JP2005086927A - 蓄電システム - Google Patents

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Abstract

【課題】次の3つの条件を同時に満たす蓄電システムを実現すること。1)蓄電池の必要容量を低減できること。2)突発的な負荷電力の増加にも対応でき、充電量不足を未然に回避できること。3)充電量不足を回避する過程で、蓄電池への充電を適正に実施できること。
【解決手段】ある時点で、それよりも後の時点における蓄電池の充電量を推定し、この推定値が所定のしきい値を下回るとき、この推定に基いて充電電流の大きさと充電期間を決定し、前もって蓄電池を充電させる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、エレベータ、エスカレータ等の昇降機や空調機のような負荷機器、もしくはビル内の負荷設備のような負荷機器群に対する電力のピークカットもしくは電力の平準化を実施するような蓄電システムに関する。
蓄電池を利用して夜間に電力を蓄え、日中に蓄電池から電力を放電して負荷平準化を図るシステムや負荷ピークを削減するシステムが提案されている。また負荷が回生運転時に生じる回生電力を蓄電池に充電して、力行時に放電するシステムがエレベータ等の分野で提案されている。このようなシステムでは設備容積やコストの支配要因となる蓄電池の必要容量を低減することが課題の一つであり、これまで蓄電池の充放電の制御方法が工夫されてきた。蓄電池の容量低減を目的とした充放電の制御に関する従来技術として、特許文献1〜3にそれらの技術が開示されている。
特開平6−137651号公報(要約その他)
特開平11−72253号公報(要約その他) 特開2001−187676号公報(図2ほか)
従来開示されている技術では、負荷が毎日ほぼ決まった電力消費パターンをしている場合には、問題なくその効果を示すことができた。しかし、普段の傾向とは外れた電力消費パターンが生じるような場合にはそれに対処できず、結局大きな容量の蓄電池が必要になる。また、普段の傾向とは外れた電力消費パターンに対応できる充放電の制御方法も開示されているが、この場合、充電を適正にコントロールすることが難しいため、蓄電池への負担が大きくなる。以下、この課題をそれぞれ具体的に説明する。
特許文献1に開示されている技術のポイントは、ピークカットを実施する蓄電システムにおいて、蓄電池の次回使用時での放電量を予測する手段と、この手段によって予測された放電量に見合う量の充電を行う所にある。この場合、例えば前日の使用時とその日との負荷電力のパターンが同じであれば問題ない。しかし、突発的に負荷電力が消費されるような事象があった場合、前回の放電量に基づいて充電しただけでは、途中で充電量が不足するおそれがある。例えば、エレベータであれば、引っ越し作業で一時的に頻繁に乗り降りが生じる場合や、空調機であれば、集まりがあるため、多勢の人が密集して高出力で温度を調整しなければいけない場合などである。
次に、特許文献2に開示されている技術のポイントは、蓄電池の充電量と、負荷の電力消費状況、例えば、季節に応じた空調機の使われ方によって決まる電力消費状況とを用いて、蓄電池の放電パターンを決定して、電源からの入力電力を調整している所にある。この場合、突発的な負荷電力の増加で蓄電池の充電量が減少した場合は、放電電力を小さくすることで、充電量の減少を抑制できる可能性がある。しかし、放電電力を小さくすることは、電源からの入力電力を増加させることになり、負荷平準化やピークカットの効果を薄めてしまうことになる。逆に、これを避けるために放電電力の抑制値を制限してしまうと、蓄電池の充電量の減少が速まることになり、途中で充電量が不足するおそれが生じる。また、蓄電池の充電量に対する蓄電池の放電パターンの決め方、特に放電電力の大きさの決め方が明確でなく、途中で充電量不足を招く可能性があり、問題である。
これに対して、特許文献3ではあらかじめ時刻毎の充電目標値を用意しておき、蓄電池の充電量が目標値を下回った時には途中で充電する方法を提示している。この方法は、前記2つの方法に比べて、突発的な負荷電力量の増加があったとしても、充電量が目標値を下回ることによって充電不足を検知でき、途中から充電することで、充電量不足を回避できる可能性はある。しかしこの方法では、分かるのは蓄電池の現在の充電量と目標値との偏差のみであり、この情報のみでは、どれくらいの大きさの充電電流(または充電電力)で蓄電池を充電すれば充電量がその蓄電池の下限を下回ることを回避できるのかが分からない。従って、この方法では大きな充電電流で充電することで目標値からの偏差を早めに解消することが妥当となる。しかし、大きな充電電流で充電することは蓄電池への負担を大きくすることになり、蓄電池の劣化が早まり、結果として蓄電池の寿命を縮めることになる。つまりこの方法のように、充電量を時刻毎の目標値で管理するという方法では、充電不足を回避するための適正な充電電流の調整ができないという問題がある。
そこで本発明の目的は、負荷電力のピークカットもしくは負荷電力の平準化を実施するような蓄電システムに対して、次の3つの条件を同時に満たすことができる蓄電システムを実現することにある。
1)蓄電池の必要容量を低減できること。
2)突発的な負荷電力の増加にも対応でき、充電量不足を未然に回避できること。
3)充電量不足を回避する過程で、蓄電池への充電を適正に実施できること。
本発明による蓄電システムでは、ある時点でそれよりも後の時点における蓄電池の充電量を推定する手段と、この推定手段が推定した推定値が所定値を下回るときに蓄電池を充電させる手段を備えることを特徴としている。
この考え方の基本は、充電量の不足、即ち蓄電池の充電量がその下限値を下回るかどうかを予め推定して、充電不足の発生が推定された時点から充電しようというものである。夜間の充電で所定の充電量まで蓄電池に蓄え、日中に負荷の動きに合わせて放電して負荷平準化やピークカットを行うことになるが、この日中の放電時に、その後の時点、例えば次の夜間充電を行う手前の時点での充電量を、先に述べた推定手段により推定する。この推定した充電量と所定値、例えば蓄電池の充電量の下限値にマージンを加えた値とを比較して、充電量がその所定値を下回った場合は、このままでは充電量不足になると判断して、前もって充電を実行する。
これによって、充電量不足を前もって回避することができ、1)蓄電池容量を低減して、2)突発的な負荷電力の増加にも追加の充電で対応でき、さらに、3)充電に割り当てられる時間が分かるため、適正な充電電流で充電を実行できる。
本発明では、後の時点における蓄電池の充電量を推定しているため、所定のしきい値を下回る時点も推定できる。これにより、推定をしている時点からしきい値を下回る時点までの時間を求めることができ、この時間内に必要な充電量を充電すればよいという方針が立つ。充電量(Ah)=充電電流(A)×時間(h)、もしくは、充電量(Wh)=充電電力(W)×時間(h)であるので、充電に割り当てられる時間が分かれば、必要な充電電流値も求めることができる。また、このときの充電電流値は必要な最小値でもある。従って、この最小値を目安にして、できるだけ充電電流値を小さくして、蓄電池への負担をかけないようにして、しかも充電不足を回避させるように充電することができる。この結果、1)蓄電池容量を低減して、2)突発的な負荷電力の増加にも追加の充電で対応でき、さらに3)充電に割り当てられる時間が分かるため、適正な充電電流で追加の充電を実施することができる。
