JP2005163865A - シリンダヘッドガスケット - Google Patents

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Abstract

【課題】シム及びセンサ付シリンダヘッドガスケットを企図するに当り、シリンダヘッドやシリンダブロックがガスケット介装面の表面形状に追従変形でき、しかも冷却水の漏れに起因したセンシング機能低下の不都合が生じない優れたものとする。
【解決手段】 ボア孔1a付の金属板製ガスケット本体1と、ボア孔1a周辺部に積層配置される環状シム部材2とを有して成るシリンダヘッドガスケットAにおいて、ガスケット本体1は、芯金3と、その上下に積層一体とされた絶縁層4と、この絶縁層4の外面に被着形成された保護層5とから成り、シリンダブロックとシリンダヘッドとの間に組付けられて一体化された状態では、芯金3のボア孔側端部がボア孔1aに臨み、かつ、その他端部が外部に露出するように構成され、シム部材2の外表面、及びガスケット本体1の両面に、ダイヤモンド状硬質炭素膜による膜層8を形成する。
【選択図】図2

Description

本発明は、シリンダブロックとシリンダヘッドとの間に介装されて、これら両者間をシールするシリンダヘッドガスケットに係り、詳しくは、シリンダボアに対応したボア孔が形成された金属材から成るガスケット本体と、ボア孔の周辺部に積層配置される環状で金属材等から成るシム部材と、を有して成るシリンダヘッドガスケットに関する。
エンジンにおけるシリンダブロックとシリンダヘッドとの間に介装されるシリンダヘッドガスケットとして、ステンレス鋼板等によるガスケット本体と、このガスケット本体におけるボア孔の周辺部に積層配置される環状で金属製やセラミック製等のシム部材と、を有した構造のものがある。
これは、厳しい耐圧性、シール性の要求されるシリンダヘッドガスケットのシリンダボア部分に環状のシム部材を設けて、そのボア部分の厚さをその他の部分よりも大とすることにより、シリンダボア部分におけるガスケットの面圧を高くして、それらの要求に答えられるようにしたものである。このようなシリンダヘッドガスケットとしては、例えば、特許文献1において開示されたものが知られている。
また、シリンダヘッドガスケットに関する別の技術として、センサ機能付きのものがある。即ち、シリンダヘッドガスケット内に、線状若しくはプローブ状のセンサを絶縁配設させたものが従来から知られており、このような例としては、特許文献2や特許文献3に開示されたイオンセンサ付ガスケットが知られている。このようなイオンセンサ付ガスケットは、シリンダヘッドとシリンダブロックとの間に挟装されて、本来のガスケットとしての機能を奏すると共に、イオンセンサの電極先端を燃焼室内に臨設させ、該電極と接地電極としてのシリンダヘッド或いはシリンダブロック等との間に電位をかけ、電極先端に火炎が到達した瞬間の電流値を計測することにより燃焼室の燃焼状態を検出する機能をも奏するものである。
このように、イオンセンサを、シリンダヘッドとシリンダブロックとの間に挟装されるガスケット内に配設するようにすると、センサの配設位置の制約がなくなるので、要求部位の燃焼状態を高精度に検出することが可能となり、自動車用エンジン等に広く採用されるようになった。
特開2000−145968号公報
そこで、シム付きのシリンダヘッドガスケットにおいて、センサ付きガスケットの構造を採り入れることにより、シール性向上の利点に加えて、燃焼室のセンシング機能の兼用化という利点も得られ、より総合機能に優れる高機能化されたシリンダヘッドガスケットを実現することが計画された。この計画を実現するに当り、これらの各技術の個々における問題点を解決させることが肝要である。
即ち、前記前者の従来技術によるシム付きのシリンダヘッドガスケットでは、高度のシール性を要するシリンダボア部分の締圧を高めて、ガスケットの封塞性能を向上させることが可能となる利点がある。その反面、シム部材の存在により、シリンダヘッドをシリンダブロックにボルトによって締付けた場合、シム部材が設けられたシリンダヘッドガスケットのシリンダボア部分の厚みが厚いために、シリンダヘッド及びシリンダブロックにおけるこれら両者が互いに対面する側の表面形状に追従変形できないようになり、シリンダヘッドにおける燃焼室の周囲部分における面圧分布が不均一になり易い、という傾向がある。
それによってシリンダボアの変形が所期以上に大きくなり、ピストンの摩擦抵抗が大きくなって、エンジンオイルの消費量が多くなるとか、所期通りの出力が得られないといった不都合のおそれが考えられる。また、シム部材は金属やセラミック等の硬い部材であることから、シリンダヘッドの微細な隙間にまで完全に対応させてシールするには無理があるとともに、場合によっては所期のシール性が発揮されないおそれもあり、その点でも改善の余地が残されていた。
また、前記後者の従来技術によるセンサ付きのシリンダヘッドガスケットでは、次のような課題があった。即ち、エンジンに冷却水を流さない状態での燃焼試験において、センサによるセンシング機能を確認すると、燃焼サイクル毎にイオン電流の変化が見られ、センサ付ガスケットとして正常に機能していることが知見された。
