JP2005168339A - 携帯型作業機 - Google Patents

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JP2005168339A JP2003410079A JP2003410079A JP2005168339A JP 2005168339 A JP2005168339 A JP 2005168339A JP 2003410079 A JP2003410079 A JP 2003410079A JP 2003410079 A JP2003410079 A JP 2003410079A JP 2005168339 A JP2005168339 A JP 2005168339A
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博 加藤
Makoto Takahashi
誠 高橋
Jun Noguchi
潤 野口
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Abstract

【課題】簡単な構造であり、組立性に優れており、更には安定した良好な制振機能を有することを可能にし、駆動系のトルク変動やねじり振動を合理的に減少させることを可能とした携帯型作業機を提供する。
【解決手段】刈払機(1) は、第1及び第2の相対回転可能な回転軸部材(21,22) と、各回転軸部材(21,22) の外周に跨がって密嵌したコイル状クラッチばね(23)とを継手部(20)として、駆動装置の駆動軸(7) と刈刃回転用の伝動軸(12)との間に配設している。駆動装置における急速な加速・減速や動力伝達速度の変化などによってねじり振動やトルク変動が生じた場合は、各回転軸部材(21,22) の相対回転によってクラッチばね(23)を締まる方向や弛む方向に回転させ、過度のねじりや急激なトルク変動に伴い生じるねじり振動を減衰させることができる。
【選択図】図2

Description

本発明は刈払機、剪枝機や高枝剪定機などの各種の携帯型作業機に係わり、特に、駆動系のトルク変動やねじり振動を緩和することができる携帯型作業機に関する。
従来も、刈払機、剪枝機や高枝剪定機などの各種の携帯型作業機が多用されている。この種の携帯型作業機の一例として、例えば長尺のメインパイプ内に回転自在に支持された伝動軸をエンジンの遠心クラッチを介して駆動回転させ、前記伝動軸により刈刃を駆動する携帯型刈払機がある。この刈払機のメインパイプの一部外周には操作ハンドルが支持固定されている。
一般に、前述の携帯式刈払機では、エンジンの遠心クラッチの回転が、駆動軸を介して刈刃を回転させる伝動軸に伝達され、刈刃が駆動回転される。このとき、例えば急速なエンジンの加速・減速や動力伝達速度の変化などによって、ねじり振動やトルク変動(以下、単にねじり振動という。)が生じる。このねじり振動は、前記伝動軸を収容しているメインパイプから操作ハンドルへ伝わる。このため、作業者の肉体的疲労が重なりやすく、しかも長期間の使用によって手や腕等に炎症などの疾病に陥りやすくなる。
上記課題を解消するため、例えば刈払機用の動力伝達装置が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。この特許文献1に記載された刈払機は、図7に示すように、刈刃回転用の伝動軸101に連結する接手軸102とエンジンのクラッチ軸103との間にゴム製の円筒型継手部材104を設けている。同継手部材104の前後端面には、90°の位相差をもって前後凹溝105,106がそれぞれ形成されている。これらの前後凹溝105,106内には補強板が固着されている。各凹溝105,106内に、それぞれ前記接手軸102の突起107及びクラッチ軸103の突起108を圧密に嵌着固定することにより、前記継手部材104を介して伝動軸101とクラッチ軸103とが一体的に回転するように構成されている。
実開昭52−154433号公報
上記特許文献1に記載された刈払機の継手部材104はゴム製防振体から構成されている。このため、刈払機の作動中においてゴム製防振体に捩じりによる剪断力が作用する。その結果、ゴム製防振体に亀裂を生じやすくなり、その寿命が短いという問題があった。
また、上記従来の刈払機では、エンジンのクラッチ軸103と伝動軸101との間に直列にゴム製防振体を介在させている。このため、長期の間にはゴム製防振体がへたって弾力性を喪失させ、エンジン側や刈刃側からのねじり振動等を作業機に対して吸収する性能を十分に発揮することは難しくなる。
