JP2002289358A - 有機エレクトロルミネッセンス素子 - Google Patents

有機エレクトロルミネッセンス素子

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JP2002289358A
JP2002289358A JP2001085502A JP2001085502A JP2002289358A JP 2002289358 A JP2002289358 A JP 2002289358A JP 2001085502 A JP2001085502 A JP 2001085502A JP 2001085502 A JP2001085502 A JP 2001085502A JP 2002289358 A JP2002289358 A JP 2002289358A
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organic
layer
light emitting
light
anode
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JP2001085502A
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Masakatsu Higa
政勝 比嘉
Hiroshi Fujimura
浩 藤村
Fuminao Matsumoto
文直 松本
Yumi Matsuki
ゆみ 松木
Okitoshi Kimura
興利 木村
Takashi Okada
崇 岡田
Takuji Kato
拓司 加藤
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Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10KORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
    • H10K50/00Organic light-emitting devices
    • H10K50/80Constructional details
    • H10K50/85Arrangements for extracting light from the devices
    • H10K50/856Arrangements for extracting light from the devices comprising reflective means
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10KORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
    • H10K2102/00Constructional details relating to the organic devices covered by this subclass
    • H10K2102/301Details of OLEDs
    • H10K2102/351Thickness

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  • Optics & Photonics (AREA)
  • Electroluminescent Light Sources (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 発光効率(光の取り出し効率)が高く、高輝
度で低消費電力の有機エレクトロルミネッセンス(E
L)素子を提供すること。 【解決手段】 有機EL素子内で発光した光は、素子の
前方に直接向かう光と陰極15で反射してから素子の
前方に向かう光の2つの経路がある。これらの光は、
光路差があるので互いに干渉する。発光層から出て素子
の前方に直接向かう光と陰極で反射した光の位相差δ
は、基板法線方向についてδ=π+4πL/λで求めら
れ、λは波長、Lは発光位置から反射面までの光学的距
離である。光学的距離Lは、発光位置から反射面までに
存在する有機材料の光学膜厚ndで与えられる(nは屈
折率、dは膜厚)。発光位置から反射面までに存在する
有機材料が複数の層からなる場合には、光学的距離L
は、各有機層の光学的距離(光学膜厚)の和となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、多色表示可能な平
面型の表示装置、光源としても利用可能な固体発光素子
である発光効率が高い有機エレクトロルミネッセンス素
子(以下、有機EL素子とする)に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、インターネットに代表される情報
技術の進歩に伴って、ノート型パーソナルコンピュー
タ、携帯端末、あるいは携帯電話などの情報機器が急速
に普及してきている。これらの情報機器からの膨大な情
報を瞬時に処理し、表示することのできる高品質、高性
能な平面型の表示装置が求められている。平面型の表示
装置の代表的なものとしては液晶表示装置がある。液晶
表示装置は、低電圧駆動、低消費電圧であるという特徴
を生かして、ノート型パーソナルコンピュータや携帯電
話用の表示装置を初めとして、多くの電子製品に使用さ
れている。ところが、液晶素子そのものは低消費電力で
あるにも関わらず、自発光型ではないので明るく高品質
のカラー表示を行うためにはバックライトを必要とし、
このバックライトの駆動に大きな電力を必要とする。ま
た、応答速度が遅いために、満足できる品質の動画表示
が難しく、視野角が狭いものである。一方、有機EL素
子は低電圧の直流駆動が可能であり、広視野角、高視認
性、高速応答性という表示素子として優れた性能を有す
る自発光型の表示素子として期待されている。なた、積
層型の素子構成で低電圧直流駆動、高発光効率、高輝度
発光が報告されて以来、実用化に向けて活発な研究がな
されている(特公昭64−7635号、特公平6−32
307号、Appl.Phys.Lett.,51,9
13(1987)参照)。
【0003】有機EL素子の基本的な技術課題として、
低電圧駆動、高発光効率化、高輝度化、多色発光があ
る。有機EL素子の発光機構は以下のように理解されて
いる。素子に電界を印加すると陰極からは電子、陽極か
らは正孔がそれぞれキャリアとして注入され、この両キ
ャリアは発光層で再結合して励起子を発生し、エネルギ
ーを放出するときに電気エネルギーを光エネルギーに変
換して発光する。陽極には、正孔注入能力を高くするた
めに一般に仕事関数の大きな材料がよいとされ、さらに
発光を外部に取り出すための透明性が要求されるので、
陽極材料としてITO(インジウムすず酸化物)のよう
な透明電極が最も多く用いられる。陰極には、仕事関数
の小さな金属やその合金が用いられる。
【0004】アルカリ金属、アルカリ土類金属および第
3族金属があるが、安価で比較的に化学的安定性のよい
材料であるAlやMgおよびその合金が最もよく用いら
れている。発光効率の向上のためには、陰極からの電子
と陽極からの正孔の両キャリアを効率よく発光層に注
入、輸送し、かつ注入された両キャリアのできるだけ多
くを再結合させることが重要であるとされている。その
ため、積層型の素子においては、キャリアの注入、輸送
および発光という異なった機能を違う材料で分担させる
ことによって、それぞれの材料を最適化して高い発光効
率を実現できる可能性があることがわかり、活発に研究
がなされるようになった。また、積層型の素子では、キ
ャリアの再結合位置を電極から離れた位置に集約させる
ので、生成された励起子が電極の界面部分に移動して消
失することを防いでいる。このような励起子の消失の影
響は、電極から発光位置までの距離が約30nm以下に
ならない方がよい。
【0005】これまでに提案されている有機EL素子の
構造には、有機多層膜の数によって主に2層型と3層
型、およびこれらを基本とした改良型がある。2層型の
素子は、発光層が電子輸送性または正孔輸送性を併せ持
つものであって、正孔輸送層/電子輸送性発光層からな
るもの(図13を参照)と正孔輸送性発光層/電子輸送
層からなるもの(図14を参照)の2種類がある。正孔
