以下に本発明の実施の形態を説明するが、本明細書に記載の発明と、発明の実施の形態との対応関係を例示すると、次のようになる。この記載は、本明細書に記載されている発明をサポートする実施の形態が本明細書に記載されていることを確認するためのものである。従って、発明の実施の形態中には記載されているが、発明に対応するものとして、ここには記載されていない実施の形態があったとしても、そのことは、その実施の形態が、その発明に対応するものではないことを意味するものではない。逆に、実施の形態が発明に対応するものとしてここに記載されていたとしても、そのことは、その実施の形態が、その発明以外の発明には対応しないものであることを意味するものでもない。
さらに、この記載は、本明細書に記載されている発明の全てを意味するものではない。換言すれば、この記載は、本明細書に記載されている発明であって、この出願では請求されていない発明の存在、すなわち、将来、分割出願されたり、補正により出現、追加される発明の存在を否定するものではない。
即ち、本発明の情報処理装置は、複数の番組のメタデータを取得するメタデータ取得手段(例えば、図3のデータ取得部41)と、操作履歴を取得する操作履歴取得手段(例えば、図3の操作ログ取得部46)と、複数の番組のメタデータと、操作履歴との関係に基づいて、複数のアルゴリズムで番組を抽出する抽出手段(例えば、図3の類似系番組推薦部43、および、定番系番組推薦部53)と、複数のアルゴリズムに優先度を設定する優先度設定手段(例えば、図3の受入率計算部48)と、抽出手段で抽出された番組のメタデータと、操作履歴との一致度、および、アルゴリズムの優先度に基づいて、番組を推薦する推薦手段(例えば、図3の推薦番組決定部49)とを備えることを特徴とする。
本発明の情報処理方法は、複数の番組のメタデータを取得するメタデータ取得ステップ(例えば、図5のステップS41の処理)と、操作履歴を取得する操作履歴取得ステップ(例えば、図5のステップS43の処理)と、複数の番組のメタデータと、操作履歴との関係に基づいて、複数のアルゴリズムで番組を抽出する抽出ステップ(例えば、図17のステップS113,S114の処理)と、複数のアルゴリズムに優先度を設定する優先度設定ステップ(例えば、図51のステップS483乃至S485の処理)と、抽出ステップの処理で抽出された番組のメタデータと、操作履歴との一致度、および、アルゴリズムの優先度に基づいて、番組を推薦する推薦ステップ(例えば、図17のステップS115の処理)とを含むことを特徴とする。
尚、本発明の記録媒体、および、プログラムの対応関係については、情報処理方法と同様であるので、その説明は省略する。
図1は、本発明を適用した配信システムの一実施の形態の構成を示す図である。
配信サーバ12−1乃至12−nは、インターネットなどからなるネットワーク11を介して番組を録画再生装置14−1乃至14−nに配信する。また、図1において、配信サーバ12−1乃至12−nは、例えば、放送設備を備え、図示せぬアンテナや、衛星などを介して、地上波、または衛星波を用いて番組を配信するようにしてもよい。さらに、配信サーバ12−1乃至12−nは、番組を配信する際、必要に応じて、配信される信号にはメタデータからなるEPG(Electronic Program Guide)を含めて配信し、この場合、メタデータに関する情報は、推薦サーバ13にも配信する。尚、以下において、配信サーバ12−1乃至12−nについ、特に区別する必要がない場合、単に、配信サーバ12と称するものとし、その他の構成についても同様とする。
推薦サーバ13は、配信サーバ12から放送される番組に関する情報であるEPG、あるいは、EPGよりも詳細な情報を含むメタデータと、録画再生装置14−1乃至14−nの各々から供給されるユーザの操作ログとに基づいて、番組の録画予約の操作がなされるとき、録画再生装置14−1乃至14−nにユーザの嗜好にあった番組を推薦する情報を提供する。
一般的な放送信号に重畳されるEPGの情報量が、以下に説明する処理に十分な情報である場合、処理には、一般的な放送信号に重畳されるEPGと同一のものを利用するようにしても良い。また、一般的な放送信号に重畳されるEPGの情報量が、以下に説明する処理に十分な情報であるとはいえない場合、処理には、一般的な放送信号に重畳されるEPGに加えて、もしくは単独で、メタデータを利用するようにしても良い。以下、本実施の形態では、メタデータを含むEPGを利用するものとし、この情報を、EPGデータ、または、メタデータと称するものとする。
録画再生装置14−1乃至14−nは、ネットワーク11を介して配信サーバ12より配信される番組を、装着された記録媒体、または、内蔵する記録媒体(例えば、ハードディスク)に録画し、さらに、録画した番組を図示せぬテレビジョン受像機などに供給し、再生させる。また、録画再生装置14は、配信サーバ12より配信されるEPGデータ(メタデータ)を取得して、録画予約を受け付ける。この際、放送番組の録画予約の操作に対応して、ユーザの操作ログを推薦サーバ13に供給すると共に、この操作ログに基づいて、推薦サーバ13より供給される推薦番組の情報を受け取り、これを適宜録画予約操作の際に表示する。したがって、ユーザは、録画再生装置14を操作して、番組の録画予約を実行する際、推薦サーバ13より供給される推薦番組の情報を見ながら録画予約の操作を実行することができる。尚、この録画再生装置14は、記録媒体として、大容量のハードディスクを有する、いわゆるハードディスクレコーダであってもよい。
図2は、配信サーバ12の構成を示すブロック図である。
データ取得部21は、メタデータデータベース26(以下、メタデータDB26とも称する)およびストリーミングデータデータベース27(以下、ストリーミングデータDB27とも称する)からデータを取得し、データ送信部25に供給するとともに、EPGデータ(メタデータ)を、メタデータ抽出部22に供給する。また、データ取得部21は、メタデータデータベース26に登録されているEPGデータを、その内容により、グループ化する処理を実行する。
メタデータ抽出部22は、データ取得部21から供給されたEPGデータから、番組ベクトルPPを生成するために必要なデータを抽出し、番組ベクトル生成部23に供給する。番組ベクトル生成部23は、メタデータを基に、番組ベクトルPPを生成し、必要に応じて、データ記憶部24に記憶されている番組側効き目ベクトルEfPPを対応付けて、データ送信部25に供給する。
データ記憶部24は、番組ベクトルPPを生成する場合に必要な情報である番組側効き目ベクトルEfPPを、必要に応じて記憶する。
いかに視聴率を稼ぐかという制作側、放送側の観点に基づいて、例えば、教養系番組においては、ジャンルや内容の要素が強いという特性、バラエティ番組などにおいては、出演者の要素が強いという特性、ドラマなどにおいては、出演者および脚本家の要素が強いという特性がある。番組の特徴を正しく抽出するためには、これらの特性を利用する必要がある。すなわち、番組ベクトルPPを構成する要素のうち、ユーザの嗜好に合致した番組(類似系推薦番組)を推薦するために実行されるマッチング処理において、どの要素が重要であるかは、番組のジャンルによって異なる。
すなわち、番組のジャンルが「教養・ドキュメント」である場合、重要な項目は、出演者ではなく、その内容や題名である。これに対して、番組のジャンルが「バラエティ」のとき、重要な項目は出演者であり、番組のジャンルが「ドラマ」であるとき、重要な項目は、出演者と脚本家である。これらを番組ベクトルPPの生成に利用する場合、番組のジャンル別に、項目ごとの、マッチング処理における寄与の度合いを規定する番組側効き目ベクトルが設定され、データ記憶部24に記憶される。
データ送信部25は、データ取得部21から供給された、EPGデータおよびストリーミングデータ、並びに、番組ベクトル生成部23から供給された番組ベクトルPP、および、番組側効き目ベクトルEfPPを、ネットワーク11を介して、推薦サーバ13、および、録画再生装置14−1乃至14−nに送信する。
次に、図3のブロック図を参照して、推薦サーバ13の構成を説明する。
データ取得部41は、配信サーバ12から送信された番組ベクトルPP、および番組ベクトルPPに対応する番組側効き目ベクトルEfPPと共に、EPGデータを取得する。番組ベクトル抽出部42は、データ取得部41が取得した番組ベクトルPPから、マッチング処理に必要な番組ベクトルPP、あるいは、ユーザモデル生成のために必要な番組ベクトルPPを抽出し、必要に応じて、番組ベクトルPPに対応する番組側効き目ベクトルEfPPとともに、類似系番組推薦部43に供給する。メタデータ抽出部52は、データ取得部41が取得したEPGデータ、すなわち、メタデータを抽出して、定番系番組推薦部53に供給する。
操作入力部44は、例えば、キーボード、タッチパッド、マウスなどの入力デバイスで構成され、ユーザの申告に基づいて入力される初期登録情報や、ユーザベクトルを生成するためのトピックの入力を受け、初期登録保存部45に出力する。初期登録保存部45は、操作入力部44から供給された初期登録内容や、ユーザベクトルを生成するためのトピックを登録し、必要に応じて、操作ログ取得部46、または、類似系番組推薦部43に供給する。また、初期登録保存部45に保存されている内容は、ユーザにより予め聴取されている情報が操作入力部44から入力されたものである。
操作ログ取得部46は、録画再生装置14から、操作ログを取得し、これらの情報を操作履歴として履歴保存部47に保存させる。
ここで、操作履歴とは、推薦番組決定部49により推薦した番組のうち、どの番組が受け入れられて、録画予約されたか否かという情報である。さらには、操作履歴とは、後述する定番系推薦番組、または、類似系推薦番組のいずれが受け入れられて、実際に予約録画されたのか否かを示す情報である。
類似系番組推薦部43は、番組ベクトル抽出部42から抽出された番組ベクトルと、初期登録保存部45から供給されたユーザベクトルUPとのマッチングに基づいて類似系推薦番組を抽出して推薦番組決定部49に供給する。
番組ベクトルPP、および、ユーザベクトルUPが、全ての詳細要素を1列に並べてベクトル化されている場合、タイトルやキーワードなどは複数の単語で構成されているので、その単語1語と、例えば、ジャンルなどの項目が、ベクトルにおいて同じ重さになってしまう。そこで、類似系番組推薦部43の正規化処理部61は、単語によって構成される項目であるタイトルおよび内容について、番組ごとに、単語を単語数で割ることで正規化する。例えば、タイトルTm={東海道−1,三谷−1,怪談−1}である場合、タイトルTm={東海道:0.33,三谷:0.33,怪談:0.33}と正規化される。これにより、タイトル、内容とも、その項目内の単語のトータルで、重みが1になるので、マッチング処理において不都合が生じない。
ベクトル演算部62は、各番組について番組ベクトルPPと、ユーザベクトルUPとのマッチング処理を実行し、これらの結果に基づいて、番組ベクトルPPとユーザベクトルUPとの類似度の高い番組を類似系推薦番組として推薦番組決定部49に供給する。
ベクトル演算部62は、番組ベクトルPP、ユーザベクトルUPが、詳細項目の全要素を1列に並べたベクトルで表されている場合、ユーザベクトルUPと、番組ベクトルPPとのベクトル間のコサイン距離(cosθ)によって、次の式(1)に示されるように、番組ベクトルPPとユーザベクトルUPとの類似度SimUPを求める。コサイン距離とは、式(1)に示されるように、2つのベクトルの内積を各ベクトルの絶対値の積で除算して得られる値である。
SimUP=cosθ=((ef×UP)・PP)/(|ef×UP|×|PP|)・・・(1)
ただし、式(1)において、PPは番組ベクトルPPを示し、UPはユーザベクトルUPを示し、efは、番組側効き目ベクトルefPP、または、ユーザ側効き目ベクトルefUPを示す。また、“・”は、内積を示し、“×”は、要素の掛け算(スカラ演算)を示し、以下においても同様とする。
