JP2005114748A - 帯電部材、これを用いたプロセスカートリッジ及び電子写真装置 - Google Patents

帯電部材、これを用いたプロセスカートリッジ及び電子写真装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 高温高湿環境に放置した後においても、高品位な画像を与える帯電部剤を提供する。
【解決手段】 導電性支持体と、該導電性支持体の周囲を被覆している被覆層と、を有している帯電部材であって、該帯電部材の最外表面を構成している導電性の表面層が、下記(i)及び(ii)から選ばれる少なくとも一方を含んでいることを特徴とする帯電部材、
(i)導電性微粒子及び下記式(1)で示される化合物;
(ii)下記式(1)で示される化合物で表面を処理された導電性微粒子及び下記式(1)で示される化合物で表面を処理された絶縁性微粒子:
Ra−Si−X4−a・・・(1)
(上記式(1)中、aは1〜3の整数、Rは分岐鎖を有するアルキル基、Xは加水分解可能な基を示す)。
【選択図】 図1

Description

本発明は、導電性支持体上に1層以上の被覆層を有する帯電部材、それを用いたプロセスカートリッジ及び電子写真装置に関する。
近年、コンピューターやその周辺機器の普及に伴い、それらの出力装置としての電子写真装置の使用は全世界にわたっており、それらが使用されている環境も、極めて多岐にわたっている。従って、電子写真装置やそれに用いられるプロセスカートリッジは、それらが使用される多様な環境下であっても等しく優れた性能を発揮することが求められている。そして電子写真装置やプロセスカートリッジの環境特性を改善する手段の1つとして、帯電部材の環境依存性の改善が有効である。例えば、高温高湿環境下において生じることがある帯電ローラの抵抗値の変動に対して、支持体上の被覆層中に、疎水化度が20%以上、平均一次粒径が0.5μm以下、比表面積が20m2/g以上の、カップリング剤やオイルなどで表面処理した導電性微粒子を含有させた帯電ローラが有効であることが開示されている(特許文献1参照)。また、低湿環境下における抵抗変化の小さい帯電ローラとして、支持体の周囲に、表面処理された導電剤を含み、表面が1.0以下の摩擦係数を有する被覆層を有する帯電ローラ開示されている(特許文献2参照)。
しかしながら、本発明者らの検討によれば、包装によって密閉された状態で高温高湿(例えば40℃、95%RH)の環境に放置されたプロセスカートリッジを電子写真装置本体に装着して画像形成を行ったところ、帯電部材表面の抵抗値が部分的に低下し、それによって電子写真画像に画像ムラが生じる場合があることが分った。そしてこの現象は、帯電部材に直流電圧のみを印加して帯電を行なう方式を採用した電子写真装置において特に顕著であった。
特開2003−107825号公報 特開2001−166563号公報
本発明は、このような事情に鑑みなされたものであり、
本発明は、多種多様な環境、特に、高温高湿環境下でも帯電特性が極めて変化し難い帯電部材を提供することを目的とする。特には、また、本発明は、高品位な画像をより一層安定的に提供することのできる電子写真装置、及びプロセスカートリッジを提供することを他の目的とする。
本発明の一態様によれば、導電性支持体と、該導電性支持体の周囲を被覆している被覆層と、を有している帯電部材であって、該帯電部材の最外表面を構成している導電性の表面層が、下記(i)及び(ii)から選ばれる少なくとも一方を含んでいることを特徴とする帯電部材が提供される、
(i)導電性微粒子及び下記式(1)で示される化合物;
(ii)下記式(1)で示される化合物で表面を処理された導電性微粒子及び下記式(1)で示される化合物で表面を処理された絶縁性微粒子:
Ra−Si−X4−a・・・(1)
(上記式(1)中、aは1〜3の整数、Rは、分岐鎖を有するアルキル基、Xは加水分解可能な基を示す)。
また本発明の他の態様によれば、被帯電体である電子写真感光体と、
該電子写真感光体を帯電するための、上記帯電部材を有する帯電手段と、を一体に支持し、電子写真装置本体に着脱自在であることを特徴とするプロセスカートリッジが提供される。
また本発明の更に他の態様によれば、被帯電体である電子写真感光体と、該電子写真感光体を帯電するための、上記帯電部材を有する帯電手段と、露光手段と、現像手段と、転写手段と、を有することを特徴とする電子写真装置が提供される。
本発明によれば、プロセスカートリッジを密閉状態で高温高湿で保管後に電子写真装置の本体に装着して電子写真画像を形成した場合にも、帯電部材由来の画像ムラが極めて有効に抑制される、という効果を奏するものである。或いは、帯電部材が経てきた環境の履歴が、画像品位に与える影響を極めて軽微に抑えることができる、とも言うことができる。
また、帯電部材由来の画像ムラが生じ易い、帯電部材に対して直流電圧のみを印加する方式の電子写真装置であっても、本発明に係る帯電部材を採用することで、帯電部材由来の画像ムラの発生が極めて有効に抑えられる。
以下、本発明についてより詳細に説明する。
本発明に係る帯電部材の一態様は、図1に示す様に、導電性支持体2aと、該導電性基体の周囲を被覆している被覆層としての弾性層2bと表面層2dとを有している。そして当該帯電部材の最外表面を構成している表面層2dが、下記(i)及び(ii)から選ばれる少なくとも一方を含んでいる、
(i)導電性微粒子及び下記式(1)で示される化合物;
(ii)下記式(1)で示される化合物で表面を処理された導電性微粒子及び下記式(1)で示される化合物で表面を処理された絶縁性微粒子:
Ra−Si−X4−a・・・(1)
(上記式(1)中、aは1〜3の整数、Rは、分岐鎖を有するアルキル基、Xは加水分解可能な基を示す)。
a:表面層
a−1:上記式(1)で示される化合物;
上記式(1)で示される化合物を表面層中に含有させること、或いは上記式(1)で示される化合物で表面処理された導電性微粒子と上記式(1)で示される化合物で表面処理された絶縁性微粒子とを表面層中に含有させること、によって、帯電部材の表面抵抗の環境による変化を従来にも増して抑制できることの理由は明らかでない。しかし、高温高湿環境に放置後の表面抵抗の部分的低下が抑えられていることは、表面層中の導電性微粒子間の間接的或いは直接的な導通が、嵩高い分岐鎖状のアルキル基の存在によって極めて有効に抑えられているものと推測される。
上記式(1)の化合物中、Rは、炭素数4以上10以下の分岐したアルキル基であることが好ましく、また、R中、最も長い炭素鎖であっても、炭素数5以下であることが好ましい。Rをこのような構造とすることで、高温高湿下で保存された場合にも抵抗ムラの発生をより有効に抑制でき、その結果としてムラが極めて有効に抑えられた電子写真画像を得ることができる。尚、aが2若しくは3の場合、アルキル基は互いに同じであっても異なっていてもよい。
下記表1に、Rの具体例を示す。
