JP2005127502A

JP2005127502A - 座金、座金付き締め具、物体の締付け方法及び締付け用動力工具

Info

Publication number: JP2005127502A
Application number: JP2004211048A
Authority: JP
Inventors: John K Junkers; ケイジャンカースジョン
Original assignee: Individual
Current assignee: Individual
Priority date: 2003-10-23
Filing date: 2004-07-20
Publication date: 2005-05-19
Also published as: PL1526294T3; US20040151557A1; DK1526294T3; TW200514924A; CN100549439C; BRPI0403489B1; TWI294949B; EP1526294B9; US7003862B2; BRPI0403489A; ZA200404031B; EP1526294B1; EP1526294A2; ATE348269T1; DE602004003659D1; CN1609467A; US7125213B2; DE602004003659T2; ES2276239T3; US20050058524A1

Abstract

【課題】軸線を同じゅうして隣り合う内外２つの環状体からなり、２つの環状体が互いに非回転状態で保持でき、しかも一方の環状体が他方の環状体に対して軸方向に変位可能な座金の提供。
【解決手段】軸線を同じゅうして隣り合う内外２つの環状部で扁平環状体を構成させ、その軸線方向一端に、ナットと協働する第１支承面を、軸線方向他端に被締付け物体と協働する第２支承面を設け、さらに内側環状部の内周面に、ボルトのネジ部と協働する回転抵抗面を設け、ナットが回転させられてボルトが回転した際に、ボルトのネジ部と噛み合ってボルトの回転を止め、ボルトを軸方向に引っ張る力をナットに生じさせ、その引っ張り力が或る限界を越えた場合だけ、内側環状部が外側環状部に対して軸方向にスライドできるようにした扁平環状体で座金を構成させる。
【選択図】図１

Description

本発明は、座金と、座金付き締め具と、物体の締付け方法と、締付け用動力工具に関する。

物体を動力工具で締付けるに際し、内スリーブと外スリーブと座金などで例示される多部品からなるリプレースメントナットを備えた締め具と動力工具を用いることは良く知られている。そのようなリプレースメントナットは、例えば、米国特許第5,341,560号明細書の記載されている。別のリプレースメントナットは、米国特許第6,254,323号明細書に記載されていて、当該特許のボルトは、座金が回転不能に接続されるスプラインを、上方ネジ部の下側に備えると共に、そのボルトは、工具の作動力がナットを回転させる際の反力を受ける係合手段を備えている。上記２つの米国特許に記載されている締め具の共通点は、一つの工具の作動力と反力を使用していることと、工具に反力腕を設ける必要がないことと、工具の回転力（トルク）をボルト引っ張り力に変換し、ボルトに余分な残留負荷（例えば、トーション捩れ）を与えずに済むことである。

米国特許第5,341,560号に記載された締め具の問題点は、ナットを内外２つのスリーブで構成させている関係で、外スリーブの外径を標準ナットの外径に合致させるためには、２つのスリーブの肉厚を標準ナットよりも薄くしなければならないことである。このことはスリーブの材料に強度の高い材料を使用しなければならないことを意味し、締め具をコスト高にしている。これが災いして締め具は、今ひとつ普及していない。また、米国特許第6,254,323号に記載されている締め具は、特殊なボルトを必要とし、その特殊ボルトの使用は、締め具全体を割高にしているため、産業界では賞用されていない。
本発明者は、上記２つの米国特許に係る締め具の問題点を改良する発明を、特願２００２−３５４００５号及び特願２００３−０９０６７６号として提案している。

本発明の目的は、上記した問題点を既出願の方策とは異なる方策で改良した座金と、座金付き締め具と、その締め具を用いた締付け方法と締付け用動力工具を提供することにある。

しかして、本発明に係る座金は、軸線を有する扁平環状体からなり、その軸線方向一端にナットを協働する第１支承面を、軸線方向他端に被締付け物体と協働する第２支承面をそれぞれ有し、さらにボルトのネジ部と協働する少なくとも一つの回転抵抗面を有する座金において、ナットが回転させられてボルトが回転した際に、ボルトのネジ部と噛み合ってボルトの回転を止め、ボルトを軸方向に引っ張る力をナットに生じさせ、その引っ張り力が或る限界を越えた場合だけ、座金の一部が軸方向に移動するのを許容する抵抗点を備えていることを特徴とする。

