JP2005172928A - 電気光学装置の製造方法、電気光学装置用基板の製造方法、及び、電気光学装置用基板の製造装置 - Google Patents

電気光学装置の製造方法、電気光学装置用基板の製造方法、及び、電気光学装置用基板の製造装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 電気光学装置用基板の製造において、液粒を所望の位置に正確に塗布することができるとともに、精度よく電気光学装置用基板を形成できる電気光学装置の製造方法、電気光学装置用基板の製造方法、及び、電気光学装置用基板の製造装置を提供する。
【解決手段】 ピストンロッド48は、加圧アクチュエータの力を受けて、ピストンによってシリンダ43内のフィルタ剤に所定の圧力を印加する。そして、加圧アクチュエータの加圧によって、複数の液粒形成部材41の先端部42に液粒8が形成される。塗布ヘッド15は、主走査方向(X)へ移動する際に、所定位置に到達する度に下降し、複数の液粒形成部材41に形成された液粒8をマザー基板内のサブ画素領域に塗布する。
【選択図】 図6

Description

本発明は、電気光学装置に用いられる電気光学装置用基板を製造する製造方法及び製造装置に関するものである。また、対象物に材料を塗布する材料の塗布方法、及び材料の塗布装置に関する。
近年、携帯電話機、携帯型コンピュータ等といった電子機器の表示部に、電気光学装置として液晶表示装置が広く用いられている。また、表示部には通常カラー表示できるようになっている。液晶表示装置によるカラー表示は、例えば、液晶層によって変調される光を電気光学装置用基板であるカラーフィルタに通すことによって行われる。そして、カラーフィルタは、ガラス、プラスチック等によって形成された基板の表面に、例えば、R(赤),G(緑),B(青)のドット状の各色サブ画素を並べることによって形成される。
また、近年の高画質および高解像度化に伴って、画素が微細化したものについては、微少量の液滴を確実に所定領域に吐出する必要がある。
従来、カラーフィルタのR,G,B等の各色サブ画素を形成する方法として、例えば、ダイヤフラムの変形を利用して色素機能液であるフィルタ剤を微少量にした液滴を吐出する方法が提案されている(例えば、特許文献1)。
また、インクジェット法を用いて液滴を吐出する方法も提案されている(例えば、特許文献2)。
特開2001−63035号公報 特開2002−221616号公報
しかしながら、例えば、液滴を吐出する場合、吐出口とカラーフィルタを形成する基板との間は1〜3mm程の間隔があるため、空気中に発生する気流等の環境変化によってフィルタ剤の着弾位置が変化してしまっていた。又、前記1〜3mm程の間隔のばらつきが生じることによっても着弾位置が変化してしまっていた。そして、液滴が小さくなれば空気抵抗によって浮遊時間が長くなり着弾位置も大きく変化し、所望の位置に着弾しないという問題もあった。
更に、フィルタ剤を吐出する吐出ヘッドは高速で移動するため、タイミングベルトなどの駆動ベルトの動作変動による速度の微妙なばらつきによっても、フィルタ剤の着弾位置が変化してしまうという問題があった。例えば、所定領域内から外れて着弾したり、浮遊したまま着弾されない場合には膜厚がばらつく原因となる。
そして、フィルタ剤の膜厚にバラツキが生じることによって、カラーフィルタの平面的な光透過特性が不均一になるという深刻な問題となっていた。従来の製造方法では、微細になった画素において、カラーフィルタの平面的な光透過特性が不均一になるという上記問題を解決するものではなかった。
本発明は、電気光学装置用基板の製造において、液粒を所望の位置に正確に塗布することができるとともに、精度よく電気光学装置用基板を形成できる電気光学装置の製造方法、電気光学装置用基板の製造方法、及び、電気光学装置用基板の製造装置を提供することを目的とする。
本発明の電気光学装置用基板の製造方法は、基板に色素機能液を塗布して複数の着色層を配列して成る電気光学装置用基板の製造方法であって、液粒形成部材に前記色素機能液の液粒を形成する工程と、前記液粒形成部材に形成された前記液粒を前記基板の所定領域に塗布する工程とを備えたことを要旨としている。
これによれば、液粒形成部材の所定部位に形成された液粒は基板の所定領域に塗布されるので、正確に液粒が塗布(付着)される。よって、所定領域内の必要な膜厚を高い精度で形成することが可能になる。
この電気光学装置用基板の製造方法は、前記所定領域に塗布する工程では、前記所定領域に必要な全液量を複数回に分けて塗布しうるように前記液粒の液量を決定し、前記液粒の塗布回数によって前記所定領域に塗布する量を制御することを要旨としている。
これによれば、必要量の液量は複数回の液粒を塗布する塗布回数によって膜厚を制御している。よって、必要量の膜厚を高い精度で形成することが可能になる。
この電気光学装置用基板の製造方法は、前記液粒の重量を測定して前記液粒の前記塗布回数を決定する工程を備えたことを要旨としている。
これによれば、必要な液粒の量は、液粒の重量を測定してから必要な液粒の塗布回数を決定するので、必要な液量が精度よく塗布される。よって、必要量の膜厚を高い精度で形成することが可能になる。
この電気光学装置用基板の製造方法は、複数回の塗布のうち、1回目の塗布で前記液粒形成部材に形成された前記液粒が前記基板に接触し、かつ、最終回の塗布で前記液粒形成部材が前記基板上の既に塗布済みの液面に触れない高さまで前記液粒形成部材を下降させることにより前記複数回の塗布を行うことを要旨としている。
これによれば、1回目の塗布から最終回の塗布まで、塗布済みの液面に触れない一定の高さで液粒の塗布を行うので、塗布の際に液粒形成部材の先端等の所定部位は液面に触れない。よって、液粒形成部材が液面に触れたことによって、逆に液粒形成部材に液が付着して必要量に塗布ができなくなる不具合は防止できる。
この電気光学装置用基板の製造方法は、前記液粒は、液体収容部内の前記色素機能液が加圧手段により加圧されることで前記液粒形成部材に形成され、前記液粒の液量は、前記加圧手段が前記色素機能液を加圧する加圧時間によって制御することを要旨としている。
これによれば、液粒の液量は、色素機能液を加圧する時間によって制御しているので、所定の量の液粒を形成することができる。よって、塗布の時間間隔が異なっても、つまり、どんな塗布タイミングでも所定の液粒の量を塗布することが可能になる。
この電気光学装置用基板の製造方法は、前記液粒の液量は、前記加圧手段により前記色素機能液を加圧する加圧値と塗布する時間間隔とによって前記液粒の液量を制御することを要旨としている。
これによれば、加圧値と塗布の時間間隔で液粒の量を制御する。よって、加圧時間のみで液量を正確に制御することは難しいが、決めた一定の加圧に保持した状態で、同様に決めた時間間隔で塗布していけば、正確な液粒量で塗布することができる。
この電気光学装置用基板の製造方法は、前記液粒形成部材の少なくとも前記所定部位は、前記基板より撥液性の高い材質で形成されていることを要旨としている。
これによれば、液粒を保持する液粒形成部材の所定部位は、基板より撥液性を有する材質で形成されることにより、液粒を基板側に確実に塗布させることができる。よって、必要な膜厚を高い精度で形成することが可能になる。
この電気光学装置用基板の製造方法は、前記液粒形成部材は複数備えられ、前記所定領域に塗布する工程では、複数の前記液粒形成部材によって前記液粒を複数滴同時に塗布することを要旨としている。
これによれば、複数の液粒形成部材によって複数の液粒が形成され、この複数の液粒を同時に塗布することができる。よって、所定領域に必要な液量を短時間で塗布することが可能になる。
この電気光学装置用基板の製造方法は、複数の前記液粒形成部材は、共通の前記液体収容部と連通されていることを要旨としている。
これによれば、複数の液粒形成部材と液体収容部とは連通されているので、同一の加圧手段によって複数の液粒形成部材の液粒を形成することができる。よって、同時に塗布されるそれぞれの液粒の液量は、ばらつきにくくなる。
本発明の電気光学装置の製造方法は、請求項1〜9のいずれか1項に記載の電気光学装置用基板の製造方法を含むことを要旨としている。
これによれば、電気光学装置の製造方法は電気光学装置用基板の製造方法を含んでいる。よって、液粒形成部材の所定部位に形成された液粒は基板の所定領域に塗布されるので、正確に液粒が塗布(付着)される。従って、所定領域内の必要な膜厚を高い精度に形成することが可能になる。
本発明の電気光学装置用基板の製造装置は、電気光学装置用基板を形成するために基板に塗布する色素機能液を収容する液体収容部と、前記液体収容部の前記色素機能液を液粒とする液粒形成部材と、前記液粒形成部材に前記液粒を形成するために前記液体収容部内の前記色素機能液を加圧する加圧手段と、前記液粒形成部材と前記基板との少なくとも一方を接近させることにより前記基板上の所定領域に前記液粒を塗布させる移動手段とを備えたことを要旨としている。
これによれば、液粒形成部材の所定部位に形成された液粒は基板の所定領域に塗布されるので、正確に液粒が塗布(付着)される。よって、所定領域内の必要な膜厚を高い精度で形成することが可能になる。
(第1実施形態)
以下、本発明を具体化した第1実施形態を図面を参照しつつ、電気光学装置用基板であるカラーフィルタの製造方法及びその製造装置について説明する。まず、それらの製造方法及び製造装置を説明するのに先立って、それらの製造方法等を用いて製造されるカラーフィルタについて説明する。
図1(a)は、カラーフィルタ1の平面構造を示す模式平面図である。図1(b)は、基板としてのマザー基板12の平面構造を示す模式平面図である。
本実施形態のカラーフィルタ1は、ガラス、プラスチック等によって形成された方形状の基板2の表面に複数の着色層としてのサブ画素3をドットパターン状、本実施形態ではドットマトリクス状に形成し、なお、図1(a)は保護膜4(図2(d)参照)を取り除いた状態のカラーフィルタ1を平面的に示している。
サブ画素3は、透光性のない樹脂材料によって格子状のパターンに形成された隔壁6によって区画されてドットマトリクス状に並んだ複数の方形状の領域を色材で埋めることによって形成される。また、これらのサブ画素3は、それぞれが、R(赤)、G(緑)、B(青)のうちのいずれか1色の色材によって形成され、それらの各色サブ画素3が所定の配列に並べられている。
カラーフィルタ1の大きさは、例えば、1.8インチである。また、1個のサブ画素3の大きさは、例えば、30μm×100μmである。また、各サブ画素3の間の間隔、いわゆるサブ画素間ピッチは、例えば、75μmである。
