JP2005095979A - 粉末成形装置および圧粉体の製造方法 - Google Patents

粉末成形装置および圧粉体の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 径方向における領域毎で材質が異なる多層構造とされた圧粉体を確実に成形することができる。
【解決手段】 下パンチ13が仕切り筒12の内側および外側に各別に配設され、仕切り筒12、下パンチ13および上パンチは、ダイ11に形成された貫通孔11aの軸線方向にダイ11に対して相対的に進退可能に支持され、仕切り筒12、およびその内側または外側のいずれか一方の下パンチ13bを前進位置に配置するとともに、他方の下パンチ13aを後退位置に配置して第1空間21を形成し、該空間21に第1粉末20aを充填した後に、前記一方の下パンチ13bを後退移動させ第2空間22を形成して、該空間22に第2粉末を充填し、その後、仕切り筒12を後退移動させた後に、または後退移動させながら、上パンチを前進移動し、前記粉末を圧縮する構成とされている。
【選択図】 図2

Description

この発明は、圧粉体を成形するための粉末成形装置および圧粉体の製造方法に関するものである。
従来から、例えば軸受、バルブシート、スプロケット、バルブガイドおよび歯車等を製造する方法として、金属粉末を圧縮して圧粉体を形成した後に、該圧粉体を焼結することが知られている(例えば下記特許文献1参照)。この種の焼結体は、同一材料により一体的に形成されるのが一般的である。
特公平8−6124号公報
しかしながら、前記従来では、前記焼結体がバルブシートの場合、高温、高荷重に耐え得る材料により形成する必要があり、スプロケット、歯車、あるいはタイミングベルトプーリの場合は、耐磨耗性に優れる材料で形成する必要があり、これらの材料は一般に高価であるので、前記各焼結体の全体をこれらの材料で形成するとコスト高になるという問題があった。
さらに、近年では、部品点数の削減によって装置の低コスト化を図りたいという要求が高まっており、このような要求に応えるための手段の一つとして、一つの前記焼結体における各部位毎で材質を異ならせ、これらの各部位毎でその機能を異ならせることが考えられる。
この発明は、このような事情を考慮してなされたもので、径方向における領域毎で材質が異なる多層構造とされた圧粉体を成形することができる粉末成形装置および圧粉体の製造方法を提供することを目的とする。
このような課題を解決して、前記目的を達成するために、本発明の粉末成形装置は、圧粉体を成形するための粉末成形装置であって、貫通孔が形成されたダイと、前記貫通孔内に該貫通孔と同軸的に配設された仕切り筒、筒状の下パンチ、およびコアロッドと、前記ダイの上方に前記貫通孔と同軸的に配設された上パンチとを備えるとともに、前記下パンチは前記仕切り筒の内側および外側に各別に配設され、前記仕切り筒、前記下パンチおよび前記上パンチは、前記貫通孔の軸線方向に前記ダイに対して相対的に進退可能に支持され、前記貫通孔の内周面が前記圧粉体の外周面を形成し、前記コアロッドの外周面が前記圧粉体の内周面を形成する構成とされ、前記仕切り筒、およびその内側または外側のいずれか一方の前記下パンチを前進位置に配置するとともに、他方の前記下パンチを後退位置に配置して第1空間を形成し、該空間に第1粉末を充填した後に、前記一方の下パンチを後退移動させ第2空間を形成して、該空間に第2粉末を充填し、その後、前記仕切り筒を後退移動させた後に、または前記仕切り筒を後退移動させながら、前記上パンチを前進移動し、前記第1、第2粉末を圧縮する構成とされたことを特徴とする。
この発明によれば、内周面側と外周面側とで材質が異なる2層構造の圧粉体を成形することができる。
従って、この圧粉体を焼結して焼結体としての軸受を形成した場合において、例えば、前記第1粉末を高強度の材料とし、前記第2粉末を耐磨耗性に優れ、かつ低摩擦抵抗の材料として、前記第1粉末により外周面側を形成し、前記第2粉末により内周面側を形成することが可能になる。すなわち、前記外周面を装置に嵌入させて、圧入により軸受を装置に組み込むことが可能になり、この組み込み工数の低減を図ることができる軸受を形成することが可能になる。
