JP2005111280A - 触覚センサ - Google Patents
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Abstract
【課題】広範囲にわたり、超音波の周波数変化により生体組織の硬さ測定を測定する操作性が良い触覚センサを提供することを目的とする。
【解決手段】生体組織に触覚センサプローブ50を接触させたときの超音波振動の共振特性の変化を検出してこれを生体組織の硬さの情報とするための複数の超音波振動子53を有する触覚センサであって、前記超音波振動子53は測定用接触部52に沿って移動可能に前記触覚センサプローブ50内へ配置され、前記測定用接触部52を接触させた生体組織の複数位置における硬さを検出するものである。
【選択図】 図4
【解決手段】生体組織に触覚センサプローブ50を接触させたときの超音波振動の共振特性の変化を検出してこれを生体組織の硬さの情報とするための複数の超音波振動子53を有する触覚センサであって、前記超音波振動子53は測定用接触部52に沿って移動可能に前記触覚センサプローブ50内へ配置され、前記測定用接触部52を接触させた生体組織の複数位置における硬さを検出するものである。
【選択図】 図4
Description
本発明は、生体などの物体に接触させてその接触部分における硬さを検知する触覚センサに関する。
この種の触覚センサの従来技術として、まず、特開平2−290529号公報(特許文献1)に開示された硬さセンサがある。この硬さセンサは物体に接触させる振動板上に圧電素子を設け、この圧電素子には発信回路と、物体に接触したときに生じる共振周波数の変化を検出する検出回路を接続してなり、検出回路からの出力により物体の硬さを計測するものである。
また、特公昭40−27236号公報(特許文献2)では、柔軟度測定装置が提案されている。この装置は、超音波発振器よりの電気エネルギーを、圧電素子を介して超音波振動エネルギーに変換し、この超音波振動エネルギーを金属針に与える一方、その金属針の先端の超音波振動に対する機械的負荷の変化を、前記圧電素子における音響インピーダンスの変化として取り出し、前記金属針の先端が当たる物体の柔軟度を測定しようとするものである。
特開平2−290529号公報
特公昭40−27236号公報
これら従来例のものは、測定場所が、点または非常に狭い面であり、いずれの場合も広がりを持った面内においての硬さを知り得るものではない。
このような測定装置を用いて、広がりを持った面内においての硬さ情報を得ようとする場合は、圧電振動子を含むセンシング部分を手で動かす必要がある。しかし、その際に測定対象物体に対する押圧力量が大きく変動してしまう。また、押圧力量が大きく変化すれば、当然に押圧された部分の硬さも変化して同一条件としての情報が得にくくなる。
このような測定装置を用いて、広がりを持った面内においての硬さ情報を得ようとする場合は、圧電振動子を含むセンシング部分を手で動かす必要がある。しかし、その際に測定対象物体に対する押圧力量が大きく変動してしまう。また、押圧力量が大きく変化すれば、当然に押圧された部分の硬さも変化して同一条件としての情報が得にくくなる。
さらに言えば、特に対象物体が生体である場合、本来柔軟な組織が多く、シビアな測定、つまり均一な押圧で広範な面内における圧電素子の移動が実際上困難である。接触面積の小さいセンサ先端を、ある範囲に渡って均一な力量で移動させることはかなりの熟練を要する。しかも、慎重な操作と多大な時間を要する割に正確な測定結果を得難い。
本発明は、広範囲にわたり、超音波の周波数変化により生体組織の硬さ測定を測定する操作性が良い触覚センサを提供することを目的とする。
請求項1に係る発明は、超音波振動子を含む、生体組織に接触させる測定用接触部を有した触覚センサプローブと、前記測定用接触部を生体組織に接触させたときの前記超音波振動子の超音波振動の共振特性の変化を検出してこれを生体組織の硬さ情報とするための検出手段と、を有する触覚センサであって、
前記超音波振動子は、前記生体組織に接触させる前記測定用接触部の表面に沿って移動可能に前記触覚センサプローブに配置され、前記測定用接触部を接触させた生体組織の複数位置における硬さを検出することを特徴とする触覚センサである。
請求項2に係る発明は、超音波振動子を含む、生体組織に接触させる測定用接触部を有した触覚センサプローブと、前記測定用接触部を生体組織に接触させたときの前記超音波振動子の超音波振動の共振特性の変化を検出してこれを生体組織の硬さ情報とするための検出手段と、を有する触覚センサであって、
前記超音波振動子は、前記生体組織に接触させる前記測定用接触部の表面に沿って前記触覚センサプローブに配置される複数の超音波振動子であり、前記測定用接触部を接触させた生体組織の複数位置における硬さを検出することを特徴とする触覚センサである。
請求項3に係る発明は、超音波振動子を含む、生体組織に接触させる測定用接触部を有した触覚センサプローブと、前記測定用接触部を生体組織に接触させたときの超音波振動の共振特性の変化を検出してこれを生体組織の硬さの情報とするための検出手段と、を有する触覚センサであって、
前記触覚センサプローブは、回転する略円筒形のドラムと、前記ドラムの周側面に配置された測定用接触部と、前記測定用接触部に沿って前記ドラムに放射状に配置された複数の超音波振動子と、を具備したことを特徴とする触覚センサである。
前記超音波振動子は、前記生体組織に接触させる前記測定用接触部の表面に沿って移動可能に前記触覚センサプローブに配置され、前記測定用接触部を接触させた生体組織の複数位置における硬さを検出することを特徴とする触覚センサである。
請求項2に係る発明は、超音波振動子を含む、生体組織に接触させる測定用接触部を有した触覚センサプローブと、前記測定用接触部を生体組織に接触させたときの前記超音波振動子の超音波振動の共振特性の変化を検出してこれを生体組織の硬さ情報とするための検出手段と、を有する触覚センサであって、
前記超音波振動子は、前記生体組織に接触させる前記測定用接触部の表面に沿って前記触覚センサプローブに配置される複数の超音波振動子であり、前記測定用接触部を接触させた生体組織の複数位置における硬さを検出することを特徴とする触覚センサである。
請求項3に係る発明は、超音波振動子を含む、生体組織に接触させる測定用接触部を有した触覚センサプローブと、前記測定用接触部を生体組織に接触させたときの超音波振動の共振特性の変化を検出してこれを生体組織の硬さの情報とするための検出手段と、を有する触覚センサであって、
前記触覚センサプローブは、回転する略円筒形のドラムと、前記ドラムの周側面に配置された測定用接触部と、前記測定用接触部に沿って前記ドラムに放射状に配置された複数の超音波振動子と、を具備したことを特徴とする触覚センサである。
