JP2005129427A - 燃料電池用ガス減圧弁及び燃料電池発電システム - Google Patents
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Abstract
【課題】燃料電池に供給する2次通路におけるガスのガス流量−圧力の特性を調整するのに有利な燃料電池用ガス減圧弁及び燃料電池発電システムを提供する。
【解決手段】ガス減圧弁1は、ダイヤフラム3と、1次側通路6と、燃料電池100に繋がる2次側通路7と、1次側通路6と2次側通路7との間に設けられた絞り孔40と、絞り孔開度可変機構4とをもつ。可変機構4は、ボディ2のバルブ室23に嵌合された可動バルブ41をもつ。可動バルブ41は、加圧調整室26を形成する受圧面47をもち、絞り孔40の開度Lを調整する。1次側通路6と加圧調整室26とを連通する第1連通路62と、2次側通路7と加圧調整室26とを連通する第2連通路72と、第1連通路62の開度を調整する第1弁装置91と、第2連通路72の開度を調整する第2弁装置92とが設けられている。
【選択図】図1
【解決手段】ガス減圧弁1は、ダイヤフラム3と、1次側通路6と、燃料電池100に繋がる2次側通路7と、1次側通路6と2次側通路7との間に設けられた絞り孔40と、絞り孔開度可変機構4とをもつ。可変機構4は、ボディ2のバルブ室23に嵌合された可動バルブ41をもつ。可動バルブ41は、加圧調整室26を形成する受圧面47をもち、絞り孔40の開度Lを調整する。1次側通路6と加圧調整室26とを連通する第1連通路62と、2次側通路7と加圧調整室26とを連通する第2連通路72と、第1連通路62の開度を調整する第1弁装置91と、第2連通路72の開度を調整する第2弁装置92とが設けられている。
【選択図】図1
Description
本発明は、1次側通路に送られる燃料ガスまたは酸化剤ガスの圧力を減圧して燃料電池の燃料極または酸化剤極に供給する燃料電池用ガス減圧弁、及び、燃料電池用ガス減圧弁をもつ燃料電池発電システムに関する。
従来構造1に係るガス減圧弁1X(特許文献1)は、図6に模式的に示すように、ダイヤフラム室20X及びバルブ室23Xをもつボディ2Xと、ボディ2Xのダイヤフラム室20Xを第1室21Xと第2室22Xとに区画する変形可能なダイヤフラム3Xと、燃料電池100で使用される活物質を含むガスが供給される1次側通路である高圧通路6Xと、燃料電池100の燃料極101に繋がる2次側通路である低圧通路7Xと、高圧通路6Xと低圧通路7Xとの間に設けられた絞り孔40Xと、ボディ2Xのバルブ室23Xに嵌合された可動バルブ41Xを有する絞り孔開度可変機構4Xとを備えている。
更にダイヤフラム3Xを付勢するダイヤフラムバネ7Xと、可動バルブ41Xを付勢するバルブバネ8Xとが設けられている。可動バルブ41Xは絞り孔40Xの開度Lを調整する。バルブ室23Xの内壁面と可動バルブ41Xの外壁面との間には通路29Xが形成されている。ガス減圧弁1Xの使用時には、通路29Xを介して、加圧調整室26Xには常に高圧通路6Xの1次圧が作用する。
また、従来構造2に係るガス減圧弁1W(特許文献2)は、図7に模式的に示すように、ダイヤフラム室20W及びバルブ室23Wをもつボディ2Wと、ボディ2Wのダイヤフラム室20Wを第1室21Wと第2室22Wとに区画する変形可能なダイヤフラム3Wと、燃料電池100で使用される活物質を含むガスが供給される1次側通路である高圧通路6Wと、燃料電池100の燃料極101に繋がる2次側通路である低圧通路7Wと、高圧通路6Wと低圧通路7Wとの間に設けられた絞り孔40Wと、ボディ2Wのバルブ室23Wに嵌合された可動バルブ41Wとを有する絞り孔開度可変機構4Wとを備えている。
更にダイヤフラム3Wを付勢するダイヤフラムバネ7Wと、可動バルブ41Wを付勢するバルブバネ8Wとが設けられている。可動バルブ41Wは絞り孔40Wの開度Lを調整する。可動バルブ41Wは、大径バルブ部45Wと、大径バルブ部45Wの中央域に突出する小径バルブ部46Wとで形成されている。バルブ室23Wの内壁面と可動バルブ41Wの外壁面との間には通路29Wが形成されている。加圧調整室26Wと低圧通路7Wとは連通路72Wで連通されており、加圧調整室26Wには低圧通路7Wの2次圧が作用する。
上記したガス減圧弁1Wの使用時には、通路29Wを介して、可動バルブ41Wの外周側の大径バルブ部45Wの受圧面47rには常に高圧通路6Wの1次圧が作用すると共に、連通路72Wを介して、可動バルブ41Wの内周側の小径バルブ部46の受圧面47tは常に低圧通路7Wの2次圧が作用する。
特開2002−55720号公報
特開2000−249000号公報
上記した図6に模式的に示す従来構造1に係るガス減圧弁1Xの使用時には、前述したように、通路29Xを介して、加圧調整室26Xには常に高圧通路6Xの1次圧が作用する。ここで、可動バルブ41Xのバルブ面44Xのうち絞り孔40Xの開口に対面する領域S1では実質的に第1室21Xの2次圧が作用し、可動バルブ41Wのバルブ面44Xのうち絞り孔40Xに非対面の領域S2には実質的に高圧通路6Xの1次圧が作用するといえる。
