JP2005172559A - パネルの線欠陥検出方法及び装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 線欠陥の検出精度を高めたパネルの線欠陥検出方法及びその装置を得る。
【解決手段】 被検査対象のパネルを撮像した画像に対して線欠陥を強調して検出するため異なる方向(水平・垂直)に対してそれぞれエッジ検出フィルタをかける工程(S6,S7)と、線欠陥が強調されたエッジ検出画像の各画素の輝度値をそれぞれ複数の矩形に分割し、分割領域毎に線欠陥が強調された方向に各画素の輝度値を積算して積算値を取得する分割プロファイル処理を行う工程(S8,S9)と、線欠陥が強調された各分割領域における積算値の平均値を移動平均によって求め、且つ前記積算値及び前記平均値を用いて統計データを計算する工程(S10,S11)と、統計データに基づいて積算値の閾値を設定し、統計データと該閾値から欠陥候補を抽出する工程(S12)とを有する。
【選択図】 図2
【解決手段】 被検査対象のパネルを撮像した画像に対して線欠陥を強調して検出するため異なる方向(水平・垂直)に対してそれぞれエッジ検出フィルタをかける工程(S6,S7)と、線欠陥が強調されたエッジ検出画像の各画素の輝度値をそれぞれ複数の矩形に分割し、分割領域毎に線欠陥が強調された方向に各画素の輝度値を積算して積算値を取得する分割プロファイル処理を行う工程(S8,S9)と、線欠陥が強調された各分割領域における積算値の平均値を移動平均によって求め、且つ前記積算値及び前記平均値を用いて統計データを計算する工程(S10,S11)と、統計データに基づいて積算値の閾値を設定し、統計データと該閾値から欠陥候補を抽出する工程(S12)とを有する。
【選択図】 図2
Description
本発明は、液晶パネル等の表示デバイスやその応用製品であるプロジェクタの製造における検査工程において、縦或いは横方向に連続して現れる線欠陥を精度よく自動的に検出するパネルの線欠陥検出方法及び装置に関する。
従来のLCDパネルの線欠陥検出方法としては、その方向性を利用して、縦・横方向に画素値を積算する方法が一般的であり、例えば『LCDパネルの濃淡画像の各画素を注目画素とし、各注目画素毎に、注目画素を中心とする所定範囲内において、垂直方向、水平方向および少なくとも2つの斜め方向毎に、画素値の足し込み演算を行い、各演算結果のうちの最大値を当該注目画素の画素値とする処理を行なうことにより、線ムラ抽出用画像を生成するステップ、ならびに線ムラ抽出用画像を所定のしきい値を用いて2値化処理することにより、線ムラを検出するステップ、を備えているLCDパネル検査における線ムラ検出方法。』(特許文献1)や、『検査対象の画面全体を撮像する工程と、撮像により取り込んだ取込画像のノイズを除去する工程と、前記取込画像の中から前記検査対象の画面に対応する被検査部画像を抽出する工程と、前記被検査部画像を幾何学的変形により長方形画像として再構成する工程と、前記長方形画像のシェーディング補正を行う工程と、シェーディング補正後の画像の輝度値を水平方向及び垂直方向にそれぞれ積算する工程と、前記水平方向及び垂直方向の各積算値をあらかじめ定められたしきい値と比較することにより、線欠陥を検出する工程と、を有することを特徴とする画面の線欠陥検出方法。』(特許文献2)等が提案されている。
従来の線欠陥検出方法(特許文献1)は、LCDパネルの濃淡画像の各注目画素毎に、注目画素を中心とする所定範囲内において、垂直方向、水平方向および少なくとも2つの斜め方向毎に、画素値の足し込み演算を行い、各演算結果のうちの最大値を当該注目画素の画素値とする処理を行うことにより、線ムラ抽出用画像を生成し、背景よりも輝度の高い線ムラを検出するようにしているから、背景よりも輝度の低い線、例えば黒線は検出することができないために検出精度が低いという問題点があった。
また、従来の線欠陥検出方法(特許文献1,2)は、線欠陥の有無を判定する際には、対象となる線欠陥の値と画面全体の平均値の平均値との差を計算し、その差の絶対値を標準偏差で割った値で評価している。しかしながら、平均値と標準偏差を求めるのに、線欠陥部分を含む検査領域全面で平均値及び標準偏差を求めているので、正確な値とはなっていないため、検出精度が低いという問題点があった。
本発明は、このような問題点を解決するためになされたものであり、線欠陥の検出精度を高めたパネルの線欠陥検出方法及び装置を得ることを目的とする。
本発明に係るパネルの線欠陥検出方法は、被検査対象のパネルを撮像した画像に対して線欠陥を強調して検出するため異なる方向に対してそれぞれエッジ検出フィルタをかける工程と、異なる方向で線欠陥が強調されたエッジ検出画像の各画素の輝度値をそれぞれ複数の矩形に分割し、分割領域毎に線欠陥が強調された方向に各画素の輝度値を積算して積算値を取得する分割プロファイル処理を行う工程と、線欠陥が強調された各分割領域における積算値の平均値を移動平均によって求め、且つ前記積算値及び前記平均値を用いて統計データを計算する工程と、統計データに基づいて積算値の閾値を設定し、統計データと該閾値から欠陥候補を抽出する工程とを有するものである。