本発明によれば、広範囲にわたり、超音波の周波数変化により生体組織の硬さ測定を測定する操作性が良い触覚センサを提供することができる。
<第1の実施形態>
図1及び図2を参照して、本発明の第1の実施形態を説明する。
図1及び図2を参照して、本発明の第1の実施形態を説明する。
(目的)
この実施形態の目的は、主に短時間に広範囲な面に対して硬さの変化の情報を得ることと、人体に対して低侵襲な状態で体腔内に挿通でき、体腔内臓器に対して直接に接触させて硬さ変化の情報を得ようとするようにすることにある。
この実施形態の目的は、主に短時間に広範囲な面に対して硬さの変化の情報を得ることと、人体に対して低侵襲な状態で体腔内に挿通でき、体腔内臓器に対して直接に接触させて硬さ変化の情報を得ようとするようにすることにある。
(構成)
図1は、触覚センサのシステムの概要を示す。本システムは、生体に接触させる触覚センサ用プローブ1及びプローブ制御部2を備える。プローブ1は生体に接触させる先端部3と、先端部3の向きを変えることを許容する弾性湾曲部4と、これに続く挿入管5と、この挿入管5の基端に設けた駆動部6と、操作時に必要な把持部7とを備え、さらに、プローブ1の把持部7にはプローブ制御部2との信号をやり取りするケーブル8が接続されている。プローブ1における先端部3の側面部分にはこれに納められる超音波振動子9を有するセンサ部10が設けられている。超音波振動子9には信号線11が接続されている。
図1は、触覚センサのシステムの概要を示す。本システムは、生体に接触させる触覚センサ用プローブ1及びプローブ制御部2を備える。プローブ1は生体に接触させる先端部3と、先端部3の向きを変えることを許容する弾性湾曲部4と、これに続く挿入管5と、この挿入管5の基端に設けた駆動部6と、操作時に必要な把持部7とを備え、さらに、プローブ1の把持部7にはプローブ制御部2との信号をやり取りするケーブル8が接続されている。プローブ1における先端部3の側面部分にはこれに納められる超音波振動子9を有するセンサ部10が設けられている。超音波振動子9には信号線11が接続されている。
プローブ1は直列に連結した先端部3、弾性湾曲部4及び挿入管5の部材の外径が略同径であり、これらの部分は図2で示すように、トラカール等の外套管12を介して体腔内に挿入され得るものである。先端部3及び弾性湾曲部4は軸受け部13を介して挿入管5に対して回動自在に固定されている。挿入管5は駆動部6のケース14に固定されている。
ケース14内には駆動力伝達軸15を連結した回転駆動源16が配設されている。駆動力伝達軸15は挿入管5に挿通され、その駆動力伝達軸15の先端は前記湾曲部4に固定されている。駆動力伝達軸15内には前記信号線11が配設されている。先端部3と弾性湾曲部4は駆動力伝達軸15を介して回転駆動源16により操作されて挿入管5を中心として回転する手段、つまり、前記センサ部10が測定用接触部となって、これが接触する生体組織の表面で前記超音波振動子9が作用する領域を2次元的にならしめる駆動手段を構成する。
駆動部6内には駆動力伝達軸15の回転情報を得るためのエンコーダ17、信号線11を通じてのセンサ部10との電気信号を中継するスリップリング18が設けられている。
一方、本システムにおいてのプローブ制御部2は大きく次のように分けられる。つまり、プローブ1の先端部3内に収められたセンサ部10に超音波駆動信号を送るための超音波駆動ユニット21と、センサ部10にて検知される共振周波数を測定する周波数カウントユニット22と、この周波数カウントユニット22で測定された周波数変化、または、それに対応した生体組織部位の硬さの表示をする表示ユニット23と、先端部3の走査を行うために回転駆動源16を制御する走査制御ユニット24とである。
(作用・効果)
このプローブ1を使用する場合、図2で示すように予め体腔壁25に穿刺した外套管12を通じて体腔内へプローブ1の先端部3を挿入し、弾性湾曲部4を屈曲させて挿入管5に対して先端部3を略直角な状態として、センサ部10を体腔内の生体組織部位26の表面に接触させる。
このプローブ1を使用する場合、図2で示すように予め体腔壁25に穿刺した外套管12を通じて体腔内へプローブ1の先端部3を挿入し、弾性湾曲部4を屈曲させて挿入管5に対して先端部3を略直角な状態として、センサ部10を体腔内の生体組織部位26の表面に接触させる。
そして、駆動力伝達軸15を通じて回転駆動源16の回転力を先端部3と弾性湾曲部4に伝えると、その屈曲状態を保持しながら先端部3と弾性湾曲部4は挿入管5を中心として矢印で示す如く回転する。つまり、弾性湾曲部4の弾性により先端部3はそのセンサ部10を生体組織部位26の表面に常に接触させたまま移動させることにより、そのセンサ部10は生体組織部位26の表面を円環状に走査する。このとき、センサ部10にて検知される共振周波数を周波数カウントユニット22で測定する。周波数変化は一般に柔らかいもの程、空中での周波数に対する変化量が大きくなる特性がある。そこで、検出した周波数の変化によりそれに対応した生体組織部位の硬さを測定できる。
つまり、前記センサ部10が測定用接触部となって、これが接触する生体組織の表面で前記超音波振動子9が作用する領域が2次元的にならしめるように駆動される。このことにより生体組織部位の広い範囲にわたって硬さ変化の情報が得られる。さらに、エンコーダ17により硬さ情報と順次操作される位置の情報を関連づけることも可能であり、このようにすれば、広い範囲にわたっての各位置の硬さ情報を個別的に得ることができる。
また、プローブ1はトラカール等の外套管12を介して挿入可能であるので、被検者に対する侵襲が少なく、それでいて体腔内では挿入管5に対して先端部3を屈曲させた上でその先端部3を回転できるので、その外套管12の外径に比しても広い範囲で効率よく硬さ測定ができる。さらに、体腔内に挿入することで、目的部位にセンサ部10をより直接的に当てることが可能となった。
加えて、弾性湾曲部4によりセンサ部10が常に適当な圧力にて付勢されており、また接触圧力が安定し、硬さ測定の精度を高めることができる。
<第2の実施形態>
図3を参照して、本発明の第2の実施形態を説明する。
図3を参照して、本発明の第2の実施形態を説明する。
(目的)
この実施形態の目的は主に簡単な構成により短時間で、しかも、比較的精度よく広範囲な面に対して硬さ変化の情報が得られ、また、安価なシステムを提供できるようにすることにある。
この実施形態の目的は主に簡単な構成により短時間で、しかも、比較的精度よく広範囲な面に対して硬さ変化の情報が得られ、また、安価なシステムを提供できるようにすることにある。
(構成)
