JP2005100946A - 有機el装置、有機el装置の製造方法、および電子機器 - Google Patents

有機el装置、有機el装置の製造方法、および電子機器 Download PDF

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Abstract

【課題】 製造工程を複雑化することなく、発光素子に微小光共振器を形成することができ、かつ、出射される色光の色度を向上することができる有機EL装置、有機EL装置の製造方法、および電子機器を提供すること。
【解決手段】 有機EL装置1において、各素子は、陽極4および第1絶縁層10aを含み、かつ透明基板2より屈折率の大きな透光層13と、透明電極4に対向配置される光反射性の陰極7と、発光層6および正孔注入層5を含む有機機能層とを備え、緑色発光素子では、正孔注入層膜厚とその屈折率との積と、発光層膜厚とその屈折率との積との和である第1光学長が250nm以下であり、青色発光素子では、正孔注入層膜厚とその屈折率との積と、発光層膜厚とその屈折率との積との和である第2光学長が230nm以下である。透光層13の膜厚とその屈折率との積である第3光学長は300nm以下である。
【選択図】 図1

Description

本発明は、透明基板上に所定の色光を発する複数の発光素子を有する有機EL装置、有機EL装置の製造方法、および電子機器に関するものである。
次世代の表示装置として、透明基板上に複数のエレクトロルミネッセンス(EL/Electro Luminescence)素子を有する有機EL装置が期待されている。有機EL装置は、発光層を含む有機機能層を陽極および陰極で挟んだ構成の発光素子を有しており、陽極側から注入された正孔と陰極側から注入された電子とが発光層内で再結合し、励起状態から失括する際の発光現象を利用している。また、微小光共振器を用いて特定波長の光を増強するEL装置に関する技術が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
特開平7−282981号公報
特許文献1に開示された技術は、発光光のうちの特定波長を共振させることで出射光の色度を向上しようとするものである。しかしながら、EL素子を用いてフルカラーディスプレイを製造する際、赤(R)、緑(G)、青(B)それぞれの画素毎に最適化された微小光共振器を設けなければならないため、特許文献1に開示された技術では、製造工程が煩雑になり、コストが増大するという問題点がある。
以上の問題点に鑑みて、本発明の課題は、製造工程を複雑化することなく、発光素子に微小光共振器を形成することができ、出射される色光の色度を向上することができる有機EL装置、有機EL装置の製造方法、および電子機器を提供することにある。
有機EL装置において、光は、屈折率の異なる層同士の界面においてその一部が反射される。ここで、発光素子が透明基板上に、透明電極(陽極)を含む透光層、正孔注入層、発光層、対向電極(陰極)の順に積層されてなる場合に、正孔注入層と発光層との界面において発生した光は、直接、透明基板から射出される第1の光と、対向電極において反射してから透明基板から射出される第2の光と、まず透光層において反射し、さらに電極において反射してから透明基板から射出される第3の光とに主に分けられる。従って、透明基板からは、第1〜第3の光が同時に射出され、干渉することになる。
以下の下式(1)、
La=(1/2)×m×λ(m=0、1、2、・・・)・・・(1)
は、同一波長の光が干渉する場合に、干渉した後の光が干渉する以前の光より強められる条件を示した式である。この式(1)において、λは波長、Laは光学長である。
ここで、光学長Laは、以下の式(2)
La=n×d ・・・(2)
によって求めることができる。この式(2)において、nは光が伝播される層の屈折率、dは光が伝播される層の厚みである。
式(1)からわかるように、光学長Laを所定の値に設定することによって、干渉した後の光を干渉する以前の光より強めることができ、光の色度を向上させることができる。
従って、上述の第1〜第3の光が強め合うように、各層(透光層、正孔注入層、発光層)の光学長Laを設定することで、有機EL装置から射出される光の色度を向上させることが可能となる。例えば、透光層と電極との間に構成される微小光共振器での光学長を目的とする光の半波長(λ/2)の整数倍とすれば、有機EL装置から射出される光の色度を向上させることが可能となる。
本発明は、以上の知見に基づいて成されたものであり、本発明では、透明基板上に所定の色光を発する複数の発光素子を有する有機EL装置であって、前記複数の発光素子の各々に、少なくとも透明電極を含む透光層と、正孔注入層および発光層を含む有機機能層と、光反射性を備えた対向電極とが前記透明基板の表面にこの順に積層されて前記透光層と前記対向電極との間に微小光共振器が構成され、前記透光層は、前記透明基板と前記透明電極との間に前記透明電極とほぼ同一の屈折率を有する第1絶縁層を備えることを特徴とする。
本発明では、透光層と対向電極との間に微小光共振器が構成されているため、各発光素子から出射された色光は、それぞれ特定波長の光が増強されて透明基板の側から出射される。従って、透明基板の側から出射される色光の色度を向上させることができる。また、本発明では、微小光共振器を構成するための透光層に、透明電極と、透明電極とほぼ同一の屈折率を有する第1絶縁層とを利用しているため、微小光共振器を形成するために新たな層の追加が最小限で済む。従って、製造工程を複雑化することなく、発光素子に微小光共振器を形成することができ、出射される色光の色度を向上することができる。さらに、微小光共振器を構成するための透光層に、透明電極と、透明電極とほぼ同一の屈折率を有する第1絶縁層とが含まれているため、透明電極の膜厚を変更できないような制約がある場合でも、第1絶縁層の膜厚を変更することによって、透光層の光学長を容易に最適化することができる。さらにまた、第1絶縁層は、透明電極とほぼ同一の屈折率を有するので、透明電極と第1絶縁層との界面において光の反射が起こらない。しかも、透明基板と透明電極との間に第1絶縁層が形成されているので、透明基板と透明電極とが接触することに起因する短絡を防止することができる。