上記(1)式中、Xは加水分解可能な基を表す。ここで、前記式(1)の化合物が表面層に含まれている前記(i)の構成においては、Xとしては炭素数1〜3のアルコキシ基(メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基)とすることが好ましい。また、前記式(1)の化合物で表面処理した導電性微粒子及び前記式(1)で示される化合物で表面処理された絶縁性微粒子が表面層に含まれる前記(ii)の構成においては、Xは、Ra−Si−を微粒子表面に結合させるための官能基となるため、加水分解可能な基であれば特に限定されることはなく、例えば、アルコキシ基(例えば前記と同様の炭素数1〜3のアルコキシ基等)やハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、シュウ素原子など)等が挙げられる。前記式(1)の化合物のXはメトキシ基及びエトキシ基に代表されるアルコキシ基、クロル基等が挙げられるが、加水分解可能な基をもつ化合物であれば使用することができる。この中でも、特にアルコキシ基が好ましい。アルコキシ基は反応性が高く、微粒子をカップリング処理する際には、より効率的に処理を行うことができるからである。
上記式(1)に係る化合物の具体例を以下に示す。
前記式(1)の化合物を表面層が含む前記(i)の構成においては、前記式(1)の化合物は、表面層の全質量に対して1〜30質量%、好ましくは5〜20質量%とすることが好ましい。前記式(1)の化合物を表面層に上記の範囲で含ませた場合、帯電部材に起因する画像ムラを極めて有効に抑制でき、また、被帯電体への前記式(1)の化合物の被帯電体への移行も殆ど観察されない。
・導電性微粒子
本発明に係る表面層が含有する導電性微粒子は、1×1010Ω・cm未満の体積抵抗率を有することが好ましい。
具体的には、導電性微粒子としては、金属酸化物系導電性微粒子、金属系導電性微粒子、カーボンブラック、カーボン系導電性微粒子等を挙げることができ、一種類または、二種以上組み合わせて用いることができる。
金属酸化物系導電性微粒子としては、酸化亜鉛、酸化錫、酸化インジウム、酸化チタン(二酸化チタン、一酸化チタン等)、酸化鉄等、が挙げられる。前記金属酸化物系微粒子はそれのみで十分な導電性を示すものもあるがそうでないものも存在する。微粒子の導電性を十分なものとするため、即ち、微粒子の体積抵抗率を1×1010Ω・cm未満にするため、これらの微粒子に、ドーパントを添加しても良い。一般的に金属酸化物微粒子は格子欠陥の存在により余剰電子が生成し、導電性を示すと考えられ、ドーパント添加によって格子欠陥の形成が促進され、十分な導電性を得ることができるのである。例えば、酸化亜鉛のドーパントとしてはアルミニウム、酸化錫のドーパントとしてはアンチモン、酸化インジウムのドーパントとしては錫などが使用される。また、酸化チタンの導電性を得る場合は、酸化チタンに導電性酸化錫を被覆したものなども挙げることができる。
金属系導電性微粒子としては、銀、銅、ニッケル、亜鉛等の微粒子が挙げられる。
カーボンブラックとしては、アセチレンブラック、ファーネスブラック、チャンネルブラック等が挙げられる。
カーボン系導電性微粒子としては、グラファイト、カーボンファイバー、活性炭、木炭等を挙げることができる。
導電性微粒子としては、この中でも、特に、金属酸化物系導電性微粒子を用いることが好ましい。前記微粒子は、樹脂などの結着材料に対する分散性が良いという利点があるとともに、所望の抵抗に調整しやすいという利点がある。その中でも特に、酸化錫または酸化チタンを使用することがより好ましい。
また、前記の導電性微粒子の平均粒径は、0.001μm〜2μm、より好ましくは、0.005〜0.5μmである。この範囲内の導電性微粒子を用いることによって、所望の抵抗値を有し、且つ抵抗ムラの少ない被覆層を容易に得ることができる。尚、平均粒径の測定方法は、後に記載する。
・表面処理微粒子
前記(ii)の構成に係る、表面層中の、前記式(1)で示される化合物で表面処理された導電性微粒子について説明する。先ず、表面処理されるべき導電性微粒子としては、上記のものが挙げられる。表面層に、前記式(1)で示される化合物で表面処理する場合には、表面処理される微粒子の質量に対し5〜30質量%の前記式(1)の化合物を用いて行うことが好ましい。つまり、微粒子100gに対して、前記式(1)の化合物を5〜30g用いて表面処理することを意味し、これによって、導電性微粒子を効率的に表面処理することができる。
導電性微粒子の表面処理方法としては、微粒子と前記式(1)の化合物とを適当な溶剤中で混合、分散し、前記式(1)で示されるカップリング処理剤を微粒子表面に付着させる。分散の手段としては、ボールミルやサンドミル等の通常の分散手段を用いることができる。次に、この分散溶液から溶剤を除去し、微粒子表面に式(1)の化合物を固着させればよい。また、必要に応じてこの後更に熱処理を行ってもよい。また、処理液中には反応促進のための触媒を添加することができる。更に、必要に応じて表面処理後の微粒子に更に粉砕処理を施してもよい。
・絶縁性微粒子
前記(ii)の構成に係る表面層中の、前記式(1)で示される化合物で表面処理された絶縁性微粒子について説明する。ここで絶縁性微粒子としては、1×1010Ω・cm以上の体積抵抗率を有するものが好ましい。導電性微粒子と絶縁性微粒子とを混在させることにより、該表面層の導電性のより一層の安定化を図ることができる。そして、絶縁性の微粒子もまた、前記式(1)の化合物で表面処理することで、帯電部材の環境安定性をより一層の向上させることができる。その結果として、ムラのない電子写真画像のより安定的な供給が可能となる。絶縁性微粒子の前記式(1)の化合物での表面処理方法、表面処理量は、前記導電性微粒子の表面処理と同様とすればよい。尚、導電性微粒子と絶縁性微粒子との各々の表面処理カップリング剤は、互いに同一であってもよく、或いは異なっていてもよい。
絶縁性の微粒子の具体例としては、例えば、シリカ、アルミナ、酸化チタン(二酸化チタン、一酸化チタン等)、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム等の金属酸化物系絶縁性微粒子、硫酸バリウム、チタン酸バリウム、二硫化モリブデン、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ドロマイト、タルク、カオリンクレー、マイカ、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、ゼオライト、ウオラストナイト、けいそう土、ガラスビーズ、ベントナイト、モンモリロナイト、アスベスト、中空ガラス球、黒鉛、もみ殻、有機金属化合物、有機金属塩等の微粒子を挙げることができる。また、公知の樹脂、例えば、ポリアミド樹脂、シリコーン樹脂、フッ素樹脂、(メタ)アクリル樹脂、スチレン樹脂、フェノール樹脂、ポリエステル樹脂、樹脂、ウレタン樹脂、オレフィン樹脂、エポキシ樹脂、及び、これらの共重合体、変性物、誘導体などの微粒子も使用することができる。
この中でも、特に、樹脂などの結着材料に対する分散性の観点から、金属酸化物系絶縁性微粒子または樹脂微粒子を用いることが好ましい。金属酸化物微粒子の中は、特に、酸化チタンを用いることがより好ましい。二酸化チタンは、誘電率が大きく、帯電部材に必要な静電容量を制御しやすいといった特徴がある。