また、ベクトル演算部62は、番組ベクトルPP、および、ユーザベクトルUPが大項目ごとにベクトル化されている場合、大項目ごとに、番組ベクトルPPとユーザベクトルUPとの類似度SimUPを算出することができる。例えば、単語に分解されている大項目「タイトル」において、ユーザベクトルUPが、タイトルTup={学校−1,怪談−1,トイレ−1}であり、供給された番組ベクトルPPが、タイトルTm={東海道−1,三谷−1,怪談−1}である場合、単位ベクトル長さを1とすると、ベクトルの長さ(絶対値)は、要素の合計の2乗和の平方根であるので、効き目ベクトルが{1,1,1}であった場合、タイトルの類似度であるコサイン距離cosθは、次の式(2)のように算出される。
cosθ=(1・1)/(√3×√3)=1/3・・・(2)
例えば、ユーザベクトルUPを、ユーザベクトルUP={タイトルTup,ジャンルGup,出演者Pup,脚本/原作/演出Aup,内容(キーワード)Kup}とした場合、それぞれの大項目で、式(2)と同様の演算により、大項目ごとに類似度が得られるので、類似度SimUPは、いずれも、次の式(3)の類似度Simとして演算される。
Sim=cosθt+cosθg+cosθp+cosθa+cosθk・・・(3)
ここで、cosθtは、大項目「タイトル」における、番組ベクトルPPと、ユーザベクトルUPとのコサイン距離であり、cosθgは、大項目「ジャンル」における、番組ベクトルPPと、ユーザベクトルUPとのコサイン距離であり、cosθpは、大項目「出演者」における、番組ベクトルPPと、ユーザベクトルUPとのコサイン距離であり、cosθaは、大項目「脚本/原作/演出」における、番組ベクトルPPと、ユーザベクトルUPとのコサイン距離であり、cosθkは、大項目「内容」における、番組ベクトルPPと、ユーザベクトルUPとのコサイン距離である。
類似度SimUPが、大項目ごとの演算結果の和として算出された場合、項目間の重みの偏りがなくなるため、正規化を行っているのと同義である。従って、全要素を1列に並べたベクトルと異なり、正規化処理部61による正規化処理を行わなくてもよい。
すなわち、正規化を行うことなく、全要素を1列に並べたベクトルを用いてしまった場合、頻度の積み重なり易い、例えば、放送局、ジャンルなどの項目と比較して、タイトルや内容などの項目においては、履歴が増えるに従って、単語数は増える一方、それぞれの単語の頻度は大きくなりにくい。
このため、全要素を用いて、要素ごとに合計を取った場合、頻度の重なりやすい、放送局、ジャンルなどの項目の影響が大きくなってしまうので、例えば、ユーザが解説者Aのファンであるので、「解説者Aが解説している球団Bの試合の実況中継」を好んで視聴しているような場合、ジャンルである「野球の実況中継」という情報は履歴として重なりやすいが、出演者である「解説者A」という情報は履歴として重なり難い。従って、他の解説者が解説している球団Bの試合の実況中継が推薦されて、解説者Aが出演しているバラエティ番組が推薦されないような場合が発生する。
これに対して、正規化を行うか、または、大項目ごとの演算結果の和を類似度SimUPとして算出するようにすることにより、履歴の頻度の大小の影響を受けることなく、解説者Aが出演しているバラエティ番組を推薦することができ、より正確にユーザの嗜好を反映するようにすることができる。
また、ベクトル演算部62は、初期登録保存部45に保存されているユーザの初期登録情報、番組ベクトルPPに対応付けられて送信される番組側効き目ベクトルEfPP、または、ユーザ情報登録部63において生成されて登録されているユーザ側効き目ベクトルEfUPにより、重み付けを行って、類似度SimUPを算出するようにすることもできる。
ベクトル演算部62は、上述したような方法で算出された類似度SimUPを基に、例えば、ユーザベクトルとの類似度が高い上位所定数(例えば、10)の番組を推薦番組として、推薦情報出力部50に出力する。
ユーザ情報登録部63は、初期登録保存部45から供給されたユーザの初期登録内容、あるいは、履歴保存部47から供給されたユーザベクトルUPを基に、ユーザ側効き目ベクトルEfUPを生成して、保存する。ユーザ側効き目ベクトルEfUPは、そのユーザにとって、大項目のうちのいずれの要素が番組の選択に重要であり、番組の選択のために重みが置かれている項目であるかを示すベクトルか、または、それぞれの項目におけるユーザの嗜好を示すベクトルである。
換言すれば、ユーザ側効き目ベクトルEfUPは、番組ベクトルPPと、ユーザベクトルUPとのマッチングにおいて、いずれの項目が大きく寄与するかを規定するものである。
ユーザ側効き目ベクトルEfUPは、ユーザによって設定可能としたり、予め定められた値を用いるようにしても良いが、初期登録保存部45に登録されているユーザの初期登録内容を基に生成されるようにしても良い。
具体的には、ユーザ側効き目ベクトルEfUPが、そのユーザにとって、大項目のうちのいずれの要素が番組の選択に重要であるかを示す情報である場合、番組ベクトルPP={タイトルTm,ジャンルGm,時間帯Hm,放送局Sm,出演者Pm,脚本/原作/演出Am,内容Km}において、ユーザにとってジャンルが重要である場合、例えば、効き目ベクトルEfUP=(1,5,1,1,1,1,1)と設定される。これに対して、ユーザにとって出演者とジャンルが重要である場合、例えば、効き目ベクトルEfUP=(1,3,1,1,5,1,1)と設定される。
また、ユーザ側効き目ベクトルEfUPが、それぞれの項目におけるユーザの嗜好を示すベクトルである場合、大項目ジャンルGm={ドラマ,バラエティ,スポーツ,映画,音楽,子供向け/教育,教養/ドキュメント,ニュース/報道,その他}において、ユーザが好ましいと思う番組のジャンルが、教養/ドキュメントであった場合、ユーザ効き目ベクトルEfUPは、例えば、ジャンルGm={0,0,0,0,0,0,5,0,0}と設定される。
また、ユーザ側効き目ベクトルEfUPは、ユーザベクトルUPを基に、あるいは、一定期間にユーザが視聴した番組をカウントすることにより、生成されるようにしても良い。更に、ユーザ側効き目ベクトルEfUPは、ジャンル別に生成することも可能である。
尚、本明細書においては、ユーザ側効き目ベクトルefUPと番組側効き目ベクトルefPPは、いずれかを選択できる構成とするものとし、特に区別することなく、いずれも効き目ベクトルefと総称するものとする。
すなわち、類似系番組推薦部43は、ユーザベクトルUPに効き目ベクトルを乗じたユーザ効き目ベクトルと番組ベクトルPPとのコサイン距離に基づいた類似度により推薦番組を抽出するというアルゴリズムにより抽出される番組を類似系推薦番組として推薦番組決定部49に出力する。
推薦情報出力部50は、推薦番組決定部49により供給された推薦番組の情報を、推薦番組リスト51に登録するとともに、ネットワーク11を介して、録画再生装置14に供給する。
メタデータ抽出部52は、データ取得部41により取得された配信サーバ12から配信されたデータのうち、各番組のメタデータを抽出し、定番系推薦部53に供給する。定番系番組推薦部53は、メタデータ抽出部52より供給されてくる番組毎のメタデータに基づいて、初期登録保存部45に初期登録されている大項目のユーザの嗜好に対応する大項目の情報毎に、メタデータが一致する番組を抽出するアルゴリズムにより、抽出された番組を定番系推薦番組として推薦番組決定部49に供給する。
受入率計算部48は、履歴保存部47に保存された履歴情報に基づいて、定番系番組推薦部53により推薦された番組と、類似系推薦部43により推薦された番組の、それぞれの受入率、すなわち、推薦された番組数に対して、実際にユーザにより録画予約された番組の割合を求め、推薦番組決定部49に出力する。
推薦番組決定部49は、録画再生装置14の表示部90(図4)で表示可能な数の番組数に対する定番系番組推薦部53より供給された定番系推薦番組の番組数と、類似系番組推薦部43より供給された類似系推薦番組の番組数の割合を受入率に基づいて決定し、決定した数の定番系推薦番組と類似系推薦番組とをそれぞれから抽出して、最終的な推薦番組を決定して、推薦情報出力部50に供給する。
すなわち、推薦サーバ13は、定番系推薦番組と類似系推薦番組という2種類のアルゴリズムで抽出される推薦番組に基づいて、表示可能な推薦番組の総数に対する、それぞれの番組数の割合を受入率により決定し、推薦番組を決定する。
次に、図4のブロック図を参照して、録画再生装置14の構成について説明する。
操作入力部81は、ユーザからの操作入力を受け、録画再生装置14の各部にユーザの操作入力に対応する制御信号を供給するとともに、ユーザの操作内容を操作ログリスト82に供給して保存させる。操作ログリスト82に保存されているユーザの操作ログは、図3を用いて説明した推薦サーバ13の操作ログ取得部46により取得される。
録画設定部83は、配信サーバ13より供給されるEPGデータ(メタデータ)をEPG画像として表示部90(または、図示せぬテレビジョン受像機など)に表示すると共に、必要に応じて推薦番組表示画像を推薦番組表示画像89より読み出して表示する。さらに、録画設定部83は、このように表示したEPG画像や推薦番組の情報に基づいて、ユーザが操作入力部81を操作して入力した録画する番組の放送開始時間および放送終了時間、並びに、放送されるチャンネルなどの録画処理を行うために必要な情報を抽出する。録画設定部83は、操作入力部81から供給されたユーザの操作入力が録画予約である場合、録画処理を行うために必要な情報を録画予約リスト84に登録し、操作入力部81から供給されたユーザの操作入力が、現在放送されている番組の録画処理である場合、録画処理を行うために必要な情報を、録画制御部85に供給する。
録画制御部85は、録画設定部83から供給された、録画処理を行うために必要な情報を基に、または、録画予約リスト84に登録されている録画予約情報のうち現在時刻に対応する録画予約情報を抽出することにより、録画する番組の放送チャンネルを示す制御信号(配信サーバ12を特定する信号)を生成して、録画再生処理部87に供給するとともに、録画処理を実行するための制御信号を生成し、録画再生処理部87に供給する。
データ入力部86は、インターネットなどからなるネットワーク11を介して配信された放送信号の入力を受信し、録画再生処理部87に供給する。録画再生処理部87は、例えば、磁気テープ、光ディスク、磁気ディスク、光磁気ディスク、または、半導体メモリなどの記録媒体が装着可能なように構成されるか、その内部に、例えば、ハードディスク、または、半導体メモリなどの記録媒体を有し、それらの記録媒体にデータ入力部86より供給される放送番組の信号を記録したり、それらの記録媒体から情報を再生可能なようになされている。具体的には、録画再生処理部87に装着可能な記録媒体が磁気テープである場合、録画再生処理部87は、磁気ヘッドを有し、磁気テープにデータ入力部86から供給された放送信号を記録(すなわち、録画)したり、磁気テープに記録されている情報を再生して、図示せぬテレビジョン受像機などに供給して再生出力させる。
次に、図5を参照して、録画予約処理について説明する。
ステップS1において、配信サーバ12のデータ取得部21は、メタデータデータベース26から、メタデータで構成されているEPGデータを取得し、データ送信部25、および、メタデータ抽出部22に供給する。
ステップS2において、メタデータ抽出部22は、メタデータDB26よりデータ取得部21により取得されたEPGデータを受け、番組ベクトルPPを生成するために必要なメタデータを抽出し、番組ベクトル生成部23に出力する。
図6に、メタデータの例を示す。メタデータには、例えば、ジャンルとして「映画−邦画」、映画の題名として「東海道三谷怪談」、放送された年月日および配給元のデータ、放送の日時、放送する放送局名、並びに、放送時刻などが含まれている。更に、メタデータには、監督名、脚本家名、撮影者(カメラマン)、音楽担当者、出演者などのデータ、および、この番組の内容として、映画の解説などが含まれている。
ステップS3において、番組ベクトル生成部23は、メタデータに含まれている、タイトル、内容などを、必要に応じて形態素解析し、単語に分解する。具体的には、番組ベクトル生成部23は、メタデータに含まれている映画の題名をタイトルとして、「東海道」、「三谷」、「怪談」の3つの単語に分解する。また、番組ベクトル生成部23は、メタデータに、映画の解説として、図5に示されるように、「'59新西宝 様式美たっぷりに有名な“三谷怪談”の世界を描く邦画ホラーの傑作。」という情報が含まれていた場合、解説に含まれている単語を抽出して、「西宝」、「様式」、「美」、「たっぷり」、「有名」、「三谷」、「怪談」、「世界」、「描く」、「邦画」、「ホラー」、「傑作」を内容情報とする。
