JP2005136324A - 不揮発性メモリ及び消去方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】蓄積素子に双安定分子を使用した不揮発性メモリに書き込まれた情報の選択的且つ高速な消去を可能とすること。
【解決手段】本発明の不揮発性メモリ1は、双安定分子層4を含んだ蓄積素子STをそれぞれが備えた複数のメモリセルを具備し、前記双安定分子層4は、前記双安定分子層4に正孔及び電子を注入することにより第1異性体から第2異性体への異性化を生じ且つ前記双安定分子層4に消去光を照射することにより前記第2異性体から前記第1異性体への異性化を生じる双安定分子を含有し、前記複数のメモリセルが記憶している情報を部分的に消去する場合に、前記複数のメモリセルのうち保持すべき情報を記憶しているメモリセルMCに対してのみ前記双安定分子層4に電場を印加しながら、前記複数のメモリセルの全てに前記双安定分子層4への前記消去光の照射を行うように構成されたことを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、不揮発性メモリ及びそれに書き込まれた情報を消去する消去方法に関する。
DRAM(Dynamic Random Access Memory)やEEPROM(Electrically Erasable Programable Read-Only Memory)などの半導体メモリの各メモリセルは、通常、トランジスタなどの転送素子と、キャパシタやフローティングゲートを有するトランジスタなどの蓄積素子とで構成されている。これまで、半導体メモリの大容量化は微細加工技術の進展により実現されてきており、転送素子は、今後も益々微細化されることが予想されている。他方、蓄積素子の微細化については、既に、困難に直面している。これが、半導体メモリの大容量化を妨げている。
さらなる大容量化を実現可能なメモリとして、以下の非特許文献1には、蓄積素子にフォトクロミック分子を使用した不揮発性メモリが記載されている。
ここで使用しているフォトクロミック分子は、通常の使用温度域で2つの安定な構造を取り得る双安定分子である。この双安定分子は、波長が互いに異なる2種類の光,書き込み光及び消去光,を照射することにより、第1異性体から第2異性体への異性化及びその逆反応をそれぞれ生じる。
これら第1異性体から第2異性体への異性化は、双安定分子を含有した双安定分子層に正孔及び電子を注入することによっても生じさせることができる。すなわち、この不揮発性メモリには、情報を電気的に書き込むことができる。また、この蓄積素子の導電特性は、第1異性体と第2異性体とのモル比に応じて変化するので、この不揮発性メモリからは、書き込まれた情報を電気的に読み出すことができる。
しかしながら、この不揮発性メモリに書き込まれた情報を消去するには、双安定分子層に消去光を照射しなければならない。双安定分子層への消去光の照射は、機械的な制御を行わない限り、比較的広い領域,典型的には全てのメモリセル,に対して行うこととなる。機械的な制御は消去速度を著しく低下させるため、現実的には、この不揮発性メモリに書き込まれた情報の一部のみを選択的に消去することはできない。
「アプライド・フィジックス・レターズ(APPLIED PHYSICS LETTERS)」,(米国),アメリカン・インスティテュート・オブ・フィジックス(American Institute of Physics),第83巻,第5号,P.937−939
本発明の目的は、蓄積素子に双安定分子を使用した不揮発性メモリに書き込まれた情報の選択的且つ高速な消去を可能とすることにある。
本発明の第1側面によると、双安定分子層を含んだ蓄積素子をそれぞれが備えた複数のメモリセルを具備し、前記双安定分子層は、前記双安定分子層に正孔及び電子を注入することにより第1異性体から第2異性体への異性化を生じ且つ前記双安定分子層に消去光を照射することにより前記第2異性体から前記第1異性体への異性化を生じる双安定分子を含有し、前記複数のメモリセルが記憶している情報を部分的に消去する場合に、前記複数のメモリセルのうち保持すべき情報を記憶しているメモリセルに対してのみ前記双安定分子層に電場を印加しながら、前記複数のメモリセルの全てに前記双安定分子層への前記消去光の照射を行うように構成されたことを特徴とする不揮発性メモリが提供される。