本発明において、前記透光層は、異なる色を発光する前記発光素子で構成材料および膜厚が同一であることが好ましい。透光層は、成膜工程やフォトリソグラフィ工程などといった半導体プロセスで形成するため、異なる色を発光する発光素子の間で透光層の構成を同一とすれば、異なる色を発光する発光素子に対して透光層を同時に形成でき、その製造工程を簡素化できる。
本発明において、前記第1絶縁層は、例えば、窒化珪素からなる。窒化珪素は、その成膜条件によって屈折率が変動するので、成膜条件を調整すれば、第1絶縁層と透明電極の屈折率をほぼ一致させることができる。
本発明において、前記透明基板と前記透光層との間には、当該透明基板とほぼ同一の屈折率を有する第2絶縁層を備えていることが好ましい。このように構成すれば、第1絶縁層の膜厚のみでは十分な絶縁性を得られない場合であっても、透明基板と透明電極とが接触することに起因する短絡を確実に防止することが可能となる。また、第2絶縁層は、透明基板とほぼ同一の屈折率を有しているため、第2絶縁層と透明基板との界面において光の反射が起こらない。
本発明において、前記第2絶縁層は、例えば、酸化珪素からなる。酸化珪素は、その成膜条件によって屈折率が変動するので、成膜条件を調整すれば、第2絶縁層と透明基板の屈折率をほぼ一致させることができる。
本発明において、前記複数の発光素子のうち、緑色発光素子は、前記正孔注入層の膜厚とその屈折率との積と、前記発光層の膜厚とその屈折率との積との和である第1光学長が250nm以下であり、青色発光素子は、前記正孔注入層の膜厚とその屈折率との積と、前記発光層の膜厚とその屈折率との積との和である第2光学長が230nm以下であり、前記透光層は、前記透明基板の屈折率より大きな屈折率を備えるとともに、当該透光層の膜厚とその屈折率との積である第3光学長が300nm以下であることが好ましい。
このように、透光層の光学長(第3の光学長)を300nm以下とし、その透光層上に配される緑色発光素子の有機機能性(正孔注入層および発光層)の光学長(第1の光学長)を250nm以下とし、透光層上に配される青色発光素子の有機機能層(正孔注入層および発光層)の光学長(第2の光学長)を230nm以下に設定すると、各発光素子から出射された色光は、それぞれ特定波長の光が増強されて透明基板の側から出射される。従って、透明基板の側から出射される緑色光および青色光の各々の色度を同時に向上させることができる。また、本発明では、発光素子の有機機能層(正孔注入層および発光層)の光学長を緑色発光素子および青色発光素子の各々において最適化してある。ここで、有機機能層については元々、緑色発光素子および青色発光素子の各々において異なる材料を用いて別々の工程で形成するので、緑色発光素子と青色発光素子との間において有機機能層の構成を相違させるとしても、工程が複雑にならない。特に、有機機能層を液滴吐出法で形成する場合には、緑色発光素子および青色発光素子の各々において液滴の吐出量を相違させるだけで、緑色発光素子および青色発光素子の各々において有機機能層の光学長を相違させることができる。それ故、製造工程を複雑化することなく、発光素子に微小光共振器を形成することができ、出射される色光の色度を向上することができる。
本発明において、前記複数の発光素子には、さらに、赤色発光素子が含まれていることが好ましい。このように構成すれば、有機EL装置でフルカラーの画像を表示することができる。ここで、赤色発光素子から発光される赤色光は、すでにフルカラーディスプレイとして十分な色度が得られているため、これ以上、色度を向上させる必要がない。また、赤色光は、緑色光および青色光と比較して波長が長いため、上述の透光層上に赤色発光素子の有機機能層を形成した場合でも色度が低下することもない。
本発明において、前記透明電極の膜厚は、60nm以下であることが好ましい。透明電極は、その膜厚が60nm以上であると粒度が粗くなり、有機EL素子の寿命が低下する傾向にある。従って、透明電極の膜厚を60nm以下とすれば、有機EL素子の寿命を延ばすことができ、有機EL装置の信頼性を向上することができる。
本発明において、前記透明電極としては、例えば、酸化インジウムスズ(ITO:Indium Tin Oxide)、あるいは酸化インジウム亜鉛(Indium Zinc Oxide/IZO:商品名)を用いることができる。
本発明において、有機EL装置をアクティブマトリクス型として構成する場合、前記透明基板には、前記複数の発光素子の各々に対応する薄膜トランジスタ(Thin Film Transistor)が形成される。このようなアクティブマトリクス型の有機EL装置によれば、発光特性を向上することができるので、品位の高いカラー画像を表示することができる。
本発明に係る有機EL装置は、携帯電話機、モバイルコンピュータ、直視型表示装置、さらには各種の色光源などの電子機器として用いられる。特に、本発明に係る有機EL装置を電子機器の表示装置として用いれば、電子機器の表色範囲を拡大することができる。
本発明では、透明基板上に所定の色光を発する複数の発光素子を有する有機EL装置の製造方法であって、前記透明基板上に、少なくとも透明電極を含む透光層を形成する透光層形成工程と、前記透光層の上層側に各発光素子に対応した有機機能層を形成する有機機能層形成工程と、微小共振器を前記透光層との間に構成する対向電極を前記有機機能層の上層側に光反射性材料で形成する対向電極形成工程とを有し、前記透光層形成工程は、前記透明基板と前記透明電極との間に、前記透明電極とほぼ同一の屈折率を有する第1絶縁層を形成する工程を含むことを特徴とする。