被検査対象のパネルを撮像した画像に対して線欠陥を強調して検出するため異なる方向に対してそれぞれエッジ検出フィルタをかけ、異なる方向で線欠陥が強調された線検出画像をそれぞれ複数の矩形に分割し、分割領域毎に線欠陥が強調された方向に各画素の輝度値を積算して積算値を取得する分割プロファイル処理を行い、線欠陥が強調されたそれぞれの分割領域における積算値に基づく統計データを計算し、統計データに基づいて積算値の閾値を設定し、統計データと該閾値から欠陥候補を抽出するようにしたので、各分割領域の画像について異なる方向でそれぞれ線欠陥がなく良品かどうかの判定を短時間で容易にすることができる。また、線欠陥が強調された分割領域における積算値の平均値を移動平均によって求め、積算値及び平均値(移動平均)を用いて統計データを計算するようにしたので、分割プロファイル中に存在する他のピークの影響を避けることが可能になっている。また、高い輝度値を示す領域であっても、それがなだらかな変化するものである場合には、爾後の処理においては、その輝度値の高さの影響を抑制することが可能になっており、このため、線欠陥の検出精度を高められている。
本発明に係るパネルの線欠陥検出方法において、前記移動平均を求める演算処理は、移動平均を求める領域の中央部分を所定の範囲で計算から外して行う。中央部分にピーク部分が含まれる場合にはその影響を排除することが可能になっており、その結果、その平均値にはピーク部分が含まれないので平均値が低く求められ、例えば偏差値を求める際の(輝度値−平均値)は大きな値となり、そのピーク部分が強調されることになるので、線欠陥の検出精度を高められている。
また、本発明に係るパネルの線欠陥検出方法は、撮像された画像の中から被検査部の画像部分を抽出し、抽出した被検査部の画像と背景画像との差を取って被検査部以外によって生じる欠陥状の輝度変化を除去した背景差分画像を作成する前処理を行う工程と、背景差分画像におけるムラの影響を除去する平坦化処理を行う工程とを有し、平坦化処理をした後、前記エッジ検出フィルタをかける工程に移行する。エッジ検出フィルタがかけられる画像には被検査部以外によって生じる欠陥状の輝度変化がなく、ムラの影響もないため、エッジ検出フィルタをかける工程によって得られる画像は線欠陥だけが強調されたものとなる。
また、本発明に係るパネルの線欠陥検出方法において、前記異なる方向にエッジ検出フィルタをかける工程は、水平エッジの強調処理を行い水平線検出画像を得る水平エッジ検出フィルタと、垂直エッジの強調処理を行い垂直線検出画像を得る垂直エッジ検出フィルタとによって行われる。パネルの水平、垂直に表れる線欠陥を強調処理することができる。
また、本発明に係るパネルの線欠陥検出方法において、前記エッジ検出フィルタをかけると同時に、エッジ検出フィルタをかけた画像に対して当該画像の階調の中央値をオフセット値として加算する工程を設けたものである。エッジ検出フィルタ処理された画像について、線の両側のエッジ情報を1枚の画像で把握することができ、また白線だけでなく、黒線についても検出することが可能となった。
また、本発明に係るパネルの線欠陥検出方法において、前記分割プロファイル処理を行う工程は、水平方向のエッジ検出処理がされた水平線検出画像を縦方向に複数の矩形に分割し、各分割領域の各画素の輝度値を横方向に積算して積算値を取得する水平プロファイル処理を行う工程と、垂直方向のエッジ検出処理がされた垂直線検出画像を横方向に複数の矩形に分割し、各分割領域の各画素の輝度値を縦方向に積算して積算値を取得する垂直プロファイル処理を行う工程とからなるものである。水平プロファイル処理を行う工程で取得する複数の矩形に分割された各分割領域の積算値はパネル全体の明るさの変動の影響を受けにくく、薄い水平の線欠陥が検出でき、また分割したことによりパネル全体の幅と比較して割と短い水平の線欠陥も検出できるものとなる。また、垂直プロファイル処理を行う工程で取得する複数の矩形に分割された各分割領域の積算値はパネル全体の明るさの変動の影響を受けにくく、薄い垂直の線欠陥が検出でき、また分割したことによりパネル全体の高さと比較して短い垂直の線欠陥も検出できるものとなっている。
また、本発明に係るパネルの線欠陥検出方法において、前記統計データを計算する工程における統計データは、分割プロファイル工程で各分割領域から取得した積算値から求めた平均値、標準偏差、最大値及び最小値であり、前記欠陥候補抽出工程で統計データに基づいて設定する閾値は、分割プロファイル処理によって各分割領域から取得した積算値から求めた平均値と標準偏差に基づいて所定の式により算出したものである。欠陥候補抽出工程で線欠陥を有する候補を統計的処理により抽出することができる。
また、本発明に係るパネルの線欠陥検出方法は、欠陥候補の統計データに基づいて所定の式により線欠陥評価値を算出し、その欠陥評価値が予め設定された所定の閾値を超えているか否かで線欠陥候補があっても、それが良品レベルかどうかの判定をする工程を設けたものである。線欠陥候補があると判定された画像の統計データに基づいて所定の式により線欠陥評価値を算出し、その欠陥評価値が予め設定された所定の閾値を超えているか否かで線欠陥候補があっても、それが良品レベルかどうかの判定をすることができるので、線欠陥の欠陥ランクを決定することができ、しかも欠陥ランクを決定する対象が欠陥候補だけであるために演算時間が短くて済み、欠陥のランク付けも短時間に行うことができる。
また、本発明に係るパネルの線欠陥検出方法において、前記良品レベルかどうかの判定をする工程における線欠陥評価値は、線欠陥候補があると判定された画像の分割領域毎に求めた平均値、標準偏差、最大値及び最小値に基づいて所定の式により算出したものであるので、欠陥候補における線欠陥評価値を所定の式より正確に求めることができる。
