JP2005170297A - 車両の燃料タンク配設構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】 車両のキャビンの下部に設けられたフロアパネルを可能な限りフラット化するとともに、フロアパネルの下方に配設される燃料タンクの容量を充分に確保する。
【解決手段】 側面に乗降口1を具備するキャビン2が前輪車軸3と後輪車軸4との間に設けられるとともに、このキャビン2の下部に設けられたフロアパネル5上に運転席7aを含む複数の乗員席が配置された車両において、フロアパネル5の設置位置が低い低床部(凹入部9)と、フロアパネル5の設置位置が高い高床部とが車幅方向に相隣接して設けられた段差部をフロアパネル9の少なくとも一部に設けるとともに、上記高床部の下方に燃料タンク27を配設した。
【選択図】 図2

Description

側面に乗降口を具備するキャビンが前輪車軸と後輪車軸との間に設けられるとともに、このキャビンの下部に設けられたフロアパネル上に運転席を含む複数の乗員席が配置された車両の燃料タンク配設構造に関するものである。
従来、下記特許文献1に示されるように、左右のサイドシル間に張設された略平板なフロアパネルと、上記左右のサイドシル間に架設された車幅方向のクロスメンバとを有する自動車のフロア構造において、左右のサイドシルから内向きに延設され、かつその対向する内端同士を離間させてフロアパネルの上面に結合された左右一対の上部メンバと、この左右一対の上部メンバの上記対向内端同士を、フロアパネルを介して互いに連結するように上記フロアパネルの下面に結合された下部メンバとにより上記クロスメンバを構成した自動車のフロア構造が知られている。
また、下記特許文献2に示されるように、前輪車軸と後輪車軸との間にキャビンを有し、運転席と助手席との間にフロアトンネルを有した車両において、上記運転席と助手席との下方にフロアパネルを上方に膨出させた膨出部分を設け、この膨出部分の下方に燃料タンクを配設するとともに、この燃焼タンクの少なくとも一部をフロアトンネルに入り込ませた状態で設置した車両用燃料タンクの配置構造が知られている。
特開平10−264863号公報 特開2000−85382号公報
上記特許文献1に示すように、左右のサイドシル間に略平板なフロアパネルを張設した場合には、運転席および助手席の後方に位置する後列席の下方に燃料タンクを配設することにより、キャビン内のフロア面を下方に位置させることができるとともに、フットスペースの拡大やウォークスルーの容易化を図ることができるという利点を有する反面、燃料タンクの設置個所が車体の後部寄りに限定され、燃料の満杯時に重量が大きくなる燃料タンクを車両の重心位置に近接させて配設することができないため、車両の旋回時に大きな慣性モーメントが作用することが避けられないという欠点がある。また、上記燃料タンクの上方に設置されるリヤパネルと、その前方に位置するフロアパネルとの間に大きな段差が形成され、後列席を車体の前後移動可能に支持するシートレールを上記リヤパネルとフロアパネルとに跨るように設置することが困難であり、キャビン内スペースを活用する際における設計の自由度が少ないという問題がある。
一方、特許文献2に示すように、運転席と助手席とからなる前列席の下方に設けられたフロアパネルの膨出部内に燃料タンクを配設することにより、前列席下方のスペースを有効に利用するように構成した場合には、この前列席以外に位置するキャビン内のスペースを広くするとともに、荷室収容スペースを広くすることも可能である。しかし、前列席のフロアパネル面と後列席のフロアパネル面とが上記膨出部分により分断されることに起因してフロアパネルのフラット化が阻害されるとともに、前列席配置部の下方に配設された燃料タンクの容量を大きくすると、運転席がキャビン内の上方に位置することとなって乗降性および乗り心地が悪くなる等の問題がある。
