JP2005126440A - 安定なpHの化粧用/皮膚科学用O/Wエマルション - Google Patents

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Abstract

【課題】 経時的に安定であるpHを有し、良好な細菌学的な保護を示す非常に微細なO/Wエマルションの提供。
【解決手段】 少なくとも一つのアルキルトリメチルアンモニウムブロミドを含むことを特徴とする、50nmから1000nmの範囲の油滴の平均径を有する、水性相に分散した油性相を含む水中油型エマルションの形態の局所適用のための組成物。
【選択図】 なし

Description

本発明は、アルキルトリメチルアンモニウムブロミドの取り込みのために安定なpHを有する、相転換によって得ることが可能な超微細水中油型エマルションの形態の化粧用及び/または皮膚科学用組成物に関する。本発明はまた、そのような、または前記組成物で含浸された製品の形態の、特に化粧品分野における前記組成物の使用に関する。
化粧品分野では、エマルション、特に水中油型のエマルション(連続相を構成する水性相に分散した油性相)の使用が、皮膚への適用の間で、柔軟で油っぽくない感触を与えることが一般的である。
水中油型エマルションは一般的に、水中油型の界面活性剤を乳化することによって安定化されており、前記界面活性剤は、その両親媒性の構造により、油性相/水性相界面に配置され、かくして分散した油滴を安定化する。乳化剤の存在にもかかわらず、前記エマルションは、相分離の傾向を有する(油の放出を伴う水性相と油性相の分離)。乳化剤の含量の増加は一般的に、エマルションの安定性を改良することが可能である。しかしながら、高濃度での乳化剤の存在は、例えば粗い感触、またはべたつき感もしくはべとつき感のような、美容的に使用された場合に得られる組成物の不快感の問題、及び大量の乳化剤の結果として、皮膚、眼、及び頭皮に対する有害性の問題を導く。
従来のO/Wエマルションの安定性の問題を解消するために、油性相を構成する小滴の平均径が非常に特定の限界の範囲内、特に50から1000nmの間である特定の「超微細」O/Wエマルションを調製することが提案されており、O/W型の前記超微細エマルションそれ自体は、一般的に相転換乳化法によって得られる。
この方法はその原理として当業者に周知であり、Cosmetics & Toiletries, Vol. 106, 1991年12月, pp.49-52に記載されたTh. Forster等の文献"Phase Inversion Emulsification";及びAmerican Cosmetics and Perfumery, Vol. 87, 1972年12月に記載されたT. Mitusi等の文献"Application of the phase-inversion-temperature method to the emulsification of cosmetics"に特に記載されている。現在記載されているようなこの方法の原理は以下の通りである:W/Oエマルション(油性相中への水性相の取り込み)をシステムの相転換温度(PIT)より高い温度、即ち使用される乳化剤(類)の親水性特性と親油性特性の間の平衡に到達する温度で調製する;高温、即ち相転換温度より高い温度(>PIT)で、エマルションは油中水型を有し、冷却の間で、水中油型のエマルションとなる相転換温度でこのエマルションは転換し、ミクロエマルション状態を以前に通過するとこれが達成される。
これらのPITエマルションはほとんど非常に流体である。それらは薄青い外観を有し、透明であっても良い。しかしながらこれらのエマルションは、安定性の問題、とりわけ温度が環境温度(即ち約25℃)を超える場合の、特に経時的に変化する傾向のpHの安定性の問題を呈する。さらにその細菌学的保護もまた、従来のエマルションよりも困難であるため問題を呈する。しかしながら、pHが安定なままである組成物を有すること、さらに細菌学的観点で十分に保護される組成物を有することが重要である。
それゆえ経時的に安定であるpHを有し、良好な細菌学的な保護を示す非常に微細なO/Wエマルションに対する必要性が存在している。
本出願人は驚くべきことに、アルキルトリメチルアンモニウムブロミドの添加が、良好な細菌学的な保護を有するだけでなく、経時的に安定なpHをも有するO/Wエマルションを得ることを可能にすることを発見した。
本発明のO/Wエマルションは、アルキルトリメチルアンモニウムブロミドが防腐性であり、本発明に係る組成物で使用される少量のこれらの防腐剤の添加が、良好な細菌学的な保護を得るのに十分であるため、非常に優れた耐性を有するという更なる利点を有する。さらに本発明の組成物は、柔軟さ、新鮮さ、及び適用の快適さのような超微細エマルションの通常の利点を有する。
それ故本発明の主題は、少なくとも一つのアルキルトリメチルアンモニウムブロミドを含むことを特徴とする、50nmから1000nmの範囲の油滴の平均径を有する、水性相に分散した油性相を含む水中油型エマルションの形態の局所適用のための組成物である。
本発明の水中油型エマルションは、相転換乳化法によって得ることが可能である。
局所適用が企図されるという事実のため、本発明の組成物は、生理学的に許容可能な媒体を含む。用語「生理学的に許容可能な媒体」は、皮膚または表面身体成長部に対する局所適用に適した媒体、即ち皮膚、粘膜、唇、毛髪、及び爪と適合可能な媒体を意味するように解される。