輸送層3a/電子輸送性発光層4bからなる2層型の素
子は、ガラス基板1上の陽極2と電子輸送性をもった発
光層である電子輸送層4aとの間に電子輸送性のほとん
どない正孔輸送層3aを設けることで、効率よく正孔を
注入、輸送すると共に陰極5から注入された電子を正孔
輸送層3aと発光層の界面でブロックして、電子と正孔
との結合効率を向上させることを目的とする。この場
合、電子と正孔の再結合は正孔輸送層発光層3b/電子
輸送性発光層4bの界面付近の発光層(発光位置)6で
のみ発生し、その位置で最大の発光強度を示す。
【0006】正孔輸送性発光層/電子輸送層からなる2
層型の素子は、陰極と正孔輸送性をもった発光層との間
に正孔をブロックするための電子輸送層を設けること
で、電子と正孔との結合効率を向上させることを狙った
ものである。この場合、電子と正孔の再結合は正孔輸送
性発光層/電子輸送層の界面付近の発光層でのみ発生
し、その位置で最大の発光強度を示す。3層型の素子
は、発光層とキャリアの輸送層を分離した正孔輸送層/
発光層/電子輸送層からなるものである。あるいは、陽
極からの正孔注入障壁を低くするために、正孔輸送層と
陽極との間に陽極とのイオン化ポテンシャルの差が小さ
い正孔注入層をもう1層設けることもある。また、Ap
pl.Phys.Lett.,57,531(199
0)には、3層型の素子において発光層の膜厚を5nm
まで薄くしても発光効率は低下しないことが示されてい
る。これは、発光が5nmの厚さの発光層中で起こって
いることを示している。このように多層型の有機EL素
子の発光は、2層型か3層型かによらず基本的に電子と
正孔が再結合する界面のごく近傍でのみ起こる。この発
光効率の改善は、現在でも有機EL素子の基本的な課題
であり、これまでに多くの材料、構成が提案されてい
る。
【0007】ところで、特開平4−137485号公報
には、陽極/正孔輸送性発光層/電子輸送層/陰極の構
成において、電子輸送層の厚さを30〜60nmとして
高輝度を得る電界発光素子が開示されている。また、特
許第3065704号および特許第3065705号に
は、陰極での反射光の干渉効果を利用する方法が示され
ている。特許第2846571号公報には、選定された
波長における発光強度を増強するように、陽極(透明電
極)と有機多層膜との合計光学膜厚と屈折率を設定する
有機エレクトロルミネッセンス素子が開示されている。
これは、発光層の位置から陰極までの光学的距離を規定
するものではなく、また、陽極(透明電極)と基板との
界面での反射光と陰極での反射光との干渉を利用してい
るので、透明電極と基板との界面での反射率を大きくす
るために、透明電極には屈折率が1.8以上の高屈折性
透明電極を使用することが記載されている。特許第27
97883号には、発光層の両面に形成された反射鏡と
で微小共振器を形成して、反射鏡間の光学的距離の制御
で多色表示をする多色発光素子とその基板が開示されて
いる。
【0008】Jpn.J.Appl.Phys.Vo
l.38(1999)pp.2799−2803、「E
valuation of True Power L
uminous Efficiency from E
xperimental Luminance Val
ues」(T. Tsutsui and K. Ya
mamato)には、透明電極(ITO)/正孔注入輸
送層(TPD)/電子輸送性発光層(Alq)/陰極
(MgAg)の構成の有機EL素子において、電子輸送
性発光層(Alq)の膜厚を変化させて実験的に得られ
た発光スペクトルの変化、輝度の視角依存性から発光の
取り出し効率を正しく評価する試みが報告されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上述のように自己発光
型の表示素子としては、例えばプラズマ表示素子、有機
EL素子が知られている。しかしながら、プラズマ表示
素子は、低圧ガス中でのプラズマ発光を利用するもの
で、大型の表示装置には適しているが、薄型化、小型化
には不向きであり、コスト面での課題が残っている。ま
た、プラズマ発光のためには数100Vの高電圧交流駆
動が必要とされ、低消費電力化には適していない。ま
た、有機EL素子の発光効率の改善のために内部量子効
率の高い発光材料を用いても発光層から放射される光を
有効に外部に取り出していないこと、すなわち光の取り
出し効率が低いことに起因して、発光効率を高くできな
いという問題がある。これは、主に光取り出し側の基板
面への入射角が臨界角を超えると全反射されるため、基
板から外部に光を取り出すことができないことに起因し
ている。例えば、通常のガラス基板では約25%の取り
出し効率になると考えられている。したがって、有機E
L素子の発光効率向上のためには、発光層からの光を有
効に素子外部に取り出すことのできる素子構成にするこ
とが望まれている。
【0010】従来から発光効率(発光の取り出し効率)
を高める方法の一つとして、陰極からの反射光を有効に
利用することが考えられる。すなわち、可視光領域で高
い反射率を有する金属材料を陰極材料として用いれば、
発光層から放射された光を素子前方(陽極側)に反射し
て有効に取り出すことができるが、発光層から出て素子
の前方に直接向かう光と陰極で反射した光は互いに干渉
しあうことが考えられ、この干渉効果についての正確か
つ詳細な検討はなされていないのが現状である。また、
上述の特開平4−137485号公報には、発光層と陰
極との距離が発光強度を向上させるための重要な因子で
あることを示しているが、この時点では発光強度が電子
輸送層の厚さに依存する理由については十分に解明され
ていないとしている。また、発光波長と膜厚との関係に
ついての記述はみられず、光の干渉効果についての検討
はなされていない。
【0011】また、特許第3065704号および特許
第3065705号の従来技術では、EL層あるいは電
子輸送層の膜厚を膜厚輝度減衰曲線特性の2番目に高い
輝度の2次極大値を含む膜厚を有し、かつその振幅がそ
の収束する収束輝度値を超える輝度を生ずる範囲内の膜
厚に設定することが述べられているが、特許第3065
704号に記載されている光の干渉効果としての光の強
度を表す「数式3」は、陰極で反射する光のπラジアン
の位相変化を考慮しないで導かれたものであり、フレネ
ルの反射の法則に反することになる。すなわち、フレネ
ルの反射の法則によれば、光学的に疎な物質(屈折率の
小さい物質)から密な物質(屈折率の大きな物質)に光
が入射するとき、反射光の位相はπラジアンだけ変化す
ることが知られている(例えば、「干渉および干渉性」
(飯沼芳郎著、共立出版)のロイドの鏡と干渉性に関す
る記述を参照のこと)。一般に、反射率の高い金属表面
は、いわゆる鏡面であって、反射光の位相は反射面でほ
ぼπラジアン変化する。このように、陰極での反射光の
πラジアンの位相変化を無視してしまうと、発光強度の
極大値を与えるEL層の膜厚を正確に求めることができ
ないばかりか、逆に発光強度の極小値となる膜厚に設定
してしまう可能性がある。
【0012】反射率の高い金属表面は、いわゆる鏡面で
あって、反射光の位相は反射面でほぼπラジアン変化す
ると考えるのが一般的であるが、実際の金属は複素屈折
率を有するので、反射面での反射光の実質的な位相変化
はπラジアンからずれてしまう。また、金属薄膜によっ
て形成された半透過膜、あるいは吸収のある誘電体膜に
おいても同様に反射面での反射光の実質的な位相変化は
πラジアンからずれている。したがって、多用な陰極材
料を選択するにあたっては、反射面での反射光の実質的
な位相変化を考慮する必要があったが、これまでにこの
ような検討はなされていないのが現状である。また、特
許第2846571号公報では、EL発光は陽極側の面
から素子外部に取り出されるので陽極には可視光領域で
高い透過率が要求され、陰極のように大きな反射率の陽
極材料で構成することはできないので、強い干渉効果を
期待することはできない。したがって、この従来技術で
示された構成は色純度を向上させるためには有効である
が、大きな発光効率(光の取り出し効率)の大幅な改善
を期待することはできない。同様に特許第279788
3号も発光層の位置から陰極までの光学的距離を規定す
るものではない。さらに、光の干渉効果についての詳細
