JP2005105424A - 撥水吸湿複合繊維 - Google Patents

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Abstract

【課題】羊毛の機能である吸湿性と撥水性を兼ね備えたポリエステル系複合繊維を提供する。
【解決手段】芯部ポリマーと鞘部ポリマーとを芯鞘複合紡糸してなり、芯部ポリマーが吸湿性物質を含有するポリエステル系ポリマーで、鞘部ポリマーが撥水性物質を含有するポリエステル系ポリマーであり、鞘部ポリマーと芯部ポリマーとの重量比が、90:10〜10:90の範囲にある。吸湿性物質として、式(I)で示される有機スルホン酸金属塩Xと、HO−(R2−O)j−H(R2は炭素数2〜3の直鎖状又は分岐鎖状のアルキレン基であり、jは2〜1000の整数)で示されるポリオキシアルキレングリコールYが、特定の関係を満たす範囲で含有される。また、撥水性物質として、前記撥水性物質を含有する鞘部ポリマーの100重量部に対し、特定の化合物を1〜80重量部含有する。
Figure 2005105424

(R1は芳香族炭化水素基等、X1はエステル形成性官能基、X2はエステル形成性官能基等、Mはアルカリ金属原子等、iはMに応じた1または2。)
【選択図】なし

Description

本発明は複合繊維に関し、さらに詳しくは、良好な吸湿性とともに撥水性を兼ね備え、羊毛類似の機能性を有するポリエステル系撥水吸湿複合繊維に関する。
ポリエステル、特にポリエチレンテレフタレートは、その機械的、物理的、化学的性能が優れているため、繊維、フィルム、その他の成形物に広く利用されている。
しかし、綿、絹、羊毛のような天然繊維、レーヨン、アセテートのような半合成繊維に比べると、吸湿性が低いという機能面で欠点を有していた。これを補う試みとして、様々な吸湿性成分となる化合物をポリマーに添加する方法が取られているが、いずれも後処理や強度の面で優れたものが得られていなかった。
たとえば、ポリオキシアルキレングリコールを配合した複合繊維(例えば特許文献1参照。)、繊維表面から中空部までを貫通する溝を有する繊維形成性ポリマーよりなる中空繊維(例えば特許文献2参照。)、金属スルホネート化合物とポリオキシアルキレングリコールとの縮合物を含むポリエステル繊維をアルカリ処理することによる微多孔質繊維等(例えば特許文献3参照。)が提案されているが、いずれも得られる吸湿性のレベルは低く、天然繊維並みのレベルのものは得られていない。
また、後加工によって合成繊維に吸湿性を付与する方法として、ラジカル開始剤や電子線等を用いてビニルカルボン酸をグラフト重合することにより、合成繊維の吸湿性を向上させる方法も知られている(例えば特許文献4参照。)。しかしこの場合、加工処理による繊維の強力低下、風合い硬化、吸湿の耐久性不十分等の問題があった。
このように合成繊維に十分なレベルの吸湿性を付与することは非常に難しく、しかも吸湿性と撥水性のごとく、互いに相反する機能を有する合成繊維を得ることは非常に困難であり、未だ実用化した例は認められない。
また、吸湿性と撥水性とを同時に兼ね備えた合成繊維布帛を得る方法が知られている(例えば特許文献5参照。)。これは吸湿性繊維布帛に撥水性樹脂をパディング法、スプレー法等の処理によって、繊維表面にコーティングしたものであり、繊維風合いを損ない、かつ撥水の洗濯耐久性に劣るものである。つまり吸湿繊維に耐久性のある撥水性を付与することは実現されていなかった。
一方、天然繊維の一例である羊毛は吸湿かつ撥水という、二つの相反する機能を持ち、その機能および風合いをテキスタイルに付与するために、合成繊維との混紡が行われている。ところが、近年環境意識の高まりを受けて、リサイクル可能な商品開発が求められており、この点では、ポリエステル系繊維にウールを混紡したテキスタイルは、解重合処理が困難であるという問題を有する。
特公昭39−5214号公報(特許請求の範囲) 特公昭60−37203号公報(特許請求の範囲) 特開昭60−167969号公報(特許請求の範囲) 特開平4−272272号公報(特許請求の範囲) 特開平9−31845号公報(特許請求の範囲)
本発明の目的は、従来技術が有していた問題点を解消し、羊毛の機能である吸湿性と撥水性を兼ね備えたポリエステル系複合繊維を提供することにある。
すなわち本発明は、芯部ポリマーと鞘部ポリマーとを芯鞘複合紡糸してなる撥水吸湿複合繊維において、
(A)芯部ポリマーが吸湿性物質を含有するポリエステル系ポリマーで、鞘部ポリマーが撥水性物質を含有するポリエステル系ポリマーであり、鞘部ポリマーと芯部ポリマーとの重量比が、90:10〜10:90の範囲にあり、