また、導電性微粒子と絶縁性微粒子を併用する場合には、微粒子を金属酸化物系微粒子で統一する、または、添加する絶縁性微粒子を結着樹脂と類似した化学結合部分をもつ樹脂微粒子にする等、材料的に類似したものを添加することが分散性制御を行う上でより好ましいといえる。更に、絶縁性微粒子の平均粒径は、導電性微粒子と同様の理由により、0.001μm〜2μm、特には0.005〜0.5μmが好ましい。
・バインダー
表面層のバインダーとしては、樹脂及びエラストマーならばどのようなものを用いてもよい。樹脂としては、フッ素樹脂、ポリアミド樹脂、アクリル樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコーン樹脂、ブチラール樹脂、スチレン−エチレン・ブチレン−オレフィン共重合体(SEBC)、オレフィン−エチレン・ブチレン−オレフィン共重合体(CEBC)等が挙げられる。また、エラストマーとしては、合成ゴム及び熱可塑性エラストマーが挙げられ、例えば、合成ゴムとしては、天然ゴム(加硫処理等)、EPDM、SBR、シリコーンゴム、ウレタンゴム、IR、BR、NBR、CR等が挙げられる。熱可塑性エラストマーとしては、ポリオレフィン系熱可塑性エラストマー、ウレタン系熱可塑性エラストマー、ポリスチレン系熱可塑性エラストマー、フッ素ゴム系熱可塑性エラストマー、ポリエステル系熱可塑性エラストマー、ポリアミド系熱可塑性エラストマー、ポリブタジエン系熱可塑性エラストマー、エチレン酢酸ビニル系熱可塑性エラストマー、ポリ塩化ビニル系熱可塑性エラストマー及び塩素化ポリエチレン系熱可塑性エラストマー等を挙げることができる。これらの材料は、単独または二種類以上を混合してもよく、共重合体であってもよい。表面層2dは、帯電部材の最表面を構成し、被帯電体である感光体と接触するため、感光体を汚染してしまう材料では好ましくない。また、表面離型性のよいものが好ましいといえる。従って、表面層材料としては、樹脂を用いるのが好ましいといえる。
ところで、表面層は離型性物質を含有してもよい。離型性物質を含有すれば表面層の摩擦係数を小さくすることが可能になるので、帯電部材表面の汚れ付着を低減でき耐久性が向上するとともに、感光体と帯電部材間での相対移動が滑らかになるのでスティックスリップのような不規則な移動状態の出現を減らし、その結果変音の発生や帯電部材表面の不規則な磨耗等の回転ムラに起因するであろうと思われる種々の現象を改善することができる。さらには離型性物質が液体の場合には帯電部材表面層を形成するときに平滑剤(レベリング剤)としても作用するため、表面層をなめらか平滑に形成することが可能になる。離型性物質には種々のものがあり分類の仕方もいろいろあるが、機能面から考えると、低表面エネルギーを利用するものと摺動性を利用するものが多い。また、その性状も液体であったり,固体であったりする。例えば固体で摺動性をもつものは一般に固体潤滑剤として知られており、例えば固体潤滑ハンドブック(発行所;株式会社幸書房、昭和57年3月15日発行の二版)に記載の物質、具体的には、黒鉛、フッ化黒鉛、二硫化モリブデン、二硫化タングステン、窒化ホウ素及び一酸化鉛等の金属酸化物を使用することができる。
また、珪素やフッ素を分子内に含む化合物がオイル状、あるいは固体状(離型性樹脂あるいは粉末、ポリマーの一部に離形性を有する部位を導入したもの)で使用される。さらには、ワックスや高級脂肪酸(その塩やエステル、その他誘導体を含む)も挙げることができる。
本実施の形態において用いられる弾性層2bは、被帯電体としての感光体1に対する給電や、帯電部材の感光体に対する良好な均一密着性を確保するために、適当な導電性と弾性とを有するものである。そして、帯電部材の最外表面をなす、表面層の接触角は100°以上であることが好ましい。これにより、画像ムラの更なる抑制が可能である。なお、接触角は、協和界面科学(株)製接触角計CA-Xを用いて、純水を帯電部材表面に滴下して測定する。
・弾性層
本発明に係る帯電部材に用いられる弾性層2bの材料としては、合成ゴム及び熱可塑性エラストマーのようなエラストマーならばどのようなものを用いてもよい。エラストマーについては、表面層に記載したものと同様のエラストマーを用いることができる。
また、これらの弾性材料を発泡成形した発泡体を弾性材料として用いてもよい。好ましくは、帯電部材と感光体とのニップを確保するため、弾性層材料には、合成ゴム材料を用いるのがよいといえる。
弾性層2bの導電性は、上記の弾性材料中にカーボンブラック、導電性金属酸化物、アルカリ金属塩及びアンモニウム塩等の導電剤を適宜添加することにより、108Ω・cm未満に調整されることが好ましい。弾性層2bの導電性が108Ω・cm以上であると、帯電部材の帯電能力が低くなり、被帯電体を均一に帯電する、帯電均一性を満足することができなくなってしまう。この場合には、帯電部材周期長手ムラとなって画像不良が発生してしまうことが多い。また、弾性層2bの弾性や硬度は、軟化油、可塑剤等の添加及び上記弾性材料を発泡させることにより調整される。
弾性層表面状態の制御方法としては、前述した機械的研磨を用いることが好ましい。より好ましくは、砥石により研磨する方法が好ましいといえる。一般的に、ローラ形状の弾性体を研磨する方法は、トラバース方式という研磨方法がとられている。この方式は短い砥石をローラに準じて移動させることにより、ローラを研磨するものである。それに対して、幅広研磨方式という研磨方法も存在する。この方式は、文字通り幅の広い砥石、即ち、ローラ長さと同程度の幅の砥石を用い、それを一度押し当てることにより、僅かな時間でローラ研磨ができるという方式である。
一度に研磨可能であるので、砥石の形状を制御すれば、容易に、所望の表面粗さの弾性層を作成することができる。作業の効率化等を考慮すると、幅広研磨方式がより好ましいといえる。
また、幅広研磨方式では、研磨面をより平滑にすることを目的として、オシュレーション研磨処理を施すことが好ましい。これは、研磨仕上げ時に砥石を往復運動させるというものである。振動の幅は、特に指定するものではないが、数ミリ程度で、毎分50〜60回が好ましい。
・導電性支持体
本実施の形態において用いられる導電性支持体2aは、鉄、銅、ステンレススチール、アルミニウム、ニッケルなどの金属材料を用いることができる。更に、これらの金属表面に耐傷性付与を目的としてメッキ処理を施しても構わないが、導電性を損なわないことが必要である。
・帯電部材としての他の態様について;
本発明に係る帯電部材の他の態様を、図2〜4に示す。図2では、被覆層が弾性層2bと表面層2dとその間の抵抗層2cとからなる三層構造を有している。図3では、抵抗層2cと表面層2dとの間に第2の抵抗層2eを設けた四層構造の被覆層を有している。更に抵抗層を設けて、導電性基体2aの上に四層以上を形成した構造であってもよい。また、図4に示すように表面層2dのみを導電性基体2a上に設けた一層構造であってもよい。更には、本発明に係る帯電部材はローラ形状に限られることはなく、図5〜6に示した様にシート状或いは板状のものであってもよく、また図7〜8に示した様にベルト状、或いはフィルム状等の様々な形状をとることが可能であり、それぞれに対して、前述した層構成をとることが可能である。