本発明に係るエマルションは、多かれ少なかれある度合いで流体であって良い。それらは一般的に流体であり、例えばある場合、1から500センチポアズ(1から500mPa.s)、好ましくは1から200センチポアズ(1から200mPa.s)の範囲の粘度を有し、前記粘度はRheomat RM 180(一般的に1番または2番のローターを使用)で環境温度(25℃)で測定される。
前述の通り、使用されるアルキルトリメチルアンモニウムブロミドは、pHが安定性を維持する組成物を得ることを可能にする。
したがって本発明の主題はさらに、50nmから1000nmの範囲の油滴の平均径を有する水中油型エマルションのpHを安定化するための、少なくとも一つのアルキルトリメチルアンモニウムブロミドの使用である。
本発明に係る組成物の必須の特徴によれば、分散水性相内の油(または油性相)の粒子(または小滴)の数量平均径は、50nmから1000nmの範囲である。好ましくはこの平均径は、70nmから350nmの範囲、とりわけ70nmから300nmの範囲である。
さらに本発明に係る組成物は、非常に低い多分散性、即ち小滴のサイズが非常に均一であることによって特徴づけされる。一般的なルールとして、本発明の係る超微細水中油型エマルションの90%の油滴が、70から350nmの範囲の数量平均サイズを有する。最も大きな小滴と最も小さな小滴の間の粒径の差異は、一般的に20から400nmの範囲、好ましくは30から200nmの範囲であり、他方で従来のエマルション(PITエマルション以外またはミクロエマルション以外)では、最も大きな小滴と最も小さな小滴の間の粒径の差異は一般的に1000nmを超える。
アルキルトリメチルアンモニウムブロミドとしては、例えばミリスチルトリメチルアンモニウムブロミド(CTFA名:ミトリモニウムブロミド)、ドデシルトリメチルアンモニウムブロミド、ヘキサデシルトリメチルアンモニウムブロミド、及びFEF CHEMICALS社によりCetrimideの名称で市販されている混合物のようなそれらの混合物が挙げられる。これは好ましくは、ミリスチルトリメチルアンモニウムブロミドである。
本発明の組成物中のアルキルトリメチルアンモニウムブロミドの量は、所望の安定性を生ずるのに十分でなければならない。実際に、アルキルトリメチルアンモニウムブロミドの量は、組成物の全重量に対して、例えば0.05から3重量%の活性材料、好ましくは0.1から2重量%の活性材料、好適には0.15から1重量%の活性材料の範囲であることができる。
本発明に係るエマルションの油性相の性質は重要ではない。かくして油性相は、特に化粧品分野または皮膚科学の分野において、水中油型のエマルションの製造に適していることがすでに一般的に知られたいずれかの化合物からなることができる。特にこれらの化合物は、植物、動物、または鉱物起源のオイル、天然または合成ワックス、及び各種の他の脂肪物質から、単独または混合物として選択でき、これらのオイル、特に化粧用のオイル、及び他の脂肪物質は、生理学的に許容可能である必要がある。
油性相は通常少なくとも一つのオイルを含む。油性相の組成物において含むことができるオイルの中では、特に以下のものが挙げられる:
− 鉱物オイル、例えば流動パラフィン及び液化石油;
− 動物起源の炭化水素オイル、例えばパーヒドロスクアレン;
− 植物起源の炭化水素オイル、例えばスイートアーモンド油、アボカド油、ヒマシ油、コリアンダー油、オリーブ油、ホホバ油、ゴマ油、グランドナッツ油、グレープシード油、レープシード油、ココナッツ油、ヘーゼルナッツ油、カリテバター、ヤシ油、アンズ実油、カロフィラム油、コメヌカ油、トウモロコシ芽油、麦芽油、ダイズ油、ヒマワリ油、マツヨイグサ油、サフラワー油、トケイソウ油、ライ油、またはカプリル酸/カプリン酸のトリグリセリド、例えばStearineries Dubois社により市販されているものまたはDynamit Nobel社によりMyglyol 810、812及び818の名称で市販されているもの;
− 合成オイル、例えばパーセリン油、脂肪酸エステル、例えばブチルミリスタート、イソプロピルミリスタート、セチルミリスタート、イソプロピルパルミタート、2-エチルヘキシルパルミタート、イソプロピルアジパート、エチルヘキシルアジパート、ブチルステアラート、ヘキサデシルステアラート、イソプロピルステアラート、オクチルステアラート、イソセチルステアラート、デシルオレアート、ヘキシルラウラート、プロピレングリコールジカプリラート、及びラノリン酸から由来するエステル、例えばイソプロピルラノラート、またはイソセチルラノラート、ジオクチルシクロヘキサン、イソパラフィン、及びポリ−α−オレフィン;
− エーテル、例えばジカプリリルエーテル(CTFA名:ジカプリリルエーテル);C12−C15脂肪アルコールのベンゾアート(Finetex社製のFinsolv TN);
− 鉱物または合成起源の実質的に直鎖状または分枝状の炭化水素、例えば揮発性または不揮発性パラフィン油、及びそれらの誘導体、ワセリン、ポリデセン、イソヘキサデカン、イソドデカン、水素化ポリイソブテン、例えばパーリーム油;
− 8から26の炭素原子を含む脂肪アルコール、例えばラウリルアルコール、セチルアルコール、ミリスチルアルコール、ステアリルアルコール、パルミチルアルコール、オレイルアルコール、リノレイルアルコール、2-オクチルドデカノール、及びそれらの混合物、例えばセテアリルアルコール(セチルアルコールとステアリルアルコールとの混合物);
