチなど、いずれの形態も使用することができる。
また、本発明の詰め替え用パウチにおいて、内容物の充填は、通常のパウチと同様に、上部ヒートシール部を内容物の充填前は未シールの開口部とし、この部分から内容物を充填し、その後ヒートシールして密封することができる。また、例えばパウチ上部のコーナー部の注出口部近辺を先にヒートシールしておいて、残りの上部ヒートシール部を未シールの開口部とし、この部分から内容物を充填し、その後この開口部をヒートシールして密封してもよい。
以上詳しく説明したように、本発明によれば、製袋、および内容物の充填が容易に行え、且つ、使用時には、注出口部を容易に開口でき、ボトルなど他の容器への内容物の移し替えも、注出口のパウチ上部中央側に設けられた凹状の切り欠き部を、パウチを横に傾けて容器の口部に嵌合させることにより、注出口が確実に容器の口部に固定され、しかもこの時、注出口を上にして、内容物が充填されているパウチ本体部分が下になる形態で、徐々にパウチ本体部分を振り子状に持ち上げながら注出を行うことができるため、パウチ内部が減圧して注出口が途中で塞がることもなく、最後まで安定した流れで安全且つ容易に移し替えることのできる詰め替え用パウチを生産性よく、安価に提供できる効果を奏する。
以下に本発明の詰め替え用パウチの製造に用いるフィルム、およびその製袋方法など実施の形態について説明する。
先ず、本発明の詰め替え用パウチの製造に用いるフィルムは、主にプラスチックを主体とする積層フィルムが用いられるが、特に限定はされず、各種パウチに用いられている公知の積層フィルムは、いずれも使用できる。これらの中から、包装する内容物の種類や充填後の加熱処理の有無など使用条件に応じて適するものを自由に選択して使用することができる。
好ましく使用できる積層フィルムの構成の具体例として、以下のようなものが挙げられる。
(1) ONフィルム/接着剤/L・LDPEフィルム(シーラント層)
(2) ONフィルム/接着剤/一軸延伸HDPEフィルム/接着剤/L・LDPEフィルム(シーラント層)
(3) ONフィルム/接着剤/一軸延伸PPフィルム/接着剤/L・LDPEフィルム(シーラント層)
(4) ONフィルム/接着剤/一軸延伸PPフィルム/接着剤/アルミニウム箔/接着剤/L・LDPEフィルム(シーラント層)
(5) ONフィルム(シリカ蒸着層)/接着剤/一軸延伸HDPEフィルム/接着剤/L・LDPEフィルム(シーラント層)
(6) ONフィルム/アンカーコート層/共押し出しコート層(HDPE層/L・LDPE層)(シーラント層はL・LDPE層)
(7) ONフィルム/アンカーコート層/共押し出しコート層(HDPE層/LDPE層)/接着剤/L・LDPEフィルム(シーラント層)
(8) PETフィルム/接着剤/アルミニウム箔/接着剤/ONフィルム/接着剤/L・LDPEフィルム(シーラント層)
(9) PETフィルム/接着剤/アルミニウム箔/接着剤/ONフィルム/接着剤/CPPフィルム(シーラント層)
(10)PETフィルム/接着剤/ONフィルム/接着剤/アルミニウム箔/接着剤/L・LDPEフィルム(シーラント層)
(11)PETフィルム/接着剤/ONフィルム/接着剤/アルミニウム箔/接着剤/CPPフィルム(シーラント層)
(12)PETフィルム/接着剤/EVOHフィルム/接着剤/ONフィルム/接着剤/CPPフィルム(シーラント層)
などが挙げられるが、これらに限定されるものではなく様々な組み合わせの積層フィルムを使用することができる。
尚、上記において、ONフィルムは2軸延伸ナイロンフィルム、L・LDPEは直鎖状低密度ポリエチレン、HDPEは高密度ポリエチレン、LDPEは低密度ポリエチレン、PPフィルムはポリプロピレンフィルム、PETフィルムは2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム、EVOHフィルムはエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物フィルム、CPPフィルムは無延伸ポリプロピレンフィルムを指すものである。
