JP2005164016A - 中空シャフトおよびその製造方法 - Google Patents

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雅俊 木村
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Abstract

【課題】 軸方向に分割されたシャフト構成部材を容易に強固に接合して品質が安定した安価に製造することができる構造の中空シャフトおよびその製造方法を提供する。
【解決手段】 中空シャフトSは、軸方向に分割して成形されて両端に位置するシャフト構成部材1が、一端側に円筒状部10を形成されると共に、他端側に中実の軸部11を形成されており、シャフト構成部材1の円筒状部10の開口端面を他のシャフト構成部材1の端面と接合することにより、中間部が中空に形成されてなる。シャフト構成部材1は、一端側に円筒状部10が形成されると共に、他端側に中実の軸部11が形成されており、円筒状部10の開口端部には径方向外側に所定量だけ突出するフランジ部13が一体に形成されている。そのため、接合する端面Fの面積が増加することから、強固に他のシャフト構成部材1と接合させることができる。
【選択図】図2

Description

本発明は、中空シャフトおよびその製造方法に関し、特に、軸方向に分割して形成されたシャフト構成部材を接合して、中空部が形成されてなる中空シャフトおよびその製造方法に関するものである。
例えば自動車のドライブシャフトなどにおいては、軽量化や製造コストの削減、あるいは剛性の向上などの目的から、中空シャフトが用いられるようになっている。このような中空シャフトの種類には、一般に、図6に示すように、シームレス管や電縫管などの鋼管からなる一本のパイプ材50をスウェージングなどの塑性加工することにより成形されてなる一体型中空シャフトと、図7に示すように、円筒状の中間構成部材(パイプ材)61の両端に軸部構成部材60、60の円筒状部70、70をそれぞれ摩擦圧接などにより突合せ接合することにより成形されてなるパイプ接合型(3ピースタイプ)中空シャフトと、図8に示すように、一端側に中空部となる円筒状部90が形成されると共に他端側に中実の軸部91が形成された一対のシャフト構成部材80、80を成形して、その円筒状部90の開口端面F’を互いに接合することにより成形されてなる1箇所接合型(2ピースタイプ)中空シャフトと、などが知られている(例えば特許文献1や特許文献2を参照)。
また、2つ以上の部材を摩擦圧接で接合される内径がほぼ同じ管状部材であって、いずれか一方または両方の管状部材の接合する端部の端面に、径方向で内周面より外側で、かつ、軸方向で外側に突出する円筒状突出部を形成し、この円筒状突出部と端部の端面とで凹部を形成し、摩擦圧接で生じた溶融排出物を、凹部で収容するとともに、凹部の相対する端面同士で押しつぶすことで、圧接部の接合と、圧接部位外の端部の端面との接合を以って両部材を接合したことを特徴とする管状部材が知られている(特許文献3)。
そして、特許文献3には、発明の実施の形態において、管状部材として排気マニホルドと触媒ケースとを接合部で摩擦圧接した排気系部品が示されており、さらには、排気マニホルドの端部及び触媒ケースの端部はその外周側が径方向で外側に突出した形状となっており、両端部に隣接する本体側の肉厚より接合部の肉厚を大きくした場合が記載されている。
特開2001‐315539号公報 特開平5‐223117号公報 特開2003‐19574号公報
しかしながら、上記従来の技術のうち、一体型中空シャフトにあっては、パイプ材50をスウェージングなどによって縮径させる塑性加工を行うときに、かかるパイプ材50にシワやキズが発生する可能性があることから、強度などの品質保証が困難となるという問題があった。