また、前記焼結体としてバルブシートを形成した場合には、前記第1、第2粉末のうちいずれか一方を高温、高荷重に耐え得る材料として、この材料により、バルブが当接する当接面を有する内周面側のみを形成することによって、このバルブシートのコストを低減することができる。さらに、前記焼結体としてスプロケット、歯車、あるいはプーリを形成した場合には、前記第1、第2粉末のいずれか一方を耐磨耗性に優れる材料として、この材料により外周面側のみを形成することによって、これらの焼結体のコストを低減することができる。
また、本発明の粉末成形装置は、請求項1記載の粉末成形装置において、前記仕切り筒は内径および外径を異ならせて複数同軸的に配設されるとともに、これらの内側および外側に各別に前記下パンチが配設され、全ての前記仕切り筒について、それぞれの前記第1、第2空間に、互いに材質の異なる粉末を充填し、その後、全ての前記仕切り筒を同時に後退移動させた後に、または後退移動させながら、前記上パンチを前進移動し、前記粉末を圧縮する構成とされたことを特徴とする。
この発明によれば、径方向における領域毎で材質が異なる3層以上の多層構造とされた圧粉体を成形することが可能になり、径方向の各部位毎で材質が異なる焼結体を形成することができる。
従って、例えば、前記仕切り筒を2つ配設して、内周面側を耐摩耗材により形成し、外周面側を高強度材により形成して、これらの間を気孔率の高い含油層とした3層構造の圧粉体を形成することができる。これにより、この圧粉体を焼結して焼結体とし、この焼結体を軸受とした場合において、この軸受の外周面側が高強度材とされているので、これを容易に装置に組み込むことが可能になり、また、内周面側が耐摩耗材とされるとともに、前記外周面側と前記内周面側との間に含油層が形成されているので、内周面に軸部材が支持される場合、この軸受に良好な潤滑性および耐磨耗性を具備させることが可能になる。つまり、径方向における領域毎で機能が異なる多機能を具備した焼結体を形成することが可能になる。
さらに、圧粉体を成形するに際し、安価材を有効活用することが可能になり、得られる焼結体のコストを低減させることができる。
また、全ての前記仕切り筒について、それぞれの前記第1、第2空間に、互いに材質の異なる粉末を充填し、その後、全ての前記仕切り筒を同時に後退移動させた後に、または後退移動させながら、前記上パンチを前進移動し、前記粉末を圧縮する構成とされているので、サイクルタイムが短縮され、前記圧粉体を高効率に形成することが可能になる。
さらに、本発明の粉末成形装置は、請求項1または2に記載の粉末成形装置において、前記仕切り筒の内周面および外周面の少なくとも一方に、その全周に亙って凹凸部が形成されていることを特徴とする。
この発明によれば、前記仕切り筒を後退移動させた際、各々の前記空間に充填された前記粉末のうち、前記仕切り筒と接触している側に位置する粉末同士を混在させることが可能になる。従って、この圧粉体を焼結することによって、径方向における領域毎で材質が異なる多層の焼結体を、それぞれの層をアンカー効果により強固に接合させて形成することができる。
本発明の圧粉体の製造方法は、圧粉体を成形するための圧粉体の製造方法であって、請求項1から3のいずれかに記載の粉末成形装置を用い、前記圧粉体を成形することを特徴とする。
本発明によれば、径方向における領域毎で材質が異なる多層構造とされた圧粉体を確実に成形することができる。
図1から図8は、本発明の第1実施形態に係る粉末成形装置10の要部拡大断面図を示すものであって、貫通孔11aが形成されたダイ11と、前記貫通孔11a内に該貫通孔11aと同軸的に配設された仕切り筒12、筒状の下パンチ13、およびコアロッド15と、前記ダイ11の上方に前記貫通孔11aと同軸的に配設された上パンチ16(図5)と、後述する第1、第2空間21、22に金属粉末を充填するシューボックス19とを備えている。
