JP2005166508A - 燃料電池用ガスケット - Google Patents

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Abstract


【課題】内圧によってビード部が倒れたり、電解質膜に大きな曲げモーメントが作用する不都合がない状態で良好にシールするという、燃料電池用として好適な低反力ガスケットを提供する。
【解決手段】セルを構成するセパレータ2と電解質膜9との間に介装される弾性材製のガスケット12を、セパレータ2に接着支持させてある燃料電池用ガスケットにおいて、ガスケット12の断面形状を、ガスケット幅方向の中間部において電解質膜9側に突出するビード部aと、このビード部aの両脇に位置する厚肉受止部bとを有した山形に設定し、厚肉受止部bの厚さは、ガスケット12をセパレータ2に接着支持させるに必要な接触面積を得るためのベース部cの厚さよりも大に設定する。
【選択図】図3

Description

本発明は、燃料電池用ガスケットに係り、詳しくは、セルを構成する複数の板状体のうちの対向するものどうしの間に介装される弾性材製のガスケットを、対向する板状体のうちの一方の板状体に固着支持させてある燃料電池用ガスケットに関するものである。。
固体高分子型燃料電池は、平板状の電極構造体の両側にセパレータが積層されたものが一つのセル、即ち単位セルとなり、複数の単位セルを積層して燃料電池のスタックとして構成されている。電極構造体は、正極側の電極触媒層(カソード)と、負極側の電極触媒層(アノード)との間に高分子の電解質膜(高分子電極膜)が挟まれ、各電極触媒層の外側にガス拡散層が配置された積層体である。セパレータは電子伝達機能を有する材料から成るもので、電極構造体への対向面にはガス通路が形成され、少なくとも一方のセパレータの表面には冷媒通路が形成されている。
これら通路はいずれも溝状であって、ガス通路には燃料ガスである水素ガスと酸素や空気等の酸化剤ガスが夫々独立して流され、冷媒通路には水或いはエチレングリコール等の冷媒が流される。セパレータは、各ガス通路間の突起部がガス拡散層に接触する状態で電極構造体に積層される。そして、それらガスがセル外に漏れ出ることを防止するためのガスケットが装備されている。即ち、セパレータや電解質膜等の、セルを構成すべく積層配備される板状体は、それらの周囲において対向する板状体との間にガスケットを介装させてシールすることが行われている。
このように対向する板状体どうしの間にガスケットを有したもの、例えば、セパレータと電解質膜との間にガスケットを介装させたものとしては、特許文献1において開示されたものが知られており、隣合うセパレータどうしの間にガスケットを介装させたものとしては、特許文献2や特許文献3において開示されたものが知られている。
特開2003−17093号公報 特開平9−289029号公報(特に、図10や図11を参照) 特開2002−42837号公報
燃料電池のセルを構成する電解質膜等の板状体は、その面積の割には厚さが薄く、また材料面からも剛性には乏しいという性質を有している。そのため、板状体は、これの周囲部に配される弾性材製ガスケットの存在により、セルスタックとして組付けると、少なからず曲げモーメントを受けることになり、それによって曲げ変形し易いという問題がある。
そこで、ガスケットの存在に起因した曲げモーメントを軽減すべく、ガスケットの押圧力を低くすること、所謂「低反力」ガスケットが試された。例えば、ガスケット材料であるゴムのバネ定数を下げるべく、図9に示すように、ガスケット21の断面形状を、一対の板状体22のうちの一方の板状体22に固着支持される薄肉幅広状のベース部cから突出するビード部aの幅寸法を狭くすることが考えられた。つまり、図9に示す従来の一般的なガスケット31の断面形状(仮想線)に比べて、ビード部aの幅だけを狭くしたのである。
これにより、ガスケットの圧縮変形量は変えることなく、弾性材の圧縮による反力を軽減することはできたのである。しかしながら、多数の板状体22を締付けての燃料電池としての組付け状態において、図10に示すように、ガス圧等による内圧がガスケット21に矢印のように作用すると、その幅の細くなったビード部aの先端部が、仮想線で示すように倒れ変位し易くなり、その結果、反力が少なくなり過ぎてシール性が損なわれるという新たな問題が生じる。
