JP2005073625A - 雑草抑制方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 法面緑地や管理緑地など除草を行うべき所望の場所における雑草の成長を抑制し、法面などを安定に維持することが可能で、維持管理も容易で危険作業を回避することもでき、除草剤などを使用しないため環境負荷を低減させることのできる雑草抑制方法を提供する。
【解決手段】 除草を行うべき所望の場所における雑草の成長を抑制する雑草抑制方法であって、表土に対する被覆速度が大きい先行植物を植栽した後あるいは植栽と同時に、表土に対して安定被覆を形成しうる安定植物を、前記先行植物と混在させて植栽または播種することを特徴とする雑草抑制方法。
【選択図】 図2
【解決手段】 除草を行うべき所望の場所における雑草の成長を抑制する雑草抑制方法であって、表土に対する被覆速度が大きい先行植物を植栽した後あるいは植栽と同時に、表土に対して安定被覆を形成しうる安定植物を、前記先行植物と混在させて植栽または播種することを特徴とする雑草抑制方法。
【選択図】 図2
Description
本発明は、水力発電所鉄管路など法面緑地や火力発電所管理緑地など、除草を行うべき所望の場所における雑草の成長を抑制する雑草抑制方法に関する。
水力発電所管路など法面緑地や火力発電所管理緑地などは、1年に2〜3回機械除草を実施している。特に法面緑地の除草は危険作業を伴うためコスト高となるので、極力省力化が望まれているが、設備管理上および周辺民家への雑草種子の飛散防止といった観点から、除草作業は実施せざるを得ないのが現状である
法面の雑草対策として、山羊の放牧による雑草抑制や、生長抑制剤の散布による雑草抑制が検討されているが、山羊の放牧は効果があるものの法面が崩れるという欠点や維持管理費のコストが高いという問題がある。生長抑制剤の散布は、十分な効果を得るためには月数回の散布が必要で、環境負荷の低減という観点からは望ましくない。
農業分野では、マルチングシートを用いた雑草防除が一般的であるが、広範囲な緑地に対してマルチングを適用するのは極めて困難である。一方、アレロパシー物質を利用して雑草の生育を抑制する方法も提案されている。例えば、特開平6−121615号公報には、シバ生に生える雑草に対してアレロパシー作用を有する植物ハルガヤをシバ生に混在させて雑草の生育を制御する方法(特許文献1参照)、また特開平6−128109号公報には、ハルガヤ中に含まれるクマリンやハルガヤの生体を粉砕した粉体をシバ生に散布し、雑草の生育を抑制する方法(特許文献2参照)などが報告されている。
本発明は、上記従来の問題点に鑑みてなされたものであり、法面緑地や管理緑地など除草を行うべき所望の場所における雑草の成長を抑制し、法面などを安定に維持することが可能で、維持管理も容易で危険作業を回避することもでき、除草剤などを使用しないため環境負荷を低減させることのできる雑草抑制方法を提供することを目的とする。
前記目的を達成するため鋭意検討の結果、雑草抑制力の強い植物、例えばアレロパシー作用を有する植物を植栽し、これらによって土地表土を早期に被覆することにより雑草抑制が可能となり、これらの早期被覆植物に数年間かけて安定被覆を形成しうる安定被覆植物を混在して植栽することにより、雑草の量が飛躍的に減少することを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、除草を行うべき所望の場所における雑草の成長を抑制する雑草抑制方法であって、表土に対する被覆速度が大きい先行植物を植栽した後あるいは植栽と同時に、表土に対して安定被覆を形成しうる安定植物を、前記先行植物と混在させて植栽または播種することを特徴とする雑草抑制方法を提供するものである。
本発明の雑草抑制方法においては、前記安定植物が、前記先行植物から分泌・放出されるアレロパシー物質の阻害対象外の植物であることが好ましい。
また、本発明の雑草抑制方法においては、前記先行植物がアレロパシー物質を放出する場合には、前記先行植物のプラントボックス法によるアレロパシー活性が50%以上であることが好ましい。