このため、従来構造1に係るガス減圧弁1Xでは、高圧通路6Xの1次圧を次第に高圧に変化させれば、可動バルブ41Xが絞り孔40Xに近づき、絞り孔40Xの開度Lが次第に小さくなる。このため絞り孔40Xの開度Lを減少させて2次側通路である低圧通路7Xの2次圧を小さくなるように調整できるものの、調整手段としては高圧通路6Xの専ら1次圧であり、2次側通路である低圧通路7Xにおけるガス流量−圧力の特性を調整するには限界があった。
上記した図7に模式的に示す従来構造2に係るガス減圧弁1Wの使用時には、通路29Wを介して、可動バルブ41Wの外周側の大径バルブ部45Wの受圧面47rには常に高圧通路6の1次圧が作用すると共に、連通路72Wを介して、可動バルブ41Wの内周側の小径バルブ部46の受圧面47tには常に低圧通路7Wの2次圧が作用する。更に、可動バルブ41Wのバルブ面44Wのうち絞り孔40Wの開口に対面する領域S1では実質的に2次圧が作用し、可動バルブ41Wのバルブ面44Wのうち絞り孔40Wに非対面の領域S2には実質的に高圧通路6の1次圧が作用するといえる。
このため従来構造2に係るガス減圧弁1Wでは、可動バルブ41Wに矢印Y2方向(上向き)に作用する力と、可動バルブ41Wに矢印Y1方向(下向き)に作用する力とが基本的には常に均衡しており、1次側通路である高圧通路6Wの圧力を変化させたとしても、絞り孔40Wの開度Lは固定的であった。
このようにガス減圧弁1Wでは、1次側通路である高圧通路6Wの圧力が変化したとしても調圧特性を変化させないようにされているものの、絞り孔40Wの開度Lは固定的であるため、2次側通路である低圧通路7Wのガス流量−圧力の特性を調整するには限界があった。
本発明は上記した実情に鑑みてなされたものであり、燃料電池に供給する活物質を含むガスの2次通路におけるガス流量−圧力の特性を調整するのに有利な燃料電池用ガス減圧弁及び燃料電池発電システムを提供することを課題とする。
様相1に係る燃料電池用ガス減圧弁は、ダイヤフラム室とバルブ室とをもつボディと、
ボディのダイヤフラム室を第1室と第2室とに区画する変形可能なダイヤフラムと、
燃料電池で使用される活物質を含むガスが供給される1次側通路と、
燃料電池の燃料極または酸化剤極に繋がる2次側通路と、
1次側通路と2次側通路との間に設けられ1次側通路のガス流量を絞って1次側通路のガスを減圧させて2次側通路に供給する絞り孔と、ボディのバルブ室に嵌合され、加圧調整室を形成する受圧面をもち、絞り孔の開度を調整する可動バルブとを有する絞り孔開度可変機構とを具備する燃料電池用ガス減圧弁において、
1次側通路と加圧調整室とを連通する第1連通路と、2次側通路と加圧調整室とを連通する第2連通路と、第1連通路の開度を調整する第1弁装置と、第2連通路の開度を調整する第2弁装置とを具備することを特徴とするものである。
ボディのダイヤフラム室を第1室と第2室とに区画する変形可能なダイヤフラムと、
燃料電池で使用される活物質を含むガスが供給される1次側通路と、
燃料電池の燃料極または酸化剤極に繋がる2次側通路と、
1次側通路と2次側通路との間に設けられ1次側通路のガス流量を絞って1次側通路のガスを減圧させて2次側通路に供給する絞り孔と、ボディのバルブ室に嵌合され、加圧調整室を形成する受圧面をもち、絞り孔の開度を調整する可動バルブとを有する絞り孔開度可変機構とを具備する燃料電池用ガス減圧弁において、
1次側通路と加圧調整室とを連通する第1連通路と、2次側通路と加圧調整室とを連通する第2連通路と、第1連通路の開度を調整する第1弁装置と、第2連通路の開度を調整する第2弁装置とを具備することを特徴とするものである。
様相1に係る燃料電池用ガス減圧弁によれば、1次側通路と加圧調整室とを連通する第1連通路と、2次側通路と加圧調整室とを連通する第2連通路と、第1連通路の開度を調整する第1弁装置と、第2連通路の開度を調整する第2弁装置とを第1弁装置及び第2弁装置とが設けられている。このため第1弁装置及び/または第2弁装置の開閉度を制御すれば、加圧調整室の圧力を可変に容易に変更することができる。故に、加圧調整室の圧力により可動バルブの受圧面を加圧する加圧力を可変に調整することができる。従って第1弁装置及び/または第2弁装置の開閉度を制御すれば、可動バルブの駆動力を調整でき、絞り孔開度可変機構の絞り孔の開度を調整することができる。これにより燃料電池に供給する活物質を含むガスのガス流量−圧力の特性を調整するのに有利となる。
様相2に係る燃料電池用ガス減圧弁によれば、絞り孔の開度が増加する方向にダイヤフラムを付勢するダイヤフラムバネと、絞り孔の開度が減少する方向に可動バルブを付勢するバルブバネとが設けられていることを特徴とする。この場合、ダイヤフラムバネのバネ力、バルブバネのバネ力を絞り孔の開度調整に利用することができる。
