JP2005130295A - 通信システム - Google Patents

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Abstract

【課題】 データの伝送速度が高くなっても、送信側同期信号と受信側同期信号を生成する回路を容易に実現でき、消費電力を抑えることができる。
【解決手段】 送信機1の送信側同期信号選択器1cは、コード拡散された送信データに基づいて、送信側同期信号生成器1bから出力される、複数の異なった位相の送信側同期信号を選択する。送信側信号出力器1dは、選択された送信側同期信号に同期して無線信号を出力する。受信機2の受信側同期信号選択器2cは、逆拡散コードに基づいて、受信側同期信号生成器2bから出力される、送信側同期信号と同じ信号の受信側同期信号を選択する。受信側信号出力器2dは、選択された受信側同期信号に同期した無線信号と相関がとられる被相関信号を出力する。相関器2eは、送信機1から送信される無線信号と、被相関信号との相関をとる。
【選択図】 図1

Description

本発明は通信システムに関し、特にUWB通信を行う通信システムに関する。
現在、電子機器に搭載されるCPUの動作速度は、ますます高速化している。無線通信を行う電子機器のCPUの動作速度が、無線通信の周波数と同じ位の周波数になると互いに干渉を起こす。そのため、無線通信を行う電子機器の無線信号の周波数帯域を上げる必要がある。
比帯域(帯域幅/中心周波数)が20%以上もしくは、500MHz以上の帯域幅を使用するUWB(Ultra Wide Band)通信、探査には、3.1GHz〜10.6GHz(マイクロ波)、22〜29GHz(準ミリ波)の周波数帯が割り当てられている。今後ミリ波帯においてもUWB技術が使われていくと考えられる。
マイクロ波帯においては比帯域が広い。よって、搬送波を使わずに単サイクルパルスの発生時刻を時間ホッピングする通信が可能である。準ミリ波、ミリ波帯においては、比帯域が狭いため、単サイクルパルスではなく、数波〜数百波の波列を用いることができる。この場合、一種類の波列の使用する帯域幅を500MHz程度として、数種類の中心周波数を持つ波列を順番に使ったり、適宜使い分けたりすることができる。これはマルチバンド方式と呼ばれ、周波数ホッピングと時間ホッピングを組み合わせて使うことが可能である。
図25は、直接コード拡散を使用したUWB送信機のブロック構成図である。送信データは、コード拡散器122により、コード発生器121から出力される拡散コードで拡散され、波形発生器123に送られる。波形発生器123は、拡散された送信データを基に単サイクルパルスあるいはバースト波形を発生する。単サイクルパルスあるいはバースト波形は、BPF(Band Pass Filter)124により所定帯域だけ取り出されてアンテナ125から送出される。
図26は、直接コード拡散を使用したUWB受信機のブロック構成図である。アンテナ131で受信したUWB信号は、許容帯域だけがBPF132を通過してパルス相関器133に出力される。一方、コード拡散器135は、コード発生器134で発生したコードから拡散信号を生成し、波形発生器136は、拡散信号に応じた受信波形のテンプレートを生成する。パルス相関器133は、受信波形のテンプレートと受信信号との相関関係を調べる(BPSK(Bi-Phase Shift Keying)の場合テンプレートと受信信号との相関は、拡散コード長を通して非反転、反転となる。従って、パルス相関後コード区間の積分が正または負の相関信号となる)。パルス列積分器137は、受信信号の1コード区間の積分値を算出し、比較器138は、積分値の正負から復調データを取り出す。
送信機および受信機のコード拡散器、波形発生器は、データ伝送レート×拡散コード長/変調bit数のクロック周波数で動作する必要がある。例えば、500Mbpsのデータ伝送レートで拡散コード長64bit、変調bit数1の場合、3.2GHzのクロックが必要である。
なお、高周波の源発振を分周したり、多数の移相器を用いたりすることなく、一定の位相差を有し、かつ周波数の安定した位相雑音の少ない二相またはそれ以上の多相クロックを得ることができる発信回路がある(例えば、特許文献1参照)。
特開2002−208817号公報(段落番号〔0011〕〜〔0021〕、図1〜図4)
ところで、送信機および受信機は、単サイクルパルスまたはバースト波の無線信号の、出力タイミングの基となる同期信号を生成する回路を有している。データの伝送速度が高くなれば、同期信号を生成する回路の実現が困難となり、消費電力も大きくなってくる。
本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、データの伝送速度が高くなっても回路の実現が容易で、消費電力を抑制することができる通信システムを提供することを目的とする。
本発明では上記問題を解決するために、図1に示すような無線通信する通信システムにおいて、送信データをコード拡散するコード拡散器1aと、無線信号の出力タイミングの基となる送信側同期信号を、異なった位相で複数生成する送信側同期信号生成器1bと、コード拡散された送信データに基づいて、送信側同期信号を選択する送信側同期信号選択器1cと、選択された送信側同期信号に同期して無線信号を出力する送信側信号出力器1dと、を有する送信機1と、無線信号を逆拡散するための逆拡散コードを出力するコード出力器2aと、送信側同期信号と同じ複数の受信側同期信号を生成する受信側同期信号生成器2bと、逆拡散コードに基づいて、受信側同期信号を選択する受信側同期信号選択器2cと、選択された受信側同期信号に同期した無線信号と相関がとられる被相関信号を出力する受信側信号出力器2dと、無線信号と被相関信号との相関をとる相関器2eと、を有する受信機2と、を有することを特徴とする通信システムが提供される。
このような通信システムによれば、送信機1は、複数の位相の異なった送信側同期信号を、拡散された送信データに基づいて選択し、選択した送信側同期信号に同期して無線信号を出力する。受信機2は、送信側同期信号と同じ複数の受信側同期信号を、逆拡散コードに基づいて選択し、選択した受信側同期信号に同期した無線信号と相関がとられる被相関信号を出力する。そして、無線信号と被相関信号との相関をとり、受信データを得る。
本発明の通信システムでは、送信機および受信機において、位相の異なる複数の送信側同期信号および受信側同期信号を選択し、選択した送信側同期信号および受信側同期信号に同期して無線信号を送受信するようにした。よって、データの伝送速度が高くなっても、送信側同期信号および受信側同期信号の周波数を高くする必要はなく、回路の実現が容易で消費電力を抑制することができる。
以下、本発明の原理を図面を参照して説明する。
図1は、本発明の通信システムの原理図である。
図に示す送信機1は、コード拡散器1a、送信側同期信号生成器1b、送信側同期信号選択器1c、送信側信号出力器1d、およびアンテナ1eを有している。受信機2は、コード出力器2a、受信側同期信号生成器2b、受信側同期信号選択器2c、受信側信号出力器2d、相関器2e、およびアンテナ2fを有している。
送信機1のコード拡散器1aには、拡散コードと送信データが入力される。コード拡散器1aは、送信データを拡散コードで拡散し、送信側同期信号選択器1cに出力する。
送信側同期信号生成器1bは、異なった位相の送信側同期信号を複数生成する。
送信側同期信号選択器1cは、コード拡散器1aによってコード拡散された送信信号に基づいて、送信側同期信号生成器1bから出力される複数の送信側同期信号を1つ選択する。
送信側信号出力器1dは、送信側同期信号選択器1cより選択された送信側同期信号に同期して無線信号をアンテナ1eに出力する。
受信機2のコード出力器2aは、アンテナ2fより受信される、送信機1からの無線信号を逆拡散するための逆拡散コードを出力する。
受信側同期信号生成器2bは、送信機1の送信側同期信号生成器1bが生成する送信側同期信号と同じ周波数、位相を持つ複数の受信側同期信号を生成する。
受信側同期信号選択器2cは、コード出力器2aから出力される逆拡散コードに基づいて、受信側同期信号生成器2bから出力される受信側同期信号を選択して出力する。
受信側信号出力器2dは、受信側同期信号選択器2cより選択された受信側同期信号に同期した、無線信号と相関がとられる被相関信号を出力する。
相関器2eは、アンテナ2fより受信される無線信号と、受信側信号出力器2dから出力される被相関信号との相関をとる。
以下、図1の動作について説明する。
送信機1の送信側同期信号生成器1bは、異なった位相の送信側同期信号を複数生成する。送信側信号出力器1dは、コード拡散された送信データに基づいて選択された送信側同期信号に同期して無線信号を出力する。送信側信号出力器1dは、選択された送信側同期信号に同期して無線信号を出力する。従って、送信側信号出力器1dからは、コード拡散された送信データに応じた、位相の異なった無線信号が出力される。
受信機2の受信側同期信号生成器2bは、送信側同期信号と同じ信号の受信側同期信号を複数生成する。受信側信号出力器2dは、逆拡散コードに基づいて選択された受信側同期信号に同期した、無線信号と相関がとられる被相関信号を出力する。従って、受信側信号出力器2dからは、逆拡散コードに応じた、位相の異なった被相関信号が出力される。
相関器2eは、アンテナ2fより受信される無線信号と、受信側信号出力器2dから出力される被相関信号との相関をとる。アンテナ2fより受信される無線信号と、受信側信号出力器2dから出力される被相関信号との波形が一致していれば相関値が大きくなる。なお、相関器2eの出力を1シンボルタイム積分し、1/0判定をすることによって受信データとすることができる。
このように、送信機および受信機において、位相の異なる複数の送信側同期信号および受信側同期信号を、コード拡散された送信信号および逆拡散コードによって選択し、選択した送信側同期信号および受信側同期信号に同期して無線信号を送受信するようにした。よって、データの伝送レートが高くなっても、送信側同期信号および受信側同期信号の周波数を高くする必要はなく、回路の実現が容易で消費電力を抑制することができる。