また、本発明に係るパネルの線欠陥検出装置は、被検査対象のパネルを撮像する撮像手段と、上記のパネルの線欠陥検出方法の演算処理を行う演算手段とを有するものである。
実施形態1
図1は本発明の実施形態1に係るパネルの線欠陥検出装置の構成を示すブロック図である。本実施形態1では、例えば、検査対象の画面10をプロジェクタ1によるTFT素子を用いた液晶ライトバルブ2の画面としている。検査を行う場合には、プロジェクタ1によりスクリーン3に画像4を投射する。画像4はパターンジェネレータ5により所定のパターンを液晶ライトバルブ2に与えることによって描写される。撮像手段として例えばCCDカメラ6により画像4を撮像し、その画像信号をA/D変換器(図示せず)によりアナログ信号からデジタル信号に変換してコンピュータ7に取り込んで記憶装置7bに格納する。コンピュータ7は、記憶装置7bに格納された画像4の画像データについて、画像入力、表示エリア抽出、背景画像差分処理、平坦化処理、画像複製処理、水平・垂直エッジ検出フィルタ処理、水平・垂直プロファイル検出処理、統計データの計算、欠陥候補抽出処理、良品ランク、評価値の計算、欠陥ランク分類等の各種の処理を行ってその評価結果を記憶装置7bに格納し又は表示装置8に表示させる。なお、コンピュータ7による上記の各種の演算処理の詳細は図2のフローチャートに基づいて説明する。
図1は本発明の実施形態1に係るパネルの線欠陥検出装置の構成を示すブロック図である。本実施形態1では、例えば、検査対象の画面10をプロジェクタ1によるTFT素子を用いた液晶ライトバルブ2の画面としている。検査を行う場合には、プロジェクタ1によりスクリーン3に画像4を投射する。画像4はパターンジェネレータ5により所定のパターンを液晶ライトバルブ2に与えることによって描写される。撮像手段として例えばCCDカメラ6により画像4を撮像し、その画像信号をA/D変換器(図示せず)によりアナログ信号からデジタル信号に変換してコンピュータ7に取り込んで記憶装置7bに格納する。コンピュータ7は、記憶装置7bに格納された画像4の画像データについて、画像入力、表示エリア抽出、背景画像差分処理、平坦化処理、画像複製処理、水平・垂直エッジ検出フィルタ処理、水平・垂直プロファイル検出処理、統計データの計算、欠陥候補抽出処理、良品ランク、評価値の計算、欠陥ランク分類等の各種の処理を行ってその評価結果を記憶装置7bに格納し又は表示装置8に表示させる。なお、コンピュータ7による上記の各種の演算処理の詳細は図2のフローチャートに基づいて説明する。
図2は図1の線欠陥検出装置の動作を示すフローチャートである。この動作は主としてコンピュータ7のCPU(演算手段)7aによって行われるが、それは記憶装置7bに格納されたプログラムに従ってなされることになる。
(S1:画像入力)まず、スクリーン3上に投影された画像4をCCDカメラ6で撮影し、コンピュータ7はその画像4の撮像データを取り込む。このとき撮像データは、A/D変換器(図示せず)により画素毎に例えば、黒を“0”、白を“4095”とする12ビットのデジタルデータに変換され、4096階調の輝度値で表される。
(S2:表示エリア抽出)コンピュータ7のCPU7aは、取り込まれた画像データの中から被検査部の表示エリアである画面部分だけを抽出する表示エリアの抽出を行う。この抽出画面は、被検査部画像の四隅の座標をパターンマッチング処理(画像データの四隅付近の数十画素×数十画素の4つの小領域に対して、それぞれ予め用意した4つの隅基準画像とパターンマッチング処理を行い、四隅の座標を特定する)により検出することで抽出することができる。
(S2:表示エリア抽出)コンピュータ7のCPU7aは、取り込まれた画像データの中から被検査部の表示エリアである画面部分だけを抽出する表示エリアの抽出を行う。この抽出画面は、被検査部画像の四隅の座標をパターンマッチング処理(画像データの四隅付近の数十画素×数十画素の4つの小領域に対して、それぞれ予め用意した4つの隅基準画像とパターンマッチング処理を行い、四隅の座標を特定する)により検出することで抽出することができる。
(S3:背景画像差分処理)CPU7aは、照明やレンズなど液晶ライトバルブ2以外のものによって生じる欠陥状の輝度変化を除去するための背景画像差分処理を行う。
図3はこの背景画像差分処理の説明図である。この背景画像差分処理は、図3(a)に示される検査対象画像データの被検査部の画面部分だけが抽出された画像(背景差分処理前画像)から図3(b)に示される背景画像を減算して、図3(c)に示される背景差分画像を作成するものであり、その背景差分画像は2つの画像で対応する画素毎の差の画像となる。なお、この背景画像は、できるだけ欠陥のないサンプルを複数枚撮像し、その平均化画像を作成し、その画像から被検査部の画面部分だけを抽出して作成したものである。
図3はこの背景画像差分処理の説明図である。この背景画像差分処理は、図3(a)に示される検査対象画像データの被検査部の画面部分だけが抽出された画像(背景差分処理前画像)から図3(b)に示される背景画像を減算して、図3(c)に示される背景差分画像を作成するものであり、その背景差分画像は2つの画像で対応する画素毎の差の画像となる。なお、この背景画像は、できるだけ欠陥のないサンプルを複数枚撮像し、その平均化画像を作成し、その画像から被検査部の画面部分だけを抽出して作成したものである。
