JP2005096797A - ストレッチ包装機 - Google Patents

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Abstract

【課題】 構造の簡素化を図るとともに、商品が青果物等の傷つきやすいものであっても、あるいは軟弱トレー・硬質トレー等のいずれを使用した場合であっても、被包装物の種類にかかわらず見栄えよくストレッチフィルム包装をなし得るストレッチ包装機を提供する。
【解決手段】 ストレッチ包装機は、フィルム保持機構50と、リフト機構30と、制御部90とを備えている。フィルム保持機構50は、包装部に繰り出されたフィルムを保持する。リフト機構30は、被包装物Tをフィルムに突き上げる。制御部90は、リフト機構30によりフィルムに突き上げられる被包装物Tがフィルムに接触するタイミングに同期させてフィルム保持機構50を移動させる。そして、この制御部90は、被包装物の性質に応じてフィルム保持機構50の移動量を制御する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、包装機、特に、包装部に繰り出されたフィルムの下方から被包装物を突き上げて包装するストレッチ包装機に関する。
従来、発泡スチロールなどを使ったトレーに収納された生鮮食料品等の商品をストレッチフィルムによって包装する装置が、ストレッチ包装機として知られている。このストレッチ包装機では、所定の幅を有するストレッチフィルムをトレーの大小に応じて所定長さ寸法に切断すると共に、フィルムの幅方向の両側縁部を上下のベルト等から成る一対のフィーダにより保持しながらフィルムを包装部に搬送し、包装部でストレッチフィルム包装を施す。包装部では、繰り出されてきて緊張保持されているフィルムに対してトレーに収納された商品(以下、「被包装物」という。)を押し上げ、被包装物をフィルムに密着させた状態でフィルムの周縁部を被包装物の下側に折り込む。具体的には、左右の折込部材がフィルムの周縁部の左右部分を被包装物の下側に折り込み、後折込部材がフィルムの周縁部の後側部分を被包装物の下側に折り込み、最後に、被包装物をプッシャーで前方に押し出してフィルムの周縁部の前側部分を相対的に被包装物の下側へと折り込む。このようにして、被包装物をストレッチフィルムで包んだ後、被包装物の下に折り込まれたフィルムをヒートシールして包装を完了させる。
このようなストレッチ包装機であって、包装部に繰り出されているフィルムに対して被包装物を押し上げる前に、このフィルムに向けて下側から押上枠を上昇させてフィルムを押し上げることでフィルムを所定量伸張させるものが、特許文献1に記載されている。この特許文献1に記載のストレッチ包装機では、フィルムを被包装物により直接押し上げることがないので、被包装物がフィルムによって押しつぶされることが回避される。さらに、このストレッチ包装機では、被包装物の寸法に応じて押上枠の寸法を変更できるようになっている。
特開平4−57711号公報
しかし、特許文献1に記載のストレッチ包装機では、被包装物の寸法に応じて押上枠を変更可能にするため、押上枠が非常に大型でかつ複雑な構造とならざるを得ない。また、フィルムに対して被包装物を押し上げるリフト機構を昇降させる機構のほかに、押上枠を昇降させる機構も必要となる。このように特許文献1に記載のストレッチ包装機では、フィルムを所定量伸張させるために専用の押上枠を設ける必要があることからコストアップを招くと共に、装置が大型化し、かつ、構造が複雑になるという問題を有していた。
さらに、ストレッチ包装機では、包装部に繰り出されているフィルムに対して被包装物を押し上げるときに、被包装物の種類にかかわらず、見栄えよくストレッチ包装を行うことが望ましい。
本発明の課題は、包装部に繰り出されたフィルムの下方から被包装物を突き上げて包装するストレッチ包装機であって、構造の簡素化を図るとともに、商品が青果物等の傷つきやすいものであっても、あるいは軟弱トレー・硬質トレー等のいずれを使用した場合であっても、被包装物の種類にかかわらず見栄えよくストレッチフィルム包装をなし得るストレッチ包装機を提供することを目的とする。
請求項1に係るストレッチ包装機は、包装部に繰り出されたフィルムの下方から被包装物を突き上げて包装するストレッチ包装機であって、保持手段と、リフト機構と、制御手段とを備えている。保持手段は、包装部に繰り出されたフィルムを保持する。リフト機構は、被包装物をフィルムに突き上げる。制御手段は、リフト機構によりフィルムに突き上げられる被包装物がフィルムに接触するタイミングに同期させて保持手段を移動させる。そして、この制御手段は、被包装物の性質に応じて前記保持手段の移動量を制御する。
ここでは、包装部に繰り出されたフィルムを保持する保持手段を、リフト機構によりフィルムに突き上げられる被包装物がフィルムに接触するタイミングに同期させて移動させる。したがって、包装部に繰り出され緊張保持されたフィルムの下方から被包装物を突き上げる際に、被包装物にかかるフィルムの張力が過大となるのを抑えることができ、フィルムの張力によって商品が傷ついたり、トレーが損傷したり、フィルムが破れたりするのを防ぐことができる。
ここで、この種のストレッチ包装機は、包装の際にフィルムを保持するための保持手段を有していることが多い。そこで、ここでは、専用の押上枠等を設けることなく、当該保持手段を利用することによって、コストアップを抑えつつ、フィルムの張力の調整を実現している。
しかも、ここでは、被包装物の性質に応じて前記保持手段の移動量を制御するので、青果物等の場合や軟弱トレーを使用する場合であっても、被包装物にかかるフィルムの張力を適切な状態にすることができる。したがって、フィルムの張力によって被包装物が損傷したりするのを防ぐことができ、見栄えよくストレッチフィルム包装を行うことができる。
