JP2005064687A - 車載情報端末のデータ通信方法、車載情報端末 - Google Patents
車載情報端末のデータ通信方法、車載情報端末 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】通信状態に適したデータ内容を配信することができる車載情報端末のデータ通信方法を提供する。
【解決手段】車載機100から情報配信センター400へデータ配信の要求を行う際に、その時点の無線通信の通信状態を車載機100において検出し、車載機100から情報配信センター400へ通知する。情報配信センター400は、要求受付サーバ402から、その通信状態に応じたデータ内容を地図配信サーバ403、経路探索サーバ404、または位置情報検索サーバ405へ要求し、返信されたデータを車載機100へ配信する。
【選択図】図4
【解決手段】車載機100から情報配信センター400へデータ配信の要求を行う際に、その時点の無線通信の通信状態を車載機100において検出し、車載機100から情報配信センター400へ通知する。情報配信センター400は、要求受付サーバ402から、その通信状態に応じたデータ内容を地図配信サーバ403、経路探索サーバ404、または位置情報検索サーバ405へ要求し、返信されたデータを車載機100へ配信する。
【選択図】図4
Description
本発明は、地図データなどの各種情報を、情報配信センターから車載情報端末へと配信するシステムに関する。
各地の地図データをデータベースサーバに記憶し、要求された範囲の地図データをそのデータベースサーバから車載端末へ配信するシステムが知られている。このシステムでは、主に携帯電話の無線通信を用いて、地図データの配信を行っている(特許文献1)。
携帯電話を用いた無線通信では、回線の接続状態や通信方式など、そのときの通信状態の違いによって、回線能力が変化する。しかし、特許文献1のシステムでは、通信状態の違いに関わらず、同一の内容の地図データを携帯電話の無線通信を用いて配信する。そのため、通信状態によっては、配信される地図データに対して回線能力が不足することがある。
請求項1の発明による車載情報端末のデータ通信方法は、車両に搭載された情報端末から情報配信センターへ各種の要求を送信し、その要求内容に応じて情報配信センターから配信される各種データを、情報端末が無線通信を用いて受信し、ユーザへ提供する車載情報端末のデータ通信方法において適用され、情報端末は、要求を送信するとともに、無線通信の通信状態を検出して情報配信センターへ連絡し、情報配信センターは、連絡された通信状態に基づいて、配信するデータの内容を変えるものである。
請求項2の発明は、請求項1の車載情報端末のデータ通信方法において、情報端末が検出する無線通信の通信状態は、通信方式、交換方式または受信電界強度のいずれか少なくとも1つを含むものである。
請求項3の発明は、請求項2の車載情報端末のデータ通信方法において、交換方式は、回線交換とパケット交換とを含み、情報端末は、回線交換とパケット交換のそれぞれについて、受信電界強度を検出するものである。
請求項4の発明は、請求項3の車載情報端末のデータ通信方法において、パケット交換について検出された受信電界強度が所定値以下の場合、情報端末は、回線交換による無線通信を用いて情報配信センターから配信される各種データを受信するものである。
請求項5の発明による車載情報端末は、請求項1〜4のいずれかに記載の情報端末において、無線通信を行う通信手段と、受信したデータを画像表示する表示手段とを備えるものである。
請求項2の発明は、請求項1の車載情報端末のデータ通信方法において、情報端末が検出する無線通信の通信状態は、通信方式、交換方式または受信電界強度のいずれか少なくとも1つを含むものである。
請求項3の発明は、請求項2の車載情報端末のデータ通信方法において、交換方式は、回線交換とパケット交換とを含み、情報端末は、回線交換とパケット交換のそれぞれについて、受信電界強度を検出するものである。
請求項4の発明は、請求項3の車載情報端末のデータ通信方法において、パケット交換について検出された受信電界強度が所定値以下の場合、情報端末は、回線交換による無線通信を用いて情報配信センターから配信される各種データを受信するものである。
請求項5の発明による車載情報端末は、請求項1〜4のいずれかに記載の情報端末において、無線通信を行う通信手段と、受信したデータを画像表示する表示手段とを備えるものである。
本発明によれば、車載情報端末から情報配信センターへデータ配信の要求を行う際に、無線通信の通信状態を情報端末において検出し、情報配信センターへ連絡する。情報配信センターは、その通信状態に応じたデータ内容を抽出し、情報端末へ配信するデータ内容を変えるようにした。このようにしたので、通信状態に適したデータ内容を情報端末へ配信することができる。
