JP2005078859A - 燃料電池システム - Google Patents

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Masaharu Watabe
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潤之助 仲谷
Takayuki Irie
隆之 入江
Yoshihiko Yoshida
義彦 吉田
Shingo Kanehira
真吾 兼平
Shinya Aso
真也 麻生
Hiroyuki Osawa
弘行 大澤
Masahiro Mizuhara
昌弘 水原
Hitoshi Miyamoto
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Abstract

【課題】
燃料ガス及び空気の予熱を行いながら、燃料電池における温度分布を低減することが可能な燃料電池システムを提供する。
【解決手段】
複数の燃料電池スタック22と冷却器7,8とを具備する燃料電池システムを用いる。複数の燃料電池スタック22は、容器26内に設けられている。冷却器7,8は、複数の燃料電池スタック22のうちの隣り合う2つの間に設けられている。冷却器7,8は、複数の燃料電池スタック22の少なくとも一つで使用される燃料ガス1及び酸化剤ガス2のいずれか一方を供給ガスとして供給される。そして、その隣り合う2つの燃料電池スタック22の熱でその供給ガスを昇温する。冷却器7,8は、内部のその供給ガスの流路内に、ガス熱伝達率を向上させるように複数の充填部材を備えていても良い。
【選択図】 図3

Description

本発明は、燃料電池システムに関し、特に燃料電池の温度分布を改善する燃料電池システムに関する。
燃料ガスと酸化剤ガス(例示:空気)とを供給され、電力を発生する燃料電池セルが知られている。複数の燃料電池セルを積層した燃料電池スタックの形で発電を行うことや、複数の燃料電池スタックをまとめた燃料電池システムの形で発電を行うことが知られている。
燃料電池の一つである固体酸化物型燃料電池(SOFC)は、1000℃程度の高温で発電される。投入された燃料ガスのエネルギーは、SOFC内を通過する過程において、電気と熱に変換される。この発熱により、SOFCの構成材(例示:発電膜、インタコネクタ)及び燃料ガス、空気は、下流になるほど温度が高くなる。そして、燃料ガスや空気の入口側と出口側とで、それらの温度に差ができる。SOFCの場合、その部材の多くはセラミックスである。そのため、入口側と出口側との温度差に起因する熱応力は、SOFCの各部材の破損を発生させる恐れがある。
燃料電池における温度分布を低減する技術が求められる。燃料ガス及び空気の入口側と出口側との温度差を低減する技術が望まれる。燃料電池の効率を落とさずに、その温度分布を低減し、信頼性を向上する技術が望まれる。
関連する技術として、特表2002−516465号公報(PCT/DE99/01313)に液体冷却式燃料電池スタックと燃料電池スタックの冷却方法の技術が開示されている。この技術の液体冷却式燃料電池スタックは、少なくとも2つの燃料電池ユニットを備える。密封枠が燃料電池ユニットのセパレータ間における冷却材を収容するための中間室を気密に包囲している。
特表2000−504140号公報(PCT/DE96/02451)に分配通路を有する流体冷却式の燃料電池の技術が開示されている。この技術の燃料電池は、陰極、電解質及び陽極を有する流体冷却手段を備えた燃料電池である。セル面に媒体を供給する少なくとも1つの分配通路が設けられていて、該分配通路は、セル面への媒体供給が分配通路からセル面の縁部に沿って行われるように、セル面内に設けられている。
特開2003−109637号公報に燃料電池冷却装置及び燃料電池冷却装置の制御方法の技術が開示されている。この技術の燃料電池冷却装置は、燃料電池と、冷却媒体供給手段と、冷却媒体冷却手段と、第1温度検出手段と、第2温度検出手段と、制御手段とを備える。燃料電池は、電解質膜を酸化剤極と燃料極とにより挟んで構成され、上記酸化剤極側に酸化剤ガスが供給されると共に、上記燃料極側に燃料ガスが供給されて発電する。冷却媒体供給手段は、上記燃料電池に冷却媒体を供給する。冷却媒体冷却手段は、上記冷却媒体を冷却する。第1温度検出手段は、上記燃料電池に流入する上記冷却媒体の温度である流入冷却媒体温度を検出する。第2温度検出手段は、上記燃料電池から排出される上記冷却媒体の温度である流入冷却媒体温度を検出する。制御手段は、上記燃料電池の発電動作の制御及び上記冷却媒体供給手段、上記冷却媒体冷却手段による上記燃料電池の冷却動作の制御をする。上記制御手段は、上記第1温度検出手段によって検出された流入冷却媒体温度と、上記第2温度検出手段によって検出された排出冷却媒体温度との温度差が所定値以上になったことに応じて、上記冷却媒体供給手段に異常が発生したことを判定する。
特表2002-516465号公報 特表2000−504140号公報 特開2003−109637号公報
従って、本発明の目的は、燃料電池における温度分布を低減することが可能な燃料電池システムを提供することである。
また、本発明の他の目的は、燃料電池における燃料ガス及び空気の入口側と出口側との温度差を低減することが可能な燃料電池システムを提供することである。
本発明の更に他の目的は、燃料ガス及び空気の予熱を行いながら、燃料電池における燃料ガス及び空気の入口側と出口側との温度差を低減することが可能な燃料電池システムを提供することである。
本発明の別の目的は、燃料電池の効率を落とさずに、その温度分布を低減し、信頼性を向上することが可能な燃料電池システムを提供することである。
