JP2005144409A - スリットコーターダイ - Google Patents

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Abstract

【課題】 ダイコーター方式を採用し、スリットコーターダイのリップ面形状を適正化することにより、リップ面の表面加工状態に拘わらず、薄膜を均一かつ高速に塗布することが可能な該スリットコーターダイを提供する。
【解決手段】 被塗布基板9と所定間隔を維持してスリット4から塗布液10を吐出しつつ被塗布基板9との相対移動により被塗布基板9に塗布を施すスリットコーターダイ1であって、塗布液10を吐出するスリット4によって二分されたリップ面のうち、塗布液10の吐出流れの下流側に位置する後部リップ面7にスリット4の長さ方向に沿って延びる少なくとも一本の溝8を形成した。
【選択図】 図2

Description

本発明は、例えば液晶ディスプレイやプラズマディスプレイのようなフラットパネルディスプレイの製造に用いるガラス基板や、半導体の製造に係わるウエハ等のような平坦で枚葉形態を有する基板上に、フォトレジスト等の塗布液を塗布するスリットコーターダイに関する。
従来から、液晶ディスプレイやプラズマディスプレイのようなフラットパネルディスプレイの製造に用いるガラス基板や、半導体の製造に係わるウエハ等の平坦で枚葉形態を有する基板上に、フォトレジスト液等の塗布液を均一に塗布する方式として、スピンコーター方式、バーコーター方式、ロールコーター方式が広く用いられている。
スピンコーター方式は、半導体製造に係わるウエハ上にフォトレジスト液を塗布する際に広く用いられており、回転(スピン)するウエハの中央部分にフォトレジスト液を滴下し、遠心力を利用して塗布する方式である。
しかしながら、近年、特に液晶ディスプレイやプラズマディスプレイのようなフラットパネルディスプレイの製造に用いるガラス基板は、大型化の一途を辿っている。このような大型ガラス基板をスピンさせるには、巨大な装置,大型の動力が必要となり、適応困難である。さらに、ウエハ上に滴下したフォトレジスト液の大部分が遠心力によって飛散し、飛散したフォトレジスト液は全て廃液となるため、歩留まりが非常に悪い。さらに、ウエハ外周方向から乾燥が進むため、塗布膜の膜厚の均一性に欠けるといった問題もある。
バーコーター方式は、バー外周にワイヤ等を巻いて被塗布基板に塗布する方式である。
しかしながら、バーコーター方式を用いて塗布した場合、被塗布基板上に塗布された状態を観察すると、頻繁にうろこ雲状あるいは梨地状の乾燥斑が発生する。さらには、バー外周に巻かれたワイヤ等が被塗布基板に接触し、該被塗布基板を傷つけることがある。
ロールコーター方式は、塗布液を満たした浴槽に浸したローラを、1個以上のローラを介して被塗布基板に塗布する方式である。
しかしながら、ロールコーター方式を用いて塗布した場合、上記浴槽から被塗布基板に塗布されるまで、塗布液が比較的長い時間大気に曝されるため、塗布液の物性が変化し、かつ、異物が混入することがある。
このような塗布の品質上の不具合を解消するため、近年に至ってはダイコーター方式が提案されている。ダイコーター方式はスリットコーターダイと呼ばれる口金を使用する。スリットコーターダイは、供給口から供給された塗布液を、内部に形成されたマニホールドによって横幅方向に広げ、該マニホールドに連通されたスリットを通して塗布液を薄膜状にして均一に吐出させる。このとき、吐出された塗布液は、スリットを形成する一対のリップ面と被塗布基板との間に液溜り即ちメニスカスを形成する。即ち、ダイコーター方式は、このメニスカスを保持しつつ、スリットコーターダイと被塗布基板とを相対的に移動させ、被塗布基板に塗布膜を形成する方式である。
ダイコーター方式の塗布時において、その塗布液により形成されるメニスカスを常に安定な状態に保つことが重要な課題となっている。
斯かる課題の解決を目的として、塗布液により形成されるメニスカスを常に安定な状態に保ち、塗膜を形成するために、スリットを挟む両リップ面の表面処理を、塗布液の吐出流れの上流側に位置するリップ面(以下、「前部リップ面」と言う。)に撥水性材料をコーティングし、塗布液の吐出流れの下流側に位置するリップ面(以下、「後部リップ面」と言う。)に親水性材料をコーティングしたスリットコーターダイが知られている(例えば、特許文献1等)。