本発明による車載情報端末を適用したカーナビゲーション装置の一実施形態を、図1に示す地図情報配信システムを用いて説明する。車両1に搭載された本発明の一実施形態であるカーナビゲーション装置(以下、車載機という)100には、通信端末200が接続されている。通信端末200は、移動体通信網300と無線接続され、移動体通信網300には、情報配信センター400が接続されている。このように、通信端末200と移動体通信網300を介して、車載機100と情報配信センター400が接続される。なお、移動体通信網300が通信端末200と無線通信を行うときには、不図示の無線基地局が用いられる。この無線基地局は、その周囲の所定の通信エリア内にある通信端末200と無線通信することが可能であり、全国各地に散在している。
図1のシステムは、こうして車載機100と情報配信センター400を接続することにより、車載機100から情報配信センター400に対して各種の要求を送信する。情報配信センター400は、その要求内容に応じて、車載機100へ地図データなどの各種データを配信する。車載機100は、その配信された各種データを、移動体通信網300と通信端末200との間で行われる無線通信を用いて受信し、画像表示などによってユーザへ提供する。
通信端末200には、各種の携帯電話やPDA(Personal Digital Assistance)などが用いられ、その種類によって、移動体通信網300との通信に様々な通信方式が使用される。この通信方式には、たとえば、高速なデータ通信が可能なCDMA方式や、携帯電話で広く一般的に用いられている、GSMやPDCなどに代表されるTDMA方式、さらにはアナログ携帯電話で用いられるFDMA方式などがある。それぞれの通信方式では、回線交換とパケット交換の2種類の交換方式が用いられる。なお、通信方式によっては、いずれか一方の交換方式のみに対応している場合もある。たとえば、FDMA方式の場合には、回線交換によるモデムを用いたデータ通信のみに対応している。
回線交換では、はじめに通信回線を確立した後、その通信回線が確立された状態においてデータ通信を行う。そのため、通信開始から終了までチャンネルが確保されていることが必要である。一方、パケット交換では、データをパケット単位に区切って順次送信し、通信開始から終了までに常時チャンネルが確保されていることを必要としない。一般に、回線交換よりもパケット交換の方が、高速なデータ通信が可能である。
通信端末200は、その通信方式におけるデータ通信で回線交換が用いられている場合には、少なくとも回線交換には対応している。さらに、通信端末200がパケット通信対応のものである場合には、ユーザがあらかじめ設定しておくことにより、回線交換とパケット交換のいずれかを選択して用いることができる。
通信端末200は、移動体通信網300から送信される電波の受信電界強度を一定の周期で測定し、その結果を車載機100に出力する。なお、同じ通信方式であっても、交換方式が異なる場合には、移動体通信網300において異なる無線基地局が用いられる場合がある。したがって、交換方式の違いによって、受信電界強度が異なることがある。そのため、通信端末200がパケット通信にも対応している場合には、回線交換とパケット交換の両方について、それぞれ受信電界強度を測定し、測定結果を車載機100に出力する。
なお、通信端末200は、車載機100と情報配信センター400との接続に用いられる以外にも、移動体通信網300を介して他の通信端末や固定電話等と接続し、それらとの間で音声や各種情報などの送受信を行うこともできる。車載機100と通信端末200との接続には、ケーブル等による有線接続に限らず、無線接続を用いてもよい。
図2は、車載機100の構成を表すシステムブロック図である。以下、各構成について順に説明する。車両1の現在地を検出する現在地検出装置101は、たとえば車両1の進行方向を検出するジャイロ101a、車速を検出する車速センサ101b、GPS衛星からのGPS信号を検出するGPSセンサ101c等からなる。制御回路102はマイクロプロセッサおよびその周辺回路からなり、RAM104を作業エリアとしてROM103に格納された制御プログラムを実行して、各種の制御を行う。