ところが、エンジンに冷却水を流した状態、つまりは実際の使用状況に近い状態での燃焼試験において上記のセンシング機能を確認すると、イオン電流のベース値が上昇し、かつ、燃焼サイクル毎のイオン電流の変化が減少或いは無くなったりすることがあり、センサ付ガスケットとして正常に機能していないことがあったのである。
その原因としては、冷却水を流す状態において不都合が生じたことから、冷却水の微少な漏れがあり、その漏れた冷却水によって電気絶縁性が低下したためと考えられる。
このような状況に鑑みることにより、本発明は、シム付のシリンダヘッドガスケットにセンサ付シリンダヘッドガスケットの構造を採用して、シール性向上とセンサ機能の兼用化との双方の利点を得るに当り、シリンダヘッドやシリンダブロックがガスケット介装面の表面形状に追従変形できないことによる前述の種々の不都合や、冷却水の漏れに起因したセンシング機能低下の不都合が生じないようにすることを目的とする。
請求項1の構成は、シリンダボアに対応したボア孔が形成された金属材から成るガスケット本体と、前記ボア孔の周辺部に積層配置される環状のシム部材と、を有して成るシリンダヘッドガスケットにおいて、
前記ガスケット本体は、導電性金属基板層から成る前記金属材と、その上下に積層一体とされた絶縁層とから構成され、シリンダブロックとシリンダヘッドとの間に組付けられて一体化された状態では、前記金属材のボア孔側端部が前記シリンダボアに臨み、かつ、その他端部が外部に露出するように構成され、
上下の前記絶縁層のうちの少なくとも一方が、ダイヤモンド状硬質炭素膜による膜層に形成されるか、及び/又は前記シム部材の外表面に前記膜層が形成されていることを特徴とする。
請求項2の構成は、シリンダボアに対応したボア孔が形成された金属材から成るガスケット本体と、前記ボア孔の周辺部に積層配置される環状のシム部材と、を有して成るシリンダヘッドガスケットにおいて、
前記ガスケット本体は、導電性金属基板層から成る前記金属材と、その上下に積層一体とされた絶縁層と、この絶縁層の外面に被着形成された保護層とから構成され、シリンダブロックとシリンダヘッドとの間に組付けられて一体化された状態では、前記金属材のボア孔側端部が前記シリンダボアに臨み、かつ、その他端部が外部に露出するように構成され、
前記シム部材の外表面、及び/又は前記ガスケット本体の片面又は両面に、ダイヤモンド状硬質炭素膜による膜層が形成されていることを特徴とする。
請求項3の構成は、請求項2において、
前記ガスケット本体には、前記金属材に対して絶縁され、かつ、一端が前記ボア孔に臨み、他端が外部に露出する導電性金属材の複数が、互いに絶縁状態で前記金属材と前記絶縁層との間において並設されていることを特徴とする。
請求項4の構成は、シリンダボアに対応したボア孔が形成された金属材から成るガスケット本体と、前記ボア孔の周辺部に積層配置される環状のシム部材と、を有して成るシリンダヘッドガスケットにおいて、
前記ガスケット本体は、前記金属材と、その上下に積層一体とされた絶縁層と、この絶縁層の外面に被着形成された保護層とから構成されるとともに、そのボア孔側端部に薄膜センサが埋設配備され、
前記シム部材の外表面、及び/又は前記ガスケット本体の片面又は両面に、ダイヤモンド状硬質炭素膜による膜層が形成されていることを特徴とする。
請求項5の構成は、請求項4において、
前記薄膜センサが、前記ガスケット本体における前記金属材と前記シム部材との間に装備されていることを特徴とする。
請求項6の構成は、請求項4又は5において、
前記ガスケット本体には、前記薄膜センサが前記ボア孔の周りに互いに間隔を空けて複数並設配備されていることを特徴とする。
請求項7の構成は、請求項1〜6のいずれかにおいて、
前記ガスケット本体における前記ボア孔の周辺部に、環状で、かつ、ガスケット厚み方向に突出したビード部が形成されていることを特徴とする。
請求項1のシリンダヘッドガスケットにおいては、導電性金属基板層から成る金属材のボア孔側端部がボア孔内に臨み、かつ、その他端部が外部に露出するから、この金属材により電気的信号を導出することができ、或いは金属材の空所部側端部にヒータ等を接続し、他端部より電圧を印加させれば、空所部内に電気的負荷を作用させることもできる。しかも、金属材は、その両面に絶縁層が形成されているから、シリンダブロックやシリンダヘッドの端面との間が電気的に絶縁され、電気的情報に基づく電気信号等がこの端面から漏出する懸念がなく、精度の高い電気信号の取出しや電気的負荷作用が可能となる。
例えば、シリンダヘッド及び/若しくはシリンダブロックを接地し、金属材の他端部に電源を接続して、両者間に電位(例えば90V)をかければ、エンジンの燃焼室内に臨設された電極としての金属材の端部に火炎が到着した瞬間にイオン状態の火炎帯を通じて回路が構成され、そのときの電流値をアンプにより増幅して情報処理部で処理することによって、燃焼室内の燃焼特性(燃焼時間、即ち燃焼が進んで行く時間)が検出される。つまり、金属材をイオンセンサとして機能させることが可能になる。
