JP2005184730A - 無線通信システム、無線通信装置及び無線通信方法、並びにコンピュータ・プログラム - Google Patents

無線通信システム、無線通信装置及び無線通信方法、並びにコンピュータ・プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】 チャネル特性の変動に耐性があり、受信機側から送信機側へのフィードバックを不要とするSVD−MIMO伝送を実現する。
【解決手段】 受信側では、100OFDMシンボル毎に新しいチャネル行列Hnewに更新し、これを特異値分解して得られる新しいデコード用の重み行列Unewに更新して受信処理を行なうが、送信側では送信側では元の送信用重み行列Vを使用し続ける。Dは対角要素以外の要素が0でなくなり、クロストークが発生する。ここで、クロストーク利得を求め、受信信号からクロストーク信号をキャンセルすることにより、結果としてクロストークのない信号伝送を実現する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、無線LAN(Local Area Network)のように複数の無線局間で相互に通信を行なう無線通信システム、無線通信装置及び無線通信方法、並びにコンピュータ・プログラムに係り、特に、家庭内などの通信環境下で広帯域の無線伝送を実現する無線通信システム、無線通信装置及び無線通信方法、並びにコンピュータ・プログラムに関する。
さらに詳しくは、本発明は、複数のアンテナを持つ送信機と複数のアンテナを持つ受信機が対となって、空間分割多重を利用した通信(MIMO通信)により伝送容量の拡大を行なう無線通信システム、無線通信装置及び無線通信方法、並びにコンピュータ・プログラムに係り、特に、送受信の各アンテナ対に対応するチャネルを要素としたチャネル情報行列の特異値分解(SVD)を利用したMIMO伝送を行なう無線通信システム、無線通信装置及び無線通信方法、並びにコンピュータ・プログラムに関する。
LANを始めとするコンピュータ・ネットワーキングにより、情報資源の共有や機器資源の共有を効率的に実現することができる。ここで、旧来の有線方式によるLAN配線からユーザを解放するシステムとして、無線LANが注目されている。無線LANによれば、オフィスなどの作業空間において、有線ケーブルの大半を省略することができるので、パーソナル・コンピュータ(PC)などの通信端末を比較的容易に移動させることができる。
近年では、無線LANシステムの高速化、低価格化に伴い、その需要が著しく増加してきている。特に、人の身の回りに存在する複数の電子機器間で小規模な無線ネットワークを構築して情報通信を行なうために、パーソナル・エリア・ネットワーク(PAN)の導入が検討されている。例えば、2.4GHz帯や、5GHz帯など、監督官庁の免許が不要な周波数帯域を利用して、異なった無線通信システム並びに無線通信装置が規定されている。
無線ネットワークに関する標準的な規格の1つにIEEE(The Institute of Electrical and Electronics Engineers)802.11(例えば、非特許文献1を参照のこと)などを挙げることができる。IEEE802.11規格は、無線通信方式や使用する周波数帯域の違いなどにより、IEEE802.11a規格、IEEE802.11b規格…などの無線通信方式に細分される。
IEEE802.11aの規格では、最大で、54Mbpsの通信速度を達成する変調方式をサポートしている。しかし、通信速度として、さらなる高ビットレートを実現できる無線規格が求められている。そこで、近年、注目を集めている技術がMIMO(Multi−Input Multi−Output)通信である。これは、送信器側と受信器側の双方において、複数のアンテナ素子を備えて、空間分割多重すなわち複数の論理的に独立した伝送路(以下、「MIMOチャネル」とも呼ぶ)を実現することにより、伝送容量の拡大を図り、通信速度向上を達成する技術である。MIMO通信は、空間分割多重を利用するので、周波数利用効率はよい。
図5には、MIMO通信システムを概念的に示している。同図に示すように、送受信機各々に複数のアンテナが装備されている。送信側では、複数の送信データを空間/時間符号して多重化しM本のアンテナに分配して、複数のMIMOチャネルに送出し、受信側では、チャネル経由でN本のアンテナにより受信した受信信号を空間/時間復号して受信データを得るものであり、MIMO通信は単なる送受信アダプティブ・アレーとは相違する。この場合のチャネル・モデルは、送信機周りの電波環境(伝達関数)と、チャネル空間の構造(伝達関数)と、受信機周りの電波環境(伝達関数)で構成される。各アンテナから伝送される信号を多重する際、クロストーク(Crosstalk)が発生するが、受信側の信号処理により多重化された各信号をクロストーク無しに正しく取り出すことができる。
要するに、MIMO通信方式は、送信機において複数アンテナに送信データを分配して送出し、複数の仮想的なMIMOチャネルを利用して伝送し、受信機では複数アンテナにより受信した信号から信号処理によって受信データを得るものであり、チャネルの特性を利用した通信方式である。MIMO伝送の構成方法としてはさまざまな方式が存在しているが、理想的な形態の1つとして、伝播路関数の特異値分解(SVD:Singular Value Decomposition)を利用したSVD−MIMO方式が知られている(例えば、非特許文献2を参照のこと)。
図6には、SVD−MIMO伝送システムを概念的に示している。SVD−MIMO伝送では、各アンテナ対に対応するチャネル情報を要素とした数値行列すなわちチャネル情報行列Hを特異値分解してUDVHを求め、送信側のアンテナ重み係数行列としてVを与えるとともに、受信側のアンテナ重み係数行列としてUHを与える。これによって、それぞれのMIMOチャネルは、各固有値λiの平方根を対角要素に持つ対角行列Dとして表され、全くクロストーク無しに信号を多重化して伝送することができる。
但し、特異値分解の演算をリアルタイムで行なうのは容易では無いし、導出されたV若しくはUHをあらかじめ相手方に伝えておくというセットアップ手順が必要であるという点に留意されたい。
SVD−MIMO伝送方式によれば、理論的には最大の通信容量を達成することができ、例えば送受信機がアンテナを2本ずつ持てば、最大2倍の伝送容量が得られる。
