JP2005178189A - インクジェット記録用シートの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 支持体上に、無機微粒子およびバインダーを含有する少なくとも2層のインク受容層を有するインクジェット記録用シートの製造方法において、前記支持体上に、無機微粒子およびバインダーを含有する少なくとも1層の内側インク受容層を形成した後、該内側インク受容層上に、カチオン性化合物を含有する水溶液を塗工して水塗り層を形成し、その後、該水塗り層上に、無機微粒子およびバインダーを含有する少なくとも1層の外側インク受容層を形成することを特徴とするインクジェット記録用シートの製造方法。
【選択図】 なし
Description
近年では、プリンタの急速な普及や高精細・高速化、さらにはデジタルカメラの登場により、記録体側にも高度な特性が要望されるようになっている。すなわち、インク吸収性、記録濃度、耐水性および保存性に優れた銀塩方式の写真に匹敵する画質と保存性を兼ね備えた記録体の実現が強く求められている。
[1] 支持体上に、無機微粒子およびバインダーを含有する少なくとも2層のインク受容層を有するインクジェット記録用シートの製造方法において、前記支持体上に、無機微粒子およびバインダーを含有する少なくとも1層の内側インク受容層を形成した後、該内側インク受容層上に、カチオン性化合物を含有する水溶液を塗工して水塗り層を形成し、その後、該水塗り層上に、無機微粒子およびバインダーを含有する少なくとも1層の外側インク受容層を形成することを特徴とするインクジェット記録用シートの製造方法。
[2] 前記カチオン性化合物を含有する水溶液が、さらに架橋剤を含有する[1]に記載のインクジェット記録用シートの製造方法。
[3] 前記架橋剤が、ホウ素化合物である[2]に記載のインクジェット記録用シートの製造方法。
[4] 前記カチオン性化合物が、カチオンポリマー、水溶性アルミニウム化合物及び水溶性ジルコニウム化合物からなる群から選択される少なくとも1種である[1]〜[3]のいずれか1項に記載のインクジェット記録用シートの製造方法。
[5] 前記水塗り層中のカチオン性化合物の含有量が0.01〜10g/m2である[1]〜[4]のいずれか1項に記載のインクジェット記録シートの製造方法。
[6] 前記カチオンポリマーが、下記一般式(1)または(2):
本発明のインクジェット用記録シートの製造方法は、支持体上に、無機微粒子およびバインダーを含有する少なくとも2層のインク受容層を形成する方法であり、
支持体上に、無機微粒子およびバインダーを含有する少なくとも1層の内側インク受容層を形成(内側インク受容層形成工程)した後、該内側インク受容層上に、カチオン性化合物を含有する水溶液を塗工して水塗り層を形成し(水塗り層形成工程)、該水塗り層上に、無機微粒子およびバインダーを含有する少なくとも1層の外側インク受容層を形成する(外側インク受容層形成工程)ことにより行うことを特徴とする。
『内側インク受容層形成工程』
本工程においては、まず、支持体上に、無機微粒子およびバインダーを含有する少なくとも1層の内側インク受容層を形成する。
≪支持体≫
支持体としては、従来のインクジェット用記録用紙として公知のものを適宜使用できる。
支持体として、より具体的には、例えば紙(酸性紙、中性紙等)、合成紙、プラスチックフィルム、紙の片面または両面がプラスチックで被覆された支持体(RC紙)、紙の片面または両面に不織布あるいはプラスチックフィルムを接着剤を介して貼り合わせたもの等が挙げられる。
プラスチックフィルムとしては、ポリエステル、ポリプロピレン等のポリオレフィン樹脂、ナイロン等のフィルムが挙げられる。
耐水性支持体としては、特に、記録画像が写真画質に近く、しかも低コストで高品質の画像が得られるため、紙の両面がポリオレフィン樹脂で被覆された支持体が好ましく用いられる。
<無機微粒子>
インク受容層中に含有せしめる無機微粒子の材料としては、例えばゼオライト、軽質炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、カオリン、タルク、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、酸化チタン、酸化亜鉛、硫化亜鉛、炭酸亜鉛、サチンホワイト、ケイ酸アルミニウム、ケイソウ土、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、非晶質シリカ、水酸化アルミニウム、アルミナ、アルミナ水和物、アルミノシリケート、ベーマイト、擬ベーマイト等の一般塗被紙分野で公知公用の各種無機微粒子が適宜使用される。特に、インク吸収性の点で、非晶質シリカ、アルミノシリケート、アルミ及びアルミナ水和物が好ましく、とりわけシリカが好ましい。また、後述する外側インク受容層に用いられる無機微粒子と同様のものが使用できる。