次に、本発明の第1の実施の形態に係る通信システムを送信機と受信機とに分けて図面を参照して詳細に説明する。まず、送信機について説明する。
図2は、送信機のブロック構成図である。
図に示すように送信機は、コード発生器11、コード拡散器12、相選択器13、波形発生器14、BPF15、およびアンテナ16を有している。送信機は、例えば、搬送波を必要としないUWB通信を行い、ミリ波帯での通信を行う。
コード発生器11は、送信データをコード拡散するための拡散コードを出力する。
コード拡散器12には、送信データとコード発生器11から出力される拡散コードとが入力される。コード拡散器12は、入力される送信データを拡散コードで拡散して出力する。
相選択器13には、位相の異なった複数のクロックの多相クロックと、コード発生器11からコード拡散された送信データが入力される。相選択器13は、入力される多相クロックを、コード拡散された送信データに基づいて1つ選択し、波形発生器14に出力する。
波形発生器14は、相選択器13で選択されたクロックに同期した単サイクルパルスを出力する。なお、波形発生器14からは、コード拡散された送信データに応じた、位相の異なった単サイクルパルスが出力されるので、送信データの情報は、単サイクルパルスの位相に含まれることになる。
BPF15は、波形発生器14から出力される単サイクルパルスの信号を許容帯域だけにしてアンテナ16に出力する。
次に、図2の個々のブロックを実現する回路について説明する。まず、波形発生器14の回路について説明する。
図3は、単一サイクル発生器の回路図である。
図に示す単一サイクル発生器は、図2の波形発生器14に構成され、拡散された送信データを変調するための基となる信号を出力する。
図に示すように単一サイクル発生器は、トランジスタM1,M2、抵抗R1,R2、コンデンサC1、インダクタL1〜L3を有している。
トランジスタM1のドレインは、一端が電源Vccと接続されたインダクタL1と接続されている。トランジスタM2のドレインは、一端が電源Vccと接続されたインダクタL2と接続されている。トランジスタM1,M2のドレインは、トランジスタM1を介して接続されている。トランジスタM1,M2のソースは、インダクタL3に接続されている。コンデンサC1と抵抗R2は、並列に接続され、一端はインダクタL3、他端はグランドに接続されている。
単一サイクル発生器は、インダクタL1,L2を負荷とし、その間の相互インダクタンスを利用して差動化している。高い周波数では、中心周波数における1/4スタブを使う。単一サイクル発生器のトランジスタM1,M2のゲートには、相選択器13より選択され出力される多相クロックが入力される。単一サイクル発生器は、トランジスタM1,M2のゲートに入力されるクロックの入力信号i+,i−を、トランジスタM1,M2のドレインから単サイクルパルス(インパルス)の出力信号o+,o−として出力する。なお、出力信号o+、o−の周波数は、インダクタL3と、コンデンサC1、抵抗R2の並列回路との直列共振回路によって決まる。
図4は、単一サイクル発生器の入出力波形を示した図である。
図に示すグラフの横軸(time)は時間を示し、単位はnsである。縦軸(voltage)は電圧を示し、単位はVである。図に示す点線は、トランジスタM1,M2のゲートに入力される入力信号i+,i−を示す。実線は、トランジスタM1,M2のドレインから取り出される出力信号o+,o−の差分((o+)−(o−))の波形を示している。図に示すように、単サイクルパルスの出力信号o+,o−は、入力信号i+,i−のクロックに同期して出力されている。
次に、多相クロックを出力する回路について説明する。
図5は、PLLのブロック構成図である。
図に示すようにPLL(Phase Locked Loop)は、電圧制御発振器(VCO:Voltage Controlled Oscillator)21、TFF(T−フリップフロップ)22,23、位相検出器(PD:Phase Detection)24、ループフィルタ(LF:Loop F)25、およびレベルシフタ(LS:Level Shifter)26を有している。また、抵抗R3,R4、およびコンデンサC2〜C5を有している。図に示すPLLは、基準信号Frefを4逓倍した周波数の信号を出力する。
電圧制御発振器21は、PLLの出力電圧(レベルシフタ26の出力電圧)が入力され、その電圧によって発振周波数を制御する。
TFF22,23は、VCOから出力される信号を分周する。TFF22,23は、入力される信号を2分周する。従って、TFF23からは、TFF22に入力される信号を4分周した信号が出力される。
位相検出器24には、基準周波数を持った基準信号Frefと、TFF23から出力される信号とが入力される。位相検出器24は、TFF23から出力される信号の位相と、基準信号Frefの位相との位相差を検出し、その位相差に比例するパルス幅を持つパルス信号を出力する。
ループフィルタ25は、位相検出器24から出力されるパルス信号の高域を遮断し、位相検出器24から出力される位相差を電圧値に変換する。ループフィルタ25の入出力間には、抵抗R3とコンデンサC3の直列接続にコンデンサC2が並列接続された回路と、抵抗R4とコンデンサC5の直列接続にコンデンサC4が並列接続された回路によりラグ−リードフィルタが構成されている。
レベルシフタ26は、ループフィルタ25から出力される電圧を適切な電圧レベルに変換して、電圧制御発振器21に出力する。
ところで、分周器(TFF22,23)の回路規模は大きく、特に初段では、高速動作が要求される。そこで、分周器を省略し、電圧制御発振器21の1/4の周波数を持つ参照信号と直接位相比較を行うPLLについて説明する。
図6は、分周器を省略したPLLの回路図である。
図に示すようにPLLは、抵抗R5〜R11、コンデンサC6〜C9、およびトランジスタM3〜M12を有している。
トランジスタM9,M10のソース、ドレインには、電圧制御発振器(VCO)27から出力される信号VCO+,VCO−がコンデンサC8,C9を介して入力される。また、トランジスタM9,M10のソース、ドレインは、一端がグランドに接続された抵抗R9,R10に接続されている。トランジスタM9のゲートには、基準周波数を持った基準信号Cref+が入力される。トランジスタM10のゲートには、基準周波数を持った基準信号Cref−が入力される。
トランジスタM9,M10、抵抗R9,R10、およびコンデンサC8,C9は、位相検出器(図中PD)を構成している。位相検出器は、基準信号Cref+,Cref−と、電圧制御発振器27から出力される信号VCO+,VCO−との位相差を検出し、位相差に比例したパルス幅を有するパルス信号を出力する。
トランジスタM5,M6のドレインは、一端が電源Vccに接続された抵抗R5,R6と接続されている。トランジスタM5,M6のドレイン間には、直列接続されたコンデンサC6と抵抗R7に、コンデンサC7が並列接続された回路が挿入されている。トランジスタM5,M6のソースは、トランジスタM7,M8のドレインと接続されている。トランジスタM7,M8のゲートは、互いのドレインと接続されている。トランジスタM7,M8のソースは、トランジスタM9,M10のドレイン、ソースと接続されている。トランジスタM5,M6のゲートには、バイアス電圧Vbが入力される。
トランジスタM5〜M8、抵抗R5〜R7、およびコンデンサC6,C7は、ループフィルタ(図中LF)を構成している。ループフィルタは、位相検出器から出力されるパルス信号の高域を遮断し、位相差を電圧値に変換する。
トランジスタM3のドレインは、電源Vccと接続されている。トランジスタM3のソースは、トランジスタM11のドレインと接続されている。トランジスタM3のゲートは、ループフィルタのトランジスタM5のドレインと接続されている。トランジスタM11のソースは、一端がグランドに接続された抵抗R8と接続されている。トランジスタM11のゲートは、トランジスタM12のゲートおよびドレインと接続されている。
トランジスタM4のドレインは、電源Vccと接続されている。トランジスタM4のソースは、トランジスタM12のドレインと接続されている。トランジスタM4のゲートは、ループフィルタのトランジスタM6のドレインと接続されている。トランジスタM12のソースは、一端がグランドに接続された抵抗R11と接続されている。
トランジスタM3,M4,M11,M12、抵抗R8,R11は、レベルシフタ(図中LS)を構成している。レベルシフタは、ループフィルタから出力される電圧を適切な電圧レベルに変換した電圧Vcを電圧制御発振器27に出力する。
電圧制御発振器27は、レベルシフタから出力される電圧Vcに応じて、発振周波数を制御し、信号VCO+,VCO−に出力する。
電圧制御発振器27には、平衡型電圧制御発振器と多相電圧制御発振器がある。まず、平衡型の電圧制御発振器について説明する。
図7は、平衡型の電圧制御発振器の回路図である。
図に示すように電圧制御発振器は、トランジスタM13,M14、抵抗R12,R13、コンデンサC10,C11、インダクタL4,L5、およびダイオードD1,D2を有している。
トランジスタM13,M14のドレインは、一端が電源Vccに接続されたインダクタL4,L5と接続されている。トランジスタM13,M14のソースは、一端がグランドに接続された抵抗R12,R13と接続されている。トランジスタM13,M14のゲートは、互いのドレインと接続されている。
コンデンサC10,C11は、トランジスタM13,M14のドレイン−ソース間に接続されている。
ダイオードD1のアノードは、トランジスタM13のソースと接続されている。ダイオードD2のアノードは、トランジスタM14のソースと接続されている。ダイオードD1,D2のカソードは互いに接続され、レベルシフタから出力される電圧Vcが入力される。トランジスタM13,M14のドレインからは、電圧Vcに応じた周波数の信号VCO+,VCO−が出力される。なお、ダイオードD1,D2は、バラクタダイオードを用いる。
