JP2005092555A - ワイヤレスセンサシステムおよびワイヤレスセンサ付軸受装置 - Google Patents

ワイヤレスセンサシステムおよびワイヤレスセンサ付軸受装置 Download PDF

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浩一 岡田
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Abstract

【課題】 ワイヤレスで動作電力の供給とセンサ信号の送信が可能でありながら、給電用電磁波とセンサ信号の混信の恐れがなく、またコンパクトで軽量な構成とできるワイヤレスセンサシステムを提供する。
【解決手段】 このワイヤレスセンサシステムは、ワイヤレスセンサユニット4と、センサ信号受信機5とを備える。ワイヤレスセンサユニット4は、検出対象を検出するセンサ部6と、このセンサ部6の出力するセンサ信号を電磁波で送信するセンサ信号送信部9と、上記センサ部6およびセンサ信号送信部9を駆動する動作電力を電磁波で受信する電力受信部8とを備える。センサ信号受信機5は、センサ信号受信部13と給電電力送信部12とを備える。センサ信号送信部9とセンサ信号受信部13との間で送受するセンサ信号の電磁波の周波数f2は、1MHz〜数百MHzのMHz単位の周波数帯とする。給電電力送信部12と電力受信部8との間で送受する給電用の電磁波の周波数f1は、数GHz等のGHz単位以上の周波数帯である
【選択図】 図1

Description

この発明は、各種の検出信号、例えば機械設備の軸受の回転数や温度、あるいは自動車における車輪回転数やタイヤ空気圧などの検出信号を無線で受信するようにしたワイヤレスセンサシステム、ワイヤレスセンサ付軸受装置、およびワイヤレスセンサ付車輪用軸受装置に関する。
自動車や、各種産業機械等において、種々のセンサを設けることで、各部の温度、振動等の各種の検出対象を検出し、機器の制御や状態管理等に用いられている。このようなセンサの出力は、一般的には有線で検出信号を送信するが、適切な配線場所が得難い場合がある。そのような場合に、検出信号を電磁波で送信するようにしたワイヤレスセンサシステムが用いられている。送信機は、小型電池を備えたものとされている。
例えば、自動車においては、そのタイヤ空気圧の減少を検出し、パンクの早期検出やタイヤバーストの予知を行うことにより安全性向上を図るために、タイヤ空気圧センサの装着が義務付けられようとしている。一般に、この種の空気圧センサは、その検出信号を電磁波によりワイヤレスで車体に伝送するものがほとんどであり、送信機と小型電池とを一体とした構造とすることで動作電力を確保している。
また、一方で、回転センサにより車輪回転数を検出して車両の制動制御を行うABS(Anti-lock Brake System)では、センサ電線の破損による事故の防止や、組立コストの低減を図るために、回転センサとしてその検出信号を電磁波などとして送信するワイヤレス式のもの(例えば特許文献1)が提案されている。この種の回転センサの代表例では、多極の回転発電機を利用して、自己発電によるセンサ用電力および送信機用電力の供給と回転数検出を同時に行うことで、車体から回転数センサへ電力供給を行うことなく、コンパクトに構成されている(例えば特許文献2)。
特開2002−151090 特開2002−55113
上記の電池を電源としたワイヤレスセンサシステムでは、電池に寿命があり、消耗に応じて電池交換の必要があって、電池の寿命管理が煩わしい。電池の処分に伴う環境の問題もある。車輪用軸受装置やタイヤ空気圧の検出に適用する場合は、センサ重量増加によるホイールのアンバランス発生などの問題点も生じる。
上記の自己発電を行う回転センサでは、車輪が回転して初めて発電が行われるため、ABSの動作領域である約10Km/h以上では安定に動作するものの、停止に近い超低速では検出が不安定になる場合がある。また、回転検出以外の検出対象、例えば温度検出等の場合には単独で適用することができない。
このように、ワイヤレスセンサシステムでは、その電源の確保が課題となっている。特に、センサが複数設けられる場合、その各センサやセンサ信号送信部の電源確保が、より一層難しくなっている。
そこで、ワイヤレスセンサユニットに対して給電をワイヤレスで行うことを考えたが、ワイヤレスセンサユニットのセンサ信号送信部から送信するセンサ信号と、給電用の電磁波との混信の恐れがある。また、ワイヤレス給電を行う場合、センサ信号の送受に比べて大きな電力の取り出しが必要であり、効率の良い給電が必要となる。アンテナを大型化すれば、ワイヤレス給電の効率の向上が図れるが、アンテナによってワイヤレスセンサユニットの全体が大型化する。
この発明の目的は、ワイヤレスで動作電力の供給とセンサ信号の送信が可能でありながら、給電用電磁波とセンサ信号の混信の恐れがなく、またコンパクトで軽量な構成とできるワイヤレスセンサシステムを提供することである。
この発明の他の目的は、センサ部を有し、そのセンサ部に対してワイヤレスで動作電力の供給とセンサ信号の送信が可能でありながら、給電用電磁波とセンサ信号の混信の恐れがなく、またコンパクトで軽量な構成とできるワイヤレスセンサ付軸受装置、およびワイヤレスセンサ付車輪用軸受装置を提供することである。