また、充電に割り当てられる時間にある程度余裕がある場合は、すぐに充電を開始せず、例えば負荷の稼働が閑散になる時間帯を選んで、充電を実施してもよい。この場合は、蓄電池への放電と充電の動作が重なりにくいため、蓄電池への負担をより減らすことができる。
さらに、充電量の推定手段は、具体的には、現在の蓄電池の充電量を検出する手段と、その時点からそれよりも後の時点における蓄電池の放電電力を推定する手段によって構成される。これは充電量の推移を次のように捉えていることを基本としている。
充電量の推移=平均的な推移に基づく成分+突発的な推移に基づく成分……(1)
ここで、突発的な推移に基づく成分、つまり突発的な負荷電力の増加に対応するための充電量は予測がつかないため、その事象が発生する毎に検出することで把握する。そして、平均的な推移に基づく成分は過去のデータ等からある程度予想がつくため、推定によって求める。即ち、次のようになる。
平均的な推移に基づく成分:後の時点の放電電力を推定する手段で推定。
突発的な推移に基づく成分:現在の蓄電池の充電量を検出する手段で検出。
そして両者の結果を合わせることで、後の時点の充電量を推定する。この結果、突発的な負荷電力の増加が生じても、それに対応して正確な充電量の推定を保ち続けることが可能となる。
以上のように、本発明による蓄電システムでは、ある時点でそれよりも後の時点における蓄電池の充電量を推定する手段と、この推定手段が推定した推定値が所定値を下回るとき蓄電池を充電する手段とを用いることにより、1)蓄電池の必要容量を低減でき、2)突発的な負荷電力の増加に対応して充電量不足を未然に回避でき、3)充電量不足を回避する過程で、蓄電池への充電を適正に実行できる。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。
図1は、本発明の第1の実施例による蓄電システムの全体構成図である。図1の蓄電システムでは、エレベータや空調機のようなコンバータ−インバータによるモータ駆動系で負荷平準化方式すなわち、夜間に蓄電装置に充電し、日中の負荷稼働時に蓄電装置から負荷へ放電する方式を実施するような蓄電システムを想定している。構成は大きく、1)負荷と負荷の駆動に関わる部分(蓄電装置が関わる部分を除く)、2)蓄電装置に関わる部分、3)蓄電装置の制御に関わる部分に分かれる。
まず、負荷と負荷の駆動に関わる部分について説明する。電源1から単相または三相の交流電力が供給され、これをコンバータ2と平滑コンデンサ3によって直流電力に変換する。そして、インバータ4によって直流電力を可変周波数、可変電圧の交流電力に変換して、モータ5を可変速駆動する。モータ5は、エレベータやエスカレータを駆動したり、空調機のコンプレッサを駆動したり、ポンプを駆動したり、工作機械を動かしたり、搬送装置を動かしたりする。コンバータ2には、ダイオードで構成される整流器、もしくはIGBTやトランジスタのようなスイッチング素子によって構成されるPWMコンバータが該当する。またインバータ4には、IGBTやトランジスタのようなスイッチング素子によって構成されるPWMインバータが該当する。
次に、蓄電装置に関わる部分は、蓄電装置7に蓄えられた電気エネルギーを直流回路(コンバータ2とインバータ4間の回路)に放電する機能と、直流回路から蓄電装置7へ電気エネルギーを充電する充放電制御回路6によって構成される。充放電制御回路6には、DC/DCコンバータまたは双方向チョッパ回路と呼ばれる、IGBTやトランジスタ等のスイッチング素子で構成された直流/直流変換器が該当する。蓄電装置7には、まず、鉛蓄電池、シール鉛蓄電池、ニッケル水素電池、リチウムイオン電池、レドックスフロー電池、NaS電池のような2次電池が適用できる。又は、電気二重層コンデンサのような大容量キャパシタが適用でき、さらに、フライホイールのような運動エネルギーによるエネルギー蓄積装置を採用することもできる。
最後に、蓄電装置7の制御に関わる部分は制御装置8によって構成され、この制御装置8が充放電制御回路6に指令を出して蓄電装置(以下、単に蓄電池と称す)7の充放電動作を制御する。制御装置8は、マイコン、DSP、プロセッサ、演算器等によって実現される。制御装置8に組み込まれている制御処理に本実施例の特徴があり、次にその内容を説明する。
制御装置8の制御モードは、大きく次の3つに分けることができる。1)夜間に電源1から蓄電池7へ充電させるモード。2)負荷稼働時(力行運転時)に蓄電池7からモータ5へ放電するモード及び負荷が回生運転時にモータ5から蓄電池7へ回生電力を充電するモード。3)蓄電池7の充電不足を予測して電源1から蓄電池7へ追加の充電を実施するモード(以下、アシスト充電モードと称す)。以下、これら3つのモードについて説明する。
まず、1)の夜間充電モードについて説明する。夜間充電の実施は、夜間充電指令設定部82にて、夜間充電用の充電電流指令IB1が設定されることで実施される。夜間充電電流指令の設定方法は、多段定電流充電法などを適用すればよく、特開2001−35540号公報に開示された技術などを採用することができる。切替判定部86では、時計81からの時刻情報tを基にスイッチ85を切替える。夜間、例えば午前1時から午前5時の間はスイッチ85は端子83側に接続されており、電源電流指令IBSは夜間充電指令IB1となる。ここで、切替判定部86とスイッチ85の作用をまとめると次のようになる。
IBS=IB1(夜間充電指令)・・・・・t=午前1時〜午前5時……(2)
IBS=IB2(アシスト充電指令)・・・t=上記以外の時間帯………(3)
このように、切替判定部86とスイッチ85の作用によって、時刻tに応じて、夜間充電モードとアシスト充電モードとを切替えることができる。尚、アシスト充電指令IB2については、後述するアシスト充電モードで詳述する。
電源電流指令IBSは、電源電流/蓄電池電流演算器87にて、蓄電池に対する充電電流指令IBSから電源入力の電流指令iSに変換される。電源電流指令iSは、充放電制御部88に入力され、電流センサ11で検出された電源電流検出値iSと比較され、指令値に検出値が一致するようにフィードバック制御がなされる。
以下、充放電制御部88の内容を簡単に説明する。
図2は、図1における充放電制御部88の具体的制御ブロック図である。電源電流制御部881では、電源電流指令iSと電源電流検出値(電流センサ11で検出)の偏差を減算器8811で演算し、その差を零にするように比例積分補償器8812にて比例積分補償する。比例積分補償器8812の出力は、直流回路(コンバータ2とインバータ4間の回路)に対する直流電圧指令VCとなって直流電圧制御部882に入力される。直流電圧制御部882では、直流電圧指令VCと直流電圧検出値VC(電圧センサ12で検出)の偏差を減算器8821で演算し、その差を零にするように比例積分補償器8822にて比例積分補償する。比例積分補償器8822の出力は、蓄電池7に対する電池電流指令IBとなって電池電流制御部882に入力される。電池電流制御部883では、電池電流指令IBと電池電流検出値IB(電流センサ13で検出)の偏差を減算器8831で演算し、その差を零にするように比例積分補償器8832にて比例積分補償する。比例積分補償器8822の出力は、充放電制御回路6への出力電圧指令VXとなってPWM制御部884へ入力される。PWM制御部884では、出力電圧指令VXをパルス幅変調によって充放電制御回路6を駆動するゲート信号Gに変換する。ゲート信号Gは、充放電制御回路6に入力されて所望の制御が実行される。このように、充放電制御部88では、電源電流制御部881、直流電圧制御部882、電池電流制御部883によって、それぞれ電源電流iS、直流電圧VC、電池電流IBが制御され、所望の充放電制御を実施できる。