本発明では、透光層と対向電極との間に微小光共振器が構成されているため、各発光素子から出射された色光は、それぞれ特定波長の光が増強されて透明基板の側から出射される。従って、透明基板の側から出射される色光の色度を向上させることができる。また、本発明では、微小光共振器を構成するための透光層に、透明電極と、透明電極とほぼ同一の屈折率を有する第1絶縁層とを利用しているため、微小光共振器を形成するために新たな層の追加が最小限で済む。従って、製造工程を複雑化することなく、発光素子に微小光共振器を形成することができ、出射される色光の色度を向上することができる。さらに、微小光共振器を構成するための透光層に、透明電極と、透明電極とほぼ同一の屈折率を有する第1絶縁層とが含まれているため、透明電極の膜厚を変更できないような制約がある場合でも、第1絶縁層の膜厚を変更することによって、透光層の光学長を容易に最適化することができる。さらにまた、第1絶縁層は、透明電極とほぼ同一の屈折率を有するので、透明電極と第1絶縁層との界面において光の反射が起こらない。しかも、透明基板と透明電極との間に第1絶縁層が形成されているので、透明基板と透明電極とが接触することに起因する短絡を防止することができる。
本発明において、前記透光層形成工程では、異なる色を発光する前記発光素子を形成すべき領域のいずれにも前記透光層を同一材料で同一の膜厚で形成することが好ましい。透光層は、成膜工程やフォトリソグラフィ工程などといった半導体プロセスで形成するため、異なる色を発光する発光素子の間で透光層の構成を同一とすれば、異なる色を発光する発光素子に対して透光層を同時に形成でき、その製造工程を簡素化できる。
本発明において、前記有機機能層形成工程では、前記緑色発光素子を形成すべき領域に対して、正孔注入層の膜厚とその屈折率との積と、発光層の膜厚とその屈折率との積との和である第1光学長が250nm以下となるように正孔注入層および発光層を形成し、前記青色発光素子を形成すべき領域に対しては、正孔注入層の膜厚とその屈折率との積と、発光層の膜厚とその屈折率との積との和である第2光学長が230nm以下となるように正孔注入層および発光層を形成し、前記透光層形成工程では、前記透明基板の屈折率より大きな屈折率の材料で前記透光層を形成するとともに、当該透光層の膜厚とその屈折率との積である第3光学長が300nm以下となるように前記透光層を形成することが好ましい。
このように、透光層の光学長(第3の光学長)を300nm以下とし、その透光層上に配される緑色発光素子の有機機能性(正孔注入層および発光層)の光学長(第1の光学長)を250nm以下とし、透光層上に配される青色発光素子の有機機能層(正孔注入層および発光層)の光学長(第2の光学長)を230nm以下に設定すると、透明基板の側から出射される緑色光および青色光の各々の色度を同時に向上させることができる。また、本発明では、発光素子の有機機能層(正孔注入層および発光層)の光学長を緑色発光素子および青色発光素子の各々において最適化してある。ここで、有機機能層については元々、緑色発光素子および青色発光素子の各々において異なる材料を用いて別々の工程で形成するので、緑色発光素子と青色発光素子との間において有機機能層の構成を相違させるとしても、工程が複雑にならない。特に、有機機能層を液滴吐出法で形成する場合には、緑色発光素子および青色発光素子の各々において液滴の吐出量を相違させるだけで、緑色発光素子および青色発光素子の各々において有機機能層の光学長を相違させることができる。それ故、製造工程を複雑化することなく、発光素子に微小光共振器を形成することができ、出射される色光の色度を向上することができる。
本発明において、前記有機機能層形成工程では、前記正孔注入層および前記発光層を液滴吐出法によって形成することが好ましい。この液滴吐出法とは、液滴吐出装置の吐出ヘッドより液体材料を吐出することでパターン形成を行う方法であり、所定の領域に任意の層を任意の膜厚で形成することができる。従って、液滴吐出法によれば、発光層の膜厚および正孔注入層の膜厚、すなわち、有機機能層の光学長を緑色発光素子と青色発光素子との間で容易に相違させることができる。それ故、緑色発光素子および青色発光素子の各々において、有機機能層の光学長を容易に最適な値に設定することができ、透明基板の側から出射される緑色光および青色光の各々の色度を同時に、かつ、容易に向上させることができる。ここで、液滴吐出装置の吐出ヘッドはインクジェットヘッドを含む。インクジェット方式としては、圧電体素子の体積変化により流動体を吐出させるピエゾジェット方式であっても、エネルギー発生素子として電気熱変換体を用いた方式であってもよい。なお、液滴吐出装置としてはディスペンサー装置でもよい。また、液体材料とは、吐出ヘッドのノズルから吐出可能な粘度を備えた媒体をいう。水性であると油性であるとを問わない。ノズル等から吐出可能な流動性(粘度)を備えていれば十分で、固体物質が混入していても全体として流動体であればよい。また、液体材料に含まれる固体物質は融点以上に加熱されて溶解されたものでも、溶媒中に微粒子として分散させたものでもよく、溶媒の他に染料や顔料その他の機能性材料を添加したものであってもよい。
以下、図面を参照して、本発明に係る有機EL装置とその製造方法、並びに電子機器の一実施形態について説明する。
[有機EL装置の全体構成]
図1は本発明の有機EL装置の一実施形態を示す概略構成図である。図1において、有機EL装置1は、発光素子(有機EL素子)から出射された光を透明基板2(透明基板)の側から出射する、いわゆる「ボトムエミッション型」の有機EL装置であり、ガラス基板などの透明基板2と、この透明基板2の一方の面側に絶縁層10を介して設けられた発光素子3とを備えている。本形態において、発光素子3は、絶縁層10上に積層された陽極4(透明電極)と、この陽極4上に積層された正孔注入層5と、この正孔注入層5上に積層された発光層6と、この発光層6上に積層された陰極7(電極)とを備えている。
本形態において、正孔注入層5および発光層6は有機機能層であり、この有機機能層は、陽極4と陰極7との間に積層された構成となっている。更に、有機EL装置1は、陽極4および陰極7を介して発光素子3(発光層6)に所定値の電界を印加する制御装置30、透明基板2上にTFT素子11などを備えている。制御装置30は、TFT素子11およびコンタクトホール12を介して陽極4と電気的に接続されている。
正孔注入層5および発光層6は有機エレクトロルミネッセンス材料により形成されている。透明基板2は、発光層6から発光する光に対して透過性を有する基板であり、陽極4は、酸化インジウムスズ等を形成材料として形成され、発光層6が発光した光に対して透過性を有する透明電極である。