また、上記従来のゴム製防振体の構造は、フレキシブルな継手構造であり、比較的に小さなエンジンに対して適用するためのものである。このため、大きな排気量を有するエンジンのクラッチ軸と刈刃回転用の伝動軸との間に直列状態で前記ゴム製防振体を設けた動力伝達構造では、その剛性や強度が不足するため、大型のエンジンには適していない。
本発明は、上記従来の課題を解消すべくなされたものであり、簡単な構造であり、組立性に優れており、しかも安定した良好な制振機能を有することを可能とし、駆動系のトルク変動やねじり振動を合理的に減少させることが可能となった携帯型作業機を提供することを目的としている。
本件請求項1に係る発明は、作業具と、同作業具と駆動装置とを連結する連結パイプと、前記駆動装置の駆動軸と、前記連結パイプ内に回転可能に挿通支持され、前記駆動軸の回転を前記作業具に伝動する伝動軸と、前記駆動軸と前記伝動軸との間に介装された継手部とを備えてなる携帯型作業機であって、前記継手部が、前記駆動軸に一端が結合され、他端が自由端とされた第1回転軸部材と、同第1回転軸部材の自由端側に、一端が回転可能に挿嵌支持され、他端が前記伝動軸に結合された第2回転軸部材と、前記第1及び第2回転軸部材の外周に跨がって密嵌されたコイル状のクラッチばねとを有してなることを特徴とする携帯型作業機にある。
請求項2に係る発明は、上記請求項1記載の発明にあって、前記第1回転軸部材及び前記第2回転軸部材の一方が中実体により構成され、他方が端部に開口を有する中空体により構成され、前記中実体の一部外周に環状の第1フランジが設けられ、前記中空体の一部外周に前記第1フランジと所要の間隔をもって対向する環状の第2フランジが設けられ、前記中実体と前記中空体とを挿嵌支持した状態において、前記各回転軸部材の外周面と前記各フランジの対向面との間に前記クラッチばねを挿入支持する環状の収容部が形成されていることを特徴としている。
請求項3に係る発明は、上記請求項1又は2記載の発明にあって、前記クラッチばねが、前記駆動軸の正回転方向において、同クラッチばねの内周径が締まるように密嵌されていることを特徴としている。
上記請求項1に係る発明は、例えば刈払機、剪枝機や高枝剪定機などの各種の携帯可能な手動作業機を含んでいる。本発明の携帯型作業機は、第1及び第2の相対回転可能な回転軸部材と各回転軸部材の外周に跨がって密嵌するコイル状のクラッチばねとを継手部として、駆動装置の駆動軸と同駆動軸の回転を作業具に伝動する伝動軸との間に配設したことに主要な特徴を有している。
本発明にあっては、前記駆動軸を正転方向へ回転させることにより、前記第1及び第2回転軸部材に対して前記クラッチばねが締まる方向に回転させることができる。これによって、前記各回転軸部材を一体的に回転させることができる。前記駆動軸からの駆動トルクを前記伝動軸に伝達することができ、前記作業具を回転駆動することができる。このように前記駆動軸から前記伝動軸への動力伝達を前記クラッチばねの巻き締めトルクによって行うことができる。
駆動装置における急速な加速・減速や動力伝達速度の変化などによって、ねじり振動やトルク変動が生じた場合は、前記第1回転軸部材と前記第2回転軸部材の間で相対回転が生じるが、その相対回転によって前記クラッチばねを締まる方向や弛む方向に回転させることが可能になる。同クラッチばねの締め付け・弛みによって、ねじり振動やトルク変動を吸収することができる。このため、過度のねじりや急激なトルク変動に対応して生じるねじり振動を減衰させることができる。前記駆動装置や動力伝達装置で発生することのできるトルクに応じて、前記クラッチばねのばね特性などを適切に設定することで最適なダンパ機能を得ることができる。
上述した本願発明における特有の構成を備えることにより、前記ねじり振動などが操作ハンドルに伝達するのを減少することができる。このため、作業範囲の変更や障害物の有無等の諸々の環境下にあっても、作業内容や作業条件等に応じた最適な作業機の操作性や操縦性でもって作業を行うことができるようになる。その結果、作業者の疲労を軽減することができるようになり、作業効率等を向上させることができる。