また、前部リップ面と被塗布基板との間隙よりも後部リップ面と被塗布基板との間隙の方が狭間隙となるよう段差を設けて、前部リップ面と後部リップ面との間に塗布液の液溜りを形成することにより、塗布開始時の厚膜化を抑えるスリットコーターダイが知られている(例えば、特許文献2等)。
さらに、上記の場合とは逆に、前部リップ面と基板とのギャップに対し、後部リップ面と基板とのギャップの少なくとも一部を大きくし、上流側メニスカスのキャピラリー圧を、下流側メニスカスでのキャピラリー圧と下流側リップと基板との間の塗布液の流動による塗布方向への圧力差との和より常に大きく維持することによって、高速塗布の場合にも筋状の欠陥(液切れ)を生じないようにしたスリットコーターダイが知られている(例えば、特許文献3等)。
特開平11−145043号公報 特開2002−45763号公報 特開2003−10773号公報
しかしながら、上記特許文献1記載のスリットコーターダイでは、前部リップ面を撥水性材料で塗布すると、塗布時において前部リップ面は塗布液の濡れ状態がまちまちとなり、メニスカス形状が不安定となる。さらに、塗布速度が高速(例えば、100mm/秒以上。以下同じ。)になると前部リップ面と被塗布基板との間隙よりエアが流入し、液切れ現象を生じることがある。
また、上記特許文献2記載のスリットコーターダイにおいても、塗布速度を高速にすると、メニスカス形状が不安定となり高速塗布には適さない。
更に、上記特許文献3記載のスリットコーターダイであっても、精密加工に限界があって、後部リップ面の表面処理状態によっては、塗膜幅方向の部分部分で塗布膜の濡れ状態が変化し、これが要因となり流量むらが生じ、色むら、液切れ等の不具合が発生し得る。
そこで本発明は、ダイコーター方式を採用し、スリットコーターダイのリップ面形状を適正化することにより、リップ面の表面加工状態に拘わらず、薄膜を均一かつ高速に塗布することが可能な該スリットコーターダイを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係るスリットコーターダイは、被塗布基板と所定間隔を維持してスリットから塗布液を吐出しつつ前記被塗布基板との相対移動により該被塗布基板に塗布を施すスリットコーターダイであって、塗布液を吐出する前記スリットによって二分されたリップ面のうち、前記塗布液の吐出流れの下流側に位置するリップ面に該スリットの長さ方向に沿って延びる少なくとも一本の溝が形成されていることを特徴とする。
また、前記スリットの内部流路断面を絞る突状がスリット内壁面に形成されていることが好ましい。
更に、前記スリットによって二分されたリップ面のうち、前記塗布液の吐出流れの下流側に位置するリップ面が、上流側に位置するリップ面より表面積が大きいことが好ましい。
更にまた、前記スリットによって二分されたリップ面のうち、前記塗布液の吐出流れの下流側に位置する後部リップ面が、上流側に位置する前部リップ面と同一面上に形成されるか或いは前部リップ面より被塗布基板からの距離が小さくなる位置に形成されていることが好ましい。
本発明に係るスリットコーターダイは、後部リップ面にスリットに沿って延びる溝を形成したので、この溝が塗布液の液溜りとなり、リップ面の表面処理状態に関わらず、薄膜を均一かつ高速に塗布することができる。
本発明に係るスリットコーターダイの実施形態について、以下に、図1〜図5を参照して説明する。なお、全図を通し、同様の構成部分には同符号を付した。
図1は本発明に係るスリットコーターダイの一実施形態を用いて塗布している状態を示す斜視図であり、図2は、図1のスリットコーターダイのリップ面を拡大して示す縦断側面図である。
図1において、1はスリットコーターダイ、2は供給口、3はマニホールド、4はスリット、4aはスリット4の内部流路断面を絞る突状、5は吐出口、6は塗布液10の吐出流れの上流側に位置する前部リップ面、7は塗布液10の吐出流れの下流側に位置する後部リップ面、8は後部リップ面に形成されスリット4の長さ方向に沿って形成された溝、9は被塗布基板、10は塗布液、tfは前部リップ面長さ(縦幅)、trは後部リップ面長さ(縦幅)、gfは前部リップ面と被塗布基板との間隙、grは後部リップ面7と被塗布基板9との間隙、矢印Xは塗布液膜形成時において被塗布基板9を固定した状態でスリットコーターダイが走行する場合の該スリットコーターダイの走行方向を、それぞれ示している。