このように、エンジンの燃焼室内における燃焼特性(燃焼時間等)の検出以外に、前記金属材に適宜センサ等を接続する(具体的には後記する)ことにより、燃焼室内の温度、圧力、振動、ガス濃度、ガスの成分、或いは燃料の濃度、密度等を電気信号に変換して取り出すことも可能である。そして、金属材を導通部材として利用することで、シリンダボア部位に設けた余熱用ヒータ等の電装手段に対して、シリンダブロックの外部から電流供給(電力供給)することもできる。
さて、ダイヤモンド状硬質炭素膜は、後述するように、耐摩耗性や低摩擦性等に優れるとともに、良好な絶縁性も有している。しかして、上下の絶縁層のうちの少なくとも一方が膜層に形成されるか、及び/又はシム部材の外表面に膜層が形成されているので、シリンダヘッドとシム部材又はガスケット本体、或いはシリンダブロックとガスケット本体とは滑りの良い状態で接触することになる。従って、シリンダヘッドガスケットを挟んだ状態で、シリンダヘッドをシリンダブロックに組付けるべく締上げると、押圧接触状態においてもシリンダヘッドとシム部材又はガスケット本体、或いはシリンダブロックとガスケット本体とが容易に相対滑り移動でき、シム部材の存在でボア周辺部が部分的に厚いガスケットの介装によるシリンダヘッドの変形が所期通りに行われるようになる。
故に、シム部材は、シリンダヘッドとシリンダブロックの接触する側の外面形状に追従変形できることとなり、シリンダヘッドにおける燃焼室の周囲部分における面圧分布が不均一になることが回避され、均一なものとなり、ピストンの摩擦抵抗が小さくなって、エンジンオイルの消費量が減少するとともに、所期通りの出力が得られるようになる、という効果を得ることができる。また、シリンダヘッドが所期通りに変形することから、その変形によるシリンダヘッドの強度改善効果も得られる利点もある。
そして、ダイヤモンド状硬質炭素膜による膜層が形成されたことにより、シリンダヘッドガスケットとシリンダヘッド又はシリンダブロックとのシール性がより改善され、冷却水が漏れるおそれが解消されるので、電気絶縁性が良好に維持される。その結果、検出データが不安定になることが無く、確実で安定した検出が行え、金属材によるセンサ機能が信頼性に優れる状態で発揮できるようになった。
請求項2のシリンダヘッドガスケットにおいては、請求項1の構成による前記効果を奏するとともに、次のような効果も得ることができる。即ち、シリンダブロック及びシリンダヘッドの端面と絶縁層との間に保護層が介在するから、これら端面及び絶縁層の表面に存在する小さな凹凸がこの保護層で充たされ、シール保持機能が一層顕著になるとともに、金属材がガスケットを補強する効果もある。
請求項3のシリンダヘッドガスケットにおいては、請求項2の構成による前記効果に加えて、金属材とは別に、複数の導電性金属材がガスケット本体内に並設装備されているから、それら導電性金属材を用いて複数のセンサ類を装備することを容易に行えるようになる。しかも、複数の導電性金属材どうしは、積層されるのではなく、並設されているから、ガスケットの厚みをあまり厚くならないようにすることができる利点がある。
ボア孔、即ち燃焼室における燃焼状況は均一なものでは無く、点火装置部位、吸気側部位、排気側部位等の各部位における燃焼状況は異なることが殆どであるから、このように、導電性金属材を複数設けて、周方向の複数箇所においてセンシングできるようにすれば、より詳細に状況把握できて、エンジンの燃焼室内の燃焼特性をより詳細に検出することが可能になる。また、種類の異なる複数の信号を同時に取り出すことも可能である。
請求項4のシリンダヘッドガスケットにおいては、請求項2における前述のイオンセンサ機能が薄膜センサに置換えられたものであり、ボア孔、即ち燃焼室内の圧力や温度を精度良く検出可能である。それによって、薄膜センサをノッキングセンサとして用いることにより、燃焼室における自動的な点火時期調整が行えるようにしたり、空燃費を理想的な値に維持させるといったことが可能になる。このセンシング機能以外については、請求項1の構成により前述の効果と同等の効果を奏することができる。
請求項5のシリンダヘッドガスケットにおいては、薄膜センサが、ガスケット本体における金属材とシム部材との間に装備されているから、よりボア孔、即ち燃焼室に近い位置においてセンシング機能させることができ、よりリアルな検出データを得ることができる。そして、表裏の両側が強度部材である金属材とシム部材とによってガードされているような状況になり、シリンダブロックとシリンダヘッドとの間に組み込まれて、ボルトによる強大な締付力がシリンダヘッドガスケットに作用しても、それによる悪影響が薄膜センサには及ばない利点もある。
請求項6のシリンダヘッドガスケットにおいては、請求項4又は5の構成によるいずれかの前記効果に加えて、ボア孔の周りに複数の薄膜センサが互いに間隔を空けてガスケット本体内に並設装備されているから、燃焼室内の部位によって異なる燃焼状況を詳細に得ることが可能になり、より検出精度にすぐれたセンシングが行えるようになる。しかも、複数の導電性金属材は、積層されるのではなく、並設されているから、ガスケットの厚みをあまり厚くならないようにすることができる利点もある。