− アルコール及びポリアルコール、例えばグリコール及びグリセロールのオクタノアート及びデカノアート;アルコール及びポリアルコール、例えばセチルのリシノレアート;
− フッ素化及び過フッ素化オイル;
− ラノリン;水素化ラノリン;アセチル化ラノリン;
− 揮発性または不揮発性シリコーン油、例えば環境温度で液体またはペースト状である直鎖状または環状シリコーン鎖を有する、揮発性または不揮発性ポリメチルシロキサン、特にシクロポリジメチルシロキサン(シクロメチコーン)、例えばシクロヘキサシロキサン;ペンダント状にアルキル、アルコキシ、またはフェニル基を含む、あるいはシリコーン鎖の末端でアルキル、アルコキシ、またはフェニル基を含み、当該基は2から24の炭素原子を有するポリジメチルシロキサン;またはフェニル化シリコーン、例えばフェニルトリメチコーン、フェニルジメチコーン、フェニルトリメチルシロキシジフェニルシロキサン、ジフェニルジメチコーン、ジフェニルメチルジフェニルトリシロキサン、(2-フェニルエチル)トリメチルシロキシシリカート、またはポリメチルフェニルシロキサン。
前述のオイルのリストにおける用語「炭化水素オイル」は、主に炭素原子及び水素原子を含み、任意にエステル基、エーテル基、フッ素化基、カルボン酸基、及び/またはアルコール基を含むいずれかのオイルを意味するように解される。
前述のオイルの一つのオイルまたはいくつかのオイルの混合物を使用しても良い。
本発明の特定の実施態様によれば、前記組成物は、鉱物オイル、脂肪酸エステル、及びそれらの混合物から選択される少なくとも一つのオイルを含む。
本発明の別の特定の実施態様によれば、前記組成物は、前述のオイル、とりわけ2-エチルヘキシルパルミタート、ジカプリリルエーテル、及びそれらの混合物から選択される少なくとも一つの皮膚軟化剤を含む。
従来では水性相は、水に加えて、ポリオール(または多価アルコール)、水溶性低級アルコール、及びそれらの混合物から選択される一つ以上の水溶性溶媒を含むことができる。用語「低級アルコール」は、1から8の炭素原子を含むアルコールを含むように解される。ポリオールとしては、例えばグリセロール;グリコール、例えばプロピレングリコールまたはブチレングリコール;ソルビトール;糖類、例えばグルコース、フルクトース、マルトース、ラクトース、またはスクロース;及びそれらの混合物が挙げられる。低級アルコールとしては、例えばエタノール、イソプロパノール、ブタノール、及びそれらの混合物が挙げられる。
本発明に係る水中油型エマルションは好ましくは、
(i)組成物の全重量に対して50から98重量%、より好ましくは70から96重量%の水性相;
(ii)組成物の全重量に対して2から50重量%、より好ましくは4から30重量%の油性相
を含む。
さらに、本発明に係るエマルションは一般的に、一つ以上の乳化界面活性剤を含む。さらにそれらは特定の共乳化剤を含むことができ、その役割は、エマルションの調製の間で、エマルションの調製に必要な乳化表面活性剤の量を実質的に減少することである。
本発明で使用できる乳化剤は好ましくは、一方で例えばC−C30アルキルまたはアシル官能基から選択される親油性残基と、他方で例えばポリオール基(グリセロール、グリコール、グルコース)及びポリオールエステルから選択される親水性残基とからなる非イオン性化合物から選択される。それらのHLB(親水性親油性バランス)は、例えば9から18の範囲であることができる。
本発明で好ましく使用される非イオン性乳化剤として、特にエチレンオキシドと、6から30の炭素原子を有する脂肪アルコール、または3から16の炭素原子を有するポリオールと14から22の炭素原子を有する脂肪酸の部分エステルとの付加産物、並びにそれらの混合物が挙げられる。
かくして、エチレンオキシドと脂肪アルコールとの付加産物として、式(III):
R−(O−CH−CH−OH (III)
[式中、Rは飽和または不飽和の、直鎖状または分枝状の、8から30の炭素原子を有する炭化水素残基を表し、nは8から50、好ましくは8から30の範囲の数を表す]
に対応する乳化剤が挙げられる。例えばエチレンオキシドとベヘニルアルコールとの付加産物、例えばベヘネス-9(9molのエチレンオキシド)及びベヘネス-10(10molのエチレンオキシド);セチルアルコールまたはステアリルアルコールまたはそれらの混合物とから得られるもの、特に12から20molのエチレンオキシドを含むもの、例えばセチルアルコールとステアリルアルコールの混合物(セテアリルアルコール)から得られるもの、例えばセテアレス-12、セテアレス-13、セテアレス-14、セテアレス-15、セテアレス-16、セテアレス-17、セテアレス-18、またはセテアレス-20;セチルアルコールとから得られるもの、例えばセテス-14、セテス-15、セテス-16、またはセテス-20;ステアリルアルコールとから得られるもの、例えばステアレス-13、ステアレス-14、ステアレス-15、ステアレス-16、またはステアレス-20、及びこれらの各種の乳化剤の混合物が挙げられる。
エチレンオキシドと、ポリオール及び脂肪酸の部分エステルとの付加産物は、脂肪酸のグリセロール部分エステルと、または脂肪酸のソルビトールモノまたはジエステルのエトキシル化によって得ることができる。例えば、4から20molのエチレンオキシドと、一つ以上のグリセロール部分エステルとの付加産物が挙げられる。用語「グリセロール部分エステル」は、例えば1または2molのC10−C20脂肪酸による1molのグリセロールのエステル化によって得られる、C10−C20脂肪酸のモノ、ジ及びトリグリセリドの混合物を意味するように解される。