以下に、発明を実施するための最良の形態で使用される番号・符号を用いて、課題を解決するための手段を説明する。これらの番号・符号は、特許請求の範囲の記載と発明を実施するための最良の形態との対応関係を明らかにするために括弧付きで付加されたものである。ただし、それらの番号・符号を、特許請求の範囲に記載されている発明の技術的範囲の解釈に用いてはならない。
従って、上記課題を解決するために、本発明の燃料電池システムは、複数の燃料電池スタック(22)と冷却器(7,8)とを具備する。複数の燃料電池スタック(22)は、容器(26)内に設けられている。冷却器(7,8)は、複数の燃料電池スタック(22)のうちの隣り合う2つの間に設けられている。冷却器(7,8)は、複数の燃料電池スタック(22)の少なくとも一つで使用される燃料ガス(1)及び酸化剤ガス(2)のいずれか一方を供給ガスとして供給される。そして、その隣り合う2つの燃料電池スタック(22)の熱でその供給ガスを昇温する。
本発明の冷却器(7,8)により、燃料電池スタック(22)を冷却し、その温度上昇を抑制できる。加えて、燃料電池スタック(22)の温度分布を低減することが出来る。
上記の燃料電池システムにおいて、冷却器(7,8)は、入熱面積が増加するように互いに平行に配列された複数の管(44)を含む。
本発明により、冷却器(7,8)への入熱が増加し、より効率的に燃料電池スタック(22)を冷却し、その温度分布を低減できる。
上記の燃料電池システムにおいて、冷却器(7,8)は、内部のその供給ガスの流路内に、ガス熱伝達率を向上させるように複数の充填部材(49)を備える。
本発明により、流路内の供給ガスに、より効率的に熱を吸収され、より効率的に燃料電池スタック(22)を冷却し、その温度分布を低減できる。
上記の燃料電池システムにおいて、その供給ガスが燃料ガス(1)の場合、複数の充填部材(49)は、改質触媒を含む。
本発明により、改質反応時の吸熱により、より効率的に燃料電池スタック(22)を冷却し、その温度分布を低減できる。
上記の燃料電池システムにおいて、冷却器(7)は、その隣り合う2つの燃料電池スタック(22)における高温部に対応する位置から、燃料ガス(1)を供給する。
本発明により、燃料電池スタック(22)の高温部に対応する冷却器(7)の位置に、最も吸熱の大きい箇所(燃料ガス(1)と改質触媒とが最初に接触する箇所)が来るので、より効率的に燃料電池スタック(22)の高温部を冷却し、その温度分布を低減できる。
上記の燃料電池システムにおいて、冷却器(7,8)は、その隣り合う2つの燃料電池スタック(22)における高温部に対応する位置の複数の充填部材(49)の充填率が、低温部(C)に対応する位置の充填率に比較して高い。
本発明により、高温部に対応する位置の冷却器(7,8)が、より効率的に燃料電池スタック(22)を冷却し、その温度分布をより的確に低減できる。
上記の燃料電池システムにおいて、冷却器(7,8)は、その隣り合う2つの燃料電池スタック(22)における高温部に対応する位置及び大きさに設けられている。
本発明により、高温部に対応する位置の冷却器(7,8)が、より効率的に燃料電池スタック(22)を冷却し、その温度分布をより的確に低減できる。
上記の燃料電池システムにおいて、冷却器(4a)は、隣接して設けられ熱交換を行う燃料用熱交換室(47)と酸化剤用熱交換室(48)とを含む。燃料用熱交換室(47)は、複数の燃料電池スタック(22)の少なくとも一つで使用される燃料ガス(1)を第1供給ガスとして供給される。そして、その隣り合う2つの燃料電池スタック(22)のうちの少なくとも一方の熱でその第1供給ガスを昇温する。酸化剤用熱交換室(48)は、複数の燃料電池スタック(22)の少なくとも一つで使用される酸化剤ガス(2)を第2供給ガスとして供給される。そして、その隣り合う2つの燃料電池スタック(22)のうちの少なくとも他の一方の熱でその第2供給ガスを昇温する。その際、その第1供給ガスとその第2供給ガスとが同じ温度になるように熱交換を行う。
本発明により、燃料電池スタック(22)を冷却し、その温度分布を低減できるのに加えて、燃料ガス(1)と空気(2)との間の温度差を低減する熱交換をより効率的に行うことが出来る。
上記の燃料電池システムにおいて、複数の燃料電池スタック(22)のうちの隣り合う2つは、互いに、供給される燃料ガス(1)及び酸化剤ガス(2)の流れる方向が逆である。
本発明により、燃料電池スタック(22)の温度分布を低減できる。
上記の燃料電池システムにおいて、複数の燃料電池スタック(22)の各々は、複数の燃料電池セル(31)とガス流通層(54)とを備える。複数の燃料電池セル(31)は、積層され、その各々が平板状である。ガス流通層(54)は、複数の燃料電池セル(31)の隣り合う2つの間に設けられ、燃料ガス(1)及び酸化剤ガス(2)の少なくとも一方を流す。
本発明により、燃料電池スタック(22)の温度分布を低減できる。
上記の燃料電池システムにおいて、複数の燃料電池スタック(22)の各々は、複数の燃料電池セル(31)と2つの集電板(32)とを備える。複数の燃料電池セル(31)は、積層され、その各々が平板状である。2つの集電板(32)は、複数の燃料電池セル(31)の両端に設けられている。2つの集電板(32)は、複数の燃料電池セル(31)のうちの端のものと接触する側の温度分布が少なくなるように厚く設けられる。
本発明により、燃料電池スタック(22)の温度分布を低減できる。
上記課題を解決するために、本発明の燃料電池システムは、容器(26)と、容器(26)内に設けられた複数の燃料電池スタック(22)とを具備する。複数の燃料電池スタック(22)のうちの隣り合う2つは、互いに、供給される燃料ガス(1)及び酸化剤ガス(2)の流れる方向が逆である。
本発明により、燃料電池スタック(22)の温度分布を低減できる。