画像メモリ105は、表示モニタ106に表示するための画像データを格納している。この画像データは、道路地図描画用データや各種の図形データ等からなる。車載機100は、図1の情報配信センター400から送信される地図データに基づいて、この画像メモリ105に格納された画像データを用いることにより、表示モニタ106に地図情報を表示する。なお、表示モニタ106には、車載機100の各種設定用の画面、たとえば使用する通信端末の設定用画面なども表示される。表示モニタ106にはタッチパネルが用いられており、ユーザが画面上の任意の位置を指等で押して選択する操作を行うことにより、車両の目的地の入力や各種処理の選択などが行われる。もちろん、タッチパネルに加え、ハードSWやジョイスティックによる操作、あるいはリモコンによる操作なども可能である。また、通信端末に操作用のプログラムを加えることにより、通信端末自体での操作も可能である。
不揮発性メモリ107は、情報配信センター400から受信した地図データなどの各種情報を記憶するメモリである。この不揮発性メモリ107は、車載機100の電源を切断しても記憶されたデータを保持することができる。これには、たとえばフラッシュメモリなどが用いられる。
図3は、情報配信センター400の構成を表すシステムブロック図である。外部インタフェース401は、情報配信センター400と移動体通信網300を接続するためのインタフェースを行う部分である。この外部インタフェース401を介することによって、情報配信センター400を移動体通信網300に接続することができる。要求受付サーバ402は、移動体通信網300より受信した車載機100からの経路探索などの各種の要求を受け付け、その要求に応じて、後述する各サーバに対して、それぞれが受け持つ経路探索、地図切り出しなどの処理を実行するよう要求する。そして、各サーバから出力される処理結果を、外部インタフェース401を介して移動体通信網300へ出力する。これにより、要求された経路探索などの処理結果のデータを移動体通信網300から通信端末200に送信し、車載機100に配信する。
地図配信サーバ403は、全国各地の地図データをハードディスクなどの記憶メディアに記憶している。そして、要求受付サーバ402からの地図要求にしたがって、その中から該当する地域の地図データを検索し、要求受付サーバ402へ出力する。経路探索サーバ404は、全国の道路の接続に関する情報を記憶しており、要求受付サーバ402からの経路探索要求に該当する経路(推奨経路)を探索し、その結果を要求受付サーバ402へ出力する。この経路探索では、次に説明する位置情報検索サーバ405において検索された自車位置の情報や、交通情報サーバ406に記憶された現在の交通情報のデータベースなどが用いられる。
位置情報検索サーバ405は、地図上の自車位置の検索を行う。車載機100が経路探索要求を発するとき、図2の現在地検出装置101において検出した自車位置に関する情報も、車載機100から送信される。この情報に基づいて、自車位置を地図上に対応させることができる。また、この位置情報検索サーバ405は、全国各地の各種の施設等について、その住所や名称などを記憶し、さらに、その施設等に関する様々な情報をも記憶している。そして、これらの情報に基づいて、経路探索を要求するときにユーザが目的地を指定するために用いる、検索情報のリストを作成する機能(検索情報リスト作成機能)を備えている。この機能については、後で詳しく説明する。
交通情報サーバ406は、現在の交通情報のデータベースを記憶している。この交通情報には、たとえば、道路交通情報センターにおいて収集されたものが用いられる。このとき、ラッシュアワーのように経験的規則性のある交通情報の場合、自車位置からの距離に応じ、距離が近い場合は現時点の交通情報、自車位置から遠い場合は過去の情報から推測する、その位置を通過する時点の交通情報も用いることができる。顧客DBサーバ407は、車載機100を所有する顧客の個人データを保持するとともに、情報配信センター400の利用状況に応じて個人データの更新を行う。ここでいう個人データには、たとえば課金情報などが含まれる。
図4は、ユーザが車載機100から情報配信センター400に対して経路探索を要求するときの、データの流れの一例を示している。ここでは、ユーザが経路探索の目的地をリストから指定するものとして説明する。ユーザは、はじめに図2の表示モニタ106を操作することによって、目的地としたい施設等の種類や、その施設等が位置する地域などを指定する。車載機100は、このようにユーザが指定した施設等の種類や地域などの情報を情報配信センター400に送信することにより、検索情報、すなわち目的地のリストを要求する。この検索情報の要求は、図1を用いて説明したように、通信端末200と移動体通信網300を介して送信される。
