JP2005172084A - 摺動部品 - Google Patents

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Abstract

【課題】 潤滑剤を摺動方向に案内するように潤滑剤溜を形成して潤滑性能を高め耐久性と耐摩耗性に優れた摺動部品を提供する。
【解決手段】 天秤軸25は連結部材が摺動する摺動部33を有し、この摺動部33は基材の表層部にCr被膜31とDLC被膜32とを形成した構造を備えている。このDLC被膜32には、摺動方向の前進側に向かって幅が狭くなる潤滑剤案内部38を有し、菱形形状の複数の凹部34からなる潤滑剤溜35が形成されている。潤滑剤溜35に溜められた潤滑剤は、摺動する連結部材によって流動され、潤滑剤案内部38によって摺動方向の前進側へ案内されて油圧が高められて、摺動部33に確実に供給される。
【選択図】 図3

Description

本発明は摺動部品に関し、特に、摺動部品の表面に硬質被膜を形成し、その硬質被膜に潤滑剤溜を形成した摺動部品に関するものである。
従来、ミシンなどの種々の装置には、複数の摺動部品が摺動自在に組み付けられていることが多く、これらの摺動部品においては、相手方の摺動部品が摺動する摺動部の焼き付きを防止したり、摩耗を軽減するために、摺動部に潤滑剤を供給したり、摺動部の表面に耐摩耗性に優れた被膜を形成するのが一般的である。
例えば、特許文献1には、ミシンの針棒の摺動部に耐摩耗性被膜として、摩擦係数が低く且つ高硬度のDLC(ダイヤモンドライクカーボン)被膜が形成されている。しかし、潤滑剤として潤滑油を用いる場合、このDLC被膜は潤滑油をはじく性質を有するので、摺動部に供給された潤滑油が直ぐに流出してしまう。そこで、特許文献1の摺動部品においては、DLC被膜が形成された摺動部の全域に亙って均一に油溝を形成し、潤滑油を油溝に溜めることで潤滑油の流出を極力防止し、摺動部の摺動性能を維持するように構成された摺動部品が開示されている。この摺動部品においては、摺動部を摺動する相手方の摺動部品により流動する潤滑剤が油溝から流出して、摺動部に潤滑剤が供給されて摺動性が高められる。
特開2003−247691号公報
しかし、特許文献1の摺動部品においては、油溝が長い溝状に形成されているので、潤滑剤が油溝に案内されて潤滑剤の流動方向が変えられ、潤滑剤が油溝に沿って流れるため、潤滑剤が油溝から流出しにくくなる。従って、潤滑剤溜に供給された潤滑剤が摺動部へ充分に供給されないため、摺動部の潤滑性能が低下し、摺動部の焼き付きや摩耗が生じ、摺動部の耐久性と耐摩耗性を高めるのにも限界がある。
本発明の目的は、潤滑剤を摺動方向に案内するように潤滑剤溜を形成して潤滑性能を高め耐久性と耐摩耗性に優れた摺動部品を提供しようとするものである。
請求項1の発明は、表面の少なくとも一部に相手方の摺動部品が摺動する摺動部を有し、前記摺動部に潤滑剤が供給された状態で摺動する摺動部品において、前記摺動部には硬質被膜が形成され、前記硬質被膜には潤滑剤溜が形成され、前記潤滑剤溜は、相手方の摺動部品の摺動方向の前進側に向かって幅が狭くなる潤滑剤案内部を有するものである。
この摺動部品によれば、摺動部の表面の硬質被膜に形成された潤滑剤溜に、供給された潤滑剤が溜められた状態で摺動部品が摺動する。摺動部品が摺動する状態においては、潤滑剤溜に溜められた潤滑剤が、摺動部を摺動する相手方の摺動部品によって流動すると共に、この潤滑剤は摺動方向の前進側に向かって幅が狭くなる潤滑剤案内部によって摺動方向に案内されて油圧が高められ、潤滑剤溜から流出して摺動部の表面に供給される。
請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記潤滑剤溜は菱形形状の複数の凹部からなるものである。この摺動部品によれば、潤滑剤溜の各凹部内で流動する潤滑剤は、菱形形状の4つの角のうち、摺動方向の前進側に位置する角である潤滑剤案内部に案内されて油圧が高められる。