ステップS4において、番組ベクトル生成部23は、メタデータに含まれているそれぞれの項目をベクトル化し、番組ベクトルPPを生成する。生成された番組ベクトルPPは、データ送信部25に出力されて、ネットワーク11を介して、推薦サーバ13、および、録画再生装置14に送信される。項目のベクトル化は、全ての詳細要素を1列として並べるようにしても良いし、大項目に分離した後に、大項目ごとにベクトル化するようにしても良い。
大項目別にベクトル化が行われる場合、例えば、図7に示されるように、大項目を、タイトル、ジャンル、時間帯、放送局、出演者、脚本/原作/演出、内容の7項目として、番組ベクトルPP=(Tm,Gm,Pm,Am,Km)が生成される。そして、各項目の内容が、タイトル(Title)Tm={title1,title2,・・・}、ジャンル(Genre)Gm={ドラマ,バラエティ,スポーツ,映画,音楽,子供向け/教育,教養/ドキュメント,ニュース/報道,その他}、時間帯(Hour)Hm={朝,昼,夕方,ゴールデン,深夜}、放送局(TV Station) Sm={NNK総合,NNK教育,亜細亜テレビ,TTS,ブジ,テレ日,東都,NNK衛星第1,NNK衛星第2,WOWO}、出演者(Person)Pm={person A,person B,・・・}脚本/原作/演出等(Author)Am={person a,person b,・・・}内容(Keyword)Km={kw1,kw2,・・・}として、ベクトル化される。
上述した7つの大項目の中で、大項目「ジャンル」、「放送局」、「時間帯」は、種類が固定できるため、詳細要素をそれぞれ数値ベクトルで表すことができる。放送局の場合、例えば、放送局Sm={NNK総合,NNK教育,亜細亜テレビ,TTS,ブジ,テレ日,東都,NNK衛星第1,NNK衛星第2,WOWO}において、対応する番組の放送局がWOWOである場合、放送局ベクトルは、放送局Sm={0,0,0,0,0,0,0,0,0,1}で表すことができる。ジャンルの場合、例えば、ジャンルGm={ドラマ,バラエティ,スポーツ,映画,音楽,子供向け/教育,教養/ドキュメント,ニュース/報道,その他}において、対応する番組のジャンルが、教養/ドキュメントであった場合、ジャンルベクトルは、ジャンルGm={0,0,0,0,0,0,1,0,0}で表すことができる。
一方、大項目「タイトル」、「出演者」、「脚本/原作/演出」、「内容」などの、数値ベクトルで表すことのできない項目においては、ベクトルに含まれる単語の頻度などによって、項目値(単語)と重み(数値)が対応付けられる。例えば、大項目「タイトル」は、タイトルTm={東海道−1,三谷−1,怪談−1}のように、それぞれ、単語−数値で構成される要素によって表される。この例における、例えば、「東海道−1」は、「東海道」の単語の頻度が1であることを意味する。
このような処理により、番組ベクトルPPが生成されて、推薦サーバ13、および、録画記録装置14に配信される。具体的には、図6を用いて説明した番組メタデータから番組ベクトルPPが生成された場合、番組ベクトルPP={タイトルTm={東海道−1,三谷−1,怪談−1}、ジャンルGm={0,0,0,1,0,0,0,0,0}、時間帯Hm={0,0,0,0,1}、放送局Sm={0,0,0,0,0,0,0,0,0,1}、出演者Pm={若杉嘉津美−1,天海茂−1,江見俊彦−1,中村竜二郎−1,西沢典子−1}、脚本/原作/演出Am={中川信男−1,大貫正一−1,石田義寛−1,西本正二−1,渡辺宙太−1}、内容Km={西宝−1,様式−1,美−1,たっぷり−1,有名−1,三谷−1,怪談−1,世界−1,描く−1,邦画−1,ホラー−1,傑作−1}}が生成されて、推薦サーバ13、および、録画記録装置14に送信される。
このように生成される番組ベクトルPPにおいて、例えば、出演者Pmの構成要素のうち、主演を重み付けしたり、脚本/原作/演出Amの構成要素のうち、監督を重み付けして、番組ベクトルPPを生成するようにしても良い。このような場合、番組ベクトルPPの構成要素は、例えば、出演者Pm={若杉嘉津美−3,天海茂−2,江見俊彦−1,中村竜二郎−1,西沢典子−1}、脚本/原作/演出Am={中川信男−3,大貫正一−1,石田義寛−1,西本正二−1,渡辺宙太−1}となる。
また、番組ベクトルPPを生成するために、どの要素が重要であるかは、上述したように、番組のジャンルによって異なる。ジャンルごとにどのような要素が重要であるかを示した番組側効き目ベクトルEfPPが、番組側効き目ベクトル情報として、データ記憶部24に記憶されている場合、番組側効き目ベクトルEfPPを、番組ベクトルPPに対応付けて送信するようにしても良い。番組側効き目ベクトルEfPPは、番組ベクトルPPの大項目に対応して設定される。
番組ベクトルPP={タイトルTm,ジャンルGm,時間帯Hm,放送局Sm,出演者Pm,脚本/原作/演出Am,内容Km}において、例えば、番組のジャンルが「教養/ドキュメント」である場合、重要な項目は、その内容や題名(重み付け値が3の場合)であるので、番組側効き目ベクトルEfPP={3,1,1,1,1,1,3}となる。これに対して、番組のジャンルが「バラエティ」のとき、重要な項目は出演者(重み付け値が5の場合)であるので、番組側効き目ベクトルEfPP={1,1,1,1,5,1,1}となる。また、番組のジャンルが「ドラマ」であるとき、重要な項目は、出演者(重み付け値が2の場合)と脚本家であり、特に脚本家が重要(重み付け値が3の場合)である場合、番組側効き目ベクトルEfPP={1,1,1,1,2,3,1}となる。
ステップS5において、番組ベクトル生成部23は、供給されたメタデータの番組のジャンルに基づいて、対応する効き目ベクトルを、データ記憶部24に記憶されている効き目ベクトル情報から抽出する。例えば、番組のジャンルが「バラエティ」のとき、データ記憶部24から、出演者に対する重み付けを行う効き目ベクトルEfPP={1,1,1,1,5,1,1}が抽出される。
ステップS6において、番組ベクトル生成部23は、ステップS5において抽出された効き目ベクトルEfPPを、ステップS14において生成された番組ベクトルPPと対応付けて、EPGデータと共にデータ送信部25を介して配信する。
このような処理により、番組ベクトルPPが生成されて、番組のジャンルに基づいて、重要な項目に重み付けを施すための番組側効き目ベクトルEfPPが対応付けられて、ネットワーク11を介して、推薦サーバ13、および、録画記録装置14に送信される。
ステップS21において、録画設定部83は、操作入力部81がユーザにより操作されて、録画予約操作が要求されたか否かを判定し、録画予約操作が要求されるまでその処理が繰り返される。そして、録画予約操作が要求されたと判定された場合、その処理は、ステップS22に進む。
ステップS22において、録画設定部83は、配信サーバ13より配信されているEPGデータを取得する。すなわち、ステップS11乃至S16の処理により配信サーバ12より配信されているEPGデータを抽出して取得する。
ステップS23において、録画設定部83は、表示部90、または、図示せぬテレビジョン受像機にEPG画面を表示する、EPG表示処理を実行する。
ここで、図8のフローチャートを参照して、EPG表示処理について説明する。
ステップS61において、録画設定部83は、図示せぬリアルタイムクロックより現在の日時の情報を取得する。
ステップS62において、表示部90、または、図示せぬテレビジョン受像機の表示可能範囲を取得する。表示部90の表示範囲については、予め表示画像の大きさの情報などが記憶されており、その情報に基づいて、表示範囲を取得する。図示せぬテレビジョン受像機については、テレビジョン受像機に問い合わせて、表示画面の大きさの情報(水平方向、および、垂直方向の画素数などの情報)を取得する。
ステップS63において、録画設定部83は、EPGの表示に関する設定情報を取得する。EPGの表示に関する設定情報は、後述するステップS25の処理により設定される情報であり、録画設定部83が図示せぬメモリに記憶しており、EPGの表示方法を設定するものであり、特に設定がなされない状態(ユーザにより設定情報が操作されない状態)、すなわち、デフォルトの状態では、EPGデータが加工されることなく表示されるので、特に設定情報は存在しないものとみなされる。
ステップS64において、録画設定部83は、設定情報が存在するか否かを判定する。すなわち、上述したように、ユーザにより設定情報が操作されることの無い状態のとき、設定情報は存在しないものとみなされるので、実際には、録画設定部83が、設定情報がデフォルトの値であるか否かに基づいて、設定情報に操作が加えられているとき、設定情報が存在すると判定され、逆に、設定情報に操作が加えられていない状態のとき、設定情報が存在しないと判定される。
例えば、ステップS64において、後述するステップS25の処理により、設定情報が操作されていた場合、設定情報は、存在すると判定され、その処理は、ステップS65に進む。
ステップS65において、録画設定部83は、ステップS61の処理で取得された日時に対応するEPGデータを読出し、設定情報に対応してEPGデータを加工して表示画面を生成し、ステップS66において、表示部90、または、図示せぬテレビジョン受像機にEPGの表示画像を表示する。
一方、ステップS64において、設定情報が存在しない、すなわち、デフォルトの状態で操作がなされなかったと判定された場合、ステップS65の処理はスキップされて、EPGデータそのものの情報に対応するEPGの表示画面が表示される。
ここで、図5のフローチャートの説明に戻る。
ステップS24において、録画設定部83は、設定情報の変更が指示されたか否かを判定する。例えば、ステップS23の処理により表示されたEPGの表示画面を見て、ユーザが何らかの加工を加えるため、操作入力部81が操作されて、設定情報の変更が指示された場合、その処理は、ステップS25に進み、設定情報変更処理が実行される。
ここで、図9のフローチャートを参照して、EPGの表示に係る設定情報変更処理について説明する。
ステップS81において、録画設定部83は、例えば、図10で示されるような、設定情報の設定画面を表示部90、または、図示せぬテレビジョン受像機に表示する。図10においては、図中上からジャンル設定、時間帯設定、および、出演者設定と表示されており、それぞれの表示領域をポインタなどで選択することで指定することができる。
ステップS82において、録画設定部83は、入力操作部81に問い合わせて、図10における設定画面上のジャンル設定が選択されたか否かを判定し、例えば、図10における設定画面上のジャンル設定が選択されたと判定された場合、その処理は、ステップS83に進む。
ステップS83において、録画設定部83は、表示部90、または、図示せぬテレビジョン受像機に図11で示されるようなジャンル設定画面を表示する。図11においては、図中上から「ドラマ」、「スポーツ」、および、「ニュース」という3種類のジャンルが表示されており、それぞれの表示領域の左端に丸状のラジオボタンが表示されており、ポインタなどで選択することができる。
ステップS84において、録画設定部83は、操作入力部81に問い合わせて、いずれかのジャンルが選択されたかを判定し、いずれかが選択されたと判定されるまで同様の処理が繰り返される。例えば、図11で示されるように、「ドラマ」の左側に設けられたラジオボタンが選択されて(図中においては、黒丸で選択されたことが示されている)、「ドラマ」が選択されたと判定された場合、ステップS85において、録画設定部83は、選択されたジャンルを設定情報として記憶し、その処理は、ステップS86に進む。これらのジャンルを設定情報として選択した情報を含む、操作入力部81がユーザにより操作された情報は、全て操作ログリスト82に蓄積される。
ステップS86において、図10おけるの時間帯設定が選択されたと判定された場合、その処理は、ステップS87に進む。
ステップS87において、録画設定部83は、表示部90、または、図示せぬテレビジョン受像機に時間帯設定画面を表示する。尚、時間帯設定画面は、図11において示したジャンル設定表示画面と基本的に同様のものであるが、例えば、「ドラマ」、「スポーツ」、および、「ニュース」というジャンルの代わりに、「0:00乃至6:00」、「6:00乃至12:00」などが表示され、いずれかを選択するラジオボタンをポインタなどで選択できるものであるので、図示は省略する。