(S4:平坦化処理)CPU7aは、平坦化処理がなされた背景差分画像に対して平坦化処理を行う。この平坦化処理は、背景画像差分処理された背景差分画像の輝度の緩やかな変化を平坦にする処理であり、比較的広い範囲にわたるムラの影響を除去するために行われるものである。この平坦化処理は、フィルタ処理を応用した処理又はモフォロジ処理によって行われる。
(S5:画像複製処理)CPU7aは、平坦化処理がなされた画像の複製を作成し、後述の水平エッジ検出処理及び垂直エッジ検出処理に備える。
(S6:水平エッジ検出処理)CPU7aは、水平エッジ検出フィルタにより水平エッジ検出処理を行って水平エッジが強調処理された水平線検出画像を作成する。この水平エッジ検出フィルタ処理は、平坦化処理された画像では微少なレベルの白・黒線欠陥の検出が難しいために、水平エッジ検出フィルタをかけて線欠陥の強調演算を行うものである。
(S7:垂直エッジ検出処理)CPU7aは、垂直エッジ検出フィルタにより垂直エッジ検出処理を行って垂直エッジが強調処理された垂直線検出画像を作成する。この垂直エッジ検出フィルタ処理についても、平坦化処理された画像では微少なレベルの白・黒線欠陥の検出が難しいために、垂直エッジ検出フィルタをかけて線欠陥の強調演算を行うものである。
(S6:水平エッジ検出処理)CPU7aは、水平エッジ検出フィルタにより水平エッジ検出処理を行って水平エッジが強調処理された水平線検出画像を作成する。この水平エッジ検出フィルタ処理は、平坦化処理された画像では微少なレベルの白・黒線欠陥の検出が難しいために、水平エッジ検出フィルタをかけて線欠陥の強調演算を行うものである。
(S7:垂直エッジ検出処理)CPU7aは、垂直エッジ検出フィルタにより垂直エッジ検出処理を行って垂直エッジが強調処理された垂直線検出画像を作成する。この垂直エッジ検出フィルタ処理についても、平坦化処理された画像では微少なレベルの白・黒線欠陥の検出が難しいために、垂直エッジ検出フィルタをかけて線欠陥の強調演算を行うものである。
図4(a)(b)は、水平エッジ検出のための水平エッジ検出フィルタ及び垂直エッジ検出のための垂直エッジ検出フィルタの一例をそれぞれ示している。これら水平・垂直のエッジ検出フィルタは、着目する画素を含む数画素×数画素の小領域に対して、その中にエッジ成分があるかどうかを検出するため、エッジ成分が存在するときに着目する画素とその周囲の画素との輝度値の関係から、畳み込み演算を行うことにより強調されるように、各画素の重み付けを行ったフィルタである。
なお、図4(a)(b)の水平・垂直のエッジ検出フィルタをかけた画像は、線の両側で(エッジの状態により)、片側はプラスの階調、反対側はマイナスの階調の値として表れる。画像処理のフォーマットでは画像データは通常正の値しか取れないため、そのままではマイナスの成分は0となり、処理の対象から外れてしまう。そこで、同じ画像から両方のエッジが検出できるように、画面が12bitの4096階調で表されるときにはその半分の2048の値を、フィルタ処理の結果にオフセット値として加える処理を行う。これにより、マイナスとなった成分もプラスの値の階調として表れるので、1回のフィルタ処理で両方のエッジ成分を検出することが可能となる。画像のフォーマットが8bitのグレイスケールの場合には、256階調となり、その半分の128の値を、フィルタ処理の結果にオフセット値として加えることとなる。
(S8:水平プロファイル処理)CPU7aは、水平エッジ検出処理された水平線検出画像を縦方向に4分割し、各分割された領域の各画素の輝度値を横方向に積算して積算値を取得する水平プロファイル処理を行う。
(S9:垂直プロファイル処理)CPU7aは、同様にして、垂直エッジ検出処理された垂直線検出画像を横方向に4分割し、各分割された領域の各画素の輝度値を縦方向に積算して積算値を取得する垂直プロファイル処理を行う。なお、以後の説明において、輝度値、最大値及び最小値は何れも上記の積算値を対象としている。
図6(a)(b)は水平プロファイル処理されて取得した水平プロファイルデータ及び垂直プロファイル処理されて取得した垂直プロファイルデータをそれぞれ示している。
このように、水平プロファイル処理の際に水平線検出画像を縦方向に4分割し、垂直プロファイル処理の際に垂直線検出画像を縦方向に4分割するようにしているのは、分割前の大きな水平線検出画像又は垂直線検出画像では明るさの変動により薄い線欠陥が埋もれてしまうおそれがあるのと、短い線欠陥ではそれ以外の部分も積算されるため線欠陥の成分が薄まってしまうおそれがあるが、分割した小さな画像では明るさの変動の影響を受けにくいために薄い線欠陥も検出することができ、また分割することにより線欠陥以外の部分のデータが少なくなり、積算を行っても欠陥成分があまり薄まらず短い線欠陥でも検出することができるからである。
(S9:垂直プロファイル処理)CPU7aは、同様にして、垂直エッジ検出処理された垂直線検出画像を横方向に4分割し、各分割された領域の各画素の輝度値を縦方向に積算して積算値を取得する垂直プロファイル処理を行う。なお、以後の説明において、輝度値、最大値及び最小値は何れも上記の積算値を対象としている。
図6(a)(b)は水平プロファイル処理されて取得した水平プロファイルデータ及び垂直プロファイル処理されて取得した垂直プロファイルデータをそれぞれ示している。
