JP2005072070A - 剥離ウェーハの再生処理方法及び再生されたウェーハ - Google Patents

剥離ウェーハの再生処理方法及び再生されたウェーハ Download PDF

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Abstract

【課題】剥離ウェーハにダメージを与えることなく、この剥離ウェーハの剥離時に形成されたリング状段差を短時間で除去する。
【解決手段】半導体ウェーハ13にイオンを注入して半導体ウェーハ内部にイオン注入領域13bを形成し、半導体ウェーハを支持ウェーハ14に重ね合せて積層体16を形成し、更に積層体を熱処理して半導体ウェーハをイオン注入領域で薄膜17から分離することにより、外周縁にリング状段差12bを形成して得られる厚肉の剥離ウェーハ12を再生処理する。外周縁にリング状段差を有する剥離ウェーハの分離面12aを砥石により研削してリング状段差を除去した後に、剥離ウェーハの分離面を研磨布により研磨する。砥石の研削による剥離ウェーハのダメージをダメージ低減手段により2μm以下とし、砥石の研削による剥離ウェーハの取り代を取り代低減手段により3μm以下とする。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、イオンを注入した半導体ウェーハを支持ウェーハに重ね合せて積層体を形成し、この積層体を熱処理してイオン注入領域で半導体ウェーハの薄膜から分離された厚肉の剥離ウェーハを再生処理する方法と、この方法で再生されたウェーハに関する。更に詳しくはSOI(Silicon On Insulation)ウェーハ等の結合ウェーハを製造する、いわゆるイオン注入剥離法において、副生される剥離ウェーハの再生処理方法及び再生されたウェーハに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の剥離ウェーハの再生処理方法として、剥離ウェーハの少なくとも面取り部のイオン注入層を除去した後に、ウェーハ表面を研磨する剥離ウェーハの再生処理方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。この再生処理方法では、上記面取り部のイオン注入層の除去方法として、ウェーハに面取り加工を施して面取り部を形成する通常の方法を適用することができるけれども、この方法では、面を粗くしてしまうため、いわゆる鏡面研磨(鏡面面取り加工)が施される。
このように構成された剥離ウェーハの再生処理方法では、剥離ウェーハの面取り部において僅か数μm以下の取り代で確実にイオン注入層を除去できるため、その後熱処理を加えてもイオン注入層に起因するパーティクルが発生せず、剥離ウェーハ表面のダメージ層を除去できるとともに、剥離ウェーハの表面粗さを改善できるようになっている。
【0003】
一方、被加工物を研削する際に生じる研削抵抗値が研削抵抗値検出手段により検出され、この研削抵抗値検出手段からの抵抗値信号を受信しその信号が所定の閾値内であるか否かが判断手段により判断され、この判断手段が所定の閾値を越えたと判断したときに送り速度制御手段がスピンドル送り手段の送り速度を適正に調整するように構成された研磨装置が知られている(例えば、特許文献2参照)。この研磨装置では、上記研削抵抗値検出手段がスピンドルユニットの駆動源に供給する電流の負荷電流値を検出する電流値検出手段であり、判断手段によりこの負荷電流値が所定の閾値内であるか否かが判断される。
【0004】
このように構成された研磨装置では、研削部の研削圧力により生じる研削抵抗値が電流値検出手段により検出され、その検出信号が判断手段に入力され、閾値内に収まっているかどうかが判断される。上記検出信号が所定の閾値内にある場合には、送り速度制御手段がスピンドル送り手段の送り速度を維持し、上記検出信号が所定の閾値を越えた場合には、送り速度制御手段がスピンドル送り手段の送り速度を減速又は加速する。この結果、研削部の研削圧力を適正に調整できるので、被加工物の面焼けや破損、或いは装置自体の損傷を防止できるようになっている。
【0005】
【特許文献1】
特開2001−155978号公報(請求項1、段落番号0032、段落番号0052)
【特許文献2】
特開2001−138219号公報(請求項1、請求項3、段落番号0017、段落番号0020、段落番号0023)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記従来の特許文献1に示された剥離ウェーハの再生処理方法では、剥離ウェーハの面取り加工を鏡面研磨(鏡面面取り加工)により行うと、剥離ウェーハの表面粗さを小さくできるけれども、面取り加工に要する時間が増大する不具合があった。