上記課題を解決するために、本発明の燃料電池システムは、容器(26)と、容器(26)内に設けられた複数の燃料電池スタック(22)とを具備する。複数の燃料電池スタック(22)の各々は、積層された平板状の複数の燃料電池セル(31)と、複数の燃料電池セル(31)の両端に設けられた2つの集電板(32)とを備える。2つの集電板(32)は、複数の燃料電池セル(31)のうちの端のものと接触する側の温度分布が少なくなるように厚く設けられる。
本発明により、燃料電池スタック(22)の温度分布を低減できる。
上記課題を解決するために、本発明の燃料電池システムは、容器(26)と、容器(26)内に設けられた複数の燃料電池スタック(22)とを具備する。複数の燃料電池スタック(22)の各々は、積層された平板状の複数の燃料電池セル(31)と、複数の燃料電池セル(31)の隣り合う2つの間に設けられ、燃料ガス(1)及び酸化剤ガス(2)の少なくとも一方を流すガス流通層(54)とを備える。
本発明により、燃料電池スタック(22)の温度分布を低減できる。
上記の燃料電池システムにおいて、前記燃料電池スタック(22)は、固体酸化物型である。
本発明は、殆どの部材がセラミック製で、一つの部材中の温度分布や、一体化された部材中の温度分布、更に供給される燃料ガス及び酸化剤ガス(2)の温度差などで発生する熱応力の影響を極力排除すべき固体酸化物型の燃料電池スタック(22)に特に好ましい。
本発明により、燃料ガス及び空気の予熱を行いながら、燃料電池における温度分布を低減することが可能となる。
以下、本発明の燃料電池システムの実施の形態に関して、添付図面を参照して説明する。
本実施例において、固体酸化物燃料電池(SOFC)の燃料電池システムを例に示して説明するが、他のタイプの燃料電池を用いる燃料電池システムに対しても適用可能である。なお、燃料電池システム本体3(後述)をもって、燃料電池システムとしても良い。
(第1の実施の形態)
まず、本発明の燃料電池システムの第1の実施の形態について、添付図面を参照して説明する。
図1は、本発明の燃料電池システムの第1の実施の形態の構成を示す図である。燃料電池システムは、SOFCシステム本体3、熱交換器4、燃焼器5、熱交換器6、スタック冷却器7、スタック冷却器8、ファン9を具備する。図中、電力に関わる構成は省略している。
SOFCシステム本体3は、配管11−3から燃料ガス1を、配管13−4から空気2をそれぞれ供給され、電力を発生する。その後、使用済みの燃料ガス1は、配管12から排出される。使用済みの空気2は、配管14から排出される。SOFCシステム本体3は、SOFCモジュール21(後述)、スタック冷却器7及びスタック冷却器8を備える。ここで、燃料ガス1は、水蒸気を含む水素ガスや、水蒸気を含むメタンガスのような炭化水素ガスに例示される。空気2は、酸素を含む他のガスでも良い。
スタック冷却器7は、SOFCシステム本体3へ供給される前の燃料ガス1を配管11−1から供給され、その燃料ガス1をSOFCモジュール21の熱により予熱する。そして、予熱された燃料ガス1を配管11−2へ送出する。そのときの熱交換により、SOFCモジュール21を冷却する。
同様に、スタック冷却器8は、SOFCシステム本体3へ供給される前の空気2を配管13−2から供給され、その空気2をSOFCモジュール21の熱により予熱する。そして、予熱された空気2を配管13−3へ送出する。そのときの熱交換により、SOFCモジュール21を冷却する。
スタック冷却器7及びスタック冷却器8は、いずれか一方だけが設けられていても良い。
このようなスタック冷却器7及びスタック冷却器8を用いることで、燃料ガス1及び空気2の予熱ができると共に、SOFCシステム本体3の冷却を行うことが可能となる。すなわち、熱効率が向上する。
熱交換器4は、配管11−2から供給される燃料ガス1と、配管13−3から供給される空気2とを熱交換する。そして、それらの間の温度差を無くすようにする。熱交換後、燃料ガス1は配管11−3経由で、空気2は配管13−4経由で、それぞれSOFCシステム本体3へ供給される。
燃焼器5は、SOFCシステム本体3から送出された燃料ガス1と空気2とを、それぞれ配管12及び配管14経由で受ける。そして、それらを混合、燃焼して高温の排気ガスとして配管15−1へ送出する。
熱交換器6は、配管15−1から供給される排気ガスを用いて、配管13−1から供給される空気2を熱交換により予熱する。そして、排気ガスは配管15−2へ、空気2は配管13−2へ送出する。
ファン9は、配管12の使用済みの燃料ガス1の一部を配管16−1を介して取り出し、リサイクル利用するために、配管16−2を介して配管11−1へ戻す。このリサイクルにより、燃料利用率が向上する。
次に、SOFCモジュールについて更に説明する。
図2は、SOFCモジュールの構成を示す斜視図である。SOFCモジュール21は、燃料ガス1と空気2とを供給され、電力を発生する。SOFCスタック22、マニホールド23及びマニホールド24を備える。
SOFCスタック22は、複数のSOFCセル(セパレータを含む)が積層され、両側に集電用の集電板を備える。燃料ガス1と空気2とを供給され、電力を発生する。図中、下側のマニホールド23は、燃料ガス1を供給され、SOFCスタック22へ送出する。上側のマニホールド23は、SOFCスタック22で使用された燃料ガス1を集めて、外部へ排出する。図中、SOFCスタック22の中に矢印で示したように、燃料ガス1と空気2とは、SOFCセルを挟んでクロスして流れる。
続いて、SOFCシステム本体について更に説明する。
図3は、本発明の燃料電池システムの第1の実施の形態におけるSOFCシステム本体3の構成を示す断面図である。この図では、マニホールド23に供給される燃料ガス1又は空気2の配管、及び電気的配線を省略している。SPFC本体3は、キャニスタ26と、複数のSOFCモジュール21と、スタック冷却器7、8を備える。
キャニスタ26は、図2に示した複数のSOFCモジュール21(SOFCスタック22を含む)と、スタック冷却器7、8その他の構成を収める断熱性の容器である。内部は、SOFCスタック22の発熱などにより、1000℃程度の高温になっている。