ここで、軟弱でない比較的硬質なトレーであっても、トレーの寸法等によっては変形しやすいものもあり、さらに、例えば、硬質でかつ寸法の大きなトレーを使用する場合には、フィルムに過大な負担がかかってフィルムが破れやすくなるが、この種のトレーを使用する場合であっても、そのトレーの性質に応じて前記保持手段の移動量を制御するので、フィルムの張力を適切な状態にすることができる。したがって、フィルムの張力によって被包装物が損傷したり、フィルムが破れたりするのを防ぐことができ、見栄えよくストレッチ包装を行うことができる。
請求項2に係るストレッチ包装機は、請求項1に記載のストレッチ包装機であって、さらに、被包装物の性質に応じて移動量を記憶する記憶手段を備えている。そして、制御手段は、記憶手段に記憶された被包装物の性質に応じて前記保持手段の移動量を制御する。
ここでは、被包装物の性質に応じて適切な移動量を記憶手段に記憶させておくことによって、包装部に繰り出され緊張保持されたフィルムの下方から被包装物を突き上げる際に、被包装物にかかるフィルムの張力を、被包装物の性質に応じて適切な状態にすることができ、見栄えよくストレッチ包装を行うことができる。
請求項3に係るストレッチ包装機は、請求項1又は2に記載のストレッチ包装機であって、さらに、被包装物の性質を指定する指定手段を備えている。そして、制御手段は、指定手段により指定された被包装物の性質に応じて前記保持手段の移動量を制御する。
ここでは、被包装物の性質を指定手段により指定することによって、包装部に繰り出され緊張保持されたフィルムの下方から被包装物を突き上げる際に、被包装物にかかるフィルムの張力を、被包装物の性質に応じて適切な状態にすることができ、見栄えよくストレッチ包装を行うことができる。
請求項4に係るストレッチ包装機は、請求項1から3のいずれかに記載のストレッチ包装機であって、保持手段は、包装部の前後に配置された一対の前後フィルムクランプである。そして、制御手段は、前後フィルムクランプのうち少なくとも一方を、他方に近づく方向に移動させる。
ここでは、保持手段として、従来からこの種のストレッチ包装機に採用されている一対の前後フィルムクランプを用いるので、フィルムを所定量伸張させるために専用の押上枠を設ける必要がない。したがって、コストアップや装置が大型になるのを防ぐことができ、構造が複雑になるのも回避することができる。
請求項5に係るストレッチ包装機は、請求項1から3のいずれかに記載のストレッチ包装機であって、保持手段は、包装部の左右に配置された一対の左右フィルムクランプである。そして、制御手段は、左右フィルムクランプのうち少なくとも一方を、他方に近づく方向に移動させる。
この種のストレッチ包装機においては、包装の仕上がり状態を良好にするため、一対の前後フィルムクランプのほかに、一対の左右フィルムクランプを採用することがある。ここでは、保持手段として、このような左右フィルムクランプを用いるので、フィルムを所定量伸張させるために専用の押上枠を設ける必要がない。したがって、コストアップや装置が大型になるのを防ぐことができ、構造が複雑になるのも回避することができる。
ここで、一対の左右フィルムクランプを新たに設ける場合には、このような左右フィルムクランプは、フィルムの張力を調整する作用以外に、包装の仕上がり状態を良好にする作用を兼ね備えるため、専用の押上枠を設ける場合に比べ、より有効に機能する。
請求項6に係るストレッチ包装機は、請求項1から5のいずれかに記載のストレッチ包装機であって、制御手段は、被包装物の性質及び被包装物の寸法に応じて前記保持手段の移動量を制御する。
被包装物の性質(「軟弱」等)が同じであっても、被包装物の寸法によって、被包装物に対して適切なフィルムの張力が変わり得る。そこで、被包装物の性質のみならず、被包装物の寸法も考慮に入れて移動量を制御することによって、フィルムの張力をよりきめ細かに調整することが可能となる。
例えば、トレー寸法が小さなものについては移動量をより大きくしてフィルムに弛みが生じるのを抑えたり、トレー寸法が大きなものについては移動量をより小さくしてトレーが損傷したりフィルムが破れたりするのを抑えることができる。
このように、フィルムの張力を適切な状態にすることができるので、フィルムの張力によって被包装物が損傷したり、フィルムが破れたりするのを防ぐことができ、見栄えよくストレッチフィルム包装を行うことができる。
本発明では、被包装物の性質に応じて保持手段の移動量を制御するので、青果物等の場合、軟弱トレーを使用する場合、あるいは硬質トレーを使用する場合のいずれであっても、被包装物にかかるフィルムの張力を適切な状態にすることができる。したがって、フィルムの張力によって被包装物が損傷したりするのを防ぐことができ、見栄えよくストレッチフィルム包装を行うことができる。
<実施形態1>
本発明の一実施形態に係るストレッチ包装機を図1に示す。この包装機は、トレーに収容された生鮮食料品等の商品(以下、被包装物Tと略す。)を緊張保持させたストレッチフィルムFに対して押し上げ、フィルムFの周縁部を被包装物Tの下側に折り込むことによってフィルム包装を行う装置である。この包装機は、1分間に25〜35個の被包装物Tを包装する能力を備える。また、この包装機は、フィルム包装機能に加えて、計量機能を兼ね備えている。
なお、商品がトレーに収容されない状態で包装される場合もある。
<装置の全体概略>