陰極7はアルミニウム(Al)やマグネシウム(Mg)、金(Au)、銀(Ag)等の金属を形成材料とし発光層6から発光する光に対して反射性を有する反射電極である。なお、陰極7と発光層6との間には、フッ化リチウム(LiF)やカルシウム(Ca)等を設けることもある。
絶縁層10は、陽極4と透明基板2とが接触することに起因する短絡を防止するためのものであり、陽極4側に位置する第1絶縁層10aと、透明基板2側に位置する第2絶縁層10bとの積層体である。第1絶縁層10aは、陽極4とほぼ同一の屈折率n1を有する窒化珪素によって形成されている。窒化珪素は、その成膜条件によって屈折率を変化させることができるので、成膜条件を調整することにより、第1絶縁層10aと陽極4の屈折率をほぼ一致させることができる。第2絶縁層10bは、透明基板2とほぼ同一の屈折率n2を有する酸化珪素によって形成されている。酸化珪素は、その成膜条件によって屈折率を変化させることができるので、成膜条件を調整することにより、第2絶縁層10bと透明基板2の屈折率をほぼ一致させることができる。
本発明において、陽極4および第1絶縁層10aは各々、ほぼ同一の屈折率n1を備えており、以下、陽極4と第1絶縁層10aとによって透光層13が構成されているものとする。ここで、透光層13の屈折率は、透明基板2の屈折率よりも大きい。
このような有機EL装置1において、制御装置30により陽極4および陰極7を介して発光素子3に所定値の電界、ここでは所定値の電圧が印加されると、陽極4から正孔注入層5を介して発光層6に正孔が注入されるとともに、陰極7から発光層6に電子が注入される。そして、陽極4側から注入された正孔と陰極7側から注入された電子とが発光層6と正孔注入層5との界面近傍で再結合し、再結合した際に発生するエネルギーにより発光層6内における周囲の分子が励起され、励起状態の励起分子が基底状態に失括する際の差分エネルギーが光として放出される。図1においては、発光層6内における正孔と電子との再結合領域を発光領域8として示している。
[微小光共振器の構成]
図2は、本発明を適用した有機EL装置1において、発光領域8から発光する光の干渉状態を説明するための図である。図3は、CIE−XY色度図の説明図である。なお、図2においては、説明の便宜上、光の反射角度を異ならせてある。
図2に示すように、発光領域8から発光した光は、直接、透明基板2から射出される第1の光Aと、陰極7において反射してから透明基板2から射出される第2の光Bと、まず透光層13と正孔注入層5との界面において反射し、さらに陰極7において反射してから透明基板2から射出される第3の光Cとに主に分けられる。なお、この他にも例えば陰極7において反射し、その後透光層13で反射し、さらに陰極7で反射してから透明基板2から射出される光等が存在するが、上記光A〜C以外の光はその強度が弱いため考慮する必要はない。
ここで、有機EL装置1から射出する光は、透光層13と陰極7との間に微小光共振器が構成されるため、第1の光Aと第2の光Bと第3の光Cの干渉により発光した光と異なるスペクトルを示す。つまり、第1絶縁層10aと第2絶縁層10bの界面において、光A、B、Cの位相が合う波長の光の第1絶縁層10aから第2絶縁層10bへの透過率が高くなり、位相の合わない波長の光の透過率が低くなる。従って、前記した式(1)、(2)に基づいて、透光層13と陰極7との間に微小光共振器を構成すれば、有機EL装置から射出される光の色度を向上させることができる。
また、本形態の有機EL装置1では、発光層6が緑色発光層である場合、すなわち、発光素子3を緑色発光素子として構成する場合には、正孔注入層5の膜厚d2とその屈折率n4との積と、発光層6の膜厚d3とその屈折率n3との積との和である第1光学長La1が250nm以下となるように、正孔注入層5の膜厚d2、あるいは/および発光層6の膜厚d3を設定してある。
これに対して、発光層6が青色発光層である場合、すなわち、発光素子3を青色発光素子として構成する場合には、正孔注入層5の膜厚d2とその屈折率n4との積と、発光層6の膜厚d3とその屈折率n3との積との和である第2光学長La2が230nm以下となるように、正孔注入層5の膜厚d2、あるいは/および発光層6の膜厚d3を設定してある。
また、発光層6が緑色発光層および青色発光層のいずれであっても、本形態では、透光層13の膜厚d1とその屈折率n1との積である第3光学長La3が300nm以下となるように、透光層13の膜厚d1を設定してある。
このように、本形態では、微小光共振器を構成するための透光層13に、陽極4と、陽極4とほぼ同一の屈折率を有する第1絶縁層10aとを利用しているため、微小光共振器を形成するために新たな層の追加が最小限で済む。従って、製造工程を複雑化することなく、各発光素子に微小光共振器を形成することができる。
また、各光学長La1、La2、La3が設定されているので、緑、青各色の発光素子のそれぞれで、第1絶縁層10aと第2絶縁層10bの界面において、色度を高める波長で光A、B、Cの位相が合い、それらの波長の光の第1絶縁層10aから第2絶縁層10bへの透過率が選択的に高くなる。このため、有機EL装置の基板2から出射される光の色度が向上する。
また、本形態において、第3光学長La3は、透光層13の膜厚d1を調整することによって300nm以下とされている。ここで、透光層13の膜厚d1を調整するためには、陽極4あるいは第1絶縁層10aの膜厚を調整すれば良い。但し、ITOからなる陽極4の膜厚は、60nmを越えるとその粒度が粗くなり、有機EL素子の寿命が短くなるため、60nm以下とすることが好ましい。このため、第1絶縁層10aの膜厚を調整することによって透光層13の膜厚d1を調整することが好ましい。例えば、透光層13の屈折率n1が1.9である場合には、第3光学長La3を300nm以下とするためには、透光層13の膜厚d1は、150nm程度となる。よって、陽極4の膜厚を、例えば50nm程度と、第1絶縁層10aの膜厚を100nm程度とすればよい。
