JP2005043656A - 投射型立体画像表示装置 - Google Patents

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光雄 久保
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Abstract

【課題】 高輝度で高解像度の投射型立体画像表示装置を提供する。
【解決手段】 スクリーン上に左及び右眼用の画像光をそれぞれ投射する第1及び第2の画像投射手段を有し、立体画像を表示する投射型立体画像表示装置において、第1の画像投射手段を、光源からの光を分離・変調し3原色の直線偏光に合成して出射するプロジェクタ1aと、その直線偏光を投射する投射光学系3aと、プロジェクタ1aと投射光学系3aとの間に配置した、直線偏光の方向を同一に揃えるための波長選択性波長板5と、投射光学系3aから出射される直線偏光の偏光方向を変える波長板2とから構成し、第2の画像投射手段を、光源からの光を分離・変調し3原色の直線偏光に合成して出射するプロジェクタ1bと、その直線偏光を投射する投射光学系3bと、プロジェクタ1bと投射光学系3bとの間に配置した、直線偏光の方向を同一に揃えるための波長選択性波長板5とから構成した。
【選択図】 図1

Description

本発明は、左右の画像を二重に投射することによって立体画像をスクリーン上に表示する投射型立体画像表示装置に関するものである。
従来、2次元の画像を人間には立体的に見えるような画像(以下、立体画像ともいう)として表示する手段があり、これらは、立体写真法、ホログラフィ法、立体テレビジョン方式等による立体画像表示装置として知られている。
立体写真法、立体テレビジョン方式等による立体画像表示装置においては、例えば、スクリーン(または受像管の映像面)上に同時に投射される右眼用の画像と左眼用の画像のうち、右眼用の画像が右眼だけから見え、一方左眼用の画像が左眼だけから見えるようにするために、立体画像の投射面と各眼との光路の間に、所定パターンのすだれ状の遮光体を設けて、観察者が立体画像を見ることができるようにしている。
また、例えば、右眼用の画像と左眼用の画像とが映出されたスクリーン(または受像管の映像面)上にレンチキュラーレンズアレイを設けて、右眼用の画像が観察者の右眼だけに与えられ、また左眼用の画像が観察者の左眼だけに与えられるようにして、観察者が立体画像を見ることができるようにする等の手段が用いられていた。
これらの場合、いずれも、観察者が立体画像を見ることができる位置の範囲が限られるという問題があった。
一方、右及び左眼用の画像情報によって強度変調される光として、それぞれ互いに波長域を異にしている光を用いて、スクリーン上に映出された立体画像情報を、右眼と左眼とにそれぞれ所定の波長域の透過特性を有する色フィルタを備えた眼鏡を装着した観察者が立体画像を見ることができるようにする方法がある。この場合は、観察者が立体画像を見ることができる位置の範囲が限られるという問題は解決するが、カラー画像の表示を行なうことができなかった。
これを発展させた、主流の投射型立体画像表示装置においては、右及び左眼用の画像情報を、それぞれ互いに偏光面が直交している同一の波長域の光を用いて表示する構成・方式となっている。
この方式は、近時急速に開発・普及されてきた透過型又は反射型液晶パネルを用いたプロジェクタを用いて実現するのに最適である。液晶パネルを使用することによって、プロジェクタの投射レンズからの出射光は、例えば、電界ベクトルが天地方向に振動した偏光となっている。その偏光を波長板や鏡により、偏光回転することにより、容易に、右及び左眼用の互いに偏光面が直交している画像を得ることができる。しかも、それらの画像を光量損失無く、高輝度のカラー画像として得られる。