夜間充電モードの説明に戻ると、夜間充電に対する電源電流指令iSと電源電流検出値iSが一致するように電源電流制御部881が働き、その結果、iSに従うiSが電源1からコンデンサ3に入力され、さらに、この電流が充放電制御回路6を介して蓄電池7へ充電される。このようにして所望の夜間充電が実施される。
次に、2)負荷稼働時(力行運転時)に蓄電池7からモータ5へ放電するモード及び負荷が回生運転時にモータ5から蓄電池7へ回生電力を充電するモードについて簡単に説明する。まず、負荷(モータ5に対する負荷)の力行運転時について説明する。負荷の力行運転中は、インバータ4がモータ5へ電力を供給するため、直流回路の電圧VCが減少する。この時、直流電圧指令VCは変化しないため、直流電圧制御部882において偏差(VC−VC)は正の値となり、これを零にするために電池電流指令は正の値、即ち放電側に増加する。その結果、充放電制御回路6は放電電流を増やす方向に働き、蓄電池7からモータ5へと電力が放電されるようになる。即ち、負荷の力行運転中には、直流電圧制御部882の作用によって、蓄電池7からモータ5へ電力が供給されるようになる。次に、負荷の回生運転時について説明する。負荷の回生運転中には、モータ5からインバータ4へ回生電力が戻されるため、直流回路の電圧VCが増加する。この時、直流電圧指令VCは変化しないため、直流電圧制御部882において偏差(VC−VC)は負の値となり、これを零にするために電池電流指令は負の値、即ち充電側に増加する。その結果、充放電制御回路6は充電電流を増やす方向に働き、モータ5から蓄電池7へと回生電力が充電されるようになる。即ち、負荷の回生運転中には、直流電圧制御部882の作用によって、モータ5から蓄電池7へ電力が流れるようになる。
以上説明したように、充放電制御部88内の直流電圧制御部882の作用によって、所望の負荷稼働時(力行運転時)に蓄電池7からモータ5へ放電するモードと、負荷の回生運転中に、モータ5から蓄電池7へ回生電力を充電するモードが存在する。
負荷平準化やピークカットを実施する蓄電システムは、一般的には夜間充電モードと負荷稼働時の放電モード(及び回生時の充電モード)のみで制御されている。しかし、これらのモードのみでは、負荷の消費電力量(kWh)が突発的に増加した場合の対応が不十分で、途中で充電不足に陥るおそれもある。そこで、本実施例では、充電不足をあらかじめ予測して電源1から蓄電池7へ追加の充電を実施するアシスト充電モードを加えることでこの問題を解決している。
次に、本実施例の特徴である3)アシスト充電モードについて詳しく説明する。アシスト充電モードは、図1に示された制御装置8内のアシスト充電指令制御部80においてその処理が実行される。まず、アシスト充電モードの基本的な考え方について説明する。
図3は、アシスト充電の制御概念を示す時刻対充電量の推移グラフであり、横軸は時刻(前日の20時から当日の20時までの24時間のスケール幅を持っている)、縦軸は蓄電池7の充電量を表わしている。このグラフでは、夜間充電が前日の22時頃から当日の2時頃まで行われ、6時以後に負荷が動き出し、その後は、蓄電池から電力が放電され、充電量は急速に減少していく様子を表わしている。ここで、現在の時点t0をグラフ上で10時にあると考えると、この時点から後の時点における充電量の推移を点線のように推定する。そして、その推定した充電量が次の夜間充電開始時刻(例えば22時)までに所定のしきい値TH以下となった場合には、後の時点で充電不足になる可能性があると見なして、追加の充電を実施する。図示の例では、充電量の推定カーブ(点線)は16時を過ぎた時点でしきい値THを下回っており、このままでは、16時過ぎに充電不足が生じる可能性がある。そこで、現時点(10時)から16時までの間で、追加のアシスト充電を実施することを決定する。この前もってのアシスト充電によって充電量が回復するため、充電量不足を回避することができる。以上がアシスト充電の基本的な考え方であり、この考えを図1のアシスト充電指令制御部80で実現する。
以下、アシスト充電指令制御部80について説明する。アシスト充電指令制御部80は、次の機能部によって構成されている。まず、充電量を推定するために用いる推定放電パターンを設定する推定放電パターン設定部801がある。次に、この推定放電パターンを用い、現時点より後の時点の充電量を推定する充電量推定部802を備える。そして、アシスト充電指令を作成する充電指令作成部803、推定した充電量がしきい値以下となるか判定し、しきい値を下回った場合にはアシスト充電指令に従ってアシスト充電を実行する充電実施判定部804によって構成される。この他、充電量推定部802で推定した充電量を基にして、システムの状態を利用者に知らせるシステム状態表示部805もアシスト充電方法に関連した本実施例の特徴である。
次にアシスト充電指令制御部80の主要な構成要素である充電量推定部802と充電実施判定部804の詳細を説明する。
図4は、図1における充電量推定部802の具体的制御ブロック図である。まず、充電量検出部8021では、電圧センサ14で検出した電池端子電圧VB、温度センサで検出した電池温度TB、電流センサ13で検出した電池電流IBにより、現時点(時刻t=t0)での蓄電池7の充電量C0を演算する。現時点の充電量C0は例えば次式によって求めることができる。
C0=K1・(VB−RB・IB+K2・TB)………………………………(4)
ここで、K1、K2は定数、RBは電池の内部抵抗値を表わしている。放電量推定部8022では、推定放電パターン設定部801において設定された推定放電パターンId(t)と現在の時刻t0とを用いて、現在の時点からそれより後の時点tFまでの放電量IDTを推定する。推定放電量IDTは、推定放電パターンId(t)を、現時点t0から、夜間充電が始まる直前の時刻tFまで時間積分によって求める。これは通常、推定放電パターンId(t)は時間と共に単調増加するため、時刻tFで推定放電量IDTが最大値となるためである。回生電力による充電量が大きい場合は、推定放電パターンId(t)は単調増加とはならないため(ここで、Id(t)は放電電力から充電電力を引いた実質的な放電電力を表わしている)、IDTが最大値となるようなtFをtF=t0から探索すればよい。現時点t0より後の時点tFにおける充電量推定値CEは、減算器8023によりC0からIDTを減算することにより求められ、次のようになる。
CE=C0−IDT………………………………………………………………(5)
このようにして、充電量推定部802では、後の時点の充電量を推定することができる。また、t=tFの時点で求めた充電量推定値CEは充電量の最小値を推定していることになる。
ここで、上記充電量の推定法の考え方について補足する。まず本実施例においては、蓄電池の充電量の推移を次のように考える。
充電量の推移=平均的な推移に基づく成分+突発的な推移に基づく成分……(6)