本発明はまた、物体を構成する二つの部分を接合するネジ付き締め具を提供するものでもあって、その締め具は、ネジ部を持つボルトと、そのボルトに螺合可能なナットと、前記の物体とナットとの間に適用される座金とを有し、その座金が、軸線を有する扁平環状体からなり、その軸線方向一端にナットを協働する第１支承面を、軸線方向他端に被締付け物体と協働する第２支承面をそれぞれ有し、さらにボルトのネジ部と協働する少なくとも一つの回転抵抗面を有し、ナットが回転させられてボルトが回転した際に、ボルトのネジ部と噛み合ってボルトの回転を止め、ボルトを軸方向に引っ張る力をナットに生じさせ、その引っ張り力が或る限界を越えた場合だけ、座金の一部が軸方向に移動するのを許容する抵抗点を備えていることを特徴とする。

本発明はまた、少なくとも二つの部分を一体に組み立てる方法を提供するものでもあって、その方法は、ネジ付きボルトをその自由端が上記二つの部分の側面に突き出るように上記二つの部分に差し込む工程と、そのボルトの自由端に座金を据える工程と、前記ボルトの自由端にナットを嵌め、前記座金に当接するまでボルトとナットを螺合させる工程と、動力工具でナットを回転させてボルトを緊締又は弛緩できるように動力工具の回転部をナットに嵌合させる工程と、反力を吸収させるために、動力工具の反作用部を座金にあてがう工程からなり、前記の座金として、軸線を有する扁平環状体からなり、その軸線方向一端にナットと協働する第１支承面を、軸線方向他端に被締付け物体と協働する第２支承面をそれぞれ有し、さらにボルトのネジ部と協働する少なくとも一つの回転抵抗面を有する座金において、ナットが回転させられてボルトが回転した際に、ボルトのネジ部と噛み合ってボルトの回転を止め、ボルトを軸方向に引っ張る力をナットに生じさせ、その引っ張り力が或る限界を越えた場合だけ、座金の一部が軸方向に移動するのを許容する抵抗点を備えていることを特徴とする。

本発明はさらに、物体を形成する少なくとも二つの部分の締付けに使用する締め具に適用される動力工具を提案するものでもあって、その動力工具は、非回転部材を備えたハウジングと、このハウジング内に収容されて回転部材を駆動するための駆動部と、締め具部分とからなり、その締め具部分が、ネジ部と軸を備えて、物体を形成する部分に差し込むことができるボルトと、そのボルトに螺合し、前記回転部材を協働するナットと、前記の物体とナットの間に据えられて前記非回転部材と協働する座金とで構成され、その座金が、軸線を有する扁平環状体からなり、その軸線方向一端にナットを協働する第１支承面を、軸線方向他端に被締付け物体と協働する第２支承面をそれぞれ有し、さらにボルトのネジ部と協働する少なくとも一つの回転抵抗面を有する座金において、ナットが回転させられてボルトが回転した際に、ボルトのネジ部と噛み合ってボルトの回転を止め、ボルトを軸方向に引っ張る力をナットに生じさせ、その引っ張り力が或る限界を越えた場合だけ、座金の一部が軸方向に移動するのを許容する抵抗点を備えていることを特徴とする。

本発明の実施態様の一つによれば、前記座金を構成する扁平環状体は、次のような二つの環状部で形成させることができる。すなわち、当初はボルトと係合していない外側環状部が、ボルトと係合している内側環状部の軸方向への移動を阻止し、その後はボルトの伸長に応じて付与される軸方向の力が或る限界を越えると、その力の作用で、前記二つの環状体の一体性が壊れ、内側環状部が外側環状部に対してスライドするような関係の内外二つの環状部により、上記の扁平環状体を形成させることができる。

本発明の別の実施態様によれば、扁平環状体を形成する内外二つの環状部を一体型構造（ワンピース）とすることもでき、その態様では、ボルトの伸長によって軸方向に過大な力が座金に掛かった際に、座金の一体型構造が破壊される。