また、ローラ形状である帯電ローラ2は、帯電ローラ2と感光体1の均一密着性を確保するために、弾性層2bの研磨によって中央部を一番太く、両端部にいくほど細くなる形状、いわゆるクラウン形状に形成することが好ましい。一般に使用されている帯電ローラは、導電性支持体2aの両端部に所定の押圧力が与えられて感光体1と当接するので、中央部の押圧力が小さく、両端部ほど大きくなっているために、帯電ローラの真直度が十分であれば問題ないが、十分でない場合には中央部と両端部に対応する画像に濃度ムラが生じてしまう場合がある。上記クラウン形状はこれを防止するために形成される。
・抵抗層
本実施の形態の帯電部材には、弾性層中に含有される軟化油や可塑剤等の帯電部材表面へのブリードアウトを防止する目的で、弾性層2bに接した位置に抵抗層2cを設けることができる。上記抵抗層2cを構成する材料は、弾性層2bに用いられる材料と同様のものを用いることができる。また、上記抵抗層2cは、導電性または半導電性を有していることが好ましい。導電性材料は表面層2d用に挙げられた各種導電性微粒子を用いることができる。この場合、所望の体積抵抗率を得るためには、前記各種導電性微粒子を二種以上併用してもよい。
表面層2dの体積抵抗率は、弾性層の体積抵抗率より大きく、1016Ω・cm以下に調整されることが好ましい。表面層2dの体積抵抗率が弾性層のものよりも小さいと被帯電体表面のピンホール及び傷等によるリークを防止することができなくなり、1016Ω・cmよりも大きいと帯電ローラの帯電能力が低くなり、帯電均一性を満足することができなくなってしまう。
抵抗層2cの体積抵抗率は、表面層2dの体積抵抗率以下、弾性層2bの体積抵抗率以上に調整されることが帯電均一性の観点から好ましい。
なお、前記弾性層2b、表面層2d及び抵抗層2cには、前述した各種材料の他にも他の機能を有する材料を適宜用いることができる。このような他の材料としては、例えば弾性層2bでは、2−メルカプトベンズイミダゾール等の老化防止剤、ステアリン酸及びステアリン酸亜鉛に代表される滑剤等を例示することができる。
また、前記弾性層、表面層及び抵抗層には、表面処理を施してもよい。表面処理としては、UV及び電子線を用いた表面加工処理、化合物等を表面に付着及び含浸させる表面改質処理等の方法を挙げることができる。
・体積抵抗率の測定方法
また、前記弾性層2b、表面層2d及び抵抗層2cの導電性(体積抵抗率)の測定は、例えば抵抗測定装置(三菱化学(株)製絶縁抵抗計Hiresta-UP)を用いて行う。より詳しくは、前記弾性層2bにおいては、弾性層材料自体を2mm厚に膜成形し、温度23℃、湿度50%の環境で250Vの電圧を30秒間印加して導電性の測定を行う。表面層2d及び抵抗層2cにおいては、各々の層を形成したものと同一の結着樹脂を塗料化し、そのクリア塗料をアルミシート上にコーティングし、上記の条件でそれぞれの層の導電性を測定する。
・各層の形成方法
また、前記弾性層2b、表面層2d及び抵抗層2cの作製は、各層を好適な層厚に形成するのに適当な方法であれば特に限定されず、樹脂化合物の層形成において公知の方法を用いて作製することができる。これらの層の作製は、例えば、予め所定厚に形成されたシート状またはチューブ状の層を接着または被覆することによって行ってもよいし、静電スプレーやディッピング塗工等、従来知られている工法によって、またはそれに準じて行ってもよい。また、押出し成形によって大まかに層形成した後に研磨等によって形状を整える方法であってもよいし、型内で所定の形状に材料を硬化、成形する方法であってもよい。
静電スプレーやディッピング塗工法を用いる場合には、各種溶剤を使用することが多い。用いる溶剤としては、特に制限はないが、用いる高分子化合物が溶解しやすい溶剤を用いることが必要である。具体的には、メタノール、エタノール、イソプロパノール等のアルコール類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等のアミド類、ジメチルスルホキシド等のスルホキシド類、テトラヒドロフラン、ジオキサン、エチレングリコールモノメチルエーテル等のエーテル類、酢酸メチル、酢酸エチル等のエステル類、クロロホルム、塩化エチレン、ジクロルエチレン、四塩化炭素、トリクロロエチレン等の脂肪族ハロゲン化炭化水素あるいはベンゼン、トルエン、キシレン、リグロイン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン等の芳香族化合物が用いられる。
・各層膜厚
また、前記弾性層2b、表面層2d及び抵抗層2cの層厚は、それぞれの層の機能の発現を損なわない範囲であれば特に限定されないが、弾性層であれば0.2mm以上であることが好ましい。この範囲内とすることで、弾性層に適度な弾性を保持させることができ、また被帯電体との当接も、帯電均一性を満足させる上で十分なものとすることができる。
また、表面層及び抵抗層であればその層厚は1μm〜1000μm、好ましくは5〜30μmとすることによって、層厚のムラが発生し難く、また弾性層の凹凸がそのまま帯電部材表面に表れてしまうことを避けられる。また、弾性層に適度な弾性を保持させることもでき、被帯電体との当接を適正なものとでき、帯電均一性を十分に満足させることができる。
本発明における、前記弾性層2b、表面層2d及び抵抗層2cの層厚は、層断面を光学顕微鏡または電子顕微鏡により観察し、その層厚を実測することにより求める。具体的には、ローラをカッターナイフ等により切断し、その切断部分を光学あるいは電子顕微鏡により観察し、それぞれの層厚を測定する。
・微粒子径の測定方法
本発明に用いる微粒子の粒子径の測定は、島津製作所製レーザ回折式粒度分布測定装置SALD-7000を用いて行う。まず、蒸留水に少量の界面活性剤0.2質量%を添加した溶液を用意する。界面活性剤は特に限定するものでなく、市販のものならどのようなものでも用いることができる。この溶液を硝子瓶に入れて、少量の微粒子を投入し、5分程度超音波をかけて分散させる。この溶液を測定セルに投入し、測定を行う。これにより、微粒子の粒度分布を測定することができる。測定可能な粒子径の範囲は0.015〜500μmである。また、本発明における微粒子の平均粒子径は、前記装置によって測定した体積平均粒子径をもって、本発明の平均粒子径とする。
・微粒子の体積抵抗率の測定方法
更に、本発明に用いる微粒子の体積抵抗率は、Loresta-GPまたはHiresta-UPにMCP-PD41(全て三菱化学(株)製)を接続して測定した値をもって微粒子の体積抵抗率とした。サンプル量は微粒子の密度等によって適宜調節するのが好ましい。例えば、酸化錫においては1.5g、カーボンブラックにおいては0.5gとし、印加圧力は一定の10.1Mpa(102kgf/cm2)とした。印加電圧は、Loresta-GPにより測定する際には10Vに固定し、Hiresta-UPにより測定する際には、印加電圧により測定する抵抗領域が異なるため、測定する抵抗値にあわせて適時印加電圧を変化させた。