上記のカラーフィルタ1は、例えば、図1(b)に示すような大面積のマザー基板12から切り出される。具体的には、まず、マザー基板12内に設定された複数のカラーフィルタ形成領域11のそれぞれの表面にカラーフィルタ1の1個分のパターンを形成し、さらにそれらのカラーフィルタ形成領域11の周りに切断用の溝を形成し、さらにそれらの溝に沿ってマザー基板12を切断することにより、個々のカラーフィルタ1が形成される。
以下、図1(a)に示すカラーフィルタ1を製造する製造方法及びその製造装置について説明する。
図2は、カラーフィルタ1の製造方法を工程順に示す模式図である。なお、図2(d)は図1(a)のVI−VI線に従った断面構造を示している。さらに図2(d)に示すように、その上に保護膜4を積層することによって形成されている。
本実施形態のカラーフィルタ1をカラー表示のための光学要素として用いる場合には、R,G,B3個のサブ画素3を1つのユニットとして1つの画素を形成し、1画素内のR,G,Bのいずれか1つ又はそれらの組み合わせに光を選択的に通過させることにより、カラー表示を行う。このとき、透光性のない樹脂材料によって形成された隔壁6はブラックマトリクスとして作用する。
まず、マザー基板12の表面に透光性のない樹脂材料によって隔壁6を矢印B方向から見て格子状パターンに形成する。格子状パターンの格子穴の部分はサブ画素3が形成される領域、すなわちサブ画素領域7である。この隔壁6によって形成される個々のサブ画素領域7の矢印B方向から見た場合の平面寸法は、例えば30μm×100μm程度に形成される。
隔壁6は、サブ画素領域7に供給される色素機能液としてのフィルタ剤13の流動を阻止する機能及びブラックマトリクスの機能を併せて有する。また、隔壁6は任意のパターニング手法、例えばフォトリソグラフィー法によって形成され、さらに必要に応じてヒータによって加熱されて焼成される。
隔壁6の形成後、図2(b)に示すように、フィルタ剤13の液粒8を各サブ画素領域7に供給することにより、各サブ画素領域7をフィルタ剤13で埋める。符号13RはR(赤)の色を有するフィルタ剤を示し、符号13GはG(緑)の色を有するフィルタ剤を示し、そして符号13BはB(青)の色を有するフィルタ剤を示している。
各サブ画素領域7に所定量のフィルタ剤13が充填されると、ヒータによってマザー基板12を例えば70℃程度に加熱して、フィルタ剤13の溶媒を蒸発させる。この蒸発により、図2(c)に示すように、フィルタ剤13の体積が減少し平坦化する。体積の減少が激しい場合には、カラーフィルタ1として十分な膜厚が得られるまで、フィルタ剤13の液粒8の供給とその液粒8の加熱とを繰り返して実行する。以上の処理により、最終的にフィルタ剤13の固形分のみが残留して膜化し、これにより、希望する各色サブ画素3が形成される。
以上によりサブ画素3が形成された後、それらのフィラメントを完全に乾燥させるために、所定の温度で所定時間の加熱処理を実行する。その後、例えば、スピンコート法、ロールコート法、リッピング法、又はインクジェット法等といった適宜の手法を用いて保護膜4を形成する。この保護膜4は、サブ画素3等の保護及びカラーフィルタ1の表面の平坦化のために形成される。
図3は、サブ画素の配列例を示す図である。
この配列としては、例えば、図3(a)に示すストライプ配列、図3(b)に示すモザイク配列、図3(c)に示すデルタ配列等が知られている。
ストライプ配列は、マトリクスの縦列が全て同色(3R、3G、3B)になる配色である。モザイク配列は、縦横の直線上に並んだ任意の3つのサブ画素3がR(3R),G(3G),B(3B)の3色となる配色である。そして、デルタ配列は、サブ画素3の配置を段違いにし、任意の隣接する3つのサブ画素3がR(3R),G(3G),B(3G)の3色となる配色である。
図4は、図2(b)に示したカラーフィルタ1にフィルタ剤13の供給処理を行うための装置を示している。
このカラーフィルタ1の製造装置である液粒塗布装置14はR,G,Bのうちの1色、例えばR色のフィルタ剤13を液粒8として、マザー基板12(図1(b)参照)内の各カラーフィルタ形成領域11内の所定位置に塗布して付着させるための装置である。G色のフィルタ剤13及びB色のフィルタ剤13のための液粒塗布装置もそれぞれに用意されるが、それらの構造は図4のものと同じにすることができるので、それらについての説明は省略する。
図4において、液粒塗布装置14は、塗布ヘッド15を備えたヘッドユニット16と、塗布ヘッド15の位置を制御する移動手段としてのヘッド位置制御装置17と、マザー基板12の位置を制御する基板位置制御装置18と、塗布ヘッド15をマザー基板12に対して主走査移動(X)させる主走査駆動装置19と、塗布ヘッド15をマザー基板12に対して副走査移動(Y)させる副走査駆動装置21と、マザー基板12を液粒塗布装置14内の所定の作業位置へ供給する基板供給装置23と、そして液粒塗布装置14の全般の制御を司るコントロール装置24とを有する。更に、液粒塗布装置14は、塗布開始位置の監視を行うヘッド用カメラ25と、マザー基板12の位置決めを行う基板用カメラ26とを有する。基板位置制御装置18は、マザー基板12を載せるテーブル27を有する。
ヘッド位置制御装置17、基板位置制御装置18、塗布ヘッド15をマザー基板12に対して主走査移動(X)させる主走査駆動装置19、そして副走査駆動装置21の各装置はベース28の上に設置される。また、それらの各装置は必要に応じてカバー29によって覆われる。
図4に示した基板供給装置23は、マザー基板12を収容する基板収容部23aと、マザー基板12を搬送するロボット23bとを有する。ロボット23bは、床、地面等といった設置面に置かれる基台23cと、基台23cに対して昇降移動する昇降軸23dと、昇降軸23dを中心として回転する第1アーム23eと、第1アーム23eに対して回転する第2アーム23fと、第2アーム23fの先端下面に設けられた吸着パッド23gとを有する。吸着パッド23gは空気吸引等によってマザー基板12を吸着できる。
図4において、主走査駆動装置19によって駆動されて主走査移動(X)する塗布ヘッド15の軌跡下であって副走査駆動装置21の一方の脇位置に、電子天秤30が配設される。
電子天秤30は塗布ヘッド15内の個々の液粒形成部材41(図6参照)から塗布されるフィルタ剤13の液粒8の重量をそれぞれの液粒形成部材41ごとに測定する機器である。
コントロール装置24は、プロセッサを収容したコンピュータ本体部24aと、入力装置としてのキーボード24bと、表示装置としてのCRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイ24cとを有する。上記プロセッサは、後述する図7に示すように、演算処理を行うCPU(Central Processing Unit)51と、各種情報を記憶するメモリすなわち情報記憶媒体52とを有する。
図5は、図4に示した液粒塗布装置14の塗布ヘッド15とマザー基板12との周辺を拡大して示した拡大図である。
図5において、ヘッド位置制御装置17は、塗布ヘッド15を面内回転させるαモータ33と、塗布ヘッド15を副走査方向(Y)と平行な軸線回りに揺動回転させるβモータ34と、塗布ヘッド15を主走査方向(X)と平行な軸線回りに揺動回転させるγモータ35と、そして塗布ヘッド15を上下方向へ移動させるzモータ36を有する。
図4に示した移動手段としての基板位置制御装置18は、図5において、マザー基板12を載せるテーブル27と、そのテーブル27を矢印θのように面内回転させるθモータ37とを有する。また、図4に示した主走査駆動装置19は、図5に示すように、主走査方向(X)へ延びるガイドレール19aと、パルス駆動されるリニアモータを内蔵したスライダ19bとを有する。スライダ19bは内蔵するリニアモータが作動するときにガイドレール19aに沿って主走査方向(X)へ移動する。
また、図4に示した副走査駆動装置21は、図5に示すように、副走査方向(Y)へ延びるガイドレール21aと、パルス駆動されるリニアモータを内蔵したスライダ21bとを有する。スライダ21bは内蔵するリニアモータが作動するときにガイドレール21aに沿って副走査方向(Y)へ移動する。
又、テーブル27には、マザー基板12の位置決めを行うための位置決めピン38が設けられている。
スライダ19bやスライダ21b内においてパルス駆動されるリニアモータは、該モータに供給するパルス信号によって出力軸の回転角度制御を精細に行うことができ、従って、スライダ19bに支持された塗布ヘッド15の主走査方向(X)上の位置やテーブル27の副走査方向(Y)上の位置等を高精細に制御できる。なお、塗布ヘッド15やテーブル27の位置制御はパルスモータを用いた位置制御に限られず、サーボモータを用いたフィードバック制御や、その他任意の制御方法によって実現することもできる。
図6は、フィルタ剤13の液粒8を形成する塗布ヘッド15を示す図である。(a)は塗布ヘッド15を斜め下方からみた斜視図であり、(b)は(a)に示した塗布ヘッド15を主走査方向(X)側からみた内部断面構造図である。
この塗布ヘッド15は、R,G,Bのうちの1色、例えばR色のフィルタ剤13Rから液粒8を形成するためのヘッドである。G色のフィルタ剤13G及びB色のフィルタ剤13Bのための塗布ヘッドもそれぞれに用意されるが、それらの構造は図6のものと同じにすることができるので、それらについての説明は省略する。
塗布ヘッド15は、例えば4つの微少量の液粒8を形成する4つの液粒形成部材41が副走査方向(Y)に一列に配列されている。4つの液粒形成部材41は、例えば、無痛針のような微小円筒形状を有している。本実施形態では、図示の便宜上、逆円錐形状に描いている。液粒形成部材41の所定部位としての先端部42には、フィルタ剤13の液粒8を排出する微小な孔42aを有している。液粒形成部材41の少なくとも先端部42は、マザー基板12よりも撥液性の高い材質で形成され、基板へ塗布する際に液粒8を分離しやすく(はがしやすく)している。
4つの液粒形成部材41は、内部にフィルタ剤13を収容した液体収容部であるシリンダ43に、例えばネジによって固定されている。液粒形成部材41の内部は、シリンダ43の内部と連通しており、フィルタ材13は液粒形成部材41の内部からシリンダ43の内部まで充填されている。シリンダ43は、その側壁に設けられた孔44からチューブ45を介して圧力センサ46と接続されている。そして、シリンダ43内に収容されたフィルタ剤13への圧力は圧力センサ46によって検出され、その検出値に基づいてフィルタ剤13に印加する圧力を制御している。