図1および図2に示すように、包装機は、主として、計量搬入機構20と、リフト機構30と、フィルム搬送機構40と、フィルム保持機構50と、折り込み機構60と、押し込み機構70(図3参照)と、加熱機構80とを備えている。計量搬入機構20は、正面側の中央部分に設けられている。計量搬入機構20の計量部120(後述)で計量された被包装物Tは、計量搬入機構20の搬入部160(後述)、リフト機構30、フィルム搬送機構40、フィルム保持機構50、折り込み機構60、押し込み機構70、および加熱機構80によって、包装機内を移動しながらストレッチフィルムFによってオーバーラッピングされる。オーバーラッピングされた被包装物Tは、計量搬入機構20の計量部120の上方空間に位置する取り出し台99に搬出される。このように搬出されたオーバーラッピング済みの被包装物Tの底面をヒータローラ81にオペレータが押し付けると、被包装物Tの底面において重なっているストレッチフィルムFが互いにヒートシールされる。
包装動作において、計量搬入機構20の搬入部160は被包装物Tを背面側に向けて搬送し、フィルム搬送機構40はフィルムロールRから引き出されたフィルムFを前方(正面側)に送り出し、フィルム保持機構50はフィルムFを張り、リフト機構30は被包装物TをフィルムFに突き上げ、折り込み機構60はフィルムFの周縁部を被包装物Tの下側に折り込み、加熱機構80は被包装物Tの下側のフィルムFをヒートシールする。
また、正面右上部には、タッチパネルからなる表示パネル94や、操作キー95等からなる表示操作部93が配置されている。
また、この包装機は、CPU90a,ROM90b,RAM90c,記憶部90d(記憶手段)等から成る制御部90を備えている。この制御部90は、上記の各機構20,30,40,50,60,70,80等の作動を制御するとともに、計量搬入機構20により計量された被包装物Tの重量を示す計量値に基づいて商品の価格の算出等を行い、商品の重量や価格等をラベルに印字するラベルプリンター11やラベル発行機12(図3参照)の作動を制御する。
なお、この包装機で使用するフィルムロールRは、所定の幅寸法とされたストレッチフィルムFが多重に巻き付けられているものであり、図示しない支持機構によって包装機の上部に配置されている(図1参照)。
<計量搬入機構の構成>
計量搬入機構20は、主として、商品の計量を行う計量部120と、計量された被包装物Tを包装のために包装機の奥側に搬入する搬入部160とから構成されている。被包装物Tの底面を支持する計量部120の計量載置台121及び搬入部160の搬入支持台161(図1)は、ともに櫛歯状に構成されており、搬入支持台161が前後上下に動いたときにも互いに干渉しないように配置されている。
計量部120における計量載置台121には、正面側から人手などで投入される被包装物Tが載置される。計量載置台121に載せられた被包装物Tの荷重は、ロードセル131に作用する。CPU90aは、ロードセル131から出力された信号を基に、計量載置台121などの重さを考慮して、計量載置台121に載せられた被包装物Tの重さを演算する。
搬入部160における搬入支持台161は、図6から図9に示すように、前後方向及び上下方向にスライドするように構成されている。
図示しないモータの回転によって、搬入支持台161の先端は、図6から図9に示すように、概ね矩形運動をする。これにより、計量載置台121に載せられた被包装物Tは、計量載置台121の下方から上方へ移動する搬入支持台161により持ち上げられて背面側に向かって搬送される。背面側に移動した搬入支持台161に載っている被包装物Tは、後述するリフト機構30の支持部材33によって搬入支持台161からすくい上げられ、リフト機構30の支持部材33上に移載される。
<リフト機構の構成>
リフト機構30は、被包装物Tの底面を保持して被包装物Tを上方に移動させるための機構であり、支持ベース31と、支持ベース31上に固定された複数の支持柱32と、各支持柱32の上端部に支持され被包装物Tの底面を受ける支持部材33とを有している。また、リフト機構30は、支持ベース31を上下移動させるモータおよびリンク機構あるいは電動ボールネジ機構(図示せず)を、支持ベース31の下方に備えている。
リフト機構30の支持柱32および支持部材33は、図2に示すように左右方向に間隔を空けて7つが設けられている。これらの支持柱32および支持部材33は、計量搬入機構20の搬入部160の搬入支持台161から被包装物Tをすくい上げる際に搬入支持台161の櫛歯状のスペースに入り込むが、搬入支持台161と支持部材33とは干渉しない。
リフト機構30の支持部材33は、左右方向のうち内側に倒れることができるようにバネにより支持されているとともに、正面側にも倒れることができるように別のバネにより支持されている。
また、リフト機構30の上方空間には、リフト機構30によって被包装物TがフィルムFを突き上げて止まったときに被包装物Tが姿勢を崩して転倒することを抑える役割を果たす押さえ部材(図示せず)が配置されている。
<フィルム搬送機構の構成>
フィルム搬送機構40は、所定の大きさに切断したフィルムFをリフト機構30により支持される被包装物Tの上方に搬送し、フィルム保持機構50により緊張保持させる機構である。フィルム搬送機構40は、主として、フィルムロールRを回転自在に支持する支持機構(図示せず)と、フィルムロールRから繰り出されているフィルムFの先端を保持する前クランプ54と、前クランプ54を前後動させる前クランプ移動機構とから構成されている。前クランプ移動機構は、図示しない前クランプ前後動モータ、ベルト機構、前クランプ支持部材などから構成されている。ここでは、前クランプ前後動モータを作動させることにより、前クランプ54が前後に移動する。前クランプ54は、図示しない前クランプ用ソレノイドスイッチのオン・オフによって、フィルムFの前端部を保持したり保持を解除したりする。
制御部90からフィルムFを搬送する指令が出されると、前クランプ54は、後方に移動して、フィルムロールRから繰り出されて後クランプ53付近まで来ているフィルムFの先端を掴む。そして、フィルムFの先端を保持した状態で前クランプ54が前方に移動することによって、フィルムFがリフト機構30の上方に位置するようになる。
<フィルム保持機構の構成>
