JP2005158575A - 燃料電池システム - Google Patents

燃料電池システム Download PDF

Info

Publication number
JP2005158575A
JP2005158575A JP2003397187A JP2003397187A JP2005158575A JP 2005158575 A JP2005158575 A JP 2005158575A JP 2003397187 A JP2003397187 A JP 2003397187A JP 2003397187 A JP2003397187 A JP 2003397187A JP 2005158575 A JP2005158575 A JP 2005158575A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
combustion
temperature
combustor
increase rate
fuel cell
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2003397187A
Other languages
English (en)
Inventor
Masahiro Usuda
昌弘 臼田
Karuki Hamada
香留樹 浜田
Tadashi Shoji
忠 庄子
Hisashi Mitsumoto
久司 光本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nissan Motor Co Ltd filed Critical Nissan Motor Co Ltd
Priority to JP2003397187A priority Critical patent/JP2005158575A/ja
Publication of JP2005158575A publication Critical patent/JP2005158575A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/30Hydrogen technology
    • Y02E60/50Fuel cells

Landscapes

  • Fuel Cell (AREA)

Abstract

【課題】
燃料電池システムの燃焼器において、通常燃焼時の温度範囲で異常燃焼を検知して、早期に燃焼器の運転を停止することを課題とする。
【解決手段】
燃焼器10の燃焼開始初期段階において、コントローラ20は燃焼温度検出手段13で検出された燃焼温度に基づいて燃焼器10内の昇温速度を演算し、この昇温速度が所定値未満のときは燃焼器10が異常燃焼であると判断して、燃焼器10への二次燃料ガスの供給を停止する。
【選択図】 図1

