JP2005082870A - 積層基板の洗浄方法および基板の貼り合わせ方法 - Google Patents

積層基板の洗浄方法および基板の貼り合わせ方法 Download PDF

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Abstract

【課題】最表層としてSiGe層を有する積層基板を洗浄する際に生じるSiGe層の面荒れを防止する洗浄方法および貼り合わせ方法を提供することを目的とする。
【解決手段】少なくとも最表層としてSiGe層を有する積層基板の洗浄方法であって、前記SiGe層の表面に保護膜を形成し、その後に前記保護膜をエッチング可能な第1の洗浄液により前記保護膜が残存するように前記積層基板を洗浄することを特徴とする積層基板の洗浄方法、また前記洗浄した積層基板を、前記保護膜をエッチング可能でかつ第1の洗浄液よりも前記保護膜に対するエッチレートが小さい第2の洗浄液により前記保護膜を除去し前記SiGe層を露出させるように前記積層基板を洗浄することを特徴とする積層基板の洗浄方法、及び上記洗浄方法を用いて洗浄された積層基板の最表層と他の基板の表面とを直接もしくは絶縁膜を介して貼り合わせることを特徴とする基板の貼り合わせ方法。
【選択図】図1

Description

本発明は、SiGe層を有する積層基板の洗浄方法および基板の貼り合わせ方法に関するものである。
近年、高速の半導体デバイスの需要に応えるため、Si(シリコン)基板上にSiGe(シリコンゲルマニウム)層を介してエピタキシャル成長させたSi層をチャネル領域に用いた高速のMOSFET(Metal−Oxide−Semiconductor Field Effect Transistor:酸化物金属半導体電解効果トランジスター)などの半導体デバイスが提案されている。
この場合、SiGe結晶はSi結晶に比べて格子定数が大きいため、SiGe層上にエピタキシャル成長させたSi層には引っ張り歪みが生じている(以下、このように歪みが生じているSi層を歪みSi層と呼ぶ)。その歪み応力によりSi結晶のエネルギーバンド構造が変化し、その結果エネルギーバンドの縮退が解けキャリア移動度の高いエネルギーバンドが形成される。従って、この歪みSi層をチャネル領域として用いたMOSFETは通常の1.3〜8倍程度という高速の動作特性を示す。
このような歪みSi層を形成する方法としては、上記のようなエピタキシャル法を主体とする方法のほか、例えば特許文献1に開示されているように、ボンドウェーハとなるシリコン基板上にSiGe層を形成し、形成したボンドウェーハのSiGe層の表面をベースウェーハとなるシリコン基板と酸化膜を介して貼り合わせてSOI(Silicon On Insulator)構造とした貼り合わせSOI基板を作製し、その後ボンドウェーハのシリコン基板を薄膜化して歪みSi層とする方法などが知られている。
一般に貼り合わせ基板においては、貼り合わせ面での剥離などの不具合の発生を防止するために貼り合わせ面の結合力が高いことが望まれる。一般に貼り合わせ基板の貼り合わせ面の結合力の評価は、結合力に比例する貼り合わせ面の表面エネルギーの評価により行うことが可能である。表面エネルギーの測定は、特許文献2に開示されているようなカミソリ挿入法を用いて行うことができる。
特許文献1に開示されているようにSiGe層の表面を酸化膜を介して他のシリコン基板と貼り合わせる場合、貼り合わせ前に貼り合わせ面を洗浄して表面のパーティクルや汚染物を除去する必要がある。この洗浄工程においては、通常、シリコン基板の一般的な洗浄液の1つであるNHOHとHの混合水溶液(SC−1:Standard Clean 1)を洗浄液として用いた、いわゆるSC−1洗浄が行なわれる。
特開2001−217430号公報 特開平7−29782号公報