フィルム保持機構50は、主として、フィルム搬送機構40の構成要素でもある前クランプ54および前クランプ移動機構と、後クランプ53および後クランプ移動機構と、左クランプ51と、右クランプ52と、後述するフィルム押込機構70の構成要素でもある左右押込部材71,72および左右押込部材移動機構(図示せず)とから構成されている。
後クランプ53は、図示しない後クランプ用ソレノイドスイッチのオン・オフによってフィルムFの後端部を保持したり保持を解除したりするものであり、後クランプ移動機構によって前後に移動する。後クランプ移動機構は、図示しない後クランプ前後動モータ、ベルト機構、後クランプ支持部材などから構成されている。
左クランプ51および右クランプ52は、図10に示すように、後述する左右押込部材71,72の下方に設けられており、フィルムFを左右押込部材71,72との間に挟み込むことでフィルムFを保持する。すなわち、左右クランプ51,52は、上に移動して左右押込部材71,72と接触することによってフィルムFを保持し、下に移動して左右押込部材71,72から離れることによってフィルムFの保持を解除する。したがって、左クランプ51および右クランプ52を上下動させるために、それぞれ左クランプ上下動モータおよび右クランプ上下動モータが設けられている(図示せず)。これらのモータが作動すると、左クランプ51および右クランプ52を支持している左クランプ支持ベース51bおよび右クランプ支持ベース52bが上下に移動する。
また、左クランプ51および右クランプ52は、左クランプ支持ベース51bおよび右クランプ支持ベース52bによって、所定距離だけ左右移動自在に支持されている。そして、左右移動により左クランプ51および右クランプ52が弧状の軌跡を描かないよう、左クランプ51および右クランプ52は、左クランプ支持ベース51bおよび右クランプ支持ベース52bに対して若干の上下動ができるように構成されている。したがって、左右クランプ51,52が左右押込部材71,72に下から押し当たっている状態において左右押込部材71,72が左右に動くと、その動きに左右クランプ51,52が追随する。すなわち、左右押込部材71,72を左右に移動させる左右押込部材移動機構は、左クランプ51および右クランプ52を左右に移動させる役割も果たすことになる。
このフィルム保持機構50は、リフト機構30により被包装物Tが押し上げられてくるときにフィルムFの周辺部を保持する役割を果たすとともに、被包装物Tが押し上げられてくる直前には、フィルムFを張った状態にするプリストレッチ動作を行う。このプリストレッチ動作によって、フィルムFの周辺部を保持した各クランプ51,52,53,54が外方に水平移動し、フィルムFが所定量だけ引き伸ばされる。
さらに、このフィルム保持機構50は、リフト機構30により被包装物Tが押し上げられる際に、フィルムFの張りを緩める動作(戻し動作)を行う。この戻し動作によって、フィルムFの周辺部を保持した各クランプ51,52,53,54が内方に水平移動し、プリストレッチ動作によるフィルムFの張りが、後述するように、被包装物の性質に応じた量だけ緩められる。
<フィルム押込機構の構成>
フィルム押込機構60は、左右の押込部材71,72と、これらの押込部材71,72を左右に移動させる左右押込部材移動機構とから構成されている。左右押込部材移動機構は、図示しないフィルム押込用モータ、ベルト機構、左右押込部材71,72を支持する支持部材などから構成されている。フィルム押込用モータは、制御部90からの指令によって作動し、左右押込部材71,72を左右に移動させる。
また、左右押込部材71,72は、左右クランプ51,52との間でフィルムFを挟み込むことによってフィルムFを保持することができ、クランプの一部として作用する。ここで、左右クランプ51,52の上面及び左右押込部材71,72の下面には、このクランプ作用を強化するために弾性体51a,52a,71a,72aが取り付けられている。これらの弾性体51a,52a,71a,72aは、前後方向に長く形成されている。図10(b)に示すように、左(右)クランプ51(52)が上に移動して左(右)押込部材71(72)に密着すると、左(右)クランプ51(52)の弾性体51a(52a)が左(右)押込部材71(72)の弾性体71a(72a)に密着し、フィルムFの左右方向の移動が強く規制される。このように、弾性体51a,52a,71a,72aの存在によって、左右クランプ51,52および左右押込部材71,72によりフィルムFを保持する保持度合いが強化されている。
<フィルム左右折込機構の構成>
フィルム左右折込機構60は、主として、左右の折込板64,65と、これらの左右折込板64,65を左右に移動させるための左右折込用モータ(図示せず)とから構成されている。左右折込用モータは、ベルト機構や折込板64,65を支持する支持部材などを介して、折込板64,65を左右に移動させる。
左右折込板64,65は、左右押込部材71,72の上方に配置され、後述する後折込板71,前折込棒68およびプッシャー69によるフィルム折り込み動作時において被包装物Tの底部を支える。
<フィルム前後折込機構の構成>
フィルム前後折込機構は、図1および図2に示すように、主として、後折込板67と、前折込棒68と、プッシャー69とから構成されている。
後折込板67は、図示しないモータおよびタイミングベルトによって水平移動が可能であり、左右折込板64,65に少し遅れてトレーの下側に入り込んでくる。
前折込棒68は、被包装物Tを取り出し台99に向けて押し出すプッシャー69による被包装物Tの正面側への移動時に、フィルムFの正面側の周縁部が被包装物Tの下側に折り込まれるように配置されている。
プッシャー69は、図示しない駆動装置によって前後に移動するようになっている。左右折込板64,65や後折込板67によってフィルムFの左右端部および後端部が被包装物Tの下側に折り込まれた後に、プッシャー69が正面側へと移動して被包装物Tを取り出し台99へと押し出す。