シリンダ43内部に収容されたフィルタ剤13は、シリンダ43内のピストン47によって加圧される。そしてピストンロッド48は、加圧手段としての加圧アクチュエータ58(図7参照)の力を受けて、ピストン47によってシリンダ43内のフィルタ剤13に所定の圧力を印加する。そして、ピストン47によるフィルタ剤13の加圧によって、複数の液粒形成部材41の先端部42に液粒8を形成する。なお、シリンダ43内部のフィルタ剤13は、シリンダ43の外部に漏れないようにピストンロッド48とシリンダ43との摺動部分に図示しないシール剤等によって封止されている。
加圧アクチュエータ58によって、所定圧力(加圧値)を所定時間加えることによって構成される、4つの液粒形成部材41の先端部42に形成される液粒8は、微少量形成される。この4つの液粒8は、共通のピストン47によってフィルタ剤13を加圧するため、それぞればらつきの少ない液量の液粒に形成される。なお、図示の便宜上、液粒8の形状は球形状で描いている。
液粒形成部材41によって形成された液粒8は、主走査方向(X)へ移動する際に、塗布を行う所定位置に到達すると塗布ヘッド15を下降し、マザー基板12(図1(a)参照)内の所定位置に順次付着される。また、テーブル27を副走査方向(Y)へ所定距離だけ移動することにより、塗布ヘッド15による主走査位置を所定の間隔でずらせることができる。
図7は、カラーフィルタ1を形成するための電気系統を示すブロック図である。
図4に示したヘッド位置制御装置17、基板位置制御装置18の各機器は、入出力インターフェース53及びバス54を介してCPU51に接続される。又、主走査駆動用パルスモータ55は、第1ドライバ56aを介して制御され、副走査駆動用モータ57は、第2ドライバ56bを介して制御される。加圧アクチュエータ58は、第3ドライバ56cを介して制御される。そして、主走査駆動用パルスモータ55、副走査駆動用パルスモータ57、加圧アクチュエータ58の各機器は、図7において、入出力インターフェース53及びバス54を介してCPU51に接続される。
また、基板供給装置23、入力装置24b、ディスプレイ24c、電子天秤30、ヘッド用カメラ25、基板用カメラ26、圧力センサ46の各機器も入出力インターフェース53及びバス54を介してCPU51に接続される。
メモリ52は、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等といった半導体メモリや、ハードディスク、CD−ROM読取り装置、ディスク型記憶媒体等といった外部記憶装置等を含む概念であり、機能的には、液粒塗布装置14の動作の制御手順が記述されたプログラムソフトを記憶する記憶領域や、図3に示す各種のR,G,B配列を実現するためのR,G,Bのうちの1色のマザー基板(図1参照)12内における塗布位置を座標データとして記憶するための記憶領域や、図5における副走査方向(Y)へのマザー基板12の副走査移動(Y)量を記憶するための記憶領域や、CPU51のためのワークエリアやテンポラリファイル等として機能する領域や、その他各種の記憶領域が設定される。
CPU51は、メモリ52内に記憶されたプログラムソフトに従って、マザー基板12表面の所定位置にフィルタ剤13を塗布するための制御を行うものである。CPU51は、具体的な機能実現部として、電子天秤(図4参照)30を用いた重量測定を実現するための演算を行う重量測定演算部と、液粒形成部材41によって液粒8を塗布するための演算を行う液粒塗布演算部と、シリンダ43内のフィルタ剤13を所定量に加圧するための演算を行う加圧演算部と、フィルタ剤13を加圧する時間や液粒8の塗布タイミングを管理するタイマを有する。
塗布演算部を詳述すると、塗布ヘッド15を塗布のための初期位置へセットするための塗布開始位置演算部と、塗布ヘッド15を主走査方向(X)へ走査移動させるための制御を演算する主走査制御演算部と、マザー基板12を副走査方向(Y)へ所定の副走査量だけずらせるための制御を演算する副走査制御演算部と、塗布ヘッド15を高さ方向(Z)へ移動させるための制御を演算する液粒塗布制御演算部等といった各種の機能演算部を有する。
なお、本実施形態では、上記の各機能をCPU51を用いてソフト的に実現することにしたが、上記の各機能がCPUを用いない単独の電子回路によって実現できる場合には、そのような電子回路を用いることも可能である。
図8は、液粒8をサブ画素領域7に塗布する塗布パターンと塗布順序を示した図である。
図8に示す液粒8の塗布は、R,G,Bのサブ画素領域7のうちの1色、例えばRの液粒8を塗布する場合の例を示している。G色の液粒及びB色の液粒の塗布についてもそれぞれ行われるが、それらの塗布は図8のものと同じにすることができるので、それらについての説明は省略する。
図8に示すサブ画素領域7の配列は、例えば図3(a)で説明したストライプ配列のサブ画素領域7が形成されている。この配列は、主走査方向(X)の方向にR、G、Bのサブ画素領域7が繰り返し形成され、副走査方向(Y)には1行目に形成された配列と同じ配列のサブ画素領域7が複数形成されている。
塗布開始のサブ画素領域(R)7には、4つの液粒形成部材41によって形成された4つの液粒8が塗布される。4つの液粒8は、図6(a)に示すような、液粒形成部材41によって形成され、サブ画素領域7には塗布ヘッド15を塗布位置まで下降(Z方向)することによって、同時に4つの液粒8が基板に塗布される。
塗布開始のサブ画素領域7において液粒8の塗布が終了すると、塗布ヘッド15は、次の塗布位置であるサブ画素領域(R)7に移動する。そして、このサブ画素領域7に、同時に4つの液粒8が塗布がされる。
以降、主走査方向(X)に向かって移動と塗布動作を繰り返し、カラーフィルタ1の1行目の塗布を終了する。そして1行目の塗布が終了すると、塗布ヘッド15とマザー基板12とのスライド動作により、2行目の1列目から塗布を行う。そしてカラーフィルタ1の全ての行に対しても液粒の塗布を繰り返し行い、1つのカラーフィルタ1への塗布が終了する。
図9は、塗布動作を示したタイムチャート図である。同図(a)は、フィルタ剤13を加圧する加圧力と加圧時間との関係を示した図であり、同図(b)は塗布ヘッド15の高さ(Z方向)と塗布位置(X方向)との関係を示した図であり、同図(a)、(b)それぞれを対応させたタイムチャート図である。
最初に、塗布ヘッド15は塗布開始位置まで移動する。その間に、シリンダ44内に収納されたフィルタ剤13は、ピストン47によって所定時間(加圧時間)(t0)加圧され、液粒形成部材41の先端部42には、形成された所定量の液粒8が保持されている。そして所定時間後(t0)、塗布ヘッド15は塗布高さ(基板からの所定高さ)であるZ0の位置まで下降し、液粒形成部材41の先端部42に保持された液粒8は、基板上のサブ画素領域7に塗布される。サブ画素領域7への塗布が済んだ後、塗布ヘッド15は元の高さ(Z1)まで上昇し、フィルタ剤13はピストン47によって再び所定時間(t0)加圧される。そして、塗布ヘッド15は、次の塗布位置(主走査方向(X))まで移動を行い待機して、所定時間(t0)経過後、形成された所定量の液粒8を液粒形成部材41の先端部42に保持したまま、塗布位置(Z0)まで下降する。そして、塗布ヘッド15は、液粒8を基板に塗布した後位置(Z1)まで上昇し、次の塗布位置に移動する。以降、同様の塗布動作を繰り返して、サブ画素領域7に塗布を行う。
図10は、本実施形態のカラーフィルタ1を形成する動作を示したフローチャート図である。
このカラーフィルタ1が形成される動作は、R,G,Bのうちの1色、例えばR色の液粒8を形成して、マザー基板12中の所定領域に液粒8を塗布する動作を説明している。G色の液粒の塗布動作及びB色の液粒の塗布動作を行うためのフローもそれぞれあるが、それらの動作は図10のものと同じにすることができるので、それらについての説明は省略する。
まず、オペレータによる電源投入によって液粒塗布装置14が作動する。
ステップS1では、液粒塗布装置14の初期設定が実行される。具体的には、ヘッドユニット16や基板供給装置23やコントロール装置24等が予め決められた初期状態にセットされる。
ステップS2では、液粒8の重量測定を実行するか否かを判断する。重量測定のタイミングであれば、ステップS3に移行する。重量測定のタイミングでなければ、ステップS6に移行する。
ステップS3では、塗布ヘッド15を電子天秤30へ移動する。これは、図5のヘッドユニット16を主走査駆動装置によって図4の電子天秤30の位置まで移動させる。
ステップS4では、液粒形成部材41から塗布される液粒8の重量を、電子天秤30を用いて測定を行う。
ステップS5では、ステップS4で行った測定結果と、塗布を行う所定領域内に必要な液量とを基に、シリンダ43内に収納されたフィルタ剤13を加圧する加圧量を決定する。すなわち、予め決められた滴数塗布した際に、必要な液量が満たなければ初期の加圧量を増やし、必要滴数を超えるようであれば初期の加圧量を減らして、採用する加圧量を決定する。加圧量は加圧値と加圧時間によって決まり、本実施形態では、加圧値を一定とし、加圧時間を変えることで加圧量を決めている。このため、ステップS5では、詳しくは加圧時間を決定する。もちろん、加圧時間を一定とし、加圧値を可変にすることもできる。
ステップS6では、図4の基板供給装置を作動させて、マザー基板12をテーブル27へ供給する。このときマザー基板12は、テーブルに設けられた位置決めピン38(図5参照)を基準にしてセットされる。具体的には、基板収容部23a内のマザー基板12を吸着パッド23gによって吸引保持し、次に、昇降軸23d、第1アーム23e及び第2アーム23fを移動させてマザー基板12をテーブル27まで搬送し、さらにテーブル27の適所に予め設けてある位置決めピン38(図5参照)に押し付ける。なお、テーブル27上におけるマザー基板12の位置ズレを防止するため、空気吸引等の手段によってマザー基板12をテーブル27に固定することが望ましい。
ステップS7では、マザー基板12のθ方向の位置決めを行う。図4の基板用カメラ26によってマザー基板12を観察しながら、図5のθモータ37の出力軸を微小角度単位で回転させることによりテーブル27を微小角度単位で面内回転させてマザー基板12を位置決めする。
ステップS8では、塗布開始位置を決定する。図4のヘッド用カメラ25によってマザー基板12を観察しながら塗布ヘッド15によって塗布を開始する位置を演算によって決定する。
ステップS9では、塗布ヘッド15を塗布開始位置へ移動する。主走査駆動装置19及び副走査駆動装置21を適宜に作動させて塗布ヘッド15を塗布開始位置へ移動する。このとき、塗布ヘッド15は、図6(a)に示すように、液粒形成部材41の列方向が副走査方向(Y)に一致するように配設される。