シリコン基板にSC−1洗浄を施すと、シリコン基板の表面がわずかにエッチング除去されるので洗浄効果を高いものとできる。しかしSiGe層の表面にSC−1洗浄を施すと、シリコン基板表面にSC−1洗浄を施した場合と比べて洗浄後のSiGe層の表面粗さが大きくなることが明らかとなった。本発明者らの調査によれば、これは、Siのエッチレートに比べてGeのエッチレートが大きいことに起因するものであり、この表面粗さはGe濃度が高くなるに従って大きくなることが判明した。このため、このように洗浄したSiGe層の表面とシリコン基板などを貼り合わせて貼り合わせ基板を作製する場合に、貼り合わせ面の結合力が低下する。このような貼り合わせ面の結合力の低下は、例えばその後のボンドウェーハの薄膜化などの工程の際に貼り合わせ面での剥離の原因となり、貼り合わせ基板の製造歩留まりの低下を招く。
本発明は、このような問題点を考慮してなされたものであり、少なくとも最表層としてSiGe層を有する積層基板を洗浄する際に生じるSiGe層の面荒れを防止し、その後の貼り合わせ基板の作製において貼り合わせ面の結合力の低下を防止できる洗浄方法および貼り合わせ方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、少なくとも最表層としてSiGe層を有する積層基板の洗浄方法であって、少なくとも、前記SiGe層の表面に保護膜を形成し、その後に前記保護膜をエッチング可能な第1の洗浄液により前記保護膜が残存するように前記積層基板を洗浄することを特徴とする積層基板の洗浄方法を提供する(請求項1)。
このように、SiGe層表面に保護膜を形成してから、その保護膜を第1の洗浄液により保護膜が残存するように洗浄すれば、洗浄の際にSiGe層は保護されており面荒れを防止できる。しかも、保護膜は第1の洗浄液によりわずかにエッチング除去されるので洗浄効果を高いものとでき、貼り合わせ面の結合力の低下を防止できる。
この場合、第1の洗浄液の組成または温度もしくは洗浄時間を調整することにより前記残存する保護膜の厚さを調整することが好ましい(請求項2)。
このように、第1の洗浄液の組成または温度もしくは洗浄時間を調整することで、容易に保護膜の残存厚さを調整することができるので、保護膜の厚さを好適な厚さとすることができる。
また、前記残存する保護膜の厚さを1nm以上100nm以下とするように洗浄することが好ましい(請求項3)。
このように、残存する保護膜の厚さが1nm以上100nm以下であれば、洗浄による面荒れからSiGe層を保護するのに十分な厚さであり、かつその後貼り合わせにより歪みSi層を有する貼り合わせSOIウェーハを作製する場合にも歪Si層から酸化膜までの厚みを十分に薄いものとすることができる。
この場合、前記保護膜をSiからなるものとし、第1の洗浄液をNHOHとHとの混合水溶液からなるものとすることができる(請求項4)。
このように、前記保護膜をSiからなるものとし、第1の洗浄液をNHOHとHとの混合水溶液であるいわゆるSC−1洗浄液とすれば、貼り合わせ面となる保護膜の表面の面荒れを防止しつつ洗浄効果を十分に高いものとでき、貼り合わせ面の結合力の低下を防止するのに十分である。
また、前記第1の洗浄液により洗浄した積層基板を、前記保護膜をエッチング可能でかつ第1の洗浄液よりも前記保護膜に対するエッチレートが小さい第2の洗浄液により前記保護膜を除去し前記SiGe層を露出させるように洗浄してもよい(請求項5)。
このように、前記第1の洗浄液により洗浄した積層基板を、前記保護膜をエッチング可能でかつ第1の洗浄液よりも前記保護膜に対するエッチレートが小さい第2の洗浄液により前記保護膜を除去し前記SiGe層を露出させるように洗浄すれば、SiGe層はエッチレートが小さい第2の洗浄液により面荒れを起こさないようエッチングされるので、貼り合わせ面となるSiGe層の表面の面荒れを防止しつつ第1の洗浄液により洗浄効果を十分に高いものとでき、貼り合わせ面の結合力の低下を防止できる。
また、第2の洗浄液をNHOHとHとの混合水溶液からなるものとすることができる(請求項6)。
このように、第2の洗浄液を第1の洗浄液よりエッチレートを遅くしたNHOHとHとの混合水溶液からなるSC−1洗浄液とすれば、貼り合わせ面となるSiGe層の表面の面荒れを防止しつつ洗浄効果を十分に高いものとでき、貼り合わせ面の結合力の低下を防止するのに十分である。
この場合、第2の洗浄液の温度を第1の洗浄液の温度よりも低温にすることが好ましい(請求項7)。
