JP2005167596A - 耳装着型の音情報伝達器 - Google Patents
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Abstract
高い検出精度で骨伝道音声を検出する耳装着型の音情報伝達器を提供することを目的とする。
【解決手段】
本発明にかかる耳装着型の音情報伝達器は、人の耳に装着され、人の耳部の軟骨に伝わる音声振動を検出するマイクロホン部Cを備えた耳装着型の音情報伝達器であって、当該マイクロホン部Cは、マイク軸方向に伝えられた音声振動を検出するとともに、マイク軸方向に対する略直角方向に伝えられた音声振動も検出するものである。
【選択図】 図2
Description
一般に、人の音声は、声帯や口咽、歯、唇等において発生する空気の流れにともなう振動である。この振動は、口から外部へ気導音(空気伝導音)として放射され、同時に、その振動は、声帯や口咽等の発生部位から頭部生体(骨を含む肉体)への振動として伝搬する。この生体を伝搬する振動(骨伝導音という)を音声として利用したものが骨伝導音声情報器である。
そのため骨伝導音声情報器は、この振動を効率的に、かつ、口から発せられる気導音とできるだけ類似した振動(類似した振動成分を持った振動)を検出する必要がある。
本発明は、このような問題点を解決するためになされたもので、高い検出精度で骨伝道音声を検出する耳装着型の音情報伝達器を提供することを目的とする。
以下、本発明を実施するための最良の形態について図を参照して説明する。
まず、図2を用いて、本発明にかかる耳装着型の音情報伝達器の構成について説明する。図2(a)は、本発明にかかる耳装着型の音情報伝達器の内部構成を示す断面図である。この図2(a)は、耳装着型の音情報伝達器を縦に中央部で切断した断面図である。図2(b)は、図2(a)において○で囲んだ部分を示す詳細図であり、マイクロホン部Cの振動検出部分付近を示す拡大図である。また、図2(b)において、方向Dはマイク軸方向、方向Jはマイククロホン部Cの主検出方向、方向Eは本体部軸方向を示している。また、これらのマイク軸方向D、本体部軸方向Eは、マイクロホン部Cの長手方向、本体部を構成する基板収納部Aの長手方向となっている。
マイクロホン部Cは、マイクホルダ12に支持され、保持足部9a、マイクゲル上10、マイクゲル下11を収納保持するための箱体部12aを有している。このマイクロホン部Cの保持足部9aは、粘弾性材のマイクゲル上10とマイクゲル下11で挟まれた構造を有する。また、マイクホルダ12は、箱体部12aの周囲に広がる鍔状部12bの外周でハウジング13に保持されている。この鍔状部12bは、その中央部において断面が波打った形状をなしている。
特に、本発明にかかる耳装着型の音情報伝達器は、コードレスに通信可能な装置であるため、基板収納部Aが下方に引っ張られることがない。そのため、挟持部15による安定装着によって、耳甲介腔部側面61bの外耳道62開口部付近への当接状態を確実に維持することができる。さらに、本発明にかかる耳装着型の音情報伝達器においては、基板収納部Aが比較的軽量であるため、基板収納部Aが下方に引っ張られることがなく、この当接状態をより確実に維持することができる。
図4に、マイクロホン部Cのマイクハウジング9が示されている。図4(a)は、マイクハウジング9の平面図である。図4(b)は、図4(a)のH−H'断面を示す断面図である。図4(c)はマイクハウジング9の側面図である。
マイクハウジング9の大径部31a内部には、ピックアップセンサ8が収納されている。このピックアップセンサ8の構成については、後に詳述する。小径部31bの基部から保持足部9aが、概ね垂直で、装着時の下方に向かい突出・配置され、マイクハウジング9は、基板収納部Aのハウジング13から突出するマイクホルダ12にゲル材を介し嵌め込まれ、前述のように、回動自在及びマイク軸方向に遊動自在に支持されている。
この動きにより、マイクロホン部Cは、声帯、口咽、鼻腔等にて発し耳甲介腔部61に達する耳甲介腔部61の外耳道62方向の振動(前記上回りの振動)、および、耳甲介腔底部61の外耳道62方向に垂直な振動(前記下回りの振動)に対し自在に動け、これらの振動を確実に検出できる構造となっている。
図5(a)に示すように、マイクハウジング9の小径部31b内部には、信号処理用の電界効果型トランジスタ44等を搭載したマイク基板45が収納されている。このマイク基板45は、圧電素子42と信号線43により接続され、また基板収納部Aの信号処理回路基板1とマイク基板45が接続され、検出信号を基板収納部A内の信号処理回路基板1に伝えている。
このシールドケース41は、同時に、マイクハウジング9により覆われ、外部からの機械的な力に対し保護されている。シールドケース41内に対する圧電素子42の支持固定、及びマイクハウジング9に対するシールドケース41の支持固定は、十分高い結合度でなされ、支持固定部を伝播する振動の減衰を抑えている。