車載機100は、検索情報の要求を情報配信センター400に送信すると、その時点における通信状態を検出する。ここで検出する通信状態とは、通信端末200と移動体通信網300の間で行う無線通信の通信状態であり、これには前述した通信方式や交換方式、通信端末200における受信電界強度などが含まれる。そして、検出したこれらの通信状態の情報を、先に送信した検索情報の要求と同様に、通信端末200と移動体通信網300を介して、情報配信センター400へ送信する。このようにして、車載機100から情報配信センター400への通信状態を通知する。なお、このとき通知する通信状態の内容は、後で図6を用いて詳細に説明する。
車載機100から情報配信センター400に送信された検索情報の要求は、要求受付サーバ402において受付が行われる。要求受付サーバ402は、検索情報の要求を受け付けると、その後に車載機100から通知された通信状態に基づいて、位置情報検索サーバ405に対して要求する検索情報の内容を判断する。このとき、使用する通信方式がCDMA方式である場合や、交換方式がパケット交換である場合など、高速データ通信が可能なものであり、さらに受信電界強度が十分に高い値である場合は、通信状態が良好であると判断する。この場合には、たとえば、ユーザが指定した種類や地域などに対応する施設等について、その住所や名称に加えて、その施設等に関する様々な情報なども合わせて要求するようにする。通信状態が良好でないと判断されたときは、その施設等の住所や名称のみを要求するようにする。
上記で説明した内容の具体例を説明する。たとえば、ホテルについて検索情報の要求がユーザから行われたとする。このとき、通信状態が良好である場合には、そのホテルの住所や名称だけでなく、宿泊料金や部屋数などの情報も、要求受付サーバ402から位置情報検索サーバ405に対して要求するようにする。さらに、たとえば位置情報検索サーバ405において、宿泊予約状況を定期的に更新するようにしておけば、その情報も合わせて要求するようにしてもよい。また、たとえば商業施設について検索情報の要求がユーザから行われ、通信状態が良好である場合には、位置情報検索サーバ405に対して、その住所や名称に合わせて、営業時間や定休日などの情報を要求するようにする。
位置情報検索サーバ405は、上記のようにして要求受付サーバ402から要求された検索情報の内容に従って、前述した検索情報リスト作成機能を用いて、検索情報のリストを作成する。このとき、位置情報検索サーバ405が記憶している全国各地の各種の施設等の情報から、ユーザが指定した種類や地域などに該当する施設等の情報を検索して抽出し、その抽出した施設等の情報をリスト化する。このようにして作成された検索情報のリストが、位置情報検索サーバ405から要求受付サーバ402に返信され、そこから移動体通信網300と通信端末200を介して、車載機100に配信される。
車載機100は、上記のようにして検索情報のリストが配信されると、そのリストを表示モニタ106に表示する。ユーザは、次に表示モニタ106の操作によって、このリストから目的地を選択する。車載機100は、ユーザによってリストから目的地が選択されると、現在地からその目的地までの経路探索要求を発する。車載機100が発した経路探索要求は、前述した検索情報要求と同様に、通信端末200および移動体通信網300を介して、情報配信センター400に送信される。情報配信センター400では、この経路探索要求を要求受付サーバ402において受け付ける。
車載機100は、上記のようにして経路探索要求を情報配信センター400に送信すると、前述した検索情報要求を送信したときと同様に、その時点における通信状態を検出する。そして、その通信状態の情報を情報配信センター400へ送信することにより、車載機100から情報配信センター400へ通信状態を通知する。なお、このときに、前述したものと同じ項目、すなわち通信方式や交換方式、通信端末200における受信電界強度などの情報を検出して送信する。
要求受付サーバ402は、車載機100からの経路探索要求を受け付けると、まず経路探索サーバ404へ経路探索要求を行う。経路探索サーバ404は、この経路探索要求により、位置情報検索サーバ405からの自車位置情報や、交通情報サーバ406からの交通情報を基にして経路探索を行う。そして、その経路探索結果として、推奨経路の誘導データを要求受付サーバ402へ返信する。なお、この経路探索結果の内容は、通信状態によって変化することはない。
経路探索サーバ404から推奨経路の誘導データを受信した要求受付サーバ402は、次にその推奨経路についての地図要求を地図配信サーバ403へ出力する。このとき、要求受付サーバ402において、経路探索要求の後に車載機100から通知された通信状態に基づいて、地図配信サーバ403に対して行う地図要求の内容を判断する。そして、通信状態の程度が良いほど、詳細な内容の地図を地図配信サーバ403に要求するようにする。たとえば、通信状態が良好である場合には、推奨経路に沿った一定範囲に含まれる全ての道路についての地図を要求する。