また、本形態において、透光層13は、緑色発光素子と青色発光素子で構成材料および膜厚が同一であり、透光層13と陰極7との間に構成される微小光共振器の第1光学長La1及び第2光学長La2については、緑色発光素子と青色発光素子各々の有機機能層(正孔注入層5および発光層6)の膜厚を調整して合わせ込んでいる。ここで、透光層13は、成膜工程やフォトリソグラフィ工程などといった半導体プロセスで形成するため、緑色発光素子と青色発光素子との間で同一の構成にすれば、その製造工程を簡素化できる。
有機機能層については、緑色発光素子と青色発光素子との間で異なる材料を用いて異なる工程で形成するのであり、緑色発光素子と青色発光素子との間において異なる膜厚で形成しても、工程が複雑になることはない。
特に、有機機能層(正孔注入層5および発光層6)を液滴吐出法で形成する場合には、緑色発光素子および青色発光素子を構成する際の液滴の吐出量を相違させるだけでよいので、正孔注入層5および発光層6の膜厚を各発光素子において容易に調整することができ、それにより、微小光共振器の光学長を各発光素子において容易に最適化することができる。例えば、正孔注入層5の屈折率n4が1.55であり、発光層6の屈折率n3が1.8である場合には、正孔注入層5の膜厚d2を60nmと最適な厚さに設定することができ、発光層6の膜厚d3につても60nm程度と最適な厚さに設定することができる。
また、本形態に係る有機EL装置1は、透光層13と透明基板2との間に、透明基板2とほぼ同一の屈折率を有する第2絶縁層10bを備えている。従って、透光層13の第3光学長La3を300nm以下とするという制約から第1絶縁層10aをある程度以上、厚くできず、第1絶縁層10aだけでは薄すぎて陽極4と透明基板2との間に十分な絶縁性を確保できない場合でも、透光層13と透明基板2との間に第2絶縁層10bを形成してあるので、陽極4と透明基板2との間に十分な絶縁性を確保することができる。
なお、第2絶縁層10bの膜厚は、陽極4と透明基板2との間に十分な絶縁性を確保するという観点からすれば、絶縁層10の厚みが200nm以上となるように調整されることが好ましい。これによって、陽極4と透明基板2との間に十分な絶縁性を確保できると共に、第2絶縁層10bと透明基板2との界面において光A〜Cが反射することを防止することができる。
(実験例1)
まず、透明基板2上にTFT素子11を設け、この上に酸化珪素からなる第2絶縁層10bを形成した。次に、第2絶縁層10b上にITOからなる陽極4を積層し、次に、陽極4上に液滴吐出法によってポリエチレンジオキシチオフェン(PEDOT)からなる正孔注入層5を積層し、次に、液滴吐出法によって緑色発光材料からなる発光層6を正孔注入層5上に積層した。しかる後に、発光層6上に陰極7を形成積層してから封止部材で封止した。本形態では、第1絶縁層10aを形成していないので、透光層13は、陽極4のみで構成されている。但し、透光層13を陽極4と第1絶縁層10aとから構成した場合でも、透光層13の光学長が同等であれば、同様な結果が得られる。
本実施例では、表1に試料番号No.1Gに示すように、透光層13の屈折率n1は1.9、発光層6の屈折率n3は1.7、正孔注入層5の屈折率n4は1.55である。また、透光層13の膜厚d1は150nm、正孔注入層5の膜厚d2は60nm、発光層6の膜厚d3は80nmである。従って、第1光学長La1は229nm、第3光学長La3は285nmとなる。
Figure 2005100946
表1に試料番号No.1Gとして示すように、本実施例に係る有機EL装置1において、透明基板2から出射される緑色光の色度を測定した結果、そのCIE(国際照明委員会:Commission Internationale de I’Eclairage/Commission International On Illumination)で規定されたXY色度図における座標(x、y)は、(0.4248、0.5554)であった。
また、本実験例1の比較例として、表1に示すように、透光層13の膜厚d1を250nm(第3光学長La3:475nm)、350nm(第3光学長La3:665nm)とし、発光層6の膜厚d3を100nm(第1光学長La1:263nm)、120nm(第1光学長La1:297nm)とした場合におけるCIE−XY色度図における座標(x、y)を計測したので、これらの比較例(試料No.2G〜9G)の計測結果を表1に示す。なお、比較例において、透光層13の膜厚d1を250nmとするにあたって、透光層13については、膜厚50nmのITOと膜厚200nmの窒化珪素とから構成した。また、透光層13の膜厚d1を350nmとするにあたって、透光層13については、膜厚150nmのITOと膜厚200nmの窒化珪素とから構成した。
このような評価において、緑色光の色度は、図3に示すXY色度図に矢印LGで示すように、色度xの値が小さくなり、色度yの値が大きくなることによって、向上する。また、本実施例以外にも種々、実験を行った結果、本実施例1のように、第3光学長La3を300nm以下とし、第1光学長La1を250nm以下とすれば、緑色光の色度が向上することが確認できた。なお、第1光学長La1を150nm以下とすると基板2から出射される光の強度が大きく低下した。また、第3光学長La3を150nm以下とすると、色度yの値が小さくなって色度が低下し、光の強度の低下も見られた。
(実験例2)
まず、透明基板2上にTFT素子11を設け、この上に酸化珪素からなる第2絶縁層10bを形成した。次に、第2絶縁層10b上にITOからなる陽極4を積層し、次に、陽極4上に液滴吐出法によってポリエチレンジオキシチオフェン(PEDOT)からなる正孔注入層5を積層し、次に、液滴吐出法によって青色発光材料からなる発光層6を正孔注入層5上に積層した。しかる後に、発光層6上に陰極7を形成積層してから封止部材で封止した。本形態では、第1絶縁層10aを形成していないので、透光層13は、陽極4のみで構成されている。但し、透光層13を陽極4と第1絶縁層10aとから構成した場合にも、透光層13の光学長が同等であれば、同様な結果が得られる。
本実施例では、表2に試料番号No.1Bとして示すように、透光層13の屈折率n1は1.9、発光層6の屈折率n3は1.8、正孔注入層5の屈折率n4は1.55である。また、透光層13の膜厚d1は150nm、正孔注入層5の膜厚d2は60nm、発光層6の膜厚d3は60nmである。従って、第2光学長La2は201nm、第3光学長La3は285nmとなる。
