JP2005167972A - A/d変換処理装置、その使用方法及び電子制御装置 - Google Patents

A/d変換処理装置、その使用方法及び電子制御装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 アナログ信号のA/D変換データからノイズを効果的に除去可能なA/D変換処理装置を提供する。
【解決手段】 エンジンの運転状態を検出するセンサからのアナログ信号をA/D変換してマイコンに取り込ませる入力IC5は、一定時間毎(この例では500μs毎)に、アナログ信号をA/D変換器によりA/D変換すると共に、最新の複数個(この例では3個)のA/D変換値を記憶して、その中から、大小順が真中であるA/D変換値(AD値3個の中心値)を検出する。そして更に、その検出した真中の各A/D変換値に対して、変動を滑らかにするなまし処理を行い、そのなまし処理の結果(なまし値)を、エンジンの制御に使用されるデータとして、マイコンに出力する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、アナログ信号のA/D変換データからノイズを除去する機能を備えたA/D変換処理装置に関するものである。
従来より、例えば自動車のエンジンを制御する電子制御装置においては、エンジンの運転状態を検出するための各種センサ類からの信号、すなわち、クランク角センサや車速センサなどからのデジタル信号、及び、吸入空気量センサ、スロットルポジションセンサ、冷却水温センサなどからのアナログ信号を装置内に取り込んで各種演算処理を行い、燃料噴射(空燃比)や点火時期などを制御している。そして、上記アナログ信号は、電子制御装置を構成するマイクロコンピュータなどでは直接扱うことができないため、A/D変換器によりデジタル信号に変換(A/D変換)して取り込むようにしている。
また、この種の車載電子制御装置が動作する環境下では、点火系のスパークノイズ、接点類の開閉によるスパークノイズ、パワートランジスタのオン/オフに伴うスイッチングノイズ、モータのブラシから発生するノイズ、スタータ電流、オイルネータの電流などから発生する外部磁界の電磁誘導によるノイズなど、種々の電気的ノイズが発生する。
このため、センサ等から出力されるアナログ信号をA/D変換器でA/D変換してマイクロコンピュータ等に取り込む場合、一般には、A/D変換器の入力側にコンデンサと抵抗からなるフィルタ回路(CR回路)を設け、このフィルタ回路でノイズを除去したアナログ信号をA/D変換器でA/D変換する、という方法が採られていた。
しかし、近年、エンジンを制御する電子制御装置などにおいては、機能の増加に伴って、取り込むべきアナログ信号の数が増えている。よって、A/D変換器の入力側にノイズ除去用のフィルタ回路を設けるノイズ除去方法では、センサ入力回路の構成が大規模化してしまうと共に、コストアップも招いてしまう。
そこで、フィルタ回路を設けること無く、アナログ信号を直接(つまり、フィルタ回路を通さずに)A/D変換し、デジタル的にノイズを除去する方法として、下記(1)〜(3)のものが考えられている。
(1)特許文献1には、A/D変換の実施タイミング毎に、前回のA/D変換値と今回のA/D変換値との差を求め、今回求めた差DIF1が前回求めた差DIF0よりも所定の判定値以上大きくなければ、今回のA/D変換値を今回の入力値として使用し、逆に、今回求めた差DIF1が前回求めた差DIF0よりも上記判定値以上大きければ、今回のA/D変換値がノイズであると判断して、入力値の更新を行わない(前回の入力値を使用する)ことが記載されている。
(2)特許文献2には、アナログ信号を1回の入力タイミングで得られるデータ群に含まれる異常値が1個以下となるように設定した回数だけ連続してA/D変換すると共に、そのA/D変換で得た複数の各A/D変換値の相互の差分を求め、その差分が最小となった組のA/D変換値の平均値を今回の入力データ(つまり、制御に使用されるデータ)とすることが記載されている。
(3)特許文献3には、連続してA/D変換された複数個のA/D変換値の各々と、前回決定した入力データとの差を求め、その差が小さかったA/D変換値を今回の入力データとすることが記載されている。
特開平11−62689号公報 特許第2852059号公報 特許第2828106号公報
しかしながら、上記(1)〜(3)の技術には、以下に述べる欠点がある。
まず、(1)の技術では、最適な判定値を定めるのが難しい。つまり、判定値を大きくするとノイズを検出できなくなり、逆に判定値を小さくすると、アナログ入力信号の急激な変化をノイズと誤判定してしまう。
次に、(2)の技術では、そもそも、処理対象のA/D変換値(即ち、相互の差分を求める複数のA/D変換値)のなかに存在する異常値を1個以下にしなければならず、ノイズの特性や環境などが異なる様々なアナログ信号に適用することは難しい。
そして、例えば図20(A)に示すように、処理対象のA/D変換値のなかに異常値が2個以上存在していたならば、ノイズ除去効果が大きく低下してしまう。つまり、図20(A)は、3つのA/D変換値AD1〜AD3毎について処理を行う場合を例示しているが、その図20(A)におけるAD2とAD3のように、ノイズによって他のA/D変換値よりも突出した異常値が2個あり、その異常値AD2,AD3の差が小さい場合には、その両異常値AD2,AD3の平均値が、入力データとして制御に使用されてしまう。特に、図20(A)の例では、AD1〜AD3のうち、ノイズによって最大となったAD2の値が、制御に使用される入力データに反映されてしまうため、ノイズの制御に対する影響が大きくなってしまう。
また、(3)の技術では、図20(B)に例示するように、前回決定した入力データをADOLDとし、今回処理対象とする複数個のA/D変換値の各々をADNEW1〜ADNEW3とすると、この例では、ADNEW1が今回の入力データとして採用されることとなるが、もし、この例のようにアナログ信号が単調減少(又は単調増加)する状況でノイズが発生し、図20(C)の如く、ADNEW3が突出してADOLDの値に最も近くなった場合には、そのノイズで最大となってしまったADNEW3を今回の入力データとして決定してしまう。すると、更に、そのノイズの値(=ADNEW3)が次回の処理で各A/D変換値との差を求める基準値になってしまい、ノイズの影響が蓄積されてしまうこととなる。
そこで、本発明は、アナログ信号のA/D変換データからノイズを効果的に除去可能なA/D変換処理装置を提供することを目的としている。
上記目的を達成するためになされた請求項1に記載のA/D変換処理装置では、A/D変換手段が、制御対象の制御に用いられるアナログ信号をA/D変換して、そのアナログ信号の電圧値を表すデータを順次出力する。また、そのA/D変換手段からの最新のm個(mは3以上の整数)のデータがデータ記憶手段に記憶される。そして、データ記憶手段内のデータが更新される毎に、データ検出手段が、上記データ記憶手段内のm個のデータの中から、それらを大小順に並べた場合に順番が1番目と最終番目との何れでもない特定番目となる特定番目データを検出し、処理手段が、そのデータ検出手段によって検出された特定番目データを、制御対象の制御に使用されるデータとして処理結果記憶手段に格納する。
つまり、請求項1のA/D変換処理装置では、A/D変換手段から順次出力される最新のm(≧3)個のデータの中から、大小順が最大でも最小でもない特定番目のデータを選び、その特定番目データを、制御に使用されるデータとして処理結果記憶手段に格納するようにしている。
このため、処理結果記憶手段には、A/D変換手段から出力されるデータのうち、ノイズによって値が極端に大きくなったり小さくなったりしたデータが格納されてしまうことがなく、制御対象を制御するための制御処理を実行するマイコンなどの制御装置では、その処理結果記憶手段に毎回格納されるデータを制御処理に使用することにより、ノイズを除去したA/D変換データを使用した制御が可能となる。
そして更に、この請求項1のA/D変換処理装置によれば、上記(1)の技術のように、判定値によってノイズ除去性能が左右されない上に、判定値自体を定める必要がなく、また、上記(2)及び(3)の技術のように、ノイズによって他のA/D変換データよりも一番突出した(最大又は最小となった)データが、制御に使用されるデータに反映されてしまうことが無い。このように、アナログ信号のA/D変換データからノイズを効果的に除去することができる。また、従来のアナログフィルタ回路でも影響を受けるような大きな振幅のノイズがアナログ信号に乗った場合でも、本案によるノイズ除去構成によれば除去することが可能となる。
ところで、請求項1のA/D変換処理装置においては、請求項2に記載の如く、前記mを奇数とし、データ検出手段は、特定番目データとして、順番が真中のデータを検出するように構成するのが好ましい。
つまり、例えば、アナログ信号の上側にノイズが乗りやすいといった特別な傾向がある場合には、m個のデータのうち、真中のデータよりも値が小さい方の順番のデータを制御に使用されるデータとして検出するようにしても良いが、そのような特別な傾向がないのであれば、真中のデータを検出するように構成することで、どのような特性のノイズにも対応することができ最も汎用的であるからである。
次に、請求項3に記載のA/D変換処理装置では、請求項1又は2のA/D変換処理装置において、処理手段は、データ検出手段により検出された特定番目データを、そのまま処理結果記憶手段に格納することに代えて、データ検出手段により検出された特定番目データに対して変動を滑らかにする平滑化処理を行い、その処理結果データを、制御に使用されるデータとして処理結果記憶手段に格納するように構成されている。尚、平滑化処理としては、例えば、車載電子制御装置の分野でよく用いられる、なまし処理や移動平均処理(常に最新の所定個数のデータの平均をとる処理)がある。
そして、この請求項3の構成によれば、制御に使用されるデータ(延いては、制御対象の制御)へのノイズの影響を一層低減することができる。つまり、ノイズ除去効果を一層向上させることができる。
一方、請求項4に記載のA/D変換処理装置では、A/D変換手段が、制御対象の制御に用いられるアナログ信号をA/D変換して、そのアナログ信号の電圧値を表すデータを順次出力する。また、そのA/D変換手段からの最新のm個(mは4以上の整数)のデータがデータ記憶手段に記憶される。そして、データ記憶手段内のデータが更新される毎に、データ検出手段が、上記データ記憶手段内のm個のデータの中から、それらを大小順に並べた場合に順番が1番目と最終番目との何れでもない特定番目となる複数個のデータを検出して、その複数個のデータを平均化した平均値データを算出し、処理手段が、そのデータ検出手段により算出された平均値データを、制御対象の制御に使用されるデータとして処理結果記憶手段に格納する。
つまり、請求項4のA/D変換処理装置では、A/D変換手段から順次出力される最新のm(≧4)個のデータの中から、大小順が最大でも最小でもない複数個のデータを選ぶと共に、その複数個のデータの平均値のデータを、制御に使用されるデータとして処理結果記憶手段に格納するようにしている。
このような請求項4のA/D変換処理装置によっても、処理結果記憶手段には、A/D変換手段から出力されるデータのうち、ノイズによって値が極端に大きくなったり小さくなったりしたデータが格納されてしまうことがなく、制御対象を制御するための制御処理を実行するマイコンなどの制御装置では、その処理結果記憶手段に毎回格納されるデータを制御処理に使用することにより、ノイズを除去したA/D変換データを使用した制御が可能となる。そして、この請求項4のA/D変換処理装置によっても、請求項1のA/D変換処理装置と同様の効果が得られる。
また、請求項4のA/D変換処理装置においては、請求項5に記載の如く、データ検出手段は、前記特定番目の複数個のデータとして、順番が真中付近のデータを検出するように構成するのが好ましい。請求項2のA/D変換処理装置と同様に、どのような特性のノイズにも対応することができ汎用的であるからである。
尚、請求項5のA/D変換処理装置において、前記mを奇数に設定した場合、データ検出手段は、順番が真中であるデータを含む連続した順番の複数個のデータを検出するように構成すれば良い。また、前記mを偶数数に設定した場合には、順番が真中のデータは存在しないため、順番が「m/2」と「(m/2)+1」との両データ、或いは、その両データを含む連続した順番の複数個のデータを検出するように構成すれば良い。
次に、請求項6に記載のA/D変換処理装置では、請求項4又は5のA/D変換処理装置において、処理手段は、データ検出手段により算出された平均値データを、そのまま処理結果記憶手段に格納することに代えて、データ検出手段により算出された平均値データに対して変動を滑らかにする平滑化処理(例えば、前述したなまし処理や移動平均処理)を行い、その処理結果データを、制御に使用されるデータとして処理結果記憶手段に格納するように構成されている。そして、この請求項6の構成によれば、請求項3のA/D変換処理装置と同様に、ノイズ除去効果を一層向上させることができる。
ところで、ノイズとしては、例えばエンジンに対する点火や燃料噴射に起因するものなど、周期性を持つと共に、その発生周期がエンジン回転数に応じて変わるものがある。
このため、A/D変換手段がアナログ信号を常に正確に一定の間隔でA/D変換するように構成すると、そのA/D変換タイミングとノイズの発生タイミングとが同期してしまう可能性が生じる。