本発明のさらに別の実施態様によれば、前記座金を構成する扁平環状体は、隣り合う次のような二つの環状部で形成させることができる。すなわち、内側環状部に、ボルトの伸長に応じて付与される軸方向の力の作用で変形可能なスカート凸部状又は瘤状凸部を設け、外側環状部に前記凸部に対応する凹部を設け、環状部が互いに回転することなく軸方向に変位できるような、内外二つの環状部で座金を構成させることもできる。

本発明の今一つの実施態様によれば、前記座金を構成する扁平環状体を互いに隣接する内外二つの環状部で構成させ、両環状体は互いに回転しないが、ボルトの伸長に応じて軸方向に過大な力が作用した時に互いに軸方向に移動できるよう、二つの環状部をプレス嵌めして座金とすることもできる。

本発明の特徴的事項は、特許請求の範囲に記載されているが、本発明の構成や目的や効果は、添付図面に沿った以下の説明からも明らかになろう。

図１は、本発明に係る座金の一実施態様を示す。その座金１は、軸線Ａ１を持つ環状体２からなり、環状体２は、軸線を同じゅうして隣り合う内側環状体７と、外側環状体８で構成される。環状体２は、ナットと協働する第１支承面（上支承面）、被締付け物体と協働する第２支承面（下支承面）を有し、さらに、内側環状体７の内周面に、少なくとも一つの回転抵抗面５を有している。

第１支承面と第２支承面とは、軸線Ａ１方向に互いに離隔しており、回転抵抗面５には、ボルトのネジ部と螺合できるネジ部６が設けられている。

図１から明らかなように、座金１を構成する外側環状体８は、半径方向内側に突出する突起９を備える。この突起９は内側環状体７が軸方向上向きに変位するのは阻止するが、内側環状体７に軸方向上向きに或る限界以上の力が掛かると、突起９は破壊される。したがって、突起９は、座金１の抵抗点又は破断点として機能する。

図２は、本発明の座金を備えた締め具と、その締め具に適用される工具を示す。締め具は、雌ネジ部１１を備えたナット１０と、雄ネジ部１３を備えたボルト１２と、先に説明した座金で構成される。ナット１０は、座金を構成する環状体２の第１支承面３と当接する下部支承面を持つ。ボルト１２の雄ネジ部１３は、ナット１０の雌ネジ部１１と螺合すると共に、内側環状体７のネジ部６とも螺合する。

本発明に係る動力工具は、その一部が図２の符号１５で示される。この動力工具は、符号２０で示されるハウジングと、符号２１で示される駆動部を備えている。駆動部２１は、例えば、シリンダー２４と、ピストンロッド２６を備えてシリンダー内で往復運動を繰り返すピストン２５とを備えた装置で構成させることができる。ピストン２５に連結されたピストンロッドの往復運動は、ラチェット２８の歯車に噛み合う爪（図示略）を備えた少なくとも１つの駆動プレート２７により、ラチェットの回転運動に変換される。動力工具の回転部材１６は、一端が上記のラチェットに接続され、他端がナット１０に係合される。この係合を実現するために、回転部材１６の内面には、例えば、多角形内面のような接続手段を設けることができる。工具の非回転部材１７は、固定したハウジング２０に接続され、回転部材１６の回転に際して生ずる反力を吸収する。非回転部材１７は、座金を構成する環状体２に係合し、その回転を阻止する。なお、座金の軸線Ａ１とボルトの軸線Ａ２は、締め具が組み立てられた際に一致する。座金との係合を容易にするため、非回転部材１７には、例えば、多角形内面のような接続手段が設けられる。

座金付きの締め具は、組み立て物体１８の一方１９及び他方１９′を互いに合体させるために機能する。
図２に示すように、締め具のナットを緊締又は弛緩するために、動力工具１５を締め具に装着すると、ナット１０に係合した回転部材１６が、ボルト１２とのネジ摩擦と、座金との面摩擦に打ち勝ってナット１０を回転させる。一方、座金とナット１０との間の面摩擦、座金と物体の他方１９′との間の面摩擦、さらには座金とボルト１２との間のネジ摩擦によって座金は非回転に保持されるので、動力工具の非回転部材１７は、動力工具の反力を吸収する。当初はナット１０が回転すると、ボルト１２も一緒に回転するが、非回転で静止している座金の内側環状体７が、ボルトに噛み合うことで、詳しくは内側環状体のネジ部６とボルトの雄ネジ部１３とが噛み合うことでボルトの回転は止まる。そして、ナットの回転でボルト１２が伸長せしめられると、軸方向上向きの力が座金１の内側環状体７に掛かる。この軸方向上向きの力が、或る限界を越えると、抵抗点として機能する突起９が折れ、内側環状体７が上向きに引っ張られる。