下パンチ13は、前記仕切り筒12の内側および外側に各別に配設され、本実施形態では、第1下パンチ13aと、この第1下パンチ13aより内径および外径が小さくされた第2下パンチ13bとを備え、第1下パンチ13aが仕切り筒12の外側に配設され、第2下パンチ13bが仕切り筒12の内側に配設されている。そして、仕切り筒12、下パンチ13および上パンチ16は、前記貫通孔11aの中心軸線方向にダイ11に対して図示しないカム機構を介して進退可能に支持され、前記貫通孔11aの内周面が、形成する圧粉体の外周面を形成し、コアロッド15の外周面が前記圧粉体の内周面を形成する構成とされている。
なお、第1下パンチ13aが進退移動する際、その内周面が仕切り筒12の外周面に摺接する一方、外周面が前記貫通孔11aの内周面に摺接するようになっている。また、第2下パンチ13bが進退移動する際、その内周面がコアロッド15の外周面に摺接する一方、外周面が仕切り筒12の内周面に摺接するようになっている。さらに、仕切り筒12が進退移動する際、その内周面が第2下パンチ13bの外周面に摺接する一方、外周面が第1下パンチ13aの内周面に摺接するようになっている。
以上の構成において、仕切り筒12および下パンチ13の先端面とコアロッド15およびダイ11の上面とが略面一となった状態から、第1下パンチ13aが後退位置に配置されたときに、仕切り筒12の外周面と前記貫通孔11aの内周面と第1下パンチ13aの先端面とに画成された第1空間21が形成されるようになっている。また、同様にして、第2下パンチ13bが後退位置に配置されたときに、仕切り筒12の内周面とコアロッド15の外周面と第2下パンチ13bの先端面とに画成された第2空間22が形成されるようになっている。
シューボックス19は、ダイ11の上面に摺接しながら、この表面に沿って前記貫通孔11aに対して進退可能に支持され、この貫通孔11aに到達したときに、前記空間21、22に粉末を充填するようになっている。本実施形態では、シューボックス19は、第1シューボックス19aと第2シューボックス19bとを備えており、これら19a、19bには互いに材質の異なる粉末が装填され、第1空間21には第1シューボックス19aにより第1粉末20aを充填し、第2空間22には第2シューボックス19bにより第2粉末20bを充填するようになっている。
ところで、本実施形態では、図7に示すように、仕切り筒12の外周面に、径方向外方へ凸とされた凸部12aが、前記軸線方向における全長に亙って延在し、周方向に所定の間隔をあけて複数形成され、つまり凹凸部が形成されている。
次に、以上のように構成された粉末成形装置10により、圧粉体を形成する方法について説明する。
まず、図1に示すように、仕切り筒12、およびその内側に配設された第2下パンチ13bを前進位置に配置するとともに、外側に配設された第1下パンチ13aを後退位置に配置して第1空間21を形成する。その後、第1シューボックス19aを前進移動させ、第1空間21の上方に到達したときに、このシューボックス19aにより第1空間21に第1粉末20aを充填する(図8に示すA)。
次に、図2に示すように、第2下パンチ13bを後退移動させ、第2空間22を形成した後に、図3に示すように、第2シューボックス19bを前進移動させ、第2空間22の上方に到達したときに、このシューボックス19bにより第2空間22に第2粉末20bを充填する(図8に示すB)。
その後、図4に示すように、仕切り筒12を後退移動させた後に(図8に示すC)、図5に示すように、上パンチ16を前進移動し、このパンチ16の下面と、第1、第2下パンチ13a、13bおよび仕切り筒12の上面とにより第1、第2粉末20a、20bを前記軸線方向に圧縮する。この際、上パンチ16をその前進端位置に到達させた状態で、第1、第2下パンチ13a、13b、および仕切り筒12をダイ11に対して漸次前進移動させ、第1、第2粉末20a、20bをさらに圧縮する(図8に示すD)。以上により、内周面側が第2粉末20bにより形成され、外周面側が第1粉末20aにより形成された圧粉体20を形成する。
そして、上パンチ16をダイ11に対して後退移動させるとともに、図6に示すように、第1、第2下パンチ13a、13bおよび仕切り筒12をダイ11に対して前進移動させることにより、第1、第2下パンチ13a、13bおよび仕切り筒12の先端面を、コアロッド15およびダイ11の上面と略面一にし、圧粉体20を前記空間21、22から取り出す(図8に示すE)。
