JP2005108545A - 電子・2次イオン顕微鏡装置 - Google Patents

電子・2次イオン顕微鏡装置 Download PDF

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Takanori Koshikawa
孝範 越川
Takashi Ikuta
孝 生田
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Abstract

【課題】 高解像力の観察像を取得するために、結像光学系の球面収差や色収差を除去することができる電子・2次イオン顕微鏡装置(例えば、光電子顕微鏡)を提供する。
【解決手段】 光波を含む短波長の電磁波を励起光源として、観察対象とする物質表面から真空中に放出された光電子、2次電子もしくは2次イオンに対する結像光学系と、当該結像光学系の焦点位置を高速に変化させる制御機構と、焦点位置を変化させる間の結像面の画像を積算・蓄積する画像検知手段と、前記画像検知器から得られた画像情報に対する中・高域空間周波数強調フィルタリング機構とを備え、前記結像光学系の球面収差と色収差の影響除去を行う電子・2次イオン顕微鏡装置によれば、電子・2次イオン顕微鏡装置における球面収差等を除去することができ、高解像度の無収差観察像を取得することができる。
【選択図】 なし

Description

本発明は、光波を含む短波長の電磁波や電子線または荷電粒子線を励起光源とし観察試料に照射して試料から放出される光電子、2次電子(オージェ電子を含む)、または2次イオンと結像光学系とを通して観察試料を観察する電子・2次イオン顕微鏡装置(例えば、光電子顕微鏡など)に関するものであり、より詳細には、結像光学系の球面収差や色収差を除去した高分解能な観察像を取得することができる電子・2次イオン顕微鏡に関するものである。
近年、試料の極微細な形態などを観察する表面ナノキャラクタリゼーションのために、種々の顕微鏡や解析方法が開発されている。その代表的なものとしては、例えば、図7に示すように、主に試料の形態を観察・評価し解析するために用いられる走査型電子顕微鏡(SEM)および走査プローブ顕微鏡(SPM)、また、主に元素分析に用いられる走査型オージェ電子顕微鏡(AEM)、二次イオン質量分析法(SIMS)および分析電子顕微鏡、また、主に結晶構造解析に用いられる透過型電子顕微鏡(TEM)、そして、物質の電子状態の解析に用いられるX線光電子分光法(XPS)、走査型光電子顕微鏡、放射光光電子顕微鏡などが挙げられる。なお、走査型光電子顕微鏡、放射光光電子顕微鏡などは、電子・2次イオン顕微鏡の一形式である。
これら顕微鏡等の解析スケール(分解能)は、図7の横軸に示すように、SEMでは数nm程度、SPMでは1nm〜0.1nm程度である。また、AEMおよびSIMSでは、数十nm〜10nm程度、分析電子顕微鏡では数nmである。また、TEMは、SEMや分析電顕と同様に、数nm程度である。
しかし、XPSの解析スケールは10μm前後、走査型光電子顕微鏡では数百nm程度、放射光光電子顕微鏡でも数十nm程度というように、物質の電子状態を解析するための光電子顕微鏡では、その分解能は通常の電子顕微鏡に比べて明らかに落ちる。その一方、光電子顕微鏡は、表面敏感性が高いので、ナノマテリアルの電子状態を観測するのに極めて有用である。
ここで、従来から結像光学系の球面収差や色収差を除去することにより、結像光学装置の解像力を高める、すなわち高分解能化できることが知られている。例えば、特許文献1や非特許文献1、2には、実時間焦点位置変調球面収差除去法(実時間球面収差補正手法)を利用して球面収差や色収差の無い高分解能な観察像を取得する結像光学装置が開示されている。これによれば、結像光学系に含まれる球面収差(回転不変型波面収差)と色収差の影響が除去され、解像力の高い像が再生できる電子顕微鏡などを開発することができる。その結果、無収差電子顕微鏡像を観察して、球面収差によるアーティファクトを除去した原子像を得ることに成功している。
特開2003−131138(公開日:2003年 5月 8日) T.Ikuta:J.E1ectron Microsc.38,415(1989). Y.Takai et.a1.:J.E1ectron Microsc.48,879(1999).