<加熱機構の構成>
加熱機構80は、前折込棒68の前方に配置されており、主として、加熱ローラ81と、それらの加熱ローラ81の前後に配置されているフリーローラ82とから構成されている。加熱ローラ81は、筒状に形成されており、その内部に円柱状の電気式ヒータが挿入されている。このヒータは、いわゆるカートリッジヒータであり、加熱ローラ81と接触していない。ヒータの一端には電極が設けられており、この電極から通電を行うことによってヒータ内の発熱コイルが発熱する。
<制御部の構成>
制御部90は、図3に示すように構成されており、各機構20,30,40,50,60,70,80等の各動作を制御する。制御部90は、CPU90a、ROM90b、RAM90c、記憶部90d(記憶手段)などを有している。
記憶部90dは、ハードディスク等の記憶装置により実現される。この記憶部90dには、各種の制御用のプログラムと、包装等の処理の対象となる商品についての情報を格納するデータベースである商品マスタ91と、トレーについてのデータベースであるトレーマスタ92とが、主に記憶されている(図3参照)。
図4に示すように、商品マスタ91には、商品の呼出No.に対応させて商品名、単価、トレーNo.などのデータが記憶されている。
また、図5に示すように、トレーマスタ92には、トレーNo.に対応させて、トレーの幅寸法、奥行寸法、高さ寸法、トレーの重量、フィルムの左右プリストレッチ量、フィルムの前後プリストレッチ量、戻し動作における左右クランプの移動量(左右クランプ戻し量)及び前後クランプの移動量(前後クランプ戻し量)などのデータが記憶されている。
本実施形態の包装機においては、被包装物である被包装物Tの性質に応じた保持手段の移動量が、左右クランプ戻し量及び前後クランプ戻し量としてトレーマスタ92に記憶されている。
<表示操作部>
表示操作部93は、タッチパネルからなる表示パネル94や、操作キー95などを有している。オペレータが所定の操作を行うことにより、商品マスタ91やトレーマスタ92に対して各種のデータを登録することが可能である。
また、呼出No.を入力することによって、商品マスタ91からその呼出No.に対応する商品のデータが呼し出され、表示パネル94上に表示されるようになっている。
<包装機の動作概略>
次に、上記のような構成を持つ包装機の動作を、図6〜図14を参照して説明する。
本装置では、まず、オペレータは、包装を行う商品の呼出No.を表示操作部93から入力する。すると、CPU90aは、入力された呼出No.に基づいて、商品マスタ91に記憶されたデータを検索する。そして、該当する商品があると、その商品に関するデータを商品マスタ91から呼び出す。
このとき、その呼出No.に対応させて記憶されたトレーNo.に基づいて、その商品に使用するトレーに関するデータ(フィルムの左右プリストレッチ量、フィルムの前後プリストレッチ量、左右クランプ戻し量、前後クランプ戻し量、トレー重量などのデータ)がトレーマスタ92から呼び出される。
次に、オペレータが、被包装物Tを、計量搬入機構20の計量載置台121に載せる(図6参照)。CPU90aは、計量値が安定して計量が完了するのを確認すると、計量搬入機構20の搬入部160のモータに指令を送り、搬入支持台161を矩形旋回させて被包装物Tを計量載置台121からリフト機構30の支持部材33の上方空間まで搬入させる(図7および図8参照)。
図8に示すように支持部材33の上方空間まで被包装物Tが移動してくると、リフト機構30を上昇させることによって、リフト機構30が搬入支持台161から被包装物Tを受け取る(図11(a)参照)。
一方、図11(a)に示すように、フィルム搬送機構40によってリフト機構30の上方にフィルムFが搬送されてくると、左右クランプ51,52が上昇して左右押込部材71,72との間でフィルムFの左右部分を保持する。このときには、フィルムFの前後部分についても、前後クランプ53,54によって保持されている。
次に、左右押込部材71,72およびそれらに追随する左右クランプ51,52が外側に開き、フィルムFが左右方向にプリストレッチされる(図11(b)参照)。このときには、フィルムFが前後方向にもプリストレッチされる。ここで、左右方向及び前後方向のプリストレッチは、トレーごとに予めトレーマスタに記憶され、商品の包装を開始する際に呼び出された各プリストレッチ量に基づいて行われる。このように、前後方向及び左右方向にフィルムをプリストレッチさせることによって、フィルムの皺をなくすことができるとともに、フィルムの使用量を抑えることができる。しかも、トレーごとに予め記憶された量に基づいてプリストレッチを行うので、被包装物のサイズや性質に応じた適切な量だけプリストレッチを行うことができる。
次に、リフト機構30がフィルムFに向けてさらに上昇を続けると、被包装物TがフィルムFに接触する。
このとき、被包装物Tがフィルムに接触するタイミングに同期させて左右クランプ及び前後クランプを移動させる。好ましくは、被包装物Tがフィルムに接触した直後に、フィルムFの左右端部を保持する一対の左右クランプを互いに近づく方向(内側)に移動させると共に、フィルムFの前後端部を保持する一対の前後クランプを互いに近づく方向に移動させる(図11(c)参照)。こうすることで、被包装物TをフィルムFに突き上げる際に被包装物にかかるフィルムの張力が過大となるのを抑えることができ、フィルムの張力によって商品が傷ついたり、トレーが損傷したり、フィルムが破れたりするのを防ぐことができる。