な説明もなされていない。
【0013】そこで、本発明の目的は、発光効率(光の
取り出し効率)が高く、高輝度で低消費電力の有機EL
素子を提供することである。
【0014】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明で
は、透明電極からなる陽極と、前記陽極上に少なくとも
正孔輸送層と電子輸送層の2層を有して成膜された有機
多層膜と、前記有機多膜層上に金属からなる鏡面反射膜
で作製された陰極と、を備え、前記有機多層膜の電子輸
送層の光学膜厚ndは、nd=(2N−1)λ/4、
(nは屈折率、dは膜厚、λは発光の中心波長、Nは正
の整数)なる関係を満たすことにより、前記目的を達成
する。請求項2記載の発明では、透明電極からなる陽極
と、前記陽極上に正孔輸送層、電子輸送性発光層の順で
2層を積層して成膜された有機多層膜と、前記有機多膜
層上に金属からなる鏡面反射膜で作製された陰極と、を
備え、前記有機多層膜の電子輸送性発光層の光学膜厚n
dは、nd=(2N−1)λ/4、(nは屈折率、dは
膜厚、λは発光の中心波長、Nは正の整数)なる関係を
満たすことにより、前記目的を達成する。請求項3記載
の発明では、透明電極からなる陽極と、前記陽極上に正
孔注入層、正孔輸送層、電子輸送性発光層の順で3層を
積層して成膜された有機多層膜と、前記有機多膜層上に
金属からなる鏡面反射膜で作製された陰極と、を備え、
前記有機多層膜の電子輸送性発光層の光学膜厚ndは、
nd=(2N−1)λ/4、(nは屈折率、dは膜厚、
λは発光の中心波長、Nは正の整数)なる関係を満たす
ことにより、前記目的を達成する。請求項4記載の発明
では、請求項2または請求項3記載の発明において、前
記電子輸送性発光層は、前記正孔輸送層との界面付近に
微量の蛍光性材料がドーピングされていることにより、
前記目的を達成する。
【0015】請求項5記載の発明では、透明電極からな
る陽極と、前記陽極上に正孔輸送層、膜厚が30nm以
下の発光層、電子輸送層の順で3層を積層して成膜され
た有機多層膜と、前記有機多膜層上に金属からなる鏡面
反射膜で作製された陰極と、を備え、前記有機多層膜の
電子輸送層の光学膜厚ndは、nd=(2N−1)λ/
4、(nは屈折率、dは膜厚、λは発光の中心波長、N
は正の整数)なる関係を満たすことにより、前記目的を
達成する。請求項6記載の発明では、請求項5記載の発
明において、前記発光層は、微量の蛍光性材料がドーピ
ングされていることにより、前記目的を達成する。
【0016】請求項7記載の発明では、透明電極からな
る陽極と、前記陽極上に正孔輸送性発光層、電子輸送層
の順で2層を積層して成膜された有機多層膜と、前記有
機多膜層上に金属からなる鏡面反射膜で作製された陰極
と、を備え、前記有機多層膜の電子輸送層の光学膜厚n
dは、nd=(2N−1)λ/4、(nは屈折率、dは
膜厚、λは発光の中心波長、Nは正の整数)なる関係を
満たすことにより、前記目的を達成する。請求項8記載
の発明では、請求項1、請求項2、請求項3、請求項
4、請求項5、請求項6、請求項7のうちいずれか1に
記載の発明において、前記陰極は、反射率が50%以上
の金属膜であることにより、前記目的を達成する。請求
項9記載の発明では、請求項1、請求項2、請求項3、
請求項4、請求項5、請求項6、請求項7、請求項8の
うちいずれか1に記載の発明において、前記正の整数N
は、1であることにより、前記目的を達成する。請求項
10記載の発明では、請求項1、請求項2、請求項3、
請求項4、請求項5、請求項6、請求項7、請求項8、
請求項9のうちいずれか1に記載の発明において、前記
電子輸送層または前記電子輸送性発光層の光学膜厚nd
は、前記発光の中心波長±λ/8以内の誤差範囲内であ
ることにより、前記目的を達成する。
【0017】請求項11記載の発明では、透明電極から
なる陽極と、前記陽極上に少なくとも正孔輸送層と電子
輸送層の2層を有して成膜された有機多層膜と、前記有
機多膜層上に複素屈折率n’=nr−ikrを有する金
属膜で作製された陰極と、を備え、前記有機多層膜の電
子輸送層の光学膜厚ndは、nd=(λ/4)(2N−
δr/π)、δr=arctan(2nkr/(n2
(nr2−(Kr2))+π、(n2≦nr 2+Kr 2であ
り、nは屈折率、dは膜厚、λは発光の中心波長、Nは
正の整数)なる関係を満たすことにより、前記目的を達
成する。請求項12記載の発明では、透明電極からなる
陽極と、前記陽極上に正孔輸送層、電子輸送性発光層の
順で2層を積層して成膜された有機多層膜と、前記有機
多膜層上に複素屈折率n’=nr−ikrを有する金属
膜で作製された陰極と、を備え、前記有機多層膜の電子
輸送性発光層の光学膜厚ndは、nd=(λ/4)(2
N−δr/π)、δr=arctan(2nkr/(n2
−(nr2−(K r2))+π、(n2≦nr 2+Kr 2
あり、nは屈折率、dは膜厚、λは発光の中心波長、N
は正の整数)なる関係を満たすことにより、前記目的を
達成する。請求項13記載の発明では、透明電極からな
る陽極と、前記陽極上に正孔注入層、正孔輸送層、電子
輸送性発光層の順で3層を積層して成膜された有機多層
膜と、前記有機多膜層上に複素屈折率n’=nr−ik
rを有する金属膜で作製された陰極と、を備え、前記有
機多層膜の電子輸送性発光層の光学膜厚ndは、nd=
(λ/4)(2N−δr/π)、δr=arctan
(2nkr/(n2−(nr2−(Kr2))+π、(n
2≦nr 2+Kr 2であり、nは屈折率、dは膜厚、λは発
光の中心波長、Nは正の整数)なる関係を満たすことに
より、前記目的を達成する。請求項14記載の発明で
は、請求項12または請求項13記載の発明において、
前記電子輸送性発光層は、前記正孔輸送層との界面付近
に微量の蛍光性材料がドーピングされていることによ
り、前記目的を達成する。
【0018】請求項15記載の発明では、透明電極から
なる陽極と、前記陽極上に正孔輸送層、膜厚が30nm
以下の発光層、電子輸送層の順で3層を積層して成膜さ
れた有機多層膜と、前記有機多膜層上に複素屈折率n’
=nr−ikrを有する金属膜で作製された陰極と、を
備え、前記有機多層膜の電子輸送層の光学膜厚ndは、
nd=(λ/4)(2N−δr/π)、δr=arct
an(2nkr/(n2−(nr2−(Kr2))+π、
(n2≦nr 2+Kr 2であり、nは屈折率、dは膜厚、λ
は発光の中心波長、Nは正の整数)なる関係を満たすこ
とにより、前記目的を達成する。請求項16記載の発明
では、請求項15記載の発明において、前記発光層は、
微量の蛍光性材料がドーピングされていることにより、
前記目的を達成する。
【0019】請求項17記載の発明では、透明電極から
なる陽極と、前記陽極上に正孔輸送性発光層、電子輸送
層の順で2層を積層して成膜された有機多層膜と、前記
有機多膜層上に複素屈折率n’=nr−ikrを有する
金属膜で作製された陰極と、を備え、前記有機多層膜の
電子輸送層の光学膜厚ndは、nd=(λ/4)(2N
−δr/π)、δr=arctan(2nkr/(n2
(nr2−(Kr2))+π、(n2≦nr 2+Kr 2であ
り、nは屈折率、dは膜厚、λは発光の中心波長、Nは
正の整数)なる関係を満たすことにより、前記目的を達
成する。請求項18記載の発明では、請求項11、請求
項12、請求項13、請求項14、請求項15、請求項
16、請求項17のうちいずれか1に記載の発明におい
て、前記陰極は、反射率が50%以上の金属膜であるこ
とにより、前記目的を達成する。請求項19記載の発明
では、請求項11、請求項12、請求項13、請求項1
4、請求項15、請求項16、請求項17、請求項18
のうちいずれか1に記載の発明において、前記正の整数
Nは、1であることにより、前記目的を達成する。請求
項20記載の発明では、請求項11、請求項12、請求
項13、請求項14、請求項15、請求項16、請求項
17、請求項18、請求項19のうちいずれか1に記載
の発明において、前記電子輸送層または前記電子輸送性
発光層の光学膜厚ndは、前記発光の中心波長±λ/8
以内の誤差範囲内であることにより、前記目的を達成す
る。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施の形態
について図1ないし図12を参照して詳細に説明する。