また、本発明の雑草抑制方法においては、前記先行植物が、ソバ、コンフリー、ヘアリーベッチ、アークトセカ、ポテンティラ、シバ類、宿根バーベナ、マツバギクおよびアジュガから選ばれる少なくとも一種の植物であることが好ましく、前記安定植物が、シバ類、シバザクラ、コトネアスター、キチジョウソウ、リュウノヒゲ、ヒガンバナ、オキザリス、ササ類およびツツジ類から選ばれる少なくとも一種の植物であることが好ましい。
また、本発明の雑草抑制方法においては、雑草抑制効果を向上させるために、前記先行植物および安定植物を植栽する培地に砂あるいは砂礫を併用することが好ましい。
以上説明した通り、本発明の雑草抑制方法によれば、法面緑地や管理緑地など除草を行うべき所望の場所における雑草の成長を抑制することができ、法面などを安定に維持することが可能で、一旦植物被覆が完成されたならば数年間はメンテナンス作業が不要なため維持管理が容易となる。また、それ以降も年1回ないし数年に1回程度の粗刈あるいは追加播種程度の管理で被覆を維持することが可能となる。よって、雑草防除に要する大幅なコストダウンが図られ、危険作業を回避することもできる。さらに、除草剤などを定常的に使用しないため環境負荷を低減させることができる。
本発明による雑草抑制方法は、除草を行うべき所望の場所における雑草の成長を抑制する雑草抑制方法であって、表土に対する被覆速度が大きい先行植物を植栽した後あるいは植栽と同時に、前記先行植物がアレロパシー物質を放出する場合には該アレロパシー物質に対する耐性を有し、表土に対して安定被覆を形成しうる安定植物を、前記先行植物と混在させて植栽するものである。又は、安定植物を前記先行植物と混在させて播種する。
本発明における先行植物は、初期成長(植栽数か月から1年)が早く表土に対する被覆速度が大きいもので、60cm×20cm×20cmのプランターに200粒、もしくは9cmポット苗4株を播種した時に、1年以内(好ましくは100日以内)に表土に対する被覆率が概ね80%以上になり得る植物が好適である。ここで、「被覆率」は、植栽された植物を培地と直角方向から観察したときに植物が地面を被覆している割合であり、目視観察や画像解析で測定可能である。
先行植物は、その多くは1年草、2年草、もしくは2〜3年経つと株が衰退する。1年草、2年草としては、例えばソバ、ヘアリーベッチ、ダイカンドラ、ポーチュラカなどが挙げられ、2〜3年で株が衰退する植物としては、例えばアークトセカ、バーズフットトレフォイル、アジュガなどが挙げられ、数年間は株が衰退しない植物としては、例えばコンフリー、シバ類、宿根バーベナ、ポテンティラ、イブキジャコウソウ、クリーピングタイム、マツバギク、クローバー、イワダレソウなどが挙げられる。なかでも、特に好ましいのは、ソバ、コンフリー、ヘアリーベッチ、アークトセカ、ポテンティラ、シバ類、宿根バーベナ、マツバギクおよびアジュガである。
上記の先行植物は、例えばアークトセカなどアレロパシー物質を放出しないものであっても、あるいはアレロパシー物質を放出する植物であっても、被覆率が高いものであればよい。アレロパシー物質を放出する植物を植栽する場合は、プラントボックス法によるアレロパシー活性(レタス幼根の伸長阻害率)が50%以上のものが好ましい。より好ましくは70〜80%以上のものがよい。プラントボックス法;藤井義晴、渋谷知子,1991,雑草研究,36(別),152-153、藤井義晴、渋谷知子,1992,雑草研究,37(別),156-157参照。
アレロパシーの試験法としては、いくつかが知られている。圃場や、ガラス室でアレロパシーを識別・証明する手段としては、付加栽培法、置換栽培法、階段栽培法、連続根浸出液補集法、無影日長栽培法が知られているが、これらの方法は光や養分等の他の競争との識別が難しく、多大な労力が必要となる。実験室規模での生物検定法としては、植物体抽出液を用いた発芽・生育試験、サンドイッチ法(葉からの溶脱を検出)、プラントボックス法(根からの滲出物質を検出)、ディッシュパック法(揮発性物質を検出)がある。なかでもプラントボックス法は、実験室規模での検定が容易で雑草の成長抑制との相関がよいことより先行植物の選択手段として好適である。