請求項3の発明は、請求項1又は2の発明において、前記潤滑剤溜の側壁面と摺動部の外表面との角度は90°よりも大きいものである。この摺動部品によれば、潤滑剤溜に溜められた潤滑剤が摺動方向に流動すると、潤滑剤案内部により案内されて油圧が高められると共に、摺動部の外表面に対して90°以上になるように形成された潤滑剤溜の側壁面によって摺動部の外表面へと案内される。
請求項4の発明は、請求項1〜3の何れかの発明において、前記潤滑剤溜の深さは20μm以下である。この摺動部品によれば、供給された潤滑剤は、深さが20μm以下の浅い潤滑剤溜に溜められる。
請求項1の発明によれば、潤滑剤溜を形成することで潤滑剤の保持性能を高めると共に、潤滑剤溜は摺動方向の前進側に向かって幅が狭くなる潤滑剤案内部を有するため、流動する潤滑剤を潤滑剤案内部によって案内することで油圧を高めて摺動部へ流出させるので、溜められた潤滑剤を摺動部へ確実に供給することができ、潤滑性能を高め、摺動部品の焼き付きや摩耗を防止して耐久性と耐摩耗性を高めることができる。
請求項2の発明によれば、菱形形状の角によって潤滑剤を案内して油圧を高めるので、部分円弧状の潤滑剤案内部に比べ効率よく潤滑剤を案内して油圧を高めることができる。
請求項3の発明によれば、潤滑剤溜の側壁面によって潤滑剤が摺動部の表面に案内されるため、潤滑剤溜に溜められた潤滑剤の供給性能を高めることができる。
請求項4の発明によれば、潤滑剤溜の深さを20μm以下にすることで、潤滑剤溜に溜められた潤滑剤が少量でも確実に摺動部の表面に潤滑剤を供給することができる。
本願の発明は、表面の少なくとも一部に摺動部を有し、前記摺動部に潤滑剤が供給された状態で摺動する摺動部品において、前記摺動部には硬質被膜が形成され、前記硬質被膜には潤滑剤溜が形成され、前記潤滑剤溜は、摺動方向の前進側に向かって幅が狭くなる潤滑剤案内部を有することを特徴とするものである。
以下、本発明の実施例を図面を参照して説明する。本実施例は、2本針ミシンの天秤に本発明を適用した一例である。尚、以下の説明において、図1に示すように前後左右を定義する。最初に、2本針ミシン1について簡単に説明する。図1に示すように、2本針ミシン1は、左右方向に長いベッド部2と、このベッド部2の右端部から上方に延びる脚柱部3と、脚柱部3からベッド部2と対向するように左方へ延びるアーム部4とを備えている。
図1に示すように、アーム部4には左右方向向きに主軸10が配設され、この主軸10の下方には主軸10と略平行に針棒揺動軸11が配設されている。主軸10の右端部は、アーム部4から外部へ突出し、その突出部分には手動用のプーリ12が設けられている。この主軸10はミシンモータ(図示略)により回転駆動される。
クランク13は、主軸10の左端部に固着され主軸10と共に回転駆動される。クランクレバー14のヘッド部14aは、クランク13から左方に延びる連結軸13aに回動可能に連結され、クランクレバー14の下端部は、針棒抱き15に回動可能に連結されている。針棒16は円柱状に形成され、その中段部分には針棒抱き15が固定され、針棒支持部材17の上端部と下端部で摺動可能に支持されている。針棒16の下端部は、アーム部4のミシンフレームから下方へ突出し、2本針21が装着されている。
従って、ミシンモータの回転駆動力が主軸10を介してクランク13に伝達されると、その回転駆動力がクランクレバー14を介して針棒抱き15に伝達されて、針棒抱き15が針棒16と2本針21と共に上下方向に往復駆動され、針棒16は針棒揺動軸11が揺動駆動されることにより、針棒支持部材17と共に前後水平方向に揺動駆動される。