例えば、負荷がエレベータの場合、日常的な運行状態(=平均的な運行状態)に従った使われ方がほとんどであるが、まれに、引っ越し(マンションの場合)や大きなイベントが発生して、突発的に利用回数が増える日が存在する。これを負荷の電力量で見ると、日常の平均的な負荷電力量の上に、突発的な事象による負荷電力量の増加が重畳するような状況になると考えられる。従って、これを充電量の推移として表現すると(6)式のように表すことができる。ここで、突発的な推移に基づく成分、つまり突発的な負荷電力の増加は、事前の予測が困難であり、その事象が発生する毎に検出することで把握するようにする。そして、平均的な推移に基づく成分は過去のデータ等から予想できるため、推定により求めるようにする。即ち、次の考えに基づいてそれぞれの成分を求めるようにする。
平均的な推移に基づく成分:放電量推定部8022にて推定により求める。
突発的な推移に基づく成分:充電量検出部8021にて検出により求める。
そして、両者の結果を重ね合わせることで、後の時点の充電量を推定するようにする。この結果、突発的な負荷電力の増加が生じても、それに対応して正確に充電量を推定することが可能となる。繰り返しになるが、本実施例では、充電量検出と放電量推定とによって後の時点の充電量を推定しているため、突発的な負荷変化に対しても正確な推定を維持できる。
図5は、図1における充電実施判定部804の具体的制御ブロック図である。充電量推定部802により推定された充電量推定値CEは、しきい値判定部8041において所定のしきい値THと比較される。このしきい値との比較の意味は、図3に示した充電量推定カーブとしきい値との比較と考えればよい。そして、CE>THの場合は、アシスト充電不要と判断されて、しきい値判定部8041からは判定符号JSW2=0が出力される。この結果、スイッチ8045は端子8044側に接続され、ゼロ指令出力部8043から零値のアシスト充電指令が出力される。またCE≦THの場合は、アシスト充電が必要と判断されて、しきい値判定部8041からは判定符号JSW2=1が出力される。この結果、スイッチ8045は端子8042側に接続され、充電指令作成部803で作成された適切なアシスト充電指令IBAが指令IB2として設定される。この点をまとめると次のようになる。
IB2=0・・・・・・・・CE>TH………………………………………(7)
IB2=IBA・・・・・ CE≦TH………………………………………(8)
つまり、後の時点の充電量推定値がしきい値より大きければアシスト充電は実施せず、しきい値以下となった時にアシスト充電が実施されるようになっている。
ここで、しきい値THについて補足する。しきい値THは、図3に示すように蓄電池7に固有の充電量下限値(例えば鉛蓄電池であれば50%程度など)にマージン値αTHを加算した値として設定される。また、しきい値THは、しきい値学習部8046(図5)によってその状況に応じた学習がなされ、より適切な値へと自動更新もされていく。しきい値学習部8046の詳細は後述する。
以上、アシスト充電指令制御部80の主要な要素である充電量推定部802と充電実施判定部の804の説明が完了したため、アシスト充電モードにおける動作の流れを図6のフローチャートにより説明する。
図6は、図1のシステムの夜間充電モードとアシスト充電モードに関わる処理系に対する動作フローチャートを表わしている。まず、時計81から得た現在の時刻tより、夜間充電時間帯にあるかどうかを判定する(S002)。tが夜間充電時間帯にある場合にはスイッチ85を端子83に接続(図1)して夜間充電を実施する(S003)。tが夜間充電時間帯以外の場合は、スイッチ85を端子84側に接続する。そして、充電量推定部802内の充電量検出部8021(図4)により、現時点(t=t0)での充電量C0を検出し(S004)。さらに、充電量推定部802内の放電量推定部8022により、現時点からその後の所定の時点tFまでの放電電力量IDTを推定する(S005)。そして、両者を減算器8023で減算して、時刻tFにおける充電量推定値CEを求める(S006)。充電実施判定部804内のしきい値判定部8041(図5)では、CEと所定のしきい値THが比較される。ここで、CE>THであればIB2=0と設定され、その結果、電源電流指令iSもiS=0と設定されるため(S008)、充電は行われない。また、CE≦THならば、スイッチ8045が切替わってIB2=IBA(ここで、IBAは充電指令作成部803で作成されたアシスト充電指令)と設定され、さらに、スイッチ85を介してIBS=IB2と設定される。そして、電源電流/蓄電池電流演算器87において、IBSは対応する電源電流指令iSへと変換される。即ち、アシスト充電指令IBAに対応する電源電流指令iSが設定されるようになる(S009)。この結果、電源からアシスト充電指令に対応した電流が入力して、これが蓄電池7へと充電される。このようにして、夜間時には夜間充電が実施され、それ以外の時間帯で充電量不足と予想された場合にはアシスト充電が実施されるようになる。
充電指令作成の詳細説明に入る前に、図3を用いて充電指令作成法の考え方を説明する。このような推定カーブを引くことの大きな利点は、推定カーブがしきい値を横切る時刻(以下、充電量不足予想時刻と呼ぶ)を求めることができる点にある。つまり、充電量不足予想時刻から充電に割り当てられる時間を算出することができる。そして、この時間と不足する充電量(これは充電量推定値としきい値の差から求められる)とから、アシスト充電として必要な充電電流の最小値を求めることができる。このように、アシスト充電の割り当て時間と必要な最小電流値を算出でき、それに基づいてできるだけ小さい電流でアシスト充電を実施できる。
これは、特許文献3のように時刻毎の充電目標値によって充電量を管理し、目標値を下回った場合に追加の充電を実施する方法に比べ、大きな利点を発揮する。特許文献3では、目標値と実際の充電量との偏差しか分からず、どの程度の大きさの充電電流でどの程度の時間で充電すれば充電不足を回避できるのかが分からない。従って、大きな充電電流で充電することで早めに偏差を解消することが妥当な策となるが、大きな充電電流で充電することは蓄電池の負担を大きくし、蓄電池の寿命を縮めることになる。これに対して、本実施例では、充電量不足予想時刻から充電に割り当てられる時間を算出でき、さらに充電電流の必要最小値を算出できるため、できるだけ小さい充電電流によりアシスト充電を実施することができる。
図7は、充電指令作成部803の具体的制御ブロック図である。まず、充電量不足時刻推定部8031では、時計81より得られた時刻情報t=t0において、充電量不足時刻t_SHを推定する。すなわち、充電量検出部8021(図4)で求めた現時点t0での充電量C0、推定放電パターン設定部801の推定放電パターンId(t)、充電実施判定部804(図5)の判定符号JSW2を用い、充電量不足時刻t_SHを推定する。充電量不足時刻推定部8031の処理内容は後述する。充電量時間幅設定部8032では、現在の時刻t=t0と推定した充電量不足時刻t_SHとを用いて、次式により充電を割当てる時間である充電量時間幅T_CHを設定する。
T_CH=K3・(t_SH−t0)……………………………………………(9)
ここで、K3は0<K3<1を満たす定数である。また(t_SH−t0)の時間幅は、図3に示した充電可能時間(10時〜16時過ぎの時間幅)に対応する。(t_SH−t0)の時間を目一杯使って充電すると、さらに突発的な負荷変動が続いた場合、充電不足解消が厳しくなるため、マージンを取ってその70%程度の時間で充電させるのがよい。従って、K3はK3=0.7などの値に設定するのがよい。平均充電電流指令値算出部8033では、充電量時間幅T_CHと、充電量推定部802(図4)で推定した充電量推定値CEとを用いて、次式により平均充電電流指令値IB_AVEを算出する。