(B)当該吸湿性物質として、下記式(I)
Figure 2005105424
[上記式中、Rは芳香族炭化水素基又は脂肪族炭化水素基、Xはエステル形成性官能基、Xはエステル形成性官能基又は水素原子、Mはアルカリ金属原子又はアルカリ土類金属原子、iはMがアルカリ金属原子のときには1、アルカリ土類金属原子のときには2である。]
で示される有機スルホン酸金属塩Xと、下記式(II)
Figure 2005105424
[上記式中、Rは炭素数2〜3の直鎖状又は分岐鎖状のアルキレン基であり、jは2〜1000の整数である。]
で示されるポリオキシアルキレングリコールYが、当該芯部ポリマー中、下記数式(1)、(2)、(3)を満たす範囲で含有し、
Figure 2005105424
[上記数式中、xとyとは、それぞれ、吸湿性物質を含有するポリエステル系ポリマーの100重量部に対して、有機スルホン酸金属塩Xが含有している重量部とポリオキシアルキレングリコールYが含有している重量部を表す。]
(C)当該撥水性物質として、下記式(III)で示されるエステル反応性シリコーン、下記式(IV)で示されるダイマー酸、下記式(V)で示されるダイマー酸、下記式(VI)で表されるダイマージオールおよび下記式(VII)で表されるダイマージオールからなる群のより少なくとも1種選ばれる化合物を、前記撥水性物質を含有する鞘部ポリマーの100重量部に対し、1〜80重量部含有する撥水吸湿複合繊維である。
Figure 2005105424
[上記式中、Meはメチル基を表し、nは1〜100の整数である。]
Figure 2005105424
[上記式中、RとRおよびRとRは同一もしくは異なるアルキル基を、RとRおよびRとR10は同一もしくは異なるアルキレン基であり、R〜RおよびR〜R10の炭素数の合計は24〜36の範囲である。また式(V)中、六員環内の点線の円は六員環内に0〜3個の不飽和結合があることを表す。]
Figure 2005105424
[上記式中、R11とR12およびR15とR16は同一もしくは異なるアルキル基を、R13とR14およびR17とR18は同一もしくは異なるアルキレン基であり、R11〜R14およびR15〜R18の炭素数の合計は24〜36の範囲である。また式(VII)中、六員環内の点線の円は六員環内に0〜3個の不飽和結合があることを表す。]
本発明により耐久性のある吸湿性と撥水性とを兼ね備えたポリエステル系複合繊維を提供することができる。したがって、従来問題とされていた加工処理による繊維の強力低下、風合い硬化、耐久吸湿性に劣る等の問題も回避することができる。
本発明における吸湿撥水複合繊維は、吸湿性物質を含有するポリエステル系ポリマーを芯部ポリマー(以下ポリマーAと称する。)とし、撥水性物質を含有するポリエステル系ポリマーを鞘部ポリマー(以下ポリマーBと称する。)とし、鞘部ポリマーと芯部ポリマーとの重量比が90:10〜10:90の範囲で芯鞘複合紡糸したものである。
この吸湿性物質は、上記式(I)で示される有機スルホン酸金属塩Xと、上記式(II)で示されるポリオキシアルキレングリコールYとを含有する。また、上記撥水性物質は、上記式(III)で示されるエステル反応性シリコーン、上記式(IV)で示されるダイマー酸、上記式(V)で示されるダイマー酸、上記式(VI)で表されるダイマージオールおよび上記式(VII)で表されるダイマージオールからなる群より少なくとも1種選ばれる化合物を、鞘部ポリマーの100重量部に対し、1〜80重量部含有する。
上記鞘部ポリマーと芯部ポリマーとの重量比が90:10より鞘部ポリマーの割合が大きいと、芯部のポリマーAの吸湿膨潤に伴う、鞘部ポリマーの割れ、および撥水性の消失が生じ、撥水かつ吸湿という機能を発現することができない。また、鞘部ポリマーの割合が10:90より小さいと、吸湿性能の向上はほとんど認められず、吸湿撥水繊維として機能しない。より好ましくは重量比が70:30〜30:70の範囲である。
(ポリエステル系ポリマーについて)
本発明に用いられるポリエステル系ポリマーは、テレフタル酸成分を主たる酸成分とし、アルキレングリコール成分を主たるジオール成分とするポリアルキレンテレフタレートよりなる。この「主たる」とは、本発明の効果が実質的に損なわれない範囲内で、アルキレンテレフタレート酸以外の二官能性カルボン酸成分およびアルキレングリコール以外のジオール成分を共重合してもよいことを意味する。具体的には全繰り返し単位に対して70モル%以上がアルキレンテレフタレートよりなることが好ましい。
