JP2005067972A - 炭化賦活方法及び炭化賦活装置 - Google Patents

炭化賦活方法及び炭化賦活装置 Download PDF

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Abstract

【課題】連続式に近い生産性を有し、かつエネルギーロスの少ないメインテナンスの容易なバッチ式炭化賦活装置を提供する。
【解決手段】 バッチ式の炭化賦活装置1は、前方開口2と後方開口3とを備える外熱式の円筒型で横方向に配置される回転炉4と、回転炉4に水蒸気を導入する水蒸気発生導入装置5と、回転炉4を加熱する加熱装置6と、前方開口2から回転炉4の内部に原料を投入する原料投入装置7と、を備え、加熱装置6の高温ガスの排気部21に定量ポンプ13にて供給される水の配管14を備え、配管14に供給される水を回転炉4を加熱した後の高温排ガスの廃熱により蒸気化し配管14の出口より回転炉4の内部に吐出し賦活ガスとして用い、炭化賦活された炭化賦活処理物を後方開口3から外に排出した後、回転炉4を冷却することなく空になった回転炉4に新たな原料を供給し炭化賦活を繰り返し行うものである。
【選択図】図1


Description

この発明は、有機物を熱処理して高い吸着能力を有する炭素材を得る炭化賦活方法及び炭化賦活装置に関するものである。
有機物を乾留して得られる炭は、比較的小型の炭化装置で処理温度も500℃前後で製造できる。現在、バイオマスが注目されており、林業、農業等の第一次産業のバイオマスから炭が製造されている。炭の比表面積は20〜30m2/g、高いものでも100〜200m2/gであり、吸着能力は高くない。この為、炭の使用範囲としては土壌改良剤、燃料等、用途に制限がある。
この炭の比表面積を大きくして吸着能力を高める方法として賦活処理がある。炭を賦活処理した物が活性炭であり、その高い吸着能力により脱臭剤、水処理剤等として利用されている。賦活処理としては水蒸気又は二酸化炭素を賦活ガスとして用い600℃以上の高温処理をするか、または水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物を含浸させた後、熱処理する方法が知られている。
工業的な活性炭製造方法は、石油または石炭のピッチを原料として乾留、賦活する方法がある。木質を原料とする場合は原料産出国にて炭化物にした後、国内で賦活のみを行う場合が多い。木質原料の場合、炭化物としての収率が30%前後であり輸送コストからも有利である。国内製造コストを下げる為、連続賦活で活性炭が大量生産される。その為、大規模な装置が必要である。
また、バッチ式炭化賦活装置での活性炭製造は非生産的であり活性炭製造コストも高いことから装置の開発が遅れている。
さらに工業的に吸着剤として活性炭を使用する場合、破過に達した活性炭は再生して再利用される。再生の方法は、使用済み活性炭を無酸素状態で乾留し吸着物質を熱分解する方法が一般的である。再賦活する事によっても活性炭を再生できる。従って、活性炭の消費地に近いところに再生装置を設置することが望まれている。
特開平11−335671号公報
しかしながら、従来の連続式活性炭製造設備は、生産性を上げ、かつエネルギーロスを少なくするため、大規模設備により同一原料を用い同一製品を大量生産する集中型生産方法を採っている。したがって地域に点在する多種類な有機質原料を活性炭化することには適さなかった。このために地域に点在する有機質原料の有効利用は堆肥化又は炭化に限られていた。一方、特許文献1の通りバッチ式炭化装置はこれまで多く開発されてきたが、賦活までコントロールできる中量産向けバッチ式炭化賦活装置は開発されていない。また従来から有るこの種のバッチ式炭化装置では、効率的に炭を製造することが困難である。なぜなら特許文献1のようなバッチ式炭化炉では炭取出し口の蓋を開けて、羽根螺旋翼をある一定方向に回して蓋から炭を出していくが、冷却手段が無いので、炭が空気に触れて燃えない温度まで下げる必要がある。つまり炭化室を冷やさない限り炭を取り出すことができないので、生産性が低く、かつエネルギーロスが生じる。炭化よりも高い温度で行われる賦活処理においてはこの問題はさらに深刻である。このようにバッチ式で、炭の賦活に安定性を与えつつエネルギーロスが少ない生産性のよい小型で操作が容易な炭化賦活装置はこれまで開発されていない。