ここで、透過型又は反射型液晶プロジェクタの色合成方式の一つに、クロスダイクロイックプリズムを色合成として用いる方式がある(例えば、特許文献1参照。)。
そして、これらの液晶パネルの偏光性を巧みに組み合せて利用し、スクリーン上に異なる偏光方向の画像を二重に重畳して投影し、視認側(観察者)においては偏光メガネを用いて所望の1つの画像を選択的に視認することが出来るようにした技術としては、例えば、図6に示すようなものがある(例えば、特許文献2参照。)。
同図に示す従来例の立体画像表示装置20は、2台のプロジェクタ21L、21Rを有している。プロジェクタ21Lには、パーソナルコンピュータ(以下、単にPCともいう)24から、3Dステレオコンバータ27を通して、Lch(左眼用)の画像信号が供給され、VTR25からLch用(左眼用)の画像信号が供給される。プロジェクタ21Rには、PC24から、3Dステレオコンバータ27を通して、Rch用(右眼用)の画像信号が供給され、VTR25からRch用(右眼用)の画像信号が供給される。
プロジェクタ21L、21Rはそれぞれ同時にPC24からの画像信号を選択するか、又はVTR25からの画像信号を選択して、それぞれ投射光学系22L、22Rより投射光28L、28Rを出射する。投射光22Lは、例えば、電界ベクトルが天地方向に振動する偏光であり、投射光22Rは、例えば、電界ベクトルが水平左右方向に振動する偏光である。投射光22L、22Rは重畳されてスクリーン23に投射され、画像を表示する。
観察者は、図7に示す偏光メガネをかけてスクリーン23の画像を見る。このとき、偏光メガネ30の左眼用のレンズ30Lは、電界ベクトルが天地方向に振動する偏光を透過するものであり、右眼用のレンズ30Rは、電界ベクトルが水平左右方向に振動する偏光を透過するものである。従って、Lch及びRchの画像信号が立体画像用のものであれが、観察者は立体画像をスクリーン上に見ることができる。
ところが、これらの「クロスダイクロイックプリズムを色合成に用いる方式」においては、当初は、3原色すべての光が例えば電界ベクトルが天地方向に振動する一方向の偏光となっていたため、立体画像表示には最適であった。
しかしながら、プロジェクタによる画像の高輝度化が求められ、これに対応するために、3原色の内、緑色と、青及び赤色との偏光方向を直交させることが多用されるに至っている(例えば、特許文献3参照。)。これらは、色によって偏光方向が異なるため、立体画像表示としては極めて不向きとなっていた。
そこで、特定の波長の光に対してのみ1/2波長特性を有する波長選択性フィルタ(カラー偏光子:波長選択性2分の1波長板ともいう)を挿入することにより、3色の偏光方向を揃えることが行われている(例えば、特許文献4参照。)。波長選択性フィルタとして、ポリカーボネート製位相差フィルムを積層することにより、ある特定の波長域の偏向光を操作することができるものが知られている(例えば、特許文献5参照。)。
波長選択性フィルタを用いたクロスダイクロイックプリズムによる色合成を用いる液晶表示装置(プロジェクタ)を組み合わせることにより、高輝度の立体画像表示装置が可能となる。
特許第3042460号公報 特許第3007426号公報 特許第3292118号公報 特開2000−292744号公報 特許第3130537号公報
ところで、上述したカラー偏光子に用いられる波長選択性フィルタは、例えば、ポリカーボネートフィルムを5乃至6層積層した構造のフィルムである。このフィルムをガラスの片面に粘着層(又は接着層)で貼ったものとして、或いは、このフィルムの両面にガラスを接着したサンドイッチ構造のものとして、カラー偏光子が構成されている。
しかし、このカラー偏光子を液晶表示素子に実装して使用すると、波長選択性フィルタが有機フィルムの積層構造の為に、平坦度が十分でなく、そのため波面収差が良好ではなく、このカラー偏光子を通して、投射光をスクリーンに投射して、画像を表示すると、その画像の解像度が劣化するという問題があることが分かった。