このように、水平プロファイル処理の際に水平線検出画像を縦方向に4分割し、垂直プロファイル処理の際に垂直線検出画像を縦方向に4分割するようにしているのは、分割前の大きな水平線検出画像又は垂直線検出画像では明るさの変動により薄い線欠陥が埋もれてしまうおそれがあるのと、短い線欠陥ではそれ以外の部分も積算されるため線欠陥の成分が薄まってしまうおそれがあるが、分割した小さな画像では明るさの変動の影響を受けにくいために薄い線欠陥も検出することができ、また分割することにより線欠陥以外の部分のデータが少なくなり、積算を行っても欠陥成分があまり薄まらず短い線欠陥でも検出することができるからである。
(S10:統計データの計算)CPU7aは、水平プロファイル処理された各分割領域における各行の積算値から分割領域画面の輝度値の平均値(移動平均)、標準偏差、最大値及び最小値を求める。
(S11:統計データ計算)CPU7aは、垂直プロファイル処理された各分割領域における各列の積算値から分割領域画面の輝度値の平均値(移動平均)、標準偏差、最大値及び最小値を算出する統計データ計算処理を行う。
(S11:統計データ計算)CPU7aは、垂直プロファイル処理された各分割領域における各列の積算値から分割領域画面の輝度値の平均値(移動平均)、標準偏差、最大値及び最小値を算出する統計データ計算処理を行う。
ここで、上記の処理(S10,S11)において、分割領域画面の輝度値の平均値(移動平均)及び標準偏差を算出する方法について説明する。
図7は平均値(移動平均)の算出方法の概念的に示した説明図である。通常の移動平均の求め方は平均値を求める領域を移動しながら求めていくが、本実施形態においては、それに加えて、その領域の中心位置に対して、図7(a)に示されるように、所定の幅Δを除いて欠陥判定値算出領域としている。この欠陥判定値算出領域の輝度値に基づいて平均値Ave(x)を求める。このように処理することにより、所定の幅Δの中にピーク部分が存在する場合にはその影響を排除することが可能なっている。その結果、図7(b)に示されるように、輝度値−平均値Ave(x)は上記のピーク部分の影響を受けなくなる。なお、中心位置(x)を移動していくことで、ピーク部分が欠陥判定値算出領域に含まれる場合が生じるが、ピーク部分は水平エッジ検出処理(S6)又は垂直エッジ検出処理(S7)により1つの線欠陥で立ち上がり及び立ち下がりができ、極大値と極小値とが現れることになり、極小値が現れることでピーク部分の平均値の上昇が抑制されることと、仮にその中心位置(x)における平均値が上昇したとしても、その中心位置(x)にはピーク部分が含まれていないので、爾後の処理(輝度値−平均値Ave(x))には大きな影響を与えないこととから、全体として検出能力を向上させている。
図7は平均値(移動平均)の算出方法の概念的に示した説明図である。通常の移動平均の求め方は平均値を求める領域を移動しながら求めていくが、本実施形態においては、それに加えて、その領域の中心位置に対して、図7(a)に示されるように、所定の幅Δを除いて欠陥判定値算出領域としている。この欠陥判定値算出領域の輝度値に基づいて平均値Ave(x)を求める。このように処理することにより、所定の幅Δの中にピーク部分が存在する場合にはその影響を排除することが可能なっている。その結果、図7(b)に示されるように、輝度値−平均値Ave(x)は上記のピーク部分の影響を受けなくなる。なお、中心位置(x)を移動していくことで、ピーク部分が欠陥判定値算出領域に含まれる場合が生じるが、ピーク部分は水平エッジ検出処理(S6)又は垂直エッジ検出処理(S7)により1つの線欠陥で立ち上がり及び立ち下がりができ、極大値と極小値とが現れることになり、極小値が現れることでピーク部分の平均値の上昇が抑制されることと、仮にその中心位置(x)における平均値が上昇したとしても、その中心位置(x)にはピーク部分が含まれていないので、爾後の処理(輝度値−平均値Ave(x))には大きな影響を与えないこととから、全体として検出能力を向上させている。
図8は平均値を求めるのに欠陥判定値算出領域を全域に亘って設定した場合の例(比較例)を示した説明図である。図8(a)に示されるように、欠陥判定値算出領域を全域に亘って設定した場合にはピーク部分を含むことになり、平均値Aveが必然的に高くので、輝度値−平均値Aveを求めた場合には、図8(b)に示されるように、図7(b)において現れているピーク部分Aが埋没してしまう場合がある。
ここで、図7の移動平均値を求める処理について図9を用いて更に詳細に説明する。
図9はラインプロファイル(元データ)を示した図である。このラインプロファイルにおいて、任意の点(x)における移動平均値を求めるものとすると、任意の点(x)の両側の画素n個分について計算から外し、その両側のm個の画素分をそれぞれ欠陥判定値算出領域として、その平均値Ave(x)及びその標準偏差σ(x)をそれぞれ次式により求める。平均値Ave(x)及びその標準偏差σ(x)は、何れも画素の位置(x)の関数であり、画素の位置(x)を移動させながら平均値Ave(x)及びその標準偏差σ(x)をそれぞれ求めることになる。なお、次式においては、分割された細長い領域の長さ方向をxとして、4個に分割された各領域を単位としてy(=1〜4)としている。