各植物のアレロパシー作用活性物質は現在各研究者によって、同定が進められているところであるが、既に報告のある物としては以下が挙げられる。ヘアリーベッチの場合はcyanamide、ソバの場合はイソキノリンアルカロイド(fagomine)、フラバノール(rutin)、ピロガロール(gallic acid)、ヒガンバナの場合はlycorine、などである。
ここで、ソバのアレロパシー作用物質について説明する。ソバには普通ソバ(普通種)、ダッタンソバ(ダッタン種)、宿根ソバ(宿根種)の三種類あるとされている。いずれも強い雑草抑制効果を示す。しかしながら、交雑性が強いので、ソバの産地ではその地方で栽培されている物を使うのが適している。特にダッタンソバ、宿根ソバなどをソバの産地に適用した場合、交雑により在来の栽培ソバに着色したり、味が変わるなどの影響を及ぼす恐れがあるので、注意が必要である。普通ソバ、ダッタンソバは一年草であるが、宿根ソバは多年草であり、雑草抑制管理の省力化には適しているが、一方宿根ソバ自体が雑草化する恐れもあるため、宿根ソバは雑草化する恐れのない場所に限って用いるのがよい。種子の落下の他、地下茎でも増えるので、たとえば敷地の境界がコンクリで区切られた所などは、適用が可能である。なおソバの根は地表近くに広がる形を取るため、境界の区切りは地下30cm〜1m程度あれば十分と考えられる。さらに、急斜面の雑草抑制に関しては、ソバのみでの適用は法面維持ができなくなる恐れがあるため、ソバのみでの雑草抑制期間は最小限にとどめ、他の植物と併用することが望ましい。
コンフリーは、特に寒冷地むきで、最低地温が約−25度でも耐えられる。ヘアリーベッチは、最低地温が−20度まで可能である。ただし、暖地の方が雑草抑制効果は高い。アークトセカは、たんぽぽ状の葉が地表面を覆うように生え、生育は旺盛。暖地では2〜3年間、被覆を維持することが可能で、それ以降は株の衰退が見られる場合がある。寒冷地では越冬できないため、植栽初期の先行植物としての適応がよい。シバ類は、暖地ではセントオーガスチングラス、ノシバ、ジューングラス、朝萌などが適している。寒冷地ではセンチピードグラス、特に本種を寒冷地向きに品種改良したティフブレアが適している。マツバギクは暖地向きで、最低気温−20度以下の寒冷地では越冬できない。アジュガは耐寒性、耐暑性が強く日本全国に適用可能であるが、乾燥には弱いため乾燥地には向かない。
本発明における安定被覆植物は、被覆速度が速い先行植物を植栽した後あるいは植栽と同時に植栽する。安定植物は、初期成長が早いものや遅いものがあるが、概して遅く、植栽後数年間(3〜5年)で安定被覆を形成しうる植物で、一度被覆を形成すると安定して被覆を維持することができるため雑草抑制効果が高い。先行植物がアレロパシー物質を放出する場合には、該アレロパシー物質に対する耐性を有することが望ましく、安定植物自身はアレロパシー物質を放出するがその活性は一般に低いものが使用される。
上記の安定植物としては、初期成長が早いものとして、例えばコンフリー、ポテンティラなどが挙げられ、初期成長がやや早いものとして、例えばシバザクラ、シバ類、キチジョウソウ、シラン、ヘデラヘリックス、オキザリス・デッペイ、スミレ、スズランなどが挙げられ、初期成長が遅いものとして、例えばリュウノヒゲ、ヒガンバナ、コトネアスター類、日本スイセン、ツツジ類などが挙げられる。シバ類としては、センチピードグラス(原種)、センチピードグラス(ティフブレア)、セントオーガスチングラスなどが挙げられる。なかでも、特に好ましいのは、シバ類、シバザクラ、コトネアスター類、キチジョウソウ、リュウノヒゲ、ヒガンバナ、オキザリス、ササ類およびツツジ類である。
先行植物および安定植物を植栽する培地には、雑草抑制効果を向上させるために砂あるいは砂礫を併用するのがよい。先行植物によって表土が被覆されることで雑草抑制効果が発現するが、培地に砂あるいは砂礫を併用する場合は、元の地表面の土壌に砂あるいは砂礫を添加混合するか、好ましくは元の地表面の土壌の上に砂地層あるいは砂礫層を形成するのがよい。砂あるいは砂礫による地表面の遮光効果に加えて、砂や砂礫は一般の土壌と比較してアレロパシー物質を吸着しないためにアレロパシー効果が発現し易くなることによって、雑草抑制効果が一層向上するものと考えられる。