この実施形態のプローブ30はハウジング31を備える。ハウジング31の前面開口部には例えばシリコンゴム等の弾性のある膜体32が張設されている。ハウジング31の内部には超音波振動子33と振動伝搬体34からユニット化されたセンサユニット部36が設けられている。振動伝搬体34は先端部37がその先端に僅かな丸みのある円錐形に形成されている。ハウジング31の内部にはボールネジ38が前記膜体32の表面と平行に配置され、ハウジング31の片側にはボールネジ38を駆動するステッピングモータ39が設けられている。ステッピングモータ39によるボールネジ38の回転情報はエンコーダ40により得られるようになっている。
この実施形態のプローブ30はハウジング31を備える。ハウジング31の前面開口部には例えばシリコンゴム等の弾性のある膜体32が張設されている。ハウジング31の内部には超音波振動子33と振動伝搬体34からユニット化されたセンサユニット部36が設けられている。振動伝搬体34は先端部37がその先端に僅かな丸みのある円錐形に形成されている。ハウジング31の内部にはボールネジ38が前記膜体32の表面と平行に配置され、ハウジング31の片側にはボールネジ38を駆動するステッピングモータ39が設けられている。ステッピングモータ39によるボールネジ38の回転情報はエンコーダ40により得られるようになっている。
ユニット化されたセンサユニット部36はボールネジ38に支持され、ボールネジ38の回転によって図面上の水平方向、つまり膜体32の表面に沿った方向に移動が可能である。つまり、生体組織の表面で前記超音波振動子が作用する領域が2次元的にならしめる駆動手段を構成している。センサユニット部36の振動伝搬体34の先端部37はこの移動中において膜体32の内面に滑らかに接するように設けられている。超音波振動子33についての信号の送受はコイル状に巻かれている伸縮性信号ケーブル41によって行われる。
この信号ケーブル41はステッピングモータ39への駆動信号ケーブル42と共に前述したようなプローブ制御部に導かれている。プローブ制御部にはセンサユニット部36に超音波駆動信号を送るための超音波駆動ユニットと、センサユニット部36にて検知される共振周波数を測定する周波数カウントユニットと、この周波数カウントユニットで測定された周波数変化を表示する表示ユニットと、センサユニット部36の走査を行うために回転駆動源としてのステッピングモータ39を制御する走査制御ユニット等が設けられている。また、エンコーダ40によって得たボールネジ38の回転情報もそのプローブ制御部に伝送されるようになっている。
(作用・効果)
この実施形態のプローブ30を使用する場合、図3で示すように、予め生体組織部位44の表面に膜体32を当てる。そして、プローブ制御部に指令を与えてステッピングモータ39を駆動し、ボールネジ38を回転してセンサユニット部36を膜体32に沿って移動させる。センサユニット部36における振動伝搬体34の先端部37は膜体32の内面に滑らかに接するように移動し、膜体32を介して生体組織部位44の表面に押し当たり直線的に移動して2次元的な走査を行う。これにより広い範囲にわたっての硬さ変化の情報が得られる。さらに、エンコーダ40により、硬さ情報と位置情報を関連づけることも可能であり、このようにすれば、広い範囲にわたっての各位置の硬さ情報を個別的に得ることができる。
この実施形態のプローブ30を使用する場合、図3で示すように、予め生体組織部位44の表面に膜体32を当てる。そして、プローブ制御部に指令を与えてステッピングモータ39を駆動し、ボールネジ38を回転してセンサユニット部36を膜体32に沿って移動させる。センサユニット部36における振動伝搬体34の先端部37は膜体32の内面に滑らかに接するように移動し、膜体32を介して生体組織部位44の表面に押し当たり直線的に移動して2次元的な走査を行う。これにより広い範囲にわたっての硬さ変化の情報が得られる。さらに、エンコーダ40により、硬さ情報と位置情報を関連づけることも可能であり、このようにすれば、広い範囲にわたっての各位置の硬さ情報を個別的に得ることができる。
この実施形態によれば、単一の超音波振動子を機械的に走査しながら硬さ情報を得る方法をとっているので、超音波振動子の固体差の補正をする必要がない。したがって、周波数変化を測定する場合の精度がよい。
また、配線も少なく構造が簡単なため、安価なプローブが実現できる。さらに、プローブ制御部内の回路も簡略化されるので、システムとしても安価なものとなる。
加えて、水平走査幅に合わせて成形されているハウジングに対して膜体が張ってあるので、被検物に対して本プローブを当てる事で、走査範囲内を均一に押圧することが可能であり、被検物を測定する精度が向上する。
なお、この実施形態のプローブは体腔内に導入して使用するように比較的小型に構成して体腔内の生体組織の硬さの測定にも使用することが可能である。
<第3の実施形態>
図4を参照して、本発明の第3の実施形態を説明する。
図4を参照して、本発明の第3の実施形態を説明する。
(目的)
この実施形態の目的は主に簡単な構成により短時間で、しかも比較的精度よく広範囲な面の硬さ変化の情報が得られるシステムを提供し、また、安価でかつ故障のしにくいプローブを提供できるようにすることにある。
この実施形態の目的は主に簡単な構成により短時間で、しかも比較的精度よく広範囲な面の硬さ変化の情報が得られるシステムを提供し、また、安価でかつ故障のしにくいプローブを提供できるようにすることにある。
(構成)
この実施形態のプローブ50はハウジング51を備える。ハウジング51の前面開口部には例えばシリコンゴム等の弾性のある膜体52が張設されている。ハウジング51の内部には超音波振動子53と振動伝搬体54からユニット化された同一構成のセンサユニット部56が複数個、並べて固定的に配設されている。センサユニット部56の振動伝搬体54は先端部57がその先端に僅かな丸みのある円錐形に形成されている。複数個のセンサユニット部56は振動伝搬体54の先端部57が膜体52の内表面に当たるように一列で、かつ互いに平行で密接する状態で隣接して配置されている。つまり、生体組織の表面で前記超音波振動子53が作用する領域が2次元的にならしめる駆動手段を構成している。
この実施形態のプローブ50はハウジング51を備える。ハウジング51の前面開口部には例えばシリコンゴム等の弾性のある膜体52が張設されている。ハウジング51の内部には超音波振動子53と振動伝搬体54からユニット化された同一構成のセンサユニット部56が複数個、並べて固定的に配設されている。センサユニット部56の振動伝搬体54は先端部57がその先端に僅かな丸みのある円錐形に形成されている。複数個のセンサユニット部56は振動伝搬体54の先端部57が膜体52の内表面に当たるように一列で、かつ互いに平行で密接する状態で隣接して配置されている。つまり、生体組織の表面で前記超音波振動子53が作用する領域が2次元的にならしめる駆動手段を構成している。