請求項7のシリンダヘッドガスケットにおいては、ガスケット本体におけるボア孔の周辺部に、環状で、かつ、ガスケット厚み方向に突出したビード部が形成されているから、シリンダブロックとシリンダヘッドとの間に挟装して両者を締付け組立てる際、ビード部の圧縮による弾性変形を伴う復元弾力が、両者間の対向面に作用し、ガスケットを介在させたこれら相互の面圧が強固に維持される。従って、ボア孔のシール保持が極めて良好になされるとともに、シール性も向上するようになる。
以下、本発明の実施の形態を、自動車等に搭載される内燃機関に適用自在なシリンダヘッドガスケットとして、図面に基づいて説明する。
実施例1によるシリンダヘッドガスケットAの平面図を図1に示し、図1におけるZ−Z線断面図を図2に示してある。このシリンダヘッドガスケットAは、図3に示すように、シリンダブロック6とシリンダヘッド7との間に介装されて使用されるものであり、イオンセンサ付きのものに構成されている。即ち、このシリンダヘッドガスケットAは、シリンダボアSBに対応した円形のボア孔1aが形成された金属材から成るガスケット本体1と、ボア孔1aの周辺部に積層配置される環状でステンレス板から成るシム部材2とから構成されている。
ガスケット本体1は、薄いステンレス板で成る芯金(導電性金属基板層から成る金属材の一例)3と、その上下に積層一体とされた絶縁層4と、この絶縁層4の外面に被着形成された保護層5と、表裏の保護層(ミクロシールコーティング層等)5の外面に形成されたダイヤモンド状硬質炭素膜による膜層(以後、DLC膜層と呼ぶ)8とから成る七層構造のものに構成されている。そして、シリンダブロック6とシリンダヘッド7との間に組付けられて締付一体化された状態では、芯金3のボア孔側端部9がシリンダボアSBに臨み、かつ、その他端部10が外部に露出するように構成されている。
また、ガスケット本体1におけるボア孔1aの周辺部には、環状で、かつ、ガスケット厚み方向に突出したビード部11が形成されている。ビード部11は、ガスケット本体1の屈曲による***部であって、ガスケット本体1におけるシム部材2の積層側方向に突出しており、その突出高さはシム部材2の外表面を越える状態に設定されている。シム部材2は、ボア孔1aとほぼ同径の開口部を有したリング板状でステンレス材から成るものであり、その外表面にも前述したDLC膜層8が形成されている。
図1、図2に示すシリンダヘッドガスケットAにおいて、13はボルト孔であり、ボア孔1aはシリンダブロック7の円筒状孔であるシリンダボア7aとほぼ同径の大きさに形成されている。図1に仮想線で示すように、冷却水路用孔12が形成されているガスケットでも良い。尚、シム部材2に施されたDLC膜層8は、ガスケット本体1におけるDLC膜層8と共通のものである。
ここで、DLC膜層8の主要材質であるダイヤモンド状硬質炭素膜について説明する。ダイヤモンド状硬質炭素膜(DLC膜:ダイヤモンド・ライク・カーボン膜)は、耐久性があり、表面が滑らかなうえに下地材料への付着性が優れている。膜質は、緻密性に富んでおり、グラファイトや高分子カーボンのような構造の材料では透過できる溶液でも、緻密なDLC膜を浸透、通過することはできない。DLCはアモルファスであるため、ダイヤモンドの結晶構造のような長範囲規制性を有していない。硬度の点からダイヤモンドやサファイヤのような超硬材料のグループに分類されている。可視光線や赤外線を通し、電気抵抗が高く、低摩擦性や耐摩耗性に優れ、化学的に不活性である。
そして、室温でDLCの成膜が可能であるという利点がある。その成膜方法としては、スパッタリングとプラズマCVD法とを合体させ、傾斜的にDLC膜を生成するMe−DLC(メタルDLC:チタンやクロムをDLCに混合させる)を成膜するプラズマブースタースパッタリング法(PBS法)等がある。
以上のように、耐摩耗性や低摩擦性に優れるDLC膜層8がシム部材2の外表面に形成されているので、シリンダヘッド7とシム部材2とは滑りの良い状態で接触することになる。従って、シリンダヘッドガスケットAを挟んだ状態で、シリンダヘッド7をシリンダブロック6に組付けるべくボルト操作で締上げると、押圧接触状態においてもシリンダヘッド7とシム部材2とが容易に相対滑り移動できる状態であることから、シム部材2の存在によってボア周辺部がその他の部分よりも厚い形状のガスケットによるシリンダヘッド7の想定される変形が、所期通りに実現されるようになる。
その結果、シム部材2は、シリンダヘッド7とシリンダブロック6の接触する側の外面形状に追従変形できることとなり、シリンダヘッド7における燃焼室13の周囲部分における面圧分布が不均一になることが回避され、均一なものとなる。それによって、ピストン14の摩擦抵抗が小さくなって、エンジンオイルの消費量が減少するとともに、所期通りの出力が得られるようになる、という効果を得ることができる。また、シリンダヘッド7が所期通りに変形することから、その変形によるシリンダヘッド7の強度改善効果も得られる利点もある。