先ず、図1のスリットコーターダイ1を用いた塗布方法を簡単に説明すると、塗布液10がスリットコーターダイ1の供給口2に流入し、マニホールド3により横幅方向に広げられる。そして、マニホールド3の空間と連通するスリット4に流入し、吐出口5から吐出され、メニスカスを形成しながら被塗布基板9に塗布される。
塗膜の膜厚を均一にするには、マニホールド3内の圧力を一定にすることが前提となる。ここで、マニホールド3の空間が十分に広く、スリット4の間隙が十分に狭ければ、マニホールド3内の圧力は一定圧力に近づく。しかしながら、スリット4の間隙を狭くし過ぎると、全体の圧力が高くなりすぎるため好ましくない。また、マニホールド3の空間を過度に広げるとダイ自体が大型化して好ましくない。そこで、スリット4の内壁面にスリット4の長さ方向に延びる突状4aを形成し、スリット4の流路断面を絞る構造とすることにより、マニホールド3の空間が多少小さくてもマニホールド3内の圧力を均一にすることが好ましい。突状4aによってスリット4の間隙を狭めて背圧を高めることにより、突状4aより上流側の塗布液の流れを、スリットコーターダイ1の塗膜幅方向に広げることが可能となるからである。なお、突状4aは、スリット間隙を一定とする固定タイプ、スリット間隙を可変とする可動タイプのいずれであってもよい。
その後、マニホールド3からスリット4に流入した塗布液は吐出口5より吐出され、前部リップ面6と被塗布基板9との間隙gf、後部リップ面7と被塗布基板9との間隙grでメニスカスを形成する。
スリットコーターダイ1が停止している場合のメニスカス形状は、塗布液10と被塗布基板9もしくはスリットコーターダイ1の固体と液体間の表面張力により決定され、常に安定している。
スリットコーターダイ1の走行中において液切れ現象、色むら、スジの発生といった不具合を防止するには、このメニスカス形状を常に安定に保つことが必要であると考えられている。
そのためには、前提として、吐出口5から吐出された塗布液の流量分布の均一性が要求される。塗布液の流量は、ギアポンプ等によって定量供給されるため、流量分布もある程度は均一性が得られるが、上記の突状4aは流量分布の均一性を更に向上させるのにも寄与する。
そして、後部リップ面7に幅方向(スリットの長さ方向)に走る溝8は、後部リップ面7の表面処理状態に拘わらず、塗膜幅方向の塗布膜の濡れ状態を均一にし、流量むら、色むら、液切れ等の不具合の発生を防止する。これは、塗布中、即ちスリットコーターダイ1の走行中において、吐出口5から吐出された塗布液が、溝8の上流側から毛細管現象により溝8内に把持して蓄えられるとともに、後部リップ面7における溝8の下流側で押し出されることで、液切れ等を防止していると考えられる。
また、溝8の断面形状を、対流中において滞留部のようなデッドスペースが生じないような形状とするとともに、円弧又は楕円弧によって形成するか、或いは、円弧や楕円弧と直線や曲線とを滑らかに接続した形状とすることが好ましい。このように溝8の断面形状の一部又は全部を円弧又は楕円弧とすることにより、溝8内において弧面に沿った渦流を生じると考えられ、これも液切れ防止に寄与しているものと考えられる。こうして常時メニスカス形状をより安定にし、高速でもより安定な塗布液膜の形成が可能となっている。図4は、溝8の断面形状の他の態様を示し、図4(a)は半涙形であって円弧が下流側に形成され、図4(b)は流線型であって円弧が上流側に形成されている。
また、上述したようにメニスカス形状をより安定に保つには、後部リップ面7の縦幅は短いほうが好ましい。それに加えて、塗布液使用量低減化という目的から、メニスカス形状をできるだけ小さくすることが好ましい。後部リップ面7の縦幅を短くすれば、メニスカス形状を小さくすることができる。これの観点から、後部リップ面7の縦幅即ち後部リップ面長さtrが短いことが好ましく、さらに図5に示すように、後部リップ面7の幅方向に走る溝8を複数本設けることが好ましい。尚、図5(b)に示すように、複数本設けた溝8の縦断面積は、すべて同一でなくてもよい。
さらに、スリットコーターダイの前部リップ面長さtfと後部リップ面長さtrを比較したとき、塗布時、特に塗布開始時において、後部に塗布液を余分に供給するのを回避するため、前部リップ面の縦幅即ち前部リップ面長さtfが、後部リップ面の縦幅即ち後部リップ面長さtrよりも短いことが好ましい。
