JP2005072380A - 不揮発性半導体記憶装置、その製造方法、電子カード及び電子装置 - Google Patents

不揮発性半導体記憶装置、その製造方法、電子カード及び電子装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 カップリング比のばらつきを小さくできるNAND型EEPROMを提供する。
【解決手段】 メモリセルの電荷蓄積層17の上層導電部23は、互いに間を設けて形成された一対の立上り部27により構成される内側面29及び外側面31を有する。内側面29側には底面高さ調節層43があり、外側面31側には素子分離絶縁層5がある。このため、半導体基板9の位置(A)のメモリセルと位置(B)のメモリセルとで、立上り部27の高さが異なっていても、電荷蓄積層17と制御ゲートCGとが対向する領域の面積を同じにできる。
【選択図】 図22

Description

本発明は、電気的にデータの書換えが可能な不揮発性半導体記憶装置及びその製造方法に関する。
従来より、半導体メモリの一つとして、データを電気的に書換え可能とした不揮発性半導体記憶装置(EEPROM)が知られている。中でも、1ビットを記憶する単位であるメモリセルを複数個直列接続して構成されたNANDセルを有するNAND型EEPROMは、高集積化できるものとして注目されている。NAND型は、例えば、ディジタルスチルカメラの画像データを記憶するためのメモリカードに利用されている。
NAND型EEPROMのメモリセルは、チャネル領域となる半導体基板の上に、ゲート絶縁層、電荷蓄積層、誘電体層及び制御ゲートが積層されたFET-MOS構造を有する。制御ゲートはワード線と接続されている。NANDセルは、複数個のメモリセルを隣接するもの同士でソース/ドレインが共用される形で直列接続して構成される。ソース/ドレインとは、ソースおよびドレインのうち少なくともいずれかの機能を果たす不純物領域のことである。
ここで、NAND型におけるデータの書込み方式の一例を簡単に説明する。
(1)“0”の書込み
チャネル領域の電圧が0Vの状態で、“0”を書込むべきメモリセルの制御ゲートを選択してこの制御ゲートの電圧を例えば20Vにし、かつこの制御ゲート以外の制御ゲートの電圧を例えば10Vにする。選択された制御ゲートとチャネル領域との間の電位差が大きいため、上記メモリセルの電荷蓄積層にトンネル電流により電子が注入される。これにより、上記メモリセルのしきい値が正の状態(“0”が書込まれた状態)となる。
(2)“1”の書込み
チャネル領域を0Vより大きい所定電圧のフローティング状態にした後、“1”を書込むべきメモリセルの制御ゲートを選択してこの制御ゲートの電圧を“0”書込みの場合と同様に20Vにする。この制御ゲート以外の制御ゲートの電圧を例えば10Vにする。これらにより、チャネル領域は選択された制御ゲートとの容量カップリングにより電圧が上昇し、例えば8V程度になる。この場合は、“0”の書込みの場合と異なり、選択された制御ゲートとチャネル領域との間の電位差が小さいため、“1”を書込むべきメモリセルの電荷蓄積層には、トンネル電流による電子注入が起こらない。したがって、上記メモリセルのしきい値は、負の状態(“1”が書込まれた状態)に保たれる。
以上から分かるように、“0”、“1”のいずれのデータを書込む際にも制御ゲートには高電圧(例えば20V)が印加される。EEPROMの低消費電力化のためには、制御ゲートに印加する書込み電圧をできるだけ小さくする必要がある。このためにはカップリング比を大きくすればよい。
ここでカップリング比について説明する。カップリング比とは、半導体基板と電荷蓄積層の間の静電容量をC1、電荷蓄積層と制御ゲートの間の静電容量をC2とした場合、C2/(C1+C2)で定義される値である。制御ゲートに印加された高電圧に基づいて電荷蓄積層と半導体基板の間に生じる電圧により、電子が電荷蓄積層に注入される。これらの間に生じる電圧が大きいと電子が電荷蓄積層に注入され易くなる。
カップリング比は、制御ゲートに印加された電圧が、電荷蓄積層に電子を注入するために、どれだけ効率的に利用されるかを示している。この比が大きいと制御ゲートに印加する電圧を下げることができる。一方、この比が小さいと制御ゲートに印加する電圧を上げなければならない。よって、カップリング比は、メモリセルへの書込みのしやすさを表す指標である。そして、上記式から分かるように、電荷蓄積層と制御ゲートの間の静電容量C2が大きくなれば、カップリング比が大きくなる。
静電容量C2を大きくする技術として、例えば、次の二つがある。一つは、二層構造の電荷蓄積層において、上層導電部を下層導電部よりも幅を広げることにより、制御ゲートと上層導電部とが対向する面積を大きくする(例えば特許文献1)。他の一つは、二層構造の電荷蓄積層のうち、上層導電部に幅広の溝を設けることにより、溝の内面でも制御ゲートと対向するようにして、制御ゲートと上層導電部とが対向する面積を大きくする(例えば特許文献2)。
特開2001−284556号公報([0101]、図7(b)) 特開2002−203919号公報([0069]、図11(d))
本発明の目的は、カップリング比を大きくしかつ微細化を図ることができる不揮発性半導体記憶装置及びその製造方法を提供することである。
本発明の他の目的は、カップリング比のばらつきを小さくできる不揮発性半導体記憶装置及びその製造方法を提供することである。
本発明のさらに他の目的は、ノイズの影響を受けにくい不揮発性半導体記憶装置及びその製造方法を提供することである。
本発明に係る不揮発性半導体記憶装置の一態様は、素子形成領域を含む半導体基板と、前記素子形成領域の上に形成されたゲート絶縁層と、前記ゲート絶縁層の上に形成された下層導電部と、前記下層導電部の上に互いに間を設けて形成された一対の立上り部により構成される内側面及び外側面を有すると共に高さが幅よりも大きい上層導電部と、を含む電荷蓄積層と、前記素子形成領域を挟むように前記半導体基板の上に形成された素子分離絶縁層と、前記内側面及び前記外側面の上に形成された誘電体層と、前記誘電体層の上に形成された制御ゲートと、を備えることを特徴とする。
本発明に係る不揮発性半導体記憶装置の他の態様は、素子形成領域を含む半導体基板と、前記素子形成領域の上に形成されたゲート絶縁層と、前記ゲート絶縁層の上に形成された下層導電部と、前記下層導電部の上に互いに間を設けて配置された一対の立上り部により構成される内側面及び外側面を有する上層導電部と、を含む電荷蓄積層と、前記外側面側であって前記素子形成領域を挟むように前記半導体基板の上に形成された素子分離絶縁層と、前記内側面側に位置する前記上層導電部の底面に形成された底面高さ調節層と、前記内側面、前記外側面及び前記底面高さ調節層の上に形成された誘電体層と、前記誘電体層の上に形成された制御ゲートと、を有する複数のメモリセルを備えることを特徴とする。
本発明に係る不揮発性半導体記憶装置のさらに他の態様は、素子形成領域を含む半導体基板と、前記素子形成領域の上に形成されたゲート絶縁層と、前記ゲート絶縁層の上に形成された下層導電部と、前記下層導電部の上に互いに間を設けて配置された一対の立上り部により構成される内側面及び外側面を有する上層導電部と、を含む電荷蓄積層と、前記外側面側であって前記素子形成領域を挟むように前記半導体基板の上に形成された素子分離絶縁層と、前記内側面及び前記外側面の上に形成された誘電体層と、前記外側面側で前記下層導電部と対向する位置まで延びるように前記誘電体層の上に形成された制御ゲートと、を備えることを特徴とする。
