JP2005144608A - 燃焼式作業工具 - Google Patents

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Abstract

【課題】 燃焼式作業工具における操作性の向上を図りつつ、燃料供給に対する点火タイミングの安定化を図る上で有効な技術を提供する。
【解決手段】 可燃性ガスが燃焼される燃焼室121,122と、燃焼室に燃料を供給する燃料供給手段141と、燃焼室に設けられた点火装置131と、燃料供給手段を介して供給される燃料と空気との混合気である可燃性ガスに点火装置を介して点火することで当該燃料の燃焼を引き起こし、これによって生じる燃焼圧力によって駆動されて所定の加工作業を遂行する駆動部151と、一つの操作で燃料供給手段および点火装置を作動する操作手段107と、を有し、当該操作手段の操作に基づき、燃料供給手段を介して燃焼室に燃料を供給する一方、当該燃焼室に供給される燃料の圧力変化に連動して点火装置による点火が遂行される構成とした燃焼式作業工具。
【選択図】 図1

Description

本発明は、可燃性ガスを燃焼させた際の高圧力(衝撃力)を利用して所定の加工作業を遂行する作業工具、すなわち燃焼式作業工具の点火技術に関する。
いわゆる燃焼式作業工具に関し、釘打機やタッカ等の作業工具の駆動源としてピストン・シリンダ式の内燃機関を用いた具体例が、特公平1−34753号公報(特許文献1)に開示されている。特許文献1には、燃焼室内に燃料噴射装置を介して燃料を供給(噴射)し、当該燃焼室に配置された点火装置を介して点火することによって燃料の燃焼を引き起こし、これによって生じた燃焼圧力によってピストンを駆動し、所定の加工作業(釘打ち作業)を行う構成が開示されている。
上記特許文献1に開示された技術では、作業者によってトリガが引き絞り操作されると、燃料噴射装置を介して燃焼室内に燃料が噴射され、トリガが更に深く引き絞り操作されることによって点火装置による点火が遂行される構成としている。かかる技術によれば、トリガを操作することで燃料供給と点火とを遂行できるため、操作性を向上することが可能となる。ところが、特許文献1には、燃料噴射装置による燃料噴射と点火装置による点火とをトリガの引き絞り操作に連動して遂行する技術が開示されているものの、燃料供給に対する点火のタイミングに関する技術についての考慮がなされていない。燃焼室内での燃料供給と点火のタイミングは、燃焼効率を左右する極めて重要な要因である。特許文献1に開示された燃焼式作業工具の場合、作業者がトリガを引き絞り操作するときの操作速度の遅速に対応して燃料供給に対する点火のタイミングが変動する可能性があり、またトリガの引き絞り操作を途中で中断したような場合、燃料の供給動作のみが行われ、燃料が無駄に消費されてしまう可能性があり、かかる点において改良の余地がある。
特公平1−34753号公報
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、燃焼式作業工具における操作性の向上を図りつつ、燃料供給に対する点火タイミングの安定化を図る上で有効な技術を提供することを目的とする。
上記課題を達成するため、特許請求の範囲の各請求項記載の発明が構成される。
請求項1に記載の発明によれば、可燃性ガスが燃焼される燃焼室と、燃料供給手段と、点火装置と、駆動部とを有する燃焼式作業工具が構成される。可燃性ガスは、燃料と空気とを適宜に噴霧状に混合させた混合気である。燃料供給手段を介して燃焼室内に供給された燃料は、当該燃焼室内で空気と混合することによって可燃性ガスを構成(生成)する。本発明では、燃焼室における可燃性ガスを点火装置によって点火し、燃焼させる。そして駆動部は、かかる燃焼作用によって生じた燃焼圧力を利用することで所定の加工作業を遂行する。「所定の加工作業」としては、典型的には、釘やステープル等を被加工材に打込むための作業がこれに該当する。
本発明は、特徴的構成として、一つの操作で燃料供給手段および点火装置を作動する操作手段を有し、当該操作手段の操作に基づき、燃料供給手段を介して燃焼室に燃料を供給する一方、当該燃焼室内に供給される燃料の圧力変化に連動して点火装置による点火を遂行する構成とされる。本発明における「一つの操作」の態様としては、典型的には、操作手段が、例えばトリガの場合であれば、トリガの一回の引き絞り操作によって燃料供給手段および点火装置を作動する態様がこれに該当する。また操作手段が、押しボタンの場合であれば、当該押しボタンの一回の押し操作によって燃料供給手段および点火装置を作動する態様がこれに該当する。換言すれば、例えばトリガの引き絞り操作によって燃料供給手段が作動し、トリガの更なる引き絞り操作によって点火装置が作動するといった態様での操作が不要となる。また「一つの操作」で作動する対象は、燃料供給手段および点火装置に限るものではなく、更なる別の機構を作動する構成とすることを妨げない。また本発明における「燃焼室に供給される燃料」の意義としては、燃料貯蔵部から流出して燃焼室に至る流動経路中の燃料に限らず、燃焼室内に供給された燃料をも包含する概念である。また「燃料の圧力変化」の態様としては、典型的には、燃料の供給開始から供給終了までの圧力変化がこれに該当するが、供給開始時の圧力よりも供給終了時の圧力が低下する態様、あるいは上昇する態様のいずれをも好適に包含する。本発明によれば、作業者によって操作手段が操作されたとき、当該操作速度の遅速の如何に拘わらず、燃料供給手段を介して燃料が供給された後、一定のタイミングで点火が遂行されることになる。これにより、操作性の向上を図りつつ、常に安定した燃焼を実現することが可能となった。
(請求項2に記載の発明)