また、一体型中空シャフトにあっては、パイプ材50としてシームレス管や電縫管などの鋼管を用いる場合が多いが、これらの鋼管は中実材と比較してコストが高く、しかも、塑性加工を行うことにより軸方向に延びる継ぎ目(合わせ目)の強度を保証することが困難であり、継ぎ目の内面を検査する必要があるなどの問題があった。そして、中空シャフトを例えば自動車のドライブシャフトなどに使用するために両端の軸部にスプラインを形成する場合など、一般に所定の硬度を付与するためにシャフトに焼入れが施されるが、かかる焼入れのときに、上述したようなシワやキズが発生していると、割れの起点となる可能性があり、より品質保証が困難となるという問題や、焼入れ後にも内面を検査する必要があり手間がかかるなどの問題もあった。さらに、一体型中空シャフトにあっては、パイプ材50を所定形状に塑性加工するためのスウェージング機や型などの設備を必要とするために設備コストがかかるなどの問題があった。
また、上記従来の技術のうち、パイプ接合型中空シャフトにあっては、一般に、パイプ材61の両端部の肉厚とこれと対応して成形された一対の軸部構成部材60、60と接合する開口端面F’、F’の肉厚が接合部分以外の肉厚と同様の均一な肉厚であるため、接合面積が小さく、摩擦圧接などにより突合せ接合された部分の強度保証が低いという問題があった。また、パイプ接合型中空シャフトにあっては、一体型中空シャフトと同様に、鋼管を用いるために製造コストがかかるなどの問題があった。さらに、上記従来の技術のうち、3ピースタイプの両端に配置される軸部構成部材60における円筒状部71や、2ピースタイプのシャフト構成部材80の円筒状部91にあっては、一般に中実の中間加工品の端面を軸方向にパンチによって加圧するなどして、軸方向の深穴を形成する冷間鍛造により成形される。このように冷間鍛造によって円筒状部を形成するための深穴成形は、その加工難易度が高く、パンチを含む金型にかかる負荷が大きいためにその寿命が低下し、製造コストがかかるとともに、冷間鍛造によって円筒状部を形成することができる軸方向の長さには限界があるために、成形できる中空シャフトの長さが制限されるなどの問題があった。
また、1箇所接合型中空シャフトにあっても、パイプ接合型中空シャフトと同様に、互いに接合する円筒部90の開口端面F’の肉厚が接合部分以外の肉厚と同様の均一な肉厚であるため、摩擦圧接などにより突合せ接合された部分の強度保証が低いという問題があった。
一方、上記従来の技術のうち、特許文献3にあっては、摩擦圧接により接合される接合部の内側にバリが突出するのを抑えて、バリが剥離、脱落して内部の他部材が損傷するのを防止し、管状部材の内部を流れる流体の乱れを防止することなどを目的としたものである。すなわち、特許文献3にあっては、排気マニホルドと触媒ケースとを接合部で摩擦圧接した排気系部品など、内部に流体を流すのに適した管状部材を対象としたものであり、シャフトのように接合部の強度保証を要求されるようなものではなかった。
また、特許文献3にあっては、互いに接合する管状部材の端部の外周側を径方向で外側に突出した形状として、両端部に隣接する本体側の肉厚より接合部の肉厚を大きくしても、実際に摩擦圧接によって接合されるのは円筒状突出部であり、接合部の強度を向上させることはできなかった。そして、特許文献3では、どうのようにして接合部の肉厚を大きくするのかは一切開示されていない。
さらに、特許文献3にあっては、排気マニホルドと触媒ケースなど、接合される管状部材として、一般に、上述した特許文献1および2と同様に、パイプ材としてシームレス管や電縫管など中実材と比較してコストが高いなどの鋼管を用いる場合が多く、その継ぎ目合わせ目の強度が保証されないなどの問題があった。
本発明は、上述した問題に鑑みてなされたもので、軸方向に分割されたシャフト構成部材を容易に強固に接合して品質が安定した安価に製造することができる構造の中空シャフトおよびその製造方法を提供することを目的とする。
請求項1の中空シャフトに係る発明は、上記目的を達成するため、軸方向に分割して成形されて端部に位置するシャフト構成部材が、一端側に円筒状部を形成されると共に、他端側に中実の軸部を形成されており、前記シャフト構成部材の円筒状部の端面を他のシャフト構成部材の端面と接合することにより、中空部が形成されてなる中空シャフトであって、前記円筒状部の開口端部に径方向に突出するフランジ部を形成したことを特徴とするものである。