本発明に係る不揮発性半導体記憶装置の製造方法の一態様は、半導体基板の上にゲート絶縁層を形成する工程と、前記ゲート絶縁層の上に電荷蓄積層の構成要素となる下層導電部を形成する工程と、前記下層導電部、前記ゲート絶縁層及び前記半導体基板を選択的にエッチングすることにより、前記半導体基板の素子形成領域の上に前記ゲート絶縁層及び前記下層導電部を残すと共に前記素子形成領域を挟むように前記半導体基板にトレンチを形成する工程と、前記トレンチから突き出る長さが前記トレンチ間の距離よりも大きくなるように、前記トレンチ内に素子分離絶縁層を形成する工程と、前記素子分離絶縁層のうち前記トレンチから突き出た部分の間が埋まらないように、前記素子分離絶縁層及び前記下層導電部の上に前記電荷蓄積層の構成要素となる上層導電部を形成する工程と、前記上層導電部のうち前記素子分離絶縁層の上面に位置する部分を除去することにより、前記下層導電部の上に互いに間を設けて形成された一対の立上り部により構成される内側面及び外側面を有する前記上層導電部にパターニングする工程と、前記トレンチ内に前記素子分離絶縁層が残るように前記素子分離絶縁層をエッチングすることにより、前記一対の立上り部の前記外側面を露出する工程と、前記内側面及び前記外側面の上に誘電体層を形成する工程と、前記誘電体層の上に制御ゲートを形成する工程と、を備えることを特徴とする。
本発明に係る不揮発性半導体記憶装置の製造方法の他の態様は、複数のメモリセルを有する不揮発性半導体記憶装置の製造方法であって、半導体基板の上にゲート絶縁層を形成する工程と、前記ゲート絶縁層の上に電荷蓄積層の構成要素となる下層導電部を形成する工程と、前記下層導電部、前記ゲート絶縁層及び前記半導体基板を選択的にエッチングすることにより、前記半導体基板の素子形成領域の上に前記ゲート絶縁層及び前記下層導電部を残すと共に前記素子形成領域を挟むように前記半導体基板にトレンチを形成する工程と、前記トレンチから突き出るように前記トレンチ内に素子分離絶縁層を形成する工程と、前記素子分離絶縁層のうち前記トレンチから突き出た部分の間が埋まらないように、前記素子分離絶縁層及び前記下層導電部の上に前記電荷蓄積層の構成要素となる上層導電部を形成する工程と、前記トレンチ内に前記素子分離絶縁層が残るように前記素子分離絶縁層をエッチングすることにより前記上層導電部の外側面を露出すると共に、前記上層導電部の底面に底面高さ調節層が残るように前記底面高さ調節層をエッチングすることにより前記上層導電部の内側面を露出する工程と、前記内側面及び前記外側面の上に誘電体層を形成する工程と、前記誘電体層の上に制御ゲートを形成する工程と、を備えることを特徴とする。
本発明に係る不揮発性半導体記憶装置の製造方法のさらに他の態様は、半導体基板の上にゲート絶縁層を形成する工程と、前記ゲート絶縁層の上に電荷蓄積層の構成要素となる下層導電部を形成する工程と、前記下層導電部、前記ゲート絶縁層及び前記半導体基板を選択的にエッチングすることにより、前記半導体基板の素子形成領域の上に前記ゲート絶縁層及び前記下層導電部を残すと共に前記素子形成領域を挟むように前記半導体基板にトレンチを形成する工程と、前記トレンチから突き出るように前記トレンチ内に素子分離絶縁層を形成する工程と、前記素子分離絶縁層のうち前記トレンチから突き出た部分の間が埋まらないように、前記素子分離絶縁層及び前記下層導電部の上に前記電荷蓄積層の構成要素となる上層導電部を形成する工程と、前記上層導電部のうち前記素子分離絶縁層の上面に位置する部分を除去することにより、前記下層導電部の上に互いに間を設けて形成された一対の立上り部により構成される内側面及び外側面を有する前記上層導電部にパターニングする工程と、前記トレンチ内に前記素子分離絶縁層が残るように、前記素子分離絶縁層の上面が前記下層導電部より下になるまで、前記素子分離絶縁層をエッチングすることにより、前記一対の立上り部の前記外側面を露出する工程と、前記内側面及び前記外側面の上に誘電体層を形成する工程と、前記誘電体層の上に制御ゲートを形成する工程と、を備えることを特徴とする。
本発明の一態様によれば、カップリング比を大きくしかつ微細化を図ることができる不揮発性半導体記憶装置及びその製造方法を提供することができる。 本発明の他の態様によれば、カップリング比のばらつきを小さくできる不揮発性半導体記憶装置及びその製造方法を提供することができる。本発明のさらに他の態様によれば、ノイズの影響を受けにくい不揮発性半導体記憶装置及びその製造方法を提供することができる。
本発明の実施形態を以下の項目に分けて説明する。
[第1実施形態]
1.第1実施形態に係るNAND型EEPROMの構造
2.第1実施形態に係るNAND型EEPROMの製造方法
(第1実施形態の製造方法1)
(第1実施形態の製造方法2)
(第1実施形態の製造方法3)
(第1実施形態の製造方法4)
[第2実施形態]
1.第2実施形態に係るNAND型EEPROMの構造
2.第2実施形態に係るNAND型EEPROMの製造方法
(第2実施形態の製造方法1)
(第2実施形態の製造方法2)
(第2実施形態の製造方法3)
[第3実施形態]
1.第3実施形態に係るNAND型EEPROMの構造
2.第3実施形態に係るNAND型EEPROMの製造方法
[電子カードおよび電子装置への適用]
なお、各実施形態を説明する図において、既に説明した図の符号で示すものと同一のものについては、同一符号を付すことにより説明を省略する。
[第1実施形態]
第1実施形態は、スタック型の電荷蓄積層(フローティングゲート)を構成する下層導電部及び上層導電部のうち、上層導電部の高さを幅よりも大きくした点を特徴の一つとする。
1.第1実施形態に係るNAND型EEPROMの構造
図1は、第1実施形態に係るNAND型EEPROMのメモリセルアレイ1の一部を示す平面図である。メモリセルアレイ1は、選択ゲートSG1、制御ゲートCG0〜15及び選択ゲートSG2を有する。これらのゲートは、選択ゲートSG1、制御ゲートCG0〜15、選択ゲートSG2の順に並べられ、行方向に延びている。また、メモリセルアレイ1は、交互に並べられかつ列方向に延びる素子形成領域3及び素子分離絶縁層5を有する。
素子形成領域3が、選択ゲートSG1、制御ゲートCG0〜15及び選択ゲートSG2と交差する箇所に、選択トランジスタTr1、メモリセルMC0〜MC15、選択トランジスタTr2が形成されている。一組のMC0〜MC15により、NANDセル7が構成される。複数のNANDセル7がマトリクス配置されたものがメモリセルアレイ1である。
つぎに、NANDセル7の構造について、図2及び図3を用いて説明する。図2は、図1のII(a)-II(b)断面の模式図であり、NANDセル7を示している。図3は、図2のNANDセル7の等価回路図である。NANDセル7は、p−型の半導体基板9に16個のメモリセルMC0〜15が形成された構造を有する。NANDセル1は、半導体基板9中のp型ウェルに形成されていてもよい。
メモリセルは、メモリトランジスタとも言い、データの電気的な書換えが可能な不揮発性のセルである。各メモリセルは同じ構成をしており、メモリセルMC0を例にすれば、基板9の表面に所定の間隔を設けて形成されたn+型の不純物領域11(ソース/ドレイン)と、基板9のうち不純物領域11同士の間に位置するチャネル領域13と、チャネル領域13上にゲート絶縁層15を介して形成された電荷蓄積層17と、電荷蓄積層17上に誘電体層19を介して形成された制御ゲートCG0と、を備える。不純物領域11とチャネル領域13とで素子形成領域3が構成される。電荷蓄積層17は、下層導電部21と上層導電部23が積層された構造を有する。
NAND7セルは、16個のメモリセルが隣接するもの同士でソース/ドレインが共用される形で直列接続されて構成される。NANDセル7を構成するメモリセルの数が16個の場合で説明しているが、メモリセルの数が8,32,64個等の場合でもよい。なお、制御ゲートCG0〜CG15は対応するワード線と接続されている。