前記継手部は、前記クラッチばねを通して前記第1及び第2回転軸部材の双方を直列に組み合わせた複合構造により構成することができる。このため、前記継手部の設計の自由度が高められ、この継手部の剛性や強度を十分に確保することができる。比較的に大型の駆動装置であっても、前記継手部の耐久性や取付強度を十分に確保することができる。
前記継手部を前記駆動軸と前記伝動軸との間の動力伝達経路上に直列に配設することができる。このため、前記継手部の場積を小さく設定することができ、狭小な空間に簡単に且つ安定して確実に装着することができる。なお、前記継手部を前記駆動軸と前記伝動軸との間に装着するにあたっては、前記第1回転軸部材及び第2回転軸部材が軸方向に相対的に移動しないように、各回転軸部材では、前記駆動軸からの正方向の回転のみが伝達され、軸方向への移動が規制される構成とすることが好適である。
上記請求項2に係る発明は、前記継手部の典型的な構造例を規定している。その一例として、前記第1回転軸部材及び前記第2回転軸部材の一方を中実体により構成し、他方を内部に空洞部を有する中空体により構成することができる。前記中実体の一部外周に環状の第1フランジを設け、前記中空体の一部外周に前記第1フランジと所要の間隔をもって対向する環状の第2フランジを設けることができる。前記中実体と前記中空体とを挿嵌支持した状態において、前記各回転軸部材の外周面と前記各フランジの対向面との間に前記クラッチばねを挿入支持する環状の収容部を形成することができる。
上記構成によると、前記第1回転軸部材、前記第2回転軸部材及び前記クラッチばねを単一に組立てることができ、前記作業機に対してユニット化することができる。前記継手部を前記作業機に組立てる場合であっても、格別な固着手段を必要とせずに簡単な構造をもって前記駆動軸と前記伝動軸との間に位置決めして結合することができる。従って、作業機の製造時及び保守点検時の組立性や取扱性などを十分に高めることができる。
前記クラッチばねは、上記請求項3に係る発明のように、前記駆動軸が正回転する方向において、そのクラッチばねの内周径が締まるように密嵌されていることが好適である。
いま、前記駆動軸を正方向に回転させると、前記第1及び第2回転軸部材に対して前記クラッチばねが締まる方向に回転する。これによって前記継手部がクラッチオンの状態となり、前記各回転軸部材を正方向に一体的に回転させることができる。
前記駆動軸の正回転中において、駆動装置における急速な加速・減速や動力伝達速度の変化などによってねじり振動やトルク変動が生じた場合は、前記第1回転軸部材と前記第2回転軸部材の間で発生する相対回転の回転差に応じて、前記クラッチばねを締まる方向や弛む方向に回転させることができる。このように、前記駆動装置のトルク変動などに伴い前記駆動軸から前記伝動軸への動力伝達を前記クラッチばねの巻き締めトルクや弛みトルクによって吸収しながら行うことができる。従って、前記駆動装置の出力や回転の変動によって発生するねじり振動などを効果的に吸収することができる。
以下、本発明の好適な実施の形態を添付図面に基づいて具体的に説明する。図1は本発明の代表的な実施形態である刈払機の外観を模式的に示す断面図、図2は図1の矢印Aにおけるエンジン部側を拡大して示す要部断面図、図3は同刈払機に適用される継手部を拡大して示す側面図、図4は図3のIV−IV線の矢視断面図、図5は図4のV−V線の矢視断面図、図6は図4のVI−VI線の矢視断面図である。なお、本実施形態では携帯型作業機として刈払機を例に挙げて説明するが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば剪枝機や高枝剪定機などの各種の携帯可能な手動作業機に適用することができる。
図1において、符号1は刈刃2を回転駆動する駆動装置である図示せぬエンジンを備えた刈込機の全体構成を示している。前記エンジンの図示せぬクランク軸には、それぞれ同じく図示を省略したファン及び遠心クラッチが直列に固着されている。前記ファンを内包したファンカバーは図示せぬエンジンカバーに固着されている。同エンジンカバーには、図2に示すようにクラッチハウジング4が固着されている。同クラッチハウジング4は、図1及び図2に示すように略多角形断面からなるカバー部材5によって覆われている。
このカバー部材5は、エンジン側の挿入開口部の断面形状を内側に滑らかな湾曲面としたものである。その湾曲面の曲率形状は前記エンジンカバーの造形ラインに融和するように形成されている。同カバー部材5は、前記クラッチハウジング4の先端円筒部の周縁に当接する当接リブを介して位置決め支持され、前記エンジンカバーにボルト締めにより締付固定されている。