ステップS10では、微少量の液粒8を形成するために、ステップS5で決定した加圧時間(t0)、フィルタ剤13を加圧する。そして液粒形成部材41の先端に微少量の液粒8を形成し保持する(図6参照)。
ステップS11では、塗布ヘッド15を主走査方向(X)に移動させるとともに、次の所定領域に達すると停止し、塗布ヘッド15を下降させて、先端に形成された液粒8を塗布し、その後上昇して元の位置まで復帰する。そして、マザー基板12の1ライン(主走査方向(X))に塗布を繰り返し行っていく。
ステップS12では、塗布ヘッド15は、マザー基板12中の1ラインの塗布が終了したか否かを判定する。塗布が終了していれば、ステップS13へ移行する。塗布が終了していなければ、ステップS10に移行し、同一ラインにおける次のサブ画素領域7の塗布を行う(ステップS10、S11、S12)。つまり、マザー基板12の1ライン(主走査方向(X))に塗布を繰り返し行っていく。そして、全て塗布が終了すると、ステップS13へ移行する。
ステップS13では、塗布ヘッド15の復帰移動を行う。すなわち、塗布ヘッド15は、カラーフィルタ1に対する1ライン分の主走査が終了すると、反転移動して初期位置へ復帰する。
ステップS14では、塗布ヘッド15は、副走査駆動装置21によって駆動されて副走査方向(Y)へ予め決められた副走査量δだけ移動する。
ステップS15では、マザー基板12中のカラーフィルタ形成領域11の1列分の主走査(液粒8の塗布)が終了したか否かを判定する。終了していればステップS16に移行する。終了していなければステップS10に移行する。塗布ヘッド15は、副走査移動(Y)をする度に、主走査移動(X)及び液粒8の塗布を繰り返し(ステップS10〜ステップS15)、マザー基板12のカラーフィルタ形成領域11の1列分の液粒8の塗布処理が完了する。
ステップS16では、マザー基板12内のカラーフィルタ形成領域11の全ての列が終了したか否かを判定する。終了していればステップS18に移行する。終了していなければステップS17へ移行する。
ステップS17では、塗布ヘッド15を、次の列のカラーフィルタ形成領域11に移動させる。そして、ステップS10〜ステップS17のサイクルを繰り返し、マザー基板12中の全列のカラーフィルタ形成領域11の塗布が終了する。
ステップS18では、マザー基板12を基板供給装置23によって、又は別の搬送機器によって、処理後のマザー基板12が外部へ排出される。
ステップS19では、オペレータによって処理終了の指示がされたか否かを判定する。終了の指示がされれば、このカラーフィルタ1が形成される工程が終了する。終了の指示がされなければステップS2へ移行し、次のカラーフィルタ1の形成を開始する。
以上詳述したように本実施形態によれば、以下の効果が得られる。
(1)液粒形成部材41の先端部42に形成された液粒8は、マザー基板12の所定領域(サブ画素領域7)に塗布される。よって、確実に液粒8を塗布することが可能になり、サブ画素領域7への塗布する量のばらつきが少なくなる。従って、サブ画素領域7内の必要な膜厚を高い精度で形成することができる。
(2)液粒8の液量は、フィルタ剤13を加圧する加圧時間によって制御している。よって、所定の液粒8の液量を形成することが可能になる。従って、ある位置の塗布が終わって次の位置で塗布を行うまでの塗布の時間間隔が異なっても(どんな塗布タイミングでも)所定の液量の液粒8を基板のサブ画素領域7に塗布することができる。
(3)複数の液粒形成部材41とシリンダ43とは連通され、液粒形成部材41の内部とシリンダ43の内部とは同一のフィルタ剤13が充填されている。よって、1つのピストン47の動作によってフィルタ剤13を加圧することにより、複数の液粒形成部材41に液粒8を同時に形成することが可能になる。従って、それぞれの液粒形成部材41には、同じ圧力によって液粒8を形成するので、ばらつきの少ない複数の液粒8を同時に形成することができる。
(4)液粒形成部材41の先端部42は、フィルタ剤13に対して基板より撥液性の高い材質で形成されている。よって、液粒8を確実に基板側に塗布(はがす)することができる。
(5)1つの塗布ヘッド15は、複数の液粒形成部材41によって複数の液粒8を形成する。よって、この複数の液粒8を同時に基板側に塗布することが可能になる。従って、所定領域に必要な液量を短時間で塗布することができる。
(第2実施形態)
次に、本発明を具体化した第2実施形態を図を参照して説明する。
図11は、第2実施形態における塗布ヘッド15の構成を示す図である。同図(a)は塗布ヘッド15を斜め下方からみた斜視図であり、同図(b)は同図(a)に示した塗布ヘッド15を主走査方向(X)側からみた内部断面構造図である。
本実施形態の塗布ヘッド15は、例えば副走査方向(Y)に3列(B、C、D列)の液粒形成部材41が配列されている点が第1実施形態と異なっている。この3列の液粒形成部材41には、それぞれに、例えば4つの液粒形成部材41が配列されている。
また、本実施形態では、第1実施形態で述べた、フィルタ剤13を加圧する加圧時間によって液粒8の液量を制御しているのではなく、フィルタ剤13を加圧する加圧値と塗布する塗布時間とによって液粒8の液量を制御している点が第1実施形態と異なっている。
液粒形成部材41の各列の間隔は、液粒8を塗布するサブ画素領域の面積によって、適合した距離に設定される。
また、第1実施形態同様、複数の液粒8は、共通のピストン47によってフィルタ剤13を加圧し、複数の液粒形成部材41の先端部42に微少量形成される。又、微少量の液粒8は、加圧アクチュエータ58の加圧力と液粒8の表面張力のバランスによって形成されている。
本実施形態では、3列の液粒形成部材(B、C、D列)41によって形成された複数の液粒8は、1つのサブ画素領域7内に同時に塗布している。
図12は、塗布動作を示したタイムチャート図である。同図(a)は加圧力と加圧する時間との関係を示した図である。同図(b)は塗布ヘッド15の高さ方向(Z方向)の位置と塗布位置(X方向)との関係を示した図である。
最初に、シリンダ43内に収納されたフィルタ剤15は、ピストン47の押圧力によって所定量の圧力に保持される。それと同時に、塗布ヘッド15は塗布開始位置まで移動する。加圧してから所定時間(t0)後に形成された液粒8は、液粒形成部材41の先端部に保持される。塗布ヘッド15は、塗布位置まで移動すると塗布位置(基板からの所定高さ)まで下降し、液粒形成部材41の先端部に保持された液粒8は、基板上のサブ画素領域7に塗布される。サブ画素領域7への塗布が済んだ後、塗布ヘッド15は元の高さ(Z1)まで上昇する。液滴形成部材41の先端部42には、ピストン47によってフィルタ剤13を加圧し続けるので、基板への塗布と同時に液粒8の形成が開始される。そして、塗布ヘッド15は、所定時間(t0)内に次の塗布領域への移動と塗布位置までの下降を行って、液滴8を所定領域に塗布する。液粒8の液量は、塗布時点において丁度所定量に達する。そして、サブ画素領域7には、必要量のフィルタ剤13が正確に塗布される。以降、ピストン47によってフィルタ剤13を一定の圧力で加圧し続け、液粒8の形成を続ける。塗布ヘッド15は、所定時間(t0)内において移動と上下動作を繰り返し、所定量の液粒8はサブ画素領域7に順次塗布される。
そして、フィルタ剤13への加圧は、液粒8の塗布が全て終了した時点で停止する。
以下、上記構成から成る液粒塗布装置14の動作を説明する。
図13は、液粒塗布装置14の動作をフローチャートにして示した図である。
なお、前記第1実施形態と同様の動作については、詳細な説明を省略し、特に異なる動作についてのみ説明する。
ステップS5では、ステップS4で行った測定結果と、塗布を行う所定領域内に必要な液量(塗布量)とを基に、シリンダ43内に収納されたフィルタ剤13を加圧する加圧量を決定する。すなわち、1滴の重量が予め決められた滴数塗布した際に、必要な液量(塗布量)に満たない値であれば加圧量を増やし、必要な液量(塗布量)を超えるようであれば加圧量を減らして、採用する加圧量を決定する。加圧量は加圧値と加圧時間によって決まり、本実施形態では、加圧時間を一定とし、加圧値を変える方法を採用している。このため、ステップS5では、詳しくは加圧値を決定する。
ステップS10では、ステップS2〜ステップS5によって決定された加圧値の加圧を開始し、液粒8を形成し始める。
ステップS11では、塗布ヘッド15を主走査方向(X)に移動させるとともに、次の所定領域に達すると停止し、塗布ヘッド15を下降させて、先端に形成された液粒8を塗布する。この塗布するまでの動作は、前回の塗布から所定時間(t0)(図12参照)後に次の液粒8の塗布を行う。所定量の液粒8は、この塗布時間間隔によって決まる。予め決められた所定時間(t0)によって、液粒8は常に同じ大きさ(同じ量)に形成される。塗布が終了すると、塗布ヘッド15は、上昇して元の位置まで復帰する。そして、マザー基板12の1ライン(主走査方向(X))に塗布を繰り返し行っていく。
以降、ステップS11〜ステップS17の工程を繰り返し、マザー基板12中の全列のカラーフィルタ形成領域11への塗布が終了する。すると、ステップS18でフィルタ剤の加圧を停止し、液粒8の形成は終了する。そして、ステップS19で基板が排出されると、ステップS20の終了の指示がなければ、次のカラーフィルタ1の形成を開始する。
以上詳述したように本実施形態によれば、前記第1実施形態における効果(1)、(3)、(4)が同様に得られる他、以下の効果を得ることができる。
(6)液粒8の液量は、加圧アクチュエータ58によって加圧する加圧値と塗布の時間間隔で制御する。よって、加圧時間のみで液粒8の液量を正確に制御することは難しいが、決めた一定の加圧に保持した状態で、同様に決めた時間間隔で塗布していけば、正確な液粒8の液量を塗布することができる。
(7)複数列の液粒形成部材41によって、第1実施形態の塗布ヘッド15よりも更に多い液粒8が形成される。よって、この複数の液粒8を同時に塗布することにより、例えば大画面でサブ画素領域7の面積が広い(大きなサブ画素7)カラーフィルタ1でも、短時間に製造することができる。
(第3実施形態)
次に、本発明を具体化した第3実施形態を図を参照して説明する。
本実施形態の液粒8の塗布は、複数回の塗布によって1つのサブ画素に所定の膜厚を形成しているとともに、1回目の塗布〜最終回の塗布において、同じ高さ(Z方向の位置)Hで塗布を行っている点が、前記第1実施形態、前記第2実施形態と異なっている。