続いて、本発明のプロセスカートリッジ及び電子写真装置の概略構成について説明する。
・電子写真装置
図9は、本発明の電子写真装置の概略構成の一例を示す図である。
本方式は、複数の感光体上に、各色の現像器により各色のトナー像をそれぞれ形成し、各感光体から、一旦、中間転写体上に順次各色のトナー画像を重ね転写し、その後、中間転写体上の多色トナー像を記録媒体(転写材)に一括転写する方式の電子写真装置である。
前述した様に、電子写真装置のカラー化は急速に進行し、オフィスはもちろんのこと個人レベルでもコンピューターからカラー画像やグラフィック画像を出力する機会が増大している。これに対応する電子写真方式としては、例えば特開2001−201912号公報に示されている様な、種々の方式を挙げることができる。
この中でも、近年の市場ニーズとも相俟って進む高速化という観点からは、インライン方式が優位であり、また、厚紙やグロス紙等の様々な転写材に対応できるという観点からは中間転写体方式が優位であるといえるが、これに限られるものではない。
図9に示すように、各色のトナーを内包する現像器等の現像手段4a〜4dにそれぞれ対向配設された感光ドラム1a〜1dが中間転写ベルト6の移動方向に並設されている。各現像手段により各感光ドラム上に形成された各色トナー画像は転写ローラ8a〜8dにより中間転写体に静電的に順次重ねて転写され、イエロー、マゼンタ、シアンにブラックを加えた4色のトナーによるフルカラートナー画像が形成される。
また、各感光体ドラム上に各色トナー像を形成するための、帯電手段2a’〜2d’、露光手段3a〜3d、現像手段4a〜4dが、各感光体ドラム1a〜1dの周りに配設されている。
さらに、中間転写ベルトにトナー像を転写した後、各感光ドラム上に残留するトナーを摺擦して回収するクリーニングブレードを有するクリーニング装置5a〜5dが配設されている。
次に、画像形成動作について説明する。各帯電手段2a’〜2d’である帯電ローラにより均一に帯電された感光体ドラム1a〜1d表面に、パーソナルコンピュータ等のホストからの画像データに応じて変調されたレーザビームが露光手段3a〜3dより照射され、各色に対して所望の静電潜像が得られる。この潜像はこれと対向して配設されている各色のトナーを内包した現像器である現像手段4a〜4dにより、現像位置で反転現像されトナー像として可視化される。このトナー像は、各転写位置で中間転写ベルト6に順次転写され、不図示の給紙手段により所定のタイミングで給紙され、搬送手段により搬送されてくる転写材Pに一括して転写される。この転写材P上のカラートナー画像は不図示の定着装置によって加熱溶融され、転写媒体上に永久定着され所望のカラープリント画像が得られる。
ここで、従来より、感光ドラムから中間転写ベルトへのトナー像の転写効率を向上させるために、各転写位置における、感光ドラムの周速と中間転写ベルトの周速とに速度差を持たせる方式が提案されている。これによれば、各色トナー像の転写効率は向上し、2色以上のトナー像を重ねて転写する場合には非常に有効な方法となる。特に、4色フルカラーモードでは、各感光ドラムと中間転写ベルトとの間に速度差をつけることで、各感光ドラムから中間転写ベルトに転写されたトナー像が中抜けしてしまう、所謂、中抜け現象を防止して転写効率を向上させて、色味変動のない良好な画像を得ることができる。
更に詳細に説明すると、電子写真感光体1は、図中の矢印が示す時計回りに所定の周速度(プロセススピード)で回転駆動する。プロセススピードは可変である。電子写真感光体1には、例えば、導電性を有する円筒状の支持体と該支持体上に無機感光材料または有機感光材料を含有する感光層とを有する公知の電子写真感光体などを採用すればよい。
また、電子写真感光体1は、電子写真感光体表面を所定の極性、電位に帯電させるための電荷注入層をさらに有していてもよい。
帯電部材2’は図9では、帯電ローラを示している。帯電ローラ2’は、電子写真感光体1に所定の押圧力で接触させてあり、本装置では電子写真感光体1の回転に対して順方向に回転駆動する。この帯電ローラ2’に対して帯電バイアス印加電源から、所定の直流電圧(本例では−1050V)のみが印加されることで、電子写真感光体1の表面が所定の極性電位(本例では暗部電位−450V)に一様に帯電処理される。
露光手段3には公知の手段を利用することができ、例えば、レーザービームスキャナーなどが挙げられる。電子写真感光体1の帯電処理面に該露光手段3により目的の画像情報に対応した像露光がなされることにより、電子写真感光体帯電面の露光明部の電位(本例では明部電位−100V)が選択的に低下(減衰)して電子写真感光体1に静電潜像が形成される。
現像手段4としては公知の手段を利用することができ、例えば、本例の現像手段4は、トナーを収容する現像容器の開口部に配設されてトナーを担持搬送するトナー担持体と、収容されているトナーを撹拌する撹拌部と、トナー担持体のトナーの担持量(トナー層厚)を規制するトナー規制部材とを有する構成とされている。現像手段4は、電子写真感光体1表面の静電潜像の露光明部に、電子写真感光体1の帯電極性と同極性に帯電(本例では現像バイアス−350V)しているトナー(ネガトナー)を選択的に付着させて静電潜像をトナー像として可視化する。現像方式としては、特に制限はなく、既存の方法を用いることができる。既存の方法としては、例えば、ジャンピング現像方式、接触現像方式、磁気ブラシ方式などが挙げられるが、特にフルカラー画像を出力するフルカラー電子写真装置には、トナーの飛散性改善などの目的より、接触現像方式が好ましい。接触現像方式に用いられるトナー担持体としては、接触安定性の確保という面から、ゴムなどの弾性を有する化合物を用いることが好ましい。例えば、金属などの支持体上に導電性を付与した弾性層を設ける現像ローラなどが挙げられる。この弾性層は、弾性材料を発泡成形した発泡体を弾性材料として用いてもよい。また、さらにこの上に層を設けたり、表面処理を施したりしてもよい。表面処理としては、紫外線や電子線を用いた表面加工処理、化合物などを表面に付着及び含浸させる表面改質処理などが挙げられる。
6は中間転写ベルトである。中間転写ベルトは公知の手段を利用することができ、例えば、樹脂及びエラストマー材料に導電性微粒子等を含有させ中抵抗に調製された導電性ベルトなどを例示することができる。7は駆動ローラ、9は従動ローラである。
8は転写手段としての転写ローラである。転写ローラ8は公知の手段を利用することができ、例えば、金属などの支持体上に中抵抗に調製された弾性樹脂層を被覆してなる転写ローラなどを例示することができる。転写8は、中間転写ベルトを介して、電子写真感光体1に所定の押圧力で接触させて転写ニップ部を形成させてあり、電子写真感光体1の回転と順方向に電子写真感光体1の回転周速度とほぼ同じ周速度で回転する。また、転写バイアス印加電源からトナーの帯電特性とは逆極性の転写電圧が印加される。