また、アンカーコートは、押し出しコーティングで樹脂を積層する際、接着性を向上させるために基材フィルム側に予めコーティングするものでプライマーコートの一種である。
前記の積層フィルムの構成において、ONフィルム、PETフィルムは、基材フィルムとしてパウチに機械的強度や印刷適性を付与し、一軸延伸HDPEフィルム、一軸延伸PPフィルムは、その延伸方向をパウチを開口させる際の引き裂き方向と一致するように用いることにより、引き裂きの方向性を一層安定化させることができる。
そして、アルミニウム箔、シリカ蒸着層、EVOHフィルムなどは、ガスバリヤー性を付与するために積層するものである。
また、シーラント層としては、L・LDPEフィルムとCPPフィルムの2種類の例を挙げたが、L・LDPEフィルムは、ヒートシールの安定性や耐内容物性、例えば界面活性剤に対する耐ストレスクラッキング性などに優れ、CPPフィルムは、耐熱性、低臭性に優れており、これらの性能を必要とする内容物の包装用に適している。
シーラント層には上記のほか、充填される内容物に応じて、エチレン・αオレフィン共重合体、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・アクリル酸共重合体、エチレン・アクリル酸エステル共重合体、アイオノマー、ポリエステル系樹脂なども適宜選択して使用することができる。
特に、エチレン・αオレフィン共重合体でメタロセン系触媒を用いて重合したものは、分子量分布の幅が狭く、共重合比も安定しているため、低温ヒートシール性や、熱間シール性に優れており、ガセットパウチ、スタンディングパウチなどヒートシール部にフィルムの重なりの差による段差のあるパウチのシーラント層にはシール抜けによるピンホールの発生を防止できる点で適している。
更に、該共重合体にオレフィン系エラストマーをブレンドしたものを用いることにより、シーラント層の熱流動性が改善され、前記段差によるピンホールの発生も一層効果的に防止することができる。
次に、以上のような積層フィルムを用いて製造する本発明の詰め替え用パウチの製造方法について説明する。
本発明の詰め替え用パウチは、先にも説明したように、主に、パウチ上部の形状にその特徴を有するものであり、パウチ本体の形態は、特に限定されず、例えば三方シール形式、四方シール形式、ピロー形式などの平パウチのほかスタンディングパウチなど、いずれの形態も採ることができる。
従って、本発明の詰め替え用パウチの製袋には、その本体部分の形態に応じて、それぞれ従来公知の製袋機を利用することができ、これに前記注出口部および凹状の切り欠き部、そして、前記容器の肩部から胴部の形状に対応する形状などの切り欠き部、ノッチその他の易開封処理部、折り目線などを設けるためのヒートシール装置、トリミング装置、エンボス装置、その他の加工装置を組み込むか、或いはこれらの一部を別ラインで準備することにより、インラインまたはオフラインのいずれの方法によっても本発明の詰め替え用パウチを容易に製造することができる。
以下に、図面および試験例により本発明を更に具体的に説明する。
但し、本発明はこれらの図面および試験例に限定されるものではない。また、図面に付した符号は、異なる図面においても同じ名称の部分には同じ符号を用いた。
図1〜図15は、それぞれ本発明の詰め替え用パウチの一実施例の構成を説明する正面図である。各図において、パウチ上部の上部ヒートシール部5は、内容物充填後にヒートシールするものであるが、構成を分かりやすくするため予めその形状を図示した。
図1において、詰め替え用パウチ60は、その本体部分がスタンディングパウチ形態に製袋されている。即ち、底部1が常法に従ってフィルムを内側に折り返してなるガセット形式で形成され、内側に折り込まれたフィルムの両側下端近傍には、符号は付していないが、半円状の切り欠き部が設けられると共に、底部1が舟形のシールパターンにより底部ヒートシール部2でヒートシールされ、また、パウチの胴部は、前後2面の壁面フィルムの両側端縁部を胴部ヒートシール部3でヒートシールして形成される。
