JP2005133688A - エンジン - Google Patents

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Abstract

【課題】 ウォータジャケットを区画形成する部分の成形性を容易としてその設計の自由度を高め、ひいてはより信頼性の高い構造を容易に実現することのできるエンジンを提供する。
【解決手段】 エンジンのシリンダブロック10を構成する部分が、ウォータジャケット50とする部位を境に、シリンダ側の壁面を構成するシリンダブロック本体4と、ウォータジャケット50を囲む外側壁6とに分割された分割体から構成される。また、外側壁6はシリンダブロック本体4の上部に設けられるシリンダヘッド7と一体の構造体として形成される。
【選択図】 図5

Description

本発明は、車両等に搭載されるエンジンに関し、特に該エンジンとしての本体構造の改良に関するものである。
一般に、この種のエンジン、すなわちガソリンエンジンやディーゼルエンジンにあって、そのシリンダブロックには通常、冷却水を循環させるためのウォータジャケットがシリンダの周囲を取り囲むように形成されている。そして従来、このようなウォータジャケットをシリンダの周囲に形成しているシリンダブロック構造をもつエンジンとしては、例えば特許文献1に記載のエンジン等がある。同文献に記載のエンジンでは、シリンダ壁とウォータジャケット壁とを一体に形成するとともに、ウォータジャケット壁の肉厚が増大する部位に樹脂ケーシングをボルトにより取り付けることで軽量化を図るようにしている。
特開平5−296103号公報
ところで、冷却水による冷却能力が十分であって燃焼性の観点から必要以上にシリンダを冷却したくない場合、あるいはエンジンの小型化や上述した軽量化を考慮した場合には、ウォータジャケットの幅を狭く形成することが望ましい。
この点、前記特許文献1のごとく、シリンダブロック内にウォータジャケットを鋳造で一体成形する場合にあって、同ウォータジャケットの幅を狭くするには、ウォータジャケットを成形する部分の鋳造型についてもこれを薄くする必要がある。
しかし、鋳造型にこのような薄い部分を設けると、シリンダブロックの鋳造時には自ずとウォータジャケットの型部分に破損や消耗が生じやすくなり、型寿命が短くなるという問題が生じる。すなわち、ウォータジャケットの型部分の薄肉化には限界がある。このため、ウォータジャケットは、その幅方向の寸法をある程度大きく確保せざるをえず、またこうした幅方向の形状についても、その自由度は自ずと低くなる。そしてその結果、エンジン全体の大型化を招いたり、あるいはシリンダの過冷却や過加熱等といった不都合も生じやすくなる。
本発明はこうした実情に鑑みてなされたものであって、その目的は、ウォータジャケットを区画形成する部分の成形性を容易としてその設計の自由度を高め、ひいてはより信頼性の高い構造を容易に実現することのできるエンジンを提供することにある。
以下、上記目的を達成するための手段及びその作用効果について記載する。
請求項1に記載の発明は、ウォータジャケットとする部位を境に、シリンダ側の壁面を構成するシリンダブロック本体と、同ウォータジャケットとする部位を囲む外側壁とが分割されてなり、且つ、前記外側壁が前記シリンダブロック本体の上部に配されるシリンダヘッドに一体に形成されてなるエンジンであることをその要旨とする。
また、請求項2に記載の発明は、ウォータジャケットとする部位に対してシリンダ側の壁面を構成するシリンダブロック本体と、前記ウォータジャケットとする部位を囲む外側壁を有して前記シリンダブロック本体の上部に設けられるシリンダヘッドと、を備えるエンジンであることをその要旨とする。
また、請求項3に記載の発明は、シリンダブロックを構成する部分が、ウォータジャケットとする部位を境に、シリンダ側の壁面を構成するシリンダブロック本体と、ウォータジャケットを囲む外側壁とに分割された分割体からなるエンジンであって、前記外側壁が、前記シリンダブロック本体の上部に設けられるシリンダヘッドと一体の構造体として形成されてなることをその要旨とする。