選択トランジスタTr1は、メモリセルMC0側に配置されている。トランジスタTr1の一対の不純物領域11のうち、一方はメモリセルMC0と共用され、他方は共通ソース線CELSRCと接続される。トランジスタTr1は、NANDセル7と共通ソース線CELSRCとの接続および切り離しの制御をする。
また、メモリセルMC15側には、選択トランジスタTr2が形成されている。トランジスタTr2を構成する一対の不純物領域11のうち、一方はメモリセルMC15と共用され、他方はビット線BLと接続される。トランジスタTr2は、NANDセル7とビット線BLとの接続および切り離しの制御をする。
最初に説明したように、第1実施形態は電荷蓄積層17の上層導電部23の高さを幅よりも大きくした点を特徴の一つとしている。以下、この点について図4及び図5を用いて詳細に説明する。図4は、図1のIV(a)-IV(b)断面の模式図である。図5は、図4の電荷蓄積層17の斜視図である。
半導体基板9(例えばシリコン基板)の素子形成領域3を挟むように、半導体基板9の上に素子分離絶縁層5が形成されている。素子分離絶縁層5は、半導体基板9のトレンチ25に埋め込まれており、その一部がトレンチ25から突き出ている。素子形成領域3の上には、例えばシリコン酸化膜からなるゲート絶縁層15(トンネル酸化膜)が形成されている。
ゲート絶縁層15の上には、例えばポリシリコンからなる電荷蓄積層17(フローティングゲート)が配置されている。電荷蓄積層17は、ゲート絶縁層15の上に形成された下層導電部21を有する。下層導電部21の厚みは、例えば、20〜50nmである。
下層導電部21の上には、これと電気的に接続された断面が略U字型の上層導電部23が形成されている。具体的には、上層導電部23は、下層導電部21の上に互いに間を設けて形成された一対の立上り部27を有する。立上り部27により、上層導電部23の内側面29及び外側面31が構成される。内側面29側には上層導電部23の底面33が位置しており、外側面31側には素子分離絶縁層5が位置している。上層導電部23は、高さH(例えば0.1〜0.2μm)が幅W(例えば50〜90nm)よりも大きい。
誘電体層19(インターポリ絶縁層)は、上層導電部23の内側面29及び外側面31の上に形成されている。誘電体層19は例えばONO膜(シリコン酸化膜、シリコン窒化膜、シリコン酸化膜)で構成される。誘電体層19上には、例えばポリシリコンからなる制御ゲートCGが形成されている。
第1実施形態の主な効果を説明する。第1実施形態によれば、電荷蓄積層17を構成する上層導電部23の内側面29及び外側面31が制御ゲートCGと対向している。このため、電荷蓄積層17と制御ゲートCGの間の静電容量を増やすことができるので、カップリング比を大きくすることができる。したがって、制御ゲートCGに印加する書込み電圧を小さくすることが可能になるため、EEPROMの低消費電力化を図ることができる。そして、第1実施形態では、上層導電部23の高さHが幅Wよりも大きいため、電荷蓄積層17と制御ゲートCGの間の静電容量を増やすことと、EEPROMの微細化を図ること、との両立を達成できる。以上説明した効果は後で説明する第2、第3実施形態についても言える。
2.第1実施形態に係るNAND型EEPROMの製造方法
この方法には、製造方法1〜4がある。以下、順に説明する。
(第1実施形態の製造方法1)
図6〜図10は、製造方法1を工程順に示す図であり、図4の断面、つまり図1のIV(a)-IV(b)断面と対応している。図6に示すように、半導体基板9の上に、例えば熱酸化により、ゲート絶縁層15を形成する。ゲート絶縁層15の上に、例えばCVDにより、ポリシリコンからなる下層導電部21を形成する。
そして、下層導電部21の上に例えば シリコン窒化膜からなるマスク材35を形成する。マスク材35を選択的に露光し、その後現像することにより、素子分離絶縁層が形成される領域上に位置するマスク材35を除去する。このマスク材をマスクとして、ドライエッチングにより、下層導電部21、ゲート絶縁層15を選択的に除去し、さらに半導体基板9を選択的に除去する。これにより、素子形成領域3の上にゲート絶縁層15及び下層導電部21を残すと共に素子形成領域3を挟むように半導体基板9にトレンチ25が形成される。
マスク材35の厚みが、上層導電部23の高さHに略対応し、トレンチ25間の距離Dが上層導電部23の幅Wに対応する。上層導電部23の高さは幅よりも大きいため、マスク材35の厚みは、トレンチ25間の距離Dよりも大きくされている。なお、マスク材35をマスクとして、下層導電部21及びトレンチ25を形成するので、下層導電部21の端部と素子形成領域3の端部は、横方向の位置が一致する。
図7に示すように、熱酸化により、トレンチ25の側面や底面及び下層導電部21の側面に図示しない薄い酸化層を形成する。そして、例えばCVDにより、素子分離絶縁層5となるシリコン酸化層を、トレンチ25が埋まるようにマスク材35上に形成する。次に、ドライエッチングにより、素子分離絶縁層5となるシリコン酸化層を、マスク材35が露出するまでエッチバックする。エッチバックの替わりにCMP(化学的機械研磨)を用いてもよい。
図8に示すように、マスク材35を除去する。これにより、トレンチ25に埋め込まれ、一部がトレンチ25から突き出た素子分離絶縁層5が完成する。図6の説明箇所で述べたように、マスク材35の厚みは、トレンチ25間の距離Dよりも大きくされている。このため、トレンチ25から突き出る長さがトレンチ間25の距離Dよりも大きくなるように、トレンチ内25に素子分離絶縁層5が形成されている。
その後、素子分離絶縁層5のうちトレンチ25から突き出た部分37の間が埋まらないように、例えばCVDによりポリシリコンからなる上層導電部23を素子分離絶縁層5及び下層導電部21の上に形成する。これにより、上層導電部23は素子形成領域3に自己整合的に形成される。
図9に示すように、例えば、CMPにより、上層導電部23のうち素子分離絶縁層5の上面に位置する部分を除去する。これにより、下層導電部21の上に互いに間を設けて形成された一対の立上り部27により構成される内側面29及び外側面31を有する上層導電部23にパターニングされる。
図10に示すように、トレンチ25内に素子分離絶縁層5が残るように、素子分離絶縁層5を例えば反応性イオンエッチングすることにより、一対の立上り部27の外側面31を露出させる。
そして、図4に示すように、上層導電部23及び素子分離絶縁層5を覆うように、ONO膜からなる誘電体層19を形成する。これにより、上層導電部23の内側面29及び外側面31(図10参照)の上に誘電体層19が形成される。なお、一対の立上り部27のうち、一方の立上り部と他方の立上り部のギャップG(図10参照)は、誘電体層19の厚みの2倍よりも大きくされている。これにより、上記ギャップGの箇所が誘電体膜19で埋まらないようにし、制御ゲートCGが内側面29と対向するようにしている。最後に、例えば、CVDによりポリシリコンからなる制御ゲートCGを誘電体層19上に形成する。
(第1実施形態の製造方法2)
次に製造方法2について説明する。図11〜図14は、製造方法2を工程順に示す図であり、図1のIV(a)-IV(b)断面と対応している。製造方法2によれば、図14に示すように、上層導電部23を素子分離絶縁層5側に延ばすことにより、上層導電部23の幅を下層導電部21の幅よりも大きくしている。
まず図11から説明する。図11は、図7に示す構造からマスク材35を除去した状態を示している。図12に示すように、例えば、弗酸や弗化アンモニウムのような水溶液で、素子分離絶縁層5のうちトレンチ25から突き出た部分37を等方性エッチングする。これにより、突き出た部分37が細くなり、突き出た部分37の間隔が広がる。