前記課題に鑑みてなされた請求項1記載の炭化賦活装置は、前方開口と後方開口とを備える外熱式の円筒型で横方向に配置される回転炉と、該回転炉に水蒸気を導入する水蒸気導入装置と、該回転炉を加熱する加熱装置と、前記前方開口から前記回転炉の内部に原料を投入する投入装置と、を備え、前記回転炉の正回転中は、該回転炉内の処理物が前記前方開口と後方開口から外部に零れ落ちないように、前記前方開口と後方開口の開口面積が設定され、前記加熱装置の高温ガスの排気通路に可変型定量ポンプにて供給される水の配管を備え、該配管に供給される水を前記加熱装置からの高温廃ガスの廃熱により蒸気化し前記配管の出口より前記回転炉の内部に吐出するか、または、ボイラで水蒸気を定量的または可変的に前記回転炉の内部に与えて、賦活ガスとして用い、炭化賦活された炭化賦活処理物を前記後方開口から外に排出した後、前記回転炉を冷却することなく空になった前記回転炉に新たな原料を供給し炭化賦活を繰り返し行うバッチ式の炭化賦活装置である。
請求項2記載の炭化賦活装置において、前記回転炉の後部の内壁には、該回転炉の正回転時には前記後方開口付近の炭化賦活処理物を中央部に押し戻す、その高さが前記回転炉の内径の20〜99%である案内羽根を周設することが好ましい。前記案内羽根の高さの範囲は回転炉内径の、20〜99%、好ましくは30〜60%、さらに好ましくは35〜50%である。
請求項3記載の炭化賦活装置は、前記炭化賦活処理物を前記回転炉の外部に排出する場合、前記回転炉の回転方向を逆転することを特徴とする。
請求項4記載の炭化賦活装置は、前記回転炉の後方開口を包囲するように閉鎖する閉鎖装置と、該閉鎖装置の下流に設けられ前記回転炉から前記案内羽根により排出される炭化賦活処理物を冷却する冷却室と、該冷却室の内部気体の体積減少による減圧を防ぐよう、該冷却室に不活性ガスを供給する不活性ガス供給装置と、を備えることが好ましい。
請求項5記載の炭化賦活方法は、定量供給された水を外熱式加熱装置の排ガスの廃熱により蒸気化した水蒸気、又はボイラからの水蒸気を賦活ガスとして用い、炭化賦活された炭化賦活処理物を前記回転炉の外に排出した後冷却し、前記回転炉を冷却することなく空になった回転炉に新たな原料を供給し炭化賦活を繰り返し行うバッチ式の炭化賦活方法である。
請求項1記載の炭化賦活装置によれば、連続式の欠点である装置の巨大さ、装置製造コストの高さ、原料を集積しなければならない、といったデメリットを解消するとともに、製品品質が安定し、生産性が高く、エネルギーロスが少なく、操作が簡単であり、偏在している、若しくは地域に点在している一次産業の有機廃棄物等の有機質原料から吸着性能の高い活性炭をその地域にて製造できる。該炭化賦活装置にて破過に達した活性炭の再生も出来る事から地域で発生した有機質原料から高性能吸着剤を製造し、その地域にて吸着剤として再生もしながら利用し、最終的に土に返すという完全循環を構成できる。
また、賦活に必要な蒸気を得る為の水を定量供給するポンプとこの水を移送する配管を、炭化賦活の熱源に使用する高温ガスの排気通路に設置することにより供給された水を気化させ賦活炉内に送るように構成されるので、原料の種類及び重量と賦活時の温度と時間及び供給蒸気量によって支配される賦活を好適に実現できる。また、ボイラで水蒸気を定量的または可変的に与える場合には、ボイラ設備が有効に活用できる。
請求項2、3記載の炭化賦活装置によれば、回転炉は両側が一部開放の水平型回転炉で炭化賦活加工での正回転時において回転炉の内部の原料は炉内に留まり、排出工程での逆回転時は炉外に排出される為の案内羽根が排出側の炉内壁に施されている。案内羽根の高さを回転炉内径の20〜99%にすることにより、原料の炉内充填率を高い値(例えば50%)に近づけることができ、バッチ当たりの生産性を高めることができる。処理物が炉外に排出された後、正規回転に戻り次の原料が炉内に投入され、ただちに加工が再開される事により更に生産性とエネルギー効率を高める効果がある。