Description

この発明は、燃料ガス及び酸化剤ガスの供給を受けて発電する燃料電池システムに関する。
燃料電池車両等に搭載可能な燃料電池システムとしては、燃料電池の燃料極に燃料ガスとなる水素を、また空気極には酸化剤ガスとして空気を供給して、これらを反応させることにより発電電力を得ている。このような燃料電池システムにおいては、空気中に含まれる窒素の一部が電解質膜をリークして空気極から燃料極に至り、燃料ガスの循環経路内に蓄積することが知られている。また、燃料ガスとして用いられる水素ガス中の不純物が燃料ガスの循環経路内に混入することもある。こうした窒素等の不純物が燃料ガスの循環経路に蓄積されると、燃料極に供給される燃料ガスのガス分圧が下がるので発電効率が低下する。このため、一定時間毎、あるいは一定電力量を発電した後に、燃料ガス循環経路内の不純物濃度が高まった燃料ガスを循環経路外に排出している。この場合、水素を含む排ガスそのまま大気中に放出することは好ましくないので、燃焼触媒を備えた燃焼器で燃焼させてから大気中へ放出している。この燃焼器では、燃料ガスを燃焼させた際の排熱を熱交換して、システム起動時などに凍結した純水の解凍等に利用されることもある。
このような燃焼器は、通常燃焼時には約500℃ほどの高温で運転されるため、異常燃焼により燃焼温度がさらに上昇したときには、燃焼器の運転を直ちに止める必要がある。従来、燃焼器における異常燃焼を検知するための技術としては、排水素量に基づいて燃焼器での燃焼推定温度を演算する燃焼推定温度演算手段と、燃焼器の温度検出値と、前記燃焼推定温度との温度差を演算する温度差演算手段とを備え、この温度差が所定値を超えた場合には、燃焼器の燃焼温度が異常であると判断するものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2000−315516号公報
上記従来技術では、排水素量に基づいて燃焼器での燃焼温度を求めた理論値と、実際の温度検出値との差から、燃焼器の燃焼温度が異常であると判断するものであるため、システムが異常燃焼を判断した時には、通常燃焼時の温度範囲を超えてしまい、その時点で燃焼器の運転を停止しても、システムの温度がさらに高温に推移してしまう可能性があった。このように、従来技術による異常燃焼の検知では、通常燃焼時の温度範囲で異常燃焼を検知することは困難であるため、通常燃焼時の温度範囲内で異常燃焼を検知して、早期に燃焼器の運転を停止できるようにすることが求められていた。
本発明に係わる燃料電池システムは、少なくとも、燃料ガス及び酸化剤ガスの供給を受けて発電する燃料電池と、前記燃料電池に燃料ガスを供給する燃料ガス供給手段と、前記燃料電池に酸化剤ガスを供給する酸化剤ガス供給手段と、前記燃料電池から排出された二次燃料ガスおよび二次酸化剤ガスを燃焼させる燃焼器と、前記燃焼器内の燃焼温度を検出する燃焼温度検出手段とを備えたシステムであって、さらに、前記燃焼器の燃焼開始初期段階において、前記燃焼温度検出手段により検出された燃焼温度に基づいて、前記燃焼器内の昇温速度を演算する昇温速度演算手段と、前記昇温速度演算手段で演算された昇温速度が所定値未満のときは前記燃焼器内が異常燃焼であると判断して、前記燃焼器への二次燃料ガスの供給を停止する燃焼停止判断手段とを備えたコントローラにより制御されるものである。
本発明によれば、異常燃焼の特徴が顕著に現れる燃焼開始初期段階で検出した燃焼温度を用いて燃焼器の昇温速度を演算し、これが所定値未満であれば異常燃焼と判断するようにしているため、通常燃焼時の温度範囲内で、且つ早期に異常燃焼を検知して、燃焼器の運転を停止できる。
以下、本発明に係わる燃料電池システムを実施するための最良の形態について説明する。
図1は、本実施例に係わる燃料電池システムの構成を示すブロック図である。なお図1は、本発明の基本構成を説明するのに必要な部分のみを示した概略ブロック図であり、それ以外の構成、例えば冷却水、空気、水素、その他ガスの循環経路や制御系などについては図示を省略している。
燃料電池1は、電解質膜2の両側に燃料極3と空気極4とを配置した料電池セル構造体を図示しないセパレータで挟持し、これを複数積層して構成されている。本実施例では、燃料電池1で発電反応を発生するための燃料ガスとして水素ガス(以下、水素)を燃料極3へ供給し、また酸化剤ガスとして酸素を含む空気(以下、空気)を空気極4に供給する燃料電池システムについて説明する。
燃料電池1の燃料極3には、水素供給装置(燃料ガス供給手段)5から水素供給配管6を介して水素が供給され、空気極4には、空気供給装置(酸化剤ガス供給手段)7から空気供給配管8を介して空気が供給される。各供給配管の途中には加湿器9が接続され、水素と空気は加湿器9で加湿されて燃料電池1に供給される。
燃料電池1で水素と空気が反応すると、燃料極3からは消費されずに残ったアノードオフガス(二次燃料ガス)が排出される。また空気極4からは一部の空気が消費され、且つ発電により生成した水分を含むカソードオフガス(二次酸化剤ガス)が排出される。これらのガスは、アノードオフガス排出配管16、カソードオフガス排出配管18を介して燃焼器10へ送られる。
燃焼器10は、アノードオフガスとカソードオフガスとを混合して、燃焼に適した均一な混合ガスを生成するミキサー部11と、触媒部12aにより混合ガスを燃焼させる燃焼室12とで構成され、さらに、燃焼器10内の燃焼温度を検出する燃焼温度検出手段13を備えている。本実施例において、燃焼温度検出手段13は触媒部12aの後段に設けられている。
ミキサー部11としては、複数枚の多孔板からなる構造体を用いることができる。この構造体を用いることにより、アノードオフガスとカソードオフガスとの混合を促進させるとともに、多孔板の伝熱作用により内部で発生した熱を外壁へ逃がすことができるため、異常燃焼時における多孔板の溶損を防ぐことができる。燃焼器10の触媒部12aとしては、ハニカム構造体などを用いることができる。燃焼温度検出手段13としては、サーミスタ、熱電対などを用いることができる。
燃焼器10から排出された燃焼ガスは燃焼ガス排出配管15を経てシステム外に排気される。
コントローラ20は、システムの制御に必要な各種演算処理を実行するマイクロコンピュータ(図示しないCPU、メモリ、タイマ、入出力インターフェースなど)で構成され、システム各部に設けられた図示しない温度計、水位計、流量計、圧力計などから検出信号を入力するとともに、検出値をもとに演算処理を実行して、システム各部に配置された供給装置や調整弁などに制御信号を出力することで燃料電池システム全体を制御している。