また、請求項2の中空シャフトの製造方法に係る発明は、軸方向に分割して成形されて端部に位置するシャフト構成部材が、一端側に円筒状部を形成されると共に、他端側に中実の軸部を形成されており、前記シャフト構成部材の円筒状部の開口端面を他のシャフト構成部材の端面と接合することにより、中空部が形成されてなる中空シャフトの製造方法であって、一端側に大径部が形成されると共に、他端側に中実の軸部となる小径部が形成されており、大径部には、端面に開口して円筒状部となる所定の深さの穴と、該穴の開口端部に軸方向に所定の厚さよりも厚く形成されたフランジ予備部と、を有する中間加工品を形成し、該中間加工品のフランジ予備部を軸方向に加圧することにより該フランジ予備部の材料を流動させて、所定の厚さを有するフランジ部を開口端面に形成すると共に、所定の軸方向長さを有する円筒状部を形成してシャフト構成部材を成形し、該シャフト構成部材の円筒状部のフランジ部を他のシャフト構成部材の端面と接合することを特徴とするものである。
請求項1の発明では、シャフト構成部材の円筒状部の開口端部を、その肉厚が他の部分よりも厚くなるように成形して径方向に突出するフランジ部を形成することにより、開口端部に径方向の肉厚が厚くなり、他のシャフト構成部材の端面と摩擦圧接などによって接合するときの接合面積が増大する。そのため、シャフト構成部材が強固に他のシャフト構成部材と接合されるため、中空シャフトの捻り強度などの強度保証が向上し、したがって、その耐用性も向上する。なお、ここで当該シャフト構成部材と接合される他のシャフト構成部材の端面とは、同様に構成されて当該シャフト構成部材と反対側端に位置するシャフト構成部材の円筒状部の端面、または、両端に位置するシャフト構成部材の間に介在される円筒状部材の端面、あるいは、当該シャフト構成部材のフランジ部と略同様の径を有する中実の部材の端面など、当該シャフト構成部材のフランジ部と対応して接合可能に形成された全ての形状の端面をいう。当該シャフト構成部材のフランジ部と接合される他のシャフト構成部材の端面が円筒状である場合には、当該シャフト構成部材のフランジ部の肉厚と対応して、同様の肉厚となるように他の部分よりも径方向に突出するフランジ部を形成することもでき、また、円筒状部全体が一様の肉厚を有するように形成することもできる。中空シャフトに焼入れなどの熱処理を行う場合には、フランジ部の軸方向の長さを適切に形成しておくことにより、シャフト構成部材を接合する前にその円筒状部のフランジ部の端面を除く部分から他端側の中実の軸部に亘る範囲の部分をあらかじめ高周波誘導加熱などにより熱処理しても、摩擦圧接などによる接合時の熱による影響がない製品とすることができる。
また、請求項2の発明では、最初に、一端側に大径部が形成されると共に、他端側に中実の軸部となる小径部が形成されており、大径部には、端面に開口して円筒状部となる所定の深さの穴と、該穴の開口端部に軸方向に所定の厚さよりも厚く形成されたフランジ予備部と、を有する中間加工品を形成する。そして、この中間加工品をダイ内に配置して穴と対応する先端小径部を有するパンチでフランジ予備部を軸方向に加圧して押出し成形することなどにより、該中間加工品のフランジ予備部を軸方向に加圧してそのフランジ予備部の材料を流動させて、所定の厚さを有するフランジ部と所定の軸方向長さを有する円筒状部とが一体に形成されたシャフト構成部材を成形する。従来の技術のように円筒状部に継ぎ目がないことから、強度が保証されるため円筒状部の内面を検査する必要がなく、しかも、安価に成形される。その後、シャフト構成部材の円筒状部の開口端面に位置するフランジ部を他のシャフト構成部材の端面と摩擦圧接などにより接合する。なお、ここで当該シャフト構成部材と接合される他のシャフト構成部材の端面とは、同様に構成されて当該シャフト構成部材と反対側端に位置するシャフト構成部材の円筒状部の端面、または、両端に位置するシャフト構成部材の間に介在される円筒状部材の端面、あるいは、当該シャフト構成部材のフランジ部と略同様の径を有する中実の部材の端面など、当該シャフト構成部材のフランジ部と対応して接合可能に形成された全ての形状の端面をいう。