また、ビード部aを細くした低反力ガスケット21の採用により、図11に示すように、一対のセパレータ22に接着された一対のガスケット31が、セパレータ22間に介装される電解質膜9に各々のビード部aが作用する構造における問題が、深刻化するという不都合もある。つまり、このような構造は、電解質膜9を挟んで対向配置される一対のガスケット31が、平面視で同じ位置となるように設定されているが、セパレータ22が、セルスタックとして締付けて組付ける際に変形したり位置ずれすることがあるとともに、セパレータ22自体の寸法誤差や、ガスケット31接着時の位置ずれ等の誤差集積により、電解質膜9を挟んで対向するガスケット31どうしが位置ずれすることがある。
即ち、図11に示すように、対向配置されるガスケット31どうしが横に位置ずれしていると、燃料電池として組付けるべく、一対のセパレータ22が互いに接近する方向に締付けられると、シール作用を高めるためのビード部aが幅狭な故に、図12に示すように、電解質膜9を押圧する箇所が間隔L分は位置ずれすることになり、それによって曲げモーメントが生じる。薄板状の電解質膜9は強度や剛性に富むものではないため、曲げモーメントによって、電解質膜9が変形したり、場合によっては破壊するおそれがある。
図11に示す従来のガスケット31では、ビード部aの幅が広いので、圧縮変形した際の横広がり幅も広くなり、その変形されたビード部aがある程度は面接触的に電解質膜9に接触するようにはなる(図12参照)。これに対して、図示は省略するが、ビード部aが図9に示すように細くなったガスケット21を用いた場合には、殆ど点接触状態に近くなり、前述の間隔Lは同じであっても、実質的な曲げモーメントは増大するのである。以上のように、ビード部の幅を狭くすることに起因して種々の不都合が生じてしまうことが判ってきたので、燃料電池用として好適な低反力ガスケットを実現させるには、更なる改善の余地が残されているものであった。
そこで、本発明の目的は、セルを構成する複数の板状体のうちの対向するものどうしの間に介装されるガスケットを、対向する板状体のうちの一方の板状体に固着支持させてある構造において、ガス圧等による内圧によってビード部が倒れたり、板状体に不測の曲げモーメントが作用する不都合が生じないようにしながら、燃料電池用として好適な低反力ガスケットを提供する点にある。
請求項1の構成は、セルを構成する複数の板状体のうちの対向するものどうしの間に介装される弾性材製のガスケットを、前記対向する板状体のうちの一方の板状体に固着支持させてある燃料電池用ガスケットにおいて、
前記ガスケットの断面形状を、ガスケット幅方向の中間部において他方の前記板状体側に突出するビード部と、このビード部の両脇に位置する厚肉受止部とを有した山形に設定し、前記厚肉受止部の厚さは、前記ガスケットを前記一方の板状体に固着させるに必要な接触面積を得るためのベース部の厚さよりも大に設定されていることを特徴とする。
請求項2の構成は、請求項1の構成において、前記厚肉受止部の厚さは、前記板状体どうしが互いに接近する方向に締付けられた所定の組付け状態においては、少なくとも一方の厚肉受止部と圧縮された前記ビード部とが前記他方の板状体に接触することとなる値に設定されていることを特徴とする。
請求項3の構成は、請求項1又は2の構成において、前記ガスケットの幅方向における前記厚肉受止部の外側に、この厚肉受止部よりも厚さが薄いベース部が形成されていることを特徴とするものである。
請求項1の燃料電池用ガスケットでは、弾性材製のガスケットを、その断面形状が、幅方向中間において突出するビード部の両脇部分を、従来の一般的な厚さであるベース部よりも肉厚な厚肉受止部とした山形となるように設定したので、ビード部の実質的な突出量が減少して根元側の支持強度が強くなり、ビード部が横倒れ変形し難いようになる。従って、従来よりもビード部の幅を細くして強度・剛性を減少させても、内圧によるビード部の横倒れ変形が生じないようになり、ビード部の圧縮によって板状体を押圧する力を従来よりも弱めた「低反力ガスケット」を実現可能となる。つまり、低反力ガスケットとして、締付量のマージンの十分なものとなり、実使用に適したものとなる。
また、板状体を挟持する状態で接触する一対のガスケットが対向配置されている構成において、互いのガスケットが位置ずれしているような場合でも、低反力であるが故に、締付られて各ビード部が板状体に押付けられたときに板状体に作用する曲げモーメントも小さくなり、従来のように板状体が大きく曲げ変形すると折れ曲がるという不都合を回避可能になる。
