JP2005098269A - 内燃機関の排気浄化装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 エネルギ消費量を低減しつつ、NO吸収剤内に蓄えられているイオウの量を確実に低減する。
【解決手段】 NO吸収剤内に蓄えられているSOの量を減少させるべきときにはSO量減少制御を行う。SO量減少制御が行われているときに機関負荷を表す燃料噴射量QFが上限噴射量QFHよりも多くなったときには(矢印X)、NO吸収剤の温度TCATを待機温度例えばSO量減少要求温度TSに保持しつつNO吸収剤内に流入する排気ガスの空燃比をリーンにする待機制御を行う。待機制御が設定時間tCだけ継続されたときに(矢印Y)このときの蓄積SO量QSが設定SO量QS1よりも多いときには待機制御を継続して行い、次いで燃料噴射量QFが上限噴射量QFHよりも少なくなるとSO量減少制御を再開する(矢印Z)。蓄積SO量QSが設定SO量QS1よりも少ないときには待機制御を停止して通常運転に戻す。
【選択図】 図5

Description

本発明は内燃機関の排気浄化装置に関する。
従来より、リーン空燃比のもとでの燃焼が行われる内燃機関の排気通路内に、流入する排気ガスの空燃比がリーンのときに流入する排気ガス中のNOを蓄え、流入する排気ガスの空燃比が低下したときに排気ガス中に還元剤が含まれていると蓄えているNOを還元して蓄えているNOの量を減少させるNO吸収剤を配置し、NO吸収剤内に蓄えられているイオウの量を減少させるべきときにはNO吸収剤の温度をイオウ量減少要求温度例えば約600℃に保持しつつNO吸収剤内に流入する排気ガスの空燃比を理論空燃比又はリッチにするイオウ量減少制御を行うようにした内燃機関が知られている。この場合、NO吸収剤内に流入する排気ガスの空燃比を理論空燃比又はリッチにするために、例えばNO吸収剤上流の排気通路内に燃料を二次的に供給することができる。
ところが、機関負荷が高いときにはNO吸収剤内には多量の酸素が流入するので、このときNO吸収剤内に流入する排気ガスの空燃比を理論空燃比又はリッチにするためには多量の燃料を必要とする。また、この多量の燃料がNO吸収剤内で酸化されるとNO吸収剤の温度が過度に高くなり、NO吸収剤が溶損するおそれもある。
そこで、イオウ量減少制御が行われているときに機関負荷が予め定められた上限負荷よりも高くなったときには通常運転に戻し、次いで機関負荷が上限負荷よりも低くなるとイオウ量減少制御を再開するようにした内燃機関が知られている。
しかしながら、ひとたび通常運転が行われるとNO吸収剤の温度が低下し、次いでイオウ量減少制御を再開するためにはNO吸収剤の温度をイオウ量減少要求温度まで上昇させる必要があり、即ちイオウ量減少制御をただちに再開することができない。
この問題を解決するために、イオウ量減少制御が行われているときに機関負荷が上限負荷よりも高くなったときには、NO吸収剤の温度を通常運転時におけるよりも高い待機温度に保持しつつNO吸収剤内に流入する排気ガスの空燃比をリーンにする待機制御を行うと共に、待機制御が行われているときに機関負荷が上限負荷よりも低くなるとイオウ量減少制御を再開するようにした内燃機関が知られている。このようにすると、機関負荷が上限負荷よりも低くなったときに速やかにイオウ量減少制御を開始することができる。
ところが、車両が例えば高速道路を走行することにより機関負荷が上限負荷よりも高くなった場合には、長時間にわたって機関負荷が上限負荷よりも高く維持されるおそれがあり、即ち機関負荷が上限負荷よりも低くなるまでに長時間を要する場合もある。従って、機関負荷が上限負荷よりも高いということで待機制御を継続すると、待機制御が長時間にわたって行われることになり、エネルギを有効に利用することができない。
そこで、待機制御が一定時間だけ継続されたときには待機制御を停止して通常運転に戻すようにした内燃機関が公知である(特許文献1参照)。即ち、この内燃機関では、待機制御が一定時間だけ継続されるとイオウ量減少制御が中止される。
特開2003−129830号公報
しかしながら、特許文献1に記載の内燃機関では、NO吸収剤内に蓄えられているイオウの量が多くてもイオウ量減少制御が中止されることになり、従ってNO吸収剤内に蓄えられているイオウの量をわずかな量例えばゼロまで減少させることができない。その結果、NO吸収剤内に蓄えられているイオウの量が短時間のうちに多くなり、イオウ量減少制御を頻繁に行わなければならなくなるおそれがある。このことはエネルギ消費量の点から好ましくない。
