JP2005121811A - 光拡散層転写シート及び光拡散層の形成方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】薄くて良好な光拡散性を有する光拡散層を簡便に基板(被着体)上に付与できる転写シート及びそれを用いた光拡散層の形成方法を提供する。
【解決手段】支持体1上に、入射光に対する屈折率の異なる電離放射線硬化型樹脂組成物と光拡散剤とを含む粘着性を有する未硬化の光拡散層2と保護フィルム3を設けてなる光拡散層転写シート10である。この光拡散層転写シート10の保護フィルム3を剥がしてから、光拡散層2を被着体20に加圧、加熱条件下で貼り合わせ、活性光線にて露光処理を行い光拡散層2を硬化させた後、支持体1を剥ぎ取ることにより、被着体20表面に硬化した光拡散層2aを形成する。
【選択図】図1

Description

本発明は液晶表示体などのバックライトに用いられる拡散板や導光板に光拡散層を付与するための光拡散層転写シートとそれを用いた光拡散層の形成方法に関するものである。
ノート型パソコン、テレビ、携帯電話などの液晶ディスプレー(Liquid Crystal Display:以下LCDと称する)に用いられるバックライトや、照明カバー、照明看板、ディスプレー用スクリーン等には光拡散材料が使用されている。LCDのバックライトの場合は、画面全体に均一に光を照射しなければならないため、サイドライト型もしくは直下型と呼ばれる面光源の構造を取っている。なかでも薄型、小型化が望まれるノート型パソコン等に使用される薄型LCDには、サイドライト型すなわち画面に対して側面から光を照射するタイプのバックライトが適用されている。一般的に、このサイドライト型バックライトには液晶ディスプレー全体を均一に照射するということから導光板が用いられている。この導光板には側面から入射した光を垂直方向に出射するようにパターンが刻まれており、そのパターンにより得られる光の分布は不均一である。従って、この種の液晶ディスプレーにおいて、画面内均一性を高めて高品質の画像を得るため、導光板上に光拡散性フィルムを設置して、光を均一に照射する必要がある。
かかる光拡散シートに要求される性能には、光透過率が高く、導光板の印刷パターンを隠蔽し、演色性が良好であることがあげられ、要求光学特性としては、導光板から出光した光を正面方向に立ち上げる、導光板から出光した光を拡散して視覚を広げる、導光板に印刷されている光拡散性の疑似光源ともいえる微細な印刷パターンを見えなくすること、等が挙げられる。
この目的で使用される光拡散シートについては種々提案されている。例えば、特開平4-275501号公報(特許文献1)では、高分子フィルムを形成後、表面に物理的に凹凸をつける処理により得られる光拡散シートが提案されている。これらの光拡散性フィルムは表面の凹凸により拡散効果を得るもので、光拡散性は表面形状にのみ依存する。従って、接着剤を光拡散シートの表面に塗布して他の基材と積層する場合、本来の光拡散性が失われてしまうという課題がある。また、高分子フィルム基材にはある程度の厚みが必要であるため、光拡散シートの総厚が厚くなりディスプレーの薄型化に対応できない等の課題があった。さらに、導光板などの基板に光拡散シートを設置する場合、接着剤が必要になり光学特性を低下させる、作業性が悪い等の課題があった。
また、特開平6-59108号公報(特許文献2)や特開平10-142406号公報(特許文献3)では、高分子フィルム上に光拡散材を配合した透明樹脂液をコーティングすることにより得られる光拡散性フィルムが提案されている。これらの方式は、透明樹脂と光拡散剤の屈折率差による内部拡散と、表面凹凸による表面拡散を併せ持つもので、優れた拡散性が得られる。しかし、高分子フィルム上に光拡散層を塗工してあるため、この方式も光拡散シートの総厚が厚くなりディスプレーの薄型化に対応できない、さらに、導光板などの基板に光拡散シートを設置する場合、接着剤が必要になり作業性が悪い、等の課題があった。また、表面に接着剤を塗布して他の基材と積層する場合には、本来の光拡散性が低下してしまう恐れがあった。