この発明のワイヤレスセンサシステムは、検出対象を検出するセンサ部(6,6A〜6E)と、このセンサ部(6,6A〜6E)が出力するセンサ信号を電磁波で送信するセンサ信号送信部(9,9A,9B)と、上記センサ部(6,6A〜6E)およびセンサ信号送信部を駆動する動作電力を電磁波で受信する電力受信部(8,8A,8B)とをそれぞれ有する1つまたは複数のワイヤレスセンサユニット(4,4A,4B)と、上記センサ信号送信部(9,9A,9B)から送信されたセンサ信号を受信するセンサ信号受信部(13,13A)と、上記電力受信部(8,8A,8B)へ動作電力を送信する給電電力送信部(12)とを備えたワイヤレスセンサシステムにおいて、上記センサ信号送信部(9,9A,9B)とセンサ信号受信部(13,13A)との間で送受するセンサ信号の電磁波の周波数(f2,f3)がMHz単位の周波数帯であり、上記給電電力送信部(12)と電力受信手段(8,8A,8B)との間で送受する給電用の電磁波の周波数(f1)がGHz単位以上の周波数帯であることを特徴とする。ここで言うMHz単位の周波数帯は、1MHz以上で数百MHzまでの周波数帯である。また、給電用の電磁波は、1GHz以上であれば良く、例えば数GHz〜数十GHzの周波数帯であっても良い。センサ信号の電磁波は、例えば周波数変調により信号成分を乗せたものとする。
この構成によると、センサ部(6,6A〜6E)、およびセンサ信号送信部(9A,9B,9)は、動作電力がワイヤレスで供給されるので、センサ部(6,6A〜6E)等の動作電力として電池や発電機をセンサ部(6,6A〜6E)等に付加する必要がなく、コンパクトで軽量に構成でき、電池交換が不要なためメンテナンスも容易となる。自己発電を行うものと異なり、設置機器の動作状態にかかわらずに何時でも検出および送受信が可能である。
また、ワイヤレスでセンサ信号の送信および給電を行うが、センサ信号の電磁波をMHz単位の周波数帯とし、給電用の電磁波をGHz単位以上の周波数帯とし、両電磁波の周波数帯を大きく異ならせているため、センサ信号と給電用電磁波との混信の恐れがない。センサ信号は、MHz単位の周波数帯としているが、MHz単位の周波数帯であれば、電波法の規制を受けることなく周波数を高くすることができる。特に、322MHz以下の周波数では比較的強い電界強度にすることができるので、周波数変調において、周波数偏移を十分に得ることができると共に、信号伝送を確実なものにする事ができる。さらに、微弱電波を使用することで、センサ信号送信部の送信電力を小さくすることができるため、給電電力を小さくすることができる。
ワイヤレス給電用電磁波の周波数は、センサ信号に比べて高い周波数帯としているため、センサ信号用電磁波との混信防止だけでなく、指向性を高くすることができて、効率の良い給電を行うことができると共に、小型のアンテナ部品を使用することができて、ワイヤレスセンサユニット(4,4A,4B)の小型化を図ることができる。
この発明のワイヤレスセンサ付軸受装置は、検出対象を検出するセンサ部(6,6A〜6E)と、このセンサ部(6,6A〜6E)の出力するセンサ信号を電磁波で送信するセンサ信号送信部(9A,9B,9)と、上記センサ部(6,6A〜6E)およびセンサ信号送信部(9A,9B,9B)を駆動する動作電力を電磁波で受信する電力受信部(8,8A,8B)とを軸受(33,51,52)に設けたワイヤレスセンサ付軸受装置であって、上記センサ信号送信部(9,9A,9B)が送信するセンサ信号の電磁波がMHz単位の周波数帯であり、上記電力受信部(8,8A,8B)で受信する給電用の電磁波がGHz単位の周波数帯であることを特徴とする。
この構成によると、センサ部(6,6A〜6E)およびセンサ信号送信部(9A,9B,9)は、動作電力がワイヤレスで供給されるので、センサ部(6,6A〜6E)等の動作電力として電池や発電機をセンサ部(6,6A〜6E)等に付加する必要がない。そのため、コンパクトで軽量に構成でき、電池交換が不要なためメンテナンスも容易となる。自己発電を行うものと異なり、設置機器の動作状態にかかわらずに何時でも検出および送受信が可能である。また、センサ信号の電磁波をMHz単位の周波数帯とし、給電用の電磁波をGHz単位以上の周波数帯とし、両電磁波の周波数帯を大きく異ならせているため、センサ信号と給電用電磁波との混信の恐れがない。ワイヤレス給電は、センサ信号に比べて高い周波数帯としているため、小型のアンテナ部品を使用することができ、そのためワイヤレスセンサ付軸受装置のより一層の小型化が図れる。
この発明のワイヤレスセンサ付軸受装置は、上記軸受装置を車輪用軸受装置(33)としたものであっても良い。すなわち、上記転がり軸受が、複列の軌道面を有する外方部材(1)と、上記軌道面に対向する軌道面を有する内方部材(2)と、対向する両列の軌道面間に介在した複数の転動体(3)とを備え、車体に対して車輪を回転自在に支持するものであっても良い。
車輪用軸受装置(33)に適用した場合、センサ信号送信部(9A,9B,9)および電力受信部(8,8A,8B))に対して送受するセンサ信号受信部(13,13A)や給電電力送信部(12)をタイヤハウス等の車体側に設置することで、タイヤハウスと車輪用軸受装置(33)間のハーネスを無くすことができて、飛び石によるハーネスの断線による故障が回避でき、また軽量化が図れる。また、車輪用軸受装置(33)は、路面上に晒されて各種の面で厳しい環境化にあるため、センサ信号と給電用電磁波の周波数を大きく異ならせたことによる混信防止が効果的である。さらに、車輪用軸受装置(33)の場合、周辺にナックル等があってセンサ類の配置空間が制限されるため、給電用電磁波をGHz単位以上の周波数帯としてアンテナを小型化を可能としたことによるコンパクト化の効果が、より有効に発揮される。