そこで、請求項7に記載のように、A/D変換手段は、アナログ信号を一定でない間隔毎にA/D変換するように構成すれば、ノイズをA/D変換してしまう可能性を非常に低くすることができ、ノイズ除去効果を向上させることができる。
一方、請求項1〜7のA/D変換処理装置は、制御対象を制御するための制御処理を実行するマイコンやICなどの制御装置と通信可能に構成することができ、その場合、当該A/D変換処理装置は、処理手段により処理結果記憶手段に格納されている最新のデータを制御装置へ送信するように構成すれば良い。そして、この場合、制御装置は、当該A/D変換処理装置から受信したデータを、アナログ信号のA/D変換データとして制御処理に使用することとなる。
ここで、この場合、請求項8又は請求項9の構成が考えられる。
まず、請求項8に記載のA/D変換処理装置は、請求項1〜7のA/D変換処理装置において、制御装置と通信するための通信手段を備えると共に、その通信手段以外の前記各手段は、制御装置との通信タイミングとは独立して動作するようになっている。そして、この請求項8のA/D変換処理装置は、通信手段を介した制御装置との通信により、制御装置からデータ要求を受けると、処理手段により処理結果記憶手段に格納されている最新のデータを制御装置へ送信する。
このような請求項8の構成によれば、処理結果記憶手段に格納されるデータが、通信とは独立して更新されることとなり、制御装置に対して、常に最新のデータを提供することができる。つまり、制御装置側から見れば、どんなタイミングでデータ要求を出しても、常に最新のデータを取得することができる。
次に、請求項9に記載のA/D変換処理装置は、請求項1〜7のA/D変換処理装置において、制御装置と一定時間毎に通信するための通信手段を備えると共に、その通信手段以外の前記各手段は、制御装置との次の通信タイミングが到来する所定時間前になると動作を開始するようになっている。そして、この請求項9のA/D変換処理装置は、制御装置との通信タイミングが到来すると、その時点で処理手段により処理結果記憶手段に格納されている最新のデータを、通信手段を介して制御装置へ送信する。
このような請求項9の構成によれば、制御装置との通信タイミングの所定時間前になってから、アナログ信号のA/D変換をはじめ、制御に使用されるデータを処理結果記憶手段に格納するための各動作を行うこととなる。よって、A/D変換回数を低減することができ、また、本A/D変換処理装置が動作するための消費電力も低減することができる。
尚、上記所定時間は、次の通信タイミングが到来するまでに、処理結果記憶手段内のデータ(制御に使用されるデータ)を少なくとも1回は更新可能な時間に設定しておけば良い。
次に、請求項10に記載のA/D変換処理装置では、請求項1〜6のA/D変換処理装置において、A/D変換手段は、アナログ信号を入力するための入力端子を複数有すると共に、その各入力端子にそれぞれ入力される複数のアナログ信号を択一的に切り替えてA/D変換するように構成されている。更に、その複数の入力端子のうち、何れかの入力端子には、ノイズを除去するためのフィルタ回路を通してA/D変換対象のアナログ信号が入力され、他の入力端子には、ノイズを除去するためのフィルタ回路を通さずにA/D変換対象のアナログ信号が入力されるようになっている。そして、フィルタ回路を通さずにA/D変換手段に入力されるアナログ信号について、前記データ記憶手段、前記データ検出手段、及び前記処理手段が作動し、フィルタ回路を通してA/D変換手段に入力されるアナログ信号については、少なくともデータ検出手段が作動しないようになっている。
このような請求項10のA/D変換処理装置によれば、1つのA/D変換手段により、A/D変換対象のアナログ信号の特徴に合わせて、データ検出手段の処理を実施するか否かを選択することができる。
例えば、請求項11に記載のように、フィルタ回路を通さずにA/D変換手段に入力されるアナログ信号(つまり、データ検出手段の処理を実施するアナログ信号であり、以下、第1種アナログ信号という)としては、フィルタ回路を通してA/D変換手段に入力されるアナログ信号(つまり、データ検出手段の処理を実施しないアナログ信号であり、以下、第2種アナログ信号という)と比べて、変化が穏やかな信号が考えられ、自動車のエンジン制御分野を例にすると、エンジンの冷却水温や油温や吸入空気温度などを検出するセンサからの信号を挙げることができる。そして、第2種アナログ信号としては、瞬時的変化を捕らえる必要のある信号が考えられ、自動車のエンジン制御分野を例にすると、気筒内圧力を検出するセンサからの信号や、空燃比センサからの信号や、ノックセンサからの信号を挙げることができる。
前者の変化が緩やかなアナログ信号については、フィルタ回路を設けなくても、データ検出手段の処理によってノイズを効果的に除去することができるからであり、また逆に、後者の瞬時的変化を捕らえる必要のある信号については、データ検出手段の処理を実施すると、瞬時的変化がノイズとして排除されてしまい、例えば、sin波の如く変化する信号のピーク値を捕らえたい場合に、そのピーク値が排除されて正しく捕らえることができなくなるが、その信号をフィルタ回路を通してA/D変換手段に入力させると共に、データ検出手段の処理を実施しないようにすることで、そのような不都合を回避することができるからである。
このため、請求項11のA/D変換処理装置によれば、変化が緩やかなアナログ信号については、フィルタ回路が不要なことによる部品点数(素子数)の削減を実現することができ、瞬時的変化を捕らえる必要のあるアナログ信号については、その信号についての検出精度を良好に保つことができる。
また例えば、請求項12に記載のように、第2種アナログ信号(フィルタ回路を通してA/D変換手段に入力されるアナログ信号)としては、時間に同期しないタイミングでA/D変換すべき信号が考えられる。エンジン制御分野を例にすると、一定のクランク角度毎の信号値を検出しなければならないアナログ信号や、特定のイベントが発生した時の信号値を検出しなければならないアナログ信号を挙げることができる。つまり、そのようなアナログ信号について、データ検出手段の処理を実施すると、時間に非同期のタイミングでのA/D変換値を得ることができないからである。
このため、請求項12のA/D変換処理装置によれば、時間に非同期にA/D変換するアナログ信号については、その検出精度を確保することができ、他のアナログ信号については、フィルタ回路が不要なことによる部品点数(素子数)の削減を実現することができる。
また、第1種アナログ信号(フィルタ回路を通さずにA/D変換手段に入力されるアナログ信号)としては、請求項13に記載のように、A/D変換手段に供給される電源電圧を分圧することで発生する信号が考えられる。
つまり、そのような信号では、フィルタ回路を設けると、電源電圧の変動によってA/D変換値に影響が生じてしまうからである。
具体的に説明すると、まず一般に、A/D変換手段として用いられるA/D変換器では、それに供給される電源電圧が変動しても、A/D変換対象の入力電圧が、その電源電圧と同じ比率で変動したならば、その入力電圧に対するA/D変換値は変わらない。また一般に、フィルタ回路では、アナログ信号の入力ラインとグランドラインとの間にコンデンサ(例えば、後述する図14のコンデンサCf)が接続されるが、そのコンデンサに蓄えられた電荷は急激には変化しない。このため、A/D変換器により、そのA/D変換器の電源電圧を分圧することで発生する信号をA/D変換する場合、その信号の入力ラインとグランドラインとにフィルタ回路のコンデンサが接続されていると、電源電圧が変動した際に、A/D変換対象の信号だけがコンデンサの作用によって変動せず、その結果、A/D変換値が、本来の分圧比に応じた値からずれてしまう。
そこで、このような信号については、フィルタ回路を通さずにA/D変換手段に入力すると共に、データ検出手段の処理を実施してノイズを除去するのである。
そして、この請求項13の構成によれば、A/D変換手段(A/D変換器)の電源電圧が変動しても、それの影響を受けないようにすることができる。
尚、A/D変換手段に供給される電源電圧を分圧することで発生するA/D変換対象の信号を、フィルタ回路を通さずにA/D変換手段に入力させる、という構成は、請求項1〜9のA/D変換処理装置についても同様に適用することができる。
また、第1種アナログ信号としては、上記の他にも、フィルタ回路の温度特性や経時特性変化の影響を受けたくない信号や、ノイズの大きい信号が考えられる。特に、大きいノイズはフィルタ回路に多少なりとも影響を与えるのに対して、データ検出手段の処理によれば、そのような大きいノイズを除去することができる。
一方、第2種アナログ信号としては、上記の他にも、ノイズが多発する信号が考えられる。そのような信号から、データ検出手段の処理によってノイズを確実に除去するためには、処理に用いるサンプル数(前記m)多くする必要があるからである。
次に、請求項14に記載のA/D変換処理装置では、請求項1〜7、10〜13のA/D変換処理装置において、A/D変換手段がA/D変換を実施する時間間隔(A/D変換間隔)と前記mとの両方又は一方は、可変値となっており、その可変値が外部から設定可能であることを特徴としている。
このような請求項14のA/D変換処理装置によれば、A/D変換間隔と前記mとを任意に設定することができるため、制御仕様の異なる様々な電子制御装置に用いることができるようになり、例えば、多種多様な車両の車載電子制御装置に使用可能となる。
そして、このような請求項14のA/D変換処理装置と、それの処理結果記憶手段に格納されたデータを用いて制御対象を制御するための制御処理を実行する制御手段と、を備えた電子制御装置では、請求項15に記載のように、制御手段は、動作を開始した際に、前記可変値を初期設定するように構成すれば良い。
また、制御手段は、動作を開始した際の初期設定以外にも、例えば、前記可変値を定期的に再設定するように構成すれば、例えば、ノイズ等の原因によりA/D変換処理装置側で前記可変値の記憶値が変化してしまった場合でも、その値を正しい値に戻すことができる。
また、請求項16に記載の如く、制御手段は、前記可変値を制御対象の状態に応じて変更するように構成すれば、アナログ信号を制御対象の状態に応じた最適な条件でA/D変換したデータを得ることができ、制御対象の制御精度を向上させることができる。例えば、電子制御装置がエンジンを制御するものであるならば、A/D変換間隔を、エンジンの回転数に応じて、低回転時よりも高回転時の方が短くなるように設定する、といったことを行うことができる。
次に、請求項17に記載の電子制御装置では、請求項15,16の電子制御装置において、制御手段は、A/D変換処理装置から、前記処理結果記憶手段に格納されているデータと共に前記可変値も読み出し、その読み出した可変値が、当該制御手段が設定した値と一致しているか否かを判定することを特徴としている。
この電子制御装置によれば、A/D変換処理装置側で前記可変値が正しく設定できているか否かを制御手段側でチェックすることができる。
そして更に、請求項18に記載のように、制御手段は、A/D変換処理装置から読み出した前記可変値が、当該制御手段が設定した値と一致していないと判定した場合には、A/D変換処理装置から読み出したデータ(処理結果記憶手段に格納されていたデータ)を破棄するように構成すれば、A/D変換処理装置側で前記可変値が正しく設定できていないことによる制御への悪影響を回避することができ、信頼性を向上させることができる。
ところで、例えば特開平11−201935号公報に記載されているように、エンジンを制御する電子制御装置では、空燃比センサに流れる電流を電圧に変換したアナログ信号を、センサ信号としてA/D変換し、そのセンサ信号の値から空燃比を検出するが、その空燃比センサの素子インピーダンスを測定する際には、空燃比センサに印加する電圧を故意に急峻に変化させて、その際に大きく変化するセンサ信号の値を検出し、その値を用いて素子インピーダンスを算出するようにしている。つまり、1つのセンサ信号について、変化が激しい部分のレベルと、その部分以外のバックグラウンドレベルとを測定することとなる。
そこで、請求項1〜9のA/D変換処理装置を用い、1つのアナログ信号について、変化が激しい部分のレベルと、その部分以外のバックグラウンドレベルとを測定する方法として、請求項19の使用方法が考えられる。
即ち、そのアナログ信号を、ノイズを除去するためのフィルタ回路を通してA/D変換手段に入力させ、そのアナログ信号のバックグラウンドレベルを測定する際には、前記データ記憶手段、前記データ検出手段、及び前記処理手段を作動させ、変化が激しい部分のレベルを測定する際には、少なくとも前記データ検出手段を作動させないようにするのである。
このようなA/D変換処理装置の使用方法によれば、アナログ信号のバックグラウンドレベルについては、データ検出手段の処理によってノイズを効果的に除去することができ、また、変化が激しい部分のレベルについては、フィルタ回路によるノイズ除去のみで、データ検出手段の処理は実施されないため、ノイズとして排除されてしまうことがなく、確実に検出することができる。しかも、このような効果を、1系統の入力のみで実現することができる。
一方、請求項10のA/D変換処理装置のように、A/D変換手段が、アナログ信号を入力するための入力端子を複数有すると共に、その各入力端子にそれぞれ入力される複数のアナログ信号を択一的に切り替えてA/D変換するように構成されいてる場合には、2つの入力端子を用いることもできる。