上記の主たる酸成分であるテレフタル酸成分以外の酸成分としては、たとえばイソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、ジフェニルジカルボン酸、ジフェニルオキシエタンジカルボン酸、β−ヒドロキシエトキシ安息香酸、p−オキシ安息香酸、アジピン酸、セバシン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸のような芳香族、脂肪族のジカルボン酸成分を挙げることができる。
上記の主たるジオール成分であるアルキレングリコールおよび/またはそれ以外のジオール成分としては、たとえばテトラメチレングリコール、トリメチレングリコール、エチレングリコール、シクロヘキサン−1,4−ジメタノール、ネオペンチルグリコール、ビスフェノールA,ビスフェノールSのような脂肪族、脂環族、芳香族のジオール化合物およびポリオキシアルキレングリコールを挙げることができる。
更に本発明の効果が実質的に損なわれない範囲内で、トリメリット酸、若しくはピロメリット酸のような三官能性以上のポリカルボン酸、又はグリセリン、トリメチロールプロパン、若しくはペンタエリスリトールのような三官能性以上のポリオールを共重合成分として用いてもよい。
(吸湿性物質について)
本発明において「吸湿性物質を含有する」には、吸湿性物質をブレンド成分として含むことの他に共重合によってポリマーAに含むことも含まれる。たとえば、上記式(I)で示される有機スルホン酸金属塩Xを吸湿性物質として含有するとは、この化合物をブレンド成分として含むことの他に、上記式(I)で示される有機スルホン酸金属塩Xに由来する構造単位がポリマーA中に含まれることも意味する。このような事情は、上記式(II)で示されるポリオキシアルキレングリコールYについても同様である。
有機スルホン酸金属塩Xについて、下記式(I)中のRは芳香族炭化水素基または脂肪族炭化水素基である。
Figure 2005105424
[上記式中、Rは芳香族炭化水素基又は脂肪族炭化水素基、Xはエステル形成性の官能基、Xはエステル形成性官能基又は水素原子、Mはアルカリ金属原子又はアルカリ土類金属原子、iはMがアルカリ金属原子のときには1、アルカリ土類金属原子のときには2である。]
とXとについては、Xはポリエステルに対して反応しエステルを形成しうるエステル形成性官能基、Xはエステル形成性官能基又は水素原子である。エステル形成性官能基は、一般的にはヒドロキシル基、カルボキシル基またはそれらの低級エステルを表す。Mは、Na、K、Liなどのアルカリ金属原子、またはMg、Caなどのアルカリ土類金属原子であり、なかでもNa、Kであることが好ましい。iは、Mがアルカリ金属原子の時には1、アルカリ土類金属原子の時には2である。
このような有機スルホン酸金属塩Xは、1種でも2種以上の混合物としても使用でき、好ましい具体例として、5−ナトリウムスルホイソフタル酸ジメチル、5−カリウムスルホイソフタル酸ジメチル、5−リチウムスルホイソフタル酸ジメチル、5−ナトリウムスルホイソフタル酸ビス(p−ヒドロキシエチル)エステル、5−カリウムスルホイソフタル酸ビス(p−ヒドロキシエチル)エステル、5−リチウムスルホイソフタル酸ビス(p−ヒドロキシエチル)エステル等を挙げることができる。
ポリオキシアルキレングリコールYについては、下記式(II)中、Rは炭素数2〜3の直鎖状又は分岐鎖状のアルキレン基であり、具体的にはエチレン基、1,3−プロピレン基、1,2−プロピレン基が挙げられる。
Figure 2005105424
[上記式中、Rは炭素数2〜3の直鎖状又は分岐鎖状のアルキレン基であり、jは2〜1000の整数である。]
すなわちポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールを用いることが好ましい。jは2〜1000の整数であり、jが1000を超えると共重合し難く、吸湿の洗濯耐久性が低下することが多い。jは2〜500の整数であることが好ましい。より好ましくはjが10〜300の範囲であり、更に好ましくは20〜100の範囲である。
なお、有機スルホン酸金属塩XとポリオキシアルキレングリコールYとは、ポリマーA中で共重合していることが、吸湿の洗濯耐久性が低下しないようにするために好ましい。
ポリマーA中における有機スルホン酸金属塩Xの割合は、下記数式(1)の範囲にあることが好ましい。
Figure 2005105424
[上記数式中、xとyとは、それぞれ、吸湿性物質を含有するポリエステル系ポリマーの100重量部に対して、有機スルホン酸金属塩Xが含有している重量部とポリオキシアルキレングリコールYが含有している重量部を表す。]