ここで、SVD−MIMO伝送方式の仕組みについて詳細説明する。送信機のアンテナ本数をMとすると送信信号xはM×1のベクトルで表され、また、受信機のアンテナ本数をNとすると受信信号yはN×1のベクトルで表される。この場合、チャネル特性はN×Mの数値行列Hとして表される。チャネル情報行列Hの要素hijは、j番目の送信アンテナからi番目の受信アンテナへの伝達関数である。そして、受信信号ベクトルyは、下式(1)のように、送信信号ベクトルにチャネル情報行列を掛け算し、さらに雑音ベクトルnを加算して表される。
Figure 2005184730
上述したように、チャネル情報行列Hを特異値分解すると、下式(2)のようになる。
Figure 2005184730
ここで、送信側のアンテナ重み係数行列Vと受信側のアンテナ重み行列Uは、それぞれ下式(3)、(4)を満たすユニタリ行列である。
Figure 2005184730
すなわち、HHHの正規化された固有ベクトルを並べたものが受信側のアンテナ重み行列UHであり、HHHの正規化された固有ベクトルを並べたものが送信側のアンテナ重み行列Vである。また、Dは対角行列でありHHH又はHHHの固有値の平方根を対角成分に持つ。大きさは、送信アンテナ数Mと受信アンテナ数Nのうち小さい数であり、min(M,N)の大きさの正方行列であり対角行列となる。
Figure 2005184730
上述では、実数での特異値分解について説明したが、虚数にまで拡張した場合の特異値分解には注意点がある。UとVは固有ベクトルで構成される行列であるが、固有ベクトルをノルムが1になるようにする操作すなわち正規化を行なった場合でも、単一のものにはならず、位相が異なる固有ベクトルが無数に存在する。UとVの位相関係によっては、上式(2)が成り立たない場合がある。つまり、UとVはそれぞれ正しいが、位相だけそれぞれ任意に回転しているからである。位相を完全一致させるためには、Vは通常通りHHHの固有ベクトルとして求める、そして、Uは、上式(2)の両辺に右からVを掛け、下式のようにして求めるようにする。
Figure 2005184730
送信側ではアンテナ重み係数行列Vを用いて重み付けをするとともに、受信側ではアンテナ重み係数行列UHで重みを付けて受信すると、UとVがユニタリ行列であることから(UはN×min(M,N)、VはM×min(M,N))、下式の通りとなる。
Figure 2005184730
ここで、受信信号yと送信信号xは、送信アンテナと受信アンテナの数で決まるベクトルではなく、(min(M,N)×1)ベクトルである。
Dは対角行列なので、各送信信号がクロストークすることなしに受信することができる。そして、独立した各MIMOチャネルの振幅は固有値λの平方根に比例するので、各MIMOチャネルの電力の大きさはλに比例する。
雑音成分nも、Uの列はノルムが1に正規化された固有ベクトルなので、UHnはその雑音電力を変えるものではない。サイズとしては、UHnは(min(M,N))ベクトルとなり、y及びxと同じサイズである。
このようにSVD−MIMO伝送では、同一の周波数及び同一の時間でありながら、クロストークのない複数の論理的に独立なMIMOチャネルを得ることができる。つまり、同時刻に同一周波数を使用して、複数のデータを無線通信で伝送することが可能となり、伝送速度の向上を実現することができる。
ところで、SVD−MIMO方式は、受信側でチャネル情報行列Hを取得し、そのHを特異値分解し、その分解された、UDVHのうちVHを送信側へ伝える必要がある。実際に送信側で使用するのはVであるので、Vを送信側へ伝える必要がある。
ここで、SVD−MIMO伝送の適用対象となるLANシステムの1つであるIEEE802.11aすなわち5GHz対のOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing:直交周波数分割多重)通信方式を例にとって、送信側アンテナ係数行列Vの情報量について考察してみる。
送受信アンテナ素子数を3本ずつとすると、送信側のアンテナ係数行列Vは3×3行列になり、その要素数は9である。1要素当たり10ビット精度の実数と複素数で表されているとし、それが52キャリヤ分必要となると、9360ビット(=9(行列の要素数)×2(複素数の実部、虚部)×10(ビット)×52(OFDMサブキャリア数))を受信機から送信機へフィードバックしなければならない。
このようにフィードバックが必要なMIMOをクローズドループ型MIMOと呼ぶ(反意語はオープンループ型MIMO)。クローズドループ型のSVD−MIMO方式は、通信を始めるに際し、9360ビットもの情報を送信側へフィードバックしなければならない。仮にIEEE802.11aで用意されている変調方式の中で最も信頼性の高いBPSK(Binary Phase Shift Keying)でコードレートが1/2の変調方式のOFDMでフィードバックしようとした場合、1OFDMシンボルで24ビットしか送信できないので、390OFDMシンボルもの時間が必要になり現実的ではない。
また、受信側から送信側へ最初にアンテナ重み係数行列Vを伝えると通信を介しできるものの、経時変化によりチャネル行列Hの各要素(すなわち伝達関数)が変化してくる。このようなチャネル行列Hの経時変化の主な原因は、屋内での人や物の移動に伴う反射路の変化や、温度の変動である。
このようにチャネル特性が時間的に変化した場合、受信側では、再度チャネル行列Hを取得し、新しいHを特異値分解し、新しい送信側重み係数行列Vを送信側にフィードバックして、新しいVで重み付して送信してもらう(すなわちVの再学習)とともに、受信側でも受信信号を新しいUHでデコードする必要がある。
例えば、100OFDMシンボル(≒40マイクロ秒)間隔で、受信側によるチャネル行列の取得と送信側によるVの再学習を行なうとなると、オーバーヘッドは過大である。例えば、送信側から受信側へ長いパケットを通信するような伝送を行なっている場合、その間にVの再学習を行なうためには、一旦送受信を中断し、Vのフィードバックのために逆方向の通信を行なわなければならないので、極めて不都合である。何故ならば、受信側から送信側への逆方向の通信により、伝送容量が低下するとともに、逐次的に同期獲得が必要となるからである。
要言すれば、SVD−MIMO伝送では、フィードバック経路を使用しないで、チャネル特性の変化に追従することが必要となる。
International Standard ISO/IEC 8802−11:1999(E) ANSI/IEEE Std 802.11, 1999 Edition, Part11:Wireless LAN Medium Access Control(MAC) and Physical Layer(PHY) Specifications http://radio3.ee.uec.ac.jp/MIMO(IEICE_TS).pdf(平成15年10月24日現在)