そこで本発明は、エネルギ消費量を低減しつつ、NO吸収剤内に蓄えられているイオウの量を確実に低減することができる内燃機関の排気浄化装置を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために1番目の発明によれば、リーン空燃比のもとでの燃焼が行われる内燃機関の排気通路内に、流入する排気ガスの空燃比がリーンのときに流入する排気ガス中のNOを蓄え、流入する排気ガスの空燃比が低下したときに排気ガス中に還元剤が含まれていると蓄えているNOを還元して蓄えているNOの量を減少させるNO吸収剤を配置し、NO吸収剤内に蓄えられているイオウの量を減少させるべきときにはNO吸収剤の温度をイオウ量減少要求温度に保持しつつNO吸収剤内に流入する排気ガスの空燃比を理論空燃比又はリッチにするイオウ量減少制御を行うようにした内燃機関において、イオウ量減少制御が行われているときに機関負荷が予め定められた上限負荷よりも高くなったときには、NO吸収剤の温度を通常運転時におけるよりも高い待機温度に保持しつつNO吸収剤内に流入する排気ガスの空燃比をリーンにする待機制御を行い、待機制御が予め定められた設定時間だけ継続されたときにはこのときNO吸収剤内に蓄えられているイオウの量を求め、該求められたイオウの量が予め定められた設定量よりも多いときには待機制御を継続して行い次いで機関負荷が上限負荷よりも低くなったときにイオウ量減少制御を再開し、該求められたイオウの量が該設定量よりも少ないときには待機制御を停止して通常運転に戻すようにしている。
また、2番目の発明によれば1番目の発明において、待機制御が行われているときにNO吸収剤の温度を待機温度に保持するために、NO吸収剤上流の排気通路内に燃料を二次的に供給するようにしている。
また、3番目の発明によれば1番目の発明において、排気ガス中の微粒子を捕集するためのパティキュレートフィルタ上に前記NO吸収剤が担持されており、パティキュレートフィルタ上に堆積した微粒子を酸化除去するためにパティキュレートフィルタ内に流入する排気ガスの空燃比をリーンに保持しながらパティキュレートフィルタの温度を上昇させる微粒子除去制御が行われるようになっており、微粒子酸化制御が完了したときにNO吸収剤内に蓄えられているイオウの量を求め、該求められたイオウの量が予め定められた許容量よりも多いときにはNO吸収剤内に蓄えられているイオウの量を減少させるべきであると判断し、該求められたイオウの量が該許容量よりも少ないときにはNO吸収剤内に蓄えられているイオウの量を減少させるべきであると判断しないようにしている。
なお、本明細書では排気通路の或る位置よりも上流の排気通路、燃焼室、及び吸気通路内に供給された空気と炭化水素HC及び一酸化炭素COのような還元剤との比をその位置における排気ガスの空燃比と称している。
エネルギ消費量を低減しつつ、NO吸収剤内に蓄えられているイオウの量を確実に低減することができる。
図1は本発明を圧縮着火式内燃機関に適用した場合を示している。しかしながら、火花点火式内燃機関に本発明を適用することもできる。
図1を参照すると、機関本体1は例えば4つの気筒1aを有する。各気筒1aはそれぞれ対応する吸気枝管2を介して共通のサージタンク3に連結され、サージタンク3は吸気ダクト4を介して可変ノズル式排気ターボチャージャ5のコンプレッサ6に連結される。吸気ダクト4内には電気制御式又は負圧制御式のアクチュエータ7により駆動されるスロットル弁8が配置され、更に吸気ダクト4周りには吸気ダクト4内を流れる吸入空気を冷却するための冷却装置9が配置される。また、コンプレッサ6の出口には吸気管4aが連結される。
また、各気筒1aは排気マニホルド10及び排気管11を介して排気ターボチャージャ5の排気タービン12に連結され、排気タービン12の出口は排気管13を介してマフラ14に連結される。排気管13内には電気制御式又は負圧制御式のアクチュエータ15により駆動される排気絞り弁16が配置される。この排気絞り弁16は通常は全開に保持されている。
マフラ14内には触媒コンバータ14aが収容されており、この触媒コンバータ14aは互いに離間されつつ直列配置された第1のNO吸収剤17、第2のNO吸収剤18を担持したパティキュレートフィルタ19、及び酸化触媒20から構成されている。更に、マフラ14の出口には排気管21が連結される。
各気筒1aの筒内には燃料噴射弁22が配置され、これら燃料噴射弁22は共通のコモンレール23を介して電気制御式の吐出量可変な燃料ポンプ24に連結される。コモンレール3にはコモンレール3内の燃料圧を検出するための燃料圧センサ(図示しない)が取付けられ、燃料圧センサの出力信号に基づいてコモンレール3内の燃料圧が目標燃料圧となるように燃料ポンプ24の吐出量が制御される。更に、排気管13内には排気管13内に燃料例えば軽油を二次的に供給するための燃料供給弁25が取り付けられ、この燃料供給弁25にも燃料ポンプ24から燃料が供給される。
更に図1を参照すると、排気マニホルド10とサージタンク3とは再循環排気ガス(以下、EGRと称す)通路26を介して互いに連結され、EGR通路26内には電気制御式EGR制御弁27が配置される。また、EGR通路26周りにはEGR通路26内を流れるEGRガスを冷却するための冷却装置28が配置され、冷却装置28上流のEGR通路内には酸化触媒29が配置される。