請求項4記載の炭化賦活装置によれば、回転炉と冷却室を遮断する閉鎖装置を装備する為、炭化賦活処理物は回転炉内の雰囲気と分離された状態で冷却される。不活性ガス、例えば窒素ガスを冷却室内に供給する事により冷却室内を正圧に保ち、炉内からの蒸気または外気からの酸素の侵入を防ぐ。即ち、回転炉から排出された処理物の温度は蒸気又は酸素との接触により新たな賦活反応を進行させるに充分な高温であり、また酸素が多ければ処理物は燃焼するが、前記閉鎖装置及び不活性ガス供給装置によって、それらの不具合を防止できるのである。
本発明の好適な実施形態である炭化賦活装置1について図面を参照して説明する。炭化賦活装置1は、軸線方向の両端部に前方開口2と後方開口3とを備える外熱式の円筒型で水平方向に配置される回転炉(キルン)4と、回転炉4に水蒸気を導入する水蒸気発生導入装置5と、回転炉4を加熱する加熱装置6と、前方開口2から回転炉4内部に原料を投入する原料投入装置7と、を備え、回転炉4の内部において、原料を乾留し乾留ガスと炭化物を得、賦活工程において炭化物と水蒸気を反応させて賦活物と賦活反応排ガスを得る。前方開口2から乾留ガスと賦活排ガスを排出し、回転炉4の後部の内壁には、回転炉4の正回転時には後方開口3付近の炭化賦活処理物を中央部に押し戻す、その高さが回転炉4の内径の20〜99%である案内羽根8を装備している。また、炭化賦活装置1は、回転炉4の後方開口3を包囲するように閉鎖する閉鎖装置9と、閉鎖装置9の下流に設けられ回転炉4から案内羽根8により排出される炭化賦活処理物を冷却する冷却室10と、冷却室10の内部気体の体積減少による減圧を防ぐよう、冷却室10に窒素ガスを供給する窒素ガス供給装置11と、を備えている。
以下、各部を詳細に説明する。
回転炉4の正回転中は被処理物、即ち、原料、炭化物及び炭化賦活物が前方開口2及び後方開口3から外部に零れ落ちないように開口面積が設定されている。前方開口2はスクリューコンベア27の外側に拡がる円環状の隙間である。この隙間の開口面積は回転炉4の径の1〜10%に設定してある。開口面積が10%以上では原料のバッチ充填率が下がり生産性が落ち、1%以下では乾留ガス、賦活反応排ガスの排出に問題が生じる。後方開口3も案内羽根8により開口面積を狭くしバッチ充填率を高くしている。
回転炉4を回転する回転駆動モータ12が外周部に設けられている。回転炉4の回転方向は、原料投入時、加工時は正回転であり、炭化賦活処理物排出時は逆回転になる。
水蒸気発生導入装置5は、定量ポンプ13と、定量ポンプ13にて供給される水の配管14を備え、配管14に供給される水を加熱装置6からの廃熱で加熱、水蒸気化し、発生する水蒸気を配管14の出口より回転炉4の内部に吐出するようになっている。定量ポンプ13は加熱装置6の外側に配置され、配管14は一部が加熱装置6の内側に配置されてから閉鎖装置9の内部を通過して、回転炉4の後方開口3から内部に突出し、案内羽根8の途中まで回転炉4の中心軸線方向に延び出している。仕切板19により燃焼高温ガスは排出口20へ直接流されること無く、回転炉4の周囲を効率よく流れる。回転炉4を加熱し終わった高温廃ガスは高温ガス排気部21を経由して排出口20から排出される。配管14は高温ガス排気部21内に装備され回転炉4を加熱し終わった排ガスの熱エネルギーを利用して配管14内の水を水蒸気化する。この水蒸気発生導入装置5は水を水蒸気に変えてから水蒸気を回転炉4に導入しているが、これに代えて、水蒸気導入装置に置換してもよい。この場合、水蒸気発生導入装置5の定量ポンプ13を可変型定流量バルブに変更し、その可変型定流量バルブにボイラ(図示略)からの配管(図示略)を接続し、ボイラ(図示略)からの水蒸気を可変型定流量バルブを介して配管14に供給し、この水蒸気を高温廃ガスの廃熱で加熱してから回転炉4に注入するような構造にすることもできる。