つまり、まず、変化が激しい部分とバックグラウンドレベルとの両方を測定すべきアナログ信号を、1つの入力端子Taには、フィルタ回路を通さずに入力させ、他の1つの入力端子Tbには、フィルタ回路を通して入力させる。そして、入力端子Taから入力される信号については、前記データ記憶手段、前記データ検出手段、及び前記処理手段が作動するようにし、入力端子Tbから入力される信号については、データ検出手段を作動させることなく、その信号の変化が激しくなるタイミングで、A/D変換手段にA/D変換させれば良い。そして、このような手法によっても、2系統の入力を使用するものの、アナログ信号のバックグラウンドレベルと変化が激しい部分のレベル(瞬時的変化)との両方を、ノイズの影響を回避しつつ測定することができる。
尚、変化が激しい部分とバックグラウンドレベルとの両方を測定すべきアナログ信号としては、空燃比センサの信号に限らず、例えば、エンジンの気筒内圧力を検出するセンサからの信号などがある。
以下に、本発明が適用された実施形態の電子制御装置について説明する。尚、本実施形態の電子制御装置は、自動車のエンジンを制御するものである。
まず図1に示すように、本実施形態の電子制御装置(以下、ECUという)1は、エンジンを制御するための制御処理を実行するマイコン3と、エンジンの運転状態を検出するための各種センサからの複数(この例では6つ)のアナログ信号をA/D変換してマイコン3に取り込ませるための入力IC5とを備えている。
そして、入力IC5には、A/D変換器7と、上記6つのアナログ信号を択一的にA/D変換器7へ入力させるマルチプレクサ(MPX)9と、マイコン3とシリアル通信するための通信部11と、A/D変換器7及びマルチプレクサ9を制御すると共に、A/D変換器7によるA/D変換値(即ち、A/D変換されたデータ)を処理し、更に、その処理結果をマイコン3へ通信部11を介して送信する処理部13とが備えられている。
また、処理部13には、RAM15が備えられている。そして、そのRAM15には、A/D変換対象のアナログ信号毎について、A/D変換器7によるA/D変換値が最新のものから複数個格納される領域(以下、A/D変換結果格納用RAMという)15aと、そのA/D変換結果格納用RAM15aに格納されている複数個のA/D変換値を大小順に並べ替えるソート処理に使用される領域(以下、ソート処理用RAMという)15bと、マイコン3へ出力されるA/D変換の処理結果が格納される領域(以下、処理結果用RAMという)15cとが、設けられている。
ここで、A/D変換対象のアナログ信号を出力するセンサとしては、吸入空気量センサ、スロットルポジションセンサ、冷却水温センサなどであり、それらのセンサを大別すると、例えば、一端が接地電位(グランド=0V)に接続されると共に、検出対象の物理量に応じて抵抗値が変化するタイプのセンサSNaと、検出対象の物理量に応じて出力電圧が変化するタイプのセンサSNbとがある。
そして、前者のタイプのセンサSNaについては、接地電位側とは反対側の端子がECU1に接続されると共に、その端子の信号ラインが、ECU1内にて、抵抗Ruにより電源電圧VDにプルアップされている。更に、そのセンサSNaの信号ラインは、入力IC5内にて、電源電圧VDにカソードが接続されたサージ吸収用ダイオードDuのアノードに接続された上で、マルチプレクサ9の入力バッファ9aに接続されている。尚、抵抗Ruは、センサSNaの抵抗値との分圧により、検出対象の物理量に応じたアナログ信号を発生させるためのものである。一方、電源電圧VDは、マイコン3や入力IC5(その中のマルチプレクサ9、A/D変換器7、通信部11、及び処理部13)など、ECU1内の各部に電源として供給される電圧である。
また、後者のタイプのセンサSNbについては、そのセンサSNbの信号出力端子がECU1に接続されると共に、その信号出力端子の信号ラインが、ECU1内にて、抵抗Rdにより接地電位にプルダウンされている。更に、そのセンサSNbの信号ラインは、入力IC5内にて、接地電位にアノードが接続されたサージ吸収用ダイオードDdのカソードに接続された上で、マルチプレクサ9の入力バッファ9aに接続されている。尚、抵抗Rdは、センサSNbの信号出力端子からECU1への配線が断線した場合の入力レベルをローレベルに固定するためのものであり、その抵抗値は、通常動作に影響が生じないように、非常に大きい値(例えば数百KΩ)に設定されている。
一方、図示は省略しているが、ECU1のマイコン3には、クランク角センサや車速センサなどからのデジタル信号も入力されるようになっており、マイコン3は、そのデジタル信号と入力IC5から取得する上記各アナログ信号のA/D変換値とに基づいて各種制御処理を行い、エンジンに対する燃料噴射や点火時期などを制御している。
尚、本実施形態のECU1では、後述するようにA/D変換対象のアナログ信号からデジタル的にノイズ除去するため、入力IC5への信号入力側にノイズ除去用のフィルタ回路(CR回路)は設けていない。
次に、入力IC5の動作概要について説明する。尚、本実施形態では、一定時間毎に、マルチプレクサ9を切替制御して、6つのアナログ信号を所定の順番でA/D変換器7に入力させてA/D変換しているが、ここでは、簡略化のために1つのアナログ信号について説明する。
図2に示すように、入力IC5では、一定時間毎(この図2の例では500μs毎)に、アナログ信号をA/D変換器7によりA/D変換すると共に、最新の奇数個(この図2の例では3個)のA/D変換値の中から、大小順が真中のA/D変換値(AD値3個の中心値)を検出し、更に、その検出した真中のA/D変換値に対してなまし処理を行って、そのなまし処理結果の値であるなまし値を、エンジン制御に使用されるデータとして、処理結果用RAM15cに格納するようになっている。そして、処理結果用RAM15cに格納されたデータは、通信部11を介してマイコン3に送信される。尚、図2において、黒丸印(●)は、アナログ信号をA/D変換した生のA/D変換値を示している。
このため、例えば、図2において、点線の枠W1内に示すように、今回のA/D変換値がAD2であるタイミングでは、「AD0<AD1<AD2」の関係となるため、前回のA/D変換値AD1が、今回の真中のA/D変換値として検出され、一点鎖線の枠W2内に示すように、今回のA/D変換値がAD3であるタイミングでは、「AD1<AD3<AD2」の関係となるため、今回のA/D変換値AD3が、今回の真中のA/D変換値として検出され、点線の枠W3内に示すように、今回のA/D変換値がAD4であるタイミングでは、「AD3<AD4<AD2」の関係となるため、今回のA/D変換値AD4が、今回の真中のA/D変換値として検出されることとなる。そして、このような手順で検出された真中のA/D変換値に対してなまし処理が行われ、その処理結果データ(なまし値)が、マイコン3にてエンジン制御に用いられることとなる。
尚、図2の例では、なまし処理が、いわゆる1/2なまし処理であり、その計算式は、下記の式1である。
「今回のなまし値=(前回のなまし値+今回の真中のA/D変換値)/2」…式1
また、図2の3段目(「AD値3個の中心値」の段)と4段目(「なまし値」の段)との各々に示している黒丸印のA/D変換値は、図2の2段目(「アナログ信号」の段)に示した黒丸印のA/D変換値を、それぞれ1回のA/D変換周期分だけ遅らせて記載している。その理由は、アナログ信号は単純増加又は単純減少している状態が多いと考えられ、1回前のA/D変換値が今回の真中のA/D変換値になる可能性が高いためである。
このような入力IC5の動作によれば、例えば図3に示すように、A/D変換タイミング毎の生のA/D変換値(AD値)をそのまま1/2なまし処理して、その処理結果の値をマイコン3で使用する場合と比べると、ノイズの影響を大幅に抑制できることが分かる。つまり、図3のように、点火信号や噴射信号などのパワー系駆動信号のオン/オフによってA/D変換対象のアナログ信号にノイズが乗り、しかも、そのノイズのタイミングでA/D変換をしてしまうと、たとえ1/2なまし処理を行っても、そのなまし値は本来の値から大きくずれてしまうが、図2に示した入力IC5の動作によれば、そのようなノイズの影響を回避することができる。尚、図3においても、黒丸印(●)は、アナログ信号をA/D変換した生のA/D変換値を示している。また、図3の3段目(「AD値」の段)と4段目(「なまし値」の段)における点線は、アナログ信号にノイズが乗っていなかった場合の値を示している。
ところで、上記図2の例では、最新の3つのA/D変換値の中から大小順が真中のA/D変換値を選択するものであったが、真中のA/D変換値を、5個や7個といった具合に、より多くのA/D変換値から求めるようにしたり、なまし処理を1/4なまし、1/8なましといった具合に、分母がより大きいものにする方が、ノイズに強くなる。
尚、1/Nなまし処理の計算式は、下記の式2である。
「今回のなまし値=((N−1)×前回のなまし値+今回の真中のA/D変換値)/N」…式2
次に、入力IC5の詳細な動作について、図4及び図5を用い説明する。尚、図4は、入力IC5の処理部13がA/D変換タイミング毎に実行する処理の内容を表すフローチャートであり、図5は、その処理の作用を説明する説明図である。
入力IC5の処理部13は、一定時間毎のA/D変換タイミングになると、マルチプレクサ9を切替制御して、6つのアナログ信号を所定の順番でA/D変換器7へ択一的に入力させることにより、その各アナログ信号をA/D変換器7に順次A/D変換させるが、各アナログ信号をA/D変換させる毎に、図4の処理を実行する。尚、以下、ここでも簡略化のために、1つのアナログ信号について説明する。
そして、処理部13が図4の処理を開始すると、まずS110にて、今回のA/D変換値をADNEWとして記憶する。
次に、S120にて、A/D変換結果格納用RAM15aの「n+1」個(但し、nは2以上の偶数)のアドレスADRAM0〜ADRAMnのうち、一番古いA/D変換値が格納されているアドレスに、ADNEW(即ち、今回のA/D変換値)を書き込む。
次のS130では、A/D変換結果格納用RAM15aの各アドレスADRAM0〜ADRAMnのデータを、ソート処理用RAM15bの「n+1」個の各アドレスSTRAM0〜STRAMnへそれぞれコピーする。そして更に、そのソート処理用RAM15bの各アドレスSTRAM0〜STRAMnに対して、アドレスSTRAMnのデータを最小にする降順のバブルソート処理を、「n+1」個のデータのうちで大小順が真中であるデータが真中のアドレスSTRAM(n/2)に格納される状態となるまで(つまり、「n/2+1」回)実行する。
次に、S140にて、ソート処理用RAM15bの真中のアドレスSTRAM(n/2)に格納されているデータを、今回の真中のA/D変換値(中心値)として読み出し、続くS150にて、その読み出された真中のA/D変換値に対して、前述したなまし処理を実行する。
そして、続くS160にて、上記S150でのなまし処理の結果(なまし値)を、エンジンの制御に使用されるデータとして処理結果用RAM15cに格納し、当該図4の処理を終了する。
ここで、n=4であるとし(つまり、A/D変換結果格納用RAM15aには最新の5個のA/D変換値が格納され、その5個の中から大小順が真中のA/D変換値を検出するものとし)、また、図5(A)における点線の枠W4内に示すAD1〜AD5までの5個のA/D変換値がA/D変換結果格納用RAM15aに格納されている状態で、次のA/D変換タイミングが到来し、図5(A)における一点鎖線の枠W5内に示すように今回のA/D変換値がAD6であったとする。尚、図5におけるAD1〜AD6の大小順は、「AD4>AD3>AD1>AD5>AD6>AD2」である。
この場合、図4のS120では、図5(B)に示すように、その時点でAD1〜AD5が格納されているA/D変換結果格納用RAM15aのアドレスADRAM0〜ADRAM4のうち、一番古いAD1が格納されていたアドレスADRAM1に、今回のA/D変換値であるAD6を上書きすることとなる。
そして、この例の場合には、図4のS130により、ソート処理用RAM15bに、先頭のアドレスSTRAM0から順に、「AD5,AD6,AD2,AD3,AD4」がそれぞれコピーされ、更に、そのソート処理用RAM15bの各アドレスSTRAM0〜STRAM4に対して降順のバブルソート処理が3回実行される。すると、ソート処理用RAM15bは、図5(C)に示すように、各アドレスSTRAM0〜STRAM4に「AD3,AD4,AD5,AD6,AD2」がそれぞれ格納された状態となる。
つまり、ソート処理用RAM15bは、1回目のバブルソート処理により、各アドレスSTRAM0〜STRAM4に「AD5,AD6,AD3,AD4,AD2」が格納された状態となり、この状態で、最も小さいA/D変換値(=AD2)が決定(確定)される。そして、2回目のバブルソート処理により、各アドレスSTRAM0〜STRAM4に「AD5,AD3,AD4,AD6,AD2」が格納された状態となり、この状態で、2番目に小さいA/D変換値(=AD6)が決定される。そして更に、3回目のバブルソート処理により、各アドレスSTRAM0〜STRAM4に「AD3,AD4,AD5,AD6,AD2」が格納された状態となり、この状態で、3番目に小さいA/D変換値、即ち、真中のA/D変換値(=AD5)が決定される。このため、真中のA/D変換値が決定されるまでには、2つの値同士の大小比較と順番入替の処理が、最大で9回(=4+3+2)行われることとなる。尚、もしn=6ならば、最大で18回(=6+5+4+3)となる。