また、上記課題の内、他の基材との積層性を改善する方法として特開2002-162508号公報(特許文献4)では、表面形状による光拡散性を利用せず、内部拡散による光拡散シートを提案している。すなわち、熱可塑性樹脂に光拡散剤を練り混みシート化し、その両面に樹脂フィルムを積層することにより得られる平滑な表面を有する光拡散シートである。この場合、内部拡散方式のため他の基材と積層しても、その光拡散特性の低下は極めて少ない。しかし、この方法においても、光拡散シートの薄膜化が困難であるという課題は解決できていない。
特開平4−275501号公報 特開平6−59108号公報 特開平10−142406号公報 特開2002−162508号公報
本発明の目的は、液晶表示体のバックライトに用いられる光拡散シートについて、上述のような従来の光拡散シートの課題を解決し、薄くて良好な光拡散性を有する光拡散層を簡便に基板(被着体)上に付与できる転写シート及びそれを用いた光拡散層の形成方法を提供することにある。
上記課題は、請求項1によれば、支持体上に、直接若しくは離型層を介して、入射光に対する屈折率の異なる電離放射線硬化型樹脂組成物と光拡散剤とを含む粘着性を有する未硬化の光拡散層を設けてなることを特徴とする光拡散層転写シートによって達成される。
また、上記課題は、請求項2によれば、前記離型層は、前記光拡散層と接する側の表面がマット化されていることを特徴とする請求項1記載の光拡散層転写シートによって達成される。
また、上記課題は、請求項3によれば、請求項1又は2記載の光拡散層転写シートの光拡散層を被着体に加圧、加熱条件下で貼り合わせ、活性光線にて露光処理を行い光拡散層を硬化させた後、支持体もしくは離型層を有する支持体を剥ぎ取ることにより、被着体表面に光拡散層を形成することを特徴とする光拡散層の形成方法によって達成される。
また、上記課題は、請求項4によれば、請求項1記載の光拡散層転写シートの光拡散層を被着体に加圧、加熱条件下で貼り合わせ、支持体若しくは離型層を有する支持体を剥ぎ取ることにより未硬化の光拡散層を被着体上に形成後、その光拡散層上に樹脂フィルムを加熱、加圧条件下で貼り合わせ、活性光線にて露光処理を行い光拡散層を硬化させることにより、被着体と樹脂フィルムとの間に光拡散層を形成することを特徴とする光拡散層の形成方法によって達成される。
本発明によれば、支持体上に、粘着性を有する未硬化の光拡散層を設けた転写シートを用いて、所望の被着体上に光拡散層を転写して形成することにより、光透過性を損うことなく、薄くて良好な光拡散性を有する光拡散層を簡便に被着体上に付与することができる。従って、光拡散シートの薄膜化、作業性向上に有効である。
また、光拡散層上にプリズムシートのような他の部材を積層する場合、未硬化の光拡散層が他の部材を積層させるための接着剤層を兼ねることができるため、光拡散シートの薄型化、作業性向上に有効であり、また光拡散層の内部拡散による光拡散性も損われない。
また、光拡散層は光拡散剤を含有しているため、光拡散剤の種類、配合量により内部拡散を容易に調整できると共に、支持体と光拡散層との間に離型層を介在させ、該離型層の光拡散層と接する側の表面をマット化させることにより、そのマット面の表面凹凸を光拡散層の表面にも写し出さすことが可能であるため、光拡散層の表面拡散の調整も容易にでき、光拡散層の内部拡散及び表面拡散による優れた光拡散性を付与することが出来る。
以下、本発明の実施の形態を説明する。
本発明の光拡散層転写シートの一実施の形態は、図1に示す様に、支持体1上に、支持体1から剥離可能で、光拡散剤及び未硬化の電離放射線硬化型樹脂を含有する光拡散層2と保護フィルム3を積層したものである。図2は、この光拡散層転写シート10を用いて光拡散層を形成する工程を示すもので、まず光拡散層転写シート10の保護フィルム3を剥離してから(同図(a)参照)、光拡散層2を被着体20に加圧、加熱条件下で貼り合わせ(同図(b)参照)、活性光線にて露光処理を行い光拡散層2を硬化させた後、支持体1を剥ぎ取ることにより、被着体20表面に硬化した光拡散層2aを形成する(同図(c)参照)。なお、この実施の形態では、離型層を有していないが、支持体1と光拡散層2との剥離を容易にするために、支持体1と光拡散層2との間に離型層を設けることは好適である。
この光拡散層転写シート10の最大の特徴は、光拡散層2が未硬化で粘着性を有しているため、種々の基材に加圧、加熱により貼合でき、活性光線を照射することにより光拡散層2が硬化し粘着性が消失し被着体20に密着するため、支持体1を剥ぎ取ると被着体20表面に光拡散層2aのみを転写できることである。これにより、従来の拡散シートのような光拡散層と一体化している基材フィルムが要らないため、薄膜化が可能になる。さらに、従来の拡散シートのように接着剤を用いて導光板等の基板に貼り合せる必要がないため、作業性が良く、光透過性などの光学特性を損ねることもない。