これら請求項1〜3に記載のエンジンによればいずれも、ウォータジャケットを区画形成するシリンダ側の壁面と上記外側壁とが分割形成されている。このため各壁面を形成する場合、特に鋳造にて成形する場合に、鋳造型においてはウォータジャケットを成形する型部分は薄くする必要がなくなる。すなわち、シリンダブロック本体の鋳造型は、ウォータジャケットの内側に対応する部分の表面を成形すればよいことから、該鋳造型自体の幅方向についてはウォータジャケットの幅に関係なく十分に厚くすることができる。同様に外側壁についても、鋳造する場合には、鋳造型においてはウォータジャケットの外側に対応する部分の表面を成形すればよいことから、該鋳造型自体の幅方向についてはウォータジャケットの幅に関係なく十分に厚くすることができる。このようにウォータジャケットの幅を狭く形成するに際してもそれぞれ鋳造型自体は厚く形成することができるため、型寿命の悪化が抑制される。しかも、これらエンジンはいずれも、上記外側壁がシリンダヘッドに一体の構造体として形成されている。そのため、外側壁とシリンダヘッドとを別体に形成する場合と比較して、例えば鋳造型の個数やエンジンの組み付け工数等を削除することができるようにもなる。その結果、製造コストの低減を図りつつ、ウォータジャケットを区画形成する部分の成形性を容易として、その設計の自由度を高めることができ、ひいては信頼性の高い構造を有するエンジンを容易に実現することができるようになる。
また、
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか一項に記載のエンジンにおいて、前記シリンダブロック本体と前記シリンダヘッドとは、シリンダの軸方向に挿入されるボルトによって締結固定されてなることをその要旨とする。
同構成では、シリンダブロック本体とシリンダヘッドとが、シリンダの軸方向に挿入されるボルトで締結固定される。そのため、燃焼・圧縮行程においてシリンダヘッドを上方に押し上げる力が作用するとともに、シリンダブロック本体を下方に押し下げる力が作用しても、これらの力が上記ボルトを介してシリンダブロック本体のシリンダ壁や外側壁に作用することはなく、もってシリンダの変形等に対する信頼性を向上させることができるようになる。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4のいずれか一項に記載のエンジンにおいて、前記シリンダブロック本体には前記外側壁の底面と接合される面が設けられてなり、それらシリンダブロック本体と外側壁との接合面には、互いの接合位置を位置決めする位置決め手段が設けられてなることをその要旨とする。
同構成によれば、上記位置決め手段が形成されていることにより、シリンダブロック本体と外側壁とを迅速にかつ正確に組み合わせることができるようになる。すなわち、これによっても製造コストの削減が図られるようになる。
請求項6に記載の発明は、請求項1〜5のいずれか一項に記載のエンジンにおいて、前記シリンダブロック本体が、アルミニウム合金及びマグネシウム合金のいずれかを用いた鋳造により成形されてなることをその要旨とする。
同構成によれば、当該エンジンをより軽量化することができる。
請求項7に記載の発明は、請求項6に記載のエンジンにおいて、前記シリンダブロック本体のボア部分にはシリンダライナが鋳込まれてなることをその要旨とする。
同構成によれば、鋳物であるシリンダブロック本体の中にシリンダライナが鋳込まれる。そのため、シリンダライナとしての強度(耐摩耗性)を確保しつつその肉厚を薄くすることができ、もって当該エンジンとしての軽量化を図ることができる。
請求項8に記載の発明は、請求項6に記載のエンジンにおいて、前記シリンダブロック本体のボア部分には、耐摩耗性を付与する表面処理が施されてなることをその要旨とする。
同構成によれば、シリンダブロック本体にシリンダライナを鋳込まずともその耐摩耗性を確保することが可能となり、当該エンジンとしての更なる軽量化を図ることができる。
請求項9に記載の発明は、請求項1〜8のいずれか一項に記載のエンジンにおいて、前記シリンダヘッドは、アルミニウム合金及びマグネシウム合金のいずれかを用いた鋳造により成形されてなることをその要旨とする。
同構成によっても、当該エンジンとしての軽量化が可能となり、特に請求項6〜8に記載の発明との組み合わせによれば、その軽量化の更なる促進が図られるようにもなる。
以下、この発明にかかるエンジンを具体化した一実施形態について、図1〜図6に基づき詳細に説明する。
