JP2005111569A - メタルボンド砥石 - Google Patents

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Abstract

【課題】 ガラス質成分を砥粒層に分散したメタルボンド砥石において、良好な切れ味は維持しながらも、砥粒層の剛性や強度を確保して特に薄刃砥石に適用した場合の曲がりや破損を防ぐことができ、またガラス質成分の脱落による顕著な砥粒層の摩耗やワークのチッピングを防ぐ。
【解決手段】 メタルボンド成分2に超砥粒3とガラス質成分4とを分散して焼結した砥粒層1を有するメタルボンド砥石であって、メタルボンド成分2の焼結温度とガラス質成分4の軟化点とが略等しい温度である。
【選択図】 図1

Description

本発明は、メタルボンド成分に超砥粒とガラス質成分とを分散して焼結した砥粒層を有するメタルボンド砥石に関するものである。
このように、メタルボンド成分に超砥粒とガラス質成分とを分散した砥粒層を有するメタルボンド砥石としては、例えば特許文献1に、中空ガラス球にニッケルメッキをしてメタルボンドに配合し、これにメタルボンド用合成ダイヤモンドを混合して砥石としたものが提案されている。また、特許文献2には、ダイヤモンド砥粒またはCBN砥粒を、金属粉末や金属短繊維などの金属結合材と、球形または不定形状のガラスパウダーとともに混合してプレスまたはロール成形し、300〜1200℃の温度で焼結することにより、砥粒が金属結合材により溶着された組織中にガラスパウダーによるガラス成分部が分散された焼結組織を形成することが記載されている。
従って、このようなメタルボンド砥石によれば、脆弱な中空ガラス球やガラスパウダーが破砕されて脱落することにより、チップポケットが生成されて目詰まりが防止されるとともに、砥粒層の摩耗が促進されて切刃の自生作用が促されるので、切れ味を向上させることができる。
特開昭57−21270号公報 特開昭62−264868号公報
ところで、このような中空ガラス球や球形または不定形状のガラスパウダー等のガラス質成分を分散した従来のメタルボンド砥石では、ガラス質成分の軟化点と比較して結合材としてのメタルボンド成分の焼結温度が低いと、ガラス質成分はメタルボンド成分や超砥粒と混合されたときの球形や不定形状のまま、上記金属粉末等のメタルボンド成分を焼結した焼結組織に取り込まれることとなる。従って、ガラス質成分は金属粉末等の粒子と接した部分のみが溶着されて保持されたような状態となるため、メタルボンド成分との密着性が低く、また砥粒層中においてこれらメタルボンド成分とガラス質成分との間に気孔が多く残されることとなる。
しかしながら、そのようなメタルボンド砥石では、砥粒層の密度が疎となってその剛性や強度が損なわれてしまうため、これを例えばセラミックス材料の切断などに用いられる薄刃砥石などに適用した場合には、切断時に曲がりや破損が生じ易くなってしまう。また、気孔が多く残されることによりメタルボンド成分によるガラス質成分の保持力も弱くなってガラス質成分が上記球形や不定形状のまま塊状にまとまって脱落し易くなるので、砥粒層の摩耗が著しくなり過ぎて砥石寿命の短縮を招くとともに、脱落した塊状のガラス質成分によってワークに大きなチッピングが生じてしまうという問題があった。
本発明は、このような背景の下になされたもので、上述のようにガラス質成分を砥粒層に分散したメタルボンド砥石において、良好な切れ味は維持しながらも、砥粒層の剛性や強度を確保して特に薄刃砥石に適用した場合の曲がりや破損を防ぐことができ、またガラス質成分の脱落による顕著な砥粒層の摩耗やワークのチッピングを防ぐことが可能なメタルボンド砥石を提供することを目的としている。
上記課題を解決して、このような目的を達成するために、本発明は、メタルボンド成分に超砥粒とガラス質成分とを分散して焼結した砥粒層を有するメタルボンド砥石であって、上記メタルボンド成分の焼結温度と上記ガラス質成分の軟化点とが略等しい温度とされていることを特徴とする。なお、このように略等しい温度とされる上記メタルボンド成分の焼結温度と上記ガラス質成分の軟化点とは、その温度差が50℃以内とされるのが望ましい。