しかしながら、通常の電子顕微鏡は回折電子線を結像させる、コヒーレント結像系であるのに対し、電子・2次イオン顕微鏡は、高強度の光波を含む短波長の電磁波や電子線・荷電粒子線を励起光として、観察対象物に対して照射し、その結果観察対象物から放出された光電子・2次電子・2次イオンを結像させる、インコヒーレント結像系である。このため、通常の電子顕微鏡と電子・2次イオン顕微鏡(例えば、光電子顕微鏡)との結像メカニズムは明らかに異なるものであるといえる。光電子でなく、励起光の照射によって放出された2次イオンを結像させる場合も同様である。すなわち、2次電子・2次イオン顕微鏡についても同様なことがいえる。
したがって、上記特許文献1等に記載されている、従来の電子顕微鏡に適用した実時間焦点位置変調球面収差除去法をそのまま電子・2次イオン顕微鏡(例えば、光電子顕微鏡)に適用しても、充分に球面収差等を除去することができず、高分解能な観察像を取得する光電子顕微鏡を開発することができないという問題点がある。
このように、電子・2次イオン顕微鏡(例えば、光電子顕微鏡)は電子状態の空間的な分布を測定することができるため、ナノスケールの固体試料局所表面の実時間観測や元素分布、化学状態、磁性状態などの状態を直接観察することができる非常に優れた装置である一方、分解能に限界があるという問題点がある。さらに、電子・2次イオン顕微鏡について、高分解能化を達成するための具体的な方法は、一切開発されていない。このため、高分解能の観察像を得るために、電子・2次イオン顕微鏡において、結像光学系の球面収差等を除去する具体的な方法の開発が強く求められていた。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、高解像力の観察像を取得するために、結像光学系の球面収差や色収差を除去することができる電子・2次イオン顕微鏡装置(例えば、光電子顕微鏡)を提供することにある。
本発明者らは、上記の課題に鑑み鋭意検討した結果、特定のエネルギーの光電子を得て結合状態の情報を得るX線光電子分光法(XPS)と電子顕微鏡とを融合させた光電子顕微鏡あるいは励起2次イオンを画像符号源とする2次イオン・並びに2次電子顕微鏡において、放射光の波長変調により結像光学系の色収差を利用して焦点位置を高速変化(変調)させる方法、レンズ系を高速変化(変調)させる方法、および試料位置の高速変化(変調)させる方法により、球面収差を除去することができることを独自に見出し、この系を利用して、分解能を制限している球面収差を除去した、従来より格段に高い分解能が得られる光電子顕微鏡を開発し、本発明を完成させるに至った。すなわち、図7に示すように、2nm〜10nm程度の高分解能で電子状態を解析できる電子・2次イオン顕微鏡(例えば、光電子顕微鏡)を開発するに至った。
すなわち、本発明は産業上有用な物または方法として、下記1)〜6)の発明を含むものである。
1)(a)光波を含む短波長の電磁波を励起光源として、観察対象とする物質表面から真空中に放出された光電子、2次電子もしくは2次イオンに対する結像光学系と、(b)当該結像光学系の焦点位置を高速に変化させる制御機構と、(c)焦点位置を変化させる間の結像面の画像を積算・蓄積する画像検知手段と、(d)前記画像検知器から得られた画像情報に対する中・高域空間周波数強調フィルタリング機構とを備え、(e)前記結像光学系の球面収差と色収差の影響除去を行う電子・2次イオン顕微鏡装置。
2)上記(b)結像光学系の焦点位置を高速に変化させる制御機構は、対物レンズの磁場または電場を高速に変化させる対物レンズ変更手段を備えている1)に記載の電子・2次イオン顕微鏡装置。
3)上記(b)結像光学系の焦点位置を高速に変化させる制御機構は、観察対象物自体の位置を機械的に変化させる対象物変更手段を備えている1)に記載の電子・2次イオン顕微鏡装置。
4)上記(b)結像光学系の焦点位置を高速に変化させる制御機構は、励起光源の波長を変化させる光源変更手段を備えている1)に記載の電子・2次イオン顕微鏡装置。
5)上記励起光源は、放射光もしくは同等の高輝度光源であり、上記光源変更手段は、励起光源から照射される短波長入射光(特に放射光)が観察対象物に対して照射される際に当該入射光と接する分光器の角度を変化させる分光器角度変更手段を備えている4)に記載の電子・2次イオン顕微鏡装置。