本発明の第2側面によると、不揮発性メモリに書き込まれた情報を消去する消去方法であって、前記不揮発性メモリは、双安定分子層を含んだ蓄積素子をそれぞれが備えた複数のメモリセルを具備し、前記双安定分子層は、前記双安定分子層に正孔及び電子を注入することにより第1異性体から第2異性体への異性化を生じ且つ前記双安定分子層に消去光を照射することにより前記第2異性体から前記第1異性体への異性化を生じる双安定分子を含有し、前記複数のメモリセルの一部に対して前記双安定分子層に電場を印加しながら、前記複数のメモリセルの全てに前記双安定分子層への前記消去光の照射を行うことにより、前記複数のメモリセルのうち、前記双安定分子層に前記電場を印加したメモリセルが記憶している情報を消去することなく、それ以外のメモリセルが記憶している情報を消去することを特徴とする消去方法が提供される。
蓄積素子は、双安定分子層の一方の主面と対向した第1電極と、双安定分子層の他方の主面と対向した第2電極とをさらに含んでいてもよい。
蓄積素子は、第1電極と双安定分子層との間に正孔注入層をさらに含んでいてもよい。また、蓄積素子は、第2電極と双安定分子層との間に電子注入層をさらに含んでいてもよい。
第1電極の仕事関数は、第2電極の仕事関数よりも大きくてもよい。この場合、第2電極が第1電極よりも高電位となるように第1及び第2電極間に第1電圧を印加することによって上記電場を形成してもよい。
複数のメモリセルの1つに情報“0”及び情報“1”の何れか一方を書き込む場合には、そのメモリセルの第1及び第2電極間に第1電圧とは逆極性の第2電圧を印加して、第1及び第2電極から双安定分子層へと正孔及び電子をそれぞれ注入してもよい。
複数のメモリセルの1つに書き込まれた情報を読み出す場合には、そのメモリセルの第1及び第2電極間に第2電圧と同極性であり且つ第2電圧よりも小さな第3電圧を印加し、先のメモリセルの蓄積素子を流れる電流を検出してもよい。
本発明によると、蓄積素子に双安定分子を使用した不揮発性メモリに書き込まれた情報の選択的且つ高速な消去が可能となる。
以下、本発明の態様について、図面を参照しながら説明する。なお、各図において、同様または類似する機能を有する構成要素には同一の参照符号を付し、重複する説明は省略する。
図1は、本発明の一態様に係る不揮発性メモリを概略的に示す断面図である。図2は、本発明の一態様に係る不揮発性メモリの等価回路図である。
この不揮発性メモリ1は、半導体基板2を含んでいる。半導体基板2には、複数本のワード線WLと、それらと交差した複数本のビット線BLと、それぞれワード線WLとビット線BLとの交差部近傍に配置された複数の転送素子TRと、それぞれ転送素子TRを介してビット線BLに接続されるとともに半導体基板2の一主面上で縦横に配列した複数の第1電極3とが形成されている。
半導体基板2には、さらに、各ワード線WLに接続されたワード線駆動回路DR1と、各ビット線BLに接続されたビット線駆動回路DR2と、それぞれビット線BLに接続された複数のセンスアンプ(図示せず)とが形成されている。この例では、転送素子TRを1つの電界効果トランジスタで構成しているが、転送素子TRは、他のスイッチング素子で構成してもよく、或いは、複数のスイッチング素子で構成してもよい。
第1電極3は、双安定分子層4で被覆されている。双安定分子層4は、透明電極である第2電極5で被覆されている。この例では、第1電極3と双安定分子層4及び第2電極5の第1電極3に対応した部分とは、蓄積素子STを構成している。また、この例では、各メモリセルMCは、1つの転送素子TRと1つの蓄積素子STとで構成されている。
この不揮発性メモリは、情報消去用の光源(図示せず)及び制御部(図示せず)と組み合わせて使用される。この光源は、第2電極5を介して双安定分子層に消去光を照射できるように,例えば、第2電極5と略正対するように,配置されている。制御部は、ワード線駆動回路DR1やビット線駆動回路DR2への信号の供給、センスアンプが出力する信号の処理、情報消去用光源のON/OFFなどの各種制御を行う。