請求項2に記載の発明によれば、請求項1に記載の燃焼式作業工具において、燃焼室に供給するために所定量の燃料を加圧した状態で蓄える予備室を有し、燃焼室への燃料供給に伴う予備室の圧力変化に連動して点火装置による点火が遂行される構成としている。ここで「所定量の燃料」とは、燃焼室内で燃焼される空気との混合気である可燃性ガスを生成する上で好適な量の燃料をいう。予備室に加圧状態で蓄えられた燃料は、操作手段が操作されたとき、当該予備室の圧力よりも低い圧力状態の燃料供給室へと供給される。このため、予備室内の圧力は、低下する側に変化する。従って、「予備室の圧力変化に連動して点火装置による点火が遂行される」態様としては、予備室内の圧力低下に伴って変位する可動体の変位に連動して点火装置を作動させる態様、あるいは予備室内の圧力低下を検知するとともに当該検知に連動して点火装置を作動させる態様等を好適に包含する。
(請求項3に記載の発明)
請求項3に記載の発明によれば、請求項2に記載の燃焼式作業工具における点火装置は、予備室の燃料圧力が大気圧と概ね同一圧力に達したときに点火を遂行する構成とされる。燃焼式作業工具における燃焼室内への燃料供給は、当該燃焼室内の圧力が大気圧の状態で遂行される構成が一般的である。従って、加圧状態で蓄えられている予備室内の燃料が燃焼室に供給されるとき、当該予備室内の圧力は、漸次低下して燃料の供給が終了した時点では燃焼室の圧力と均衡する概ね大気圧まで低下する。よって、予備室の燃料圧力が概ね大気圧に達するタイミングで点火を遂行するよう設定することによって、燃料が燃焼室内に供給された時点で点火、燃焼されることになる。すなわち、本発明によれば、燃料供給に対する点火のタイミングが一定化されることになり、これにより、燃焼の安定化が確立される。
(請求項4に記載の発明)
請求項4に記載の発明によれば、請求項2に記載の燃焼式作業工具において、予備室内の燃料圧力が設定値よりも低くなったときの信号を検知し、その後一定時間を経過したときに点火装置による点火が遂行される構成とされる。予備室内に加圧した状態で蓄えられた燃料が燃焼室内に供給されるとき、当該予備室内の燃料圧力は、漸次低下することになる。従って、予備室内の燃料圧力につき、「設定値」を任意に定めておき、予備室内の燃料圧力が当該設定値よりも低くなったとき、このことを、例えば圧力計にて検知する。その一方、当該検知と同時に、例えばタイマーを作動させ、当該タイマーのタイム・アップを以って、点火装置を起動させるといった態様で、点火を遂行することができる。このように、本発明によれば、燃焼室に対する燃料の供給開始から点火装置による点火までの時間が一定化されることになり、これにより燃焼の安定化が確立される。
(請求項5に記載の発明)
請求項5に記載の発明によれば、請求項1に記載の燃焼式作業工具において、燃焼室への燃料供給に伴う当該燃焼室内の圧力変化に連動して点火装置による点火が遂行される構成とされる。なお本発明における「燃焼室内の圧力変化に連動する点火装置による点火が遂行される」態様としては、典型的には、燃焼室内に設置した圧力計によって燃焼室内の圧力を検知し、当該検知圧力に基づいて点火装置を作動させる態様がこれに該当する。燃焼室に対する燃料の供給は、燃焼室内の空気との混合を促進するために、噴霧状に噴射する態様で行なわれる。この燃料の供給に伴って燃焼室内の圧力は、高くなる側に変化する。すなわち、燃焼室内の圧力は、燃料の供給に伴い変化するため、当該圧力変化に連動して点火装置を作動させ、燃料の供給を開始してから一定のタイミングで点火を遂行することができる。
(請求項6に記載の発明)
請求項6に記載の発明によれば、請求項5に記載の燃焼式作業工具において、燃焼室内の燃料圧力が設定値よりも高くなったときの信号を検知し、その後一定時間を経過したときに点火装置による点火が遂行される構成とされる。請求項5に記載の発明で説明したように、燃焼室内の圧力は、燃料の供給に伴って漸次上昇する。従って、燃焼室内の圧力につき、「設定値」を任意に定めておき、燃焼室内圧力、すなわち燃焼室内の燃料圧力が当該設定値よりも高くなったとき、このことを、例えば圧力計にて検知する一方、当該検知と同時に、例えばタイマーを作動させ、当該タイマーのタイム・アップを以って、点火装置を作動させるといった態様で、点火を遂行することができる。このように、本発明によれば、燃焼室に対する燃料の供給開始から点火装置による点火までの時間が一定化されることになり、これにより燃焼の安定化が確立される。
本発明によれば、燃焼式作業工具における操作性の向上を図りつつ、燃料供給に対する点火タイミングの安定化を図る上で有効な技術が提供されることとなった。
以下、本発明の実施の形態につき、図面を参照しつつ、詳細に説明する。
本発明の実施の形態に係る釘打機101の全体構成が図1〜図3に示される。釘打機101は、本発明における「燃焼式作業工具」の一例であり、メインハウジング103、射出部110、ハンドグリップ105、マガジン109により、その外郭が形成されている。メインハウジング103内には、第1燃焼室121、第2燃焼室122、点火装置131、燃料噴射装置141および駆動部151が収容される。またメインハウジング103のうち第1燃焼室121に近接する箇所には抽気孔104が形成されている。抽気孔104は第1燃焼室121と外部(大気)とを連通可能としている。上記の第1および第2燃焼室121,122が本発明における「燃焼室」に対応し、燃料噴射装置141が本発明における「燃料供給手段」に対応する。ハンドグリップ105には、引き絞り操作可能なトリガ107が備えられ、作業者によって当該トリガ107が引き絞り操作されることで、第1および第2燃焼室121,122に燃料が供給され、かつ点火される構成とされている。このことについては後述する。上記のトリガ107が本発明における「操作手段」に対応する。