内側インク受容層に配合されるバインダーとしては、例えば酸化澱粉、エーテル化澱粉等の澱粉誘導体、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース等のセルロース誘導体、カゼイン、ゼラチン、大豆タンパク等のタンパク質類、完全(部分)ケン化ポリビニルアルコール、ケイ素変性ポリビニルアルコール、アセトアセチル基変性ポリビニルアルコール、カチオン変性ポリビニルアルコール等のポリビニルアルコール類、スチレン−無水マレイン酸共重合体の塩、スチレン−ブタジエン系ラテックス、アクリル系ラテックス、ポリエステルポリウレタン系ラテックス、酢酸ビニル系ラテックス等の水性接着剤、或いはポリメチルメタクリレート、ポリウレタン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニルコポリマー、ポリビニルブチラール、アルキッド樹脂等の有機溶剤可溶性樹脂が挙げられる。これらのバインダーは、単独あるいは複数を混合して用いられる。
ケン化度が80%以上の部分または完全ケン化ポリビニルアルコールが好ましい理由は耐水性に優れるためである。また、平均重合度として200〜5,000が好ましい理由は、この範囲の重合度のものを用いると、耐水性に優れ、かつ取り扱い易い粘度となるためである。
必要に応じ、後述するような各種公知のカチオン性化合物を用いることもできる。
本発明では、上記バインダーとともに、後述するような架橋剤を用いることが好ましい。これにより、ひび割れの発生を低減でき、インク吸収性、光沢性、画質等がさらに向上する。
架橋剤は、インク受容層形成用の塗液中に配合してもよく、また、インク受容層塗工前に、あるいはインク受容層塗工後に、架橋剤溶液を塗布してもよい。
架橋剤の塗工量としては、0.01〜1.0g/m2が好ましく、0.05〜0.5g/m2がより好ましい。0.01g/m2未満だと、ひび割れ防止効果が低くなり、1.0g/m2を越えると、インク受容層の乾燥時の強い収縮によって折れ割れを生じたり、インク吸収性が低下するおそれがある。
内側インク受容層は、上述した各種成分を含有する内側インク受容層用塗液を、支持体上の少なくとも片面に塗工、乾燥して形成される。
内側インク受容層用塗液の塗工量は、乾燥質量で2〜50g/m2が好ましく、3〜30g/m2がより好ましい。因みに、塗工量がこの範囲にあると、記録画質及び塗膜強度に優れる。
インク受容層用塗液の塗工は、バーコーター、ブレードコーター、エアナイフコーター、グラビアコーター、ダイコーター、カーテンコーター等の塗工方式で行うことができる。
本発明において、内側インク受容層は、1層でもよく、少なくとも2層の複数の層から構成されていてもよい。
次いで、前述のようにして形成された内側インク受容層上に、カチオン性化合物を含有する水溶液を塗工して水塗り層を形成する。
本発明に用いられるカチオン性化合物としては、カチオンポリマー、水溶性アルミニウム化合物、水溶性ジルコニウム化合物、水溶性チタニウム化合物等の、インクジェット記録用シートの分野で公知公用の各種カチオン性化合物が適宜使用される。特に、耐水性の観点から、カチオンポリマー、水溶性アルミニウム化合物及び水溶性ジルコニウム化合物が好ましく用いられ、それらの中でも特にカチオンポリマーが好ましく用いられる。
これらのカチオン性化合物は、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
水溶性アルミニウム化合物としては、塩基性塩化アルミニウム、塩基性硫酸アルミニウム、塩基性脂肪酸アルミニウム等が挙げられる。
水溶性ジルコニウム化合物としては、塩化ジルコニル、塩基性塩化ジルコニル、硝酸ジルコニル、脂肪酸ジルコニル等が挙げられる。
なお、塩基性脂肪酸アルミニウム、脂肪酸ジルコニル等における脂肪酸の具体例としては、例えば、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、ブタン酸、グリコール酸、3−ヒドロキシプロピオン酸、4−ヒドロキシブタン酸、グリシン、β−アラニン、4−アミノブタン酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸等が挙げられるが、中でも酢酸が特に好ましい。