図1は、この実施形態にかかるエンジンである直列4気筒エンジンについてその外観構造を示したものである。このエンジンは、図2に分解斜視図として示すごとく、シリンダブロック本体4と、シリンダブロックの外側壁6及びシリンダヘッド7の一体構造体からなるシリンダヘッド部8とが分割されて構成されている。
ここで、シリンダブロック本体4は、アルミニウム合金やマグネシウム合金により一体に鋳造されている。そして、このシリンダブロック本体4は、同図2に示されるように、上部に設けられた円筒状の4つのシリンダ12、下部に設けられたスカート14、及びシリンダ12とスカート14との中間に設けられた外側壁載置部16を備えている。なお、これらスカート14及び外側壁載置部16の外側には、補強のためのリブ18、20が複数設けられている。
また、上記各シリンダ12の内周面側には、ボアを形成する部分にシリンダライナ22が鋳込まれている。このシリンダライナ22としては、アルミニウム合金やマグネシウム合金よりも比重の高い鉄合金等といった耐摩耗性の高い材料が用いられている。
他方、上記外側壁載置部16には全てのシリンダ12を囲むようにシリンダ12の軸方向とは直交する載置面24が形成されている。更にこの載置面24において、シリンダ12の周り10カ所にはボルトネジ穴26が設けられている。また、同じく載置面24において、対角位置の2カ所には、上記外側壁6を位置決めするためのノックピン28が突出して設けられている。
一方、図3に示すように、また上述したようにシリンダヘッド部8は、シリンダブロック本体4の上部に配されるシリンダヘッド7とシリンダブロックの外側壁6とが一体に形成された構造体とされている。
ここで、上記外側壁6は、シリンダ12の外周壁面12a(図2参照)に対向して後述するウォータジャケットを形成する内周面30を有して環状に成形されている。そして、この内周面30は、上部内周面30aと下部内周面30bとから構成されており、上部内周面30aよりも下部内周面30bがシリンダ12の外周壁面12aに近づくように所定の段差をもって成形されている。また、この外側壁6の外周には、複数のリブ40、42やウォータジャケットに対する冷却水の流入あるいは流出に用いられる冷却水口44が設けられている。なお、このシリンダヘッド部8も、アルミニウム合金やマグネシウム合金によって鋳造されている。また、このシリンダヘッド部8には、内周面30の軸方向に沿う10カ所にボルト挿通孔36が貫通形成されている。これらボルト挿通孔36は、シリンダブロック本体4に設けられた上記10カ所のボルトネジ穴26にそれぞれ対応して設けられている。
図4に、こうしたシリンダヘッド部8の底面図を示す。この図4に示すように、シリンダヘッド部8(外側壁6)の下端には平面上の底面34が形成されており、この底面34には、シリンダブロック本体4側の上述したノックピン28が挿入される位置決め穴38が、同シリンダブロック本体4側のノックピン28と対応する位置に形成されている。なお、上記ボルト挿通孔36には金属製の鞘管を別途配設するようにしてもよい。
このような構成により、図1に示したごとく、シリンダブロック本体4とシリンダヘッド7に一体に形成された外側壁6とは、シリンダブロック本体4側のノックピン28と外側壁6側の位置決め穴38とにより位置決めされて組み合わされる。なお、これらノックピン28と位置決め穴38とが、シリンダブロック本体4と外側壁6との接合面に設けられて、互いの接合位置を位置決めする位置決め手段を構成している。
そして、このように組み合わされた本実施形態のエンジンは、図5にシリンダ部の縦断面を示すごとく、シリンダブロック本体4におけるシリンダ12の外周壁面12aと、外側壁6の内周面30との間に、ウォータジャケット50が形成され、これら外周壁面12aと内周面30とは該ウォータジャケット50を挟んで対向するようになる。そして、シリンダ12の燃焼室に近い側でより大きな冷却効果が得られるように、外側壁6の内周面30のうち、上述した段差によって、上部内周面30a側は下部内周面30b側に比較してウォータジャケット50の幅が大きく設定されている。