図14は、液粒形成部材41と液粒8の塗布位置を示す図である。同図(a)は、1回目の塗布の液粒形成部材41と基板との位置関係を示している。同図(b)は、最終回の塗布の液粒形成部材41と液面、基板の位置関係を示している。
図14(a)において、塗布ヘッド15は、1回目の塗布位置にある。塗布位置(Z方向)は、液粒形成部材41に形成された液粒8が基板に接触する高さであり、かつ、図14(b)に示すように、n回目(最終回)の塗布で液粒形成部材41の先端部42が、塗布済みの液面に触れない高さ(H)に求められる。そして、塗布時には常にこの学習高さ(H)において、液粒8の塗布を行う。液粒形成部材41の先端部42に形成された液粒8は、基板に塗布される。
以下、上記構成から成る液粒塗布装置14の動作を説明する。
図15は、液粒塗布装置14の動作をフローチャートにして示した図である。
なお、前記第1実施形態と同様の動作については、詳細な説明を省略し、特に異なる動作についてのみ説明する。
ステップS5では、ステップS4で行った測定結果と、塗布を行う所定領域内に必要な液量(塗布量)とを基に、シリンダ43内に収納されたフィルタ剤13を加圧する加圧量を決定する。すなわち、予め決められた滴数塗布した際に、必要な液量(塗布量)に満たなければ加圧量を増やし、必要液量(塗布量)の上限を超えるようであれば初期の加圧量を減らして、採用する加圧量を決定する。加圧量は加圧値と加圧時間によって決まり、本実施形態では、加圧時間を一定とし、加圧値を変えることで加圧量を決めている。このため、ステップS5では、詳しくは加圧値を決定する。更にステップS5では、液粒8をサブ画素領域7に塗布する塗布回数を決定する。サブ画素領域7に必要な液量とステップS4で測定した液粒8の液量とから、塗布回数を決定する。又、ステップS4において求めた液粒8の重量から、液粒8を球形状と仮定したときの球径も求められる。
ステップS9では、塗布ヘッド15の液粒形成部材41の先端位置(先端高さ)を学習するタイミングであるか否かを判定する。学習するタイミングであればステップS10に移行する。学習するタイミングでなければステップS11に移行し、塗布ヘッド15を塗布開始位置に移動する。
ステップS10では、塗布ヘッド15の液粒形成部材41の塗布高さ(塗布位置)を演算する。ステップS5で求めた液粒8の球径と(n−1)回塗布したときの液量から決まる液厚とから、基板からの液粒形成部材41の先端の高さとして塗布位置(学習高さ)を演算する。そして、この塗布位置(学習高さ)Hは、1回目の塗布から液粒8を付着できる高さであり、かつ、最終回(n回)の塗布でも液粒形成部材41の先端が液面に接触しない共通な高さとして演算される。この高さ(学習高さ)はメモリ52に記憶される。
ステップS12では、塗布開始位置において、ステップS10で学習処理しメモリ52に記憶した高さ(学習高さ)を読み出し、塗布ヘッド15は求めた高さに位置合わせを行う。すなわち、液粒形成部材41の先端部42が軽くサブ画素領域7の表面に触れるまで下降させ、その位置から距離Hだけ塗布ヘッド15を上昇させる。このときのZ方向の位置データをメモリ52に記憶する。その後、塗布ヘッド15は、元の位置に戻る。その後、メモリ52に記憶したこの位置データに基づき塗布位置の制御が行われる。
ステップS13では、ステップS5で求められた加圧値に加圧を開始し、液粒8を形成し始める。
ステップS14では、所定領域において、前回の塗布(但し1回目は加圧開始)から所定時間後に塗布ヘッド15を塗布高さまで下降させて、先端に形成された液粒8の塗布を行う。また、第2実施形態で説明した塗布ヘッド15を使用して1度に12滴の液粒8を塗布してもよい。
ステップS15では、予め計算された所定回数(n回)の塗布をしたか否かを判定する。所定回数の塗布が終了していればステップS16に移行する。所定回数の塗布が終了していなければステップS14に移行し、所定回数になるまで液粒8の塗布を繰り返す。このとき、塗布ヘッド15は、1回目の塗布高さと同じ高さで複数回の塗布を行う。詳しくは、塗布ヘッド15の塗布位置(Z方向)は、図14(a)に示すように、液粒形成部材41に形成された液粒8が基板に接触する高さであり、かつ、図14(b)に示すように、n回目(最終回)の塗布で液粒形成部材41の先端部42が、塗布済みの液面に触れない高さ(H)に求められる。そして、塗布時には常にこの高さ(H)において、液粒8の塗布を行う。そのあと、塗布ヘッド15は、次のサブ画素領域7の位置へ移動する。
ステップS16では、マザー基板12中の1ラインの走査(塗布)が終了したか否かを判定する。1ラインの走査が終了していれば、ステップS18に移行する。1ラインの走査が終了していなければ、ステップS17に移行する。
ステップS17では、塗布ヘッド15は次列に移動する。そして、ステップS18以降のステップを実施し、マザー基板12中の例えばRの全サブ画素領域7に液粒8の塗布を行う。
以降、ステップS14〜ステップS22のサイクルを繰り返し、マザー基板12中の全列のカラーフィルタ形成領域11の塗布が終了する。すると、ステップS23でフィルタ剤の加圧を停止し、液粒8の形成は終了する。そして、ステップS24で基板が排出されると、ステップS25の終了の指示がなければ、次のカラーフィルタ1の形成を開始する。
以上詳述したように本実施形態によれば、前記第1実施形態における効果(1)、(4)と、第2実施形態における効果(6)が同様に得られる他、以下の効果を得ることができる。
(8)1回目の塗布から最終回の塗布まで、塗布済みの液面に触れない一定の高さで液粒8の塗布を行う。よって、塗布の際に液粒形成部材41の液粒8を保持する先端部42が、塗布済みの液面に触れずに塗布することが可能になる。従って、液粒形成部材41が液面に触れたことによって、逆に液粒形成部材41に液が付着して必要量に塗布ができなくなる不具合は防止できる。
(9)液粒形成部材41の先端部42に形成された液粒8の重量を測定し、その測定結果を基にして、所定領域の必要な液量から塗布回数を決定している。よって、必要量の液量が精度よく塗布することができる。従って、必要量の膜厚を高い精度で形成することができる。
(第4実施形態)
次に、本発明を具体化した第4実施形態を図を参照して説明する。
図16は、液晶表示装置101の分解斜視図を示す図である。なお、本実施形態は、パッシブマトリクス型液晶表示装置の例で説明する。
電気光学装置としての液晶表示装置101は、液晶表示パネル102に半導体チップとしての液晶駆動用IC103a及び103bを実装し、配線接続要素としてのFPC(Flexible Printed Circuit)104を液晶パネル102に接続し、さらに液晶パネル102の裏面側に照明装置106をバックライトとして設けることによって形成される。
液晶パネル102は、第1基板107aと第2基板107bとをシール材108によって貼り合わせることによって形成される。シール材108は、例えば、スクリーン印刷等によってエポキシ系樹脂を第1基板107a又は第2基板107bの内側表面に環状に付着させることによって形成される。また、シール材108の内部には、導電性材料によって球状又は円筒状に形成された導通材109が分散状態で含まれる(図17参照)。
図16では第1電極114aの配列を分かり易く示すために、それらのストライプ間隔を実際よりも大幅に広く描いており、よって、第1電極114aの本数が少なく描かれているが、実際には、第1電極114aはより多数本が基材111a上に形成される。
図16では、第2電極114bの配列を分かりやすく示すために、第1電極114aの場合と同様に、それらのストライプ間隔を実際よりも大幅に広く描いており、よって、第2電極114bの本数が少なく描かれているが、実際には、第2電極114bはより多数本が基材111b上に形成される。
第1基板107aは第2基板107bよりも広い面積に形成されており、これらの基板をシール材108によって貼り合わせたとき、第1基板107aは第2基板107bの外側へ張り出す基板張出し部107cを有する(図17参照)。そして、この基板張出し部107cには、第1電極114aから延び出る引出し配線114c、シール材108の内部に存在する導通材109(図17参照)を介して第2基板107b上の第2電極114bと導通する引出し配線114d、液晶駆動用IC103aの入力用バンプ、すなわち入力用端子に接続される金属配線114e、そして液晶駆動用IC103bの入力用バンプに接続される金属配線114f等といった各種の配線が適切なパターンで形成される。
本実施形態では、第1電極114aから延びる引出し配線114c及び第2電極114bに導通する引出し配線114dはそれらの電極と同じ材料であるITO、すなわち導電性酸化物によって形成される。また、液晶駆動用IC103a及び103bの入力側の配線である金属配線114e及び114fは電気抵抗値の低い金属材料、例えばAPC合金によって形成される。APC合金は、主としてAgを含み、付随してPd及びCuを含む合金、例えば、Ag98%、Pd1%、Cu1%から成る合金である。
液晶駆動用IC103a及び液晶駆動用IC103bは、ACF(Anisotropic Conductive Film:異方性導電膜)122によって基板張出し部107cの表面に接着されて実装される。すなわち、本実施形態では基板上に半導体チップが直接に実装される構造の、いわゆるCOG(Chip On Glass)方式の液晶パネルとして形成されている。このCOG方式の実装構造においては、ACF122の内部に含まれる導電粒子によって、液晶駆動用IC103a及び103bの入力側バンプと金属配線114e及び114fとが導電接続され、液晶駆動用IC103a及び103bの出力側バンプと引出し配線114c及び114dとが導電接続される。
図16において、FPC104は、可撓性の樹脂フィルム123と、チップ部品124を含んで構成された回路126と、金属配線端子127とを有する。回路126は樹脂フィルム123の表面に半田付けその他の導電接続手法によって直接に搭載される。また、金属配線端子127はAPC合金、Cr、Cuその他の導電材料によって形成される。FPC104のうち金属配線端子127が形成された部分は、第1基板107aのうち金属配線114e及び金属配線114fが形成された部分にACF122によって接続される。そして、ACF122の内部に含まれる導電粒子の働きにより、基板側の金属配線114e及び114fとFPC側の金属配線端子127とが導通する。