超音波振動子53への信号の供給はケーブル部58を介して前述したようなプローブ制御部に導かれている。プローブ制御部には各センサユニット部56に超音波駆動信号を送るための超音波駆動ユニットと、各センサユニット部56にて検知される共振周波数をそれぞれ測定する周波数カウントユニットと、この周波数カウントユニットで測定された周波数変化を表示する表示ユニット等が設けられている。
なお、超音波駆動ユニットは超音波振動子53の数だけ内蔵するか、もしくは駆動信号切り替え回路を用いて駆動ユニットの数を超音波振動子53の数より減らしてもよい。
(作用・効果)
この実施形態のプローブ50を使用する場合、その膜体52を生体組織部位の表面に当てる。そして、プローブ制御部に指令を与えて各センサユニット部56の超音波振動子53を駆動し、各センサユニット部56にて検知される共振周波数を測定する。この共振周波数の違いから硬さ変化の情報が得られる。各センサユニット部56がライン状に2次元的に配置されており、このため、広い範囲にわたっての硬さ変化の情報が得られる。
この実施形態のプローブ50を使用する場合、その膜体52を生体組織部位の表面に当てる。そして、プローブ制御部に指令を与えて各センサユニット部56の超音波振動子53を駆動し、各センサユニット部56にて検知される共振周波数を測定する。この共振周波数の違いから硬さ変化の情報が得られる。各センサユニット部56がライン状に2次元的に配置されており、このため、広い範囲にわたっての硬さ変化の情報が得られる。
広い範囲にわたって各センサユニット部56に対応した各位置の硬さ情報をそれぞれ個別的に得ることができる。
複数のセンサユニット部56の超音波振動子53がほぼ同時に駆動できるので、非常に短時間に測定が行える。したがって、被検者に対する時間的制約が少なくて済む。
ハウジング51及び膜体52がある程度の面積を持っているので、均一な押圧が得られ、硬さの測定精度が向上する。
プローブ50自身が機械的に動く要素を持っていないため、一旦、組立てると故障しにくい。
プローブ50自身が機械的に動く要素を持っていないため、一旦、組立てると故障しにくい。
<第4の実施形態>
図5及び図6を参照して、本発明の第4の実施形態を説明する。
図5及び図6を参照して、本発明の第4の実施形態を説明する。
(目的)
この実施形態の目的は短時間で、しかも比較的精度よく広範囲な面に対して硬さ変化の情報が得られるシステムを提供することにある。
この実施形態の目的は短時間で、しかも比較的精度よく広範囲な面に対して硬さ変化の情報が得られるシステムを提供することにある。
(構成)
この実施形態のプローブ60はハンドル61を備えた本体62に対して回転自在なドラム63を備える。ドラム63にはスリップリング64を有する。ドラム63はその円筒状のハウジング65の一部に同じく例えばシリコンゴム等の弾性のある円筒状の膜体66を張り、この中に複数のセンサユニット部67を放射状に配置したものである。センサユニット部67は第3の実施形態と同様、超音波振動子68と振動伝搬体69からユニット化された同一構成のものであり、その振動伝搬体69の先端部70を外側に向けて膜体66の内面に当てるようにする。複数のセンサユニット部67をドラム63に組み込むことにより生体組織の表面で前記超音波振動子68が作用する領域が2次元的にならしめる駆動手段を構成している。複数のセンサユニット部67はドラム63の回転中心を中心とする放射状に等間隔で配置されているが、センサユニット部67の数を増やし、これらを密に配置するため、その中心側基部の隣接側部71を細く狭めて密に突き合わせている。
この実施形態のプローブ60はハンドル61を備えた本体62に対して回転自在なドラム63を備える。ドラム63にはスリップリング64を有する。ドラム63はその円筒状のハウジング65の一部に同じく例えばシリコンゴム等の弾性のある円筒状の膜体66を張り、この中に複数のセンサユニット部67を放射状に配置したものである。センサユニット部67は第3の実施形態と同様、超音波振動子68と振動伝搬体69からユニット化された同一構成のものであり、その振動伝搬体69の先端部70を外側に向けて膜体66の内面に当てるようにする。複数のセンサユニット部67をドラム63に組み込むことにより生体組織の表面で前記超音波振動子68が作用する領域が2次元的にならしめる駆動手段を構成している。複数のセンサユニット部67はドラム63の回転中心を中心とする放射状に等間隔で配置されているが、センサユニット部67の数を増やし、これらを密に配置するため、その中心側基部の隣接側部71を細く狭めて密に突き合わせている。
超音波振動子68に接続されたケーブル部72はドラム63の円筒中心に向かって束ねられ、図5で示すスリップリング64に接続され、ハンドル61内に挿通されたケーブル部72と電気的に接続されている。ケーブル部72はハンドル61の端面から導出され、前述したプローブ制御部に接続される。
プローブ制御部には各センサユニット部67に超音波駆動信号を送るための超音波駆動ユニットと、各センサユニット部67にて検知される共振周波数を測定する周波数カウントユニットと、この周波数カウントユニットで測定された周波数変化を表示する表示ユニット等が設けられている。
なお、超音波駆動ユニットは超音波振動子68の数だけ内蔵するか、もしくは駆動信号切り替え回路を用いて駆動ユニットの数をセンサユニット部67の数より減らしてもよい。
(作用・効果)
この実施形態のプローブ60を使用する場合、そのドラム63を生体組織部位の表面に当てて転がす。そして、各センサユニット部67の超音波振動子68を駆動し、各センサユニット部67にて検知される共振周波数を測定する。この共振周波数の違いから硬さ変化の情報が得られる。各センサユニット部67が回転するドラム63に放射状に配されており、生体組織部位の表面に当てて転がすことによって広い範囲にわたっての硬さ変化の情報が得られる。また、広い範囲にわたって各センサユニット部67に対応した各位置での硬さ情報をそれぞれ得ることができる。
この実施形態のプローブ60を使用する場合、そのドラム63を生体組織部位の表面に当てて転がす。そして、各センサユニット部67の超音波振動子68を駆動し、各センサユニット部67にて検知される共振周波数を測定する。この共振周波数の違いから硬さ変化の情報が得られる。各センサユニット部67が回転するドラム63に放射状に配されており、生体組織部位の表面に当てて転がすことによって広い範囲にわたっての硬さ変化の情報が得られる。また、広い範囲にわたって各センサユニット部67に対応した各位置での硬さ情報をそれぞれ得ることができる。
さらに、ハンドル61を持って、ドラム63を転がすことによって単一のセンサユニット部67を点接触させることなく、常にハウジング65を含めた広い面で対象物を押さえながら硬さ測定が2次元的に測定することが可能となり、しかも、ドラム63を転動させるので、押付け圧がバラつきにくく、精度よく硬さ変化の情報が得られる。
<変形例>