電子制御ユニット30はデジタルコンピュータからなり、双方向性バス31によって互いに接続されたROM(リードオンリメモリ)32、RAM(ランダムアクセスメモリ)33、CPU(マイクロプロセッサ)34、バックアップRAM(B−RAM)35、入力ポート36及び出力ポート37を具備する。吸気管4aには吸入空気量Gaを検出するためのエアフローメータ40が取り付けられる。また、燃料供給弁25上流の排気管13及び排気管21には、機関から排出された排気ガスの空燃比及び触媒コンバータ14aから流出した排気ガスの空燃比をそれぞれ検出するための空燃比センサ41,42がそれぞれ取り付けられる。更に、第1のNO吸収剤17とパティキュレートフィルタ19間のマフラ14及び排気管21にはそれぞれの位置を流通する排気ガスの温度を検出するための温度センサ43,44がそれぞれ取り付けられる。なお、これら排気ガスの温度は触媒コンバータ14aの温度を表している。更に、排気管13と排気管21間の差圧ないし圧損を検出するための差圧センサ45が設けられる。アクセルペダル(図示しない)にはアクセルペダルの踏み込み量に比例した出力電圧を発生する踏み込み量センサ46が接続される。これらセンサ40,41,42,43,44,45,46の出力電圧は対応するAD変換器38を介して入力ポート36にそれぞれ入力される。更に、入力ポート36にはクランクシャフトが例えば10°回転する毎に出力パルスを発生するクランク角センサ47が接続される。CPU34ではこの出力パルスに基づいて機関回転数が算出される。一方、出力ポート37は対応する駆動回路39を介してアクチュエータ7,15、燃料噴射弁22、燃料ポンプ24、燃料供給弁25、及びEGR制御弁27にそれぞれ接続される。
パティキュレートフィルタ19はコージェライトのような多孔質材からなるハニカム構造をなしており、互いに平行をなして延びる複数個の排気ガス通路を具備する。これら排気ガス通路は一端が開放されかつ他端がシール材により閉塞されている第1の排気ガス通路と、他端が開放されかつ一端がシール材により閉塞されている第2の排気ガス通路とにより構成され、これら排気ガス通路は薄肉の隔壁を介して交互に配置される。上述した第2のNO吸収剤18はパティキュレートフィルタ19の隔壁上即ち例えば隔壁の両側面及び細孔内壁面上に担持されている。一方、第1のNO吸収剤17は多孔質材からなりかつハニカム構造をなす基材上に担持されている。
NO吸収剤17,18は例えばアルミナを担体とし、この担体上に例えばカリウムK、ナトリウムNa、リチウムLi、セシウムCsのようなアルカリ金属、バリウムBa、カルシウムCaのようなアルカリ土類、ランタンLa、イットリウムYのような希土類から選ばれた少なくとも一つと、白金Pt、パラジウムPd、ロジウムRh、イリジウムIrのような貴金属とが担持されている。
NO吸収剤は流入する排気ガスの平均空燃比がリーンのときには排気ガス中のNOを蓄え、流入する排気ガスの空燃比が低下したときに排気ガス中に還元剤が含まれていると蓄えているNOを還元して蓄えているNOの量を減少させるNO蓄積還元作用を行う。
NO吸収剤のNO蓄積還元作用の詳細なメカニズムについては完全には明らかにされていない。しかしながら、現在考えられているメカニズムを、担体上に白金Pt及びバリウムBaを担持させた場合を例にとって簡単に説明すると次のようになる。
即ち、NO吸収剤に流入する排気ガスの空燃比が理論空燃比よりもかなりリーンになると流入する排気ガス中の酸素濃度が大巾に増大し、酸素OがO 又はO2−の形で白金Ptの表面に付着する。一方、流入する排気ガス中のNOは白金Ptの表面に付着し白金Ptの表面上でO 又はO2−と反応し、NOとなる(NO+O→NO+O、ここでOは活性酸素)。次いで生成されたNOの一部は白金Pt上でさらに酸化されつつNO吸収剤内に吸収されて酸化バリウムBaOと結合しながら、硝酸イオンNO の形でNO吸収剤内に拡散する。このようにしてNOがNO吸収剤内に蓄えられる。
これに対し、NO吸収剤に流入する排気ガスの空燃比がリッチ又は理論空燃比になると、排気ガス中の酸素濃度が低下してNOの生成量が低下し、反応が逆方向(NO →NO+2O)に進み、斯くしてNO吸収剤内の硝酸イオンNO がNOの形でNO吸収剤から放出される。この放出されたNOは排気ガス中に還元剤即ちHC,COが含まれているとこれらHC,COと反応して還元せしめられる。このようにして白金Ptの表面上にNOが存在しなくなるとNO吸収剤から次から次へとNOが放出されて還元され、NO吸収剤内に蓄えられているNOの量が次第に減少する。
なお、硝酸塩を形成することなくNOを蓄え、NOを放出することなくNOを還元することも可能であると考えられている。また、活性酸素Oに着目すれば、NO吸収剤はNOの蓄積及び放出に伴って活性酸素Oを生成する活性酸素生成触媒と見ることもできる。
一方、酸化触媒20も多孔質材からなりかつハニカム構造をなす基材上に担持されている。この酸化触媒20は例えばアルミナを担体とし、この担体上にアルカリ金属、アルカリ土類、及び希土類を担持することなく白金Pt、パラジウムPd、ロジウムRh、イリジウムIrのような貴金属が担持されている。
さて、本発明による実施例では、これから順次説明するNO量減少制御、微粒子除去制御、SO量減少制御、及び待機制御が実行される。これらの制御が実行されない通常運転時には、例えばアクセルペダルの踏み込み量に応じてスロットル弁8の開度が制御され、エアフローメータ40により検出される新気量が機関運転状態例えば燃料噴射量及び機関回転数に応じて定まる目標新気量に一致するようにEGR制御弁27の開度が制御される。ここで、燃料噴射量は例えばアクセルペダルの踏み込み量及び機関回転数に応じて定められる。更に、通常運転時には、図2(A)に示されるように例えば圧縮上死点(TDC)周りで主燃料噴射FMのみが行われ、又は図2(B)に示されるように主燃料噴射FMと共にパイロット噴射FPが行われる。パイロット噴射FPは燃焼を安定させるために、主燃料噴射FMが行われる前の例えば圧縮上死点前10から40度クランク角程度に行われる。