また、上記従来の特許文献2に示された研磨装置では、被加工物の削り込み量の過剰及び過少を阻止して、最適な状態で被加工物を研削できるけれども、研削による被加工物の取り代を少なくするという技術的思想はない。
【0007】
本発明の目的は、剥離ウェーハにダメージを与えることなく、この剥離ウェーハの剥離時に形成されたリング状段差を短時間で除去できるとともに、リング状段差を完全に除去することにより、剥離ウェーハ周縁を容易にコントロールできる、剥離ウェーハの再生処理方法及び再生されたウェーハを提供することにある。
本発明の別の目的は、剥離ウェーハの砥石を用いた研削時にその取り代を必要最小限に抑制できる、剥離ウェーハの再生処理方法及び再生されたウェーハを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る発明は、図1、図2及び図5に示すように、半導体ウェーハ13にイオンを注入して半導体ウェーハ13内部にイオン注入領域13bを形成し、半導体ウェーハ13を支持ウェーハ14に重ね合せて積層体16を形成し、更に積層体16を所定の温度で熱処理して半導体ウェーハ13をイオン注入領域13bで薄膜17から分離することにより外周縁にリング状段差12bを形成して得られる厚肉の剥離ウェーハ12を再生処理する方法の改良である。
その特徴ある構成は、外周縁にリング状段差12bを有する剥離ウェーハ12の分離面12aを砥石21により研削してリング状段差12bを除去した後に、剥離ウェーハ12の分離面12aを研磨布により研磨し、砥石21の研削による剥離ウェーハ12のダメージをダメージ低減手段21により2μm以下とし、砥石21の研削による剥離ウェーハ12の取り代12cを取り代低減手段33により3μm以下とするところにある。
【0009】
この請求項1に記載された剥離ウエーハの再生処理方法では、剥離ウェーハ12の分離面12aを砥石21により研削するときに、ダメージ低減手段21により剥離ウェーハ12にダメージを与えることなく剥離ウェーハ12のリング状段差12bを短時間で除去できるとともに、取り代低減手段33により剥離ウェーハ12の取り代12cを必要最小限に抑制できる。また剥離ウェーハ12からリング状段差12bを完全に除去できるので、剥離ウェーハ12周縁を容易にコントロールできる。
【0010】
請求項2に係る発明は、請求項1に係る発明であって、更に図2及び図5に示すように、ダメージ低減手段21が、粒度♯1500〜♯10000の砥粒をレジンボンドで結合した砥石であることを特徴とする。
この請求項2に記載された剥離ウェーハの再生処理方法では、砥粒の粒度が極めて細かく、しかもこれらの砥粒が比較的結合度の弱いレジンボンドで結合されているため、剥離ウェーハ12にダメージを与えずに剥離ウェーハ12のリング状段差12bを除去できる。
【0011】
請求項3に係る発明は、請求項1に係る発明であって、更に図2及び図5に示すように、取り代低減手段33が、砥石21を回転させる回転用モータ23の負荷電流を検出する電流センサと34、電流センサ34の検出出力に基づいて砥石21を昇降させる昇降用モータ26を制御するコントローラ36とを有することを特徴とする。
この請求項3に記載された剥離ウェーハの再生処理方法では、砥石21により剥離ウェーハ12の分離面12aを研削すると、砥石21による剥離ウェーハ12の研削面積が次第に増大していく。そして回転用モータ23の負荷電流が一定になったことを電流センサ34が検出すると、コントローラ36は回転用モータ23の負荷電流が一定になったときから所定時間経過した後に昇降用モータ26を停止する。これにより剥離ウェーハ12の取り代12cを必要最小限に抑制できる。
【0012】
請求項4に係る発明は、請求項1ないし3いずれか1項に記載された方法で再生処理されたウエーハである。
上記請求項1ないし3いずれか1項に記載された方法で再生処理された剥離ウェーハは、ダメージがなく、取り代が極めて少ないため、半導体ウェーハとして再利用できる回数が増大する。
【0013】
【発明の実施の形態】
次に本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1に示すように、SOIウェーハ11を製造するときに剥離ウェーハ12が副次的に生成される。SOIウェーハ11を製造するには、ボンドウェーハとしての半導体ウェーハ13及びベースウェーハとしての支持ウェーハ14を用意する。この実施の形態ではこれらのウェーハ13及び14は、それぞれチョクラルスキー法で製造され、同一の直径と同一の厚さを有する。これらのウェーハ13及び14は両面研磨された後、RCA洗浄されたウェーハである。