図1及び図2の不揮発メモリで使用可能な双安定分子の2つの異性体と情報“0”及び“1”との関係を以下に示す。なお、以下の化学式において、「Me」はメチル基を示している。
Figure 2005136324
上記化学式で示す2つの化合物は、互いに異性体の関係にある。これら第1及び第2異性体は、何れも、室温を含む比較的広い温度域で安定である。
第1異性体から第2異性体への異性化は、双安定分子層4に、正孔及び電子を注入することにより生じさせることができる。すなわち、それら電荷の注入により、第1異性体のHOMO(Highest Occupied Molecular Orbital)に正孔が存在し且つLUMO(Lowest Unoccupied Molecular Orbital)に電子が存在している励起状態を生じさせ、この励起状態を介して、第1異性体を第2異性体へと異性化させることができる。したがって、例えば、双安定分子層における第2異性体の第1異性体に対する比がより小さい状態とこの比がより大きい状態とを、それぞれ、情報“0”及び“1”に対応させて、二値情報を書き込むことができる。
また、双安定分子層4における第2異性体の第1異性体に対する比が大きくなるほど、蓄積素子STの電気抵抗値は大きくなる。したがって、例えば、蓄積素子STに定電圧を印加し、それに流れる電流を検出することにより、蓄積素子STが保持している情報を読み出すことができる。
なお、この読み出しの際、蓄積素子STに印加する電圧は、書き込み時に蓄積素子STに印加する電圧よりも十分に低く設定する。双安定分子層4のイオン化エネルギーと第1電極3の仕事関数との差と、第2電極5の仕事関数と双安定分子層4の電子親和力との差とが異なっていれば、双安定分子層4中に注入される電荷を、正孔及び電子の一方のみとすることができる。この場合、書き込みに関して上述した励起状態は生じないので、双安定分子の異性化は起こらない。すなわち、非破壊読み出しが可能である。
第2異性体から第1異性体への異性化は、双安定分子層4に、消去光として紫外線を照射することにより生じさせることができる。消去光照射により、第2異性体のHOMOに正孔が存在し且つLUMOに電子が存在している励起状態が生じ、この励起状態を介して、第2異性体は第1異性体へと異性化する。すなわち、双安定分子層4に消去光を照射することにより、蓄積素子STが保持している情報“1”を情報“0”へと書き換えることができる。また、第1異性体と第2異性体とは吸収波長域が異なっているので、消去光照射により、第1異性体が第2異性体へと異性化することはない。すなわち、双安定分子層4に消去光を照射することにより、蓄積素子STが保持している情報“0”が情報“1”へと書き換えられることはない。したがって、消去光照射により、全てのメモリセルMCについて、蓄積素子STが保持している情報を情報“0”とすること,換言すれば、蓄積素子STが保持している情報を消去すること,ができる。
さて、本態様では、例えば、以下の方法を採用することにより、一部のメモリセルMCが保持している情報を選択的に消去可能とする。
図3は、メモリセルが保持している情報を選択的に消去する方法を概略的に示す図である。
上述した通り、双安定分子層4に消去光を照射すると、第2異性体のHOMOに正孔が存在し且つLUMOに電子が存在している励起状態が生じ、この励起状態を介して、第2異性体は第1異性体へと異性化する。この際、例えば、第1電極3及び第2電極5を利用して双安定分子層4に電場を印加しておくと、HOMOの正孔は電場と同じ向きの力を受け、LUMOの電子は逆向きの力を受ける。この電場の強度が十分に高ければ、或る双安定分子で照射光照射によって生じた正孔及び電子は、それを挟んで隣接する一対の双安定分子へと逆向きに移動する。その結果、正孔及び電子を生じた双安定分子は、励起状態から基底状態へと戻る。したがって、この双安定分子が第2異性体から第1異性体へと異性化することはない。