一般式(3)〜(6)中、R1〜R8はそれぞれ独立に水素原子または炭素数1〜4のアルキル基を表す。モノマーの入手の容易さ、ひび割れしにくい等の点から、R1〜R8はすべて水素原子であることが好ましい。
一般式(2)、(4)、(6)中、X、Y、Zはそれぞれ独立の酸残基を表し、その酸(HX、HY、HZ、HW)としては、無機酸、有機酸のいずれでもよく、具体例としては、無機酸として、塩酸、硫酸、硝酸、リン酸、ピロリン酸、メタリン酸等が、有機酸として、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、メタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸等が挙げられる。これらの酸のうちでも、塩酸、硫酸、メタンスルホン酸は特に画像保存性に効果的であり好ましい。
一般式(3)、(4)、(5)または(6)で表される構成単位(a2)の具体例としては、ジアリルアミン、ジ(2−メチルアリル)アミン、ジ(2−エチルアリル)アミン等の、2個のビニルアルキル基を有する2級アミンまたはその酸塩をモノマーとする構成単位が挙げられる。
とりわけ、構成単位(a1)がアリルアミンまたはその酸塩をモノマーとする構成単位であり、構成単位(a2)がジアリルアミンまたはその酸塩をモノマーとする構成単位であるカチオンポリマーは、高画質が得られ、耐熱湿性、耐光性、耐オゾン性等の保存性にも優れているため好ましい。
構成単位(a3)としては、構成単位(1)〜(6)のモノマーと共重合可能な各種公知のエチレン性不飽和化合物をモノマーとする構成単位を用いることができる。
構成単位(a3)の具体例としては、例えば、アクリルアミド、メタクリルアミド、N−メチルアクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N−エチルアクリルアミド、N−イソプロピルアクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピルアクリルアミド、アクロイルモルホリン、N−ビニルピロリドン、アクリル酸ヒドロキシエチル、メタクリル酸ヒドロキシエチル、アクリル酸メトキシエチル、酢酸ビニル、N−ビニルホルムアミド、アクリロニトリル、アクリル酸、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル等をモノマーとする構成単位が挙げられる。
本発明においては、前記カチオン性化合物を含有する水溶液中に、架橋剤を併用することが、ひび割れ抑制の観点からより好ましい。
架橋剤の具体例としては、例えば、ホウ酸、ホウ砂、ホウ酸塩等のホウ素化合物、グリオキザール、メラミン・ホルムアルデヒド、グルタルアルデヒド、メチロールウレア、ポリイソシアネート化合物、エポキシ化合物、アジリジン化合物、カルボジイミド化合物、ジヒドラジド化合物、アルミニウム化合物、ジルコニウム化合物等が挙げられる。これらのうちでもホウ素化合物が好ましく、特にホウ砂が好ましい。
また、架橋剤とポリマー(A)との質量比としては、20:1〜1:20が好ましく、10:1〜1:10がより好ましい。質量比をこの範囲内とすることにより、ヒビワレ、耐経時ニジミおよびインク吸収性に優れたインクジェット記録用シートが得られる。
カチオン性化合物を含有する水溶液の塗工は、バーコーター、ブレードコーター、ロッドブレードコーター、エアナイフコーター、グラビアコーター、ダイコーター、カーテンコーターにより行うことができる。特にバーコーター、ロッドブレードコーターが好ましく用いられる。
次いで、水塗り層上に、無機微粒子およびバインダーを含有する少なくとも1層の外側インク受容層を形成する。
外側インク受容層の形成は、水塗り層が湿潤状態にある内に行う。
<無機微粒子>
外側インク受容層中に含有せしめる無機微粒子の材料としては、内側インク受容層と同様の一般塗被紙分野で公知公用の各種無機微粒子が適宜使用される。
なお、本発明でいう一次粒子径は、電子顕微鏡(SEM及びTEM)で観察した粒径(マーチン径)である。
本発明で言うBET法とは、気相吸着法による粉体の表面測定法の一つであり、吸着等温線から1gの試料の持つ総表面積、すなわち、比表面積を求める方法である。