この発明のワイヤレスセンサシステムは、検出対象を検出するセンサ部と、このセンサ部の出力するセンサ信号を電磁波で送信するセンサ信号送信部と、上記センサ部およびセンサ信号送信部を駆動する動作電力を電磁波で受信する電力受信部とをそれぞれ有する1つまたは複数のワイヤレスセンサユニットと、上記センサ信号送信部から送信されたセンサ信号を受信するセンサ信号受信部と、上記電力受信部へ動作電力を送信する給電電力送信部とを備えたワイヤレスセンサシステムにおいて、上記センサ信号送信部とセンサ信号受信部との間で送受するセンサ信号の電磁波がMHz単位の周波数帯であり、上記給電電力送信部と電力受信部との間で送受する給電用の電磁波がGHz単位以上の周波数帯であることを特徴とするものであるため、ワイヤレスで動作電力の供給とセンサ信号の送信が可能でありながら、給電用電磁波とセンサ信号の混信の恐れがなく、またコンパクトで軽量な構成とできる。
この発明のワイヤレスセンサ付軸受装置は、ワイヤレスで動作電力の供給とセンサ信号の送信が可能でありながら、給電用電磁波とセンサ信号の混信の恐れがなく、またコンパクトで軽量な構成とできる。
この発明の第1の実施形態を図1および図2と共に説明する。図1に示すように、このワイヤレスセンサシステムは、ワイヤレスセンサユニット4と、このワイヤレスセンサユニット4に対してワイヤレスで電力を供給しかつ各センサ信号を受信するセンサ信号受信機5とを備える。ワイヤレスセンサユニット4は、機械設備やその他種々の機器に設置される。
ワイヤレスセンサユニット4は、検出対象を検出するセンサ部6と、このセンサ部6が出力するセンサ信号を電磁波で送信するセンサ信号送信部9と、上記センサ部6およびセンサ信号送信部9を駆動する動作電力を電磁波で受信する電力受信部8とを備える。センサ信号送信部9および電力受信部8により、送受信ユニット7が構成される。センサ部6は、どのような検出対象の検出を行うものであっても良く、例えば回転、温度、振動、荷重、トルク、または軸受の予圧等を検出対象とするセンサが用いられる。
センサ信号受信機5は、ワイヤレスセンサユニット4のセンサ信号送信部9から送信されたセンサ信号を受信するセンサ信号受信部13と、電力受信部8へ動作電力を送信する給電電力送信部12とを備える。
センサ信号送信部9とセンサ信号受信部13との間のセンサ信号の送受は、周波数f2の電磁波で行われ、給電電力送信部12と電力受信部8との間の動作電力の送受は、センサ信号の周波数f2とは異なる周波数f1の電磁波で行われる。この場合に、上記センサ信号の電磁波の周波数f2は、MHz(メガヘルツ)単位の周波数帯、例えば1MHz以上で数百MHzまでの周波数帯とされる。給電用の電磁波の周波数f1は、GHz(ギガヘルツ)単位以上の周波数帯とされ、例えば数GHz〜数十GHzの周波数帯とされる。センサ信号の電磁波は、例えば周波数変調により信号成分を乗せたものとする。
図2は回路構成例を示す。ワイヤレスセンサユニット4における電力受信部8は、アンテナ22、LC回路23等からなる同調回路10と、ダイオード24、コンデンサ25等からなる検波整流回路11とで構成される。センサ信号送信部9は、アンテナ19、LC回路20、半導体スイッチング素子21などを有する。センサ信号送信部9は、FM変調回路(図示せず)を有するものであっても良い。
センサ信号受信機5の給電電力送信部12は、高周波発信部26および送信回路部27からなる。送信回路部27は、アンテナ28、LC回路29、半導体スイッチング素子30などからなる。センサ信号受信部13は、同調回路37と検波部38とを有する。同調回路37は、アンテナ39、LC回路40などからなる。センサ信号受信部13は、ワイヤレスセンサユニット4のセンサ信号送信部9がFM変調を行うものである場合、FM復調回路(図示せず)が設けられる。
この構成のワイヤレスセンサシステムによると、ワイヤレスセンサユニット4のセンサ部6およびセンサ信号送信部9は、動作電力がワイヤレスで供給されるので、センサ部6等の動作電力として電池や発電機をセンサ部6等に付加する必要がなく、コンパクトで軽量に構成でき、電池交換が不要なためメンテナンスも容易となる。自己発電を行うものと異なり、設置機器の動作状態にかかわらずに何時でも検出および送受信が可能である。
ワイヤレスでセンサ信号の送信および給電を行うが、センサ信号の電磁波の周波数f2をMHz単位の周波数帯とし、給電用の電磁波の周波数f1をGHz単位以上の周波数帯として両電磁波の周波数帯を大きく異ならせているため、センサ信号と給電用電磁波との混信の恐れがない。
センサ信号は、MHz単位の周波数帯としているが、MHz単位の周波数帯であれば、電波法の規制を受けることなく周波数を高くすることができる。例えば、センサ信号の送信に300MHz帯域の微弱電波を使用し、周波数変調して送信する。300MHz帯域の微弱電波で信号送信すると、電波法の規制を受けることが無く、周波数を高くすることができる。特に、322MHz以下の周波数では比較的強い電界強度にすることができるので、周波数変調において周波数偏移を十分に得ることができると共に、信号伝送を確実なものにする事ができる。さらに、微弱電波を使用することで、センサ信号送信部9の送信電力を小さくすることができるため、給電電力を小さくすることができる。ワイヤレス給電は、有線による給電に比べて効率が悪いため、給電電力が小さくできることは、省エネルギの効果が大きい。