このように、第2の洗浄液の温度を第1の洗浄液の温度よりも低温とすれば、第2の洗浄液のエッチレートをSiGe層の面荒れを起こさないように小さくすることが容易にできるので、貼り合わせ面となるSiGe層の表面の面荒れを防止しつつ洗浄効果を十分に高いものとでき、貼り合わせ面の結合力の低下を防止することができる。
また、本発明は、上記の積層基板の洗浄方法を用いて洗浄された積層基板の最表層であるSiGe層または保護膜の表面と他の基板の表面とを直接もしくは絶縁膜を介して貼り合わせることを特徴とする基板の貼り合わせ方法を提供する(請求項8)。
このように、上記の洗浄方法を用いて洗浄された積層基板の最表層であり面荒れが防止され十分に洗浄されたSiGe層または保護膜の表面と他の基板との表面とを直接もしくは絶縁膜を介して貼り合わせれば、貼り合わせ面の面荒れによる結合力の低下が防止され、従ってその後の工程において貼り合わせ面での剥離などの不具合が発生せず、貼り合わせ基板の製造歩留まりの向上に寄与する。
本発明に従い、SiGe層表面に保護膜を形成してから、その保護膜を第1の洗浄液により保護膜が残存するように洗浄すれば、洗浄の際にSiGe層は保護されており面荒れを防止できる。しかも、保護膜は第1の洗浄液によりわずかにエッチング除去されるので洗浄効果を高いものとでき、貼り合わせ面の結合力の低下を防止できる。
また、前記第1の洗浄液により洗浄した積層基板を、前記保護膜をエッチング可能でかつ第1の洗浄液よりも前記保護膜に対するエッチレートが小さい第2の洗浄液により前記保護膜を除去し前記SiGe層を露出させるように洗浄すれば、SiGe層はエッチレートが小さい第2の洗浄液により面荒れを起こさないようエッチングされるので、貼り合わせ面となるSiGe層の表面の面荒れを防止しつつ洗浄効果を非常に高いものとでき、貼り合わせ面の結合力の低下を防止できる。
さらに、上記の洗浄方法を用いて洗浄されたSiGe層または保護膜の表面と他の基板との表面とを直接もしくは絶縁膜を介して貼り合わせれば、貼り合わせ面の面荒れによる結合力の低下が防止され、その後の工程において貼り合わせ面での剥離などの不具合が発生せず、貼り合わせ基板の製造歩留まりの向上に大きく寄与する。
以下では、本発明の実施の形態について説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
前述したように、歪みSi層を形成する際に、ボンドウェーハとなるシリコン基板上に形成したSiGe層の表面を酸化膜を介して他のシリコン基板と貼り合わせる方法を用いた場合、貼り合わせ前に貼り合わせ面の表面のパーティクルや汚染物を除去するために、通常のシリコン基板の洗浄に用いられるSC−1洗浄等をSiGe層に施すと、GeのエッチレートはSiのエッチレートより大きいため、洗浄後の表面粗さがシリコン表面にSC−1洗浄を施した場合と比べて粗くなり、この表面粗さはGe濃度が高くなるに従って大きくなる。Ge濃度は高い方が、歪みSi層の歪みを大きくできることから、SiGe層のGe濃度は高いほうが望ましいが、洗浄後の表面粗さが一層大きくなってしまう。このような面荒れしたSiGe層の表面をベースウェーハとなるシリコン基板と酸化膜を介して貼り合わせて作製した貼り合わせ基板は貼り合わせ面の結合力が低下しており、例えばその後、ボンドウェーハのシリコン基板の薄膜化などの工程の際に貼り合わせ面での結合不良が起こる原因となり、貼り合わせ基板の製造歩留まりの低下を招く。
本発明者らは、SiGe層表面に保護膜を形成してから、その保護膜を第1の洗浄液により保護膜が残存するようにエッチング洗浄すれば、洗浄の際にSiGe層は保護されており面荒れを防止でき、しかも、保護膜は第1の洗浄液によりわずかにエッチング除去されるので洗浄効果を高いものとでき、貼り合わせ面の結合力の低下を防止できること、また前記第1の洗浄液により洗浄した積層基板を、前記保護膜をエッチング可能でかつ第1の洗浄液よりも前記保護膜に対するエッチレートが小さい第2の洗浄液により前記保護膜を除去し前記SiGe層を露出させるように洗浄すれば、SiGe層はエッチレートが小さい第2の洗浄液により面荒れを起こさないようエッチングされるので、貼り合わせ面となるSiGe層の表面の面荒れを防止しつつ洗浄効果を大幅に高いものとでき、貼り合わせ面の結合力の低下を防止できることを見いだし、本発明を完成させた。