砂あるいは砂礫は平地であれば1m程度まで敷設することが可能であるが、通常は0.5cm〜60cm程度、好ましくは1cm〜10cm程度の厚みに敷設することが望ましい。砂や砂礫としては、アレロパシー物質に対する吸着性の低いものであれば、土砂、流砂などの天然砂に限らず、一般の土壌と比較して吸着性の低いもの、例えば、人工砂(ガラス由来、鉱滓由来、石炭灰由来、石油製品由来など)など砂に類似するものであってもよい。砂あるいは砂礫を敷設する場合は、植物の種類や植栽環境などに応じて、種類や粒度などを選択すればよい。粒度は、例えば15mm以下が好ましく、より好ましくは5mm以下がよい。例えば、花崗岩質の砂などは好ましい例として挙げられる。
以下、実施例及び比較例を用いて本発明を更に具体的に説明するが、本発明は以下の実施例のみに限定されるものではない。
(参考例1)
基本区における雑草抑制効果の測定は、以下のように実施した。植栽試験地は、長野県・小諸市(標高は660m)の平坦地とした。植栽前に一回に限り、除草剤による防除を実施した。1m2の試験区を1m幅の通路で仕切り、1試験について1〜4反復(区画)を基本とした。植物は表1の通りとした。なお、シバザクラ、日本スイセン、ヒガンバナについては、成育が緩慢で被覆が完成するまでに時間がかかるので、ティフブレアを下草として混植した。各区の播種量や移植本数は数年後の被覆完成時の雑草抑制度を模擬するために過密気味とし、64株もしくは種子16〜20g/m2とした。春に植栽を実施し、植栽後、36日,47日,90日,139日目に雑草刈り取り調査を行った。各区の刈り取り調査法は1区画(1m×1m)の中に発生した全雑草の地上部のみを、鎌にて手刈りし、紙袋(大昭和サミットバッグ25号)に入れ、現場で生体重量を測定し、これらをさらに、60℃で通風乾燥して乾燥重量を測定した。調査前日に通路の草刈りを行った。試験期間を通しての雑草の合計乾燥重量を図1に示す。
基本区における雑草抑制効果の測定は、以下のように実施した。植栽試験地は、長野県・小諸市(標高は660m)の平坦地とした。植栽前に一回に限り、除草剤による防除を実施した。1m2の試験区を1m幅の通路で仕切り、1試験について1〜4反復(区画)を基本とした。植物は表1の通りとした。なお、シバザクラ、日本スイセン、ヒガンバナについては、成育が緩慢で被覆が完成するまでに時間がかかるので、ティフブレアを下草として混植した。各区の播種量や移植本数は数年後の被覆完成時の雑草抑制度を模擬するために過密気味とし、64株もしくは種子16〜20g/m2とした。春に植栽を実施し、植栽後、36日,47日,90日,139日目に雑草刈り取り調査を行った。各区の刈り取り調査法は1区画(1m×1m)の中に発生した全雑草の地上部のみを、鎌にて手刈りし、紙袋(大昭和サミットバッグ25号)に入れ、現場で生体重量を測定し、これらをさらに、60℃で通風乾燥して乾燥重量を測定した。調査前日に通路の草刈りを行った。試験期間を通しての雑草の合計乾燥重量を図1に示す。
(対照例1)
参考例1に対して3反復(区画)の対照区をもうけ、参考例1と同様の方法にて雑草の合計乾燥重量を測定した。結果を図1に示す。
参考例1に対して3反復(区画)の対照区をもうけ、参考例1と同様の方法にて雑草の合計乾燥重量を測定した。結果を図1に示す。
(実施例1)
マルチング併用による雑草抑制効果の測定は以下のように実施した。植栽試験地、試験区の設置方法は、参考例1と同様とした。1試験について3〜4反復(区画)を基本とした。本試験においてはアレロパシーを増強する資材として基本区(無処理)の他に、流木チップや粒径5mm以下の高瀬砂(性状:表2参照)を3cm厚に敷均した区をそれぞれ併設した(流木チップ区、高瀬砂区)。植物は、表3の設計で、センチピードグラスの改良種で−23度まで耐寒性があるといわれる品種‘ティフブレア’、ティフブレアと宿根バーベナの混植区、および先行植物であり、強いアレロパシーが報告されているヘアリーベッチと、アレロパシーの報告があり、初期成育が旺盛で約2ヶ月で収穫できるソバの混植区及びリレークロップ方式で追播(ヘアリーベッチ植栽約60日後にソバを追播)する区を設けた。