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、車両のキャビンの下部に設けられたフロアパネルを可能な限りフラット化するとともに、フロアパネルの下方に配設される燃料タンクの容量を充分に確保することが可能な車両の燃料タンク配設構造を提供するものである。
請求項1に係る発明は、側面に乗降口を具備するキャビンが前輪車軸と後輪車軸との間に設けられるとともに、このキャビンの下部に設けられたフロアパネル上に運転席を含む複数の乗員席が配置された車両において、フロアパネルの設置位置が低い低床部と、フロアパネルの設置位置が高い高床部とが車幅方向に相隣接して設けられた段差部をフロアパネルの少なくとも一部に設けるとともに、上記高床部の下方に燃料タンクを配設したものである。
請求項2に係る発明は、上記請求項1に記載の車両の燃料タンク配設構造において、フロアパネルの運転席配置部を低床部とするとともに、他乗員席配置部を高床部とすることにより、下方に凹入した凹入部を上記フロアパネルの運転席配置部に形成し、この凹入部の一部を囲繞するように燃料タンクを配設したものである。
請求項3に係る発明は、上記請求項2に記載の車両の燃料タンク配設構造において、乗員席が、キャビン前部に並設された運転席および助手席からなる前列席と、その後方に配設された後列席とにより構成されるとともに、燃料タンクが、後列席の下方に配設されたタンク本体部と、上記助手席の下方側に延びるように配設された前方延長部とを有する平面視L字状に形成されたものである。
請求項4に係る発明は、上記請求項2または3に記載の車両の燃料タンク配設構造において、フロアパネルの他乗員席配置部を平坦面に形成したものである。
請求項5に係る発明は、請求項4に記載の車両の燃料タンク配設構造において、フロアパネルの他乗員席配置部を後上がりに傾斜させたものである。
請求項6に係る発明は、上記請求項2〜5の何れか1項に記載の車両の燃料タンク配設構造において、フロアパネルの運転席配置部に形成された凹入部の一部を囲繞するように配設された燃料タンクと、上記凹入部との間に排気管を配設したものである。
請求項7に係る発明は、上記請求項1〜6の何れか1項に記載の車両の燃料タンク配設構造において、フロアパネルの下面に沿って車幅方向に延びるクロスメンバが、燃料タンク上を横断するように配設されたものである。
上記請求項1に係る発明によれば、フロアパネルが高い位置に設置された高床部の下方に燃料タンクを配設することにより、燃料タンクの容量を充分に確保することができるとともに、フロアパネルが低い位置に設置された低床部に乗員席を配設する等により、この乗員席の下方に充分なスペースを確保して乗降性を効果的に向上させることができる等の利点がある。
上記請求項2に係る発明では、フロアパネルの運転席配置部に凹入部を設けたため、運転席の下方に充分なスペースを確保して運転席への乗降性を効果的に向上させることができるとともに、運転席に対する運転者の着座姿勢を変化させる際における上下方向の自由度を充分に確保して運転席の居住性を向上させることができ、かつ上記凹入部の一部を囲繞するように燃料タンクを配設することにより、燃料タンクの容量を充分に確保できるという利点がある。
請求項3に係る発明では、前列席の後方において車幅方向に設置された後列席の下方にタンク本体部を配設するとともに、助手席の下方に延びるように燃料タンクの前方延長部を配設することにより、燃料タンクの容量を充分に確保することができる。しかも、満杯時に重量が大きくなる燃料タンクを車両の重心位置に近接させて配設することができるため、車両の旋回時に作用する慣性モーメントを効果的に低減できるという利点がある。
上記請求項4に係る発明では、運転席配置部を除くフロアパネル部、つまり助手席および後列席からなる他乗員席の配置部を平坦面に形成したため、この他乗員席配置部上の適正位置にシートレール等を容易に設置することができるとともに、他の乗員席が配置されるフロアパネル部の下方スペースを有効に利用することにより、フロアパネルを低床化しつつ、燃料タンク等を容易かつ適正に配設することができる。