前記クラッチハウジング4は、図2に示すように、前記遠心クラッチを内包したクラッチドラム6の筒状出力軸(駆動軸)7をベアリング8を介して回転自在に支承している。クラッチハウジング4の先端円筒部内には、円筒状の防振ゴム9を介して中間筒10が挿嵌されている。前記防振ゴム9の存在により、エンジン側からメインパイプ11に作用する振動を操作ハンドルに直接作用しないように減少することができる。
前記中間筒10内には、図1及び図2に示すように刈刃2とエンジンとを連結する連結パイプである長尺円管状のメインパイプ11の後端部が挿嵌されている。同中間筒10は、前記メインパイプ11の外周面において、同メインパイプ11の中心線と直交する方向に貫通したボルト孔に通したボルトにより締付固定されている。前記メインパイプ11の内部には、図1に示すように中空円管状の伝動軸12が複数の軸受け13,…,13を介して回転自在に支持されている。前記メインパイプ11の先端部には、図1に示すように刈刃2を回転自在に支持固定するギヤケース14が連結固定されている。
前記伝動軸12の後端部は、図2に示すように、本発明の特徴部をなす継手部20を介して前記クラッチドラム6の筒状出力軸7に連結されている。前記伝動軸12の先端部は前記ギヤケース14に内蔵された減速機に連結されている。前記メインパイプ11のエンジン側の部位には、図1に示すように、それぞれ操作ハンドル取付ブラケット15と肩掛けバンド取付ブラケット16とが設けられている。
上記のように構成された刈込機1の構成部分は、前記継手部20の構造を除くと、従来のものと基本的な構成において変わるところはない。従って、本発明は図示例に限定されるものではない。本発明は、エンジンにおける急速な加速・減速や動力伝達速度の変化などによって発生するねじり振動やトルク変動を吸収することを主要な目的としている。
前記継手部20の構成は本発明の最も主要な特徴を有している。図2〜図6は、それぞれ継手部20の典型的な構造例を示している。この継手部20の基本構成として、前記クラッチドラム6の筒状出力軸7の内周面に形成された内スプラインにスプライン結合する第1回転軸部材21と、前記伝動軸12の後端部の外周面に形成された外スプラインにスプライン結合する第2回転軸部材22と、各回転軸部材21,22の外周面に跨がって密嵌されたコイル状のクラッチばね23とを備えることができる。
前記第1回転軸部材21は、図4に示すように中実体の略中央部分に大径部21aを有している。この大径部21aの両端部には、それぞれ前記筒状出力軸7に対する小径の挿入端部21bと前記第2回転軸部材22に対する小径の挿入端部21cとが形成されている。前記大径部21aと前記筒状出力軸7側の挿入端部21bとの間には、環状の第1フランジ21dが前記筒状出力軸7に当接する環状段部の段差面と面一に形成されている。
筒状出力軸7側の前記挿入端部21bの外周面には外スプライン21b−1が形成されている。前記第1回転軸部材21の環状段部の段差面が、図2に示すように前記筒状出力軸7の開口端に当接した状態において、前記外スプライン21b−1と前記筒状出力軸7の内スプラインとを相対回転しない噛み合った状態で強固に支持することができる。
前記大径部21aと前記第2回転軸部材22側の挿入端部21cとの間には、図4に示すように前記第2回転軸部材22の開口端と当接する環状段部が形成されている。この挿入端部21cの外径は前記筒状出力軸7側の挿入端部21bの外径と略同一に設定されている。第2回転軸部材22側の前記挿入端部21cの外周面には、図4及び図5に示すように環状凹溝部が周方向に沿って形成されている。同環状凹溝部にはC型のリング24が同心上に嵌着固定されている。
前記第2回転軸部材22は、図4に示すように内部に空洞部を有する中空体により構成することができる。この第2回転軸部材22における第1回転軸部材21側の一端に形成された開口端部の内周面には、図4及び図6に示すように、前記C型リング24が同心上に嵌着される第1の環状凹溝部が周方向に沿って形成されている。これにより、前記C型リング24を介して前記第2回転軸部材22の内周面と前記挿入端部21cの外周面とを周方向にわたり圧密に全面接触して挿嵌支持することができる。このC型のリング24の存在により、前記第1回転軸部材21と前記第2回転軸部材22とが軸方向に相対移動するのを防止することができる。