また、光拡散層2は、光拡散剤を含有しているため、光拡散剤の種類、配合量により内部拡散を容易に調整できる。さらに、支持体1と光拡散層2との間に、表面をマット化した離型層を設けることにより、そのマット面の表面凹凸を光拡散層2の表面にも写し出さすことが可能であるため、光拡散層2の表面拡散の調整も容易にできる。マット面を有しない平滑な支持体もしくは平滑な離型層の場合には、表面拡散は無く、内部拡散のみに依存する光拡散層を得ることができる。つまり本発明では、光拡散層の内部拡散と表面拡散の両方を別々に調整することが可能であり、もって良好な光拡散性を得ることが出来る。
更に、光拡散層2上にプリズムシートのような他の部材(図示せず)を積層する場合、例えば、光拡散層転写シート10の光拡散層2を被着体20に加圧、加熱条件下で貼り合わせ、支持体1を剥ぎ取ることにより未硬化の光拡散層2を被着体20上に形成後、その光拡散層2上に他の部材(樹脂フィルム)を加熱、加圧条件下で貼り合わせ、活性光線にて露光処理を行い光拡散層2を硬化させることにより、被着体20と他の部材との間に硬化した光拡散層2aを形成することができる。つまり、被着体に転写した未硬化の光拡散層の上に他の部材を貼合した後に、活性光線により光拡散層を硬化させれば、光拡散層が他の部材を積層させるための接着剤層を兼ねることができるため、薄型化、作業性向上に有効である。なおこの場合、光拡散層の内部拡散により光拡散性が得られるため、光拡散層上にこのような他の部材を積層しても光拡散性が損われることはない。
以下、本発明をさらに詳しく説明する。
本発明に使用される支持体としては従来公知の樹脂フィルムが利用できる。例えばポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリ塩化ビニル、トリアセテート等があげられる。機械的強度、熱的安定性、経済性に優れたポリエチレンテレフタレート(PET)が好適である。支持体の厚さに特に制限はないが、25〜150μmが好ましい。これは支持体の厚さが薄すぎると被着体への貼合時に皺が入りやすく作業性が低下してしまい、支持体の厚さが厚すぎると、転写シートの剛度が高くなるため、被着体に貼合する際、被着体表面への追従性が低下し、被着体の表面に凹凸がある場合には気泡が混入してしまう。また、経済的にも不利である。
また、本発明においては、光拡散層の転写を容易にするために、シート基材に離型処理をおこなった離型処理基材を支持体に用いてもよい。この様な離型処理基材としては、シリコ−ン、又はテフロン等が塗布されている市販の剥離フィルムの他、シート状基材上に、ウレタン樹脂、メラミン樹脂、フッ素樹脂、シリコ−ン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリオレフィン樹脂のいずれか、あるいはこれらの混合物を含んだ塗工液を、乾燥後の厚さが0.1〜10μm、より好ましくは1〜3μmとなる様に塗布・乾燥した離型層を設けて使用することができる。
また、離型層に顔料を添加してマット化離型層とすることもできる。その場合にはその上に塗設される光拡散層にマット化パターンが形成されるので、最表面がマット化された光拡散層を被着体に付与することが可能になる。すなわち、本発明の転写シートから転写された光拡散層の最表面は、転写シートの支持体の剥離面(離型面)と同様の表面形状をもつ。支持体の剥離面が平滑であれば転写された光拡散層の最表面は平滑であり、剥離面がマット調の場合は転写された光拡散層の最表面はマット化される。従って、光拡散層に内部拡散に加えて表面拡散を付与できるため、光拡散性の調整に有効である。マット化離型層を形成する顔料としてはマット化剤としてシリカ等の無機顔料やプラスチック顔料を添加することにより表面粗さを調整できる。顔料の粒子径、配合量及び離型層の厚みでマット化離型層表面の粗さを調整することにより、光拡散層の表面拡散の調整が可能になる。