上記請求項5に係る発明では、フロアパネルの他乗員席配置部を後上がりに傾斜させることにより、フロアパネルの下方スペースを後部に至るほど増大させるように構成したため、上記他乗員席配置部の下方に配設される燃料タンク後部の上下寸法を大きくすることにより、タンク容量を充分に確保できるとともに、助手席および後列席からなる他乗員席の下方に位置するフロアパネル面を前下がり状態として足元スペースを確保することにより、上記他乗員席への乗降性を効果的に向上させることができる。
上記請求項6に係る発明では、フロアパネルの運転席配置部に形成された凹入部と、その一部を囲繞する燃料タンクとの間に、排気管を配設したため、フロアパネルを極力低床化しつつ、燃料タンクおよび排気管を容易かつ適正に配設できるという利点がある。
上記請求項7に係る発明では、燃料タンク上を横断するようにクロスメンバを配設したため、燃料タンクの設置部を効果的に補強して側突等に対する車体の強度を向上させることができるとともに、上記クロスメンバを燃料タンクの支持部材として利用することにより燃料タンクを安定して支持できるという利点がある。
図1〜図6は、本発明の実施形態に係る下部車体構造を有する車両の概略構成を示している。この車両は、側面に乗降口1を具備するキャビン2が前輪車軸3と後輪車軸4との間に設けられるとともに、車体前部に配設されたエンジン(図示せず)により前輪3aを駆動するように構成された所謂ミニバンタイプのFF車であり、上記乗降口1には、フロントドア1aおよびリアドア1bが設置されている(図4参照)。上記キャビン2の下部には、フロアパネル5が左右のサイドシル6間に設けられるとともに、互いに独立した運転席7aおよび助手席7bからなる前列席7が上記フロアパネル5上の前部に配置され、その後方側にはベンチシートからなる後列席8が配置されている。
上記前列席7が配設されるキャビン2の前部には、フロアパネル9の設置位置が低い低床部と、フロアパネル9の設置位置が高い高床部とが車体の幅方向に相隣接して設けられた段差部が設けられている(図2参照)。具体的には、運転席7aが配置されるフロアパネル部(以下、単に運転席配置部という)は、その設置高さが、前列席7の助手席7bおよび後列席8からなる他の乗員席が配置されるフロアパネル部(以下、単に他乗員席配置部という)の設置位置よりも低く設定されることにより、下方に凹入した凹入部9が上記運転席配置部に形成され、この凹入部9の底面によって上記低床部が構成されるとともに、フロアパネル5の助手席配置部等により上記高床部が構成されている。
また、上記凹入部9は、その底面が前輪3aおよび後輪4aの接地面と略平行となる水平面に形成され、フロアパネル5の運転席配置部以外の部分、つまり上記他乗員席配置部は、その略全長に亘って後上がりに傾斜した平坦面に形成されている。そして、上記フロアパネル5の上面には、助手席7bを車体の前後方向に沿って移動可能に支持する左右一対のシートレール10,11が設置されるとともに、後列席8を車体の前後方向に沿って移動可能に支持する左右一対のシートレール12,13が設置されている。この後列席8用の左側シートレール12と、上記運転席7a用の左側シートレール10とは、共通のレール部材により連続して形成されている。また、上記フロアパネル5の運転席配置部には、運転席7aを車体の前後方向にスライド可能に支持する左右一対のシートレール14,15が上記凹入部9の底面上に設置されている。
図2および図3において、16はステアリングホイール、17はアクセルペダル、18はブレーキペダルであり、上記フロアパネル5上には、図2の仮想線で示すように、シートレール10〜15の設置部を除く部分を覆う車両用カーペット19が設置されている。そして、運転席7aは、上記凹入部9の設置範囲内で前後移動可能に支持されるとともに、助手席7bは、キャビン2の前端部に位置するインストルメントパネルの設置部からキャビン2の中央部までの範囲内で移動可能に設置され、かつ後列席8はキャビン2の中央部から後端部までの範囲内で移動可能に支持されている。