本実施形態にあっては、このように、エンジンのシリンダブロック10を構成する部分は、ウォータジャケット50を境に、シリンダ12側の壁面を構成するシリンダブロック本体4と、ウォータジャケット50を囲む外側壁6とに分割された分割体から構成されている。さらに外側壁6は、シリンダブロック本体4の上部に設けられるシリンダヘッド7と一体の構造体として形成されている。
ちなみに、同図5、あるいは先の図2に示されるように、シリンダブロック本体4におけるシリンダ12上端の内周デッキ面12bとシリンダヘッド7との間にはガスケット11が挟み込まれており、これによりシリンダ内の気密性が確保される。
また、シリンダブロック本体4の載置面24あるいは外側壁6の底面34のいずれか一方又は両方には、液体シール材(例えば、シリコン系シール材など)が予め塗布されている。これにより、上記載置面24と底面34との間がシールされ、ウォータジャケット50からの水漏れが防止される。なお、液体シール材に代えて、ガスケットを配設するようにしてもよい。
また、外側壁6がアルミニウム合金やマグネシウム合金などの金属製の場合にはシールを目的とした溶接(例えば、TIG溶接、MIG溶接、レーザ溶接、摩擦攪拌溶接など)を施してもよい。すなわち、図5に示したごとくシリンダブロック本体4の載置面24と外側壁6の底面34とを接触させた状態で、外周側からシリンダブロック本体4と外側壁6との境界部分に溶接を施してもよい。
そして、図6にシリンダ間の縦断面斜視図を示すごとく、シリンダヘッド部8のボルト挿通孔36にはそれぞれ締結ボルト52が挿入され、これら締結ボルト52はシリンダブロック本体4のボルトネジ穴26に螺入される。これによりシリンダブロック本体4とシリンダヘッド部8とは締結ボルト52によって締結固定される。
本実施形態ではこのように、シリンダブロック本体4とシリンダヘッド部8とをシリンダ12の軸方向に挿入される締結ボルト52で締結するようにしている。そのため、燃焼・圧縮行程においてシリンダヘッド部8を上方に押し上げる力が作用するとともに、シリンダブロック本体4を下方に押し下げる力が作用しても、これらの力が上記締結ボルト52を介してシリンダ12や外側壁6に作用することはなく、もってエンジンとしての信頼性の低下を抑制することができる。また、締結ボルト52の軸線方向と上述した力の作用方向とはほぼ平行になるため、ボルトネジ穴26やボルト挿通孔36の変形等も抑制される。
以上説明したように、本実施形態にかかるエンジンによれば、次のような効果を得ることができる。
(1)少なくともシリンダブロック10を構成する部分を、ウォータジャケット50を挟んでシリンダブロック本体4と外側壁6とに分割して構成した。このため、シリンダブロック本体4及び外側壁6を形成する場合、特にこれらシリンダブロック本体4や外側壁6を鋳造にて成形する場合には、鋳造型としてウォータジャケット50を成形する型部分を薄く形成する必要がなくなる。すなわち、シリンダブロック本体4や外側壁6の鋳造型は、それぞれウォータジャケット50の内外の表面を形成すればよいことから、それら鋳造型自体の幅方向についてはウォータジャケット50の幅に関係なく十分に厚くすることができる。このため、型寿命の悪化を好適に抑制することができる。また、ウォータジャケット50を区画形成するシリンダ12側の壁面及び外側壁6をそれぞれ別体にて形成するようにしているため、ウォータジャケット50を区画形成する部分の成形性が容易になる。すなわち、それらの設計の自由度が高められ、ひいては信頼性の高い構造を有するエンジンを容易に実現することができるようになる。
(2)また、シリンダブロック本体4と外側壁6とを別体にて形成したことで、それら鋳造型の内部が複雑な形状にならず、その構造を単純化できる。このため、鋳造時に溶湯が鋳造型内を円滑に流れることともなり、鋳造品に鋳巣等も生じ難くなる。すなわち、これらシリンダブロック本体4や外側壁6を高い歩留まりにて製造することができ、製造コストを低減することができる。
(3)しかも、上記外側壁6とシリンダヘッド7とをシリンダヘッド部8として一体の構造体として形成するようにした。そのため、外側壁6とシリンダヘッド7とを別体に形成する場合と比較して、鋳造型の個数やエンジンの組み付け工数等を削減することができ、この点においても結果製造コストの低減を図ることができる。