図9はラインプロファイル(元データ)を示した図である。このラインプロファイルにおいて、任意の点(x)における移動平均値を求めるものとすると、任意の点(x)の両側の画素n個分について計算から外し、その両側のm個の画素分をそれぞれ欠陥判定値算出領域として、その平均値Ave(x)及びその標準偏差σ(x)をそれぞれ次式により求める。平均値Ave(x)及びその標準偏差σ(x)は、何れも画素の位置(x)の関数であり、画素の位置(x)を移動させながら平均値Ave(x)及びその標準偏差σ(x)をそれぞれ求めることになる。なお、次式においては、分割された細長い領域の長さ方向をxとして、4個に分割された各領域を単位としてy(=1〜4)としている。
移動平均値
Ave(x)={p[x−(n+m),y]+p[x−(n+m−1),y]
+p[x−(n+m−2),y]+…+p[x−(n+m−(m−1)),y]
+p[x+(n+m−(m−1)),y]+…+p[x+(n+m−2),y]
+p[x+(n+m−1),y]+p[x(n+m),y]}/2*m
…(1)
標準偏差σ(x)
S2(x)=1/(2*m){(p[x−(n+m),y]−Ave(x))2
+(p[x−(n+m−1),y]−Ave(x))2 +…
+(p[x−(n+m−(m−1)),y]−Ave(x))2
+(p[x+(n+m−(m−1)),y]−Ave(x))2+…
+(p[x+(n+m−1),y]−Ave(x))2
+(p[x+(n+m),y]−Ave(x)2}
σ(x)={S2(x)}1/2 …(2)
Ave(x)={p[x−(n+m),y]+p[x−(n+m−1),y]
+p[x−(n+m−2),y]+…+p[x−(n+m−(m−1)),y]
+p[x+(n+m−(m−1)),y]+…+p[x+(n+m−2),y]
+p[x+(n+m−1),y]+p[x(n+m),y]}/2*m
…(1)
標準偏差σ(x)
S2(x)=1/(2*m){(p[x−(n+m),y]−Ave(x))2
+(p[x−(n+m−1),y]−Ave(x))2 +…
+(p[x−(n+m−(m−1)),y]−Ave(x))2
+(p[x+(n+m−(m−1)),y]−Ave(x))2+…
+(p[x+(n+m−1),y]−Ave(x))2
+(p[x+(n+m),y]−Ave(x)2}
σ(x)={S2(x)}1/2 …(2)
(S12:欠陥候補抽出処理)CPU7aは、水平プロファイル処理された各分割領域の各行の積算値の平均値Ave1(x)、標準偏差σ1(x)、最大値及び最小値と、垂直プロファイル処理された各分割領域の各列の積算値の平均値Ave2、標準偏差σ2(x)、最大値及び最小値とに基づいてそれぞれ次式により、横線閾値(水平線)と縦線閾値(垂直線)を計算により求める。各式のa1,a2は、ある決められた定数である。
横線閾値(x)=Ave1(x)±a1*σ1(x)
縦線閾値(x)=Ave2(x)±a2*σ2(x)
なお、1つの式の計算結果として或る画素位置(x)2つの値が閾値として算出されるが、+で求めた閾値はフィルタ処理によりプラス側へ強調されたエッジの閾値となり、分割プロファイル処理された画像のなかでこの閾値以上のものを線欠陥候補として検出する。また、−で求めた閾値はフィルタ処理によりマイナス側へ強調されたエッジの閾値となり、分割プロファイル処理された画像のなかでこの閾値以下のものを線欠陥候補として検出する。
横線閾値(x)=Ave1(x)±a1*σ1(x)
縦線閾値(x)=Ave2(x)±a2*σ2(x)
なお、1つの式の計算結果として或る画素位置(x)2つの値が閾値として算出されるが、+で求めた閾値はフィルタ処理によりプラス側へ強調されたエッジの閾値となり、分割プロファイル処理された画像のなかでこの閾値以上のものを線欠陥候補として検出する。また、−で求めた閾値はフィルタ処理によりマイナス側へ強調されたエッジの閾値となり、分割プロファイル処理された画像のなかでこの閾値以下のものを線欠陥候補として検出する。
例えば水平プロファイル処理された各分割領域画像については、その画像の積算値の最大値が横線閾値(+計算)を超えている場合に、水平の線欠陥候補のある画像として、次の評価値処理(S14)へと進む。また、その画像の積算値の最小値が横線閾値(−計算)を超えていない場合には、同じく水平の線欠陥候補のある画像として、次の評価値処理へと進む(S14)。従って、その画像の積算値の最大値が横線閾値(+計算)を超えておらず、且つ積算値の最小値が横線閾値(−計算)を超えている場合には、水平の線欠陥がなく良品であるとして(S13)、後述の評価値計算の評価値処理は行わない。
また、垂直プロファイル処理された各分割領域画像については、その画像の積算値の最大値が縦線閾値(+計算)を超えている場合に、垂直の欠陥候補のある画像として、次の評価値処理(S14)へと進む。また、その画像の積算値の最小値が縦線閾値(−計算)を超えていない場合には、垂直の線欠陥候補のある画像として、次の評価値処理(S14)へと進む。従って、その画像の積算値の最大値が縦線閾値(+計算)を超えておらず、且つ積算値の最小値が縦線閾値(−計算)を超えている場合には、垂直の線欠陥がなく良品であるとして(S13)、後述の評価値計算の評価値処理は行わない。
(S13:良品ランク)CPU7aは、上記の判断処理(S12)において水平又は垂直の線欠陥がないと判断された場合には、検査対象となっている液晶ライトバルブは良品であるというランク付けをする。