気相法シリカは、湿式法に対して乾式法とも呼ばれ、火炎加水分解法によって作られる。具体的には四塩化ケイ素を水素および酸素と共に燃焼して作られる。四塩化ケイ素の代わりにメチルトリクロロシラン、トリクロロシラン等のシラン類を単独あるいは四塩化ケイ素と混合して使用することもある。気相法シリカは、非常に嵩密度が低い粉体として市販されている。
気相法シリカの水分散物を乾燥すると、多孔質のシリカゲルとなり、そのゲルのBET法による細孔容積は、一般に、1.2〜1.6ml/gである。この細孔容積は、インクを吸収させるには都合が良い。しかし、乾燥時にひび割れが生じやすく、ひび割れの無いインク受容層を製造することが容易ではない。
沈降法シリカは、例えば、特開昭55―116613号公報に開示されているように、ケイ酸アルカリ水溶液に鉱酸を段階的に加え、沈降したシリカをろ過して製造されるものである。
ゲル法シリカはケイ酸アルカリ溶液に鉱酸を混合し、ゲル化させたのち、洗浄及び粉砕して得られるものである。
沈降法シリカとゲル法シリカは、シリカの一次粒子が結合して二次粒子を形成しており、一次粒子間と二次粒子間に多くの空隙を有しており、そのためにインク吸収量が大きい上、光を散乱する性質が小さいので高い印字濃度が得られる。
この微細シリカは、直径が3nm〜数百nmであり、二次凝集をしておらず、しかも粒度分布がきわめて狭いという特長を有している。通常、コロイダルシリカと呼ばれ、7nm〜100nmの製品が水分散液として市販されており、インク受容層に用いると、極めて高光沢で透明性が高い受容層が得られる。
「BET法による比表面積が300m2/g〜1000m2/gで、細孔容積が0.4ml/g〜2.0ml/gであるシリカ微粒子がコロイド状に分散した液をシード液とし、該シード液にアルカリを添加したのち、該シード液に対し活性ケイ酸水溶液及びアルコキシシランから選ばれる少なくとも一種類からなるフィード液を少量ずつ添加してシリカ微粒子を成長させることを特徴とする、BET法による比表面積が100m2/g〜400m2/g、平均二次粒子径が20nm〜300nm、かつ細孔容積が0.5ml/g〜2.0ml/gのシリカ微粒子がコロイド状に分散したシリカ微粒子分散液の製造方法。」、または
「BET法による比表面積が300m2/g〜1000m2/gで、細孔容積が0.4ml/g〜2.0ml/gであるシリカ微粒子がコロイド状に分散した液をシード液とし、該シード液に対し活性ケイ酸水溶液及びアルコキシシランから選ばれる少なくとも一種類からなるフィード液とアルカリの混合物を少量ずつ添加するか、もしくは該フィード液とアルカリを少量ずつ同時に添加してシリカ微粒子を成長させることを特徴とする、BET法による比表面積が100m2/g〜400m2/g、平均二次粒子径が20nm〜300nm、かつ細孔容積が0.5ml/g〜2.0ml/gのシリカ微粒子がコロイド状に分散したシリカ微粒子分散液の製造方法。」
によって得られるシリカ微粒子である。
「活性ケイ酸及びアルコキシシランから選ばれる少なくとも1種を含有する水溶液を加熱することによってシリカ微粒子からなる凝集物を含む懸濁液を形成し、次に該懸濁液にアルカリの存在下に活性ケイ酸を含有する水溶液及びアルコキシシランから選ばれる少なくとも1種を少量ずつ添加して懸濁液中のシリカ微粒子を成長させた後、該懸濁液を湿式粉砕することを特徴とするシリカ微粒子分散液の製造方法。」
によって得られるシリカ微粒子である。
特開2001−354408号公報で開示されている縮合方法において、活性ケイ酸としては、例えばアルカリ金属ケイ酸塩水溶液を水素型陽イオン交換樹脂でイオン交換処理して得られるpH4以下のケイ酸水溶液(活性ケイ酸水溶液)が好ましく用いられる。
活性ケイ酸水溶液は、SiO2濃度として1〜6質量%が好ましく、より好ましくは2〜5質量%であり、かつpH2〜4であることが望ましい。
アルカリ金属ケイ酸塩としては、市販工業製品として入手できるものでよく、より好ましくはSiO2/M2O(但し、Mはアルカリ金属原子を表す)モル比として2〜4程度のナトリウム水ガラスを用いるのが好ましい。
活性ケイ酸の縮合方法としては、熱水に上記活性ケイ酸水溶液を滴下するか、活性ケイ酸水溶液を加熱してシード粒子を生成させ、分散液が沈殿を生じる前、若しくはゲル化する前にアルカリを添加してシード粒子を安定化し、次いで該安定状態を保ちながら活性ケイ酸水溶液をシード粒子に含まれるSiO21モルに対してSiO2に換算して好ましくは0.001〜0.2モル/分の速度で添加してシード粒子の一次粒子を成長させることが好ましい。
このシリカ−カチオン性化合物凝集体微粒子を用いることによって、インク受容層を、透明性、インク吸収性、インクの発色性、耐候性等が良好な多孔質層とすることができる。