(4)図2に示したように、鋳造されたシリンダブロック本体4のシリンダ12は完全に露出している。このため、内周面や外周面からのシリンダ12に対する各種加工(例えば、ネジ加工、ボア間冷却用加工など)や内周面や外周面からのシリンダライナ22に対する加工、及びシリンダ12周辺の加工を容易に行うことができる。同様に、外側壁6の内周面30に対しても各種加工が容易である。これらのことから、ウォータジャケット50の水路成形は非常に自由度が高いものとなり、ボア周りやボア間の温度の調節も容易となる。すなわち、ボア周りやボア間の温度分布を最適なものとして、ボアの形状歪みや燃焼に対する影響を制御でき、エンジン性能をより好適なものとすることが可能になる。
(5)シリンダブロック本体4の載置面24にはノックピン28を設けるとともに、外側壁6の底面34には位置決め穴38を設けるようにした。そのため、シリンダブロック本体4の載置面24に対する外側壁6の配置を容易かつ正確に行うことができる。すなわち、これによっても製造コストの削減が図られるようになる。
(6)シリンダブロック本体4及びシリンダヘッド部8をアルミニウム合金やマグネシウム合金により鋳造することとした。このため、エンジンの軽量化を図ることができる。
(7)また、シリンダブロック本体4にシリンダライナ22を鋳込むこととした。これにより、シリンダ12の耐久性が向上するとともに、シリンダライナ22自体としても肉厚の薄いものを使用することができる。これによってもエンジンの軽量化に貢献できる。
(8)シリンダブロック本体4とシリンダヘッド部8とをボルト挿通孔36に挿入される締結ボルト52で固定するようにした。すなわちシリンダブロック本体4とシリンダヘッド部8とをシリンダ12の軸方向に挿入される締結ボルト52で締結するようにした。そのため、燃焼・圧縮行程においてシリンダヘッド部8を上方に押し上げる力が作用するとともに、シリンダブロック本体4を下方に押し下げる力が作用しても、これらの力が締結ボルト52を介してシリンダ12や外側壁6に作用することはなく、もってシリンダの変形等に対する信頼性の低下を抑制することができる。
なお、上記実施形態は以下のように変更して実施することもできる。
・上記実施形態で示したウォータジャケットがシリンダヘッド7のウォータジャケットとしても機能するように、シリンダ12の内周デッキ面12bよりも上方にまで延びる態様でウォータジャケットを形成するようにしてもよい。すなわち、図5に対応する断面図として例えば図7に示すように、上記実施形態におけるシリンダヘッド部8を、同図7に示すシリンダヘッド部8’に変更するようにしてもよい。このシリンダヘッド部8’は、その一部を構成するシリンダヘッド7’の内部に冷却水が流通する溝60が形成されており、同溝60はシリンダヘッド部8’とシリンダブロック本体4とが組み合わされたときにウォータジャケット50’の一部となる。このような構造によっても上記実施形態と同等あるいはそれに準じた作用効果を得ることができるとともに、シリンダヘッド側の冷却効果の更なる促進を図ることができるようになる。
・上記実施形態では、前述のようにシリンダブロック本体4に鋳巣が生じにくくなるため、シリンダ12の内周面に鋳巣による欠陥も生じ難くなる。このため、溶射等の表面処理によってもボアとして十分に滑らかな面を形成することができる。そこで、シリンダブロック本体4のシリンダ12に対するシリンダライナ22の鋳込みを割愛し、シリンダ12の内周面に溶射等による表面処理を施して耐摩耗性を付与するようにしてもよい。この場合には、製造コストの更なる低減を図ることができるとともに、エンジン全体としての更なる軽量化を図ることもできる。
・上記実施形態では、シリンダブロック本体4に対する外側壁6の位置決めを、2本のノックピンと2つの位置決め穴との係合により行うこととしたが、ノックピン28と位置決め穴38とを更に増加させてもよい。また、ノックピン28と位置決め穴38との組み合わせ以外の手段によって位置決め手段を構成するようにしてもよい。例えば、シリンダブロック本体4の外周面に外側壁6の底部が収容される枠等を設けるようにしてもよい。
・シリンダブロック本体4やシリンダヘッド部8を鋳鉄によって形成するようにしてもよい。
その他、上記実施形態から把握することができる技術思想について、以下にその効果とともに記載する。
(イ)エンジンのシリンダブロックに形成されるウォータジャケットとなる部位を囲む外側壁が一体の構造体として形成されてなるエンジンのシリンダヘッド。