前述した第3、第4の実施形態においてセンサユニット部は一列に並べて配置したが、センサユニット部を複数列に配置してもよい。このようにすれば、測定部位に対して、一度に多くのセンサユニット部を対向可能となるため、広い範囲をより短時間に測定を行なうことができる。
前述した第3、第4の実施形態においてセンサユニット部は一列に並べて配置したが、センサユニット部を複数列に配置してもよい。このようにすれば、測定部位に対して、一度に多くのセンサユニット部を対向可能となるため、広い範囲をより短時間に測定を行なうことができる。
次に、図7及び図8を参照して、触覚センサシステムの他の例を説明する。
(構成)
図7は、この例に係る触覚センサシステムの概略的な構成を示しており、これには内視鏡81内を通じて体腔内に導入される触覚センサプローブ82とプローブ制御部83とを備えている。
図7は、この例に係る触覚センサシステムの概略的な構成を示しており、これには内視鏡81内を通じて体腔内に導入される触覚センサプローブ82とプローブ制御部83とを備えている。
触覚センサプローブ82は長尺で可撓性の挿入部84を備えてなり、その挿入部84の先端部85には図8で示すようなセンサユニット部が組み込まれている。つまり、先端部85には円筒状の超音波振動子86が挿入部84の長軸に対して同軸的に配置した状態で設けられ、さらに超音波振動子86は先端カバー87によって密着した状態で同軸的に覆われている。先端カバー87の外周側面は例えば管腔状の臓器に接触させる接触部88を形成している。円筒状の超音波振動子86は図8(b)で示すようにその中心軸に対して径方向xの振動を行うように分極されている。そして、自励発振によって超音波振動子86と接触部88が一体となって共振周波数による径方向xの向きの振動を行うようになっている。
超音波振動子86の電極には信号線89が接続されている。この信号線89は挿入部84の内部を通じてその手元側に導かれた後、信号ケーブル91を通じてプローブ制御部83に接続される。また、触覚センサプローブ82の手元部には発振動作を操作する動作スイッチ92が設けられている。術者はその動作スイッチ92を任意に操作することができるようになっている。
前記プローブ制御部83には超音波振動子86を共振周波数で振動させるための信号を発振する発振回路93が設けられている。発振回路93には周波数検出回路94と電圧検出回路95が接続されており、共振周波数の変化や機械的インピーダンスの変化をモニターするモニター手段を構成している。
(作用)
この触覚センサシステムを使用して管腔状臓器の硬さを測定し、病変部の位置を同定しようとする場合には次のように行われる。まず、予め体腔内に挿入した内視鏡81のチャンネルを通じて触覚センサプローブ82を誘導し、内視鏡81の観察下で、触覚センサプローブ82の先端部85を患者97の管腔状臓器98内に挿入する。図8(a)はその状態の様子を示している。
この触覚センサシステムを使用して管腔状臓器の硬さを測定し、病変部の位置を同定しようとする場合には次のように行われる。まず、予め体腔内に挿入した内視鏡81のチャンネルを通じて触覚センサプローブ82を誘導し、内視鏡81の観察下で、触覚センサプローブ82の先端部85を患者97の管腔状臓器98内に挿入する。図8(a)はその状態の様子を示している。
そして、先端部85の接触部88を管腔状臓器98の内面に接触させながらその臓器98内を移動させる。ここで、術者が動作スイッチ92を操作して発振回路93を動作させると、超音波振動子86と接触部88が発振回路93からの信号によって一体的に共振周波数による振動を行う。接触部88の臓器98への接触によって臓器98の硬さに応じて機械的インピーダンスが変化し、接触部88の共振周波数は変化するが、発振回路93が自励発振を行うために共振周波数の変化に追随した発振を行うことができる。この際の共振周波数の変化は、周波数検出回路94によってモニターされ、また、電圧変化は、電圧検出回路95によってモニターされる。これらの少なくとも一方の情報によって臓器98の硬さの変化情報として得ることができる。例えば、臓器98の粘膜下に局在する病変部99の位置を硬さの変化情報によって同定することができる。
(効果)
この実施形態の触覚センサプローブ82によれば、触覚センサプローブ82の挿入方向に対して垂直方向の硬さ特性を周波数や電圧の変化として測定するため、管腔状臓器98の粘膜下の例えば腫瘍等の病変部99の存在の判断のために、優れた操作性を発揮することができる。
この実施形態の触覚センサプローブ82によれば、触覚センサプローブ82の挿入方向に対して垂直方向の硬さ特性を周波数や電圧の変化として測定するため、管腔状臓器98の粘膜下の例えば腫瘍等の病変部99の存在の判断のために、優れた操作性を発揮することができる。
図9及び図10を参照して、触覚センサシステムの例を説明する。
(構成)
図9は、この例に係る触覚センサシステムの概略的な構成を示しており、これには、トラカール外套管101を通じて体腔内に導入される触覚センサプローブ102とプローブ制御部103とを備えている。これとは別に、トラカール外套管104を通じて体腔内に導入される硬性鏡105が用意されている。
図9は、この例に係る触覚センサシステムの概略的な構成を示しており、これには、トラカール外套管101を通じて体腔内に導入される触覚センサプローブ102とプローブ制御部103とを備えている。これとは別に、トラカール外套管104を通じて体腔内に導入される硬性鏡105が用意されている。
触覚センサプローブ102は長尺の硬性の挿入部106を備えてなり、その挿入部106の先端部107には図10で示すようなセンサユニット部が組み込まれている。つまり、先端部107には円筒状の超音波振動子108が挿入部106の長軸に対して同軸的に配置した状態で設けられている。超音波振動子108は先端部107の中心軸方向Xに振動するように分極されている。さらに超音波振動子108はその先端に触覚用接触部を兼ねた振動角度変換素子109を有している。振動角度変換素子109では超音波振動子108より受けた振動を内部で反射させ、中心軸方向Xと特定の角度を持つ斜め前方へその振動方向を変換する。振動角度変換素子109の先端部分は、カバー111の孔112から突出し、その最先端部分は僅かに丸みが付けられた接触部113を形成している。
超音波振動子108の電極には信号線114が接続されている。この信号線114は挿入部106の内部を通じてその手元側に導かれた後、信号ケーブル115を通じてプローブ制御部103に接続される。また、触覚センサプローブ102の手元部には発振動作を操作する動作スイッチ116が設けられている。術者はその動作スイッチ116を任意に操作することができるようになっている。