さらに、本発明に係る乳化剤は、一つ以上の共乳化剤をさらに含むことができる。これまたはこれらの共乳化剤は、例えばC16−C22脂肪アルコールまたはC−CポリオールとC14−C22脂肪酸のエステルから選択できる。共乳化剤として、例えばセチルアルコール、ステアリルアルコール、セテアリルアルコール(セチルアルコールとステアリルアルコールとの混合物)、グリセリルステアラート、及びそれらの混合物が挙げられる。
乳化剤と共乳化剤とを含む混合物として、例えばセテアレス-20、セテアレス-12、水素化ヤシ油、及びセテアリルアルコールを含む、Cognis社によりEmulgade SEVの名称で市販されている混合物が挙げられる。
本発明の組成物における乳化剤及び共乳化剤の量は一般的に、組成物の全重量に対して0.05から30重量%、好ましくは0.5から20重量%、好適には1から10重量%の範囲である。
本発明に係る組成物はまた、考慮される分野、特に化粧品分野または皮膚科学の分野で一般的に使用されるいずれかのアジュバントまたは添加剤を含むことができる。
本発明に係るエマルションの水性相及び/または油性相に存在することができる(これらのアジュバントの水溶性または脂溶性にしたがって)従来のアジュバントとして、特にイオン性または非イオン性ゲル化剤及び増粘剤;親水性または親油性化粧品または皮膚科学的活性物質;香料;防腐剤、金属イオン封鎖剤(EDTA);顔料;真珠光沢剤;無機または有機フィラー、例えばタルク、カオリン、シリカパウダー、またはポリエチレンパウダー;可溶性染料;サンスクリーン剤;塩基性化または酸性化剤;適用の際の組成物の柔軟性及び潤滑性を改良する化合物、例えばセチルジメチコーン、及びそれらの混合物が挙げられる。これらの各種のアジュバントの量は、考慮される分野で従来使用されているものであり、例えば組成物の全重量の0.01から20%の範囲である。
本発明の組成物で使用できる化粧品または皮膚科学的活性物質の選択は、この組成物の目的に依存する。本発明で使用できる活性物質として、例えば殺菌剤、例えばオクトピロックス、トリクロサン、及びトリクロカルバン;角質溶解剤及び抗老化剤、例えばヒドロキシ酸(α-ヒドロキシ酸及びβ-ヒドロキシ酸)、例えば乳酸、グリコール酸、クエン酸、サリチル酸、及びそれらの誘導体;精油;ビタミン、特にレチノール(ビタミンA)、アスコルビン酸(ビタミンC)、トコフェロール(ビタミンE)、ナイアシンアミド(ビタミンPPまたはB3)、パンテノール(ビタミンB5)、及びそれらの誘導体(例えばエステル);補酵素、特にコエンザイムQ10またはユビキノン;酵素、例えばリパーゼ、プロテアーゼ、ホスホリパーゼ、セルラーゼ、ペルオキシダーゼ、特にラクトペルオキシダーゼ、カタラーゼ、またはスーパーオキシドジスムターゼ、及び前述の酵素を含む植物抽出物;酵母、例えばSaccharomyces cerevisiae;ステロイド;抗酸化剤、及びフリーラジカルを打ち消す薬剤;保湿剤、例えばポリオール(グリセロール、ソルビトール、糖類)、タンパク質加水分解産物、尿素、及びそれらを含む混合物;痩身剤、例えばカフェイン;抗エラスターゼ剤、及び抗コラゲナーゼ剤;脂っぽい皮膚の処理のための薬剤;及びこれらの混合物が挙げられる。
サリチル酸誘導体として、特に5-(n-オクタノイル)サリチル酸(CTFA名:カプリロイルサリチル酸)、5-(n-デカノイル)サリチル酸、5-(n-ドデカノイル)サリチル酸、5-(n-オクチル)サリチル酸、5-(n-ヘプチルオキシ)サリチル酸、5-(tert-オクチル)サリチル酸、5-ブトキシサリチル酸、5-エトキシサリチル酸、5-メトキシサリチル酸、5-プロポキシサリチル酸、5-メチルサリチル酸、5-エチルサリチル酸、5-プロピルサリチル酸、及びこれらの混合物が挙げられる。これらの酸は塩基によって任意に塩化されることができる。
ステロイドの例として、デヒドロエピアンドロステロン(またはDHEA)、並びに(1)その生物学的誘導体及び前駆体、特にDHEA塩及びエステル、例えばDHEAスルファート及びサリチラート、7-ヒドロキシ-DHEA、7-ケト-DHEA、または7-ヒドロキシ-及び7-ケト-DHEAのエステル、特に3-β-アセトキシ-7-オクソ-DHEA、並びに(2)その化学的誘導体及び前駆体、特にサポゲニン、例えばジオスゲニンまたはヘコゲニン、及び/またはそれらの誘導体、例えばヘコゲニンアセタート、及び/またはそれらを含む天然抽出物、特にDioscorea種、例えば野生のヤムイモの抽出物が挙げられる。
本発明の組成物中に任意に存在するサンスクリーン剤(またはUVスクリーニング剤)は、有機スクリーニング剤、物理的スクリーニング剤、及びそれらの混合物から選択できる。
本発明の組成物は、本発明の組成物中で使用できる化学的スクリーニング剤として、化粧品分野で使用できるいずれかのUV−A及びUV−Bスクリーニング剤を含むことができる。
UV−Bスクリーニング剤として、例えば以下のものが挙げられる:
(1)サリチル酸誘導体、特にホモメンチルサリチラート及びオクチルサリチラート;
(2)ケイ皮酸誘導体、特にParsol MCXの名称でGivaudan社により市販されている2-エチルヘキシルp-メトキシシンナマート;
(3)液体β,β'-ジフェニルアクリラート誘導体、特にUvinul N539の名称でBASF社により市販されている、2-エチルヘキシルα-シアノ-β,β'-ジフェニルアクリラートまたはオクトクリレン;