そして、パウチの上部のコーナー部(図では右側のコーナー部)には、注出口部6が延設されると共に、その内部がパウチ本体の内部と連通するように、その上側周囲の端縁部が注出口部ヒートシール部4と胴部ヒートシール部3の上部により封止されている。
また、注出口部6のパウチ上部中央側には、容器の口部に嵌合させるための凹状の切り欠き部7が設けられ、その上の注出口部6の端縁部(ヒートシール部)には、易開封処理部としてV字型のノッチ9が設けられて構成されている。
このような形態の詰め替え用パウチ60は、内容物の充填前は、例えば上部ヒートシール部5が未シールで開口しており、この部分から液状などの内容物を充填シール機で充填し、その後、脱気シールなどにより上部ヒートシール部5をヒートシールして密封包装することができる。
尚、上部ヒートシール部5の形状は、通常の一定幅の直線状パターンでもよいが、図に示すような傾斜を有するパターンでヒートシールすることにより、内容物を移し替える際、より容易に残液がないように移し替えることができる。
また、このような詰め替え用パウチ60は、内容物充填後、自立性があり、外観に優れると共に、取り扱いも容易であり、内容物をボトルなど他の容器に移し替える際には、ノッチ9を利用して注出口部6を開口させ、パウチを横に傾けて凹状の切り欠き部7を容器の口部に嵌合させることにより、注出口が固定され、図13に示すように、パウチの注出口を上にして、本体部分が下になるようにして移し替えを行うことができるため、傾けた注出口の上部に空間をもたせながら注ぎ出すことができ、パウチ内部が減圧して注出口が塞がるようなこともなく、最後まで安定した流れで安全且つ容易に移し替えることができる。
図2に示した詰め替え用パウチ70は、前記図1に示した詰め替え用パウチ60とは、パウチの上部の構成は全く同一であり、パウチの本体部分を四方シール形態で製袋した点でのみ異なるものである。従って、内容物充填後のパウチに自立性はなく、その取り扱い易さ、外観などの点ではやや劣るが、製袋が容易で生産性がよく、コスト面で安価である利点があり、内容物の移し替えの際の操作性や作用、効果などは略同様であるため、廉価タイプの詰め替え用パウチとして優れている。
図3に示した詰め替え用パウチ80は、図1に示した詰め替え用パウチ60の構成において、凹状の切り欠き部7をパウチを横に傾けて容器の口部に嵌合させた時、容器の肩部から胴部の形状に対応する形状の切り欠き部8を更にパウチ上部の端縁部に設けて構成したものである。
このような構成を採ることにより、前記図1に示した構成の詰め替え用パウチ60で説明した特徴、および作用、効果に加えて、前記凹状の切り欠き部7を容器の口部に嵌合させた時、図14に示すように、パウチの上部が容器の肩部や胴部にぶつかって邪魔になることがなく、容易にピッタリと嵌合でき、注出口の容器口部への固定もより安定した状態で行え、内容物の移し替えを一層安全且つ容易に行えるようになる。
図4に示した詰め替え用パウチ90は、前記図3に示した詰め替え用パウチ80とは、パウチの上部の構成は全く同一であり、パウチの本体部分をスタンディングパウチから四方シール形態に変えて製袋した点でのみ異なるものである。
従って、この場合も、内容物充填後のパウチに自立性はなく、その取り扱い易さ、外観などの点ではやや劣るが、製袋が容易で生産性がよく、コスト面で安価である利点があり、内容物の移し替えの際の操作性や作用、効果などは図3に示した詰め替え用パウチ80と同様であるため、その廉価タイプの詰め替え用パウチとして有用である。
図5に示した詰め替え用パウチ100は、図1に示した詰め替え用パウチ60と同様に、パウチ本体はスタンディングパウチ形式で形成するが、上部ヒートシール部5の形状を図に示すように変え、注出口部6をパウチ上部のコーナー部にその上部がパウチ上端のラインから突出しないように設けると共に、該注出口部6のパウチ上部中央側の位置に、容器の口部に嵌合させるための凹状の切り欠き部7を図に示すような形状に設けることにより、注出口部6の先端のヒートシール部を切り取って開封する際に利用する摘み片12およびノッチ形状の鋭角部分が形成されるようにし、更に、パウチ両面の壁面フィルムには、注出口部6のパウチ中央側の横下部から、注出口部6を設けた側と反対側のパウチ側面に向けて斜め下方に伸びる直線状の折り目線11を壁面フィルムの同位置に重なるように設けて構成したものである。