ここで、本実施形態における包装機においては、被包装物の性質に応じて左右クランプ及び前後クランプの移動量を制御する。具体的には、トレーの性質に応じて予め記憶部90dに記憶された左右クランプ戻し量及び前後クランプ戻し量を呼び出し、これらの戻し量に基づいてフィルムFを保持した左右クランプ及び前後クランプをそれぞれ移動させる。こうすることで、被包装物をフィルムFに突き上げる際に被包装物にかかるフィルムの張力が過大となるのを被包装物の性質に応じてより適切に抑えることができ、フィルムの張力によって商品が傷ついたり、トレーが損傷したり、フィルムが破れたりするのを防ぐことができる。
リフト機構30がさらに被包装物Tを上昇させると、被包装物TによってフィルムFが突き上げられた状態となる(図9参照)。このときには、被包装物Tは、フィルムFによって上方および側方が覆われた状態となる。
この状態において、まず、左右折込板64,65が先行して内側に入ってくるとともに、少し遅れて左右押込部材71,72および後折込板67も内側に入ってくる(図12参照)。左右折込板64,65は、被包装物Tの底部を支持できる位置まで内側に入ったところで、その移動を停止する(図11(d)参照)。一方、左右押込部材71,72およびそれらに追随する左右クランプ51,52は、左右折込板64,65の移動によりフィルムFに過剰な張力が作用しないように左右折込板64,65に続いて内側に移動するとともに、適当な位置で左右クランプ51,52を下降させてフィルムFの左右部分の保持を解除する(図11(d)参照)。
フィルムFの左右部分の保持を解除した後も左右押込部材71,72は内側への移動を続けてフィルムFを被包装物Tの底部側に押し込み、最終的に左右折込板64,65よりも内側に入ったところまで移動して止まる(図11(e)参照)。
そして、左右折込板64,65や後折込板67によってフィルムFの左右端部および後端部が被包装物Tの下側に折り込まれると、プッシャー69が正面側へと移動して被包装物Tを取り出し台99へと押し出す(図13および図14参照)。このとき、フィルムFの前端部が前折込棒68により被包装物Tの下側に折り込まれる。そして、取り出し台99に搬出されたときには、被包装物Tがオーバーラッピングされ底面においてフィルムFの端部が折り重なった状態となる。
また、プッシャー69が被包装物Tを押しているときには、計量搬入機構20の搬入部160の搬入支持台161が最初の位置に戻っており、リフト機構30が支持ベース31や支持部材33を下降させて次の包装に備える。したがって、図13に示すように、オペレータは、包装中の被包装物Tの次に包装をさせる被包装物Tを計量搬入機構20の計量載置台121に置いて計量動作を始めさせることができる。
図14に示すように取り出し台99に押し出された被包装物Tは、オペレータの手によって、その底面(フィルムFの端部が折り重なっている部分)がヒータローラ81に押し付けられる。これにより、被包装物Tの底面において重なっているフィルムFが互いにヒートシールされ、包装が完了する。
なお、ラベル貼付を含む処理を選択している場合には、計量値に基づいて算出される商品の値段や重量などがラベルプリンター11によりラベルに印字される。そのラベルが、ラベル発行機12により、あるいはオペレータの手により、包装済みの被包装物T(フィルムFの上)に貼付される。
<本実施形態の包装機の特徴>
(1)
この包装機では、リフト機構30により被包装物Tがフィルムに突き上げられるのに先立って、左右押込部材71,72およびそれらに追随する左右クランプ51,52が外側に開き、フィルムFが左右方向にプリストレッチされる(図11(b)参照)。このときには、フィルムFが前後方向にもプリストレッチされる。
これにより、フィルムの皺をなくして被包装物Tを綺麗に包装することができ、かつ、フィルムの使用量を抑えることができる。しかも、左右方向及び前後方向のプリストレッチは、トレーごとに予めトレーマスタに記憶された量に基づいて行うので、被包装物のサイズや性質に応じた適切な量だけプリストレッチを行わせることができる。
(2)
この包装機では、包装部に繰り出されたフィルムを保持する保持手段としての左右クランプ51,52及び前後クランプ53,54を、リフト機構30によりフィルムに突き上げられる被包装物がフィルムに接触するタイミングに同期させて移動させる。具体的には、被包装物がフィルムに接触した直後に、その移動量に基づいて一対の左右クランプ51,52を互いに近づく方向(内側)に移動させると共に、一対の前後クランプ53,54を互いに近づく方向に移動させる。
これにより、包装部に繰り出され緊張保持されたフィルムの下方から被包装物を突き上げる際に、被包装物にかかるフィルムの張力が過大となるのを抑えることができ、フィルムの張力によって商品が傷ついたり、トレーが損傷したり、フィルムが破れたりするのを防ぐことができる。
さらに、ここでは、フィルムの張力が過大となるのを抑えるために、従来からこの種のストレッチ包装機において採用されている前後クランプ53,54や、包装の仕上がり状態を良好にするために採用される左右クランプを用いている。このため、フィルムを所定量伸張させるための専用の押上枠等を設ける必要がない。したがって、コストアップ、装置の大型化及び構造の複雑化を抑えながら、フィルムの張力の調整を実現することができる。
ここで、左右クランプ53,54は、フィルムの張力を調整する作用のほか、包装の仕上がり状態を良好に兼ね備えるため、専用の押上枠を設ける場合に比べ、より有効に機能する。
(3)
この包装機では、包装部に繰り出されたフィルムを保持する保持手段としての左右フィルム51,52及び前後クランプ53,54の移動量を、被包装物の性質に応じて制御する。具体的には、被包装物の性質に応じて予め記憶部90dに記憶された左右クランプ戻し量及び前後クランプ戻し量を呼び出し、被包装物Tがフィルムに接触した直後に、これらの戻し量に基づいて一対の左右クランプ51,52を互いに近づく方向(内側)に移動させるとともに、一対の前後クランプ53,54を互いに近づく方向に移動させる。
