JP2005042695A - 圧縮機の弁構造 - Google Patents

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真一郎 東原
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Abstract

【課題】 加工が容易で、かつ均一な大きさの隙間(放圧通路)が形成された圧縮機の弁構造を提供する。
【解決手段】 本発明の弁構造は、吸入弁13が、吸入弁本体部25と、この吸入弁本体部25に一体に形成され吸入孔20及び吸入孔20の開口縁の弁座23に対向し吸入孔20を開閉可能な対向弁部26とで形成され、この対向弁部26を弁座23から所定の距離に離間させて、対向弁部26と弁座23との間に所定の隙間27を形成する隙間形成手段28をバルブプレート12又は吸入弁13の少なくとも一方に形成した。
【選択図】 図1

Description

本発明は、車両用空調装置等の冷凍サイクルにおいて冷媒ガスの圧縮に用いられる圧縮機の弁構造に関する。
車両用空調装置の冷凍サイクルにおいて冷媒ガスの圧縮に用いられる圧縮機として特許文献1に示されるものが提案されている。この圧縮機は、複数個のシリンダボアが形成されたシリンダブロックの前端側にクランク室が設けられ、後端側に吸入室及び吐出室が設けられ、シリンダボアと吸入室及び吐出室との間に弁体が設けられている。また、弁体は、各シリンダボアと吸入室とを連通する吸入孔と各シリンダボアと吐出室とを連通する吐出孔とが形成されたバルブプレートと、このバルブプレートのシリンダボア側に設けられて吸入孔を開閉可能ないわゆるリード弁タイプの吸入弁とを備えている。
そして、クランク室内に軸支された駆動軸の回転を利用して各シリンダボア内に収容されているピストンを往復動させることにより、各シリンダボア内に吸入室から吸入孔を通って吸い込んだ冷媒を圧縮し、圧縮した冷媒を吐出孔から吐出室内へ送り出すようになっている。
ところで、このような圧縮機では、運転を停止している状態から起動を開始すると、各シリンダボア内に残っていた冷媒の量や、シリンダボア内に吸入される冷媒の量が異なるので、起動直後では冷凍サイクルにおける冷媒の圧力変動が生じ定常運転状態になるまでの間に、吸入圧力脈動が生じて、冷凍サイクルの蒸発器等から騒音が発生する。
このような起動時の問題を解決するため上記特許文献1で提案された圧縮機では、圧縮機の停止状態でシリンダボア内の圧力を素早く吸入室へ逃がすための放圧通路を吸入弁と接触する弁座に粗面を形成して設けることで騒音の発生を低減している。
また、特許文献2には、吸入孔の周囲に溝や、吸入弁と弁座との間に薄板を入れることによりシリンダボア内の圧力を吸入室へ逃がす通路を形成する構造が提案されている。
特許第3326909号公報 特開昭52−147302号公報
しかしながら、弁座に粗面を設けて放圧通路を形成する場合、吸入弁と弁座との間に形成される放圧通路の大きさは一定ではなく、不均一となっている。このため複数の吸入弁から逃げる冷媒の量もそれぞれ異なることになり、これによって吸入圧力脈動が生じるおそれがある。
また、上記特許文献2に記載された吸入孔の周囲に溝を設ける場合、溝を設けるための機械的な加工を精度良くバルブプレートに施すことになり、放圧通路を形成するのに手間がかかり引いては製造コストが高くつくという問題がある。
さらに、薄板を用いる場合には、単なる板では、吸入弁が薄板に衝突した時に衝撃音が生じるおそれがある。
そこで、本発明は、加工が容易で、かつ均一な大きさの隙間(放圧通路)が形成された圧縮機の弁構造の提供を目的とする。
請求項1の発明は、ピストン収容用のシリンダボアを有するシリンダブロックの前端側にクランク室が設けられ後端側に吸入室及び吐出室が設けられ、前記シリンダブボアと前記吸入室及び吐出室との間に弁体が設けられ、該弁体が前記シリンダボアと前記吸入室とを連通する吸入孔と前記シリンダボアと前記吐出室とを連通する吐出孔とが形成されたバルブプレートと、このバルブプレートの前記シリンダボア側に設けられて前記吸入孔を開閉可能な可撓板状の吸入弁とを備え、前記クランク室内に軸支された駆動軸の回転を利用して前記ピストンを往復動させる圧縮機の弁構造であって、前記吸入弁が、吸入弁本体部と、この吸入弁本体部に一体に形成され前記吸入孔及び吸入孔の開口縁の弁座に対向し吸入孔を開閉可能な対向弁部とで形成され、この対向弁部を前記弁座から所定の距離に離間させて、前記対向弁部と弁座との間に所定の隙間を形成する隙間形成手段を前記バルブプレート又は前記吸入弁の少なくとも一方に形成したことを特徴とする。
