JP2005142545A - 窒化ガリウム系化合物半導体発光素子、その正極、それを用いた発光ダイオード、およびそれを用いたランプ - Google Patents

窒化ガリウム系化合物半導体発光素子、その正極、それを用いた発光ダイオード、およびそれを用いたランプ Download PDF

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Abstract

【課題】 良好なオーミック特性、ボンディング特性および発光出力を有するフリップチップ型の窒化ガリウム系化合物半導体発光素子を得ること。
【解決手段】 p型半導体層に接するオーミック電極層、該オーミック電極層上の接着層、および該接着層上のボンディングパッド層の3層構造を有し、これら3層の融点がこの順序で低くなっていることを特徴とする正極を備えたフリップチップ型窒化ガリウム系化合物半導体発光素子。
【選択図】 図2

Description

本発明はフリップチップ型窒化ガリウム系化合物半導体発光素子、それを用いた発光ダイオード、およびそれを用いたランプに関し、特に高反射率でオーミック抵抗が小さい正極を備えたフリップチップ型窒化ガリウム系化合物半導体発光素子に関する。
近年、AlxGayIn1-x-yN(0≦x≦1,0≦y≦1,x+y≦1)であらわされる窒化ガリウム系化合物半導体が紫外光領域から青色あるいは緑色発光ダイオード(LED)の材料として注目されている。このような材料の化合物半導体を使うことによって、これまで困難であった発光強度の高い紫外光、青色、緑色等の発光が可能となった。このような窒化ガリウム系化合物半導体は、一般に絶縁性基板であるサファイア基板上に成長されるため、GaAs系の発光素子のように基板の裏面に電極を設けることができない。このため結晶成長した半導体層側に負極と正極の両方を形成することが必要である。
特に、窒化ガリウム系化合物半導体を用いた半導体素子の場合は、サファイア基板が発光波長に対して透光性を有するため、電極面を下側にしてマウントし、サファイア基板側から光を取り出す構造のフリップチップ型が注目されている。
図1はこのような型の発光素子の一般的なの構造例を示す概略図である。すなわち、発光素子は、基板1にバッファ層2、n型半導体層3、発光層4およびp型半導体層5が結晶成長されて、発光層4およびp型半導体層5の一部がエッチング除去されてn型半導体層3が露出されており、p型半導体層5上に正極10、n型半導体層上に負極20が形成されている。このような発光素子は、例えばリードフレームに電極形成面を向けて装着され、次いでボンディングされる。そして、発光層4で発生した光は基板1側から取り出される。この型の発光素子においては、光を効率よく取り出すために、正極10には反射性の金属を用いてp型半導体層5の大部分を覆うように設け、発光層から正極側に向かった光も正極10で反射させて基板1側から取り出している。
従って、正極材料にはオーミック抵抗が低く、かつ高反射率であることが求められる。このような正極としてロジウムを用いた正極が提案されている(例えば特許文献1)。この技術は、p型半導体層と接触するオーミック電極層に白金またはロジウム(Rh)を用い、その上に金(Au)からなる第2層を設け、さらにその上にチタン(Ti)またはクロムからなる第3層を設けた構造の正極に関する。これによりRhの高抵抗化及び最表層に設ける例えばSiO2の様な絶縁層の剥離を抑えることを目的としている。しかし、この方法ではまずRhとAuの密着性を確保することが出来ずボンディング時にRhとAuの界面での剥離が起こる可能性がある。また第3層をTiとした場合AuボールまたはAuバンプとの密着性も確保できない可能性があり、ボンドプルテスト或いはシェアリングテストの高合格率は望めない。さらに成膜の最終工程をTiとすると成膜時の高温の輻射熱に既に積層された金属がさらされるため、金属間の拡散が促進されオーミック性を損なう恐れがある。
また、p型半導体層に接するオーミック電極としてのNi層とボンディングメタルとしてのAu層とをTi層を介して積層することにより、NiとAuの密着性が増し、Ni/Au間の剥離を防止できることは知られている(例えば特許文献2)。しかし、Niは、470nm付近での反射率は30%程度と非常に低く、フリップチップ型発光素子の反射電極としては適さない。またオーミック抵抗を低くするために、Niはアニールを必要としているが、Rhはアニールを必要としない。