多相電圧制御発振器について説明する。
図8は、多相電圧制御発振器の回路図である。
図に示すように多相電圧制御発振器は、回路28a〜28nを有している。回路28a〜28nは、ダイオードD3,D4と抵抗R15、ダイオードD5,D6と抵抗R16、ダイオードD7,D8と抵抗R17、…を介して、互いに接続されている。
回路28aは、トランジスタM15、抵抗R14、インダクタL6、コンデンサC12、および電流源I1を有している。トランジスタM15のドレインは、一端が電源Vccに接続された抵抗R14と接続されている。トランジスタM15のソースは、一端がグランドに接続された電流源I1と接続されている。トランジスタM15のゲートは、直列接続されたインダクタL6とコンデンサC12の接続点と接続されている。インダクタL6のコンデンサC12と接続されていない端子には、バイアス電圧Vbが入力される。コンデンサC12のインダクタと接続されていない端子は、トランジスタM15のソースと接続されている。なお、図示してないが、回路28b〜28nも回路28aと同様の回路構成を有する。
回路28a〜28nには、抵抗R15〜R17、…と、ダイオードD3〜D8、…を介して、レベルシフタから出力される電圧Vcが入力される。回路28a〜28nは、電圧Vcに応じた周波数で、かつ各々位相が異なる多相クロックO0,O1,…,On−1を出力する。なお、多相クロックO0,O1,…,On−1の周波数は、無線信号の同期をとるためのクロックであるので、無線信号の中心周波数より遅くてよいが、無線信号が出力されるタイミングの周波数より速くする必要がある。
以上、図7に示した平衡型電圧制御発振器と、図8に示した多相電圧制御発振器とを図6の電圧制御発振器27に用いることにより、多相クロックを生成することができる。具体的には、平衡型電圧制御発振器を用いたPLLより外部の、例えば、62.5MHzのTCXO出力(水晶発振器より発振された信号)を4逓倍して250MHzの内部の平衡基準周波数源を得る。そして、この出力をさらに多相電圧制御発振器を用いたPLLより4逓倍して1GHzの多相クロックを得ることができる。
図6〜図8で示した回路は、一体化された半導体基板上で形成することができるので、基板面積および消費電力を削減することができる。
なお、平衡型電圧制御発振器のPLLを用いることなく、多相電圧制御発振器のPLLのみで所望の多相クロックを得るようにしてもよい。
次に、相選択器13について説明する。
図9は、相選択器の回路図である。
図に示すように相選択器は、デコーダ(DEC)30a、フリップフロップ回路(FF)30b、およびセレクタ30cから構成されている。また、図には、図6〜図8で説明したPLL30d、および図3で説明した単一サイクル発生器30eが示してある。
デコーダ30aには、コード拡散器12から出力される、コード拡散された送信データが入力される。デコーダ30aは、コード拡散された送信データに基づいて、セレクタ30cのスイッチをオン/オフするための信号をフリップフロップ回路30bに出力する。
PLL30dは、多相クロックをセレクタ30cに出力している。また、PLL30dは、多相クロックの2つをフリップフロップ回路30bに出力している。
フリップフロップ回路30bは、一方の多相クロックの入力により、デコーダ30aから出力される信号を入力し、もう一方の多相クロックの入力により、デコーダ30aから出力される信号の入力を確定する。フリップフロップ回路30bは、多相クロックの異なる位相のタイミングによって、信号の入出力を確実に行うことができる。
セレクタ30cは、複数のスイッチを有している。セレクタ30cは、フリップフロップ回路30bから出力される信号に応じて、スイッチをオン/オフし、PLL30dから出力される多相クロックを単一サイクル発生器30eに出力する。
このように、相選択器は、コード拡散された送信データに基づいて、PLL30dから出力される多相クロックを選択し、単一サイクル発生器30eに出力する。そして、単一サイクル発生器30eからは、選択された多相クロックに同期した単サイクルパルスが出力される。単サイクルパルスは、図2のBPF15に出力され、アンテナ16を介して受信機に送信される。
ここで、コンボルバについて説明する。
図10は、コンボルバの構成図である。
図に示すようにコンボルバは、データバス31、デコーダ32a,32b、メモリ(MEMORY/FIFO(First In First Out))33a,33b、DAC(Digital Analog Converter)34a,34b、導電部35a,35b、およびIDT(InterDigital Transducer)36を有している。また、導電部35a,35bの出力にはアンプ37、コンデンサC13,C14、およびスイッチSW1,SW2により構成された積分回路が接続されている。
データバス31には、第1の信号が出力され、デコーダ32a,32bにはアドレスが出力される。デコーダ32a,32bは、アドレスによって選択されると、データバス31に出力されている、第1の信号をメモリ33a,33bに出力する。メモリ33a,33bは、デコーダ32a,32bから出力されている第1の信号を保持し、DAC34a,34bに出力する。DAC34a,34bは、メモリ33a,33bから出力される第1の信号の各ビットの電圧値を、導電部35a,35bにアナログ変換して出力する。
導電部35a,35bには、複数の歪み抵抗素子(歪み抵抗ストライプ)が設けられ、DAC34a,34bから出力される電圧が入力される。
IDT36には、第2の信号が入力される。IDT36に入力される第2の信号は、歪み抵抗ストライプに対し垂直となるように、導電部35a,35bを表面弾性波として伝搬していく。表面弾性波は、IDT36から離れるほど減衰する。そのため、DAC34a,34bにおいて、第1の信号のビットの電圧値を、導電部35a,35bのIDT36から離れるほど大きくなるようにデジタルまたはアナログ補正することが可能である。
導電部35a,35bは、IDT36の両側に設けられている。そして、それぞれの導電部35a,35bに、DAC34a,34b、メモリ33a,33b、およびデコーダ32a,32bが設けられている。これは、IDT36に入力される第2の信号が、正相と逆相の場合において、表面弾性波の導電部35a,35bへの伝搬が分かれるためである。例えば、導電部35aには正相の表面弾性波が伝搬する。導電部35bには逆相の表面弾性波が伝搬する。
アンプ37、コンデンサC13,C14、およびスイッチSW1,SW2により構成された積分回路は、導電部35a,35bの歪み抵抗ストライプに印加される電圧と、歪み抵抗ストライプを伝搬していく表面弾性波との積の総和を一定期間積分して出力する。
コンボルバは、送信データの拡散、受信信号の逆拡散、コード相関器、波形相関、波形発生に使うことができる。例えば、図2の送信機では、送信データと逆拡散コードを第1の信号、第2の信号としてコンボルバに入力することによって、コード拡散器として使うことができる。このとき、一方の信号をアナログ変換してIDT36に出力する必要がある。また、後述するが、例えば、受信機において、パルス相関器として使うことができる。
一般に表面弾性波あるいは表面付近の疎密波を利用したコンボルバは次のように構成される。2つの信号入力端子を持ち、機械振動による遅延線に一方の信号を通し遅延線上に得られる多数の遅延信号と、もう一方の信号との積の総和を出力する。これを実現する方法として、遅延線の両端から第1の信号と第2の信号に対応した互いに対抗する波を発生し、遅延線自体の非線形性を利用して積の総和を1つの電極から得る方法がある。また、多数のIDT電極で各遅延波を電気信号に変換した後に、ダイオード等による非線形素子により積信号を得てその総和を出力する方法がある。しかし、ともに遅延線上での信号の減衰が大きい。
別の実現方法として、一方の入力のみ遅延線の一方から与え、もう一方の入力を電気信号で与える方法がある。多数のIDT電極で電気信号に変換した遅延信号を得て各遅延信号と第2の信号(電気信号)を、各々積をとりそれらの総和を出力する。
図10で説明したコンボルバでは、第1の信号の進行波が導電部35a,35bに発生する。そして、この進行方向を横切る多数の歪み抵抗ストライプの各一端に第2の信号を与え、各歪み抵抗素子の他端に現れる信号の総和を出力している。
導電領域である導電部35a,35bは、シリコン、GaAs、またはInPの半導体表面付近に縞状もしくは細線状に形成する。このためには、I.I.(Ion Implantation)または選択エピタキシャル技術を使用する。シリコンの場合、反対導電体基板またはwell上に形成するのが好ましく、一般に用いられるLOCOS(Local Oxidation of Silicon)技術におけるFOX(Field Oxide)による素子分離では、表面波の損失と散乱をきたす。そして、導電体パターン間隔の最小値を律するので、本コンボルバをCMOS回路とともに集積する場合には、この部分にはFOXを使わずに、I.I.等による半導体接合分離を用いることが望ましい。IDTは、半導体表面上あるいはエッチングにより形成したリセス部分に強誘電体を実装し、強誘電体の表面に対向した金属薄膜の電極を形成し製作する。
なお、導電領域がストライプ上に並んだ部分の外側には、次のような反射防止構造を設けることができる。接地したIDTを配置する。半導体表面上で無害な領域に反射させる構造に形成する(これは、FOXの斜めパターンまたは基板表面に段差を設けることで実現される)。または、導電領域とは異なる弾性波の伝搬速度をもつ、異なる不純物添加領域を複数設ける。
化合物半導体を用いる場合には、半絶縁性基板が用いられる。この場合、縞状もしくは細線状の、半導体ストライプの導電領域群の脇に、例えば、ZnO、LiNbO、またはKNbOを形成し、その上に、例えば、アルミニウムの金属で対向するくし型の薄膜パターンのIDTを形成する。大きなピエゾ効果を示す化合物半導体、特にGaAsやGaNで遅延線と歪み抵抗ストライプを作る場合には、強誘電体層を別途設ける必要はなく、これらの半導体表面に直接金属薄膜パターンのIDTを形成すればよい。なお、各導電領域のSAW(Surface Acoustic Wave)の進行方向に直行する向きの片側には第2の信号が与えられ、もう片側は第1の信号と第2の信号の積が出力される。