本発明に係る座金の別の態様を図３に示す。この態様の座金１aは、一体に形成された環状体２aを備え、その環状体は環状溝部３２によって内側環状体７aと外側環状体８aとに区画され、この二つの環状体は、連絡部３１で連結されている。連絡部３１は、図１に示した態様の突起９に対応し、この部分の厚さを薄くすることで、或る限界を越えた力が付与されると破壊される抵抗点として機能させることができる。

座金１aの機能は、図１に示した座金１のそれと実質的に同じである。動力工具の回転部材１６によってナットが回転すると、ナットと一緒にボルト１２も回転しようとする。しかし、座金１aは静止状態に保持され、内側環状体７aも静止状態に保持されるので、内側環状体の雌ネジ６aとボルトの雄ネジ部１３との噛み合いで、ボルトの回転は止まり、ボルトは軸方向に伸長せしめられる。ボルト１２が伸長する過程で生ずる軸方向の力は、座金１aの内側環状体７aに上向きに付与され、これを上向きに移動させる結果、抵抗点として機能する連絡部３１が破壊され、内側環状体７aが外側環状体８aに対して軸方向上向きに移動する。

本発明に係る座金のさらに別の態様を図４に示す。この態様の座金１bを構成する環状体２bは、ナットと協働する第１支承面３bと、物体１８と協働する第２支承面４bと、少なくとも一つの回転抵抗面５bを持つ。この回転抵抗面５bは、内側環状体７bの半径方向内側に位置し、その回転抵抗面には、ボルトのネジ部と螺合するネジ部６bが設けられる。座金を構成する環状体２bは、半径方向に互いに隣接して配置された内側環状体７bと外側環状体８bからなる。

図４の態様では、内側環状体７bはスカート部３３を持ち、このスカート部は外側環状体８bの下方に配された対応凹部３４に収容される。スカート部３３と対応凹部３４は、上記した座金の抵抗点として役割を果たす。ボルトの回転が止まって内側環状体７bが上向きに引っ張られると、外側環状体８bの内側開口部の真っ直ぐな部分の寸法に、スカート部３３が恒久的に変形するので、ボルトが伸長すると、内側環状体７bは上方にスライドする。

本発明に係る座金の今ひとつの態様を図５に示す。この態様の座金１cを構成する環状体２cは、ナットと協働する第１支承面３cと、物体１８と協働する第２支承面４cと、少なくとも一つの回転抵抗面５cを備えている。この回転抵抗面５cは、内側環状体７cの半径方向内側に位置し、その回転抵抗面には、例えば、ボルトのネジ部と螺合するネジ部６cが設けられる。座金を構成する環状体２cは、半径方向に互いに隣接して配置された内側環状体７cと外側環状体８cとからなる。

図５に示す態様では、内側環状体７cが下方に瘤状部３５を備え、その瘤状部は外側環状体８cの下部に設けた対応凹部３６に収容される。内側環状体７cの瘤状部３５は、外側環状体８cの内側開口の下方にプレス嵌めされている。この態様の座金も、先の場合と同様、ボルトが回転を止めて伸長すると、瘤状部３５が潰れ、内側環状体７cは外側環状体８cに対して上方に移動する。

図６に示す態様の座金１dを構成する環状体２dも、半径方向に互いに隣接して配置された内側環状体７dと外側環状体８dとで構成され、ナットと協働する第１支承面３dと、物体１８と協働する第２支承面４dと、少なくとも一つの回転抵抗面５dを備えている。この回転抵抗面５dは、内側環状体７dの内周に位置し、ボルトのネジ部と螺合するネジ部６dを備えている。