そこで、本発明は、上記問題点を解決して、高輝度で解像度の良好な投射型立体画像表示装置を提供することを目的とするものである。
上記目的を達成するための手段として、本発明は、スクリーン7上に投射した第1及び第2の画像光(投射光6a、6b)により立体画像を表示する投射型立体画像表示装置において、
前記スクリーン上に左眼で見るための3原色の前記第1の画像光(投射光6a)を第1の方向の偏光により投射する第1の画像投射手段と、前記スクリーン上に右眼で見るための3原色の前記第2の画像光(投射光6b)を第2の方向の偏光により投射する第2の画像投射手段とを有し、
前記第1の画像投射手段を、第1の光源からの出射光を3原色の光に分離し、この分離された3原色の光を変調し直線偏光として合成して出射する第1の液晶表示装置(プロジェクタ1a)と、
前記第1の液晶表示装置(プロジェクタ1a)より出射する直線偏光を前記第1の画像光として投射する第1の投射光学系3aと、
前記第1の液晶表示装置(プロジェクタ1a)と前記第1の投射光学系3aとの間の光路上に配置した、前記第1の液晶表示装置(プロジェクタ1a)から出射される直線偏光のうち、偏光方向が異なる一部の直線偏光の偏光方向を、他の部分の直線偏光の偏光方向と同一の偏光方向に制御する第1の波長選択性2分の1波長板5と、
前記第1の投射光学系3aから出射される直線偏光の偏光方向を前記第1の方向に制御する波長板2とから構成し、
前記第2の画像投射手段を、第2の光源からの出射光を3原色の光に分離し、この分離された3原色の光を変調し直線偏光として合成して出射する第2の液晶表示装置(プロジェクタ1b)と、
前記第2の液晶表示装置(プロジェクタ1b)より出射する直線偏光を前記第2の画像光として投射する第2の投射光学系3bと、
前記第2の液晶表示装置(プロジェクタ1b)と前記第2の投射光学系3bとの間の光路上に配置した、前記第2の液晶表示装置(プロジェクタ1b)から出射される直線偏光のうち、偏光方向が異なる一部の直線偏光の偏光方向を、他の部分の直線偏光の偏光方向と同一の偏光方向である前記第2の方向に制御する第2の波長選択性2分の1波長板5とから構成したことを特徴とする投射型立体画像表示装置である。
本発明の投射型立体画像表示装置は、光効率の良い構成の液晶表示装置と投射光学系をそれぞれ2台用い、それぞれの液晶表示装置から出射される3原色の直線偏光の方向を揃えるための波長選択性2分の1波長板を、それぞれの液晶表示装置と投射光学系との間の光路中に配置し、一方の投射光学系の出射側に、直線偏光の方向を変える波長板を設けて、構成してあるので、高輝度で解像度の良好な安価な投射型立体画像表示装置を提供できるという効果がある。
以下、本発明の実施の形態につき、好ましい実施例により、図面を参照して説明する。
図1は、本発明の立体画像表示装置の実施例を示す概略構成図である。
図2は、一般的な投射型液晶表示装置を示す概略構成図である。
図3は、本発明に係る波長選択性2分の1波長板を示す構成図である。
図4は、本発明に係る波長選択性2分の1波長板の波長とリターダとの関係を示す一覧図である。
図5は、本発明に係る波長選択性2分の1波長板の波長とリターダとの関係を示すグラフ図である。
図1において、1a、1bは投射型液晶表示装置(以下、単にプロジェクタともいう)を、2は2分の1波長板を、3a、3bは投射光学系を、5は波長選択性2分の1波長板を、6a、6bは投射光を、7はスクリーンを、8L、8Rはイメージジェネレータ(以下、単にIGともいう)を、9L、9RはVTRを、10は立体画像表示装置を、11はソフト同期又はハード同期機を、12は調相機をそれぞれ示す。