そして、板状体に固着させるに必要な接触面積を得るためのベース部を有するので、本発明によるガスケットを板状体の平坦面に直接固着することができ、板状体をガスケット取付けのための溝等を設けた複雑な形状にする必要がない。このように、板状体に固着するので、ガスケット側面は開放状態(溝の壁面に覆われていること等がない)であり、ガスケットを構成する弾性体の横流れによって締付け力を横方向に逃がすことができ、これによっても低反力のガスケットとすることができる。
請求項2の燃料電池用ガスケットでは、板状体どうしが互いに接近する方向に締付けられた所定の組付け状態における厚肉受止部の厚さが、少なくとも一方の厚肉受止部と圧縮されたビード部とが他方の板状体に接触することとなる値に設定されているから、前述したように、板状体を挟持すべく対向配置された一対のガスケットが位置ずれしている場合でも、組付け状態では板状体と各ガスケットとは、従来のように1点接触ではなく、幅方向のスパンを持った2点以上の接触となるので、各ガスケットの板状体に押圧作用する幅が増大して、重なり合う部分が生じるようになる。
従って、一対のガスケットによる反力点間距離(図12のスパンL参照)が実質的に減少され、板状体に作用する曲げモーメントが大きく減少する、又は殆ど作用しないようになるのである。その結果、対向する一対のガスケットが多少位置ズレしていても、板状体が曲り変形する不都合がなく、良好なシール性を維持できる燃料電池用ガスケットを提供することができた。
請求項3の燃料電池用ガスケットでは、厚肉受止部よりも薄いベース部を張出し形成してあるので、(例えば、幅全体に亘って厚肉受止部とする断面形状のガスケットに比べて、)板状体への固着支持強度を十分としながら、贅肉を落として軽量化することが可能であり、それによってコストダウンも行える合理的なものとすることができた。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1に、自動車に搭載される燃料電池の概略の全体斜視図が、図2に燃料電池の端部構造を示す部分側面図が、図3と図4には、燃料電池の組付け前と後におけるガスケットの状況を示す断面図が夫々示されている。図5には、本発明によるガスケットと従来のガスケットとの断面形状の比較が、また、図6には、内圧を受けるガスケットの断面図が夫々示されている。
燃料電池Eは、図1、図2に示すように、一対のセパレータ2間に積層構成される単位セル1を、所期の電圧を得るべく多数重ね合わせてセルスタックを形成し、そのセルスタックを、一対のインシュレータ3間に配置し、さらにその両外側に配置した一対の圧力プレート4で挟み込むことによって構成されている。両端の圧力プレート4どうしは、これらに亘って架設される複数の長ボルト5及びナット6による締付機構によって互いに接近する方向に押圧されており、それによって、多数のセル1、多数のセパレータ2、及び一対のインシュレータ3を挟持固定して一体化することにより、組付け状態とされている。
セル1は、板状体であるカーボン製の燃料極(アノード)7と、板状体であるカーボン製の空気極(カソード)8とを、固体高分子型で板状体である電解質膜(イオン交換膜とも言う)9を介して対向配置して成る三層構造のものに構成されている。板状体であるセパレータ2もカーボンの成形品であり、その表裏の各面には溝状のガス流路(図示省略)が刻設されている。つまり、三層構造で成る一つのセル1は、一対のセパレータ2の間にサンドイッチされたような構成となっている。
この燃料電池Eには、これを積層方向に貫通する状態で、ガスや生成水等の流体通路であるマニホールド10が複数形成されている。即ち、この例では燃料電池Eとしての左右夫々に三つのマニホールド10が上下に並べて配列されており、各エンドプレート4には、マニホールド10を図示しない所定の配管構造に接続するための取出し筒11が装備されている。そして、セパレータ2や電解質膜9等には、各マニホールド10や、これに連通すべくセパレータ2等に刻設されたガス流路(図示省略)に対してシールするためのセル用ガスケット12、及びセパレータ用ガスケット13が装備されている。
セパレータ用ガスケット(燃料電池用ガスケットの一例)13は、図2に示すように、隣合うセパレータ2どうしの間をシールする環状でゴム製のものであり、一方のセパレータ2に接着によって固着されている。このセパレータ用ガスケット13は、それらセパレータ2が互いに接近する方向に複数の長ボルト5及びナット6によって締付けられた所定の組付け状態においては、他方のセパレータ2に圧縮変形を伴って押圧接触する。