当該シャフト構成部材のフランジ部と接合される他のシャフト構成部材の端面が円筒状である場合には、当該シャフト構成部材のフランジ部の肉厚と対応して、同様の肉厚となるように他の部分よりも径方向に突出するフランジ部を形成することもでき、また、円筒状部全体が一様の肉厚を有するように形成することもできる。シャフト構成部材の円筒状部の開口端部が、その肉厚が他の部分よりも厚くなるように径方向に突出するフランジ部を形成することにより、開口端部に径方向の肉厚が厚くなり、他のシャフト構成部材の端面と接合するときの接合面積が増大する。そのため、シャフト構成部材が強固に他のシャフト構成部材と接合されるため、中空シャフトの捻り強度が向上し、したがって、その耐用性も向上する。なお、中空シャフトに焼入れなどの熱処理を行う場合には、フランジ部の軸方向の長さを適切に形成しておくことにより、シャフト構成部材を接合する前にその円筒状部のフランジ部の端面を除く部分から他端側の中実の軸部に亘る範囲の部分をあらかじめ高周波誘導加熱などにより熱処理しても、摩擦圧接などによる接合時の熱による影響がない製品とすることができる。
請求項1の発明によれば、シャフト構成部材の円筒状部の開口端部と他のシャフト構成部材の端面との接合面積が増大することから、強固に接合することができる。そのため、捻り強度などの強度保証が向上し、したがって、その耐用性も向上した中空シャフトを提供することができる。
また、請求項2の発明によれば、中間加工品を押出し成形することなどにより所定の厚さを有するフランジ部と所定の軸方向長さを有する円筒状部とを一体に形成してなるシャフト構成部材を成形するため、強度が保証されたシャフト構成部材を安価で成形することができる。そして、シャフト構成部材の円筒状部の開口端部と他のシャフト構成部材の端面との接合面積が増大することから、強固に接合することができる。そのため、捻り強度などの強度保証が向上し、したがって、その耐用性も向上する中空シャフトの製造方法を提供することができる。
最初に、本発明の中空シャフトの製造方法を実施するための最良の形態を、主に図1および図2に基づいて詳細に説明する。なお、図において、同一符号は同様の部分または相当する部分に付すものとする。
本発明は、概略、軸方向に分割して成形されて少なくとも端部に位置するシャフト構成部材1が、一端側に円筒状部10を形成されると共に、他端側に中実の軸部11を形成されており、シャフト構成部材1の円筒状部10の開口端面を他のシャフト構成部材の端面と接合することにより、中空部が形成されてなる中空シャフトSの製造方法であって、一端側に大径部20が形成されると共に、他端側に中実の軸部11となる小径部21が形成されており、大径部20には、端面に開口して円筒状部10となる所定の深さの穴22と、この穴22の開口端部に軸方向に所定の厚さTaよりも厚い厚さTbに形成されたフランジ予備部23と、を有する中間加工品1’を形成し、次いで、中間加工品1’のフランジ予備部23を軸方向に加圧することによりこのフランジ予備部23の材料を流動させて、所定の厚さTaを有するフランジ部13を開口端面に形成すると共に、所定の軸方向長さを有する円筒状部10を形成してシャフト構成部材1を成形し、その後、シャフト構成部材1の円筒状部10のフランジ部13を含む開口端面Fを他のシャフト構成部材1、2、3、4の端面F、Fa、Fb、Fcなどと接合するものである。
図1の(a)に示すように、中間加工品1’は、一端側(図1の上方)に後に円筒部10とされる大径部20が形成されると共に、他端側(図1の下方)に中実の軸部11となる小径部21が形成されている。そして、大径部20には、端面に開口して円筒状部10となる穴22と、この穴22の開口端部に形成されたフランジ予備部23と、が形成されている。穴22は、成形しようとするシャフト構成部材1の円筒状部10の内径とほぼ同径で、所定の深さに形成されている。また、フランジ予備部23は、シャフト構成部材1の成形しようとするフランジ部13とほぼ同径で、且つ、成形しようとするフランジ部13の軸方向の厚さTa(図1の(a))よりも所定量(後述する)だけ大きい厚さTbに成形されている。