同図に示すように、本実施例の投射型立体画像表示装置10は、一対の投射型液晶表示装置(以下、単にプロジェクタともいう)1a、1bを有する。さらに、プロジェクタ1aの画像光の出射側に、出射光軸に沿って、順次、配置されている、波長選択性2分の1波長板5、投射光学系3a及び2分の1波長板2を有する。また、プロジェクタ1bの画像光の出射側に、出射光軸に沿って、順次、配置されている波長選択性2分の1波長板5及び投射光学系3bを有する。
プロジェクタ1aは、左眼用の画像光を出射し、プロジェクタ1bは右眼用の画像光を出射する。
プロジェクタ1aには、VTR9L及びイメージジェネレータ(以下、単にIGともいう)8Lから左眼用(以下、Lchともいう)の画像信号が供給される。プロジェクタ1bには、VTR9R及びIG8Rから右眼用(以下、Rchともいう)の画像信号が供給される。
VTR9L、9Rは、立体画像を構成できるように2台のビデオカメラで同一の対象をそれぞれ撮影して記録したプログラムテープをそれぞれ再生するものである。各プログラムテープに記録されている画像信号にはそれぞれタイムコードが記録されており、これをもとに、調相機はVTR9L、9Rによるプログラムテープの再生時に、画像フレームの同期を取るようにVTR9L、9Rの制御を行う。従って、VTR9L、9Rにてプログラムテープを再生する場合には、フレーム同期の取れた左眼用の画像信号がプロジェクタ1aに、右眼用の画像信号がプロジェクタ1bに供給される。
IG8L、8Rはコンピュータ映像の画像信号を出力するものであり、与えられたデータより、IG8Lは左眼で見える(左眼用:Lch)画像を作製し、その画像信号を出力し、IG8Rは右眼で見える(右眼用:Rch)画像を作成し、その画像信号を出力する。同期機11は、ソフトによるかハード的に信号を送るかしてIG8L、8Rから出力される画像信号のフレーム同期をとるように、IG8L、8Rの制御を行う。従って、IG8L、8Rによりコンピュータ映像が作製された場合には、フレーム同期の取れた左眼用の画像信号がプロジェクタ1aに、右眼用の画像信号がプロジェクタ1bに供給される。
あるプログラムテープが再生されてVTR9L、9Rより画像信号が供給されるか、あるコンピュータ映像がIG8L、8Rにより作製されて画像信号が供給されるかする。
プロジェクタ1aは、供給される左眼用の画像信号に基いて、光源光(図示しない)を変調して左眼用のカラー画像光を出射する。左眼用のカラー(RGB光)画像光は、波長選択性2分の1波長板5を通過することによって、後述するように、偏光方向の揃ったカラー画像光に変換される。左眼用のカラー画像光は、投射光学系3aによって、光束を整えられて出射し、2分の1波長板2により、偏光方向を例えば、電界ベクトルが水平・左右方向(又は天地方向)に振動する方向を天地方向(又は水平・左右方向)に振動する方向に変換され、出射光6aとして出射され、スクリーン7に投射される。
一方、プロジェクタ1bは、供給される右眼用の画像信号に基いて、光源光(図示しない)を変調して右眼用のカラー画像光を出射する。右眼用のカラー(RGB光)画像光は、波長選択性2分の1波長板5を通過することによって、後述するように、偏光方向の揃ったカラー画像光に変換される。右眼用のカラー画像光は、投射光学系3bによって、光束を整えられて、出射光6bとしてされ、スクリーン7に投射される。出射光6bは、電界ベクトルが天地方向(又は水平・左右方向)に振動する偏光となっている。
ここで、出射光6aと出射光6bは、スクリーン上で、所定配置に投射され、観察者が、上述した偏光メガネ30をかけて見たとき、立体画像として見ることができる。なお、左眼用の画像光と右眼用の画像光が上述とは90度ずれている場合には、偏光メガネ30のレンズ30L、30Rはそれに対応するものである。
次に、プロジェクタ1a、1bの構成と動作について説明する。