ここで、具体的にこのように焼結温度と軟化点とが略等しい温度となるメタルボンド成分とガラス質成分との組み合わせとしては、一つにメタルボンド成分がCuおよびSnを主成分とする金属であり、ガラス質成分が鉛ガラスまたは硼酸塩ガラスである場合であり、この場合の焼結温度および軟化点は約700℃である。また、他の一つとしてはメタルボンド成分がCu、Sn、およびCoを主成分とする金属であり、ガラス質成分が硼珪酸ガラスである場合であり、この場合の焼結温度および軟化点は約800℃である。
従って、このようにメタルボンド成分の焼結温度とガラス質成分の軟化点とが略等しい温度とされたメタルボンド砥石では、メタルボンド成分が焼結する際にガラス質成分が軟化することにより、メタルボンド成分の金属粉末等の間にガラス質成分が入り込むようにして充密し、これによりメタルボンド成分とガラス質成分との密着性が高められて気孔が減少する。このため、砥粒層の組織構造が緻密となって密度が高まり、これに伴って剛性や強度も向上するので、セラミックス材料の切断等に用いる薄刃砥石に適用しても切断時の砥石の曲がりや破損を防ぐことができる。
また、こうしてメタルボンド成分との密着性が高められるのに伴いガラス質成分の保持力も高められるため、ガラス質成分が塊状にまとまって脱落することが無くなって、ワークにチッピングを生じたり砥粒層の摩耗が著しく促進されたりするのを防ぐことができる。ただし、ガラス質成分自体は脆弱なままであって、これが徐々に破砕されながら細かく砥粒層から脱落してゆくこととなるので、切刃の自生作用やチップポケットの生成が損なわれることはなく、従って良好な切れ味は維持しつつも、砥石寿命の延長を図るとともに高精度の加工を可能とすることができる。
なお、これらメタルボンド成分の焼結温度とガラス質成分の軟化点との温度差が大きすぎる場合において、ガラス質成分の軟化点がメタルボンド成分の焼結温度よりも高いと、上述のような効果を得ることができなくなるおそれがある。一方、両者の温度差が大きい場合でも、逆にメタルボンド成分の焼結温度がガラス質成分の軟化点よりも著しく高い場合には、焼結時にガラス質成分が軟化しすぎて溶融、液状化し、砥粒層に保持されなくなってしまうので、これらメタルボンド成分の焼結温度とガラス質成分の軟化点との温度差は、上述のように50℃以内とされるのが望ましい。
図1は、本発明のメタルボンド砥石の実施形態を示す砥粒層1の概略図であり、図2は、これと比較するための従来のガラス質成分を分散したメタルボンド砥石の砥粒層11の概略図である。これらの図に示すように、本実施形態および従来のメタルボンド砥石における砥粒層1,11はいずれも、例えば金属粉末状のメタルボンド成分が焼結されてなるメタルボンド相2,12中に、ダイヤモンド砥粒またはcBN砥粒よりなる超砥粒3,13とガラス質成分4,14とが分散された組織構成とされている。これらのメタルボンド砥石は、上記メタルボンド成分の金属粉末に超砥粒3,13とガラス質成分4,14の粉末とを混合して成型し、必要に応じて所定の加圧下で、上記メタルボンド成分の焼結温度に加熱することにより製造される。なお、金属粉末状のメタルボンド成分に代えて金属短繊維状のメタルボンド成分を用いて焼結するようにしてもよい。
しかるに、図2に示す従来のメタルボンド砥石では、砥粒層11に分散されたガラス質成分14が、メタルボンド成分の金属粉末や超砥粒13と混合されたときの形状(図2では正五角形で示す。)のままでメタルボンド相12に取り込まれているが、これに対して実施形態のメタルボンド砥石では、上記メタルボンド成分の焼結温度とガラス質成分4の軟化点とが略等しい温度とされており、これによってガラス質成分4が上記メタルボンド成分の金属粉末や超砥粒3と混合されたときの形状から焼結時に軟化して変形し、砥粒層1の焼結したメタルボンド成分の金属粉末粒子(または短繊維)の間に入り込むように充密されて、いわば上記メタルボンド相2になじんだ状態とされている(図1では略三日月状に示す。)。すなわち、この実施形態のメタルボンド砥石を製造する際には、メタルボンド成分に、超砥粒3と、上記メタルボンド成分の焼結温度と略等しい軟化点を有するガラス質成分4とを混合し、必要に応じて所定の加圧下で、上記焼結温度に加熱して上記メタルボンド成分を焼結することによりメタルボンド相2を形成する。