このような構成を採ることにより、内容物が充填された詰め替え用パウチ100は自立性を有すると共に、注出口部6がパウチ上部から突出していないため、搬送、陳列などの際、取扱いが容易であり、使用時には、摘み片12およびノッチ形状の鋭角部分を利用して容易に注出口部6を開封でき、更に、凹状の切り欠き部7の底部をボトルなど容器の口部に嵌合させることにより、注出口部が容器の口部に固定され、また、折り目線11を折り曲げることにより、パウチを手で支え易くなり、安全且つ容易に内容物を移し替えることができるものである。
図6に示した詰め替え用パウチ110は、前記図5に示した詰め替え用パウチ100とは、その底部1、胴部ヒートシール部、上部ヒートシール部、注出口部6、そして、折り目線11の構成は同一であり、注出口部6のパウチ上部中央側に設けた凹状の切り欠き部のみを、図に示すようにミシン目線10とその両端のノッチ9、9′に変えて構成したものである。
このような構成を採ることにより、凹状の切り欠き部が予め切り欠かれていないため、内容物の充填の際、パウチ上部全体を開口部として容易に充填、シールすることができる利点があり、更に、内容物をボトルなどに移し替える際には、ノッチ9を起点としてミシン目線10を切り離すことにより、容易に前記図5に示した詰め替え用パウチ100と同様な凹状の切り欠き部と、摘み片12とが形成され、次いで、摘み片12を摘んでI字型のノッチ9′を利用して横方向に引き裂くことにより、容易に注出口部6の先端部を切り取って開封することができる。従って、その後は前記図5に示した詰め替え用パウチ100と同様に、安全且つ容易に内容物を移し替えることができるものである。
図7に示した詰め替え用パウチ120は、図3に示した詰め替え用パウチ80の構成を一部変更して構成したものである。
変更箇所は、注出口部6の位置をパウチ上部のコーナー部から若干中央部寄りに移動させ、且つ、凹状の切り欠き部7の上、即ち、注出口部6のパウチ中央側の上部側面のヒートシール部の幅を拡げて摘み片12を設け、注出口部6の開封を容易にすると共に、図において注出口部6の右側の上部ヒートシール部5を上方に盛り上げて膨らみ部(符号は付けていない)を設け、内容物の移し替えを行う際、この部分を摘めるようにして移し替えの操作を一層容易にできるようにしたものである。
従って、上記図7に示した詰め替え用パウチ120の構成を採ることにより、前記図3で説明したパウチの作用、効果に加えて、注出口部6の開封が一層容易に行え、また、内容物の移し替えの操作も一層容易に行える効果を奏するものである。
図8に示した詰め替え用パウチ130も、前記図7に示した詰め替え用パウチ120と同様、図3に示した詰め替え用パウチ80の構成を一部変更して構成したものである。
この場合、変更箇所は、注出口部6の位置をパウチ上部のコーナー部から若干中央部寄りに移動させると共に、注出口部6の両側の上部側面のヒートシール部の幅を拡げて、両側に摘み片12を設けた点である。
このような摘み片12を設けることにより、左右のどちらからでも摘み片12を摘んで横方向に引っ張ることにより、摘み片12の下の切り欠き部の鋭角部分がノッチの役割を果たし、一層容易に注出口部6を開封できるようなる。
また、このような摘み片12を両側に設けることにより、注出口部6の上部の形状が、ボトルのキャップと同様な形状となるため、一見して注出口部6の位置を判別できる効果を奏する。
従って、図8に示した詰め替え用パウチ130のような構成を採ることにより、前記図3で説明したパウチの作用、効果に加えて、上記の作用、効果が得られるようになる。
図9は、請求項2に記載した発明の詰め替え用パウチの一実施例の構成を示す正面図であり、詰め替え用パウチ140は、パウチ本体がスタンディングパウチ形式に形成され、パウチ上部のコーナー部(図において右側のコーナー部)に注出口6がやや突出するように延設され、その周囲が上部ヒートシール部5の一部と、右側の胴部ヒートシール部3の上部とで封止されている。そして、注出口部6のパウチ上部中央側には、容器の口部に嵌合させるための凹状の切り欠き部7を図に示す形状に設けることにより、注出口部6の先端のヒートシール部を切り取って開封する際に利用する摘み片12、およびその下にノッチ状の鋭角部分が形成されるようにしたものである。