本発明における光拡散層は、光拡散剤と未硬化の電離放射線硬化型樹脂組成物からなる。この電離放射線硬化型樹脂組成物とは電離放射線が照射されることによって硬化する組成物をいう。具体的には、官能基としてアクリロイル基を有するアクリレート、またはメタクリロイル基を有するメタクリレートなどのオリゴマーやモノマー等を使用する。更に具体的には、ウレタン(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、シリコン系(メタ)アクリレートなどのオリゴマー及びモノマーを挙げることができる。
電離放射線硬化型樹脂は、一般的に未硬化の状態では低粘度で流動性を有するため、転写シートを巻き取ると、端部から該樹脂がはみ出す等の問題が生じるので好ましくない。これを防止するために高粘度の電離放射線硬化型樹脂を配合するか、あるいは熱硬化性樹脂を適量配合し、熱硬化させることにより光拡散層の凝集力を調整することが好ましく、これにより光拡散層に粘着性を付与することができる。熱硬化性樹脂とは加熱により硬化する樹脂であり、尿素樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、アルキッド樹脂、ウレタン樹脂などを用いることができる。また、熱硬化樹脂の代わりに第1級または第2級アミノ基を有するポリアミンを配合してもよい。電離放射線硬化型樹脂中に第1級または第2級アミノ基を有するポリアミンを配合すれば、活性アミン水素がアクリル系不飽和結合と付加反応(マイケル付加反応)を起こし、粘着性が生じる。
光拡散層に配合する光拡散剤としては、酸化チタン、ガラス、シリカ(二酸化ケイ素)、フッ化マグネシウム、炭酸マグネシウム、硫酸バリウム、硫酸マグネシウム、炭酸カルシウム等の無機微粒子、あるいはアクリル樹脂、シリコーン樹脂、フッ素樹脂、(ポリ)スチレン樹脂、メラミン樹脂、ホルムアルデヒド縮合物等のプラスチック顔料を単独または2種類以上を組み合わせて使用することができる。
使用する光拡散剤の選択にあたっては、電離放射線硬化型樹脂組成物と光拡散剤の屈折率の差が0.03以上となるものが好ましく、特に0.05以上が好ましい。屈折率の差が小さすぎると光拡散層の光拡散性が不足しまう。ただし、屈折率の差が大き過ぎると透過率の低下を引き起こす場合があるため、その場合添加量に十分な注意が必要である。
光拡散剤の平均粒子径は1〜50μmが好ましく、1〜20μmが特に好ましい。粒子径が小さすぎると透過光の着色が見られ、粒子径が大きすぎると透過率の低下を引き起こすため上記範囲が好ましい。
光拡散剤の光拡散層中に占める割合は、1〜50重量%が好ましく、5〜30重量%が特に好ましい。光拡散剤の割合が少ないと十分な光拡散性が得られず、光拡散剤の割合が多すぎると、光拡散層の粘着性が低下し被着体への転写性が低下したり、また透過率が低下してしまうなどの問題が生じる。
本発明においては、光拡散層が粘着性を有するため、必要に応じて保護フィルムを設けることができる。本発明の転写シートを巻き取り製品とするためには、支持体の光拡散シートを設けた面と反対側の面が離型処理されているか、若しくは離型処理されたフィルムを乾燥後の光拡散層に貼り合わせることが作業効率の点から好ましい。
保護フィルムとしては、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン、ポリプロピレン等のプラスチックフィルム、紙等のシートにシリコーン等の離型剤を塗布したものを使用することができる。保護フィルムの厚さとしては4〜200μmのものを使用することができるが、作業性の点から12〜50μmであることが好ましい。本発明の転写シートを対象物に貼り合わせる際には、この保護フィルムは当然に除去される。
本発明の転写シートにおける光拡散層は、光拡散剤と電離放射線硬化型樹脂組成物を含有するが、その他に重合開始剤、レベリング剤、防腐剤、着色剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、可塑剤などの助剤を、本発明の効果を損なわない程度で含有させることができる。
また、本発明の転写シートを得るには、支持体上の離型層及び光拡散層は、バーコーター、ロールコーター、キスコーター、カーテンコーター、ダイコーター、ブレードコーター、コンマコーターなど公知の塗工機を適宜選択して使用し、上記層の形成用塗布液を支持体上に塗布して形成することができる。この場合、支持体に塗布液を塗布した後は、エアーフローティングドライヤー、赤外線ドライヤーなど公知の乾燥機を用いて乾燥することができる。
(実施例)