ワイヤレス給電用電磁波の周波数f1は、センサ信号に比べて高い周波数帯としているため、センサ信号用電磁波との混信防止だけでなく、指向性を高くすることができて、効率の良い給電を行うことができる。また、小型のアンテナ部品を使用することができて、ワイヤレスセンサユニット4の小型化を図ることができる。ワイヤレス給電用電磁波の周波数f1は、例えば、2.4GHzのISM帯を使用しても良い。ISM帯は、産業科学医療用周波数帯であり、世の中に広く開放されて普及しているため、部品を安価に入手することができる。そのため、ワイヤレスセンサシステムの低価格化が可能になる。
図3,図4は、この発明の他の実施形態を示す。この実施形態は、複数のワイヤレスセンサユニット4A,4Bと、これら複数のワイヤレスセンサユニット4A,4Bに対してワイヤレスで電力を供給しかつ各センサ信号を受信するセンサ信号受信機5とを備えた例である。ワイヤレスセンサユニットの個数は特に制限がないが、同図は2個の場合を示している。ワイヤレスセンサユニット4A,4B、およびセンサ信号受信機5の構成は、特に説明する事項を除いて、図1,図2に示す実施形態のワイヤレスセンサユニット4およびセンサ信号受信機5と同じである。
各ワイヤレスセンサユニット4A,4Bは、それぞれセンサ部6A,6Bと、送受信ユニット7A,7Bとからなる。センサ部6A,6Bは、検出対象の検出を行う手段である。送受信ユニット7A,7Bは、それぞれ電力受信部8A,8Bと、センサ信号送信部9A,9Bとでなる。
図4に示すように、電力受信部8A,8Bは、所定の給電用周波数f1の電磁波から、同調回路10A,10Bと検波整流回路11A,11Bにより動作電力を得る手段である。得られた動作電力は、センサ部6A,6Bとセンサ信号送信部9A,9Bの駆動に用いられる。電力受信部8A,8Bは、アンテナ22、LC回路23等からなる同調回路10A,10Bと、ダイオード24、コンデンサ25等からなる検波整流回路11A,11Bとで構成される。
センサ信号送信部9A,9Bは、センサ部6A,6Bが検出した信号を給電用周波数f1とは異なる固有周波数f2,f3の電磁波のセンサ信号としてそれぞれ送信する手段である。センサ信号送信部9A,9Bは、アンテナ19、LC回路20、半導体スイッチング素子21などからなる。
給電用周波数f1とセンサ信号送信用周波数f2,f3とは互いに大きく異なる周波数帯であることが好ましく、上記実施形態と同じく、例えば給電用周波数f1は数GHz等のGHz単位の周波数帯とされ、センサ信号用の周波数f2,f3は、数百MHz等のMHz単位の周波数帯とされる。
センサ信号受信機5は、上記給電用周波数f1の電磁波を送信する給電電力送信部12と、上記複数のワイヤレスセンサユニット4A,4Bの送信する各固有周波数f2,f3のワイヤレスセンサ信号を受信可能なセンサ信号受信部13とを有する。給電電力送信部12は、高周波発信部26と送信部27とでなり、送信部27は、アンテナ28、LC回路29、半導体スイッチング素子30などからなる。センサ信号受信部13は、上記各ワイヤレスセンサユニット4A,4Bに対応する複数(図示の例では2つ)の受信回路13aからなる。各受信回路13aは各ワイヤレスセンサユニット4A,4Bの送信する固有周波数f2,f3にそれぞれ対応した単一周波数の受信回路であって、それぞれ同調回路37と検波部38とを有する。同調回路37は、アンテナ39、LC回路40などからなる。
センサ信号受信機5から送信される給電用電磁波の偏波面と、各ワイヤレスセンサユニット4A,4Bから送信されるセンサ信号用電磁波の偏波面とは互いに異ならせてある。周波数の違いに加えて、偏波面を互いに異ならせることで、給電用電磁波のセンサ信号用電磁波への影響がより確実に回避され、信号分離が向上する。また、各ワイヤレスセンサユニット4A,4Bから送信されるセンサ信号用電磁波の偏波面同士も互いに異ならせてある。これにより各ワイヤレスセンサユニット4A,4Bから送信されるセンサ信号用電磁波の混信回避,信号分離の向上が得られる。
この構成のワイヤレスセンサシステムの場合、複数のワイヤレスセンサユニット4A,4Bに対して共通のセンサ信号受信機5からワイヤレスの電力供給とワイヤレスセンサ信号の受信とを行うようにしたため、ワイヤレスセンサシステムの全体が簡素な構成となる。給電用周波数f1はGHz単位の周波数帯とし、またセンサ信号送信用周波数f2,f3はMHzとして大きく周波数を異ならせているので、混信の恐れがない。また、給電用周波数f1はGHz単位の周波数帯としているため、電力受信部8A,8Bのアンテナ22が小さくでき、ワイヤレスセンサユニット4A,4Bの全体のコンパクト化が得られる。
図5はこの発明の他の実施形態におけるセンサ信号受信機5Aの構成を示す。この実施形態は、図4に示した第1の実施形態において、センサ信号受信機5を同図の構成としたものである。ワイヤレスセンサユニットには図3,図4の実施形態と同じものが用いられる。この例では、センサ信号受信機5Aにおけるセンサ信号受信部13Aが、各ワイヤレスセンサユニット4A,4B(図4)の送信する固有周波数f2,f3にそれぞれ対応した単一周波数の複数の同調回路37A,37Bと、これら複数の同調回路37A,37Bの出力を時分割で切替えて検波する1つの切替え検波部41とで構成されている。切替え検波部41は、検波部42と、両同調回路37A,37Bを時分割で切替えて検波部42に接続する切替部43とでなる。その他の構成は第1の実施形態におけるセンサ信号受信機5と同じである。