(4)p-アミノ安息香酸誘導体;
(5)Eusolex 6300の名称でMerck社により市販されている4-メチルベンジリデンカンファー;
(6)Merck社によりEusolex 232の名称で市販されている2-フェニルベンズイミダゾール-5-スルホン酸;
(7)1,3,5-トリアジン誘導体、特に
− Uvinul T150の名称でBASF社により市販されている2,4,6-トリス[p-(2'-エチルヘキシル-1'-オキシカルボニル)アニリノ]-1,3,5-トリアジン、及び
− Uvasorb HEBの名称でSigma 3V社により市販されているジオクチルブタミドトリアゾン;
(8)これらのスクリーニング剤の混合物。
UV−Aスクリーニング剤として、例えば以下のものが挙げられる:
(1)ジベンゾイルメタン誘導体、特にParsol 1789の名称でGivaudan社により市販されている4-(tert-ブチル)-4'-メトキシジベンゾイルメタン;
(2)Chimex社によりMexoryl SXの名称で市販されている、任意に部分的にまたは完全に中和された形態のベンゼン-1,4-[ジ(3-メチリデンカンファー-10-スルホン酸)];
(3)ベンゾフェノン誘導体、例えば:
− 2,4-ジヒドロキシベンゾフェノン(ベンゾフェノンー1);
− 2,2',4,4'-テトラヒドロベンゾフェノン(ベンゾフェノン-2);
− BASF社によりUvinul M40の名称で市販されている2-ヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン(ベンゾフェノン−3);
− 2-ヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン-5-スルホン酸(ベンゾフェノン−4)、及びUvinul MS40の名称でBASF社により市販されているそのスルホナート形態(ベンゾフェノン−5);
− 2,2'-ジヒドロキシ-4,4'-ジメトキシベンゾフェノン(ベンゾフェノン-6);
− 5-クロロ-2-ヒドロキシベンゾフェノン(ベンゾフェノン7);
− 2,2'-ジヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン(ベンゾフェノン-8);
− 2,2'-ジヒドロキシ-4,4'-ジメトキシベンゾフェノン-5,5'-ジスルホン二酸の二ナトリウム塩(ベンゾフェノン-9);
− 2-ヒドロキシ-4-メトキシ-4'-メチルベンゾフェノン(ベンゾフェノン-10);
− ベンゾフェノン-11;
− 2-ヒドロキシ-4-(オクチルオキシ)ベンゾフェノン(ベンゾフェノン-12);
(4)シラン誘導体またはベンゾフェノン基を含むポリオルガノシロキサン;
(5)アントラニラート、特にNeo Heliopan MAの名称でHaarmann & Reimer社により市販されているメチルアントラニラート;
(6)分子当たり少なくとも二のベンザゾリル基、または少なくとも一つのベンゾジアゾリル基を含む化合物、特にHaarman & Reimer社により市販されている1,4-ビス(ベンズイミダゾリル)フェニレン-3,3',5,5'-テトラスルホン酸及びその塩;
(7)N-置換化ベンズイミダゾリル-ベンズアゾールのまたはベンゾフラニル-ベンズアゾールのシリコーン誘導体、特に以下のもの:
− 2-[1-[3-1,3,3,3-テトラメチル-1-[(トリメチルシリル)オキシ]ジシロキサニル]プロピル]-1H-ベンズイミダゾール-2-イル]ベンズアゾール;
− 2-[1-[3-1,3,3,3-テトラメチル-1-[(トリメチルシリル)オキシ]ジシロキサニル]プロピル]-1H-ベンズイミダゾール-2-イル]ベンゾチアゾール;
− 2-[1-(3-(トリメチルシラニル)プロピル)-1H-ベンズイミダゾール-2-イル]ベンズオキサゾール;
− 6-メトキシ-1,1'-ビス(3-(トリメチルシラニル)プロピル)-1H,1H'-[2,2']ジベンズイミダゾリル-ベンズオキサゾール;
− 2-[1-(3-トリメチルシラニル)プロピル)-1H-ベンズイミダゾール-2-イル]ベンゾチアゾール;
これらは特許出願EP-A-1 028 120に開示されている;
(8)トリアジン誘導体、特にTinosorb Sの名称でCiba Geigy社により市販されている2,4-ビス[4-(2-エチルヘキシルオキシ)-2-ヒドロキシフェニル]-6-(4-メトキシフェニル)-1,3,5-トリアジン、及びTinosorb Mの名称でCiba Geigy社により市販されている2,2'-メチレンビス[6-(2H-ベンゾトリアゾール-2-イル)-4-(1,1,3,3-テトラメチルブチル)フェノール];
(9)それらの混合物。
これらのスクリーニング剤のいくつかの混合物、及びUV−Bスクリーニング剤とUV−Aスクリーニング剤の混合物、及び物理的スクリーニング剤との混合物を使用することも可能である。
物理的スクリーニング剤として、酸化チタン(非晶質二酸化チタン、あるいはルチル及び/またはアナターゼ形態の結晶質二酸化チタン)、酸化亜鉛、酸化鉄、酸化ジルコニウム、酸化セリウム、またはこれらの混合物が挙げられる。これらの金属酸化物は、マイクロメーターサイズまたはナノメーターサイズ(ナノ顔料)を有する粒子の形態であることができる。ナノ顔料の形態では、粒子の平均径は例えば5から100nmの範囲である。本発明の組成物では、ナノ顔料が好ましくは使用される。