図2に示すように、天秤機構19は、天秤(摺動部品に相当)18、連結部材22と、天秤18を回動可能にミシンフレームに支持する回動軸23とを備えている。連結部材22は、クランクレバー14のヘッド部14aの左端部に回動可能に連結され、天秤軸25に摺動可能に支持されている。天秤18は、下端部の円柱状の天秤軸25と、上糸が掛けられる天秤部26とを有する。図3,図4に示すように、天秤軸25は、鋼製の円柱ロッド状の基材30の表層部にCr(クロム)被膜31とDLC被膜32とを形成した構造を備えている。尚、Cr被膜31とDLC被膜32が硬質被膜に相当する。
Cr被膜31は、基材30の表面からDLC被膜32が剥離するのを防ぐために基材30の表面のうちの、連結部材22が摺動する摺動部33となる部分に、約0.5μmの厚さで形成されている。このCr被膜31は、後述するように潤滑剤溜35を形成するためにDLC被膜32の一部が除去されても除去されずに残るので、基材30を酸化や破損などから保護することができる。
DLC被膜32は、Cr被膜31の表面に厚さ約5μmの厚さに形成されている。このDLC被膜32は、被膜形成時の水素含有量によって硬度の調整をすることができ、HV(ビッカース硬さ)を数100からダイヤモンドのHVに近い8000程度の高硬度被膜に形成することができ、本実施例では、Cr被膜31(HV200)や基材30(浸炭焼き入れによりHV600)よりも高硬度なHV1000以上のDLC被膜32が形成されている。DLC被膜32の摩擦係数は、約0.1以下であり、耐摩耗性及び摺動性において非常に優れた被膜である。尚、Cr被膜31とDLC被膜32の厚さや硬さは一例に過ぎず、前記の値よりも小さくても大きくてもよい。
図3,図4に示すように、DLC被膜32には、供給される潤滑油からなる潤滑剤40を溜めて潤滑剤40の保持性能を高めるために、Cr被膜31まで貫通された深さ約5μmの複数の凹部34からなる潤滑剤溜35が形成されている。これら複数の凹部34は周方向90°間隔で上下方向(軸方向)に一列に配列され、夫々の凹部列は所定高さずれたパターンに配設されている。
各凹部34は、菱形状に形成され、連結部材22の摺動方向(軸方向)の前進側に向かって幅が狭くなる潤滑剤案内部38が形成されている。また、各凹部34の側壁面37とDLC被膜32の外表面36との間の角度41は、約120°になるように形成されている。つまり、天秤軸25の摺動部33を摺動する連結部材22によって、潤滑剤40は摺動方向の前進側へと流れ、更に、その流動方向を変えられることなく潤滑剤案内部38によって摺動方向の前進側へと案内されて油圧が高められて摺動部33へと供給される。各凹部34の側壁面37がDLC被膜32の外表面36に対して約120°に形成されているので、流動する潤滑剤40が外表面36の方向へと案内されて摺動部33へと供給される。
次に、潤滑剤案内部38を形成する凹部34の2つの側壁面37の間の角度42と、焼き付きが起こらない耐久時間比との関係を定量的に図5を参照して説明する。尚、図5に示す比較例1は、潤滑剤溜を形成しなかった場合であり、この比較例1の耐久時間を「1」とする。また、比較例2は各凹部の形状を円状に形成した場合であり、この比較例2においては潤滑剤溜を形成しない場合に比べ、約2.2倍耐久時間が延びる。
次に、各凹部34を菱形状に形成した本実施例において、角度42を5°〜90°まで変化させて耐久時間を測定したところ、角度42を5°又は90°に形成した場合には、比較例1に比べ耐久時間が2.0倍にしかならず、比較例2よりも耐久時間が短くなったが、角度42を20°〜70°の間に形成すると、比較例1に比べ耐久時間が2.5〜3.0倍に延びることが、図5からわかる。
次に、天秤機構19の作用について説明する。この天秤機構19によると、ミシンモータの回転駆動力によりクランク13が回転駆動されると、クランク13の連結軸13aがヘッド部14a及び連結部材22と共に、図2に示す円軌道Aで回転駆動され、この回転駆動により連結部材22が天秤軸25にガイドされて略上下方向に往復摺動され、この往復摺動によって天秤18が回動軸23の周りで揺動駆動されて、上糸が引き締められる。