様相3に係る燃料電池用ガス減圧弁によれば、可動バルブは、大径バルブ部と、大径バルブ部の中央域に突出する小径バルブ部とで形成されており、小径バルブ部が加圧調整室に対面することを特徴とする。この場合、第1弁装置及び/または第2弁装置の開閉度を制御すれば、加圧調整室の圧力を可変に容易に変更することができる。故に、加圧調整室の圧力により可動バルブの小径バルブ部の受圧面を加圧する加圧力を可変に調整することができる。従って、可動バルブの駆動力を調整でき、絞り孔開度可変機構の絞り孔の開度を調整することができる。
様相4に係る燃料電池用ガス減圧弁によれば、可動バルブを構成する大径バルブ部の受圧面には1次側通路の圧力が作用することを特徴とする。この場合、大径バルブ部の受圧面には1次側通路の圧力を作用させることができる。
様相5に係る燃料電池用ガス減圧弁によれば、第1弁装置及び第2弁装置のうちの少なくとも一方は、開口面積をオンオフ切り替える弁装置、または、開口面積を段階的または連続的に変化させる弁装置で構成されていることを特徴とする。この場合、上記した弁装置が、開口面積をオンオフ切り替える弁装置で形成されているときには、弁装置のオンまたはオフにより加圧調整室の圧力を簡便に変更できる。また、上記した弁装置が、開口面積を段階的または連続的に変化させる弁装置で構成されているときには、加圧調整室の圧力を段階的または連続的に任意に変化させるのに有利である。
様相6に係る燃料電池発電システムによれば、燃料極及び酸化剤極を有する燃料電池と、
燃料電池の燃料極に燃料ガスを供給する燃料用のガス供給通路と、
燃料電池の酸化剤極に酸化剤ガスを供給する酸化剤ガス用のガス供給通路とを具備する燃料電池発電システムにおいて、燃料用のガス供給通路及び酸化剤ガス用のガス供給通路のうちの少なくとも一方は、各請求項に記載の燃料電池用ガス減圧弁を有することを特徴とする。この場合、加圧調整室にガスが供給されると、加圧調整室の圧力により可動バルブの受圧面は加圧される。これにより可動バルブの駆動力を調整でき、ひいては絞り孔開度可変機構の絞り孔の開度が調整される。
燃料電池の燃料極に燃料ガスを供給する燃料用のガス供給通路と、
燃料電池の酸化剤極に酸化剤ガスを供給する酸化剤ガス用のガス供給通路とを具備する燃料電池発電システムにおいて、燃料用のガス供給通路及び酸化剤ガス用のガス供給通路のうちの少なくとも一方は、各請求項に記載の燃料電池用ガス減圧弁を有することを特徴とする。この場合、加圧調整室にガスが供給されると、加圧調整室の圧力により可動バルブの受圧面は加圧される。これにより可動バルブの駆動力を調整でき、ひいては絞り孔開度可変機構の絞り孔の開度が調整される。
本発明によれば、2次側通路の圧力−流量条件を任意に設定することができる燃料電池用ガス減圧弁及び燃料電池発電システムを提供することができる。
(実施形態1)
本発明に係る実施形態を図1を参照して具体的に説明する。本実施形態に係る燃料電池100用のガス減圧弁1は、燃料電池100の燃料極101のガス入口101cの上流側に設けられるものである。ガス減圧弁1は、図1に示すように、ダイヤフラム室20をもつと共にダイヤフラム室20の下方に壁部2mで仕切られたバルブ室23をもつボディ2と、ボディ2のダイヤフラム室20を第1室21と第2室22とに区画する変形可能なダイヤフラム3と、燃料電池100の燃料極101で使用される活物質を含むガス(燃料ガス)が供給される1次側通路である高圧通路6と、燃料電池100の燃料極101の燃料極101に繋がる2次側通路である低圧通路7と、高圧通路6と低圧通路7との間に設けられた絞り孔40をもちダイヤフラム3の変形に伴い絞り孔40の開度Lを可変とする絞り孔開度可変機構4とを備えている。
本発明に係る実施形態を図1を参照して具体的に説明する。本実施形態に係る燃料電池100用のガス減圧弁1は、燃料電池100の燃料極101のガス入口101cの上流側に設けられるものである。ガス減圧弁1は、図1に示すように、ダイヤフラム室20をもつと共にダイヤフラム室20の下方に壁部2mで仕切られたバルブ室23をもつボディ2と、ボディ2のダイヤフラム室20を第1室21と第2室22とに区画する変形可能なダイヤフラム3と、燃料電池100の燃料極101で使用される活物質を含むガス(燃料ガス)が供給される1次側通路である高圧通路6と、燃料電池100の燃料極101の燃料極101に繋がる2次側通路である低圧通路7と、高圧通路6と低圧通路7との間に設けられた絞り孔40をもちダイヤフラム3の変形に伴い絞り孔40の開度Lを可変とする絞り孔開度可変機構4とを備えている。
高圧通路6はガス供給源65(ガスタンク)に繋がる。ガス供給源65の高圧の燃料ガスが高圧通路6に供給される。燃料ガスとしては純水素ガスまたは水素含有ガス等を使用できる。低圧通路7は燃料電池100の燃料極101に繋がる。ここで、高圧及び低圧は燃料ガスの相対的な高低の意味である。従って、高圧とは低圧通路7のガス圧力よりも高圧という意味である。低圧とは高圧通路6のガス圧力よりも低圧という意味である。例えば、高圧通路6のガスの圧力PHは1〜3MPaにでき、低圧通路7のガスの圧力PLは100〜400kPaにできる。但しこれらに限定されるものではない。高圧通路6は絞り孔40の上流に設けられており、低圧通路7は絞り孔40の下流に設けられている。絞り孔40は、燃料電池100の燃料極101において使用される活物質を含む高圧通路6のガス(燃料ガス)の流量を制限して減圧し、低圧通路7に供給する。