本発明を更に詳しく説明するために、以下実施例を示すが本発明はこれに限定されるものではない。なお、実施例、比較例中の「部」は全て重量部を示す。
支持体として二軸延伸した厚さ50μmのポリエチレンテレフタレート(以下PETと略す)を用い、その片面に、下記光拡散層形成液をロールコーターで塗布し、100℃で1分乾燥して、厚さ20μmの粘着性を有する光拡散層を形成した。
<光拡散層形成液>
アロニックスM1960(多官能アクリレート、東亜合成(株)製の商品名) 14部
アロニックスM5400(単官能アクリレート、東亜合成(株)製の商品名) 14部
サイクロマ−P200(高粘度アクリル樹脂、ダイセルUCB(株)製の商品名) 6部
ルシリンTPO(重合開始剤、BASFジャパン社製の商品名) 1部
トスパールT130(シリコンパウダー、東芝Gシリコーン(株)製の商品名) 8部
溶剤 酢酸エチル 57部
この未硬化の光拡散層面に、片面にシリコンが塗布された厚さ25μmのPETフィルムを保護フィルムとして貼り合わせ、転写シートを作製した。このとき光拡散層の光拡散剤と電離放射線硬化型組成物の屈折率の差は0.09であった。
上記の様にして得られた、転写シートの保護フィルムを剥がして、アクリル板にラミネーターで貼り合わせたところ、皺が入ることなく貼合することができた。高圧水銀灯を用いて波長365nmの積算露光量が500mj/cmになるようにPET支持体側から露光し、PET支持体を剥がすと、アクリル板上に厚さ20μmの光拡散層が容易に形成された。光拡散層表面の10点平均粗さはRz=0.154μm(東レ社製SP-500で測定)と平滑面が得られ、アクリル板と光拡散層との密着性も十分であった。
こうして光拡散層を付与したアクリル板の光学特性を測定したところ、全光線透過率が96%、ヘイズは91%であり(東洋精機(株)社製直読式ヘイズメーターで測定)、優れた光透過性と光拡散性を示した。また、可視光の平行光をアクリル板側から垂直に入射させ、入射した部分の反対面である光拡散層面から出射する光の垂直方向の輝度をL0とし、垂直方向から30°傾いた方向にて得られる輝度をL30として、30°光拡散率を次式(1)で定義した場合、その光拡散率は2.5%であった。
30°光拡散率(%)=(L30/L0)×100 (1)
また、上記と同様に、この転写シートの保護フィルムを剥がして、アクリル板上にラミネーターで貼リ合わせ、次いでPET支持体を剥がして、その上にプリズムシートをラミネーターで貼り合わせた後、高圧水銀灯を用いて波長365nmの積算露光量が500mj/cmになるようにアクリル板側から露光すると、アクリル板上に厚さ20μmの光拡散層とプリズムシートが容易に形成された。
実施例1の光拡散層形成液を下記の様に変更した他は、全て実施例1と同様に行い、転写シートを得た。このとき光拡散層の光拡散剤と電離放射線硬化型組成物の屈折率の差は0.07であった。
<光拡散層形成液>
アロニックスM1960(多官能アクリレート、東亜合成(株)製の商品名) 14部
アロニックスM5400(単官能アクリレート、東亜合成(株)製の商品名) 14部
サイクロマ−P200
(高粘度アクリレート樹脂、ダイセルUCB(株)製の商品名) 6部
ルシリンTPO(重合開始剤、BASFジャパン社製の商品名) 1部
SX350(スチレンパウダー、綜研化学(株)製の商品名) 8部
溶剤 酢酸エチル 57部
得られた転写シートを用い、実施例1と同様にして、アクリル板上に光拡散層を形成させた。この場合も光拡散層表面の10点平均粗さはRz=0.147μm(東レ社製SP-500で測定)と平滑面が得られ、アクリル板と光拡散層との密着性も十分であり、光拡散層を付与したアクリル板の光学特性を測定したところ、全光線透過率が96%、ヘイズは88%(東洋精機(株)社製ヘイズメーターで測定)と良好な光拡散性を示した。また、30°光拡散率は1.6%であった。
二軸延伸した厚さ50μmのPETフィルムの片面に、下記マット化離型層形成液をロールコーターで塗布し、130℃で1分乾燥して、厚さ2μmのマット化離型層を形成した。
<マット化離型層形成液>
テスファイン322
(アクリルアミド共重合物、日立化成ポリマー(株)製の商品名) 8部
タフコートメジュームNo.6
(エポキシ−メラミン共重合物、大日本インキ化学工業(株)製の商品名) 11部
TP145(シリコーンパウダー、GE東芝シリコーン(株)製の商品名) 10部
ドライヤー900
(パラトルエンスルホン酸、日立化成ポリマー(株)製の商品名) 1部