マルチング併用による雑草抑制効果の測定は以下のように実施した。植栽試験地、試験区の設置方法は、参考例1と同様とした。1試験について3〜4反復(区画)を基本とした。本試験においてはアレロパシーを増強する資材として基本区(無処理)の他に、流木チップや粒径5mm以下の高瀬砂(性状:表2参照)を3cm厚に敷均した区をそれぞれ併設した(流木チップ区、高瀬砂区)。植物は、表3の設計で、センチピードグラスの改良種で−23度まで耐寒性があるといわれる品種‘ティフブレア’、ティフブレアと宿根バーベナの混植区、および先行植物であり、強いアレロパシーが報告されているヘアリーベッチと、アレロパシーの報告があり、初期成育が旺盛で約2ヶ月で収穫できるソバの混植区及びリレークロップ方式で追播(ヘアリーベッチ植栽約60日後にソバを追播)する区を設けた。
混合植栽区では種子を主体として各種子同量を散布した(各16〜20g/m2)。植栽、及び雑草刈り取り調査の実施は参考例1と同様に実施した。経時による雑草乾燥重量を図2に示す。図2において横棒は標準偏差の範囲を示す。
また、表4には時期別の雑草バイオマスの平均値を示した。
(比較例1)
実施例1に対して、基本区、高瀬砂区、チップ区にそれぞれ3反復(区画)の対照区をもうけ、実施例1と同様の方法にて雑草量を測定した。結果を図2および表4に示す。
実施例1に対して、基本区、高瀬砂区、チップ区にそれぞれ3反復(区画)の対照区をもうけ、実施例1と同様の方法にて雑草量を測定した。結果を図2および表4に示す。
図2の結果より、ヘアリーベッチを植栽した後にソバを播種することにより、植栽しない場合(対照区)と比べて明らかな雑草抑制効果が認められた。また、高瀬砂併用区や流木チップ併用区では、併用しない基本区画と比べて顕著な雑草抑制効果が認められた。特に砂との併用区では約90%の雑草抑制効果が認められた。
次に、実施例1および比較例1で得られた雑草発生量の平均値の差の検定を、最小有意差法(5%検定)で行った。その結果を表5および表6に示す。なお、最小有意差法の検定結果は、アルファベットの順がデータ(平均値)の値の小さい順であり、アルファベットが異なる場合、その区の間には「危険率5%未満で有意な差が認められた」ことを指している。
表5および表6から明らかなように、最小有意差法で検定したところ、高瀬砂併用区には明らかな雑草抑制効果が有り、また、ヘアリーベッチとソバの区画も明らかな雑草抑制効果が有った。
Claims (6)
- 除草を行うべき所望の場所における雑草の成長を抑制する雑草抑制方法であって、表土に対する被覆速度が大きい先行植物を植栽した後あるいは植栽と同時に、表土に対して安定被覆を形成しうる安定植物を、前記先行植物と混在させて植栽または播種することを特徴とする雑草抑制方法。
- 前記安定植物が、前記先行植物から分泌・放出されるアレロパシー物質の阻害対象外の植物である請求項1に記載の雑草抑制方法。
- 前記先行植物が、プラントボックス法によるアレロパシー活性が50%以上である請求項1または2に記載の雑草抑制方法。
- 前記先行植物が、ソバ、コンフリー、ヘアリーベッチ、アークトセカ、ポテンティラ、シバ類、宿根バーベナ、マツバギクおよびアジュガから選ばれる少なくとも一種の植物である請求項1〜3のいずれかに記載の雑草抑制方法。
- 前記安定植物が、シバ類、シバザクラ、コトネアスター、キチジョウソウ、リュウノヒゲ、ヒガンバナ、オキザリス、ササ類およびツツジ類から選ばれる少なくとも一種の植物である請求項1〜4のいずれかに記載の雑草抑制方法。
- 前記先行植物および安定植物を植栽する培地に砂あるいは砂礫を併用する請求項1〜5のいずれかに記載の雑草抑制方法。
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2003
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