この圧縮機の弁構造では、隙間形成手段により、吸入孔及び吸入孔の開口縁部の弁座と対向弁部とが所定の距離に離間される。従って、均一の大きさの隙間を形成することができる。
請求項2の発明は、請求項1記載の圧縮機の弁構造であって、前記隙間形成手段が、前記吸入孔の開口縁部の弁座を除くバルブプレート本体部又は前記弁本体部の少なくとも一方に塗布された所定の厚みの塗膜層であることを特徴とする。
この圧縮機の弁構造では、請求項1の発明の作用に加えて、バルブプレート本体部又は吸入弁本体部の少なくとも一方に塗膜層を設けただけなので加工が容易になる。また、均一な塗膜層を形成することにより、均一な隙間を形成することができる。
請求項3の発明は、請求項1記載の圧縮機用の弁構造であって、前記隙間形成手段が、前記バルブプレートの吸入孔の弁座の所定の位置に設けられて対向弁部を前記開口及び開口縁部から所定量離間させる凸部であることを特徴とする。
この圧縮機の弁構造では、バルブプレートの吸入孔の弁座の所定の位置に凸部を設けるだけなので加工が簡単になると共に、凸部を形成する際に突出高さのみ管理すれば、隙間の大きさを均一に形成することができる。
請求項4の発明は、請求項1記載の圧縮機の弁構造であって、前記隙間形成手段が、前記バルブプレートの前記バルブプレート本体と前記吸入弁の前記吸入弁本体部との間に介在され、弾性体にて形成されたシート部材であることを特徴とする。
この圧縮機の弁構造では、請求項1の発明の作用に加え、吸入弁の開閉動作に際して吸入弁のバルブプレート側がシート部材に衝突し、シート部材がその衝突力を吸収する。
請求項5の発明は、請求項1記載の圧縮機の弁構造であって、前記隙間形成手段が、前記バルブプレートの前記吸入孔の縁部で、且つ、前記弁座を含む範囲を他のバルブプレート本体部より薄肉とする凹部により形成され、溝の外縁段差部に面取り又はRが施されたことを特徴とする。
この圧縮機の弁構造では、請求項1の発明の作用に加え、吸入弁の耐久性が向上する。
請求項6の発明は、請求項1記載の圧縮機の弁構造であって、前記隙間形成手段が、前記バルブプレートの前記吸入孔の縁部で、且つ、前記弁座を含む範囲を他のバルブプレート本体部より薄肉とする凹部により形成され、溝の外縁エッジ面と前記弁座との距離が広く設定されたことを特徴とする。
この圧縮機の弁構造では、請求項1の発明の作用に加え、吸入弁の耐久性が向上する。
請求項7の発明は、請求項5又は請求項6記載の圧縮機の弁構造であって、前記弁座の上面に面取り又はRが施されたことを特徴とする。
この圧縮機の弁構造では、請求項5又は請求項6記載の発明の作用に加え、凹部を形成する際に弁座に発生した応力が面取り加工によって緩和される。
請求項1の発明によれば、隙間形成手段により、吸入孔及び吸入孔の開口縁部の弁座と対向弁部とが所定の距離に離間される。従って、均一の大きさの隙間を形成することができる。これにより、起動直後にはシリンダボア内に冷媒を隙間を通って速やかに吸入することができるので、吸入圧力脈動の発生を防止して騒音の発生を低減することができる。
請求項2の発明によれば、請求項1の発明の作用・効果に加えて、バルブプレート本体部又は弁本体部の少なくとも一方に塗膜層を設けただけなので加工が容易になる。これにより、製造コストの低減を図ることができる。
請求項3の発明によれば、バルブプレートの吸入孔の弁座の所定の位置に凸部を設けるだけなので加工が簡単になると共に、凸部を形成する際に突出高さのみ管理すれば、隙間の大きさを均一に形成することができる。これにより請求項1の発明と同様の効果が得られる。
請求項4の発明によれば、請求項1の発明の作用・効果に加え、吸入弁の開閉動作に際して吸入弁のバルブプレート側がシート部材に衝突し、シート部材がその衝突力を吸収する。従って、吸入弁の衝突による騒音を低減できる。