まず、第1の実施形態の有機EL素子について説明す
る。本実施の形態の有機EL素子は、陰極が金属からな
る鏡面反射膜であり、発光層から出て素子の前方に直接
向かう光と陰極で反射した光とが干渉効果によって強め
合うように、発光位置から陰極までの光学的距離を設定
されている。ここで、陰極が鏡面反射膜であるとは、有
機層との界面で反射光の位相が入射光に対して実質的に
πラジアンだけ変化することを意味するものであり、金
属材料に限られるわけではないが、反射率が高く、電子
注入効率の高い金属材料が最も適している。また、発光
材料特有の発光スペクトルの中心波長に対して最適な素
子構成となるようにして、最も強い光を有効に素子外部
に取り出すようにする。
【0021】図1は、有機EL素子における光の干渉を
示した図である。有機EL素子内で発光した光は、素子
の前方に直接向かう光と陰極15で反射してから素子
の前方に向かう光の2つの経路がある。これらの光
は、光路差があるので互いに干渉する。発光層から出て
素子の前方に直接向かう光と陰極で反射した光の位相差
δは、基板法線方向について以下の式(1)で求められ
る。 δ=π+4πL/λ (1)
【0022】ここで、λは波長、Lは発光位置から反射
面までの光学的距離である。光学的距離Lは、発光位置
から反射面までに存在する有機材料(例えば、2層型の
素子においては電子輸送層)の光学膜厚ndで与えられ
る(nは屈折率、dは膜厚)。発光位置から反射面まで
に存在する有機材料が複数の層からなる場合には、光学
的距離Lは、各有機層の光学的距離(光学膜厚)の和と
なる。発光位置は、最大発光強度を示す正孔輸送層13
a/電子輸送性発光層14bの界面、もしくは発光層
(正孔輸送性)/電子輸送層の界面位置で代表すること
ができる。発光層内の発光強度分布が無視できない程度
であれば、電子輸送層の膜厚を若干調整(発光強度分布
の半分程度だけ厚めに)することで対応することも可能
である。
【0023】式(1)の右辺第一項のπは、反射面での
反射光の位相変化を意味する。直接光と反射光の干渉効
果として素子外部に出てくる光の強度は、以下の式
(2)で与えられるD(λ)に比例する。 D(λ)=1+cosδ (2) 発光材料自体の発光スペクトルをP(λ)とすると、素
子外部で観測される発光スペクトルI(λ)は、式
(3)で表される。 I(λ)=P(λ)D(λ) (3) したがって、干渉の効果としての光の強度はδ=2Nπ
のとき最大で、δ=(2N+1)πのとき最小となる
(ともにNは正の整数である)。この条件は式(1)を
使って書き直すと以下のようになる。 強度が最大になる条件:L=(2N−1)λ/4 (4) 強度が最小になる条件:L=Nλ/2 (5)
【0024】本実施の形態の有機EL素子は、式(4)
の条件を満たすように構成されている。また、式(4)
で与えられる最大強度の得られる光学的距離Lからのず
れ量が±λ/8の範囲内であれば、少なくとも収束強度
値(膜厚が干渉長よりも厚い場合のように干渉効果が生
じないときの光の強度値)よりも大きな強度が得られ
る。すなわち、本実施の形態において、式(4)を完全
に満足するように素子を構成するが、少なくとも±λ/
8の範囲内で式(4)をほぼ満たしていればよい。ま
た、発光強度が最大になる光学的距離およびその設定可
能範囲は波長によって異なるので、各種発光材料の発光
スペクトルに応じて設定される。
【0025】また、本実施の形態の有機EL素子の構成
は、図13や図14で示したような従来技術で開示され
ている2層型や3層型の素子、発光層の最大発光強度を
示す界面位置がわかっている場合のすべてにおいて適用
することができる。また、蛍光性材料を発光層にドーピ
ングする場合には、ドーピングした位置をもとに陰極ま
での光学的距離Lは式(4)を満たすように設定され
る。干渉の次数を表す正の整数Nが1の場合を採用する
と、有機膜(電子輸送層)の膜厚を薄くできるので低電
圧駆動に有効である。有機EL素子に用いられる有機材
料の屈折率nは、1.6〜1.8程度である。例えば、
2層型の素子において有機材料の屈折率n=1.7とす
ると、よく知られた発光材料であるAlmq 3の発光の
中心波長λ=510nmに対して電子輸送層の最適な膜
厚は75nmとなる。この膜厚は蒸着法によって十分に
安定して製膜でき、また励起子の陰極への移動による消
光の影響は生じない。発光材料特有の発光スペクトルの
例として、図2に分光蛍光光度計を用いて測定したAl
mq3のフォトルミネッセンス・スペクトルP(λ)を
示す。
【0026】図2に示したフォトルミネッセンス・スペ
クトルP(λ)と式(1)、式(2)、式(3)とを用
いて、屈折率n=1.7の有機膜について、発光位置か
ら陰極までの距離(電子輸送層の膜厚)が、38n
m、75nm、112nm、150nmの場合に
ついて計算した発光スペクトルを図3に示す。膜厚が7
5nmで発光強度は最大、150nmで最小、38n
m、112nmではほぼ中間の値であることがわかる。
また、膜厚を少しずつ変化させて計算したスペクトルを
もとに、JIS−Z8701−1982にしたがってっ
てCIE表色系を計算して求めた輝度値を図4に示す。
膜厚が400nm以下においては、輝度の最大と最小が
明らかに逆転していることがわかる。
【0027】次に、本実施の形態に係る有機EL素子の
作製方法について説明するが、基本的には公知の方法を
用いることができる。まず、ガラス基板上にITOなど
の透明電極を真空蒸着あるいはスパッタリングなどによ
り10〜300nm程度の膜厚で形成し、これを陽極と
する。ITO付のガラス基板として市販されているもの
が容易に入手可能である。ITO上には正孔輸送層、発
光層、電子輸送層等の有機材料を真空蒸着法、スピンコ
ーティング法等によって所定の膜厚になるように順次形
成する。2層型の素子においては、正孔輸送層あるいは
電子輸送層が発光層を兼ねることになる。
【0028】本実施の形態の有機EL素子において用い
られる発光層、正孔輸送層、および電子輸送層を形成す
る材料は、図5に示したように例えば、正孔輸送性の材
料としては、トリフェニルジアミン誘導体(TPD)、
トリフェニルアミン誘導体(NSD)、α―ナフチルフ
ェニジルアミン(α−NPD)、フタロシアニン類(C
uPc、H2Pc)、スターバーストポリアミン類(m
−MTDATA)などが用いられる。 電子輸送材料と
しては、アルミキノリノール錯体(Alq3)、メチル
アルミキノリノール錯体(4−Methyl−8−hy
droxyquinoline:Almq3)、ベリリ
ウムーキノリン錯体(Beq2)などを用いることがで
き、これらの材料は同時に発光性材料としても使用され
る。オキサジアゾール誘導体(PBD)は、優れた電子
輸送材料としてよく知られている。PBDのような電子
輸送性の良好な材料を電子輸送層として用いれば、発光
層とキャリア輸送層を分離した3層構造、あるいは正孔
輸送性発光層を有する2層構造の素子が実現可能であ
る。
【0029】さらに、ドーピング材料としては、クマリ
ン誘導体、キナクリドン、ルブレンなどを用いることが
できる。ドーピングの方法としては、例えば加熱ボート
を2つ用いた共蒸着によって、Alq3などの発光材料
をホスト材料とし、正孔輸送層との界面近く(約30n
m以内)に蛍光材料を数mol%〜数10mol%程度
ドーピングすることができる。次に、陰極は、金属材料
を抵抗加熱、電子ビーム等による蒸着法や、あるいは合
金ターゲットを用いたスパッタリング法などを用いて1
0〜300nm程度の膜厚で形成される。十分な反射率
と低抵抗の膜を得るには、好ましくは100nm以上の
膜厚にすることが望ましい。陰極に用いられる金属材料
としては、仕事関数が小さい金属、例えば、Li(リチ
ウム)、Na(ナトリウム)、Mg(マグネシウム)、
Ca(カルシウム)、Sr(ストロンチウム)、Al
(アルミニウム)、Ag(銀)、In(インジウム)、
Sn(スズ)、Zn(亜鉛)、Zr(ジルコニウム)な
どの金属元素単体あるいはこれらの合金が用いられる。
さらに陰極上に電極保護膜としてLiFなどを陰極の場
合と同様の方法で形成してもよい。なお、本実施の形態
では、実質的にπだけ位相変化する鏡面反射界面を有す
る金属膜からなる陰極を用いている限りにおいて、素子
の積層構成の違いによらず、発光層の位置から陰極まで