もちろん当業者は、本発明に係る組成物に添加される可能性のある化合物(類)を選択するのに注意を払い、本発明に係る組成物に固有に結びついた有利な特性が、考慮される添加によって負に影響されない、または実質的に負に影響されないようにするであろう。
本発明に係る組成物は、相転換法によって一般的に得ることができる。この調製法は、
1)(A)少なくとも一つのオイルと、任意に他のオイル及び脂肪物質と、相転換温度で安定である脂溶性アジュバントとを含む油性相;
(B)少なくとも一つの乳化剤及び任意に共乳化剤;
(D)水と、任意に水溶性溶媒と、相転換温度で安定である水溶性アジュバントとを含む水性相;
を混合して従来のエマルションを生ずる工程;
2)このエマルションを相転換領域以内またはそれを超える状態の温度に過熱する工程、またはこのエマルションをそのような温度で直接調製する工程;ついで
3)このエマルションを冷却し、アルキルトリメチルアンモニウムブロミド、及び任意に相転換温度で不安定であるアジュバントまたは活性物質、例えば香料を添加する工程
によって特徴づけされる。
さらに、他の生産方法を使用すること、例えばエマルションの調製の間で水性相の一部のみ(例えば水性相の10から30%)を添加し、次いで冷却後にアルキルトリメチルアンモニウムブロミドを含む水性相の残りのもので、前記エマルションを希釈することが可能である。
相転換温度領域は、エマルションの透明度及び不透明度の変化を観察することにより、視覚的に観察しても良く、前記エマルションは、最初にW/Oエマルションの形態である場合に不透明であり、次いでミクロエマルションとなった場合に透明となり、O/Wエマルションの形態である場合に再び不透明であり、相転換温度未満に冷却した場合に再び透明となる。この温度領域は、加熱される組成物のサンプルの伝導度を測定することによって、所定の組成物について確立されていても良い。相転換領域に到達した場合、エマルションの伝導度は非常に迅速に増大する:相転換領域では、センチメートル当たり約50マイクロジーメンスの伝導度の増大が5から15℃の温度範囲に亘り観察される一方、相転換領域外の平衡な温度範囲に亘り、センチメートル当たり約5マイクロジーメンスのみが存在するであろう。
本発明に係る組成物は、特にローション、または多かれ少なかれ流体である乳液の形態で提供できる。それらはそのように、またはエアゾールとして、またはスプレーの形態で使用できる。
本発明の組成物は、顔及び/または身体の皮膚、頭皮、または粘膜のためのケア、保護、及び/または衛生製品、例えば顔、手、若しくは身体用の保護、トリートメント、またはケアスプレー、または皮膚、頭皮、若しくは粘膜の保護若しくはケアのための、または皮膚及び/または唇からメイクアップを除去する及び/またはそれらをクレンジングするためのボディー乳液若しくはローションを構成できる。それらは例えば、皮膚を保湿する及び/または引き締めるために、及び/または皮膚に栄養を与えるために使用できる。
本発明に係る組成物はまた、日光または紫外線の有害な効果から身体及び/または顔の皮膚を保護するための抗日光製品、並びにケラチン物質、特に皮膚及び/または唇をメイクアップするための製品を構成できる。
かくして本発明の主題は、皮膚及び/または唇のトリートメント、保護、ケア、それらからのメイクアップ除去、及び/またはクレンジングのための、及び/または皮膚及び/または唇のメイクアップのための、前述の組成物の美容的使用である。
本発明の主題はまた、前述の組成物を皮膚及び/または唇に適用することを特徴とする、皮膚及び/または唇の美容処理方法である。処理のタイプは、特に組成物中に存在する活性物質(類)に従って変化できる。
本発明の別の実施態様によれば、本発明に係る組成物は、皮膚に適用するための製品、例えばワイプを形成するために、水不溶性基体に含浸するために使用できる。水不溶性基体は、織材料、不織材料、フォーム、スポンジ、及びワッディング、例えばシート、ボール、またはフィルムからなる群から選択できる。それは特に、天然起源の繊維(リネン、ウール、コットン、シルク)、または合成起源の繊維(セルロース誘導体、ビスコース、ポリビニル誘導体、ポリエステル、例えばポリ(エチレン)テレフタラート、ポリオレフィン、例えばポリエチレンまたはポリプロピレン、ポリアミド、例えばナイロン(登録商標)、またはアクリル誘導体)に基づく不織基体であることができる。不織布は一般的な態様で、Riedel, "Nonwoven Bonding Methods & Materials", Nonwoven World (1987)に記載されている。これらの基体は、不織布の調製の当該技術分野の従来法に従って得られる。本発明の特定の実施態様によれば、不溶性基体は、繊維に殺菌剤をグラフトするための既知の方法によって支持体に結合した少なくともひとつの前記化合物、特に本発明の防腐剤を含むことができる。
この基体は、同一または異なる特性を有する一つ以上の層を含むことができ、所望の使用に適した弾性及び柔軟性及び他の特性を有することができる。基体は例えば、文献WO-A-99/13861に開示されるような異なる弾性を有する二つの部分を含むことができ、または文献WO-A-99/25318に開示されるような異なる密度を有する単一の層を含むことができ、または文献WO-A-98/18441に開示されるような異なるきめの二つの層を含むことができる。
前記基体は、所望の目的に適したいずれかのサイズ及びいずれかの形態を有することができる。それは一般的には、0.005mから0.1mの間、好ましくは0.01mから0.05mの間の表面領域を有する。それは好ましくは、長方形のワイプまたは円形の圧縮物の形態で提供される。