このようなシリンダヘッドによれば、その採用によって前記請求項1〜3に記載のエンジンと同等の作用効果を得ることができる。
(ロ)上記(イ)に記載のエンジンのシリンダヘッドにおいて、当該シリンダヘッドが、アルミニウム合金及びマグネシウム合金のいずれかを用いた鋳造により成形されてなることを特徴とするエンジンのシリンダヘッド。
このようなシリンダヘッドによれば、その好適な軽量化が図られるようになる。
本発明にかかるエンジンについてその一実施形態を示す斜視図。 同実施形態にかかるエンジンの分解斜視図。 同実施形態におけるシリンダヘッド部の部分破断斜視図。 同実施形態におけるシリンダヘッド部の底面図。 同実施形態にかかるエンジンについて、シリンダの軸に沿って切断した断面図。 同実施形態にかかるエンジンについて、シリンダ間で切断した部分破断斜視図。 上記実施形態にかかるエンジンの変形例について、シリンダの軸に沿って切断した断面図。
符号の説明
4…シリンダブロック本体、6…外側壁、7、7’…シリンダヘッド、8、8’…シリンダヘッド部、10…シリンダブロック、11…ガスケット、12…シリンダ、12a…外周面、12b…内周デッキ面、14…スカート、16…外壁載置部、18、20…リブ、22…シリンダライナ、24…載置面、26…ボルトネジ穴、28…ノックピン、30…内周面、30a…上部内周面、30b…下部内周面、34…底面、36…ボルト挿通孔、38…位置決め穴、40、42…リブ、44…冷却水口、50、50’…ウォータジャケット、52…締結ボルト、60…溝。

Claims (9)

  1. ウォータジャケットとする部位を境に、シリンダ側の壁面を構成するシリンダブロック本体と、同ウォータジャケットとする部位を囲む外側壁とが分割されてなり、且つ、前記外側壁が前記シリンダブロック本体の上部に配されるシリンダヘッドに一体に形成されてなるエンジン。
  2. ウォータジャケットとする部位に対してシリンダ側の壁面を構成するシリンダブロック本体と、
    前記ウォータジャケットとする部位を囲む外側壁を有して前記シリンダブロック本体の上部に設けられるシリンダヘッドと、
    を備えるエンジン。
  3. シリンダブロックを構成する部分が、ウォータジャケットとする部位を境に、シリンダ側の壁面を構成するシリンダブロック本体と、ウォータジャケットを囲む外側壁とに分割された分割体からなるエンジンであって、
    前記外側壁が、前記シリンダブロック本体の上部に設けられるシリンダヘッドと一体の構造体として形成されてなる
    ことを特徴とするエンジン。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載のエンジンにおいて、
    前記シリンダブロック本体と前記シリンダヘッドとは、シリンダの軸方向に挿入されるボルトによって締結固定されてなる
    ことを特徴とするエンジン。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載のエンジンにおいて、
    前記シリンダブロック本体には前記外側壁の底面と接合される面が設けられてなり、それらシリンダブロック本体と外側壁との接合面には、互いの接合位置を位置決めする位置決め手段が設けられてなる
    ことを特徴とするエンジン。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載のエンジンにおいて、
    前記シリンダブロック本体が、アルミニウム合金及びマグネシウム合金のいずれかを用いた鋳造により成形されてなる
    ことを特徴とするエンジン。
  7. 前記シリンダブロック本体のボア部分にはシリンダライナが鋳込まれてなる
    請求項6に記載のエンジン。
  8. 前記シリンダブロック本体のボア部分には、耐摩耗性を付与する表面処理が施されてなる
    請求項6に記載のエンジン。
  9. 請求項1〜8のいずれか一項に記載のエンジンにおいて、
    前記シリンダヘッドは、アルミニウム合金及びマグネシウム合金のいずれかを用いた鋳造により成形されてなる
    ことを特徴とするエンジン。
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