本発明の目的は、家庭内などの通信環境下で広帯域の無線伝送を実現することができる、優れた無線通信システム及び無線通信方法、並びに無線通信装置を提供することにある。
本発明のさらなる目的は、複数のアンテナを持つ送信機と複数のアンテナを持つ受信機が対となって、空間分割多重を利用した通信(MIMO通信)により伝送容量の拡大を行なうことができる、優れた無線通信システム及び無線通信方法、並びに無線通信装置を提供することにある。
本発明のさらなる目的は、送受信の各アンテナ対に対応するチャネルを要素としたチャネル情報行列の特異値分解(SVD)を利用したMIMO伝送を好適に行なうことができる、優れた無線通信システム及び無線通信方法、並びに無線通信装置を提供することにある。
本発明のさらなる目的は、SVD−MIMO伝送を行なうに際し、チャネル特性の変動に耐性があり、受信機側から送信機側への逐次的なフィードバックを不要とすることができる、優れた無線通信システム及び無線通信方法、並びに無線通信装置を提供することにある。
本発明は、上記課題を参酌してなされたものであり、その第1の側面は、複数のアンテナを持つ送信機と複数のアンテナを持つ受信機が対となって信号を多重化して通信する無線通信システムであって、
送信機がリファレンス信号を送信し、
受信機は、リファレンス信号を受信してチャネル行列Hを求め、チャネル行列HをUDVHに特異値分解して受信用重み行列UHと対角行列Dと送信用重み行列Vを取得し、受信用重み行列UHを用いて受信信号の処理を行なうとともに、チャネル間でクロストークが発生したときに、クロストーク利得を求め、クロストーク利得からクロストーク信号を推定し、受信信号からクロストーク信号をキャンセルする、
ことを特徴とする無線通信システムである。
但し、ここで言う「システム」とは、複数の装置(又は特定の機能を実現する機能モジュール)が論理的に集合した物のことを言い、各装置や機能モジュールが単一の筐体内にあるか否かは特に問わない。
本発明に係る無線通信システムは、SVD−MIMO伝送方式を採用し、各アンテナ対に対応するチャネル情報を要素とした数値行列すなわちチャネル情報行列Hを特異値分解してUDVHを求め、送信側のアンテナ重み係数行列としてVを与えるとともに、受信側のアンテナ重み係数行列としてUHを与える。これによって、それぞれのMIMOチャネルは、各固有値λiの平方根を対角要素に持つ対角行列Dとして表され、全くクロストーク無しに信号を多重化して伝送することができる。
ここで、経時変化によりチャネル行列Hの各要素(すなわち伝達関数)が変化してくると、受信側では再度チャネル行列Hを取得し、新しいHを特異値分解して受信用重み行列Uを更新するとともに、送信側では新しい送信側重み係数行列Vを再学習する必要がある。Vの再学習では、受信側から送信側へのフィードバックという逆方向の通信を行なわなければならず、伝送容量の低下を伴う。
そこで、本発明では、受信側では所定の間隔でチャネル行列を更新するが、送信側へのフィードバックを一切行なわないことにする。
この結果、受信側では、更新されたチャネル行列Hnewから特異値分解により得られる新しいデコード用の重み行列Unewに更新して受信処理を行なうが、送信側では元の送信用重み行列Vを使用し続けることになる。チャネル特性の変動に拘わらず、送信側で送信用重み行列を更新しない結果として、SVD−MIMOで形成される複数の論理的に独立した各MIMOチャネルの間にクロストークが生じる。
これに対し、本発明では、受信側においてクロストーク利得を求め、受信信号からクロストーク信号をキャンセルすることにより、結果としてクロストークのない信号伝送を実現することができる。
受信信号からクロストーク信号をキャンセルする1つの方法として、クロストークの発生により非対角となった行列Derrorの一般逆行列Derror -をさらに求め、受信信号を受信用重み行列で受信した後の信号に対してこの一般逆行列Derror -を掛けて、最終的な受信信号とする。
また、クロストーク信号をキャンセルする他の方法として、各MIMOチャネルへのクロストーク利得を求め、これからクロストーク信号を推定し、これを受信信号から引き算する。
また、本発明の第2の側面は、複数のアンテナを持つ送信機からの多重化された信号を複数のアンテナを用いて受信するための処理をコンピュータ・システム上で実行するようにコンピュータ可読形式で記述されたコンピュータ・プログラムであって、
送信機から送られたリファレンス信号からチャネル行列Hを求めるチャネル推定ステップと、
チャネル行列HをUDVHに特異値分解して受信用重み行列UHと対角行列Dと送信用重み行列Vを取得する特異値分解ステップと、
受信用重み行列UHを用いて受信信号の処理を行なう受信信号処理ステップと、
各チャネルへのクロストーク利得を推定するクロストーク推定ステップと、
クロストーク利得を基にクロストーク信号を推定し、前記受信信号処理ステップにおいて処理された受信信号からクロストーク信号をキャンセルするクロストーク除去ステップと、
を具備することを特徴とするコンピュータ・プログラムである。
本発明の第2の側面に係るコンピュータ・プログラムは、コンピュータ・システム上で所定の処理を実現するようにコンピュータ可読形式で記述されたコンピュータ・プログラムを定義したものである。換言すれば、本発明の第2の側面に係るコンピュータ・プログラムをコンピュータ・システムにインストールすることによってコンピュータ・システム上では協働的作用が発揮され、無線通信装置として動作する。このような無線通信装置を複数起動して無線ネットワークを構築することによって、本発明の第1の側面に係る無線通信システムと同様の作用効果を得ることができる。
本発明によれば、複数のアンテナを持つ送信機と複数のアンテナを持つ受信機が対となって、空間分割多重を利用した通信(MIMO通信)により伝送容量の拡大を行なうことができる、優れた無線通信システム及び無線通信方法、並びに無線通信装置を提供することができる。
また、本発明によれば、送受信の各アンテナ対に対応するチャネルを要素としたチャネル情報行列の特異値分解(SVD)を利用したMIMO伝送を好適に行なうことができる、優れた無線通信システム及び無線通信方法、並びに無線通信装置を提供することができる。
また、本発明によれば、SVD−MIMO伝送を行なうに際し、チャネル特性の変動に耐性があり、受信機側から送信機側への逐次的なフィードバックを不要とすることができる、優れた無線通信システム及び無線通信方法、並びに無線通信装置を提供することができる。