加えて、ガスケット本体1にもDLC膜層8が形成されているので、ビード部11及びガスケット本体1においても、シリンダブロック6並びにシリンダヘッド7との滑り性が良く、ボルト操作しての締付けによる追従変形がより円滑に行われるようになり、その点からもシリンダボアSBの面圧の均一化が促進される、という好ましい利点がある。
また、シリンダヘッド7とシム部材2との接触部は、シリンダヘッド7とDLC膜層8とが接するので、ステンレス等の金属製シム部材に直に接していた従来に比べて、シール性が改善される効果もある。
DLC膜層8は、図2や図3に示されるように、ダイヤモンド状硬質炭素(DLC)膜のみで成る単層構造の他、ダイヤモンド状硬質炭素(DLC)膜がMe−DLC膜上に積層された2層構造のものでも良い。また、図示は省略するが、シム部材2や保護層5等の母材に積層されるクロム中間層と、このクロム中間層に積層されるW−C傾斜合金化層と、最も外側に積層されるW含有のダイヤモンド状硬質炭素膜とで成る三層構造でも良い。
DLC膜層8は絶縁性を有しているので、ガスケット本体1としては、芯金3と、その上下に積層一体とされた絶縁層4と、この絶縁層4の外面に被着形成されたDLC膜層8とによる五層構造のものに構成すること、すなわち、保護層5に代えてDLC膜層8とした構造も可能である。
さて、ガスケット本体1は、図1、図2に示すように、ボア孔1aの内周縁部においては、芯金3がわずかに突出するよう形成された突出部9が形成され、一方、外周部にはこの芯金3が一部露出する露出部10が形成されている。この突出部9により、後述するイオンセンサISが構成されている。
ガスケット本体1において、芯金3としては、厚みが0.05〜0.5mmの低炭素鋼板、ステンレス板、アルミニウム板、銅板から選ばれたいずれかの金属薄板が望ましく採用されるものであり、ここでは前述のようにステンレス材を用いている。また、絶縁層(電気絶縁層)としては、その層厚が0.1μm〜0.5mmであり、プラスチック層、セラミックス(珪酸或いはアルミナなど)層、セラミックス繊維層、ダイヤモンド・ライク・カーボン層、岩綿層、接着剤層、或いは芯金3の表面を金属表面処理剤で処理することにより形成された処理層のいずれかの層が望ましく採用され、芯金3の両面に一体に形成される。この金属表面処理剤は、防錆剤、表面硬化剤、表面潤滑剤、摩擦磨耗低減剤或いはメッキであり、芯金を保護し或いは馴染み性を確保する為に用いられると共にこの処理剤の処理により形成された処理層は電気絶縁層をなす。
保護層5であるミクロシールコーティング層としては、その層厚が1μm〜0.5mmであり、無機粉末材を含むゴム材、プラスチック材若しくは接着剤のいずれかから選ばれた層が望ましく採用され、芯金3の表面に被着一体に形成される。更に具体的には、グラファイトにバインダーとして合成樹脂を混入させた層、或いはシリカ、炭酸カルシウム、酸化マグネシウム、酸化アルミニウム等を充填材として混合した合成樹脂層やシリコーン等のゴム層等が採用される。
次に、シリンダヘッドガスケットAをエンジンに組み込んだ場合について、図3及び図4を参照して説明する。Eはエンジンであり、シリンダブロック6の上にシリンダヘッドガスケットAを配し、これを挟装するようにシリンダヘッド7を載置して締付け組立てられる。14は,シリンダブロック6のシリンダボアSB内を上下往復動するピストンであり、このピストン14の上端とシリンダヘッド7の下面で形成される空間が燃焼室13とされる。17は、シリンダブロック6に掘設形成された冷却媒体流通用穴であり、シリンダブロック6の上端面で開口している。この冷却媒体流通用穴17には、水、不凍液、油等が供給される。
前記のように締付け組立てられたエンジンEにおいては、シリンダブロック6とシリンダヘッド7との対向面が、シリンダヘッドガスケットAにより、燃焼室13内の燃焼ガスが外部に漏出しないよう完全にシールされる。特に、シム部材2やビード部11等が、締付の際に図4のように弾性変形し、その復元反力によりシリンダブロック6とシリンダヘッド7との対向面間の面圧が、介在されたシリンダヘッドガスケットAにより強固に維持される。
また、これらの対向面には、DLC膜層8が圧接されることになるから、この対抗面に存在する小さな凹凸にDLC膜層8を構成する部分(或いは、それに加えて保護層5を構成する部分)が充たされ、前述したようによりシール性が高まり、冷却媒体の漏れをも阻止する。また、絶縁層4もその形成過程で表面処理等が施される為に、表面にミクロの凹凸が生じるが、保護層5はそのミクロな凹凸をも充たし絶縁層4に密着一体とされる。この保護層5は、ミクロな凹凸を充たすだけではなく、絶縁機能も奏するものである。そして、芯金3は、その両面に一体とされた絶縁層4によって、前記対向面と電気的絶縁状態とされる。
芯金3の突出部9は、燃焼室13内に臨み、イオン電流検出用の燃焼ガス側電極とされる。この燃焼ガス側電極として燃焼室13内に臨む突出部9は、ボア孔1aの内周縁の全ての部分(図1参照)でも良く、一部であっても良い。また、芯金3の露出部10には、エンジンEが組立てられた時には、図3に示すように、燃焼状況検出手段Bが接続される。尚、図4は、図3のX部分を拡大して示したものである。