上記フロアパネル5の下方には、車幅方向に伸びるNo.2〜No.4クロスメンバ21〜23と、リヤクロスメンバ24とが車体の前後方向に所定間隔を隔てて設置されている。また、上記No.2クロスメンバ21の設置部から車体の前方側に伸びるように左右一対のフロントフレーム25が設置されるとともに、フロアパネル5の後部左右には、リヤサイドフレーム26が設置され、かつフロアパネル5の左右両側辺部にはサイドシル6が設置されている。
No.2クロスメンバ21は、上記運転席配置部となる凹入部9の下面に沿って配設された右方部21aと、助手席配置部のフロアパネル下面に沿って配設された左方部21bとが上下方向に所定の段差、つまり上記凹入部9の底面からなる低床部と助手席配置部のフロアパネル面からなる高床部との設置高さの差に対応した段差を有している。また、上記凹入部9の後端面に沿ってNo.3クロスメンバ22が設置されるとともに、上記凹入部9の後端面および内側面に沿って燃料タンク27が設置されている。上記No.3クロスメンバ22は、図6の実線で示すように、断面逆L字状に形成されてその前端部が上記凹入部9の底面に接合されるとともに、後端部がフロアパネル5の高床部に接合された右方部(運転席配置部)と、図6の仮想線で示すように断面逆ハット型に形成されてその前後両フランジ部がフロアパネル5の高床部の下面にそれぞれ接合された左方部(助手席配置部)とを有している。
上記燃料タンク27は、No.3クロスメンバ22の後面に沿って車幅方向に伸びるように後列席8の下方に配設されタンク本体部27aと、上記凹入部9の内側面(車体の内方側に位置する側面)に沿って車体の前方側に延びるように助手席7bの下方に配設された前方延長部27bとを有する平面視L字状に形成されている。そして、タンク支持バンド28を介して上記No.2〜No.4クロスメンバ21〜23に燃料タンク27が支持されるとともに、燃料タンク27の後壁部には燃料供給パイプ29が接続されている(図5参照)。また、上記燃料タンク27の中央部上面に、No.3クロスメンバ22に対応した凹部27cが車幅方向に伸びるように形成されることにより、フロアパネル5の中央部下面に沿って車幅方向に延びるNo.3クロスメンバが、上記燃料タンク27上を横断するように配設されている。
さらに、上記フロアパネル5の下方には、エンジンルームから上記凹入部9の内側面に沿って車体の後方側に伸びる前方部30aと、上記凹入部9の後端面と燃料タンク27との間に配設されて車幅方向に伸びる中央部30bと、上記燃料タンク27の外側面に沿って車体の後方側に伸びる後方部30cとを有する排気管30が配設され、この排気管30がハンガー31を介してフロアパネル5の下面に取り付けられている。
上記のように側面に乗降口1を具備するキャビン2が前輪車軸3と後輪車軸4間に設けられるとともに、このキャビン2の下部に設けられたフロアパネル5上に運転席7aを含む複数の乗員席が配置された車両において、フロアパネル5の設置位置が高い高床部と、フロアパネル5の設置位置が低い低床部とが車幅方向に相隣接して設けられた段差部をフロアパネル5の前部に設け、フロアパネル5の下方に大きなスペースが確保された上記高床部の下方に燃料タンク27を配設するように構成したため、燃料タンク27の容量を充分に確保することができるとともに、フロアパネル5が低い位置に設置された低床部に乗員席を配設することにより、この乗員席の下方に充分なスペースを確保して乗降性を効果的に向上させることができる等の利点がある。
例えば上記実施形態に示すように、フロアパネル5の運転席配置部に設けられた凹入部9を低床部とするとともに、フロアパネル5の助手席配置部等を高床部とした場合には、運転席7aの足元部に充分なスペースを確保して運転席7aへの乗降を容易に行うことができるとともに、運転席7aに対する運転者の着座姿勢を変化させる際における上下方向の移動量を充分に確保する等により、運転席7aの居住性を向上させることができる。そして、上記フロアパネル5の運転席配置部に設けられた凹入部9の一部、つまり凹入部9の内側面および後端面の一部を覆うように燃料タンク27を配設することにより、上記助手席7bが配置されたフロアパネル部の下方に位置する広いスペースを有効に利用して大容量の燃料タンク27を効率よく配設することができる。