さらに、マイクロホン部Cにはピックアップセンサ8が内蔵され、このピックアップセンサ8は、その主検出方向がマイクロホン部Cの軸方向に対して傾いた状態で支持されている。これにより、マイクロホン部Cの軸方向に直角の方向に伝わる音声振動を検出することができるだけでなく、その軸方向に伝わる音声振動を検出することができる。
特に、上回りの振動を検出することができず、主として下回りの振動を検出する場合には、高音域の骨伝道音声を検出することができないが、このように両振動を検出することができるので、低音域から高音域に亘って骨伝道音声を検出することが可能となる。
1 信号処理回路基板、2 出力線、3 イヤホン、4 音導管、5 後部ゲル板、6 先端部ゲル板、7 ゲル受け、8 ピックアップセンサ、9 マイクハウジング、9a 保持足部、9b 下方端部、9c 下方端部、10 マイクゲル上、11 マイクゲル下、12 マイクホルダ、12a 箱体部、12b 鍔状部、13 ハウジング、14 入力線、15 挟持部、16 電池、17 操作ボタン、18 充電端子
Claims (13)
- 人の耳に装着され、人の耳部の軟骨に伝わる音声振動を検出するマイクロホン部を備えた耳装着型の音情報伝達器であって、
当該マイクロホン部は、マイク軸方向に伝えられた第1の音声振動を検出するとともに、前記マイク軸方向に対する略直角方向に伝えられた第2の音声振動を検出する耳装着型の音情報伝達器。 - 前記マイクロホン部の内部に検出部が内蔵され、
当該検出部は、主検出方向が本体部軸とマイク軸で規定される間になるよう傾いた状態で支持されていることを特徴とする請求項1記載の耳装着型の音情報伝達器。 - 前記検出部は、前記主検出方向と前記マイク軸方向とがなす角度が30度乃至60度となるように支持されることを特徴とする請求項2記載の耳装着型の音情報伝達器。
- 前記検出部は、前記主検出方向と前記マイク軸方向とがなす角度が略40度乃至50度となるように支持されることを特徴とする請求項3記載の耳装着型の音情報伝達器。
- 前記マイクロホン部は、前記マイク軸方向及び前記マイク軸方向に対して略直角方向の両方向に可動であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の耳装着型の音情報伝達器。
- 前記マイクロホン部は、本体部に取り付けるための保持足部を有し、
当該保持足部は、ゲル部材によって挟持され、当該ゲル部材の弾性によって前記本体部に可動に保持されていることを特徴とする請求項4記載の耳装着型の音情報伝達器。 - 前記ゲル部材は、前記保持足部の下方を挟持する第1のゲル部材と、当該第1のゲル部材よりも剛性が低く、前記保持足部の上方を挟持する第2のゲル部材とからなることを特徴とする請求項6記載の耳装着型の音情報伝達器。
- 前記第1の音声振動は、前記耳部の外耳道近傍から前記マイク軸方向に伝えられる音声振動であり、
前記第2の音声振動は、前記耳部の耳甲介腔部底部から前記マイク軸方向に対して略直角方向に伝えられる音声振動であることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の耳装着型の音情報伝達器。 - 音波を出力するイヤホン部を、さらに備えたことを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の耳装着型の音情報伝達器。
- 本体部と、
当該本体部から突設され、人の耳部に装着された状態で前記耳部の軟骨に伝わる音声振動を検出する検出部を内蔵したマイクロホン部とを備えた耳装着型の音情報伝達器であって、
当該検出部の主検出方向が、本体部軸とマイクロホン部の本体部からの突設軸で規定される間になるよう傾いた状態で支持されている耳装着型の音情報伝達器。 - 前記マイクロホン部は、前記本体部に取り付けるための保持足部を有し、
当該保持足部は、前記本体部に内蔵されたゲル部材によって挟持され、当該ゲル部材の弾性によって前記本体部に可動に保持されていることを特徴とする請求項10記載の耳装着型の音情報伝達器。 - 前記ゲル部材は、前記保持足部の下方を挟持する第1のゲル部材と、当該第1のゲル部材よりも剛性が低く、前記保持足部の上方を挟持する第2のゲル部材とからなり、
前記保持足部は、当該第1及び第2のゲル部材の剛性によって、前記第1のゲル部材による挟持部分を中心として回動可能に前記本体部に保持されていることを特徴とする請求項11記載の耳装着型の音情報伝達器。 - 人の耳に装着され、人の耳部の軟骨に伝わる音声振動を検出するマイクロホン部と、音波を出力するイヤホン部とを備えた耳装着型の音情報伝達器であって、
当該マイクロホン部は、前記耳部の外耳道近傍から外耳道方向に対して伝えられる音声振動を検出する耳装着型の音情報伝達器。
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