FPC104の反対側の辺端部には外部接続端子131が形成され、この外部接続端子131が図示しない外部回路に接続される。そして、この外部回路から伝送される信号に基づいて液晶駆動用IC103a及び103bが駆動され、第1電極114a及び第2電極114bの一方に走査信号が供給され、他方にデータ信号が供給される。これにより、有効表示領域V内に配列されたドット・マトリクス状の絵素ピクセルが個々のピクセルごとに電圧制御され、その結果、液晶L(図17参照)の配向が個々の絵素ピクセルごとに制御される。
図16において、いわゆるバックライトとして機能する照明装置106は、アクリル樹脂等によって構成された導光体132と、その導光体132の光出射面132b(図17参照)に設けられた拡散シート133(図17参照)と、導光体132の光出射面132b(図17参照)の反対面に設けられた反射シート134(図17参照)と、発光源としてのLED(Light Emitting Diode)136とを有する。
LED136はLED基板137に支持され、そのLED基板137は、例えば導光体132と一体に形成された支持部(図示せず)に装着される。LED基板137が支持部の所定位置に装着されることにより、LED136が導光体132の側辺端面である光取込み面132a(図17参照)に対向する位置に置かれる。
図17は図16におけるIX−IX線に従った液晶表示装置の断面構造を示している。
図17において、第1基板107aは透明なガラスや、透明なプラスチック等によって形成された板状の基材111aを有する。この基材111aの内側表面(図17の上側表面)には反射膜112が形成され、その上に絶縁膜113が積層され、その上に第1電極114aが矢印D方向から見てストライプ状(図16参照)に形成され、さらにその上に配向膜116aが形成される。また、基材111aの外側表面(図17の下側表面)には偏光板117aが貼着等によって装着される。
図17において、第2基板107bは透明なガラスや、透明なプラスチック等によって形成された板状の基材111bを有する。この基材111bの内側表面(図19の下側表面)にはカラーフィルタ118が形成され、その上に第2電極114bが上記第1電極114aと直交する方向へ矢印D方向から見てストライプ状(図16参照)に形成され、さらにその上に配向膜116bが形成される。また、基材111bの外側表面(図17の上側表面)には偏光板117bが貼着等によって装着される。
図17において、第1基板107a、第2基板107b及びシール材108によって囲まれる間隙、いわゆるセルギャップ内には液晶、例えばSTN(SuperTwisted Nematic)液晶Lが封入されている。第1基板107a又は第2基板107bの内側表面には微小で球形のスペーサ119が多数分散され、これらのスペーサ119がセルギャップ内に存在することによりそのセルギャップの厚さが均一に維持される。
第1電極114aと第2電極114bは互いに直交関係に配置され、それらの交差点は図17の矢印D方向から見てドット・マトリクス状に配列する。そして、そのドット・マトリクス状の各交差点が1つの絵素ピクセルを構成する。カラーフィルタ118は、R(赤)、G(緑)、B(青)の各色要素を矢印D方向から見て所定のパターン、例えば、ストライプ配列、デルタ配列、モザイク配列等のパターンで配列させることによって形成されている。上記の1つの絵素ピクセルはそれらR,G,Bの各1つずつに対応しており、そしてR,G,Bの3色絵素ピクセルが1つのユニットになって1画素が構成される。
ドット・マトリクス状に配列される複数の絵素ピクセル、従って画素、を選択的に発光させることにより、液晶パネル102の第2基板107bの外側に文字、数字等といった像が表示される。このようにして像が表示される領域が有効画素領域であり、図16及び図17において矢印Vによって示される平面的な矩形領域が有効表示領域となっている。
図17において、反射膜112はAPC合金、Al(アルミニウム)等といった光反射性材料によって形成され、第1電極114aと第2電極114bとの交差点である各絵素ピクセルに対応する位置に開口121が形成されている。結果的に、開口121は図17の矢印D方向から見て、絵素ピクセルと同じドット・マトリクス状に配列されている。
第1電極114a及び第2電極114bは、例えば、透明導電材であるITOによって形成される。また、配向膜116a及び116bは、ポリイミド系樹脂を一様な厚さの膜状に付着させることによって形成される。これらの配向膜116a及び116bがラビング処理を受けることにより、第1基板107a及び第2基板107bの表面上における液晶分子の初期配向が決定される。
又、LED136が発光すると、その光は光取込み面132aから取り込まれて導光体132の内部へ導かれ、反射シート134や導光体132の壁面で反射しながら伝播する間に光出射面132bから拡散シート133を通して外部へ平面光として出射する。
なお、基材111aと拡散シート133との間には、液晶パネル102に加わる衝撃を緩衝するための緩衝材138が設けられている。
本実施形態の液晶表示装置101は以上のように構成されているので、太陽光、室内光等といった外部光が十分に明るい場合には、図17において、第2基板107b側から外部光が液晶パネル102の内部へ取り込まれ、その光が液晶Lを通過した後に反射膜112で反射して再び液晶Lへ供給される。液晶Lはこれを挟持する電極114a及び114bによってR,G,Bの絵素ピクセルごとに配向制御されており、よって、液晶Lへ供給された光は絵素ピクセルごとに変調され、その変調によって偏光板117bを通過する光と、通過できない光とによって液晶パネル102の外部に文字、数字等といった像が表示される。これにより、反射型の表示が行われる。
他方、外部光の光量が十分に得られない場合には、LED136が発光して導光体132の光出射面132bから平面光が出射され、その光が反射膜112に形成された開口121を通して液晶Lへ供給される。このとき、反射型の表示と同様にして、供給された光が配向制御される液晶Lによって絵素ピクセルごとに変調され、これにより、外部へ像が表示される。これにより、透過型の表示が行われる。
図18は、液晶表示装置の製造方法の工程図を示す図である。
液晶表示装置101の製造方法及び製造装置の説明に先立って、まず、その製造方法によって製造される液晶表示装置101をその一例を挙げて説明する。なお、本実施形態の液晶表示装置101は、単純マトリクス方式でカラー表示を行う半透過反射方式の液晶表示装置101である。
上記構成の液晶表示装置101は、例えば、図18に示す製造方法によって製造される。この製造方法において、工程P1〜工程P6の一連の工程が第1基板107aを形成する工程であり、工程P11〜工程P14の一連の工程が第2基板107bを形成する工程である。第1基板形成工程と第2基板形成工程は、通常、それぞれが独自に行われる。
まず、第1基板形成工程について説明すれば、透光性ガラス、透光性プラスチック等によって形成された大面積のマザー原料基材の表面に液晶パネル102の複数個分の反射膜112をフォトリソグラフィー法等を用いて形成し、さらにその上に絶縁膜113を周知の成膜法を用いて形成し(工程P1)、次に、フォトリソグラフィー法等を用いて第1電極114a及び配線114c,114d,114e,114fを形成する(工程P2)。
次に、第1電極114aの上に塗布、印刷等によって配向膜116aを形成し(工程P3)、さらにその配向膜116aに対してラビング処理を施すことにより液晶の初期配向を決定する(工程P4)。次に、例えばスクリーン印刷等によってシール材108を環状に形成し(工程P5)、さらにその上に球状のスペーサ119を分散する(工程P6)。以上により、液晶パネル102の第1基板107a上のパネルパターンを複数個分有する大面積のマザー第1基板が形成される。
以上の第1基板形成工程とは別に、第2基板形成工程(図17の工程P11〜工程P14)を実施する。まず、透光性ガラス、透光性プラスチック等によって形成された大面積のマザー原料基材を用意し、その表面に液晶パネル102の複数個分のカラーフィルタ118を形成する(工程P11)。このカラーフィルタの形成工程は図2に示した製造方法を用いて行われ、その製造方法中のR,G,Bの各色サブ画素の形成は図4の液粒塗布装置14を用いて実行される。これらカラーフィルタの製造方法は既に説明した内容と同じであるので、それらの説明は省略する。
図2(d)に示すようにマザー基板12すなわちマザー原料基材の上にカラーフィルタ1すなわちカラーフィルタ118が形成されると、次に、フォトリソグラフィー法によって第2電極114bが形成され(工程P12)、さらに塗布、印刷等によって配向膜116bが形成され(工程P13)、さらにその配向膜116bに対してラビング処理が施されて液晶の初期配向が決められる(工程P14)。以上により、液晶パネル102の第2基板107b上のパネルパターンを複数個分有する大面積のマザー第2基板が形成される。
以上により大面積のマザー第1基板及びマザー第2基板が形成された後、それらのマザー基板12をシール材108を間に挟んでアライメント、すなわち位置合わせした上で互いに貼り合わせる(工程P21)。これにより、液晶パネル複数個分のパネル部分を含んでいて未だ液晶が封入されていない状態の空のパネル構造体が形成される。
次に、完成した空のパネル構造体の所定位置にスクライブ溝、すなわち切断用溝を形成し、さらにそのスクライブ溝を基準にしてパネル構造体をブレイク、すなわち切断する(工程P22)。これにより、各液晶パネル部分のシール材108の液晶注入用開口110(図16参照)が外部へ露出する状態の、いわゆる短冊状の空のパネル構造体が形成される。
その後、露出した液晶注入用開口110を通して各液晶パネル部分の内部に液晶Lを注入し、さらに各液晶注入口110を樹脂等によって封止する(工程P23)。通常の液晶注入処理は、例えば、貯留容器の中に液晶を貯留し、その液晶が貯留された貯留容器と短冊状の空パネルをチャンバー等に入れ、そのチャンバー等を真空状態にしてからそのチャンバーの内部において液晶の中に短冊状の空パネルを浸漬し、その後、チャンバーを大気圧に開放することによって行われる。このとき、空パネルの内部は真空状態なので、大気圧によって加圧される液晶が液晶注入用開口を通してパネルの内部へ導入される。液晶注入後の液晶パネル構造体のまわりには液晶が付着するので、液晶注入処理後の短冊状パネルは工程24において洗浄処理を受ける。
その後、液晶注入及び洗浄が終わった後の短冊状のマザーパネルに対して再び所定位置にスクライブ溝を形成し、さらにそのスクライブ溝を基準にして短冊状パネルを切断することにより、複数個の液晶パネルが個々に切り出される(工程P25)。こうして作製された個々の液晶パネル102に対して図18に示すように、液晶駆動用IC103a,103bを実装し、照明装置106をバックライトとして装着し、さらにFPC104を接続することにより、目標とする液晶装置101が完成する(工程P26)。