ステップS88において、録画設定部83は、操作入力部81に問い合わせて、いずれかの時間帯が選択されたかを判定し、いずれかが選択されたと判定されるまで同様の処理が繰り返される。そして、いずれかの時間帯が選択されたと判定された場合、ステップS89において、録画設定部83は、選択された時間帯を設定情報として記憶し、その処理は、ステップS90に進む。
ステップS90において、図10おけるの出演者設定が選択されたと判定された場合、その処理は、ステップS91に進む。
ステップS91において、録画設定部83は、表示部90、または、図示せぬテレビジョン受像機に出演者設定画面を表示する。尚、出演者設定画面は、図11において示したジャンル設定表示画面と基本的に同様のものであるが、例えば、「ドラマ」、「スポーツ」、および、「ニュース」というジャンルの代わりに、「若杉嘉津美」、「天海茂」などが表示され、いずれかを選択するラジオボタンをポインタなどで選択できるものであるので、図示は省略する。
ステップS92において、録画設定部83は、操作入力部81に問い合わせて、いずれかの出演者が選択されたかを判定し、いずれかが選択されたと判定されるまで同様の処理が繰り返される。そして、いずれかの出演者が選択されたと判定された場合、ステップS93において、録画設定部83は、選択された出演者を設定情報として記憶し、その処理は、ステップS94に進む。
ステップS94において、録画設定部83は、入力操作部81に問い合わせて、設定情報の変更処理の終了が指示されたか否かを判定し、終了が指示されていると判定された場合、その処理は、終了し、図5のステップS23の処理に戻る。
ステップS82において、ジャンルが選択されなかった場合、ステップS83乃至S85の処理がスキップされて、その処理は、ステップS86に進む。
ステップS86において、時間帯が選択されなかった場合、ステップS87乃至S89の処理がスキップされて、その処理は、ステップS90に進む。
ステップS90において、出演者が選択されなかった場合、ステップS91乃至S93の処理がスキップされて、その処理は、ステップS94に進む。
ステップS94において、設定情報の変更処理の終了が指示されなかったと判定された場合、その処理は、ステップS81に戻り、それ以降の処理が繰り返される。
すなわち、終了が指示されるまで、設定情報を変更することができ、さらに、設定情報の変更処理がなされた後も、図5のステップS24の処理において、再び、設定情報の変更を指示し、所望とする番組のみが表示されるEPG表示画面が表示されるまで、あるいは、所望とする番組を見つけられるまで、ステップS23乃至S25の処理を繰り返すことができる。
図9のフローチャートを参照して説明した設定情報変更処理により、図8のフローチャートを参照して説明したEPG表示処理により表示されるEPGの表示画面は変化していくことになる。
より詳細には、例えば、設定情報が変更されていない場合に、図12で示されるようなEPG表示画面が表示されるものとする。すなわち、図12で示されるEPG表示画面においては、16時と17時の時間帯で、4種類のチャンネルの場合において、6ch(TSテレビ)は16時から17時帯は「ドラマ1」、「天気予報1」、「ドラマ2」であり、8ch(FJテレビ)は16時帯が「トークショー1」、「天気予報2」であり、17時帯が「ニュース1」であり、10ch(ASテレビ)は16時帯が「ドラマ3」、「天気予報3」であり、16時帯を含んだ17時帯が「ニュース2」であり、12ch(TKテレビ)は16時帯が「トークショー2」、「天気予報4」であり、17時帯が「ニュース3」である。さらに、それぞれの番組にはタイトルと共に、番組の簡単な解説や出演者名等が記載されるようなEPGが表示されるものとする。このとき、各番組の表示領域は、ポインタなどを入力操作部81により操作することにより、選択することで録画予約する番組を選択することができる。
ここで、例えば、図11で示されるジャンル設定画面のように、ジャンルとして「ドラマ」が選択された場合、図8のフローチャートのステップS65の処理により、録画設定部83は、EPGデータを加工して、図13で示されるように、6ch(TSテレビ)の16時から17時帯の「ドラマ1」、「ドラマ2」の内容と、10ch(ASテレビ)の16時の「ドラマ3」の内容とが選択されて表示するようなEPG表示画面を生成する。結果として、図13で示されるような、ジャンルとして選択された「ドラマ」に対応する「ドラマ1」、「ドラマ2」、「ドラマ3」以外の「トークショー1」、「トークショー2」「ニュース1」、「ニュース2」、「ニュース3」、「天気予報1」、「天気予報2」、「天気予報3」、「天気予報4」は非表示のEPG表示画面が加工生成される。
同様にして、図14で示されるジャンル設定画面のように、ジャンルとして「ニュース」が選択された場合、図8のフローチャートのステップS65の処理により、録画設定部83は、EPGデータを加工して、図15で示されるように、「ニュース1」、[ニュース2]、
「ニュース3」以外が非表示となるEPG表示画面を生成する。
以上のようにEPG表示画面を変化させることにより、ユーザは、自らが興味のある番組のみを選択的に表示させることが可能となり、結果として、素早く自らが録画予約したい番組を見つけ出すことが可能となる。
尚、以上の処理においては、設定する項目として、ジャンル、時間帯、および、出演者のみを例としてきたが、言うまでもなく、例えば、上述した番組ベクトルやユーザベクトルにおける大項目に相当するものである、タイトル、放送局、脚本、または、内容といったものを設定できるようにしてもよく、それ以外の項目を設定できるようにしてもよい。
また、ジャンルについても、「ドラマ」、「ニュース」、および、「スポーツ」といった3種類の項目だけであったが、同様にして、これに限るものではなく、「バラエティ」、「映画」、「音楽」、「子供向け」、「教育、教養」、または、「報道」といった項目であってもよい。
さらに、以上においては、設定された項目に対応する番組以外は、EPG表示画面に非表示となるようにする場合について説明してきたが、例えば、選択された以外の番組表示フォントを小さくしたり、ぼやけるようにしてもよく、選択された項目の番組が視覚的に捉えやすい表示となるようにすれば、いずれの方法であってもよい。
ここで、図5のフローチャートの説明に戻る。
ステップS24において、設定情報の変更が指示されなかったと判定された場合、ステップS26において、録画設定部83は、入力操作部81に問い合わせて、録画番組が選択されたか否かを判定する。例えば、EPG表示画面のいずれかの番組がポインタにより選択され無かった場合、その処理は、ステップS23に戻り、EPG表示画面が表示された状態で、かつ、設定情報を変更できる状態が繰り返される。一方、ステップS26において、録画番組が選択されたと判定された場合、ステップS27において、録画設定部83は、録画予約しようとする番組が選択されたことを示す情報を推薦サーバ13に送信すると共に、例えば、図16で示されるような確認画面を表示する。このとき、録画設定部83は、操作ログリスト82を推薦サーバ13に供給する。
すなわち、図16においては、「以下の設定で録画予約しますか?」と表示され、その下に、今選択された番組の情報として、「日時:4/4 19:30-20:30」と示され、「チャンネル:12ch」」、と示され、さらに、「番組名:「誰でも芸術家」」が選択されていることが示されている。
推薦サーバ13においては、ステップS41において、データ取得部41は、上述したステップS1乃至S6の処理により送信されてきたEPGデータと番組ベクトル(番組側効き目ベクトルを含む)を受信し、対応した、番組ベクトル抽出部42は、ここから番組ベクトル(番組側効き目ベクトルを含む)を抽出して類似系番組推薦部43に供給し、同様にして、メタデータ抽出部52は、メタデータ(EPGデータ)を抽出して定番系番組推薦部53に供給する
ステップS42において、データ取得部41は、録画番組が選択されたこと知らせる通知が受信されたか否かを判定し、通知が受信されるまでその処理を繰り返す。例えば、ステップS27の処理により、録画番組が選択されたことを示す通知が送信されてきた場合、録画番組が選択されたことを知らせる通知が受信されたと判定し、その処理は、ステップS43に進む。
ステップS43において、操作ログ取得部46は、録画番組が選択されたことを通知してきた録画再生装置14に問い合わせて操作ログリスト82を読み出して取得し、取得した操作ログ82に基づいて、ユーザによる操作履歴を履歴保存部47に保存する。
ステップS44において、推薦番組表示画面生成処理が実行される。
ここで、図17のフローチャートを参照して、推薦番組表示画面生成処理について説明する。
ステップS111において、定番系番組推薦部53、類似系番組推薦部43、および、受入率計算部48は、それぞれ履歴保存部47に保存されている操作履歴を読み出す。
ステップS112において、アルゴリズム別推薦番組数決定処理が実行される。
ここで、図18のフローチャートを参照して、アルゴリズム別推薦番組数決定処理について説明する。
ステップS131において、受入率計算部48は、アルゴリズム別に受入率を計算し、推薦番組決定部49に供給する。より詳細には、操作履歴には、後述する所定のメタデータが一致する番組を抽出するアルゴリズムで推薦される各項目毎の定番系推薦番組と、番組ベクトルとユーザベクトルに効き目ベクトルを乗じたユーザ効き目ベクトルとの一致度により番組を抽出するアルゴリズムにより推薦される類似系推薦番組とを推薦したときの受入率、すなわち、推薦した番組が実際に録画予約された割合を計算する。実際には、いずれのアルゴリズムで推薦された番組も録画予約されないこともあるが、ここでは、推薦された番組として受け入れられた総番組数に対する、それぞれのアルゴリズムでの推薦番組の受け入れられた割合を受入率とする。従って、操作履歴のうち、定番系推薦番組の各項目毎の推薦番組と類似系推薦番組のうち、いずれかの推薦番組が録画予約された回数をXとし、そのうち定番系推薦番組の、例えば、時間帯で選択された推薦番組が録画予約された回数がY1、定番系推薦番組の、例えば、ジャンルで選択された推薦番組が録画予約された回数がY2、類似系推薦番組が予約された回数がZである場合、定番系推薦番組のうちの時間帯で抽出するアルゴリズムの受入率は、Y1/Xであり、定番系推薦番組のうちのジャンルで抽出するアルゴリズムの受入率は、Y2/Xであり、類似系推薦番組の受入率は、Z/Xとなる。
ステップS132において、推薦番組決定部49は、総推薦番組数Rに対して、それぞれの受入率を乗じて、それぞれのアルゴリズムで推薦すべき番組数、すなわち、定番系推薦番組数の項目毎の推薦番組数、および、類似系推薦番組数を決定する。より詳細には、上述の場合、総推薦番組数Rであるとき、定番系推薦番組の、例えば、時間帯で選択された推薦番組数はR×Y1/X、定番系推薦番組の、例えば、ジャンルで選択された推薦番組数はR×Y2/X、および、類似系推薦番組数はR×Z/Xとなる。
以上の処理により、操作履歴に基づいて、ユーザが、定番系推薦番組の各項目別の推薦番組と類似系推薦番組をどのような割合で受け入れているのかに基づいて、アルゴリズム別に推薦される番組数を決定することができる。換言すれば、以上の処理により、推薦される番組の基準となるアルゴリズムの優先度が決定されているとも言える。
ここで、図17のフローチャートの説明に戻る。
ステップS112の処理により、アルゴリズム別の推薦番組数が決定された後、ステップS113において、定番系推薦番組処理が実行される。
ここで、図19のフローチャートを参照して、定番系推薦番組決定処理について説明する。
ステップS151において、定番系番組推薦部53は、録画予約が設定された番組と同一時間帯の番組をEPGデータから抽出し、定番系推薦番組として推薦番組決定部49に供給する。従って、例えば、図12で示されるようなEPG表示画面を生成するEPGデータ(メタデータ)であった場合、ドラマ1が予約番組として選択されていたとき、16:00乃至17:00の同一時間帯である「ドラマ1」、「トークショー1」、「ドラマ3」、および「トークショー2」が抽出されることになる。