第1燃焼室121は、図2に示すように、当該第1燃焼室121を第2燃焼室122と区画するための隔壁部123と、第2燃焼室122と反対側に位置する概ね平坦状の端部壁面を有するハウジングキャップ129とによって囲まれて形成されている。すなわち、隔壁部123は、外側には平坦面部123aを備え、中央部側には第2燃焼室122側に膨出する球面状部分124を備えた構成とされており、平坦面部123aがハウジングキャップ129の端部壁面に接触された状態では、球面状部分124と当該端部壁面とにより囲まれる空間を第1燃焼室121としている。球面状部分124は点火装置131の点火部133を中心として概ね等径かつ半球状に形成されている。本実施の形態では、第1燃焼室121につき、後述する混合気の点火領域として使用するとともに、第2燃焼室122につき、釘打込み作業に必要な大きな燃焼エネルギを得るための領域として使用するよう構成されている。
隔壁部123の球面状部分124には多数の連通孔125が穿設状に形成されている。この連通孔125を介して第1燃焼室121と第2燃焼室122とが連通状態とされる。また隔壁部123は、スライドスリーブ127の第1燃焼室121側の端部にビス128を介して固定され、スライドスリーブ127と一体的に釘打機101の長軸方向への移動が可能とされている。
第2燃焼室122は、駆動部を構成するピストン155、スライドスリーブ127およびピストン155と対向状に配置される隔壁部123によって囲まれる空間として形成される。なおピストン155の頂面(隔壁部123との対向面)は、隔壁部123の球面状部分124に対応する相似形状に形成された球面状凹部155aとされている。スライドスリーブ127は、図中に破線にて示すパンタグラフ式リンク機構113を介してコンタクトアーム111と連結されている。そしてコンタクトアーム111は、特に図示しないものの、例えばスプリングのような付勢手段によって常時には先端側(図1〜図3において左側)へと付勢されている。このため、スライドスリーブ127は、隔壁部123とともに先端側へと移動され、常時には第1燃焼室121を開放状態として、抽気孔104を通じて外部に連通している。このとき、隔壁部123は、シリンダ153の端面およびピストン155の頂面に対して、概ね全体にわたって面接触状態で接触され、これにより第2燃焼室122の容積が零ないし零に近い状態まで減少される。この状態が図1に示す釘打機101の初期状態である。
一方、釘打機101を被加工材(図示省略)に向かって移動させるとともにコンタクトアーム111を被加工材に押し付けると、当該被加工材にて押されたコンタクトアーム111は、付勢手段の付勢力に抗して反対方向へと移動される。このコンタクトアーム111の後退動作は、パンタグラフ式リンク機構113を介してスライドスリーブ127に伝達される。なおパンタグラフ式リンク機構113は、コンタクトアーム111の移動量を数倍に増幅してスライドスリーブ127に伝達するようにリンク比が設定されている。このため、スライドスリーブ127および隔壁部123がハウジングキャップ129側へと移動され、当該隔壁部123の周縁部である平坦面部123aがハウジングキャップ129の端部壁面に接触する。この状態が図2に示されている。このとき、第1燃焼室121を閉鎖状態とし、抽気孔104を通じての外部との連通が断たれる。すなわちスライドスリーブ127は、第2燃焼室122の側壁面を構成する部材要素であるとともに、釘打機101の長軸方向への摺動動作を介して第1燃焼室121と外部との連通を許容および規制する燃焼室開放・閉鎖調整手段としての機能を奏する。なお釘打ち作業の際のスライドスリーブ127の動作については後述する。
点火装置131は点火用プラグ133および高圧電流を発生させる圧電素子134(図4〜図6参照)によって構成されるとともに、点火用プラグ133の点火部133aが、第1燃焼室121の端部壁面を構成するハウジングキャップ129の概ね中央部に、当該端部壁面と概ね面一となるように配置される。
燃料噴射装置141は、第1燃焼室121から隔壁部123を貫通して第2燃焼室122へと延在するパイプ状部材145を主体として構成され、当該パイプ状部材145には、各燃焼室121,122に臨む適所に燃料噴射孔143が穿設状に形成されている。燃料噴射装置141を構成するパイプ状部材145は、ハウジングキャップ129に一端を固定されて第1および第2燃焼室121,122側に延在されている。隔壁部123における球面状部分124の一方の隅には、パイプ状部材145が第2燃焼室122内に延在することを許容するための貫通孔147が形成されている。本実施の形態においては、パイプ状部材145は、基部側(固定端側)が大径部分145aとされ、先端側が小径部分145bとされた段付パイプである。そして隔壁部123の平坦面部123aがハウジングキャップ129の端部壁面に接触(当接)されたときに、貫通孔147内に大径部分145aが位置して(嵌まり込んで)当該貫通孔147を塞ぎ、隔壁部123のピストン155側への移動に伴い小径部分145bが貫通孔147内に位置したとき、あるいは抜け出たときに貫通孔147を開放する。この貫通孔147によって第2燃焼室122内の燃焼後のガス(以下、燃焼後のガスを燃焼ガスという)を第1燃焼室121に導くための排気口を構成している。