x>15であるとポリマーの増粘が著しく、製糸に適切なポリマーが得られ難い。0≦x≦10であることがより好ましく、1≦x≦8であることが更に好ましく、3≦x≦5であることが更により好ましい。ポリマーA中におけるポリオキシアルキレングリコールYの割合は、上記数式(2)の範囲にあることが好ましい。y>80であると、ポリマーの溶融粘度が著しく下がり、形成に適したポリマーが得られ難い。20≦y≦70であることが好ましく、50≦y≦60あることが更に好ましい。
なお、上記xとyとは、それぞれ、ポリマーAの100重量部に対する、有機スルホン酸金属塩Xの重量部と、ポリオキシアルキレングリコールYの重量部を意味するが、これらの関係は上記数式(3)の範囲にあることが好ましい。4x+y<10であると、十分な吸湿性を発現しない場合があり、150>4x+yであると紡糸調子が悪化し、良好な繊維の形態を得ることができない場合がでてくる。また、より好ましくは、15≦4x+y≦120の範囲であり、更に好ましくは20≦4x+y≦100の範囲である。またこれらxとyの値は単なるブレンド成分として含まれている場合にはそのままの化合物としての値である。また、共重合成分として含まれている場合には、共重合前の化合物としての値である。
(撥水性物質について)
本発明において「撥水性物質を含有する」には、撥水性物質をブレンド成分として含むことの他に共重合によって含むことも含まれる。より具体的に言えば、例えば下記式(III)で示されるエステル反応性シリコーンを撥水性物質として含有することは、この化合物をブレンド成分として含むことの他に、このエステル反応性シリコーンの両端の水素が取れた構造単位がポリマーB中に含まれることも意味する。
Figure 2005105424
[上記式中、Meはメチル基を表し、nは1〜100の整数である。]
このような事情は、上記式(IV)、(V)、(VI)、(VII)で表される化合物についても同様である。上記式(III)で表されるエステル反応性シリコーンの具体例としては、市販されているチッソ社製サイラプレーン(商品名)等が挙げられる。
本発明で用いるダイマー酸およびダイマージオールは、下記一般式(IV)〜(VII)で表される化合物である。
Figure 2005105424
[上記式中、RとRおよびRとRは同一もしくは異なるアルキル基を、RとRおよびRとR10は同一もしくは異なるアルキレン基であり、R〜RおよびR〜R10の炭素数の合計は24〜36の範囲である。また式(V)中、六員環内の点線の円は六員環内に0〜3個の不飽和結合があることを表す。]
Figure 2005105424
[上記式中、R11とR12およびR15とR16は同一もしくは異なるアルキル基を、R13とR14およびR17とR18は同一もしくは異なるアルキレン基であり、R11〜R14およびR15〜R18の炭素数の合計は24〜36の範囲である。また式(VII)中、六員環内の点線の円は六員環内に0〜3個の不飽和結合があることを表す。]
上記式(IV)、(V)、(VI)、(VII)中のR〜R、R〜R10、R11〜R14、及びR15〜R18それぞれの官能基群について炭素数の合計は24〜36の範囲である。この範囲より小さいと十分な撥水性を発現しない場合があり、この範囲より大きいと共重合をしない、若しくはポリエステル系ポリマーとの相溶性が悪い場合がでてくる。六員環内には不飽和結合が0〜3個あるが、好ましくは0〜2個である。
また上記式(IV)または(V)で表されるダイマ−酸は、例えばリノール酸またはリノレイン酸のごとき炭素数18個のカルボン酸またはそのアルコールエステルを2量体化することによって得ることができる。ダイマー酸の具体例としては、市販されているコグニス社製エンポール(商品名)等が挙げられる。また上記式(VI)または(VII)で表されるダイマージオールは、不飽和脂肪酸の低重合体から、分離、及び水素添加によってトリマー酸、モノマー酸等の副生成物を除去した後に得られるダイマー酸を水素化して得られる脂肪族両末端ジオールである。ダイマ−ジオールの具体例としては、市販されているコグニス社製ソバモール(商品名)等が挙げられる。
これらの化合物は撥水物質を含むポリマーBの100重量部に対し、1〜80重量部含有されることが好ましい。1重量部未満であると十分な撥水性を示さず、80重量部を超えると、ポリマーの粘度が著しく低下し紡糸困難となり好ましくない場合が多い。より好ましくは2〜30重量部であり、更に好ましくは4〜6重量部である。