これにより、青果物等の場合や軟弱トレーを使用する場合であっても、被包装物にかかるフィルムの張力を適切な状態にすることができる。したがって、フィルムの張力によって被包装物が損傷したりするのを防ぐことができ、見栄えよくストレッチフィルム包装を行うことができる。
ここで、軟弱でない比較的硬質なトレーであっても、トレーの寸法等によっては変形しやすいものもあり、さらに、例えば、硬質でかつ寸法の大きなトレーを使用する場合には、フィルムに過大な負担がかかってフィルムが破れやすくなるが、この種のトレーを使用する場合であっても、そのトレーの性質に応じて保持手段の移動量を制御するので、フィルムの張力を適切な状態にすることができる。したがって、いかなる種類の被包装物を包装する場合であっても、フィルムの張力によって被包装物が損傷したり、フィルムが破れたりするのを防ぐことができ、見栄えよくストレッチ包装を行うことができる。
(4)
この包装機では、リフト機構30によりフィルムに突き上げられる被包装物Tがフィルムに接触するタイミングに同期させて、そのトレーの性質に応じて左右クランプ及び前後クランプの移動量を制御するが、移動させるタイミングは、トレーの種類にかかわらず一定としている。
すなわち、左右クランプ及び前後クランプを移動させるタイミングは、トレーの幅寸法、奥行寸法、トレーの硬軟にかかわらず、フィルムに接触するタイミングに合わせているので、装置各部のタイミング制御が簡略化される。
(5)
この包装機では、左右折込板64,65が左右押込部材71,72および後折込板67よりも先行して内側に入ってくるとともに、被包装物Tの底部を支持できる位置まで内側に入ったところで、その移動を停止する。すなわち、左右折込板64,65は、後折込板71,前折込棒68およびプッシャー69によるフィルム折り込み動作時において被包装物Tの底部を支えている。これにより、フィルム折り込み動作時における初期の段階において、被包装物Tの底部を支える役割がリフト機構から左右折込板64,65にバトンタッチされるから、フィルム折み込み動作の完了を待つことなくリフト機構を下降させることが可能である。
(6)
この包装機では、左右折込板64,65よりも下側に後折込板67が配置されているが、さらに後折込板67よりも下側に左右押込部材71,72が設けられている。そして、左右押込部材71,72が、フィルムの折り込み動作時において、フィルムが被包装物Tよりも外側に広がるのを抑えるように、フィルムを被包装物Tよりも内側に押し込むから、上記のような左右折込板64,65と後折込板67との配置関係にかかわらず、きれいに包装を行うことができる。
(7)
この包装機では、左右押込部材71,72が、左クランプ51および右クランプ52との間でフィルムFを挟み込むことによってフィルムFを保持することができる。そして、左クランプ51および右クランプ52が左右押込部材71,72に下から押し当たっている状態において左右押込部材71,72が左右に動くと、その動きに左クランプ51および右クランプ52が追随する。したがって、左右押込部材71,72を左右に移動させる左右押込部材移動機構が、左クランプ51および右クランプ52を左右に移動させる役割も果たすこととなり、別個の移動機構を設ける必要がなく、コストを抑えることができる。
(8)
この包装機では、左右押込部材71,72およびそれらに追随する左右のクランプ51,52は、左右の折込板64,65に続いて内側に移動するとともに、適当な位置で左右クランプ51,52を下降させてフィルムFの左右部分の保持を解除する(図11(d)参照)。このように、最初のうちは左右折込板64,65の内側への移動に合わせて左右押込部材71,72及び左右クランプ51,52を同じく内側へ移動させるとともに、最終的には左右のクランプ51,52を下降させてフィルムの左右部分の保持を解除するから、フィルムに適度な張力を与えつつ、左右の折込板64,65の移動によりフィルムFに過剰な張力が作用するのを抑えることができる。
(9)
なお、上記実施形態において、トレーマスタ92に記憶されたクランプ戻し量に基づいてクランプの移動を行うことには、記憶された戻し量をそのままクランプの移動量として用いることのほか、記憶された戻し量に対して他の条件(例えば、商品の盛り高さなど)を加味した量を移動量として用いることも含まれる。
<他の実施形態>
(A)
上記実施形態において、被包装物の性質に応じてクランプの移動量を制御することとしたが、被包装物の性質及び被包装物の寸法(幅、奥行、高さ)に応じてクランプ51,52,53,54の移動量を制御するようにすることも可能である。
ここで、被包装物の性質(「軟弱」等)が同じであっても、被包装物の寸法によって、被包装物に対して適切なフィルムの張力が変わり得る。そこで、被包装物の性質のみならず、被包装物の寸法も考慮に入れて移動量を制御することによって、フィルムの張力をよりきめ細かに調整することが可能となる。
例えば、トレー寸法が小さなものについては移動量を大きくしてフィルムに弛みが生じるのを抑えたり、トレー寸法が大きなものについては移動量を小さくしてトレーが損傷したりフィルムが破れたりするのを抑えることができる。
このように、フィルムの張力を適切な状態にすることができるので、フィルムの張力によってトレーが損傷したり、フィルムが破れたりするのを防ぐことができ、見栄えよくストレッチフィルム包装を行うことができる。
(B)
上記実施形態においては、トレーマスタ92のトレーNo.に対応させてクランプ戻し量を記憶させておくことによって、トレーの性質に応じて移動量を制御するようにしていたが、被包装物の性質を指定可能な指定キー(指定手段)を表示操作部93に設け、オペレータがこの指定キーを操作することによってトレーの性質を指定するようにしてもよい。この場合には、クランプの基準戻し量を記憶させておくとともに、被包装物の性質に応じた値を基準戻し量に加えることによって、被包装物の性質に応じた移動量を求めるようにしてもよいし、また、例えば、ハードトレーの場合のクランプ戻し量を基準戻し量として記憶させておき、ソフトトレーの場合には、その性質に応じた値を基準戻し量に加えて移動量を求めるようにしてもよい。