Figure 2005100946
表2に試料番号No.1Bとして示すように、本実施例に係る有機EL装置1において、透明基板2から出射される青色光の色度を測定した結果、そのCIE−XY色度図における座標(x、y)は、(0.1698、0.2150)であった。
また、本実験例2の比較例として、表2に示すように、透光層13の膜厚d1を250nm(第3光学長La3:475nm)、350nm(第3光学長La3:665nm)とし、発光層6の膜厚d3を90nm(第2光学長La1:255nm)、120nm(第2光学長La2:309nm)とした場合におけるCIE−XY色度図における座標(x、y)を計測したので、これらの比較例(試料No.2B〜9B)の計測結果を表2に示す。なお、比較例において、透光層13の膜厚d1を250nmとするにあたって、透光層13については、膜厚50nmのITOと膜厚200nmの窒化珪素とから構成した。また、透光層13の膜厚d1を350nmとするにあたって、透光層13については、膜厚150nmのITOと膜厚200nmの窒化珪素とから構成した。
このような評価において、青色光の色度は、図3に示すXY色度図に矢印LBで示すように、色度xおよび色度yの値が小さくなることによって、向上する。また、本実施例以外にも種々、実験を行った結果、本実施例2のように、第3光学長La3を300nm以下とし、第2光学長La2を230nm以下とすれば、青色光の色度が向上することが確認できた。なお、第2光学長La2を150nm以下とすると基板2から出射される光の強度が大きく低下した。また、第3光学長La3を150nm以下としても、光の強度の大きな低下が見られた。
[有機EL装置の具体的構成]
図4および図5を参照して、有機EL装置の具体的を説明する。図4は、本発明を適用した有機EL装置の一例を示す概略構成図である。図5は、アクティブマトリクス型の有機EL装置の電気的構成を示す等価回路図である。
図4において、有機EL装置1は、光を透過可能な透明基板2と、透明基板2の一方の面側に絶縁層10を介して設けられ一対の電極(陽極4および陰極7)に挟持された有機エレクトロルミネッセンス材料からなる発光層6と正孔注入層5とからなる有機EL素子(発光素子)3と、透明基板2の一方の面側に設けられ、陽極4に接続するスイッチング素子としての薄膜トランジスタTFT11と、封止基板20とを有している。発光層6は赤色(R)、緑色(G)、および青色(B)の3色の発光層により構成されている。また、封止基板20と透明基板2とは接着層で接着されており、封止基板20および接着層により有機EL素子3が封止されている。
ここで、図4に示す有機EL装置1は発光層6からの発光を透明基板2側から装置外部に取り出す形態(ボトムエミッション型、基板側発光型)である。
透明基板2の形成材料としては、光を透過可能な透明あるいは半透明材料、例えば、透明なガラス、石英、サファイア、あるいはポリエステル、ポリアクリレート、ポリカーボネート、ポリエーテルケトンなどの透明な合成樹脂などが挙げられる。特に、透明基板2の形成材料としては、安価なガラスが好適に用いられる。
絶縁層10は、第1絶縁層10aと第2絶縁層10bとの積層体として構成されている。そして、第1絶縁層10aとしては窒化珪素を用いることができ、第2絶縁層10bとしは酸化珪素を用いることができる。
陽極4は、酸化インジウムスズ(ITO)や酸化インジウム亜鉛(IZO:商品名)等からなる透明電極であって光を透過可能である。正孔注入層5は、例えば、高分子系材料として、ポリチオフェン、ポリスチレンスルホン酸、ポリピロール、ポリアニリンおよびこの誘導体などが例示される。また、低分子系材料を使用する場合は、正孔注入層と正孔輸送層を積層して形成するのが好ましい。その場合、正孔注入層の形成材料としては、例えば銅フタロシアニン(CuPc)や、ポリテトラヒドロチオフェニルフェニレンであるポリフェニレンビニレン、1、1−ビス−(4−N、N−ジトリルアミノフェニル)シクロヘキサン、トリス(8−ヒドロキシキノリノール)アルミニウム等が挙げられるが、特に銅フタロシアニン(CuPc)を用いるのが好ましい。
発光層6の形成材料としては、高分子発光体や低分子の有機発光色素、すなわち各種の蛍光物質や燐光物質などの発光物質が使用可能である。発光物質となる共役系高分子の中ではアリーレンビニレン又はポリフルオレン構造を含むものなどが特に好ましい。低分子発光体では、例えばナフタレン誘導体、アントラセン誘導体、ペリレン誘導体、ポリメチン系、キサテン系、クマリン系、シアニン系などの色素類、8−ヒドロキノリンおよびその誘導体の金属錯体、芳香族アミン、テトラフェニルシクロペンタジエン誘導体等、または特開昭57−51781、同59−194393号公報等に記載されている公知のものが使用可能である。陰極7はカルシウム(Ca)、アルミニウム(Al)やマグネシウム(Mg)、金(Au)、銀(Ag)等からなる金属電極が好ましい。
なお、陰極7と発光層6との間に、必要に応じて電子輸送層や電子注入層を設けてもよい。電子輸送層の形成材料としては、特に限定されることなく、オキサジアゾール誘導体、アントラキノジメタンおよびその誘導体、ベンゾキノンおよびその誘導体、ナフトキノンおよびその誘導体、アントラキノンおよびその誘導体、テトラシアノアンスラキノジメタンおよびその誘導体、フルオレノン誘導体、ジフェニルジシアノエチレンおよびその誘導体、ジフェノキノン誘導体、8−ヒドロキシキノリンおよびその誘導体の金属錯体等が例示される。具体的には、先の正孔輸送層の形成材料と同様に、特開昭63−70257号、同63−175860号公報、特開平2−135359号、同2−135361号、同2−209988号、同3−37992号、同3−152184号公報に記載されているもの等が例示され、特に2−(4−ビフェニリル)−5−(4−t−ブチルフェニル)−1、3、4−オキサジアゾール、ベンゾキノン、アントラキノン、トリス(8−キノリノール)アルミニウムが好適とされる。なお、このような電子輸送層や電子注入層は、非常に膜厚が薄いため、光の光学長に影響をほとんど及ぼすものではない。