以上詳述したように本実施形態によれば、以下の効果を得ることができる。
(10)液粒形成部材41に形成された液粒8は、塗布を行うことによって浮遊せずに確実に基板に塗布することができる。そして、所定領域に塗布すべき必要量が付着される。よって、カラーフィルタを製造する段階において、複数のサブ画素間で膜厚にバラツキが生じることを防止でき、それ故、カラーフィルタの光透過特性を平面的に均一にすることができる。この結果、色むらの無い鮮明なカラー像を表示することができる。
(第5実施形態)
図19は、電気光学装置としてのEL装置の製造方法を主要工程別に示した図及び最終的に得られるEL装置の主要断面構造図を示している。このEL装置は、図4において説明した液粒塗布装置14を使用して製造される。液晶表示パネル102とは、塗布する材料が異なっており、本実施形態では、EL装置用の材料を使って塗布している。
図19(d)に示すように、EL装置201は、透明基板204上に画素電極202を形成し、各画素電極202間にバンク205を矢印G方向から見て格子状に形成し、それらの格子状凹部の中に正孔注入層220を形成し、矢印G方向から見てストライプ配列等といった所定配列となるようにR色発光層203R、G色発光層203G及びB色発光層203Bを各格子状凹部の中に形成し、さらにそれらの上に対向電極213を形成することによって形成される。
上記画素電極202をTFD(Thin Film Diode:薄膜ダイオード)素子等といった2端子型のアクティブ素子によって駆動する場合には、上記対向電極213は矢印G方向から見てストライプ状に形成される。また、画素電極202をTFT(Thin Film Transistor:薄膜トランジスタ)等といった3端子型のアクティブ素子によって駆動する場合には、上記対向電極213は単一な面電極として形成される。
各画素電極202と各対向電極213とによって挟まれる領域が1つの絵素ピクセルとなり、R,G,B3色の絵素ピクセルが1つのユニットとなって1つの画素を形成する。各絵素ピクセルを流れる電流を制御することにより、複数の絵素ピクセルのうちの希望するものを選択的に発光させ、これにより、矢印H方向に希望するカラー像を表示することができる。
図20は、EL装置の製造方法を示している。
EL装置201は、例えば、図20に示す製造方法によって製造される。すなわち、工程P51及び図19(a)のように、透明基板204の表面にTFD素子やTFT素子等といった能動素子を形成し、さらに画素電極202を形成する。形成方法としては、例えば、フォトリソグラフィー法、真空状着法、スパッタリング法、パイロゾル法等を用いることができる。画素電極の材料としてはITO(Indium Tin Oxide)、酸化スズ、酸化インジウムと酸化亜鉛との複合酸化物等を用いることができる。
次に、工程P52及び図19(a)に示すように、隔壁すなわちバンク205を周知のパターニング手法、例えばフォトリソグラフィー法を用いて形成し、このバンク205によって各透明電極202の間を埋めた。これにより、コントラストの向上、発光材料の混色の防止、画素と画素との間からの光漏れ等を防止することができる。バンク205の材料としては、EL材料の溶媒に対して耐久性を有するものであれば特に限定されないが、フロロカーボンガスプラズマ処理によりフッ素処理できること、例えば、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、感光性ポリイミド等といった有機材料が好ましい。
次に、正孔注入層用の液粒を塗布する直前に、基板204に酸素ガスとフロロカーボンガスプラズマの連続プラズマ処理を行った(工程P53)。これにより、ポリイミド表面は撥水化され、ITO表面は親水化され、液粒を微細にパターニングするための基板側の濡れ性の制御ができる。プラズマを発生する装置としては、真空中でプラズマを発生する装置でも、大気中でプラズマを発生する装置でも同様に用いることができる。
次に、工程P54及び図19(a)に示すように、正孔注入層用の液粒8を図4の液粒塗布装置14の液粒形成部材41から塗布し、各画素電極202の上にパターニング塗布を行った。その塗布後、真空(1torr)中、室温、20分という条件で溶媒を除去し(工程P55)、その後、大気中、20℃(ホットプレート上)、10分の熱処理により、発光層用の液粒と相溶しない正孔注入層220を形成した(工程P56)。膜厚は40nmであった。
次に、工程P57及び図19(b)に示すように、各サブ画素領域内の正孔注入層220の上に液粒塗布手法を用いてR発光層用の液粒8及びG発光層用の液粒8を塗布した。ここでも、各発光層用の液粒は、図4の液粒塗布装置14の液粒形成部材41から塗布した。液粒塗布方式によれば、微細なパターニングを簡便に且つ短時間に行うことができる。また、液粒組成物の固形分濃度及び塗布量を変えることにより膜厚を変えることが可能である。
発光層用の液粒の塗布後、真空(1torr)中、室温、20分等という条件で溶媒を除去し(工程P58)、続けて窒素雰囲気中、150℃、4時間の熱処理により共役化させてR色発光層203R及びG色発光層203Gを形成した(工程P59)。膜厚は50nmであった。熱処理により共役化した発光層は溶媒に不溶である。
なお、発光層を形成する前に正孔注入層220に酸素ガスとフロロカーボンガスプラズマの連続プラズマ処理を行っても良い。これにより、正孔注入層220上にフッ素化物層が形成され、イオン化ポテンシャルが高くなることにより正孔注入効率が増し、発光効率の高い有機EL装置を提供できる。
次に、工程P60及び図19(c)に示すように、B色発光層203Bを各絵素ピクセル内のR色発光層203R、G色発光層203G及び正孔注入層220の上に重ねて形成した。これにより、R,G,Bの3原色を形成するのみならず、R色発光層203R及びG色発光層203Gとバンク205との段差を埋めて平坦化することができる。これにより、上下電極間のショートを確実に防ぐことができる。B色発光層203Bの膜厚を調整することで、B色発光層203BはR色発光層203R及びG色発光層203Gとの積層構造において、電子注入輸送層として作用してB色には発光しない。
以上のようなB色発光層203Bの形成方法としては、例えば湿式法として一般的なスピンコート法を採用することもできるし、あるいは、R色発光層203R及びG色発光層203Gの形成法と同様の液粒塗布法を採用することもできる。
以上のようなB色発光層203Bの形成方法としては、例えば湿式法として一般的なスピンコート法を採用することもできるし、あるいは、R色発光層203R及びG色発光層203Gの形成法と同様の液粒塗布法を採用することもできる。
また、本実施形態のEL装置の製造方法及び製造装置では、図4に示す液粒塗布装置14を用いることにより液粒形成部材41に形成された液粒8の塗布によってR,G,Bの各色絵素ピクセルを形成するので、フォトリソグラフィー法を用いる方法のような複雑な工程を経る必要も無く、また、材料を浪費することも無い。
以上詳述したように本実施形態によれば、以下の効果を得ることができる。
(11)液粒形成部材41に形成された液粒8は、塗布を行うことによって浮遊せずに確実に基板に塗布することができる。そして、所定領域に塗布すべき必要量が付着される。よって、発光層を製造する段階において、複数のR、G、B発光層や正孔注入層の膜厚にバラツキが生じることを防止できる。それ故、EL装置の発光面の発光分布特性を平面的に均一にすることができ、この結果、色むらのない鮮明なカラー表示を得ることができる。
なお、本実施形態は上記に限定されず、以下のような形態で実施することもできる。
(変形例1)前記実施形態では、液粒形成部材41はシリンダ43の底面から突出するように形成している例を説明した。これを、図21の(a)、(b)に示すように、液粒形成部材41は、シリンダ43から突出するのではなく、底部を構成するプレートに形成してもよい。同図(a)の液粒形成部材41は、シリンダ43の底面部を構成する逆円錐形状の孔41aが形成されている。同図(b)の液粒形成部材41は、シリンダ41の底面部にプレートとして形成され、その略中央部には円筒細孔形状の孔41bが形成されている。同図(a)、(b)における液粒8は、シリンダ43の底面中央部に形成される。又、この場合の液粒形成部材41は、ネジによってシリンダ43に固定しなくてもよい。
(変形例2)前記実施形態では、加圧アクチュエータ58によって、シリンダ43内のフィルタ剤13を加圧する例を説明した。これを、図22に示すように、水頭差Eを利用して液体収容器61内のフィルタ剤13を液体収容器61に送り込むようにしてもよい。液体収容器61は、液体導入部62に接続されたチューブ63を介してタンク65に接続されている。チューブ63上には、バルブ64が介装されており、このバルブ64は、チューブ62内のフィルタ剤13の流れを断続する役割をしている。タンク65は、タンク昇降機構66とモータ67とによって、基板上面からの高さを上下に移動可能になっている。タンク65には、フィルタ剤13の液位の高さを検出する液位センサ68が設けられている。タンク65内のフィルタ剤の液位と、液粒形成部材41の先端部までの高さの差が水頭差Eとなり、この水頭差Eに応じた圧力により、液粒形成部材41の先端部42にフィルタ材13の液粒8が形成される。
液粒8を基板に塗布する際には、タンク65に収納されたフィルタ剤13の液面高さと液粒形成部材41の先端部42の高さの差である水頭差Eを、常に一定の高さになるように管理し、液粒収容器61内のフィルタ剤13への加圧力が常に一定になるように設定される。
基板への液粒8は、バルブ63を常に開いた状態で、連続的に塗布を行ってもよい。又、バルブ63を開いた状態で液粒8を形成し、液粒8が所定の液量に形成されるタイミングでバルブ63を閉じて、その後に塗布をするようにしてもよい。
(変形例3)前記実施形態では、液粒8は、液粒形成部材41側を下降させて基板に塗布を行っている例を説明した。これを、基板側を液粒形成部材41に上昇させて液粒8の塗布を行ってもよい。
(変形例4)前記第1、2実施形態では、同じサブ画素領域7に1回の塗布(第1実施形態では4滴、第2実施形態では12滴)を行っている例を説明した。これを、同じサブ画素領域7に複数回の塗布を行うようにしてもよい。