ここで、このようにメタルボンド成分の焼結温度とガラス質成分4の軟化点とを略等しい温度とするには、例えば一つにメタルボンド成分をCuおよびSnを主成分とする金属とし、ガラス質成分4として鉛ガラス(例えば、鉛アルカリ硅酸塩ガラス(60SiO−20KO−20PbO)、軟化点626℃)または硼酸塩ガラス(例えば、B系(硼酸塩系)ガラス(27B−10SiO−63ZnO)、軟化点695℃)を用いればよい。この場合のメタルボンド成分の焼結温度およびガラス質成分4の軟化点は約700℃である。また、他の一つとして、メタルボンド成分をCu、Sn、およびCoを主成分とする金属とし、ガラス質成分4として硼酸塩ガラス(例えば、80SiO−13B−7CaOなど)を用いればよい。この場合のメタルボンド成分の焼結温度およびガラス質成分4の軟化点は約800℃である。勿論、こうして焼結された後のメタルボンド砥石は冷却され、これに伴い軟化したガラス質成分4も固化して元のガラス質に戻る。
従って、このように構成された実施形態のメタルボンド砥石においては、上述のようにガラス質成分4が軟化してメタルボンド相2を構成する焼結したメタルボンド成分の金属粉末粒子間に充密されることにより、まず砥粒層1の密度が高くなって組織構造が緻密となり、これによって砥粒層1の剛性や強度が向上する。このため、当該メタルボンド砥石を、例えばセラミックス材料の切断等に用いられる薄肉円板状の薄刃砥石(ブレード)に適用したりした場合においても、切断時に砥粒層1に曲がりが生じて加工精度を損なったり砥粒層1が破損して以後の加工が不可能となったりすることがなく、砥石寿命の延長と加工精度の向上とを図ることが可能となる。また、このように砥粒層1の剛性、強度が確保されることにより、例えば切断速度を高めたりしても加工精度を維持するとともに破損の防止を図ることができ、従って加工効率の向上を促すこともできる。
さらに、こうしてガラス質成分4がメタルボンド相2になじむようにしてそのメタルボンド成分の焼結した金属粒子間に充密されることにより、該ガラス質成分4は金属粒子と係合したような状態となってメタルボンド相2に強く保持されることとなる一方、冷却後の固化したガラス質成分4自体は脆弱なままであって研削の進行に伴い徐々に破砕されて細かく脱落してゆくこととなるため、このガラス質成分4の脱落によるチップポケットの生成や砥粒層1のメタルボンド相2の摩耗に伴う超砥粒3の露出による切刃の自生作用が損なわれることはなく、従来と同様に目詰まりを防止するとともに良好な切れ味を維持することができる。そして、このようにガラス質成分4が徐々に細かく脱落して、塊状にまとまって大きく脱落したりするようなことがないため、上記構成のメタルボンド砥石によれば、このようなガラス質成分4の大きな脱落に伴って砥粒層1の摩耗が著しく促進されてしまったり、あるいは脱落した大きな塊状のガラス質成分4によってワークにチッピングが生じたりするような事態も防ぐことができ、これらによっても砥石寿命の延長を図るとともに優れた加工精度を得ることが可能となる。
ここで、上記メタルボンド成分の焼結温度とガラス質成分4の軟化点とは、厳密に等しい温度とされる必要はなく、多少の温度差があっても構わない。ただし、この温度差が大きすぎると、ガラス質成分4の軟化点がメタルボンド成分の焼結温度よりも高い場合には、ガラス質成分4が軟化せずにメタルボンド相2のメタルボンド成分金属粒子間に充密されず、上述のような効果を得ることができなくなるおそれがある。一方、逆にガラス質成分4の軟化点がメタルボンド成分の焼結温度よりも著しく低い場合には、このメタルボンド成分を焼結する際にガラス質成分4が軟化状態を越えて溶融状態となり、すなわち液状化してしまってメタルボンド相2内を流動し、砥粒層1中に偏って分散したり、場合によっては砥粒層1に保持されなくなったりするおそれがある。このため、これらメタルボンド成分の焼結温度とガラス質成分4の軟化点との温度差は50℃以内とされるのが望ましい。