外側インク受容層に用いられるバインダーの種類、含有量としては、内側インク受容層と同様である。
外側インク受容層においても、必要に応じて水塗り層の項で記載した各種公知のカチオンポリマーを用いることができる。
本発明では、上記バインダーとともに、上述したような架橋剤を用いることが好ましい。これにより、ひび割れの発生をさらに低減でき、インク吸収性、光沢性、画質等がさらに向上する。
架橋剤は、インク受容層形成用の塗液中に配合してもよく、また、インク受容層塗工前に、あるいはインク受容層塗工後に、架橋剤溶液を塗布してもよい。
架橋剤の塗工量としては、0.01〜1.0g/m2が好ましく、0.05〜0.5g/m2がより好ましい。0.01g/m2未満だと、ひび割れ防止効果が低くなり、1.0g/m2を越えると、インク受容層の乾燥時の強い収縮によって折れ割れを生じたり、インク吸収性が低下するおそれがある。
外側インク受容層は、上述のようにして形成される水塗り層上に、上述した各種成分を含有する外側インク受容層用塗液を塗工、乾燥して形成される。
外側インク受容層用塗液の塗工は、バーコーター、ブレードコーター、エアナイフコーター、グラビアコーター、ダイコーター、カーテンコーター等の塗工方式で行うことができる。
本発明において、外側インク受容層は、1層でもよく、少なくとも2層の複数の層から構成されていてもよい。
キャスト処理の方法としては、ウェット法、ゲル化法およびリウェット法がある。ウェット法は、塗工した塗工層が湿潤状態にあるうちに該塗工層を加熱された鏡面ドラム面に圧接して強光沢仕上げを行うものである。ゲル化法は、塗工層が湿潤状態にあるうちにこの塗工層をゲル化剤浴に接触させ、ゲル化状態にした塗工層を加熱ドラム面に圧接して強光沢仕上げを行うものである。リウェット法は、湿潤状態の塗工層を一旦乾燥してから再度湿潤液に接触させた後、加熱ドラム面に圧接して強光沢仕上げを行うものである。
外側インク受容層にキャスト処理を施す場合、外側インク受容層中に離型剤が配合されていることが好ましい。離型剤としては、一般的に塗工紙分野で公知公用の各種離型剤が使用できる。
本発明においては、上述した外側インク受容層上に、さらに、キャスト処理された光沢層を設けてもよい。これにより、さらに表面光沢度の高いインクジェット記録用シートとすることができる。
光沢層は、顔料および/または樹脂を含有して構成される。
光沢層はインクを速やかに通過または吸収できるように、光沢を阻害しない範囲で多孔性もしくは通液性にすることが好ましい。
これらの顔料は光沢層中に10〜95質量%含まれることが望ましい。
顔料の平均粒子径(凝集粒子の場合は凝集粒子の径)は、0.001〜1μmが好ましく、0.005〜0.5μmのものがより好ましい。粒子径がこの範囲にあると優れたインク吸収性、光沢及び印字濃度が得られる。
光沢層用塗液の塗工量は、乾燥質量で0.1〜30g/m2が好ましく、0.2〜10g/m2がより好ましい。塗工量がこの範囲にあると、光沢、インク乾燥性及び記録濃度が優れたものとなる。
光沢層用塗液の塗工、及びキャスト処理は、上記外側インク受容層で述べたのと同様の方法で行うことができる。
また、光沢層の乾燥温度も重要である。乾燥温度が高すぎると成膜が進みすぎ表面の多孔性が低下する結果、インクの吸収速度が低下し、逆に乾燥温度が低すぎると光沢に乏しくなる傾向があり生産性も低下する。乾燥温度は、50〜150℃が好ましく、70〜120℃がより好ましい。
着色剤としては、直接染料、酸性染料、反応性染料等の各種水溶性染料、100nm前後に微粒子化され、樹脂、界面活性剤等で表面処理されたカーボンブラック、有機顔料等が挙げられる。
また、液媒体としては、水単独、あるいは水および水溶性有機溶剤の併用がある。水溶性有機溶剤としては、例えばエチルアルコール、イソプロピルアルコール等の一価アルコール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、グリセリン等の多価アルコール、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル等の多価アルコールの低級アルキルエーテル等が挙げられる。
添加剤としては、例えばpH調整剤、金属封鎖剤、防ばい剤、粘度調整剤、表面張力調整剤、界面活性剤、および防錆剤等が挙げられる。
(インク受容層用塗液Aの調製)