請求項5の発明によれば、請求項1の発明の作用・効果に加え、吸入弁が吸入穴を閉じ易くなるため、発生する応力が緩和され、吸入弁の耐久性が向上する。
請求項6の発明によれば、請求項1の発明の作用・効果に加え、吸入弁が吸入穴を閉じ易くなるため発生する応力が緩和され、吸入弁の耐久性が向上する。
請求項7の発明では、請求項5又は請求項6記載の発明の作用・効果に加え、凹部を形成する際に弁座に発生した内部応力を面取り又はR加工によって緩和できる。従って、バルブプレートに歪み等が発生するのを極力防止できる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1〜図4は本発明の第1実施形態を示し、図1はバルブプレート12の吸入孔20と、吸入弁13の対向弁部26との関係を示す断面図、図2は本発明の弁構造が適用された圧縮機1を示す断面図である。また、図3(a)はバルブプレート12を示す平面図、図3(b)は吸入孔20を示す断面図である。さらに、図4(a)は、吸入弁13の表面側を示す平面図、図4(b)は、吸入弁の裏面側を示す平面図である。
図2に示すように、本発明が適用された圧縮機1は、いわゆる斜板式可変容量圧縮機で、複数のシリンダボア2を有する略円柱状のシリンダブロック3と、シリンダブロック3の前端面に接合されシリンダブロック3との間にクランク室4を形成するフロントハウジング5と、シリンダブロック3の後端側に弁体6を介して接合され吸入室7及び吐出室8を形成するリアハウジング9とを備えている。これらのシリンダブロック3、フロントハウジング5、リアハウジング9はシリンダブロック3に設けられた複数のスルーボルト貫通孔10を通じて複数のスルーボルト11によって締結固定されている。
弁体6は、バルブプレート12と、このバルブプレート12のシリンダボア2側に設けられた吸入弁13と、リアハウジング9側に設けられた吐出弁板14と、吐出弁板14の開限を規制するリテーナ15とで構成されている。これらの吸入弁13、吐出弁板14、リテーナ15、バルブプレート12はリベット16によって一体に締結固定された状態でシリンダブロック3とリアハウジング9との間に挟持されている。また、バルブプレート12とリアハウジング9との間には、ガスケット17が介在されており、吸入室7と吐出室8との間、吸入室7と外方との間が密封されている。さらに、バルブプレート12の周縁面にはOリング18が介在されており、圧縮機1の外方への冷媒の漏れを防止している。
バルブプレート12は、図3に示すように、円板状のバルブプレート本体部19の外周側に、シリンダボア2に対応し周方向に沿って均等な角度で6箇所に設けられシリンダボア2と吸入室7とを連通する吸入孔20と、これらの吸入孔20の内側、すなわち中心よりに周方向に沿って6箇所に設けられた吐出孔21とが形成されている。吸入孔20の周囲には、図3に示すように吸入孔20を囲むように溝22が形成されている。この溝22と吸入孔20との間が、吸入弁13が着座する弁座23となっている。なお、中心部の孔24はリベット16の貫通用である。
バルブプレート12のシリンダボア2側に設けられた吸入弁13は、図4に示すように薄い円板状で可撓性を有しており、吸入弁本体部25と、この吸入弁本体部25に一体に形成され吸入孔20及び吸入孔20の開口縁の弁座23に対向し吸入孔20を開閉可能な対向弁部26と、吸入弁本体部25に設けられたアーム弁部48とで形成されている。
さらに、対向弁部26を弁座23から所定の距離L1(図1参照)に離間させて、対向弁部26と弁座23との間に所定の隙間27を形成する隙間形成手段28としてのコーティング層(塗膜層)29が吸入弁本体部25の一面側(バルブプレート12側)に形成されている(図4において斜線で示す位置)。このコーティング層29は、所定の厚みL2に設定されており、図4に示すように、対向弁部26が吸入孔20、及び吸入孔20の開口縁部の弁座23から所定の距離L1に離間するようになっている。また、このコーティング層29は、フッ素系の塗膜、例えばテフロン(登録商標)等で形成されている。