以下では、本発明の実施の形態について図を用いて説明する。
図1は、本発明の第一の実施形態に従った積層基板の洗浄工程の一例を示す図である。
まず、図1(a)のように最表層としてSiGe層2を有する積層基板1を用意する。この積層基板1は最表層としてSiGe層を有すれば特に制限がないが、例えばシリコン単結晶ウェーハの表面にSiGe層をエピタキシャル成長させたもの等を用いることができる。
次に、図1(b)に示すように、このSiGe層2の表面に保護膜3を形成する。保護膜3としては、例えばシリコン単結晶、シリコン多結晶、アモルファスシリコン、酸化シリコン等からなるものを用いることができる。
そして、図1(c)に示すように、この保護膜3を第1の洗浄液により洗浄する。洗浄は例えば第1の洗浄液に積層基板1を浸漬することで行うことができる。第1の洗浄液は保護膜3をエッチング可能なものであり、例えば保護膜3がシリコンからなるものであれば、第1の洗浄液としてNHOHとHとの混合水溶液からなるSC−1洗浄液を用いてもよい。洗浄により保護膜3はわずかにエッチングされるので洗浄効果を高いものとすることができる。このとき保護膜3が残存するように洗浄を行うことでSiGe層2が保護され、面荒れが防止できるので、貼り合わせ面の結合力の低下を防止できる。
このとき、残存する保護膜3の厚さを1nm以上100nm以下とするように洗浄することが好ましい。残存する保護膜3の厚さが1nm以上であれば、洗浄中にSiGe層2の一部が表面に露出して部分的に面荒れが発生することもなく、洗浄による面荒れからSiGe層2を保護するのに十分な厚さである。また、100nm以下であれば、後工程で表面に酸化膜を有するベースウェーハとの貼り合わせにより歪みSi層を有する貼り合わせSOIウェーハを作製する場合にも歪みSi層から酸化膜までの厚みを十分に薄いものとすることができ、SOI構造の利点である浮遊容量の低減効果を十分なものとすることができる。
このとき、残存する保護膜3の厚さは第1の洗浄液の組成または温度もしくは洗浄時間を調整することにより容易に調整することができる。例えば、洗浄液の温度を低温とし、洗浄時間を短くすれば、洗浄時のエッチング量を少なくすることができる。これらの条件の調整により、残存する保護膜3の厚さを例えば1nm以上100nm以下とすることができる。
図2は、本発明の第二の実施形態に従った積層基板の洗浄工程の一例を示す図である。
図2(a)〜(c)は図1(a)〜(c)に示した工程と同様に行うことができる。その後、図2(d)のように、第1の洗浄液で洗浄後に残存する保護膜3’を第2の洗浄液により除去しSiGe層2’を露出させるように洗浄する。洗浄は例えば第2の洗浄液に積層基板1’を浸漬することで行うことができる。第2の洗浄液は保護膜3’をエッチング可能なものであり、かつ第1の洗浄液よりも保護膜に対するエッチレートが小さいものであり、例えば保護膜3’がシリコンからなるものであれば、第2の洗浄液として第1の洗浄液よりエッチレートが遅くなるように調整したNHOHとHとの混合水溶液からなるSC−1洗浄液を用いてもよい。このように第2の洗浄液により保護膜3’を除去しSiGe層2’を露出させるように洗浄をおこなうことによってSiGe層2’は面荒れを起こさないようにエッチング洗浄されるので、貼り合わせ面となるSiGe層2’の表面の面荒れを防止しつつ洗浄効果を非常に高いものとでき、貼り合わせ面の結合力の低下を確実に防止できる。
第2の洗浄液は第1の洗浄液よりもエッチレートが小さいものであるが、例えば第2の洗浄液の温度を第1の洗浄液の温度よりも低温とすれば、第2の洗浄液のエッチレートをSiGe層2’の面荒れを起こさないように小さくすることが容易にできる。もちろん第2の洗浄液の組成を調整することによりエッチレートを小さくしてもよい。