加熱装置6は、回転炉4を包み熱風発生室16を形成するケーシング17と、ケーシング17の外部に設置され燃料の燃焼によって高温ガスを発生するバーナー18と、回転炉4を間隙を置いて包囲するように熱風発生室16を仕切る仕切板19と、熱風発生室16と連通し回転炉4を加熱した後の高温ガスを案内して排出口20から排出する高温ガス排気部21と、を備えている。排出口20を配管14が貫通している。ケーシング17は回転炉4の図示されていない支持体より内側を包囲している。ケーシング17と回転炉4の外径面の隙間はシールされている。
原料投入装置7は、シール22を介して前方開口2を包囲するように回転炉4と接するケーシング23と、ケーシング23と熱風発生室16とを接続する乾留ガス煙道24と、原料である有機物を投入する投入ホッパ25と、ダンパ26を介して投入ホッパ25と接続しケーシング23を貫通し前方開口2付近まで延び出して回転炉4内に突出し原料を回転炉4内に送り込むスクリューコンベア27と、スクリューコンベア27を駆動する駆動モータ28と、を備えたものである。投入する原料は有機物なら何でも良い。例えば、建築廃木材チップ、間伐材チップ、籾殻、藁等であり、それらを加工したものでもよい。乾留ガス煙道24を経て乾留ガス及び賦活排ガスは熱風発生室16に送られ燃焼しエネルギー源となる。熱風発生室16は850℃以上の温度に保たれダイオキシン発生を抑えるものである。乾留ガス煙道24を封鎖して乾留ガスを熱風発生室16へ導入せずに外部に出して木酢液等を作るということも可能である。
案内羽根8は、回転炉4の後端部の所定範囲(図1では回転炉4の長さの30%程度の長さ範囲)にかけて固定された旋回羽根であり、連続して渦巻状に回転炉4の内壁に形成されている。配管14は案内羽根8の長手方向に沿って半分程度の位置まで突出している。案内羽根8は、回転炉4の正回転時には後方開口3付近の炭化賦活処理物を中央部に押し戻し、逆転時には炉内処理物を炉外へ排出する働きを持つものである。案内羽根8の高さは回転炉4の内径の20〜99%の範囲である。案内羽根8の高さは、回転炉4内壁から中心軸に向かって伸びている部分の高さである。案内羽根8の高さが回転炉4の内径の50%以上では、回転炉4の中心軸を通り越して反対側の内壁に近づくようになっている。案内羽根8の高さは一定である必要は無く、適宜に設定が可能であり、例えば、後端に於いては配管14を挿入する為に回転炉4の内径の50%以下であるが、配管14の末端よりキルン前部に向かい1〜3ピッチについては、バッチ充填率を上げる目的の為、回転炉4の内径の50%以上にする事も出来る。この場合、案内羽根8は回転炉4からの被処理物の零れ落ちを防ぐ為のものであり、よって案内羽根8の高さを高くすれば回転炉4内に原料を多く投入できるが、回転炉4前部の前方開口2から被処理物が零れ落ちるおそれもある。これを改善する為の手段として、回転炉4は前部が高く後部が低くなるように傾斜を設けてもよい。この傾斜は炭化賦活終了後の炭化賦活物の排出時間短縮にも役立つ。
閉鎖装置9は、シール30を介して後方開口3を包囲するように回転炉4の後端部外径面と接して排出室31を形成するケーシング32と、排出室31の下部に形成され、排出室31と冷却室10とを連通したり遮断したりする二重ダンパ33と、を備えたものである。閉鎖装置9の機密性を考慮した場合二重ダンパ33が望ましいが、二重ダンパ33に代えてロータリーバルブ等でもよい。
回転炉4より排出され冷却室10を備える冷却設備に移された炭化賦活処理物は高温であり酸素と触れれば新たな賦活反応が進行して設計どおりの吸着剤が得られない。冷却室10に酸素が充分にあれば処理物は燃焼してしまう。そこで、冷却室10への酸素混入を防ぐ為、冷却室10内は常に正圧になるよう不活性ガスである窒素ガスを窒素ガス供給装置11により注入する構成を備えている。冷却室10を冷却する冷却手段は水による間接冷却が望ましく、温度の上がった冷却水は賦活ガスを供給する水蒸気発生導入装置5に送られる冷却水輸送手段(図示略)を備えている。