封止基板20としては、例えばガラス基板を用いるが、透明でガスバリア性に優れていれば例えば、プラスチック、プラスチックのラミネートフィルム、ラミネート成型基板等のガラス基板以外の部材、またはガラスのラミネートフィルム等を用いてもよい。また、保護層として紫外線を吸収する部材を用いることも好ましい。なお、封止基板20で覆われた空間内には乾燥剤28が配置される。
本実施形態の有機EL装置1はアクティブマトリクス型であり、図5を参照して説明するように、実際には複数のデータ線と複数の走査線とが格子状に透明基板2に配置される。そして、データ線や走査線に区画されたマトリクス状に配置された各画素毎に、スイッチングトランジスタやドライビングトランジスタ等の駆動用TFT11を介して上記の有機EL素子3が接続されている。そして、データ線や走査線を介して駆動信号が供給されると電極間に電流が流れ、有機EL素子3の発光層6が発光して透明基板2の外面側に光が射出され、その画素が点灯する。
図5に示すように、アクティブマトリクス型の有機EL装置1では、基板上に、複数の走査線131と、これら走査線131に対して交差する方向に延びる複数の信号線132と、これら信号線132に並列に延びる複数の共通給電線133とがそれぞれ配線されたもので、走査線131および信号線132の各交点毎に、画素(画素領域素)100が設けられて構成されたものである。
信号線132に対しては、シフトレジスタ、レベルシフタ、ビデオライン、アナログスイッチを備えるデータ線駆動回路390が設けられている。一方、走査線131に対しては、シフトレジスタおよびレベルシフタを備える走査線駆動回路380が設けられている。また、画素領域100の各々には、走査線131を介して走査信号がゲート電極に供給される第1のトランジスタ322と、この第1のトランジスタ322を介して信号線132から供給される画像信号を保持する保持容量110と、保持容量110によって保持された画像信号がゲート電極に供給される第2のトランジスタ324と、この第2のトランジスタ324を介して共通給電線133に電気的に接続したときに共通給電線133から駆動電流が流れ込む画素電極(陽極)4と、この画素電極4と対向電極(陰極)7との間に挟み込まれる発光層6とが設けられている。
このような構成のもとに、走査線131が駆動されて第1のトランジスタ322がオンとなると、そのときの信号線132の電位が保持容量110に保持され、該保持容量110の状態に応じて、第2のトランジスタ324の導通状態が決まる。そして、第2のトランジスタ324のチャネルを介して共通給電線133から画素電極4に電流が流れ、さらに発光層6を通じて対向電極7に電流が流れることにより、発光層6はこれを流れる電流量に応じて発光するようになる。
[有機EL装置の製造方法]
本形態の有機EL装置1の製造を製造するには、まず、透明基板2上に、半導体プロセスを利用して透明基板2より屈折率の大きな透光層13を形成する透光層形成工程と、透光層13の上層側に各発光素子に対応した有機機能層を形成する有機機能層形成工程と、半導体プロセスを利用して有機機能層の上層側に透光層13との間に微小光共振器を構成する陰極7を光反射性材料で形成する対向電極形成工程とを有する。
透光層形成工程では、第1絶縁層10aおよび陽極4によって透光層13を形成する。あるいは、陽極4のみによって透光層13を形成する。いずれの場合も、透光層13の膜厚d1とその屈折率n1との積である第3光学長La3が300nm以下となるように透光層13を形成する。
有機機能層形成工程では、後述する液滴吐出法により、緑色発光素子を形成すべき領域に対して、正孔注入層5の膜厚d2とその屈折率n4との積と、発光層6の膜厚d3とその屈折率n3との積との和である第1光学長La1が250nm以下となるように正孔注入層5および発光層60を形成する。また、青色発光素子を形成すべき領域に対しては、正孔注入層5の膜厚d2とその屈折率n4との積と、発光層6の膜厚d3とその屈折率n3との積との和である第2光学長La2が230nm以下となるように正孔注入層5および発光層6を形成する。
本形態では、正孔注入層5および発光層6は液滴吐出法(インクジェット法)を用いて形成することが好ましい。液滴吐出法を用いて有機機能層を形成する際には、有機機能層が形成されるべき領域に開口部13を有するバンク14が形成される。そして、液滴吐出装置の吐出ヘッドより、有機機能層形成用材料を含む液体材料がバンク14の開口部13に対して吐出されることにより、所定の位置に機能層が形成される。
ここで、液滴吐出装置の吐出ヘッドはインクジェットヘッドを含む。インクジェット方式としては、圧電体素子の体積変化により流動体を吐出させるピエゾジェット方式であっても、エネルギー発生素子として電気熱変換体を用いた方式であってもよい。なお、液滴吐出装置としてはディスペンサー装置でもよい。また、液体材料とは、吐出ヘッドのノズルから吐出可能な粘度を備えた媒体をいう。水性であると油性であるとを問わない。ノズル等から吐出可能な流動性(粘度)を備えていれば十分で、固体物質が混入していても全体として流動体であればよい。また、液体材料に含まれる固体物質は融点以上に加熱されて溶解されたものでも、溶媒中に微粒子として分散させたものでもよく、溶媒の他に染料や顔料その他の機能性材料を添加したものであってもよい。
なお、本有機EL装置の具体例において、各層の形成材料として種々の物質を例示したが、陽極4と第1絶縁層10aの屈折率がほぼ同一となるように、陽極4と第1絶縁層10aの材料が選択され、透明基板2と第2絶縁層10bの屈折率がほぼ同一となるように透明基板2と第2絶縁層10bの材料が選択されることは当然である。
[電子機器]
次に、上述の有機EL装置を備えた電子機器の例について説明する。図6は上述した実施形態に係る表示装置を備えたモバイル型のパーソナルコンピュータ(情報処理装置)の構成を示す斜視図である。同図において、パーソナルコンピュータ1100は、キーボード1102を備えた本体部1104と、上述した有機EL装置を表示装置1106として備えた表示装置ユニットとから構成されている。このため、表色範囲の広い表示部を備えた電子機器を提供することができる。