SOFCモジュール21のSOFCスタック22は、積層された平板状の複数のSOFCセル31と、その両端に設けられた2つの集電板32とを備える。隣り合うSOFCモジュール21のSOFCスタック22とは、集電板32同士を図示されない配線で電気的に接続されている。
図は、スタック冷却器7及びスタック冷却器8のいずれの場合であっても良いので、2つの番号を併記している。スタック冷却器7は、複数のSOFCスタック22のうちの隣り合う2つの間に設けられている。そして、配管11−1から供給された燃料ガス1は、両側のSOFCスタック22からの熱(特に輻射熱)により加熱され、昇温される。そして、両側のSOFCスタック22は、熱を与えることにより冷却され、降温される。加熱、昇温された燃料ガス1は、配管11−2へ送出される。
同様に、スタック冷却器8は、複数のSOFCスタック22のうちの隣り合う2つの間に設けられている。そして、配管13−2から供給された空気2は、両側のSOFCスタック22からの熱(特に輻射熱)により加熱され、昇温される。そして、両側のSOFCスタック22は、熱を与えることにより冷却され、降温される。加熱、昇温された空気2は、配管13−3へ送出される。
次に、スタック冷却部について更に説明する。
図4は、本発明の燃料電池システムの第1の実施の形態におけるスタック冷却部7、8の構成を示す斜視図である。スタック冷却部7、8は、冷却部本体42と付属配管43とを含む。冷却部本体42は、耐熱性の金属(例示:遷移金属、耐熱鋼)やセラミックス(例示:アルミナ、安定化ジルコニア)で形成された直方体の容器(ダクト構造)である。D1で示される方向から見た面の面積は、図3におけるD2の方向から見たSOFCスタック22の面積と概ね等しいかやや大きい。そして、スタック冷却部7、8は、図3におけるD2の方向から見たとき、SOFCスタック22と重なり、SOFCスタック22がはみ出ないような位置に設置される。それにより、SOFCスタック22からの熱をより確実に受けることができる。
スタック冷却部7、8内には、熱交換の効率を上げるために従来用いられている構造(例示:フィン、じゃま板)を設けることも可能である。
次に、本発明の燃料電池システムの第1の実施の形態の動作説明する。
燃料ガス1は、配管11−1を通り、SOFCシステム本体3へ入る。そして、SOFCシステム本体3において、スタック冷却部7へ入る。SOFCスタック22は、発電しているとき発熱し、1000℃程度になっている。燃料ガス1は、スタック冷却部7において、SOFCスタック22からの熱(輻射熱を含む)を受けて、加熱され、昇温する。その後、配管11−2経由で熱交換器4に達する。熱交換器4においては、空気2との温度差をできるだけ無くすように空気2と熱交換を行う。その後、配管11−3経由でSOFCシステム本体3へ入る。そして、SOFCシステム本体3のSOFCモジュール21へ入り、SOFCスタック22において発電に使用される。そのとき、電力と熱を発生する。その後、使用済みの燃料ガス1は、配管12へ送出される。配管12において、その一部はファン9により、配管16−1及び配管16−2経由で配管11−1へリサイクルされる。他は燃焼器5へ送出される。
空気2は、配管13−1を通り、熱交換器6に達する。熱交換器6において、燃焼器5からの高温の排気ガスにより加熱され、昇温する。その後、配管13−2経由で、SOFCシステム本体3へ入る。そして、SOFCシステム本体3において、スタック冷却部8へ入る。空気2は、スタック冷却部8において、SOFCスタック22からの熱(輻射熱を含む)を受けて、更に、加熱され、昇温する。その後、配管13−3経由で熱交換器4に達する。熱交換器4においては、燃料ガス1との温度差をできるだけ無くすように燃料ガス1と熱交換を行う。その後、配管13−4経由でSOFCシステム本体3へ入る。そして、SOFCシステム本体3のSOFCモジュール21へ入り、SOFCスタック22において発電に使用される。そのとき、電力と熱を発生する。その後、使用済みの空気2は、配管14経由で燃焼器5へ送出される。
燃焼器5の燃料ガス1と空気2とは、混合、燃焼されて、高温の排気ガスとなる。高温の排気ガスは、配管15−1経由で、熱交換器6に送出される。その排気ガスは、熱交換器6において、空気2と熱交換を行い、冷却され、降温する。その後、配管15−2を介して排出される。
このとき、スタック冷却部7、8でSOFCスタック22の熱を除去するので、SOFCスタック22が異常に高温になることを防止できる。スタック冷却部7、8とSOFCスタック22との熱交換において、交換される熱量は温度差が大きいところほど大きい。従って、SOFCスタックにおける図3のD2方向から見た面の温度分布(温度差)を、スタック冷却部との熱交換により抑制することが可能となる。このような温度差は、SOFCスタック22における入口側と出口側とでは温度差が大きいので、入口側と出口側との温度差を抑制するのに特に効果的である。
本発明により、燃料ガス1及び空気2の予熱を行いながら、SOFCにおける温度分布を低減することが可能となる。
本発明において、スタック冷却器の構造は、図4に示す構造に限定されるものではない。
図5は、本発明の燃料電池システムの第1の実施の形態におけるスタック冷却部7、8の構成の応用例を示す斜視図である。スタック冷却部7、8は、複数の冷却部本体管44とヘッダ配管45とを含む。冷却部本体管44は、耐熱性の金属(例示:遷移金属、耐熱鋼)やセラミックス(例示:アルミナ、安定化ジルコニア)で形成された管である。D1で示される方向から見た複数の冷却部本体管44のなす面の面積は、図3におけるD2の方向から見たSOFCスタック22の面積と概ね等しいかやや大きい。そして、スタック冷却部7、8は、図3におけるD2の方向から見たとき、SOFCスタック22と重なり、SOFCスタック22がはみ出ないような位置に設置される。それにより、SOFCスタック22からの熱をより確実に受けることができる。