図1において、空気供給装置7はコントローラ20からの制御信号により、図示しない空気コンプレッサの回転数が調整され、空気極4へ供給する空気圧力および空気流量が制御される。また、水素圧力調整弁21はコントローラ20からの制御信号により開度が調整されて、燃料極3へ供給する水素圧力および水素流量が制御される。
また、コントローラ20は、燃焼温度検出手段13により検出された燃焼温度に基づいて、燃焼器10内の昇温速度を演算する昇温速度演算手段としての処理と、燃焼器10の運転開始初期段階において前記昇温速度演算により演算された昇温速度が所定値未満のときは燃焼器10内が異常燃焼であると判断して、アノードオフガス排出配管16に設けられたアノードオフガス排出弁22を閉栓し、燃焼器10へのアノードオフガスの供給を停止する燃焼停止判断手段としての処理を実行する。なお、異常燃焼と判断してアノードオフガスの供給を停止した際に、同時にカソードオフガスの供給を停止するようにしてもよい。
ここで、コントローラ20において、燃焼器10内の昇温速度を演算する処理について説明する。
コントローラ20は、燃焼器10の燃焼開始(水素供給開始)から一定時間経過後の所定時間範囲における燃焼温度の変化率(degC/sec)を昇温速度として求める。本実施例においては、燃焼開始からの一定時間を4secとし、所定時間範囲を燃焼開始後、4〜8sec間としている。すなわち、本実施例における昇温速度は所定時間範囲、いわゆる燃焼開始後、4〜8sec間における燃焼温度の変化率(degC/sec)としている。昇温速度を演算するための温度計測は毎秒1回以上で行うことが望ましい。例えば、毎秒2回の温度計測を行い、燃焼開始後4〜4.5秒の間に20degC/secの温度変化があった場合は、昇温速度は40degC/secとなる。
続いて、コントローラ20において、燃焼器10へのアノードオフガスの供給を停止する判断の処理について説明する。
コントローラ20は、燃焼温度検出手段13で検出された燃焼温度が所定の上限温度未満であるかどうかを判断し、上限温度以上であるときは、異常燃焼と判断して燃焼器10へのアノードオフガスの供給を停止する一次停止処理と、前記一次停止処理の判断において、燃焼温度が所定の上限温度未満であるときには、次に昇温速度を演算する処理で得られた昇温速度が所定値未満かどうかを判断する昇温速度判断処理と、前記昇温速度判断処理の判断において、昇温速度が所定値未満であるときには、異常燃焼と判断して燃焼器10へのアノードオフガスの供給を停止する二次停止処理とを含む一連の処理を、一定時間毎に繰り返し実行する。
本実施例においては、一次停止処理における上限温度を700degCとし、昇温速度判断処理における昇温速度の所定値を30degC/secとしている。また、上記一連の処理を繰り返し実行する一定時間を1secとしている。
本実施例において、燃焼開始から1sec毎にコントローラ20で実行される処理は以下の通りとなる。
燃焼開始から4secまでの間においては、燃焼器10の燃焼温度が700degC以上かどうかを判断し、700degC未満であれば通常燃焼と判断して燃焼を継続する。700degC以上のときは、異常燃焼と判断して一次停止処理により燃焼器10へのアノードオフガスの供給を停止する。
燃焼開始後4〜8secの間では、最初に一次停止処理による燃焼温度の判断を行うが、ここで燃焼温度が700degC未満のときは、検出した燃焼温度をもとに昇温速度を演算し、この昇温速度が30degC/sec以上かどうかを判断する。そして、昇温速度が30degC/sec以上であるときは、通常燃焼と判断して燃焼を継続し、昇温速度が30degC/sec未満であるときは、異常燃焼と判断して二次停止処理により燃焼器10へのアノードオフガスの供給を停止する、一連の処理を、一定時間毎に繰り返し実行する。
燃焼開始から9sec経過以降においては、一次停止処理による燃焼温度の判断のみを行う。
すなわち、燃焼開始から3secまでの間は一次停止処理による燃焼温度の判断を行い、燃焼開始後4〜8sec間においては、一次停止処理による燃焼温度の判断に加えて、二次停止処理による昇温速度の判断を行い、9sec経過以降は一次停止処理による燃焼温度の判断のみを行うようにしている。
次に、本実施例のコントローラ20による異常燃焼検知の制御手順を、図2のフローチャートを参照しながら説明する。このフローチャートに示す異常燃焼検知のシーケンスは、1sec毎にコントローラ20のメインルーチンから呼び出されて実行されるサブルーチンとして構成されている。
燃焼器10の燃焼開始操作とともに、燃焼器10へ空気の供給が開始され、続いて水素が供給されることで燃焼開始となる。この燃焼開始と同時にコントローラ20は図示しないタイマによる計時を開始し、1sec毎に異常燃焼検知のシーケンスをスタートさせる。
異常燃焼検知のシーケンスがスタートすると、コントローラ20は、燃焼温度検出手段13で検出された燃焼器10の燃焼温度が700degC未満かどうかを判断する(ステップS101)。ここで、燃焼温度が700degC以上であれば、異常燃焼と判断してアノードオフガス排出弁22を閉栓し、燃焼器10へのアノードオフガスの供給を停止する(ステップS102)。その後、非常停止処理信号を発生して、警報ランプの点灯または警告メッセージの表示などを行う(ステップS103)。
ステップS101で燃焼温度が700degC未満であれば、その時点が燃焼開始0〜3sec間かどうかを判断する(ステップS104)。ここで、Yesであれば、ステップS101の前に戻り、燃焼器10の燃焼温度が700degC未満かどうかを判断する。燃焼温度検出手段13で検出された燃焼温度のデータを取得し、図示しないメモリに記憶する。