通信状態の一部が前述の良好である場合に当てはまらないとき、すなわち、使用する通信方式がTDMA方式である場合や、交換方式が回線交換である場合、あるいは受信電界強度が十分には高くない値である場合などは、通信状態が中程度であると判断する。この場合には、上記の通信状態が良好である場合と同じ推奨経路に沿った範囲について、その中に含まれる主要な道路、たとえば高速道路、国道、県道についてのみ、地図配信サーバ403に対して地図を要求する。
通信状態が上記のいずれにも当てはまらない場合、すなわち、使用する通信方式がFDMA方式である場合や、受信電界強度が所定値以下である場合などは、通信状態が悪いと判断する。この場合には、地図配信サーバ403に対して地図を要求しないようにする。その結果、推奨経路の誘導データのみが、情報配信センター400から車載機100に送信される。車載機100では、送信された推奨経路の誘導データに基づいて、現在地から誘導ポイントとなる交差点までの距離と進行方向とを画面表示するようにする。なお、以上説明したような地図の違いの具体例について、後で図7を用いて詳細に説明する。
地図配信サーバ403は、上記のようにして要求受付サーバ402から行われる地図要求の内容に従って、後で図5を用いて説明する方法により、推奨経路に沿った一定範囲を切り出し、その切り出し領域内の地図データを記憶された地図データから抽出する。抽出された地図データは、要求受付サーバ402へ返信される。
このようにして、要求受付サーバ402に対して、推奨経路の誘導データと、その推奨経路に沿った地図データ(ただし、通信状態が悪い場合を除く)が返信される。要求受付サーバ402は、これらのデータを、移動体通信網300および通信端末200を介して車載機100へ送信する。車載機100では、送信されたデータを画像表示することにより、ユーザが選択した目的地までの経路探索結果を提供する。このようにして、経路探索の一連の処理が完了する。
地図配信サーバ403において、経路探索サーバ404で設定された推奨経路に沿った一定範囲、すなわち推奨経路から所定の距離内にある切り出し領域内の地図を切り出す方法を図5に示す。上記に説明したようにして、車載機100において目的地が設定され、情報配信センター400に対する経路探索要求が車載機100より発せられると、要求受付サーバ402から経路探索サーバ104に対して、経路探索の要求が行われる。経路探索サーバ404は、この経路探索の要求により、現在地52と目的地53を設定し、その間をつなぐ推奨経路54を周知の経路探索演算処理により設定する。
地図配信サーバ403は、たとえば図中に網がけで示すように、この推奨経路54から一定範囲内に切り出し範囲55を設定する。なお、現在地52と目的地53の周辺では、他の経路上よりも広い範囲を設定する。また、経由地が途中に設定されている場合には、その経由地の周辺についても、他の経路上よりも広い範囲を設定する。この切り出し範囲55の領域内にある地図データが、地図を一定範囲ごとに区切ったメッシュ51の各メッシュごとに抽出される。この抽出された地図データが、要求受付サーバ402より、通信端末200と移動体通信網300を介して車載機100に配信される。
車載機100から情報配信センター400へ通信状態を通知するときに送信するデータ内容の例を図6に示す。ここでは、通信方式、回線交換の受信電界強度、およびパケット通信の受信電界強度を、それぞれ2バイトのデータで表すこととする。符号61に示す通信方式のデータ欄には、通信端末200と移動体通信網300の間で行う無線通信において用いられる通信方式を表す。たとえば、CDMA方式を用いた無線通信である場合は、データ欄61の1バイト目の内容を1とし、同様にGSMのようなTDMA方式である場合は2、FDMA方式である場合は3とする。なお、同じ通信方式であっても、たとえば通信事業者の違いなどによってデータ通信速度が異なる場合には、これらを区別するために、データ欄61の内容を異なる数値とする。
上記のような通信方式や交換方式の違いは、通信端末200が車載機100に接続された時に、通信端末200から車載機100に対して出力される情報に基づいて判断する。または、通信端末200と車載機100との接続に使用されるケーブルによって、通信方式を判断するようにしてもよい。あるいは、車載機100において、あらかじめどの通信方式や交換方式を用いるかをユーザが設定しておき、車載機100から通信端末200に指示するようにしてもよい。