気相法シリカ(商品名:アエロジル300、一次粒子の平均粒経7nm、BET法による比表面積300m2/g、日本アエロジル(株)製)100部、N−ビニルアクリルアミジン塩酸塩・アクリルアミド共重合体(モル比2:1、分子量約2万)の30%水溶液50部およびイオン交換水850部を加え、攪拌装置により分散した後、湿式超微粒化装置ナノマイザーを用いて処理した。次いで、ポリビニルアルコール(商品名:PVA−145、(株)クラレ製、ケン化度99%、平均重合度4,500)の5%水溶液360部および少量の消泡剤、分散剤および水を加え、固形分濃度8%のインク受容層用塗液Aを得た。
湿式法合成非晶質シリカの20%分散液(商品名:サイロジェット703A、グレースデビソン製)500部、ポリビニルアルコール(商品名:PVA−145、(株)クラレ製)の5%水溶液400部および少量の消泡剤、分散剤および水を加え、固形分濃度15%のインク受容層用塗液Bを得た。
180g/m2の原紙両面をポリエチレン樹脂で被覆した紙支持体(厚さ240μm、ポリエチレン樹脂には15質量%のアナターゼ型二酸化チタン含有)上に、インク受容層用塗液Bを固形分で20g/m2となるようにワイヤーバーにて塗布乾燥してインク受容層Bを設けた。次いで、ホウ砂−アリルアミン塩酸塩・ジアリルアミン塩酸塩共重合体(モル比4:1、分子量約2万)水溶液(1:4混合液、濃度3.75%)を20g/m2塗布した後、インク受容層用塗液Aを固形分で7g/m2となるようにワイヤーバーにて塗布乾燥してインク受容層Aを設け、インクジェット記録用シートを作成した。
実施例1において、アリルアミン塩酸塩・ジアリルアミン塩酸塩共重合体(モル比4:1、分子量約2万)の代わりに、以下の化合物を用いた以外は、実施例1と同様にしてインクジェット記録用シートを作成した。
実施例2:アリルアミン塩酸塩・ジアリルアミン塩酸塩共重合体(モル比1:1、分子量約7万)
実施例3:アリルアミン・ジアリルアミン共重合体(モル比4:1、分子量約2万)
実施例4:アリルアミン・ジアリルアミン共重合体(モル比1:1、分子量約7万)
実施例5:アリルアミンメタンスルホン酸塩・ジアリルアミンメタンスルホン酸塩共重合体(モル比1:1、分子量約5万)
実施例6:ビニルアミン塩酸塩・ジアリルアミン塩酸塩共重合体(モル比1:1、分子量約5万)
実施例7:N−ビニルアクリルアミジン塩酸塩・アクリルアミド共重合体(モル比2:1、分子量約2万)
実施例8:ポリアリルアミン塩酸塩(分子量約6万)
実施例9:ポリジアリルジメチルアンモニウムクロライド(分子量約5万)
実施例10:ジシアンジアミド・ポリエチレンアミン重縮合物(分子量約1万)
実施例11:塩基性ポリ塩化アルミニウム
実施例12:塩基性ポリ酢酸アルミニウム
実施例13:酢酸ジルコニル
実施例14:塩基性塩化ジルコニル
実施例1において、ホウ砂−アリルアミン塩酸塩・ジアリルアミン塩酸塩共重合体(モル比4:1、分子量約2万)水溶液(1:4混合液、濃度3.75%)の代わりに、炭酸ジルコニルアンモニウム水溶液(濃度3.0%)を用いた以外は、実施例1と同様にしてインクジェット記録用シートを作成した。
実施例1において、ホウ砂−アリルアミン塩酸塩・ジアリルアミン塩酸塩共重合体(モル比4:1、分子量約2万)水溶液(1:4混合液、濃度3.75%)の代わりに、ホウ砂−アリルアミン塩酸塩・ジアリルアミン塩酸塩共重合体(モル比4:1、分子量約2万)水溶液(1:3混合液、濃度3.0%)を用いた以外は、実施例1と同様にしてインクジェット記録用シートを作成した。
実施例1において、ホウ砂−アリルアミン塩酸塩・ジアリルアミン塩酸塩共重合体(モル比4:1、分子量約2万)水溶液(1:4混合液、濃度3.75%、pH 7.5)の代わりに、ホウ砂−アリルアミン塩酸塩・ジアリルアミン塩酸塩共重合体(モル比4:1、分子量約2万)水溶液(1:4混合液、濃度3.75%、水酸化ナトリウムによるpH8.5調整品)用い、かつ、外側インク受容層の塗工量を固形分で10g/m2となるように塗工した以外は、実施例1と同様にしてインクジェット記録用シートを作成した。
実施例17において、ホウ砂−アリルアミン塩酸塩・ジアリルアミン塩酸塩共重合体(モル比4:1、分子量約2万)水溶液(1:4混合液、濃度3.75%、水酸化ナトリウムによるpH 8.5調整品)の代わりに、ホウ砂−アリルアミン塩酸塩・ジアリルアミン塩酸塩共重合体(モル比4:1、分子量約2万)水溶液(1:6混合液、濃度5.25%、水酸化ナトリウムによるpH 8.5調整品)用いた以外は、実施例1と同様にしてインクジェット記録用シートを作成した。