ところで、図1に示される内燃機関はリーン空燃比のもとでの燃焼が継続して行われており、従ってNO吸収剤17,18内に流入する排気ガスの空燃比はリーンに維持されている。その結果、排気ガス中のNOはNO吸収剤17,18内に蓄えられる。
時間の経過と共にNO吸収剤17,18内の蓄積NO量は次第に増大する。そこで本発明による実施例では、NO吸収剤17,18内に蓄えられているNOを還元しNO吸収剤17,18内の蓄積NO量を減少させるために、NO吸収剤17,18内に流入する排気ガスの空燃比を一時的にリッチに切り替えるNO量減少制御を行うようにしている。
具体的に説明すると、本発明による実施例では、NO吸収剤17,18内に流入する排気ガスの空燃比がリッチになるように燃料供給弁25から燃料即ち還元剤が一時的に供給される。この場合、NO吸収剤17,18内の蓄積NO量が下限量例えばほぼゼロになるのに必要な量だけ燃料供給弁25から燃料が噴射される。このようなNO量減少制御が通常運転時において予め定められた設定時間間隔でもって繰り返し行われる。この設定時間間隔は機関運転状態例えば燃料噴射量及び機関回転数に応じて設定される。なお、NO吸収剤17,18内の蓄積NO量を求め、NO吸収剤17,18内の蓄積NO量が上限NO量を越えたときにNO量減少制御を行うようにすることもできる。
一方、排気ガス中に含まれる主に炭素の固体からなる微粒子はパティキュレートフィルタ19上に捕集される。上述したように図1に示される内燃機関はリーン空燃比のもとでの燃焼が継続して行われており、また、NO吸収剤17,18は酸化能を有しているので、パティキュレートフィルタ19の温度が微粒子を酸化しうる温度以上に維持されていればパティキュレートフィルタ19上で微粒子が酸化せしめられ除去される。
この場合、上述したNO吸収剤のNO蓄積還元メカニズムによれば、NO吸収剤内にNOが蓄えられるときにもNOが放出されるときにも活性酸素Oが生成される。この活性酸素Oは酸素Oよりも活性が高く、従ってパティキュレートフィルタ19上に堆積している微粒子を速やかに酸化する。即ち、パティキュレートフィルタ19上にNO吸収剤18を担持させると、パティキュレートフィルタ19内に流入する排気ガスの空燃比がリーンであろうとリッチであろうとパティキュレートフィルタ19上に堆積している微粒子が酸化される。このようにして微粒子が連続的に酸化される。
ところが、パティキュレートフィルタ19の温度が微粒子を酸化しうる温度に維持されなくなるか又は単位時間当たりにパティキュレートフィルタ19内に流入する微粒子の量がかなり多くなると、パティキュレートフィルタ19上に堆積する微粒子の量が次第に増大し、パティキュレートフィルタ19の圧損が増大する。
そこで本発明による実施例では、パティキュレートフィルタ19上の堆積微粒子量を求め、堆積微粒子量が上限微粒子量を越えたときには、EGRガスの供給を停止してパティキュレートフィルタ19内に流入する排気ガスの空燃比をリーンに維持しつつ、パティキュレートフィルタ19の温度を微粒子除去要求温度例えば600℃まで上昇し保持する微粒子除去制御を行うようにしている。
具体的に説明すると、本発明による実施例では、単位時間当たりパティキュレートフィルタ19内に流入する微粒子の量を逐次積算することにより堆積微粒子量が算出される。この単位時間当たりの流入微粒子量は単位時間当たりに燃焼室から排出される微粒子の量に一致し、この排出微粒子量は機関運転状態例えば燃料噴射量及び機関回転数に応じて算出することができる。次いで、堆積微粒子量が上限微粒子量を越えると微粒子除去制御が開始される。温度センサ43により検出されるパティキュレートフィルタ19の温度が微粒子除去要求温度になるまでは、まず、図2(C)に示されるように主燃料噴射FMと共にパイロット噴射FP及びアフター噴射FAが行われる。アフター噴射FAは燃焼室から排出される排気ガスの温度を上昇させるために、例えば圧縮上死点後20から30度クランク角程度に行われる。また、このとき主燃料噴射FM及びパイロット噴射FPの噴射時期は通常運転時(図2(B)参照)に比べて遅角される。次いで、パティキュレートフィルタ19の温度が微粒子除去要求温度まで上昇されると、図2(D)に示されるように、主燃料噴射FMと共にパイロット噴射FP及びアフター噴射FAが行われ、更に例えば圧縮上死点後90から120度程度にポスト噴射FPOが行われる。この場合、パティキュレートフィルタ19の温度が微粒子除去要求温度に維持されるように、ポスト噴射FPOの噴射量が制御される。なお、ポスト噴射FPOは機関出力に寄与しない点でアフター噴射FAと性質を異にしている。
更に、微粒子除去制御が行われているときにアイドル運転が行われると、排気絞り弁16の開度が小さくされる。なお、図1に示される内燃機関ではアイドル運転時に機関回転数が目標となる回転数に維持されるように燃料噴射量が制御される。この目標となる回転数は通常運転時には例えば650rpmであり、微粒子除去制御が行われているときには例えば950rpmまで高められる。