図2に示すように、プロジェクタ1a、1bは、クロスダイクロイックプリズムを有する一般的な投射型液晶表示装置である。なお、ここでは、透過型の液晶表示装置を例に説明するが、反射型の液晶表示装置で構成しても良いのは言うまでもない。
同図において、51rはR光用液晶ライトバルブを、51gはG光用液晶ライトバルブを、51bはB光用液晶ライトバルブを、52rはR光用2分の1波長板を、52gはG光用2分の1波長板を、52bはB光用2分の1波長板を、53はクロスダイクロイックプリズムを、53rはR光反射面を、53bはB光反射面を、55はR光反射ダイクロイックミラーを、56はG光反射ダイクロイックミラーを、57、58、59は反射ミラーをそれぞれ示す。
光源(図示しない)から発した自然光のうちR光はR光反射ダイクロイックミラー55で反射した後、反射ミラー57を経てR光用液晶ライトバルブ51rに入射する。また、G光及びB光はR光反射ダイクロイックミラー55を透過し、G光反射ダイクロイックミラー56で反射したG光はG光用液晶ライトバルブ51gに入射する。また、G光反射ダイクロイックミラー56を透過したB光は、反射ミラー58、59で反射してB光用液晶ライトバルブ51bに入射する。
各色用の液晶ライトバルブ51r、51g、51bはいずれも偏光軸が直交するように設定された2枚の偏光板に液晶パネルが挟まれて構成されており、偏光軸の方向は液晶の視野角特性の関係から、通常紙面に対して45°傾いている。各色用の液晶ライトバルブ51r、51g、51bによって画像信号に対応して変調されて通過したR光、G光、B光は紙面に対して45°傾いた偏光方向の直線偏光となり、各色用の2分の1波長板52r、52g、52bに入射する。
このとき、R用2分の1波長板52r及びB用2分の1波長板52bは、紙面に対して22.5°の角度の遅相軸が設定してあり、G用2分の1波長板52gは紙面に対して67.5°の角度に設定してある。これにより各色用の2分の1波長板52r、52g、52bを透過したR光、G光、B光の直線偏光方向は、クロスダイクロイックプリズム53の反射面に対してそれぞれ、s偏光、p偏光、s偏光となる。
クロスダイクロイックプリズム53に入射した各色光のうち、s偏光のR光はR光反射面53rによって反射し、s偏光のB光はB光反射面53bによって反射する。p偏光のG光は、R光反射面53r及びB光反射面を透過するが、クロスダイクロイックプリズム53に対しp偏光で入射するため、s偏光で入射する場合に比べて透過波長帯域を広く取ることができ、従って光の利用効率が良くなる。
以上、プロジェクタ1a、1bについて説明した。
このように、プロジェクタ1a、1bからは、高輝度の出射光が得られるが、R光、G光、B光の偏光方向が一致していないので、立体画像表示のために、各光の偏光方向を、揃える必要がある。これには、波長選択性2分の1波長板5を用いる。
次に、図3に示す本発明に係る波長選択性2分の1波長板5について説明する。
図3の(a)は、波長選択性2分の1波長板の正面図であり、紙面に垂直な方向が光の入出射方向となる。図3の(b)は、図3の(a)に示す矢印Aの方向から見た側面図である。光の入射方向を矢印Bで示してある。
同図に示す波長選択性2分の1波長板5は、2枚の水晶板5a、5bを光学用の接着剤で張り合わせて構成されている。
例えば円板状の水晶板5a、5bには、水晶のZ板原石から切り出したピュアZ板と称する水晶板を用いる。水晶板5a、5bにおいて、結晶軸は矢印Bの方向がY方向であり、平面5a’、5a”、5b’、5b”はいずれもXZ平面である。5acは水晶板5aの光学軸を示し、5bcは水晶板5bの光学軸を示す。光学軸5ac、5bcは水晶結晶のZ軸である。水晶板5aと水晶板5bとは、光学軸5ac、5bcが互いに直交するように積層されている。