そして、この例の場合には、図4のS140にて、ソート処理用RAM15bの真中のアドレスSTRAM2に格納されているAD5が、今回の真中のA/D変換値(即ち、AD2〜AD6のうちの真中のA/D変換値)として読み出され、図4のS150にて、そのAD5を今回の真中のA/D変換値として、なまし処理が実行されることとなる。そして更に、図4のS160にて、そのなまし処理の結果が処理結果用RAM15cに更新して格納される。
また、本実施形態のECU1では、図6に示すように、マイコン3が、一定時間毎(例えば4ms毎)に入力IC5と通信して、その入力IC5にデータ要求を出すようになっている。そして、入力IC5では、A/D変換器7,マルチプレクサ9,及び処理部13が、マイコン3との通信タイミングとは独立して動作すると共に、処理部13は、通信部11を介してマイコン3からのデータ要求を受けると、その時点で処理結果用RAM15cに格納されている最新のデータ(つまり、最新のなまし値)を、通信部11からマイコン3へ送信するようになっている。よって、マイコン3には、常に最新のデータが提供されることとなる。つまり、マイコン3側から見れば、どんなタイミングでデータ要求を出しても、常に最新のデータを取得することができる。尚、図6では、A/D変換タイミングが250μs毎に到来するものとして表されている。
以上のように、本第1実施形態のECU1に設けられた入力IC5では、エンジンの制御に用いられるアナログ信号をA/D変換器7により一定時間毎にA/D変換すると共に、そのA/D変換器7からの最新の「n+1」個(奇数個)のA/D変換値をA/D変換結果格納用RAM15aに記憶するようにしている(S110,S120)。
そして、そのA/D変換結果格納用RAM15a内のA/D変換値が更新されるA/D変換タイミング毎に、そのA/D変換結果格納用RAM15a内の「n+1」個のA/D変換値の中から、それらを大小順に並べた場合に順番が真中となるA/D変換値を、ソート処理によって検出し(S130,S140)、更に、その検出した真中のA/D変換値に対して、変動を滑らかにするなまし処理を行い(S150)、そのなまし処理の結果データであるなまし値を、エンジンの制御に使用されるデータとして処理結果用RAM15cに更新記憶し(S160)、マイコン3からのデータ要求に応じて、その処理結果用RAM15c内の最新のなまし値をマイコン3へ送信するようにしている。
このような本第1実施形態の入力IC5によれば、処理結果用RAM15cには、A/D変換器7から出力されるデータ(即ち、アナログ信号のA/D変換値)のうち、ノイズによって値が極端に大きくなったり小さくなったりしたデータに基づくなまし値が格納されてしまうことがない。つまり、ノイズによって他のA/D変換値よりも突出したA/D変換値が、エンジンの制御に使用されてしまうことが無い。よって、アナログ信号をA/D変換したデータからノイズを効果的に除去して、エンジン制御へのノイズの影響を抑えることができる。また、ノイズか否かを判定するための判定値を定める必要もない。
特に、本第1実施形態の入力IC5では、最新の奇数個のA/D変換値の中から、大小順が真中のA/D変換値を特定番目データとして選択するようにしているため、どのような特性のノイズにも対応することができる。
尚、上記第1実施形態では、A/D変換器7及びマルチプレクサ9がA/D変換手段に相当し、A/D変換結果格納用RAM15aがデータ記憶手段に相当し、処理部13で実行される図4のS130とS140の処理が請求項1〜3のデータ検出手段に相当し、処理部13で実行される図4のS150とS160の処理が請求項3の処理手段に相当し、処理結果用RAM15cが処理結果記憶手段に相当している。また、通信部11が通信手段に相当している。
次に、遅れなどについて検証する。
まず、上記第1実施形態の入力IC5において、A/D変換タイミングが250μs毎であり、上記nが4である(即ち、最新の5個のA/D変換値の中から大小順が真中のA/D変換値を検出する)ものとする。
この場合、図7(A)に示すように、A/D変換対象のアナログ信号(以下、入力信号ともいう)に変動が少ない状況では、最大で1ms(=250μs×4)の遅れが生じる。つまり、真中のA/D変換値として検出されるのが、最長で1ms前のA/D変換値となる。しかし、もともと入力信号の変動が少ないため、そのような遅れが制御に影響することはない。
また、図7(B)に示すように、入力信号の変動が大きく且つゆっくりなものである状況では、5個のA/D変換値のうち、時系列で3番目のA/D変換値が、真中のA/D変換値として検出される可能性が高い。よって、図7(B)のような状況では、遅れが0.5msとなる(真中のA/D変換値として検出されるのが、0.5ms前のA/D変換値となる)。そして、その真中のA/D変換値に対して、例えば1/4なまし処理を実施したとすると、その1/4なまし処理での遅れは、インパルス応答の場合の時定数換算で約0.7msであるため、遅れ時間合計としては約1.2ms(=0.5ms+0.7ms)程度である。
ここで、コンデンサと抵抗からなる従来のアナログフィルタ回路(CR回路)の場合、その時定数τは、標準値で約1ms(例えば、コンデンサの容量が0.1μFで、抵抗の抵抗値が10kΩ)に設定されるのが一般的であり、コンデンサ及び抵抗の定数公差や温度特性をも加味すると、1ms±0.3ms程度となる。
よって、上記1.2msという遅れは、アナログフィルタ回路の時定数τとほぼ同等であり、図7(B)のような状況でも、遅れが問題となることはない。しかも、図6に示したように、入力IC5からマイコン3へは、4ms毎の通信によってデータが送信されるため、1ms程度の遅れは全く問題がない。
また、図8に示すように、入力信号の変動が大きく急激に振動するような状況では、枠W6内の5個のA/D変換値AD1〜AD5についてはAD1が真中のA/D変換値として選択され、次の枠W7内の5個のA/D変換値AD2〜AD6についてはAD5が真中のA/D変換値として選択され、次の枠W8内の5個のA/D変換値AD3〜AD7についてはAD3が真中のA/D変換値として選択される、といった具合に、振動する入力信号の振幅の中心付近のA/D変換値を選択して取ることとなる。よって、大きなフィルタ効果を得ることができる。
尚、アナログフィルタ回路における時定数の変更のようなことは、真中のA/D変換値を求める対象のA/D変換値の総数(3個,5個,7個・・・)や、A/D変換間隔や、1/Nなまし処理のNの値などによって、同様に行うことができる。
次に、第2実施形態のECUについて説明する。尚、第2実施形態のECUは、第1実施形態のECU1とハードウェア面は同じである。このため、以下の第2実施形態に関する説明では、第1実施形態と異なる点を中心に説明すると共に、第1実施形態と同じ物については、同一の符号を使用する。また、このことは、後述する他の実施形態や変形例についても同様である。また更に、本第2実施形態では、アナログ信号のA/D変換タイミングが250μs毎であると共に、前述のnが4である(即ち、最新の5個のA/D変換値の中から大小順が真中のA/D変換値を検出する)ものとする。
図9に示すように、第2実施形態のECU1では、入力IC5とマイコン3とが一定時間毎(この例では4ms毎)に通信すると共に、入力IC5では、A/D変換器7,マルチプレクサ9,及び処理部13が、4ms毎の通信開始タイミングから2.5msが経過すると(換言すれば、次の通信開始タイミングが到来する1.5ms前になると)動作を開始するようになっている。
つまり、入力IC5では、次の通信開始タイミングが到来する1.5ms前になると、アナログ信号の250μs毎のA/D変換を開始し、図4のS110及びS120の処理により、A/D変換結果格納用RAM15aに最新の5個のA/D変換値を格納できた時点で、図4のS130〜S160の処理により、大小順が真中のA/D変換値の検出と、なまし処理とを実施して、そのなまし処理の結果データを処理結果用RAM15cに格納するようになっている。
そして、入力IC5の処理部13は、マイコン3との通信開始タイミングが到来すると、その時点で処理結果用RAM15cに格納されている最新のデータ(なまし値)を、通信部11からマイコン3へ送信するようになっている。尚、この例の場合、次の通信開始タイミングが到来する約0.5ms前には、処理結果用RAM15cに最新のデータを格納しておくことができる。
このような第2実施形態の入力IC5によれば、マイコン3との通信開始タイミングの1.5ms前になってから、アナログ信号のA/D変換をはじめ、制御に使用されるデータを処理結果用RAM15cに格納するための各動作を行うこととなるため、A/D変換回数を低減することができ、また、当該入力IC5が動作するための消費電力も低減することができる。
尚、A/D変換を開始するタイミングは、入力IC5側で算出しても良いし、また、マイコン3から入力IC5へ、A/D変換の開始を指示するタイミング信号を送るようにしても良い。
次に、第3実施形態のECUについて説明する。
第3実施形態のECU1では、第1実施形態のECU1と比較すると、入力IC5の処理部13にソート処理用RAM15bが設けられておらず、また、入力IC5の処理部13は、A/D変換器7にアナログ信号をA/D変換させる毎に、図4の処理に代えて、図10の処理を実行するようになっている。
但し、本第3実施形態の入力IC5では、ECU1に電源が供給されて動作を開始すると、アナログ信号のA/D変換を「n+1」回(但し、nは2以上の偶数)実施するまでは、処理部13が、図10の処理を実行せずに、各A/D変換タイミングでのA/D変換値をA/D変換結果格納用RAM15aの各アドレスADRAM0〜ADRAMnに順次格納していき、「n+1」個のA/D変換値を格納できた時点で、そのA/D変換結果格納用RAM15aの各アドレスADRAM0〜ADRAMn内のA/D変換値を、ADRAM0のデータが最大でADRAMnのデータが最小となるように降順に並べ替え、その並べ替えが完了した次のA/D変換タイミングから、図10の処理を実行するようになっている。
そして、処理部13が図10の処理を開始すると、まずS210にて、今回のA/D変換値をADNEWとして記憶する。
次に、S220にて、A/D変換結果格納用RAM15aのアドレスADRAM0〜ADRAMnのうち、一番古いA/D変換値が格納されているアドレスを探し、そのアドレスよりも小さい番号のアドレスの各データを、元のアドレスよりも番号が1つ大きいアドレスに移動させ、その上で、最も番号の小さいADRAM0にADNEW(即ち、今回のA/D変換値)を書き込む。
そして、次のS230では、A/D変換結果格納用RAM15aの各アドレスADRAM0〜ADRAMnに対して、アドレスADRAMnのデータを最小にする降順のバブルソート処理を1回実行する。
次に、S240では、A/D変換結果格納用RAM15aの真中のアドレスADRAM(n/2)に格納されているデータを、今回の真中のA/D変換値(中心値)として読み出し、続くS250にて、その読み出した真中のA/D変換値に対して、前述したなまし処理を実行する。
そして、続くS260にて、上記S250でのなまし処理の結果(なまし値)を、エンジンの制御に使用されるデータとして処理結果用RAM15cに格納し、当該図10の処理を終了する。
ここで、n=4であるとし、また、図11(A)における点線の枠W9内に示すAD1〜AD5までの5個のA/D変換値がA/D変換結果格納用RAM15aに格納されている状態で、次のA/D変換タイミングが到来し、図11(A)における一点鎖線の枠W10内に示すように今回のA/D変換値がAD6であったとする。尚、図11におけるAD1〜AD6の大小順は、前述した図5(A)の例と同様に、「AD4>AD3>AD1>AD5>AD6>AD2」である。
この場合、図10のS220では、図11(B)に示すように、A/D変換結果格納用RAM15aのアドレスADRAM0〜ADRAMnのうち、一番古いAD1が格納されていたADRAM2よりも小さい番号のアドレスであるADRAM0,ADRAM1の各データAD4,AD3を、元のアドレスよりも番号が1つ大きいADRAM1とADRAM2とにそれぞれ移動させ、その上で、ADRAM0に、今回のA/D変換値であるAD6を上書きすることとなる。
そして、この例の場合、図10のS230では、先頭のアドレスADRAM0から順に「AD6,AD4,AD3,AD5,AD2」がそれぞれ格納されたA/D変換結果格納用RAM15aに対して、降順のバブルソート処理を1回実行することとなる。
すると、A/D変換結果格納用RAM15aは、図11(C)に示すように、各アドレスADRAM0〜ADRAM4に「AD4,AD3,AD5,AD6,AD2」がそれぞれ格納された状態となる。
そして、この例の場合には、図10のS240にて、A/D変換結果格納用RAM15aの真中のアドレスADRAM2に格納されているAD5が、今回の真中のA/D変換値(即ち、AD2〜AD6のうちの真中のA/D変換値)として読み出され、図10のS250にて、そのAD5を今回の真中のA/D変換値として、なまし処理が実行されることとなる。そして更に、図10のS260にて、そのなまし処理の結果が処理結果用RAM15cに更新して格納される。
以上のような第3実施形態によれば、図10のS220で、A/D変換結果格納用RAM15a内のA/D変換値の格納順番を詰める処理を行う必要があるものの、図10のS230におけるソート処理で行うべき2つの値同士の大小比較と順番入替の回数を少なくすることができる。