IB_AVE=(TH−CE)/T_CH…………………………………(10)
ここで、CEはAh(アンペアアワー)のようなアンペア×時間の単位で表されているものとする。IB_AVEは、充電量の不足分(TH−CE)を、所定の時間幅T_CHで充電する場合の平均充電電流値を表わしている。求められた平均充電指令値IB_AVEはリミッタ回路8034にて所定の上限値以下に制限される。この時の上限値は蓄電池に負担を与えないような最大の電流値であり、リミッタ回路8034はそれ以上の電流の流さないようにする役目を果たす。尚、上限値を超えた場合は、符号OC=1をシステム状態表示部805へ出力する(通常はOC=0)。充電電流指令値設定部8035では、平均充電指令値IB_AVEと電池端子電圧VB(さらに電池温度TBと電池電流IBを加えてもよい)とを用いて、アシスト充電に対する充電電流指令値IBA*を設定する。充電の時間幅を考慮した平均充電指令値IB_AVEによって充電指令を決められるため、充電電流指令値を必要な範囲でできるだけ小さく設定でき、蓄電池への負担を軽減することができる。尚、充電電流指令値IBAの決め方としては、IB_AVEを初期値にしてVBを用いて多段定電流充電を実施する等の方法を行えばよい。
図8は、充電指令作成部803(図7)の働きによる動作結果の一例を示し、図3でアシスト充電実施を開始した後の結果に対応している。図において、点線は時刻t0で推定した充電量推定カーブを表わしており、実線が実際の充電量カーブを表わしている。時刻t0の時点で、将来充電量推定カーブがしきい値を下回ることが判定されたため、この時点t0から平均充電指令値IB_AVEに基づいてアシスト充電が実施される。そして、実際の充電量は徐々に回復していき、充電可能時間幅(10時から16時過ぎ)の範囲内で不足分を補充できる。この結果、20時を過ぎて夜間充電直前の時刻まで充電量に余裕を持たせることができる。これが本実施例のアシスト充電の効果である。
以上のように、本実施例による蓄電システムでは、次のA)〜C)を備えることで、1)〜3)の効果を達成している。
A)後の時点における蓄電池の充電量を推定する充電量推定部。
B)充電量推定値と所定しきい値の比較による充電実施判定部。
C)充電不足になる時刻から充電可能時間幅を割り出し、この時間幅から適正な充電電流指令を定める充電指令作成部。
1)蓄電池の必要容量を低減でき、2)突発的な負荷電力の増加に対応して充電量不足を未然に回避でき、3)充電量不足を回避する過程で、蓄電池への充電を適正に実施できる。
図9は、充電量不足時刻推定部8031の処理フローチャートである。まず、充電量実施判定部804が出力した符号JSW2を確認する(S8031B)。JSW2=0であれば、充電量に余裕がある(充電量推定値CE<しきい値THとなっている)ので、充電不足時刻推定は実施しない(S8031H)。JSW2=1であれば、図3のグラフのように充電量推定カーブは、いずれかの時点でしきい値を横切るはずであり、次にこの時刻(=充電不足時刻)を求める処理を行う。まずtを現在の時刻t0に定め、充電量推定値も現在の充電量C0に定める(S8031C)。そして、tをt=t+Δtと増加させて(S8031D)、次の時点の充電量C(t)を推定していく(S8031E)。すなわち、充電量C(t)は、推定放電パターンId(t)を時刻t=t0〜tの間、時間積分し、現在の充電量C0に加算することによって求めることができる。そして、更新したC(t)とTHとを比較して、C(t)>THならばtの更新を行い、C(t)≦THならば次のステップへ進む(S8031F)。C(t)≦THとなった場合は、この時のtが求めている充電量不足時刻t_SHであり、t_SH=tと設定する(S8031G)。このようにして、充電量不足時刻t_SHを求めることができる。
図10は、図1に示した推定放電パターン設定部801の具体的制御ブロック図である。推定放電パターン設定部801は、放電量を推定するための入力となる放電パターンId(t)を推定する処理系となる。放電量の推定で説明しているように、放電量の推定では平均的な成分に対しての推定を目的としており、過去のデータ等から予想できる(過去のデータと高い相関がある)と考えられる。従って、推定放電パターン設定部801(図1)では、過去の放電パターンデータから当該日と特に相関の高いと思われるデータを抽出して、これを用いて推定を図る。まず、時計81から得られる当日の日付情報Dから当該日のインデックス設定部8011により、当日に対応するインデックスixを設定する。インデックスixは例えば図8のように、当日の曜日情報や、季節、気温情報によって構成されている。そして、当日のインデックスixを基にして推定放電パターンデータベース参照・抽出部8012において、ixに対応する推定放電パターンが設定される。具体的には、ixを参照して推定放電パターンデータベース8014を検索して、ixと一致する推定放電パターンId(t)を抽出することで、所望の推定放電パターンを設定する。また、推定放電パターンデータベース8014の内容は例えば図10のようになっており、インデックス毎に過去のデータを基にした推定放電パターンが設定されている。さらに、推定放電パターンデータベース8014は、データベース更新部8013によって常に最新のデータを反映するように更新されている。
図11は、当該日のインデックス設定部8011の処理構成を示している。まず、カレンダーデータベース参照部・検出部8011Aでは、当日の日付情報Dを基に、カレンダーデータベース8011Bを参照して、該当するインデックス(日付インデックスと呼ぶ)を抽出する。ここで、カレンダーデータベース8011には、曜日の情報、祝祭日の情報、お盆や正月といった特異日の情報、さらに季節情報といった日付に関する情報が収まっており、これらを基に日付インデックスが構成される。一方、所定のデータサーバから当日の最高気温、最低気温といった気温データを取り込み、これを気温インデックスとしてインデックス設定部8011内に入力させる。インデックス合成部8011では、日付インデックスと気温インデックスを合成させて、当該日のインデックスixを作成する。
図12は、インデックスixの具体的な内容を例示したものである。インデックスixは対象としている負荷の稼働状況と相関性が高いと考えられる指標を選定しており、エレベータであれば曜日や祝祭日のデータを選んでおり、空調機であれば平日か休日かの情報、季節、最高・最低気温を選んでいる。図8(a)は負荷がエレベータの場合のインデックスixの例であり、図8(b)は負荷がビル設備や空調機の場合のインデックスixの例を示している。このようなインデックスを用いることにより、当該日と相関の高い過去の放電パターンを効率良く検索することが可能になる。
図13は、図10に示した推定放電パターンデータベース8014の内容を例示したものである。図13(a)は負荷がエレベータの場合の推定放電パターンデータベースの例であり、図13(b)は負荷がビル設備、または空調機の場合の推定放電パターンデータベースの例を表わしている。図13(a)を例に取ると、推定放電パターンデータベースはインデックス毎(この場合、曜日、祝祭日等の情報)に列に分かれて整理されている。インデックスの次には対応する推定放電パターンデータId(t)が格納されており、さらにそれ以下には対応する過去の放電パターンデータが格納されている。図13(a)の例では、1週間前から6週間前までの放電パターンデータが格納されている。推定放電パターンId(t)は、これら同じインデックスで分類された過去のデータの重み付け平均を取ることによって求めることができる。式で表すと次のようになる。