以上説明したように、本実施形態による粉末成形装置10および圧粉体の製造方法によれば、内周面側と外周面側とで材質が異なる2層構造の圧粉体20を成形することができる。
従って、この圧粉体20を焼結して焼結体としての軸受を形成する場合において、例えば、第1粉末20aを高強度の材料として、軸受の外周面側を形成する一方、第2粉末20bを耐磨耗性に優れ、かつ低摩擦抵抗の材料として、軸受の内周面側を形成することが可能になる。すなわち、前記外周面を装置に嵌入させて、圧入により軸受を装置に組み込むことが可能になり、この組み込み工数の低減を図ることができる軸受を形成することが可能になる。
また、前記焼結体としてバルブシートを形成する場合には、第2粉末20bのみを高温、高荷重に耐え得る材料として、バルブが当接する当接面を有する内周面側を形成することによって、このバルブシートのコストを低減することができる。さらに、前記焼結体としてスプロケット、歯車、あるいはタイミングプーリを形成する場合には、第1粉末20aのみを耐磨耗性に優れる材料として、この材料により外周面側を形成することによって、これらの焼結体のコストを低減することができる。
特に、本実施形態では、仕切り筒12の外周面に、その全周に亙って径方向外方へ凸とされた凸部12aが所定の間隔をあけて複数形成されているので、図4に示すように、仕切り筒12を後退移動させた際、第1、第2粉末20a、20bのうち、仕切り筒12と接触している側に位置する粉末20a、20b同士を混在させることが可能になる。従って、得られる圧粉体20を焼結することによって、径方向における領域毎で材質が異なる多層構造とされた焼結体を、それぞれの層をアンカー効果により強固に接合させて形成することができる。
次に、本発明に係る粉末成形装置および圧粉体の製造方法の第2実施形態について図9から図11に従い説明するが、前記実施形態との相違点のみ説明する。
本実施形態の粉末成形装置30は、仕切り筒31が内径および外径を異ならせて複数同軸的に配設されるとともに、これらの内側および外側に各別に下パンチ32が配設されている。また、前記実施形態で説明したシューボックス19は、前記第1、第2シューボックス19a、19bに加えて、第3粉末が装填された図示しない第3シューボックスを備えている。
仕切り筒31は、第1仕切り筒31aと、第1仕切り筒31aより内径および外径が小径とされた第2仕切り筒31bとを備え、下パンチ32は、第1仕切り筒31aの外周面と前記貫通孔11aの内周面との間に配設された第1下パンチ32aと、第1仕切り筒31aの内周面と第2仕切り筒31bの外周面との間に配設された第2下パンチ32bと、第2仕切り筒31bの内周面とコアロッド15の外周面との間に配設された第3下パンチ32cとを備えている。ここで、第1仕切り筒31aおよび第2仕切り筒31bの外周面にはそれぞれ、前記実施形態と同様に、径方向外方へ凸とされた図示しない凸部が、前記軸線方向における全長に亙って延在し、周方向に所定の間隔をあけて複数形成されている。
そして、以上の下パンチ32および仕切り筒31は、前記貫通孔11aの中心軸線方向にダイ11に対して図示しないカム機構を介して進退可能に支持された構成となっている。
以上の構成により、第1仕切り筒31aを前進位置に配置するとともに、第1下パンチ32aを後退位置に配置することにより、第1仕切り筒31aの外側に第1空間20aが形成され、第1、第2仕切り筒31a、31bを前進位置に配置するとともに、第2下パンチ32bを後退位置に配置することにより、第1仕切り筒31aの内側および第2仕切り筒31bの外側に同一の第2空間22が形成され、第2仕切り筒31bを前進位置に配置するとともに、第3下パンチ32cを後退位置に配置することにより、第2仕切り筒31bの内側に第3空間23が形成されるようになっている。つまり、下パンチ32を後退位置に配置することにより、それぞれの仕切り筒31a、31bの外側および内側に各別に空間21〜23が形成されるようになっている。
次に、以上のように構成された粉末成形装置30により、圧粉体を形成する方法について説明する。