さまざまなMIMO伝送方式の構成法の中でSVD−MIMO方式が最も伝送容量が大きいが、送信用の重み行列Vを受信側から送信側へフィードバックしなければならない。本発明によれば、フィードバックしなければならない時間の間隔、すなわちVの再学習の周期を大幅に長くすることができる。どの程度、長持ちするかは、そのシステムを使用する環境、つまり、伝送路の変動と変調方式と誤り訂正の強さなどにより変化する。
本発明のさらに他の目的、特徴や利点は、後述する本発明の実施形態や添付する図面に基づくより詳細な説明によって明らかになるであろう。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について詳解する。
SVD−MIMO伝送では、各アンテナ対に対応するチャネル情報を要素とした数値行列すなわちチャネル情報行列Hを特異値分解してUDVHを求め、送信側のアンテナ重み係数行列としてVを与えるとともに、受信側のアンテナ重み係数行列としてUHを与える。これによって、それぞれのMIMOチャネルは、各固有値λiの平方根を対角要素に持つ対角行列として表され、全くクロストーク無しに信号を多重化して伝送することができる。
本実施形態では、受信機側で取得したチャネル情報行列HをUDVHに特異値分解して得た送信機側のアンテナ重み係数行列Vをフィードバックする代わりに、受信機側から送信機側へリファレンス・シンボルを送信し、送信機側においても特異値分解を行ない送信時に必要なアンテナ重み係数行列Vを得るようにした。これにより、受信機側から送信機側へフィードバックする情報量を圧縮することができる。
図1には、本発明の一実施形態に係るSVD−MIMO方式の通信システムの構成を概略的に示している。
送信機側では、多重化する各送信信号を空間/時間符号して3本のアンテナに分配してチャネルに送出し、受信側では、チャネル経由で2本のアンテナにより受信した多重化信号を空間/時間復号して受信データを得る。
図示の通信システムは、大雑把にはV−BLAST方式に類似するが、送信機側でアンテナ重み係数を与えて送信する構成に変更した点、並びに、送受信機間におけるアンテナ構成を送信アンテナ本数>受信アンテナ本数(=信号多重数)とした点が図5に示したシステムとは明らかに相違する。
図1に示すシステム構成では、送信アンテナ側に余剰自由度が生じるが、この余剰自由度を受信信号のSNの増大に寄与させるため、受信アンテナに対してMSN(Maximum Signal−to−Noise ratioの略、自身の信号のSN比を最大とする規範)送信、又はZero−forcing送信、あるいはMSNとZero−forcingを組み合わせた重み係数を与えて送信を行なう。この結果、受信機側のアンテナ自由度に余剰がない(すなわち受信アンテナの本数が少ない)場合であっても、送信側の余剰自由度で補うことにより、良好な復号性能を得ることができる。
本実施形態に係る通信システムにおける動作手順について、以下に説明する。
まず準備段階として、受信機20側より受信アンテナ毎にリファレンス・シンボルとしてのトレーニング信号Pre−training Signalが時分割で送られる。図示の例では、受信機は2本の受信アンテナを持つことから、2個のトレーニング信号が送出される。なお、Pre−training Signalの前に連接されているプリアンブルPreambleは、信号検出やタイミング同期又は受信利得調整のための付加信号である。
送信機側10では、受信機20からのトレーニング信号をリファレンス信号として受信して、チャネル推定部11によりチャネル情報行列Hを算定し、送信アンテナ重み係数行列算出部13により受信アンテナ毎にMSN規範、又はZero−forcing規範、あるいはこれらの規範の組み合せにより、送信アンテナ重み係数行列ZTを決定する。
続いて、送信機10側より、トレーニング信号と空間分割された多重化信号が連接されて送信される。このとき、アンテナ重みとして上述のように求められたZTが与えられる。ここで、トレーニング信号の送出区間においても、多重化する信号毎のアンテナ重みが与えられている。図示の例では、アンテナ重み係数行列ZT(=[w1,w2])の各要素ベクトルw1及びw2毎に重みが与えられたトレーニング信号Training−1及びTraining−2が時分割で送られる。
一方、受信機20側では、これら多重化する信号毎に重みが与えられたトレーニング信号Training−1及びTraining−2より、チャネル推定部21により送信重み係数ベクトルと受信アンテナの対に対応したチャネル情報行列H'を算定する。
そして、第1の受信アンテナ重み係数行列算出部22では、送信アンテナ毎にZero−forcing規範などを適用してゼロ化して、不要信号すなわち自身以外の信号をすべてキャンセルし、受信アンテナ重み係数行列ZRを求める。このZRを与えた後に取り出される各受信信号のうち、最もSN比の良い信号に対して、まず復号部23でx1を復号する。
次に、復号した信号を再び符号化部24で符号化して送信信号のレプリカ(複製)を作り出し、アンテナ直後の受信信号からキャンセルする。第2の受信アンテナ重み係数行列算出部25では、このキャンセルされた送信信号に対応する送信アンテナを排除して再びZero−forcingを適用してゼロ化し、受信アンテナ重み係数行列ZR'を再計算する。残された受信信号のうち、やはり、SN比が最も良い信号x2を取り出して復号部23で復号を行なう。この2回目の復号では、最初に復号した送信信号が取り除かれている分だけ、受信アンテナの自由度が増し、その分、最大比合成効果が高まるという効果が得られる。以降、上記操作の繰り返しにより、多重化されたすべての送信信号を順次復号していく。
図1に示した通信システムでは、送信機10側がMSN送信、又はZero−forcing送信、あるいはこれらの組み合せの重み係数で送信を行なうことにより、送信アンテナ側の自由度を漏れなく使い切って、受信SN比の増大に寄与させる仕組みとなっている。したがって、受信機20側のアンテナ自由度に余剰が無い場合でも、送信側の余剰自由度でこれを補うことができる。
上述したように、送信側ではアンテナ重み係数行列Vを得ることにより、SVD−MIMO伝送を実現することができる。ところが、経時変化によりチャネル行列Hの各要素(すなわち伝達関数)が変化してくると、再度チャネル行列Hを取得し、新しいHを特異値分解し、送信側では新しい送信側重み係数行列Vを再学習する必要がある。Vの再学習では、受信側から送信側へのVのフィードバック、あるいは上述したようなリファレンス・シンボルの送信という逆方向の通信を行なわなければならない。