特開2000−183400号公報 特開平11−54843号公報
Rhを正極材料として用いようとした場合、ボンディング時に用いられる金線よりなるボールとの密着性の確保が問題となる。通常そのような場合正極の最表層にAuのボンディングパッドを用いることになる。しかし、RhとAuは熱処理をせずに接着性を確保することが難しく、また熱処理をするとAuの拡散によりRhのオーミック抵抗の上昇が懸念される。本発明の課題は、p型半導体層に接触するオーミック電極層として反射率の良好なRh等の金属を用い、かつ、Au等からなるボンディングパッド層と密着性が良好でオーミック抵抗の低い正極を提供することである。
本発明は下記の発明を提供する。
(1)基板上に窒化ガリウム系化合物半導体からなるn型半導体層、発光層およびp型半導体層をこの順序で含み、負極および正極がそれぞれn型半導体層およびp型半導体層に設けられているフリップチップ型窒化ガリウム系化合物半導体発光素子において、該正極が該p型半導体層に接するオーミック電極層、該オーミック電極層上の接着層、および該接着層上のボンディングパッド層の3層構造を有し、これら3層の融点がこの順序で低くなっていることを特徴とするフリップチップ型窒化ガリウム系化合物半導体発光素子。
(2)オーミック電極層が白金、ロジウムおよびイリジウムからなる群から選ばれた金属又はまたはこれらの金属の少なくとも一種を含有する合金からなることを特徴とする上記(1)に記載のフリップチップ型窒化ガリウム系化合物半導体発光素子。
(3)オーミック電極層がロジウムであることを特徴とする上記(2)に記載のフリップチップ型窒化ガリウム系化合物半導体発光素子。
(4)接着層がチタンまたはクロムからなることを特徴とする上記(1)〜(3)のいずれか一項に記載のフリップチップ型窒化ガリウム系化合物半導体発光素子。
(5)接着層がチタンであることを特徴とする上記(4)に記載のフリップチップ型窒化ガリウム系化合物半導体発光素子。
(6)ボンディングパッド層が金、アルミニウム、ニッケルおよび銅からなる群から選ばれた金属またはこれらの金属の少なくとも一種を含有する合金からなることを特徴とする上記(1)〜(5)のいずれか一項に記載のフリップチップ型窒化ガリウム系化合物半導体発光素子。
(7)接着層の厚さが10Å以上1000Å以下であることを特徴とする上記(1)〜(6)のいずれか一項に記載のフリップチップ型窒化ガリウム系化合物半導体発光素子。
(8)接着層の厚さが10Å以上100Å以下であることを特徴とする上記(7)に記載のフリップチップ型窒化ガリウム系化合物半導体発光素子。
(9)オーミック電極層の厚さが100Å以上3000Å以下であることを特徴とする上記(1)〜(8)のいずれか一項に記載のフリップチップ型窒化ガリウム系化合物半導体発光素子。
(10)オーミック電極層の厚さが500Å以上2000Å以下であることを特徴とする上記(9)に記載のフリップチップ型窒化ガリウム系化合物半導体発光素子。
(11)ボンディングパッド層の厚さが1000Å以上であることを特徴とする上記(1)〜(10)のいずれか一項に記載のフリップチップ型窒化ガリウム系化合物半導体発光素子。
(12)ボンディングパッド層の厚さが3000Å以上5000Å以下であることを特徴とする上記(11)に記載のフリップチップ型窒化ガリウム系化合物半導体発光素子。
(13)ボンディングパッド層が金であることを特徴とする上記(6)〜(12)のいずれか一項に記載のフリップチップ型窒化ガリウム系化合物半導体発光素子。
(14)窒化ガリウム系化合物半導体発光素子用の正極であって、p型半導体層に接するオーミック電極層、該オーミック電極層上の接着層、および該接着層上のボンディングパッド層の3層構造を有し、これら3層の融点がこの順序で低くなっていることを特徴とする正極。
(15)オーミック電極層が白金、ロジウムおよびイリジウムからなる群から選ばれた金属又はまたはこれらの金属の少なくとも一種を含有する合金からなることを特徴とする上記(14)に記載の正極。
(16)オーミック電極層がロジウムであることを特徴とする上記(15)に記載の正極。
(17)接着層がチタンまたはクロムからなることを特徴とする上記(14)〜(16)のいずれか一項に記載の正極。
(18)接着層がチタンであることを特徴とする上記(17)に記載の正極。