この実施形態の場合、切替え検波部41の切替部43が同調回路37Aを検波部42に切替え接続したときに、その同調回路37Aが受信する回転数検出用のワイヤレスセンサユニット4Aからの周波数f2の信号を検波部42が検波する。切替え検波部41の切替部43が同調回路37Bを検波部42に切替え接続したときは、その同調回路37Bが受信するワイヤレスセンサユニット4Bからの周波数f3の信号を検波部42が検波する。
この実施形態の場合、複数(ここでは2つ)のワイヤレスセンサユニット4A,4Bから送信される固有周波数f2,f3の電磁波を、センサ信号受信機5Aでは1つの検波部42により区別して検波できるので、ワイヤレスセンサユニットの数が多い場合でもセンサ信号受信機5Aの構成を簡略化できる。
なお、図5の実施形態において、複数の同調回路37A,37Bを設ける代わりに、各ワイヤレスセンサユニット4A,4B(図4)の送信する固有周波数に対応して、同調周波数を可変し得る単一の同調回路を設けても良い。その場合、センサ信号受信部13Aは、この可変の同調回路の固有周波数を切替部により時分割で切替えて、検波部42で検波する回路とする。
つぎに、この実施形態のワイヤレスセンサシステムを自動車に適用した例を、図6,図7と共に説明する。この実施形態は、車輪31の回転数とタイヤ空気圧を検出するものである。図6に示すように、車輪31は、車輪用軸受装置33を介して車体34に回転自在に支持されている。車輪用軸受装置33は、車輪支持部材となる外方部材1と、回転部材となる内方部材2との間に複列の転動体3を介在させたものである。外方部材1は、車体34から下方に突出したサスペンションに、ナックル(図示せず)を介して支持されている。内方部材2は、一端の外周に車輪取付フランジ2aを有するハブ輪2Aと等速ジョイント15の外輪15aを組み合わせたものとされ、ハブ輪2Aの車輪取付フランジ2aに車輪31が取付けられている。車輪31の車輪用軸受装置33の内方部材2は、等速ジョイント15を介して車軸16に連結されている。
外方部材1と内方部材2間の環状空間の一端部には、車輪31の回転数を検出するためのワイヤレスセンサユニット4Aが設置されている。また、車輪31には、そのタイヤ空気圧を検出するためのワイヤレスセンサユニット4Bが設置されている。車体34の例えばタイヤハウス34aには、前記各ワイヤレスセンサユニット4A,4Bに対してワイヤレスで電力を供給し、かつ各ワイヤレスセンサユニット4A,4Bからのセンサ信号を受信するセンサ信号受信機5が設置されている。各ワイヤレスセンサユニット4A,4Bは、図4と共に前述した構成のものである。センサ信号受信機5は、図4と共に説明したもの、または図5と共に説明したものである。
回転数検出用のワイヤレスセンサユニット4Aのセンサ部6A、つまり回転センサとなるセンサ部6Aは、図6のように内方部材2に装着された磁気エンコーダ17と、この磁気エンコーダ17に対峙して外方部材1に装着される磁気センサ18とで構成される。磁気エンコーダ17は、円周方向に並べて磁極N,Sを設けた多極磁石からなる。磁石にはフェライト系、希土類系のゴム磁石、プラスチック磁石、焼結磁石を使用しても良い。磁気センサ18は、磁気抵抗型センサ、つまり磁気抵抗素子(「MR素子」とも呼ばれる)を用いたセンサからなり、車輪31の回転に伴う磁気エンコーダ17の磁極変化を検出してインクリメンタルなパルス信号をセンサ信号として出力する。磁気センサ18は、磁気抵抗型センサの他にホール効果型センサや、MIセンサ、フラックスゲート型磁界センサ等であっても良い。回転センサは、多極磁石と磁気センサとの組み合わせであると、小型で分解能等の精度の良い回転センサが構成できる。また、磁気抵抗型の磁気センサはセンサ素子の抵抗値を大きくすることで消費電電力を小さくできるので、配線に比べて給電効率の悪いワイヤレス給電に組み合わせるセンサとして好ましい。
タイヤ空気圧検出用のワイヤレスセンサユニット4Bは、例えば図7に示すようにタイヤホイール35の一部に装着される。タイヤ空気圧検出用のワイヤレスセンサユニット4Bにおけるセンサ部6B(図3)は、タイヤ36の空気圧を検出するセンサである。
図6にもとづき動作を説明する。車体34に設置されたセンサ信号受信機5の給電電力送信部12(図3)から送信される給電用電磁波は、回転数検出用のワイヤレスセンサユニット4Aおよびタイヤ空気圧検出用のワイヤレスセンサユニット4Bの各電力受信部8A,8Bで受信され検波整流されることで、各ワイヤレスセンサユニット4A,4Bに動作電力が得られる。
車輪用軸受装置33に設置された回転数検出用のワイヤレスセンサユニット4Aでは、そのセンサ部6Aによって車輪の回転数が検出される。すなわち、車輪31の回転に伴う内方部材2側の磁気エンコーダ17の磁極変化を、外方部材1側のホイール回転センサの磁気センサ18が検出し、インクリメンタルな検出信号を出力する。この検出信号は、センサ信号送信部9Aによって周波数f2の電磁波を搬送波としてワイヤレス送信される。この電磁波は、センサ信号受信機5のセンサ信号受信部13における2つの受信回路のうち、ワイヤレスセンサユニット4Aに対応する受信回路で受信・検波されて、車輪回転数に関するセンサ信号として出力される。