次に、図13に示すように、素子分離絶縁層5のうちトレンチ25から突き出た部分37の間が埋まらないように、例えばCVDによりポリシリコンからなる上層導電部23を素子分離絶縁層5及び下層導電部21の上に形成する。これにより、素子分離絶縁層5側に延びた上層導電部23が形成される。そして、第1実施形態の製造方法1の図9、図10、図4で説明した工程と同様の工程を経ることにより、図14に示す構造が完成する。
以上説明したように製造方法2によれば、上層導電部23を素子分離絶縁層5側に延ばすことができる。したがって、図14に示す構造によれば、上層導電部23の幅を下層導電部21の幅よりも大きくなるため、電荷蓄積層17と制御ゲートCGの間の静電容量をさらに大きくすることができる。
(第1実施形態の製造方法3)
製造方法3も製造方法2と同様に、上層導電部23を素子分離絶縁層5側に延ばすことができる。図15〜図19は、製造方法3を工程順に示す図であり、図1のIV(a)-IV(b)断面と対応している。
図15は図6と対応しており、図6との違いは、マスク材35が上層マスク材39と下層マスク材41の二層構造である点である。
図16に示すように、図7で説明した方法で素子分離絶縁層5を形成する。次に、図17に示すように、そして、図18に示すように、素子分離絶縁層5のうちトレンチ25から突き出た部分37を、下層マスク材41をマスクとして、エッチングすることにより、この部分37を細くする。このエッチングは図12で説明したエッチングと同じである。図19に示すように、図13で説明した方法を用いて上層導電部23を形成する。後の工程は製造方法2と同じである。
(第1実施形態の製造方法4)
図20及び図21は、製造方法4を工程順に示す図であり、図1のIV(a)-IV(b)断面と対応している。図21に示すように、製造方法4によれば、一対の立上り部27の間に保護層47を形成しているので、上層導電部23をCMPで研磨する際に、内側面29がダメージを受けるのを防止できる。以下、製造方法4について詳細に説明する。
第1実施形態の製造方法1で説明した図8の工程後、図20に示すように、例えばCVDによりシリコン酸化層からなる保護層47を、素子分離絶縁層5のうちトレンチ25から突き出た部分37の間を埋めるように、上層導電部23の上に形成する。そして、例えば反応性イオンエッチングのような異方性エッチングにより、保護層47をエッチバックして、一対の立上り部27の間に保護層47を残す。
図21に示すように、CMPにより、上層導電部23を研磨する。そして、第1実施形態の製造方法1の図10に示すように、素子分離絶縁層5をエッチングする際に、保護層47もエッチングして、一対の立上り部27の間に残した保護層47を除去する。なお、素子分離絶縁層5と保護層47とが異なる材料の場合、保護層47のエッチングを素子分離絶縁層5のエッチングと別にすればよい。後の工程は第1実施形態の製造方法1と同じである。
[第2実施形態]
1.第2実施形態に係るNAND型EEPROMの構造
図22は、第2実施形態に係るNAND型EEPROMの断面構造を示す模式図であり、図4に示す断面のような制御ゲートCGに沿った断面を示している。第2実施形態は、電荷蓄積層17を構成する上層導電部23の内側面29側に位置する上層導電部23の底面(言い換えれば、一対の立上り部27の凹んでいる箇所の底面)に底面高さ調節層43を形成した点を特徴の一つとする。これにより、カップリング比のばらつきを小さくできる。
まず、カップリング比のばらつきの問題について説明する。メモリセル同士においてカップリング比のばらつきが大きいと、オーバープログラムや誤書き込みが生じやすい。オーバープログラムとは、"0"書込みをしたメモリセルのしきい値が大きくなりすぎることである。NANDセルでは、一本のワード線に共通接続されたメモリセルに、一括して書込み(例えば2kバイトや512バイト分のデータの同時書込み)をすることにより、書込みの高速化を図っている。共通接続されたこれらのメモリセルのうち、"0"書き込みをするメモリセルでは"0"書込みに相当するしきい値になるまで書込み動作(書き込みパルス印加)が繰り返される。所望のしきい値に達したメモリセルに対してはビット線の電位を上げることにより前述の"1"書込みと同様の動作によりそれ以上の書込みが防止されるようになっている。しかし、特にカップリング比の高いメモリセルにおいては最初のパルスで所望のしきい値を越えてしまうことが考えられる。このような現象が起こると読出し時において非選択ワード線に与える読出し電圧が例えば4Vでも、このワード線に接続されたメモリセル(トランジスタ)を導通状態に出来ず、このメモリセルだけでなく同じNAND列に属する例えば16個のメモリセル全部が不良となる場合がある。
次に誤書込みについては前述の"1"の書込み状態において本来制御ゲートとチャネルの電位差は小さいため書込みは起こらないはずであるが、カップリング比が他のメモリセルより大きすぎるとしきい値が負の消去状態を維持できず、しきい値が上昇して"0"の書込みしきい値となってしまう現象である。そのほかにもカップリング比が他のメモリセルより大きいメモリセルでは、読出し動作の繰り返しにより消去しきい値が書込みしきい値となってしまう、いわゆるリードディスターブ不良が起こりやすい問題もある。また、カップリング比の小さなメモリセルが存在する場合は、これらのメモリセルでも所望の時間内に書込みや消去可能なようにチップの書込み電圧、消去電圧が高めに設定されてしまうため、カップリング比の高いセルは益々オーバープログラムや誤書込みがしやすくなる。
第2実施形態によれば、カップリング比のばらつきを小さくできることを比較例と比較しながら説明する。図23は、比較例に係るNAND型EEPROMの断面構造を示す模式図であり、図22と対応する。比較例は第2実施形態と異なり、底面高さ調節層が形成されていない。
図22及び図23に示すように、半導体基板9の(A)で示す位置に形成されたメモリセルと、(B)で示す位置に形成されたメモリセルとでは、立上り部27の高さが異なる。これは、半導体基板9上の位置により、立上り部27の高さにばらつきが不可避的に発生するからである。
このため、図23の比較例では、(A)のメモリセルのほうが(B)のメモリセルよりも、内側面29側において、電荷蓄積層17と制御ゲートCGが対向する領域が大きくなっている。したがって、電荷蓄積層17と制御ゲートCGの間の静電容量は、(A)のメモリセルのほうが(B)のメモリセルよりも大きくなる。よって、(A)のメモリセルのカップリング比が、(B)のメモリセルのそれよりも大きくなり、カップリング比にばらつきが発生する。なお、外側面31側には素子分離絶縁層5があるので、外側面31側において電荷蓄積層17と制御ゲートCGが対向する領域は、(A)のメモリセルと(B)のメモリセルとで同じである。
一方、図22に示す第2実施形態では、上層導電部23の内側面29側に底面高さ調節層43が位置し、外側面31側に素子分離絶縁層5が位置している。このため、電荷蓄積層17と制御ゲートCGとが対向する領域は、内側面29側が立上り部27の上面から底面高さ調節層43までであり、外側面31側が立上り部27の上面から素子分離絶縁層5までである。したがって、立上り部27の高さが異なっていても、内側面29側において、電荷蓄積層17と制御ゲートCGが対向する面積は、(A)のメモリセルと(B)のメモリセルとで同じにすることができる。よって、電荷蓄積層17と制御ゲートCGの間の静電容量を均一にすることができるため、カップリング比のばらつきを小さくできる。
なお、第2実施形態では、底面高さ調節層43があるために、上層導電部23の底面と制御ゲートCGの距離が比較的大きくなっている。したがって、上記底面の箇所は、キャパシタとして機能しないので、カップリング比に影響を及ぼすことはほとんどない。