燃焼状況検出手段Bは、図4に示すように、露出部10に接続される電源18、アンプ19、信号処理部20、及び電源とアンプ19との間に一端が導通され、かつ、他端がアース(接地)21される抵抗Rから構成されている。シリンダブロック6及びシリンダヘッド7は、共にアース21されているが、どちらか一方のアース21であっても良い。
斯くして、電源18をして、露出部10と接地電極としてのシリンダブロック6及びシリンダヘッド7との間に、例えば90Vの電位をかけると、燃焼室13に臨設された電極としての突出部9に火炎が到達した瞬間にイオン状態の火炎帯を通じて回路が形成され、そのときの電流値をアンプ19により増幅して信号処理部20で処理することによって、燃焼室13内の燃焼特性(燃焼時間等)が検出される。芯金3は、シリンダヘッドガスケットAの芯材として機能すると共に、燃焼室13内の火炎のイオンセンサISとしても機能する。
シリンダヘッドガスケットAの表面にコーティングされたDLC膜層8の前述した機能により、シリンダブロック6とシリンダヘッド7とのシール性に一層優れているので、冷却用媒体の漏れ出しが解消され、それがイオンセンサISによる検出状況に悪影響を与えることが生じない。従って、イオン電流のベース値が上昇したり、燃焼サイクル毎のイオン電流の変化が減少或いは無くなったりする不都合が無くなり、イオンセンサIS付きのシリンダヘッドガスケットAとして正常に機能するものが得られる。
実施例2によるシリンダヘッドガスケットAは、実施例1によるシリンダヘッドガスケットから、上下の絶縁層4及び保護層5を省略したようなものである。即ち、図5に示すように、芯金3の両側にDLC膜層8が直接に積層一体化されるとともに、芯金3に直接積層されたシム部材2の外表面及び外周側面にもDLC膜層8が形成されている。DLC膜層8には優れた電気絶縁性があるので、このように、芯金3に直に積層することが可能である。
そして、図示しないが、図5に示すシリンダヘッドガスケットAにおいて、下側の膜層8を絶縁層4(図2参照)に置換えた構造や、上側の膜層8を絶縁層4(図2参照)に置換えた構造、或いは、シム部材2の外表面にのみDLC膜層8が積層され、芯金3の上下の膜層8は絶縁層4(図2参照)に置換えた構造、としても良い。また、図示は省略するが、芯金3を、各ボア孔1a毎に(各シリンダボア毎に)分割した個割り芯金(後述の実施例3において説明される、図6の仮想線で示す構造を参照)として、各シリンダボア毎にイオンセンサISが装備される構造を採ることが可能であり、このようにすれば、各シリンダボア毎に独立して、より正確な検出情報を得ることができる。
つまり、この実施例2によるシリンダヘッドガスケットAは、シリンダボアに対応したボア孔1aが形成された金属材3から成るガスケット本体1と、ボア孔1aの周辺部に積層配置される環状のシム部材2と、を有して成るものにおいて、ガスケット本体1は、導電性金属基板層から成る金属材3と、その上下に積層一体とされた絶縁層8,8とから構成され、シリンダブロックとシリンダヘッドとの間に組付けられて一体化された状態では、金属材3のボア孔側端部がシリンダボアに臨み、かつ、その他端部が外部に露出するように構成され、上下の絶縁層8,8の両方が、ダイヤモンド状硬質炭素膜による膜層に形成され、及びシム部材2の外表面にも膜層8が形成されている。
実施例2によるシリンダヘッドガスケットAは、薄膜センサ付きガスケットであり、図6に平面図が、図7に薄膜センサ部分の断面図が夫々示されている。図8には薄膜センサの平面図が示され、図9には、図8におけるY−Y線断面図が示されている。また、図10は、エンジンに組込まれた使用状態におけるシリンダヘッドガスケットAの断面図を示している。
この薄膜センサ付きシリンダヘッドガスケットAは、基本的には、実施例1によるシリンダヘッドガスケットAのイオンセンサISを薄膜センサUSに置き換えたものであり、主に実施例1との違いの部分について説明するものとする。従って、同じ部分には同じ符号を付すものとし、その説明も割愛する。
実施例2によるシリンダヘッドガスケットAは、図6〜図10に示すように、ガスケット本体1の両外表面、及びシム部材2の外表面にDLC膜層8がコーティングされたものであり、芯金3に対してシム部材側の絶縁層4と保護層5とに跨り、かつ、ボア孔1aに極めて近接した位置、即ちシム部材2の平面視範囲内の位置において、薄膜センサUSがガスケット本体1内に埋設装備されている。
但し、ボア孔1aに臨む突出部9(図1,2,4参照)や、外部に露出する露出部10は(図1,2,4参照)は形成されていない。尚、図9においては、芯金3やDLC膜層8等は省略してある。
薄膜センサUSは、図7〜図9に示すように、チタン又はマンガニン材から成る平面上において複数回往復に折り返された形状のセンサ本体23から成り、これから取出される一対のリード線22が装備されている。センサ本体23は、絶縁層4と保護層5との間に位置する状態の横臥姿勢で埋設されており、各リード線22は、絶縁層4と保護層5との間に配策されてガスケット本体1外に取り出され、一方のリード線22は露出部10として機能し、他方のリード線22はアース21される。