このように成形された中間加工品1’は、この実施の形態の場合、ダイ30内に配置され、パンチ31がフランジ予備部23に当接されて軸方向に加圧される。ダイ30は、中間加工品1’の大径部20と対応して形成された円筒状部成形部30aと、成形するシャフト構成部材1のフランジ部13と対応して形成されたフランジ部成形部30bとが設けられている。また、パンチ31は、全体がシャフト構成部材1の成形しようとするフランジ部13と(すなわちダイ30のフランジ部成形部30bと)ほぼ同じ径で形成されており、その先端面には、シャフト構成部材1の成形しようとする円筒状部10の内径と(すなわち、中間加工品1’の穴22の内径と)同じ外径で、且つ、中間加工品1’に形成されている穴22よりも軸方向に短い長さを有する内径維持部31aが設けられている。なお、図1に符号32で示されたものは、ノックアウトピンである。ダイ30内に配置された中間加工品1’は、パンチ31が相対的に下降されると、最初にその穴22にポンチ31の内径維持部31aが挿入され、次いで、穴22の開口端部に形成されたフランジ予備部23にポンチ31の内径維持部31aの基端部周囲の先端面が当接され加圧される。これにより、中間加工品1’は、その穴22に内径維持部31aが挿入されて穴22の内径が変動されることなく、そのフランジ予備部23の材料がフランジ部成形部30bから円筒状部成形部30aへと押出されるように流動し、設定された厚さTaを有するフランジ部13と所定の長さを有する円筒部10と中実の軸部11とが一体に成形されたシャフト構成部材1が製造されることとなる。したがって、従来の技術における冷間鍛造と比較して、円筒部10を軸方向に長く安定した品質で成形することができる。なお、フランジ予備部23の軸方向の厚さTbは、円筒状部10を成形すべく大径部20を延長させる長さに基づいて設定される。すなわち、フランジ予備部23の厚さTbにより算出される体積から、成形されるフランジ部13の設定された厚さTaにより算出される体積を差し引いた体積が、円筒状部10を成形すべく大径部20を延長させる長さにより算出される体積と等しくなるように設定される。
このようにして成形されたシャフト構成部材1は、一端側に円筒状部10が形成されると共に、他端側に中間加工品1’の小径部21により中実の軸部11が形成されており、円筒状部10の開口端部には径方向外側に所定量だけ突出するフランジ部13が一体に形成されている。そのため、かかるシャフト構成部材1の端面Fを、図2に示したように他のシャフト構成部材として同様に構成されたシャフト構成部材1の端面F、図3に示したようにシャフト構成部材1、1の間に介在される他のシャフト構成部材として円筒状部材2の端面Fa、あるいは、図4に示すように中実のシャフト構成部材3の端部15の端面Fb、図5に示すような形状の他のアッシーの構成要素を含む形状を有するシャフト構成部材4の端部15の端面Fcなどと摩擦圧接などにより接合する場合でも、シャフトS全体の重量を大幅に増加させることなく、シャフト構成部材1の接合する端面Fの面積だけを増加させることができる。したがって、同様のシャフト構成部材1、1のフランジ部13、13同士、または両端に位置されるシャフト構成部材1、1と中間に介在される他のシャフト構成部材である円筒状部材2のフランジ部13、14同士、あるいは、シャフト構成部材1のフランジ部13と中実のシャフト構成部材3の端部15同士、シャフト構成部材1のフランジ部13と他のシャフト構成部材4の端部16同士など、シャフト構成部材1と他のシャフト構成部材1〜4などが強固に接合された中空シャフトSが製造されるため、その捻り強度などの強度保証を向上させることができ、その結果として耐用性も向上させることができる。なお、図3では、円筒状部材2は、両端にフランジ14を有する場合を示したが、軸方向の長さが短いなどの条件によっては、フランジ14を設けることなく、全体がシャフト構成部材1のフランジ13と同じ肉厚で成形されたものであってもよい。また、円筒状部材2は、従来の技術のような継ぎ目を有する鋼管を使用することなく、シャフト構成部材1と同様に、材料を流動させて円筒状部を形成する押出し成形などにより継ぎ目のない部材として成形することが望ましい。円筒状部材2の長さは、中空シャフトS全体の長さやシャフト構成部材1の長さに応じて設定することができる。