転写残余トナーなどの電子写真感光体1上の残留物は、ブレード型などのクリーニング手段5により、電子写真感光体上より回収される。その後、再び帯電ローラ2’による帯電を受け、繰り返し画像形成を行うのである。
なお、本例の電子写真装置は、電子写真感光体1と帯電ローラ2’を、樹脂成形体などの支持部材によって一体的に支持し、この一体的な構成のまま電子写真装置本体に着脱自在に構成されたプロセスカートリッジ(不図示)を有する装置であってもよい。電子写真感光体1や帯電ローラ2’だけでなく、さらに、現像手段4やクリーニング手段も併せて一体的に支持したプロセスカートリッジとしてもよい。
以下、実施例により本発明をより一層詳細に説明する。
(参考例1)
次のようにして帯電部材を作製した。
I;弾性層の形成
・エピクロルヒドリンゴム三元共重合体(エピクロルヒドリン:エチレンオキサイド:
アリルグリシジルエーテル=40mol%:56mol%:4mol%):
100質量部
・軽質炭酸カルシウム: 45質量部
・脂肪族ポリエステル系可塑剤: 10質量部
・ステアリン酸亜鉛: 1質量部
・老化防止剤MB(2−メルカプトベンズイミダゾール): 0.5質量部
・酸化亜鉛: 5質量部
・四級アンモニウム塩(下記式で示される構造): 2質量部
以上の材料を50℃に調節した密閉型ミキサーにて10分間混練して、原料コンパウンドを調製した。このコンパウンドに原料のゴムのエピクロルヒドリンゴム100質量部に対し、加硫剤としての硫黄1質量部、加硫促進剤としてのDM(ジベンゾチアジルスルフィド)1質量部及びTS(テトラメチルチウラムモノスルフィド)0.5質量部を加え、20℃に冷却した2本ロール機にて10分間混練した。得られたコンパウンドを、直径6mmステンレス製の芯金に外径12mmのローラ状になるように押出し成型機にて成形し、加熱蒸気加硫した後、外径が8.5mmになるように幅広研磨方式にて研磨加工を行い、弾性層を得た。ローラ長は230mmとした。
II;被覆層(表面層)の形成
上記弾性層の上に表面層2dを被覆形成した。
まず、下記の手順に従って、導電性酸化錫微粒子にカップリング処理を施した。下記の材料を攪拌機で30分間混合した後、ガラスビーズ(平均粒径:0.8mm)を分散メディアとして、上記分散メディアを80%充填したビーズミル分散機を用い、この分散機中で10時間分散してスラリーを調製した。
・導電性酸化錫微粒子(平均粒径0.03μm、体積抵抗率10Ω・cm) 100質量部
・前記式(1)で示される化合物(下記表2参照) 11質量部
・イソプロピルアルコール 500質量部
本発明においては、この場合のカップリング処理の割合は11質量%である。このスラリーを、ニーダーを用いて減圧蒸留(バス温度:110℃、製品温度:30〜60℃、減圧度:約100Torr)により溶剤を分離し、120℃で2時間表面処理剤の焼付け処理を行った。焼付け処理後の粉体は、室温まで冷却した後、ピンミルを用いて粉砕した。その後、更に、150℃で2時間の加熱処理を行った。
また、絶縁性微粒子として二酸化チタン微粒子(平均粒径:0.041μm、体積抵抗率:1016Ω・cm)を用意した。
続いて、弾性層上に形成する表面層2dについて説明する。表面層2dは以下に示す表面層用塗布液をディッピング法にてコート成形した。ディッピング回数は2回とした。
まず、ディッピング用塗布液として、下記の材料を混合して混合溶液を作製した。
・カプロラクトン変性アクリルポリオール溶液 100質量部
・メチルイソブチルケトン 250質量部
・前記導電性酸化錫(体積抵抗率:103Ω・cm) 170質量部
・前記二酸化チタン(体積抵抗率:1016Ω・cm) 24質量部
・変性ジメチルシリコーンオイル 0.08質量部
・PMMA粒子(平均粒径:5.1μm、体積抵抗率1016Ω・c) 60質量部
この混合液を攪拌機で30分間混合した後、ガラスビーズ(平均粒径:0.8mm)を分散メディアとして、上記分散メディアを80%充填したビーズミル分散機を用い、この分散機中で18時間分散した。分散溶液にヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)とイソホロンジイソシアネート(IPDI)の各ブタノンオキシムブロック体1:1の混合物を、NCO/OH=1.0となるように添加し、1時間攪拌して、ディッピング用塗布液を調製した。
上記弾性層の表面に上記表面層用塗布液をディッピング法にて2回コートした。引き上げ速度については、7mm/sに固定した。まず始めに、ディッピング塗布液を塗工した後、10〜30分間常温で風乾し、ローラを反転させてもう一度塗布液を同様にして塗工した。その後、30分間以上常温で風乾し、続いて、熱風循環乾燥機中で温度160℃にて1時間乾燥した。乾燥後の表面層の層厚は15μmであった。
・帯電部材接触角の測定
前述した測定法にて表面層の接触角を測定した。その結果を表4に示す。
・高温高湿環境放置後画像ムラ評価
上記帯電部材を用いて、画像ムラに対する評価を下記の手順にて行った。
電子写真感光体、帯電部材、クリーニング手段、現像手段を樹脂成形体により一体に支持しているプロセスカートリッジに、本実施例に係る帯電部材を帯電ローラとして組み込み、ビニール袋、更には、ダンボール箱で梱包した。トナーは、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの4色それぞれを投入し、4つのカートリッジにより評価を行う。本プロセスカートリッジを、温度40℃湿度95%環境に1ヶ月放置した。その後、プロセスカートリッジを取りだし、温度23℃湿度50%環境に4時間放置後、図9に示す構成の電子写真装置にこのプロセスカートリッジを組み込み、温度23℃湿度50%環境において、各カートリッジについて、一次帯電した感光体に露光を行なうことなしに現像してハーフトーン画像を出力して、画像濃度ムラを目視で評価し、それによって一次帯電の際の帯電ムラの程度を評価した。イエロートナーの場合には、画像濃度ムラが評価しにくいため、評価時のみブラックトナーで画像を出力した。帯電部材には−1050Vを印加した。感光体はφ24mmのものを用いた。本評価に使用するプロセスカートリッジの現像手段は、前述のローラ形状のトナー担持体(現像ローラ)と、トナーを撹拌する撹拌部材及びトナー規制部材とを有する構成をしているものを用いた。また、クリーニング手段には、ブレード型のクリーニングブレードを用いた。
尚、表中の画像レベルは、下記の基準に従って4段階で評価したものである。
ランク1:画像ムラが全く認められない。
ランク2:画像端部に画像ムラがわずかに認められる。
ランク3:画像中央部にもわずかにムラが認められるものの、許容範囲内である。
ランク4:画像全体にムラが目立つ
その結果、下記表4に示した様に、本参考例の帯電部材は、本参考例に係るプロセスカートリッジに組み込み、高温高湿条件下で長期保存後には、電子写真画像全体に目立つムラを生じさせてしまうものであった。
(実施例1)