また、注出口部6側の胴部ヒートシール部3の上部近傍に、図のように内側に弓状に膨らむ膨らみ部13を設けて、注出口部6が逆漏斗形に開口するように構成されている。
このような構成を採ることにより、パウチに自立性があり、内容物が充填密封されたパウチの使用に際して、摘み片12とその下の切り欠き部7で形成されるノッチ状の鋭角部分により、容易に注出口部6を開封することができる。
開封された注出口部6は、両側が切り欠き部7の下の上部ヒートシール部5と胴部ヒートシール部3の膨らみ部13とにより、パウチの内部に向かって逆漏斗形になっているため、内容物の注出時、開口し易く、その保形性もよい。
従って、このパウチの本来の使用法である凹状の切り欠き部7を容器の口部に嵌合させ、注出口部6を上にしてパウチの本体部分がそれよりも下になる位置取りでの注出はもとより、通常のパウチと同様、注出口部6を下にする位置取りで注出を行った場合でも、開口が安定化されているため、途中で開口部が塞がるようなことがなく、最後まで安全に内容物を容器に移し替えることができる。
また、注出口部6がパウチの上方に突出するように設けられているため、長さの調節が容易で、パウチに対する内容物の充填容量を増すことができ、パウチを有効に使用できると同時に、注出の操作も容易に行える効果がある。
図10に示した詰め替え用パウチ150は、前記図9に示した詰め替え用パウチ140の構成において、パウチ両面の壁面フィルムに、注出口部6のパウチ中央側の横下部から、注出口部6を設けた側の反対側のパウチ側面に向けて斜め下方に伸びる直線状の折り目線11を壁面フィルムの同位置に重なるように追加して設けた構成である。
このような構成を採ることにより、前記図9に示した詰め替え用パウチ140で説明した作用、効果に加えて、内容物を他の容器に移し替える際、折り目線11を折り曲げて、この部分でパウチを下から手で支えて注出することができるので、手触りがソフトになり、支え易く、一層容易に内容物を移し替えることができる。
図11に示した詰め替え用パウチ160は、前記図9に示した詰め替え用パウチ140に対して、注出口部6が設けられている側の胴部ヒートシール部3の膨らみ部13が、その他の胴部ヒートシール部と略同一幅となるように、膨らみ部13の外側に膨らみ部13に対応する形状の切り欠き部14を追加して設けた構成である。
このような構成を採ることにより、前記図9に示した詰め替え用パウチ140で説明した作用、効果に加えて、内容物を他の容器に移し替える際、注出口の開口に対する余分な抵抗力が除かれるため、安定した形状の開口部が一層スムーズに形成され、その保形性もよくなる。
従って、注出の途中で開口部が塞がることもなく、最後まで安全且つ容易に内容物を移し替えることができる。
図12に示した詰め替え用パウチ170は、前記図11に示した詰め替え用パウチ160に対して、パウチ両面の壁面フィルムに、注出口部6のパウチ中央側の横下部から、注出口部6を設けた側と反対側のパウチ側面に向けて斜め下方に伸びる直線状の折り目線11を壁面フィルムの同位置に重なるように追加して設けた構成である。
このような構成をとることにより、前記図11に示した詰め替え用パウチ160で説明した作用、効果に加えて、内容物を他の容器に移し替える際、折り目線11を折り曲げて、この部分でパウチを下から手で支えながら注出することができるので、手触りがソフトになり、支え易く、一層安全且つ容易に内容物を移し替えることができる。
図13に示した詰め替え用パウチ180は、請求項7に記載した発明の一実施例に相当する構成であり、前記図12に示した詰め替え用パウチ170の構成において、注出口部6のパウチ中央側の横下部から注出口部6と反対側のパウチ側面に向けて、パウチ両面の壁面フィルムに設けた斜め下方に伸びる直線状の折り目線11を、その上側延長線が注出口の開口部を通るように設けたものである。