また、先の双安定分子からそれを挟んで隣接する一対の双安定分子へと移動した正孔及び電子は、電場の作用によって互いからの距離をさらに広げる。通常、第1電極3の仕事関数は双安定分子層4のイオン化エネルギーよりも小さく、且つ、第2電極5の仕事関数は双安定分子層4の電子親和力よりも大きい。そのため、消去光照射によって生じた正孔及び電子は、それぞれ、双安定分子層4から第1電極3及び第2電極5へと速やかに流れる。それゆえ、消去光照射によって生じた正孔及び電子が双安定分子層4内で再結合する確率を十分に低くすることができ、したがって、或る双安定分子で生じた正孔及び電子に起因して、他の双安定分子が第2異性体から第1異性体へと異性化することは殆んどない。
すなわち、図3に示すように、双安定分子層4に電場を印加することなく消去光を照射すると、メモリセルMCが保持している情報“1”を情報“0”に書き換えることができる。また、図3に示すように、双安定分子層4に電場を印加しながら消去光を照射すると、メモリセルMCが保持している情報“1”が情報“0”へと書き換えられるのを防止することができる。
なお、消去時に、電場印加に伴って双安定分子層4に正孔及び電子の双方が注入されると、第1異性体から第2異性体への異性化を生じ得る。例えば、第1電極3及び第2電極5間に印加する電圧を書き込み時と比較して十分に小さくすることにより、電場印加に伴って双安定分子層に正孔及び電子の双方が注入されるのを抑制することができる。また、以下に説明するように、消去時に印加する電圧を、書き込み時に蓄積素子STに印加する電圧とは逆極性にすると、比較的高い電圧を印加した場合であっても、電場印加に伴って双安定分子層に正孔及び電子の双方が注入されるのを抑制することができる。
陽極である第1電極3の仕事関数及び陰極である第2電極5の仕事関数は、双安定分子層4の電子親和力とイオン化エネルギーとの間にある。通常、陽極である第1電極3には仕事関数がより大きい金属材料を使用し、陰極である第2電極5には仕事関数がより小さな金属材料を使用する。これにより、第1電極3から双安定分子層4への正孔の注入障壁及び第2電極5から双安定分子層4への電子の注入障壁を比較的小さくする。
このような構成では、第1電極3から双安定分子層4への電子の注入障壁及び第2電極5から双安定分子層4への正孔の注入障壁は比較的大きくなる。したがって、消去時には、第2電極5が第1電極3よりも高電位となるように第1電極3と第2電極5との間に第1電圧を印加すれば、この第1電圧が比較的高い場合であっても、電場印加に伴って双安定分子層4に正孔及び電子の双方が注入されるのを抑制することができる。
また、情報“1”を書き込む際には、第1電極3と第2電極5との間に第1電圧とは逆極性の第2電圧を印加すれば、双安定分子層4へと正孔及び電子を効率的に注入することができる。さらに、第1電極3と第2電極5との間に第2電圧と同極性であり且つ第2電圧よりも十分に小さな第3電圧を印加して、蓄積素子STを流れる電流を検出すれば、少ない消費電力で非破壊読み出しが可能となる。
蓄積素子STには、以下の構造を採用してもよい。
図4は、蓄積素子に採用可能な構造の一例を概略的に示す断面図である。
この蓄積素子STは、第1電極3と双安定分子層4との間に、正孔注入層6を含んでいる。また、この蓄積素子STは、第2電極5と双安定分子層4との間に、電子注入層7を含んでいる。
正孔注入層6のイオン化エネルギーは、双安定分子層4のイオン化エネルギーよりも小さい。また、正孔注入層6の電子親和力は、双安定分子層4の電子親和力よりも小さい。さらに、第1電極3の仕事関数及び双安定分子層4の電子親和力は、正孔注入層6のイオン化エネルギーと電子親和力との間にある。
他方、電子注入層7の電子親和力は、双安定分子層4の電子親和力よりも大きい。また、電子注入層7のイオン化エネルギーは、双安定分子層4のイオン化エネルギーよりも大きい。さらに、第2電極5の仕事関数及び双安定分子層4のイオン化エネルギーは、電子注入層7のイオン化エネルギーと電子親和力との間にある。
このような構成を採用すると、第1電圧印加時の正孔及び電子の注入障壁がより大きくなる。したがって、第1電圧がより高い場合であっても、第1電圧印加に伴って双安定分子層4に正孔及び電子の双方が注入されるのを抑制することができる。なお、この効果は、蓄積素子STに、正孔注入層6及び電子注入層7の何れか一方のみを設けた場合でも得ることができる。さらに、この効果は、正孔注入層6と双安定分子層4との間に正孔輸送層を介在させた場合や、電子注入層7と双安定分子層4との間に電子輸送層を介在させた場合にも得ることができる。