加えて、冷却部本体管44は、管構造を有しているので、図4の場合と比較して表面積が増加している。すなわち、SOFCスタック22からの入熱面積及び管内面積が増大する。それにより、より効率的に熱交換を行うことが可能となる。更に、冷却部本体管44内部にらせん状の乱流促進体を挿入することで、管内熱伝達率を向上させることも可能である。強度的な面では、管構造を有しているので、強度が向上し、耐熱応力性が向上する。加えて、配管を配列するだけなので、加工も容易でコストも低減できる。
本発明において、スタック冷却器の内部に、充填部材を導入してもよい。
図6は、本発明の燃料電池システムの第1の実施の形態におけるSOFCシステム本体3の構成の応用例を示す断面図である。ただし、この図では、キャニスタ26、マニホールド23に供給される燃料ガス1又は空気2の配管、及び電気的配線を省略している。
この図では、スタック冷却器7、8の内部に充填部材49を挿入している点で、図3と異なる。スタック冷却器のガスの流路内は、高温(1000℃又はその近傍)であり、熱輻射による熱伝導が支配的である。このような状況で、効率的に熱交換が可能な充填部材49としては、表面積が大きくなるような形状(例示:球、ラシヒリング、多孔体)で、熱輻射率が大きい材料であることが好ましい。そのような例として、セラミックスボール、焼結金属、セラミックファイバが上げられる。
充填部材49を導入することで、スタック冷却器のガスの流路内の等価ガス熱伝達率(充填部材の効果を考慮した管壁の単位面積あたりのガス熱伝達率)が向上する。それにより、SOFCスタック22との熱交換を効率的に行うことが出来る。従って、SOFCスタック22の温度上昇及び温度分布をより抑制することが可能となる。
本発明において、充填部材49は、改質触媒を含んでいても良い。そのような改質触媒としては、燃料ガスがメタンやプロパンのような炭化水素ガスと水蒸気との混合ガスの場合、Ni、Ru、Rhのような担持金属とアルミナ、マグネシア、ジルコニアのような担体との組み合わせで構成される水蒸気改質触媒に例示される。
改質反応は吸熱反応であり、スタック冷却器の壁面が吸熱反応により冷却されるので、SOFCスタック22とスタック冷却器7との間の熱交換をより促進することができる。加えて、燃料ガス1の改質を同時に行うことが出来、外部に別に改質器を設ける必要がない。
本発明において、充填部材49は、スタック冷却器全体に詰め込む必要はない。例えば、SOFCスタック22の高温部分に対応する位置に、より多く充填部材49することで、より正確に温度分布の抑制を行うことができる。
図7は、本発明の燃料電池システムの第1の実施の形態におけるSOFCシステム本体3の構成の他の応用例を示す断面図である。ただし、この図では、キャニスタ26、マニホールド23に供給される燃料ガス1又は空気2の配管、及び電気的配線を省略している。
この図では、スタック冷却器7、8の内部に充填する充填部材49に分布を設けている点で、図6と異なる。ガス下流側の温度が高くなる温度分布を有するSOFCスタック22に対しては、ガス下流側に当たる部分における充填部材49の充填率を相対的に高くし、領域Cに当たる部分における充填部材49の充填率を相対的に低くする。充填率が相対的に高い場合、熱交換がより多く行われる。一方、充填率が相対的に低い場合、熱交換がより少なく行われる。従って、冷却の微調整が出来、より正確に温度分布の抑制を行うことができる。
本発明において、スタック冷却器の大きさ(形状)は、図4や図5に限定されるものではない。
図8は、本発明の燃料電池システムの第1の実施の形態におけるSOFCシステム本体3の構成の更に他の応用例を示す断面図である。ただし、この図では、キャニスタ26、マニホールド23に供給される燃料ガス1又は空気2の配管、及び電気的配線を省略している。
この図では、スタック冷却器7、8の大きさを変えている点で、図6と異なる。ガス下流側の温度が高くなる温度分布を有するSOFCスタック22に対しては、例えば、ガス下流側に当たる部分に対応する位置にスタック冷却器7、8を設ける。これにより、相対的に温度が最も高い領域について熱交換を行うことができる。それにより、SOFCスタック22における温度分布を抑制することが可能となる。加えて、スタック冷却器7、8のコストを低減することができる。
本発明により、燃料電池における温度分布、特に、燃料ガス及び空気の入口側と出口側との温度差を低減することが可能となる。加えて、同時に燃料ガス及び空気の予熱を行いうことができる。そして、システム全体としての効率や信頼性を向上させることが可能となる。
(第2の実施の形態)
次に、本発明の燃料電池システムの第2の実施の形態について、添付図面を参照して説明する。
図9は、本発明の燃料電池システムの第2の実施の形態の構成を示す図である。燃料電池システムは、SOFCシステム本体3、熱交換器4a、燃焼器5、熱交換器6、ファン9を具備する。図中、電力に関わる構成は省略している。
本実施の形態では、スタック冷却器7、8を設ける替わりに、熱交換器4aをSOFCシステム本体3内に設け、SOFCスタック22と熱交換する点で、第1の実施の形態と異なる。
SOFCシステム本体3は、配管11−1から燃料ガス1を、配管13−2から空気2をそれぞれ供給される。そして、SOFCシステム本体3内の熱交換器4aは、配管11−1から供給される燃料ガス1と、配管13−2から供給される空気2とを、燃料ガス1と空気2との温度差を無くすように熱交換する。それと同時に、SOFCスタック22を冷却するように、燃料ガス1と空気2とSOFCスタック22との間の熱交換を行う。その後、SOFCシステム本体3のSOFCモジュール21は、配管11−2経由で燃料ガス1を、配管13−3経由で空気2を供給され、電力を発生する。