(19)ボンディングパッド層が金、アルミニウム、ニッケルおよび銅からなる群から選ばれた金属またはこれらの金属の少なくとも一種を含有する合金からなることを特徴とする上記(14)〜(18)のいずれか一項に記載の正極。
(20)接着層の厚さが10Å以上100Å以下であることを特徴とする上記(14)〜(19)のいずれか一項に記載の正極。
(21)接着層の厚さが30Å以上50Å以下であることを特徴とする上記(20)に記載の正極。
(22)上記(1)〜(13)のいずれか一項に記載のフリップチップ型窒化ガリウム系化合物半導体発光素子を用いてなる発光ダイオード。
(23)上記(1)〜(13)のいずれか一項に記載のフリップチップ型窒化ガリウム系化合物半導体発光素子を用いてなるランプ。
Rh等のオーミック電極層とAu等のボンディングパッド層の間にTi等の接着層を介在させることを骨子とする本発明によれば、熱処理をせずにボンディング時の電極剥がれを防ぐことを可能とする。従って、本発明によれば、良好なオーミック特性、ボンディング特性および発光出力が得られる窒化ガリウム系化合物半導体発光素子が得られる。
要するに、例えばオーミック電極層にロジウム、接着層にチタン、ボンディングパッド層に金のように、オーミック電極層、接着層およびボンディングパッド層の融点がこの順序で低くなるように各層の金属を選択することによって、既に積層された金属が高温の輻射熱にさらされることが無く金属間の拡散現象を抑えることが出来るため、良好なオーミック特性、ボンディング特性および発光出力が得られる窒化ガリウム系化合物半導体発光素子が得られる。
また、Ti等の接着層の厚さを100Å以下とすることによって、Ti等の不純物ゲッター効果による蒸着機やスパッターの真空装置内の汚染を低減することが出来、装置の稼動状態を安定に維持できる。
本発明における基板上に積層される窒化ガリウム系化合物半導体としては、図1に示したような、基板1にバッファ層2、n型半導体層3、発光層4およびp型半導体層5が結晶成長されている従来公知のものが何ら制限無く用いることができる。
その一例を説明すると、図2に示したような、サファイア基板1上にAlN層からなるバッファ層2を積層し、その上にn型GaN層からなるコンタクト層3a、n型GaN層からなる下部クラッド層3b、InGaN層からなる発光層4、p型AlGaN層からなる上部クラッド層5b、およびp型GaN層からなるコンタクト層5aを順次積層したものを用いることができる。
このような窒化ガリウム系化合物半導体のコンタクト層5a、上部クラッド層5b、発光層4、および下部クラッド層3bの一部をエッチングにより除去してコンタクト層3a上に負極20を設ける。負極としては、チタン、アルミニウム、またはクロム等従来公知のものを何ら制限無く用いることができる。
コンタクト層5a上に、オーミック電極層11、接着層12およびボンディングパッド層13からなる3層構造の本発明に係わる正極10を設ける。p型GaNからなるコンタクト層上に形成するオーミック電極層が、白金、ロジウムおよびイリジウムからなる群から選ばれた金属又はまたはこれらの金属の少なくとも一種を含有する合金から構成される場合、オーミック電極層は発光層からの光を効率よく反射する反射層として機能し、サファイア基板側から効率よく光を取り出すことが出来る。Rhが特に好ましい。
オーミック電極層とAu等のボンディングパッド層との間に、TiまたはCrからなる接着層を設けることにより、積層後にアロイング熱処理を行なわなくてもボンディング時に電極剥がれを引き起こすことがない。Tiが特に好ましい。
また、例えばRh-Ti−Auの順に積層した場合、それぞれの融点は1963℃、1673℃、1064℃と積層順に融点が低くなり、それに伴い成膜時の輻射熱も順に低くなる。これにより成膜後に高温にさらされることにより起こりうる金属の拡散を抑えることが出来、良好なオーミック特性を維持できる。
オーミック電極層は、反射効率を上げるために、コンタクト層5aをほとんど覆うようにして、なるべく面積を大きくすることが好ましい。オーミック電極層の厚さは100〜3000Åが好ましい。特に500〜3000Åとすると良好な反射特性が得られ好ましい。またRh等は高価な材料である為、500〜2000Åとすることで良好な反射特性を保ちつつ製造コストが抑えられ、より好ましい。