また、車輪31のタイヤホイール35に設置されたタイヤ空気圧検出用のワイヤレスセンサユニット4Bでは、そのセンサ部6Bによってタイヤ空気圧が検出される。その検出信号は、センサ信号送信部9Bによって周波数f3の電磁波を搬送波としてワイヤレス送信される。この電磁波は、センサ信号受信機5のセンサ信号受信部13における2つの受信回路のうち、ワイヤレスセンサユニット4Bに対応する受信回路で受信・検波されて、タイヤ空気圧に関するセンサ信号として出力される。
このように、このワイヤレスセンサシステムでは、車体34に設置されるセンサ信号受信機5から各ワイヤレスセンサユニット4A,4Bに対して電磁波として電力をワイヤレスで供給すると共に、各ワイヤレスセンサユニット4A,4Bから電磁波として送信されるセンサ信号を受信するようにしているので、電池をセンサの電源とする従来例のような電池切れ等の問題がない。また、検出されるタイヤ空気圧や車輪回転数などの検出結果をワイヤレス信号として確実に伝送でき、かつ各ワイヤレスセンサユニット4A,4Bにおけるセンサ部6A,6Bをコンパクトで安価に構成できる。電池交換が不要なためメンテナンスも容易となる。
磁気センサ18をセンサ部6Aとして持つ回転数検出用のワイヤレスセンサユニット4Aの場合、車輪31の回転により動作電力を発電する自己発電型のものでないので、停止に近い車輪回転時でも回転数検出を確実に行うことができ、低摩擦係数路での停止寸前のABS作動や発進時・超低速時のトラクション制御など、より高度な制御による走行安定性を実現できる。
また、タイヤ空気圧センサをセンサ部6Bとして持つワイヤレスセンサユニット4Bの場合、動作電力のための電池がないことから、重量低減によるホイールバランスを確保することができる。
なお、図6に示す車輪用軸受装置33は、第4世代型のものであるが、この発明は、各世代型の車輪用軸受装置に適用でき、例えば図8に示す第3世代型の車輪用軸受装置に適用することができる。同図の例では、内方部材2は、ハブ輪2Aとその一端の外周に嵌合した内輪2Bとでなり、ハブ輪2Aおよび内輪2Bに、各列の軌道面が形成される。両軌道面に対向する軌道面は、図6に示す例と同様に、外方部材1の内周に設けられる。ハブ輪2Aの内周には、等速ジョイント15の外輪15aに設けられた軸部が嵌合し、内方部材2と等速ジョント外輪15aとが結合される。
回転数検出用のワイヤレスセンサユニット4Aのセンサ部(回転センサ)6Aは、内方部材2に装着された磁気エンコーダ17と、この磁気エンコーダ17に対峙して外方部材1に装着される磁気センサ18とで構成される。磁気エンコーダ17は、内方部材2に装着されたシール構成部品となるスリンガに設けられている。同図の例におけるその他の構成は、図6,図7に示した実施形態と同様である。
なお、図6,図8等に示す車輪用軸受装置33において、複数のワイヤレスセンサユニット4A,4Bを、例えば図8に一点鎖線で示すように、車輪用軸受装置33の外方部材1に設けても良い。その場合に、一つのワイヤレスセンサユニット4Aは、例えば回転センサをセンサ部6Aとするものとし、他の一つのワイヤレスセンサユニット4Bは、温度センサまたは振動センサをセンサ部6Bとしても良い。
図9は、この発明のさらに他の実施形態を示す。この実施形態は、複数の転がり軸受 51,52を有する機械設備53において、上記複数の転がり軸受51,52の各々に、図3,図4に示す実施形態におけるワイヤレスセンサユニット4A,4Bを設置したものである。機械設備53は、例えばローラコンベヤまたはベルトコンベヤ等のコンベヤラインであって、搬送ローラまたはベルト駆動ローラ等の軸となる回転軸59が、上記転がり軸受51,52によって回転自在に支持されている。各転がり軸受51,52は、内輪54,外輪55の間に転動体56を介在させ、シール58を設けたものであり、深溝玉軸受等からなる。各転動体56は保持器57により保持されている。
一つの転がり軸受51に設置されたワイヤレスセンサユニット4Aは、回転検出用のものであり、センサ部6Aが、内軸54に装着された磁気エンコーダ17と、この磁気エンコーダ17に対峙して外輪55に装着された磁気センサ18とで構成される。他の転がり軸受52に設置されたワイヤレスセンサユニット4Bは、センサ部6Bが、軸受52における回転の他の検出対象、例えば温度または振動等を検出するセンサとされている。
センサ信号受信機5は、機械設備53において、両軸受51,52に設置された各ワイヤレスセンサユニット4A,4Bに対してセンサ信号の受信および動作電力の送信が可能な適宜の位置に設置される。この実施形態において、特に説明した事項を除き、図3,図4に示した実施形態と同じ構成である。
この構成の場合、機械設備53における複数の転がり軸受51,52においてワイヤレスセンサユニット4A,4Bにより検出したセンサ信号が、共通のセンサ信号受信機5によって受信でき、また両ワイヤレスセンサユニット4A,4Bに共通のセンサ信号受信機5から電力供給することができる。
同図の実施形態は、ワイヤレスセンサユニット4A,4Bが2個である場合につき説明したが、機械設備53における3個以上の転がり軸受にワイヤレスセンサユニットを設置し、共通のセンサ信号受信機5によりセンサ信号の受信、およびワイヤレス給電を行うようにしても良い。