例えば、n=4の場合、前述したように図4のS130では、真中のA/D変換値が決定されるまでに、2つの値同士の大小比較と順番入替の処理を、最大で9回行う必要があるが、図10のS230では、最大4回で済む。つまり、大小比較と順番入替の処理は、最大n回で済む。
尚、本第3実施形態では、図10のS230とS240の処理が請求項1〜3のデータ検出手段に相当し、図10のS250とS260の処理が請求項3の処理手段に相当している。
ところで、ノイズとしては、例えばエンジンの各気筒に対する点火や燃料噴射に起因するものなど、周期性を持つと共に、その発生周期がエンジン回転数に応じて変わるものがある。
このため、アナログ信号を常に正確に一定の間隔でA/D変換するように構成すると、エンジン回転数によっては、A/D変換タイミングとノイズの発生タイミングとが同期してしまう可能性が生じる。
具体例を挙げると、図12に例示するように、エンジンが8気筒エンジンで回転数が10000rpmである場合には、1500μs(=1.5ms=(60秒×1000ms)/{10000rpm×(360°CA/90°CA)})毎に、点火に伴うノイズが発生すると考えられる。そして、この場合に、例えば、500μs毎に複数の各アナログ信号を常に同じ順番でA/D変換するように構成していたとすると、その各アナログ信号は常に500μs毎にA/D変換されることとなるため、図12における「アナログ信号3」の段に示すように、何れかのアナログ信号(この例ではアナログ信号3)のA/D変換タイミングとノイズの発生タイミングとが同期してしまう可能性が生じる。そして、このような同期が生じると、そのアナログ信号については、ノイズのA/D変換値を、大小順が真中のA/D変換値であるとして処理してしまう虞がある。
尚、図12において、丸印(●)は、各アナログ信号のA/D変換タイミング及びA/D変換値を示している。また、この図12では、500μs毎に、マルチプレクサ9を切り替えて、3つのアナログ信号1〜3を「アナログ信号1→アナログ信号2→アナログ信号3」の順にA/D変換していく場合を表している。
そこで、こうした問題を回避するためには、上記各実施形態において、アナログ信号の各々を一定でない間隔毎にA/D変換するように構成すれば良い。そして、このように構成すれば、ノイズをA/D変換してしまう可能性を非常に低くすることができ、ノイズ除去効果を向上させることができる。
ここで、各アナログ信号を一定でない間隔毎にA/D変換する具体例としては、下記の(a)又は(b)が考えられる。
(a):図12におけるt0,t1,t2,t3,t4,…の一定時間毎(500μs毎)の各タイミングで、毎回乱数を発生させて、複数のアナログ信号のうち、どのアナログ信号から先にA/D変換するか(つまり、各アナログ信号をA/D変換する順番)をランダムに決定するように構成することが考えられる。
(b):図13に示すように、一定時間毎のタイミングが到来したときに各アナログ信号をA/D変換する順番を、そのタイミング毎に毎回変わるように予め設定しておいても良い。
尚、図13は、一定時間毎のタイミングが500μs毎であって、その各タイミングで3つのアナログ信号1〜3を順次A/D変換すると共に、その3つのアナログ信号1〜3のA/D変換順序を6通りに変えた場合を例示している。よって、この図13の例では、「500μs×6」が1サイクルとなっている。また、この図13においても、図12と同様に、丸印(●)は、各アナログ信号のA/D変換タイミング及びA/D変換値を示している。そして、図13では、マルチプレクサ9の1つの入力チャンネル(ch)のアナログ信号をA/D変換するのに50μsかかるものとして、各アナログ信号のA/D変換タイミングを示している。このため、各アナログ信号1〜3のA/D変換間隔は、50μs単位で、450μs,550μs,400μsといった具合に毎回変わっている。また勿論、アナログ信号の数が多ければ、その各アナログ信号のA/D変換間隔を、より複雑に変化させることができる。
そして、この(b)の手法によっても、各アナログ信号のA/D変換タイミングがランダムとなり、ノイズをA/D変換してしまう回数を、1つのチャンネルのアナログ信号に集中させてしまうことなく、複数のチャンネルのアナログ信号に分散させることができる。よって、全てのアナログ信号について、ノイズが乗っていないA/D変換値を、大小順が真中のA/D変換値として選択することができるようになる。
次に、上記各実施形態の変形例について説明する。
[変形例1]
上記各実施形態において、図4におけるS150又は図10におけるS250のなまし処理を実行せずに、図4ではS140からS160へ直接進み、図10ではS240からS260へ直接進むようにして、図4のS160又は図10のS260では、真中のA/D変換値を、そのまま処理結果用RAM15cに格納するように構成しても良い。
この場合、マイコン3は、なまし値ではなく、生のA/D変換値を用いてエンジンを制御することとなるが、このように構成しても、ノイズによって他のA/D変換値よりも突出したA/D変換値が、エンジンの制御に使用されず、エンジン制御へのノイズの影響を抑えることができる。尚、この場合、図4のS160又は図10のS260の処理が、請求項1の処理手段に相当することとなる。
[変形例2]
上記各実施形態及び変形例1では、奇数個のA/D変換値の中から、大小順が真中である1つのA/D変換値を選択して制御に用いるようにしたが、例えば、図4の処理を、以下のように変形しても良い。
まず、S110,S120では、A/D変換結果格納用RAM15aに最新のg個(gは4以上の偶数)のA/D変換値を記憶させるようにする。
そして、S130,S140では、A/D変換結果格納用RAM15a内のg個のA/D変換値のうちで、例えば、大小順が上から「g/2」番目と「g/2+1」番目の2つのA/D変換値を検出する、請求項4,5のデータ検出手段としての処理を行う。例えば、g=6ならば、6個のA/D変換値を大小順に並べ替え、大きい方又は小さい方から3番目と4番目の2つのA/D変換値を検出する。
そして更に、そのS130及びS140で検出した2つのA/D変換値の平均値を算出する、請求項4のデータ検出手段としての処理を行い、S150及びS160では、その算出した平均値(平均値データ)に対してなまし処理を行うと共に、そのなまし処理の結果を処理結果用RAM15cに格納する。
このように変形しても、上記各実施形態と同様の効果を得ることができる。尚、この場合、S150とS160の処理が請求項6の処理手段に相当することとなる。
[変形例3]
上記変形例2において、S150のなまし処理を実行せずに、S160では、データ検出手段としての処理で算出した平均値(平均値データ)を、そのまま処理結果用RAM15cに格納するように構成しても良い。尚、この場合、平均値を処理結果用RAM15cに格納するS160の処理が、請求項4の処理手段に相当することとなる。
一方、上記変形例2,3では、図4の処理をベースにして述べたが、図10の処理についても同様に変形することができる。
次に、第4実施形態のECUについて説明する。
図14に示すように、第4実施形態のECU1では、A/D変換手段の一部を成すマルチプレクサ9が、ch0〜cH9の10個の入力端子を有しており、その各入力端子に入力されるアナログ信号をA/D変換器7へ択一的に入力させるようになっている。
尚、以下の説明において、マルチプレクサ9の各入力端子を「A/D変換器7のチャンネル」又は単に「チャンネル」と言い、そのチャンネルのそれぞれをch0〜ch9と記す。また、本第4実施形態では、各チャンネルの信号ラインに、サージ吸収用ダイオードDu,Ddが接続されている。
そして特に、第4実施形態のECU1における入力IC5では、第1実施形態と比較すると、上記各チャンネル(ch0〜ch9)毎について、中心値(大小順が真中のA/D変換値)を求める中心値算出処理(図4のS130,S140の処理)を行うか否か、及びその処理を行うのであれば、何個のデータから中心値を求めるのかと、A/D変換間隔(A/D変換を行う周期)と、なまし処理(図4のS150の処理)を行うか否か、及びその処理を行うのであれば、式2のNを幾つにするのかとが、それぞれ可変設定できるようになっている。
このため、入力IC5には、図14に示すように、A/D変換器7の各チャンネル(ch0〜ch9)毎について、上記各可変設定項目の設定値を記憶するためのレジスタ17が設けられている。
即ち、このレジスタ17には、各チャンネル(ch0〜ch9)毎について、中心値算出処理を行うか否か、及びその処理を行うのであれば、何個のデータから中心値を求めるのかを示す変数である「SEL」と、A/D変換間隔を示す変数である「Tmg」と、なまし処理を行うか否か、及びなまし処理を行う場合の式2のNを示す変数である「Nms」とが記憶されるようになっている。
そして、SELとしては、正の奇数が設定されるようになっており、例えば、SEL=3であれば、3個のデータから中心値を求めるということであり、SEL=1であれば、中心値算出処理を行わないということである。また、Tmgは、A/D変換間隔を、「128μs×(2のTmg乗)」の式で示すものであり、例えば、Tmg=0であれば、A/D変換間隔は128μsとなり、Tmg=2であれば、A/D変換間隔は512μsとなる。また、Nmsは、式2のNに該当し、例えば、Nms=4であれば、1/4なまし処理を行うということであり、Nms=1であれば、なまし処理を行わないということである。
ここで、本実施形態では、例えば、ch0とch1については、SEL=5に設定(即ち、5個のデータから中心値を算出するように設定)されており、ch2については、SEL=3に設定(即ち、3個のデータから中心値を算出するように設定)されている。また、ch3〜ch6についても、SELが1以外の奇数に設定されている。そして、ch7〜ch9については、SEL=1に設定(即ち、中心値算出処理を行わないように設定)されている。
また、ch0については、Nms=2に設定(即ち、1/2なまし処理を行うように設定)されており、ch1とch2については、Nms=4に設定(即ち、1/4なまし処理を行うように設定)されている。そして、ch7〜9については、Nms=1に設定(即ち、なまし処理を行わないように設定)されている。
また、ch0については、Tmg=1に設定(即ち、A/D変換間隔が256μsに設定)されており、ch1とch2については、Tmg=2に設定(即ち、A/D変換間隔が512μsに設定)されており、ch7〜ch9については、Tmg=5に設定(即ち、A/D変換間隔が4096μsに設定)されている。
更に、本実施形態において、A/D変換器7のチャンネル(ch0〜ch9)のうち、中心値算出処理を行わないch7〜ch9については、図14に示すように、抵抗RfとコンデンサCfとからなる周知のCRフィルタ回路がそれぞれ設けられており、そのフィルタ回路を通してA/D変換対象のアナログ信号が入力されるようになっている。そして、そのch7〜ch9の各々には、「課題を解決するための手段」の欄で第2種アナログ信号として例示したアナログ信号(即ち、瞬時的変化を捕らえる必要のある気筒内圧力センサからの信号やノックセンサからの信号、時間に同期しない一定クランク角度毎のタイミングでA/D変換すべき信号など)が入力されるようになっている。
また、中心値算出処理を行うch0〜ch6の各々には、フィルタ回路が設けられておらず、それらには、「課題を解決するための手段」の欄で第1種アナログ信号として例示したアナログ信号(即ち、変化が比較的穏やかな冷却水温センサや油温センサや吸気温センサなどからの信号、A/D変換器7に供給される電源電圧VDをセンサSNaの抵抗値とECU1内の抵抗Ruとにより分圧することで発生するセンサ信号など)が入力されるようになっている。
このような本第4実施形態のECU1において、入力IC5の処理部13は、A/D変換器7の各チャンネル(ch0〜ch9)に入力されるアナログ信号が、そのチャンネルのTmgで指示される時間間隔毎にA/D変換されるように、マルチプレクサ9を切り替えてA/D変換器7を作動させ、A/D変換器7から出力されるA/D変換値を、そのときに選択したチャンネル(A/D変換対象チャンネル)用のA/D変換結果格納用RAM15aに格納する。
このとき、処理部13は、A/D変換対象チャンネルのSELが1以外ならば、そのA/D変換対象チャンネル用のA/D変換結果格納用RAM15aに、そのチャンネルのSELで指示される個数分の最新のA/D変換値を格納することとなる。そして、それら複数個のA/D変換値の中から、A/D変換対象チャンネル用のソート処理用RAM15bを用いたソート処理によって中心値(大小順が真中のA/D変換値)を検出する。そして更に、その検出した中心値と、そのA/D変換対象チャンネル用の処理結果用RAM15cに格納されている値とで、そのチャンネルのNmsで指定される次数のなまし処理を実行し、そのなまし処理の結果値を、そのA/D変換対象チャンネル用の処理結果用RAM15cに更新記憶する。但し、A/D変換対象チャンネルのNmsが1ならば、なまし処理は行わず、検出した中心値を、そのA/D変換対象チャンネル用の処理結果用RAM15cに、そのまま更新記憶する。
また、処理部13は、A/D変換対象チャンネルのSELが1ならば、そのA/D変換対象チャンネル用のA/D変換結果格納用RAM15aに、最新のA/D変換値を1個のみ格納することとなる。そして、そのA/D変換値と、そのA/D変換対象チャンネル用の処理結果用RAM15cに格納されている値とで、そのチャンネルのNmsで指定される次数のなまし処理を実行し、そのなまし処理の結果値を、そのA/D変換対象チャンネル用の処理結果用RAM15cに更新記憶する。但し、A/D変換対象チャンネルのNmsが1ならば、なまし処理は行わず、そのA/D変換対象チャンネル用のA/D変換結果格納用RAM15aに今回格納した最新のA/D変換値を、そのA/D変換対象チャンネル用の処理結果用RAM15cに、そのまま更新記憶する。