(S14:評価値の計算)CPU7aは、水平プロファイル処理された各分割領域画像について、その画像の積算値の最大値が横線閾値(+計算)以上と抽出されたものと、その画像の積算値の最小値が横線閾値(−計算)を超えていないとして抽出されたものである水平線の欠陥候補と、垂直プロファイル処理された各分割領域画像について、その画像の積算値の最大値が縦線閾値(+計算)以上と抽出されたものと、その画像の積算値の最小値が縦線閾値(−計算)を超えていないとして抽出されたものである垂直線の欠陥候補については、各分割領域画像から求めた平均値Ave(x)、標準偏差σ(x)、最大値及び最小値に基づいてそれぞれ次式により、線欠陥評価値として線評価値H(x)及び線評価値B(x)を次式によりそれぞれ求める。これらは水平プロファイル及び垂直プロファイルのそれぞれについて求めるものとする。
線評価値H(x)=(最大値−Ave(x))/σ(x)
線評価値B(x)=(Ave(x)−最小値)/σ(x)
線評価値H(x)=(最大値−Ave(x))/σ(x)
線評価値B(x)=(Ave(x)−最小値)/σ(x)
(S15:欠陥ランク分類)線評価値H(x)及び線評価値B(x)については、線欠陥候補ではあるが、良品として問題がないレベルの値を閾値として設定しておく。そして、CPU7aは、水平プロファイル処理された各分割領域画像における最大値が横線閾値以上と抽出されたものについて、線評価値H(x)>閾値又は線評価値B(x)>閾値の場合には、水平の線欠陥のあるレベルのものと評価し、それ以外は水平の線欠陥候補ではあるが、良品として問題がないレベルのものと評価する。また、垂直プロファイル処理された各分割領域画像における最大値が縦線閾値以上と抽出されたものについて、線評価値H(x)>閾値又は線評価値B(x)>閾値の場合には、垂直の線欠陥のあるレベルのものと評価し、それ以外は垂直の線欠陥候補ではあるが、良品として問題がないレベルのものと評価する。
図10(a)(b)(c)は例えば水平フィアルのラインプロファイル(元データ)、前記のラインプロファイル(元データ)から平均値Ave(x)を減算したデータ及び評価値を示した特性図である。
図11(a)(b)(c)は上記の同様なデータを示したものであるが、移動平均を行わずに面内全域の平均値を求めた場合の例(比較例)である。
これらの図10のデータと図11のデータとを対比すると、元データのBの部分のデータが図10(c)の評価値では零近くなっており、例えばシェーディングの影響がなくなっているが、図11(c)の評価値では大きな値となっており、誤検出要因となっていることが分かる。
図11(a)(b)(c)は上記の同様なデータを示したものであるが、移動平均を行わずに面内全域の平均値を求めた場合の例(比較例)である。
これらの図10のデータと図11のデータとを対比すると、元データのBの部分のデータが図10(c)の評価値では零近くなっており、例えばシェーディングの影響がなくなっているが、図11(c)の評価値では大きな値となっており、誤検出要因となっていることが分かる。
以上のように、本実施形態1によれば、上述のように、統計データ計算処理で求めた平均値と標準偏差から、水平の線欠陥候補の有無を判定する横線閾値及び垂直の線欠陥候補の有無を判定する縦線閾値を設定し、水平プロファイル処理及び垂直プロファイル処理された各分割領域の積算値の最大値が線欠陥を判定する横線、縦線閾値を超えているか否かで画面に線欠陥がないかどうか、また、画面の積算値の最小値がもう1つの線欠陥候補を判定する横線、縦線閾値を超えているか否かで画面に線欠陥がないかどうかの一次判定を行うようにしたので、各分割領域画像について、白線、黒線がない良品か、或いは白線、黒線の線欠陥がある欠陥候補かどうかの判定を短時間で容易にすることができる。
また、線欠陥があると判定された欠陥候補の画像に対しては、分割領域の積算値の平均値、標準偏差、最大値及び最小値に基づいて所定の式により線評価値Hと線評価値Bを算出する評価値計算処理を行い、評価値計算処理により求めた線評価値Hと線評価値Bが予め設定された線欠陥候補ではあるが問題ないレベルの値の閾値をこえているかどうかで、線欠陥候補の欠陥ランクを決定するようにしたので、線欠陥について薄い線欠陥や短い線欠陥を高精度に検出することができ、しかも評価値の計算対象が欠陥候補だけであるために演算時間が短くて済み、欠陥のランク付けも短時間に行うことができることとなった。
また、上記の平均値を求める際に移動平均によって平均値を求めるようにしたので、他の部位の輝度(例えばピーク部分の輝度値)の影響を受けずに済み適切な平均値を求めることができるので、それ以降の演算処理も適切なものになっている。また、移動平均を求める際に、その中心領域の所定幅を除いた状態で計算するようにしたので、当該所定幅にピーク値が含まれた場合の影響を排除することができる。更に、平均値が画素位置の関数として表現されることになるので、標準偏差、閾値及び評価値についても画素位置の関数として表現されることになる。このため、閾値及び評価値が動的になり(画素位置に応じて変化することになる)、例えば面内にシェーデイングがあった場合には、閾値が動的に変化することになるので、シェーデイングの影響を排除することができる。また、エッジの強調処理による極大値及び極小値の影響や、更に、ピーク値がその平均値に含まれたときの影響についても閾値を動的にすることでその影響を抑えることができる。
実施形態2.