まず、図9に示すように、仕切り筒31および下パンチ32の先端面と、ダイ11およびコアロッド15の上面とを略面一にした状態で、第1下パンチ32aを後退移動させ、第1空間21を形成した後に、第1シューボックス19aにより第1空間21に第1粉末20aを充填し、その後、第2下パンチ32bを後退移動させ、第2空間22を形成した後に、第2シューボックス19bにより第2空間22に第2粉末20bを充填する。次に、図10に示すように、第3下パンチ32cを後退移動させ、第3空間23を形成した後に、第3シューボックスにより第3空間23に第3粉末20cを充填する。すなわち、全ての仕切り筒31a、31bについて、それぞれの外側および内側に形成された空間21〜23に互いに材質の異なる粉末20a、20bおよび20b、20cを充填する。その後、図11に示すように、全ての仕切り筒31a、31bを同時に後退移動させた後に、前記粉末20a、20b、20cを前記軸線方向に圧縮し、圧粉体33を形成する。この際、前記上パンチ16の下面により、全ての粉末20a、20b、20cを同時かつ一様に圧縮する。
以上説明したように、本実施形態の粉末成形装置30および圧粉体の製造方法によれば、径方向における領域毎で材質が異なる3層以上の多層構造とされた圧粉体33を成形することが可能になり、径方向の各部位毎で材質が異なる焼結体を形成することができる。
従って、例えば、内周面側を形成する第1粉末20aを耐摩耗材とし、外周面側を形成する第3粉末20cを高強度材として、これらの間を形成する第2粉末20bを含油層とした3層構造の圧粉体を形成することが可能になる。これにより、この圧粉体を焼結して焼結体とし、この焼結体を軸受とした場合において、この軸受の外周面側が高強度材とされているので、これを容易に装置に組み込むことが可能になり、また、内周面側が耐摩耗材とされ、前記外周面側と前記内周面側との間に含油層が形成されているので、内周面に軸部材が支持される場合、この軸受に良好な潤滑性および耐磨耗性を具備させることが可能になる。つまり、径方向における領域毎で機能が異なる多機能を具備した焼結体を形成することが可能になる。
さらに、圧粉体33を成形するに際し、安価材を有効活用することが可能になり、得られる焼結体のコストを低減させることができる。
また、それぞれの仕切り筒31a、31bの内側および外側に形成された空間21〜23に、互いに材質の異なる粉末20a、20bおよび20b、20cを充填し、その後、全ての仕切り筒31a、31bを同時に後退移動させた後に、上パンチ16を前進移動し、前記粉末20a、20b、20cを前記軸線方向に圧縮するので、サイクルタイムが短縮され、前記圧粉体を高効率に形成することが可能になる。さらに、本実施形態では、前記上パンチ16の下面により、全ての粉末20a、20b、20cを一様に圧縮するので、得られる圧粉体33および焼結体の軸方向両端面の平面度が低下することを抑制することが可能になり、前記圧粉体33等を高精度に形成することができる。
なお、本発明の技術的範囲は前記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。例えば、前記実施形態では、前記仕切り筒12、31の外周面に形成された凸部12aとして、図7に示すような、断面平面視矩形状の構成を示したが、この凸部に代えて、例えば波形状や、のこぎり歯状であってもよい。さらにまた、前記凸部を仕切り筒12、31の外周面に形成した構成を示したが、内周面に形成してもよく、内周面および外周面に形成してもよい。
また、前記実施形態では、前記空間21等に前記粉末20a等を充填し、その後、仕切り筒12、31を後退移動させた後に、前記粉末20a等を圧縮したが、仕切り筒12、31を後退移動させながら、前記粉末20a等を圧縮してもよい。この場合、サイクルタイムが短縮され、圧粉体20、33を高効率に形成することができる。
さらに、前記第2実施形態では、第1空間21に充填する第1粉末20aと第3空間23に充填する第3粉末20cとで材質を異ならせたが、これらが同一材質である場合にも適用可能である。つまり、内周面側を形成する材質と外周面側を形成する材質とを同一として、これらの間に位置する材質のみを異ならせる場合にも適用可能である。