【0014】
先ずシリコンウェーハからなる半導体ウェーハ13を熱酸化によりウェーハ13表面に絶縁膜である酸化膜13a(SiO膜)を形成した後に、このウェーハ13に水素ガスイオンである水素イオン(H+)を3.0×1016/cm以上又は水素分子イオン(H2+)を1.5×1016/cm以上のドーズ量でイオン注入する(図1(a))。ここで、図1(a)中の符号13bは水素ガスイオン又は水素分子イオンの注入により半導体ウェーハ13内部に形成されたイオン注入領域であり、このイオン注入領域13bは酸化膜13aに平行に、即ち半導体ウェーハ13表面に平行に形成される。また水素ガスイオン(H)の場合には、水素分子イオン(H2+)の場合の約2倍の注入量が必要である。なお、水素ガスイオン及び水素分子イオンの注入に代えて、或いは水素ガスイオン又は水素分子イオンの注入とともに、ヘリウムイオン(He+)を注入してもよい。この場合、ヘリウムイオンのドーズ量は0.5×1016/cm以上であることが好ましい。また酸化膜は、半導体ウェーハの全面に形成してもよく、半導体ウェーハではなく支持ウェーハに形成してもよい。
【0015】
次いで上記半導体ウェーハ13と同一表面積を有するシリコンウェーハからなる支持ウェーハ14を用意し(図1(b))、両ウェーハ13,14をRCA法により洗浄した後、支持ウェーハ14上に半導体ウェーハ13を酸化膜13aを介して室温で重ね合せて積層体16を形成する(図1(c))。この積層体16を窒素(N)雰囲気中で500〜800℃の範囲に昇温し、この温度範囲に5〜30分間保持して薄膜分離熱処理を行う。これにより半導体ウェーハ13がイオン注入領域13bのところで割れて上部の厚肉の剥離ウェーハ12と下部の薄膜17に分離する(図1(d))。
【0016】
次に上記半導体ウェーハ13がイオン注入領域13bで割れた積層体16の温度を下げ、酸化膜13aを介して薄膜17が積層された支持ウェーハ14(以下、単に支持ウェーハ14という)から剥離ウェーハ12を取除く。上記支持ウェーハ14を酸素(O)又は窒素(N)雰囲気中で900〜1200℃の範囲に昇温しこの温度範囲に30〜120分間保持する熱処理を行う(図1(e))。この熱処理は薄膜17の支持ウェーハ14への貼合せを強固にする熱処理である。更に支持ウェーハ14の分離面をアニール処理するか又は研磨(タッチポリッシング)して平滑化する(図1(g))。これにより支持ウェーハ14はSOIウェーハ11となる。
【0017】
一方、剥離ウェーハ12の分離面12aの外周縁には、0.3μm程度のリング状段差12bが形成される(図1(f)及び図2(a))。このリング状段差12bが発生するメカニズムは未だ解明されていないが、剥離ウェーハ12の分離面12a周縁の面取りやダレ或いはイオン注入領域の深さが影響しているものと考えられる。なお、剥離ウェーハ12の分離面12a周縁上面には、熱処理等で形成された酸化膜13aが残存する(図1(f)及び図2(a))が、次に述べる剥離ウェーハ12の分離面12aを砥石を用いて研削する前に、図2(b)に示すように、この剥離ウェーハ12をフッ酸に浸漬するなどにより上記酸化膜13aを除去しておくことが好ましい。
【0018】
上記外周縁にリング状段差12bを有する剥離ウェーハ12を再生処理するために、研削装置18(図3〜図5)及び研磨装置(図示せず)を用いられる。研削装置18は、図5に詳しく示すように、剥離ウェーハ12を載せて保持する保持テーブル19と、このテーブル19にて保持された剥離ウェーハ12の分離面12aを研削する複数の四角柱状の砥石21と、これらの砥石21を回転軸20を中心として同一円周上に位置するように保持する砥石ホルダ22と、砥石ホルダ22を回転軸20を介して回転させる回転用モータ23と、この回転用モータ23を昇降可能に保持するスライド手段24と、回転用モータ23を昇降させる昇降用モータ26とを備える。
【0019】
スライド手段24は、保持テーブル19に隣接して立設された保持レール27と、この保持レール27に上下方向に摺動可能に取付けられかつ回転用モータ23が固定された摺動レール28と、保持レール27に突設されねじ棒29aを回転可能の保持する一対のねじ保持部31,31と、摺動レール28に突設されナット(図示せず)を保持するナット保持部32とを有する。上記ねじ棒29a及びナットによりボールねじ29が構成され、ナットはねじ棒29aに螺合するように構成される。
【0020】