ステップS152において、定番系番組推薦部53は、録画予約が設定された番組と同一のジャンルの番組をEPGデータから抽出し、定番系推薦番組として推薦番組決定部49に供給する。従って、例えば、図12で示されるようなEPG表示画面を生成するEPGデータ(メタデータ)であった場合、ドラマ1が予約番組として選択されていたとき、「ドラマ1」、「ドラマ2」、および、「ドラマ3」が抽出されることになる。
ステップS153において、定番系番組推薦部53は、録画予約が設定された番組の出演者と同一の出演者を含む番組をEPGデータから抽出し、定番系推薦番組として推薦番組決定部49に供給する。
ステップS154において、推薦番組決定部49は、ステップS151乃至S153の処理で順次各項目別に推薦された番組から、図18のフローチャートを参照して説明したアルゴリズム別推薦番組数決定処理で決定された定番系推薦番組数を抽出して、これらを定番系推薦番組とする。尚、ステップS151乃至S153の処理で推薦された番組数が、決定された個数よりも少ない場合は、推薦されている番組数全てを定番系推薦番組とする。従って、このような場合には、推薦される番組数が減少するようなことがある。逆に、決定された個数より多い場合は、複数の条件で推薦されている番組を優先したり、あるいは、各番組にランダムに通し番号を付して、上位から決定された個数の順位に当たる番号までの番組を推薦するようにしてもよい。
ここで、図17のフローチャートの説明に戻る。
ステップS113の処理により、定番系推薦番組が決定されると、ステップS114において、類似系推薦番組決定処理が実行される。
ここで、図20のフローチャートを参照して、類似系推薦番組決定処理について説明する。
ステップS171において、類似系番組推薦部43のベクトル演算部62は、効き目ベクトルefを取得する。このとき、ベクトル演算部62が取得する効き目ベクトルefは、番組側効き目ベクトルefPP、または、ユーザ側効き目ベクトルefUPのいずれであってもよく、設定により切り替えられるようにしてもよい。
ステップS172において、ベクトル演算部62は、効き目ベクトルefにユーザベクトルUPを乗算してユーザ効き目ベクトルef×UPを生成する。より詳細には、ベクトル演算部62は、番組ベクトル抽出部42から供給される、ユーザベクトルの作成対象の番組の番組ベクトルにおいて、初期登録保存部45に保存されているトピックを含む番組ベクトルを抽出し、抽出された番組ベクトルの総和を、必要に応じて正規化することにより、ユーザベクトルを生成し、ユーザ情報登録部63に登録している。従って、ベクトル演算部62は、ユーザ情報登録部63に登録されているユーザベクトルを読出し、読み出したユーザベクトルUPに効き目ベクトルefを乗じる。
ステップS173において、ベクトル演算部62は、EPGに含まれる番組毎に、番組ベクトルと、ユーザ効き目ベクトルとのコサイン距離を上述した式(1)により求め、類似度として算出し、番組と対応付けて推薦番組決定部49に出力する。
ステップS174において、ベクトル演算部62は、全ての番組について、類似度を求めたか否かを判定し、全ての番組について類似度が求められていないと判定された場合、その処理は、ステップS173に戻る。すなわち、EPGの全ての番組について、類似度が求められたと判定されるまで、ステップS173,S174の処理を繰り返す。
ステップS174において、全ての番組について類似度が求められたと判定された場合、ステップS175において、推薦番組決定部49は、類似度の上位n位(nは、図18のフローチャートの処理により決定された類似系推薦番組数nである)までの番組を類似系推薦番組に決定する。
すなわち、ベクトル演算部62は、EPGに含まれる番組毎に、番組ベクトルと、ユーザ効き目ベクトルとのベクトルマッチングをコサイン距離を用いて行い、推薦番組決定部49が、マッチング度合い(一致度)の高い上位n位までの番組、すなわち、コサイン距離の小さい類似度の高いn位までの番組を類似系推薦番組として決定する。
ここで、図17のフローチャートの説明に戻る。
ステップS115において、推薦番組決定部49は、ステップS113,S114の処理により決定された定番系推薦番組と類似系推薦番組の情報に基づいて、例えば、日付などに対応した推薦番組表示画面を生成し、推薦番組情報出力部50に出力する。
より詳細には、例えば、図21で示されるように、定番系推薦番組と類似系推薦番組が決定しているものとした場合、以下のようになる。
尚、図21においては、図中上の番組群101には、定番系推薦番組のうち、ユーザが選択した番組と同一時間帯の番組が抽出されており、最上段に「4/1 23:00−23:30 8ch 「今日のニュース」」、その下の段に、「4/4 19:00−20:00 10ch 「ミステリー事件簿」」と記された2つの番組が推薦されている。尚、ここでいう時間帯とは、一日を6時間毎に区切った時間帯である。従って、0:00乃至6:00、6:00乃至12:00、12:00乃至18:00、および、18:00乃至24:00である。
また、番組群102には、例えば、ユーザが選択した番組のジャンルが「バラエティ」だった場合の例として、定番系推薦番組のうち、ジャンルが「バラエティ」の番組が抽出されており、最上段に「4/1 19:00−21:00 4ch 「プロ野球珍プレーSP」」、その下の段に、「4/4 19:00−20:00 8ch 「もしもバラエティ」」と記された2つの番組が推薦されている。
さらに、番組群103には、例えば、ユーザが選択した番組の出演者が「タレントA」だった場合の例として、定番系推薦番組のうち、出演者が「タレントA」の番組が抽出されており、最上段に「4/1 21:00−22:00 8ch 「タレントAの爆笑対談」」、その下の段に、「4/4 19:00−20:00 4ch 「タレントAわくわくテレビ」」と記された2つの番組が推薦されている。
また、番組群104には、例えば、ベクトルマッチング、すなわち、類似系推薦番組のうち上位6位までの番組が、類似系推薦番組として記載されており、1位として4/2 19:00−21:00 4ch 「プロ野球中継」、2位として4/1 16:00−17:00 6ch 「ドラマB(再)」、3位として、4/4 19:30-20:00 6ch 「世界旅発見」、4位として、4/2 21:00-23:00 8ch 「水曜洋画劇場」、5位として、4/4 19:00-21:00 4ch 「プロ野球珍プレーSP」、6位として、4/1 21:00-22:00 8ch 「タレントAの爆笑対談」がそれぞれ記載されている。
このような場合、今の例においては、アルゴリズムは、定番系推薦番組における時間帯、ジャンル、出演者のそれぞれの項目で抽出されるアルゴリズムと、および、類似系推薦番組を抽出するアルゴリズムの合計4個である。
そこで、最初の表示の場合、すなわち、過去の履歴により、いずれのアルゴリズムで抽出された推薦番組が録画予約される割合が均等である場合、表示可能な推薦番組の総数Rに対していずれもR/4個の番組が表示されることになる。従って、推薦番組として表示可能な番組の個数が4個であった場合、各アルゴリズムにより選択された番組毎に1個ずつが選択されることになる。
従って、図21で示されるような番組群101乃至104のような推薦番組が抽出された場合、ステップS115の処理においては、例えば、図22で示されるような番組推薦画面が生成されることになる。
図22においては、タブ111乃至113が表示され、各タブ毎に、「4/4(夜)」、「4/5(朝)」、「4/5(昼)」と表示され、それぞれのタブが、4月4日の夜の推薦番組、4月5日の朝の推薦番組、4月5日の昼の推薦番組を示しており、早い時間帯からタブが表示されている。そして、各タブには、その時間帯に属する推薦番組が、最高4番組までの推薦番組が表示されており、4/4(夜)のタブには、最上段に図21の番組群101から「4/4 19:00−20:00 10ch 「ミステリー事件簿」」が、その下に図21の番組群102から「4/4 19:00−20:00 8ch 「もしもバラエティ」」が、さらに、その下に図21の番組群103から「4/4 19:00−20:00 4ch 「タレントAわくわくテレビ」」が、そして、最下段に図21の番組群104から「4/4 19:30-20:00 6ch 「世界旅発見」」が、それぞれ選択されて表示されており、各アルゴリズムについて1個の推薦番組が表示されている。その他のタブについても同様に、推薦番組が表示される。
さらに、図23で示されるように、タブ111上の推薦番組の各表示領域111a乃至111dは、ポインタなどをその位置に移動させると、それぞれの推薦番組が選択された根拠となる情報が示される。すなわち、例えば、表示領域111aにポインタを移動させると、図24で示されるような吹出しウィンドウが表示される。図24においては、「あなたがいつも見ている番組ですよ!」と表示され、表示領域111aに表示されている「4/4 19:00−20:00 10ch 「ミステリー事件簿」」が、図16で示される選択された番組の時間帯の情報に基づいて、定番系推薦番組のうち時間帯で抽出されるアルゴリズムにより推薦された番組であることをユーザに示唆することができる。
また、例えば、表示領域111bにポインタを移動させると、図25で示されるような吹出しウィンドウが表示される。図25においては、「バラエティ番組がお好きですよね?」と表示され、表示領域111bに表示されている「4/4 19:00−20:00 8ch 「もしもバラエティ」」が、図16で示される選択された番組のジャンルの情報(「誰でも芸術家」という番組はバラエティに属する番組であるものとする)に基づいて、定番系推薦番組のうちジャンルで抽出されるアルゴリズムにより推薦された番組であることをユーザに示唆することができる。
さらに、例えば、表示領域111cにポインタを移動させると、図26で示されるような吹出しウィンドウが表示される。図26においては、「タレントAさんがお好きですよね?」と表示され、表示領域111cに表示されている「4/4 19:00−20:00 4ch 「タレントAわくわくテレビ」」が、図16で示される選択された番組の出演者(「誰でも芸術家」という番組にはタレントAが出演するものとする)の情報に基づいて、定番系推薦番組のうち出演者で抽出されるアルゴリズムにより推薦された番組であることをユーザに示唆することができる。
さらに、例えば、表示領域111dにポインタを移動させると、図27で示されるような吹出しウィンドウが表示される。図27においては、「あなたの最近の嗜好にあっています!」と表示され、表示領域111dに表示されている「4/4 19:00−20:00 6ch 「世界旅発見」」が、番組ベクトルとユーザベクトルの情報に基づいて、類似系推薦番組を抽出されるアルゴリズムにより推薦された番組であることをユーザに示唆することができる。
そして、各表示領域111a乃至dにおいて、ポインタなどで番組を選択することで録画予約をすることができる。
このように表示されることにより、ユーザは、1個の番組を録画予約するために選択するだけで、その選択された番組から得られるユーザの嗜好と、予め入力されているユーザの嗜好とを考慮した、複数の様々なアルゴリズムにより抽出された推薦番組の提示を受けることができるので、うっかり見たいと思っていた番組を録画予約し損なう可能性を小さくすることが可能となる。また、推薦される番組について、推薦の根拠を示す情報を提示することが可能となるので、ユーザは、推薦された番組の中から実際に録画予約したい番組を正確に吟味することが可能となる。
ここで、図5のフローチャートの説明に戻る。
ステップS44において、上述したような推薦番組表示画面が生成されると、ステップS45において、推薦サーバ13の推薦番組情報出力部50は、生成された推薦番組表示画面のデータをネットワーク11を介して録画再生装置14に送信する。
ステップS28において、録画再生装置14の録画設定部81は、推薦サーバ13より送信されてきた推薦番組表示画面のデータを受信して、図22乃至図27を参照して説明したような推薦番組表示画面を表示部90、または、図示せぬテレビジョン受像機などに表示させる。この際、図16で示した録画予約をするために選択された表示画面とは別に表示する。