前記プローブ制御部103には超音波振動子108を共振周波数で振動させるための信号を発振する発振回路93が設けられている。この発振回路93には周波数検出回路94と電圧検出回路95が接続されており、共振周波数の変化や機械的インピーダンスの変化をモニターする手段を構成している。
(作用)
この触覚センサシステムを使用して腹腔内臓器の硬さを測定し、病変部の位置を同定しようとする場合には次のようになる。トラカール外套管101を通じて触覚センサプローブ102を腹腔内に挿入し、硬性鏡105の観察下で、斜めに突き出した振動角度変換素子109の先端にある接触部113を臓器121の表面に接触させながらその臓器121の表面上を移動させる。この際、術者が動作スイッチ116を操作することにより発振回路93を動作させる。接触部113のある振動角度変換素子109と超音波振動子108は発振回路93からの信号によって一体的に共振周波数による振動を行う。接触部113の先端部は触覚センサプローブ102の軸に対して斜め前方に突出して振動している。このため、触覚センサプローブ102の斜め前方にある臓器121へのアプローチが容易にできる。自励発振によって超音波振動子108と振動角度変換素子109は一体となって共振周波数による振動を行う。また、図10で示すように接触部113ではその接触表面に垂直なx方向の縦振動が行われる。そして、この接触部113の、臓器121への接触によって臓器121の硬さに応じて機械的インピーダンスが変化し、接触部113の共振周波数は変化するが、発振回路93が自励発振を行うために共振周波数の変化に追随した発振を行う。共振周波数の変化は周波数変化検出回路94によってモニターされ、また電圧変化は電圧検出回路95によってモニターされ、これらの少なくとも一方のものを臓器121の硬さの変化情報として得ることができる。硬さの変化によって例えば、臓器121の内部に局在する病変部122の位置を同定することができる。
この触覚センサシステムを使用して腹腔内臓器の硬さを測定し、病変部の位置を同定しようとする場合には次のようになる。トラカール外套管101を通じて触覚センサプローブ102を腹腔内に挿入し、硬性鏡105の観察下で、斜めに突き出した振動角度変換素子109の先端にある接触部113を臓器121の表面に接触させながらその臓器121の表面上を移動させる。この際、術者が動作スイッチ116を操作することにより発振回路93を動作させる。接触部113のある振動角度変換素子109と超音波振動子108は発振回路93からの信号によって一体的に共振周波数による振動を行う。接触部113の先端部は触覚センサプローブ102の軸に対して斜め前方に突出して振動している。このため、触覚センサプローブ102の斜め前方にある臓器121へのアプローチが容易にできる。自励発振によって超音波振動子108と振動角度変換素子109は一体となって共振周波数による振動を行う。また、図10で示すように接触部113ではその接触表面に垂直なx方向の縦振動が行われる。そして、この接触部113の、臓器121への接触によって臓器121の硬さに応じて機械的インピーダンスが変化し、接触部113の共振周波数は変化するが、発振回路93が自励発振を行うために共振周波数の変化に追随した発振を行う。共振周波数の変化は周波数変化検出回路94によってモニターされ、また電圧変化は電圧検出回路95によってモニターされ、これらの少なくとも一方のものを臓器121の硬さの変化情報として得ることができる。硬さの変化によって例えば、臓器121の内部に局在する病変部122の位置を同定することができる。
(効果)
触覚センサプローブ102の斜め前方の臓器121に対して硬さ測定ができるために、それの操作性を向上させることができる。
触覚センサプローブ102の斜め前方の臓器121に対して硬さ測定ができるために、それの操作性を向上させることができる。
図11及び図12を参照して、触覚センサプローブの例を説明する。
(構成)
この例における触覚センサプローブ131はその体腔内挿入部132の先端部近傍の上下両側面部分にそれぞれ薄い膜状のエネルギ閉込め型振動子133が配置されている。このエネルギ閉込め型振動子133の数は一つでも複数個でもよいし、また、エネルギ閉込め型振動子133を1つの管状のものとして形成してもよいものである。
この例における触覚センサプローブ131はその体腔内挿入部132の先端部近傍の上下両側面部分にそれぞれ薄い膜状のエネルギ閉込め型振動子133が配置されている。このエネルギ閉込め型振動子133の数は一つでも複数個でもよいし、また、エネルギ閉込め型振動子133を1つの管状のものとして形成してもよいものである。
エネルギ閉込め型振動子133は、膜厚方向に振動するが、触覚センサプローブ131の軸に対して垂直方向に振動するように取り付けられており、外部に対しては接触部134となるポリウレタン、シリコンなどの樹脂膜によって外部に対して気密的に覆われている。
このエネルギ閉込め型振動子133は図12に示すように構成されている。すなわち、セラミック等の圧電素子材の円弧状薄板135の両面に電極136を形成してなり、円弧状薄板135はその膜厚方向に分極されている。また、この超音波振動子133と接触部134は一体となって共振周波数による自励発振が行われ、触覚センサプローブ131の径方向xへ振動する。エネルギ閉込め型振動子133は例えば半導体製造技術を利用して形成できる。
エネルギ閉込め型振動子133の電極136には信号線137が接続されている。この信号線137は前述したようなプローブ制御部に接続される。また、触覚センサプローブ131の手元部には発振動作を操作する動作スイッチ(図示し内。)が設けられている。術者はその動作スイッチを任意に操作することができるようになっている。
前記プローブ制御部には、エネルギ閉込め型振動子133を共振周波数で振動させるための信号を発振する発振回路が設けられている。この発振回路には周波数検出回路と電圧検出回路が接続されており、共振周波数の変化や機械的インピーダンスの変化をモニターする手段を構成している。
(作用)
この触覚センサプローブ131は、経内視鏡的に管腔状臓器内に挿入し、その接触部134を臓器の内面に接触させながらその臓器内を移動させる。この際、術者が動作スイッチを操作することにより発振回路を動作させる。超音波振動子133と接触部134は発振回路からの信号によって一体的に共振周波数による振動を行う。接触部134の臓器への接触によってその臓器の硬さに応じて機械的インピーダンスが変化し、接触部134の共振周波数は変化するが、発振回路が自励発振を行うために共振周波数の変化に追随した発振を行うことができる。共振周波数の変化は周波数検出回路によってモニターされ、また、電圧変化は、電圧検出回路によってモニターされ、これらの少なくとも一方のものを臓器の硬さの変化情報として得ることができる。これから、例えば臓器の粘膜下に局在する病変部の位置を同定することができる。