摩擦圧接によってシャフト構成部材1を他のシャフト構成部材1〜4などと接合した場合には、フランジ部13の外側および円筒状部10の開口内側にもバリが生じることとなるが、外側に生じたバリは切削などによって容易に取り除く処理を行うことができ、また、内側に生じたバリBは中空シャフトSの密閉された内部であるために取り除かなくともそのシャフトSを使用するにあたって影響を及ぼすことがないため、かかるバリBを除去するような処理を特に行う必要はない。
なお、中空シャフトSの両端に位置するシャフト構成部材1、1の軸部11には、必要に応じてスプラインやギヤが形成され、焼入れなどの熱処理が行われる。そこで、本発明では、中空シャフトSに焼入れなどの熱処理を行う場合には、フランジ部13の軸方向の長さ(厚さ)Taを適切に形成しておくことにより、図2に示したように、シャフト構成部材1を他のシャフト構成部材1〜4などと接合する前に、摩擦圧接などによって接合される部分となる円筒状部10のフランジ部13の端面F近傍を除いて、フランジ部13から他端側の中実の軸部11に亘る範囲Qのうちの必要な部分にあらかじめ高周波誘導加熱などによって熱処理を行っておくこともできる。これにより、フランジ部13の端面F近傍の摩擦圧接などの接合時の熱による影響がない中空シャフトSを得ることができる。
本発明の中空シャフトに使用されるシャフト構成部材を成形する工程を説明するために示した一実施の形態の断面図である。 本発明の中空シャフトの実施の一形態を示す部分断面図である。 本発明の中空シャフトの別の実施の形態を示す部分断面図である。 本発明の中空シャフトのさらに別の実施の形態を示す部分断面図である。 本発明の中空シャフトのさらに別の実施の形態を示す部分断面図である。 従来の一体型中空シャフトを示す断面図である。 従来のパイプ接合型中空シャフトを示す一部断面図である。 従来の1箇所接合型中空シャフトを示す一部断面図である。
符号の説明
1:シャフト構成部材、 1’:中間加工品、 2〜4:他のシャフト構成部材、10:円筒状部、11:軸部、13:フランジ部、 14:フランジ部、 F:端面、 20:大径部、 21:小径部、 22:穴、 23:フランジ予備部、 Ta:フランジ部の軸方向の厚さ、 Tb:フランジ予備部の軸方向の厚さ

Claims (2)

  1. 軸方向に分割して成形されて端部に位置するシャフト構成部材が、一端側に円筒状部を形成されると共に、他端側に中実の軸部を形成されており、前記シャフト構成部材の円筒状部の端面を他のシャフト構成部材の端面と接合することにより、中空部が形成されてなる中空シャフトであって、
    前記円筒状部の開口端部に径方向に突出するフランジ部を形成したことを特徴とする中空シャフト。
  2. 軸方向に分割して成形されて端部に位置するシャフト構成部材が、一端側に円筒状部を形成されると共に、他端側に中実の軸部を形成されており、前記シャフト構成部材の円筒状部の開口端面を他のシャフト構成部材の端面と接合することにより、中空部が形成されてなる中空シャフトの製造方法であって、
    一端側に大径部が形成されると共に、他端側に中実の軸部となる小径部が形成されており、大径部には、端面に開口して円筒状部となる所定の深さの穴と、該穴の開口端部に軸方向に所定の厚さよりも厚く形成されたフランジ予備部と、を有する中間加工品を形成し、
    該中間加工品のフランジ予備部を軸方向に加圧することにより該フランジ予備部の材料を流動させて、所定の厚さを有するフランジ部を開口端面に形成すると共に、所定の軸方向長さを有する円筒状部を形成してシャフト構成部材を成形し、
    該シャフト構成部材の円筒状部のフランジ部を他のシャフト構成部材の端面と接合することを特徴とする中空シャフトの製造方法。
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