6)上記励起光源を電子線または荷電粒子線に置き換える1)〜5)のいずれかに記載の電子・2次イオン顕微鏡装置。
本発明に係る電子・2次イオン顕微鏡装置のうち1)〜4)の構成によれば、例えば、光電子顕微鏡のような電子・2次イオン顕微鏡装置において結像光学系の焦点位置を変化させることができ、蓄積性の画像検知手段とそれより得られた画像情報に対する中・高域空間周波数強調フィルターによって、電子・2次イオン顕微鏡装置における結像光学系の球面収差を除去することができる。さらに、色収差も同時に除去することができる。したがって、本方法によれば、両収差を除去して分解能を向上させた光電子顕微鏡を提供することができるという効果を奏する。なお、「対象物変更手段」とは、観察対象物と対物レンズとの距離を機械的に変更させる移動機構のことである。
また、本発明に係る電子・2次イオン顕微鏡装置のうち5)の構成によれば、分光器の角度を実時間で変化(変調)させることにより、確実に放射光の波長を変化(変調)させることができる。したがって、電子・2次イオン顕微鏡装置の焦点位置を確実に変化(変調)させることができ、強力な放射光を組み合わせた電子・2次イオン顕微鏡装置の結像光学系の収差を確実に除去することができるという効果を奏する。
また、分解能を高めた電子・2次イオン顕微鏡装置と強力な放射光とを組み合わせることができ、ナノテクノロジーをはじめとする様々な分野に利用可能な電子・2次イオン顕微鏡装置を提供することができるという効果を奏する。
本発明は、電磁波(例えば、光、特に放射光など)を励起光とする電子・2次イオン顕微鏡装置(例えば、光電子顕微鏡など)において、無収差高分解能観察を可能とする具体的な手法、およびこの手法を利用して無収差高分解能観察を実現した電子・2次イオン顕微鏡装置を提供するものである。本発明を用いることにより、工学、医学、生物学、天文学などの極めて広い分野における研究、開発、評価を著しく効率化できると共に、これにより多数の新しい知見を得ることができると考えられる。したがって、本発明は非常に有用かつ社会的インパクトの強い発明であるといえる。
そこで、以下にまず本発明の基礎となる「焦点位置変調球面収差除去法」の基本的な考え方について簡単に説明した後、本発明に係る光電子顕微鏡の焦点位置変化方法、および光電子顕微鏡について説明する。なお、本発明は、これに限定されるものではないことはいうまでもない。
<「焦点位置変調球面収差除去法」の基本的な考え方について>
まず、本発明の基礎となる原理である「焦点位置変調球面収差除去法」について図8〜図15に基づいて説明する。「焦点位置変調球面収差除去法」は、まず、回転不変型の波面収差関数をもつ主・高次球面収差の影響除去を図る。このためにホイスラー式の焦点深度拡大法を利用する。以下焦点はずれ量移動平均法による焦点深度拡大処理と無収差情報抽出の原理を光学の立場で説明する。
まず、自己発光体(光電子含む)の結像と球面収差の影響を示す。図8には試料1上の1点から発せられた光波もしくは電子波、イオンに対する物質波が、凸レンズ2で描かれる結像光学系を通り、後側焦点面(結像面)3に達する様子を、幾何光学と波面光学の両面から示した。
前述したように、試料1上の異なった点から発せられた光波は干渉しない。同一点から発せられた光波のみが干渉に寄与する。波面光学では点状試料から発せられる球面波を、各方向に進行する平面波の集まりと捉える。結像光学系は瞳(入射瞳)に入射したこれらの平面波の向きを変え、後側焦点位置に集める役目を果たす。
図9に示す無収差光学系では後側焦点位置4でこれらの平面波の位相が一致して、小さいスポットが形成される。一方、図10に示す球面収差のある光学系では、光軸と平面波進行方向のなす角度の4乗に比例して平面波の位相が変化する(波面が移動する)。この結果、後側焦点位置4でこれらの平面波の位相が一致せず、大きいスポットになる。
以上の状況を進行方向の異なった2平面波の組に限定して考察する。現実の結像はこれら異なった多数の平面波の組によって生じた干渉縞の寄せ集めで記述できる。
図11には点状試料から発せられ、結像光学系5を通過した2平面波が後側焦点位置(焦点面)6周囲に作る3次元干渉縞7を示した。波面は光速で移動するが、3次元干渉縞7は移動しないことに注意されたい。2平面波の進行方向が光軸8に対し同じ角度になる場合、図11に示すように3次元干渉縞7は光軸8に対し並行になる。