微粒子除去制御が開始されると、パティキュレートフィルタ19上に堆積した微粒子が着火燃焼せしめられ除去される。この場合、単位時間当たりに除去される微粒子の量は例えばパティキュレートフィルタ19の温度に応じて算出することができる。本発明による実施例では、単位時間当たりに除去される微粒子の量を堆積微粒子量から逐次減算し、堆積微粒子量がわずかばかりの下限値QPMLになると微粒子除去制御が完了される。即ち、通常運転に戻される。
ところで、排気ガス中にはイオウ分がSOの形で含まれており、NO吸収剤17,18内にはNOばかりでなくSOも蓄えられる。このSOのNO吸収剤17,18内への蓄積メカニズムはNOの蓄積メカニズムと同じであると考えられる。即ち、担体上に白金Pt及びバリウムBaを担持させた場合を例にとって簡単に説明すると、NO吸収剤に流入する排気ガスの空燃比がリーンのときには上述したように酸素OがO 又はO2−の形で白金Ptの表面に付着しており、流入する排気ガス中のSOは白金Ptの表面に付着し白金Ptの表面上でO 又はO2−と反応し、SOとなる。次いで生成されたSOは白金Pt上でさらに酸化されつつNO吸収剤に吸収されて酸化バリウムBaOと結合しながら、硫酸イオンSO の形でNO吸収剤内に拡散する。この硫酸イオンSO は次いでバリウムイオンBaと結合して硫酸塩BaSOを生成する。
この硫酸塩BaSOは分解しにくく、NO吸収剤17,18内に流入する排気ガスの空燃比をただ単にリッチにしてもNO吸収剤17,18内の硫酸塩BaSOの量は減少しない。このため、時間が経過するにつれてNO吸収剤17,18内の硫酸塩BaSOの量が増大し、その結果NO吸収剤17,18が蓄えうるNOの量が減少することになる。
ところが、NO吸収剤17,18の温度を例えば600℃以上に維持しつつNO吸収剤17,18に流入する排気ガスの平均空燃比を理論空燃比又はリッチにすると、NO吸収剤17,18内の硫酸塩BaSOが分解してSOの形でNO吸収剤17,18から放出される。この放出されたSOは排気ガス中に還元剤即ちHC,COが含まれているとこれらHC,COと反応してSOに還元せしめられる。このようにしてNO吸収剤17,18内に硫酸塩BaSOの形で蓄えられているSOの量が次第に減少し、このときNO吸収剤17,18からSOがSOの形で流出することがない。
そこで本発明による実施例では、NO吸収剤17,18内の蓄積SO量を求め、この蓄積SO量が予め定められた上限SO量を越えたときには、NO吸収剤17,18内の蓄積SO量を減少させるために、NO吸収剤17,18の温度をSO量減少要求温度例えば600から650℃程度に維持しながら、NO吸収剤17,18に流入する排気ガスの平均空燃比をわずかばかりリッチに切り替えるSO量減少制御を行うようにしている。
具体的に説明すると、本発明による実施例では、単位時間当たりNO吸収剤17,18内に流入するSOの量を逐次積算することにより蓄積SO量が算出される。NOや微粒子の場合と同様に、この単位時間当たりの流入SO量は単位時間当たりに燃焼室から排出されるSOの量に一致し、この排出SO量は機関運転状態例えば燃料噴射量及び燃料中のイオウ濃度に応じて算出することができる。次いで、蓄積SO量が上限SO量を越えると、まず上述した微粒子除去制御が開始される。即ち、パティキュレートフィルタ19上に多量の微粒子が堆積しているときに、NO吸収剤17,18の温度従ってパティキュレートフィルタ19の温度を高く維持しつつパティキュレートフィルタ19内に多量の還元剤が供給されると、この多量の微粒子が異常燃焼を起こし、パティキュレートフィルタ19が溶損するおそれがある。そこで本発明による実施例では、SO量減少制御を行うべきときにはまず微粒子除去制御が行われる。
次いで微粒子除去制御が完了すると、直ちにSO量減少制御が開始される。微粒子除去制御が行われるとパティキュレートフィルタ19従ってNO吸収剤17,18の温度が上昇されているので、このようにするとSO量減少制御のためにNO吸収剤17,18の温度をSO量減少要求温度まで上昇させる必要がなくなり、従ってエネルギを有効に利用することができる。
SO量減少制御は次のようにして行われる。即ち、機関負荷を表す例えば燃料噴射量が予め定められたしきい量よりも少ない低負荷運転時には低温燃焼が行われ、燃料噴射量がしきい量よりも多い高負荷運転時には高EGR燃焼が行われる。これら低温燃焼及び高EGR燃焼について図3を参照しながら簡単に説明しておく。
図3は機関回転数及び燃料噴射量を一定に維持したときのEGR率(=EGRガス量/(EGRガス量+吸入空気量))と、スモークの排出量との関係を示すシミュレーション結果の一例を表している。図3からわかるように、噴射時期を一定に維持しながらEGR率を増大していくとスモークの排出量が増大を開始する。次いで、噴射時期を一定にしながら更にEGR率を高め混合気の空燃比を小さくするとスモークの発生量が急激に増大してピークに達する。次いで噴射時期を一定にしながら更にEGR率を高め混合気の空燃比を小さくすると今度はスモークが急激に低下し、噴射時期を一定にしながらEGR率を更に増大するとスモークがほぼ零となる。即ち、煤がほとんど発生しなくなる。