なお、上記式(III)、(IV)、(V)、(VI)、(VII)で表される化合物は、ポリマーB中で、共重合していることが、耐久性が低下しないようにするために好ましい。また、上記式(III)、(IV)、(V)、(VI)、(VII)で表される化合物の「重量部」は、単なるブレンド成分として含まれる場合にはそのままの化合物としての値である。また、共重合成分として含まれている場合には、共重合前の化合物としての値である。
この様にして得られるポリマーA、ポリマーBの組成物は、固有粘度が通常0.4〜1.5dl/gであることが好ましい。固有粘度が0.4dl/g未満であると、衝撃強度が低下したり、延伸成形性が低下するなどの物性低下があり好ましくない場合が多い。固有粘度が1.5dl/gを超えると、生産性が悪化するとともに、延伸成形性が低下して好ましくない場合が多い。
(ポリマーの製造方法について)
本発明におけるポリマーAやポリマーBは、ポリエステルの製造方法として公知の任意の方法で合成すればよい。通常、テレフタル酸とアルキレングリコールとを直接エステル化反応させる方法、テレフタル酸ジメチルのようなテレフタル酸の低級アルキルエステルとアルキレングリコールとをエステル交換反応させる方法、又はテレフタル酸とアルキレンオキサイドとを反応させる方法によってテレフタル酸のグリコールエステル及び/又はその低重合体を生成させる第1段階の反応をまず行う。この第1段階の反応においては必要に応じてエステル交換触媒の存在下で行ってもよい。続いて第1段階の反応生成物を重縮合触媒の存在下に減圧加熱して所望の重合度になるまで重縮合反応させる第2段階の反応によって製造される。この際に上述した吸湿性物質や撥水性物質を製造完了前の適切な段階で反応系内に供給すればよい。この適切な段階は試行錯誤で容易に見出すことができる。
第1段階の反応(エステル交換反応)時の反応温度は、通常180〜230℃であり、反応圧力は常圧〜0.3MPaである。また、第2段階の反応(重縮合反応)時の反応温度は、通常200〜260℃であり、反応圧力は通常60〜0.1kPaである。この様なエステル交換反応及び重縮合反応は、一段で行っても、複数段階に分けて行っても良い。
これらの反応段階で用いるエステル交換触媒としては、ナトリウム等のアルカリ金属塩、マグネシウム、カルシウム等のアルカリ土類金属塩、チタン、亜鉛、マンガン等の金属化合物を使用するのが好ましい。重縮合触媒としては、ゲルマニウム化合物、アンチモン化合物、チタン化合物、コバルト化合物、錫化合物を使用するのが好ましい。触媒の使用量は、エステル交換反応、重縮合反応を進行させるために必要な量であるならば特に限定されるものではなく、また複数の触媒を併用することも可能である。
また、第1段階の反応、第2段階の反応、若しくは反応終了後のいずれかにおいて安定剤を添加することも好ましい。その安定剤としては、トリメチルホスフェート、トリエチルホスフェート、若しくはトリフェニルホスフェート等のリン酸エステル類、トリフェニルホスファイト、若しくはトリスドデシルホスファイト等の亜リン酸エステル類、メチルアシッドホスフェート、ジブチルホスフェート、モノブチルホスフェート酸性リン酸エステル、リン酸、亜リン酸、次亜リン酸、若しくはポリリン酸等のリン化合物、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン等のヒンダードフェノール系酸化防止剤、イオウ系酸化防止剤、又はアミン系酸化防止剤が好ましい。
(複合繊維について)
本発明に係る撥水吸湿複合繊維は、通常知られるポリエステル複合繊維に適用される方法と同様の方法で製造することができる。例えば500m〜2500m/minの速度で溶融紡糸し、延伸・熱処理する方法、1500m〜5000m/minの速度で溶融紡糸し、延伸と仮撚加工とを同時にまたは続いて行う方法等任意に製糸条件を好ましく採用することができる。ここで延伸工程の熱セットのローラー温度としては130〜170℃が好ましく、この範囲にあると、熱セット性が十分であるとともに繊維が溶融切断することも無い。なお本発明における「芯鞘」構造としては単芯芯鞘であっても、多芯芯鞘であってもよい。ここで「単芯」とは鞘中に芯が1本のみある構造を、「多芯」とは芯が複数本ある構造のことを表す。後者の場合は、いわゆる海島型構造であってもよい。繊維断面中における多芯の配置は対称性があってもなくてもよい。海島型構造の場合、「島」部分が「芯」に該当する。繊維の断面形状は特に限定されるものではなく、円形断面の他、楕円形断面、三角断面、星型断面であってよい。
吸湿性に関し、本発明における吸湿撥水芯鞘複合繊維は、布帛にした場合の飽和吸湿率法による吸湿率が35℃、95%Rh環境下24時間保持後の飽和平衡吸湿率が1〜50%の範囲を実現することができる。飽和平衡吸湿率が50%を超えるようにすることも可能であるが、ポリマーの成形性及び繊維加工安定性を著しく低下させるため好ましくない。実用性の点からは、2〜30%の範囲が好ましい。