基体及び含浸組成物を含む最終製品は一般的に、例えば基体の重量に対して200から1000重量%、好ましくは250から350重量%の範囲の組成物の含浸の度合いで、湿潤状態で存在する。組成物で基体を含浸する方法は当該技術分野で周知であり、本発明に全て適用可能である。一般的に含浸組成物は、浸液、被覆、蒸発等を含む一つ以上の方法によって基体に添加される。
基体に対する含浸の後に組成物から水分を除去することによって、または熱若しくは超音波の経路による複層の溶接及び結合のようないずれかの既知の含浸手段によってパウダー、顆粒若しくはフィルム状態の乾燥形態で組成物を基体に含浸することによってのいずれかで、乾燥状態で存在する製品(またはワイプ)を形成することも可能である。後者の実施態様では、前記組成物は、霧化、凍結乾燥、または他の類似の方法を含むいずれかの既知の手段によって乾燥させる。
かくして、考慮される使用に従って、ウエットワイプまたはドライワイプを得ることが可能である。ウエットワイプはそのままで使用できる一方で、ドライワイプは使用前に湿潤させる。
かくして本発明の別の主題は、(A)水不溶性基体、(B)前記基体に添加または含浸された前述の組成物を含む製品、並びに特に皮膚をケア(栄養分を与える、引き締める、保湿する)、クレンジング、または皮膚からメイクアップを除去するための、化粧品または皮膚科学の分野における前記製品の使用である。
この製品は、特に皮膚をケア及び/またはトリートメントするためのワイプ、及び/または皮膚及び/または眼をクレンジング及び/またはそれらからメイクアップを除去するためのワイプを構成できる。
本発明の主題はまた、皮膚及び/または眼をケア、クレンジング、及び/またはそれらからメイクアップを除去するための、前述の製品の美容的使用である。
以下に示される実施例は、本発明の更なる理解を可能にするものであるが、制限的な性質を示すものではない。示されている量は、他に記載がなければ重量%として表される。名称は、化合物によって化学名及びCTFA名である。
本発明に係る実施例1:流体乳液
A相
鉱物オイル 5%
ジカプリリルエーテル(Cognis社製のCetiol OE) 3%
セテアレス-20、セテアレス-12、水素化ヤシ油、及び
セテアリルアルコールの混合物(Cognis社製のEmulgade SEV) 3%
セテアレス-20(Cognis社製のEmulgin B2) 1%
2-エチルヘキシルパルミタート 3%
セチルジメチコーン(Goldschmidt社製のAbil Wax 9801) 0.1%
B相
グリセロール 5%
蒸留水 15%
C相
ヤシ油 0.2%
香料 0.4%
D相
ミリスチルトリメチルアンモニウムブロミド 0.2%
蒸留水 q.s.100%
方法:A相とB相を攪拌しながら70℃で別個に加熱し均一化する。B相をゆっくり攪拌しながらA相に注ぎ、混合物を相転換温度(PIT)(約60から80℃の温度)となるまで加熱する。得られた油中水型エマルションは、加熱の間で視覚的に透明となる。エマルションが白色となった時点で加熱を停止し、ゆっくり攪拌を維持しながらC相をエマルションに注ぎ、エマルションが冷却の間で透明になったら直ぐに、D相を加えることによってそれを希釈する。
わずかに薄青色で、流体(約1センチポアズの粘度)の水中油型エマルションが得られる。各種の温度で貯蔵後、pHは以下の表に示されるように安定性を維持する:
Figure 2005126440
さらに、細菌保護は良好である。
このエマルションは、そのままで若しくはスプレーとして使用でき、または不織支持体に含浸させて、顔または身体に適用するためのワイプを構成でき、それは例えば、皮膚に栄養分を与える、保湿する、及び引き締めるために使用できる。
比較例2
A相
鉱物オイル 5%
ジカプリリルエーテル(Cognis社製のCetiol OE) 3%
セテアレス-20、セテアレス-12、水素化ヤシ油、及び
セテアリルアルコールの混合物(Cognis社製のEmulgade SEV) 3%
セテアレス-20(Cognis社製のEmulgin B2) 1%
2-エチルヘキシルパルミタート 3%
セチルジメチコーン(Goldschmidt社製のAbil Wax 9801) 0.1%
B相
グリセロール 5%
蒸留水 15%
メチルパラベン 0.2%
C相
ヤシ油 0.2%
香料 0.4%
D相
イミダゾリジニルウレア(Germall 115) 0.3%
蒸留水 q.s.100%
調製方法は、本発明に係る実施例1のものと同一である。
この実施例では、実施例1のミリスチルトリメチルアンモニウムブロミドが、別の防腐剤(Germall 115)で置換された。
以下の表に示されるように、pHが経時的に変化することが観察された:
Figure 2005126440
さらに、細菌保護は不十分であることが分かる。
比較例3
A相
鉱物オイル 5%
ジカプリリルエーテル(Cognis社製のCetiol OE) 3%
セテアレス-20、セテアレス-12、水素化ヤシ油、及び
セテアリルアルコールの混合物(Cognis社製のEmulgade SEV) 3%
セテアレス-20(Cognis社製のEmulgin B2) 1%
2-エチルヘキシルパルミタート 3%
セチルジメチコーン(Goldschmidt社製のAbil Wax 9801) 0.1%
B相
グリセロール 5%
蒸留水 15%
メチルパラベン 0.2%
C相