特に上記実施形態では、キャビン2の前部に運転席7aおよび助手席7bからなる前列席7が並設されるとともに、その後方に後列席8が配設された車両において、フロアパネル5の助手席7bおよび後列席8の配置部を高床部とし、平面視L字状の燃料タンク27を構成するタンク本体部27aを後列席8の下方に配設するとともに、上記燃料タンク27の前方延長部27bを助手席7bの下方に延びるように配設したため、上記燃料タンク27に容量を充分に確保することができる。しかも、満杯時に重量が大きくなる燃料タンク27を、キャビン5の中央部に位置する重心に近接させて配設することが可能であるため、車両の旋回時に作用する慣性モーメントを効果的に低減できるという利点がある。
なお、上記タンク本体部27aと前方延長部27bとを別体に形成することも可能であるが、この場合には、タンク本体部27aと前方延長部27bとを接続する連結管が必要となって構造が複雑になるとともに、上記タンク本体部27aおよび前方延長部27bを個別に車体に支持させるための支持部材が必要となって燃料タンク27の支持作業等が繁雑になるため、上記タンク本体部27aと前方延長部27bとが一体に連結された平面視L字状の燃料タンク27をフロアパネル5の高床部に配設することが好ましい。
また、上記燃料タンク27と排気管30とを例えば上下に重ねて配設することも可能であるが、この場合にはフロアパネル5の設置位置が高くなることが避けられない。このため、上記実施形態に示すように、運転席配置部に形成された凹入部9を一部を囲繞するように配設された燃料タンク27と、上記凹入部9との間に排気管30を配設することにより、フロアパネル5の設置位置が高くなるのを極力抑制しつつ、その下方スペースを有効に利用して上記燃料タンク27および排気管30を効率よく配設できるように構成することが望ましい。
さらに、上記実施形態では、運転席配置部を除くフロアパネル部、つまり助手席7bおよび後列席8からなる他乗員席配置部を平坦面に形成したため、この他乗員席配置部に相当するキャビン2内のスペースを活用する際における設計の自由度等を確保して上記他乗員席配置部上の適正位置に上記シートレール10〜13を容易に設置することができるとともに、助手席7bおよび後列席8からなる他の乗員席が配置されるフロアパネル部の下方スペースを有効に利用することにより、フロアパネル5を極力フラット化するとともに低床化しつつ、上記燃料タンク27および排気管30等を容易かつ適正に配設することができる。
また、上記実施形態に示すように、フロアパネル5の他乗員席配置部を後上がりに傾斜させることにより、フロアパネル5の下方スペースを後部に至るほど増大させるように構成した場合には、車体の後側に位置する燃料タンク27の後部の上下寸法を大きくすることにより、タンク容量を充分に確保できるという利点がある。しかも、助手席7bおよび後列席8からなる他乗員席の下方に位置するフロアパネル面が前下がり状態となって乗降時における足元スペースが確保されるため、上記他乗員席に対する乗降を容易に行うことができるという利点がある。
さらに、上記実施形態では、フロアパネル5の運転席配置部に形成された凹入部9の底面を水平に設置したため、運転者の体格等に応じて運転席7aをガイドレール14,15に沿って車体の前後方向に移動させた場合においても、運転席7aの上下位置が変化するのを防止して運転姿勢を安定させることができるとともに、運転席7aが後方に移動するのに対応して運転者の頭頂部とキャビン2のルーフ部との間隔が小さくなるのを防止できる等の利点がある。