なお、上記の実施形態1においては、水平プロフィル及び垂直プロフィルを求める際に、元データをそれぞれ4分割する例について説明したが、分割する個数はその数に限定されるものではなく、2個、3個、5個、又は6個以上であってもよい。また、上記の実施形態1では、検査対象を液晶ライトバルブとして説明したが、液晶パネルやプラズマディスプレイ、有機ELディスプレイ、DMD(ダイレクト・ミラー・デバイス)等の表示体部品並びにそれらを使った表示装置・製品検査にも適用することができる。更に、検査対象のパネルをプロジェクタにより拡大表示して撮像する例について説明したが、例えば顕微鏡等を介して検査対象のパネルの表示状態を直接取り込むようにしてもよい。
なお、上記の実施形態1においては、水平プロフィル及び垂直プロフィルを求める際に、元データをそれぞれ4分割する例について説明したが、分割する個数はその数に限定されるものではなく、2個、3個、5個、又は6個以上であってもよい。また、上記の実施形態1では、検査対象を液晶ライトバルブとして説明したが、液晶パネルやプラズマディスプレイ、有機ELディスプレイ、DMD(ダイレクト・ミラー・デバイス)等の表示体部品並びにそれらを使った表示装置・製品検査にも適用することができる。更に、検査対象のパネルをプロジェクタにより拡大表示して撮像する例について説明したが、例えば顕微鏡等を介して検査対象のパネルの表示状態を直接取り込むようにしてもよい。
1 プロジェクタ、2 液晶ライトバルブ、3 スクリーン、4 画像、5 パターンジェネレータ、6 CCDカメラ、7 コンピュータ、7a CPU、8 表示装置、10 検査対象の画面。
Claims (10)
- 被検査対象のパネルを撮像した画像に対して線欠陥を強調して検出するため異なる方向に対してそれぞれエッジ検出フィルタをかける工程と、
異なる方向で線欠陥が強調されたエッジ検出画像の各画素の輝度値をそれぞれ複数の矩形に分割し、分割領域毎に線欠陥が強調された方向に各画素の輝度値を積算して積算値を取得する分割プロファイル処理を行う工程と、
線欠陥が強調された各分割領域における積算値の平均値を移動平均によって求め、且つ前記積算値及び前記平均値を用いて統計データを計算する工程と、
前記統計データに基づいて積算値の閾値を設定し、前記統計データと該閾値から欠陥候補を抽出する工程と、
を有することを特徴とするパネルの線欠陥検出方法。 - 前記移動平均を求める演算処理は、移動平均を求める領域の中央部分を所定の範囲で計算から外して行うことを特徴とする請求項1記載のパネルの線欠陥検出方法。
- 前記撮像された画像の中から被検査部の画像部分を抽出し、抽出した被検査部の画像と背景画像との差を取って被検査部以外によって生じる欠陥状の輝度変化を除去した背景差分画像を作成する前処理を行う工程と、
背景差分画像におけるムラの影響を除去する平坦化処理を行う工程と
を有し、前記平坦化処理をした後に前記エッジ検出フィルタをかける工程に移行することを特徴とする請求項1又は2記載のパネルの線欠陥検出方法。 - 前記異なる方向にエッジ検出フィルタをかける工程は、水平エッジの強調処理を行い水平線検出画像を得る水平エッジ検出フィルタと、垂直エッジの強調処理を行い垂直線検出画像を得る垂直エッジ検出フィルタとによってそれぞれ行われることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のパネルの線欠陥検出方法。
- 前記エッジ検出フィルタをかける工程は、エッジ検出フィルタをかけると同時に当該画像に対して当該画像の階調の中央値をオフセット値として加算することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のパネルの線欠陥検出方法。
- 前記分割プロファイル処理を行う工程は、水平方向のエッジ検出処理がされた水平線検出画像を縦方向に複数の矩形に分割し、各分割領域の各画素の輝度値を横方向に積算して積算値を取得する水平プロファイル処理を行う工程と、垂直方向のエッジ検出処理がされた垂直線検出画像を横方向に複数の矩形に分割し、各分割領域の各画素の輝度値を縦方向に積算して積算値を取得する垂直プロファイル処理を行う工程とからなることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のパネルの線欠陥検出方法。
- 前記統計データを計算する工程における統計データは、分割プロファイル工程で各分割領域から取得した積算値から求めた前記平均値、標準偏差、最大値及び最小値であり、前記欠陥候補抽出工程で統計データに基づいて設定する閾値は、分割プロファイル処理によって各分割領域から取得した積算値から求めた平均値と標準偏差に基づいて所定の式により算出したものであることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のパネルの線欠陥検出方法。
- 線欠陥候補があると判定された画像について、欠陥候補の統計データに基づいて所定の式により線欠陥評価値を算出し、その欠陥評価値が予め設定された所定の閾値を超えているか否かで欠陥候補があっても、それが良品レベルかどうかの判定をする工程を設けたことを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載のパネルの線欠陥検出方法。
- 前記良品レベルかどうかの判定をする工程における線欠陥評価値は、線欠陥候補があると判定された画像の分割領域毎に求めた前記平均値、標準偏差、最大値及び最小値に基づいて所定の式により算出したものであることを特徴とする請求項8記載のパネルの線欠陥検出方法。
- 被検査対象のパネルを撮像する撮像手段と、
請求項1〜9のいずれかのパネルの線欠陥検出方法の演算処理を行う演算手段と
を有することを特徴とするパネルの線欠陥検出装置。
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- 2003-12-10 JP JP2003411624A patent/JP2005172559A/ja not_active Withdrawn
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