この触覚センサプローブ131は、経内視鏡的に管腔状臓器内に挿入し、その接触部134を臓器の内面に接触させながらその臓器内を移動させる。この際、術者が動作スイッチを操作することにより発振回路を動作させる。超音波振動子133と接触部134は発振回路からの信号によって一体的に共振周波数による振動を行う。接触部134の臓器への接触によってその臓器の硬さに応じて機械的インピーダンスが変化し、接触部134の共振周波数は変化するが、発振回路が自励発振を行うために共振周波数の変化に追随した発振を行うことができる。共振周波数の変化は周波数検出回路によってモニターされ、また、電圧変化は、電圧検出回路によってモニターされ、これらの少なくとも一方のものを臓器の硬さの変化情報として得ることができる。これから、例えば臓器の粘膜下に局在する病変部の位置を同定することができる。
(効果)
この実施形態の触覚センサプローブ131によれば、その挿入方向に対して垂直方向の硬さ特性を周波数や電圧の変化として測定するため、管腔状臓器の粘膜下の例えば腫瘍等の病変部の存在を判断でき、優れた操作性を発揮することができる。
この実施形態の触覚センサプローブ131によれば、その挿入方向に対して垂直方向の硬さ特性を周波数や電圧の変化として測定するため、管腔状臓器の粘膜下の例えば腫瘍等の病変部の存在を判断でき、優れた操作性を発揮することができる。
[付記]
1.少なくとも1つ以上の超音波振動子を含み、生体組織に接触させる測定用接触部を有した触覚センサプローブと、前記測定用接触部を生体組織に接触させたときの超音波振動子の共振特性の変化を検出しこれを生体組織の硬さの情報とするための検出手段と、前記測定用接触部が接触する生体組織の表面で前記超音波振動子が作用する領域が2次元的にならしめる駆動手段を具備したことを特徴とする触覚センサ。本発明によれば、広範囲にわたり、超音波の周波数変化により生体組織の硬さ測定を行うものにおいて、短時間で、しかも、精度よく広範囲にわたる硬さの変化の情報が得られる。
2.前記駆動手段が、複数の超音波振動子を備え、同時に駆動するものであることを特徴とする付記第1項に記載の触覚センサ。
3.前記駆動手段が、複数の超音波振動子を備え、これらの超音波振動子を電気的に切り替えて駆動するものであることを特徴とする付記第1項に記載の触覚センサ。
4.前記駆動手段が、1つの超音波振動子を機械的に走査するものであることを特徴とする付記第1項に記載の触覚センサ。
5.前記駆動手段が、複数の超音波振動子を機械的に走査するものであることを特徴とする付記第1項に記載の触覚センサ。
6.複数の超音波振動子を備え、これらの超音波振動子が直線状に配されていることを特徴とする付記第1項に記載の触覚センサ。
7.複数の超音波振動子を備え、これらの超音波振動子が円環状に配されていることを特徴とする付記第1項に記載の触覚センサ。
8.複数の超音波振動子を備え、これらの超音波振動子がマトリクス状に配置されていることを特徴とする付記第1項に記載の触覚センサ。
9.前記駆動手段が、体腔内に挿通可能なプローブの挿入部に弾性湾曲部を設け、この弾性湾曲部の先端側に設けられた超音波振動子を含む測定用接触部を湾曲させた状態で挿入部の中心軸回りに回動させるものであることを特徴とする付記第1項に記載の触覚センサ。
10.少なくとも1つ以上の超音波振動子を含み、生体組織に接触させる測定用接触部を有した触覚センサプローブと、前記測定用接触部を生体組織に接触させたときの超音波振動子の共振特性の変化を検出しこれを生体組織の硬さの情報とするための検出回路とを備えた触覚センサにおいて、
測定部における超音波振動の振動方向が触覚センサプローブの中心軸と平行ではないことを特徴とする触覚センサ。
11.上記超音波振動子が円筒形状であり、その径方向に分極していることを特徴とする付記第10項に記載の触覚センサ。
12.上記超音波振動子と測定部との間に振動方向変換部材が配置されていることを特徴とする付記第10項に記載の触覚センサ。
13.上記超音波振動子がエネルギ閉込み型振動子であることを特徴とする付記第10項に記載の触覚センサ。
14.上記エネルギ閉込め型振動子がプローブの側面に取り付けられていることを特徴とする付記第13項に記載の触覚センサ。
1.少なくとも1つ以上の超音波振動子を含み、生体組織に接触させる測定用接触部を有した触覚センサプローブと、前記測定用接触部を生体組織に接触させたときの超音波振動子の共振特性の変化を検出しこれを生体組織の硬さの情報とするための検出手段と、前記測定用接触部が接触する生体組織の表面で前記超音波振動子が作用する領域が2次元的にならしめる駆動手段を具備したことを特徴とする触覚センサ。本発明によれば、広範囲にわたり、超音波の周波数変化により生体組織の硬さ測定を行うものにおいて、短時間で、しかも、精度よく広範囲にわたる硬さの変化の情報が得られる。
2.前記駆動手段が、複数の超音波振動子を備え、同時に駆動するものであることを特徴とする付記第1項に記載の触覚センサ。
3.前記駆動手段が、複数の超音波振動子を備え、これらの超音波振動子を電気的に切り替えて駆動するものであることを特徴とする付記第1項に記載の触覚センサ。
4.前記駆動手段が、1つの超音波振動子を機械的に走査するものであることを特徴とする付記第1項に記載の触覚センサ。
5.前記駆動手段が、複数の超音波振動子を機械的に走査するものであることを特徴とする付記第1項に記載の触覚センサ。
6.複数の超音波振動子を備え、これらの超音波振動子が直線状に配されていることを特徴とする付記第1項に記載の触覚センサ。
7.複数の超音波振動子を備え、これらの超音波振動子が円環状に配されていることを特徴とする付記第1項に記載の触覚センサ。
8.複数の超音波振動子を備え、これらの超音波振動子がマトリクス状に配置されていることを特徴とする付記第1項に記載の触覚センサ。
9.前記駆動手段が、体腔内に挿通可能なプローブの挿入部に弾性湾曲部を設け、この弾性湾曲部の先端側に設けられた超音波振動子を含む測定用接触部を湾曲させた状態で挿入部の中心軸回りに回動させるものであることを特徴とする付記第1項に記載の触覚センサ。
10.少なくとも1つ以上の超音波振動子を含み、生体組織に接触させる測定用接触部を有した触覚センサプローブと、前記測定用接触部を生体組織に接触させたときの超音波振動子の共振特性の変化を検出しこれを生体組織の硬さの情報とするための検出回路とを備えた触覚センサにおいて、
測定部における超音波振動の振動方向が触覚センサプローブの中心軸と平行ではないことを特徴とする触覚センサ。
11.上記超音波振動子が円筒形状であり、その径方向に分極していることを特徴とする付記第10項に記載の触覚センサ。
12.上記超音波振動子と測定部との間に振動方向変換部材が配置されていることを特徴とする付記第10項に記載の触覚センサ。
13.上記超音波振動子がエネルギ閉込み型振動子であることを特徴とする付記第10項に記載の触覚センサ。