ここで、第2実施形態が比較例と比べてカップリング比のばらつきを小さくできることをグラフで説明する。図24は、立上り部の高さのばらつきとカップリング比との関係を示すグラフである。図22に示す第2実施形態において、立上り部27の上面から底面高さ調節層43までの寸法が0.1μm、立上り部27の上面から素子分離絶縁層5までの寸法も0.1μmとする。誘電体層19の厚みを15nm、ゲート絶縁層(トンネル酸化膜)15の厚みを9nmとする。
図24に示すように、第2実施形態では、立上り部27の高さが10パーセントばらついても、カップリング比は一定であることが分かる。これに対して、比較例では、立上り部27の高さが10パーセントばらつくと、カップリング比のばらつきも大きくなる。
なお、図22に示すように、第2実施形態によれば、第1実施形態と同様に上層導電部23の高さが幅よりも大きくされているが、高さの値が幅の値以下でもよい。
2.第2実施形態に係るNAND型EEPROMの製造方法
(第2実施形態の製造方法1)
図25〜図28は、この製造方法1を工程順に示す図であり、図22の断面と対応している。第1実施形態の製造方法1で説明した図8の工程後、図25に示すように、例えば、CVDにより厚さ0.2〜0.4μmのシリコン酸化層45を、素子分離絶縁層5のうちトレンチ25から突き出た部分37の間を埋めるように、上層導電部23の全面に形成する。シリコン酸化層45は底面高さ調節層43となる。
図26に示すように、素子分離絶縁層5の上面に位置する上層導電部23が露出するまで、シリコン酸化層45を例えば反応性イオンエッチングにより除去する。これにより、トレンチ25から突き出た部分37の間を埋めるように、部分37の間に位置する上層導電部23の上に底面高さ調節層43が形成される。
図27に示すように、例えばCMPにより、露出した上層導電部23を除去する。これにより、下層導電部21の上に互いに間を設けて形成された一対の立上り部27により構成される内側面29及び外側面31を有する上層導電部23にパターニングされる。一対の立上り部27の間には、底面高さ調節層43があるので、CMPの際に内側面29にダメージが与えられることはない。
図28に示すように、素子分離絶縁層5及び底面高さ調節層43を、例えば反応性イオンエッチングする。これにより、トレンチ25内に素子分離絶縁層5が残るように素子分離絶縁層5がエッチングされ、一対の立上り部27の外側面31が露出される。また、上層導電部23の底面に底面高さ調節層43が残るように底面高さ調節層43がエッチングされ、一対の立上り部27の内側面29が露出される。
半導体基板9のどの位置においても、素子分離絶縁層5がエッチングされる量は略同じなので、立上り部27の上面から素子分離絶縁層5までの距離d1は、全てのメモリセルで略同じとなる。立上り部27の上面から底面高さ調節層43までの距離d2も同じことが言える。
また、素子分離絶縁層5と底面高さ調節層43とは、同時にエッチングされるので、距離d1と距離d2とは連動している。例えば、素子分離絶縁層5が底面高さ調節層43とエッチングレートが等しければ、d2=d1+α、となる。ここで、αは、このエッチングの前の段階における素子分離絶縁層5の上面と底面高さ調節層43の上面との高さの差である。差がなければ、α=0である。一方、素子分離絶縁層5と底面高さ調節層43のエッチングレートの比がβであれば、d2=βd1+α、となる。
図28の工程後、図22に示すように、内側面29、外側面31及び底面高さ調節層43の上に、第1実施形態と同様にして誘電体層19を形成する。ここで、立上り部27の上面から底面高さ調節層43までの距離d2(図28)は、誘電体層19の厚みよりも大きくされている。この理由は、距離d2が誘電体層19の厚みより小さければ、一対の立上げ部27の内側面29間の空間が誘電体層19で埋まるため、この空間に制御ゲートCGが形成できなくなるからである。最後に、誘電体層19の上に制御ゲートCGを形成する。
(第2実施形態の製造方法2)
図29〜図31は、製造方法2を工程順に示す図であり、図22の断面と対応している。製造方法2では、図30に示すように、上層導電部23のパターニング工程が先であり、底面高さ調節層43の形成工程が後である。
まず、図29、図30に示す工程を行う。これらの工程は、第1実施形態の製造方法1で説明した図8、図9に示す工程と対応する。図31に示すように、図25(第2実施形態の製造方法1)で説明した方法と同様にして、底面高さ調節層43となるシリコン酸化層45を形成する。そして、例えば、反応性イオンエッチングにより、シリコン酸化層45及び素子分離絶縁層5を除去すると、図28に示す構造を得ることができる。後の工程は第2実施形態の製造方法1と同じである。
(第2実施形態の製造方法3)
図32は、この製造方法3により作製された第2実施形態に係るNAND型EEPROMの断面の模式図である。第1実施形態の製造方法2と同様の方法により、上層導電部23を素子分離絶縁層5側に延ばすことにより、上層導電部23の幅を下層導電部21の幅よりも大きくしている。
第2実施形態の製造方法3は、図11〜図13(第1実施形態の製造方法2)の工程後、図25〜図28の工程(第2実施形態の製造方法1)又は図30〜図31の工程(第2実施形態の製造方法2)を行う。なお、上層導電部23の幅を下層導電部21の幅よりも大きくする方法は、第1実施形態の製造方法3(図15〜図19)でもよい。
[第3実施形態]
1.第3実施形態に係るNAND型EEPROMの構造
図33は、第3実施形態に係るNAND型EEPROMの断面構造を示す模式図であり、図4に示す断面のような制御ゲートCGに沿った断面を示している。第3実施形態では、上層導電部23の外側面31側において、制御ゲートCGが下層導電部21と対向する位置まで延びるように形成されている。これにより生じる効果を詳細に説明する。
図34に示すように、隣り合うメモリセルMC0は素子分離絶縁層5により電気的に分離されている。しかし、メモリセルが微細化することにより、隣り合うメモリセル間の距離が短くなると、メモリセル間の干渉(ノイズ)の問題が生じる。つまり、メモリセルMC0(a)にデータを書込みする際にそのメモリセルの電荷蓄積層17に電圧変化が生じると、容量結合により隣に位置するメモリセルMC0(b)の電荷蓄積層17の電圧が変化することがある。このような変化が生じると、メモリセルMC0(b)のゲート絶縁層(トンネル酸化膜)15にかかる電界が本来意図した値と異なり、トンネル電流が変化する。この結果、メモリセルMC0(b)の電荷蓄積層17中の電荷量が所望の値とならず、メモリセルMC0(b)のしきい値が所望の値からずれて、誤書込みの状態になることがある。
図33に示す第3実施形態では、上層導電部23の外側面31側において、制御ゲートCGが下層導電部21と対向する位置まで延びるように形成されている。したがって、制御ゲートCGにより電荷蓄積層17が静電シールドされることになる。よって、第3実施形態は、第1実施形態や第2実施形態よりも下層導電部21において、容量結合を防止する効果を高めることができる。この結果、隣り合うメモリセル同士がノイズの影響を受けにくくすることができる。
そして、第3実施形態は、上層導電部23の幅を下層導電部21の幅よりも大きくすることにより、矢印Xで示すように、外側面31側の制御ゲートCGと、ゲート絶縁層15下の半導体基板9と、の間に素子分離絶縁層5が位置した構造にしている。このため、制御ゲートCGと半導体基板9との間に素子分離絶縁層5と誘電体層19が位置することになる。したがって、これらの間に誘電体層19のみが位置する場合(つまり図4で素子分離絶縁層5上の制御ゲートCGを下層導電部21と対向する位置まで延ばした場合)と比べて、これらの間の耐圧を維持する効果を向上させることができる。制御ゲートCGと半導体基板9との間には比較的大きな電位差が生じるので、上記構造は有用である。