なお、上述した例に加えて、他の例として、携帯電話、腕時計型電子機器、液晶テレビ、ビューファインダ型やモニタ直視型のビデオテープレコーダ、カーナビゲーション装置、ページャ、電子手帳、電卓、ワードプロセッサ、ワークステーション、テレビ電話、POS端末、電子ペーパー、タッチパネルを備えた機器等が挙げられる。本発明の電気光学装置は、こうした電子機器の表示部としても適用できる。
[他の実施の形態]
以上、添付図面を参照しながら本発明に係る有機EL装置とその製造方法、並びに電子機器の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されないことは言うまでもない。上述した実施形態において示した各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発明の主旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき種々変更可能である。
本発明の有機EL装置の一実施形態を示す概略構成図である。 発光領域から発光する光の干渉状態を説明するための模式図である。 CIE−XY色度図の説明図である。 有機EL装置の一例を示す概略構成図である。 アクティブマトリクス型表示装置の電気的構成を示す等価回路図である。 本実施形態の有機EL装置を備えた電子機器の一例を示す図である。
符号の説明
1 有機EL装置、2 透明基板、3 発光素子、4 陽極(透明電極)、5 正孔注入層、6 発光層、7 陰極(対向電極)、8 発光領域、10 絶縁層、10a 第1絶縁層、10b 第2絶縁層、11 TFT素子(薄膜トランジスタ)、13 透光層

Claims (15)

  1. 透明基板上に所定の色光を発する複数の発光素子を有する有機EL装置であって、
    前記複数の発光素子の各々に、少なくとも透明電極を含む透光層と、正孔注入層および発光層を含む有機機能層と、光反射性を備えた対向電極とが前記透明基板の表面にこの順に積層されて前記透光層と前記対向電極との間に微小光共振器が構成され、
    前記透光層は、前記透明基板と前記透明電極との間に前記透明電極とほぼ同一の屈折率を有する第1絶縁層を備えることを特徴とする有機EL装置。
  2. 請求項1において、前記透光層は、異なる色を発光する前記発光素子間で構成材料および膜厚が同一であることを特徴とする有機EL装置。
  3. 請求項1または2において、前記第1絶縁層は、窒化珪素からなることを特徴とする有機EL装置。
  4. 請求項1ないし3のいずれかにおいて、前記透明基板と前記透光層との間に、当該透明基板とほぼ同一の屈折率を有する第2絶縁層を備えることを特徴とする有機EL装置。
  5. 請求項4において、前記第2絶縁層は、酸化珪素からなることを特徴とする有機EL装置。
  6. 請求項1ないし5のいずれかにおいて、前記複数の発光素子のうち、緑色発光素子は、前記正孔注入層の膜厚とその屈折率との積と、前記発光層の膜厚とその屈折率との積との和である第1光学長が250nm以下であり、青色発光素子は、前記正孔注入層の膜厚とその屈折率との積と、前記発光層の膜厚とその屈折率との積との和である第2光学長が230nm以下であり、
    前記透光層は、前記透明基板の屈折率より大きな屈折率を備えるとともに、当該透光層の膜厚とその屈折率との積である第3光学長が300nm以下であることを特徴とする有機EL装置。
  7. 請求項6において、前記複数の発光素子には、さらに、赤色発光素子が含まれていることを特徴とする有機EL装置。
  8. 請求項1ないし7のいずれかにおいて、前記透明電極の膜厚は、60nm以下であることを特徴とする有機EL装置。
  9. 請求項1ないし8のいずれかにおいて、前記透明電極は、酸化インジウムスズあるいは酸化インジウム亜鉛からなることを特徴とする有機EL装置。
  10. 請求項1ないし9のいずれかにおいて、前記透明基板には、前記複数の発光素子の各々に対応する薄膜トランジスタが形成されていることを特徴とする有機EL装置。
  11. 請求項1ないし10のいずれかに記載の有機EL装置を備えていることを特徴とする電子機器。
  12. 透明基板上に所定の色光を発する複数の発光素子を有する有機EL装置の製造方法であって、
    前記透明基板上に、少なくとも透明電極を含む透光層を形成する透光層形成工程と、前記透光層の上層側に各発光素子に対応した有機機能層を形成する有機機能層形成工程と、微小共振器を前記透光層との間に構成する対向電極を前記有機機能層の上層側に光反射性材料で形成する対向電極形成工程とを有し、
    前記透光層形成工程は、前記透明基板と前記透明電極との間に、前記透明電極とほぼ同一の屈折率を有する第1絶縁層を形成する工程を含むことを特徴とする有機EL装置の製造方法。
  13. 請求項12において、前記透光層形成工程では、異なる色を発光する前記発光素子を形成すべき領域のいずれにも前記透光層を同一材料で同一の膜厚で形成することを特徴とする有機EL装置。
  14. 請求項12あるいは13において、前記有機機能層形成工程では、前記緑色発光素子を形成すべき領域に対して、正孔注入層の膜厚とその屈折率との積と、発光層の膜厚とその屈折率との積との和である第1光学長が250nm以下となるように正孔注入層および発光層を形成し、前記青色発光素子を形成すべき領域に対しては、正孔注入層の膜厚とその屈折率との積と、発光層の膜厚とその屈折率との積との和である第2光学長が230nm以下となるように正孔注入層および発光層を形成し、
    前記透光層形成工程では、前記透明基板の屈折率より大きな屈折率の材料で前記透光層を形成するとともに、当該透光層の膜厚とその屈折率との積である第3光学長が300nm以下となるように前記透光層を形成することを特徴とする有機EL装置の製造方法。
  15. 請求項14において、前記有機機能層形成工程では、前記正孔注入層および前記発光層を液滴吐出法によって形成することを特徴とする有機EL装置の製造方法。
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