また、前述したように、後部リップ面7は塗布液膜10の膜厚をより均一に形成する作用がある。そこで、前部リップ面6と被塗布基板9との間隙gfと後部リップ面7と被塗布基板9との間隙grを比較するとき、後部リップ面7と被塗布基板9との間隙grが前部リップ面6と被塗布基板9との間隙gfに対して、同等もしくは狭間隙であることが好ましい。特に、前部リップ面6に形成されたメニスカスを後部リップ面7で均す作用が大きいため、図3,図5(c)および図5(d)に示すように、狭間隙であるほうがより好ましい。
なお、溝8の縦幅(W)、溝の深さ(H)、及びスリットの縦幅(d)との間に、d/2≦W≦60d、及びd/4≦H≦30dの関係を有することとすることができる(図3,図4(a)参照)。これは、W<d/2の場合やH<d/4の場合は、加工が困難であり、加工できたとしても高速塗布性能の効果が小さいからであり、W>60dの場合は、後部リップ面が長くなり、メニスカス形状が大きくなるとともに、塗布液の使用量も多くなるからであり、H>30dの場合は、溝8の幅寸法(W)によっては、滞留部が生じて塗布液の劣化を招くからである。
本発明の実施の有用性を確認するための比較評価を行ったので、以下に説明する。
塗布方法であるが、まず、塗布液を定量供給するためのポンプを設置し、その中に塗布液を注入する。該ポンプと連結する配管により、該ポンプの下流に位置する塗布液ゲル状物質等の不純物除去が主な目的であるフィルターと連結する。さらに、該フィルターと連結する配管により、該フィルターの下流に位置するスリットコーターダイとを連結している。前記ポンプが稼動することにより、塗布液が配管を伝って該ポンプより下流の前記フィルターに流入する。さらに、塗布液は該フィルターから配管を伝って該スリットコーターダイに流入し、定盤上に置かれた被塗布基板上に塗布するといったものである。スリットコーターダイは門状のアームと呼ばれる部位に固定されており、該アームが定盤上を走行する構造であり、該被塗布基板上に塗布液膜を形成する。該スリットコーターダイは、有効幅1000mmとし、材質はSUS630で熱処理を施したものを使用した。尚、被塗布基板上に塗布する面積は1000mm×1100mm、全吐出量は60cc、塗布液の粘度は10mPa・sのものを採用した。
尚、本発明の実施例および比較例は、スリットコーターダイ直上までの装置および配管は同一のものを使用した。すなわち、スリットコーターダイ流路内形状の相違、リップ先端形状の相違、塗布速度の相違、塗布液使用量の相違について評価を行った。
実施例1
実施例1は、図2に示すスリットコーターダイと同等であり、後部リップ面7に半円形状の溝8を1本形成し、溝8の断面形状の半径を0.5mmとした。スリット4の間隙に関し、突状4aによる狭間隙のスリット間隙は0.1mmとし、その他の比較的広間隙のスリット間隙は0.2mmとした。さらに、スリットコーターダイの前部リップ面6と被塗布基板9との間隙gfと、後部リップ面7と被塗布基板9との間隙grはそれぞれ0.2mmとし、前部リップ面長さtfを0.3mm、後部リップ面長さtrを3mmとした。塗布速度は100mm/秒、および200mm/秒の2条件で評価した。
実施例2
実施例2は、図5(a)に示すスリットコーターダイと同等のものであり、後部リップ面7に半円形状の溝8を2本形成し、溝8の断面形状の半径を0.3mmとした。スリット4の間隙に関し、突状4aによる狭間隙のスリット間隙は0.1mmとし、その他の広間隙のスリット間隙は0.2mmとした。さらに、前部リップ面6と被塗布基板9との間隙gfと、後部リップ面7と被塗布基板9との間隙grはそれぞれ0.2mmとし、前部リップ面長さtfを0.3mm、後部リップ面長さtrを3mmとした。塗布速度は100mm/秒および200mm/秒の2条件で評価した。
実施例3
実施例3は、図5(b)に示すスリットコーターダイと同等のものであり、後部リップ面7に半円形状の溝8を2本形成し、溝8の断面形状の半径を吐出口5近傍より順に、0.4mm,0.2mmとした。スリット4の間隙に関し、突状4aによる狭間隙のスリット間隙は0.1mmとし、その他の広間隙のスリット間隙は0.2mmとした。さらに、前部リップ面6と被塗布基板9との間隙gfと、後部リップ面7と被塗布基板9との間隙grはそれぞれ0.2mmとし、前部リップ面長さtfを0.3mm、後部リップ面長さtrを3mmとした。塗布速度は100mm/秒および200mm/秒の2条件で評価した。
実施例4