表面弾性波は半導体ストライプを横切って伝搬する。半導体ストライプの電気伝導度はピエゾ抵抗効果により変調を受け、例えば、各ストライプの一端から供給されるフィルタ係数と、表面弾性波のコンボリューションが他端から読み出される。表面弾性波の減衰分をフィルタ係数で補正することができる。
図10において、第2の信号は、各導電部35a,35bに分配され、電圧として与えられる。具体的には、8ビットのFIFOのメモリ33a,33bに、トランスバーサルフィルタ係数、拡散コード、または逆拡散コードを、データバス31とデコーダ32a,32bにより書き込む。各導電部35a,35bごとに設けたR2R型のDAC34a,34bにより、トランスバーサルフィルタ係数、拡散コード、または逆拡散コードがアナログ電圧として各導電部35a,35bに供給される。
第1の信号は、IDT36により表面波となり、IDT36の両側に伝搬する。このとき、IDT36の金属薄膜のパターン間隔が、第1の信号の中心周波数の1/2波長で、その数が偶数であれば、IDT36の左右に伝播する波の位相は、IDT36からの距離が等しいところで逆になっている。第1の信号を表面波に変換するこのようなIDT36の両側に導電領域を設け、第2の信号を双方に相補的に与えておき、両側の出力を差し引くことにより、コンボリューション出力を得ることができる。これを応用すると、IDT36の両側に伝搬する波を有効に使える。また、両側に導電部35a,35bの起点を半波長ずらし、導電体ストライプ間隔を1波長とすれば、加工精度に余裕を持たせながらナイキスト・サンプリング処理が可能となる。
第1の信号としてトランスバーサルフィルタ係数を与え、所望のタイミングで第2の信号として単一パルスを与えることにより、波形マルチプレックス、さらには周波数ドメインにおいて、任意の電力スペクトル密度を与える波形の発生が可能である。
従来のSAW遅延線では、第1の信号をIDTで表面波に変換し、これを別の場所に設置した別のIDT(ここでは受信側IDTと呼ぶ)で電気信号に変換した後に第2の信号との演算を行う。この受信側IDTの間隔dは、表面波の波長の1/4が適している。図10に示す導電体ストライプ(歪み抵抗ストライプ)の間隔はこれに限らずおよそ1/4程度以上の間隔があればよい。導電体ストライプの開始位置を、例えば、d/n(n:整数)だけずらして作成したn個のコンボルバを並列に接続することにより、より細かい係数の設定が可能である(n次オーバサンプリング)。従来の強誘電体を用いるSAW素子では、表面波の伝搬速度は3000〜6000m/sの程度であり、扱うことが可能な信号の周波数成分の上限はIDTの加工精度で決まる。d=0.5μmとするとf=v/λ=v/4d=1.5GHz〜3GHzとなる。なお、vは表面波の伝搬速度、λは表面波の波長である。
図2の動作を説明する。
図2に示すコード拡散器12は、コード発生器11より発生される拡散コードにより、送信データを拡散する。
相選択器13は、図6〜8で示したPLLによって生成される多相クロックを、コード拡散された送信データに基づいて選択し、波形発生器14に出力する。
波形発生器14は、図3で示した単一サイクル発生器により、選択された多相クロックを単サイクルパルスの信号に変換する。単一サイクル発生器から出力される単サイクルパルスは、BPF15によって許容帯域だけが取り出される。BPF15から出力される送信信号は、アンテナ16によって受信機に送信される。
タイミングチャートを用いて説明する。
図11は、送信機のタイミングチャートを示した図である。
図に示す送信データは、図2に示すコード拡散器12に入力される送信データを示す。送信データ上に示す1,0,1,1,…は、送信データのビット値を示している。拡散コードは、コード発生器11から出力される拡散コードを示す。拡散コード上に示す1,0,3,2,…は、拡散コードの10進数値を示している。ここでは、拡散コードは2ビットである。クロックphi0,phi1,…,phi15は、図2の相選択器13に入力される多相クロックを示している。ここでは、相選択器13は、クロックphi0〜phi3を拡散された送信データに基づいて1つ選択し、出力するものとする。なお、クロックphi0〜phi3の周波数は、出力波形(送信信号)の同期をとるためのクロックであるので、出力波形の中心周波数より低くてよく、簡単には無線信号が出力されるタイミング、すなわちチップ周波数とする。出力波形は、図2の波形発生器14から出力される無線信号の波形を示している。
送信データは、コード拡散器12により2ビットの拡散コードで拡散される。相選択器13は、図に示すように、位相が異なるクロックphi0〜phi3を、コード拡散された送信データに基づいて選択し、波形発生器14に出力する。波形発生器14は、図3に示した単一サイクル発生器によって、選択されたクロックを図の出力波形に示すように単サイクルパルスの信号にして出力する。単サイクルパルスの信号は、クロックphi0〜phi3に同期して出力されるので、それぞれ位相が異なって出力される。
単一サイクル発生器から出力される単サイクルパルスの信号は、BPF15に出力され、アンテナ16から受信機に送信される。
3bit目以降の上位の拡散コードをデータのシーケンスとして用いる。
次に、受信機について説明する。
図12は、受信機のブロック構成図である。
図に示すように受信機は、アンテナ41、BPF42、コード発生器43、コード拡散器44、相選択器45、波形発生器46、パルス相関器47、パルス列積分器48、および比較器49を有している。受信機は、例えば、搬送波を必要としないUWB通信を行い、図2で示した送信機とミリ波帯の通信を行う。
アンテナ41は、送信機から送信される無線信号を受信する。BPF42は、アンテナ41により受信された無線信号の所要帯域だけを取り出す。
コード発生器43は、受信信号(アンテナ41によって受信された無線信号)を逆拡散するための逆拡散コードを発生する。
コード拡散器44は、コード発生器43から出力される逆拡散コードを展開拡散し、波形発生器46に出力する。
相選択器45には、位相の異なった複数の多相クロックが入力される。この多相クロックは、送信機で生成される多相クロックと同じ周波数、位相を有する。相選択器45は、入力される多相クロックを、コード拡散器44から出力される逆拡散コードに基づいて選択し、出力する。
波形発生器46には、相選択器45より選択されたクロックが入力される。波形発生器46は、逆拡散コードを相選択器45で選択されたクロックに同期した、単サイクルパルス信号を出力する。
パルス相関器47は、BPF42から出力される受信信号と、波形発生器46から出力される単サイクルパルスとの相関値を出力する。受信信号の波形(位相)と、単サイクルパルスの波形(位相)が一致したとき、相関値は最も大きくなる。
パルス列積分器48は、例えば、スロットなど、繰り返し同じ受信信号が送られてくる場合に、繰り返し送られてくる受信信号の同じタイミングにおける相関値を積分していく。これによって、同じタイミングに相関値が出力されれば、そのタイミングにおける相関値は1シンボル期間累積的に大きくなっていく。
比較器49は、パルス列積分器48により積分された相関値がピークに達するシンボル周期ごとに受信信号を出力する。
次に、図12の個々のブロックを実現する回路について説明する。
相選択器45に入力される多相クロックは、図6〜8で示したのと同じPLLによって生成される。相選択器45は、図9で示した回路によって構成される。図9においては、コード拡散器44から出力される逆拡散コードはデコーダ30aに入力される。
波形発生器46は、図3で示した単一サイクル発生器によって構成される。相選択器45から出力されるクロックは、単一サイクル発生器に入力信号i+,i−として入力される。単一サイクル発生器は、図4と同じように、単サイクルパルスの波形の出力信号o+,o−を出力する。
パルス相関器47は、例えば、図10で示したコンボルバによって構成される。ただし、コンボルバのデータバス31には、BPF42から出力される受信信号がA/D変換されて出力される。IDT36には、波形発生器46から出力される単サイクルパルスが入力される。コンボルバの積分回路からは、受信信号と単サイクルパルスの相関値が出力される。
次に、図12の動作について説明する。
図12に示すコード拡散器44は、コード発生器43より発生される逆拡散コードを拡散する。
相選択器45は、PLLによって生成される多相クロックを、コード拡散器44から出力される逆拡散コードに基づいて選択し、波形発生器46に出力する。
波形発生器46は、単一サイクル発生器により、選択されたクロックを単サイクルパルスの信号に変換する。
パルス相関器47は、波形発生器46から出力される単サイクルパルスと、アンテナ41で受信され、BPF42を介して出力された受信信号との相関をとる。
パルス列積分器48は、相関値を積分し、比較器49は、パルス列積分器48から出力される積分された相関値をシンボルタイムごとに判定して受信データとして出力する。
タイミングチャートを用いて受信機の動作を説明する。
図13は、受信機のタイミングチャートを示した図である。
図13に示す逆拡散コードは、図12に示すコード発生器43から出力される逆拡散コードを示す。逆拡散コード上に示す1,0,3,2,…は、逆拡散コードの10進数値を示している。ここでは、図11の拡散コードと同様に2ビットである。クロックphi0,phi1,…,phi15は、図12の相選択器45に入力される多相クロックを示している。ここでは、相選択器45は、クロックphi0〜phi3の4つを順に選択して出力するものとする。出力波形は、図12の波形発生器46から出力される単サイクルパルスの波形を示している。受信信号は、アンテナ41に受信される受信信号を示している。相関出力は、図12のパルス相関器47により、受信信号と出力波形の相関がとられたときの波形を示している。受信データは、受信信号と出力波形の相関値が大きかったときに復調された受信信号のデータを示している。