なお、その通信方式が回線交換とパケット交換の両方に対応している場合には、通信端末200においてどちらの交換方式が用いられているかについても、この通信方式のデータ欄に表すようにする。たとえば、回線交換が用いられている場合は、データ欄61の2バイト目の内容を1とし、同様にパケット交換が用いられている場合は2とする。
符号62に示す回線交換の受信電界強度のデータ欄には、移動体通信網300から送信される回線交換用の無線電波の受信電界強度を表す。この受信電界強度は、通信端末200において測定され、通信端末200から車載機100に出力される情報に基づいて行われる。たとえば、通信端末200の最小受信感度に相当する受信電界強度の値(Eminと表す)よりも、測定された受信電界強度が低い場合には、データ欄62の内容を0とする。そして、Eminから+2dB以内である場合を1、+4dB以内である場合を2としていき、同様に、2dB刻みで受信電界強度が大きくなるごとに、データ欄62の内容を1ずつ大きくしていく。
符号63に示すパケット交換の受信電界強度のデータ欄についても、上記の回線交換の場合と同様にして、移動体通信網300から送信されるパケット交換用の無線電波の受信電界強度を表す。なお、データ欄61の内容によって表される通信方式がパケット交換に対応していない場合には、このデータ欄63を所定の内容に固定する。このときの内容は、どのようなものでもよい。この場合、データ欄63の内容は、情報配信センター400において無視される。
情報配信センター400から車載機100に配信され、表示モニタ106に表示される地図について、通信状態による違いの具体例を図7に示す。図7(a)は、通信状態が良好である場合の地図の例である。この場合、現在地70から推奨経路71に沿って、図5を用いて説明したようにして切り出された地図取得範囲内について、その全ての道路についての地図が情報配信センター400から配信され、表示モニタ106に表示される。その結果、推奨経路71と、道路72に代表される主要道路に加えて、道路73に代表される主要道路以外の道路も表示される。なお、図7(a)では、推奨経路71を一番太い線で表しており、その次に太い線を主要道路、一番細い線を主要道路以外の道路としている。ここでいう主要道路は、前述したように高速道路や国道、県道などである。ここでは線の太さの違いによって道路の違いを表しているが、表示色の違いによって表すこととしてもよい。
図7(b)は、通信状態が前述したような中程度である場合の地図の例である。この場合、上記の地図取得範囲内について、推奨経路71と、道路72に代表される主要道路のみについての地図が、情報配信センター400から配信される。この地図が、図7(b)のように表示モニタ106に表示される。そのため、主要道路以外の道路73に代表される道路は、この場合には表示されない。
図7(c)は、通信状態が前述したような悪い場合の例である。この場合、情報配信センター400から地図データは配信されず、推奨経路の誘導データのみが配信される。そのため、上記の2例の場合のような地図の表示は行うことができない。したがって、この場合には、誘導データに基づいた情報を表示する。具体的には、現在地から順に、誘導ポイントとなる各交差点までの距離と進行方向とを図7(c)のようにして画面表示する。ユーザは、この画面表示を参照することにより、推奨経路を進むことができる。
以上説明した経路探索の一連の処理で、車載機100と情報配信センター400においてそれぞれ実行される処理のフローチャートを図8に示す。(a)には車載機100において実行される処理フロー、(b)には情報配信センター400において実行される処理フローをそれぞれ示している。以下に、これらの処理フローについて説明を行う。はじめに、(a)の車載機100の処理フローについて説明する。
車載機100は、ユーザの操作によって目的地としたい施設等の種類や地域などが指定されると、図8(a)の処理フローを実行する。ステップS1では、検索情報の要求を情報配信センター400に送信する。その後、ステップS2では無線通信の通信状態を検出し、ステップS3では、その検出した通信状態を情報配信センター400へ通知する。
ステップS4では、情報配信センター400から送信される検索情報のリストを受信する。この検索情報のリストは、ステップS1で送信した検索情報要求に応じて、情報配信センター400より、後で説明する図8(b)のステップS23において送信される。次のステップS5では、その検索情報リストを表示モニタ106に表示する。ステップS6では、ユーザが表示モニタ106を操作して、表示した検索情報リストより目的地を選択したか否かを判定する。