図4〜図6および図7には、燃焼室に燃料を供給するための燃料供給回路161が断面図および回路図として示されている。図4は燃料供給回路の初期状態を示し、図5はトリガ107の引き絞り操作時を示し、図6はトリガ107の戻し時を示している。図示のように、燃料供給回路161は、燃料を貯蔵する燃料貯蔵部としてハンドグリップ105内に交換可能に収容されるガスボンベ163(図1〜図3に二点鎖線で示す)、トリガ107の引き絞り操作によって作動される切替弁167、第1および第2燃焼室121,122に供給するための燃料を予め計量して蓄える燃料計量器169、当該燃料計量器169に蓄えられる燃料の圧力を一定圧力に調整する調圧弁165を備えた構成とされる。なお切替弁167、燃料計量器169、調圧弁165については、ハンドグリップ105内あるいはメインハウジング103内に適宜広さの収容空間を設定し、当該収容空間に配置される構成とされる。
燃料は、液化状態でガスボンベ163に貯蔵されており、当該ガスボンベ163から流出する際に気化し、その後、調圧弁165を経て切替弁167に送られ、更に当該切替弁167を介して燃料計量器169に送られる。燃料計量器169に送られた燃料は、一回の燃焼に見合う量だけ、当該燃料計量器169の計量室169c内に大気圧よりも高い圧力で蓄えられ、そしてトリガ107の引き絞り操作によって切替弁167が作動されたときに、当該切替弁167を介して前述した燃料噴射装置141へ供給される構成とされる。上記の計量室169cが本発明における「予備室」に対応する。
次に燃料供給回路161を構成する各機能部について説明する。調圧弁165は、バルブボディ165a内に摺動自在に取り付けられたスプール165bを主体に構成されている。スプール165bは、当該スプール165bの長軸方向に移動することによって、ガスボンベ163とホース等の配管171を介して接続されたバルブポート165eを開放あるいは閉鎖する構成とされる。スプール165bは、軸方向の一端に作用するスプリング165cのバネ力によってバルブポート165eを開く方向(図4において左側)に付勢されており、燃料計量器169の計量室169c内に燃料が貯留されている状態では、軸方向の他端に作用する調圧室165d内の圧力によってバルブポート165eを閉じる位置に保持される。この状態が図4に示されている。なお調圧室165dは、切替弁167を介して燃料計量器169の計量室169bに対し連通あるいは遮断される。またスプリング165cのバネ力は、調整ボルト165fを回転することで適宜調整可能とされている。
燃料計量器169は、シリンダ状の計量器本体169aと、当該計量器本体169a内に摺動自在に収容されたピストン状部材169bとを主体に構成されている。計量器本体169a内空間は、ピストン状部材169bによって計量室169cと大気圧室169dとに仕切られ、計量室169cのポート169hがホース等の配管173を介して切替弁167の第1バルブポート167cに接続されている。大気圧室169d内には、計量室169c内の燃料を加圧する蓄圧用のスプリング169eが配置されている。計量室169cが切替弁167を介して調圧弁165の調圧室165dと連通されるとき、ピストン状部材169bは、ガスボンベ163から計量室169bに供給される燃料によって加圧され、スプリング169eを圧縮しつつ大気圧室169d側へと移動される。そしてピストン状部材169bが当該大気圧室169d内に配置されたストッパ169gに当接して移動を規制されたとき、計量室169b内に所定量、すなわち一回の燃焼に見合う量の燃料が計量されて蓄えられる。この状態が図4に示されている。
また燃料計量器169のピストン状部材169bは、点火装置131の圧電素子134を作動する作動体としてのロッド状部材169fを備えている。ロッド状部材169fは、計量器本体169aを貫通して外部に突出する態様で設けられ、計量室169c内の燃料が切替弁167を介して燃料噴射装置141へと供給されるとき、その供給終了時に突出端部が圧電素子134に衝撃的に当接し、これにより圧電素子134に高圧電流を発生させる構成とされる。この状態が図5に示されている。なお圧電素子134は、燃料計量器169に接近した位置に配置されており、前記点火用プラグ133の点火部133aと電気配線134aを介して接続されている。
切替弁167は、バルブボディ167a内にスプール167bが当該スプール167bの長軸方向に摺動自在に取り付けられたスプール弁であり、バルブボディ167aには、計量室169cのポート169hに接続される第1バルブポート167cのほか、ホース等の配管175を介して燃料噴射装置141に接続される第2バルブポート167dを有している。スプール167bは、トリガ107が引き絞り操作されていない初期状態では、軸方向の一端(図4〜図6において右端)に作用する調圧室165d内の燃料の圧力によって、燃料供給停止位置(図4に示す位置)へ移動されており、この位置では、当該調圧室165dを第1バルブポート167cに連通(従って、計量室169cに連通)させる一方、第1バルブポート167cと第2バルブポート167dとの連通を遮断している。スプール167bが燃料供給停止位置へ移動された状態が切替弁167の初期状態であり、この状態が図4に示されている。なおスプール167bの燃料供給停止位置への移動は、例えば初期位置(戻し位置)に位置するトリガ107に対し、当該スプール167bの軸方向の他端部が当接することよって規制される構成とされる。
スプール167bは、トリガ107が引き絞り操作されるとき、当該トリガ107によって軸方向の他端部(図4〜図6において左端)を加圧されることで燃料供給位置(図5に示す位置)へと移動される。この状態が図5に示されている。スプール167bの燃料供給位置への移動により、第1バルブポート167cは、調圧室165dに対する連通(従って、計量室169cとの連通)が遮断される一方、第2バルブポート167dに連通される。すなわち、トリガ107が引き絞り操作されることで、計量室169cが燃料噴射装置141に連通される構成とされる。なおスプール167bが燃料供給位置へ移動されたとき、調圧室165d内には燃料が加圧された状態で封入され、この封入されたガス状の燃料は、いわゆるガスバネを構成する。図7の回路図においては、符号167eによってガスバネを表示している。