このような熱交換器4aを用いることで、燃料ガス1及び空気2の予熱ができると共に、SOFCシステム本体3の冷却を行うことが可能となる。すなわち、熱効率が向上する。
その他(燃焼器5、熱交換器6、ファン9、SOFCモジュール21(図2)を含む)については、スタック冷却器7、8を設けないほかは、第1の実施の形態と同様である。
続いて、SOFCシステム本体について更に説明する。
図10は、本発明の燃料電池システムの第2の実施の形態におけるSOFCシステム本体3の構成を示す断面図である。この図では、キャニスタ26、マニホールド23に供給される燃料ガス1又は空気2の配管、及び電気的配線を省略している。SPFC本体3は、と、複数のSOFCスタック22と、熱交換器4aを備える。
SOFCスタック22については、第1の実施の形態と同様である。
熱交換器4aは、複数のSOFCスタック22のうちの隣り合う2つの間に設けられている。互いに隣接して設けられ、互いに熱交換可能な燃料用熱交換室47と空気用熱交換室48とを備える。一方のSOFCスタック22側には、燃料用熱交換室47があり、そのSOFCスタック22と熱交換を行う。他方のSOFCスタック22側には、空気用熱交換室48があり、そのSOFCスタック22と熱交換を行う。
配管11−1から燃料用熱交換室47へ供給された燃料ガス1は、一方のSOFCスタック22からの熱(特に輻射熱)により加熱され、昇温される。そして、そのSOFCスタック22は、熱を与えることにより冷却し、降温される。加熱、昇温される燃料ガス1は、同時に空気用熱交換室48の空気2と熱交換を行い、配管11−2へ送出される。そして、そのままSOFCシステム本体3の外に出ることなく、SOFCモジュール21のマニホールド23へ供給される。
配管13−2から空気用熱交換室48へ供給された空気2は、他方のSOFCスタック22からの熱(特に輻射熱)により加熱され、昇温される。そして、そのSOFCスタック22は、熱を与えることにより冷却し、降温される。加熱、昇温される空気2は、同時に燃料用熱交換室47の燃料ガス1と熱交換を行い、配管13−3へ送出される。そして、そのままSOFCシステム本体3の外に出ることなく、SOFCモジュール21のマニホールド24へ供給される。
熱交換器4aは、耐熱性の金属(例示:遷移金属、耐熱鋼)やセラミックス(例示:アルミナ、安定化ジルコニア)で形成された直方体の容器(ダクト構造)である。D3で示される方向から見た面の面積は、SOFCスタック22の面積と概ね等しいかやや大きい。そして、熱交換器4aは、D3の方向から見たとき、SOFCスタック22と重なり、SOFCスタック22がはみ出ないような位置に設置される。それにより、SOFCスタック22からの熱をより確実に受けることができる。
形状は、図10のものに制限されるものではなく、SOFCスタック22を冷却し、且つ、互いに温度差を無くすように熱交換可能な燃料用熱交換室47と空気用熱交換室48とを備えていれば良い。
次に、本発明の燃料電池システムの第2の実施の形態の動作説明する。
燃料ガス1は、配管11−1を通り、SOFCシステム本体3へ入る。そして、SOFCシステム本体3において、熱交換器4aの燃料用熱交換室47へ入る。SOFCスタック22は、発電しているとき発熱し、1000℃程度になっている。燃料ガス1は、燃料用熱交換室47において、SOFCスタック22からの熱(輻射熱を含む)を受けて、加熱され、昇温する。同時に、空気2との温度差をできるだけ無くすように、空気用熱交換室48の空気2と熱交換を行う。その後、配管11−2経由でSOFCモジュール21にへ入り、SOFCスタック22において発電に使用される。そのとき、電力と熱を発生する。その後、使用済みの燃料ガス1は、配管12へ送出される。配管12において、その一部はファン9により、配管16−1及び配管16−2経由で配管11−1へリサイクルされる。他は燃焼器5へ送出される。
空気2は、配管13−1を通り、熱交換器6に達する。熱交換器6において、燃焼器5からの高温の排気ガスにより加熱され、昇温する。その後、配管13−2経由で、SOFCシステム本体3へ入る。そして、SOFCシステム本体3において、熱交換器4aの空気用熱交換室48へ入る。空気2は、空気用熱交換室48において、SOFCスタック22からの熱(輻射熱を含む)を受けて、更に、加熱され、昇温する。同時に、燃料ガス1との温度差をできるだけ無くすように、燃料用熱交換室47の燃料ガス1と熱交換を行う。その後、配管13−3経由でSOFCモジュール21へ入り、SOFCスタック22において発電に使用される。そのとき、電力と熱を発生する。その後、使用済みの空気2は、配管14経由で燃焼器5へ送出される。
燃焼器5の燃料ガス1と空気2とは、混合、燃焼されて、高温の排気ガスとなる。高温の排気ガスは、配管15−1経由で、熱交換器6に送出される。その排気ガスは、熱交換器6において、空気2と熱交換を行い、冷却され、降温する。その後、配管15−2を介して排出される。
このとき、熱交換器4aでSOFCスタック22の熱を除去するので、SOFCスタック22が異常に高温になることを防止できる。熱交換器4aとSOFCスタック22との熱交換において、交換される熱量は温度差が大きいところほど大きい。従って、SOFCスタックにおける図10のD3方向から見た面の温度分布(温度差)を、スタック冷却部との熱交換により抑制することが可能となる。このような温度差は、SOFCスタック22における入口側と出口側とでは温度差が大きいので、入口側と出口側との温度差を抑制するのに特に効果的である。
本発明により、第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。加えて、図6、7、8で説明した第1の実施の形態の応用例についても、最終的にSOFCモジュール21へ導入される燃料ガス1及び空気2の温度に問題が起こらない範囲で、同様に適用することが可能である。