なお、このような温度差の範囲内にあれば、これらメタルボンド成分の焼結温度とガラス質成分4の軟化点とはいずれが高くても構わないが、焼結温度が軟化点よりも高い方が、軟化したガラス質成分4がメタルボンド相2のメタルボンド成分間に入り込んで充密され易いので、望ましい。また、焼結の際に上述のように所定の加圧下で加熱すること、すなわち混合したメタルボンド成分と超砥粒3およびガラス質成分4とをホットプレス成型することも、同様に軟化したガラス質成分4の充密を促進するのに効果的である。
メタルボンド成分としてCu粉末85wt%、Sn粉末15wt%の割合で配合した金属粉末に、超砥粒3として40/60μmのダイヤモンド砥粒と、ガラス質成分4として硼酸塩ガラス粉末とを、メタルボンド成分:超砥粒:ガラス質成分の混合比(ただし、vol%)が50:25:25となるように混合し、これを金型に充填して焼結温度700℃、19.6MPa(0.2tonf/cm2)の圧力下でホットプレス成型して、外径54mm、内径40mm、厚さ200μmの薄肉円環板状のメタルボンド砥石(ブレード)を製造した。こうして得られたメタルボンド砥石の砥粒層1の組織構造は図1に示した通りであり、また該砥粒層1の密度は8.2g/cm3であった。これを実施例1とする。
また、比較のため、同様にメタルボンド成分としてCu粉末85wt%、Sn粉末15wt%の割合で配合した金属粉末に、超砥粒13として40/60μmのダイヤモンド砥粒と、ガラス質成分14としてシリカガラス粉末(軟化点1667℃)とを、メタルボンド成分:超砥粒:ガラス質成分の混合比(ただし、vol%)が50:25:25となるように混合し、これを金型に充填して焼結温度700℃、19.6MPa(0.2tonf/cm2)の圧力下でホットプレス成型して、外径54mm、内径40mm、厚さ200μmの薄肉円環板状のメタルボンド砥石(ブレード)を製造した。こうして得られたメタルボンド砥石の砥粒層11の組織構造は図2に示した通りであり、その密度は7.9g/cm3であった。これを従来例1とする。
そして、これら実施例1および従来例1のメタルボンド砥石により、送り速度を変化させてワークの切断試験を行い、各送り速度ごとの切断面の曲がり量を測定した。この結果を表1に示す。ただし、この切断試験において、
ワーク:アルミナ焼結品(幅50mm、長さ50mm、厚さ0.5mm)
加工機:東京精密製 A−WD−10A
ダイシングテープ:東洋化学製 UHP−1525M3
クーラント:市水
であり、回転数20000rpm、切込み深さをワーク厚さ+0.05mmとし、送り速度を2mm/secから10mm/secまで1mm/secずつ上昇させて各送り速度ごとに1つのワークを切断し、ワーク長さ50mmでの最大曲がり量を測定した。
Figure 2005111569
この表1の結果より、従来例1のメタルボンド砥石では、送り速度が小さいうちは曲がり量も0mmであったものの、送り速度が5mm/sec以上で曲がり量が大きくなり、7mm/secでは切断中にメタルボンド砥石の砥粒層11が破損して、これ以上の送り速度での切断は不可能であった。これに対して、本発明に係わる実施例1のメタルボンド砥石では、送り速度が10mm/secに達しても曲がりが生じることはなく、また9つのワークを切断後の砥粒層1の状態も定常摩耗を示していた。
次に、メタルボンド成分としてCu粉末70wt%、Sn粉末10wt%、Co粉末20wt%の割合で配合した金属粉末に、超砥粒3として#325のダイヤモンド砥粒と、ガラス質成分4として硼酸塩ガラス(80SiO−13B−7CaO)粉末とを、メタルボンド成分:超砥粒:ガラス質成分の混合比(ただし、vol%)が62.5:12.5:25となるように混合し、これを金型に充填して焼結温度800℃、19.6MPa(0.2tonf/cm2)の圧力下でホットプレス成型して、外径72mm、内径40mm、厚さ250μmの薄肉円環板状のメタルボンド砥石(ブレード)を製造した。こうして得られたメタルボンド砥石の砥粒層1の組織構造は、やはり図1に示した通りであり、砥粒層1の密度は7.9g/cm3であった。これを実施例2とする。