以上説明したように、この消去方法では、情報を消去すべきメモリセルMCに対しては蓄積素子STへ電場を印加せず、情報を消去しないメモリセルMCに対しては蓄積素子STへ電場を印加,すなわち保持信号を供給,しながら、全ての双安定分子層4に消去光を照射する。したがって、ワード線駆動回路DR1には、転送素子TRを導通状態とする信号を、ワード線WLを1本毎に供給可能な構成に加え、複数本のワード線WLに対して同時に供給可能な構成を採用する。同様に、ビット線駆動回路DR2には、保持信号を、ビット線BLを1本毎に供給可能な構成に加え、複数本のビット線BLに対して同時に供給可能な構成を採用する。
なお、図2に示す回路構成を採用した場合、例えば、行方向に1列に並んだ複数のメモリセルMCからなるメモリセル群毎に、或いは、列方向に1列に並んだ複数のメモリセルMCからなるメモリセル群毎に情報を消去することができる。また、他の回路構成を採用した場合には、1つのメモリセルMC毎に情報を消去することも可能である。
上述した不揮発性メモリ1において、双安定分子としては、上記化学式に示す有機化合物に加え、様々な化合物を使用することができる。以下に、不揮発性メモリ1で使用可能な代表的な双安定分子を例示する。
Figure 2005136324
Figure 2005136324
双安定分子層4は、1種の双安定分子を含有していてもよく、或いは、複数種の双安定分子を含有していてもよい。また、双安定分子層4は、双安定分子に加え、他の材料をさらに含有することができる。例えば、双安定分子層4は、正孔注入層6や電子輸送層7に関して後で例示する材料をさらに含有することができる。双安定分子層4は、蓄積素子ST毎に分割されている必要はなく、連続膜であってもよい。双安定分子層4は、例えば、蒸着法などにより形成することができる。
第1電極3の材料としては、例えば、マグネシウムなどの金属やマグネシウム−インジウム合金などの合金のように、OLED(Organic Light-Emitting Diode)の陰極と同様の無機導電体を使用することができる。第1電極3は、例えば、スパッタリング法などにより連続膜を形成し、これをパターニングすることにより得ることができる。
第2電極5の材料としては、例えば、ITO(Indium Tin Oxide)などのように、OLEDの陽極と同様の無機導電体を使用することができる。第2電極5は、蓄積素子ST毎に分割されている必要はなく、連続膜であってもよい。第2電極5は、例えば、スパッタリング法などにより形成することができる。
なお、図1では、基板2上に、第1電極3、双安定分子層4及び第2電極5が順次積層されているが、それらの積層順は逆でもよい。何れの場合であっても、光源側に位置した電極は、消去光を透過可能であることが必要である。
正孔注入層6及び正孔輸送層の材料としては、例えば、オリゴアミンやオリゴチオフェンなどの有機物や酸化バナジウムなどの無機半導体やフッ化リチウムなどの無機絶縁体のように、OLEDの正孔注入層や正孔輸送層と同様の材料を使用することができる。なお、正孔輸送層としては、通常、イオン化エネルギーが、正孔注入層6のイオン化エネルギーと双安定分子層4のイオン化エネルギーとの間にあるものを使用する。正孔注入層6及び正孔輸送層は、蓄積素子ST毎に分割されている必要はなく、連続膜であってもよい。正孔注入層6及び正孔輸送層は、例えば、蒸着法などにより形成することができる。
電子注入層7及び電子輸送層の材料としては、例えば、オキサジアゾール系材料などの有機物やAlq3などの有機金属錯体のように、OLEDの電子注入層や電子輸送層と同様の材料を使用することができる。なお、電子輸送層としては、通常、電子親和力が、電子注入層7の電子親和力と双安定分子層4の電子親和力との間にあるものを使用する。電子注入層7及び電子輸送層は、蓄積素子ST毎に分割されている必要はなく、連続膜であってもよい。電子注入層7及び電子輸送層は、例えば、蒸着法などにより形成することができる。