図10は、この発明のさらに他の実施形態を示す。この実施形態に係るワイヤレスセンサシステムは、ワイヤレスセンサユニット4を一つし、このワイヤレスセンサユニット4に複数のセンサ部6C〜6Eを設けたものである。ワイヤレスセンサユニット4は、上記複数のセンサ部6C〜6Eと、センサ信号送信部9と、電力受信部8とを有する。センサ信号送信部9は、上記複数のセンサ部6C〜6Eのセンサ信号を送信するものとしてある。複数のセンサ部6C〜6Eの出力は、信号まとめ手段60により、センサ信号送信部9により送信可能なように処理される。信号まとめ手段60は、各センサ部6C〜6Eのセンサ信号が、受信側で区別して受信できるように信号を処理するものであれば良く、例えば、各センサ部6C〜6Eのセンサ信号を時分割してセンサ信号送信部9に送信させるものとされる。信号まとめ手段60は各センサ部6C〜6Eのセンサ信号を重畳するものであっても良い。電力受信部8は、受信した電力を、各センサ部6C〜6E、センサ信号送信部9、および信号まとめ手段60に給電する。センサ信号送信部9、電力受信部8、および信号まとめ手段60により、送受信ユニット7が構成される。なお、信号まとめ手段60は、センサ信号送信部9の一部として設けられたものであっても、またセンサ信号送信部9とは別に設けられたものであっても良い。
センサ信号受信機5は、ワイヤレスセンサユニット4のセンサ信号送信部7から送信されるセンサ信号を受信するセンサ信号受信部13と、ワイヤレスセンサユニット4の電力受信部8へ電力をワイヤレスで供給する給電電力送信部12とを有する。センサ信号受信部13は、ワイヤレスセンサユニット4のセンサ信号送信部9より送信される各センサ部6C〜6Eのセンサ信号を、信号まとめ手段60の処理形態に対応して、区別して受信可能なものとされる。センサ信号送信部9とセンサ信号受信部13との間、および給電電力送信部12と電力受信部8との間の信号または電力の送受は、ワイヤレスで行えるものであれば良く、例えば電磁波が用いられる。
各センサ部6C〜6Eは、同じ種類の検出対象(例えばいずれも温度)を検出するものであっても、それぞれ異なる検出対象を検出するもの、例えばそれぞれ回転、温度、振動を検出するものであっても良い。
なお、図3の例のように複数設けられるワイヤレスセンサユニット4A,4Bのうちの一つを、図10の例のように複数のセンサ部6C〜6Eが設けられたものとしても良い。その場合も、信号まとめ手段60を設けることが好ましい。
図11は、図10の実施形態におけるワイヤレスセンサシステムを適用した車輪用軸受装置の概念構成を示す。この例では、複数のセンサ部6C〜6Eは、それぞれ回転センサ、温度センサ、および振動センサとされている。ワイヤレスセンサユニット4の送信ユニット7、並びに温度センサおよび振動センサとなるセンサ部6D,6Eは、車輪用軸受装置の外方部材となる外方部材1にそれぞれ設置されている。回転センサとなるセンサ部6Cは、内方部材2と外方部材1との間の回転検出が可能なように、外方部材1に設置されている。センサ信号受信機5はタイヤハウス(同図には図示せず)内、または車体の何処かに設置されている。
この構成の場合、車輪用軸受装置33に一つのワイヤレスセンサユニット4を設置するだけで、車輪回転数、温度、および振動の検出が行える。しかも、ワイヤレスセンサユニット4にワイヤレス給電でき、このためタイヤハウスと車輪用軸受間のハーネスを無くすことができて、飛び石によるハーネスの断線による故障が回避でき、また軽量化が図れる。また、複数のセンサ部6C〜6Dを有することにより、軸受のインテリジェント化を図ることができ、自動車制御の高度化を図ることができる。さらに、温度等の軸受情報から、軸受の故障診断を行うことができる。
図12は、図11に示した車輪用軸受装置の具体的構造例を示す。同図の車輪用軸受装置33は第4世代型のものであり、内方部材2は、ハブ輪2Aと等速ジョイント15の外輪15Aとで構成され、これらハブ輪2Aおよび等速ジョイント外輪15Aに、内方部材2側の各列の軌道面が形成されている。
この車輪用軸受装置33の外方部材1に、一つのワイヤレスセンサユニット4が設置されている。ワイヤレスセンサユニット4におけるセンサ部6C〜6Eは、車輪用軸受装置33における外部から遮断された密閉空間内にあり、電力受信部8およびセンサ信号送信部9は、軸受の外部に設置されている。具体的には、ワイヤレスセンサユニット4は、回路ボックス81とセンサ設置部82とが一体化されて一体化ユニットを構成しており、回路ボックス81は外方部材1の外面に設置されている。センサ設置部82は、外方部材1に設けられた径方向の孔を通って軸受空間内に臨んでいる。回路ボックス81に上記の電力受信部8およびセンサ信号送信部9が設置され、センサ設置部82に、センサ部6C〜6Eが設けられている。センサ部6Cは回転センサを構成する磁気センサ18と、この磁気センサ18に対向する磁気エンコーダ17とでなり、そのうちの磁気センサ18がセンサ設置部82に設けられている。磁気エンコーダ17は、内方部材2の外周に設けられている。この車輪用軸受装置33は、外方部材1と内方部材2との間の軸受空間を密閉するシール83,84が両端に設けられている。センサ部6C〜6Eは、この密閉空間内に位置し、また両列の転動体3の列間に位置する。