例えば100OFDMシンボル毎に新しいチャネル行列を取得して更新しなければいけないような変動がチャネルにあった場合について考察してみる。
送信側からは、新しいチャネル行列を取得するためのリファレンス・シンボルを100OFDMシンボル毎に送信する。受信器は、100OFDMシンボル毎にリファレンス信号を受信して、新しい伝達関数を取得することにより、新しいチャネル行列H'を取得する。
ここで、元のチャネル行列をHとし、これを特異値分解したものをH=UDVHとする。また、100OFDMシンボル後に受信側で更新した新しいチャネル行列をHnewとして、それを特異値分解したものをHnew=Unewnewnew Hとする。
受信側で更新されたチャネル行列Hnewから特異値分解により計算した送信側重み係数行列Vnewを送信側にフィードバックすれば、通信システムはチャネル特性の変動に追従することができる。しかしながら、受信側から送信側への逆方向の通信により、伝送容量が低下するとともに、逐次的に同期獲得が必要となる。
このため、本実施形態では、受信側では100OFDMシンボル毎にチャネル行列を更新するが、送信側へのフィードバック(リファレンス・シンボルの送信も含む)を一切行なわないことにする。この結果、受信側では、更新されたチャネル行列Hnewから特異値分解により得られる新しいデコード用の重み行列Unewに更新して受信処理を行なうが、送信側では元の送信用重み行列Vを使用し続けることになる。
チャネル特性の変動に拘わらず、送信側で送信用重み行列を更新しない結果として、SVD−MIMOで形成される複数の論理的に独立した各MIMOチャネルの間にクロストークが生じる。この点について以下に説明する。
チャネル特性の変動が生じる前は、下式のように特異値分解し、送信側及び受信側でそれぞれ送信用重み行列V及び受信用重み行列Uを用い、受信側ではクロストークのない信号を取り出すことができる。
Figure 2005184730
そして、チャネル特性が変化した後は、受信側では、新しいチャネル行列Hnewを下式のように特異値分解し、これらの情報が利用可能となる。
Figure 2005184730
ところが、送信側では元の送信用重み行列Vを使用し続ける一方、受信側では新しい受信用重み行列Unew Hを使用するということは、上式(9)のように特異値分解されるところ、現実の通信では下式のような形となる。
Figure 2005184730
上式(8)に示すチャネル行列の特異値分解により得られる元のDは、各固有値λiの平方根を対角要素に持つ対角行列として表される。これら対角要素λiはそれぞれMIMOチャネルに相当し、残りの行列要素が0であることから、全くクロストークのない互いに独立したチャネルである。この場合、受信ベクトルyは、上式(7)に示すように送信ベクトルxと対角行列Dの積で表され、クロストークのない複数のMIMOチャネルができることになる。
これに対し、送信側において、チャネル特性の変化後も、新しい送信用重み行列Vnewではなく元の送信用重み行列Vを使用し続ける場合、上式(10)に示すDerrorは対角要素以外の要素が0でなくなり、非対角行列になっていく。これは複数の独立したMIMOチャネル間にクロストークが発生したことを意味する。
新しいチャネル行列Hnewに対し、送信側で元の重み行列Vで重み付けし、受信側で新しい重み行列Unew Hで重み付けをすると、行列V及びUnewはともにユニタリ行列であるから、受信ベクトルyは、下式に示すように送信ベクトルxと非対角行列Derrorの積で表され(但し、ノイズ成分を省略する)、クロストークのある複数のMIMOチャネルができることになる。
Figure 2005184730
そこで、本実施形態では、受信側では、クロストークが発生したときに、クロストーク利得を求め、受信信号からクロストーク信号をキャンセルすることにより、結果としてクロストークのない信号伝送を実現することにした。
クロストークが生じていない対角行列は、上式(5)に示した通り、HHH又はHHHの固有値の平方根λiを対角成分に持つ対角行列である。これに対し、クロストークが生じているときの非対角行列Derrorは下式のようになる。
Figure 2005184730
要するに、行列Dは、クロストークがなければ、本来対角行列であり、対角要素以外の要素は本来0であるが、クロストークが生じていると、クロストーク成分が対角要素以外の部分に生じることになる。上式(12)において、aijはj番目のMIMOチャネルからi番目のMIMOチャネルへのクロストーク利得である。
上式(10)において、新しいチャネル行列Hnewは受信側で取得するので既知である。また、受信側で新しいチャネル行列Hnewを特異値分解することで、Unewを取得することができる。さらに、Vは元のチャネル行列Hから求めた送信用重み行列であり、受信側において既知である。したがって、非対角行列Derrorは下式により求めることができる。但し、Unew -はUnewの一般逆行列であり、VH-はVHの一般逆行列である。
Figure 2005184730
したがって、上式(13)により、上式(12)で表したクロストーク利得aijをすべて計算することができる。
受信側における受信信号からクロストーク信号をキャンセルする方法として、上式(13)より非対角行列Derrorが得られたら、その一般逆行列Derror -をさらに求め、受信信号を受信用重み行列Unewで受信した後の信号に対してこの一般逆行列Derror -を掛けて、最終的な受信信号とすることができる。
Figure 2005184730
但し、yは得られる受信信号、xは送信信号、Hnewは新しいチャネル行列、Unew H新しいチャネル行列から得られた受信用重み行列、Vは元のチャネル行列から得られた送信用重み行列である。なお、一般逆行列は、正方でない行列に関する逆行列のことであり、例えばムーア・ペンローズ型の一般逆行列を利用することができる。
また、クロストーク信号をキャンセルする他の方法として、上式(13)より求まる各MIMOチャネルへのクロストーク利得aijからクロストーク信号を推定し、これを受信信号から引き算することができる。すなわち、j番目のMIMOチャネルにおける本来の送信信号をx、その誤差成分をxerrorとすると、j番目のMIMOチャネルからi番目のMIMOチャネルへのクロストーク信号は下式のように表される。
Figure 2005184730
但し、上式(15)では、aij×xerror≒0を利用している。これは、追従の初期段階であれば、クロストーク成分aijは十分に小さいし、同時に、本来の受信信号xからの誤差であるxerrorも小さいので、小さいもの同士の乗算であるので0とみなせることを利用している。