このような構成をとることにより、前記図12に示した詰め替え用パウチ170で説明した作用、効果に加えて、パウチ内の内容物を他の容器に移し替える際、直線状の折り目線を折り曲げ、この部分を下から手で支えて注出を行うことにより、注出口部の両面のフィルムを互いに外側に湾曲させた状態、即ち、注出口を筒状に開口させた状態に保持できるので、開口部の保形性が向上し、注出の途中で注出口が塞がることがなく、一層容易に内容物を最後まで安全に移し替えることができる。
図14に示した詰め替え用パウチ190は、請求項8に記載した発明の一実施例に相当する構成であり、前記図13に示した詰め替え用パウチ180の構成において、直線状の折り目線11で区画されるパウチ上部コーナー部の領域に、前記折り目線11を最下段として、その上に、これと平行するように複数本の折り目線11を設けて構成したものである。
このような構成をとることにより、前記図13に示した詰め替え用パウチ180で説明した作用、効果に加えて、パウチ内の内容物を他の容器に移し替える際、複数本の折り目線11でパウチの上部コーナー部をどの位置でも容易に折り曲げることができ、また、これが滑り止めにもなり、更に、内容物の量に応じて適宜折り目線11の折り位置を変えながら注出することができるので、特に注出の初期など内容物の量の多い時に、深い折り位置を採りすぎて、余分な内圧が掛かることもなくなり、一層安全且つ容易に内容物を移し替えることができるようになる。
図15に示した詰め替え用パウチ200も、請求項8に記載した発明の一実施例に相当する構成であり、前記図13に示した詰め替え用パウチ180の構成において、直線状の折り目線11で区画されるパウチ上部コーナー部の領域に、前記折り目線11を最下段として、その上に、その上端近傍から裾広がりの放射状に複数本の折り目線11を設けて構成したものである。
このような構成をとることにより、前記図13に示した詰め替え用パウチ180で説明した作用、効果に加えて、この場合も、パウチ内の内容物を他の容器に移し替える際、複数本の折り目線11でパウチの上部コーナー部をどの位置でも容易に折り曲げることができ、また、これが滑り止めにもなり、更に、内容物の量に応じて適宜折り目線11の折り位置を変えながら注出することができるので、一層安全且つ容易に内容物を移し替えることができるようになる。
図16は、図1または図2に示した詰め替え用パウチ60、70に充填された内容物を容器(ボトル)に移し替える際の状態を示す要部の説明図である。
図16に示されるように、容器(ボトル)50の口部51に、パウチの注出口部の中央側に設けられた凹状の切り欠き部を嵌合させることにより、開口した注出口40が容器の口部51に固定され、パウチの注出口40を上にして、本体部分が下になるようにして内容物の移し替えを行えるので、注出口40の上部には空間があり、注出量に応じてこの部分から空気がパウチ内に入るため、内部が減圧にならず、途中で注出口が塞がることもなく安定した流れで最後まで安全且つ容易に内容物を移し替えることができる。
また、図17は、図3または図4に示した詰め替え用パウチ80、90に充填された内容物を容器(ボトル)に移し替える際の状態を示す要部の説明図である。
図17において、詰め替え用パウチ80、90は、前記図3または図4に示したように、パウチ上部のコーナー部に注出口部6が設けられると共に、該注出口部6のパウチ上部中央側に、容器の口部51に嵌合させるための凹状の切り欠き部7が設けられ、更に、この凹状の切り欠き部7をパウチを横に傾けて、容器の口部51に嵌合させた時、容器の肩部から胴部の形状に対応する形状の切り欠き部8が、パウチ上部の端縁部に設けられて構成されている。
従って、図17に示すように、詰め替え用パウチ80、90の注出口部6を開封して注出口40を開口させ、パウチを横に傾けて前記凹状の切り欠き部7を容器の口部51に嵌合させた時、パウチの上部が容器50の肩部や胴部にぶつかって邪魔されることなくピッタリと嵌合でき、注出口40の容器口部51への固定も一層安定した状態で行え、内容物の移し替え操作が一層容易になり、注出口が途中で塞がることもなく安定した流れで最後まで安全且つ容易に移し替えることができる。