すなわち、フロアパネル5の運転席配置部に形成された凹入部9の底面を、上記他乗員席配置部と同様に後上がりに傾斜させることも可能であるが、このように構成した場合には、運転席7aを車体の前後方向に移動させるのに応じて運転席7aが上下動することにより、ステアリングホイール16、アクセルペダル17およびブレーキペダル18と、運転者の着座位置とが上下方向のバランスが変化するため、運転姿勢が不安定になるとともに、運転席7aが後方に移動するのに対応して運転者の頭頂部とキャビン2のルーフ部との間隔が狭くなることが避けられない。
これに対して上記のように凹入部9の底面を水平に設置した場合には、運転席7aを車体の前後方向に移動させてもステアリングホイール16、アクセルペダル17およびブレーキペダル18に対する運転者の着座高さが一定に維持されるため、運転姿勢を安定させることができる。しかも、運転席7aを車体の後方側に移動させる際に、運転者の頭頂部がルーフ部に当接するのを防止するために、ルーフ部の設置位置を必要以上に高くしたり、運転席を下降させたりする等の手段を講じることなく、運転者の頭頂部とキャビン2のルーフ部との間隔を略一定に維持することができ、これによって運転席7aの居住性を効果的に向上させることができる。
また、上記実施形態では、フロアパネル5の下面に沿って車幅方向に延びるNo.3クロスメンバ22を燃料タンク27の中央部上に設置することにより、この燃料タンク上を横断するように上記No.3クロスメンバ22を配設したため、燃料タンク17の設置部を上記No.3クロスメンバ22により効果的に補強して側突等に対する車体の強度を効果的に向上させることができるとともに、上記No.クロスメンバ22を燃料タンク27の支持部材として利用することにより、この燃料タンク27の支持強度を効果的に向上させることができる。
さらに、上記実施形態に示すように、車両の前後方向に沿って助手席7bをキャビン2の前端部まで移動可能に支持するシートレール10,11をフロアパネル5上に設けた構成によれば、助手席7bの不使用時に、助手席7bをキャビン2の前端部まで移動させることにより、後列席8の乗降性および居住性を大幅に向上させることができるとともに、運転席7aと後列席8との間における乗員の移動を極めて容易に行うことができるという利点がある。
また、図7に示すように、助手席7bの支持部材71に設けられた揺動軸72を支点にして、シートクッション73を実線で示す略水平な着座状態と、仮想線で示す略垂直な格納状態とに選択的に変位可能に支持するとともに、助手席7bの支持部材71に設けられた揺動軸74を支点にして、シートバック75を実線で示す略垂直な第1使用状態と、仮想線で示す第2使用状態とに選択的に変位可能に支持した構造としてもよい。
上記のように構成した場合には、図8に示すように、助手席7bのシートクッション73を略垂直な格納状態に支持するとともに、シートバック75を略水平な第2使用状態に支持しつつ、助手席7bをキャビン2の前端部まで移動させることにより、シートクッション73に比べて広い面積を有するシートバック75をベッド本体とするとともに、シートクッション73を保護部材とした簡易式子守用ベッドとして上記助手席7bを使用可能であり、後列席8に保護者が着座した状態で、簡易式ベッド上の乳幼児に対するおしめ替えの作業等を容易に行うことができるという利点がある。
また、図9に示すように、助手席7bのシートクッション73を略垂直な格納状態に支持するとともに、シートバック75を略垂直な第1使用状態に支持しつつ、助手席7bをキャビン2の前端部まで移動させることにより、後列席8の乗降性および居住性を、さらに効果的に向上させることができる。特に、キャビン2の前端部に位置するインストルメントパネル81に上記助手席7bのシートクッション73に対応した格納部82を形成し、この格納部82内に上記シートクッション73を嵌入して格納するように構成した場合には、上記格納部82の凹入量に対応した距離だけ、上記助手席7bを、より前方に移動させることによって、その後方スペースをさらに拡大できるという利点がある。