撥水性に関し、本発明における吸湿撥水芯鞘複合繊維は、布帛にした場合の水滴滴下撥水評価法による撥水保持時間が15分以上の範囲である撥水吸湿芯鞘繊維とすることができる。15分未満の撥水保持時間では、通常のポリエステル繊維と同レベルであり、疎水性ではあるが撥水機能を発現しているとは言えない。好ましくは20分以上の撥水保持時間を発現する吸湿撥水繊維であり、より好ましくは30分以上の撥水保持時間を発現する吸湿撥水繊維である。本発明に係る撥水吸湿芯鞘繊維は、このようなレベルの撥水保持時間を実現することができる。
このようにして得られた本発明の複合繊維の糸条形態は、フィラメント、ステープルのいずれでもよく、総糸繊度、単糸繊度、撚数、交絡数などは繊維の使用目的に応じて適宜設定することができる。
本発明の繊維は、紡績糸に使用することもできる。また布帛は、上述のごとくして得られた複合繊維を主体として構成された織物、編物、不織布である。ここで挙げたフィラメント、ステープル、紡績糸、織物、編物、不織布は通常のポリエステル繊維を用いて製造するのとほぼ同様の手法にて作成することができる。また、この繊維・布帛は上述の複合繊維を100%使用してもよいが、他の繊維と、混繊、混紡、交繊、交編による物でもよい。ここで他繊維と併用するにあたって、複合糸として使う場合には混繊糸、複合仮撚糸とすればよく、このような併用できる繊維としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル繊維、ナイロン6、ナイロン66等のポリアミド繊維、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン繊維、アクリル繊維、パラ型又はメタ型アラミド等の繊維、及びこれらの改質及び/又は複合繊維、更には天然繊維、再生繊維、半合成繊維などから自由に選択して用いることが出来る。この際に紡績糸、織物、編物、不織布の製造方法としては通常のポリエステル繊維と同様な条件で製造することができる。たとえ通常の条件からやや外れていたとしても、当業者であれば試行錯誤により容易に最適な製造条件を見出せる。また他の繊維との混織、混紡、交織、交編の条件も通常のポリエステル繊維で使用されている条件と同様な条件にて製造することができる。
しかしながら、本発明は天然繊維・羊毛類似の撥水吸湿という優れた機能をポリエステル系繊維に付与させたものであり、好ましくはポリエステル・羊毛混の代替としてポリエステル系繊維との混繊、混紡、交繊、交編等が好ましい。このようにすれば、解重合によるケミカルリサイクル工程で羊毛を分離することに伴う問題を避けることができ、易リサイクル繊維商品として望ましい形態を提供できるとして、本発明は有用である。
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明する。実施例中の各値は以下の方法に従って求めた。
(ア)飽和吸湿率
サンプル筒編地を105℃で2時間乾燥した後、35℃・95%RHの環境に保ったデシケーター中に24時間放置した。放置前後の筒編地の重量より、下記数式(4)に従って求めた。
Figure 2005105424
(イ)撥水評価方法
サンプル筒編地を二重にし、100mlのビーカーに輪ゴムでたるみのない様に固定した後、0.5mlの純水を滴下ロートを用いて、静かに繊維表面に滴下した。繊維表面の水分が布帛へ染み込み、水滴のふくらみがなくなった状態までの時間を撥水保持時間として測定した。この方法を水滴滴下撥水評価方法という。
(ウ)ポリマーの固有粘度
35℃のオルソクロロフェノール溶液で測定した値から求めた。
(エ)ポリマー組成分析評価
ポリマーサンプルを重水素化トリフルオロ酢酸/重水素化クロロホルム=1/1混合溶媒に溶解後、日本電子(株)製JEOL A−600 超伝導FT−NMRを用いて核磁気共鳴スペクトル(1H−NMR)を測定して、そのスペクトルパターンから常法に従って、有機スルホン酸金属塩、ポリオキシアルキレングリコール、エステル反応性シリコーンダイマー酸、ダイマージオールの成分含有量を定量した。
さらに有機スルホン酸金属塩、エステル反応性シリコーンについては、ポリマーサンプルをアルミ板上で加熱溶融した後、圧縮プレス機で平坦面を有する試験成形体を作成し、蛍光X線装置(理学電機工業株式会社製3270E型)を用いて硫黄、珪素元素の含有量を測定することからも定量を行った。また共重合されているか含有されているかについては、DSC測定により吸熱ピークを示す温度から評価を行った。