一方、図12には2平面波の進行方向が光軸8に対し同じでより大きな角度になる場合を示した。このように焦点面6で見た干渉縞間隔は2平面波進行方向のなす角度にほぼ反比例する。
さて、図11及び図12に示すように、球面収差が無ければ干渉縞の峰(強度が強い)の一つが後側焦点の原点位置に位置する。かつ、2平面波の進行方向が光軸に対し同じ角度になる場合、焦点位置を変えた時、観察される干渉縞は不動である。
一方、図13に示すように、光軸8と2平面波進行方向のなす角度が異なると、焦点位置6を変えた時、干渉縞は移動するように観察される。このように、2平面波進行方向のなす角度が等しい場合のみ焦点位置6を変えても、観察される干渉縞は不動になる。
球面収差があると2平面波の位相は、図14に示すように、光軸8と平面波進行方向のなす角度の4乗に比例して変化する。これに伴い、3次元干渉縞7もこれら2平面波の位相ずれの差に比例して移動する。この結果、干渉縞の峰(強度が強い)が後側焦点の原点位置からずれてしまう。
しかし、図15に示すように、2平面波進行方向のなす角度が等しい場合には2平面波の位相ずれの差が0になるので、無収差の場合と同様、干渉縞の峰(強度が強い)の一つが後側焦点の原点位置に位置する。また、この時、焦点位置6を変えても干渉縞は不動であるように観察される。このような光軸8に平行な3次元干渉縞7はすべて球面収差の影響を受けない。逆に考えると、焦点位置6を変えても不動であるように観察される干渉縞のみ、すなわち、焦点深度拡大された干渉縞のみを取り出せば、球面収差の影響を受けない無収差結像が実現できる。これが焦点深度拡大に基づく無収差結像法の原理である。
次に、ホイスラーが行った焦点深度拡大手法を説明する。まず、焦点位置を連続的に変化させ観察された画像を積算する(焦点移動平均法)。これにより焦点位置の変化で移動する干渉縞(光軸に並行でない3次元干渉縞)が大部分取り除かれ、焦点深度の深い像になる。本方法の原理によれば、これにより無収差結像が実現できる。ただし、焦点位置の変化に伴って移動する干渉縞が取り除かれてしまうのでそれらの寄与を補償するための中・高域強調が不可欠である。球面収差係数が大きい場合、無収差結像に必要な焦点移動距離は増大する。また、より大きな中・高域強調処理が必要になる。
一方、結像光学系に含まれる色収差について言えば、これは本質的に焦点移動平均と同じ作用を持つ。この無収差結像法では色収差を焦点移動平均の過程に取りこむことが可能で、実質的に色収差を除去、無視できる。色収差による焦点移動範囲が無収差結像に必要な焦点移動距離に近いか、あるいはそれを上回る場合、焦点移動平均はまったく不必要になる。
本球面収差除去法の特徴・利点としては、(a)焦点移動平均という極めて単純な操作で実現でき、実時間処理可能である。(b)球面収差係数を知る必要が無い。(c)電子光学系等で重要な色収差を、実質的に除去、無視できる。(d)自己発光体(蛍光含む)の場合と同様の結像特性を示す、インコヒーレント照明下の透過・反射顕微鏡や暗視野照明顕微鏡にも光波(電磁波)・電子、荷電粒子ビーム・音波を問わず適用可能である。等が挙げられる。
なお、本方法はホイスラー式の焦点深度拡大法を利用するが、あくまでも結像光学系の球面・色面収差を処理の対象とするものであって、観察試料の深さ方向情報を集約して見せる焦点深度拡大処理とは適用方向がまったく異なり、違った応用分野に属するものである。
以上のような「焦点位置変調球面収差除去法」を利用して、無収差高分解能を実現した電子顕微鏡が開発されている(例えば、特許文献1等参照)。この焦点位置変調球面収差除去法を適用した電子顕微鏡では、電子顕微鏡内部にあるアパーチャ径がある程度大きくても球面収差を除去することができるため、分解能を上げることができるというメリットがある。しかし、上述したように、従来の電子顕微鏡と光電子顕微鏡とは結像メカニズムが異なるため、この手法をそのまま適用することはできない。そこで、本発明者らは、上記焦点位置変調球面収差除去法の基本的な考え方に基づきつつ、光電子顕微鏡に適用可能な焦点位置変化方法の具体的手法を開発した。
<本発明に係る電子・2次イオン顕微鏡装置>
本実施の形態では、電子・2次イオン顕微鏡装置のなかでも、特に光電子顕微鏡を例に挙げて説明する。一般的な光電子顕微鏡について図1を用いて簡単に説明する。光電子顕微鏡は、図1に示すように、X線光電子分光(XPS)と電子顕微鏡とを融合させたものである。