シリンダブロック3およびフロントハウジング5の中心部には、駆動軸30が配置されている。この駆動軸30の一端側は、フロントハウジング5のシャフト支持孔31にベアリング32を介して支持され、他端側はシリンダブロック3のシャフト支持孔33にベアリング34を介して支持されている。
また、フロントハウジング5のクランク室4内には、駆動軸30に固設されたドライブプレート40aと、駆動軸30に摺動自在に嵌装したスリーブ35にピン36により揺動自在に連結されたジャーナル37と、このジャーナル37のボス部38に固定した斜板39とが設けられている。
ドライブプレート40aとジャーナル37とは、そのヒンジアーム40を弧状の長孔49とピン50とを介して連結されており、斜板39の揺動を規制している。各シリンダボア2内に収容されたピストン41は、斜板39を挟んだ一対のシュー42を介して斜板39に連結されていて、駆動軸30の回転運動を原動力として往復動する。圧縮機1の基本性能は、このピストン41の往復動により、吸入室7→バルブプレート12の吸入孔20→シリンダボア2内への吸入した冷媒を圧縮し、シリンダボア2→バルブプレート12の吐出孔21→吐出室8と吐出される。
また、冷媒の吐出容量を可変とするためにクランク室4と吸入室7とを常時連通する抽気通路(不図示)、クランク室4と吐出室8とを連通する給気通路(不図示)、給気通路を開閉する圧力制御手段43とからなる圧力制御機構が設けられている。
本第1実施形態の圧縮機1の弁構造では、圧縮機1が停止している状態から起動すると、すなわち駆動軸の回転駆動力により斜板39が回転し複数のピストン41がシリンダボア2内で往復動するとピストン41がシリンダボア2内でフロントハウジング5側に移動する場合には、吸入孔20から冷媒が吸い込まれ、ピストン41がシリンダボア2内でリアハウジング9側に移動する場合には、停止状態で残っていた冷媒が圧縮されて吐出孔21から吐出室8内へ吐出される。
ピストン41の移動によりシリンダボア2内に冷媒が吸い込まれるとき、本実施形態の弁構造によれば、コーティング層29によって吸入孔20の弁座23と対向弁部26との間に所定の隙間27が設けられているので、圧縮機の起動と同時に冷媒がシリンダボア2内に吸入され、吸入室内とシリンダボア2間の圧力差を抑制することができ、吸入圧力脈動を低減することができる。これにより冷凍サイクル内における冷媒の圧力変動による騒音を低減することができる。また、ピストン41の移動によりシリンダボア2内の冷媒が圧縮される際には、吸入弁13の対向弁部26は、弁座23上に素早く当接して(図1の点線で示す)吸入孔20を閉鎖する。これにより、シリンダボア2内に吸い込まれた冷媒がシリンダボア2内で圧縮され、所定の圧力以上になると、吐出弁板14が撓んで、吐出孔21から吐出室8へ圧縮された冷媒を吐出する。
また、本第1実施形態では、コーティング層29を設けることにより隙間27を形成しているので、バルブプレート12に機械的な加工を施すことがなく製造に手間がかかることがない。これにより、容易に隙間27を形成することができ、製造コストを低減することができる。
さらに、本第1実施形態によれば、バルブプレート12に機械的な加工を施さないので、機械加工による内部応力の発生がなく、バルブプレート12に歪み等が発生することがない。
なお、上記第1実施形態では、吸入弁13の吸入弁本体部25にコーティング層29を形成した例を示したが、バルブプレート12の本体部19にコーティング層29を形成してもよく、また、バルブプレート12と吸入弁本体部25の両方に設けても良い。この場合、対向弁部26が、吸入孔20、弁座23から所定の距離L1だけ離れるように設定することにより、均一な隙間を容易に形成することができる。
次に、図5に示す第2実施形態について説明する。
図5に示すように、本第2実施形態の圧縮機の弁構造では、隙間形成手段として、バルブプレート12の吸入孔20の弁座23の周囲の所定の位置に凸部44を設けて、対向弁部26を吸入孔20の開口及び開口縁部から所定量離間させている。
本第2実施形態においても、上記第1実施形態と同様に、凸部44によって吸入孔20の弁座23と対向弁部26との間に所定の隙間45が設けられているので、圧縮機の起動と同時に冷媒がシリンダボア2内に吸入され、吸入室7とシリンダボア2間の圧力差を抑制することができ、吸入圧力脈動を低減することができる。これにより騒音を低減することができる。