ステップS29において、録画設定部81は、録画番組が確定したか否かを判定する。例えば、録画番組が確定していないと判定された場合、その処理は、ステップS23に戻り、それ以降の処理が繰り返される。
ステップS29において、録画番組が確定したと判定された場合、ステップS30において、録画設定部83は、録画予約リストに録画予約が確定された番組を加えることにより録画予約を完了し、その処理を終了する。
以上の処理により、ユーザが録画予約を行うために選択した番組の各項目に基づいてアルゴリズム別に推薦される推薦番組数を、ユーザの受入率に応じて変化させながら表示することで、ユーザの嗜好に適応しつつ録画予約する番組を推薦させることが可能となる。換言すれば、ユーザの受入率に応じて番組を推薦する際のアルゴリズムの優先度を変化させることで、ユーザの嗜好に適応しながら番組を推薦することが可能となる。
以上においては、図18のフローチャートを参照して説明したように、アルゴリズム別に推薦番組数を決定していたが、図18のフローチャートの処理によると、受入率が小さくなるアルゴリズムの推薦番組は、同様の処理が繰り返されていくうちに、推薦する番組数が0となってしまうことが考えれる。一度、推薦番組が0となったアルゴリズムで推薦される番組数は、0のままとなってしまうため、受入率が0のまま変化しないことになってしまい、結果として、そのアルゴリズムで推薦される番組が消滅してしまう恐れがある。そこで、所定回数推薦番組数が0となってしまった場合、最低1番組だけでも表示されるようにしてもよい。
図28は、所定のアルゴリズムにより推薦される推薦番組数が0となってしまった状態が、2回続いた場合、それ以降では、1番組だけでも表示させる推薦番組表示画面を生成するようにした推薦サーバ13の構成を示している。尚、図3を参照して説明した構成については、同一の番号を付してあり、その説明は適宜省略するものとする。
図28において、図3の構成と異なるのは、推薦番組決定部49に代えて、推薦番組決定部201を設けた点である。推薦番組決定部201の機能は、基本的に推薦番組決定部49と同様であるが、上述したように、所定のアルゴリズムにより推薦される推薦番組数が0となってしまった状態をカウントする図示せぬゼロ状態カウンタを備えており、所定のアルゴリズムにより推薦される推薦番組数が0となってしまった状態のゼロ状態カウンタが2以上の場合、すなわち、2回続いた場合、それ以降では、推薦番組として1番組を表示させるようにアルゴリズム別の推薦番組数を決定する。
図29のフローチャートを参照して、図28の推薦サーバ13によるアルゴリズム別推薦番組数決定処理について説明する。尚、図29のフローチャートのステップS201,S202の処理は、図18のフローチャートのステップS131,S132の処理と同様であるので、その説明は省略する。
ステップS203において、推薦番組決定部201は、いずれかの項目の定番系推薦番組数か、または、類似系推薦番組数が0であるか否か、すなわち、いずれかのアルゴリズムで推薦された番組数が0であるか否かを判定し、例えば、いずれかのアルゴリズムで推薦される番組数が0であると判定された場合、その処理は、ステップS204に進む。
ステップS204において、推薦番組決定部201は、図示せぬゼロ状態カウンタNを1インクリメントする。
ステップS205において、推薦番組決定部201は、ゼロ状態カウンタNが2以上であるか否かを判定し、2以上であると判定した場合、ステップS206において、ゼロ状態となっているアルゴリズム数が、Cのとき、C個の各アルゴリズムは推薦番組を1とし、その他のアルゴリズムで推薦される番組数の総数を(R−C)とする。
ステップS203において、いずれのアルゴリズムで推薦される番組数も0ではないと判定された場合、ステップS207において、推薦番組決定部201は、ゼロ状態カウンタNを0にリセットし、その処理は、終了する。
ステップS205において、ゼロ状態カウンタNが2以上ではないと判定された場合、ステップS206の処理はスキップされて、処理が終了する。
以上の処理により、いずれかのアルゴリズムで推薦される番組数が0となった状態が2回以上続くと、そのアルゴリズムで推薦される番組数を1とすることができるので、常に、複数のユーザの嗜好に基づいた推薦番組を提示することが可能となる。
以上の例においては、ユーザのアルゴリズム別の推薦番組に対する受入率に基づいて、各アルゴリズム別の推薦番組数を変化させるようにしてきたが、アルゴリズム別の推薦番組数ではなく、アルゴリズム別の推薦番組を提示するユーザインターフェース(以下、UIとも称する)(推薦番組表示画面の構成)を変化させるようにしてもよい。
図30は、受入率に応じて、各アルゴリズム別の推薦番組を提示するUIを変化させるようにした推薦サーバ13の構成を示している。尚、図3を参照して説明した構成については、同一の番号を付してあり、その説明は適宜省略するものとする。
図30において、図3の構成と異なるのは、推薦番組決定部49に代えて、推薦番組決定部211を設けた点である。推薦番組決定部211の機能は、基本的に推薦番組決定部49と同様であるが、上述したように、受入率に応じて、各アルゴリズム別の推薦番組を提示するUIを変化させる点で異なる。より詳細には、推薦番組決定部211は、アルゴリズム別で、最も受入率の高いアルゴリズムにより推薦される推薦番組については、キャラクタ画面からなる推薦番組表示画面をUIとして生成し、それ以外の推薦番組については、図22乃至図27で示したリスト画面からなる推薦番組表示画面をUIとして生成する。
ここで、図31のフローチャートを参照して、図30の推薦サーバ13による推薦番組表示画面生成処理について説明する。尚、図31のステップS251乃至S254の処理は、図17のフローチャートのステップS111乃至S114の処理と同様であるのでその説明は省略する。
ステップS255において、推薦番組決定部211は、受入率計算部48より入力される受入率の情報に基づいて、受入率の最も高いアルゴリズムを抽出する。
ステップS256において、推薦番組決定部211は、最も高い受入率のアルゴリズムで推薦された推薦番組に対しては、例えば、図32で示すようなキャラクタを用いた推薦番組表示画面をUIとして生成し、それ以外の推薦番組に対しては、図22乃至図27を参照して説明したリスト表示画面をUIとして生成する。
図32においては、キャラクタ推薦番組表示画面221の中に、最も受入率の高いアルゴリズムで推薦された番組を示す情報が記されている。今の場合、「2003/4/1 19:00-21:00 「プロ野球珍プレーSP」」と示されており、さらに、キャラクタ223と共に、キャラクタ223からの吹出し224が設けられており「きみの好きそうな番組だよ」と表示されている。この表示により、「2003/4/1 19:00-21:00 「プロ野球珍プレーSP」」の番組が、最も受入率の高いアルゴリズムで推薦された番組であることが示される。
すなわち、受入率の高いアルゴリズムにより抽出された推薦番組は、ユーザが所望としている番組である可能性が高く、他の推薦番組よりも優先度の高い番組であることが予想される。そこで、以上のように、優先度の高い番組をよりユーザに認識しやすい、より優先度の高い画面で表示することにより、表示されている推薦番組のリストの中から所望としている番組を探す必要が無くなり、迅速に所望としている可能性の高い番組を提示することが可能となる。
以上の例においては、キャラクタを用いた推薦番組表示画面と、推薦番組の一覧を示すリスト表示画面の2種類の推薦番組表示画面(UI)の例について示したが、それ以上の種類の表示画面を用意して、受入率に基づいて設定される優先度に伴って、推薦番組表示画面(UI)を切り替えるようにしてもよい。
以上の例においては、録画予約処理を行う際に、ユーザにとってのアルゴリズムの優先度に応じて、各アルゴリズムで抽出された推薦番組を表示するようにして、録画予約操作におけるユーザの負担を軽減させるようにしてきたが、例えば、録画予約が完了した後、録画予約時間の直前に再度、録画予約がなされている番組の同一時間帯の番組の情報を提示して、録画予約した番組を確認できるようにしてもよい。
図33,図34は、録画予約時間の直前に再度、録画予約がなされている番組の同一時間帯の番組の情報を提示して、録画予約した番組を確認できるようにした推薦サーバ13と、録画再生装置14の構成を示している。尚、図3,図4を参照して説明した構成については、同一の番号を付してあり、その説明は適宜省略するものとする。
図33において、図3の推薦サーバ13と異なる点は、推薦番組決定部49に代えて、推薦番組決定部231を設けた点にあり、同様にして、図34において、図4の録画再生装置14と異なる点は、録画設定部83に代えて録画設定部241を設けた点にある。
推薦番組決定部231は、基本的な機能は、図3の推薦番組決定部49と同様であるが、履歴保存部47の情報に基づいて、録画予約されている番組の録画予約時刻の直前(例えば、5分前)になると推薦番組表示画面を生成して、推薦情報出力部50に供給し、図34の録画再生装置14に送信する。
図34の録画再生装置14における録画設定部241は、この録画予約時刻直前に推薦サーバ13より送信されてくる推薦番組表示画面を表示部90、または、図示せぬテレビジョン受像機に表示させる。
ここで、図35のフローチャートを参照して、図33,図34の推薦サーバ13、および、録画再生装置14による録画確認処理について説明する。尚、図35のステップS272,S273の処理は、図18のステップS131の処理、および、図31のステップS255の処理と同様であるので、その説明は省略する。
ステップS271において、推薦番組決定部231は、履歴保存部47に記憶されている操作履歴に基づいて録画予約の情報を取得して、さらに、録画予約時刻を割り出し、その録画予約時刻から5分前であるか否かを判定し、5分前であると判定されるまで、その処理を繰り返す。ステップS271において、録画予約時刻5分前であると判定された場合、その処理は、ステップS272に進む。
ステップS274において、推薦番組決定部231は、現在録画予約されている番組の情報を示す画面と共に、最も高い受入率のアルゴリズムで推薦された推薦番組に対しては、例えば、図32で示すようなキャラクタを用いた推薦番組表示画面を生成し、それ以外の推薦番組に対しては、図22乃至図27を参照して説明したリスト表示画面をからなる確認画面をそれぞれ生成し、推薦情報出力部50より録画再生装置14に送信させる。
一方、ステップS281において、録画再生装置14の録画設定部241は、推薦サーバ13より確認画面が送信されてきたか否かを判定し、例えば、ステップS274の処理により確認画面が送信されてきたと判定された場合、その処理は、ステップS282に進む。
ステップS282において、録画設定部241は、供給された確認画面を表示部90、または、図示せぬテレビジョン受像機に表示させる。
ステップS283において、録画設定部241は、所定の時間(例えば、3分程度)が経過したか否かを判定し、所定の時間が経過されたと判定されるまで、その処理を繰り返し、例えば、所定の時間が経過したと判定された場合、その処理は、ステップS284に進む。
ステップS284において、録画設定部241は、確認画面の表示を終了する。
以上のような処理により、録画予約直前に録画再生装置14で確認画面を表示することができるので、ユーザは、所望としている番組が確実に録画予約できているか否かを、録画予約時刻の直前に特に意識しなくても確認することができる。さらに、確認画面は、上述したようにアルゴリズムの優先度の高い推薦番組が、より優先度の高い表示画面により(本実施例では、キャラクタを用いた推薦番組表示画面として表示される)、録画予約中の番組と共に表示されるので、録画予約がなされているか否かを迅速に確認することが可能となり、所望とする番組の録画し忘れを抑制することが可能となる。
以上においては、受入率に応じて各アルゴリズムにより抽出された推薦番組を決定するようにしたが、例えば、録画予約の時間帯が、最も視聴者の多い時間帯(一般に、ゴールデンタイムと称されるような時間帯で、例えば、18:00乃至23:00のような時間帯)である場合、同一時間帯の推薦番組の番組数を多くして推薦番組表示画面を構成するようにしてもよい。