図1に示すように、ボディ2は金属製であり、大径室をもつ大径部2aと、大径部2aに第1段部2bを介して連設され小径室2cをもつ小径部2dとを有する。ダイヤフラム3は、ゴムや軟質樹脂等の弾性材料または金属を基材として膜状に形成されており、ボディ2のダイヤフラム室20を、活物質を含む燃料ガスが流入する第1室21と燃料ガスが流入されない第2室22とに仕切って区画する。第2室22は大気開放ポート22mを介して大気に連通する。
このように第2室22は大気開放とされるため、高圧状態にならない。
ダイヤフラム3の外周部3pは、ボディ2に挟持されて保持されている。ダイヤフラム3の中央域は、第1室21及び第2室22の差圧に応じて、矢印Y2(上方向)、矢印Y1方向(下方向)に変形可能とされている。矢印Y2方向は第1室21の容積を増加させる方向、絞り孔40の開度Lを減少させる方向を意味する。矢印Y1方向は第1室21の容積を減少させる方向、絞り孔40の開度Lを増加させる方向を意味する。図1から理解できるように、絞り孔40の下流に位置する第1室21(低圧通路7を経て燃料電池100に繋がる)の圧力がダイヤフラム3の下面である表面3mに作用する。
図1に示すように、絞り孔開度可変機構4は、燃料電池100に供給される活物質を含むガス(燃料ガス)の流量を制限する絞り孔40と、絞り孔40を開閉するピストン状の可動バルブ41と、ダイヤフラム3の中央域を挟持するように設けられた第1支持部42及び第2支持部43とを有する。可動バルブ41は互いに背向する受圧面47及びバルブ面44をもつ。受圧面47は可動バルブ41の図示下面とされている。バルブ面44は可動バルブ41の図示上面とされている。絞り孔40は、絞り孔40を1周するリング形状の弁座部49を片面側つまり下面側にもつ。第2支持部43の軸部48は、第2支持部43から遠ざかるように下方に向けて延設され、絞り孔40に挿通されている。
後述するダイヤフラムバネ7及びバルブバネ8の付勢力により、第2支持部43の軸部48の先端部(下端部)は、可動バルブ41のバルブ面44に当接する。ここで、弁座部49と可動バルブ41のバルブ面44との間は、絞り孔40の開度Lとされる。図1において開度Lの隙間幅は強調されているが、実際には小さいものである。可動バルブ41のバルブ面44は、絞り孔40の全閉時において、絞り孔40の弁座部49に着座できるように弁座部49に対面する。
図1に示すように、可動バルブ41がボディ2のバルブ室23には矢印Y2、Y1方向(上下方向)に移動可能に嵌合されている。可動バルブ41はダイヤフラム3の図示下方に配置されており、これの横断面が円形状をなす円柱形状とされているが、角柱形状でも良い。ここで、加圧調整室26の径、加圧調整室26に嵌合されている可動バルブ41の径は、ダイヤフラム3の可動変形部分の径よりも小さく設定されている。
可動バルブ41は金属製であり、実質的に剛体として機能する。可動バルブ41の受圧面47は加圧調整室26に対面すると共に、可動バルブ41のバルブ面44は絞り孔40側に対面する。バルブ室23の内壁面と可動バルブ41の外壁面との間には、リング状のシール部材5が保持されている。シール部材5のシール機能により加圧調整室26の圧力は維持される。
図1に示すように、ボディ2のダイヤフラム室20の第2室22には、コイルバネで形成されたダイヤフラムバネ7が同軸的に設けられている。ダイヤフラムバネ7の一端部は、絞り孔開度可変機構4の第1支持部42の着座面42hに着座し、ダイヤフラムバネ7の他端部はボディ2の着座部2hに着座する。この結果、ダイヤフラムバネ7は、ダイヤフラム3を矢印Y1方向(下方向)に付勢しており、ひいては可動バルブ41を弁座部49から離間させるように付勢する。即ち、ダイヤフラムバネ7は絞り孔40の開度Lを増加させる方向に可動バルブ41を付勢する。
図1に示すように、可動バルブ41とボディ2の壁面2fとの間には、コイルバネで形成されたバルブバネ8が設けられている。バルブバネ8により可動バルブ41は加圧調整室26の容積を増加させる方向(矢印Y2方向)に付勢されており、つまり、可動バルブ41のバルブ面44が弁座部49に接近する方向に付勢されている。即ち、バルブバネ8は絞り孔40の開度Lを減少させる方向に可動バルブ41を付勢する。
バルブバネ8及びダイヤフラムバネ7は、互いに逆向きの付勢力を発揮する。このため可動バルブ41のバルブ面44と第2支持部43の軸部48の先端部48aとの接触性は、確保されている。本実施形態によれば、ダイヤフラムバネ7のバネ荷重はバルブバネ8のバネ荷重よりも大きく設定されている。これはガスが導入されていない時に、可動バルブ41、つまり、絞り孔40を開放状態に維持するためである。
本実施形態によれば、高圧通路6と加圧調整室26の第1開口26fとを連通する第1連通路62が設けられている。更に、低圧通路7と加圧調整室26の第2開口26sとを連通する第2連通路72が設けられている。加圧調整室圧力可変機構9は、加圧調整室26の圧力を可変にするものであり、第1連通路62に設けられた第1弁装置91と、第2連通路72に設けられた第2弁装置92とで構成されている。第1弁装置91及び第2弁装置92は、自身の開口面積をオンオフ切り替えるオンオフ弁装置、または、開口面積を段階的または連続的に変化させるデューティ弁装置で構成されている。