14.上記エネルギ閉込め型振動子がプローブの側面に取り付けられていることを特徴とする付記第13項に記載の触覚センサ。
(付記第10〜14の従来例と問題点)
超音波振動するプローブを生体組織に接触させ、プローブの共振周波数の変化を検知することによって生体組織の硬さを測定する触覚センサが提案されている。このような触覚センサは、皮膚の弾性度を測定したり、内視鏡下に使用することによって、体腔内の粘膜下に局在する腫瘍の位置を同定するために用いられている。
しかしながら、従来の触覚センサでは、測定部と一体となった軸方向に振動する超音波振動子がプローブの先端部の軸上に配置されているため、プローブの軸方向に測定物を接触させる必要があった。このため、プローブの側方や、斜め前方に存在する生体組織の触覚を測定することが困難であり、操作性が非常に悪いという問題があった。
付記第10〜14は触覚センサのプローブの挿入方向にかかわらず、さまざまな方向に位置する生体組織の触覚が測定することのできる操作性の良い触覚センサを提供するものである。この構成のものによれば、測定部における超音波振動の振動方向がプローブの中心軸と平行ではないために、プローブ軸の斜め前方や、側面にある生体組織に対して測定部における超音波振動が生体表面に対して垂直方向に入力しやすく、操作性の良い触覚センサとすることができる。
超音波振動するプローブを生体組織に接触させ、プローブの共振周波数の変化を検知することによって生体組織の硬さを測定する触覚センサが提案されている。このような触覚センサは、皮膚の弾性度を測定したり、内視鏡下に使用することによって、体腔内の粘膜下に局在する腫瘍の位置を同定するために用いられている。
しかしながら、従来の触覚センサでは、測定部と一体となった軸方向に振動する超音波振動子がプローブの先端部の軸上に配置されているため、プローブの軸方向に測定物を接触させる必要があった。このため、プローブの側方や、斜め前方に存在する生体組織の触覚を測定することが困難であり、操作性が非常に悪いという問題があった。
付記第10〜14は触覚センサのプローブの挿入方向にかかわらず、さまざまな方向に位置する生体組織の触覚が測定することのできる操作性の良い触覚センサを提供するものである。この構成のものによれば、測定部における超音波振動の振動方向がプローブの中心軸と平行ではないために、プローブ軸の斜め前方や、側面にある生体組織に対して測定部における超音波振動が生体表面に対して垂直方向に入力しやすく、操作性の良い触覚センサとすることができる。
1…触覚センサ用プローブ、2…プローブ制御部、3…先端部、4…弾性湾曲部、5…挿入管、6…駆動部、9…超音波振動子、10…センサ部、11…信号線、14…ケース、15…駆動力伝達軸、16…回転駆動源、17…エンコーダ、18…スリップリング、21…超音波駆動ユニット、22…周波数カウントユニット、24…走査制御ユニット。
Claims (3)
- 超音波振動子を含む、生体組織に接触させる測定用接触部を有した触覚センサプローブと、
前記測定用接触部を生体組織に接触させたときの前記超音波振動子の超音波振動の共振特性の変化を検出してこれを生体組織の硬さ情報とするための検出手段と、
を有する触覚センサであって、
前記超音波振動子は、前記生体組織に接触させる前記測定用接触部の表面に沿って移動可能に前記触覚センサプローブに配置され、前記測定用接触部を接触させた生体組織の複数位置における硬さを検出することを特徴とする触覚センサ。 - 超音波振動子を含む、生体組織に接触させる測定用接触部を有した触覚センサプローブと、
前記測定用接触部を生体組織に接触させたときの前記超音波振動子の超音波振動の共振特性の変化を検出してこれを生体組織の硬さ情報とするための検出手段と、
を有する触覚センサであって、
前記超音波振動子は、前記生体組織に接触させる前記測定用接触部の表面に沿って前記触覚センサプローブに配置される複数の超音波振動子であり、前記測定用接触部を接触させた生体組織の複数位置における硬さを検出することを特徴とする触覚センサ。 - 超音波振動子を含む、生体組織に接触させる測定用接触部を有した触覚センサプローブと、
前記測定用接触部を生体組織に接触させたときの超音波振動の共振特性の変化を検出してこれを生体組織の硬さの情報とするための検出手段と、
を有する触覚センサであって、
前記触覚センサプローブは、回転する略円筒形のドラムと、
前記ドラムの周側面に配置された測定用接触部と、
前記測定用接触部に沿って前記ドラムに放射状に配置された複数の超音波振動子と、
を具備したことを特徴とする触覚センサ。
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Cited By (1)
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JP2010540958A (ja) * | 2007-10-01 | 2010-12-24 | ビオレソナトル・アクチボラゲット | 影響を受けない材料分析の方法および集成装置 |
-
2004
- 2004-12-13 JP JP2004360053A patent/JP2005111280A/ja active Pending
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Legal Events
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Effective date: 20051011 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 |
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A521 | Written amendment |
Effective date: 20051205 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 |
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A131 | Notification of reasons for refusal |
Effective date: 20060117 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 |
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A02 | Decision of refusal |
Effective date: 20060606 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 |