図36は、録画予約しようとする番組の予約時刻が、最も視聴者の多い時間帯(ここでは、18:00乃至23:00であるが、この付近の時間帯であればよく、この時間帯に限定されるものではない)である場合、同一時間帯の推薦番組の番組数を多くして推薦番組表示画面を構成するようにした推薦サーバ13の構成を示している。尚、図3を参照して説明した構成については、同一の番号を付してあり、その説明は適宜省略するものとする。
図36において、図3の推薦サーバ13と異なる点は、推薦番組決定部49に代えて、推薦番組決定部251を設けた点にある。
推薦番組決定部251は、基本的には、推薦番組決定部49と同様の機能を有するものであるが、さらに、録画予約しようとする番組の予約時刻が、最も視聴者の多い時間帯(ここでは、18:00乃至23:00であるが、この付近の時間帯であればよく、この時間帯に限定されるものではない)である場合、同一時間帯の推薦番組の番組数を多くして推薦番組表示画面を生成する。
ここで、図37のフローチャートを参照して、図36の推薦サーバ13によるアルゴリズム別推薦番組数決定処理について説明する。尚、図37のフローチャートのステップS301,S304の処理については、図18のフローチャートにおけるステップS131,S132の処理と同様であるので、その説明は省略する。
ステップS302において、推薦番組決定部251は、録画予約番組として選択された番組時間帯が18:00乃至23:00であるか否かを判定し、例えば、録画予約番組として選択された番組時間帯が18:00乃至23:00ではないと判定した場合、その処理は、ステップS304に進む。
一方、ステップS302において、録画予約番組として選択された番組時間帯が18:00乃至23:00であると判定された場合、ステップS303において、推薦番組決定部251は、時間帯別の定番系推薦番組数と、それ以外の推薦番組数の比率を9:1に設定し、総推薦番組数RであるときR×0.9の番組数を時間帯別の定番系推薦番組数に設定し、それ以外の推薦番組の総数をR×0.1とし、時間帯別の定番系推薦番組以外の推薦番組については、R×0.1個の番組数の中で、受入率に応じた推薦番組数を設定する。
以上の処理により、時間帯によりアルゴリズムの優先度を変化させて、推薦番組として表示することが可能となる。
以上においては、ユーザが録画再生装置14を操作して録画予約の操作をしようとしたときに推薦番組の情報を推薦サーバ13が行っていたが、例えば、ユーザが録画再生装置14を利用して録画された番組を再生し終わったタイミングで提供するようにしてもよい。また、あるいは任意のタイミングでユーザの要求に応じて推薦番組表示画面を提供するようにしてもよい。
図38の推薦サーバ13と、図39の録画再生装置14は、ユーザが録画された番組を再生し終わったタイミングで、推薦番組の情報を提供するようにした場合のそれぞれの構成を示している。尚、図3,図4を参照して説明した構成については、同一の番号を付してあり、その説明は適宜省略するものとする。
図38の推薦サーバ13において、図3の推薦サーバ13と異なる点は、推薦番組決定部49に代えて、推薦番組決定部261を設けた点である。推薦番組決定部261は、基本的には、図3の推薦番組決定部49と同様の機能を有するものであるが、録画再生装置14において録画された番組の再生が終了された時点で、推薦番組の情報を提供する。
また、図39の録画再生装置14において、図4の録画再生装置14と異なる点は、録画設定部84、および、録画再生処理部87に代えて、録画設定部271、および、録画再生部272を設けた点である。録画設定部271、および、録画再生処理部272は、基本的には、録画設定部84、および、録画再生処理部87と同様の機能を有するものであるが、録画再生処理部272は、録画された番組の再生が終了したとき、再生の終了を示す操作ログリスト82の情報を取得するように録画設定部271に通知する。録画設定部271は、この通知に基づいて、図39の推薦サーバ13に対して同様の通知を行い、この通知に伴って送信されてくる推薦番組の情報を表示部90、または、図示せぬテレビジョン受像機に表示させる。
次に、図40のフローチャートを参照して、録画番組の再生が終了したときの推薦番組の表示処理について説明する。
ステップS321において、図39の録画再生装置14の録画設定部271は、録画再生処理部272に問い合わせて、録画された番組の再生が終了されたか否かを判定し、録画された番組の再生が終了されたと判定されるまで、その処理を繰り返す。そして、録画された番組の再生が終了されたと判定された場合、ステップS322において、録画設定部271は、ネットワーク11を介して再生が終了したことを示す通知を推薦サーバ13に通知する。録画設定部271は、操作ログリスト82の情報として再生が終了されたことを示す情報と通知する。
ステップS331において、図38の推薦サーバ13の操作ログ取得部46は、再生の終了を示す操作ログが取得されたか否かにより、再生の終了が通知されたか否かを判定し、再生の終了が通知されたと判定されるまでその処理を繰り返す。そして、ステップS322の処理により、再生の終了が通知されたと判定された場合、ステップS332において、受入率計算部48は、アルゴリズム毎の受入率を計算し、計算結果を推薦番組決定部26に供給する。
ステップS333において、推薦番組決定部261は、受入率の高いアルゴリズムにより推薦された番組を推薦番組として抽出する。ステップS334において、推薦番組決定部261は、受入率の高いアルゴリズムにより推薦された番組からなる推薦番組表示画面を生成し、推薦情報出力部50より録画再生装置14に送信する。
ステップS323において、録画設定部271は、推薦番組の表示画面が推薦サーバ13より供給されてきたか否かを判定し、推薦番組の表示画面が推薦サーバ13より供給されてきたと判定されるまでその処理を繰り返す。そして、推薦番組の表示画面が推薦サーバ13より供給されてきたと判定された場合、ステップS324において、推薦サーバ13より供給された推薦番組の表示画面を表示部90、または、図示せぬテレビジョン受像機に表示させる。
この処理により、録画された番組を再生し終えたタイミングで新たな推薦番組を提示することができるので、録画された番組を見終えなければ、さらに、新たな録画予約ができないような状態(例えば、記録再生処理部87の記憶容量を完全に使い切ってしまうまで番組が録画されているような状態)で、録画された番組を再生し終えた後、続けて録画予約処理を行うことができ、録画予約のし忘れを抑制することができる。また、例えば、連続ドラマなどを再生し終えた後、次の回のドラマを予約し忘れるといったことが抑制される。
以上の例においては、各項目ごとの定番系推薦番組と類似系推薦番組からそれぞれの表示番組数を決定して推薦番組表示画面を生成するようにしてきたが、例えば、定番系推薦番組と類似系推薦番組においては、それぞれの推薦される番組を抽出するアルゴリズムが全く異なるため、同一の番組が推薦番組として抽出されることがある。
すなわち、図41で示されるように、定番系推薦番組recFITの集合と、類似系推薦番組recSIMの集合は、重なり合う部分となる共通推薦番組recCAPとなる集合が存在することがある。従って、上述したような手法により推薦番組表示画面が生成されると、共通推薦番組の集合に属する番組が、異なるアルゴリズムにより抽出された番組として、同一の推薦番組のリストの中に複数表示されてしまう恐れがある。
そこで、定番系推薦番組としても類似系推薦番組としても選択された番組は、共通推薦番組として別のアルゴリズムで抽出された推薦番組とみなすようにしてもよい。
図42は、定番系推薦番組としても類似系推薦番組としても選択された番組を、共通推薦番組として別のアルゴリズムで抽出された推薦番組とみなすようにした推薦サーバ13の構成を示している。尚、図3を参照して説明した構成については、同一の番号を付してあり、その説明は適宜省略するものとする。
図42の推薦サーバ13において、図3の推薦サーバ13と異なる点は、推薦番組決定部49に代えて、推薦番組決定部281を設けたことと、受入率計算部48に代えて、受入率計算部282を設けたことである。
推薦番組決定部281は、基本的に推薦番組決定部49と同様であるが、受入率計算部282が、定番系推薦番組の各項目毎の推薦番組、類似系推薦番組に加えて、共通推薦番組について、それぞれ受入率を計算するので、対応して、定番系推薦番組の各項目毎の推薦番組、類似系推薦番組に加えて、共通推薦番組を決定し、それらに対応する推薦番組表示画面を生成する。
受入率計算部282は、基本的には、受入率計算部48と同様の機能を有するものであるが、上述したように、定番系推薦番組の各項目毎の推薦番組、類似系推薦番組に加えて、共通推薦番組について、それぞれ受入率を計算し、推薦番組決定部281に供給する。
次に、図43のフローチャートを参照して、図42の推薦サーバ13による推薦番組表示画面生成処理について説明する。尚、図43のステップS351乃至S354の処理は、図17のフローチャートを参照して説明したステップS111,S113,S114,S112の処理と同様であるのでその説明は省略するが、図351のフローチャートにおいては、ステップS352,S353の処理が完了してからでなければ、共通推薦番組を特定することができないので、ステップS354の処理で、アルゴリズム別に推薦番組数を決定する。処理内容は、同様であるので、その説明は省略する。
ステップS355において、推薦番組決定部281は、ステップS354の処理により決定された、共通推薦番組を含む各アルゴリズムでの推薦番組数に応じて、各アルゴリズムの推薦番組を決定し、推薦番組表示画面を生成して、推薦情報出力部50から録画再生装置14に送信させる。
次に、図44のフローチャートを参照して、図42の推薦サーバ13による定番系推薦番組決定処理について説明する。尚、図44のフローチャートにおけるステップS371乃至S373の処理についは、図19のフローチャートにおけるステップS151乃至S153の処理と同様であるのでその説明は省略する。すなわち、アルゴリズム別の推薦番組数は、後段の処理であるので、図19のフローチャートのステップS154に対応する処理が後段のステップS355の処理に含まれている。
次に、図45のフローチャートを参照して、図42の推薦サーバ13による類似系推薦番組決定処理について説明する。尚、図45のフローチャートにおけるステップS391乃至S394の処理は、図20のフローチャートのステップS171乃至S174の処理と同様であるのでその説明は省略する。すなわち、アルゴリズム別の推薦番組数は、後段の処理であるので、図20のフローチャートのステップS175に対応する処理が後段のステップS355の処理に含まれている。
次に、図46のフローチャートを参照して、図42の推薦サーバ13によるアルゴリズム別推薦番組数決定処理について説明する。尚、図46のフローチャートにおけるステップS411の処理は、図18のフローチャートにおけるステップS131の処理と同様であるのでその説明は省略する。
ステップS412において、推薦番組決定部281は、総推薦番組数Rに対して、それぞれの受入率を乗じて、それぞれのアルゴリズムで推薦すべき番組数、すなわち、定番系推薦番組数の項目毎の推薦番組数、類似系推薦番組数、および、共通推薦番組数を決定する。
以上の処理により、それぞれの推薦される番組を抽出するアルゴリズムが全く異なるために、同一の番組が複数個推薦番組として抽出されることがなくなるため、推薦番組表示画面により多くの推薦番組を表示することが可能となる。
以上においては、共通推薦番組を含めたアルゴリズム別の推薦番組数に基づいて、推薦番組の表示画面を生成するようにしていたが、共通推薦番組は、定番系推薦番組や類似系推薦番組のいずれにも属する推薦番組であるため、他の推薦番組よりも優先度は高いものと考えることもできる。そこで、共通推薦番組についてのみ、抽出して推薦番組を表示させるようにしてもよい。
また、以上においては、受入率に基づいてアルゴリズム別の推薦番組数を決定して(アルゴリズム別の優先度を決定しているとも言える)、推薦番組を表示する表示画面を生成していたが、例えば、上述したようにUIを切り替えて推薦番組を表示する際のUI毎の受入率に基づいて(UIの優先度に基づいて)、UIを切り替えて推薦番組を表示するようにしてもよい。