また、第3実施形態において、素子分離絶縁層5はトレンチ25に埋め込まれており、制御ゲートCGはトレンチ25の上面よりも上に位置する構造を有する。制御ゲートCGがトレンチ25内にまで延びていると、半導体基板9に反転層が形成され、隣接するメモリセル同士を電気的に分離できないことがある。上記構造によれば、このような事態を防止することができる。
なお、図33に示すように、第3実施形態は第1実施形態と同様に上層導電部23は高さが幅よりも大きくされているが、高さの値が幅の値以下でもよい。
2.第3実施形態に係るNAND型EEPROMの製造方法
図35及び図36は、この製造方法を工程順に示す図であり、図33と対応している。図11〜図13(第1実施形態の製造方法2)又は図15〜図19(第1実施形態の製造方法3)の工程により、上層導電部23の幅を下層導電部21の幅よりも大きくする。
そして、図35に示すように、トレンチ25から突き出た部分37に位置する上層導電部23を、例えばCMPにより研磨する。これより、下層導電部21の上に互いに間を設けて形成された一対の立上り部27により構成される内側面29及び外側面31を有する上層導電部23にパターニングされる。
図36に示すように、トレンチ25内に素子分離絶縁層5が残るように、素子分離絶縁層5の上面が下層導電部21より下になるまで、素子分離絶縁層5を例えば反応性イオンエッチングする。これにより、一対の立上り部27の外側面31を露出させる。
その後、いままで説明してきた方法と同様に、内側面29及び外側面31の上に誘電体層19を形成し、最後に、誘電体層19の上に制御ゲートCGを形成する。
[電子カードおよび電子装置への適用]
次に、本発明の実施形態に係る電子カードおよびその電子カードを用いた電子装置について説明する。図37は、本発明の実施形態に係る電子カードおよび電子装置の構成を示す。ここでは電子装置は、携帯電子機器の一例としてのディジタルスチルカメラ101を示す。電子カードは、ディジタルスチルカメラ101の記録媒体として用いられるメモリカード119である。メモリカード119は、本発明の実施形態で説明した不揮発性半導体記憶装置が集積化され封止されたICパッケージPK1を有する。
ディジタルスチルカメラ101のケースには、カードスロット102と、このカードスロット102に接続された、図示しない回路基板が収納されている。メモリカード119は、カードスロット102に取り外し可能に装着される。メモリカード119は、カードスロット102に装着されると、回路基板上の電気回路に電気的に接続される。
電子カードが例えば、非接触型のICカードである場合、カードスロット102に収納し、或いは近づけることによって、回路基板上の電気回路に無線信号により接続される。
図38は、ディジタルスチルカメラの基本的な構成を示す。被写体からの光は、レンズ103により集光されて撮像装置104に入力される。撮像装置104は例えばCMOSイメージセンサであり、入力された光を光電変換し、アナログ信号を出力する。このアナログ信号は、アナログ増幅器(AMP)により増幅された後、A/Dコンバータによりディジタル変換される。変換された信号は、カメラ信号処理回路105に入力され、例えば自動露出制御(AE)、自動ホワイトバランス制御(AWB)、及び色分離処理を行った後、輝度信号と色差信号に変換される。
画像をモニターする場合、カメラ信号処理回路105から出力された信号はビデオ信号処理回路106に入力され、ビデオ信号に変換される。ビデオ信号の方式としては、例えばNTSC(National Television System Committee)を挙げることができる。ビデオ信号は、表示信号処理回路107を介して、ディジタルスチルカメラ101に取り付けられた表示部108に出力される。表示部108は例えば液晶モニターである。
ビデオ信号は、ビデオドライバ109を介してビデオ出力端子110に与えられる。ディジタルスチルカメラ101により撮像された画像は、ビデオ出力端子110を介して、例えばテレビジョン等の画像機器に出力することができる。これにより、撮像した画像を表示部108以外でも表示することができる。撮像装置104、アナログ増幅器(AMP)、A/Dコンバータ(A/D)、カメラ信号処理回路105は、マイクロコンピュータ111により制御される。
画像をキャプチャする場合、操作ボタン例えばシャッタボタン112を操作者が押す。これにより、マイクロコンピュータ111が、メモリコントローラ113を制御し、カメラ信号処理回路105から出力された信号がフレーム画像としてビデオメモリ114に書き込まれる。ビデオメモリ114に書き込まれたフレーム画像は、圧縮/伸張処理回路115により、所定の圧縮フォーマットに基づいて圧縮され、カードインタフェース116を介してカードスロット102に装着されているメモリカード119に記録される。
記録した画像を再生する場合、メモリカード119に記録されている画像を、カードインタフェース116を介して読み出し、圧縮/伸張処理回路115により伸張した後、ビデオメモリ114に書き込む。書き込まれた画像はビデオ信号処理回路106に入力され、画像をモニターする場合と同様に、表示部108や画像機器に映し出される。
なおこの構成では、回路基板100上に、カードスロット102、撮像装置104、アナログ増幅器(AMP)、A/Dコンバータ(A/D)、カメラ信号処理回路105、ビデオ信号処理回路106、メモリコントローラ113、ビデオメモリ114、圧縮/伸張処理回路115、及びカードインタフェース116が実装される。
但しカードスロット102については、回路基板100上に実装される必要はなく、コネクタケーブル等により回路基板100に接続されるようにしてもよい。
回路基板100上には更に、電源回路117が実装される。電源回路117は、外部電源、或いは電池からの電源の供給を受け、ディジタルスチルカメラの内部で使用する内部電源電圧を発生する。電源回路117として、DC−DCコンバータを用いてもよい。内部電源電圧は、上述した各回路に供給される他、ストロボ118、表示部108にも供給される。
以上のように本発明の実施形態に係る電子カードは、ディジタルスチルカメラ等の携帯電子機器に用いることが可能である。更にこの電子カードは、携帯電子機器だけでなく、図39A−39Jに示すような他の各種電子機器に適用することができる。即ち、図39Aに示すビデオカメラ、図39Bに示すテレビジョン、図39Cに示すオーディオ機器、図39Dに示すゲーム機器、図39Eに示す電子楽器、図39Fに示す携帯電話、図39Gに示すパーソナルコンピュータ、図39Hに示すパーソナルディジタルアシスタント(PDA)、図39Iに示すヴォイスレコーダ、図39Jに示すPCカード等に、上記電子カードを用いることができる。