ステップS104でNoであれば、その時点が燃焼開始後4〜8secかどうかを判断する(ステップS105)。Yesであれば、燃焼器10の燃焼温度が700degC未満かどうか判断する(ステップS106)。ここで、燃焼温度が700degC以上であれば、異常燃焼と判断して燃焼器10へのアノードオフガスの供給を停止し(ステップS102)、非常停止処理へ移行する(ステップS103)。ステップS106でYesであれば、燃焼温度検出手段13で検出された燃焼温度のデータを取得し、図示しないメモリに記憶し(ステップS107)、図示しないメモリに記憶した燃焼温度のデータに基づいて昇温速度を演算する(ステップS108)。続いて、演算された昇温速度が30degC/sec以上かどうかを判断する(ステップS109)。ここでYesであれば、燃焼を継続するかどうかを判断する(ステップS110)。このステップS110の判断は、異常燃焼による停止ではなく、通常運転における停止操作や、システム上の都合により燃焼器10での燃焼が不要になった場合に行われる処理である。ここで、Noであれば燃焼器10に供給するアノードオフガスやカソードオフガスの供給を止めて、燃焼を停止する(ステップS112)。ステップS110でYesであれば、燃焼器10の燃焼温度が700degC未満かどうかを判断する(ステップS111)。ここで燃焼温度が700degC以上であれば、異常燃焼と判断して燃焼器10へのアノードオフガスの供給を停止し(ステップS102)、非常停止処理へ移行する(ステップS103)。ステップS111でYesであれば、ステップS110の前に戻り、燃焼を継続するかどうかを判断する。
ステップS109でNoであれば、ステップS105の前に戻り、その時点が燃焼開始後4〜8secかどうかを判断する。
一方、ステップS105〜S109のルーチンで、燃焼開始後4〜8secの間に昇温速度が30degC/sec以上にならない時、異常燃焼と判断して燃焼器10へのアノードオフガスの供給を停止し(ステップS102)、非常停止処理へ移行する(ステップS103)。
上述したように、本実施例では燃焼開始から4〜8sec間における昇温速度により異常燃焼の有無を判断している。ここで、燃焼器の燃焼温度、昇温速度とその検出時間との関係について説明する。
図3は、本実施例のようにミキサー部と触媒部を備えた燃焼器における燃焼時間と燃焼温度との関係を示す特性図である。
図3に示すように、通常燃焼では、燃焼開始から約20sec経過した時点で燃焼温度は約500degCとなり、その後は500degC付近で安定する。一方、異常燃焼では、燃焼開始から約20sec経過した時点で500degC以上となり、その後は温度がさらに上昇する。このため、従来は燃焼の上限温度(限界温度)として700degCを設定し、図中の点線枠で示すように、燃焼温度が700degCに達した時点で燃焼を停止していた。したがって、システムが異常燃焼を判断した時には、通常燃焼時の温度範囲(〜500degC)を超えてしまい、その時点で燃焼器の運転を停止しても、システムの温度はさらに高温(700degC〜)に推移してしまう可能性があった。
図4は、同じ燃焼器において通常燃焼と異常燃焼での燃焼時間と昇温速度との関係を示す特性図である。
図4に示すように、通常燃焼では燃焼開始から時間経過とともに昇温速度が速くなるが、異常燃焼では同じ時間が経過しても昇温速度が早くならない。このような異なる特性を示す要因として、燃焼器内での燃焼状態の違いが挙げられる。すなわち、通常燃焼では、混合ガスの燃焼場がおもに触媒部12aとなるため、触媒後段に設けられた燃焼温度検出手段13へ燃焼開始直後から熱が伝わり、昇温速度は早くなる。しかし、異常燃焼ではミキサー部11で逆火が起こり、混合ガスの燃焼場がミキサー部11となるため、触媒後段に設けられた燃焼温度検出手段13へ熱が伝わりにくく、昇温速度は遅くなる。このため、触媒部12aに熱が伝わるまで時間がかかり、また熱が伝わった時点では異常に温度が上昇してしまうことになる。
このように、燃焼開始初期段階では異常燃焼の特徴が顕著に現れるため、この段階で検出した燃焼温度をもとに昇温速度を演算することにより、異常燃焼の有無を比較的低い温度範囲で、且つ早期に判断することができる。
したがって、本実施例のように、異常燃焼の特徴が顕著に現れる燃焼開始後4〜8sec間に燃焼温度を検出し、これに基づいて演算した昇温速度が30degC/sec未満であれば異常燃焼と判断することにより、通常燃焼時の温度範囲(〜500degC)内で、且つ燃焼開始から8sec以内で燃焼器の運転を止めることがきる。
なお、本実施例では、図1に示すように、燃焼温度検出手段13を触媒部12aの後段に設けているため、燃焼器10の後段に設けた場合に比べて燃焼温度を正確に検出することができる。
また、本実施例では、所定時間範囲における燃焼温度の変化率を昇温速度としているため、簡単なロジック回路または計算プログラムにより昇温速度を演算することができる。さらに、燃焼温度の検出を燃焼開始後4〜8secの間としているため、通常燃焼と異常燃焼とで昇温速度の違いが少ない燃焼開始直後の0〜3secの時間帯を避けることができる(図4参照)。したがって、昇温速度の違いが大きくなる時間帯で検出した燃焼温度を演算に用いることになるため、より正確に異常燃焼の判断を行うことができる。
また、本実施例では、燃焼開始から4secまでの間は一次停止処理による燃焼温度の判断を行い、燃焼開始後4〜8sec間は一次停止処理による燃焼温度の判断と、二次停止処理による昇温速度の判断を併用し、さらに、燃焼開始から9sec以降では一次停止処理による燃焼温度の判断を行うようにしているので、燃焼開始後の早い段階で異常燃焼を検知するだけでなく、燃焼開始後のいずれの時間帯においても、異常燃焼が発生した場合にはこれを検知して燃焼器10の運転を停止することができる。
本実施例では、昇温速度判断処理を行う所定時間範囲を、燃焼開始後4〜8sec間としている。また、一次停止処理における上限温度を700degCとし、昇温速度判断処理における昇温速度の所定値を30degC/secとしている。さらに、図2に示す異常燃焼検知のルーチンを実行する時間間隔を1secとしている。しかしながら、これらの設定値は限定的なものではなく、燃焼器の仕様や運転状況により適宜に変更可能であることは言うまでもない。
実施例に係わる燃料電池システムの構成を示すブロック図。 コントローラによる異常燃焼検知の制御手順を示すフローチャート。 ミキサー部と触媒部を備えた燃焼器における燃焼時間と燃焼温度との関係を示す特性図。 ミキサー部と触媒部を備えた燃焼器における通常燃焼と異常燃焼での燃焼時間と昇温速度との関係を示す特性図。
符号の説明
1…燃料電池
2…電解質膜
3…燃料極
4…空気極
6…水素供給配管
7…空気供給装置
8…空気供給配管
9…加湿器
10…燃焼器
11…ミキサー部
12…燃焼室
12a…触媒部
13…燃焼温度検出手段
14…熱交換器
15…燃焼ガス排出配管
16…アノードオフガス排出配管
18…カソードオフガス排出配管
20…コントローラ
21…水素圧力調整弁
22…アノードオフガス排出弁