実施例1において、N−ビニルアクリルアミジン塩酸塩・アクリルアミド共重合体(モル比2:1、分子量約2万)の代わりに、ジアリルジメチルアンモニウムクロライド・アクリルアミド共重合体(モル比 8:1、分子量約20万)を用いた以外は、実施例1と同様にしてインクジェット記録用シートを作成した。
実施例1において、ホウ砂−アリルアミン塩酸塩・ジアリルアミン塩酸塩共重合体(モル比4:1、分子量約2万)水溶液(1:4混合液、濃度3.75%、pH 7.5)の代わりに、ホウ酸−アリルアミン塩酸塩・ジアリルアミン塩酸塩共重合体(モル比4:1、分子量約2万)水溶液(1:4混合液、濃度3.75%)用いた以外は、実施例1と同様にしてインクジェット記録用シートを作成した。
実施例1において、ホウ砂−アリルアミン塩酸塩・ジアリルアミン塩酸塩共重合体(モル比4:1、分子量約2万)水溶液(1:4混合液、濃度3.75%、pH 7.5)の代わりに、アリルアミン塩酸塩・ジアリルアミン塩酸塩共重合体(モル比4:1、分子量約2万)水溶液(濃度3.0%)用いた以外は、実施例1と同様にしてインクジェット記録用シートを作成した。
(シリカ微粒子分散液の調製)
SiO2濃度30質量%、SiO2/Na2O(モル比)3.1のケイ酸ソーダ溶液((株)トクヤマ製、三号ケイ酸ソーダ)に蒸留水を加え、SiO2濃度4.0質量%の希ケイ酸ソーダ水溶液を調製した後、水素型陽イオン交換樹脂(三菱化学(株)製、ダイヤイオンSK−1BH)が充填されたカラムを通し、活性ケイ酸水溶液を調製した。還流器、攪拌機、温度計を備えた5リットルのガラス製反応容器に蒸留水500gを仕込み、100℃に加温した後、100℃に保ちながら、先ほど調製した活性ケイ酸水溶液を1.5g/分の速度で450g添加し、シード液を調製した。このシード液中のシード粒子凝集体の平均二次粒子径は184nmであった。
次いで、28%アンモニア水溶液を0.9g添加することにより安定化させた後、さらに、100℃で活性ケイ酸水溶液を1.5g/分の速度で550g添加した。添加終了後、100℃で9時間加熱還流した後、濃縮することにより、10質量%のシリカ微粒子分散液を得た。このシリカ微粒子の平均一次粒子径11nm、平均二次粒子径130nm、比表面積257m2/g、細孔容積1.01ml/gであった。
さきほど得た10質量%のシリカ微粒子分散液1000部に、N−ビニルアクリルアミジン塩酸塩・アクリルアミド共重合体(モル比2:1、分子量約2万)の30%水溶液50部およびイオン交換水850部を加え、攪拌装置により分散した後、湿式超微粒化装置ナノマイザーを用いて処理した。次いで、ポリビニルアルコール(商品名:PVA−145、(株)クラレ製、ケン化度99%、平均重合度4,500)の5%水溶液360部および少量の消泡剤、分散剤および水を加え、固形分濃度8%のインク受容層用塗液Cを得た。
180g/m2の原紙両面をポリエチレン樹脂で被覆した紙支持体(厚さ240μm、ポリエチレン樹脂には15質量%のアナターゼ型二酸化チタン含有)上に、インク受容層用塗液Bを固形分で20g/m2となるようにワイヤーバーにて塗布乾燥してインク受容層Bを設けた。次いで、ホウ砂−アリルアミン塩酸塩・ジアリルアミン塩酸塩共重合体(モル比4:1、分子量約2万)水溶液(1:4混合液、濃度3.75%)を20g/m2塗布した後、インク受容層用塗液Cを固形分で7g/m2となるようにワイヤーバーにて塗布乾燥してインク受容層Cを設け、インクジェット記録用シートを作成した。
実施例1において、180g/m2の原紙両面をポリエチレン樹脂で被覆した紙支持体(厚さ240μm、ポリエチレン樹脂には15質量%のアナターゼ型二酸化チタン含有)の代わりに200g/m2の上質紙を用いた以外は、実施例1と同様にしてインクジェット記録用シートを作成した。
実施例19において、ホウ砂−アリルアミン塩酸塩・ジアリルアミン塩酸塩共重合体(モル比4:1、分子量約2万)水溶液(1:4混合液、濃度3.75%)の代わりに、ホウ砂水溶液(濃度0.75%)を用いた以外は、実施例1と同様にしてインクジェット記録用シートを作成した。
(インク受容層用塗液Dの調製)
湿式法合成非晶質シリカの20%分散液(商品名:サイロジェット703A、グレースデビソン製)500部、アリルアミン塩酸塩・ジアリルアミン塩酸塩共重合体(モル比4:1、分子量約2万)40%水溶液25部およびイオン交換水25部を加え、攪拌装置により分散した後、湿式超微粒化装置ナノマイザーを用いて処理した。次いで、ポリビニルアルコール(商品名:PVA−145、(株)クラレ製)の5%水溶液400部および少量の消泡剤、分散剤および水を加え、固形分濃度15%のインク受容層用塗液Dを得た。