ここで、オンオフ弁装置は、ソレノイドに給電する励磁電流をオンオフすることにより、オンオフ弁装置の弁口の開口面積を100%開口と0%開口との2段階に切り替える弁装置を意味する。デューティ弁装置は、ソレノイドに給電するパルス状の励磁電流のオン時間をtonとし、励磁電流のオフ時間をtoffとするとき、{ton/(ton+toff)}の比率つまりデューティ比を変化させることにより、スプールを吸引する力の大小を調整し、デューティ弁装置の弁口の開口面積を複数段階(3段階以上)に精密に制御する弁装置を意味する。
上記した本実施形態に係るガス減圧弁1を使用する際には、高圧の燃料ガスを装填したガス供給源65から、相対的に高圧の燃料ガスが高圧通路6に供給される。その高圧のガスは、絞り孔40の絞り度Lにより流量が制限されるため、絞り孔40の下流に位置する第1室21の圧力は、高圧通路6の圧力よりも減圧される。絞り孔40により減圧されて設定圧に低圧化されたガスは、第1室21を通過し、ポート2kを介して低圧通路7に至り、更に燃料電池100の燃料極101に供給され、発電反応に使用される。
ここで、可動バルブ41のバルブ面44のうち絞り孔40に対面する領域S1(絞り孔40の内径Aに対面する領域)には、実質的に第1室21の2次圧により矢印Y1方向(下向き)に作用すると考えられる。また、可動バルブ41のバルブ面44のうち絞り孔40に非対面の領域S2には、実質的に高圧通路6の1次圧により矢印Y1方向(下向き)に作用すると考えられる。
絞り孔40により減圧された第1室21の圧力と第2室22の圧力との差圧に基づいて、ダイヤフラム3が受ける矢印Y2方向(上向き、絞り孔40の閉鎖方向)に向かう力をF1とする。更に、バルブバネ8が可動バルブ41を矢印Y2方向(上向き,絞り孔40の閉鎖方向)に付勢する力をF2とする。可動バルブ41のバルブ面44が矢印Y1方向に向かう下向きの圧力と、可動バルブ41の受圧面47が加圧調整室26のガス圧により上向きに受圧する圧力との差を力F3(上向きと仮定する)とする。また、ダイヤフラムバネ7がこれのバネ荷重により、ダイヤフラム3、第1支持部42及び第2支持部43を介して可動バルブ41を矢印Y1方向に向かう(下向き,絞り孔40の開放方向)に付勢する力をF4とする。
矢印Y2方向に向かう上向きの力F1+力F2+力F3の合計と、矢印Y1方向に向かう下向きの力F4とが均衡した時点において、可動バルブ41の位置が保持される。この均衡により基本的には絞り孔40の開度Lは決定される。矢印Y2方向に向かう上向きの力F1+力F2+力F3の合計、矢印Y1方向に向かう下向きの力F4の大きさが変化すると、可動バルブ4の均衡する位置が変化するため、絞り孔40の開度Lが変化する。
ここで、第1弁装置91の開閉量または第2弁装置92の開閉量を調整すれば、加圧調整室26のガス圧力を調整することができ、可動バルブ41の受圧面47を矢印Y2方向(上向き)に移動させる力となる。
具体的には、第2弁装置92を閉じた状態において第1弁装置91の全開放して高圧通路6の圧力を加圧調整室26に導入すれば、加圧調整室26が高圧となり、それに応じて矢印Y2方向に向かう図示上向きの力F3がかなり増加する。また、第2弁装置92を閉じた状態において第1弁装置91の半分程度開放して高圧通路6の圧力を加圧調整室26に導入すれば、それに応じて加圧調整室26が高圧となり、矢印Y2方向に向かう図示上向きの力F3が同様に変化し、それに応じて絞り孔40の開度Lが変化する。
また第1弁装置91を閉じた状態において第2弁装置92の全開放して低圧通路7の圧力を加圧調整室26に導入すれば、加圧調整室26が増圧され、可動バルブ41の受圧面47に矢印Y2方向(上向き)に作用する圧力が増圧され、それに応じて力F3が変化し、絞り孔40の開度Lが変化する。また、第1弁装置91を閉じた状態において第2弁装置92の半分程度開放して低圧通路7の圧力を加圧調整室26に導入すれば、加圧調整室26が増圧され、可動バルブ41部の受圧面47に矢印Y2方向(上向き)に作用する圧力が増圧され、それに応じて力F3が同様に変化し、絞り孔40の開度Lが変化する。
上記したように第1弁装置91の開閉量または第2弁装置92の開閉量を調整すれば、可動バルブ41が均衡位置を変化させて絞り孔40の開度Lを決定できる。これにより低圧通路7の燃料ガスの流量−設定圧力(2次圧)の特性を変化させることができる。ここで、図2は高圧通路6の1次圧P1と低圧通路7の2次圧P2との関係を示す。特性線Bは前記した従来構造1の場合の圧力特性を示す。従来構造1では、特性線Bに示すように、高圧通路6Xの1次圧P1が増圧すると、可動バルブ41Xの均衡位置が変化して絞り孔40Xの開度Lが小さくなるため、低圧通路7Xの2次圧P2が次第に低下する。