溶剤 酢酸エチル 56部
メチルエチルケトン 14部
上記マット化離型層上に実施例1の光拡散層形成液を塗布し、他は全て実施例1と同様に行い、転写シートを得た。
得られた転写シートを用い、実施例1と同様にして、アクリル板に上に光拡散層を形成させた。この場合もアクリル板と光拡散層との密着性も十分であり、光拡散層の表面粗さは十点平均粗さで0.316μm(東レ社製SP-500で測定)であり、マット化離型層により表面に凹凸をつけることができた。この光拡散層を形成させたアクリル板の光学特性を測定したところ、全光線透過率が96%、ヘイズは92%(東洋精機(株)社製ヘイズメーターで測定)と良好で、30°光拡散率は表面の凹凸により5.6%と向上し、非常に優れた光透過性と光拡散性を示した。
[比較例1]
実施例1の光拡散層形成液を下記の様に変更した他は、全て実施例1と同様に行い、転写シートを得た。このとき光拡散層の光拡散剤と電離放射線硬化型組成物の屈折率の差は0.02であり、実質的には殆ど差がないといえる。
<光拡散層形成液>
アロニックスM1960(多官能アクリレート:東亜合成(株)製の商品名) 14部
アロニックスM5400(単官能アクリレート:東亜合成(株)製の商品名) 14部
サイクロマ−P200(高粘度アクリル樹脂:ダイセルUCB(株)製の商品名) 6部
ルシリンTPO(重合開始剤:BASFジャパン社製の商品名) 1部
MX180(アクリルビーズ:綜研化学(株)製の商品名) 8部
酢酸エチル(希釈溶剤) 57部
得られた転写シートを用い、実施例1と同様にして、アクリル板に上に光拡散層を形成させた。この場合、アクリル板と光拡散層との密着性は十分であったが、光学特性を測定したところ、全光線透過率が92%であったが、ヘイズは7%、30°光拡散率は0.003%と非常に低く、光拡散性が不十分であった。
[比較例2]
厚さ50μmのPETフィルムの片面に実施例1と同じ光拡散層形成液をロールコーターで塗布し、100℃1分乾燥させ、厚さ20μmの光拡散層を形成させた。次いで、高圧水銀灯を用いて波長365nmの積算露光量が500mj/cmになるように露光し光拡散シートを得た。アクリル板にアクリル系接着剤を塗布し、該光拡散シートをラミネーターで貼合し、アクリル板上に光拡散シートを設置した。このアクリル板の光学特性を調べたところ、ヘイズは90%、30°光拡散率は2.6%と良好であったが、全光線透過率は93%で実施例1に比べて3ポイント低下した。これは上記50μmPETフィルムと接着剤層による影響と考えられる。また、光拡散シートのアクリル板への貼合については接着剤塗布工程が入るため作業性が悪く、さらに、光拡散シートの総厚は接着剤層を含めると80μmと厚くなってしまった。
以上の実施例及び比較例におけるデータを纏めて下記表1に示した。
Figure 2005121811
本発明の光拡散層転写シートの一実施形態を示す断面図である。 一実施形態の転写シートを用いて光拡散層を形成する工程を示す断面図である。
符号の説明
1 支持体
2 光拡散層
3 保護フィルム
10 転写シート
20 被着体

Claims (4)

  1. 支持体上に、直接若しくは離型層を介して、入射光に対する屈折率の異なる電離放射線硬化型樹脂組成物と光拡散剤とを含む粘着性を有する未硬化の光拡散層を設けてなることを特徴とする光拡散層転写シート。
  2. 前記離型層は、前記光拡散層と接する側の表面がマット化されていることを特徴とする請求項1記載の光拡散層転写シート。
  3. 請求項1又は2記載の光拡散層転写シートの光拡散層を被着体に加圧、加熱条件下で貼り合わせ、活性光線にて露光処理を行い光拡散層を硬化させた後、支持体もしくは離型層を有する支持体を剥ぎ取ることにより、被着体表面に光拡散層を形成することを特徴とする光拡散層の形成方法。
  4. 請求項1記載の光拡散層転写シートの光拡散層を被着体に加圧、加熱条件下で貼り合わせ、支持体若しくは離型層を有する支持体を剥ぎ取ることにより未硬化の光拡散層を被着体上に形成後、その光拡散層上に樹脂フィルムを加熱、加圧条件下で貼り合わせ、活性光線にて露光処理を行い光拡散層を硬化させることにより、被着体と樹脂フィルムとの間に光拡散層を形成することを特徴とする光拡散層の形成方法。
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