[参考例1](ポリマーAの製造その1)
テレフタル酸ジメチル100重量部、テトラメチレングリコ−ル64重量部、エチレングリコール10重量部、有機スルホン酸金属塩Xとしてのジメチル−5−スルホイソフタル酸ナトリウム10重量部及びポリオキシアルキレングリコールYとしてのポリエチレングリコール(数平均分子量4000)100重量部を反応機に仕込み、エステル交換反応触媒としてテトラブチルチタネート及び酢酸ナトリウム3水和塩を更に添加して、副生するメタノールを系外に留去しつつ、エステル交換反応を実施しエステル交換反応を終了した。
続いて、250℃まで加熱昇温して、反応生成物を高温高真空下で重縮合反応させて、固有粘度0.82dl/gのポリマーを得た。分析した結果、ポリマーA100重量部に対して、ジメチル−5−スルホイソフタル酸ナトリウム4重量部が共重合の形態で、ポリエチレングリコール(数平均分子量4000)50重量部も共重合の形態で含有していた。
[参考例2](ポリマーAの製造その2)
参考例1において、ポリマーA100重量部に対してポリエチレングリコール(数平均分子量4000)30重量部が共重合の形態で含有するように、ポリエチレングリコールの仕込み量を変更する他は同様にしてポリマーを製造し、固有粘度0.85dl/gのポリマーを得た。
[参考例3](ポリマーBの製造その1)
テレフタル酸ジメチル100重量部、エチレングリコ−ル60重量部、酢酸マンガン4水塩0.031部を反応機に仕込み、窒素ガス雰囲気下3時間かけて140℃から240℃まで昇温して生成するメタノールを系外に留出しながらエステル交換反応を行った。エステル交換反応を終了させたあと、安定剤としてリン酸0.024部および重縮合反応触媒として三酸化アンチモン0.04部を添加し、さらにエステル反応性シリコーン(分子量1000、チッソ社製サイラプレーンFM−4411{商品名})5重量部を添加し、ただちに285℃まで昇温して、減圧下、重縮合反応を行い、共重合ポリマーを得た。分析した結果、ポリマーB100重量部に対して、エステル反応性シリコーン5重量部が共重合の形態で含有していた。
[参考例4](ポリマーBの製造その2)
上記参考例3と同様の操作で、5重量部のエステル反応性シリコーンのかわりに3重量部の同じ種類のエステル反応性シリコーンを使用し、共重合ポリマーを得た。分析した結果、ポリマーB100重量部に対して、エステル反応性シリコーン3重量部が共重合の形態で含有していた。
[参考例5](ポリマーBの製造その3)
上記参考例3と同様の操作で、5重量部のエステル反応性シリコーンかわりに5重量部のダイマ−酸(コグニス社製エンポール1008{商品名})を用いて共重合ポリマーを得た(参考例5)。R〜RおよびR〜R10に対応する官能基部分の炭素数が24〜36の範囲であることも確認できた。得られたポリマーを分析した結果、ポリマーB100重量部に対して、ダイマ−酸5重量部が共重合の形態で含有していた。
[参考例6](ポリマーBの製造その4)
更に上記参考例3と同様の操作で、5重量部のエステル反応性シリコーンの代わりに5重量部のダイマージオール(コグニス社製ソバモール650NS{商品名})を用いて共重合ポリマーを得た。R11〜R14およびR15〜R18に対応する官能基部分の炭素数が24〜36の範囲であることも確認できた。得られたポリマーを分析した結果、ポリマーB100重量部に対して、ダイマ−ジオール5重量部が共重合の形態で含有していた。
[参考例7](ポリマーBの製造その5)
エステル反応性シリコーンを添加しない以外は、参考例3と同様の操作にて吸湿性物質、および撥水性物質を含まないポリエステルを製造した。
[実施例1〜5、7、比較例1〜3]
(芯鞘複合紡糸)
上記ポリマーAおよびBを乾燥した後、それぞれスクリュー型押し出し機で溶融し、ギアポンプを経て2成分複合紡糸ヘッドに供給した。なお比較例3における鞘部用ポリマー(ポリマーB)としては、上記ポリマーに代えて撥水物質を含まないポリマーを使用した。
芯部用ポリマー(ポリマーA)と鞘部用ポリマー(ポリマーB)との供給量は、紡糸した糸の芯/鞘重量比率が表1記載の値となるように設定した。得られた繊維の断面形状に関しては、円状の芯部とそれと同心円状の鞘部よりなっている単芯芯鞘構造であった。
同時に供給された芯部と鞘部の溶融ポリマーは、ノズル口径0.3mmの円形複合紡糸孔を24個有する複合紡糸口金を使用して、285℃で押し出した後、ゴデッドロールを介して1500m/分の速度で一旦巻き取った。ついで、得られる延伸糸の伸度が35%となるような延伸倍率で90℃の加熱ローラーと170℃の延伸過熱ヒーターにより延伸熱処理して50デニール/24フィラメントの延伸糸を得た。