当然、あまりに長い時間が経過すると、この部分が0とはみなせなくなり、クロストークの除去も正常には働かなくなる。したがって、Vの更新を永久にしなくても良いのではなく、その有効性を長持ちさせるというのが効果である。これは、伝送路の変動に対して耐性を持つことに相当する。
以下では、5GHz帯で動作するOFDM変調方式を備え、送受信機がそれぞれアンテナを3本ずつ持つような通信システム構成において、上述したクロストーク成分をキャンセルする実施形態について説明する。
図2には、本実施形態に係るOFDM通信システムの構成を示している。
送信機100側は、符号器101と、送信用重み乗算部102と、シリアル・パラレル変換器103と、IFFT104と、ガード・インターバル挿入部105と、パラレル・シリアル変換器107と、D/A変換器108と、送信用RF部108と、アンテナ109を備えている。
符号器101は、通信プロトコルの上位レイヤから送られてきた送信データを誤り訂正符号で符号化する。この時点で、パイロット・シンボル挿入パターン並びにタイミングに従って、既知のデータ系列をパイロット・シンボルとして変調シンボル系列に挿入するようにしてもよい。サブキャリヤ毎あるいはサブキャリヤ数本の間隔で、既知パターンからなるパイロット信号が挿入される。
送信用重み乗算部102は、送信先から送られてくるアンテナ本数分のリファレンス・シンボルを受信しチャネル推定して得られるチャネル行列Hを特異値分解して得られた送信用重み行列Vを保持しており、符号化後の送信信号をこの重み行列Vで乗算する。
シリアル・パラレル変換器103は、変調されたシリアル形式の信号を、並列キャリヤ数並びにタイミングに従って、並列キャリヤ数分のパラレル・データに変換してまとめる。
IFFT104では、所定のFFTサイズ並びにタイミングに従ってFFTサイズ分の逆フーリエ変換を行なう。ガード・インターバル挿入部105は、シンボル間干渉の除去のため、1OFDMシンボルの前後にガード・インターバル区間を設ける。ガード・インターバルの時間幅は、伝搬路の状況、すなわち復調に影響を及ぼす遅延波の最大遅延時間によって決定される。
そして、パラレル・シリアル変換器17において直列の信号に直し、周波数軸での各キャリヤの直交性を保持したまま時間軸の信号に変換して、送信信号とする。送信信号は、D/A変換器108によりアナログのベースバンド信号に変換され、さらに送信用RF部109によりRF周波数帯にアップコンバートされてから、アンテナ109よりチャネルへ送出される。
一方、受信機200側は、アンテナ201と、受信用RF部202と、A/D変換器203と、シリアル・パラレル変換器204と、FFT205と、チャネル特性推定部206と、パラレル・シリアル変換器207と、チャネル特性推定部208と、復号器209で構成される。
アンテナ201より受信した信号を、受信用RF部202でRF周波数帯からベースバンド信号にダウンコンバートし、A/D変換器203により、デジタル信号に変換する。
シリアル・パラレル変換器204は、検出された同期タイミングに従って、シリアル・データとしての受信信号をパラレル・データに変換してまとめる。ここでは、ガード・インターバルまでを含む1OFDMシンボル分の信号がまとめられる。
FFT205によって有効シンボル長分の信号をフーリエ変換し、各サブキャリヤの信号を取り出す。
チャネル特性推定部206は、送信元から多重化する信号毎に重みが与えられたリファレンス信号を用いてチャネル行列Hを得る。特異値分解部210は、このチャネル行列を特異値分解して、送信用重み行列Vと、受信用重み行列Uと、対角行列Dを得ておく。送信元からは、所定の間隔(本実施形態では、100OFDMシンボル毎)にリファレンス信号が送られ、チャネル特性推定部206はその都度新しいチャネル行列に更新し、特異値分解部210はこれを特異値分解する。
その後、パラレル・シリアル変換器207によって時間軸の信号を周波数軸の信号に変換する。受信用重み乗算部208は、チャネル行列Hを特異値分解して得られた受信用重み行列Uを受信信号に乗算する。
重み付けされた受信信号は、さらに復号器208によって誤り訂正並びに復号され、受信データとなり、通信プロトコルの上位レイヤに渡される。
ここで、経時変化によりチャネル行列Hの各要素が変化してくると、再度チャネル行列Hを取得し、新しいHを特異値分解し、送信側では新しい送信側重み係数行列Vを再学習する必要がある。しかしながら、受信側から送信側への逆方向の通信により、伝送容量が低下するとともに、逐次的に同期獲得が必要となる。このため、受信側では100OFDMシンボル毎にチャネル行列を更新するが、送信側へのフィードバックを一切行なわないことにする(前述)。
この結果、受信側では、更新されたチャネル行列Hnewから特異値分解により得られる新しいデコード用の重み行列Unewに更新して受信処理を行なうが、送信側では元の送信用重み行列Vを使用し続けることになる。送信側で送信用重み行列を更新しない結果として、SVD−MIMOで形成される複数の論理的に独立した各MIMOチャネルの間にクロストークが生じる。
そこで、クロストークが発生したときに、クロストーク推定部211ではクロストーク利得を求め、クロストーク除去部212では受信信号からクロストーク信号をキャンセルする。
j番目のMIMOチャネルからi番目のMIMOチャネルへのクロストーク利得をaijとおくと、クロストークが生じる前の対角行列Dは、クロストークが生じた後には、クロストーク利得aijを非対角要素に持つ非対角行列Derrorとなる(式(12)を参照のこと)。クロストーク推定部211は、所定の間隔(100OFDMシンボル毎)に更新されるチャネル行列Hから、上式(13)を用いて非対角行列Derrorを求める。
そして、クロストーク除去部212は、得られた非対角行列Derrorを用いて、受信信号からクロストーク信号をキャンセルする。受信信号からクロストーク信号をキャンセルする方法として、上式(13)より非対角行列Derrorが得られたら、その一般逆行列Derror -をさらに求め、受信信号を受信用重み行列で受信した後の信号に対してこの一般逆行列Derror -を掛けて、最終的な受信信号とする(式(14)を参照こと)。
また、クロストーク信号をキャンセルする他の方法として、上式(13)より求まる各MIMOチャネルへのクロストーク利得aijからクロストーク信号を推定し(式(15)を参照のこと)、これを受信信号から引き算する。