前記第2回転軸部材22の略中央内周面には、図4に示すように第2の環状凹溝部が前記第1環状凹溝部と平行に且つ周方向に沿って形成されている。この第2環状凹溝部にはスナップリング25が同心上に嵌着固定されている。このスナップリング25は、前記第1回転軸部材21の挿入端に対して所要の間隔をおいて配されている。同スナップリング25により、前記第2回転軸部材22のエンジン側への移動を防止することができる。
前記第2回転軸部材22における伝動軸12側の他端に形成された開口端部の内周面には、図4に示すように、前記伝動軸12の後端部の外周面に形成された外スプラインに噛み合わされる内スプライン22aが形成されている。前記スナップリング25が、図2に示すように伝動軸12の後端部に当接した状態において、前記内スプライン22aと前記伝動軸12の内スプラインとを相対回転しない噛み合った状態で強固に支持することができる。
前記第2回転軸部材22の一部外周に前記第1フランジ21dと所要の間隔をもって対向する環状の第2フランジ22bが形成されている。前記第2回転軸部材22の外径は前記第1回転軸部材21の大径部21aと一致する。各回転軸部材21,22を互いに挿嵌支持した状態において、各回転軸部材21,22の外周面と各フランジ21b,22bの対向面との間に前記クラッチばね23を挿入支持する環状の収容部26を形成することができる。
前記収容部26に対して前記クラッチばね23を相対回転不能に且つ前記筒状出力軸7が正回転する方向に締まるように外嵌支持することができる。これにより、前記クラッチばね23と前記筒状出力軸7と前記伝動軸12とが、動力伝達系に直列に配された複合タイプの制振部材が得られる。前記継手部20の設計の自由度が高められ、この継手部20の剛性や強度を十分に確保することができる。このため、比較的に大型の駆動装置であっても、前記継手部20の耐久性や取付強度を十分に確保することができる。
いま、前記筒状出力軸7を正転方向に回転させると、前記第1及び第2回転軸部材21,22に対して前記クラッチばね23を締まる方向に回転させることができ、前記各回転軸部材21,22を一体的に正回転させることができる。従って、前記筒状出力軸7からの駆動トルクを前記伝動軸12に伝達することができ、前記刈刃2を回転駆動することができる。このように前記筒状出力軸7から前記伝動軸12への動力伝達を前記クラッチばね23の巻き締めトルクによって行うことができる。
前記刈刃2を回転駆動しているとき、エンジンにおける急速な加速・減速や動力伝達速度の変化などによってねじり振動やトルク変動が生じた場合は、前記各回転軸部材21,22の相対回転が生じる。その相対回転の回転差により前記クラッチばね23を締まる方向や弛む方向に回転させることができる。このクラッチばね23の巻き締めトルクや弛みトルクによって、過度のねじりや急激なトルク変動に伴い発生するねじり振動を減衰させることができる。前記クラッチばね23のばね特性などを駆動装置の大きさ、形態等他の要因との関係で適切に設定することによって前記防振ゴム9及び前記クラッチばね23の複合作用により良好な制振性能を確保することができる。
各回転軸部材21,22としては、断面円形に限らず、断面が矩形状の部材をも含むものである。各回転軸部材21,22のスプライン結合部に代えて、例えばセレーション結合部を形成することができる。前記セレーション結合部又はスプライン結合部は、断面円形に限らず、断面が矩形状などの多角形状を含む。また、浸炭、高周波などによる焼き入れ・焼き戻しを行うことにより各回転軸部材21,22の表面硬さを増大させることができる。振動や騒音を発生することなく、各回転軸部材21,22の耐久性や強度を向上することができる。
前記第1回転軸部材21と、前記第2回転軸部材22と、前記クラッチばね23とを組み合わせた複合構造とした継手部20を単一の構成に組立てることができ、前記メインパイプ11と前記筒状出力軸7に対してユニット化することができる。これにより、前記継手部20を前記メインパイプ11と前記筒状出力軸7に直列に組立てるときでも、格別な固着手段を必要とせずに簡単な構造をもって前記メインパイプ11と前記筒状出力軸7との間に前記継手部20を位置決めして支持することができる。このため、刈払機1の製造時及び保守点検時の組立性や取扱性などを向上させることができる。また、前記クラッチハウジング4やメインパイプ11に取り囲まれた狭小な空間を最大限に有効に使用することができ、前記継手部20をダンパとして十分に機能させることができる。