の光学的距離を本発明に基づいて設定することにより、
発光効率の改善をすることができる。さらに、有機EL
素子に限らず、鏡面反射を利用する類似の面発光素子に
おいて、本実施の形態の基本的な考え方を適用すること
も可能である。
【0030】以下、第1の実施形態の変形例1と変形例
2について説明するが、本実施の形態に係る有機EL素
子はこれらの実施形態における材料、素子構成だけに限
定されるものではない。 (1)変形例1 板厚が1.1mmのITO付ガラス基板を用意し、一般
的なレジストを用いたフォトリソグラフィー法によって
2mm幅の電極パターンを形成する。次に、この基板を
界面活性剤を用いて洗浄し、十分に純水で洗剤を洗い流
した後にイソプロピルアルコールの蒸気中で乾燥させ、
さらに酸素プラズマ処理によって十分に表面洗浄の汚れ
を取り除く。このようにして準備した基板を真空蒸着装
置内にセットし、正孔輸送材料としてα―NPDを抵抗
加熱によって真空蒸着して、膜厚が70nmの正孔輸送
層を形成する。蒸着条件は、真空度が2.7×10−4
Pa、蒸着レートが1nm/秒とし、さらに連続して、
Almq3を同様に蒸着して75nmの電子輸送性発光
層とする。
【0031】次に、ITO電極パターンと2mm幅で直
交するような穴のあけられたメタルマスクを基板に密着
させて真空蒸着装置内にセットした状態で、アルミニウ
ム(Al)を真空蒸着して膜厚160nmの金属膜を形
成し陰極とし、2mm角の点灯領域を得る。Al電極上
に膜厚が300nmのLiFを蒸着して保護膜を形成
し、不活性ガス(Ar)雰囲気中で、この素子の上に1
mm厚のパイレックス(登録商標)ガラスを重ね、紫外
線硬化型の接着剤を用いてガラス周辺を封止して、有機
EL素子を得る。最大発光強度を示す位置は、α―NP
DとAlmq3の界面付近にあり、陰極までの光学的距
離は、nd=(2N−1)λ/4で与えられている関係
式を満足する。なお、nは屈折率、dは膜厚、λは発光
の中心波長、Nは正の整数である。
【0032】(2)変形例2 正孔注入層として、m−MTDATAをITO電極上に
30nmの膜厚で形成し、つづいて正孔輸送層として、
α―NPDを50nmの膜厚で形成し、さらにAlmq
3からなる電子輸送性発光層を75nmの膜厚で形成す
る。その他の構成は、変形例1と同様にして有機EL素
子を作製する。
【0033】次に、第2の実施形態の有機EL素子につ
いて説明する。本実施形態の有機EL素子では、第1の
実施形態と同様に陰極が金属反射膜であり、発光層から
出て素子の前方に直接向かう光と陰極で反射した光とが
干渉効果によって強め合うように、発光位置から陰極ま
での光学的距離を設定する。陰極が光反射能を有し、反
射面での反射光の実質的な位相変化を考慮してなされた
ものであり、金属材料に限られるわけではないが、反射
率が高く、電子注入効率の高い金属材料が最も適してい
る。また、発光材料特有の発光スペクトルの中心波長に
対して最適な素子構成となるようにして、最も強い光を
有効に素子外部に取り出す。
【0034】有機EL素子内で発光した光は、素子の前
方に直接向かう光と陰極で反射してから素子の前方に
向かう光の2つの経路がある(図1参照)。これらの
光は光路差があるので互いに干渉する。発光層から出て
素子の前方に直接向かう光と陰極で反射した光の位相差
δは、反射面での反射光の位相変化をδrと表して、基
板法線方向について以下の式(6)で与えられる。 δ=δr+4πL/λ (6) なお、λは波長、Lは発光位置から反射面までの光学的
距離である。光学的距離Lは、発光位置から反射面まで
に存在する有機材料(例えば2層型の素子においては電
子輸送層)の光学膜厚ndで与えられる(nは屈折率、
dは膜厚)。発光位置から反射面までに存在する有機材
料が複数の層からなる場合には、光学的距離Lは各有機
層の光学的距離(光学膜厚)の和となる。発光位置は、
最大発光強度を示す正孔輸送層/発光層(電子輸送性)
の界面、もしくは発光層(正孔輸送性)/電子輸送層の
界面位置で代表することができる。発光層内の発光強度
分布が無視できない程度であれば、電子輸送層の膜厚を
若干調整(発光強度分布の半分程度だけ厚めに)するこ
とで対応することも可能である。
【0035】ここで、陰極材料の複素屈折率をn’=n
r−ikr(nr、krは光学定数と呼ばれるものであ
る)、陰極と接する透明な有機材料の屈折率をnと表す
と、反射面での反射光の位相変化δrは、フレネルの反
射の式を用いて求めると図6(a)のような式で表すこ
とができる。また、反射面での光のエネルギー反射率R
は、図6(b)の式で表すことができる。金属の光学定
数は、反射率測定やエリプソメトリ法などによって測定
される(なお、金属元素の光学定数は、「薄膜」金原他
著、裳華房、209ページや、「光学概論I」辻内順平
著、朝倉書店、50ページ(American Ins
titute of Physics Handboo
k (McGraw−Hill,1972,p6−11
8参照)。直接光と反射光の干渉効果として素子外部に
出てくる光の強度は、図6(c)で与えられるD(λ)
に比例する。
【0036】発光材料自体の発光スペクトルをP(λ)
とすると、素子外部で観測される発光スペクトルI
(λ)は、図6(d)で表される。したがって、干渉の
効果としての光の強度は、δ=2Nπのとき最大で、δ
=(2N+1)πのとき最小となる(ともにNは正の整
数)。この条件は、式(1)を使って書き直すと図7の
ようになる。本実施の形態の有機EL素子は、図7
(a)の式の条件を満たすように素子を構成する。ま
た、図7(a)で与えられる最大強度の得られる光学的
距離Lからのずれ量が±λ/8の範囲内であれば、少な
くとも収束強度値(膜厚が干渉長よりも厚い場合のよう
に干渉効果が生じないときの光の強度値)よりも大きな
強度が得られる。すなわち、本実施の形態においては、
図7(a)を完全に満足するように素子を構成するが、
少なくとも±λ/8の範囲内で満たしていればよい。ま
た、発光強度が最大になる光学的距離およびその設定可
能範囲は波長によって異なるので、各種発光材料の発光
スペクトルに応じて設定される。
【0037】また、本実施の形態の有機EL素子の構成
は、従来技術の2層型や3層型の素子、発光層の最大発
光強度を示す界面位置がわかっている場合のすべてにお
いて適用することができる。また、蛍光性材料を発光層
にドーピングする場合には、ドーピングした位置をもと
に陰極までの光学的距離Lは、図7(a)の式を満たす
ように設定される。干渉の次数を表す正の整数Nが1の
場合を採用すれば、有機膜(電子輸送層)の膜厚を薄く
できるので低電圧駆動に有効である。有機EL素子に用
いられる有機材料の屈折率nは、1.6〜1.8程度で
ある。
【0038】例として、Agの蒸着膜の光学定数nr=
0.055、kr=3.32について、Agと接する有
機材料(電子輸送層)の屈折率をn=1.7として、界
面での位相変化および反射率を図6(a)、(b)から
求めると、δr=2.195[ラジアン]、R=0.9
73となる。この値をもとに、発光材料(電子輸送層を
兼ねる)であるAlmq3の発光の中心波長λ=510
nmに対して、図7(a)から求めた電子輸送層の最適
な膜厚は、98nmとなる。δr=πラジアンとして計
算すると75nmであるので、23nmだけ膜厚が厚い
ことがわかる。この膜厚は、蒸着法によって十分に安定
して製膜でき、また励起子の陰極への移動による消光の
影響は生じない。
【0039】発光材料特有の発光スペクトルの例とし
て、分光蛍光光度計を用いて測定した、Almq3のフ
ォトルミネッセンス・スペクトルP(λ)を第1の実施
形態と同様に図2に示す。発光の中心波長は、λ=51
0nmにみられる。図2に示したフォトルミネッセンス
・スペクトルP(λ)と図6(c)、(d)を用いて、
屈折率n=1.7の有機膜について、発光位置から陰極
までの距離(電子輸送層の膜厚)が、61nm、9
8nm、135nm、173nmの場合について計
算した発光スペクトルを図8に示す。膜厚が98nm
(N=1に対応)で発光強度は最大となっており、材料
本来の発光スペクトルが再現されている。膜厚が173
nmで発光強度は最小、61nm、135nmではほぼ
中間の値であることがわかる。
【0040】以下、第2の実施形態の有機EL素子の作