Claims (4)

  1. 燃料ガス及び酸化剤ガスの供給を受けて発電する燃料電池と、
    前記燃料電池に燃料ガスを供給する燃料ガス供給手段と、
    前記燃料電池に酸化剤ガスを供給する酸化剤ガス供給手段と、
    前記燃料電池から排出された二次燃料ガスおよび二次酸化剤ガスを燃焼させる燃焼器と、
    前記燃焼器内の燃焼温度を検出する燃焼温度検出手段と、
    前記燃焼器の燃焼開始初期段階において、前記燃焼温度検出手段により検出された燃焼温度に基づいて、前記燃焼器内の昇温速度を演算する昇温速度演算手段と、
    前記昇温速度演算手段により演算された昇温速度が所定値未満のときは前記燃焼器内が異常燃焼であると判断して、前記燃焼器への二次燃料ガスの供給を停止する燃焼停止判断手段と、
    を備えることを特徴とする燃料電池システム。
  2. 前記燃焼器は、前記燃料電池から排出された二次燃料ガスおよび二次酸化剤ガスを混合するミキサー部と、このミキサー部で得られた混合ガスを燃焼させる触媒部とを備え、前記燃焼温度検出手段は前記触媒部の後段に設けられることを特徴とする請求項1に記載の燃料電池システム。
  3. 前記昇温速度演算手段は、前記燃焼器の燃焼開始から一定時間経過後の所定時間範囲における燃焼温度の変化率(degC/sec)を昇温速度とすることを特徴とする請求項1または2に記載の燃料電池システム。
  4. 前記燃焼停止判断手段は、
    前記燃焼温度検出手段で検出された燃焼温度が所定の上限温度以上であるかどうかを判断し、上限温度以上であるときは前記燃焼器への二次燃料ガスの供給を停止する一次停止処理と、
    前記一次停止処理の判断において燃焼温度が所定の上限温度未満であるときは前記昇温速度演算手段で演算された昇温速度が所定値以上かどうかを判断する昇温速度判断処理と、
    前記昇温速度判断処理の判断において昇温速度が所定値未満であるときは前記燃焼器への二次燃料ガスの供給を停止する二次停止処理と、
    を含む処理を一定時間毎に実行することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の燃料電池システム。
JP2003397187A 2003-11-27 2003-11-27 燃料電池システム Withdrawn JP2005158575A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003397187A JP2005158575A (ja) 2003-11-27 2003-11-27 燃料電池システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003397187A JP2005158575A (ja) 2003-11-27 2003-11-27 燃料電池システム