前記防振ゴム9と相まって制振機能をもつ前記継手部20を備えているため、作業時における刈払機1からの断続的な衝撃やエンジンの振動などが、操作ハンドルに直接作用しないように構成することができ、操作ハンドルに伝達される振動を減少させることができる。従って、作業範囲の変更や障害物の有無等の諸々の環境下にあっても、作業内容や作業条件等に応じた最適な刈払機1の操作性や操縦性を得ることができる。作業者の疲労を大幅に軽減することができるとともに、作業効率等を著しく向上させることができる。
以上は本発明の好適な実施例について述べたものであり、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、例えば刈刃2を駆動するエンジンと操作ハンドルとを連結するメインパイプ11を有する剪枝機や、高枝剪定機などの各種携帯可能な手動作業機に上記継手部20の構造を使用することができるものである。また、前記第1回転軸部材21、前記第2回転軸部材22、前記クラッチばね23に関しても、図示例の形態に限定されるものではなく、本発明の精神を逸脱しない範囲において多様な変形が可能である。
本発明の代表的な実施例である刈払機の外観を模式的に示す断面図である。 図1の矢印Aにおけるエンジン部側を拡大して示す要部断面図である。 同刈払機に適用される継手部を拡大して示す側面図である。 図3のIV−IV線の矢視断面図である。 図4のV−V線の矢視断面図である。 図4のVI−VI線の矢視断面図である。 従来の刈払機に適用されるクラッチ軸、回転軸部材及び接手軸からなる継手部を分解して示す分解斜視図である。
符号の説明
1 刈込機
2 刈刃
4 クラッチハウジング
5 カバー部材
6 クラッチドラム
7 筒状出力軸
8 ベアリング
9 防振ゴム
10 中間筒
11 メインパイプ
12 伝動軸
13 軸受け
14 ギヤケース
15 操作ハンドル取付ブラケット
16 肩掛けバンド取付ブラケット
20 継手部
21 第1回転軸部材
21a 大径部
21b 挿入端部
21b−1 外スプライン
21c 挿入端部
21d 第1フランジ
22 第2回転軸部材
22a 内スプライン
22b 第2フランジ
23 クラッチばね
24 C型リング
25 スナップリング
26 収容部

Claims (3)

  1. 作業具(2) と、
    同作業具(2) と駆動装置とを連結する連結パイプ(11)と、
    前記駆動装置の駆動軸(7) と、
    前記連結パイプ(11)内に回転可能に挿通支持され、前記駆動軸(7) の回転を前記作業具(2) に伝動する伝動軸(12)と、
    前記駆動軸(7) と前記伝動軸(12)との間に介装された継手部(20)と、
    を備えてなる携帯型作業機(1) であって、
    前記継手部(20)が、
    前記駆動軸(7) に一端が結合され、他端が自由端とされた第1回転軸部材(21)と、
    同第1回転軸部材(21)の自由端側に、一端が回転可能に挿嵌支持され、他端が前記伝動軸(12)に結合された第2回転軸部材(22)と、
    前記第1及び第2回転軸部材(21,22) の外周に跨がって密嵌されたコイル状のクラッチばね(23)と、
    を有してなることを特徴とする携帯型作業機。
  2. 前記第1回転軸部材(21)及び前記第2回転軸部材(22)の一方が中実体により構成され、他方が端部に開口を有する中空体により構成され、
    前記中実体の一部外周に環状の第1フランジ(21d) が設けられ、前記中空体の一部外周に前記第1フランジ(21d) と所要の間隔をもって対向する環状の第2フランジ(22b) が設けられ、
    前記中実体と前記中空体とを挿嵌支持した状態において、前記各回転軸部材(21,22) の外周面と前記各フランジ(21d,22b) の対向面との間に前記クラッチばね(23)を挿入支持する環状の収容部(26)が形成されてなる、
    ことを特徴とする請求項1記載の携帯型作業機。
  3. 前記クラッチばね(23)は、前記駆動軸(7) の正回転方向において、同クラッチばね(23)の内周径が締まるように密嵌されてなることを特徴とする請求項1又は2記載の携帯型作業機。
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