一方、マイコン3は、第1実施形態と同様に、一定時間毎(例えば 約4ms毎)に、入力IC5と通信して、データの要求を出すことにより、入力IC5から、その時点で各チャンネル用の処理結果用RAM15cにそれぞれ格納されている最新のデータを読み出すようになっている。
また、マイコン3は、あるチャンネルについては、A/D変換が必要になった任意のタイミング(時間に非同期なタイミング)で入力IC5へA/D変換要求(後述する単発A/D変換要求)を出し、入力IC5は、A/D変換要求を受けると、その要求によって指示されるチャンネルのアナログ信号をA/D変換器7にA/D変換させ、そのA/D変換結果をそのままマイコン3へ返送するようになっている。
一方また、前述のSEL、Tmg、及びNmsは、入力IC5の製造時等に記憶される固定値でもよいが、本実施形態では、それらの値をマイコン3から通信によって書き込むようになっている。このため、入力IC5を多種多様な車両の電子制御装置に使用することができる。
また、マイコン3は、入力IC5から、処理結果用RAM15cに格納されているデータを読み出す際に、レジスタ17に記憶されている各チャンネルのSEL、Tmg、及びNmsも読み出し、その読み出したSEL、Tmg、及びNmsの各値が、当該マイコン3が設定した値と一致しているか否かを判定するチェック処理も行うようになっている。このチェック処理により、レジスタ17内の各値がノイズの影響等で変化してしまったことを検知できるようにしているのである。
次に、本第4実施形態のECU1において、入力IC5の処理部13とマイコン3とでそれぞれ実行される処理について、図15〜図17のフローチャートを用い説明する。
まず、図15は、入力IC5の処理部13が、A/D変換器7の各チャンネル(ch0〜ch9)に入力されるアナログ信号を、レジスタ17に記憶された内容に応じてA/D変換器7にA/D変換させる際に実行する処理を表すフローチャートである。
尚、処理部13は、入力IC5への電源投入やリセット信号の付与に伴って初期状態から動作を開始し、後述する図17のS620により、レジスタ17へマイコン3から送られてきた各チャンネル用のSEL、Nms、及びTmgの初期値を書き込んだ後、この図15の処理を開始するようになっている。また、以下に説明する図15の処理において、「x」は、処理部13が当該図15の処理を開始してから現在のタイミングが128μsの何倍のタイミングであるかを示す整数の変数であり、「chdt」は、現在のA/D変換対象チャンネルがch0〜ch9のうちの何れであるかを0〜9の値で示す変数である。また、「Seldt」、「Nmsdt」、及び「Tmgdt」のそれぞれは、レジスタ17から読み出された何れかのチャンネルのSEL、Nms、及びTmgの各値がセットされる作業用の変数である。
処理部13が図15の処理を開始すると、まずS310にて、xを0に初期化し、次のS320にて、chdtを0に初期化する。
そして、S330にて、レジスタ17から、chdtの値に該当するチャンネル(即ち現在のA/D変換対象チャンネル)について記憶されているSEL、Nms、及びTmgの各値SEL(chdt)、Nms(chdt)、及びTmg(chdt)を読み出し、その読み出した各値SEL(chdt)、Nms(chdt)、及びTmg(chdt)を、それぞれ、Seldt、Nmsdt、Tmgdtに記憶する。
次に、S340にて、xの値が「2のTmgdt乗」の整数倍であるか否かを判定し、そうであれば(S340:YES)、S350に進んで、chdtの値に該当するチャンネルのアナログ信号がA/D変換器7へ入力されるようにマルチプレクサ9を切り替える。そして、続くS360にて、A/D変換器7にA/D変換を実施させ、次のS370にて、A/D変換器7から出力されるA/D変換値をADNEWとして記憶する。
次に、S380にて、Seldtが1であるか否かを判定し、1でなければ、現在のA/D変換対象チャンネルについて中心値算出処理を行うということであることから、S390に進んで、chdtの値に該当するチャンネル用(即ち、現在のA/D変換対象チャンネル用ということであり、以下、chdt用と記す)のA/D変換結果格納用RAM15aに、Seldtの示す個数分だけ最新のA/D変換値を記憶する処理を行う。即ち、chdt用のA/D変換結果格納用RAM15aから一番古いA/D変換値を破棄して、その代わりに、ADNEW(即ち、今回のA/D変換値)を書き込む。更に詳しくは、chdt用のA/D変換結果格納用RAM15aに、Seldtの示す数だけA/D変換値を記憶するためのアドレスを確保すると共に、図4のS120と同様に、それらアドレスのうち、一番古いA/D変換値が格納されているアドレスに、ADNEW(即ち、今回のA/D変換値)を上書きする。
そして、続くS400にて、図4のS130及びS140と同様に、chdt用のA/D変換結果格納用RAM15aに格納されているデータ(Seldtの示す数のA/D変換値)を、chdt用のソート処理用RAM15bへコピーして、そのソート処理用RAM15bのデータに対し、中心値(大小順が真中であるデータ)が決定されるまでバブルソート処理を実施し、その決定された中心値をchdt用のソート処理用RAM15bから読み出す。
次に、S410にて、上記chdt用のソート処理用RAM15bから読み出した中心値と、chdt用の処理結果用RAM15cに格納されているデータとで、Nmsdtの示す次数のなまし処理を実施する。即ち、chdt用のソート処理用RAM15bから読み出した中心値を、式2における「今回の真中のA/D変換値」とし、Nmsdtの値を、式2における「N」とし、chdt用の処理結果用RAM15cに現在格納されているデータを、式2における「前回のなまし値」として、式2の計算を行う。
そして、次にS440へ進んで、上記S410で計算した結果値を、chdt用の処理結果用RAM15cに更新記憶する。尚、S410において、Nmsdtの値が1ならば、式2におけるNが1になるため、なまし処理は実質的には行われず、S440では、上記S400でchdt用のソート処理用RAM15bから読み出した中心値が、そのまま結果値としてchdt用の処理結果用RAM15cに更新記憶されることとなる。
一方、上記S380にて、Seldtが1であると判定した場合には、現在のA/D変換対象チャンネルについて中心値算出処理を行わないということであり、その場合には、S420に移行する。
S420では、chdt用のA/D変換結果格納用RAM15aにおける先頭アドレスにADNEW(今回のA/D変換値)を書き込む。
そして、続くS430にて、上記S420でchdt用のA/D変換結果格納用RAM15aに書き込んだADNEWと、chdt用の処理結果用RAM15cに格納されているデータとで、Nmsdtの示す次数のなまし処理を実施する。即ち、ADNEWを、式2における「今回の真中のA/D変換値」とし、Nmsdtの値を、式2における「N」とし、chdt用の処理結果用RAM15cに現在格納されているデータを、式2における「前回のなまし値」として、式2の計算を行う。
そして、次にS440へ進んで、上記S430で計算した結果値を、今回のなまし値として、chdt用の処理結果用RAM15cに更新記憶する。尚、S430において、Nmsdtの値が1ならば、式2におけるNが1になるため、なまし処理は実質的には行われず、S440では、ADNEWが、そのまま結果値としてchdt用の処理結果用RAM15cに更新記憶されることとなる。
上記S440にて、上記S410又はS430での計算結果がchdt用の処理結果用RAM15cに記憶されると、次にS450へ進んで、chdtの値をインクリメント(+1)する。
また、上記S340にて、xの値が「2のTmgdt乗」の整数倍ではない判定した場合には、そのままS450へ進んで、chdtの値をインクリメントする。
そして、そのS450に続くS460にて、chdtの値が最終チャンネルに該当する9を越えたか否かを判定し、9を越えていなければ(S460:NO)、上記S330に戻る。
また、S460にて、chdtの値が9を越えたと判定した場合には、S470に進んで、当該図15の処理を開始した時点から128μsの整数倍のタイミングが到来するまで待ち、その128μs毎のタイミングが到来したならば(S470:YES)、S480に進んで、xをインクリメントした後、上記S320に戻る。
このような図15の処理では、処理部13が当該図15の処理を開始した時と、その後、128μsが経過する毎とに、S320以降の処理が行われ、また、その度毎に、xの値が0,1,2,3,…というように、1ずつ増加していくこととなる。
そして、例えば、レジスタ17内のTmgが0に設定されたチャンネルについては、S320以降の処理が行われる各回のS340で肯定判定されるため、128μs毎に、S350〜S440の処理により、A/D変換と、そのチャンネルについてレジスタ17に書き込まれたSEL及びNmsに応じた内容の処理とが、実施されることとなる。
また、例えば、レジスタ17のTmgが1に設定されたチャンネルについては、S320以降の処理が行われる2回に1回の割合で(詳しくは、x=0,2,4,6,…のときに)S340で肯定判定されるため、256μs毎に、S350〜S440の処理により、A/D変換と、そのチャンネルについてレジスタ17に書き込まれたSEL及びNmsに応じた内容の処理とが、実施されることとなる。
また、例えば、レジスタ17のTmgが2に設定されたチャンネルについては、S320以降の処理が行われる4回に1回の割合で(詳しくは、x=0,4,8,12,…のときに)S340で肯定判定されるため、512μs毎に、S350〜S440の処理により、A/D変換と、そのチャンネルについてレジスタ17に書き込まれたSEL及びNmsに応じた内容の処理とが、実施されることとなる。
そして、このような図15の処理により、前述した処理部13の動作が実現される。
次に、図16は、制御手段としてのマイコン3が入力IC5と通信する際に実行する処理を表すフローチャートである。
マイコン3は、電源投入やリセット信号の付与に伴って動作を開始すると、図16の処理を開始し、まずS510にて、入力IC5へ、レジスタ値設定要求を送信する。
このレジスタ値設定要求は、各チャンネル毎のSEL、Tmg、及びNmsの各値を入力IC5のレジスタ17に書き込むための要求であり、図18(A)に示すように、その要求がレジスタ値設定要求であることを示すコマンド(この例では「00」)と、各チャンネルの番号と、その番号のチャンネル用のSEL、Tmg、及びNmsの各値とから構成される。
尚、入力IC5では、上記S510でマイコン3から送信されるレジスタ値設定要求を受信すると、後述する図17におけるS620の処理により、そのレジスタ値設定要求に含まれている各チャンネルのSEL、Tmg、及びNmsの値を、レジスタ17に書き込むこととなる。そして、これにより、レジスタ値の初期設定が完了する。
次に、マイコン3は、S520にて、当該図16の処理を開始してから4ms毎のタイミングになったか否かを判定し、4ms毎のタイミングであれば(S520:YES)、S530に進んで、入力IC5へ、データ取り込み要求を送信する。
このデータ取り込み要求は、入力IC5から全チャンネルの処理結果用RAM15cにそれぞれ記憶されているデータを読み出すための要求であり、図18(A)に示すように、その要求がデータ取り込み要求であることを示すコマンド(この例では「10」)からなる。
そして、入力IC5では、上記データ取り込み要求を受信すると、後述する図17におけるS640の処理により、各チャンネルの処理結果用RAM15cにそれぞれ記憶されているデータと、レジスタ17に記憶されている各チャンネルのSEL、Tmg、及びNmsの各値とをマイコン3へ送信するため、マイコン3は、次のS540にて、その入力IC5からのデータを受信してRAMなどの記憶部に格納する。
次に、マイコン3は、S550にて、上記S540で入力IC5から受信した各チャンネルのSEL、Tmg、及びNmsの値が、当該マイコン3が設定した値(即ち、当該マイコン3から入力IC5へ送信してレジスタ17に書き込ませたはずの値)と一致しているか否かを判定するチェック処理を行い、続くS560にて、エラー(不一致)があったか否かを判定する。
そして、エラーが無いと判定した場合には(S560:NO)、S520へ戻るが、エラーがあったと判定した場合には(S560:YES)、レジスタ17内の値がノイズの影響等で正しい値でなくなったと考えられることから、S570に進み、上記S540で入力IC5から受信した処理結果用RAM15c内のデータを破棄(即ち、上記記憶部から削除)して、エンジンの制御に用いないようにすると共に、入力IC5をリセットする。そして、その後、S510へ戻って、レジスタ値の初期設定を再び実施する。
一方、上記S520にて、4ms毎のタイミングではないと判定した場合には、S580に移行する。
S580では、A/D変換器7の何れかのチャンネルについて、時間に同期せずに即座にA/D変換を実施すべきことを意味する非同期A/D要求が発生したか否かを判定する。尚、この非同期A/D要求は、一定クランク角度毎のタイミングが到来した時や、外部から特定の信号が入力された時などに発生するものである。また、本実施形態では、前述のCRフィルタ回路が設けられていないch7〜ch9の何れかについて、非同期A/D要求が発生するようになっている。