接着層の厚みは10Å以上1000Å以下が好ましい。特に、Tiを蒸着装置やスパッター装置等を用いて積層する場合、装置内のTiの堆積は、Tiの不純物ゲッター効果(特に酸素)により、装置内の真空度低下や特性不良を引き起こす原因となる可能性がある。つまりTiの積層量(積層時間)は極力低く抑えることが重要となる。Tiの厚みは装置の制御性が確保でき且つ接着効果の得られる最低厚みとする必要があり、1000Å以下が好ましい。さらに好ましくは100Å以下である。但し膜装置の膜厚制御性の観点から10Å以上あることが好ましい。10Å以下の厚みは、成膜装置の膜厚コントローラーの特性上制御するのが難しくばらつきの原因にもなる。特に好ましくは30Å〜50Åである。
ボンディングパッド層は、Au、Al、NiおよびCuからなる群から選ばれた金属またはそれらの少なくとも1種を含有する合金から構成することができる。Auまたはそれを含む合金が好ましい。ボンディングパッド層の厚みは1000〜10000Åが好ましい。ボンディングパッド層の特性上厚い方が効果が得られるが、製造コストの観点からボンディングパッドとしての効果が得られる3000〜5000Åの厚さとすることがさらに好ましい。
また、ボンディングパッド層はオーミック電極層と同じ大きさであってもよいし、その一部に設けてもよい。ボンディングパッド層をオーミック電極層の一部に設ける場合は、接着層は通常ボンディングパッド層と同じ大きさにする。オーミック電極層と同じ大きさにした場合、マウント時のサブマウントのバンプ形成位置の設計レイアウトの自由度が増す。また、オーミック電極層の全面を覆うことでさらに密着性が強化されることが期待できる。
本発明に用いる窒化ガリウム系化合物半導体の成長方法は、特に限定されず、MOCVD(有機金属化学気相成長法)、HVPE(ハイドライド気相成長法)およびMBE(分子線エピタキシー法)など窒化ガリウム系化合物半導体を成長させることが知られている全ての方法が適用できる。好ましい成長方法としては、膜厚制御性、量産性の観点からMOCVD法である。MOCVD法では、キャリアガスとして水素(H2)または窒素(N2)、Ga源としてトリメチルガリウム(TMG)またはトリエチルガリウム(TEG)、Al源としてトリメチルアルミニウム(TMA)またはトリエチルアルミニウム(TEA)、In源としてトリメチルインジウム(TMI)またはトリエチルインジウム(TEI)、窒素源としてアンモニア(NH3)、ヒドラジン(N24)などが用いられる。また、ドーパントとしてn型にはSi原料としてモノシラン(SiH4)またはジシラン(Si26)、Ge原料としてゲルマン(GeH4)を用い、p型にはMg原料としては例えばビスシクロペンタジエニルマグネシウム(Cp2Mg)を用いる。これらの原料を用い、従来公知の適当な条件で成長させればよい。
正極を構成する各金属の積層方法も特に限定されず、通常の抵抗加熱蒸着法の他、電子線加熱蒸着法およびスパッタリング法等従来公知の方法が何ら制限なく使用することができる。全ての層を同一の方法で積層させてもよいし、最初の層を積層させた時点でいったん装置から取り出し、別の方法によって次の層を積層させてもよい。
以下に、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこの実施例のみに限定されるものではない。
本実施例で製造した窒化ガリウム系化合物半導体発光素子の断面図を図2に示す。
用いた窒化ガリウム系化合物半導体は、サファイア基板1上にAlN層からなるバッファ層2を積層し、その上にn型GaN層からなるコンタクト層3a、n型GaN層からなる下部クラッド層3b、InGaN層からなる発光層4、p型AlGaN層からなる上部クラッド層5b、およびp型GaN層からなるコンタクト層5aを順次積層したものである。コンタクト層3aはSiを7×1018/cm3ドープしたn型GaN層であり、下部クラッド層3bはSiを5×1018/cm3ドープしたn型GaN層であり、発光層4の構造は単一量子井戸構造で、InGaNの組成はIn0.95Ga0.05Nである。上部クラッド層5bはMgを1×1018/cm3ドープしたp型のAlGaNでその組成はAl0.25Ga0.75Nである。コンタクト層5aはMgを5×1019/cm3ドープしたp型のGaN層である。これらの層の積層は、MOCVD法により、当該技術分野においてよく知られた通常の条件で行なった。