絶縁性微粒子である二酸化チタン微粒子にカップリング処理を施した以外は、参考例1と同様にして帯電部材を製造した。尚、二酸化チタン微粒子のカップリング処理は、カップリング処理の割合を10質量%に代えた以外は、上記参考例1の導電性酸化錫微粒子のカップリング処理と同様に行った。この帯電部材の接触角を上記参考例1と同様にして測定した。
更にこの帯電部材を、参考例1と全く同様の部材からなるプロセスカートリッジに帯電ローラとして組み込み、このプロセスカートリッジを、参考例1と同様に梱包した後、温度40℃、湿度95%の環境に1ヶ月放置した。ついで、このプロセスカートリッジを梱包から取り出し、参考例1と同様にして電子写真装置本体に装着して、画像形成を行って、得られた電子写真画像を、前記参考例1と同様の基準に従って評価した。その結果、表4に示した様に、参考例1において認められた電子写真画像全体に亘って見られた目立つムラが全く認められず、極めて高品位の電子写真画像が得られた。この結果から、帯電部材の表面層中の絶縁性微粒子に対する前記式(1)の化合物による表面処理の効果は明白である。
(実施例2)
二酸化チタン微粒子を下記表2に示した絶縁性粒子表面処理カップリング剤及び処理量にて処理した以外は実施例1と同様にして帯電部材を作成した。表面層の層厚は、13.3μmであった。こうして得られた帯電部材の表面層の接触角並びに高温高湿環境放置後画像ムラ評価を参考例1と同様にして行った。その結果を表4に示す。
(実施例3)
酸化錫微粒子の表面処理カップリング剤、二酸化チタン微粒子の表面処理カップリング剤及びそれらによる処理量を表2に示すように変更し、絶縁性微粒子として、更にシリカ(平均粒径:0.05μm、体積抵抗率:1016Ω・cm)を10質量部添加した以外は、実施例1と同様にして帯電部材を作成した。表面層膜厚は25μmであった。得られた帯電部材の表面層の接触角及び高温高湿環境放置後画像ムラ評価を参考例1と同様にして行った。その結果を表4に示す。
(実施例4)
酸化錫微粒子の表面カップリング剤、二酸化チタン微粒子の表面処理カップリング剤及びそれらによる処理量を表2に示すように変更した以外は、実施例1と同様にして帯電部材を作成した。表面層膜厚は12μmであった。得られた帯電部材の表面層の接触角及び高温高湿環境放置後画像ムラ評価を参考例1と同様にして行った。その結果を表4に示す。
(実施例5)
酸化錫微粒子をカーボンブラック微粒子(平均粒径体積抵抗0.15μm、体積抵抗0.1Ω・cm)に代えると共に、当該カーボンブラック微粒子の表面処理カップリング剤、二酸化チタン微粒子の表面処理カップリング剤及びそれらによる処理量を表2に示すように変更した以外は、実施例1と同様にして帯電部材を作成した。表面層膜厚は23.2μmであった。得られた帯電部材の表面層の接触角及び高温高湿環境放置後画像ムラ評価を参考例1と同様にして行った。その結果を表4に示す。
(実施例6〜10)
酸化錫微粒子の表面処理カップリング剤、二酸化チタン微粒子の表面処理カップリング剤及びそれらによる処理量を表2に示すように変更した以外は、実施例1と同様にして帯電部材を作成した。得られた帯電部材の表面層の接触角及び高温高湿環境放置後画像ムラ評価を参考例1と同様にして行った。その結果を表4に示す。また各帯電部材の表面層の膜厚も併せて表4に示す。
(実施例11)
実施例1において、絶縁性微粒子をチタン酸バリウム微粒子(平均粒径0.15μm、体積抵抗1015Ω・cm)に代えると共に、酸化錫微粒子の表面処理カップリング剤、絶縁性粒子であるチタン酸バリウム微粒子の表面処理カップリング剤及びそれらによる処理量を表2に示すように変更した以外は、実施例1と同様にして帯電部材を作成した。表面層膜厚は15.2μmであった。得られた帯電部材の表面層の接触角及び高温高湿環境放置後画像ムラ評価を参考例1と同様にして行った。その結果を表4に示す。
(実施例12〜14)
実施例1において、酸化錫微粒子の表面処理カップリング剤、二酸化チタン微粒子の表面処理カップリング剤及びそれらによる処理量を表2に示すように変更した以外は、実施例1と同様にして帯電部材を作成した。得られた帯電部材の表面層の接触角及び高温高湿環境放置後画像ムラ評価を参考例1と同様にして行った。その結果を下記表4に示す。各帯電部材の表面層の膜厚も併せて表4に示す。
(実施例15)
カップリング処理しない酸化錫及び酸化チタンを用い、ディッピング塗料に、前記式(1)で示される化合物として下記表3に示す化合物を、下記表3に示す割合で添加した以外は、実施例1と同様にして帯電部材を作成した。本実施例の化合物の添加量は、ディッピング塗料中から溶剤(例えばメチルイソブチルケトン)を除いた全ての固形分に対する化合物の質量%のことを示している。本実施例では、化合物の添加量は5.35質量%であり、表面層膜厚は16.7μmであった。得られた帯電部材の表面層の接触角及び高温高湿環境放置後画像ムラ評価を参考例1と同様にして行った。その結果を表4に示す。
(実施例16)
実施例15において、前記式(1)で示される化合物とその添加量を表3に示すように変更した以外は同様にして帯電部材を作成した。表面層膜厚は20.8μmであった。得られた帯電部材の表面層の接触角及び高温高湿環境放置後画像ムラ評価を参考例1と同様にして行った。その結果を表4に示す。
(実施例17)
酸化錫微粒子をカーボンブラック微粒子(平均粒径体積抵抗0.15μm、体積抵抗0.1Ω・cm)に代えると共に、前記式(1)で示される化合物とその添加量を表3に示すように変更した以外は実施例15と同様にして帯電部材を作成した。表面層膜厚は12.1μmであった。得られた帯電部材の表面層の接触角及び高温高湿環境放置後画像ムラ評価を参考例1と同様にして行った。その結果を表4に示す。
(実施例18)
前記式(1)で示される化合物とその添加量を表3に示すように変更した以外は実施例15と同様にして帯電部材を作成した。表面層膜厚は19.1μmであった。得られた帯電部材の表面層の接触角及び高温高湿環境放置後画像ムラ評価を参考例1と同様にして行った。その結果を表4に示す。
(実施例19)
前記式(1)で示される化合物とその添加量を表3に示すように変更した以外は実施例15と同様にして帯電部材を作成した。表面層膜厚は8.3μmであった。得られた帯電部材の表面層の接触角及び高温高湿環境放置後画像ムラ評価を参考例1と同様にして行った。その結果を表4に示す。
(比較例1〜2)
実施例1において、酸化錫微粒子の表面処理カップリング剤及びその処理量を表2に示すように変更した以外は、同様にして帯電部材を作成した。表面層膜厚は21μmであった。得られた帯電部材の表面層の接触角及び高温高湿環境放置後画像ムラ評価を参考例1と同様にして行った。その結果を表4に示す。
(比較例3)
二酸化チタン微粒子を添加せず、酸化錫微粒子のカップリング処理量を表2に示すように変更した以外は、実施例1と同様にして帯電部材を作成した。表面層膜厚は12.3μmであった。得られた帯電部材の表面層の接触角及び高温高湿環境放置後画像ムラ評価を参考例1と同様にして行った。その結果を表4に示す。
(比較例4)
実施例15において、前記式(1)で示される化合物とその添加量を表3に示すように変更した以外は同様にして帯電部材を作成した。表面層膜厚は17.3μmであった。得られた帯電部材の表面層の接触角及び高温高湿環境放置後画像ムラ評価を参考例1と同様にして行った。その結果を表4に示す。