そうすると、図1に示される内燃機関を、噴射時期を一定に維持しながら燃焼室内に供給されるEGRガス量を増大していくと煤の発生量が次第に増大してピークに達し、噴射時期を一定に維持しながら燃焼室内に供給されるEGRガス量を更に増大していくと燃焼室内における燃焼時の燃料及びその周囲のガス温が煤の生成温度よりも低くなって煤がほとんど発生しなくなる内燃機関から構成していると見ることもできる。
図3にIで示されるように、煤の発生量がピークとなるEGR率よりもEGR率が高くかつ煤がほとんど生成しないEGR率でもって行われる燃焼が低温燃焼である。これに対し、高EGR燃焼は図3にIIで示されるように、煤の発生量がピークとなるEGR率よりもEGR率が低いEGR率のうち比較的高いEGR率でもって行われる燃焼のことである。この場合、燃焼室で燃焼される混合気の空燃比は低温燃焼では例えば18から20程度にされており、高EGR燃焼では22から25程度にされている。なお、通常運転時の空燃比は25から70程度にされている。一方、低温燃焼では圧縮上死点前20度クランク角程度に主燃料噴射のみが行われ、高EGR燃焼では圧縮上死点周りに主燃料噴射のみが行われる。なお、上述したしきい値にヒステリシスを設けることもできる。
いずれの燃焼が行われるにしても、EGR制御弁27の開度は機関運転状態例えば燃料噴射量及び機関回転数に応じて定まる目標開度に一致される。一方、スロットル弁8の開度は機関から排出された排気ガスの空燃比が機関運転状態例えば燃料噴射量及び機関回転数に応じて定まる目標空燃比に一致するように、空燃比センサ41の出力に基づいて制御される。
その上で、燃料供給弁25から燃料が例えば間欠的に供給される。この場合、NO吸収剤17,18内に流入する排気ガスの平均空燃比がリッチになるように、燃料供給弁25から供給される燃料の量が空燃比センサ42の出力に基づいて制御される。なお、SO量減少制御が行われているときには、アイドル運転時の目標回転数は例えば1200rpmまで高められる。
イオウ量減少制御が開始されると、NO吸収剤17,18内の蓄積SO量が次第に減少する。単位時間当たりに減少する蓄積SO量は例えばNO吸収剤17,18の温度に応じて算出することができる。本発明による実施例では、単位時間当たりに減少する蓄積SO量を蓄積SO量から逐次減算し、蓄積SO量が下限値例えばゼロになるとSO量減少制御が完了される。即ち、通常運転に戻される。
ところで、上述したように、微粒子除去制御に引き続いてSO量減少制御を行うようにすると、エネルギを有効に利用することができる。そこで本発明による実施例では、パティキュレートフィルタ19上の堆積微粒子量が上限微粒子量よりも大きくなり次いで微粒子除去制御が行われたときには、このときの蓄積SO量が上限SO量よりも少なくても、微粒子除去制御に引き続いてSO量減少制御を行うようにしている。
しかしながら、微粒子除去制御が完了した時点での蓄積SO量がかなり少ないときには、むしろSO量減少制御を行わないほうがエネルギの有効利用の点で好ましい。そこで本発明による実施例では、上限SO量よりも少ない許容SO量を予め設定し、微粒子除去制御が完了したときの蓄積SO量が許容SO量よりも少ないときにはSO量減少制御を行わないようにしている。この許容SO量は上限SO量の例えば1/2程度に設定することができる。
ところで、冒頭で述べたように、機関負荷が高いときにSO量減少制御を行うと、多量の燃料が消費され又はパティキュレートフィルタ19の温度が過度に高くなるおそれがある。
そこで本発明による実施例では、SO量減少制御が行われているときに機関負荷を表す燃料噴射量QFが予め定められた上限噴射量QFHよりも多くなったときにはSO量減少制御を停止し、次いで機関噴射量が上限噴射量よりも少なくなるとSO量減少制御を再開するようにしている。
図4は上限噴射量QFHの一例を示している。この上限噴射量QFHは機関回転数Nの関数として図4に示されるマップの形で予めROM32内に記憶されている。なお、図4において一点鎖線は全負荷に対応する最大噴射量を表している。また、上限噴射量QFHにヒステリシスを設けることもできる。
本発明による実施例では、燃料噴射量QFが上限噴射量QFHよりも多くなってSO量減少制御を停止すべきときには、NO吸収剤17,18の温度を通常運転時におけるよりも高い待機温度に保持しつつNO吸収剤17,18内に流入する排気ガスの空燃比をリーンに戻す待機制御を行うと共に、待機制御が行われているときに燃料噴射量QFが上限噴射量QFHよりも少なくなるとSO量減少制御を再開するようにしている。このようにすると、燃料噴射量QFが上限噴射量QFHよりも少なくなったときに速やかにSO量減少制御を開始することができる。
待機制御では、通常運転と同様に、例えばアクセルペダルの踏み込み量に応じてスロットル弁8の開度が制御され、エアフローメータ40により検出される新気量が機関運転状態例えば燃料噴射量及び機関回転数に応じて定まる目標新気量に一致するようにEGR制御弁27の開度が制御される。また、主燃料噴射FMのみ又は主燃料噴射FMと共にパイロット噴射FPが行われる。その上で、温度センサ43により検出されるNO吸収剤17,18の温度が待機温度に一致するように、燃料供給弁25から燃料が二次的に供給される。