上記砥石21は粒度♯1500(平均粒径7.5μm)〜♯10000(平均粒径0.5μm)の砥粒をレジンボンドで結合したものであり、この砥石21は剥離ウェーハ12の分離面12aのダメージを2μm以下に抑制するダメージ低減手段として機能する。また砥粒のレジンボンドによる結合度は比較的弱く設定される。具体的には、ディスコ株式会社製の粒度♯1500(平均粒径7.5μm)〜♯8000(平均粒径1μm)のレジノイドボンド研削砥石を用いることが好ましく、例えば、ディスコ株式会社の製品名「IF−01−1−4/6−B−M01」のレジンボンドの♯2000の高番手の研削砥石を用いることができる。なお、砥石の粒度を♯1500〜♯10000の範囲に限定したのは、粒度が♯1500未満では、剥離ウェーハ12の分離面12aに2μmを越えるダメージを与えてしまい、粒度が♯10000を越えると、単位時間当たりの研削量が少なく研削時間が増大する不具合があるからである。
【0021】
砥石21の研削による剥離ウェーハ12の取り代12c(図2(b))は、取り代低減手段33により3μm以下に制御される(図5)。取り代低減手段33は、上記回転用モータ23の負荷電流を検出する電流センサ34と、電流センサ34の検出出力に基づいて昇降用モータ26を制御するコントローラ36とを有する。電流センサ34の検出出力はコントローラ36の制御入力に接続され、コントローラ36の制御出力は、昇降用駆動回路37を介して昇降用モータ26に電気的に接続されるとともに、回転用駆動回路38を介して回転用モータ23に電気的に接続される。またコントローラ36には経過時間を計測するタイマ36aが設けられる。
【0022】
研磨装置18は、図示しないが、剥離ウェーハ12を載せて保持する保持テーブルと、研磨剤を供給する研磨液供給手段と、この研磨剤を含浸した研磨布を回転可能に保持する研磨布ホルダと、研磨布を剥離ウェーハ12の分離面12aに圧接しながら回転させる圧接・回転手段とを備える。
【0023】
このように構成された研削装置18及び研磨装置を用いて剥離ウェーハ12を再生処理する方法を説明する。
先ず分離面12a周縁上面の酸化膜13aをフッ酸に浸漬して除去した剥離ウェーハ12を、その分離面12aを上にして研削装置18の保持テーブル19に載せて固定する。この状態で保持テーブル19を剥離ウェーハ12とともにテーブル用モータ(図示せず)にて図4及び図5の実線矢印の方向に回転させ、砥石ホルダ22を回転用モータ23にて図4及び図5の破線矢印の方向に回転させる。次いで砥石ホルダ22を昇降用モータ26にて実線矢印の方向に下降させ、砥石21を剥離ウェーハ12の分離面12aに所定の時刻S(図6)に接触させて、砥石21でリング状段差12bを研削する。
【0024】
このとき砥石21の粒度が♯1500〜♯10000と極めて細かく、かつ砥粒のレジンボンドによる結合度が比較的弱いため、剥離ウェーハ12にダメージを与えることなくリング状段差12bを短時間で研削により除去できる。また回転用モータ23の負荷電流は砥石21と剥離ウェーハ12との接触面積が大きくなるに従って次第に増大し、所定の時刻Sで略均一に接触すると、上記負荷電流は一定になる。回転用モータ23の負荷電流が一定になったことを電流センサ34が検出すると、コントローラ36は回転用モータ23の負荷電流が一定になったとき(図6の時刻S)にタイマ36aをオンする。タイマ36aがオンして時間を計測し、オンしてから所定時間(0.5〜2秒間、好ましくは1秒間)経過すると(図6の時刻S)、タイマ36aはコントローラ36に信号を発する。コントローラ36はこのタイマ36aの信号を受けて昇降用モータ26を停止する。この結果、剥離ウェーハ12の取り代12c(図2(b))を必要最小限に抑制できる。
【0025】
次にこの剥離ウェーハ12を研磨装置の保持テーブルに載せて固定し、研磨液供給手段から研磨液を供給してこの研磨液を研磨布に含浸させる。この状態で保持テーブルを剥離ウェーハ12とともに回転させ、研磨布ホルダを研磨布とともに回転させた後に、研磨布を圧接・回転手段により剥離ウェーハ12の分離面12aに圧接して、剥離ウェーハ12を研磨する。このとき上記砥石の研削によるダメージが2μm以下と極めて小さいので、必要最小限の研磨代12d(図2(c))で研削ダメージを除去できる。更に上記剥離ウェーハ12の表面を仕上げ研磨した後に、仕上げ洗浄される。仕上げ研磨には、不織布の基布の上にウレタン樹脂を発泡させたスェードタイプの仕上げ研磨布と、研磨砥粒の他にヘイズ抑制剤としての有機高分子が添加された仕上げ研磨剤とが使用される。このようにして再生処理された剥離ウェーハ12は、ダメージがなく、取り代12c及び研磨代12dが極めて少ないため、半導体ウェーハ又は支持ウェーハとして再利用できる回数が増大し、歩留まりを向上できる。なお、研削装置18により剥離ウェーハ12からリング状段差12bを完全に除去できるので、研削装置18を用いずに研磨装置のみでリング状段差を除去する場合と比較して、剥離ウェーハ12周縁を容易にコントロールできる。