〔試験例1〕
図1に示した構成の詰め替え用パウチを作製することとし、厚さ15μmの2軸延伸ナイロンフィルム(ON)と厚さ100μmの直鎖状低密度ポリエチレンフィルム(L・LDPE)とを常法に従ってドライラミネート方式で貼り合わせて積層フィルムを作製し、これを壁面フィルムと底面フィルムとに共通に用いて、パウチの各部の寸法を下記のように設定して試験例1の詰め替え用パウチを作製した。
パウチの本体部分の外形寸法は、幅150mm、長さ230mmとし、底部1は、折り込み部の高さを40mmとし、舟形のシールパターンで底部ヒートシール部2をヒートシールしてスタンディングパウチ形式の底部1を形成すると共に、左右両側の胴部ヒートシール部3は、シール幅5mmでヒートシールした。
また、注出口部6は、幅33mm、高さ15mmでパウチ本体の上辺右側端部に延設されるようにし、周囲のヒートシール部は、上部と右側部が幅5mm、左側部は幅7mmとし、更に左側下部(パウチ本体上部にあたる位置)では、幅12mm迄広げてヒートシールした。この時、パウチ上部に残る開口部(上部ヒートシール部5)の幅は、107mmである。
また、注出口部6のパウチ上部中央側に設ける凹状の切り欠き部7は、幅4mm、深さ3mmとなるようにした。
上記注出口部6の有効折径(シール部を除く幅)は、21mmである。そして、易開封処理部はV字型ノッチ9として前記凹状の切り欠き部7の上2.5mmの位置に設けて構成した。
また、内容物充填後の前記開口部ヒートシール部5のシールに用いるヒートシールパターンは、左側端部のシール幅が35mmで、右側端部のシール幅が7mmとなる傾斜を有する形状のシールパターンとした。
以上のように作製した試験例1の詰め替え用パウチに、上部の開口部から、内容物として液体洗髪剤550mlを充填した後、開口部を脱気シールにより密封して包装体を作製した。(試料数20個)
上記包装体は、35℃で3か月間の保存後も自立性に支障はなく、外観も良好で内容物の漏れも認められなかった。
また、使用適性をテストするため、ノッチを利用して注出口を開口させ、口部の内径が22mmのプラスチック製ボトルに内容物の移し替えを行った結果、注出口の開口性、および凹状の切り欠き部7による注出口のボトル口部への固定性もよく、内容物を外にこぼすことなく、安定した流れで安全且つ容易に最後まで移し替えることができた。
〔試験例2〕
図3に示した構成の詰め替え用パウチを作製することとし、積層フィルムには、外側からPETフィルム(厚さ12μm)、ONフィルム(厚さ15μm)、アルミニウム箔(厚さ7μm)、L・LDPEフィルム(厚さ70μm)の順にそれぞれをドライラミネート方式で貼り合わせた積層フィルムを用い、また、各部の寸法については、試験例1の詰め替え用パウチの各部の寸法の中、下記の部分のみを変更して試験例2の詰め替え用パウチを作製した。
図3に示した詰め替え用パウチ80が、図1に示した詰め替え用パウチ60と異なる点は、パウチ上部のコーナー部に延設された注出口部6のパウチ上部中央側に設けた凹状の切り欠き部7を、内容物を移し替える容器の口部に嵌合させた時、容器の肩部から胴部の形状に対応する形状の切り欠き部8が、更にパウチ上部の端縁部に設けられている点である。
従って、前記試験例1の詰め替え用パウチにそのまま上記切り欠き部8を設けた場合には、その分だけ充填容量が減少するため、これを補えるようパウチの本体部分を長くして作製したものである。
今、移し替えを行う容器として、口部の長さが15mm、肩部の幅(片側の幅)が20mm、そして、肩部の先端から略垂直な線で胴部が形成される形状のボトルを用いることとし、パウチの形状を、注出口部6、およびそのパウチ上部中央側に設けた凹状の切り欠き部7、そしてV字型ノッチ9は、前記試験例1の詰め替え用パウチと同一とし、パウチ本体部分の長さを試験例1のパウチよりも20mm長くしておいて、パウチ上部の端縁部に設ける前記切り欠き部8を、凹状の切り欠き部7の窪みの底からパウチ中央側に15mmの位置を起点として、ここからやや斜め下方向に深さ20mmで、そこから左横方向にパウチの左側端部までを切り欠く形状に設けて試験例2の詰め替え用パウチを作製した。