(布帛作成)
小池製作所製の小型筒編み機(CR−B型:針 3.5インチ×220本)を用いて布帛の作成を行った。
実施例及び比較例で使用した吸湿性物質と撥水性物質との種類・量を表1に、布帛の評価結果(撥水保持時間、飽和吸湿率)を表2に示す。なお表1中、芯部と鞘部との数字は、ポリマーAまたはポリマーBの100重量部に対する重量部を意味する。
[実施例6]
実施例1において、芯の数が3本である紡糸口金を用いて紡糸を行う以外は同様の操作にて複合繊維、及び布帛を作成し、多芯芯鞘構造の複合繊維、その布帛を得た。得られた布帛について撥水保持時間と飽和吸湿率の評価を行った。
Figure 2005105424
Figure 2005105424
本発明により耐久性のある吸湿性と撥水性とを兼ね備えたポリエステル系複合繊維を提供することができる。したがって、従来問題とされていた加工処理による繊維の強力低下、風合い硬化、または耐久吸湿性に劣る等の問題も回避することができる。またポリエステルのみで羊毛の機能である吸湿性と撥水性を兼ね備えた繊維を提供できるので、従来のポリエステルとウール混紡の繊維製品の機能を備え、易リサイクル性のある繊維製品を提供することができる。これらの点において本発明の工業的な利用価値は極めて大きい。

Claims (4)

  1. 芯部ポリマーと鞘部ポリマーとを芯鞘複合紡糸してなる撥水吸湿複合繊維において、
    (A)芯部ポリマーが吸湿性物質を含有するポリエステル系ポリマーで、鞘部ポリマーが撥水性物質を含有するポリエステル系ポリマーであり、鞘部ポリマーと芯部ポリマーとの重量比が、90:10〜10:90の範囲にあり、
    (B)当該吸湿性物質として、下記式(I)
    Figure 2005105424
    [上記式中、Rは芳香族炭化水素基又は脂肪族炭化水素基、Xはエステル形成性官能基、Xはエステル形成性官能基又は水素原子、Mはアルカリ金属原子又はアルカリ土類金属原子、iはMがアルカリ金属原子のときには1、アルカリ土類金属原子のときには2である。]
    で示される有機スルホン酸金属塩Xと、下記式(II)
    Figure 2005105424
    [上記式中、Rは炭素数2〜3の直鎖状又は分岐鎖状のアルキレン基であり、jは2〜1000の整数である。]
    で示されるポリオキシアルキレングリコールYが、当該芯部ポリマー中、下記数式(1)、(2)、(3)を満たす範囲で含有し、
    Figure 2005105424
    [上記数式中、xとyとは、それぞれ、吸湿性物質を含有するポリエステル系ポリマーの100重量部に対して、有機スルホン酸金属塩Xが含有している重量部とポリオキシアルキレングリコールYが含有している重量部を表す。]
    (C)当該撥水性物質として、下記式(III)で示されるエステル反応性シリコーン、下記式(IV)で示されるダイマー酸、下記式(V)で示されるダイマー酸、下記式(VI)で表されるダイマージオールおよび下記式(VII)で表されるダイマージオールからなる群より少なくとも1種選ばれる化合物を、前記撥水性物質を含有する鞘部ポリマーの100重量部に対し、1〜80重量部含有する撥水吸湿複合繊維。
    Figure 2005105424
    [上記式中、Meはメチル基を表し、nは1〜100の整数である。]
    Figure 2005105424
    [上記式中、RとRおよびRとRは同一もしくは異なるアルキル基を、RとRおよびRとR10は同一もしくは異なるアルキレン基であり、R〜RおよびR〜R10の炭素数の合計は24〜36の範囲である。また式(V)中、六員環内の点線の円は六員環内に0〜3個の不飽和結合があることを表す。]
    Figure 2005105424
    [上記式中、R11とR12およびR15とR16は同一もしくは異なるアルキル基を、R13とR14およびR17とR18は同一もしくは異なるアルキレン基であり、R11〜R14およびR15〜R18の炭素数の合計は24〜36の範囲である。また式(VII)中、六員環内の点線の円は六員環内に0〜3個の不飽和結合があることを表す。]
  2. 芯鞘構造が、単芯芯鞘型複合繊維である請求項1に記載の撥水吸湿複合繊維。
  3. 芯鞘構造が、多芯芯鞘型複合繊維である請求項1に記載の撥水吸湿複合繊維。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の撥水吸湿複合繊維を用いた布帛。
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