Id(t)=M1・Id1(t)+M2・Id2(t)+M3・Id3(t)
+ M4・Id4(t)+M5・Id5(t)+M6・Id6(t)………………………………………………………………………………………(11)
ここで、Id1(t)は同じインデックスをもつ1週間前の放電パターンを表わし、Id2(t)は同じインデックスをもつ2週間前の放電パターンを表す。以下、Id3(t)は3週間前、Id4(t)は4週間前、Id5(t)は5週間前、Id6(t)は6週間前の放電パターンをそれぞれ表わしている。また、M1・・・・M6は所定の定数を表わしている。基本的にはより時間的に近いデータの方が相関が高いと考えられるため、M1>M2>M3>M4>M5>M6の関係を満たすように重み付けをすると、推定精度をより向上させることができる。図13(b)の場合についてもインデックスの種類が増えるため、データベースの数は大きくなるが、考え方は図13(a)の場合と同じとなる。以上のようなデータベース構造と推定放電パターンの演算法により、当該日に対する放電パターンId(t)の推定精度を向上させることができ、その結果、充電量推定値CEについてもより精度の高い推定を実現できる。
図14は、図10に示したデータベース更新部8013の処理フローチャートを表わしている。このデータベース更新部8013は、当日計測した電池電流IBを新たな推定放電パターンとして、データベース8014(図10)に書き込んでいく役割を担っている。以下、図14のフローチャートに従ってデータベース更新部8013の処理の流れを説明する。まず、時刻tにおいて電池電流検出値IBが入力される(S8013C)。このIBを次式によって積算していく(S8013D)。
SIB=SIB+IB・Δt……………………………………………………(12)
ここで、Δtはサンプリング時間(例えば100μs)を表す。そして、時刻tがT1≦t≦T1+Titの範囲内にあるときは(S8013E)、時刻を更新して同じ処理を繰り返す。また、時刻tが上記の範囲外に出たときは、図13に記載した推定放電パターンデータベースにおける該当日のデータ列の時刻T1の欄に(1/Tit)・SIBの値を書き込む(S8013F)。そして、SIBの値を零にリセットし、TIをT1=T1+Titに更新して、またIBの積算を繰り返していく(S8013G)。このようにして、推定放電パターンデータベースは常に新しい放電実測データが反映されるため、推定放電パターンId(t)の推定精度を向上させていくことが可能となる。
図15は、図5に示したしきい値学習部8046の処理フローチャートを表わしている。このしきい値学習部8046では、アシスト充電実施の結果に応じてしきい値THの値を自動で調節させて、アシスト充電の効果をより高める作用がある。以下、図15のフローチャートに従って、しきい値学習部8046の処理の流れを説明する。まず、イ)アシスト充電を実施したにも関わらず充電不足になるという結果が生じた場合は(S8046B)、しきい値修正値ΔTHをΔTH=+αに設定する(S8046C)。また、ロ)アシスト充電を実施したが、実際はその必要がなかったケースがN回以上(例えば10回以上)連続して発生した場合は(S8046D)、しきい値修正値ΔTHをΔTH=−βに設定する(S8046E)。上記イ)、ロ)のいずれでもない場合は、ΔTH=0に設定する(S8046F)。そして、TH=TH+ΔTHとしてTHを修正させる(S8046G)。このようにして、しきい値THをより適切な値に自動修正させることができる。例えばイ)の場合であれば、THの値が低かったことが原因と考え、修正値をΔTH=+αと設定してTHの値を上げることで、次回に同様の充電不足が発生することを防ぐことができる。また、ロ)の場合であれば、しきい値が高く設定し過ぎていると考え、修正値をΔTH=−βと設定してTHの値を下げることで、不必要なアシスト充電の実施を防ぐことができる。
図16は、図1に示したシステム状態表示部805の詳細を表わしている。以下、図16を基にシステム状態表示部805の処理について説明する。システム状態表示部805内の状態判定部8051では、図7に示した充電指令作成部803内のリミッタ回路8034から出力された符号OCと、図4に示した充電量推定部802から出力された充電量推定値CEとが入力される。このOCとCEとを用いて、状態判定部8051は次のように蓄電池7(図1)の状態を判定する。
イ)OC=0、かつCE>LLの場合:蓄電池は正常状態(充電不足ではない)。
ロ)OC=1、かつCE>LLの場合:蓄電池は充電不足気味にある(このままでは充電不足になる)。
ハ)CE≦LLの場合:蓄電池は充電不足。
ここで、LLは蓄電池の充電量下限値を表わしている。そして、状態判定部8051で判断された状態をシステム状態表示器8052にて利用者に提示する。例えばロ)の場合、現時点ではまだ充電不足に至っていないが、アシスト充電を実施しても充電不足になることが回避できないことが分かっているため、充電不足気味であることを通知(警報)して、利用者に負荷の使用を抑えるように促す。この結果、負荷の使用が抑えられれば、アシスト充電によって充電量を回復することが可能となる。また、ハ)の場合、これはほとんど起こらないケースと考えるが、仮に起こった場合は負荷を休止せざるを得ない場合もあり、利用者にきちんと通知する必要がある。またアシスト充電によって充電不足が回復するまでの時間を算出することは可能であり、その時間を図16のように『充電不足のため、15分間休止します。』と提示すれば、利用者に対して少しでもプラス側へ便宜を図ることができる。このように、システム表示部805によって、利用者に蓄電システムの状態を知らせることができる。特に、上記ロ)のような場合は、利用者に蓄電池が不足気味であることを知らせて、利用者に負荷の使用を抑えてもらうことによって、充電不足という最悪の状況を回避することができる。これができるのは、後の時点における蓄電池の充電量を正確に推定できる充電量推定部と、充電不足になる時刻から充電可能時間幅を割り出し、適正な充電電流指令を定める充電指令作成部とを備えているためである。
この実施例を要約すると次の通りである。まず、商用電源からの電力を充電するエネルギー蓄積手段と、この商用電源からの電力及び/又はエネルギー蓄積手段が放電する電力が供給される負荷と、前記エネルギー蓄積手段の充放電を制御する充放電制御手段とを備える蓄電システムを対象としている。ここで、充放電制御手段は、ある時点でそれよりも後の時点におけるエネルギー蓄積手段のエネルギー蓄積量を推定する。そして、この推定値が所定値を下回る時刻を推定し、この推定時刻に応じてエネルギー蓄積手段に充電する期間と充電電流(又は充電電力)の大きさを決定するのである。この充電手段は、所定の時間帯でかつ前記負荷が停止又は所定値以下の負荷電流であるときに有効にしている。