なお図4〜図6の各断面図において、それぞれ符号Sで示された部材は、調圧弁165のスプール165bの外周面、および切替弁167のスプール167bの外周面に設けられたシール部材(Oリング)を示している。スプール165b,167bがバルブボディ165a,167aに対して摺動されるときの摺動面につき、当該シール部材Sが接触する部位ではシールされ、接触していない部位ではガスの流通を許容する隙間が存在する構成とされる。かかる構成が図8〜図11に示されている。
図8は初期状態における調圧弁165の一部を示しており、このときは2個のシール部材Sがバルブポート165eの両側においてバルブボディ165aの内周面に接触し、当該バルブポート165eを閉じている。図9はトリガ戻し時における調圧弁165の一部を示しており、このときはスプール1655bの移動により調圧室165d側のシール部材Sがバルブボディ165aの内周面から離れ、バルブポート165eと調圧室165dを連通している。また図10は初期状態における切替弁167の一部を示しており、このときは1つのシール部材Sがバルブボディ167aの内周面から離れ、調圧弁165の調圧室165dと第1バルブポート167cを連通している。図11はトリガ引き絞り操作時における切替弁167の一部を示しており、このときは他の1つのシール部材Sがバルブボディ167aの内周面から離れ、第1バルブポート167cが第2バルブポート167dに連通される。
図1〜図3に示すように、駆動部151は、メインハウジング103内に収容されたシリンダ153と、このシリンダ153内に摺動可能に配置されたピストン155と、このピストン155に一体状に連接されたピストンロッド157を主体として構成される。なお特に図示しないものの、ピストンロッド157の先端側は、射出部110内に配されて釘(図示省略)を前方に打ち出すための射出装置に連接されている。またシリンダ153内部の先端側には、高速駆動されたピストン155の衝撃を吸収緩和してピストン155を受け止めるためのクッションラバー159が適宜配置されている。さらにシリンダ153には、当該シリンダ153のボア内を釘打機101外部に連通するための逆止弁115が設けられている。この逆止弁115は、シリンダ153のボア内の流体が外部に流出することを許容する一方、外部の流体がシリンダ153のボア内に流入することを規制する一方向弁として構成されている。
マガジン109は、釘打機101のメインハウジング103先端側に形成された射出部110に取り付けられ、相互に連接された多数の釘を収容するとともに、打込み対象となる釘を射出部110に臨ませる。なおマガジン109自体の構成は周知ゆえ、その詳細な説明については、便宜上省略する。
そして射出部110の先端に前述したコンタクトアーム111が配される。コンタクトアーム111は、射出部110の長軸方向(すなわち釘打機101の長軸方向であって、図1では左右方向に相当する)につき、当該射出部110に対し相対的に摺動動作可能とされ、常時には付勢手段によって先端側(図1において左側)へと付勢されている。なお上記の付勢手段は、前述したスライドスリーブ127の付勢手段を兼用する。
本実施の形態に係る釘打機101は上記のように構成される。次に当該釘打機101の作用について説明する。釘打機101は常には図1図に示す状態を初期状態としている。この初期状態では、付勢手段の付勢力によってスライドスリーブ127が先端側に移動され、第1燃焼室121が外部と連通されており、また隔壁部123がシリンダ153およびピストン155に接触されており、第2燃焼室122の容積が零ないし零に近い状態まで減少されている。このとき、隔壁部123の貫通孔147からパイプ状部材145が抜け出しており、当該貫通孔147が開放されている。また燃料供給回路161は、図4に示す初期状態にある。この状態では、切替弁167の第1バルブポート167cが調圧弁165の調圧室165dに連通され(図10参照)、計量室169cに第1および第2燃焼室121,122に供給すべき燃料が予め計量された状態で貯留されている。
かかる状態で、釘打機101を用いて釘打込み作業を遂行するには、まずコンタクトアーム111を被加工材に当接後、作業者が当該被加工材方向への押圧力を釘打機101に作用させる。するとコンタクトアーム111は付勢手段による付勢力に抗しつつ被加工材から離間する側へと後退動作する。コンタクトアーム111の後退動作により、当該コンタクトアーム111とパンタグラフ式リンク機構113を介して連接されたスライドスリーブ127がコンタクトアーム111の数倍のストローク量で後退動作する。この後退動作により、隔壁部123はハウジングキャップ129側へ移動するとともに、平坦面部123aが当該ハウジングキャップ129の端部壁面に接触して第1燃焼室121の外部への連通を遮断する。これにより、図2に示すように、第1燃焼室121の容積と第2燃焼室122の容積が所定の容積比に設定されることになる。このとき、隔壁部123の貫通孔147にパイプ状部材145の大径部分145aが嵌まり込み当該貫通孔147が閉鎖される。