ここで、XPSとは、電磁波(光、X線など)を試料に照射して、試料から光電子を励起させ、この光電子の情報を解析して試料の電子状態を調べる方法である。励起された光電子は、試料物質における内殻の準位の情報を反映するものであるため、この光電子の情報を解析することにより、物質の結合状態の情報(例えば、化学結合の情報)、すなわち電子状態の情報がわかる。一方、電子顕微鏡は、光線の代わりに電子線を、ガラスレンズの代わりに電子レンズを使った顕微鏡であって、微細な物質等を拡大して観察し拡大顕微鏡像を得るものである。
光電子顕微鏡は、これらXPSと電子顕微鏡とを融合させて、電子状態の情報を反映した、物質の拡大像を観察することを目的としたものであるといえる。
一般的な光電子顕微鏡の構成を図2に示す。励起光31を試料1に対して照射すると、光電子が放出される。この光電子を対物レンズ10により結像させる。一般的には、対物レンズ10を通過したすべての光電子を結像させるわけではなく、コントラクトアパーチャ211により、取り込み角度を制限している。その後中間レンズ212によりエネルギーフィルター213の入り口にいったん結像させ、エネルギーフィルター213によりエネルギー選別をした後、投影レンズ214で拡大投影して、光電子像をスクリーン215上に結像させる。スクリーン215上の光電子像は、カメラ等により撮影されモニター12上で観察される。
この光電子顕微鏡における分解能を決めている重要な要素は、上述の電子顕微鏡等と同様に、球面収差、色収差などである。したがって、図2に示すように、光電子顕微鏡においても、原理的には上述の電子顕微鏡と同様に、焦点位置を変更させることによって、これらの収差を除去し分解能を高めることができる。しかし、上述の通り、従来の電子顕微鏡と同様の収差除去法をそのまま光電子顕微鏡に適用できないため、本発明者らは、光電子顕微鏡に適用可能な具体的な焦点位置変化方法を開発した。
光電子顕微鏡における焦点位置変調の具体的手法としては、まず、光電子顕微鏡の対物レンズを変化(変調)させることにより、結像光学系の焦点位置を変化させる方法を挙げることができる。光電子顕微鏡の対物レンズとしては、磁場型および電場型の対物レンズが存在するが、本方法ではこれら両方のタイプの対物レンズを対象としている。
電場型の対物レンズを変化(変調)させる場合は、例えば、図3(a)の左側に示す図のように対物レンズを構成し、電場を変化(変調)させることができる電場型対物レンズ10を作製することにより実現可能である。また、磁場型の対物レンズを変化(変調)させる場合は、例えば、図3(a)の右側に示す図のように対物レンズを構成し、磁場を変化(変調)させることができる磁場型対物レンズ10を作製することにより実現可能である。なお、対物レンズを変化(変調)させる方法はこれらに限られるものではなく、その他の従来公知の方法等を適宜利用して、対物レンズを変化(変調)させることができる方法も本発明に含まれる。
このように光電子顕微鏡の対物レンズを変化(変調)させることにより、焦点位置が異なった像を高速で取得でき、その結果、結像光学系の焦点位置を変化させることができる。
また、光電子顕微鏡における焦点位置変化(変調)のその他の具体的手法としては、光電子顕微鏡における観察対象物(試料)位置を変化(変調)させることにより、結像光学系の焦点位置を変化させる方法を挙げることができる。試料の位置を変化(変調)させる具体的な方法としては、例えば、図3(b)に示すように、励起光(ここでは放射光)31が照射される試料1と対物レンズ10との距離を変化(変調)させるように、すなわち、試料1と対物レンズ10との距離が長くなるあるいは短くなる方向(図中、両方向矢印)に試料1の位置を移動させる方法が挙げられる。なお、試料位置を変化(変調)させる方法はこれに限られるものではなく、その他の従来公知の方法等を適宜利用して、試料位置を変化(変調)させることができる方法も本発明に含まれる。
このように光電子顕微鏡における試料位置を変化(変調)させることにより、焦点位置が異なった像を実時間で取得でき、その結果、結像光学系の焦点位置を変化させることができる。
また、光電子顕微鏡における焦点位置変調のその他の具体的手法としては、励起光の波長を変化させることにより、結像光学系の焦点位置を変化させる方法を挙げることができる。なお、ここでいう励起光は、放射光のように非常に強力な光であることが好ましい。この「放射光」としては、例えば、シンクロトロン放射光施設SPring-8のビームラインから得られる放射光を挙げることができるが、これに限られるものではない。