次に、天秤18、特に天秤軸25の製造方法について説明する。最初に、鋼製の基材30を天秤18の形状に合わせて製作し、基材30の表面のうちの摺動部33となる部分にCr被膜31と、そのCr被膜31の表面にDLC被膜32を真空中でUBMスパッタリングにより連続的に成膜する。具体的には、最初に、Crをターゲットとしてスパッタリングを行い、Cr被膜31を所定の厚さに成膜し、次に、Crのスパッタリングを継続しつつ、グラファイトをターゲットとするスパッタリングを同時並行的に行い、このグラファイトに対するCrのスパッタ率を徐々に小さくし、グラファイトのスパッタ率が除々に大きくなるように移行して、Cr被膜31の表面にDLC被膜32を成膜する。
次に、図6に示すように、Cr被膜31とDLC被膜32が形成された天秤軸25に、菱形の穴46が形成されたアルミニウム製のマスキング部材47を略密着状に外嵌し、この状態で、マスキング部材47から露出しているDLC被膜32を酸素プラズマによってCr被膜31が露出するまでプラズマエッチングして潤滑剤溜35を形成し、天秤軸25が完成する。
次に、上述した天秤18、特に天秤軸25の作用及び効果について説明する。
この天秤軸25は、DLC被膜32に形成された潤滑剤溜35によって潤滑剤40の保持性能が高められると共に、潤滑剤溜35を構成する各凹部34に摺動方向の前進側に向かって幅が狭くなる潤滑剤案内部38を形成したので、連結部材22の摺動によって摺動方向に流れる潤滑剤40が潤滑剤案内部38によって案内されて油圧が高められ、潤滑剤溜35から摺動部33の表面へ確実に潤滑剤40を供給することができ、焼き付きや摩耗を防止し、耐久性と耐摩耗性を高めることができる。特に、各凹部34を菱形形状に形成し、潤滑剤案内部38の角度42を20°〜70°に形成することで、潤滑剤溜35を形成しなかった場合に比べ、耐久時間を少なくとも2.5倍以上にすることができる。
DLC被膜32の外表面36に対して各凹部34の側壁面37が約120°になるように形成されているので、摺動方向に流動する潤滑剤40が側壁面37によってDLC被膜32の外表面36へと案内され、摺動部33へ潤滑剤40を確実に供給することができる。潤滑剤溜35の深さを約5μmにすることで、潤滑剤溜35に溜められた潤滑剤40が少量でも、潤滑剤溜35から摺動部33へ潤滑剤40を確実に供給することができる。
以上説明した実施例を部分的に変更した変更例について説明する。
1)上述した実施例においては、各凹部34を菱形形状に形成したが、図7に示すように、各凹部34aをV字形状に摺動部33aに形成し、向きの異なる凹部34aを交互に配列してもよい。また、凹部を楕円形状、溝状、格子状などの種々の形状に形成してもよく、凹部の形状は特に限定するものではなく、摺動方向の前進側に向かって幅が狭くなる潤滑案内部を有する所望の形状に形成すればよい。潤滑剤を摺動部の外表面に案内するために、凹部の側壁面は摺動部の外表面に対して90°以上に形成するのが望ましいが特に限定するものではない。凹部の深さは5μmに限定されるものではないが、潤滑剤溜から潤滑剤を確実に供給するには20μm以下にすることが望ましい。
2)上述した実施例においては、各凹部34を所定のパターンになるように配設されているが、異なる間隔で非周期的に配設してもよい。例えば、多量の潤滑剤が必要な部分には潤滑剤溜を多く形成し、潤滑剤があまり必要でない部分には潤滑剤溜を少なく形成してもよい。
3)上述した実施例においては、基材30とDLC被膜32との間にCr被膜31を形成したが、このCr被膜31は必須の構成ではなく省略してもよい。但し、このように構成する場合には、基材が露出しない程度にDLC被膜をエッチングして潤滑剤溜を形成し、DLC被膜により基材を錆や破損等から保護することが望ましく、またこのようにDLC被膜を残しても、DLC被膜はエッチングにより潤滑油をはじく性質が低下するので、潤滑剤溜における潤滑剤の保持性能を高めることができる。