ところで従来では、データの伝送レートが高くなると、無線信号の出力タイミングの基となる信号の周波数も高くなるため、その高い周波数に対応した高周波回路が必要となり設計、製造が困難となる。また、高周波回路をCMOSの半導体装置で実現することが困難で、消費電力も大きくなる。しかし、上記で説明したように、位相の異なった多相クロックに同期して、単サイクルパルスの無線信号を送受信することにより、図11で示したクロックphi0〜phi3の周波数は抑えられる。よって、回路の実現が容易となり、CMOSの半導体装置で実現することができる。また、回路を小型にすることができ、低消費電力にすることができる。
次に、本発明の第2の実施の形態に係る通信システムを図面を参照して詳細に説明する。第1の実施の形態では、選択した多相クロックを、図4に示したように、単サイクルパルスにし、無線信号とした。第2の実施の形態では、選択した多相クロックをバースト波にし、無線信号とする。以下では、図2、図12で示した各ブロックを構成する回路の異なる部分についてのみ説明する。
図14は、バースト波を出力する平衡型断続発振器の回路図である。
図2の波形発生器14、図12の波形発生器46の単一サイクル発生器がバースト波を出力する平衡型断続発振器となる。平衡型断続発振器は、選択された多相クロックをバースト波に変換する。図に示すように平衡型断続発振器は、トランジスタM16〜M19、コンデンサC15〜C17、およびインダクタL7,L8を有している。平衡型断続発振器は、図2,図12の波形発生器14、46で構成される。
トランジスタM16のドレインは、一端が電源Vccに接続されたインダクタL7と接続されている。トランジスタM16のソースは、トランジスタM18のドレインと接続されている。トランジスタM16のゲートは、トランジスタM17のドレインと接続されている。
トランジスタM17のドレインは、一端が電源Vccに接続されたインダクタL7と接続されている。トランジスタM17のソースは、トランジスタM19のドレインと接続されている。トランジスタM17のゲートは、トランジスタM16のドレインと接続されている。
コンデンサC15は、トランジスタM16のドレイン−ソース間に接続されている。コンデンサC16は、トランジスタM17のドレイン−ソース間に接続されている。コンデンサC17は、トランジスタM16,M17のソースと接続されている。
トランジスタM18,M19のソースは、グランドに接続されている。トランジスタM18,M19のゲートには、多相クロックtg0,tg1が入力される。トランジスタM16,M17のドレインからはバースト波bo+,bo−が取り出される。
図に示す平衡型断続発振器は、中心周波数fcで任意長の波列を発生する。準ミリ波、ミリ波において短い波列を用いる場合やマルチバンド通信に使用することができる。より高い周波数では、中心周波数における1/4波長のスタブを使う。また、平衡型断続発振器は、2つのコルピッツ回路の、各共振部のインダクタまたはスタブを結合して平衡化してある。多相クロックtg0、tg1が立上ると発振を開始し、立下がると停止する。そして、多相クロックtg0,tg1の立上る順番でバースト波bo+,bo−の極性が決まる。多相クロックtg0,tg1の立上り間隔Δtgは、(2k+1)/2fcと表すことができる。なお、kは0以上の整数である。
図15は、平衡型断続発振器の入出力波形を示した図である。
図に示すグラフの横軸(time)は時間を示し、単位はnsである。縦軸(voltage)は電圧を示し、単位はVである。図に示す点線、一点鎖線は、図14のトランジスタM18,M19のゲートに入力される多相クロックtg0,tg1を示している。実線は、バースト波bo+,bo−の差分((bo+)−(bo−))の波形を示している。
図に示すように、多相クロックtg0,tg1に同期してバースト波が出力される。そして、トランジスタM18,M19のゲートに入力される多相クロックtg0,tg1の位相の前後によって、バースト波の極性が変化する。例えば、図において、多相クロックtg0の位相が多相クロックtg1の位相より早くトランジスタM18に入力された場合、バースト波の最初は立下りとなる。多相クロックtg1の位相が多相クロックtg0の位相より早くトランジスタM19に入力された場合、バースト波の最初は立上りとなる。
図16は、PPM回路の回路図である。
図2の相選択器13、図12の相選択器45がPPM(Pulse Position Modulation)回路となる。図に示すようにPPM回路は、デコーダ(DEC)51、フリップフロップ回路(FF)52、16相クロック源53、およびセレクタ54a,54bを有している。なお、16相クロック源53は、図6〜8で示したPLLによって実現することができる。
デコーダ51には、コード拡散された送信データ、または逆拡散コードが入力される。デコーダ51は、入力されるコードをデコードし、フリップフロップ回路52に出力する。
16相クロック源53は、16相のクロックΦ00〜Φ03,Φ10〜Φ13,Φ20〜Φ23,Φ30〜Φ33を出力する。この16相のクロックのうち、5相のクロックΦ00〜Φ03,Φ10がセレクタ54a,54bに出力されている。また、16相のクロックのうち、位相が8相ずれたクロックΦ20,Φ33がフリップフロップ回路52に出力されている。16相クロック源53は、例えば、無線信号の中心周波数fcの1/4の周波数のクロックを出力する。具体的には、6.375GHzのクロックを出力する。
フリップフロップ回路52は、クロックΦ20の入力により、デコーダ51から出力されるコードを入力し、クロックΦ33の入力により、デコーダ51から出力されるコードの入力を確定する。フリップフロップ回路30bは、多相クロックの異なる位相のタイミングによって、コードの入出力を確実に行うことができる。
セレクタ54a,54bは、複数のスイッチを有している。セレクタ54a,54bは、フリップフロップ回路52から出力されるデコードされたコードに応じてスイッチをオン/オフし、16相クロック源53から出力されるクロックを多相クロックtg0,tg1として出力する。
図に示すPPM回路は、位相のパターンが4種で、かつ位相が前後にずれた8種類の多相クロックtg0,tg1を出力できる。例えば、セレクタ54bのクロックΦ00に対応するスイッチをオンにし、セレクタ54aのクロックΦ01に対応するスイッチをオンにする。そして、セレクタ54bのクロックΦ01に対応するスイッチをオンにし、セレクタ54aのクロックΦ02に対応するスイッチをオンにすれば、異なった位相の多相クロックtg0,tg1が出力される。一方、セレクタ54aのクロックΦ00に対応するスイッチをオンにし、セレクタ54bのクロックΦ01に対応するスイッチをオンにすれば、位相が前後した多相クロックtg0,tg1が出力される。
PPM回路から出力される多相クロックは、図14に示した平衡型断続発振器に入力され、バースト波に変換される。送信機においては、バースト波は、第1の実施の形態と同様に、BPFに出力され、アンテナから無線送信される。受信機においては、バースト波は、パルス相関器に出力され、アンテナから受信された受信信号と相関が取られる。
このように、位相の異なった多相クロックに同期した、バースト波の無線信号を送受信することにより、マルチバンドの通信にも適用することができる。また、周波数の高い高周波回路が不要となり、CMOSの半導体装置で実現することができ、低消費電力にすることができる。
次に、第1の実施の形態、第2の実施の形態で示した通信システムの適用例について説明する。
図17は、筐体内通信の例を示した図である。
図に示す筐体61には、CPUを搭載した複数のCPUボード62a,62b,62c,…が実装されている。CPUボード62a,62b,62c,…には、無線通信するための送信モジュール63a,63b,63c,…、受信モジュール64a,64b,64c,…が実装されている。筐体61は、電波が通るためのフィルタ窓65を有している。また、筐体61は、電波を反射するためのミラー66を有し、他の筐体からの電波を入出力するための窓67を上下左右の面に有している。図にはノート型のパーソナルコンピュータ71が示してある。なお、図に示す他の筐体も筐体61と同様の構成を有している。
各筐体は、多数のCPUボードを内蔵し(blade computer)、内蔵する各CPUボードの一方の端には、無線通信するための送信モジュールと受信モジュールとが実装されている。CPUを含む高速デジタル回路は、RFノイズを放射するが、これらの多くはCMOSのLSIで構成されており、そのうち大きな電力を扱うトランジスタのft(最大動作周波数)以上の周波数の放射エネルギーは小さい。通信容量の上限はシャノンの定理で表され、R=Blog(1−SNR)と表されるが(B:使用帯域幅、SNR:通信時のS/N比)、放射ノイズの少ない、より高周波で通信を行うことで同じ電力で大きなSNRが得られるから大容量高速通信が可能になる。CPUおよびその周辺回路に用いられる最先端のCMOSは高速化が進み、既にftは200GHzに達している。しかし、大きな電力を扱うoff-chip-driverには、耐圧や静電破壊耐量を確保するための要請から一般にft<50GHz程度のトランジスタが用いられる。そこで、In−PHEMT(In-P High Electron Mobility Transistor)による送信・受信RFモジュールを用いて60GHz帯で動作させることにより数十〜数百Gbpsの通信が可能となる。CMOSテクノロジの進歩に応じて、将来は80GHz帯もしくは100GHz以上の帯域を使用する必要が生じる可能性もあるが、現在既にIn−PHEMTを用いれば可能である。第1の実施の形態、第2の実施の形態では、多相クロックのタイミングに同期して通信するため、多相クロックを生成する回路は、CMOSなどの低速素子を利用して集積の利点を確保し、製造コストの大きなIn−PHEMTの使用を必要最小限に留めながら高周波帯域の使用が可能となる。