この状態において、作業者がハンドグリップ105に設けられたトリガ107を引き絞り操作すると、図5に示すように、切替弁167のスプール167bが当該トリガ107によって押圧されて燃料供給位置へ移動される。このスプール167bの移動により、燃料計量器169の計量室169bに接続された第1バルブポート167cは、調圧弁165の調圧室165dに対し連通が遮断される一方、燃料噴射装置141に接続された第2バルブポート167dに連通される(図11参照)。このため、計量室169b内の燃料が燃料噴射装置141へと供給され、当該燃料噴射装置141の燃料噴射孔143a,143b(図2参照)から各燃焼室121,122に燃料が供給(噴射)される。第1および第2燃焼室121,122への燃料供給量は、各燃焼室121,122の容積に応じてそれぞれ設定されている。噴射された燃料は各燃焼室121,122内の空気と混合され、これにより各燃焼室121,122内は混合気で満たされる。なお当該混合気は本発明における「可燃性ガス」に相当する。
第1および第2燃焼室121,122への燃料供給に伴い、計量室169c内の圧力が漸次低下する側に変動する。これに伴いスプリング169eによって加圧されているピストン状部材169bが当該計量室169bの容積を縮小する方向へ移動する。そして計量室169b内の燃料が燃料噴射装置141へ供給され終わったとき、すなわち燃料噴射装置141を介して第1および第2燃焼室121,122への燃料供給が終了したとき、図5に示すように、ロッド状部材169fが点火装置131の圧電素子134に衝撃的に衝突し、これにより発生した高圧電流によって点火用プラグ133の点火部133aを構成する電極間に放電が生じ、混合気に対する点火が遂行される。
すなわち、本実施の形態に係る釘打機101においては、トリガ107が引き絞り操作されたときに、予め計量されて蓄えられた計量室169c内の一定量の燃料が燃料噴射装置141を介して第1および第2燃焼室121,122に供給され、そして当該燃料の供給に伴う計量室169c内の圧力変動に連動して点火装置131による点火が遂行される。このため、作業者によるトリガ107の引き絞り操作速度の遅速の如何に拘わらず、第1および第2燃焼室121,122に対する燃料供給タイミングと、点火のタイミングとを一定の関係に保持することが可能とされる。なお、計量室169c内の燃料が第1および第2燃焼室121,122に供給されるとき、当該計量室169c内の圧力は、第1および第2燃焼室121,122内の圧力まで低下する。燃料の供給を受け入れるべく、外部と遮断されたときの第1および第2燃焼室121,122内の圧力は、概ね大気圧である。従って、計量室169c内の圧力は、燃料供給を完了した時点では、概ね大気圧まで低下することになり、このため、計量室169c内の燃料圧力が概ね大気圧と同じになったときに、点火装置131による点火が行われることとなる。
点火装置131による点火動作がなされると、第1燃焼室121内に充填された混合気は、点火部133近傍領域より着火され、第1燃焼室121内の混合気の燃焼が開始される。混合気の燃焼作用は爆発的であり、当該混合気の燃焼面(火焔面)が非常に短い時間で隔壁部123へ到達する。このとき、本実施の形態では、隔壁部123につき、点火部133を中心とする概ね等径の球面状部分124として構成しているため、点火部133から発した混合気の燃焼面は、当該点火部133に対して等半径とされた球面状部分124へと概ね同時に到達する。このため、隔壁部123の境界面全体に渡って、第2燃焼室122の着火タイミングを各連通孔125で統一化することが可能であり、第2燃焼室122での燃焼開始タイミングを効果的にコントロールすることが可能とされる。
第2燃焼室122内に充填された混合気は、隔壁部123の表面全体領域より同時的に着火され、第2燃焼室122内の混合気の燃焼が開始される。第2燃焼室122の容積は、第1燃焼室121の容積よりも大きく設定されており、第2燃焼室122内の混合気の燃焼により大きな燃焼圧力が発生する。これにより、図3に示すようにピストン155は、シリンダ153内を被加工材方向へと摺動状に移動動作(前進)されることとなる。
なおピストン155がシリンダ153内を摺動動作する際、当該摺動動作に伴ってピストンロッド157側のシリンダ153内部空間が縮小されていくが、かかる空間内の空気は図3に示すように、逆止弁115を通じて外部に放出されるため、ピストン155の摺動動作を阻害することはない。
ピストン155がシリンダ153内を摺動動作するのに連動してピストンロッド157が被加工材方向へと直線状に移動し、これによって射出部110にセットされた釘が被加工材側へと高速で射出されて打込まれる。このときシリンダ153内を被加工材方向へ高速移動したピストン155は、クッションラバー159に当接し、その運動エネルギが吸収緩和されて停止する。
釘の打込み作業が終了する段階では、ピストン155が摺動動作することに起因して膨張した第1および第2燃焼室121,122内に冷却作用が生じ、これによってピストン155は被加工材から離間する側へと自動的に後退動作を開始する。また作業者が被加工材方向へと作用させていた釘打機に対する押圧加重を解除することにより、メインハウジング103側へ相対的に後退していたコンタクトアーム111が、付勢手段の付勢力を介して先端方向(被加工材方向)に移動する。コンタクトアーム111の移動動作に伴って、スライドスリーブ127および隔壁部123が先端方向(ピストン155側)に移動動作する。これにより、第1燃焼室121が開放され、メインハウジング103に形成された抽気孔104を通じて、第1燃焼室121が釘打機101の外部と連通される。