また、この実施例2に対する比較のため、同様にメタルボンド成分としてCu粉末70wt%、Sn粉末10wt%、Co粉末20wt%の割合で配合した金属粉末に、超砥粒13として#325のダイヤモンド砥粒と、ガラス質成分14としてシリカガラス粉末(軟化点1667℃)とを、メタルボンド成分:超砥粒:ガラス質成分の混合比(ただし、vol%)が62.5:12.5:25となるように混合し、これを金型に充填して焼結温度800℃、19.6MPa(0.2tonf/cm2)の圧力下でホットプレス成型して、外径72mm、内径40mm、厚さ250μmの薄肉円環板状のメタルボンド砥石(ブレード)を製造した。こうして得られたメタルボンド砥石の砥粒層11の組織構造は、図2に示した通りであり、その密度は8.3g/cm3であった。これを従来例2とする。
そして、これら実施例2および従来例2のメタルボンド砥石により、やはり送り速度を変化させてワークの切断試験を行い、各送り速度ごとのワークのチッピングの大きさを測定した。この結果を表1に示す。ただし、この切断試験において、
ワーク:LTCCパッケージ(幅60mm、長さ60mm、厚さ1.5mm)
であり、加工機、ダイシングテープ、クーラントは実施例1および従来例1の場合と同じであって、回転数12000rpm、切込み深さをワーク厚さ+0.05mmとし、送り速度を5mm/secおよび10mm/secとして各送り速度ごとに1つのワークを切断し、チッピングの最大の大きさを測定した。
Figure 2005111569
この表2の結果より、従来例2のメタルボンド砥石では、送り速度5mm/secでも120μmのチッピングが発生していて切断面品位が著しく損なわれており、また送り速度10mm/secではワークに切り込んだところで砥粒層11が破損して切断自体が不可能であった。これに対して、本発明に係わる実施例2のメタルボンド砥石によれば、送り速度5mm/secでは従来例2の約1/2強、送り速度10mm/secでも従来例2の送り速度5mm/secのときの1/3程度の大きさのチッピングしか発生しておらず、高品位で優れた加工精度の切断が可能であることが分かる。
本発明の一実施形態を示す砥粒層1の概略図(模式図)である。 従来のメタルボンド砥石における砥粒層11の概略図(模式図)である。
符号の説明
1 砥粒層
2 メタルボンド相
3 超砥粒
4 ガラス質成分

Claims (4)

  1. メタルボンド成分に超砥粒とガラス質成分とを分散して焼結した砥粒層を有するメタルボンド砥石であって、上記メタルボンド成分の焼結温度と上記ガラス質成分の軟化点とが略等しい温度とされていることを特徴とするメタルボンド砥石。
  2. 上記メタルボンド成分の焼結温度と上記ガラス質成分の軟化点との温度差が50℃以内とされていることを特徴とする請求項1に記載のメタルボンド砥石。
  3. 上記メタルボンド成分がCuおよびSnを主成分とする金属であり、上記ガラス質成分が鉛ガラスまたは硼酸塩ガラスであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のメタルボンド砥石。
  4. 上記メタルボンド成分がCu、Sn、およびCoを主成分とする金属であり、上記ガラス質成分が硼珪酸ガラスであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のメタルボンド砥石。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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