実施例4は、図5(c)に示すスリットコーターダイと同形状のものであり後部リップ面7に半円形状の溝8を2本形成し、溝8の断面形状の半径を0.3mmとした。スリット4の間隙は、突状4aによる狭間隙のスリット間隙は0.1mmとし、その他の広間隙のスリット間隙は0.2mmとした。さらに、前部リップ面6と被塗布基板9との間隙gfを0.3mm、後部リップ面7と被塗布基板9との間隙grを0.2mmとし、前部リップ面長さtfを0.3mm、後部リップ面長さtrを4mmとした。塗布速度は100mm/秒および200mm/秒の2条件で評価した。
比較例
比較例は、図6に示す従来のスリットコーターダイと同形状のものであり、後部リップ面に溝を有しないものである。スリット4の間隙は、マニホールド連結部から吐出口まで0.1mmとした。さらに、スリットコーターダイの前部リップ面6と被塗布基板9との間隙gfと、スリットコーターダイの後部リップ面7と被塗布基板9との間隙grはそれぞれ0.2mmとし、前部リップ面長さtfと後部リップ面長さtrをそれぞれ0.3mmとした。塗布速度は100mm/秒および200mm/秒の2条件で評価した。
Figure 2005144409
<評価内容>
◎:塗布状態が非常に良好である。
○:塗布状態が比較的良好である。
×:液切れ現象が多数発生しNGである。
表1から分かるように、実施例1〜4の何れの場合も、塗布速度が100mm/秒の場合、塗布液のメニスカス形状が塗布中であっても常に安定しており、塗布状態が非常に良好であり、塗布速度が200mm/秒であっても、塗布状態が比較的良好であるという結果が得られた。
上記の実施例1〜4に対して比較例1では、塗布速度が100mm/秒の場合は、塗布液のメニスカス形状が塗布中において不安定となり、部分的に液切れ現象が発生し、被塗布基板全面に塗布することができなかった。塗布速度が200mm/秒であっても、上記塗布速度が100mm/秒の場合と同様な結果が得られ、液切れ現象の程度も非常に悪い状態であった。
本発明に係るスリットコーターダイを用いて塗布している状態を示す斜視図である。 図1のスリットコーターダイのリップ部を拡大して示す縦断面図である。 本発明に係るスリットコーターダイの他のリップ形状を拡大して示す縦断面図である。 本発明の構成要素である溝の断面形状の態様例を示す拡大断面図である。 本発明の構成要素である溝の断面形状のバリエーションを示す拡大断面図である。 従来のスリットコーターダイのリップ部を拡大して示す縦断面図である。
符号の説明
1:スリットコーターダイ
2:供給口
3:マニホールド
4:スリット
4a:突状
5:吐出口
6:前部リップ面
7:後部リップ面
8:溝
9:被塗布基板
10:塗布液
f:前部リップ面長さ
r:後部リップ面長さ
f:スリットコーターダイの前部リップ面と被塗布基板との間隙
r:スリットコーターダイの後部リップ面と被塗布基板との間隙


Claims (4)

  1. 被塗布基板と所定間隔を維持してスリットから塗布液を吐出しつつ前記被塗布基板との相対移動により該被塗布基板に塗布を施すスリットコーターダイであって、塗布液を吐出する前記スリットによって二分されたリップ面のうち、前記塗布液の吐出流れの下流側に位置する後部リップ面に該スリットの長さ方向に沿って延びる少なくとも一本の溝が形成されていることを特徴とするスリットコーターダイ。
  2. 前記スリットの内部流路断面を絞る突状がスリット内壁面に形成されていることを特徴とする請求項1に記載のスリットコーターダイ。
  3. 前記スリットによって二分されたリップ面のうち、前記塗布液の吐出流れの下流側に位置する後部リップ面の縦幅が、上流側に位置する前部リップ面の縦幅より長いことを特徴とする請求項1又は2に記載のスリットコーターダイ。
  4. 前記後部リップ面が、前記前部リップ面と同一面上に形成されるか或いは該前部リップ面より被塗布基板からの距離が小さくなる位置に形成されていることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載のスリットコーターダイ。

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011062684A (ja) * 2009-08-20 2011-03-31 Mitsubishi Materials Corp 塗布工具

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