また、従来構造2では、図2の特性線Aに示すように、高圧通路6Wの1次圧P1が増圧したとしても、可動バルブ41Wの均衡位置が基本的には一定であり、絞り孔40Wの開度Lも基本的には固定的であり、低圧通路7Wの2次圧P2は基本的には変化しない。しかしながら本実施形態の場合には、加圧調整室26の圧力が高圧通路6の1次圧としたり、低圧通路7の2次圧としたり調整することができる。このため圧力特性を特性線Aと特性線Bとの間の領域Rにおいて調整することが可能となる。殊に、第1弁装置91,第2弁装置92をデューティ制御弁とすれば、加圧調整室26の圧力を高圧通路6の1次圧と低圧通路7の2次圧との間において容易に調整することができるため、圧力特性を特性線Aと特性線Bとの間の領域Rにおいて調整することが可能となる。
更に本実施形態によれば、図1に示すように、加圧調整室26の圧力を監視する圧力検出手段としての圧力センサ98が設けられている。圧力センサ98の信号は図略の制御装置に入力される。圧力センサ98により加圧調整室26の圧力を監視し、加圧調整室26の圧力が目標圧力よりも低いときには、第1弁装置91を開放させたり、第2弁装置92の開度を増加させたりすれば、加圧調整室26の圧力を増圧でき、前記した矢印Y2方向に向かう力F3を増加させることができる。この場合、一般的には、第2弁装置92を閉鎖しておくことが好ましい。
また、圧力センサ98により加圧調整室26の圧力を監視し、加圧調整室26の圧力が目標圧力よりも高いときには、第2弁装置92を開放したり、第2弁装置92の開度を増加させれば、加圧調整室26の圧力を減圧することができ、前記した矢印Y2方向に向かう図示上向きの力F3を減少させることができる。この場合、一般的には、第1弁装置91を閉鎖しておくことが好ましい。
上記のように圧力センサ98により加圧調整室26の圧力の高低を監視し、圧力センサ98の検出信号に応じて第1弁装置91及び/または第2弁装置92を開開制御すれば、加圧調整室26の圧力の高低を容易且つ迅速に調整することができる。燃料電池100の燃料極101に繋がる低圧通路7に係る燃料ガスの流量−設定圧力の特性を調整することができ、汎用性を高めることができる。
なお、第1弁装置91及び第2弁装置92が、自身の開口面積をオンオフ切り替えるオンオフ弁装置で構成されているときには、第1弁装置91または第2弁装置92のオン操作、オフ操作を切り替えるだけで、加圧調整室26の圧力を調整でき、低圧通路7における燃料ガスの流量−設定圧力の特性を調整することができる。
また第1弁装置91及び第2弁装置92が、自身の開口面積を段階的または連続的に変化させるようなデューティ弁装置で構成されている場合には、オンオフ弁装置の場合よりも加圧調整室26の圧力の高低を精密に制御できるため、図3に示す特性線A1、B1、C1に示すように、低圧通路7に係る燃料ガスのガス流量−2次圧P2の特性を調整することができる。つまり、燃料電池100の燃料極101に供給する燃料ガスのガス流量−設定圧力(2次圧P2)の特性を調整することができる。ここで、特性線A1は、燃料電池100に繋がる低圧通路7のガス流量が増加するにつれて連続的に低圧通路7の設定圧力を高くする形態を示す。特性線B1は、低圧通路7のガス流量が増加するにつれて段階的に低圧通路7の設定圧力(2次圧P2)を高くする形態を示す。特性線C1は、低圧通路7のガス流量にかかわらず低圧通路7の設定圧力(2次圧P2)をほぼ一定域に維持する形態を示す。
以上説明したように本実施形態によれば、可動バルブ41の背面である受圧面47側に加圧調整室26を設け、加圧調整室26の圧力の高低を調整することにより、ピストン状の可動バルブ41の駆動力を調整でき、可動バルブ41の均衡位置を調整でき、絞り孔40の開度Lの増減を調整することができ、ひいては低圧通路7における燃料ガスの流量−設定圧力の特性を調整することができる。これにより燃料電池100の燃料極101に供給する燃料ガスの流量−設定圧力の特性を調整することができる。
更に本実施形態によれば、燃料電池100の燃料極101に供給する燃料ガスを加圧調整室26に供給して、加圧調整室26の圧力の大小を調整することにより、絞り孔40の開度Lの増減を調整することにする。即ち、燃料電池100の燃料極101に供給する燃料ガス自体のガス圧力(酸化剤ガスよりも高圧)を有効に利用して絞り孔40の開度Lを調整することができるため、酸化剤ガスなどの他の別の系統のガスを必要としない。故に、酸化剤ガスなどの他の別の系統のガス配管等を必要とせず、構造の複雑化、コストの増加を回避するのに有利である。
燃料電池100発電システムに使用されるガス供給源65側の燃料ガスの圧力は大気圧よりも高い。高圧通路6のガスの圧力PHは例えば1〜3MPaと高圧とされている。このため高圧通路6から高圧のガスを加圧調整室26に供給することができ、可動バルブ41を駆動させる駆動力を大きくでき、絞り孔40の開度Lを容易に調整することができ、ひいては低圧通路7に係るガス流量−設定圧力の特性を調整することができ、以て燃料電池100の燃料極101に供給される燃料ガスのガス流量−設定圧力の特性を調整することができる。