そして、非同期A/D要求がなければ(S580:NO)、S520に戻るが、非同期A/D要求があれば(S580:YES)、S590に進んで、その非同期A/D要求があったチャンネルの単発A/D変換要求を入力IC5へ送信する。
この単発A/D変換要求は、入力IC7に何れかのチャンネルのA/D変換を即座に行わせるための要求であり、図18(A)に示すように、その要求が単発A/D変換要求であることを示すコマンド(この例では「11」)と、A/D変換を実施すべきチャンネルの番号とから構成される。
そして、入力IC5では、上記単発A/D変換要求を受信すると、後述する図17におけるS660及びS670の処理により、その要求で指示されたチャンネルのアナログ信号をA/D変換すると共に、そのA/D変換結果のデータをマイコン3へ送信するため、マイコン3は、次のS600にて、その入力IC5からのデータ(A/D変換結果)を受信してRAMなどの記憶部に格納する。そして、その後、S520へ戻る。尚、S600で記憶部に格納されたデータは、上記S550で記憶部に格納されたデータと共に、エンジンの制御に用いられることとなる。
次に、図17は、入力IC5の処理部13がマイコン3と通信する際に実行する処理を表すフローチャートである。
図17に示すように、入力IC5の処理部13は、動作を開始すると、まずS610にて、マイコン3からのレジスタ値設定要求を受信したか否かを判定し、レジスタ値設定要求を受信したならば(S610:YES)、S620に進んで、受信したレジスタ値設定要求に含まれている各チャンネルのSEL、Tmg、及びNmsの値を、レジスタ17に書き込み、その書き込み(レジスタ値の設定)を終えたら、S610に戻る。
また、上記S610にて、レジスタ値設定要求を受信していないと判定した場合には、S630に移行して、マイコン3からのデータ取り込み要求を受信したか否かを判定する。
そして、データ取り込み要求を受信したならば(S630:YES)、S640に進んで、各チャンネルの処理結果用RAM15cにそれぞれ記憶されているデータと、レジスタ17に記憶されている各チャンネルのSEL、Tmg、及びNmsの各値(レジスタ値)とを、マイコン3へ送信し、その後、S610に戻る。
尚、本実施形態において、S640では、図18(B)に示すように、各チャンネル毎について、処理結果用RAM15c内のデータとレジスタ値(SEL、Nms、Tmg)とを並べてなるフレームを、順次送信するようにしているが、例えば、処理結果用RAM15c内のデータと、レジスタ値とは、別々のフレームで送信するようにしても良い。
また、上記S630にて、データ取り込み要求を受信していないと判定した場合には、S650に移行して、マイコン3からの単発A/D変換要求を受信したか否かを判定する。
そして、データ取り込み要求を受信していなければ(S650:NO)、そのままS610に戻るが、データ取り込み要求を受信したならば(S650:YES)、S660に進む。
S660では、マルチプレクサ9を切り替えて、今回受信した単発A/D変換要求で指示されたチャンネルのアナログ信号をA/D変換器7にA/D変換させる。そして、そのA/D変換結果のデータをマイコン3へ送信し、その後、S610に戻る。
尚、S660では、受信した単発A/D変換要求で指示されたチャンネルを対象として、図15におけるS350〜S370及びS420〜S440の処理を行い、S670では、そのチャンネルの処理結果用RAM15cに格納されたデータを、マイコン3へ送信するようにしても良い。この場合、単発A/D変換要求で指示されたチャンネルについてのレジスタ17内のNmsが1ならば、A/D変換値がそのままマイコン3へ送信されることとなり、上記と同じことになる。
一方、上記データ取り込み要求は、マイコン3から入力IC5へ全チャンネルのデータを一括で要求するものであったが、マイコン3からIC5へは、処理結果用RAM15cに記憶されているデータを、各チャンネル毎に1つずつ要求するようにしても良い。この場合、マイコン3は、データ取り込み要求を示すコマンドに、データ要求対象のチャンネル番号を付して送信し、入力IC5は、その番号のチャンネルについて、処理結果用RAM15c内のデータとレジスタ値(SEL、Tmg、Nms)とを返送するように構成すれば良い。
以上のような第4実施形態では、A/D変換器7のチャンネル(ch0〜ch9)のうち、ch0〜ch6の各々には、変化が穏やかなアナログ信号(冷却水温や油温や吸気温等を表す信号)、及び、「課題を解決するための手段」の欄で述べた様にフィルタ回路を設けると電源電圧VDの変動によってA/D変換値に影響が生じてしまうアナログ信号(即ち、電源電圧VDをセンサSNaの抵抗値とECU1内の抵抗Ruとにより分圧することで発生する信号)を、フィルタ回路を通さずに入力させると共に、そのch0〜ch6については、中心値算出処理を行い(S380:NO→S390,S400)、また、ch7〜ch9の各々には、瞬時的変化を捕らえる必要のある信号(気筒内圧力センサからの信号やノックセンサからの信号)、及び、時間に同期しない一定クランク角度毎のタイミングでA/D変換すべき信号を、フィルタ回路を通して入力させると共に、中心値算出処理を行わないようにしている(S380:YES→S420)。
このため、A/D変換対象のアナログ信号のうち、変化が緩やかな信号と、電源電圧VDを分圧することで発生する信号とについては、フィルタ回路が不要なことによる部品点数の削減を実現することができ、しかも、後者の信号については、その信号ラインにフィルタ用のコンデンサCfが設けられないことにより、電源電圧VDの変動の影響を受けないようにすることができる。
そして、瞬時的変化を捕らえる必要のある信号と、時間に非同期にA/D変換すべき信号については、中心値算出処理を行わずに、アナログのフィルタ回路でノイズを除去するようにしているため、その信号についての検出精度を良好に保つことができる。
また更に、本第4実施形態のECU1では、入力IC5が、A/D変換器7の各チャンネルについて、レジスタ17にセットするSEL、Tmg、及びNmsの各値により、中心値算出処理を行うか否か、及びその処理を行うのであれば、何個のデータから中心値を求めるのかと、A/D変換間隔と、なまし処理を行うか否か、及びその処理を行うのであれば、式2のNを幾つにするのかとを、それぞれ可変設定できるようになっている。そして、マイコン3が、動作を開始した際に、入力IC5と通信して、上記可変設定項目を初期設定するようになっている。
このような第4実施形態の入力IC5によれば、制御仕様の異なる多種多様な車両のECUに用いることができる。
しかも、本第4実施形態のECU1において、マイコン3は、入力IC5と通信して、処理結果用RAM15cに格納されているデータを読み出す際に、レジスタ17内の各チャンネル毎のSEL、Tmg、及びNmsの値(レジスタ値)も読み出し、その読み出したレジスタ値が、当該マイコン3が設定した値と一致しているか否かを判定するチェック処理を行うようになっている(S550)。そして、不一致であるエラーがあった場合には(S560:YES)、入力IC5から受信した処理結果用RAM15c内のデータを破棄して、エンジンの制御に用いないようにすると共に、レジスタ値を再設定するようになっている(S570→S510)。
このため、レジスタ値がノイズの影響等で変化してしまったことを検知することができ、しかも、そのようなレジスタ値の変化が生じたことによるエンジン制御への悪影響を回避することができる。
尚、マイコン3は、動作開始直後の初期設定時だけでなく、動作中においても、入力IC5へレジスタ値設定要求を送信することにより、入力IC5側のレジスタ値(SEL、Tmg、及びNmsの値)を、制御対象であるエンジンの状態に応じて適宜変更するように構成しても良い。例えば、SEL、Tmg、及びNmsを、エンジン回転数に応じて、低回転時よりも高回転時の方が値が小さくなるように変更するようにしても良い。そして、このように構成すれば、アナログ信号を制御対象の状態に応じた最適な条件でA/D変換したデータを得ることができ、制御精度を向上させることができる。
一方、例えば特開平11−201935号公報に記載されているように、空燃比センサに流れる電流をシャント抵抗によって電圧に変換した空燃比センサ信号については、空燃比センサの素子インピーダンスを測定する際に、その空燃比センサに印加する電圧を故意に急峻に変化させて、そのときの信号値から素子インピーダンスを算出し、また、そのように印加電圧を変化させない定常時の信号値から空燃比を算出することとなるが、その空燃比センサ信号のように、変化が激しい部分のレベルと、その部分以外のバックグラウンドレベルとを測定する必要があるセンサ信号(2モード検出対象信号という)については、次のように扱うことができる。
まず、図19におけるch2とch3のように、2つのチャンネルに共通のアナログ信号が入力されるようにすると共に、その一方のチャンネル(ここでは、ch3)のみに、アナログフィルタ回路(Rf,Cf)を設ける。そして、2モード検出対象信号を、共通のアナログ信号として、ch2とch3とに入力させる。このため、2モード検出対象信号は、フィルタ回路が設けられないチャンネル(ここでは、図19のch2)と、フィルタ回路が設けられたチャンネル(ここでは、図19のch3)との、2つのチャンネルに入力されることとなる。
そして、一方のch2については、定期的に図15のS350〜S410及びS440の処理が実行されて中心値算出処理が行われるようにし、他方のch3については、中間値算出処理を行うことなく、2モード検出対象信号の変化が激しくなるタイミングで、マイコン3から入力IC5へ非同期A/D要求を送信することにより、A/D変換を実施させるようにすれば良い。
即ち、1つの2モード検出対象信号について、ch2とch3との2つを使用し、ch2の方で、その信号のバックグラウンドレベルを測定し、ch3の方で、その信号の変化が激しい部分のレベルを測定するのである。
そして、このようにすれば、バックグラウンドレベルについては、中間値算出処理によってノイズを効果的に除去することができ、変化が激しい部分のレベルについては、アナログフィルタ回路によるノイズ除去のみで、中間値算出処理は実施されないため、ノイズとして排除されてしまうことがなく、確実に検出することができる。
また、2モード検出対象信号は、次のように扱うこともできる。
まず、2モード検出対象信号を、A/D変換器7のチャンネルのうち、アナログフィルタ回路が設けられた1つのチャンネル(ここでは、例えば図14のch7とする)に入力させる。
そして、2モード検出対象信号のバックグラウンドレベルを測定する際には、その信号が入力されるch7について、定期的に図15のS350〜S410及びS440の処理が実行されて中心値算出処理が行われるようにし、変化が激しい部分のレベルを測定する際には、その測定タイミングで、マイコン3から入力IC5へch7についての非同期A/D要求を送信してA/D変換を実施させ、そのch7のA/D変換値(つまり、中間値算出処理が実施されないA/D変換値)が入力IC5からマイコン3へ取り込まれるようにすれば良い。
このようにすれば、2モード検出対象信号を、1つのチャンネルのみで扱うことができ、使用するチャンネル数を節約することができる。
尚、2モード検出対象信号としては、空燃比センサの信号に限らず、例えば、エンジンの気筒内圧力を検出するセンサからの信号やイオン電流の信号などがある。
また、上記第4実施形態の入力IC5において、Tmgの代わりに、A/D変換を実施するチャンネルの順番(ch0→ch1→ch2→・・・→ch0→・・・)がレジスタ17の値によって設定されるように構成し、その順番のデータをマイコン3から送信して入力IC5のレジスタ17に記憶させるようにしても良い。
一方、上記第4実施形態では、SELとして奇数が設定され、図15のS390及びS400にて、第1実施形態と同様に、奇数個のA/D変換値の中から中心値を選択するようにしたが、SELとして4以上の偶数又は1が設定され、そのSELが偶数に設定された場合の図15におけるS390及びS400では、前述した変形例2と同様に、最新のSEL個(SELは4以上の偶数)のA/D変換値のうちで、大小順が上から「SEL/2」番目と「SEL/2+1」番目の2つのA/D変換値を検出すると共に、その2つのA/D変換値の平均値を算出し、図15のS410では、その算出した平均値(平均値データ)に対して、Nmsの値に応じた次数のなまし処理を行うように構成しても良い。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明はこうした実施形態に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施し得ることは勿論である。
例えば、なまし処理としては、前述したものに限らず、分母が他の値(2,4,8以外の値)のなまし処理であっても良い。
また、図4のS150又は図10のS250では、なまし処理の代わりに、移動平均処理を行うようにしても良い。
一方、上記各実施形態及び各変形例では、A/D変換器7からのA/D変換値を、そのままデータ記憶手段としてのA/D変換結果格納用RAM15aに格納するようにしたが、A/D変換器7からの各A/D変換値に対して、特許文献1や特許文献3のノイズ除去用処理を行い、その処理の結果データ(つまり、ある程度大きなノイズが除去されたデータ)をA/D変換結果格納用RAM15aに格納して、本案の処理を行うようにしても良い。そして、この場合には、A/D変換器7及びマルチプレクサ9と上記ノイズ除去用処理を行う部分が、A/D変換手段に相当することとなる。