図６に示す態様では、内側環状体７dの外周面３７の直径と、外側環状体８dの内周面３８の直径とは、内側環状体７dが外側環状体８dの開口部にプレス嵌めできるように選定される。外周面３７と内周面３８とは、座金の抵抗点として機能する。プレス嵌めを選択した理由は、ボルトの回転が止まってボルトが伸長すると、軸方向の力が座金１dに掛かり、前記のプレス嵌めに打ち勝って、内側環状体７dを外側環状体８dに関して軸方向にスライドさせるためである。

本発明に係る座金を示す側断面図。本発明に係る座金付き締め具と、これにあてがった工具を示す説明図。本発明に係る座金の第２の態様を示す図面。本発明に係る座金の第３の態様を示す図面。本発明に係る座金の第４の態様を示す図面。本発明に係る座金の第５の態様を示す図面。

符号の説明

１，１a，１b，１c，１d：座金２，２a，２b，２c，２d：座金本体
３，３b，３c，３d：第１支承面４，４b，４c，４d：第２支承面
５，５b，５c，５d：回転抵抗面６，６a，６b，６c，６d：ネジ部
７，７a，７b，７c，７d；本体内部８，８a，８b，８c，８d：本体外部
９：突起１０：ナット１１：雌ネジ１２：ボルト
１３：雄ネジ１４：下部支承面１５：工具の部分
１６：回転部材１７：非回転部材１８：物体
２０：工具ハウジング２１：駆動部２４：シリンダー
２５：ピストン２６：ピストンロッド２７：駆動プレート
２８：ラチェット３３：スカート部３４：対応凹部
３５：瘤状部３６：対応凹部３７：外周面３８：内周面