更に、熱交換器4aをSOFCシステム本体3内に設けるので、熱交換器4a後に燃料ガス1と空気2との温度差がほとんど発生しない。従って、SOFCスタック22の入口側における燃料ガス1と空気2との温度差による熱応力を無くすことができる。そして、第1の実施の形態の場合と比較して、装置をコンパクトにすることが可能となる。
本発明において、SOFCモジュール21のSOFCスタック22の集電板32の厚みは、より厚くしても良い。その様子を示したのが図11である。すなわち、図11は、本発明の燃料電池システムの第2の実施の形態におけるSOFCシステム本体3の構成の応用例を示す断面図である。この場合、集電板32の熱伝導でSOFCスタック22の温度分布を緩和し、SOFCスタック22を均温化することができる。これは、単独で行っても効果があるが、第1及び第2の実施の形態の少なくとも1つと併せて行うとより効果があり、より好ましい。
本発明において、複数のSOFCモジュール21における燃料ガス1及び空気2の流れは、全て同じ方向としている。しかし、必ずしもそのようにする必要はなく、複数のSOFCモジュール21の隣り合う2つが、燃料ガス1及び空気2の流れが逆であっても良い。その様子を示したのが図12である。すなわち、図12は、本発明の燃料電池システムの第2の実施の形態におけるSOFCシステム本体3の構成の他の応用例を示す断面図である。矢印で例示される燃料ガス1及び空気2の流れは、隣り合うSOFCモジュール21において、逆方向になっている。この場合、隣り合うSOFCモジュール21同士で、SOFCスタック22における温度分布が逆になる。すなわち、SOFCシステム本体3の全体として温度分布を打ち消すことができる。これは、単独で行っても良いし、第1及び第2の実施の形態の少なくとも1つと併せて行ってもよい。図11の構成を併せて持つことも可能である。その場合、温度分布を低減する効果がより大きくなる。
本発明において、SOFCスタック22では、複数のSOFCセル31が積層された構造となっている。しかし、必ずしもそのようにする必要はなく、積層された複数のSOFCセル31の途中に、単にガスだけを通過させる擬似的なSOFCセル31=ガス流通層54を設けても良い。その様子を示したのが図13である。すなわち、図13は、発明の燃料電池システムの第2の実施の形態におけるSOFCシステム本体3の構成の更に他の応用例を示す断面図である。SOFCセル31は、インターコネクタ51と発電膜52とを有する(この構造の詳細は、例えば、特開2002−141081号公報や特開2002−141097号公報に詳しい)。この場合、発電膜52を金属膜に置き換えたガス流通層54を、積層された複数のSOFCセル31の途中に入れている。こうすることで、電流の通路を確保しながら、発電ではなく冷却用のガスとして燃料ガス1及び空気2を用いることが可能となる。そして、SOFCスタック22を直接冷却することが可能となる。図では一層分のガス流通層54を設けているが、この数に限定されることはない。これは、単独で行っても効果があるが、第1及び第2の実施の形態の少なくとも1つと併せて行うとより効果があり、より好ましい。図11や図12の構成を併せて持つことも可能である。その場合、温度分布を低減する効果がより大きくなる。
本発明により、燃料電池における温度分布、特に、燃料電池における燃料ガス及び空気の入口側と出口側との温度差を低減することができる。加えて、それを、燃料ガス及び空気の予熱を行いながら実施することができる。更に、燃料電池の効率を落とさずに、その温度分布を低減し、信頼性を向上することが可能となる。
固体酸化物型の燃料電池(SOFC)は、殆どの部材がセラミック製なので、一つの部材中の温度分布や、一体化された部材中の温度分布、供給される燃料ガスと酸化剤ガス(2)との間の温度差のような各種の原因で発生する熱応力に対して、影響を受けやすい。しかし、本発明により、それらの原因が解消され、温度分布が抑制され、熱応力による信頼性の低下を排除することが可能となる。
このような技術は、燃料電池の逆反応である水電解やそれを適用した水素製造装置にも適用することが可能である。
図1は、本発明の燃料電池システムの第1の実施の形態の構成を示す図である。 図2は、SOFCモジュールの構成を示す斜視図である。 図3は、本発明の燃料電池システムの第1の実施の形態におけるSOFCシステム本体の構成を示す断面図である。 図4は、本発明の燃料電池システムの第1の実施の形態におけるスタック冷却部の構成を示す斜視図である。 図5は、本発明の燃料電池システムの第1の実施の形態におけるスタック冷却部の構成の応用例を示す斜視図である。 図6は、本発明の燃料電池システムの第1の実施の形態におけるSOFCシステム本体の構成の応用例を示す断面図である。 図7は、本発明の燃料電池システムの第1の実施の形態におけるSOFCシステム本体の構成の他の応用例を示す断面図である。 図8は、本発明の燃料電池システムの第1の実施の形態におけるSOFCシステム本体の構成の更に他の応用例を示す断面図である。 図9は、本発明の燃料電池システムの第2の実施の形態の構成を示す図である。 図10は、本発明の燃料電池システムの第2の実施の形態におけるSOFCシステム本体の構成を示す断面図である。 図11は、本発明の燃料電池システムの第2の実施の形態におけるSOFCシステム本体の構成の応用例を示す断面図である。 図12は、本発明の燃料電池システムの第2の実施の形態におけるSOFCシステム本体の構成の他の応用例を示す断面図である。 図13は、発明の燃料電池システムの第2の実施の形態におけるSOFCシステム本体の構成の更に他の応用例を示す断面図である。
符号の説明
1 燃料ガス
2 空気
3 SOFCシステム本体