ゴム(弾性材の一例)製のセル用ガスケット(燃料電池用ガスケットの一例)12は、図2〜図4に示すように、単位セル1を挟持するセパレータ(対向する板状体のうちの一方の板状体の一例)2に接着によって固着支持される状態で、このセパレータ2と電解質膜(他方の板状体の一例)9との間に介装されている。つまり、セパレータ2と電解質膜9との外郭形状は、燃料極7と空気極8のそれよりも幾分大きく設定されており、各セパレータ2の外周部と電解質膜9の外周部とは、燃料極7又は空気極8を介して対向配置される構造となっている。また、セル用ガスケット12は、燃料極7や空気極8の外側において電解質膜9の外郭形状に沿った略矩形で環状のものに形成されている。
セル用ガスケット12について詳述する。このセル用ガスケット12の断面形状は、ガスケット幅方向の中央部において電解質膜9側に突出する幅狭なビード部aと、このビード部aの両脇に位置する厚肉受止部bとを有した山形に設定し、厚肉受止部bの厚さDbは、セル用ガスケット12をセパレータ2に接着剤を用いて固着させるに必要な接触面積(接着面積)を得るためのベース部cの厚さDcよりも大に設定されている。そして、ガスケットの幅方向における各厚肉受止部bの外側に、これら厚肉受止部bよりも厚さが薄いベース部cが形成されており、略三段型の断面形状を呈している。
厚肉受止部bの厚さDbは、セパレータ2どうしが互いに接近する方向に締付けられた所定の組付け状態においては、少なくとも一方の厚肉受止部bと圧縮されたビード部aとが電解質膜9に接触することとなる値W(図4参照)に設定されている。
このように各部の寸法が設定されている場合には、次のような作用が生じる。即ち、一対のセル用ガスケット12は平面視で重なるように配置されているが、長ボルト5及びナット6の締付前の状態である図3に示すように、寸法誤差等によって一方の(図3では下側の)セル用ガスケット12が、本来の位置(仮想線で示す位置)から内側に位置ずれしていることがある。
この対向配置される一対のセル用ガスケット12どうしが位置ずれしている状況において、長ボルト5及びナット6を締付操作して、所定の組付け状態にすると、図4に示すように、幅狭でバネ定数の小さい、即ち低反力なビード部aは全圧縮変形されてしまい、各セル用ガスケット12は、ほぼ厚肉受止部bの上面に揃った平面どうしで電解質膜9を挟持する状態がもたらされる。つまり、面接触しているガスケット12のうちの寸法Aは平面視で重なる状態となる。
要するに、電解質膜9は、左右の厚肉受止部bの全幅による広い面どうしでもって挟まれるような状態となるので、一対のセル用ガスケット12が多少位置ずれしていても、面と面で挟まれたようになり、電解質膜9には曲げモーメントが生じない、或いは殆ど生じないようになる。これは、図12に示すように、ガスケットどうしの反力点間隔Lが明確に存在している従来の状況と比較すれば一目瞭然である。従って、低反力の幅狭ビード部aの全圧縮によって良好なシール性を発揮しながらも、電解質膜9に曲げモーメントが実質的に作用しないようにできたのである。
つまり、図3に示す燃料電池用ガスケット12では、その断面形状が、ガスケット幅方向の中間部において電解質膜9側に突出するビード部aと、このビード部aの両脇に位置する厚肉受止部bとを有した山形に設定されており、一対のセパレータ2が互いに接近する方向に締付けられた所定の組付け状態においては、少なくとも一方の厚肉受止部bと圧縮されたビード部aとが電解質膜9に接触する構成とされている、と言える。
本発明によるガスケット12においては、板状体2に固着させるに必要な接触面積を得るためのベース部cを有するので、ガスケット12を板状体2の平坦面に直接固着することができ、板状体2をガスケット取付けのための溝等を設けた複雑な形状にする必要がない。このように、板状体2に固着するので、ガスケット側面は開放状態(溝の壁面に覆われていること等がない)であり、ガスケット12を構成する弾性体(ゴム)の横流れによって締付け力を横方向に逃がすことができ、これによっても低反力のガスケット12とすることができる。