製方法について説明する。なお、有機EL素子の作製方
法は、基本的には公知の方法を用いることができる。ま
ず、ガラス基板上にITO等の透明電極を真空蒸着ある
いはスパッタリング等により10〜300nm程度の膜
厚で形成し、これを陽極とする。あるいはITO付のガ
ラス基板として市販されているものが容易に入手可能で
ある。ITO上には正孔輸送層、発光層、電子輸送層等
の有機材料を真空蒸着法、スピンコーティング法などに
よって所定の膜厚になるように順次形成する。2層型の
素子においては、正孔輸送層あるいは電子輸送層が、発
光層を兼ねることになる。
【0041】本実施の形態の有機EL素子において用い
られる発光層、正孔輸送層、および電子輸送層を形成す
る材料は、従来のものを用いることができる。図5に示
したような例えば、正孔輸送性の材料としては、トリフ
ェニルジアミン誘導体(TPD)、トリフェニルアミン
誘導体(NSD)、α―ナフチルフェニジルアミン(α
−NPD)、フタロシアニン類(CuPc、H2
c)、スターバーストポリアミン類(m−MTDAT
A)などが用いられる。電子輸送材料としては、アルミ
キノリノール錯体(Alq3)、メチルアルミキノリノ
ール錯体(4−Methyl−8−hydroxyqu
inoline:Almq3)、ベリリウムーキノリン
錯体(Beq2)などがあり、これらの材料は同時に発
光性材料としても使用される。オキサジアゾール誘導体
(PBD)は、優れた電子輸送材料としてよく知られて
いる。PBDのような電子輸送性の良好な材料を電子輸
送層として用いれば、発光層とキャリア輸送層を分離し
た3層構造、あるいは正孔輸送性発光層を有する2層構
造の素子が実現可能である。
【0042】さらに、ドーピング材料としては、クマリ
ン誘導体、キナクリドン、ルブレンなどを用いることが
できる。ドーピングの方法としては、例えば加熱ボート
を2つ用いた共蒸着によって、Alq3などの発光材料
をホスト材料とし、正孔輸送層との界面近く(約30n
m以内)に蛍光材料を数mol%〜数10mol%程度
ドーピングすることができる。次に、陰極は、金属材料
を抵抗加熱、電子ビームなどによる蒸着法や、あるいは
合金ターゲットを用いたスパッタリング法等を用いて1
0〜300nm程度の膜厚で形成される。 十分な反射
率と低抵抗の膜を得るには、好ましくは100nm以上
の膜厚にすることが望ましい。陰極に用いられる金属材
料としては、仕事関数が小さい金属、例えば、Li、N
a、Mg、Ca、Sr、Ba、Ti、Mn、Al、A
g、In、Sn、Zn、Zrなどの金属元素単体あるい
はこれらの合金が用いられる。アルカリ金属類は、有機
膜との密着性をよくし、酸素や水分などによる劣化を避
けるために、Ag、Alなどとの合金として用いる。さ
らに陰極上に電極保護膜としてLiF、SiO2等を陰
極の場合と同様の方法で形成してもよい。
【0043】各種金属元素の光学定数と反射面における
位相変化および反射率を図9に示す。金属面と接する有
機材料の屈折率は、n=1.7とする。こららの金属は
すべて、δrがπ/2〜πの範囲内にある。これらの金
属元素を陰極に用いて有機EL素子を形成した場合に、
電子輸送層の最適な膜厚を図6(a)の式から、干渉の
次数が、N=1、2、3の場合で計算した結果を図10
に示す。これら以外の金属やその他の合金などの光学定
数、あるいは光学定数の波長分散は、エリプソメトリ法
などによって測定可能である。
【0044】以下、第2の実施形態の変形例1〜3につ
いて説明するが、第2の実施形態の変形例はこれらの材
料、素子構成だけに限定されるものではない。 (1)変形例1 陰極を形成する金属材料としては、アルミニウム(A
l)を使用する。板厚が1.1mmのITO付ガラス基
板を用意し、一般的なレジストを用いたフォトリソグラ
フィー法によって2mm幅の電極パターンを形成する。
次に、この基板を界面活性剤を用いて洗浄し、十分に純
水で洗剤を洗い流した後にイソプロピルアルコールの蒸
気中で乾燥させ、さらに酸素プラズマ処理によって十分
に表面洗浄の汚れを取り除く。このようにして準備した
基板を真空蒸着装置内にセットし、正孔輸送材料として
α―NPDを抵抗加熱によって真空蒸着して、膜厚が7
0nmの正孔輸送層を形成する。
【0045】蒸着条件は、真空度が2.7×10−4P
a、蒸着レートが1nm/秒とする。さらに連続して、
Almq3を同様に蒸着して電子輸送性発光層とした。
Almq3の膜厚は、式(1)でN=1として求められ
る最適な膜厚値87nmにほぼ一致するように設定され
ている。すなわち、最大発光強度を示す位置は、α―N
PDとAlmq3の界面付近にあり、陰極までの光学的
距離は、図11のような関係式を満足していることにな
る。次に、ITO電極パターンと2mm幅で直交するよ
うな穴のあけられたメタルマスクを基板に密着させて真
空蒸着装置内にセットした状態で、アルミニウム(A
l)を真空蒸着して膜厚160nmの金属膜を形成し陰
極とし、2mm角の点灯領域を得る。Al電極上に膜厚
が300nmのLiFを蒸着して保護膜を形成する。さ
らに、不活性ガス(Ar)雰囲気中で、この素子の上に
1mm厚のパイレックスガラスを重ね、紫外線硬化型の
接着剤を用いてガラス周辺を封止して、有機EL素子を
得る。
【0046】(2)変形例2 正孔注入層として、m−MTDATAをITO電極上に
30nmの膜厚で形成し、つづいて正孔輸送層として、
α―NPDを50nmの膜厚で形成し、さらに変形例1
と同様にAlmq3からなる電子輸送性発光層を87n
mの膜厚で形成する。その他の構成は、変形例1と同様
にして有機EL素子を作製する。
【0047】(3)変形例3 陰極を形成する金属材料として、膜厚が150nmのM
gAg合金を使用した以外は、変形例2と同じ有機材料
を用いて有機EL素子を構成する。陰極の製膜はMgと
Agを用いた共蒸着によって行う。MgAg合金の光学
定数は、素子を形成する場合と同じ条件でガラス基板上
に製膜したサンプルを用いて、エリプソメトリ法によっ
て測定した結果、nr=0.3、kr=5であった。こ
の光学定数を使って、図12の式から求めた反射面での
反射光の位相変化は、δr=2.5(ラジアン)とな
る。電子輸送層の膜厚は、図11のような式からN=1
として求められる膜厚値91nmになるように製膜す
る。
【0048】
【発明の効果】請求項1記載の発明では、有機多層膜の
電子輸送層の光学膜厚ndは、nd=(2N−1)λ/
4、(nは屈折率、dは膜厚、λは発光の中心波長、N
は正の整数)なる関係を満たすので、光の外部取り出し
効率を高くすることができ、消費電力の低減を有効に図
ることができる。請求項2記載の発明では、有機多層膜
の電子輸送性発光層の光学膜厚ndは、nd=(2N−
1)λ/4、(nは屈折率、dは膜厚、λは発光の中心
波長、Nは正の整数)なる関係を満たすので、光の外部
取り出し効率を高くすることができ、消費電力の低減を
容易に実現することができる。請求項3記載の発明で
は、有機多層膜の電子輸送性発光層の光学膜厚ndは、
nd=(2N−1)λ/4、(nは屈折率、dは膜厚、
λは発光の中心波長、Nは正の整数)なる関係を満たす
ので、光の外部取り出し効率を高くすることができ、消
費電力の低減を容易に実現することができる。請求項4
記載の発明では、電子輸送性発光層は、正孔輸送層との
界面付近に微量の蛍光性材料がドーピングされているの
で、発光効率を高くでき、キャリアの再結合領域、すな
わち発光位置をドーピングによって制御でき、電子輸送
層の光学膜厚による干渉効果をさらに高めることができ
る。
【0049】請求項5記載の発明では、有機多層膜の電
子輸送層の光学膜厚ndは、nd=(2N−1)λ/
4、(nは屈折率、dは膜厚、λは発光の中心波長、N
は正の整数)なる関係を満たすので、光の外部取り出し
効率を高くすることができ、消費電力の低減を容易に実
現することができる。請求項6記載の発明では、発光層
は、微量の蛍光性材料がドーピングされているので、発
光効率を高くでき、キャリアの再結合領域、すなわち発
光位置をドーピングによって制御でき、電子輸送層の光
学膜厚による干渉効果をさらに高めることができる。請
求項7記載の発明では、有機多層膜の電子輸送層の光学
膜厚ndは、nd=(2N−1)λ/4、(nは屈折
率、dは膜厚、λは発光の中心波長、Nは正の整数)な