4)上述した実施例におけるCr被膜31の代わりに、W(タングステン)被膜,Ti(チタン)被膜,Si(シリコン)被膜,Ni(ニッケル)被膜などを適用してもよい。
5)上述した実施例においては、Cr被膜31が露呈するまでDLC被膜32をプラズマエッチングしたが、Cr被膜が露呈しない程度にDLC被膜をエッチングし、DLC被膜に潤滑剤溜を形成してもよい。
6)上述した実施例においては、潤滑剤40として潤滑油を適用したが、潤滑剤は潤滑油に限定されるものではなく、酸化シリコン(直径約10〜40nm),酸化チタン(直径約20nm),酸化アルミニウム(直径約10nm)などのナノレベルからなる粒子を適用してもよい。また、潤滑油にリチウム石けんなどの増ちょう剤や添加剤を混入したグリースを潤滑剤として適用してもよい。
7)上述した実施例においては、DLC被膜32をUBMスパッタリングにより形成したが、DLC被膜はUBMスパッタリング以外の物理蒸着法や、CVD法などの化学的蒸着法により成膜してもよい。
8)上述した実施例においては、DLC被膜32を酸素プラズマによりエッチングしたが、集束イオンビーム又はレーザーによってDLC被膜をエッチングして、潤滑剤溜を形成してもよい。このように集束イオンビーム又はレーザーによってDLC被膜をエッチングする場合には、上述したマスキング部材を基材に外嵌させる工程を省略することができ、天秤軸の製造工程を簡単化することができる。
尚、ミシンの天秤以外に、種々の機械の摺動部品に本発明を適用することができる。また、摺動部は直線運動的に摺動する摺動部に限るものではなく、回転運動で摺動する摺動部も含まれる。以上、本発明は説明した実施例に限定されるものではなく、当業者であれば、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で前記実施例に種々の変更を付加して実施することができ、本発明はそれらの変更例をも包含するものである。
本発明の実施例に係る2本針ミシンのアーム部内の内部機構を示す斜視図である。 前記内部機構を示す左側面図である。 天秤軸とその潤滑剤溜の要部拡大図である。 天秤軸の潤滑剤溜近傍部の要部拡大断面図である。 潤滑剤案内部の角度と耐久時間の関係を示す図表である。 天秤軸とマスキング部材を示す図である。 凹部の変更例を示す要部の部分拡大図である。
符号の説明
18 天秤
25 天秤軸
31 Cr被膜
32 DLC被膜
33 摺動部
34 凹部
35 潤滑剤溜
36 外表面
37 側壁面
38 潤滑剤案内部
40 潤滑剤


Claims (4)

  1. 表面の少なくとも一部に相手方の摺動部品が摺動する摺動部を有し、前記摺動部に潤滑剤が供給された状態で摺動する摺動部品において、
    前記摺動部には硬質被膜が形成され、
    前記硬質被膜には潤滑剤溜が形成され、
    前記潤滑剤溜は、相手方の摺動部品の摺動方向の前進側に向かって幅が狭くなる潤滑剤案内部を有することを特徴とする摺動部品。
  2. 前記潤滑剤溜は菱形形状の複数の凹部からなることを特徴とする請求項1に記載の摺動部品。
  3. 前記潤滑剤溜の側壁面と摺動部の外表面との角度は90°よりも大きいことを特徴とする請求項1又は2に記載の摺動部品。
  4. 前記潤滑剤溜の深さは20μm以下であること特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の摺動部品。








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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009138715A (ja) * 2007-12-10 2009-06-25 Toyota Motor Corp 内燃機関のピストン

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