励起光(例えば、放射光)の波長を変化(変調)させる具体的な方法としては、例えば、図3(c)に示すように、励起光(同図では放射光)31が試料1に照射される前に、一旦入射ビーム31を分光器21に対して照射するとともに、分光器の角度を実時間で変化(変調)することにより、入射ビーム31の波長を変化(変調)させる方法を挙げることができる。なお、励起光の波長を変化させる方法はこれに限られるものではなく、その他の従来公知の方法等を適宜利用して、励起光の波長を変化させることができる方法も本発明に含まれる。
このように光電子顕微鏡における励起光の波長を変化させることにより、焦点位置が異なった像を高速で取得でき、その結果、結像光学系の焦点位置を変化させることができる。
上記いずれかの方法によって焦点位置を変化(変調)させることにより、光電子顕微鏡における結像光学系の球面収差および色収差を同時に除去することができる。したがって、分解能が向上した光電子顕微鏡を得ることができる。なお、「変調」という文言は、変化、変更と同義の文言として本発明では用いている。
上述した光電子顕微鏡における具体的な焦点位置変化方法を具体化した光電子顕微鏡の構成の一例を模式的に図4に示す。
図4に示すように、本実施の形態に係る光電子顕微鏡100は、3つのモニター12、14、14’、画像蓄積・処理装置13、2つの焦点位置変調制御装置15、15’、CCDコントローラ16、CCDカメラ17、電子光学装置18、変調信号発生装置19、焦点位置変調装置20、電子光学系制御装置21、分光器22を備えている。光電子顕微鏡100は、励起光として放射光31を利用している。この放射光31は、分光器22を介して電子光学装置18に入射する。
また、CCDコントローラ16は、CCDカメラ17の動作を制御するものである。3つのモニター12、14、14’は、それぞれ画像蓄積・処理装置13、2つの焦点位置変調制御装置15、15’の動作状況などを外部から観察するためのものである。電子光学系制御装置21は、電子光学装置18を動作させるものである。電子光学装置18は、内部に試料を備える試料設置部材を有しており、この試料設置部材上の試料に対して放射光31が照射されることにより、試料1から励起された光電子を捉え、光電子像を形成するものである。
また、モニター12、画像蓄積・処理装置13は、CCDカメラ17からの画像を積算・蓄積し、得られた画像情報に対する中・高域空間周波数強調フィルタリング機能を有している。これにより、光電子顕微鏡100において、球面収差が除去された高分解能な観察像が得られることになる。また、画像蓄積・処理装置13は、変調信号発生装置19を介して、焦点位置変調制御装置15、15’に変調信号を伝える機能をも有している。
また、モニター14、焦点位置変調制御装置15、変調信号発生装置19、焦点位置変調装置20は、焦点位置変調システムを形成している。この焦点位置変調システムは、電子光学装置18の対物レンズ(不図示)の変化(変調)を制御するものであるとともに、試料の位置(不図示)の変調をも制御するものである。具体的には、焦点位置変調制御装置15は、焦点位置変調装置20を介して、変調信号発生装置19からの信号と同期して、対物レンズの電場または磁場を変化(変調)させることにより、対物レンズを変化(変調)させる。また、焦点位置変調制御装置15は、焦点位置変調装置20を介して、変調信号発生装置19からの信号と同期して、電子光学装置18内部の試料と対物レンズの距離を変化(変調)させることにより、試料位置を変化(変調)させる。これにより電子光学装置18における対物レンズあるいは試料位置が変化(変調)され、光電子顕微鏡100における焦点位置が変化(変調)されることになる。したがって、上記焦点位置変調システムは、対物レンズの電場または磁場を変化させる対物レンズ変更手段として機能するものとともに、対象物変更手段(観察対象物の機械的移動手段)として機能するものである。