る関係を満たすので、光の外部取り出し効率を高くする
ことができ、消費電力の低減を容易に実現することがで
きる。
【0050】請求項8記載の発明では、陰極は、反射率
が50%以上の金属膜であるので、干渉効果を有効に取
り出すことができる。請求項9記載の発明では、正の整
数Nは、1であるので、すなわち1次の干渉を利用する
ことになり、有機膜の膜厚を薄くでき、低電圧駆動に効
果があり、また、このときの電子輸送層の膜厚は、励起
子の陰極への移動による消光の影響があるほど薄くな
く、通常の蒸着法によって容易に制御することができ
る。請求項10記載の発明では、電子輸送層または電子
輸送性発光層の光学膜厚ndは、発光の中心波長±λ/
8以内の誤差範囲内であるので、干渉効果による発光強
度の増強効果を確保し、収束強度値よりも大きな強度が
得られ、実質的な膜厚の許容範囲を示すことによって、
製造工程および製品の品質管理を容易とすることができ
る。
【0051】請求項11記載の発明では、有機多層膜の
電子輸送層の光学膜厚ndは、nd=(λ/4)(2N
−δr/π)、δr=arctan(2nkr/(n2
(n r2−(Kr2))+π、(n2≦nr 2+Kr 2であ
り、nは屈折率、dは膜厚、λは発光の中心波長、Nは
正の整数)なる関係を満たすので、光の外部取り出し効
率を高くすることができ、消費電力の低減を有効に図る
ことができる。請求項12記載の発明では、有機多層膜
の電子輸送性発光層の光学膜厚ndは、nd=(λ/
4)(2N−δr/π)、δr=arctan(2nk
r/(n2−(nr2−(Kr2))+π、(n2≦nr 2
+Kr 2であり、nは屈折率、dは膜厚、λは発光の中心
波長、Nは正の整数)なる関係を満たすので、光の外部
取り出し効率を高くすることができ、消費電力の低減を
容易に実現することができる。請求項13記載の発明で
は、有機多層膜の電子輸送性発光層の光学膜厚ndは、
nd=(λ/4)(2N−δr/π)、δr=arct
an(2nkr/(n2−(nr2−(Kr2))+π、
(n2≦nr 2+Kr 2であり、nは屈折率、dは膜厚、λ
は発光の中心波長、Nは正の整数)なる関係を満たすの
で、光の外部取り出し効率を高くすることができ、消費
電力の低減を容易に実現することができる。請求項14
記載の発明では、電子輸送性発光層は、正孔輸送層との
界面付近に微量の蛍光性材料がドーピングされているの
で、発光効率を高くでき、キャリアの再結合領域、すな
わち発光位置をドーピングによって制御でき、電子輸送
層の光学膜厚による干渉効果をさらに高めることができ
る。
【0052】請求項15記載の発明では、有機多層膜の
電子輸送層の光学膜厚ndは、nd=(λ/4)(2N
−δr/π)、δr=arctan(2nkr/(n2
(n r2−(Kr2))+π、(n2≦nr 2+Kr 2であ
り、nは屈折率、dは膜厚、λは発光の中心波長、Nは
正の整数)なる関係を満たすので、光の外部取り出し効
率を高くすることができ、消費電力の低減を容易に実現
することができる。請求項16記載の発明では、発光層
は、微量の蛍光性材料がドーピングされているので、発
光効率を高くでき、キャリアの再結合領域、すなわち発
光位置をドーピングによって制御でき、電子輸送層の光
学膜厚による干渉効果をさらに高めることができる。請
求項17記載の発明では、有機多層膜の電子輸送層の光
学膜厚ndは、nd=(λ/4)(2N−δr/π)、
δr=arctan(2nkr/(n2−(n r2−(K
r2))+π、(n2≦nr 2+Kr 2であり、nは屈折
率、dは膜厚、λは発光の中心波長、Nは正の整数)な
る関係を満たすので、光の外部取り出し効率を高くする
ことができ、消費電力の低減を容易に実現することがで
きる。
【0053】請求項18記載の発明では、陰極は、反射
率が50%以上の金属膜であるので、干渉効果を有効に
取り出すことができる。請求項19記載の発明では、正
の整数Nは、1であるので、すなわち1次の干渉を利用
することにより有機膜の膜厚を薄くでき、低電圧駆動に
効果があり、また、このときの電子輸送層の膜厚は、励
起子の陰極への移動による消光の影響があるほど薄くな
く、通常の蒸着法によって容易に制御することができ
る。請求項20記載の発明では、電子輸送層または電子
輸送性発光層の光学膜厚ndは、発光の中心波長±λ/
8以内の誤差範囲内であるので、干渉効果による発光強
度の増強効果を確保し、収束強度値よりも大きな強度が
得られ、実質的な膜厚の許容範囲を示すことによる製造
工程および製品の品質管理を容易とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】有機EL素子における光の干渉を示した図であ
る。
【図2】Almq3のフォトルミネッセンス・スペクト
ルを示した図である。
【図3】第1の実施形態での電子輸送層の膜厚を変えた
場合の発光スペクトルの違いを示した図である。
【図4】電子輸送層の膜厚と輝度値の関係を示した図で
ある。
【図5】電子輸送性材料と正孔輸送性材料の構造式を示
した図である。
【図6】位相変化δr、エネルギー反射率R、光の強
度、発光スペクトルI(λ)を求める式を示した図であ
る。
【図7】強度条件に応じた発光位置から反射面までの光
学的距離を求める式を示した図である。
【図8】第2の実施形態での電子輸送層の膜厚を変えた
場合の発光スペクトルの違いを示した図である。
【図9】各種金属元素の光学定数と反射面における位相
変化および反射率を示した図である。
【図10】光学定数の異なる各種金属を陰極とした場合
の電子輸送層の最適膜厚を示した図である。
【図11】有機EL素子の電子輸送層の光学膜厚の設定
条件(1)を示した図である。
【図12】有機EL素子の電子輸送層の光学膜厚の設定
条件(2)を示した図である。
【図13】電子輸送性発光層を有する2層型の有機EL
素子の層構成を示す概略断面図である。
【図14】正孔輸送性発光層を有する2層型の有機EL
素子の層構成を示す概略断面図である。
【符号の説明】
1 ガラス基板 2 陽極(透明電極) 3a、13a 正孔輸送層 3b 正孔輸送性発光層 4a 電子輸送層 4b、14b 電子輸送性発光層 5、15 陰極(金属電極) 6 発光位置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松木 ゆみ 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 木村 興利 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 岡田 崇 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 加藤 拓司 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 Fターム(参考) 3K007 AB03 CA01 CB01 CC01 DA01 DB03 EB00

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明電極からなる陽極と、 前記陽極上に少なくとも正孔輸送層と電子輸送層の2層
    を有して成膜された有機多層膜と、 前記有機多膜層上に金属からなる鏡面反射膜で作製され
    た陰極と、を備え、 前記有機多層膜の電子輸送層の光学膜厚ndは、 nd=(2N−1)λ/4 (nは屈折率、dは膜厚、λは発光の中心波長、Nは正
    の整数)なる関係を満たすことを特徴とする有機エレク
    トロルミネッセンス素子。
  2. 【請求項2】 透明電極からなる陽極と、 前記陽極上に正孔輸送層、電子輸送性発光層の順で2層
    を積層して成膜された有機多層膜と、 前記有機多膜層上に金属からなる鏡面反射膜で作製され
    た陰極と、を備え、 前記有機多層膜の電子輸送性発光層の光学膜厚ndは、 nd=(2N−1)λ/4 (nは屈折率、dは膜厚、λは発光の中心波長、Nは正
    の整数)なる関係を満たすことを特徴とする有機エレク
    トロルミネッセンス素子。
  3. 【請求項3】 透明電極からなる陽極と、 前記陽極上に正孔注入層、正孔輸送層、電子輸送性発光
    層の順で3層を積層して成膜された有機多層膜と、 前記有機多膜層上に金属からなる鏡面反射膜で作製され