180g/m2の原紙両面をポリエチレン樹脂で被覆した紙支持体(厚さ240μm、ポリエチレン樹脂には15質量%のアナターゼ型二酸化チタン含有)上に、インク受容層用塗液Dを固形分で20g/m2となるようにワイヤーバーにて塗布乾燥してインク受容層Dを設けた。次いで、ホウ砂水溶液(濃度3.0%)を20g/m2塗布した後、インク受容層用塗液Aを固形分で7g/m2となるようにワイヤーバーにて塗布乾燥してインク受容層Aを設け、インクジェット記録用シートを作成した。
実施例1〜23および比較例1〜2で得たインクジェット記録用シートについて、エプソンインクジェットプリンターPM−950Cを用い、ISO−400画像(「高精細カラーディジタル標準画像データISO/JIS−SCID」、p13、画像名称:ポートレート、財団法人日本規格協会発行)およびコンポジットブラックの光学濃度が1.0となるようなベタ印字を行った。得られたインクジェット記録用シートおよびその画像について、以下の評価を行い、結果を表1に示した。
未印刷部のインクジェット記録シート塗工面の光沢感を目視観察により評価した。
(評価基準)
◎:光沢が非常に高く良好
○:光沢が高く良好
△:光沢がやや劣っている
×:光沢がほとんどない
未印刷部のインクジェット記録シート塗工面のひび割れ状態を目視観察により評価した。
(評価基準)
◎:全くひび割れがみられない
○:若干ひび割れみられるも問題ないレベルである
△:ひび割れがみられ実用上問題あり
×:ひび割れが多数あり
得られたISO−400画像を目視観察し、インク吸収性を評価した。
(評価基準)
◎:インク溢れによる画像のつぶれが全くみられない
○:若干インク溢れによる画像のつぶれがみられるものの実用上問題ないレベルである
△:インク溢れによる画像のつぶれがみられ実用上問題がある
×:インク溢れが著しい
得られたISO−400画像の画質を目視観察により評価した。
(評価基準)
◎:画質が非常に優れている
○:画質は良好で実用上全く問題ないレベルである
△:画質が劣っており実用上問題がある
×:画質が非常に劣っている
〔耐熱湿性〕
得られたISO−400画像およびコンポジットブラックのベタ印字画像を印字直後、30℃、相対湿度85%の恒温恒湿器に72時間保管し、目視により耐熱湿性のレベルを観察し評価した。
(評価基準)
◎:経時ニジミの発生および変褪色はほとんどみられず良好である
○:若干の経時ニジミおよび変褪色がみられたが、実用上全く問題ないレベルである
△:経時ニジミおよび変褪色がみられ、実用上問題のあるレベルである
×:経時ニジミが顕著に認められ、変褪色も著しい。
得られたISO−400画像およびコンポジットブラックのベタ印字画像を、25℃の水に24時間浸した後、上質紙を10分間重ね、画像の変褪色、色移り等、目視により耐水性のレベルを観察し評価した。
(評価基準)
◎:全く画像の変褪色、色移りがほとんどみられず良好である
○:若干の変褪色、色移りがみられたが、実用上全く問題ないレベルである
△:変褪色、色移りがみられ、実用上問題のあるレベルである
×:変褪色、色移りが著しい。
Claims (6)
- 支持体上に、無機微粒子およびバインダーを含有する少なくとも2層のインク受容層を有するインクジェット記録用シートの製造方法において、前記支持体上に、無機微粒子およびバインダーを含有する少なくとも1層の内側インク受容層を形成した後、該内側インク受容層上に、カチオン性化合物を含有する水溶液を塗工して水塗り層を形成し、その後、該水塗り層上に、無機微粒子およびバインダーを含有する少なくとも1層の外側インク受容層を形成することを特徴とするインクジェット記録用シートの製造方法。
- 前記カチオン性化合物を含有する水溶液が、さらに架橋剤を含有する請求項1に記載のインクジェット記録用シートの製造方法。
- 前記架橋剤が、ホウ素化合物である請求項2に記載のインクジェット記録用シートの製造方法。
- 前記カチオン性化合物が、カチオンポリマー、水溶性アルミニウム化合物及び水溶性ジルコニウム化合物からなる群から選択される少なくとも1種である請求項1〜3のいずれか1項に記載のインクジェット記録用シートの製造方法。
- 前記水塗り層中のカチオン性化合物の含有量が0.01〜10g/m2である請求項1〜4のいずれか1項に記載のインクジェット記録シートの製造方法。
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