第1実施形態に係るNAND型EEPROMのメモリセルアレイの一部を示す平面図である。 図1のII(a)-II(b)断面の模式図である。 図2のNANDセルの等価回路図である。 図1のIV(a)-IV(b)断面の模式図である。 第1実施形態に係るNAND型EEPROMに備えられる電荷蓄積層の斜視図である。 第1実施形態に係るNAND型EEPROMの製造方法1を説明するための第1工程図である。 同第2工程図である。 同第3工程図である。 同第4工程図である。 同第5工程図である。 第1実施形態に係るNAND型EEPROMの製造方法2を説明するための第1工程図である。 同第2工程図である。 同第3工程図である。 同第4工程図である。 第1実施形態に係るNAND型EEPROMの製造方法3を説明するための第1工程図である。 同第2工程図である。 同第3工程図である。 同第4工程図である。 同第5工程図である。 第1実施形態に係るNAND型EEPROMの製造方法4を説明するための第1工程図である。 同第2工程図である。 第2実施形態に係るNAND型EEPROMの制御ゲートCGに沿った断面の模式図である。 比較例に係るNAND型EEPROMの断面を示す模式図である。 立上り部の高さのばらつきとカップリング比との関係を示すグラフである。 第2実施形態に係るNAND型EEPROMの製造方法1を説明するための第1工程図である。 同第2工程図である。 同第3工程図である。 同第4工程図である。 第2実施形態に係るNAND型EEPROMの製造方法2を説明するための第1工程図である。 同第2工程図である。 同第3工程図である。 第2実施形態の製造方法3で作製されたNAND型EEPROMの断面を示す模式図である。 第3実施形態に係るNAND型EEPROMの断面を示す模式図である。 隣り合うメモリセル同士で容量結合が生じている状態を示す図である。 第3実施形態に係るNAND型EEPROMの製造方法を説明するための第1工程図である。 同第2工程図である。 本発明の実施形態に係る電子カードおよび電子装置の構成図である。 本発明の実施形態に係る電子装置の第1例であるディジタルスチルカメラの基本的な構成図である。 本発明の実施形態に係る電子装置の第2例であるビデオカメラを示す図である。 本発明の実施形態に係る電子装置の第3例であるテレビジョンを示す図である。 本発明の実施形態に係る電子装置の第4例であるオーディオ機器を示す図である。 本発明の実施形態に係る電子装置の第5例であるゲーム機器を示す図である。 本発明の実施形態に係る電子装置の第6例である電子楽器を示す図である。 本発明の実施形態に係る電子装置の第7例である携帯電話を示す図である。 本発明の実施形態に係る電子装置の第8例であるパーソナルコンピュータを示す図である。 本発明の実施形態に係る電子装置の第9例であるパーソナルディジタルアシスタント(PDA)を示す図である。 本発明の実施形態に係る電子装置の第10例であるヴォイスレコーダを示す図である。 本発明の実施形態に係る電子装置の第11例であるPCカードを示す図である。
符号の説明
1・・・メモリセルアレイ、3・・・素子形成領域、5・・・素子分離絶縁層、7・・・NANDセル、9・・・半導体基板、11・・・不純物領域、13・・・チャネル領域、15・・・ゲート絶縁層、17・・・電荷蓄積層、19・・・誘電体層、21・・・下層導電部、23・・・上層導電部、25・・・トレンチ、27・・・立上り部、29・・・内側面、31・・・外側面、33・・・底面、35・・・マスク材、37・・・トレンチから突き出た部分、39・・・上層マスク材、41・・・下層マスク材、43・・・底面高さ調節層、45・・・シリコン酸化層、47・・・保護層、H・・・上層導電部の高さ、W・・・上層導電部の幅、D・・・トレンチ間の距離、G・・・立上り部間のギャップ、d1・・・立上り部の上面から素子分離絶縁層までの距離、d2・・・立上り部の上面から底面高さ調節層までの距離、MC0〜15・・・メモリセル、CG0〜15・・・制御ゲート、SG1,2・・・選択ゲート、BL・・・ビット線、CELSRC・・・共通ソース線

Claims (27)

  1. 素子形成領域を含む半導体基板と、
    前記素子形成領域の上に形成されたゲート絶縁層と、
    前記ゲート絶縁層の上に形成された下層導電部と、前記下層導電部の上に互いに間を設けて形成された一対の立上り部により構成される内側面及び外側面を有すると共に高さが幅よりも大きい上層導電部と、を含む電荷蓄積層と、
    前記素子形成領域を挟むように前記半導体基板の上に形成された素子分離絶縁層と、
    前記内側面及び前記外側面の上に形成された誘電体層と、
    前記誘電体層の上に形成された制御ゲートと、
    を備えることを特徴とする不揮発性半導体記憶装置。
  2. 素子形成領域を含む半導体基板と、
    前記素子形成領域の上に形成されたゲート絶縁層と、
    前記ゲート絶縁層の上に形成された下層導電部と、前記下層導電部の上に互いに間を設けて配置された一対の立上り部により構成される内側面及び外側面を有する上層導電部と、を含む電荷蓄積層と、
    前記外側面側であって前記素子形成領域を挟むように前記半導体基板の上に形成された素子分離絶縁層と、
    前記内側面側に位置する前記上層導電部の底面に形成された底面高さ調節層と、
    前記内側面、前記外側面及び前記底面高さ調節層の上に形成された誘電体層と、
    前記誘電体層の上に形成された制御ゲートと、
    を有する複数のメモリセルを備えることを特徴とする不揮発性半導体記憶装置。
  3. 前記上層導電部は高さが幅よりも大きい、ことを特徴とする請求項2に記載の不揮発性半導体記憶装置。
  4. 前記一対の立上り部の上面から前記底面高さ調節層までの距離は、前記複数のメモリセルにおいて略同じである、ことを特徴とする請求項2又は3に記載の不揮発性半導体記憶装置。
  5. 前記一対の立上り部の上面から前記底面高さ調節層までの距離と、前記一対の立上り部の上面から前記素子分離絶縁層までの距離とは略等しい、ことを特徴とする請求項2〜4のいずれか1項に記載の不揮発性半導体記憶装置。
  6. 前記一対の立上り部の上面から前記底面高さ調節層までの距離は、前記誘電体層の厚みよりも大きい、ことを特徴とする請求項2〜5のいずれか1項に記載の不揮発性半導体記憶装置。
  7. 前記一対の立上り部の高さは、前記複数のメモリセルにおいてばらつきがある、ことを特徴とする請求項2〜6のいずれか1項に記載の不揮発性半導体記憶装置。
  8. 素子形成領域を含む半導体基板と、
    前記素子形成領域の上に形成されたゲート絶縁層と、
    前記ゲート絶縁層の上に形成された下層導電部と、前記下層導電部の上に互いに間を設けて配置された一対の立上り部により構成される内側面及び外側面を有する上層導電部と、を含む電荷蓄積層と、
    前記外側面側であって前記素子形成領域を挟むように前記半導体基板の上に形成された素子分離絶縁層と、
    前記内側面及び前記外側面の上に形成された誘電体層と、
    前記外側面側で前記下層導電部と対向する位置まで延びるように前記誘電体層の上に形成された制御ゲートと、
    を備えることを特徴とする不揮発性半導体記憶装置。
  9. 前記上層導電部は高さが幅よりも大きい、ことを特徴とする請求項8に記載の不揮発性半導体記憶装置。
  10. 前記外側面側の前記制御ゲートと、前記ゲート絶縁層下の前記半導体基板と、の間に前記素子分離絶縁層が位置する、ことを特徴とする請求項8又は9に記載の不揮発性半導体記憶装置。
  11. 前記素子分離絶縁層は前記半導体基板のトレンチに埋め込まれており、
    前記制御ゲートは前記トレンチの上面よりも上に位置する、
    ことを特徴とする請求項8〜10のいずれか1項に記載の不揮発性半導体記憶装置。
  12. 前記上層導電部の幅は前記下層導電部の幅よりも大きい、ことを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載の不揮発性半導体記憶装置。
  13. 前記一対の立上り部において、一方の立上り部と他方の立上り部とのギャップは、前記誘電体層の厚みの2倍よりも大きい、ことを特徴とする請求項1〜12のいずれか1項に記載の不揮発性半導体記憶装置。
  14. 前記不揮発性半導体記憶装置はNAND型EEPROMである、ことを特徴とする請求項1〜13のいずれか1項に記載の不揮発性半導体記憶装置。
  15. 請求項1〜14のいずれか1項に記載の不揮発性半導体記憶装置が搭載された電子カード。
  16. カードインタフェースと、