本実施形態によれば、可動バルブ41の径はダイヤフラム3の可動変形部分の径よりもかなり小さく設定されているため、ボディ2の小型化を図るのに有利である。結果として、燃料電池100用のガス減圧弁1のサイズの小型化を図るのに有利である。
なお、加圧調整室26内のガスを排出させるときには、第1弁装置91を閉鎖した状態で、第2弁装置92を開放すれば、ダイヤフラムバネ7の付勢力により可動バルブ41が矢印Y1方向に加圧されるため、可動バルブ41の受圧面47で加圧された加圧調整室26内の燃料ガスは第2連通路72から低圧通路7に排出され、燃料電池100の燃料極101に向けて吐出される。
本実施例によれば、絞り孔40の開度Lが増加する方向にダイヤフラム3を付勢するダイヤフラムバネ7と、絞り孔40の開度Lが減少する方向に可動バルブ41を付勢するバルブバネ8とが設けられている。このため、ダイヤフラムバネ7のバネ力、バルブバネ8のバネ力を絞り孔40の開度Lの調整に利用することができる。
(実施形態2)
図4は実施形態2の要部を示す。本実施形態は前記した実施形態1と基本的には同様の構成であり、同様の作用効果を有する。共通の機能を奏する部位には共通の符号を付する。以下、異なる部分を中心として説明する。図4に示すように、可動バルブ41は、大径バルブ部45と、大径バルブ部45の中央域に突出する小径バルブ部46とで形成されている。
図4は実施形態2の要部を示す。本実施形態は前記した実施形態1と基本的には同様の構成であり、同様の作用効果を有する。共通の機能を奏する部位には共通の符号を付する。以下、異なる部分を中心として説明する。図4に示すように、可動バルブ41は、大径バルブ部45と、大径バルブ部45の中央域に突出する小径バルブ部46とで形成されている。
大径バルブ部45の外壁面とバルブ室23の内壁面との間には通路29が形成されている。通路29を介して高圧通路6のガスはバルブ室23に流入し、可動バルブ41の大径バルブ部45の受圧面47rを加圧する。小径バルブ部46は、バルブ室23に設けられた筒壁2uで区画された加圧調整室26に対面する。従って加圧調整室26のガス圧は小径バルブ部46の受圧面47tに作用する。
バルブ室23の内壁面と可動バルブ41の小径バルブ46の外壁面との間には、リング状のシール部材5が保持されている。シール部材5のシール機能により加圧調整室26の圧力は維持される。
本実施形態においても、1次側通路である高圧通路6と加圧調整室26とを連通する第1連通路62と、2次側通路である低圧通路7と加圧調整室26とを連通する第2連通路72と、第1連通路62の開度を調整する第1弁装置91と、第2連通路72の開度を調整する第2弁装置92とが設けられている。
更に図4に示すように、加圧調整室26の圧力を監視する圧力センサ98が設けられている。圧力センサ98の信号は図略の制御装置に入力される。圧力センサ98により加圧調整室26の圧力を監視し、加圧調整室26の圧力が目標圧力と異なるときには、第1弁装置91及び/または第2弁装置92の開閉度を調整する。
本実施形態においても、可動バルブ41の小径バルブ部46の背面である受圧面47tに対面する加圧調整室26を設け、第1弁装置91及び/または第2弁装置92の開閉により加圧調整室26の圧力の高低を調整することにより、ピストン状の可動バルブ41の駆動力を調整でき、絞り孔40の開度Lの増減を調整することができ、ひいては低圧通路7に係る燃料ガスの流量−設定圧力の特性を調整することができる。これにより燃料電池100の燃料極101に供給する燃料ガスの流量−設定圧力の特性を調整することができる。
更に本実施形態によれば、燃料電池100の燃料極101に供給する燃料ガスを加圧調整室26に供給して、加圧調整室26の圧力の大小を調整することにより、絞り孔40の開度Lの増減を調整することにする。即ち、燃料電池100の燃料極101に供給する燃料ガス自体のガス圧力(酸化剤ガスよりも高圧)を有効に利用して絞り孔40の開度Lを調整することができるため、酸化剤ガスなどの他の別の系統のガスを必要としない。故に、酸化剤ガスなどの他の別の系統のガス配管等を必要とせず、構造の複雑化、コストの増加を回避するのに有利である。
(適用形態)
図5は適用形態を示す。この燃料電池発電システムは、燃料極101及び酸化剤極102を有する燃料電池100と、発電前の燃料ガスを燃料電池100の燃料極101に供給する燃料用のガス供給通路5と、発電前の酸化剤ガス(一般的には空気)を燃料電池100の酸化剤極102に供給する酸化剤ガス用のガス供給通路103と、発電後の燃料オフガスを通過させる燃料オフガス用のガス排出通路105と、発電後の酸化剤オフガスを通過させる酸化剤オフガス用のガス排出通路106とを備えている。
図5は適用形態を示す。この燃料電池発電システムは、燃料極101及び酸化剤極102を有する燃料電池100と、発電前の燃料ガスを燃料電池100の燃料極101に供給する燃料用のガス供給通路5と、発電前の酸化剤ガス(一般的には空気)を燃料電池100の酸化剤極102に供給する酸化剤ガス用のガス供給通路103と、発電後の燃料オフガスを通過させる燃料オフガス用のガス排出通路105と、発電後の酸化剤オフガスを通過させる酸化剤オフガス用のガス排出通路106とを備えている。