Claims

軸線を有する扁平環状体からなり、その軸線方向一端にナットと協働する第１支承面を、軸線方向他端に被締付け物体と協働する第２支承面をそれぞれ有し、さらにボルトのネジ部と協働する少なくとも一つの回転抵抗面を有する座金において、ナットが回転させられてボルトが回転した際に、ボルトのネジ部と噛み合ってボルトの回転を止め、ボルトを軸方向に引っ張る力をナットに生じさせ、その引っ張り力が或る限界を越えた場合だけ、座金の一部が軸方向に移動するのを許容する抵抗点を備えていることを特徴とする座金。
扁平環状体を隣り合う二つの環状体で構成させ、当初はボルトに係合していない環状体の一方が、ボルトに係合している環状体の軸方向への移動を阻止し、その後はボルトの伸長に応じて付与される軸方向の力が或る限界を越えた時に、その力の作用で一方の環状体が他方の環状体に対してスライドするようにした請求項１記載の座金。
座金を構成する扁平環状体が一体型構造を持ち、軸方向に過大な力が掛かった時に、その一体型構造が破壊される請求項１記載の座金。
扁平環状体を隣り合う二つの環状体で構成させ、一方の環状体に、ボルトの伸長に応じて付与される軸方向の力の作用で変形する凸部を、他方の環状体に前記凸部に対応する凹部をそれぞれ設け、当初はボルトに係合していない環状体の一方が、ボルトに係合している環状体の軸方向への移動を阻止し、その後はボルトの伸長に応じて付与される軸方向の力が或る限界を越えた時に、その力の作用で前記凸部が変形し、ボルトに係合している環状体の軸方向への移動を許容する請求項１記載の座金。
前記の凸部が半径方向外側に張り出したスカート部である請求項４記載の座金。
前記の凸部が半径方向外側に張り出した瘤状部である請求項４記載の座金。
扁平環状体を互いにプレス嵌めされた二つの環状体で構成させ、軸方向に過大な力が掛かった時だけ、一方の環状体が他方の環状体に対して軸方向に移動する請求項１記載の座金。
物体を構成する二つの部分を接合するネジ付き締め具であって、ネジ部を持つボルトと、そのボルトに螺合可能なナットと、前記の物体とナットとの間に適用される座金とを有する締め具において、前記の座金として、軸線を有する扁平環状体からなり、その軸線方向一端にナットと協働する第１支承面を、軸線方向他端に被締付け物体と協働する第２支承面をそれぞれ有し、さらにボルトのネジ部と協働する少なくとも一つの回転抵抗面を有し、かつ、ナットが回転させられてボルトが回転した際に、ボルトのネジ部と噛み合ってボルトの回転を止めてボルトを軸方向に引っ張る力をナットに生じさせ、その引っ張り力が或る限界を越えた場合だけ、座金の一部が軸方向に移動するのを許容する抵抗点を備えている座金を用いたことを特徴とする締め具。
前記の扁平環状体を隣り合う二つの環状体で構成させ、ボルトと係合する環状体の一方の軸方向への移動を、当初は環状体の他方が阻止し、その後は軸方向に掛かる過度の力の作用で前記一方の環状体が他方の環状体に対して軸方向に移動できる座金を用いた請求項８記載の締め具。
前記の扁平環状体を一体型構造で隣り合う二つの環状部で構成させ、軸方向に過大な力が掛かった時に、その一体型構造が破壊される座金を用いた請求項８記載の締め具。
前記の扁平環状体を隣り合う二つの環状体で構成させ、一方の環状体に、ボルトの伸長に応じて付与される軸方向の力の作用で変形する凸部を、他方の環状体に前記凸部に対応する凹部をそれぞれ設け、当初はボルトに係合していない方の環状体が、ボルトに係合している環状体の軸方向への移動を阻止し、その後はボルトの伸長に応じて付与される軸方向の力が或る限界を越えた時に、その力の作用で前記凸部が変形し、ボルトに係合している環状体の軸方向への移動を許容する座金を用いた請求項８記載の締め具。
前記の凸部が半径方向外側に張り出したスカート部である座金を用いた請求項１１記載の締め具。
前記の凸部が半径方向外側に張り出した瘤状部である座金を用いて請求項１１記載の締め具。
前記の扁平環状体を互いにプレス嵌めされた二つの環状体で構成させ、軸方向に過大な力が掛かった時だけ、一方の環状体が他方の環状体に対して軸方向に移動する座金を用いた請求項８記載の締め具。
少なくとの二つの部分の側面にネジ付きボルトの自由端が突き出るように、ネジ付きボルトを二つの部分に差し込む工程と、そのボルトの自由端に座金を据える工程と、前記ボルトの自由端にナットを嵌め、前記座金に当接するまでボルトとナットを螺合させる工程と、動力工具でナットを回転させてボルトを緊締又は弛緩できるように動力工具の回転部をナットに嵌合させる工程と、反力を吸収させるために、動力工具の反作用部を座金にあてがう工程を包含するところの、少なくとも二つの部分を一体に組み立てる方法において、前記の座金として、軸線を有する扁平環状体からなり、その軸線方向一端にナットを協働する第１支承面を、軸線方向他端に被締付け物体と協働する第２支承面をそれぞれ有し、さらにボルトのネジ部と協働する少なくとも一つの回転抵抗面を有し、しかも、ナットが回転させられてボルトが回転した際に、ボルトのネジ部と噛み合ってボルトの回転を止め、ボルトを軸方向に引っ張る力をナットに生じさせ、その引っ張り力が或る限界を越えた場合だけ、座金の一部が軸方向に移動するのを許容する抵抗点を備えている座金を用いたことを特徴とする前記の組み立て方法。
非回転部材を備えたハウジングと、このハウジング内に収容されて回転部材を駆動するための駆動部と、さらに締め具部分を備えた動力工具において、その締め具部分を、ネジ付きボルトと、そのボルトに螺合し、前記回転部材と協働するナットと、前記非回転部分と協働する座金とで構成させ、その座金が軸線を有する扁平環状体からなり、その軸線方向一端にナットを協働する第１支承面を、軸線方向他端に被締付け物体と協働する第２支承面を備え、さらにボルトのネジ部と協働する少なくとも一つの回転抵抗面を備え、しかもナットが回転させられてボルトが回転した際に、ボルトのネジ部と噛み合ってボルトの回転を止め、ボルトを軸方向に引っ張る力をナットに生じさせ、その引っ張り力が或る限界を越えた場合だけ、座金の一部が軸方向に移動するのを許容する抵抗点を備えていることを特徴とする前記の動力工具。