ヤシ油 0.2%
香料 0.4%
D相
クロルフェネシン 0.25%
蒸留水 q.s.100%
調製方法は、本発明に係る実施例1のものと同一である。
この実施例では、実施例1のミリスチルトリメチルアンモニウムブロミドが、別の防腐剤(クロルフェネシン)で置換された。
以下の表に示されるように、pHが経時的に変化することが観察された:
Figure 2005126440
さらに、細菌保護は不十分であることが分かる。
本発明に係る実施例4:流体乳液
A相
シクロメチコーン 4.5%
ジカプリリルエーテル(Cognis社製のCetiol OE) 3%
セテアレス-20、セテアレス-12、水素化ヤシ油、及び
セテアリルアルコールの混合物(Cognis社製のEmulgade SEV) 3%
セテアレス-15(Cognis社製のMergital CS15) 1.5%
グリセリルステアラート 0.9%
香料 0.7%
B相
グリセロール 5%
蒸留水 15%
メチルパラベン 0.2%
C相
エチルアルコール 3%
D相
ミリスチルトリメチルアンモニウムブロミド 0.2%
蒸留水 q.s.100%
調製方法は、実施例1のものと同一である。
わずかに薄青色で、流体(約1センチポアズの粘度)の水中油型エマルションが得られる。各種の温度で貯蔵後、pHは以下の表に示されるように安定性を維持する:
Figure 2005126440
さらに、細菌保護は良好である。
このエマルションは、そのままで若しくはスプレーとして使用でき、または不織支持体に含浸させて、顔または身体に適用するためのワイプを構成でき、それは例えば、皮膚に栄養分を与える、保湿する、及び引き締めるために使用できる。

Claims (15)

  1. 少なくとも一つのアルキルトリメチルアンモニウムブロミドを含むことを特徴とする、50nmから1000nmの範囲の油滴の平均径を有する、水性相に分散した油性相を含む水中油型エマルションの形態の局所適用のための組成物。
  2. 相転換乳化法によって得ることが可能であることを特徴とする、請求項1に記載の組成物。
  3. 前記アルキルトリメチルアンモニウムブロミドが、ドデシルトリメチルアンモニウムブロミド、ミリスチルトリメチルアンモニウムブロミド、ヘキサデシルトリメチルアンモニウムブロミド、及びそれらの混合物から選択されることを特徴とする、請求項1または2に記載の組成物。
  4. 前記アルキルトリメチルアンモニウムブロミドの量が、組成物の全重量に対して0.05から3重量%の範囲であることを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載の組成物。
  5. 前記油性相が、鉱物オイル、脂肪酸エステル、及びそれらの混合物から選択される少なくとも一つのオイルを含むことを特徴とする、請求項1から4のいずれか一項に記載の組成物。
  6. 前記水性相が、組成物の全重量に対して50から98重量%を占めることを特徴とする、請求項1から5のいずれか一項に記載の組成物。
  7. 一方でC−C30アルキルまたはアシル官能基から選択される親油性残基と、他方でポリオール基及びポリオールエステルから選択される親水性残基とからなる非イオン性化合物から選択される,9から18のHLBを有する少なくとも一つの乳化剤を含むことを特徴とする、請求項1から6のいずれか一項に記載の組成物。
  8. 全記入化剤が、以下のもの:
    − 式(III):
    R−(O−CH−CH−OH (III)
    [式中、Rは飽和または不飽和の、直鎖状または分枝状の、8から30の炭素原子を有する炭化水素残基を表し、nは8から50、好ましくは8から30の範囲の数を表す]
    に対応する化合物;
    − 4から20molのエチレンオキシドと、一つ以上のグリセロール部分エステルとの付加産物
    − 及びこれらの混合物
    からなる群から選択される、請求項1から7のいずれか一項に記載の組成物。
  9. 前記乳化剤が、エチレンオキシドと、ベヘニルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコールとの付加産物、及びそれらの混合物から選択されることを特徴とする、請求項1から8のいずれか一項に記載の組成物。
  10. 16−C22脂肪アルコールまたはC−CポリオールとC14−C22脂肪酸の部分エステル、及びそれらの混合物から選択される共乳化剤をさらに含むことを特徴とする、請求項1から9のいずれか一項に記載の組成物。
  11. 前記乳化剤及び共乳化剤の量が一般的に、組成物の全重量に対して0.05から30重量%の範囲であることを特徴とする、請求項7から10のいずれか一項に記載の組成物。
  12. 化粧品組成物または皮膚科学的な組成物を構成することを特徴とする、請求項1から11のいずれか一項に記載の組成物。
  13. 顔及び/または身体の皮膚、頭皮、または粘膜のためのケア、保護、及び/または衛生製品を構成することを特徴とする、請求項1から12のいずれか一項に記載の組成物。
  14. (A)水不溶性基体、(B)前記基体に添加または含浸された請求項1から11のいずれか一項に記載の組成物を含む製品。
  15. 50nmから1000nmの範囲の油滴の平均径を有する水中油型エマルションのpHを安定化するための、少なくとも一つのアルキルトリメチルアンモニウムブロミドの使用。
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