ガス供給通路5は燃料電池100の燃料極101のガス入口の上流に位置する。酸化剤ガス用のガス供給通路103には、酸化剤ガスを燃料電池100の酸化剤極102に供給するガス供給源であるコンプレッサ107が設けられている。燃料用のガス供給通路5において、高圧燃料ガス源であるガス供給源55側に減圧弁108が設けられ、更に、減圧弁108の下流に位置するように前記したガス減圧弁1が設けられている。
この適用形態によれば、ガス供給源55から吐出される相対的に高圧の燃料ガスは減圧弁108で減圧され、更にガス減圧弁1を介して所定の設定圧力まで減圧され、燃料電池100の燃料極101に供給され、発電反応に使用される。また酸化剤ガス(一般的には空気)はコンプレッサ107の駆動により燃料電池100の酸化剤極102に供給され、発電反応に使用される。
(その他)上記した実施形態1,2によれば、ガス減圧弁1は燃料電池100の燃料極101に送られる燃料ガスの減圧弁として使用されているが、これに限らず、燃料電池100の空気極102に送られる酸化剤ガスの減圧弁として使用しても良い。上記した実施形態1によれば、ダイヤフラムバネ7及びバルブバネ8はコイルバネとされているが、これに限らず、他の種類のバネとしても良く、あるいは、ゴムや軟質樹脂等で形成しても良い。その他、本発明は上記し且つ図面に示した実施形態のみに限定されるものではなく、要旨を逸脱しない範囲内で適宜変更して実施できるものである。
本発明は車両用、定置用等の用途に使用される燃料電池発電システムに利用することができる。
図中、1はガス減圧弁、20ダイヤフラム室、23はバルブ室、26は加圧調整室、3はダイヤフラム、6は高圧通路(1次側通路)、62は第1連通路、7は低圧通路(2次側通路)、72は第2連通路、4は絞り孔開度調整機構、40は絞り孔、41は可動バルブ、45は大径バルブ部、46は小径バルブ部、44は受圧面、44はバルブ面、6は高圧通路(1次側通路)、62は第1連通路、7は低圧通路(2次側通路)、72は第2連通路、7はダイヤフラムバネ、8はバルブバネ、91は第1弁装置、92は第2弁装置、100は燃料電池を示す。
Claims (6)
- ダイヤフラム室とバルブ室とをもつボディと、
前記ボディの前記ダイヤフラム室を第1室と第2室とに区画する変形可能なダイヤフラムと、
燃料電池で使用される活物質を含むガスが供給される1次側通路と、
燃料電池の燃料極または酸化剤極に繋がる2次側通路と、
前記1次側通路と前記2次側通路との間に設けられ前記1次側通路のガス流量を絞って前記1次側通路のガスを減圧させて前記2次側通路に供給する絞り孔と、前記ボディの前記バルブ室に嵌合され、加圧調整室を形成する受圧面をもち、前記絞り孔の開度を調整する可動バルブとを有する絞り孔開度可変機構とを具備する燃料電池用ガス減圧弁において、
前記1次側通路と前記加圧調整室とを連通する第1連通路と、前記2次側通路と前記加圧調整室とを連通する第2連通路と、前記第1連通路の開度を調整する第1弁装置と、前記第2連通路の開度を調整する第2弁装置とを具備することを特徴とする燃料電池用ガス減圧弁。 - 請求項1において、前記絞り孔の開度が増加する方向にダイヤフラムを付勢するダイヤフラムバネと、前記絞り孔の開度が減少する方向に前記可動バルブを付勢するバルブバネとが設けられていることを特徴とする燃料電池用ガス減圧弁。
- 請求項1または請求項2において、前記可動バルブは、大径バルブ部と、前記大径バルブ部の中央域に突出する小径バルブ部とで形成されており、前記小径バルブ部が前記加圧調整室に対面することを特徴とする燃料電池用ガス減圧弁。
- 請求項3において、前記可動バルブを構成する前記大径バルブ部の受圧面には前記1次側通路の圧力が作用することを特徴とする燃料電池用ガス減圧弁。
- 請求項1〜請求項4のうちのいずれか一項において、前記第1弁装置及び前記第2弁装置のうちの少なくとも一方は、開口面積をオンオフ切り替える弁装置、または、開口面積を段階的または連続的に変化させる弁装置で構成されていることを特徴とする燃料電池用ガス減圧弁。
- 燃料極及び酸化剤極を有する燃料電池と、
前記燃料電池の燃料極に燃料ガスを供給する燃料用のガス供給通路と、
前記燃料電池の前記酸化剤極に酸化剤ガスを供給する酸化剤ガス用のガス供給通路とを具備する燃料電池発電システムにおいて、
前記燃料用のガス供給通路及び前記酸化剤ガス用のガス供給通路のうちの少なくとも一方は、各請求項に記載の燃料電池用ガス減圧弁を有することを特徴とする燃料電池発電システム。
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-
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- 2003-10-27 JP JP2003365568A patent/JP2005129427A/ja not_active Withdrawn
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