また、例えばカムフォームやリンクのような、点対称でないもの、同軸でないものを形成する場合にも適用可能である。
さらに、仕切り筒12、31および下パンチ13、32は、平面視円形状のものに限られるものではなく、例えば矩形状であってもよい。
径方向における領域毎で材質が異なる多層構造とされた圧粉体を成形することができる。
本発明に係る第1実施形態として示した粉末成形装置の要部拡大断面図であって、圧粉体を製造する際の第1工程図である。 本発明に係る第1実施形態として示した粉末成形装置の要部拡大断面図であって、圧粉体を製造する際の第2工程図である。 本発明に係る第1実施形態として示した粉末成形装置の要部拡大断面図であって、圧粉体を製造する際の第3工程図である。 本発明に係る第1実施形態として示した粉末成形装置の要部拡大断面図であって、圧粉体を製造する際の第4工程図である。 本発明に係る第1実施形態として示した粉末成形装置の要部拡大断面図であって、圧粉体を製造する際の第5工程図である。 本発明に係る第1実施形態として示した粉末成形装置の要部拡大断面図であって、圧粉体を製造する際の第6工程図である。 図1に示す粉末成形装置の断面平面図である。 図1から図6の第1から第6工程を示すカム線図である。 本発明に係る第2実施形態として示した粉末成形装置の要部拡大断面図であって、圧粉体を製造する際の第1工程図である。 本発明に係る第2実施形態として示した粉末成形装置の要部拡大断面図であって、圧粉体を製造する際の第2工程図である。 本発明に係る第2実施形態として示した粉末成形装置の要部拡大断面図であって、圧粉体を製造する際の第3工程図である。
符号の説明
10、30 粉末成形装置
11 ダイ
11a 貫通孔
12、31 仕切り筒
12a 凸部(凹凸部)
13、32 下パンチ
15 コアロッド
16 上パンチ
20、33 圧粉体
20a、20b、20c 粉末

Claims (4)

  1. 圧粉体を成形するための粉末成形装置であって、
    貫通孔が形成されたダイと、前記貫通孔内に該貫通孔と同軸的に配設された仕切り筒、筒状の下パンチ、およびコアロッドと、前記ダイの上方に前記貫通孔と同軸的に配設された上パンチとを備えるとともに、前記下パンチは前記仕切り筒の内側および外側に各別に配設され、前記仕切り筒、前記下パンチおよび前記上パンチは、前記貫通孔の軸線方向に前記ダイに対して相対的に進退可能に支持され、前記貫通孔の内周面が前記圧粉体の外周面を形成し、前記コアロッドの外周面が前記圧粉体の内周面を形成する構成とされ、
    前記仕切り筒、およびその内側または外側のいずれか一方の前記下パンチを前進位置に配置するとともに、他方の前記下パンチを後退位置に配置して第1空間を形成し、該空間に第1粉末を充填した後に、前記一方の下パンチを後退移動させ第2空間を形成して、該空間に第2粉末を充填し、その後、前記仕切り筒を後退移動させた後に、または前記仕切り筒を後退移動させながら、前記上パンチを前進移動し、前記第1、第2粉末を圧縮する構成とされたことを特徴とする粉末成形装置。
  2. 請求項1記載の粉末成形装置において、
    前記仕切り筒は内径および外径を異ならせて複数同軸的に配設されるとともに、これらの内側および外側に各別に前記下パンチが配設され、
    全ての前記仕切り筒について、それぞれの前記第1、第2空間に、互いに材質の異なる粉末を充填し、その後、全ての前記仕切り筒を同時に後退移動させた後に、または後退移動させながら、前記上パンチを前進移動し、前記粉末を圧縮する構成とされたことを特徴とする粉末成形装置。
  3. 請求項1または2に記載の粉末成形装置において、
    前記仕切り筒の内周面および外周面の少なくとも一方に、その全周に亙って凹凸部が形成されていることを特徴とする粉末成形装置。
  4. 圧粉体を成形するための圧粉体の製造方法であって、
    請求項1から3のいずれかに記載の粉末成形装置を用い、前記圧粉体を成形することを特徴とする圧粉体の製造方法。

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