4、4a 熱交換器
5 燃焼器
6 熱交換器
7、8 スタック冷却器
9 ファン
11−1〜11−3、12、13−1〜13−4、
14、15−1〜15−2、16−1〜16−2 配管
21 SOFCモジュール
22 SOFCスタック
23、24 マニホールド
26 キャニスタ
31 SOFCセル
32 集電板
42 冷却部本体
43 付属配管
44 冷却部本体管
45 ヘッダ配管
47 燃料用熱交換室
48 空気用熱交換室
49 充填部材
51 インターコネクタ
52 発電膜
54 ガス流通層

Claims (15)

  1. 容器内に設けられた複数の燃料電池スタックと、
    前記複数の燃料電池スタックのうちの隣り合う2つの間に設けられた冷却器と
    を具備し、
    前記冷却器は、前記複数の燃料電池スタックの少なくとも一つで使用される燃料ガス及び酸化剤ガスのいずれか一方を供給ガスとして供給され、前記隣り合う2つの前記燃料電池スタックの熱で前記供給ガスを昇温するとともにスタックの冷却を行う
    燃料電池システム。
  2. 請求項1に記載の燃料電池システムにおいて、
    前記冷却器は、入熱面積が増加するように互いに平行に配列された複数の管を含む
    燃料電池システム。
  3. 請求項1又は2に記載の燃料電池システムにおいて、
    前記冷却器は、内部の前記供給ガスの流路内に、ガス熱伝達率を向上させるように複数の充填部材を備える
    燃料電池システム。
  4. 請求項3に記載の燃料電池システムにおいて、
    前記供給ガスが前記燃料ガスの場合、前記複数の充填部材は、改質触媒を含む
    燃料電池システム。
  5. 請求項4に記載の燃料電池システムにおいて、
    前記冷却器は、前記隣り合う2つの前記燃料電池スタックにおける高温部に対応する位置から、前記燃料ガスを供給する
    燃料電池システム。
  6. 請求項1乃至5のいずれか一項に記載の燃料電池システムにおいて、
    前記冷却器は、前記隣り合う2つの前記燃料電池スタックにおける高温部に対応する位置の前記複数の充填部材の充填率が、低温部に対応する位置の充填率に比較して高い
    燃料電池システム。
  7. 請求項1乃至5のいずれか一項に記載の燃料電池システムにおいて、
    前記冷却器は、前記隣り合う2つの前記燃料電池スタックにおける高温部に対応する位置及び大きさに設けられている
    燃料電池システム。
  8. 請求項1乃至5のいずれか一項に記載の燃料電池システムにおいて、
    前記冷却器は、隣接して設けられ熱交換を行う燃料用熱交換室と酸化剤用熱交換室とを含み、
    前記燃料用熱交換室は、前記複数の燃料電池スタックの少なくとも一つで使用される前記燃料ガスを第1供給ガスとして供給され、前記隣り合う2つの前記燃料電池スタックのうちの少なくとも一方の熱で前記第1供給ガスを昇温し、
    前記酸化剤用熱交換室は、前記複数の燃料電池スタックの少なくとも一つで使用される前記酸化剤ガスを第2供給ガスとして供給され、前記隣り合う2つの前記燃料電池スタックのうちの少なくとも他の一方の熱で前記第2供給ガスを昇温し、
    前記第1供給ガスと前記第2供給ガスとが同じ温度になるように熱交換を行う
    燃料電池システム。
  9. 請求項1乃至8のいずれか一項に記載の燃料電池システムにおいて、
    前記複数の燃料電池スタックのうちの隣り合う2つは、互いに、供給される燃料ガス及び酸化剤ガスの流れる方向が逆である
    燃料電池システム。
  10. 請求項1乃至9のいずれか一項に記載の燃料電池システムにおいて、
    前記複数の燃料電池スタックの各々は、
    積層された平板状の複数の燃料電池セルと、
    前記複数の燃料電池セルの隣り合う2つの間に設けられ、燃料ガス及び酸化剤ガスの少なくとも一方を流すガス流通層と
    を備える
    燃料電池システム。
  11. 請求項1乃至10のいずれか一項に記載の燃料電池システムにおいて、
    前記複数の燃料電池スタックの各々は、
    積層された平板状の複数の燃料電池セルと、
    前記複数の燃料電池セルの両端に設けられた2つの集電板と
    を備え、
    前記2つの集電板は、前記複数の燃料電池セルのうちの端のものと接触する側の温度分布が少なくなるように厚く設けられる
    燃料電池システム。
  12. 容器と、
    前記容器内に設けられた複数の燃料電池スタックと
    を具備し、
    前記複数の燃料電池スタックのうちの隣り合う2つは、互いに、供給される燃料ガス及び酸化剤ガスの流れる方向が逆である
    燃料電池システム。
  13. 容器と、
    前記容器内に設けられた複数の燃料電池スタックと、
    を具備し、
    前記複数の燃料電池スタックの各々は、
    積層された平板状の複数の燃料電池セルと、
    前記複数の燃料電池セルの両端に設けられた2つの集電板と
    を備え、
    前記2つの集電板は、前記複数の燃料電池セルのうちの端のものと接触する側の温度分布が少なくなるように厚く設けられる
    燃料電池システム。
  14. 容器と、
    前記容器内に設けられた複数の燃料電池スタックと、
    を具備し、
    前記複数の燃料電池スタックの各々は、
    積層された平板状の複数の燃料電池セルと、
    前記複数の燃料電池セルの隣り合う2つの間に設けられ、燃料ガス及び酸化剤ガスの少なくとも一方を流すガス流通層と
    を備える
    燃料電池システム。
  15. 請求項1乃至14のいずれか一項に記載の燃料電池システムにおいて、
    前記燃料電池スタックは、固体酸化物型である
    燃料電池システム。
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