本発明の一態様に係る不揮発性メモリを概略的に示す断面図。 本発明の一態様に係る不揮発性メモリの等価回路図。 メモリセルが保持している情報を選択的に消去する方法を概略的に示す図。 蓄積素子に採用可能な構造の一例を概略的に示す断面図。
符号の説明
1…不揮発性メモリ、2…半導体基板、3…第1電極、4…双安定分子層、5…第2電極、6…正孔注入層、7…電子注入層、WL…ワード線、BL…ビット線、TR…転送素子、ST…蓄積素子、MC…メモリセル、DR1…ワード線駆動回路、DR2…ビット線駆動回路。

Claims (9)

  1. 双安定分子層を含んだ蓄積素子をそれぞれが備えた複数のメモリセルを具備し、
    前記双安定分子層は、前記双安定分子層に正孔及び電子を注入することにより第1異性体から第2異性体への異性化を生じ且つ前記双安定分子層に消去光を照射することにより前記第2異性体から前記第1異性体への異性化を生じる双安定分子を含有し、
    前記複数のメモリセルが記憶している情報を部分的に消去する場合に、前記複数のメモリセルのうち保持すべき情報を記憶しているメモリセルに対してのみ前記双安定分子層に電場を印加しながら、前記複数のメモリセルの全てに前記双安定分子層への前記消去光の照射を行うように構成されたことを特徴とする不揮発性メモリ。
  2. 前記蓄積素子は、前記双安定分子層の一方の主面と対向した第1電極と、前記双安定分子層の他方の主面と対向した第2電極とをさらに含んだことを特徴とする請求項1に記載の不揮発性メモリ。
  3. 前記蓄積素子は、前記第1電極と前記双安定分子層との間に正孔注入層をさらに含んだことを特徴とする請求項2に記載の不揮発性メモリ。
  4. 前記蓄積素子は、前記第2電極と前記双安定分子層との間に電子注入層をさらに含んだことを特徴とする請求項2または請求項3に記載の不揮発性メモリ。
  5. 前記第1電極の仕事関数は前記第2電極の仕事関数よりも大きく、前記第2電極が前記第1電極よりも高電位となるように前記第1及び第2電極間に第1電圧を印加することによって前記電場を形成するように構成されたことを特徴とする請求項2乃至請求項4の何れか1項に記載の不揮発性メモリ。
  6. 前記複数のメモリセルの1つに情報“0”及び情報“1”の何れか一方を書き込む場合に、そのメモリセルの前記第1及び第2電極間に前記第1電圧とは逆極性の第2電圧を印加して、前記第1及び第2電極から前記双安定分子層へと正孔及び電子をそれぞれ注入するように構成されたことを特徴とする請求項5に記載の不揮発性メモリ。
  7. 前記複数のメモリセルの1つに書き込まれた情報を読み出す場合に、そのメモリセルの前記第1及び第2電極間に前記第2電圧と同極性であり且つ前記第2電圧よりも小さな第3電圧を印加し、前記メモリセルの前記蓄積素子を流れる電流を検出するように構成されたことを特徴とする請求項6に記載の不揮発性メモリ。
  8. 不揮発性メモリに書き込まれた情報を消去する消去方法であって、
    前記不揮発性メモリは、双安定分子層を含んだ蓄積素子をそれぞれが備えた複数のメモリセルを具備し、前記双安定分子層は、前記双安定分子層に正孔及び電子を注入することにより第1異性体から第2異性体への異性化を生じ且つ前記双安定分子層に消去光を照射することにより前記第2異性体から前記第1異性体への異性化を生じる双安定分子を含有し、
    前記複数のメモリセルの一部に対して前記双安定分子層に電場を印加しながら、前記複数のメモリセルの全てに前記双安定分子層への前記消去光の照射を行うことにより、前記複数のメモリセルのうち、前記双安定分子層に前記電場を印加したメモリセルが記憶している情報を消去することなく、それ以外のメモリセルが記憶している情報を消去することを特徴とする消去方法。
  9. 前記蓄積素子は、前記双安定分子層の一方の主面と対向した第1電極と、前記双安定分子層の他方の主面と対向した第2電極とをさらに含み、
    前記第1電極の仕事関数は前記第2電極の仕事関数よりも大きく、
    前記電場は、前記第2電極が前記第1電極よりも高電位となるように前記第1及び第2電極間に電圧を印加することによって形成することを特徴とする請求項8に記載の消去方法。
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