この窒化ガリウム系化合物半導体のコンタクト層5aに正極を、コンタクト層3aに負極をそれぞれ以下の手順で設けて発光素子を作製した。
(1)まず、始めにエッチングマスクをコンタクト層5a上に形成した。形成手順は以下の通りとした。レジストを一様に塗布して公知のリソグラフィー技術によりエッチングしたい領域を除去した。
このエッチングマスクは、コンタクト層5aを反応性イオンドライエッチングのプラズマダメージから保護するための層でもある。
(2)次に反応性イオンドライエッチングにて、n型GaN層のコンタクト層3aが露出するまでエッチングを施した後、ドライエッチング装置より取り出し、該形成されたレジスト膜をアセトンにより除去した。このドライエッチングは後段で作製する半導体発光素子の負極を形成するための処理である。
(3)その後、レジストを再び一様に塗布して、コントラクト層5a上の一部にフォトリソグラフィーによりオーミック電極層形成領域の窓を開け、蒸着法によりRhをエレクトロンビームを用いて膜厚が2000Åとなるように積層した。その後リフトオフ技術により正極以外の領域をレジストと共に除去した。
これらの工程で形成されたRhオーミック電極層は、波長460nmの光による基板側を入光面とした場合の反射率が大凡65%以上であった。また円形TLM法による接触比抵抗の測定において、2〜3×10-3Ωcm2を示した。
(4)次に、レジストを再び一様に塗布した後、オーミック電極層部分に接着層およびボンディングパッド層を形成するために、公知フォトリソグラフィー技術をもちいて正極領域の一部に窓を開け、蒸着法により、Ti層およびAu層をそれぞれエレクトロンビーム蒸着及び抵抗加熱にて形成した。その際の膜厚はTi接着層が50ÅおよびAuボンディングパッド層が2000Åとした。その後リフトオフ技術によりボンディングパッド層以外の領域をレジストと共に除去した。
(5)次に、レジストを再び一様に塗布した後、前述の反応性イオンドライエッチングによりn型GaNコントラクト層3aまで露出した領域上に、公知フォトリソグラフィー技術を用いて負極領域の窓を開け、蒸着法により、TiおよびAuをそれぞれエレクトロンビーム蒸着及び抵抗加熱にて形成した。その際の膜厚はそれぞれ50Åおよび3000Åとした。その後リフトオフ技術により負極以外の領域をレジストと共に除去し、負極を形成した。この電極は最表層にAuを用いることでボンディングパッドとして機能する。
上記方法で作製した発光半導体素子を切断し、サブマウント上にフリップチップマウントし、さらにTO−18ステム上にマウント、結線して発光素子とした。
作製された発光素子は電流20mAにおける発光出力が6mW、順方向電圧が3.4Vを示した。
また、上記方法で作製した発光素子について電極の密着性を評価するために、Auボンディングパッド上に太さ25μmのAuワイヤーにより、ワイヤーボンディング時のボールサイズが直径100〜110μmとなる様に調整してボンディングした後、引っ張り加重55gのボンドプルテストを実施した結果、10%以下の不良率であった。
また、上記方法で発光素子を作製した場合、該真空蒸着装置において4×10-4Paまでの到達時間が長くなるということも無く、安定した装置の稼動状態を維持できた。
また本実施例ではボンディングパッド層13をAuで形成したが、この他にAl、NiまたはCuで形成してもよい。但しこの場合、実装上の問題から、負極ボンディングパッドの最表層も正極ボンディングパッド層と同じ金属で形成することが好ましい。
本発明によって提供されるフリップチップ型窒化ガリウム系化合物半導体発光素子は、発光ダイオードおよびランプ等の材料として有用である。
従来のフリップチップ型化合物半導体発光素子の一般的な構造を示す概略図である。 本発明のフリップチップ型窒化ガリウム系化合物半導体発光素子の一例を示す概略図である。
符号の説明
1 基板
2 バッファ層
3 n型半導体層
4 発光層
5 p型半導体層
10 正極
11 オーミック電極層
12 接着層
13 ボンディングパッド層
20 負極

Claims (23)

  1. 基板上に窒化ガリウム系化合物半導体からなるn型半導体層、発光層およびp型半導体層をこの順序で含み、負極および正極がそれぞれn型半導体層およびp型半導体層に設けられているフリップチップ型窒化ガリウム系化合物半導体発光素子において、該正極が該p型半導体層に接するオーミック電極層、該オーミック電極層上の接着層、および該接着層上のボンディングパッド層の3層構造を有し、これら3層の融点がこの順序で低くなっていることを特徴とするフリップチップ型窒化ガリウム系化合物半導体発光素子。