ステップS6で目的地が選択されたと判定すると、ステップS7において現在地の情報を取得し、ステップS8において、その現在地から目的地までの経路探索要求を情報配信センター400へ送信する。その後、ステップS9で無線通信の通信状態を検出し、ステップS10では、その検出した通信状態を情報配信センター400へ通知する。
ステップS11では、情報配信センター400から送信される推奨経路の誘導データおよび地図データを受信する。この推奨経路の誘導データと地図データは、ステップS8で送信した経路探索要求に応じて、情報配信センター400より、後で説明する図8(b)のステップS27において送信される。なお、情報配信センター400において通信状態が悪いと判断された場合は、前述のように地図データが配信されないため、このステップS11では、推奨経路の誘導データのみを受信する。
ステップS12では、ステップS11で受信した推奨経路の誘導データと、地図データ(通信状態が悪い場合を除く)に基づいて、表示モニタ106に地図を表示する。ステップS12の実行後、図8(a)の処理フローを終了する。
次に、(b)の情報配信センター400の処理フローについて説明する。情報配信センター400は、車載機100より検索情報の要求が送信され、さらに通信状態の通知が行われると、図8(b)の処理フローを実行する。なお、車載機100からの検索情報の要求と通信状態の通知は、前述したように、図8(a)のステップS1およびS3において行われる。ステップS21では、その車載機100から送信された検索情報要求と通信状態を受信する。ステップS22では、受信した検索情報の内容に従って、その通信状態に応じた検索情報のリストを作成する。ステップS23では、作成した検索情報のリストを車載機100へ送信する。
ステップS24では、車載機100から送信された経路探索要求と通信状態を受信する。なお、これらは前述したように、図8(a)のステップS8およびS10において送信される。ステップS25では、受信した経路探索要求において指定された現在地と目的地に基づいて経路探索を行い、その結果として、推奨経路の誘導データを取得する。ステップS26では、その推奨経路に沿った一定範囲の地図を、ステップS24で受信した通信状態に基づいて抽出する。このとき、通信状態が悪いと判断した場合には、地図データの抽出を行わない。
ステップS27では、ステップS25で取得した推奨経路の誘導データと、ステップS26で抽出した地図データ(通信状態が悪い場合を除く)を車載機100へ送信する。なお、これらのデータは、車載機100において、図8(a)のステップS11で受信される。ステップS27の実行後、図8(b)の処理フローを終了する。
以上説明したような実施の形態によれば、次の作用効果が得られる。
(1)車載機100から情報配信センター400へデータ配信の要求を行う際に、その時点の無線通信の通信状態を車載機100において検出し、情報配信センター400へ通知する。情報配信センター400は、その通信状態に応じたデータ内容を抽出し、車載機100へ配信するデータ内容を変えるようにした。このようにしたので、通信状態に適したデータ内容を車載機100へ配信することができる。
(1)車載機100から情報配信センター400へデータ配信の要求を行う際に、その時点の無線通信の通信状態を車載機100において検出し、情報配信センター400へ通知する。情報配信センター400は、その通信状態に応じたデータ内容を抽出し、車載機100へ配信するデータ内容を変えるようにした。このようにしたので、通信状態に適したデータ内容を車載機100へ配信することができる。
(2)車載機100は、無線通信の通信状態として、通信方式、交換方式および受信電界強度を検出することとした。さらに、交換方式には回線交換とパケット交換とが含まれ、受信電界強度を、回線交換とパケット交換のそれぞれについて検出することとした。このようにしたので、情報配信センター400において、回線交換とパケット交換のそれぞれの受信電界強度に応じて、配信するデータ内容を変えることができる。
(3)検出されたパケット交換の受信電界強度が所定値以下の場合は、車載機100において、回線交換を用いて情報配信センター400からのデータを受信するようにした。このようにしたので、パケット交換によってデータを受信できない場合においても、回線交換を用いてデータを受信することができる。
なお、上記の実施の形態では、情報配信センター400から車載機100へ地図データを配信するときの例について説明したが、本発明はこの内容に限定されず、他の様々な内容のデータを配信する場合についても適用できる。