なお、隔壁部123の先端方向への移動動作は、作業者の、釘打機に対する被加工材方向への押圧加重の解除時期に支配されるものであるが、この隔壁部123の移動動作は、ピストン155の後退動作が終了した後で遂行される。すなわち、ピストン155の後退動作は、第1および第2燃焼室121,122内に発生する冷却作用に伴う吸引力によって瞬時に遂行される。したがって、作業者が釘打機の被加工材方向への押圧加重を普通に解除操作する限り、隔壁部123の移動動作が開始される前の段階で、ピストン155が後退動作を終了して前進動作を開始する前の初期位置に復帰されることになる。
上記のようなピストン155の後退動作と、隔壁部123の先端方向(ピストン155に向かう側)への移動動作とにより、第2燃焼室122の容積減少動作が開始される。そして隔壁部123の先端方向への移動により、抽気孔104が開いて第1燃焼室121が外部と連通される。一方、貫通孔147がパイプ状部材145の大径部分145aから離れて小径部分145bと対応し、これにより貫通孔147が開放する。このため、第1燃焼室121内には貫通孔147から抽気孔104へと向かうガス流れが生じる。したがって、第2燃焼室122内に残留する燃焼ガスは、貫通孔147を通じて第1燃焼室121側へ導かれるとともに、第1燃焼室121内の燃焼ガスとともに抽気孔104を経て外部へと排気される。隔壁部123は、ピストン155に接触する位置まで移動し、これにより第2燃焼室122は、その容積が零の状態ないし零に近い状態まで減少される。この時点でパイプ状部材145の小径部分145bが貫通孔147から完全に抜け出し、貫通孔147は全開となる。かくして、釘打機101は図1に示す初期状態へと復帰することとなる。
一方、作業者によるトリガ107の引き絞り操作が解除される(一般には釘打機の被加工材に対する押圧加重の解除に先行して遂行される)と、図6に示すように、当該トリガ107による加圧を解除された切替弁167のスプール167bは、調圧室165d内に封入された燃料の圧力による、いわゆるガスバネ167e(図7参照)によって燃料供給停止位置へと戻される。これにより、切替弁167の第1バルブポート167cは、第2バルブポート167dに対する連通が遮断される一方、調圧室165dに連通する(図10参照)。調圧室165d内の圧力は、第1バルブポート167cを介して燃料計量器169の計量室169cに連通されることで低下する。このため、調圧弁165のスプール165bがスプリング165cによって押圧移動され、バルブポート165eを開放する。すなわち、バルブポート165eを調圧室165dに連通する(図9参照)。かくして、ガスボンベ163と計量室169cとが連通され、当該ガスボンベ163内の燃料が計量室169cへと供給される。計量室169c内の圧力は、燃料の供給に伴い漸次上昇し、それによりピストン状部材169bが蓄圧用のスプリング169eを圧縮しつつ大気室169d側へと移動する。そしてピストン状部材169bがストッパ部材169gに当接して移動を規制された時点、あるいはその後、調圧室165d内の圧力が所定圧力まで上昇した時点で、当該圧力によって調圧弁165のスプール165bがスプリング165cに抗して図示右方へ移動され、バルブポート165eを閉じる(図8参照)。かくして、燃料供給回路161は、図4に示す初期状態に復帰する。
上記のように、本実施の形態に係る釘打機101によれば、作業者によってトリガ107が引き絞り操作されるとき、当該操作速度の遅速の如何に拘わらず、燃料供給と点火とが一定のタイミングで遂行される。このため、トリガ操作の操作性の向上を図りつつ、安定した燃焼を実現することができる。またトリガ107の引き絞り操作を途中で中断した場合、燃料が無駄に供給されるといったことも無い。また、例えばコンタクトアーム111の被加工材に対する押し付けによる当該コンタクトアーム111の後退動作に連動して燃料供給を行い、トリガ107の引き絞り操作に連動して点火を行う構成のものに比べて、操作が簡便化される。またコンタクトアーム111を被加工材に押し付けただけでは、燃料が供給されない構成のため、例えばコンタクトアーム111を被加工材に押圧後、その押圧を解除するといった使い方をしても燃料が無駄にならない。
特に本実施の形態では、燃料計量器169の計量室169c内に予め計量されて貯留された一定量の燃料を、トリガ107の引き絞り操作に連動して作動される切替弁167を介して燃料噴射装置141へ供給するとともに、当該燃料噴射装置141を介して第1および第2燃料室121,122に噴射する構成とし、そして燃料が第1および第2燃料室121,122に供給された時点で、計量室169c内の圧力変動に連動してロッド状部材169fを介して点火装置131を作動させ、点火を遂行する構成としている。このため、第1および第2燃焼室121,122内での燃料噴射に対する点火のタイミングが常に一定に保持される。その結果、当該第1および第2燃焼室121,122内での燃料と空気とが適正な混合状態とされた時点で点火することが可能となり、安定した燃焼状態を得ることができる。
なお上述した実施形態では、計量室169c内の燃料圧力が概ね大気圧まで低下したときに、ロッド状部材69fを介して点火装置131の圧電素子134を作動させる構成としたが、この構成に変えて、特に図示については省略するが、計量室169c内の燃料圧力が、ある値(設定圧力)よりも低くなったときの信号を、例えば電気信号として検知し、当該信号検知から一定時間の経過後、例えばタイマーを起動し、そして当該タイマーのタイム・アップに基づき点火装置131を作動させて点火を遂行する構成としてもよい。この場合、計量室169cの圧力変化を検知する代わりに、計量室169cと第1および第2燃料室121,122との間の中間領域、換言すれば計量室169cと第1および第2燃料室121,122とをつなぐ燃料供給通路において、燃料圧力をパイロット圧にて検知する構成に変更しても成立する。