また、本第2実施形態によれば、弁座23の周囲の所定の位置に凸部44を設けるだけなので、バルブプレート12に溝を設ける加工より容易になり、製造コストを低減することができる。
次に、図6に示す第3実施形態について説明する。
図6に示すように、第3実施形態の圧縮機の弁構造では、隙間形成手段28がバルブプレート12のバルブプレート本体部19と吸入弁13の吸入弁本体部25との間に介在されたシート部材60によって形成されている。このシート部材60はゴム等の弾性体によって形成されている。
他の構成は、前記第1実施形態と同様であるため、説明を省略する。
この第3実施形態では、シート部材60によって所定寸法L1の隙間27aが形成されるので、吸入圧力脈動に起因する騒音の発生を防止できる。
又、この第3実施形態では、吸入弁13の開閉動作に際して吸入弁本体部25のバルブプレート12側がシート部材60に衝突し、シート部材60がその衝突力を吸収する。従って、吸入弁13の衝突による騒音を低減できる。
次に、図7に示す第4実施形態について説明する。
図7に示すように、第4実施形態の圧縮機の弁構造では、隙間形成手段28が吸入弁13の対向弁部26が吸入弁本体部25より薄肉とする凹部61によって形成されている。凹部61は、プレス加工や切削加工等によって形成される。
他の構成は、前記第1実施形態と同様であるため、説明を省略する。
この第4実施形態では、凹部61によって所定寸法L1の隙間27bが形成されるので、吸入圧力脈動に起因する騒音の発生を防止できる。
次に、図8に示す第5実施形態について説明する。
図8に示すように、第5実施形態の圧縮機の弁構造では、隙間形成手段28がバルブプレート12の吸入孔20の縁部で、且つ、弁座23を含む箇所を他のバルブプレート本体部19より薄肉とする凹部62によって形成されている。凹部62は、プレス加工や切削加工等によって形成される。
他の構成は、前記第1実施形態と同様であるため、説明を省略する。
この第5実施形態では、凹部62によって所定の隙間27cが形成されるので、吸入圧力脈動に起因する騒音の発生を防止できる。
次に、図9に示す第6実施形態について説明する。
図9に示すように、第6実施形態と前記第5実施形態とを比較するに、溝22の外縁段差部に面取り又はR63aが施されている点のみが相違する。同一構成個所には同一符号を付して説明を省略する。
この第6実施形態では、吸入穴20閉時の吸入弁の応力が緩和され、吸入弁の耐久性が向上する。
次に、図10に示す第7実施形態について説明する。
図10に示すように、第7実施形態と前記第5実施形態とを比較するに、溝22の外縁エッジ面と弁座23の間の距離Sが広く設定されている点のみが相違する。同一構成個所には同一符号を付して説明を省略する。
この第7実施形態では、吸入穴20閉時の吸入弁の応力が緩和され、吸入弁の耐久性が向上する。
次に、図11に示す第8実施形態について説明する。
図11に示すように、第8実施形態と前記第6実施形態とを比較するに、弁座12の上面にも面取り又はR63bが施されている。
この第8実施形態では、凹部62を形成する際に弁座23に発生した内部応力が面取り又はR加工によって緩和される。従って、バルブプレート12に歪み等が発生するのを極力防止できる。
本発明の第1実施形態の弁構造を示し吸入孔の弁座と対向弁部との関係を示す断面図である。 本発明が用いられた圧縮機を示す断面図である。 バルブプレートを示し、(a)は平面図、(b)はIIIb−IIIb線に沿って切断した断面図である。 吸入弁を示し、(a)は表面側を示す平面図、(b)はコーティング層が形成された裏面側を示す平面図、(c)は(b)のIVc−IVc線に沿って切断した断面図である。 本発明の第2実施形態におけるバルブプレートを示し、(a)は平面図、(b)は(a)のVa−Va線に沿って切断した断面図、(c)は対向弁部との関係を示す断面図である。 本発明の第3実施形態に係る吸入弁とバルブプレートの一部断面図である。 本発明の第4実施形態に係る吸入弁とバルブプレートの一部断面図である。 本発明の第5実施形態に係る吸入弁とバルブプレートの一部断面図である。 本発明の第6実施形態を示し、(a)は吸入弁とバルブプレートの一部断面図、(b)は図9(a)の一部拡大図である。 本発明の第7実施形態に係る吸入弁とバルブプレートの一部断面図である。 本発明の第8実施形態を示し、(a)は吸入弁とバルブプレートの一部断面図、(b)は図11(a)の一部拡大図である。