また、上記の実施の形態では、車載機100において通信方式や交換方式を判断し、さらに通信端末200より出力される受信電界強度の測定結果により、車載機100において通信状態を検出し、その検出結果を情報配信センター400へ通知する例について説明した。しかし、通信端末200においてこれらの通信状態を検出し、車載機100を介さずに、通信端末200から直接通信状態を情報配信センター400へ通知するようにしてもよい。あるいは、車載機の内部に通信端末を組み込むことにより、車載機と通信端末を一体化した構成としてもよい。
本発明は、上記実施の形態に限定されるものではない。本発明の技術的思想の範囲内で考えられるその他の態様も、本発明の範囲内に含まれる。
1 車両
100 車載機
200 通信端末
300 移動体通信網
400 情報配信センター
100 車載機
200 通信端末
300 移動体通信網
400 情報配信センター
Claims (5)
- 車両に搭載された情報端末から情報配信センターへ各種の要求を送信し、その要求内容に応じて前記情報配信センターから配信される各種データを、前記情報端末が無線通信を用いて受信し、ユーザへ提供する車載情報端末のデータ通信方法において、
前記情報端末は、前記要求を送信するとともに、前記無線通信の通信状態を検出して前記情報配信センターへ連絡し、
前記情報配信センターは、前記連絡された通信状態に基づいて、前記配信するデータの内容を変えることを特徴とする車載情報端末のデータ通信方法。 - 請求項1の車載情報端末のデータ通信方法において、
前記情報端末が検出する無線通信の通信状態は、通信方式、交換方式または受信電界強度のいずれか少なくとも1つを含むことを特徴とする車載情報端末のデータ通信方法。 - 請求項2の車載情報端末のデータ通信方法において、
前記交換方式は、回線交換とパケット交換とを含み、
前記情報端末は、回線交換とパケット交換のそれぞれについて、前記受信電界強度を検出することを特徴とする車載情報端末のデータ通信方法。 - 請求項3の車載情報端末のデータ通信方法において、
前記パケット交換について検出された受信電界強度が所定値以下の場合、前記情報端末は、回線交換による無線通信を用いて前記情報配信センターから配信される各種データを受信することを特徴とする車載情報端末のデータ通信方法。 - 請求項1〜4のいずれかに記載の情報端末において、
前記無線通信を行う通信手段と、
前記受信したデータを画像表示する表示手段とを備えることを特徴とする車載情報端末。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003290131A JP2005064687A (ja) | 2003-08-08 | 2003-08-08 | 車載情報端末のデータ通信方法、車載情報端末 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2003290131A JP2005064687A (ja) | 2003-08-08 | 2003-08-08 | 車載情報端末のデータ通信方法、車載情報端末 |
Publications (1)
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ID=34368255
Family Applications (1)
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Country | Link |
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JP (1) | JP2005064687A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2008001753A1 (fr) * | 2006-06-29 | 2008-01-03 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Système de communication sans fil |
JP2011038925A (ja) * | 2009-08-12 | 2011-02-24 | Navitime Japan Co Ltd | ナビゲーションシステム、ナビゲーション装置、ナビゲーションサーバ、および、ナビゲーション方法 |
-
2003
- 2003-08-08 JP JP2003290131A patent/JP2005064687A/ja active Pending
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