薄膜センサUSを用いた燃焼状況検出手段Bは、図10に示すように、薄膜センサUSと3個の抵抗r1,r2,r3とから成るホイートストン・ブリッヂ回路25と、電源18と、信号処理部20とから構成されている。つまり、薄膜センサUSによる電気的情報を電気信号に変換して取出してホイートストン・ブリッヂ回路25で増幅させ、信号処理部20で各種の表示信号に感度良く変換させることができる。センサ本体23がチタンの場合には圧力を、マンガニンの場合には温度を精度良く検出可能である。
薄膜センサUSをノッキングセンサとして用い、燃焼状態検出手段にCPUを組込むことにより、各シリンダボア6a毎に自動的に点火時期調整が行えるようにする制御回路や、失火センサとして用いて、空燃費を理想的な値に維持させる制御回路を構成することが可能である。
また、ガス漏れセンサはガスケット内部に埋設されているので、シリンダブロックとシリンダヘッドとの締付けにより、シリンダヘッドガスケットに生じる面圧、温度を精度良く検出可能である。これにより、組み付け時の面圧の診断が可能であり、面圧の異常低下の検出によって、シール性の診断(シール診断)が行えるガス漏れセンサとして用いることも可能である。
薄膜センサUSとしては、圧力により比抵抗が変化することを利用したピエゾ抵抗式圧力センサ、空燃比を検出する半導体チタニアO2センサ、温度測定と抵抗値測定を目的とするイットリア系ペロブスカイト半導体を用いたセンサ、圧力−電圧変換素子としてのシリコーンひずみゲージ、或いは振動検出用のノックセンサとして構成可能である。
尚、図7に仮想線で示すように、芯金3にボア孔1aに臨む突出部9と、露出部10(図1等参照)とを併設し、薄膜センサUSに加えて、前述したイオンセンサISをも装備した構成とすることが可能である。
また、図6に仮想線で示すように、芯金3を、各ボア孔1a毎に互いに絶縁されるように分割された3個の個割り芯金3aから構成し、かつ、各個割り芯金3a毎に外部に取出された露出部16を形成する。そして、各薄膜センサUSの一対のリード線22のうちの一方のリード線22は個割り芯金3aに導通接続し、他方のリード線22はアース21するという構造を採ることも可能である。
このようにすれば、個割り芯金3aが一方のリード線を兼ねるので、各ボア孔1a毎に薄膜センサUSを設けながらも、実装して外部に取出すリード線の数を半減できる利点がある。さらに、他方のリード線22を、DLC膜層8一部切欠いてシリンダブロック6又はシリンダヘッド7に接地させ、アースとする構造も可能である。
実施例4によるシリンダヘッドガスケットAは、図11、図12に示すように、ガスケット本体1には、芯金3に対して絶縁され、かつ、一端がボア孔1aに臨み、他端が外部に露出する導電性金属材31の複数が、互いに絶縁状態でいずれかの絶縁層4とその外側の保護層5との間において並設された多チャンネル化(例:5チャンネル化)されたイオンセンサ付きのシリンダヘッドガスケットAでも良い。尚、図12は、多チャンネル化の概念を示す図として描いてある。
図示は省略してあるが、各導電性金属材31の外端部である露出部16には、芯金3の場合と同様に導通用のリード線が接続されている。導電性金属材31は、ガスケット本体1内において屈曲させてあり、その取出し側である露出部15を、極力1箇所にまとめるように構成してある。つまり、導電性金属材31が5個ある場合には、図11に示すように、一所に5個の露出部16が並び、導電性金属材31が8個の場合には、一所に8個の露出部16が並ぶようになる。
燃焼室13における燃焼状況は均一なものでは無く、点火装置部位、吸気側部位、排気側部位等の各部位における燃焼状況は異なることが殆どであるから、このように、導電性金属材31を複数設けて、周方向の複数箇所においてセンシングできるようにすれば、より詳細に状況把握できて、エンジンの燃焼室内の燃焼特性をより詳細に検出することが可能になる。また、種類の異なる複数の信号を同時に取り出すことも可能である。尚、複数の導電性金属材31は、必ずしも均等角度毎に並設しなくても良い。例えば、部分的に精細な情報が欲しい箇所に導電性金属材31を集中的に配置するとか、信号線の取出し利便性の点からは、できるだけ一箇所に集めてある方が良い、といった具合である。
このように、並列型多チャンネルのガスケット構造とすれば、複数の導電性金属材31がガスケットの厚み方向には積層されないので、厚みを薄くすることができるとともに、数を多くしてのより多チャンネル化も可能である。そして、イオンプレーティング、スパッタリング等の技術によるÅ領域の薄膜が可能であり、高度な薄膜技術を活用することができる利点もある。
実施例5によるシリンダヘッドガスケットAは、図13に示すように、実施例3による薄膜センサ付のものを多チャンネル化したものである。即ち、薄膜センサUSを各シリンダボア(ボア孔1a)周りに8個(多数の一例)埋設装備するとともに、図12に示す構造と同様な構造により、芯金3と絶縁状態で8組のリード線対22を埋設装備し、その端部に露出部16を導通接続するのである。露出部16は、図13の右下端部に拡大図として示すように、一対の電極16a,16bから構成されている。