これらの水晶板5a、5bにおいて、Y軸方向に光が透過するときに、Z軸方向の屈折率nzとX軸方向の屈折率nxは異なる値をとる。
水晶板5aの厚さtaと水晶板5bの厚さtbとは異ならせてある(厚み差T=ta−tb=145μmとしてある。)ので、これを積層して構成した波長選択性2分の1波長板5の特性は、両方の水晶板5a、5bの厚みの差に相当する厚さの単層の水晶板と同じ特性になる。水晶を、公知の加工法で加工すれば、所定の平坦度と所定の厚さとを有する水晶板5a、5bを容易に得ることができる。
この波長選択性2分の1波長板5の特性は、次のように表される。
波長λ(nm)の光が波長選択性2分の1波長板5を透過したときに生じる位相差をA(度)とすると、水晶板5a、5bの厚みさT(mm)、Z軸方向の屈折率nz、X軸方向の屈折率nxとして、
A=360T×(nz−nx)/λ
となる。
位相差Aを波長400nmから波長700nmの範囲の各波長について求め、図4に一覧図として示してある。なお、ここで、位相差Aに360度の位相差がある場合には、0度の位相差と等化となるので、位相差Aに対し360度の剰余を計算し、それをBとする。Bが求めるリターダ(遅相子ともいう)であり、図4に同時に示してある。
図4をグラフにしたのが図5である。
図5に示すように、波長選択性2分の1波長板5においては、リターダBが450nm近傍及び650nm近傍で2nπ(n:整数)、530nm近傍で2nπ+180度(すなわち、2分の1波長板の作用をする。)である。
従って、この波長選択性2分の1波長板5をその光学軸5ac(5ab)を入射する直線偏光の振動方向と45度を成す角で設置すると、透過するR光、G光、B光の内、G光のみ偏光の振動方向が回転し、R光、G光は偏光回転しない。
従って、図1に示したように、プロジェクタ1a、1bの光の出射側に波長選択性2分の1波長板5を配置して、図2に示したようにプロジェクタ1a、1bより出射するR光、G光及びB光を透過させると、s偏光であるR光とB光は偏光方向を変えず、p偏光であるG光がs偏光になり出射する。
次に、本実施例の立体画像表示装置に用いた波長選択性2分の1波長板5について、波面収差を評価した結果を説明する。
干渉計(ザイゴ社製)を用いて、波長632.8nmにおけるニュートンパタン(波面収差を表す)を測定したところ、1本であった。少ないほうが、波面収差が少ない。測定した写真を、図8の(a)に示す。
さらに、プロジェクタとして、解像度SXGAである反射型液晶表示装置を用い、これに波長選択性2分の1波長板5を装着して、チェッカーパタン(50 Line Pair)で解像度を評価した。なお、液晶表示素子としては、0.9インチサイズで、画素ピッチは13.5μmの素子を用いている。
測定の結果、MTF(Modulation Transfer Function)は70%であり、画素を十分解像する最低レベルである40%をはるかに上回る良好な解像度を示している。
<比較例>
実施例に用いた水晶板積層した波長選択性2分の1波長板5に代えて、上述した従来の積層有機フィルムからなる波長選択性フィルタとして、「カラーセレクト」(商品名:カラーリンク社製)の型式GM21を用いて、実施例と同様に、波面収差及び解像度を評価した。
ニュートンパタンは15本であった。写真を図8の(b)に示す。
MTFは5%であり、明らかな解像度の劣化があった。
以上より、本実施例の立体画像表示装置においては、プロジェクタとして、クロスダイクロイックプリズムを用いて光合成して投射する方式のプロジェクタを用いて、光利用の効率を上げて高輝度化し、プロジェクタから出射するRGB光の偏光方向を、水晶積層型の波長選択性2分の1波長板によりそろえることにより、波面収差の少ない解像度の良好な立体画像をスクリーン上に表示できる。