    前記カードインタフェースに接続されたカードスロットと、
    前記カードスロットに電気的に接続可能な請求項15に記載の前記電子カードと、
    を備えることを特徴とする電子装置。
  17. 前記電子装置はディジタルカメラである、ことを特徴とする請求項16に記載の電子装置。
  18. 半導体基板の上にゲート絶縁層を形成する工程と、
    前記ゲート絶縁層の上に電荷蓄積層の構成要素となる下層導電部を形成する工程と、
    前記下層導電部、前記ゲート絶縁層及び前記半導体基板を選択的にエッチングすることにより、前記半導体基板の素子形成領域の上に前記ゲート絶縁層及び前記下層導電部を残すと共に前記素子形成領域を挟むように前記半導体基板にトレンチを形成する工程と、
    前記トレンチから突き出る長さが前記トレンチ間の距離よりも大きくなるように、前記トレンチ内に素子分離絶縁層を形成する工程と、
    前記素子分離絶縁層のうち前記トレンチから突き出た部分の間が埋まらないように、前記素子分離絶縁層及び前記下層導電部の上に前記電荷蓄積層の構成要素となる上層導電部を形成する工程と、
    前記上層導電部のうち前記素子分離絶縁層の上面に位置する部分を除去することにより、前記下層導電部の上に互いに間を設けて形成された一対の立上り部により構成される内側面及び外側面を有する前記上層導電部にパターニングする工程と、
    前記トレンチ内に前記素子分離絶縁層が残るように前記素子分離絶縁層をエッチングすることにより、前記一対の立上り部の前記外側面を露出する工程と、
    前記内側面及び前記外側面の上に誘電体層を形成する工程と、
    前記誘電体層の上に制御ゲートを形成する工程と、
    を備えることを特徴とする不揮発性半導体記憶装置の製造方法。
  19. 前記上層導電部の形成工程と前記上層導電部のパターニング工程との間に、
    前記素子分離絶縁層のうち前記トレンチから突き出た部分の間を埋めるように、この部分に位置する前記上層導電部の上に保護層を形成する工程を含む、ことを特徴とする請求項18に記載の不揮発性半導体記憶装置の製造方法。
  20. 複数のメモリセルを有する不揮発性半導体記憶装置の製造方法であって、
    半導体基板の上にゲート絶縁層を形成する工程と、
    前記ゲート絶縁層の上に電荷蓄積層の構成要素となる下層導電部を形成する工程と、
    前記下層導電部、前記ゲート絶縁層及び前記半導体基板を選択的にエッチングすることにより、前記半導体基板の素子形成領域の上に前記ゲート絶縁層及び前記下層導電部を残すと共に前記素子形成領域を挟むように前記半導体基板にトレンチを形成する工程と、
    前記トレンチから突き出るように前記トレンチ内に素子分離絶縁層を形成する工程と、
    前記素子分離絶縁層のうち前記トレンチから突き出た部分の間が埋まらないように、前記素子分離絶縁層及び前記下層導電部の上に前記電荷蓄積層の構成要素となる上層導電部を形成する工程と、
    前記トレンチ内に前記素子分離絶縁層が残るように前記素子分離絶縁層をエッチングすることにより前記上層導電部の外側面を露出すると共に、前記上層導電部の底面に底面高さ調節層が残るように前記底面高さ調節層をエッチングすることにより前記上層導電部の内側面を露出する工程と、
    前記内側面及び前記外側面の上に誘電体層を形成する工程と、
    前記誘電体層の上に制御ゲートを形成する工程と、
    を備えることを特徴とする不揮発性半導体記憶装置の製造方法。
  21. 前記上層導電部の形成工程と前記外側面及び前記内側面の露出工程との間に、
    前記素子分離絶縁層のうち前記トレンチから突き出た部分の間を埋めるように、この部分に位置する前記上層導電部の上に前記底面高さ調節層を形成する工程と、
    前記上層導電部のうち前記素子分離絶縁層の上面に位置する部分を除去することにより、前記下層導電部の上に互いに間を設けて形成された一対の立上り部により構成される前記内側面及び前記外側面を有する前記上層導電部にパターニングする工程と、
    を含むことを特徴とする請求項20に記載の不揮発性半導体記憶装置の製造方法。
  22. 前記上層導電部の形成工程と前記外側面及び前記内側面の露出工程との間に、
    前記上層導電部のうち前記素子分離絶縁層の上面に位置する部分を除去することにより、前記下層導電部の上に互いに間を設けて形成された一対の立上り部により構成される前記内側面及び前記外側面を有する前記上層導電部にパターニングする工程と、
    前記素子分離絶縁層のうち前記トレンチから突き出た部分の間を埋めるように、この部分に位置する前記上層導電部の上に前記底面高さ調節層を形成する工程と、
    を含むことを特徴とする請求項20に記載の不揮発性半導体記憶装置の製造方法。
  23. 前記素子分離絶縁層の形成工程は、前記トレンチから突き出る長さが前記トレンチ間の距離よりも大きくなるように、前記トレンチ内に前記素子分離絶縁層を形成する、ことを特徴とする請求項20〜22のいずれか1項に記載の不揮発性半導体記憶装置の製造方法。
  24. 半導体基板の上にゲート絶縁層を形成する工程と、
    前記ゲート絶縁層の上に電荷蓄積層の構成要素となる下層導電部を形成する工程と、
    前記下層導電部、前記ゲート絶縁層及び前記半導体基板を選択的にエッチングすることにより、前記半導体基板の素子形成領域の上に前記ゲート絶縁層及び前記下層導電部を残すと共に前記素子形成領域を挟むように前記半導体基板にトレンチを形成する工程と、
    前記トレンチから突き出るように前記トレンチ内に素子分離絶縁層を形成する工程と、
    前記素子分離絶縁層のうち前記トレンチから突き出た部分の間が埋まらないように、前記素子分離絶縁層及び前記下層導電部の上に前記電荷蓄積層の構成要素となる上層導電部を形成する工程と、
    前記上層導電部のうち前記素子分離絶縁層の上面に位置する部分を除去することにより、前記下層導電部の上に互いに間を設けて形成された一対の立上り部により構成される内側面及び外側面を有する前記上層導電部にパターニングする工程と、
    前記トレンチ内に前記素子分離絶縁層が残るように、前記素子分離絶縁層の上面が前記下層導電部より下になるまで、前記素子分離絶縁層をエッチングすることにより、前記一対の立上り部の前記外側面を露出する工程と、
    前記内側面及び前記外側面の上に誘電体層を形成する工程と、
    前記誘電体層の上に制御ゲートを形成する工程と、
    を備えることを特徴とする不揮発性半導体記憶装置の製造方法。
  25. 前記素子分離絶縁層の形成工程は、前記トレンチから突き出る長さが前記トレンチ間の距離よりも大きくなるように、前記トレンチ内に前記素子分離絶縁層を形成する、ことを特徴とする請求項24に記載の不揮発性半導体記憶装置の製造方法。
  26. 前記素子分離絶縁層の形成工程と前記上層導電部の形成工程との間に、前記素子分離絶縁層のうち前記トレンチから突き出た部分をエッチングにより細くする工程を含む、ことを特徴とする請求項18〜25のいずれか1項に記載の不揮発性半導体記憶装置の製造方法。
  27. 前記トレンチの形成工程において、上層マスク材及び下層マスク材を含むマスク材をマスクとして前記トレンチが形成され、
    前記素子分離絶縁層の形成工程と前記上層導電部の形成工程との間に、前記上層マスク材を除去した後、前記素子分離絶縁層のうち前記トレンチから突き出た部分を前記下層マスク材をマスクとしてエッチングにより細くし、前記下層マスク材を除去する工程を含む、ことを特徴とする請求項18〜25のいずれか1項に記載の不揮発性半導体記憶装置の製造方法。
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