図3は本発明の積層基板の貼り合わせ工程の一例を示す図である。まず、前述の洗浄方法を用いて洗浄された積層基板1’’を準備する。積層基板1’’の最表層4はSiGe層またはその上にわずかに残存した保護膜であり、洗浄により面荒れが防止された表面を有する。また、この積層基板1’’と貼り合わせる他の基板5(ベースウェーハ)を準備する。ベースウェーハ5は例えば表面に酸化膜を形成したシリコン単結晶ウェーハであってもよいし、石英、炭化珪素、アルミナ、ダイヤモンド等の絶縁性ウェーハであってもよい。いずれのものであっても、積層基板1’’との貼り合わせ面での結合力の低下を防止するために洗浄された面荒れの小さい表面を有するものであることが好ましい。
次にこの積層基板1’’とベースウェーハ5とを貼り合わせる。貼り合わせは室温で行うことができ、その後例えば窒素雰囲気中でおよそ200〜1200℃の温度で熱処理し結合力を高める。このように積層基板1’’をベースウェーハ5と貼り合わせれば、貼り合わせ面の面荒れや汚染による結合力の低下が防止され、その後の工程において貼り合わせ面での剥離などの不具合が発生せず、貼り合わせ基板の製造歩留まりの向上に寄与する。
以下、本発明の実施例及び比較例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例1,2、比較例1〜3)
直径200mmのシリコン単結晶ウェーハの表面(鏡面研磨面)に、下記の表1に示すようにGe濃度が5%または15%のSiGe層をエピタキシャル法により50nmだけ堆積しそれを最表層としたもの(比較例1,2)と、さらにその上に保護膜として保護シリコン層をエピタキシャル法により20nmだけ堆積しそれを最表層としたもの(実施例1,2)との計4種類のサンプルウェーハを作製した。また、リファレンス用として、上記のエピタキシャル層を形成しない通常の鏡面研磨シリコン単結晶ウェーハ(比較例3)も用意した。
これら5種類のサンプルウェーハの最表層の表面と、別途用意したシリコン単結晶ベースウェーハ(厚さ400nmの熱酸化膜付き)とに対して下記の条件でSC−1洗浄を行った後に室温で貼り合わせ、350℃、2時間の熱処理(窒素雰囲気中)を行った後、結合力に比例する貼り合わせ界面の表面エネルギーをカミソリ挿入法により評価した。
Figure 2005082870
<SC−1洗浄条件>
組成 29wt%NHOH:30wt%H:HO=1:1:5(容量比)
液温 80℃
洗浄時間 3分
SC−1洗浄後の各サンプルウェーハの中心部付近での最表面層の1μm角、10μm角の表面粗さのRMS(Root Mean Square:自乗平均平方根)値をAFM(Atomic Force Microscope:原子間力顕微鏡)により測定した結果と、各サンプルウェーハをベースウェーハと貼り合わせた場合の表面エネルギーをカミソリ挿入法により測定した結果を表2および図4に示す。また、サンプルウェーハの最表層の膜厚をSC−1洗浄前後に測定し、洗浄による最表層のエッチング量を算出した結果を表3に示す。
Figure 2005082870
Figure 2005082870
表2に示されるように、洗浄後の表面粗さについて、比較例1,2の値に対して実施例1,2の値は小さく、例えばGe濃度15%で比較すると実施例2では1μm角のRMS値は0.144mmであったが、比較例2では0.209μmと大きな差となった。この結果から、実施例1,2では洗浄による最表層の面荒れが防止されていることがわかる。また、表面エネルギーに関しても、表2及び図4に示されるように比較例1,2の値に比べて実施例1,2の値は大きく、例えば比較例2の1.578J/mに対して実施例2では1.9J/mであり、比較例3のSiGe層がない場合の値である1.911J/mと同等の良好な値であった。この結果から、洗浄による貼り合わせ面での結合力の低下が防止されていることがわかる。
また、表3に示されるように、同一の洗浄条件であっても、実施例1,2のエッチング量は比較例1,2に比べて小さく、表面粗さの大きいサンプルではエッチレートが高いことが確認できる。
(実施例3、比較例4)