また、モニター14’、焦点位置変調制御装置15’、変調信号発生装置19、分光器22は、波長変調システムを形成している。この波長変調システムは、分光器22の角度を高速に変化(変調)させることにより、放射光31の波長を変更するものである。すなわち、焦点位置変調制御装置15’から、変調信号発生装置19からの信号と同期して分光器22に対して変調信号が伝えられ、分光器22の角度が高速に変化(変調)される。これにより電子光学装置18に入射する放射光31の波長が変化(変調)され、光電子顕微鏡100における焦点位置が変化(変調)されることになる。したがって、上記波長変調システムは、放射光31(励起光)が試料1(観察対象物)に対して照射される前に当該放射光31(励起光)と接する分光器22の角度を変化させる分光器角度変更手段(光源変更手段)として機能するものである。
すなわち、光電子顕微鏡100は、上述した3つの具体的な焦点位置変化方法を適用できるように設計、製作されている。この焦点位置変化方法を実現できる光電子顕微鏡100を用いて、収差除去を試みた基礎的な実験結果を以下に示す。
具体的には、図5(a)に示すように、上記光電子顕微鏡100を用いて、対物レンズの磁場あるいは電場を変化(変調)させて焦点位置を変化(変調)させる焦点位置変調信号と、移動焦点像とを同期させ、試料であるPb/Si(111)の低エネルギー光電子像を得た。なお、光源には放射光を利用できないため、水銀ランプを用いて、低エネルギーの光電子像を得た。
その結果を図5(b)(c)に示す。なお、輝点は鉛(Pb)のナノ構造を示す。図5(b)は収差補正をせずに得たオリジナル像であり、図5(c)は焦点位置変化方法を実施し、収差除去を施して得た収差除去像の図である。これらの図から明らかなように、低エネルギー領域では主に色収差が利いてくるため球面収差の補正効果が充分出てこないが、収差も軽減し、明らかにナノ構造の鮮明な像が得られていることがわかる。したがって、上記焦点位置変化方法を実施することにより、球面収差を除去することができ、その結果、光電子顕微鏡における分解能の改善を図ることができることが明らかとなった。
また、光学顕微鏡を用いて、試料(sample)の位置を上下に移動させることにより、焦点位置を変化(変調)する方法について予備実験を行った。具体的には、図6(a)に示すように、開口数N.A.=0.6、λ=0.65μmの条件で光学顕微鏡と試料(sample)との距離を20μmの範囲で変化(変調)させ、焦点位置を変化(変調)させて像を得た。その結果を図6(b)(c)に示す。
図6(b)は収差補正をせずに得たオリジナル像であり、図6(c)は焦点位置変化方法を実施し、収差除去を施して得た収差除去像の図である。これらの図から、光学顕微鏡において試料位置を変化(変調)させることにより、結像光学系の焦点位置を変化することができ、球面収差を除去することができることが明らかとなった。その結果、通常の観察像に比べて、収差除去像の分解能を向上させることができることがわかった。この方法は、光電子顕微鏡にも適用可能と思われる。
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、それぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
以上述べてきたように、本発明に係る焦点位置変化方法、および当該焦点位置変化方法を実現した光電子顕微鏡によれば、球面収差と色収差とを同時に除去することができ、分解能を向上させることができる。
このため、工学(特に材料、半導体など)、医学、生物学などの極めて広い産業分野における研究、開発、評価に利用可能であるだけでなく、ナノテクノロジーをはじめとする新分野に貢献することができる。
光電子顕微鏡の原理を模式的に示す図である。 本発明に係る光電子顕微鏡における焦点位置変化方法の原理を模式的に示す図である。 本発明に係る光電子顕微鏡における焦点位置変化方法の具体的な方法を模式的に示す図であり、(a)は対物レンズの電場あるいは磁場を変化させる方法を模式的に示す図であり、(b)は試料位置を変化させる方法を模式的に示す図であり、(c)は放射光の波長を変化させる方法を模式的に示す図である。 本発明の実施形態に係る光電子顕微鏡の要部構成の一例を模式的に示す図である。 (a)は本発明の実施形態に係る光電子顕微鏡を用いて行った基礎実験を模式的に示す図であり、(b)は(a)の結果得られた収差補正していないオリジナル像であり、(c)は焦点位置変化方法を実施し、収差除去を施して得た収差除去像の図である。 (a)は本発明の実施形態において、光学顕微鏡を用いて行った予備実験を模式的に示す図であり、(b)は(a)の結果得られた収差補正していないオリジナル像であり、(c)は焦点位置変化方法を実施し、収差除去を施して得た収差除去像の図である。 現在までに表面ナノキャラクタリゼーションのために開発されている電子顕微鏡および解析方法と、本発明に係る光電子顕微鏡との関係を示す図である。 自己発光体(光電子含む)の結像に関する幾何光学的解釈と波動光学的解釈を示す図である。 点発光体から無収差結像系を通して後側焦点面に合成される波面と強度分布を示す図である。 点発光体から球面収差のある無収差結像系を通して後側焦点面に合成される波面と強度分布を示す図である。 点状試料から発せられ、無収差結像光学系を通過した2平面波が後側焦点位置周囲に作る3次元干渉縞を示した図である。 2平面波の進行方向が光軸に対し同じで、図11の場合よりより大きな角度になる場合の3次元干渉縞を示した図である。 点状試料から発せられ、無収差結像光学系を通過した2平面波が後側焦点位置周囲に作る3次元干渉縞を、光軸と2平面波進行方向のなす角度が異なる場合について示した図である。 点状試料から発せられ、球面収差を有する結像光学系を通過した2平面波が後側焦点位置周囲に作る3次元干渉縞を、光軸と2平面波進行方向のなす角度が異なる場合について示した図である。 点状試料から発せられ、球面収差を有する結像光学系を通過した2平面波が後側焦点位置周囲に作る3次元干渉縞を、光軸と2平面波進行方向のなす角度が等しい場合について示した図である。
符号の説明
1 試料(観察対象物)
2 凸レンズ
3 後側焦点面(結像面)
4 後側焦点位置
5 結像光学系
6 後側焦点位置(焦点面)
7 3次元干渉縞
8 光軸
10 対物レンズ
12 モニター
13 画像蓄積・処理装置
14 モニター
14’ モニター
15 焦点位置変調制御装置(対物レンズ変更手段、対象物変更手段)
15’ 焦点位置変調制御装置(光源変更手段、分光器角度変更手段)
16 CCDコントローラ
17 CCDカメラ
18 電子光学装置
19 変調信号発生装置
20 焦点位置変調装置(対物レンズ変更手段、対象物変更手段)
21 電子光学系制御装置
22 分光器
31 励起光(放射光)
100 光電子顕微鏡
211 コントラストアパーチャ
212 中間レンズ
213 エネルギーフィルター
214 投影レンズ
215 スクローン

Claims (6)

  1. (a)光波を含む短波長の電磁波を励起光源として、観察対象とする物質表面から真空中に放出された光電子、2次電子もしくは2次イオンに対する結像光学系と、
    (b)当該結像光学系の焦点位置を高速に変化させる制御機構と、
    (c)焦点位置を変化させる間の結像面の画像を積算・蓄積する画像検知手段と、
    (d)前記画像検知器から得られた画像情報に対する中・高域空間周波数強調フィルタリング機構とを備え、
    (e)前記結像光学系の球面収差と色収差の影響除去を行うことを特徴とする電子・2次イオン顕微鏡装置。
  2. 上記(b)結像光学系の焦点位置を高速に変化させる制御機構は、対物レンズの磁場または電場を高速に変化させる対物レンズ変更手段を備えていることを特徴とする請求項1に記載の電子・2次イオン顕微鏡装置。
  3. 上記(b)結像光学系の焦点位置を高速に変化させる制御機構は、観察対象物自体の位置を機械的に変化させる対象物変更手段を備えていることを特徴とする請求項1に記載の電子・2次イオン顕微鏡装置。
  4. 上記(b)結像光学系の焦点位置を高速に変化させる制御機構は、励起光源の波長を変化させる光源変更手段を備えていることを特徴とする請求項1に記載の電子・2次イオン顕微鏡装置。
  5. 上記励起光源は、放射光もしくは同等の高輝度光源であり、
    上記光源変更手段は、励起光源から照射される短波長入射光が観察対象物に対して照射される際に当該入射光と接する分光器の角度を変化させる分光器角度変更手段を備えていることを特徴とする請求項4に記載の電子・2次イオン顕微鏡装置。
  6. 上記励起光源を電子線または荷電粒子線に置き換えることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の電子・2次イオン顕微鏡装置。
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