また、上記各実施形態及び変形例1では、奇数個のA/D変換値の中から、大小順が真中である1つのA/D変換値を選択して制御に用いるようにしたが、必ずしも真中のA/D変換値を選択するように構成しなくても良い。
例えば、A/D変換結果格納用RAM15aにg個(gは偶数)のA/D変換値を記憶させるようにし、そのg個のA/D変換値の中から、大小順が大きい方から「g/2」番目のA/D変換値(n=6なら3番目)を選択したり、小さい方から「g/2」番目(つまり、大きい方から「g/2+1」番目)のA/D変換値を選択するようにしても良い。また例えば、アナログ信号の上側にノイズが乗りやすいといった特別な傾向がある場合には、5個のA/D変換値のうち、小さい方から2番目のA/D変換値を制御に使用されるデータとして検出するようにしても良い。
一方、上記変形例2,3では、偶数個のA/D変換値の中から、大小順が真中付近の2つのA/D変換値を検出して平均するようにしたが、例えば、奇数個(ここでは7個とする)のA/D変換値の中から、大小順が大きい方から3番目,4番目(真中),及び5番目である3つのA/D変換値を検出し、それらの平均値を算出するようにしても良い。また、これと同様の処理を、第4実施形態における図15のS400で行うようにしても良い。また、大小順が真中付近の複数のA/D変換値が同じ値か互いに似たような値の場合には、それらの値のどれを使っても良い。つまり、仮にアナログ回路によってソート処理を実施した場合、真中付近の値はさほど正確に判断する必要はない。
また更に、上記各実施形態及び各変形例では、データ記憶手段と処理結果記憶手段との各々として、RAM15の記憶領域15a,15cを使用したが、それら各記憶手段やソート処理に使用される記憶領域(前述の15b)は、メモリであれば良く、RAMに限らずレジスタなどであっても良い。
一方、本発明は、自動車のエンジンを制御するECUに限らず、自動車のトラスミッションや自動車以外の他の分野の制御対象を制御するECUに対しても、同様に適用することができる。
第1実施形態のECU(電子制御装置)の構成を表す構成図である。 第1実施形態の入力ICの動作概要を表す説明図である。 A/D変換タイミング毎のA/D変換値(AD値)をそのままなまし処理する場合の動作を表す説明図である。 第1実施形態の入力ICの処理部がA/D変換タイミング毎に実行する処理の内容を表すフローチャートである。 図4の処理の作用を説明する説明図である。 第1実施形態の入力ICの動作をマイコンとの通信タイミングとあわせて表すタイムチャートである。 第1実施形態の入力ICによる遅れの度合を説明する説明図である。 第1実施形態の入力ICによるフィルタ効果を説明する説明図である。 第2実施形態の入力ICの動作をマイコンとの通信タイミングとあわせて表すタイムチャートである。 第3実施形態の入力ICの処理部がA/D変換タイミング毎に実行する処理の内容を表すフローチャートである。 図10の処理の作用を説明する説明図である。 A/D変換タイミングとノイズの発生タイミングとが同期してしまう不具合を表すタイムチャートである。 図12の不具合を解決するための手段を説明するタイムチャートである。 第4実施形態のECU(電子制御装置)の構成を表す構成図である。 第4実施形態の入力ICの処理部が、各チャンネルのアナログ信号を、レジスタの記憶内容に応じてA/D変換器にA/D変換させる際に実行する処理を表すフローチャートである。 第4実施形態のマイコンが入力ICと通信する際に実行する処理を表すフローチャートである。 第4実施形態の入力ICの処理部がマイコンと通信する際に実行する処理を表すフローチャートである。 第4実施形態のマイコンと入力ICとの間で通信されるデータのフォーマットを表す図である。 第4実施形態の入力ICの応用例を説明するための構成図である。 従来技術及びその問題点を説明する説明図である。
符号の説明
1・・・ECU(電子制御装置)、3・・・マイコン、5・・・入力IC、7・・・A/D変換器、9・・・マルチプレクサ、9a・・・入力バッファ、11・・・通信部、13・・・処理部、15・・・RAM、15a・・・A/D変換結果格納用RAM、15b・・・ソート処理用RAM、15c・・・処理結果用RAM、Dd,Du・・・ダイオード、Rd,Ru・・・抵抗、SNa,SNb・・・センサ、17・・・レジスタ

Claims (19)

  1. 制御対象の制御に用いられるアナログ信号をA/D変換して、該アナログ信号の電圧値を表すデータを順次出力するA/D変換手段と、
    該A/D変換手段からの最新のm個(mは3以上の整数)のデータを記憶するデータ記憶手段と、
    該データ記憶手段内のデータが更新される毎に、該データ記憶手段内のm個のデータの中から、それらを大小順に並べた場合に順番が1番目と最終番目との何れでもない特定番目となるデータ(以下、特定番目データという)を検出するデータ検出手段と、
    該データ検出手段により検出された前記特定番目データを、前記制御に使用されるデータとして処理結果記憶手段に格納する処理手段と、
    を備えたことを特徴とするA/D変換処理装置。
  2. 請求項1に記載のA/D変換処理装置において、
    前記mは奇数であり、
    前記データ検出手段は、前記特定番目データとして、順番が真中のデータを検出すること、
    を特徴とするA/D変換処理装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載のA/D変換処理装置において、
    前記処理手段は、前記データ検出手段により検出された特定番目データを、そのまま前記処理結果記憶手段に格納することに代えて、前記データ検出手段により検出された特定番目データに対して変動を滑らかにする平滑化処理を行い、その処理結果データを、前記制御に使用されるデータとして前記処理結果記憶手段に格納すること、
    を特徴とするA/D変換処理装置。
  4. 制御対象の制御に用いられるアナログ信号をA/D変換して、該アナログ信号の電圧値を表すデータを順次出力するA/D変換手段と、
    該A/D変換手段からの最新のm個(mは4以上の整数)のデータを記憶するデータ記憶手段と、
    該データ記憶手段内のデータが更新される毎に、該データ記憶手段内のm個のデータの中から、それらを大小順に並べた場合に順番が1番目と最終番目との何れでもない特定番目となる複数個のデータを検出して、その複数個のデータを平均化した平均値データを算出するデータ検出手段と、
    該データ検出手段により算出された前記平均値データを、前記制御に使用されるデータとして処理結果記憶手段に格納する処理手段と、
    を備えたことを特徴とするA/D変換処理装置。
  5. 請求項4に記載のA/D変換処理装置において、
    前記データ検出手段は、前記複数個のデータとして、順番が真中付近のデータを検出すること、
    を特徴とするA/D変換処理装置。
  6. 請求項4又は請求項5に記載のA/D変換処理装置において、
    前記処理手段は、前記データ検出手段により算出された平均値データを、そのまま前記処理結果記憶手段に格納することに代えて、前記データ検出手段により算出された平均値データに対して変動を滑らかにする平滑化処理を行い、その処理結果データを、前記制御に使用されるデータとして前記処理結果記憶手段に格納すること、
    を特徴とするA/D変換処理装置。
  7. 請求項1ないし請求項6の何れか1項に記載のA/D変換処理装置において、
    前記A/D変換手段は、前記アナログ信号を一定でない間隔毎にA/D変換するように構成されていること、
    を特徴とするA/D変換処理装置。
  8. 請求項1ないし請求項7の何れか1項に記載のA/D変換処理装置において、
    前記制御対象を制御するための制御処理を実行する制御装置と通信するための通信手段を備えると共に、
    前記通信手段以外の前記各手段は、前記制御装置との通信タイミングとは独立して動作するようになっており、
    更に、当該A/D変換処理装置は、前記通信手段を介した前記制御装置との通信により、前記制御装置からデータ要求を受けると、前記処理手段により前記処理結果記憶手段に格納されている最新のデータを前記制御装置へ送信するように構成されていること、
    を特徴とするA/D変換処理装置。
  9. 請求項1ないし請求項7の何れか1項に記載のA/D変換処理装置において、
    前記制御対象を制御するための制御処理を実行する制御装置と一定時間毎に通信するための通信手段を備えると共に、
    前記通信手段以外の前記各手段は、前記制御装置との次の通信タイミングが到来する所定時間前になると動作を開始するようになっており、
    更に、当該A/D変換処理装置は、前記制御装置との通信タイミングが到来すると、その時点で前記処理手段により前記処理結果記憶手段に格納されている最新のデータを、前記通信手段を介して前記制御装置へ送信するように構成されていること、
    を特徴とするA/D変換処理装置。
  10. 請求項1ないし請求項6の何れか1項に記載のA/D変換処理装置において、
    前記A/D変換手段は、前記アナログ信号を入力するための入力端子を複数有すると共に、その各入力端子にそれぞれ入力される複数のアナログ信号を択一的に切り替えてA/D変換するように構成されており、
    更に、前記複数の入力端子のうち、何れかの入力端子には、ノイズを除去するためのフィルタ回路を通してA/D変換対象のアナログ信号が入力され、他の入力端子には、ノイズを除去するためのフィルタ回路を通さずにA/D変換対象のアナログ信号が入力され、
    前記フィルタ回路を通さずに前記A/D変換手段に入力されるアナログ信号について、前記データ記憶手段、前記データ検出手段、及び前記処理手段が作動し、
    前記フィルタ回路を通して前記A/D変換手段に入力されるアナログ信号については、少なくとも前記データ検出手段が作動しないようになっていること、
    を特徴とするA/D変換処理装置。
  11. 請求項10に記載のA/D変換処理装置において、
    前記フィルタ回路を通さずに前記A/D変換手段に入力されるアナログ信号は、前記フィルタ回路を通して前記A/D変換手段に入力されるアナログ信号と比べて、変化が穏やかな信号であり、
    前記フィルタ回路を通して前記A/D変換手段に入力されるアナログ信号は、瞬時的変化を捕らえる必要がある信号であること、
    を特徴とするA/D変換処理装置。
  12. 請求項10に記載のA/D変換処理装置において、
    前記フィルタ回路を通して前記A/D変換手段に入力されるアナログ信号は、時間に同期しないタイミングでA/D変換すべき信号であること、
    を特徴とするA/D変換処理装置。
  13. 請求項10に記載のA/D変換処理装置において、
    前記フィルタ回路を通さずに前記A/D変換手段に入力されるアナログ信号は、前記A/D変換手段に供給される電源電圧を分圧することで発生する信号であること、
    を特徴とするA/D変換処理装置。
  14. 請求項1〜7、10〜13の何れか1項に記載のA/D変換処理装置において、
    前記A/D変換手段がA/D変換を実施する時間間隔と前記mとの両方又は一方は、可変値となっており、その可変値が外部から設定可能であること、
    を特徴とするA/D変換処理装置。
  15. 請求項14に記載のA/D変換処理装置と、前記処理結果記憶手段に格納されたデータを用いて前記制御対象を制御するための制御処理を実行する制御手段と、を備えた電子制御装置であって、
    前記制御手段は、動作を開始した際に前記可変値を初期設定すること、
    を特徴とする電子制御装置。
  16. 請求項15に記載の電子制御装置において、
    前記制御手段は、前記可変値を前記制御対象の状態に応じて変更すること、
    を特徴とする電子制御装置。
  17. 請求項15又は請求項16に記載の電子制御装置において、
    前記制御手段は、前記A/D変換処理装置から、前記処理結果記憶手段に格納されているデータと共に前記可変値も読み出し、その読み出した可変値が、当該制御手段が設定した値と一致しているか否かを判定すること、
    を特徴とする電子制御装置。
  18. 請求項17に記載の電子制御装置において、
    前記制御手段は、前記A/D変換処理装置から読み出した前記可変値が、当該制御手段が設定した値と一致していないと判定した場合には、前記A/D変換処理装置から読み出したデータを破棄すること、
    を特徴とする電子制御装置。
  19. 請求項1〜9に記載のA/D変換処理装置を使用する方法であって、
    1つのアナログ信号について、変化が激しい部分のレベルと、その部分以外のバックグラウンドレベルとを測定する場合に、
    そのアナログ信号を、ノイズを除去するためのフィルタ回路を通して前記A/D変換手段に入力させ、
    前記バックグラウンドレベルを測定する際には、前記データ記憶手段、前記データ検出手段、及び前記処理手段を作動させ、
    前記変化が激しい部分のレベルを測定する際には、少なくとも前記データ検出手段を作動させないようにすること、
    を特徴とするA/D変換処理装置の使用方法。
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