図17は、本発明の第2の実施例による蓄電システムの全体構成図である。図1に示した第1の実施例と同じ構成要素については同じ符号を記し、重複説明は避ける。この蓄電システムでは、エレベータや空調機のようなコンバータ−インバータによるモータ駆動系でピークカット方式(夜間に蓄電池に充電し、日中のピーク負荷に対して蓄電池から負荷へ放電する方式)を実施するような蓄電システムを想定している。図1のシステムと大きく異なる点は、充放電制御部88Aにおいて、電池電流制御部883に対する電池電流指令IBをスイッチ88A2によって切替ている点にある。切替の選択には、1)ピークカット放電電流指令設定部88A1から出力される電池電流指令IB_1、2)直流電圧制御部882から出力される電池電流指令IB_2、3)夜間充電指令設定部82もしくはアシスト充電指令制御部80から出力される電池電流指令IB_3の3通りの電池電流指令がある。それぞれを補足すると、1)のIB_1は負荷ピークカットのための放電指令、2)のIB_2は回生電力充電のための充電指令、3)のIB_3は夜間充電またはアシスト充電のための充電指令を意味している。2)のIB_2、3)のIB_3の内容は第1の実施例で既に説明しているため、以下、1)のIB_1について説明する。
IB_1を出力するピークカット放電電流指令設定部88A1は、電流センサ16で検出した負荷電流iLを入力値として、次式によりピークカットのための放電指令IB_1を出力する。
IB_1=iL・・・・・・・・・(iL<IB_1_max)…………(13)
IB_1=IB_1_max・・・・(iL≧IB_1_max)………(14)
ここで、IB_1_maxは放電電流指令の上限値を表す。このように、ピークカット放電電流指令設定部88A1では、負荷の稼働に応じて上限値まで放電するように指令を設定するため、電源側から見て、負荷電力のピークを下げることができる。
スイッチ88A2では、切替判定部88A3からの指令に基づいて、IB_1、IB_2、IB_3の切替えを実施する。切替判定部88A3では、電流センサ16で検出された負荷電流iLから分かる負荷の運転情報(力行運転、回生運転、停止)を用いて、スイッチ88A2を適切に切替えるための指令を発生させる。
図18は、図17の蓄電システムの動作フローチャートを表わしている。図18のフローチャートにおいて、図6のフローチャート(図1の蓄電システムに対するフローチャート)と同じ処理の要素は同じ符号を割り当てている。以下、図18のフローチャートにより、図17の蓄電システムの動作を説明する。まず、時計81から得られる時刻情報tにより夜間充電時間帯かどうかを判定する(S002)。夜間充電実施時間帯であれば、スイッチ85を端子83につなぎ、さらにスイッチ88A2を最も下側の端子につないで、夜間充電指令設定部82により夜間充電を実施する(S003)。夜間充電帯ではない場合は、切替判定部88A3にて負荷電流iLより負荷が運転状態かどうかを判定する(S101)。運転状態にない場合は、アシスト運転モードに関係する処理系(S004〜S009)に移る。このアシスト運転モードに関係する処理系(S004〜S009)については、図6のフローチャートで説明したものと同じであり、説明を省略する。また、このときスイッチ88A2は最も下側の端子に接続される。負荷が運転状態にある場合、切替判定部88B3は、さらにその運転が力行運転状態にあるかどうかを判定する(S102)。負荷が力行運転にあると判定した場合は、スイッチ88A2を最も上側の端子につないで、ピークカット放電電流指令設定部88A1により、ピークカット放電を実施する(S103)。また、負荷が力行運転にないと判定した場合は、回生運転状態にあると判断して、スイッチ88A2を中央の端子につなぎ、直流電圧制御部882により回生電力の充電を行う。
このように、モータ駆動系に対するピークカット方式の蓄電システムを想定した第2の実施例の場合でも、切替スイッチ88A2と切替判定部88A3を設けることにより、アシスト充電モードを加えることが可能となる。その結果、第1の実施例で述べたアシスト充電の効果を享受することができる。
図19は、本発明の第3の実施例による蓄電システムの全体構成図である。図1に示した第1の実施例と同じ構成要素については同じ符号を記し、重複説明は避ける。この蓄電システムでは、ビルや工場内の昇降機、空調機、OA機器等の負荷設備群21A〜21Dに対し、ピークカット方式(夜間に蓄電池に充電し、日中のピーク時に蓄電池から負荷へ放電する方式)を実施するような蓄電システムを想定している。この蓄電システムは、図17とほぼ同じ構成を取っており、異なる点は、ピークカット放電に対する電流指令IB_1の設定法と、負荷量を調整する負荷調整部22を設けている点にある。
まず、IB_1の設定法について説明する。電流センサ16で検出したiLを低域通過フィルタ88B1にかけて平均化し、さらにピークカット放電電流指令設定部88B1において次式によりピークカット放電電流指令IB_1を求める。
IB_1=0・・・・・・(iL<iL_peak)………………………(14)
IB_1=iL−iL_peak・・・(iL≧iL_peak)………(15)
このように、ピークカット放電電流指令設定部88B1では、負荷電流のうちのiL_peakより大きいピーク分を蓄電池側から放電させる指令を設定するため、電源側から見て、負荷電力のピークをカットすることが可能となる。スイッチ88B2では、切替判定部88B3からの指令により、1)ピークカット放電電流指令IB_1か、2)夜間充電指令またはアシスト充電指令に対応するIB_2かのどちらかを選択して、適切な動作を実施できる。従って、スイッチ88B2と切替判定部88B3との作用によって、ビルや工場内の負荷群のピークカットを想定した蓄電システムでも、アシスト充電指令を実施することができる。
次に、負荷量調整部22について説明する。負荷量調整部22では、アシスト充電指令制御部80内の充電実施判定部804が出力するアシスト充電指令IB2を基にして次のような制御を実施する。
IB2=0:負荷量調整は実施せず。負荷21B、21Cへは指令を送らない。
IB2>0:負荷量調整を実施。負荷21B、21Cへ負荷量抑制の指令を送る。
つまり、蓄電池の充電量が減少してアシスト充電を必要する場合は、アシスト充電に加えて、所定の負荷に対して負荷量の抑制指令も送るようにする。ここで所定の負荷とは、負荷量を多少抑制しても影響のない負荷、例えば優先度の低い事務室の空調機のような負荷を指す。このような負荷量調整部22を設けることにより、後の時点で蓄電池の充電量が不足すると予測された場合に、アシスト充電と負荷量調整の2つの方法で対策を図ることができる。その結果、より確実に蓄電池の充電量不足を回避することができる。
図20は、図19の蓄電システムの動作フローチャートを表わしている。図20のフローチャートにおいて、図6のフローチャート(図1の蓄電システムに対するフローチャート)と同じ処理の要素は同じ符号を割り当てている。以下、図20のフローチャートにより、図20の蓄電システムの動作を説明する。まず、時計81から得られる時刻情報tにより夜間充電時間帯がどうかを判定する(S002)。夜間充電実施時間帯であれば、スイッチ85を端子83につなぎ、さらにスイッチ88B2を下側の端子につないで、夜間充電指令設定部82により夜間充電を実施する(S003)。夜間充電帯ではない場合は、切替判定部88B3にて負荷電流iLが所定値以上かどうかを判定する(S201)。負荷電流iLが所定値よりも小さい場合は、アシスト運転モードと負荷量調整に関係する処理系(S004〜S009とS203)に移る。このアシスト運転モードに関係する処理系(S004〜S009)については、図6のフローチャートで説明したものと同じであり、説明を省略する。またこのとき、スイッチ88A2は最も下側の端子に接続される。アシスト充電実施の場合は(S009)、アシスト充電に加えて、負荷量調整部22により、所定の負荷に対する負荷量の調整を実施する(S203)。負荷電流iLが所定値以上の場合、スイッチ88B2を上側の端子につないで、ピークカット放電電流指令設定部88B2により、ピークカット放電を実施する(S202)。