通信システムの他の適用例について説明する。
図18は、筐体内通信の他の例を示した図である。
図に示すように、バックプレーン81には、CPUを搭載した複数のCPUボード82a,82bが2列並行に実装されている。CPUボード82a,82bの側面には、高速パラレルバスのバス基板83a,83bが実装されている。CPUボード82a,82bは、無線通信するための送受信モジュール84a,84bを1枚につき3段有している。送受信モジュール84a,84bの上2段は、誘電体導波路85aa,85ab,85ba,85bbで結ばれている。バックプレーン81は、無線通信するための送受信モジュール84cを有している。また、CPUボード82a,82bは、シリアル通信ケーブル86a,86bで接続されている。
複数のCPUボード82a,82bは、下部のバックプレーン81に実装されている。下部にあるバックプレーン81には、例えば、外部センサやアクチュエータ、電力供給源が接続される。CPUボード82a,82bは、高速のパラレルバスのバス基板83a,83bにより接続され、さらに、高速のイーサネット(登録商標)等のシリアル通信ケーブル86a,86bで近接ボード間が接続されている。これらは、従来のデータ通信手段であり、送り先を送信側で一意に受け取り先を決めて通信を行う(取り決め済みのアドレスを指定すればマルチキャストおよびブロードキャストも可能)。
送受信モジュール84a,84bには、アンテナが搭載されている。各CPUボード82a,82bおよびバックプレーン81は、送受信モジュール84a,84bによりミリ波の無線通信を行い、より柔軟な通信網を備える。図においては、CPUボード82a,82bの各々は、3段の送受信モジュール84a,84bを具備し、上2段は誘電体導波路85aa,85ab,85ba,85bbで結ばれている。ここでは、上2段の送受信モジュール84a,84bは、下段の送受信モジュール84a,84bより小型のアンテナが用いられ、導波路の中心部に到達するように挿入されている。導波路の両端は反射防止構造とその外側に電波吸収体が装着される。導波路の側面を電波吸収体で覆い、下段の送受信モジュール84a,84bからの信号の侵入を防ぐことができる。
このように、第1の実施の形態、第2の実施の形態で示した通信システムを、例えば、電子機器のリモートコントローラ、無線LANの近距離デジタル通信に適用することができる。
なお、第1の実施の形態、第2の実施の形態に示した送信機と受信機を、同一のクロックを基に動作させると、通信セッションごとにチップ同期をとるためのオーバヘッドを回避することができる。
図19は、通信装置の回路ブロック図である。
図に示すように通信装置は、送信機90a、受信機90b、およびTCXO90cを有している。送信機90aは、MCU(Micro Controller Unit)90aa、同期化回路90ab、PD−LF(phase detector-loop filter)90ac、PPVCO(PolyPhase VCO)90ad、SW90ae、QO90af、およびアンテナ90agを有している。受信機90bは、アンテナ90ba、BPF90bb、LNA(Low Noise Amplifier)90bc、ミキサ90bd、MCU90be、同期化回路90bf、PD−LF90bg、PPVCO90bh、SW90bi、QO90bj、積分器90bk、およびA/D90blを有している。
送信機90aのMCU90aaは、拡散コードを記憶したメモリを内部に有している。MCU90aaは、PPVCO90adから出力されるチップレートクロックccに同期して、入力する送信データTxをコード拡散し、シンボル当たりのビット数ずつ同期化回路90abに出力する。
同期化回路90abは、PPVCO90adから出力される多相クロックのうち、タイミングマージンが最大となる相に同期して、MCU90aaから出力されるコード拡散された送信データTxを取り込み、SW90aeに出力する。
PD−LF90acは、水晶発振器であるTCXO90cから出力される基準クロック(数MHz〜50MHz)とSW90aeから出力されるクロックの位相差を電圧値として出力する。PPVCO90adは、TCXO90cから出力される基準クロックを逓倍した多相クロックを出力する。このとき、PPVCO90adは、PD−LF90acから出力される電圧値によって、多相クロックの周波数が一定となるように制御して出力する。なお、多相クロックの周波数が、チップレートクロックccとなる。
SW90aeは、同期化回路90abから出力されるコード拡散された送信データTxに基づいて、PPVCO90adから出力される多相クロックを選択したPPMおよびBPSK変調を行う。
QO90afは、SW90aeから出力される選択された多相クロックを図4で示した単サイクルパルスまたは図15で示したバースト波に変換する。
アンテナ90agは、QO90afから出力される単サイクルパルスまたはバースト波を通信相手となる通信装置に無線送信する。
受信機90bのアンテナ90baは、通信相手の通信装置から無線信号を受信する。アンテナ90baは、受信した無線信号(受信信号)をBPF90bbに出力する。
BPF90bbは、受信信号の許容帯域のみを取り出し、LNA90bcに出力する。LNA90bcは、BPF90bbから出力される受信信号を増幅し、ミキサ90bdに出力する。
MCU90beは、受信信号を逆拡散するための逆拡散コードを記憶したメモリを内部に有している。MCU90beは、逆拡散コードをPPVCO90bhから出力されるチップレートクロックccに同期して同期化回路90bfに出力する。
同期化回路90bfは、PPVCO90bhから出力される多相クロックのうち、タイミングマージンが最大となる相に同期して、MCU90beから出力される逆拡散コードを取り込み、SW90biに出力する。
PD−LF90bgは、送信機90aのPD−LF90acと同様に、水晶発振器であるTCXO90cから出力される基準クロックとSW90biから出力されるクロックの位相差を電圧として出力する。PPVCO90bhは、TCXO90cから出力される基準クロックを逓倍した多相クロックを出力する。このとき、PPVCO90bhは、PD−LF90bgから出力される電圧値によって、多相クロックの周波数が一定となるように制御して出力する。なお、多相クロックの周波数は、TCXO90cを基準クロックとして生成されているので、受信機90bのチップレートクロックccは、送信機90aのチップレートクロックccと同じ周波数となる。
SW90biは、同期化回路90bfから出力される逆拡散コード拡散に基づいて、PPVCO90bhから出力される多相クロックを選択し、PPMおよびBPSK変調を行う。
QO90bjは、SW90biから出力される選択された多相クロックを単サイクルパルスまたはバースト波に変換する。
ミキサ90bdは、LNA90bcから出力される受信信号と、QO90bjから出力される単サイクルパルスまたはバースト波との相関を取り、積分器90bkに出力する。厳密には、バースト波の中心周波数における送受間のキャリア同期が必要になる。これは、例えば、受信機40b側で遅延器等を用いて直交バースト波を生成し、相関器として用いるミキサを直交化することで回避できる。
積分器90bkは、シンボル期間積分して受信データを得て、A/D90blに出力する。A/D90blは、受信データをデジタル変換し、MCU90beに出力する。MCU90beは、デジタル変換された受信データを受信データRxとして出力する。MCU90beは、シンボル期間の積分の実行命令を積分器90bkに行う。
以下、図19の通信装置の動作について説明する。
送信機90aのPPVCO90adは、受信機90bのPPVCO90bhと共通に設けられたTCXO90cの基準クロックを逓倍し、チップレートクロックccで発振している。
送信データTxは、チップレートクロックccに同期して、MCU90aaの内部のレジスタに一時記憶される。MCU90aaは、内蔵するメモリに予め記憶されている拡散コードで送信データTxを拡散し、シンボル当たりのビット数ずつ同期化回路90abに出力する。同期化回路90abは、PPVCO90adから出力される多相クロックのうち、タイミングマージンが最大となる相に同期して、MCU90aaから出力される逆拡散コードを取り込む。
SW90aeは、同期化回路90abから出力されるコード拡散されて同期化された送信データTxに基づいて、PPVCO90adから出力される多相クロックを選択する。QO90afは、選択された多相クロックを単サイクルパルスまたはバースト波に変換し、アンテナ90agに出力する。これによって、アンテナ90agからは、PPMかつBPSK変調された無線信号が出力される。
受信機90bのBPF90bbは、アンテナ90baによって受信された受信信号の許容帯域を取り出す。受信信号は、LNA90bcで増幅された後、ミキサ90bdで検波される。
逆拡散コードは、MCU90beからシンボル当たりのビット数ずつ同期化回路90bfに出力される。同期化回路90bfは、PPVCO90bhから出力される多相クロックのうち、タイミングマージンが最大となる相に同期して、MCU90beから出力される逆拡散コードを取り込む。
SW90biは、同期化回路90bfから出力される逆拡散コードに基づいて、PPVCO90bhから出力される多相クロックを選択する。QO90afは、選択された多相クロックを単サイクルパルスまたはバースト波に変換し、ミキサ90bdに出力する。
積分器90bkは、ミキサ90bdから出力される信号を、シンボル期間積分してA/D90blに出力する。積分器90bkから出力される信号は、A/D90blによってアナログ変換され、MCU90beから受信データRxとして出力される。
このように、1つのTCXO90cによって送信機90a,受信機90bを同期して動作させることにより、通信セッションごとにチップ同期をとるためのオーバヘッドが回避できる。なお、TCXO90c出力の配線遅延と、送信機90a、受信機90b間のエアーチャネルの伝搬遅延は、空き時間かシステム立ち上げ時に校正する。