また上述した実施形態では、計量室169cの圧力変化に連動して点火を行わせる構成としたが、計量室169cに変えて、第1燃焼室121あるいは第2燃焼室122内の圧力変化に連動して点火を遂行する構成に変更してもよい。第1および第2燃焼室121,122に対する燃料の供給は、当然のことながら外部に対して閉鎖された密閉状態で遂行される。従って、当該密閉状態の第1および第2燃焼室121,122に燃料が供給されることで、当該第1および第2燃焼室121,122内の圧力は、高くなる側に変化することになる。因みに、燃料が供給される前の第1および第2燃焼室121,122内の圧力は、概ね大気圧である。このことから、燃焼室内の圧力が、ある値(設定圧力)よりも高くなったときの信号を、例えば電気信号として検知し、当該信号検知から一定時間の経過後、例えばタイマーを起動し、そして当該タイマーのタイム・アップに基づき点火装置131を作動させて点火を遂行する構成としてもよい。
また上述した実施形態では、燃焼室が、隔壁部123によって仕切られた第1燃焼室121と第2燃焼室122とから構成される釘打機101の場合を例にして説明したが、燃焼室が1つの釘打機に適用できることは当然である。
本実施の形態に係る釘打機の全体構成を示す正面視一部断面図であり、初期状態を示す。 同じく釘打機の全体構成を示す正面視一部断面図であり、点火時を示す。 同じく釘打機の全体構成を示す正面視一部断面図であり、爆発時を示す。 燃料供給回路を示す断面図であり、初期状態を示す。 燃料供給回路を示す断面図であり、トリガの引き絞り操作時を示す。 燃料供給回路を示す断面図であり、トリガの戻り時を示す。 燃料供給回路を示す回路図である。 調圧弁の一部を示す拡大図であり、初期状態を示す。 調圧弁の一部を示す拡大図であり、トリガ戻し時を示す。 切替弁の一部を示す拡大図であり、初期状態を示す。 切替弁の一部を示す拡大図であり、トリガ引き絞り操作時を示す。
符号の説明
101 釘打機(燃焼式作業工具)
103 メインハウジング
104 抽気孔
105 ハンドグリップ
107 トリガ(操作手段)
109 マガジン
110 射出部
111 コンタクトアーム
113 パンタグラフ式リンク機構
115 逆止弁
121 第1燃焼室
122 第2燃焼室
123 隔壁部
123a 平坦面部
124 球面状部分
125 連通孔
127 スライドスリーブ
128 ビス
129 ハウジングキャップ
131 点火装置
133 点火用プラグ
133a 点火部
134 圧電素子
134a 電気配線
141 燃料噴射装置(燃料供給手段)
143 燃料噴射孔
145 パイプ状部材
145a 大径部分
145b 小径部分
147 貫通孔
151 駆動部
153 シリンダ
155 ピストン
155a 球面状凹部
157 ピストンロッド
159 クッションラバー
161 燃料供給回路
163 ガスボベ(燃料貯蔵部)
165 調圧弁
165a バルブボディ
165b スプール
165c スプリング
165d 調圧室
165e バルブポート
165f 調整ボルト
167 切替弁
167a バルブボディ
167b スプール
167c 第1バルブポート
167d 第2バルブポート
167e ガスバネ
169 燃料計量器
169a 計量機本体
169b ピストン状部材
169c 計量室
169d 大気圧室
169e スプリング
169f ロッド状部材
169g ストッパ
169h ポート
171 配管
173 配管
175 配管
S シール部材

Claims (6)

  1. 可燃性ガスが燃焼される燃焼室と、
    前記燃焼室に燃料を供給する燃料供給手段と、
    前記燃焼室に設けられた点火装置と、
    前記燃料供給手段を介して供給される燃料と空気との混合気である可燃性ガスに前記点火装置を介して点火することで当該燃料の燃焼を引き起こし、これによって生じる燃焼圧力によって駆動されて所定の加工作業を遂行する駆動部と、
    一つの操作で前記燃料供給手段および前記点火装置を作動する操作手段と、
    を有し、
    前記操作手段の操作に基づき、前記燃料供給手段を介して前記燃焼室に燃料を供給する一方、当該燃焼室に供給される燃料の圧力変化に連動して前記点火装置による点火が遂行される構成とした燃焼式作業工具。
  2. 請求項1に記載の燃焼式作業工具であって、
    前記燃焼室に供給するために燃料を加圧した状態で蓄える予備室を有し、前記燃焼室への燃料供給に伴う前記予備室内の圧力変化に連動して前記点火装置による点火が遂行される構成としたことを特徴とする燃焼式作業工具。
  3. 請求項2に記載の燃焼式作業工具であって、
    前記予備室の燃料圧力が大気圧と概ね同一圧力に達したときに前記点火装置による点火が遂行される構成としたことを特徴とする燃焼式作業工具。
  4. 請求項2に記載の燃焼式作業工具であって、
    前記予備室内の燃料圧力が設定値よりも低くなったときの信号を検知し、その後一定時間を経過したときに前記点火装置による点火が遂行される構成としたことを特徴とする燃焼式作業工具。
  5. 請求項1に記載の燃焼式作業工具であって、
    前記燃焼室への燃料供給に伴う当該燃焼室内の圧力変化に連動して前記点火装置による点火が遂行される構成としたことを特徴とする燃焼式作業工具。
  6. 請求項5に記載の燃焼式作業工具であって、
    前記燃焼室内の燃料圧力が設定値よりも高くなったときの信号を検知し、その後一定時間を経過したときに前記点火装置による点火が遂行される構成としたことを特徴とする燃焼式作業工具。
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