表1に示した実施例2と同一条件で作製されたサンプルウェーハ(実施例3)と、比較例2と同一条件で作製されたサンプルウェーハ(比較例4)とを用いて、前述したSC−1洗浄条件の中の液温のみを25℃、50℃、80℃と変化させてSC−1洗浄を行い、各サンプルウェーハの最表層のエッチング量を比較した。その結果を表4及び図5に示す。表4及び図5より、いずれの液温でも実施例3の方が比較例4よりエッチング量が小さく、しかも液温が高くなるにつれて両者の差が大きくなった。また、SC−1洗浄液の液温を低くすることによりエッチング量を小さくすることができ、液温の調整によりエッチング量を調整できることが確認できた。
Figure 2005082870
次に、実施例2のサンプルウェーハ(保護Si層:20nm)に対し、液温80℃のSC−1洗浄を10分行って表層部のSi層を約18nm除去した後、引き続きそれより低温である液温50℃のSC−1洗浄を6分行うことによりSiGe層を露出させた。露出したSiGe層の表面粗さを実施例1,2と同様にAFMにより測定した。また、実施例1,2と同様の方法により表面エネルギーを測定した。その結果、表面粗さは1μm角、10μm角でそれぞれ0.15nm、0.09nmであった。また、表面エネルギーは1.88J/mであり、実施例2とほぼ同等の良好な結果が得られた。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は単なる例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
本発明の第一の実施形態に従った積層基板の洗浄工程を示す図である。 本発明の第二の実施形態に従った積層基板の洗浄工程を示す図である。 本発明の積層基板の貼り合わせ工程を示す図である。 実施例1,2及び比較例1〜3のサンプルウェーハとベースウェーハと貼り合わせた場合の表面エネルギーの値を示す図である。 SC−1洗浄液の液温を変化させた場合の実施例3と比較例4のサンプルウェーハの最表層のエッチング量を示す図である。
符号の説明
1、1’、1’’…積層基板、
2、2’…SiGe層、
3、3’…保護膜、 4…最表層、
5…ベースウェーハ、 6…貼り合わせ面。

Claims (8)

  1. 少なくとも最表層としてSiGe層を有する積層基板の洗浄方法であって、少なくとも、前記SiGe層の表面に保護膜を形成し、その後に前記保護膜をエッチング可能な第1の洗浄液により前記保護膜が残存するように前記積層基板を洗浄することを特徴とする積層基板の洗浄方法。
  2. 第1の洗浄液の組成または温度もしくは洗浄時間を調整することにより前記残存する保護膜の厚さを調整することを特徴とする請求項1に記載の積層基板の洗浄方法。
  3. 前記残存する保護膜の厚さを1nm以上100nm以下とするように洗浄することを特徴とする請求項1または2に記載の積層基板の洗浄方法。
  4. 前記保護膜をSiからなるものとし、第1の洗浄液をNHOHとHとの混合水溶液からなるものとすることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の積層基板の洗浄方法。
  5. 前記第1の洗浄液により洗浄した積層基板を、前記保護膜をエッチング可能でかつ第1の洗浄液よりも前記保護膜に対するエッチレートが小さい第2の洗浄液により前記保護膜を除去し前記SiGe層を露出させるように洗浄することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の積層基板の洗浄方法。
  6. 第2の洗浄液をNHOHとHとの混合水溶液からなるものとすることを特徴とする請求項5に記載の積層基板の洗浄方法。
  7. 第2の洗浄液の温度を第1の洗浄液の温度よりも低温にすることを特徴とする請求項5または6に記載の積層基板の洗浄方法。
  8. 請求項1乃至7のいずれか一項に記載の積層基板の洗浄方法を用いて洗浄された積層基板の最表層であるSiGe層または保護膜の表面と他の基板の表面とを直接もしくは絶縁膜を介して貼り合わせることを特徴とする基板の貼り合わせ方法。
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