以上のように、図19のようなビル及び工場の負荷設備に対するピークカット方式の蓄電システムを想定した第3の実施例の場合でも、切替スイッチ88B2と切替判定部88B3を設けることにより、アシスト充電モードを加えることが可能となる。その結果、第1の実施例で述べたアシスト充電の効果を享受することができる。さらに、負荷量調整部22により、アシスト充電と同時に所定の負荷量も調整するため、蓄電池の充電量不足をより確実に回避することが可能となる。
本発明による蓄電システムによると、負荷電力のピークカットもしくは負荷電力の平準化を実施するような蓄電システムに対して、1)蓄電池の必要容量を低減でき、2)突発的な負荷電力の増加に対応して充電量不足を未然に回避でき、3)充電量不足を回避する過程で、蓄電池への充電を適正に実施することができる。その結果、システム全体の省スペース化と低コスト化、さらに蓄電池の長寿命化と安定したシステム動作の継続を実現できる。
本発明の第1の実施例による蓄電システムの全体構成図。 図1における充放電制御部88の具体的制御ブロック図。 本発明の実施例によるアシスト充電の制御概念を示す時刻対充電量推移グラフ。 図1における充電量推定部802の具体的制御ブロック図。 図1における充電実施判定部804の具体的制御ブロック図。 図1の夜間充電モードとアシスト充電モードに関わる処理フローチャート。 図1の充電指令作成部803の具体的制御ブロック図。 図7の充電指令作成部803によるアシスト充電の動作結果一例図。 図7の充電量不足時刻推定部8031の処理フローチャート。 図1の推定放電パターン設定部801の具体的制御ブロック図。 図10のインデックス設定部8011の処理構成図。 図11によるインデックスixの具体的な内容を例示する図。 図10に示した推定放電パターンデータベース8014の内容を例示する図。 図10に示したデータベース更新部8013の処理フローチャート。 図5に示したしきい値学習部8046の処理フローチャート。 図1に示したシステム状態表示部805の詳細を示した図。 本発明の第2の実施例による蓄電システムの全体構成図。 図17の蓄電システムの動作フローチャート。 本発明の第3の実施例による蓄電システムの全体構成図。 図19の蓄電システムの動作フローチャート。
符号の説明
1…電源、2…コンバータ、3…平滑コンデンサ、4…インバータ、5…モータ、6…充放電制御回路、7…蓄電装置(蓄電池)、8…制御装置、11…電流センサ、12…電圧センサ、13…電流センサ、14…電圧センサ、15…温度センサ、80…アシスト充電指令部、81…時計、82…夜間充電指令設定部、83…スイッチ端子、84…スイッチ端子、85…切替スイッチ、86…切替判定部、87…電源電流/蓄電池電流演算器、88…充放電制御部、801…推定放電パターン設定部、802…充電量推定部、803…充電指令作成部、804…充電実施判定部、805…システム状態表示部、8021…充電量検出部、8022…放電量推定部、8023…減算器、8031…充電量不足時刻推定部、8032…充電時間幅設定部、8033…平均充電電流指令値算出部、8034…リミッタ回路、8035…充電電流指令値設定部、8041…しきい値判定部、8042…スイッチ端子、8043…ゼロ指令出力部、8044…スイッチ端子、8045…切替スイッチ、8046…しきい値学習部。

Claims (10)

  1. 商用電源からの電力を充電するエネルギー蓄積手段と、前記商用電源からの電力及び/又は前記エネルギー蓄積手段が放電する電力が供給される負荷と、前記エネルギー蓄積手段の充放電を制御する充放電制御手段とを備えた蓄電システムにおいて、前記充放電制御手段は、現時点以降の前記エネルギー蓄積手段のエネルギー蓄積量を推定する手段と、この推定値に応じて前記エネルギー蓄積手段に充電する手段を備えたことを特徴とする蓄電システム。
  2. 商用電源からの電力を充電するエネルギー蓄積手段と、前記商用電源からの電力及び/又は前記エネルギー蓄積手段が放電する電力が供給される負荷と、前記エネルギー蓄積手段の充放電を制御する充放電制御手段とを備えた蓄電システムにおいて、前記充放電制御手段は、現時点以降の前記エネルギー蓄積手段のエネルギー蓄積量を推定する手段と、この推定値に応じた期間に前記エネルギー蓄積手段に充電する手段を備えたことを特徴とする蓄電システム。
  3. 請求項1又は2において、前記エネルギー蓄積量を推定する手段は、現時点のエネルギー蓄積量を検出する手段と、それよりも後のある時点までにおける前記エネルギー蓄積手段の放電電力量を推定する手段と、これらのエネルギー蓄積量検出値と放電電力量推定値に基いて、その後のある時点でのエネルギー蓄積量を推定する手段を備えたことを特徴とする蓄電システム。
  4. 商用電源からの電力を充電するエネルギー蓄積手段と、前記商用電源からの電力及び/又は前記エネルギー蓄積手段が放電する電力が供給される負荷と、前記エネルギー蓄積手段の充放電を制御する充放電制御手段とを備えた蓄電システムにおいて、前記充放電制御手段は、ある時点でそれよりも後の時点における前記エネルギー蓄積手段のエネルギー蓄積量を推定し、この推定値が所定値を下回る時刻を推定する手段と、この推定時刻に応じて前記エネルギー蓄積手段に充電する期間を決定する手段を備えたことを特徴とする蓄電システム。
  5. 商用電源からの電力を充電するエネルギー蓄積手段と、前記商用電源からの電力及び/又は前記エネルギー蓄積手段が放電する電力が供給される負荷と、前記エネルギー蓄積手段の充放電を制御する充放電制御手段とを備えた蓄電システムにおいて、前記充放電制御手段は、ある時点でそれよりも後の時点における前記エネルギー蓄積手段のエネルギー蓄積量を推定し、この推定値が所定値を下回る時刻を推定する手段と、この推定時刻に応じて前記エネルギー蓄積手段に充電する充電電流又は充電電力の大きさを決定する手段を備えたことを特徴とする蓄電システム。
  6. 請求項4又は5において、前記エネルギー蓄積手段のエネルギー蓄積量に応じて、前記所定値を増加又は減少させる手段を備えたことを特徴とする蓄電システム。
  7. 請求項4〜6のいずれかにおいて、エネルギー蓄積量の前記推定値が所定の条件を満たしたとき通知する通知手段を備えたことを特徴とする蓄電システム。
  8. 請求項7において、エネルギー蓄積手段のエネルギー蓄積量が所定の値に達するまでの時間を表示する表示手段を備えたことを特徴とする蓄電システム。
  9. 請求項1〜8のいずれかにおいて、前記エネルギー蓄積手段に充電する手段を、所定の時間帯でかつ前記負荷が停止又は所定値以下の負荷電流であるときに有効にする手段を備えたことを特徴とする蓄電システム。
  10. 請求項1〜9のいずれかにおいて、エネルギー蓄積量の前記推定値が所定値を下回るとき、前記負荷の消費電力を下げる手段を備えたことを特徴とする蓄電システム。
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