【0026】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば、外周縁にリング状段差を有する剥離ウェーハの分離面を砥石により研削してリング状段差を除去した後に、剥離ウェーハの分離面を研磨布により研磨し、砥石の研削による剥離ウェーハのダメージをダメージ低減手段により2μm以下とし、砥石の研削による剥離ウェーハの取り代を取り代低減手段により3μm以下とするので、剥離ウェーハにダメージを与えることなく剥離ウェーハのリング状段差を短時間で除去できるとともに、剥離ウェーハの取り代を必要最小限に抑制でき、更に剥離ウェーハからリング状段差を完全に除去できるので、剥離ウェーハ周縁を容易にコントロールできる。
【0027】
またダメージ低減手段が粒度♯1500〜♯10000の砥粒をレジンボンドで結合した砥石であれば、砥粒の粒度が極めて細かく、しかもこれらの砥粒が比較的結合度の弱いレジンボンドで結合されているため、剥離ウェーハにダメージを与えずに剥離ウェーハのリング状段差を除去できる。
また取り代低減手段の電流センサの検出出力に基づいてコントローラが昇降用モータを制御すれば、砥石による剥離ウェーハの研削面積が次第に増大して、回転用モータの負荷電流が一定になったことを電流センサが検出すると、コントローラは回転用モータの負荷電流が一定になったときから所定時間経過した後に昇降用モータを停止する。この結果、剥離ウェーハの取り代を必要最小限に抑制できる。
更に上記方法で再生処理されたウエーハは、ダメージがなく、取り代が極めて少ないため、半導体ウェーハとして再利用できる回数が増大し、歩留まりを向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明実施形態の剥離ウェーハを含むSOIウェーハの製造方法を工程順に示す図。
【図2】その剥離ウェーハを再生する工程順を示す図。
【図3】剥離ウェーハ及び砥石を含む研削装置の要部斜視図。
【図4】図3のA矢視図。
【図5】砥石の回転用モータ及び昇降用モータを含む研削装置の構成図。
【図6】砥石下面及び保持テーブル上面の距離の時間に対する変化と、回転用モータの負荷電流の時間に対する変化を互いに関連付けて示した図。
【符号の説明】
12 剥離ウェーハ
12a 分離面
12b リング状段差
12c 取り代
13 半導体ウェーハ
13b イオン注入領域
14 支持ウェーハ
16 積層体
17 薄膜
21 砥石(ダメージ低減手段)
23 回転用モータ
26 昇降用モータ
33 取り代低減手段
34 電流センサ
36 コントローラ

Claims (4)

  1. 半導体ウェーハ(13)にイオンを注入して前記半導体ウェーハ(13)内部にイオン注入領域(13b)を形成し、前記半導体ウェーハ(13)を支持ウェーハ(14)に重ね合せて積層体(16)を形成し、更に前記積層体(16)を所定の温度で熱処理して前記半導体ウェーハ(13)を前記イオン注入領域(13b)で薄膜(17)から分離することにより外周縁にリング状段差(12b)を形成して得られる厚肉の剥離ウェーハ(12)を再生処理する方法において、
    前記外周縁にリング状段差(12b)を有する前記剥離ウェーハ(12)の分離面(12a)を砥石(21)により研削して前記リング状段差(12b)を除去した後に、前記剥離ウェーハ(12)の分離面(12a)を研磨布により研磨し、
    前記砥石(21)の研削による前記剥離ウェーハ(12)のダメージをダメージ低減手段(21)により2μm以下とし、
    前記砥石(21)の研削による前記剥離ウェーハ(12)の取り代(12c)を取り代低減手段(33)により3μm以下とする
    ことを特徴とする剥離ウエーハの再生処理方法。
  2. ダメージ低減手段(21)が、粒度♯1500〜♯10000の砥粒をレジンボンドで結合した砥石である請求項1記載の剥離ウェーハの再生処理方法。
  3. 取り代低減手段(33)が、砥石(21)を回転させる回転用モータ(23)の負荷電流を検出する電流センサ(34)と、前記電流センサ(34)の検出出力に基づいて前記砥石(21)を昇降させる昇降用モータ(26)を制御するコントローラ(36)とを有する請求項1記載の剥離ウェーハの再生処理方法。
  4. 請求項1ないし3いずれか1項に記載された方法で再生処理されたウエーハ。
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