このように、センサ部6C〜6Eが軸受における外部から遮断された密閉空間内にあると、外部の塵埃、異物、水等から守られるので、センサ部6C〜6Eの信頼性と耐久性が向上する。特に、車輪用軸受装置33の場合は、路面における異物や塩泥水を被り易い環境下にあるため、密閉空間内に設けられることによる信頼性,耐久性の向上効果がより効果的となる。電力受信部8およびセンサ信号送信部9は、軸受の外部にある方が、ワイヤレスによる送受の面で好ましい。
なお、図12は第4世代型の車輪用軸受装置33に適用した場合につき説明したが、第3世代型など、他の世代型の軸受装置において、上記と同様にセンサ部6C〜6Eを軸受内の外部から遮断された密閉空間に設置し、電力受信部8およびセンサ信号送信部9を軸受外部に設置しても良い。また、ワイヤレスセンサユニット4は、センサ部を一つのみ有するものであっても良く、また複数のセンサ部を有していて、一部のセンサ部が軸受外に配置されるものであっても良い。例えば、同図の車輪用軸受装置33に設置するワイヤレスセンサユニット4は、図3の実施形態におけるいずれか一つのワイヤレスセンサユニット4A,4Bであって良い。
なお、上記各実施形態では、いずれもセンサ信号受信機5を一つとしたが、センサ信号受信機5を複数設けても良い。センサ信号受信機5を複数設ける場合に、各センサ信号受信機5は、同じワイヤレスセンサユニットのセンサ信号送信部のセンサ信号を受信するものとしても良く、また異なる複数のワイヤレスセンサユニットのセンサ信号送信部のセンサ信号を受信するものとしても良い。また、センサ信号受信部と、給電電力送信部とは、必ずしも同じセンサ信号受信機5に設けられたものでなくても良く、両者を離して設置しても良い。また、センサ信号の受信をそれぞれ別個のセンサ信号受信機で行い、複数のワイヤレスセンサユニットに対して同じ給電電力送信部12でワイヤレス給電を行うようにしても良い。
この発明は、車輪用軸受装置の他、各種産業機械、工作機械、運搬機械等において、各部の軸受や、その他の部位の検出対象のワイヤレス検出に適用することができる。
この発明の第1の実施形態にかかるワイヤレスセンサシステムの概略構成を示すブロック図である。 同システムの回路構成例を示す回路図である。 この発明の他の実施形態にかかるワイヤレスセンサシステムの概略構成を示すブロック図である。 同システムの回路構成例を示す回路図である。 この発明のさらに他の実施形態にかかるワイヤレスセンサシステムにおけるセンサ信号受信機の概略構成を示す回路図である。 これらの実施形態にかかるワイヤレスセンサシステムを備えた車輪用軸受装置の断面図である。 同ワイヤレスセンサシステムのタイヤ空気圧用ワイヤレスセンサユニットが装着された車輪の一部を示す断面図である。 上記実施形態にかかるワイヤレスセンサシステムを備えた車輪用軸受装置の他の例の断面図である。 同実施形態にかかるワイヤレスセンサシステムを備えた他の機械設備の例を示す断面図である。 この発明のさらに他の実施形態にかかるワイヤレスセンサシステムの概略構成を示すブロック図である。 同ワイヤレスセンサシステムを適用した車輪用軸受装置の概念構成を示す説明図である。 同車輪用軸受装置の具体例の断面図である。
符号の説明
1…外方部材
2…内方部材
4,4A,4B…ワイヤレスセンサユニット
5,5A…センサ信号受信機
6A,6B…センサ部
8,8A,8B…電力受信部
9,9A,9B…センサ信号送信部
10A,10B…同調回路
11A,11B…検波整流回路
12…給電電力送信部
13,13A…センサ信号受信部
37A,37B…同調回路
41…切替え検波部
42…検波部
43…切替部

Claims (4)

  1. 検出対象を検出するセンサ部と、このセンサ部が出力するセンサ信号を電磁波で送信するセンサ信号送信部と、上記センサ部およびセンサ信号送信部を駆動する動作電力を電磁波で受信する電力受信部とをそれぞれ有する1つまたは複数のワイヤレスセンサユニットと、上記センサ信号送信部から送信されたセンサ信号を受信するセンサ信号受信部と、上記電力受信部へ動作電力を送信する給電電力送信部とを備えたワイヤレスセンサシステムにおいて、上記センサ信号送信部とセンサ信号受信部との間で送受するセンサ信号の電磁波がMHz単位の周波数帯であり、上記給電電力送信部と電力受信部との間で送受する電力給電用の電磁波がGHz単位以上の周波数帯であることを特徴とするワイヤレスセンサシステム。
  2. 請求項1において、センサ信号の電磁波は周波数変調により信号成分を乗せたものとするワイヤレスセンサシステム。
  3. 検出対象を検出するセンサ部と、このセンサ部が出力するセンサ信号を電磁波で送信するセンサ信号送信部と、上記センサ部およびセンサ信号送信部を駆動する動作電力を電磁波で受信する電力受信部とを軸受に設けたワイヤレスセンサ付軸受装置であって、上記センサ信号送信部が送信するセンサ信号の電磁波がMHz単位の周波数帯であり、上記電力受信部で受信する給電用の電磁波がGHz単位の周波数帯であることを特徴とするワイヤレスセンサ付軸受装置。
  4. 請求項3において、上記軸受装置が、複列の軌道面を有する外方部材と、上記軌道面に対向する軌道面を有する内方部材と、対向する両列の軌道面間に介在した複数の転動体とを備え、車体に対して車輪を回転自在に支持する車輪用軸受装置であるワイヤレスセンサ付軸受装置。
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