待機温度は通常運転時におけるNO吸収剤17,18の温度よりも高い限りどのように定めてもよい。しかしながら、本発明による実施例では待機温度はSO量減少要求温度即ち600から630℃程度に設定される。
ところが、機関負荷が上限負荷よりも高いということで待機制御を長時間にわたって継続するのは好ましくない。即ち、待機制御が一定時間だけ継続されたときには待機制御を停止して通常運転に戻すのが好ましい。
しかしながら、NO吸収剤17,18内の蓄積SO量をできるだけゼロまで減少させるのが好ましいことを考えると、待機制御はできるだけ継続すべきである。
そこで本発明による実施例では、待機制御が予め定められた設定時間だけ継続されたときにはこのときのNO吸収剤17,18内の蓄積SO量を求め、蓄積SO量が予め定められた設定SO量よりも多いときには待機制御を継続して行い、蓄積SO量が設定SO量よりも少ないときには待機制御を停止して通常運転に戻すようにしている。
即ち、図5に矢印Xで示されるように燃料噴射量QFが上限噴射量QFHよりも多くなると、SO量減少制御が停止され、待機制御が開始される。即ち、NO吸収剤17,18の温度TCATを待機温度即ちSO量減少要求温度TSに維持しつつNO吸収剤17,18内に流入する排気ガスの平均空燃比AFがリーンに戻される。次いで、図5に矢印Yで示されるように待機制御が設定時間tCだけ継続されたときに、蓄積SO量QSが設定SO量QS1よりも多いときには、待機制御が継続される。次いで、図5に矢印Zで示されるように燃料噴射量QFが上限噴射量QFHよりも少なくなるとSO量減少制御が再開される。
これに対し、図6に矢印Y’で示されるように待機制御が設定時間tCだけ継続されたときに、蓄積SO量QSが設定SO量QS1よりも少ないときには、待機制御及びSO量減少制御が中止され、通常運転に戻される。
このようにすると、エネルギ消費量を低減しつつ蓄積SO量を確実に低減することができる。
従って、一般的に言うと、イオウ量減少制御が行われているときに機関負荷が予め定められた上限負荷よりも高くなったときには、NO吸収剤の温度を通常運転時におけるよりも高い待機温度に保持しつつNO吸収剤内に流入する排気ガスの空燃比をリーンにする待機制御を行い、待機制御が予め定められた設定時間だけ継続されたときにはこのときNO吸収剤内に蓄えられているイオウの量を求め、求められたイオウの量が予め定められた設定量よりも多いときには待機制御を継続して行い次いで機関負荷が上限負荷よりも低くなったときにイオウ量減少制御を再開し、求められたイオウの量が設定量よりも少ないときには待機制御を停止して通常運転に戻すようにしているということになる。
図7から図9は上述した本発明による実施例の排気浄化ルーチンを示している。このルーチンは予め定められた設定時間毎の割り込みによって実行される。
図7から図9を参照すると、まずステップ100ではSO量減少フラグXSがセットされているか否かが判別される。このSO量減少フラグXSはSO量減少制御を実行すべきときにセットされ(XS=1)、それ以外はリセットされる(XS=0)ものである。SO量減少フラグXSがリセットされているときには次いでステップ101に進み、微粒子除去フラグXPMがセットされているか否かが判別される。この微粒子除去フラグXPMは微粒子除去制御を実行すべきときにセットされ(XPM=1)、それ以外はリセットされる(XPM=0)ものである。微粒子除去フラグXPMがリセットされているときには次いでステップ102に進み、パティキュレートフィルタ19上の堆積微粒子量QPMが上限微粒子量QPMHよりも多いか否かが判別される。QPM≦QPMHのときには次いでステップ103に進み、NO吸収剤17,18内の蓄積SO量QSが上限SO量QSHよりも多いか否かが判別される。QS≦QSHのときには次いでステップ104に進み、NO量減少制御の実行条件が成立しているか否かが判別される。本発明による実施例では、先のNO量減少制御から上述した設定時間間隔が経過しかつNO吸収剤17,18の温度が設定温度例えば190℃よりも高いときにNO量減少制御の実行条件が成立していると判別され、それ以外はNO量減少制御の実行条件が成立していないと判別される。NO量減少制御の実行条件が成立していないと判別されたときには処理サイクルを終了し、即ち通常運転が行われる。これに対し、NO量減少制御の実行条件が成立していると判別されたときには次いでステップ105に進み、NO量減少制御が行われる。
一方、ステップ102においてQPM>QPMHのとき又はステップ103においてQS>QSHのときには次いでステップ106に進み、微粒子除去フラグXPMがセットされる。