  2. オーミック電極層が白金、ロジウムおよびイリジウムからなる群から選ばれた金属又はまたはこれらの金属の少なくとも一種を含有する合金からなることを特徴とする請求項1に記載のフリップチップ型窒化ガリウム系化合物半導体発光素子。
  3. オーミック電極層がロジウムであることを特徴とする請求項2に記載のフリップチップ型窒化ガリウム系化合物半導体発光素子。
  4. 接着層がチタンまたはクロムからなることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のフリップチップ型窒化ガリウム系化合物半導体発光素子。
  5. 接着層がチタンであることを特徴とする請求項4に記載のフリップチップ型窒化ガリウム系化合物半導体発光素子。
  6. ボンディングパッド層が金、アルミニウム、ニッケルおよび銅からなる群から選ばれた金属またはこれらの金属の少なくとも一種を含有する合金からなることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載のフリップチップ型窒化ガリウム系化合物半導体発光素子。
  7. 接着層の厚さが10Å以上1000Å以下であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載のフリップチップ型窒化ガリウム系化合物半導体発光素子。
  8. 接着層の厚さが10Å以上100Å以下であることを特徴とする請求項7に記載のフリップチップ型窒化ガリウム系化合物半導体発光素子。
  9. オーミック電極層の厚さが100Å以上3000Å以下であることを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載のフリップチップ型窒化ガリウム系化合物半導体発光素子。
  10. オーミック電極層の厚さが500Å以上2000Å以下であることを特徴とする請求項9に記載のフリップチップ型窒化ガリウム系化合物半導体発光素子。
  11. ボンディングパッド層の厚さが1000Å以上であることを特徴とする請求項1〜10のいずれか一項に記載のフリップチップ型窒化ガリウム系化合物半導体発光素子。
  12. ボンディングパッド層の厚さが3000Å以上5000Å以下であることを特徴とする請求項11に記載のフリップチップ型窒化ガリウム系化合物半導体発光素子。
  13. ボンディングパッド層が金であることを特徴とする請求項6〜12のいずれか一項に記載のフリップチップ型窒化ガリウム系化合物半導体発光素子。
  14. 窒化ガリウム系化合物半導体発光素子用の正極であって、p型半導体層に接するオーミック電極層、該オーミック電極層上の接着層、および該接着層上のボンディングパッド層の3層構造を有し、これら3層の融点がこの順序で低くなっていることを特徴とする正極。
  15. オーミック電極層が白金、ロジウムおよびイリジウムからなる群から選ばれた金属又はまたはこれらの金属の少なくとも一種を含有する合金からなることを特徴とする請求項14に記載の正極。
  16. オーミック電極層がロジウムであることを特徴とする請求項15に記載の正極。
  17. 接着層がチタンまたはクロムからなることを特徴とする請求項14〜16のいずれか一項に記載の正極。
  18. 接着層がチタンであることを特徴とする請求項17に記載の正極。
  19. ボンディングパッド層が金、アルミニウム、ニッケルおよび銅からなる群から選ばれた金属またはこれらの金属の少なくとも一種を含有する合金からなることを特徴とする請求項14〜18のいずれか一項に記載の正極。
  20. 接着層の厚さが10Å以上100Å以下であることを特徴とする請求項14〜19のいずれか一項に記載の正極。
  21. 接着層の厚さが30Å以上50Å以下であることを特徴とする請求項20に記載の正極。
  22. 請求項1〜13のいずれか一項に記載のフリップチップ型窒化ガリウム系化合物半導体発光素子を用いてなる発光ダイオード。
  23. 請求項1〜13のいずれか一項に記載のフリップチップ型窒化ガリウム系化合物半導体発光素子を用いてなるランプ。
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