この実施例5や前述した実施例4によるシリンダヘッドガスケットAのように、複数の取出し側端部である露出部16をまとめて配置すれば、導電性金属材31とECU(エンジンコントロールユニット)とを導通接続させてインターフェースを構築する場合に、導電性金属材31に接続するリード線を短くまとめて取出し易く、配線接続として便利なコネクタが使い易い利点がある。
イオンセンサ付きのシリンダヘッドガスケットの平面図(実施例1) 図1のガスケットにおけるZ−Z線断面図 図1のガスケットが組込まれたエンジンの要部を示す縦断面図 図3のX箇所の拡大断面図と燃焼状態検出手段を示す図 イオンセンサ付きのシリンダヘッドガスケットの平面図(実施例2) 薄膜センサ付きのシリンダヘッドガスケットの平面図(実施例3) 図6のガスケットにおける薄膜センサ部分の断面図 薄膜センサ部分の平面図 図8のY−Y線断面図 図6のガスケットが組込まれたエンジン要部と燃焼状態検出手段を示す図 イオンセンサ付きで多チャンネル化されたシリンダヘッドガスケットの平面図(実施例4) 図11のガスケットの構造を示す断面斜視図 薄膜センサ付きで多チャンネル化されたシリンダヘッドガスケットの平面図(実施例5)
符号の説明
1 ガスケット本体
1a ボア孔
2 シム部材
3 芯金(導電性金属基板層)
4 絶縁層
5 保護層
6 シリンダブロック
6a シリンダボア
7 シリンダヘッド
8 DLC膜層(ダイヤモンド状硬質炭素膜による膜層)
11 ビード部
9,15 突出部
10,16 露出部
A シリンダヘッドガスケット
IS イオンセンサ
US 薄膜センサ

Claims (7)

  1. シリンダボアに対応したボア孔が形成された金属材から成るガスケット本体と、前記ボア孔の周辺部に積層配置される環状のシム部材と、を有して成るシリンダヘッドガスケットであって、
    前記ガスケット本体は、導電性金属基板層から成る前記金属材と、その上下に積層一体とされた絶縁層とから構成され、シリンダブロックとシリンダヘッドとの間に組付けられて一体化された状態では、前記金属材のボア孔側端部が前記シリンダボアに臨み、かつ、その他端部が外部に露出するように構成され、
    上下の前記絶縁層のうちの少なくとも一方が、ダイヤモンド状硬質炭素膜による膜層に形成されるか、及び/又は前記シム部材の外表面に前記膜層が形成されているシリンダヘッドガスケット。
  2. シリンダボアに対応したボア孔が形成された金属材から成るガスケット本体と、前記ボア孔の周辺部に積層配置される環状のシム部材と、を有して成るシリンダヘッドガスケットであって、
    前記ガスケット本体は、導電性金属基板層から成る前記金属材と、その上下に積層一体とされた絶縁層と、この絶縁層の外面に被着形成された保護層とから構成され、シリンダブロックとシリンダヘッドとの間に組付けられて一体化された状態では、前記金属材のボア孔側端部が前記シリンダボアに臨み、かつ、その他端部が外部に露出するように構成され、
    前記シム部材の外表面、及び/又は前記ガスケット本体の片面又は両面に、ダイヤモンド状硬質炭素膜による膜層が形成されているシリンダヘッドガスケット。
  3. 請求項2において、
    前記ガスケット本体には、前記金属材に対して絶縁され、かつ、一端が前記ボア孔に臨み、他端が外部に露出する導電性金属材の複数が、互いに絶縁状態で前記金属材と前記絶縁層との間において並設されているシリンダヘッドガスケット。
  4. シリンダボアに対応したボア孔が形成された金属材から成るガスケット本体と、前記ボア孔の周辺部に積層配置される環状のシム部材と、を有して成るシリンダヘッドガスケットであって、
    前記ガスケット本体は、前記金属材と、その上下に積層一体とされた絶縁層と、この絶縁層の外面に被着形成された保護層とから構成されるとともに、そのボア孔側端部に薄膜センサが埋設配備され、
    前記シム部材の外表面、及び/又は前記ガスケット本体の片面又は両面に、ダイヤモンド状硬質炭素膜による膜層が形成されているシリンダヘッドガスケット。
  5. 請求項4において、
    前記薄膜センサが、前記ガスケット本体における前記金属材と前記シム部材との間に装備されているシリンダヘッドガスケット。
  6. 請求項4又は5において、
    前記ガスケット本体には、前記薄膜センサが前記ボア孔の周りに互いに間隔を空けて複数並設配備されているシリンダヘッドガスケット。
  7. 請求項1〜6のいずれかにおいて、
    前記ガスケット本体における前記ボア孔の周辺部に、環状で、かつ、ガスケット厚み方向に突出したビード部が形成されているシリンダヘッドガスケット。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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