回転炉4内に前方開口2又は後方開口3から温度計を装着し、炉内実測温度により加熱装置の加熱出力を制御する制御装置(図示略)が設けられている。
次に本発明実施形態の炭化賦活方法について説明する。
バーナー18で熱風発生室16内に燃焼ガスを発生させ、投入ホッパ25に原料を投入し、ダンパ26を開けて、スクリューコンベア27で前方開口2から回転炉4内に原料を投入し、回転炉4を正回転させ、燃焼ガスで回転炉4を加熱し、原料の炭化処理を行う。炭化温度は300〜800℃の範囲で行われる。原料の炭化は原料温度が200℃に達すると始まり乾留ガスが発生する。二重ダンパ33が閉じているので、回転炉4内は正圧になり、この乾留ガスは前方開口2から回転炉4の外部にあるケーシング23へ流れ、乾留ガス煙道24を経て、熱風発生室16に送られ、熱風発生室16で酸素と混合され燃焼する。
炭化の終了と共に、または賦活開始時に定量ポンプ13から配管14へ水の供給を開始する。高温ガス排気部21に設置された配管14内で定量ポンプ13から供給された水は水蒸気となり、該水蒸気は後方開口3から回転炉4内に供給され、炭化物の賦活処理を行う。賦活温度は600〜1200℃の範囲で行われる。水蒸気による炭化物の酸化反応である賦活処理からは水素ガス、一酸化炭素ガスが発生する。これらガスは乾留ガスと同様に前方開口2から回転炉4の外部にあるケーシング23へ流れ、乾留ガス煙道24を経て、熱風発生室16に送られ、熱風発生室16で酸素と混合され燃焼する。乾留ガスの通過経路に高温の賦活排ガスを通過させる事により、乾留ガスに含まれるタールによる装置閉塞などのトラブルを回避できる。
回転炉4の正回転中は、回転炉4内の被処理物は、いずれも、前方開口2と後方開口3から外部に零れ落ちない。
賦活処理が終了した時点で回転炉4を逆回転させて回転炉4内の処理物を案内羽根8により後方開口3から排出し、排出室31、二重ダンパ33を経由し冷却室10に移送する。移送終了後、二重ダンパ33を閉鎖し、新たな原料を投入ホッパ25から投入し炭化賦活処理を繰り返す。炭化賦活処理物が排出された直後の回転炉4の温度は賦活温度に近くこの潜熱と加熱手段により新しく投入された原料は加温され炭化温度に早く達する。
この装置と方法によりこれまで成し得なかった高生産性、低エネルギーコストであるバッチ式炭化賦活が可能になった。炭化賦活処理温度、供給蒸気量を変化させる事によりこの装置は活性炭の再生装置にもなる。また、必要に応じて設備能力を設定すれば、トラック等で運搬可能な小型設備となり得る。
原料である木の種類によって同一炭化条件、賦活条件であっても収率がまったく異なる。活性炭製造においては原料ごとの条件設定が必要になる。連続式の製造方法では条件切替時の時間、エネルギーロスが大きいが、本実施形態によれば、条件切替時に新たに発生するロスがなく、多品種原料への対応が容易にできる。
回転炉4内の温度範囲は、炭化温度が300〜800℃、賦活温度が600〜1,200℃である。原料有機物によって最適温度は異なる。回転炉4の回転速度は加工時が0.1〜2rpm、原料投入時及び製品排出時は0.1〜60rpmが好ましい。賦活反応はバッチ充填率、原料種、原料重量、賦活温度、賦活時間、供給蒸気量によって影響を受ける。本実施形態の蒸気供給方法で定量ポンプで水を送る目的はバッチ毎の賦活条件設定を可能にする為である。
炭化温度300℃、炭化時間60分、賦活温度750℃、賦活時間120分、注入蒸気量700リットル/時、回転炉4の体積は33リットルの条件下において、材料と収率と原料重量と製品重量の関係は表1の通りである。なお、蒸気注入は炭化終了時より行った。原料サイズは10×10×10mmである。
Figure 2005067972
回転炉4の体積が33リットル、原料重量が350g、昇温速度が10℃/分の場合、同一原料での炭化温度、炭化時間、収率の関係は表2の通りである。
Figure 2005067972