上述したように、本実施形態に係るSVD−MIMO通信システムでは、準備段階として送信側における送信用重み行列Vの獲得、すなわちVの学習が行なわれた後は、チャネル特性の変動に拘わらず、Vの再学習は行なわない(あるいは、逐次的、頻繁なVの再学習は行なわない)。一方、受信側では、チャネル特性の変動に適応するために、チャネル行列並びに受信用重み行列Uの更新を行なう。このため、送信元からは、所定の間隔(本実施形態では、100OFDMシンボル毎)にリファレンス信号が送られる。
図3には、送信側から送られるパケット構成を示している。同図に示す例では、まず、10OFDMシンボルで構成される同期用プリアンブルが送出された後、各1OFDMシンボルからなるアンテナ毎のリファレンス信号が送出される。受信側では、リファレンス信号を用いてチャネル行列Hを求め、特異値分解により、受信用重み行列を算出する。
その後、100OFDMシンボル分のデータ(ペイロード)の伝送が行なわれた後、再び各1OFDMシンボルからなるアンテナ毎のリファレンス信号が送出される。
受信側では、100OFDMシンボル毎に送られてくるリファレンス信号を用いて新しいチャネル行列Hを求め、特異値分解により、受信用重み行列を定期的に更新する。そして、非対角行列Derrorの算出により、クロストークの推定並びにクロストークの除去を行ない、実質的にクロストークのない信号伝送を実現する。
図3に示したように、本実施形態に係る通信システムでは、受信側から送信側へのフィードバック経路を含まない。送信用重み行列Vの伝送を行なわないことから、伝送容量の低下を防ぐことができる。また、通信が一定方向であることから、最初に同期用プリアンブルを送るだけでよく、同期獲得に伴う伝送容量の低下もない。
図3に示したOFDM通信システムにおけるSDM−MIMO伝送の手順について、図4を参照しながら説明する。
ステップ1:
パケット通信に先立って、送信側からリファレンス信号を送信する。リファレンス信号は、各アンテナから時分割に送信し、3本のアンテナが別々の時間に送信しているようにする。
ステップ2:
受信側では、リファレンス信号を受信し、当該リファレンス信号を用いて伝達関数を取得し、送信アンテナと受信アンテナ間の伝達関数を行列にしたチャネル行列Hを取得する。この場合のチャネル行列Hは、3×3の行列である。
ステップ3:
受信側では、この取得したHを特異値分解し、UDVHを取得する。また、送信側へ送信用重み行列Vをフィードバックする。受信側では、UHを受信用の重みとして使用する。
ステップ4:
送信側では、フィードバックされた送信用重み行列Vを用いて3つの独立した信号を3つのアンテナを使用して送信する。送信する信号は通常のOFDM信号であり、それが3本同時に存在するだけである。ここで、3つのアンテナの一本ずつが各独立の信号に対応している訳ではなく、1つの論理的なMIMOチャネルは、3本のアンテナを使用していて、同時の他のMIMOチャネルも3本のアンテナを使用しているという具合である。
ステップ5:
受信側では、送信側から送信された3つの独立の情報をUHを用いて分離する。UHは3×3の行列であるが、実は、3×1のベクトルが3つ持つ行列であり、それらの各ベクトルが対応する情報のみを分離する重みベクトルになっている。
ステップ6:
100OFDMシンボル程度この通信を続けていると、伝送路の状態が変化してくる。このため、それに対応するために、送信側からリファレンス信号を送信する。これも一回目と同じに、各アンテナから時分割でリファレンス・シンボルを送信する。
ステップ7:
受信側では、送信器から送信されたリファレンス信号から、送信器の各アンテナから受信器の各アンテナに対応する伝達関数を取得し、3×3の新しいチャネル行列Hnewを取得する。
ステップ8:
受信側では、さらに得られたチャネル行列Hnewを特異値分解する。
Figure 2005184730
ステップ9:
受信側では、得られたUnew Hを用いて、送信側からの複数の信号を分離する。
この状態で、分離された3つの信号はお互いにクロストークしているために誤差を含んでいる。
ステップ10:
非対角行列Derrorを計算する。
Figure 2005184730
この行列を得ることにより、各3つのMIMOチャネル同士のクロストークの利得が明らかになる。
ステップ11:
受信側において、受信信号からクロストーク信号をキャンセルする。この1つの方法として、得られた非対角行列Derrorの一般逆行列Derror -をさらに求め、受信信号を受信用重み行列で受信した後の信号に対してこの一般逆行列Derror -を掛けて、最終的な受信信号とする。
Figure 2005184730
また、クロストーク信号をキャンセルする他の方法として、上式(13)より求まる各MIMOチャネルへのクロストーク利得aijからクロストーク信号を推定し、これを受信信号から引き算する。j番目のMIMOチャネルにおける本来の送信信号をx、その誤差成分をxerrorとすると、j番目のMIMOチャネルからi番目のMIMOチャネルへのクロストーク信号は下式のように表される。
Figure 2005184730
その後、送信側は、100OFDMシンボル分のデータ・パケットを送る毎に各アンテナのリファレンス信号を送信し、受信側では、新しいチャネル行列の更新を繰り返し行ない、その都度、新しい受信用重み行列による受信処理、クロストーク利得の取得並びにクロストーク信号のキャンセルを行なう。
[追補]
以上、特定の実施形態を参照しながら、本発明について詳解してきた。しかしながら、本発明の要旨を逸脱しない範囲で当業者が該実施形態の修正や代用を成し得ることは自明である。すなわち、例示という形態で本発明を開示してきたのであり、本明細書の記載内容を限定的に解釈するべきではない。本発明の要旨を判断するためには、冒頭に記載した特許請求の範囲の欄を参酌すべきである。
図1は、本発明の一実施形態に係るSVD−MIMO方式の通信システムの構成を概略的に示した図である。 図2は、本発明を適用したOFDM通信システムの構成例を示した図である。 図3は、送信側から送られるパケット構成を示した図である。 図4は、図3に示したOFDM通信システムにおけるSDM−MIMO伝送の手順を示したフローチャートである。 図5は、MIMO通信システムを概念的に示した図である。 図6は、SVD−MIMO伝送システムを概念的に示した図である。 図7は、V−BLAST方式の通信システムの構成を概念的に示した図である。
符号の説明
10…送信機
11…チャネル推定部
12…送受信校正部
13…送信アンテナ重み係数行列算出部
15…特異値分解部
20…受信機
21…チャネル推定部
22…第1の受信アンテナ重み係数行列算出部
23…復号部
24…符号化部