微粒子除去フラグXPMがセットされたときにはステップ101からステップ107に進み、微粒子除去制御が実行される。続くステップ108ではパティキュレートフィルタ19上の堆積微粒子量QPMが下限量QPMLよりも少なくなったか否かが判別される。QPM≧QPMLのときには処理サイクルを終了する。これに対しQPM<QPMLのときには次いでステップ109に進み、微粒子除去フラグXPMがリセットされる(XPM=0)。続くステップ110ではSO量減少フラグXSがセットされる(XS=1)。続くステップ111ではNO吸収剤17,18内の蓄積SO量QSが許容SO量QSAよりも少ないか否かが判別される。QS≧QSAのときにはSO量減少フラグXSをセットしたまま(XS=1)処理サイクルを終了する。これに対し、QS<QSAのときには次いでステップ112に進んでSO量減少フラグXSをリセットした後に(XS=0)処理サイクルを終了する。
SO量減少フラグXSがセットされたときにはステップ100からステップ113に進み、図4のマップから上限噴射量QFHが算出される。続くステップ114では燃料噴射量QFが上限噴射量QFHよりも少ないか否かが判別される。QF<QFHのときには次いでステップ115に進み、後述するカウンタCがクリアされる。続くステップ116ではSO量減少制御が実行される。続くステップ117ではNO吸収剤17,18内の蓄積SO量QSがゼロになったか否かが判別される。QS>0のときには処理サイクルを終了し、QS=0のときには次いでステップ118に進んでSO量減少フラグXSがリセットされる(XS=0)。即ち、SO量減少制御が完了される。
ステップ114においてQF≧QFHのときには次いでステップ119に進み、待機制御が実行される。続くステップ120では待機制御が継続して行われている時間を表すカウンタCが1だけインクリメントされる。続くステップ121ではカウンタCが上述した設定時間tCを表す設定値C1よりも大きいか否かが判別される。C≦C1のときには処理サイクルを終了し、C>C1のときには次いでステップ122に進み、このときのNO吸収剤17,18内の蓄積SO量QSが設定SO量QS1よりも多いか否かが判別される。QS>QS1のときには処理サイクルを終了し、即ち待機制御及びSO量減少制御が継続される。これに対し、QS≦QS1のときには次いでステップ118に進んでSO量減少フラグXSがリセットされる(XS=0)。即ち、待機制御及びSO量減少制御が中止される。
内燃機関の全体図である。 燃料噴射の形態及び時期を説明するための図である。 低温燃焼及び高EGR燃焼を説明するための図である。 上限噴射量QFHを示す図である。 本発明による実施例を説明するためのタイムチャートである。 本発明による実施例を説明するためのタイムチャートである。 本発明による実施例の排気浄化ルーチンを示すタイムチャートである。 本発明による実施例の排気浄化ルーチンを示すタイムチャートである。 本発明による実施例の排気浄化ルーチンを示すタイムチャートである。
符号の説明
1…機関本体
17,18…NO吸収剤
19…パティキュレートフィルタ
25…燃料供給弁
43…温度センサ

Claims (3)

  1. リーン空燃比のもとでの燃焼が行われる内燃機関の排気通路内に、流入する排気ガスの空燃比がリーンのときに流入する排気ガス中のNOを蓄え、流入する排気ガスの空燃比が低下したときに排気ガス中に還元剤が含まれていると蓄えているNOを還元して蓄えているNOの量を減少させるNO吸収剤を配置し、NO吸収剤内に蓄えられているイオウの量を減少させるべきときにはNO吸収剤の温度をイオウ量減少要求温度に保持しつつNO吸収剤内に流入する排気ガスの空燃比を理論空燃比又はリッチにするイオウ量減少制御を行うようにした内燃機関において、イオウ量減少制御が行われているときに機関負荷が予め定められた上限負荷よりも高くなったときには、NO吸収剤の温度を通常運転時におけるよりも高い待機温度に保持しつつNO吸収剤内に流入する排気ガスの空燃比をリーンにする待機制御を行い、待機制御が予め定められた設定時間だけ継続されたときにはこのときNO吸収剤内に蓄えられているイオウの量を求め、該求められたイオウの量が予め定められた設定量よりも多いときには待機制御を継続して行い次いで機関負荷が上限負荷よりも低くなったときにイオウ量減少制御を再開し、該求められたイオウの量が該設定量よりも少ないときには待機制御を停止して通常運転に戻すようにした内燃機関の排気浄化装置。
  2. 待機制御が行われているときにNO吸収剤の温度を待機温度に保持するために、NO吸収剤上流の排気通路内に燃料を二次的に供給するようにした請求項1に記載の内燃機関の排気浄化装置。
  3. 排気ガス中の微粒子を捕集するためのパティキュレートフィルタ上に前記NO吸収剤が担持されており、パティキュレートフィルタ上に堆積した微粒子を酸化除去するためにパティキュレートフィルタ内に流入する排気ガスの空燃比をリーンに保持しながらパティキュレートフィルタの温度を上昇させる微粒子除去制御が行われるようになっており、微粒子酸化制御が完了したときにNO吸収剤内に蓄えられているイオウの量を求め、該求められたイオウの量が予め定められた許容量よりも多いときにはNO吸収剤内に蓄えられているイオウの量を減少させるべきであると判断し、該求められたイオウの量が該許容量よりも少ないときにはNO吸収剤内に蓄えられているイオウの量を減少させるべきであると判断しないようにした請求項1に記載の内燃機関の排気浄化装置。
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