尚、この詰め替え用パウチの開口部(上部ヒートシール部5)の幅は97mmであり、内容物充填後、この部分をヒートシールするヒートシールパターンの幅もこれに合わせて変更した。
以上のように作製した試験例2の詰め替え用パウチに、試験例1と同様に、上部開口部から、内容物として液体洗髪剤550mlを充填した後、開口部を脱気シールにより密封して包装体を作製した。(試料数20個)
上記包装体についても、35℃で3か月間の保存テストを行ったが、自立性、外観とも良好で、内容物の漏れもなかった。
また、使用適性についても、ノッチによる開口性は良好で、口部の内径が22mmのプラスチック製ボトルへの移し替えも、注出口のパウチ上部中央側に設けた凹状の切り欠き部7をボトルの口部に嵌合させる際、パウチ上部がボトルの肩部や胴部に当たって邪魔されることもなく容易に嵌合でき、注出口のボトル口部への固定も一層確実に行われ、安定した流れで最後まで安全且つ容易に内容物を移し替えることができた。
本発明の詰め替え用パウチの第1の実施例の構成を説明する正面図である。 本発明の詰め替え用パウチの第2の実施例の構成を説明する正面図である。 本発明の詰め替え用パウチの第3の実施例の構成を説明する正面図である。 本発明の詰め替え用パウチの第4の実施例の構成を説明する正面図である。 本発明の詰め替え用パウチの第5の実施例の構成を説明する正面図である。 本発明の詰め替え用パウチの第6の実施例の構成を説明する正面図である。 本発明の詰め替え用パウチの第7の実施例の構成を説明する正面図である。 本発明の詰め替え用パウチの第8の実施例の構成を説明する正面図である。 本発明の詰め替え用パウチの第9の実施例の構成を説明する正面図である。 本発明の詰め替え用パウチの第10の実施例の構成を説明する正面図である。 本発明の詰め替え用パウチの第11の実施例の構成を説明する正面図である。 本発明の詰め替え用パウチの第12の実施例の構成を説明する正面図である。 本発明の詰め替え用パウチの第13の実施例の構成を説明する正面図である。 本発明の詰め替え用パウチの第14の実施例の構成を説明する正面図である。 本発明の詰め替え用パウチの第15の実施例の構成を説明する正面図である。 図1または図2に示した詰め替え用パウチに充填された内容物を容器(ボトル)に移し替える際の状態を示す要部の説明図である。 図3または図4に示した詰め替え用パウチに充填された内容物を容器(ボトル)に移し替える際の状態を示す要部の説明図である。
符号の説明
1 底部
2 底部ヒートシール部
3 胴部ヒートシール部
4 注出口部ヒートシール部
5 上部ヒートシール部
6 注出口部
7 凹状の切り欠き部
8、14 切り欠き部
9、9′ノッチ
10 ミシン目線
11 折り目線
12 摘み片
13 膨らみ部
40 注出口
50 容器(ボトル)
51 容器(ボトル)の口部
60、70、80、90、100 、110 、120 、130 、140 、150 、160 、170 、180 、190 、200 詰め替え用パウチ

Claims (2)

  1. 周囲の端縁部がヒートシールにより封止され、流動性を有する内容物が密封包装されるパウチにおいて、パウチ上部のコーナー部に上方に向く形状の注出口部がヒートシールパターンにより設けられ、且つ、該注出口部のパウチ上部中央側に、容器の口部に嵌合させるための凹状の切り欠き部が、ミシン目線により形成可能にパウチの上端から該注出口部の開封位置にかけて設けられると共に、該ミシン目線の上側端部のパウチの上端と、下側の端部となる注出口部の開封位置とに、それぞれノッチが設けられていることを特徴とする詰め替え用パウチ。
  2. 前記注出口部のパウチ中央側の横下部から、注出口部を設けた側と反対側のパウチ側部に向けて斜め下方に伸びる直線状の折り目線が、パウチ両面の壁面フィルムに同位置に重なるように設けられていることを特徴とする請求項1記載の詰め替え用パウチ。
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