(変形例5)前記第1実施形態では、4つの液粒形成部材41によって形成される4つの液粒8は、1つのサブ画素領域7に塗布される例を説明した。これを、4つの液粒形成部材41のうち少なくとも1つに選択的に加圧できるように構成し、1滴〜4滴のうち所定数の液粒を基板に塗布するようにしてもよい。又、前記第2実施形態では、12個の液粒形成部材41によって形成される12個の液粒8は、1つのサブ画素領域7に塗布される例を説明した。これを、12個の液粒形成部材41のうち少なくとも1つに選択的に加圧できるように構成し、1滴〜12滴のうち所定数の液粒を基板に塗布するようにしてもよい。
(変形例6)前記実施形態では、複数の液粒形成部材41が、サブ画素領域7のサイズに適合した範囲に配置された塗布ヘッド15を使用して、液粒を形成し塗布を行っていた。これに対し、複数の液粒形成部材41の間隔を可変可能な機構を設け、液粒形成部材41の配置範囲をサブ画素領域7のサイズに合わせて調整する構成を採用してもよい。
(変形例7)前記第2実施形態では、3列(B、C、D列)の液粒形成部材によって形成された複数の液粒8は、1つのサブ画素領域7に塗布している例を説明した。これを、列毎に塗布する色を決め、1つの画素(R、G、Bのサブ画素)領域には、一回の塗布動作によって3色の液粒8を同時に塗布するようにしてもよい。詳述すると、B列の液粒形成部材41はR(赤色)の液粒8を形成し、C列の液粒形成部材41はG(緑色)の液粒8を形成し、D列の液粒形成部材41はB(青色)の液粒8を形成する。そして一回の塗布動作によって、サブ画素領域(R、G、B)7には、対応する色の液粒8が塗布される。この場合、フィルタ剤13を収容するシリンダは、3色のフィルタ剤13が別々に収容できるように区分けされている。これによれば、1回の塗布動作によって、1つの画素に対応する液粒8の同時に塗布をすることができる。
(変形例8)前記第2実施形態では、一定の加圧値に保持した状態で液粒8を形成し続け、一定の時間間隔で液粒8を基板に塗布している例を説明した。これを、加圧値と塗布間隔時間の設定値は、効率のよい組み合わせに可変できる構成としてもよい。例えば、塗布スピードを上げたい場合は、加圧値を高く設定して対応する。例えば、塗布スピードを遅くしたい場合は、加圧値を低く設定して対応する。
(変形例9)前記第3実施形態では、塗布する際の塗布ヘッド15は、サブ画素領域7内の固定された位置で複数回の塗布を行っている例を説明した。これを、1つのサブ画素領域7内で複数の液粒8を、主走査方向(X)方向にずらしながら塗布を行うようにしてもよい。
(変形例10)前記第3実施形態では、塗布する際の液粒形成部材41の先端位置は、1回目の塗布から最終回の塗布まで、最初に設定された所定高さ(H)に固定されていた。これを、1回目の塗布から最終回の塗布まで、一定量づつ(液面高さに合わせて)液粒形成部材41の先端位置を上昇させて塗布するようにしてもよい。
(変形例11)前記第3実施形態では、フィルタ剤13の液粒8を形成するのに、一定量加圧した状態た例で説明した。これを第1実施形態での加圧方法と同様に、フィルタ剤13を一定時間加圧して、所定の液粒8が形成された後は、フィルタ剤13への加圧を停止させるようにしてもよい。これによれば、塗布スピードにばらつきが生じた場合でも、1滴あたりの液量にばらつきが生じないため、精度の高い塗布を行うことが出来る。
(変形例12)前記第3実施形態では、塗布ヘッド15の塗布高さは、製造工程内に演算して求められる例を説明した。これを、塗布ヘッド15の塗布高さは、演算して求めるのではなく、予め設定しておいた値に合わせるようにしてもよい。
(変形例13)前記第4実施形態では、パッシブマトリクス型の液晶表示装置の例で説明した。これを、アクティブマトリクス型の表示装置、例えば、TFD(薄膜ダイオード)、TFT(薄膜トランジスタ)をスイッチング素子として備えた液晶表示装置に適用してもよい。
第1実施形態におけるカラーフィルタとマザー基板の概略平面図。(a)はカラーフィルタの平面構造の模式平面図。(b)はマザー基板の平面構造を示す模式平面図。 カラーフィルタの製造方法を工程順に模式的に示す模式図。 サブ画素の配列例を示す平面図。 フィルタ剤の供給を行うための液粒塗布装置の概略斜視図。 液粒塗布装置の塗布ヘッドとマザー基板の周辺の拡大斜視図。 塗布ヘッドの構成を示す概略図。(a)は塗布ヘッドの概略斜視図。(b)は塗布ヘッドの内部構造図。 カラーフィルタを形成するための電気系統を示すブロック図。 液粒を塗布する塗布パターンと塗布順序を示す模式図。 フィルタ剤を加圧する加圧力と加圧時間との関係、及び塗布ヘッドの高さと塗布位置との関係を示すタイムチャート。 カラーフィルタが形成される動作を示すフローチャート。 第2実施形態における塗布ヘッドの構成を示す図。(a)は塗布ヘッドの斜視図。(b)は塗布ヘッドの内部構造図。 ピストンによる加圧力と時間の関係、及び液粒の塗布位置と塗布のタイミングの関係を示すタイムチャート。 カラーフィルタが形成される動作を示すフローチャート。 第3実施形態における液粒形成部材と液粒の塗布位置を示す概略図。(a)は1回目の塗布の液粒形成部材と基板との位置関係を示す模式図。(b)は最終回の塗布の液粒形成部材と液面、基板の位置関係を示す模式図。 カラーフィルタが形成される動作を示すフローチャート。 第4実施形態における液晶表示装置の分解斜視図。 液晶表示装置の断面構造を示す模式図。 液晶表示装置の製造方法を示すの工程図。 第5実施形態におけるEL装置の製造方法を示す概略断面図。 EL装置の製造方法を示す工程図。 液粒形成部材の変形例を示す断面図。 加圧する装置の変形例を示す模式断面図。
符号の説明
1・・・電気光学装置用基板としてのカラーフィルタ、2・・・基板、3・・・サブ画素としてのサブ画素、7・・・所定領域としてのサブ画素領域、8・・・液粒、11・・・カラーフィルタ形成領域、12・・・マザー基板、13・・・色素機能液としてのフィルタ剤、13(R)・・・色素機能液としてのフィルタ剤(赤)、13(G)・・・色素機能液としてのフィルタ剤(緑)、13(B)・・・色素機能液としてのフィルタ剤(青)、14・・・液粒塗布装置、15・・・塗布ヘッド、30・・・電子天秤、41・・・液粒形成部材、41a、41b・・・孔、42・・・所定部位としての先端部、43・・・シリンダ、44・・・液粒形成部材を構成する孔、46・・・圧力センサ、47・・・ピストン、48・・・ピストンロッド、58・・・加圧手段としての加圧アクチュエータ、63・・・加圧手段を構成するチューブ、65・・・加圧手段を構成するタンク、66・・・加圧手段を構成するタンク昇降装置、67・・・加圧手段を構成するモータ、68・・・加圧手段を構成するセンサ、101・・・電気光学装置としての液晶表示装置、201・・・電気光学装置としてのEL装置201。

Claims (11)

  1. 基板に色素機能液を塗布して複数の着色層を配列して成る電気光学装置用基板の製造方法であって、
    液粒形成部材に前記色素機能液の液粒を形成する工程と、
    前記液粒形成部材に形成された前記液粒を前記基板の所定領域に塗布する工程と
    を備えたことを特徴とする電気光学装置用基板の製造方法。
  2. 請求項1に記載の電気光学装置用基板の製造方法であって、
    前記所定領域に塗布する工程では、前記所定領域に必要な全液量を複数回に分けて塗布しうるように前記液粒の液量を決定し、前記液粒の塗布回数によって前記所定領域に塗布する量を制御することを特徴とする電気光学装置用基板の製造方法。
  3. 請求項2に記載の電気光学装置用基板の製造方法であって、
    前記液粒の重量を測定して前記液粒の前記塗布回数を決定する工程を備えたことを特徴とする電気光学装置用基板の製造方法。
  4. 請求項2又は3に記載の電気光学装置用基板の製造方法であって、
    複数回の塗布のうち、1回目の塗布で前記液粒形成部材に形成された前記液粒が前記基板に接触し、かつ、最終回の塗布で前記液粒形成部材が前記基板上の既に塗布済みの液面に触れない高さまで前記液粒形成部材を下降させることにより前記複数回の塗布を行うことを特徴とする電気光学装置用基板の製造方法。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の電気光学装置用基板の製造方法であって、
    前記液粒は、液体収容部内の前記色素機能液が加圧手段により加圧されることで前記液粒形成部材に形成され、前記液粒の液量は、前記加圧手段が前記色素機能液を加圧する加圧時間によって制御することを特徴とする電気光学装置用基板の製造方法。
  6. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の電気光学装置用基板の製造方法であって、
    前記液粒の液量は、前記加圧手段により前記色素機能液を加圧する加圧値と塗布する時間間隔とによって前記液粒の液量を制御することを特徴とする電気光学装置用基板の製造方法。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に載の電気光学装置用基板の製造方法であって、
    前記液粒形成部材の少なくとも前記所定部位は、前記基板より撥液性を有する材質で形成されていることを特徴とする電気光学装置用基板の製造方法。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の電気光学装置用基板の製造方法であって、
    前記液粒形成部材は複数備えられ、前記所定領域に塗布する工程では、複数の前記液粒形成部材によって前記液粒を複数滴同時に塗布することを特徴とする電気光学装置用基板の製造方法。
  9. 請求項8に記載の電気光学装置用基板の製造方法であって、
    複数の前記液粒形成部材は、共通の前記液体収容部と連通されていることを特徴とする電気光学装置用基板の製造方法。
  10. 電気光学装置の製造方法であって、請求項1〜9のいずれか1項に記載の電気光学装置用基板の製造方法を含むことを特徴とする電気光学装置の製造方法。
  11. 電気光学装置用基板を形成するために基板に塗布する色素機能液を収容する液体収容部と、
    前記液体収容部の前記色素機能液を液粒とする液粒形成部材と、
    前記液粒形成部材に前記液粒を形成するために前記液体収容部内の前記色素機能液を加圧する加圧手段と、
    前記液粒形成部材と前記基板との少なくとも一方を接近させることにより前記基板上の所定領域に前記液粒を塗布させる移動手段と
    を備えたことを特徴とする電気光学装置用基板の製造装置。
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