炉の体積が33リットル、原料重量が350g、昇温速度が10℃/分、炭化時間が60分、賦活時間が120分、賦活時の蒸気注入は500リットル/時の場合、同一原料にて炭化温度と賦活温度の組み合わせにより収率は以下の表3のようになる。
Figure 2005067972
炭化温度が500℃、炭化時間が60分、賦活温度が750℃、賦活時間が120分、蒸気注入が500リットル/時にて、さらに同じ回転炉4にてバッチ当たりの原料重量を変化させると、バッチ当たり原料重量100gの場合の収率が8.4%、バッチ当たり原料重量1,000gの場合の収率が17.2%となる。
原料種類、バッチ当たりの原料重量、炭化温度、炭化時間、賦活温度、賦活時間、蒸気供給量は互いに影響しあう要因であることが判る。本発明の方法及び装置では各要因をバッチ毎に設定できる為、再現性の高い活性炭製造が可能である。
本発明は有機物の炭化賦活方法、活性炭製造装置、活性炭再生装置等に適用できる。
炭化賦活装置1の内部構造を示す説明図である。
符号の説明
1・・・炭化賦活装置 2・・・前方開口 3・・・後方開口
4・・・回転炉 5・・・水蒸気発生導入装置 6・・・加熱装置
7・・・原料投入装置 8・・・案内羽根 9・・・閉鎖装置
10・・・冷却室 11・・・窒素ガス供給装置
12・・・回転駆動モータ 13・・・定量ポンプ
14・・・配管 16・・・熱風発生室 17・・・ケーシング
18・・・バーナー 19・・・仕切板 20・・・排出口
21・・・高温ガス排気部 22・・・シール 23・・・ケーシング
24・・・乾留ガス煙道 25・・・投入ホッパ 26・・・ダンパ
27・・・スクリューコンベア 28・・・駆動モータ
30・・・シール 31・・・排出室 32・・・ケーシング
33・・・二重ダンパ

Claims (5)

  1. 前方開口と後方開口とを備える外熱式の円筒型で横方向に配置される回転炉と、
    該回転炉に水蒸気を導入する水蒸気導入装置と、
    該回転炉を加熱する加熱装置と、
    前記前方開口から前記回転炉の内部に原料を投入する投入装置と、を備え、
    前記回転炉の正回転中は該回転炉内の被処理物が前記前方開口と後方開口から外部に零れ落ちないように、前記前方開口と後方開口の開口面積が設定され、
    前記加熱装置の高温ガスの排気通路に可変型定量ポンプにて供給される水の配管を備え、該配管に供給される水を前記外熱式の回転炉の廃熱により蒸気化し前記配管の出口より前記回転炉の内部に吐出するか、または、ボイラで発生させた水蒸気を定量的若しくは可変的に前記回転炉の内部に与えて、賦活ガスとして用い、
    炭化賦活された炭化賦活処理物を前記後方開口から外に排出した後、前記回転炉を冷却することなく空になった前記回転炉に新たな原料を供給し炭化賦活を繰り返し行うバッチ式の炭化賦活装置。
  2. 前記回転炉の後部の内壁には、該回転炉の正回転時には前記後方開口付近の炭化賦活処理物を中央部に押し戻す、その高さが前記回転炉の内径の20〜99%である案内羽根を周設することを特徴とする炭化賦活装置。
  3. 前記炭化賦活処理物を前記回転炉の外部に排出する場合、前記回転炉の回転方向を逆転することを特徴とする請求項1又は2の炭化賦活装置。
  4. 前記回転炉の後方開口を包囲するように閉鎖する閉鎖装置と、
    該閉鎖装置の下流に設けられ前記回転炉から前記案内羽根により排出される炭化賦活処理物を冷却する冷却室と、
    該冷却室の内部気体の体積減少による減圧を防ぐよう、該冷却室に不活性ガスを供給する不活性ガス供給装置と、を備えることを特徴とする請求項1乃至3いずれかの炭化賦活装置。
  5. 定量供給された水を外熱式の回転炉の廃熱により蒸気化した水蒸気、又はボイラからの水蒸気を賦活ガスとして用い、炭化賦活された炭化賦活処理物を前記回転炉の外に排出した後冷却し、前記回転炉を冷却することなく空になった回転炉に新たな原料を供給し炭化賦活を繰り返し行うバッチ式の炭化賦活方法。
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