(比較例5)
実施例15において、前記式(1)で示される化合物を添加しない以外は同様にして帯電部材を作成した。表面層膜厚は13,8μmであった。得られた帯電部材の表面層の接触角及び高温高湿環境放置後画像ムラ評価を参考例1と同様にして行った。その結果を表4に示す。
(比較例6)
酸化錫微粒子をカーボンブラック微粒子(平均粒径0.2μm、体積抵抗率0.05Ω・cm)に変更し、前記式(1)で示される化合物を添加しない以外は実施例15と同様にして帯電部材を作成した。この際、帯電部材表面層に層厚のムラができてしまい、画像上にそのムラが発生した。得られた帯電部材の表面層の接触角を参考例1と同様にして行った。その結果を表4に示す。
(比較例7)
絶縁性粒子として、表面のカップリング剤処理を行わないものを用いた以外は、前記実施例8と同様にして帯電部材を作成した。得られた帯電部材の表面層の接触角及び高温高湿環境放置後画像ムラ評価を参考例1と同様にして行った。その結果を表4に示す。
以上本発明の実施例について説明したが、本発明の好適な実施の態様を以下のとおり列挙する
[実施態様1]
導電性支持体と、該導電性支持体の周囲を被覆している被覆層と、を有している帯電部材であって、該帯電部材の最外表面を構成している導電性の表面層が、下記(i)及び(ii)から選ばれる少なくとも一方を含んでいることを特徴とする帯電部材、
(i)導電性微粒子及び下記式(1)で示される化合物;
(ii)下記式(1)で示される化合物で表面を処理された導電性微粒子及び下記式(1)で示される化合物で表面を処理された絶縁性微粒子:
Ra−Si−X4−a・・・(1)
(上記式(1)中、aは1〜3の整数、Rは分岐鎖を有するアルキル基、Xは加水分解可能な基を示す)。
[実施態様2]
前記(i)において、該表面層が、式(1)で示される化合物を、該表面層に対して1〜30質量%含んでいる実施態様1に記載の帯電部材。
[実施態様3]
前記(ii)において、該導電性微粒子が、式(1)で示される化合物により5〜30質量%の割合で表面を処理されたものである実施態様1に記載の帯電部材。
[実施態様4]
前記式(1)中、Xがアルコキシ基である実施態様1〜3の何れかに記載の帯電部材。
[実施態様5]
前記導電性微粒子が、金属酸化物の微粒子である実施態様1〜4の何れかに記載の帯電部材。
[実施態様6]
前記金属酸化物が、酸化スズである実施態様5に記載の帯電部材。
[実施態様7]
前記絶縁性微粒子が、酸化チタンの微粒子である実施態様1に記載の帯電部材。
[実施態様8]
前記帯電部材の表面の接触角が、100°以上であることを特徴とする実施態様1〜7の何れかに記載の帯電部材。
[実施態様9]
被帯電体である電子写真感光体と、
該電子写真感光体を帯電するための、実施態様1〜8の何れかに記載の帯電部材を有する帯電手段と、を一体に支持し、電子写真装置本体に着脱自在であることを特徴とするプロセスカートリッジ。
[実施態様10]
前記帯電手段が、前記電子写真感光体に接触配置されている実施態様9に記載のプロセスカートリッジ。
[実施態様11]
被帯電体である電子写真感光体と、該電子写真感光体を帯電するための、実施態様1〜8の何れかに記載の帯電部材を有する帯電手段と、露光手段と、現像手段と、転写手段と、を有することを特徴とする電子写真装置。
[実施態様12]
前記帯電手段が、前記電子写真感光体に接触している実施態様11に記載の電子写真装置。
[実施態様13]
該帯電部材に対して、前記帯電手段により直流電圧のみを印加するものである実施態様12に記載の電子写真装置。
本発明に係る帯電部材の一態様を示す概略断面図である。 本発明に係る帯電部材の他の態様を示す概略断面図である。 本発明に係る帯電部材の他の態様を示す概略断面図である。 本発明に係る帯電部材の他の態様を示す概略断面図である。 本発明に係る帯電部材の他の態様を示す概略断面図である。 本発明に係る帯電部材の他の態様を示す概略断面図である。 本発明に係る帯電部材の他の態様を示す概略断面図である。 本発明に係る帯電部材の他の態様を示す概略断面図である。 本発明に係る電子写真装置の一態様を示す概略構成図である。
符号の説明
1 電子写真感光体
2 帯電部材(帯電ローラ)
2a 支持体
2b 弾性層
2c 抵抗層
2d 表面層
2e 第2の抵抗層
2’ 帯電ローラ
3 像露光手段
4 現像手段
5 クリーニング手段
6 中間転写ベルト
8 転写部材(転写ローラ)
P 転写材

Claims (13)

  1. 導電性支持体と、該導電性支持体の周囲を被覆している被覆層と、を有している帯電部材であって、該帯電部材の最外表面を構成している導電性の表面層が、下記(i)及び(ii)から選ばれる少なくとも一方を含んでいることを特徴とする帯電部材、
    (i)導電性微粒子及び下記式(1)で示される化合物;
    (ii)下記式(1)で示される化合物で表面を処理された導電性微粒子及び下記式(1)で示される化合物で表面を処理された絶縁性微粒子:
    Ra−Si−X4−a・・・(1)
    (上記式(1)中、aは1〜3の整数、Rは分岐鎖を有するアルキル基、Xは加水分解可能な基を示す)。
  2. 前記(i)において、該表面層が、式(1)で示される化合物を、該表面層に対して1〜30質量%含んでいる請求項1に記載の帯電部材。
  3. 前記(ii)において、該導電性微粒子が、式(1)で示される化合物により5〜30質量%の割合で表面を処理されたものである請求項1に記載の帯電部材。
  4. 前記式(1)中、Xがアルコキシ基である請求項1〜3の何れかに記載の帯電部材。
  5. 前記導電性微粒子が、金属酸化物の微粒子である請求項1〜4の何れかに記載の帯電部材。
  6. 前記金属酸化物が、酸化スズである請求項5に記載の帯電部材。
  7. 前記絶縁性微粒子が、酸化チタンの微粒子である請求項1に記載の帯電部材。
  8. 前記帯電部材の表面の接触角が、100°以上であることを特徴とする請求項1〜7の何れかに記載の帯電部材。
  9. 被帯電体である電子写真感光体と、該電子写真感光体を帯電するための、請求項1〜8の何れかに記載の帯電部材を有する帯電手段と、を一体に支持し、電子写真装置本体に着脱自在であることを特徴とするプロセスカートリッジ。
  10. 前記帯電手段が、前記電子写真感光体に接触配置されている請求項9に記載のプロセスカートリッジ。
  11. 被帯電体である電子写真感光体と、該電子写真感光体を帯電するための、請求項1〜8の何れかに記載の帯電部材を有する帯電手段と、露光手段と、現像手段と、転写手段と、を有することを特徴とする電子写真装置。
  12. 前記帯電手段が、前記電子写真感光体に接触している請求項11に記載の電子写真装置。
  13. 該帯電部材に対して、前記帯電手段により直流電圧のみを印加するものである請求項12に記載の電子写真装置。
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