また、本発明によるガスケット12は、図5に示すように構成しても良い。即ち、断面形状は、図3に示すセル用ガスケット12と基本的に同じであるが、厚肉受止部bの厚さHbは、ガスケット12を一方の板状体2に固着させるに必要な接触面積を得るためのベース部cの厚さよりも大に設定してある。この値Hbは、低反力を実現すべく幅狭とされたビード部aが、図6に示すように、矢印で示す方向の内圧が作用しても倒れ変位しないように踏ん張れる剛性が備われば足りるためのものであるから、前述のように、電解質膜9を挟持するための厚肉受止部bの厚みよりも小さい値であっても良い。つまり、図5に示すガスケット12の厚肉受止部の厚さHbが、図3に示すセル用ガスケット12の厚肉受止部の厚さDb(又は、図4に示すW)以下(Db≧Hb又はW≧Hb)という場合もある。
また、図5には、従来のガスケット15の断面形状を破線で示してあり、本発明によるガスケット12の断面形状比較した場合、ビード部aにおける断面積減少分S1と、厚肉受止部bにおける断面積増加分S2とがほぼ等しくなるよう(S1≒S2)に設定するのが、重量増加を伴うこと、並びに内圧等による不測の倒れ変位が生じないようにしながら、低反力なガスケットを実現できる点で好ましい。
板状体としては、セパレータ2や電解質膜9の他、燃料極7、空気極8、インシュレータ3も含まれる。また、幅狭なビード部aが2箇所以上存在する断面形状のガスケットも可能である。
燃料電池用ガスケット12は、図7に示すように、その断面形状が、ガスケット幅方向の中間部において他方の板状体9側に突出するビード部aと、このビード部aの両脇に位置する厚肉受止部bとを有した山形に設定し、厚肉受止部bがベース部cを兼ねる形状でも良い。但し、厚肉受止部bの厚さは、ガスケット12を一方の板状体2に固着させるに必要な接触面積を得るためのベース部c(仮想線で示す部分)の厚さよりも大に設定されている。つまり、ベース部cの全幅に亘って厚肉受止部bとされた断面形状である。
燃料電池用ガスケット12は、図8に示すように、電解質膜9を挟んで配置される一対のセル用ガスケット12である場合において、各セル用ガスケット12が同じ方向に向いた状態で装備されている構造でも良い。つまり、図示のように、一対のセル用ガスケット12が位置ずれした状態で組付けられても、仮想線で示されたビード部aが全圧縮されて、電解質膜9は、一方のセル用ガスケット12のベース部cと、他方のセル用ガスケット12の厚肉受止部bとにより、スパンAの幅をもつ面での挟持状態となっている。
燃料電池の概略構造を示す全体斜視図 燃料電池の端部構造を示す一部切欠き側面図 組付け前におけるシール状態を示す燃料電池の部分断面図 組付け後におけるシール状態を示す燃料電池の部分断面図 本発明によるガスケットと従来のガスケットとの断面形状比較を示す図 内圧に耐えるガスケットの断面図 ガスケットの別構造を示す断面図 ガスケットのその他の別構造を示す断面図 従来ガスケットの一般的断面形状と低反力型断面形状との比較を示す図 従来の低反力ガスケットに内圧が作用した状態を示す断面図 従来における一対のガスケットが位置ずれした状態の断面図 図11に示す状態で締付られたときのガスケット部分の状態を示す断面図
符号の説明
2,9 板状体
12 ガスケット(燃料電池用ガスケット)
a ビード部
b 厚肉受止部
c ベース部

Claims (3)

  1. セルを構成する複数の板状体のうちの対向するものどうしの間に介装される弾性材製のガスケットを、前記対向する板状体のうちの一方の板状体に固着支持させてある燃料電池用ガスケットであって、
    前記ガスケットの断面形状を、ガスケット幅方向の中間部において他方の前記板状体側に突出するビード部と、このビード部の両脇に位置する厚肉受止部とを有した山形に設定し、前記厚肉受止部の厚さは、前記ガスケットを前記一方の板状体に固着させるに必要な接触面積を得るためのベース部の厚さよりも大に設定されている燃料電池用ガスケット。
  2. 請求項1において、
    前記厚肉受止部の厚さは、前記板状体どうしが互いに接近する方向に締付けられた所定の組付け状態においては、少なくとも一方の厚肉受止部と圧縮された前記ビード部とが前記他方の板状体に接触することとなる値に設定されている燃料電池用ガスケット。
  3. 請求項1又は2において、
    前記ガスケットの幅方向における前記厚肉受止部の外側に、この厚肉受止部よりも厚さが薄いベース部が形成されている燃料電池用ガスケット。
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