また、図17に示した送信モジュール63a,63b,63c,…、受信モジュール64a,64b,64c,…にも上記の方法が適用でき、これら全てを同一のクロックを基に動作させることにより、通信セッションごとにチップ同期をとるためのオーバヘッドが回避できる。また、図18に示した送受信モジュール84a,84bにも上記の方法が適用でき、これら全てを同一のクロックを基に動作させることにより、通信セッションごとにチップ同期をとるためのオーバヘッドが回避できる。
次に、本発明の第3の実施の形態に係る通信システムを図面を参照して詳細に説明する。本発明の通信システムは、例えば、探索機器、障害物検知器のレーダにも適用することができる。
照射エネルギーを小さくし、広範囲を対象に探査、通信をするには、ビーム(無線信号)を細くしぼって走査することが望ましい。そのため、機械的走査(例えば、アンテナを回転)が行われるが、耐久性、耐震性、サイズ、消費電力の面で固定型に劣る。
電子走査を行うには、以下に示す位相分配器を使用する。この回路は、n個のゲート接地型コルピッツ発振回路の各ゲート電極間を抵抗で接続した回路で、両端に加えるサイン波間の位相差をn+1分割したn個のサイン波を出力する。
図20は、位相分配器の回路図である。
図に示すように位相分配器は、トランジスタM16〜M20、抵抗R15〜R30、コンデンサC18〜C27、インダクタL9〜L13を有している。
トランジスタM16のドレインは、一方が電源Vccに接続されたインダクタL9と接続されている。トランジスタM16のソースは、一方がグランドに接続された抵抗R17と接続されている。トランジスタM16のドレイン−ソース間は、コンデンサC18が接続されている。トランジスタM16のソースは、一方がグランドに接続されたコンデンサC19と接続されている。トランジスタM16のゲートは、抵抗R15,R16と接続されている。抵抗R16には、サイン波の信号が入力される。抵抗R16には、バイアス電圧Vbが入力される。
トランジスタM16、抵抗R16,R17、コンデンサC18,C19、インダクタL9は、コルピッツ発振回路を構成している。同様に、トランジスタM17、抵抗R19,R20、コンデンサC20,C21、インダクタL10でコルピッツ発振回路を構成し、トランジスタM18、抵抗R22,R23、コンデンサC22,C23、インダクタL11でコルピッツ発振回路を構成している。各コルピッツ発振回路のトランジスタは、抵抗R18,R21,…で接続されている。以下、同様のコルピッツ発振回路が接続され、トランジスタM19、抵抗R25,R26、コンデンサC24,C25、インダクタL12で構成されたコルピッツ発振回路と、トランジスタM20、抵抗R28,R29、コンデンサC26,C27、インダクタL13で構成されたコルピッツ発振回路とが、抵抗R24,R27を介して接続されている。なお、トランジスタM16,M20のゲートには、抵抗R25,R30が接続されている。
両端のトランジスタM16,M20のゲートに接続された抵抗R25,R30に、Pr1=Aei(Φi+ωct)、Pr2=Aei(Φi+θ+ωct)のサイン波が入力されると、各コルピッツ発振回路のトランジスタのソースからは、サイン波の位相を分割した位相分割信号Out1,Out2,Out3,…,Outn−1,Outnが出力される。k番目のトランジスタの位相分割信号Outkは、Outk=Bei(Φo+kθ/(n+1)+ωct)で示される。なお、A,Bは振幅、Φi,Φo,θは位相角、ωcは角速度、tは時間、kは定数、nは正数である。
図に示す位相分配器では、個々のコルピッツ発振回路の単独での発振周波数と、入力されるサイン波の周波数の違いがおよそ2〜5%以内で動作する。隣接するコルピッツ発振回路の出力間で位相比較を行い、この差を各コルピッツ発振回路に負帰還すれば製造ばらつきや動作条件の変動に打ち勝って、より広い周波数範囲の入力に対応した動作が得られる(図6に示したPLLの電圧制御発振器27に適用すると容易に実現できる)。なお、同様の目的で発振回路を結合する方法は、Brian K.Meadows他、“Nonlinear Antenna Technology”,Proceedings of The IEEE,Vol90,No.5.May2002にも紹介されている。
次に、ビームを走査するアンテナについて説明する。
図21は、遅延時間を制御してビームを走査するアンテナの断面図である。
図にはアンテナの断面が示してある。また、図においては2つのビームの放射が示してある。アンテナ面からは、距離dの間隔でビームが放射されている。
複数のアンテナから、−ΔT=dsin(θ)/cの時間だけずらして無線信号を送信することにより、ビームの波面は、図の一点鎖線で示すようになる。これによって、ビームを走査できる。受信機においては、異なるタイミングの受信テンプレート信号の生成を行えば、受信方向を走査することができる。なお、θはアンテナ面の法線とビームのなす角度、cは光の速度を示す。広い帯域を使うため、距離dは比較的自由に決めることができ、また少ないアンテナ素子数でも大きな開口径が得られる。
次に、ビームを出力する送受信機について説明する。
図22は、指向性ビームを偏向する送信機の概略構成図である。
偏向方向に応じたタイミングで発生される単サイクルパルスを基にコンボルバ91a,91b,…,91nで任意波形を与え、アンテナ92a,92b,…、92nを介して送信する。ここでコンボルバ91a,91b,…,91nを省略すれば単サイクルパルスの送信機となり、またコンボルバの代わりにBPFを使えば、波列送信機となる。また、図20で示した位相分配器から図14の平衡型断続発生器を駆動して送信しても波列送信機となる。
図23は、受信方向を偏向する受信機の概略構成図を示す。
図に示すコンボルバ101a,101b,…,101nは、積分器を内蔵しておらず、代わりに自乗回路を内蔵している。また、T/4ずれた導電層パターンをもつ直交コンボルバとの対を有する。各アンテナ102a,102b,…102nからの経路にあるコンボルバの導電部には偏向角に応じてずれた値が与えられる。なお、この構成は送信側にも使用することができる。
異なるタイミングの受信テンプレート信号を順次生成し、受信信号と受信テンプレート信号との相関をとる。そして、相関値が大きかったときの受信テンプレート信号を生成したタイミングを検出することにより、各アンテナ102a,102b,…102nに受信された受信信号のタイミングが分かる。受信信号のタイミングより、受信信号の方向が分かる(前述した式の−ΔTより、受信信号の方向θが算出できる)。
なお、送信機において、図20に示した位相分配器により、異なった位相の単サイクルパルスを出力することによって、より細かなビームの操作ができる。また、受信機において、図20に示した位相分配器により、異なった位相の受信テンプレート信号を生成することによって、より細かな受信信号の走査ができる。
次に、広帯域受信機について説明する。
図24は、参照波を用いる広帯域受信機のブロック構成図である。
図に示すように広帯域受信機は、アンテナ111a,111b,…,111n、ミキサ112a,112b,…,112n,113a,113b,…,113n、LPF(Low Pass Filter)114a,114b,…,114n、ミキサ115a,115b,…,115n、多相クロック源116、セレクタ117、位相分配器118、波形発生器119a,119b,…,119n、および積分器120を有している。
アンテナ111a,111b,…,111nは、例えば、障害物の探索のため出力された無線信号を受信する。ミキサ112a,112b,…,112n,113a,113b,…,113nは、アンテナ111a,111b,…,111nによって受信された無線信号をダウンコンバージョン、またはディレクトコンバージョンする。LPF114a,114b,…,114nは、ミキサ112a,112b,…,112n,113a,113b,…,113nから出力される信号の高周波域を遮断する。
多相クロック源116は、位相が等分にずれたクロックを出力する。セレクタ117には、逆拡散コードが入力され、逆拡散コードに従い多相クロック源116から出力されるクロックを選択して出力する。
位相分配器118は、図20で示した位相分配器で、セレクタ117から出力されるクロックを位相分割する。これにより、多種の相のクロックを出力することができ、より細かくビーム(受信した無線信号)を検出することが可能となる。
波形発生器119a,119b,…,119nは、位相分配器118から出力されるクロックに基づいてビームと相関を取るべき参照波を発生する。
ミキサ115a,115b,…,115nは、波形発生器119a,119b,…,119nから出力される信号と、LPF114a,114b,…,114nから出力される信号を混合する。積分器120は、ミキサ115a,115b,…,115nから出力される信号を積分する。
指向性を必要としない場合、1つの波形発生器とアンテナ、ミキサでよく、位相分配器は必要としない。また、直交ローカルを使いダウンコンバージョンあるいはディレクトコンバージョンを行うことができ、このときのキャリア同期は必要ない。さらに、受信方向を変更することが可能で、この場合、複数の波形発生器と必要に応じて位相分配器を用いる。位相分配器を多段に用いればより詳細に受信方向を調整することができる。
このように無線信号を偏向して送出し、特定方向から受信できるようにすることにより、例えば、図18で示したバックプレーン81とCPUボード82a,82bの下段の、特定の送受信モジュール84a,84bとで信号を送受信できる。CPUボード82a,82bの送受信モジュール84a,84bの他に、CPUボード82a,82b上に実装されたLSIのいくつかには、小型の受信アンテナと受信回路が内蔵される。
(付記1) 無線通信する通信システムにおいて、
送信データをコード拡散するコード拡散器と、無線信号の出力タイミングの基となる送信側同期信号を、異なった位相で複数生成する送信側同期信号生成器と、コード拡散された前記送信データに基づいて、前記送信側同期信号を選択する送信側同期信号選択器と、選択された前記送信側同期信号に同期して前記無線信号を出力する送信側信号出力器と、を有する送信機と、