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2005158575A true JP2005158575A (ja) 2005-06-16

Family

ID=34722406

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003397187A Withdrawn JP2005158575A (ja) 2003-11-27 2003-11-27 燃料電池システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2005158575A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006061963A1 (ja) * 2004-12-08 2006-06-15 Nissan Motor Co., Ltd. 触媒燃焼器の異常検出装置
WO2007091160A1 (en) * 2006-02-07 2007-08-16 Nissan Motor Co., Ltd. Combustion state determining apparatus with catalytic combustion unit and fuel cell

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006061963A1 (ja) * 2004-12-08 2006-06-15 Nissan Motor Co., Ltd. 触媒燃焼器の異常検出装置
WO2007091160A1 (en) * 2006-02-07 2007-08-16 Nissan Motor Co., Ltd. Combustion state determining apparatus with catalytic combustion unit and fuel cell

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5410994B2 (ja) 燃料電池システム
US8067127B2 (en) Fuel cell system and control method thereof for detecting a chemical short
JP4866967B2 (ja) 燃料電池システム及びその運転方法
JP2007254252A (ja) 改質装置
US20090016401A1 (en) Combustion state determining apparatus and method for catalytic combustion unit
KR20190134062A (ko) 연료전지의 공기 공급 제어방법 및 제어시스템
JP2017016916A (ja) 燃料電池システム
US7871731B2 (en) Fuel cell assembly operating method and fuel cell system
WO2006061963A1 (ja) 触媒燃焼器の異常検出装置
JP2005158575A (ja) 燃料電池システム
JP2006066115A (ja) 燃料電池システム
JP2012133916A (ja) 燃料電池システム
JP2010238627A (ja) 固体電解質型燃料電池
WO2013153789A1 (ja) 燃料電池システム及びその運転方法
JP2014002924A (ja) 燃料電池システム
JP2010238520A (ja) 燃料電池システム
JP2004178846A (ja) 燃料電池冷却システムの故障検知方法
JP2004164951A (ja) 燃料電池システム
JP5261987B2 (ja) 燃料電池システム
JP2014089890A (ja) 燃料電池式発電装置及びコージェネレーションシステム
JP2006093023A (ja) 燃料電池システム及びこれを用いた電力供給システム
JP2017107793A (ja) 進行状況情報報知方法及び燃料電池システム
JP7472805B2 (ja) 燃料電池システム
JP7257905B2 (ja) 燃料電池システム
JP2003092127A (ja) 燃料電池システム

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060925

A761 Written withdrawal of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761

Effective date: 20090908