    た陰極と、を備え、 前記有機多層膜の電子輸送性発光層の光学膜厚ndは、 nd=(2N−1)λ/4 (nは屈折率、dは膜厚、λは発光の中心波長、Nは正
    の整数)なる関係を満たすことを特徴とする有機エレク
    トロルミネッセンス素子。
  4. 【請求項4】 前記電子輸送性発光層は、前記正孔輸送
    層との界面付近に微量の蛍光性材料がドーピングされて
    いることを特徴とする請求項2または請求項3記載の有
    機エレクトロルミネッセンス素子。
  5. 【請求項5】 透明電極からなる陽極と、 前記陽極上に正孔輸送層、膜厚が30nm以下の発光
    層、電子輸送層の順で3層を積層して成膜された有機多
    層膜と、 前記有機多膜層上に金属からなる鏡面反射膜で作製され
    た陰極と、を備え、 前記有機多層膜の電子輸送層の光学膜厚ndは、 nd=(2N−1)λ/4 (nは屈折率、dは膜厚、λは発光の中心波長、Nは正
    の整数)なる関係を満たすことを特徴とする有機エレク
    トロルミネッセンス素子。
  6. 【請求項6】 前記発光層は、微量の蛍光性材料がドー
    ピングされていることを特徴とする請求項5記載の有機
    エレクトロルミネッセンス素子。
  7. 【請求項7】 透明電極からなる陽極と、 前記陽極上に正孔輸送性発光層、電子輸送層の順で2層
    を積層して成膜された有機多層膜と、 前記有機多膜層上に金属からなる鏡面反射膜で作製され
    た陰極と、を備え、 前記有機多層膜の電子輸送層の光学膜厚ndは、 nd=(2N−1)λ/4 (nは屈折率、dは膜厚、λは発光の中心波長、Nは正
    の整数)なる関係を満たすことを特徴とする有機エレク
    トロルミネッセンス素子。
  8. 【請求項8】 前記陰極は、反射率が50%以上の金属
    膜であることを特徴とする請求項1、請求項2、請求項
    3、請求項4、請求項5、請求項6、請求項7のうちい
    ずれか1に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  9. 【請求項9】 前記正の整数Nは、1であることを特徴
    とする請求項1、請求項2、請求項3、請求項4、請求
    項5、請求項6、請求項7、請求項8のうちいずれか1
    に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  10. 【請求項10】 前記電子輸送層または前記電子輸送性
    発光層の光学膜厚ndは、前記発光の中心波長±λ/8
    以内の誤差範囲内であることを特徴とする請求項1、請
    求項2、請求項3、請求項4、請求項5、請求項6、請
    求項7、請求項8、請求項9のうちいずれか1に記載の
    有機エレクトロルミネッセンス素子。
  11. 【請求項11】 透明電極からなる陽極と、 前記陽極上に少なくとも正孔輸送層と電子輸送層の2層
    を有して成膜された有機多層膜と、 前記有機多膜層上に複素屈折率n’=nr−ikrを有
    する金属膜で作製された陰極と、を備え、 前記有機多層膜の電子輸送層の光学膜厚ndは、 nd=(λ/4)(2N−δr/π) δr=arctan(2nkr/(n2−(nr2−(K
    r2))+π (n2≦nr 2+Kr 2であり、nは屈折率、dは膜厚、λ
    は発光の中心波長、Nは正の整数)なる関係を満たすこ
    とを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。
  12. 【請求項12】 透明電極からなる陽極と、 前記陽極上に正孔輸送層、電子輸送性発光層の順で2層
    を積層して成膜された有機多層膜と、 前記有機多膜層上に複素屈折率n’=nr−ikrを有
    する金属膜で作製された陰極と、を備え、 前記有機多層膜の電子輸送性発光層の光学膜厚ndは、 nd=(λ/4)(2N−δr/π) δr=arctan(2nkr/(n2−(nr2−(K
    r2))+π (n2≦nr 2+Kr 2であり、nは屈折率、dは膜厚、λ
    は発光の中心波長、Nは正の整数)なる関係を満たすこ
    とを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。
  13. 【請求項13】 透明電極からなる陽極と、 前記陽極上に正孔注入層、正孔輸送層、電子輸送性発光
    層の順で3層を積層して成膜された有機多層膜と、 前記有機多膜層上に複素屈折率n’=nr−ikrを有
    する金属膜で作製された陰極と、を備え、 前記有機多層膜の電子輸送性発光層の光学膜厚ndは、 nd=(λ/4)(2N−δr/π) δr=arctan(2nkr/(n2−(nr2−(K
    r2))+π (n2≦nr 2+Kr 2であり、nは屈折率、dは膜厚、λ
    は発光の中心波長、Nは正の整数)なる関係を満たすこ
    とを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。
  14. 【請求項14】 前記電子輸送性発光層は、前記正孔輸
    送層との界面付近に微量の蛍光性材料がドーピングされ
    ていることを特徴とする請求項12または請求項13記
    載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  15. 【請求項15】 透明電極からなる陽極と、 前記陽極上に正孔輸送層、膜厚が30nm以下の発光
    層、電子輸送層の順で3層を積層して成膜された有機多
    層膜と、 前記有機多膜層上に複素屈折率n’=nr−ikrを有
    する金属膜で作製された陰極と、を備え、 前記有機多層膜の電子輸送層の光学膜厚ndは、 nd=(λ/4)(2N−δr/π) δr=arctan(2nkr/(n2−(nr2−(K
    r2))+π (n2≦nr 2+Kr 2であり、nは屈折率、dは膜厚、λ
    は発光の中心波長、Nは正の整数)なる関係を満たすこ
    とを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。
  16. 【請求項16】 前記発光層は、微量の蛍光性材料がド
    ーピングされていることを特徴とする請求項15記載の
    有機エレクトロルミネッセンス素子。
  17. 【請求項17】 透明電極からなる陽極と、 前記陽極上に正孔輸送性発光層、電子輸送層の順で2層
    を積層して成膜された有機多層膜と、 前記有機多膜層上に複素屈折率n’=nr−ikrを有
    する金属膜で作製された陰極と、を備え、 前記有機多層膜の電子輸送層の光学膜厚ndは、 nd=(λ/4)(2N−δr/π) δr=arctan(2nkr/(n2−(nr2−(K
    r2))+π (n2≦nr 2+Kr 2であり、nは屈折率、dは膜厚、λ
    は発光の中心波長、Nは正の整数)なる関係を満たすこ
    とを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。
  18. 【請求項18】 前記陰極は、反射率が50%以上の金
    属膜であることを特徴とする請求項11、請求項12、
    請求項13、請求項14、請求項15、請求項16、請
    求項17のうちいずれか1に記載の有機エレクトロルミ
    ネッセンス素子。
  19. 【請求項19】 前記正の整数Nは、1であることを特
    徴とする請求項11、請求項12、請求項13、請求項
    14、請求項15、請求項16、請求項17、請求項1
    8のうちいずれか1に記載の有機エレクトロルミネッセ
    ンス素子。
  20. 【請求項20】 前記電子輸送層または前記電子輸送性
    発光層の光学膜厚ndは、前記発光の中心波長±λ/8
    以内の誤差範囲内であることを特徴とする請求項11、
    請求項12、請求項13、請求項14、請求項15、請
    求項16、請求項17、請求項18、請求項19のうち
    いずれか1に記載の有機エレクトロルミネッセンス素
    子。
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