符号の説明
1 圧縮機
2 シリンダボア
4 クランク室
5 フロントハウジング
6 弁体
7 吸入室
8 吐出室
9 リヤハウジング
12 バルブプレート
13 吸入弁
19 本体部
20 吸入孔
21 吐出孔
23 弁座
25 吸入弁本体部
26 対向弁部
27 隙間
28 隙間形成手段
29 コーティング層(塗膜層)
44 凸部
60 シート部材
61 凹部
62 凹部
63a,63b 面取り

Claims (7)

  1. ピストン(41)収容用のシリンダボア(2)を有するシリンダブロック(3)の前端側にクランク室(4)が設けられ後端側に吸入室(7)及び吐出室(8)が設けられ、前記シリンダブボア(2)と前記吸入室(7)及び吐出室(8)との間に弁体(6)が設けられ、該弁体(6)が前記シリンダボア(2)と前記吸入室(7)とを連通する吸入孔(20)と前記シリンダボア(2)と前記吐出室(8)とを連通する吐出孔(21)とが形成されたバルブプレート(12)と、このバルブプレート(12)の前記シリンダボア(2)側に設けられて前記吸入孔(20)を開閉可能な可撓板状の吸入弁(13)とを備え、前記クランク(4)室内に軸支された駆動軸(30)の回転を利用して前記ピストン(41)を往復動させる圧縮機の弁構造であって、
    前記吸入弁(13)が、吸入弁本体部(25)と、この吸入弁本体部(25)に一体に形成され前記吸入孔(20)及び吸入孔(20)の開口縁の弁座(23)に対向し吸入孔(20)を開閉可能な対向弁部(26)とで形成され、
    この対向弁部(26)を前記弁座(23)から所定の距離に離間させて、前記対向弁部(26)と弁座(23)との間に所定の隙間(27)を形成する隙間形成手段(28)を前記バルブプレート(12)又は前記吸入弁(13)の少なくとも一方に形成したことを特徴とする圧縮機の弁構造。
  2. 請求項1記載の圧縮機の弁構造であって、
    前記隙間形成手段(28)が、前記吸入孔(20)の開口縁部の弁座(23)を除くバルブプレート本体部(19)又は前記吸入弁本体部(25)の少なくとも一方に塗布された所定の厚みの塗膜層(29)であることを特徴とする圧縮機の弁構造。
  3. 請求項1記載の圧縮機の弁構造であって、
    前記隙間形成手段(28)が、前記バルブプレート(12)の吸入孔(20)の弁座(23)の周囲の所定の位置に設けられて対向弁部(26)を前記開口及び開口縁部から所定量離間させる凸部(44)であることを特徴とする圧縮機の弁構造。
  4. 請求項1記載の圧縮機の弁構造であって、
    前記隙間形成手段(28)が、前記バルブプレート(12)のバルブプレート本体部(19)と前記吸入弁(13)の前記吸入弁本体部(25)との間に介在され、弾性体によって形成されたシート部材(60)であることを特徴とする圧縮機の弁構造。
  5. 請求項1記載の圧縮機の弁構造であって、
    前記隙間形成手段(28)が、前記バルブプレート(12)の前記吸入孔(20)の縁部で、且つ、前記弁座(23)を含む範囲を他のバルブプレート本体部(19)より薄肉とする凹部(62)により形成され、溝(22)の外縁段差部に面取り又はR(63a)が施されたことを特徴とする圧縮機の弁構造。
  6. 請求項1記載の圧縮機の弁構造であって、
    前記隙間形成手段(28)が、前記バルブプレート(12)の前記吸入孔(20)の縁部で、且つ、前記弁座(23)を含む範囲を他のバルブプレート本体部(19)より薄肉とする凹部(62)により形成され、溝(22)の外縁エッジ面と前記弁座(23)との距離が広く設定されたことを特徴とする圧縮機の弁構造。
  7. 請求項5又は請求項6記載の圧縮機の弁構造であって、
    前記弁座(23)の上面に面取り又はR(63b)が施されたことを特徴とする圧縮機の弁構造。
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