なお、本実施例で用いた波長選択性2分の1波長板を構成する水晶板は、切り出す結晶軸方向や、厚み、または1枚型・積層型により、種々の特性とすることが可能であり、表面加工精度は通常の工程によって十分なレベルに保持することが可能である。
本発明の立体画像表示装置の実施例を示す概略構成図である。 一般的な投射型液晶表示装置を示す概略構成図である。 本発明に係る波長選択性2分の1波長板を示す構成図である。 本発明に係る波長選択性2分の1波長板の波長とリターダとの関係を示す一覧図である。 本発明に係る波長選択性2分の1波長板の波長とリターダとの関係を示すグラフ図である。 従来例の立体画像表示装置を示す概略構成図である。 偏光メガネを示す図である。 波長選択性2分の1波長板の球面収差を示す写真である。
符号の説明
1a,1b…投射型液晶表示装置(プロジェクタ)、2…2分の1波長板、3a,3b…投射光学系、5…波長選択性2分の1波長板、5a,5b…水晶板、5ac,5bc…光学軸、6a,6b…投射光、7…スクリーン、8L,8R…イメージジェネレータ(IG)、9L,9R…VTR、10…投射型立体画像表示装置、11…同期機、12…調相機、20…立体画像表示装置、21L,21R…プロジェクタ、22L,22R…投射光学系、23…スクリーン、24…パーソナルコンピュータ(PC)、25…VTR、26…CRT、27…3Dステレオコンバータ、28L,28R…投射光、30…偏光メガネ、30L,30R…レンズ、51b…B用液晶ライトバルブ、51g…G用液晶ライトバルブ、51r…R用液晶ライトバルブ、52b…B用2分の1波長板、52g…G用2分の1波長板、52r…R用2分の1波長板、53…クロスダイクロイックプリズム、53b…B反射面、53g…G反射面、53r…R反射面、55…R反射ダイクロイックミラー、56…G反射ダイクロイックミラー、57…反射ミラー、58…反射ミラー、59…反射ミラー。

Claims (1)

  1. スクリーン上に投射した第1及び第2の画像光により立体画像を表示する投射型立体画像表示装置において、
    前記スクリーン上に左眼で見るための3原色の前記第1の画像光を第1の方向の偏光により投射する第1の画像投射手段と、前記スクリーン上に右眼で見るための3原色の前記第2の画像光を第2の方向の偏光により投射する第2の画像投射手段とを有し、
    前記第1の画像投射手段を、第1の光源からの出射光を3原色の光に分離し、この分離された3原色の光を変調し直線偏光として合成して出射する第1の液晶表示装置と、
    前記第1の液晶表示装置より出射する直線偏光を前記第1の画像光として投射する第1の投射光学系と、
    前記第1の液晶表示装置と前記第1の投射光学系との間の光路上に配置した、前記第1の液晶表示装置から出射される直線偏光のうち、偏光方向が異なる一部の直線偏光の偏光方向を、他の部分の直線偏光の偏光方向と同一の偏光方向に制御する第1の波長選択性2分の1波長板と、
    前記第1の投射光学系から出射される直線偏光の偏光方向を前記第1の方向に制御する波長板とから構成し、
    前記第2の画像投射手段を、第2の光源からの出射光を3原色の光に分離し、この分離された3原色の光を変調し直線偏光として合成して出射する第2の液晶表示装置と、
    前記第2の液晶表示装置より出射する直線偏光を前記第2の画像光として投射する第2の投射光学系と、
    前記第2の液晶表示装置と前記第2の投射光学系との間の光路上に配置した、前記第2の液晶表示装置から出射される直線偏光のうち、偏光方向が異なる一部の直線偏光の偏光方向を、他の部分の直線偏光の偏光方向と同一の偏光方向である前記第2の方向に制御する第2の波長選択性2分の1波長板とから構成したことを特徴とする投射型立体画像表示装置。

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