前記無線信号を逆拡散するための逆拡散コードを出力するコード出力器と、前記送信側同期信号と同じ複数の受信側同期信号を生成する受信側同期信号生成器と、前記逆拡散コードに基づいて、前記受信側同期信号を選択する受信側同期信号選択器と、選択された前記受信側同期信号に同期した前記無線信号と相関がとられる被相関信号を出力する受信側信号出力器と、前記無線信号と前記被相関信号との相関をとる相関器と、を有する受信機と、
を有することを特徴とする通信システム。
(付記2) 前記無線信号および前記被相関信号は、単サイクルパルスであることを特徴とする付記1記載の通信システム。
(付記3) 前記無線信号および前記被相関信号は、正負の単サイクルパルスであることを特徴とする付記1記載の通信システム。
(付記4) 前記無線信号および前記被相関信号は、バースト波であることを特徴とする付記1記載の通信システム。
(付記5) 前記送信データのコード拡散および前記送信機から送信される前記無線信号と、前記受信側信号出力器から出力される前記無線信号との相関は、コンボルバによって行われることを特徴とする付記1記載の通信システム。
(付記6) 前記コンボルバは、
表面弾性波の進行方向を横断するストライプ状の導電領域が表面に形成された半導体と、
前記半導体の表面に実装される電気信号を前記表面弾性波に変換する電極と、
前記導電領域に印加される電圧と前記導電領域を通過する前記表面弾性波との積の総和を一定期間積分して出力する積分器と、
を有することを特徴とする付記5記載の通信システム。
(付記7) 前記電極は、対向した金属薄膜が表面に形成された強誘電体であり、前記半導体の表面上またはエッチングにより形成したリセス部に実装されることを特徴とする付記6記載の通信システム。
(付記8) 前記電極は、ピエゾ効果を有する前記半導体の表面に形成されたくし型の金属薄膜パターンであることを特徴とする付記6記載の通信システム。
(付記9) 前記電極は、前記導電領域の中央に実装され、一方の側の前記導電領域には正の信号が与えられ、他方の側の前記導電領域には負の信号が与えられることを特徴とする付記6記載の通信システム。
(付記10) 前記送信機は、
前記無線信号を送信する複数の送信アンテナと、
前記送信アンテナごとに順次異なるタイミングで前記無線信号を出力する信号出力手段と、をさらに有し、
前記受信機は、
前記無線信号を受信する複数の受信アンテナと、
前記受信アンテナの各々から受信される前記無線信号のタイミングを検出する検出手段と、をさらに有することを特徴とする付記1記載の通信システム。
(付記11) 前記送信機は、異なる位相の前記無線信号を前記送信アンテナごとに出力する送信側位相分配器をさらに有し、
前記受信機は、前記受信アンテナの各々から受信される前記無線信号と相関をとるための受信テンプレート信号を、異なる位相で出力するための受信側位相分配器をさらに有することを特徴とする付記10記載の通信システム。
(付記12) 前記送信側位相分配器および前記受信側位相分配器は、複数のゲート接地型コルピッツ発振回路の各ゲート電極間を抵抗で接続した回路であることを特徴とする付記11記載の通信システム。
(付記13) 無線信号を送信する送信機において、
送信データをコード拡散するコード拡散器と、
無線信号の出力タイミングの基となる同期信号を、異なった位相で複数生成する同期信号生成器と、
コード拡散された前記送信データに基づいて、前記同期信号を選択する同期信号選択器と、
選択された前記同期信号に同期して前記無線信号を出力する信号出力器と、
を有することを特徴とする送信機。
(付記14) 無線信号を受信する受信機において、
無線信号を逆拡散するための逆拡散コードを出力するコード出力器と、
送信機において生成される前記無線信号の出力タイミングの基となる複数の同期信号と同じ複数の同期信号を生成する同期信号生成器と、
前記逆拡散コードに基づいて、前記同期信号を選択する同期信号選択器と、
選択された前記同期信号に同期した前記無線信号と相関がとられる被相関信号を出力する信号出力器と、
前記無線信号と前記被相関信号との相関をとる相関器と、
を有することを特徴とする受信機。
(付記15) 無線通信する通信方法において、
送信機によって、
送信データをコード拡散し、
無線信号の出力タイミングの基となる送信側同期信号を、異なった位相で複数生成し、 コード拡散された前記送信データに基づいて、前記送信側同期信号を選択し、
選択された前記送信側同期信号に同期して前記無線信号を出力し、
受信機によって、
前記無線信号を逆拡散するための逆拡散コードを出力し、
前記送信側同期信号と同じ複数の受信側同期信号を生成し、
前記逆拡散コードに基づいて、前記受信側同期信号を選択し、
選択された前記受信側同期信号に同期した前記無線信号と相関がとられる被相関信号を出力し、
前記無線信号と前記被相関信号との相関をとる、
ことを特徴とする通信方法。
本発明の通信システムの原理図である。 送信機のブロック構成図である。 単一サイクル発生器の回路図である。 単一サイクル発生器の入出力波形を示した図である。 PLLのブロック構成図である。 分周器を省略したPLLの回路図である。 平衡型の電圧制御発振器の回路図である。 多相電圧制御発振器の回路図である。 相選択器の回路図である。 コンボルバの構成図である。 送信機のタイミングチャートを示した図である。 受信機のブロック構成図である。 受信機のタイミングチャートを示した図である。 バースト波を出力する平衡型断続発振器の回路図である。 平衡型断続発振器の入出力波形を示した図である。 PPM回路の回路図である。 筐体内通信の例を示した図である。 筐体内通信の他の例を示した図である。 通信装置の回路ブロック図である。 位相分配器の回路図である。 遅延時間を制御してビームを走査するアンテナの断面図である。 指向性ビームを偏向する送信機の概略構成図である。 受信方向を偏向する受信機の概略構成図を示す。 参照波を用いる広帯域受信機のブロック構成図である。 直接コード拡散を使用したUWB送信機のブロック構成図である。 直接コード拡散を使用したUWB受信機のブロック構成図である。
符号の説明
1 送信機
1a コード拡散器
1b 送信側同期信号生成器
1c 送信側同期信号選択器
1d 送信側信号出力器
1e,2f,16,41 アンテナ
2 受信機
2a コード出力器
2b 受信側同期信号生成器
2c 受信側同期信号選択器
2d 受信側信号出力器
2e 相関器
11,43 コード発生器
12,44 コード拡散器
13,45 相選択器
14,46 波形発生器
15,42 BPF
30a,51 デコーダ
30b,52 フリップフロップ回路
30c,54a,54b セレクタ
30d PLL
30e 単一サイクル発生器
47 パルス相関器
48 パルス列積分器
49 比較器
53 16相クロック源

Claims (10)

  1. 無線通信する通信システムにおいて、
    送信データをコード拡散するコード拡散器と、無線信号の出力タイミングの基となる送信側同期信号を、異なった位相で複数生成する送信側同期信号生成器と、コード拡散された前記送信データに基づいて、前記送信側同期信号を選択する送信側同期信号選択器と、選択された前記送信側同期信号に同期して前記無線信号を出力する送信側信号出力器と、を有する送信機と、
    前記無線信号を逆拡散するための逆拡散コードを出力するコード出力器と、前記送信側同期信号と同じ複数の受信側同期信号を生成する受信側同期信号生成器と、前記逆拡散コードに基づいて、前記受信側同期信号を選択する受信側同期信号選択器と、選択された前記受信側同期信号に同期した前記無線信号と相関がとられる被相関信号を出力する受信側信号出力器と、前記無線信号と前記被相関信号との相関をとる相関器と、を有する受信機と、
    を有することを特徴とする通信システム。
  2. 前記無線信号および前記被相関信号は、単サイクルパルスであることを特徴とする請求項1記載の通信システム。
  3. 前記無線信号および前記被相関信号は、正負の単サイクルパルスであることを特徴とする請求項1記載の通信システム。
  4. 前記無線信号および前記被相関信号は、バースト波であることを特徴とする請求項1記載の通信システム。
  5. 前記送信データのコード拡散および前記送信機から送信される前記無線信号と、前記受信側信号出力器から出力される前記無線信号との相関は、コンボルバによって行われることを特徴とする請求項1記載の通信システム。
  6. 前記コンボルバは、
    表面弾性波の進行方向を横断するストライプ状の導電領域が表面に形成された半導体と、
    前記半導体の表面に実装される電気信号を前記表面弾性波に変換する電極と、
    前記導電領域に印加される電圧と前記導電領域を通過する前記表面弾性波との積の総和を一定期間積分して出力する積分器と、
    を有することを特徴とする請求項5記載の通信システム。
  7. 前記電極は、対向した金属薄膜が表面に形成された強誘電体であり、前記半導体の表面上またはエッチングにより形成したリセス部に実装されることを特徴とする請求項6記載の通信システム。
  8. 前記電極は、ピエゾ効果を有する前記半導体の表面に形成されたくし型の金属薄膜パターンであることを特徴とする請求項6記載の通信システム。
  9. 前記電極は、前記導電領域の中央に実装され、一方の側の前記導電領域には正の信号が与えられ、他方の側の前記導電領域には負の信号が与えられることを特徴とする請求項6記載の通信システム。
  10. 前記送信機は、
    前記無線信号を送信する複数の送信アンテナと、
    前記送信アンテナごとに順次異なるタイミングで前記無線信号を出力する信号出力手段と、をさらに有し、
    前記受信機は、
    前記無線信号を受信する複数の受信アンテナと、
    前記受信アンテナの各々から受信される前記無線信号のタイミングを検出する検出手段と、をさらに有することを特徴とする請求項1記載の通信システム。
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