上記実施形態では、車両の前後方向に沿って後列席8をキャビン2の後端部まで移動可能に支持するシートレール12,13をフロアパネル5上に設けたため、このシートレール12,13に沿って上記後列席8をキャビン2の後端部まで移動させることにより、後列席8の居住性を効果的に向上させることができる。また、必要に応じて上記後列席8をシートレール12,13に沿って車体の前方側に移動させることにより、車体後部の荷室内スペースを拡大できるという利点がある。
なお、車両の前後方向に沿って助手席7bを移動可能に支持するシートレールと、車両の前後方向に沿って後列席8を移動可能に支持するシートレールとの少なくとも一部、つまり車体の左方側に位置するシートレール10,12を共通のレール部材により構成した上記実施形態に代え、上記両シートレール10,12を別体に構成することもできるが、上記実施形態に示すように、両シートレール10,12を共通のレール部材により構成した場合には、部品点数を低減して製造コストを安価に抑えることができるとともに、上記シートレール10,12の設置作業を簡略化しつつ、その設置強度を効果的に増大させることができる。
本発明に係る車両の燃料タンク配設構造の実施形態を示す側面図である。 前列席の配置部の具体的構造を示す正面断面図である。 フロアパネルの具体的構成を示す平面図である。 フロアパネルの具体的構成を示す斜視図である。 フロアパネルの下方部の構成を示す平面図である。 フロアパネルの具体的構成を示す側面断面図である。 助手席の変化状態を示す説明図である。 助手席を前方に移動させた状態を示す説明図である。 助手席を前方に格納した状態を示す説明図である。
符号の説明
1 乗降口
2 キャビン
3 前輪車軸
4 後輪車軸
5 フロアパネル
7 前列席
7a 運転席
7b 助手席(他乗員席)
8 後列席(他乗員席)
9 凹入部
10〜15 シートレール
22 No.2クロスメンバ
27 燃料タンク
30 排気管

Claims (7)

  1. 側面に乗降口を具備するキャビンが前輪車軸と後輪車軸との間に設けられるとともに、このキャビンの下部に設けられたフロアパネル上に運転席を含む複数の乗員席が配置された車両において、フロアパネルの設置位置が低い低床部と、フロアパネルの設置位置が高い高床部とが車幅方向に相隣接して設けられた段差部をフロアパネルの少なくとも一部に設けるとともに、上記高床部の下方に燃料タンクを配設したことを特徴とする車両の燃料タンク配設構造。
  2. フロアパネルの運転席配置部を低床部とするとともに、他乗員席配置部を高床部とすることにより、下方に凹入した凹入部を上記フロアパネルの運転席配置部に形成し、この凹入部の一部を囲繞するように燃料タンクを配設したことを特徴とする請求項1に記載の車両の燃料タンク配設構造。
  3. 乗員席が、キャビン前部に並設された運転席および助手席からなる前列席と、その後方に配設された後列席とにより構成されるとともに、燃料タンクが、後列席の下方に配設されたタンク本体部と、上記助手席の下方側に延びるように配設された前方延長部とを有する平面視L字状に形成されたことを特徴とする請求項2に記載の車両の燃料タンク配設構造。
  4. フロアパネルの他乗員席配置部を平坦面に形成したことを特徴とする請求項2または3に記載の車両の燃料タンク配設構造。
  5. フロアパネルの他乗員席配置部を後上がりに傾斜させたことを特徴とする請求項4に記載の車両の燃料タンク配設構造。
  6. フロアパネルの運転席配置部に形成された凹入部の一部を囲繞するように配設された燃料タンクと、上記凹入部との間に排気管を配設したことを特徴とする請求項2〜5の何れか1項に記載の車両の燃料タンク配設構造。
  7. フロアパネルの下面に沿って車幅方向に延びるクロスメンバが、燃料タンクの設置部上を横断するように配設されたことを特徴とする請求項1〜6の何れか1項に記載の車両の燃料タンク配設構造。
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