25…第2の受信アンテナ重み係数行列算出部

Claims (12)

  1. 複数のアンテナを持つ送信機と複数のアンテナを持つ受信機が対となって信号を多重化して通信する無線通信システムであって、
    送信機がリファレンス信号を送信し、
    受信機は、リファレンス信号を受信してチャネル行列Hを求め、チャネル行列HをUDVHに特異値分解して受信用重み行列UHと対角行列Dと送信用重み行列Vを取得し、受信用重み行列UHを用いて受信信号の処理を行なうとともに、チャネル間でクロストークが発生したときに、クロストーク利得を求め、クロストーク利得からクロストーク信号を推定し、受信信号からクロストーク信号をキャンセルする、
    ことを特徴とする無線通信システム。
  2. 送信機は、所定長のデータを送信する毎にリファレンス信号を送信する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の無線通信システム。
  3. 前記対角行列Dは、クロストークの発生により、各チャネルへのクロストーク利得を非対角要素に持つ非対角行列Derrorとなり、
    前記受信機は、クロストーク発生時に新しく取得したチャネル行列Hnewと、新しいチャネル行列Hnewを特異値分解して得たUnewと、元のチャネル行列Hから求めた送信用重み行列Vを用いて、下式により非対角行列Derrorを算出することにより、クロストーク利得を算出する(但し、但し、Unew -はUnewの一般逆行列であり、VH-はVHの一般逆行列である)、
    ことを特徴とする請求項1に記載の無線通信システム。
    Figure 2005184730
  4. 前記受信機は、非対角行列Derrorの一般逆行列Derror -を求め、受信信号を受信用重み行列Unewで受信した後の信号に対してこの一般逆行列Derror -を下式により掛けることにより、受信信号からクロストーク信号をキャンセルする、
    ことを特徴とする請求項3に記載の無線通信システム。
    Figure 2005184730
  5. 前記受信機は、各チャネルへのクロストーク利得からクロストーク信号を推定し、受信信号から引き算することで、クロストーク信号をキャンセルする、
    ことを特徴とする請求項3に記載の無線通信システム。
  6. 複数のアンテナを備え、複数のアンテナを持つ送信機からの多重化された信号を受信する無線通信装置であって、
    信号を送受信する通信手段と、
    送信機から送られたリファレンス信号からチャネル行列Hを求めるチャネル推定手段と、
    チャネル行列HをUDVHに特異値分解して受信用重み行列Uと対角行列Dと送信用重み行列Vを取得する特異値分解手段と、
    受信用重み行列Uを用いて受信信号の処理を行なう受信信号処理手段と、
    各チャネルへのクロストーク利得を推定するクロストーク推定手段と、
    クロストーク利得を基にクロストーク信号を推定し、前記受信信号処理手段により処理された受信信号からクロストーク信号をキャンセルするクロストーク除去手段と、
    を具備することを特徴とする無線通信装置。
  7. 前記特異値分解手段、前記クロストーク推定手段、及び前記クロストーク除去手段は、送信機からリファレンス信号が送られてきたことに応じて動作する、
    ことを特徴とする請求項6に記載の無線通信装置。
  8. 前記対角行列Dは、クロストークの発生により、各チャネルへのクロストーク利得を非対角要素に持つ非対角行列Derrorとなり、
    前記クロストーク推定手段は、クロストーク発生時に新しく取得したチャネル行列Hnewと、新しいチャネル行列Hnewを特異値分解して得たUnewと、元のチャネル行列Hから求めた送信用重み行列Vを用いて、下式により非対角行列Derrorを算出することにより、クロストーク利得を算出する(但し、但し、Unew -はUnewの一般逆行列であり、VH-はVHの一般逆行列である)、
    ことを特徴とする請求項6に記載の無線通信装置。
    Figure 2005184730
  9. 前記クロストーク除去手段は、非対角行列Derrorの一般逆行列Derror -を求め、受信信号を受信用重み行列Unewで受信した後の信号に対してこの一般逆行列Derror -を下式により掛けることにより、受信信号からクロストーク信号をキャンセルする、
    ことを特徴とする請求項8に記載の無線通信装置。
    Figure 2005184730
  10. 前記クロストーク除去手段は、各チャネルへのクロストーク利得からクロストーク信号を推定し、受信信号から引き算することで、クロストーク信号をキャンセルする、
    ことを特徴とする請求項8に記載の無線通信装置。
  11. 複数のアンテナを持つ送信機からの多重化された信号を複数のアンテナを用いて受信するための無線通信方法であって、
    送信機から送られたリファレンス信号からチャネル行列Hを求めるチャネル推定ステップと、
    チャネル行列HをUDVHに特異値分解して受信用重み行列Uと対角行列Dと送信用重み行列を取得する特異値分解ステップと、
    受信用重み行列Uを用いて受信信号の処理を行なう受信信号処理ステップと、
    各チャネルへのクロストーク利得を推定するクロストーク推定ステップと、
    クロストーク利得を基にクロストーク信号を推定し、前記受信信号処理ステップにおいて処理された受信信号からクロストーク信号をキャンセルするクロストーク除去ステップと、
    を具備することを特徴とする無線通信方法。
  12. 複数のアンテナを持つ送信機からの多重化された信号を複数のアンテナを用いて受信するための処理をコンピュータ・システム上で実行するようにコンピュータ可読形式で記述されたコンピュータ・プログラムであって、
    送信機から送られたリファレンス信号からチャネル行列Hを求めるチャネル推定ステップと、
    チャネル行列HをUDVHに特異値分解して受信用重み行列UHと対角行列Dと送信用重み行列Vを取得する特異値分解ステップと、
    受信用重み行列UHを用いて受信信号の処理を行なう受信信号処理ステップと、
    各チャネルへのクロストーク利得を推定するクロストーク推定ステップと、
    クロストーク利得を基にクロストーク信号を推定し、前記受信信号処理ステップにおいて処理された受信信号からクロストーク信号をキャンセルするクロストーク除去ステップと、
    を具備することを特徴とするコンピュータ・プログラム。
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