(C)
上記実施形態においては、左右クランプ及び前後クランプの両方について、フィルムのプリストレッチや戻し動作を行っているが、左右クランプ又は前後クランプのうちの一方についてのみ行わせてもよい。また、必ずしもフィルムのプリストレッチを行う必要はない。
(D)
上記実施形態においては、フィルムのプリストレッチ及び戻し動作を行う場合において、一対のクランプの各々を動作させているが、一方のクランプを停止させたまま、他方のクランプのみを動作させてもよい。すなわち、一対のクランプの間隔が広がればフィルムがプリストレッチされるし、一対のクランプの間隔が狭まればフィルムの張力が緩和される。
(E)
上記実施形態においては、クランプ戻し量をトレーの種類ごとに記憶させているが、これに限らず、商品の種類ごとに記憶させてもよい。例えば、青果物を包装する場合にはトレーを使用しないことがある。このような、いわゆるノントレー商品は、傷つきやすいものが多く、ソフトトレーの場合と同様に、被包装物に対してフィルムによる張力が過大となるのは好ましくない。そこで、商品の種類ごとにクランプ戻し量を設定すれば、ノントレー商品の場合でも、その性質に応じて適切なフィルムの張力にすることができる。なお、この場合のクランプ戻し量は、商品の呼出No.に対応させて商品マスタに記憶させることもできるし、ノントレーの場合であっても便宜上トレーマスタを用いることによって、クランプ戻し量をトレーマスタに記憶させることもできる。
(F)
上記実施形態においては、リフト機構によりフィルムに突き上げられる被包装物がフィルムに接触するタイミングに同期させて保持手段(クランプ)を移動させたが、さらに、折り込み機構がフィルムの周縁部を被包装物の下側に折り込む際に保持手段(クランプ)を移動させることも可能である。こうすることによって、フィルムの折り込みの際に、被包装物にかかるフィルムの張力が過大となるのを抑えることができる。ここで、この折り込みの際のクランプの移動量を被包装物の性質に応じて制御することも可能である。
本発明に係るストレッチ包装機では、被包装物の性質に応じた移動量に基づき保持手段を移動させるので、青果物等の場合、軟弱トレーを使用する場合、あるいは硬質トレーを使用する場合のいずれであっても、被包装物にかかるフィルムの張力を適切な状態にすることができ、フィルムの張力によって被包装物が損傷したりするのを防ぐことができ、見栄えよくストレッチフィルム包装を行うことが求められるストレッチ包装機として有用である。
ストレッチ包装機の概略側面図である。 図1のII-II矢視図である。 ストレッチ包装機の制御ブロック図である。 記憶部の商品マスタに記憶されたデータの一例を示す図である。 記憶部のトレーマスタに記憶されたデータの一例を示す図である。 ストレッチ包装機の包装動作を示す概略側面図である。 ストレッチ包装機の包装動作を示す概略側面図である。 ストレッチ包装機の包装動作を示す概略側面図である。 ストレッチ包装機の包装動作を示す概略側面図である。 ストレッチ包装機の包装動作を示す概略正面図である。 左右折り込み動作を示す図である。 ストレッチ包装機の包装動作を示す概略側面図である。 ストレッチ包装機の包装動作を示す概略側面図である。 ストレッチ包装機の包装動作を示す概略側面図である。
符号の説明
20 計量搬入機構
30 リフト機構
40 フィルム搬送機構
50 フィルム保持機構
51,52 左右クランプ
60 折り込み機構
64,65 左右折込板
67 後折込板
68 前折込棒
69 プッシャー
70 フィルム押し込み機構
71,72 左右押込部材
F ストレッチフィルム(フィルム)
T 被包装物

Claims (6)

  1. 包装部に繰り出されたフィルムの下方から被包装物を突き上げて包装するストレッチ包装機であって、
    前記包装部に繰り出されたフィルムを保持する保持手段と、
    前記被包装物をフィルムに突き上げるリフト機構と、
    前記リフト機構によりフィルムに突き上げられる前記被包装物がフィルムに接触するタイミングに同期させて前記保持手段を移動させる制御手段とを備え、
    前記制御手段は、さらに前記被包装物の性質に応じて前記保持手段の移動量を制御する、
    ストレッチ包装機。
  2. 前記被包装物の性質に応じて前記移動量を記憶する記憶手段をさらに備え、
    前記制御手段は、前記記憶手段に記憶された被包装物の性質に応じて前記保持手段の移動量を制御する、
    請求項1に記載のストレッチ包装機。
  3. 前記被包装物の性質を指定する指定手段をさらに備え、
    前記制御手段は、前記指定手段により指定された被包装物の性質に応じて前記保持手段の移動量を制御する、
    請求項1又は2に記載のストレッチ包装機。
  4. 前記保持手段は、前記包装部の前後に配置された一対の前後フィルムクランプであり、
    前記制御手段は、前記前後フィルムクランプのうち少なくとも一方を、他方に近づく方向に移動させる、
    請求項1から3のいずれかに記載のストレッチ包装機。
  5. 前記保持手段は、前記包装部の左右に配置された一対の左右フィルムクランプであり、
    前記制御手段は、前記左右フィルムクランプのうち少なくとも一方を、他方に近づく方向に移動させる、
    請求項1から3のいずれかに記載のストレッチ包装機。
  6. 前記制御手段は、被包装物の性質及び被包装物の寸法に応じて前記保持手段の移動量を制御する、
    請求項1から5のいずれかに記載のストレッチ包装機。
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