図47は、UIの受入率に基づいて、UIの優先度を決定して、決定したUIで推薦番組の表示画面を生成するようにした推薦サーバ13の構成を示している。尚、図3を参照して説明した構成については、同一の番号を付してあり、その説明は適宜省略するものとする。ここでいうUIは、例えば、図22乃至図27を参照して説明した推薦番組のリスト表示画面や、図32を参照して説明したキャラクタを用いた推薦番組の表示画面である。
図47の推薦サーバ13において、図3の推薦サーバ13と異なる点は、受入率計算部48に代えて、受入率計算部291を設けたことと、推薦番組決定部49に代えて、推薦番組決定部292を設けたことである。
受入率計算部291は、履歴保存部47に保存されている操作履歴に基づいて、UI別の受入率を計算し、推薦番組決定部292に出力する。
推薦番組決定部292は、基本的に推薦番組決定部49と同様の機能を有しているが、各アルゴリズムでの推薦番組から、共通推薦番組を求め、受入率計算部291より供給されたUI別の受入率に基づいて、UIの優先度を設定し、設定された優先度の割合でランダムにUIを切り替えて共通推薦番組を表示する表示画像を生成する。
次に、図48のフローチャートを参照して、図47の推薦サーバ13による録画予約処理について説明する。尚、図48のフローチャートにおけるステップS431乃至S435の処理は、図5のステップS41乃至S45の処理と基本的には同様の処理であるが、ステップS433の処理においては、操作ログリスト82が取得される際、推薦番組が表示されたUI毎の受入回数の情報が含まれた操作ログリスト82が取得される。
次に、図49のフローチャートを参照して、図47の推薦サーバ13による推薦番組表示画面生成処理について説明する。尚、ステップS451乃至S453の処理については、図17のステップS111,S113,S114の処理と同様であるので、その説明は量略する。
ステップS454において、受入率計算部291は、初回の処理であるか否かを判定し、初回の処理であると判定した場合、ステップS455において、UI別の受入率を全てのUIについて均等に設定して、推薦番組決定部292に出力する。
ステップS456において、推薦番組決定部292は、共通推薦番組を抽出する。
ステップS457において、推薦番組決定部292は、共通推薦番組をUIの受入率の比率で、ランダムにUIを切り替えて推薦番組を表示する表示画面を生成する。従って、今の場合、UIが2種類だったとき、それぞれのUIが1:1の割合で表示されて、共通推薦番組が推薦番組として表示される画面が生成される。
一方、ステップS454において、初回の処理ではないと判定された場合、受入率計算部291は、各UI毎の受入回数を履歴保存部47より読み出して求め、それぞれの受入率を求める。すなわち、例えば、図22乃至図27を参照して説明した推薦番組のリスト表示画面がV1回受け入れられ、図32を参照して説明したキャラクタを用いた推薦番組の表示画面がV2回受け入れられた場合、リスト表示画面とキャラクタを用いた表示画面のそれぞれの受入率は、それぞれV1/(V1+V2),V2/(V1+V2)である。
従って、この場合、ステップS457においては、リスト表示画面からなるUIとキャラクタを用いた表示画面からなるUIは、V1:V2の割合で切り替えられて表示されて、共通推薦番組が表示される表示画面が生成される。
以上の処理により、比較的優先度の高い共通推薦番組を、複数のUIの受入率に応じた優先度の割合でUIを切り替えて表示することにより、受入率に応じた、すなわち、優先に応じた頻度でUIを切り替えて共通推薦番号を表示する表示画面が生成される。
結果として、ユーザにとって受け入れられやすい推薦番組を、ユーザにとって受け入れられ易いUIで提示することが可能となる。
以上においては、各アルゴリズムの受入率に基づいて、すなわち、各アルゴリズムの受入率に基づいた優先度により各アルゴリズムで推薦される番組数を決定する例について説明してきたが、各アルゴリズム毎の優先度を個々に設定して、その優先度に基づいて各アルゴリズムにより推薦された番組の中から推薦番組表示画面に表示する推薦番組を決定するようにしてもよい。
図50は、各アルゴリズム毎の優先度を個々に設定して、その優先度に基づいて各アルゴリズムにより推薦された番組の中から推薦番組表示画面に表示する推薦番組を決定するようにした推薦サーバ13の構成を示している。図3を参照して説明した構成については、同一の番号を付してあり、その説明は適宜省略するものとする。
ここで、図50の推薦サーバ13の構成において、図3の推薦サーバ13の構成と異なる点は、初期保存部45、および、推薦番組決定部49に代えて、初期保存部301、および、薦番組決定部302を設けた点にある。また、受入率計算部48は、削除されている。
初期保存部301は、基本的には初期保存部45と同様であるが、予め操作入力部44より入力される各アルゴリズム別の優先度を記憶している。この優先度は、例えば、0乃至100の値で示されるものであり、値が大きいほど優先度が高い。また、推薦番組決定部302は、基本的な機能は、推薦番組決定部49と同様であるが、初期保存部301に記憶されている優先度を読み出し、定番系番組推薦部51より推薦されてくる各項目別の定番系推薦番組と、類似系番組推薦部43より推薦されてくる類似系推薦番組の各番組ついて、読み出した優先度に基づいて、優先度の順位を求め、優先度の順位の高い上位R個の番組を抽出して推薦番組を決定し、推薦番組表示画面を生成して、推薦情報出力部50を制御して、ネットワーク11を介して録画再生装置14に送信する。
次に、図51のフローチャートを参照して、図50の推薦サーバ13による推薦番組表示画面生成処理について説明する。尚、図51のフローチャートにおけるステップS481,S482の処理は、図43のステップS352,S353の処理と同様であるので、その説明は省略する。
ステップS483において、推薦番組決定部302は、初期登録保存部301に予め登録されている優先度の情報を読み出す。
ステップS484において、類似系推薦番組の優先度にマッチング係数を乗じる。
ステップS485において、同一時間帯の全ての推薦番組の優先度の上位R位(推薦番組の表示数がR個である)までの推薦番組を表示する表示画面を生成して、推薦情報出力部50よりネットワーク11を介して録画再生装置14に送信する。
すなわち、例えば、図52のコラム311で示されるように、アルゴリズム別優先度が設定されているものとする。コラム311においては、時間帯(定番系推薦番組)の優先度が100に、ジャンル(定番系推薦番組)の優先度が60に、出演者(定番系推薦番組)の優先度が80に、ベクトルマッチング(類似系推薦番組)の優先度が90に、それぞれ設定されている。
従って、定番系番組推薦部53から推薦された時間帯の定番系推薦番組である、「「4/1 23:00−23:30 8ch 「今日のニュース」」、および、「4/4 19:00−20:00 10ch 「ミステリー事件簿」」は、図52のコラム312で示されるように、それぞれ優先度が100に設定される。
また、定番系番組推薦部53から推薦されたジャンルの定番系推薦番組のうち、ジャンルが「バラエティ」の番組である「4/1 19:00−21:00 4ch 「プロ野球珍プレーSP」」、および、「4/4 19:00−20:00 8ch 「もしもバラエティ」」は、図52のコラム313で示されるように、それぞれ優先度が60に設定される。
さらに、定番系番組推薦部53から推薦された出演者の定番系推薦番組のうち、出演者が「タレントA」の番組である「4/1 21:00−22:00 8ch 「タレントAの爆笑対談」」、および、「4/4 19:00−20:00 4ch 「タレントAわくわくテレビ」」は、図52のコラム314で示されるように、それぞれ優先度が80に設定される。
コラム315には、類似系番組推薦部43によりベクトルマッチングにより推薦された番組、すなわち、類似系推薦番組のうち上位5位までの番組が、類似系推薦番組として記載されており、1位として4/2 19:00−21:00 4ch 「プロ野球中継」、2位として4/1 16:00−17:00 6ch 「ドラマB(再)」、3位として、4/4 19:30-20:00 6ch 「世界旅発見」、4位として、4/2 21:00-23:00 8ch 「水曜洋画劇場」、5位として、4/4 23:00-23:30 2ch 「ポップスタジオ」が、類似系推薦番組として抽出される。全てのベクトルマッチングにより推薦された番組、すなわち、類似系推薦番組の優先度は、基本的にコラム311で設定されたように90となるが、その順位に応じてマッチング係数が乗算され(ステップS484の処理)、マッチング係数が乗算された値が各番組の優先度となる。マッチング係数としては、例えば、今の場合、1位が1.0、2位が0.9、3位が0.8、4位が0.7、5位が0.6といったものである。
従って、1位である「4/2 19:00−21:00 4ch 「プロ野球中継」」の優先度は、90(=90×1.0)となり、2位である「4/1 16:00−17:00 6ch 「ドラマB(再)」」の優先度は、81(=90×0.9)となり、3位である、4/4 19:30-20:00 6ch 「世界旅発見」の優先度は、72(=90×0.8)、4位である、4/2 21:00-23:00 8ch 「水曜洋画劇場」の優先度は、63(=90×0.7)、5位である、4/4 23:00-23:30 2ch 「ポップスタジオ」の優先度は、54(90×0.6)となる。
従って、図52のコラム311により設定されたアルゴリズム別の優先度と、コラム312乃至315で示される定番系推薦番組と類似系推薦番組である場合、推薦番組決定部302は、各々の番組の優先度の高い順に、例えば、図53で示されるような表示画面を生成する。すなわち、図53においては、上からタブ321乃至323が表示され、各タブ毎に、「4/4(夜)」、「4/5(朝)」、「4/5(昼)」と表示され、それぞれのタブが、4月4日の夜の推薦番組、4月5日の朝の推薦番組、4月5日の昼の推薦番組を示しており、早い時間帯からタブが表示されている。そして、各タブには、その時間帯に属する推薦番組が、優先度の高い4番組までの推薦番組が表示されており、4/4(夜)のタブには、最上段に図52のコラム312から「4/4 19:00−20:00 10ch 「ミステリー事件簿」」が、その下に図52のコラム314から「4/4 19:00−20:00 4ch 「タレントAわくわくテレビ」」が、さらに、その下に図52のコラム315から「4/4 19:30-20:00 6ch 「世界旅発見」」が、そして、最下段に図52のコラム313から「4/4 19:00−20:00 8ch 「もしもバラエティ」」が、それぞれ選択されて表示されており、優先度の高い順に上から表示されている。その他のタブについても同様に、推薦番組が表示される。
さらに、図53で示されるように、タブ321上の推薦番組の各表示領域321a乃至321dは、ポインタなどをその位置に移動させると、それぞれの推薦番組の優先度の情報が示される。すなわち、例えば、表示領域321aにポインタを移動させると優先度100が表示され、表示領域321bにポインタを移動させると優先度80が表示され、表示領域321bにポインタを移動させると優先度72が表示され、表示領域321bにポインタを移動させると優先度60が表示される。この表示により、ユーザは、推薦された番組の優先度を認識しながら、録画予約する番組を吟味することが可能となる。
以上の例においては、優先度が予め設定されて初期登録保存部301に保存され、その後、優先度が変化しないことが前提となっていたが、例えば、優先度をユーザが自由に設定できるようにしたり、または、アルゴリズム別の受入状況に応じて学習するようにしてもよい。
図54,図55は、優先度をユーザが自由に設定できるようにしたり、または、アルゴリズム別の受入状況に応じて学習するようにした推薦サーバ13、および、録画再生装置14の構成を示している。尚、図50,図4を参照して説明した構成については、同一の番号を付してあり、その説明は適宜省略するものとする。
ここで、図54の推薦サーバ13の構成において、図50の推薦サーバ13の構成と異なる点は、優先度設定部331を新たに設けた点にある。優先度設定部331は、録画再生装置14からの要求により、優先度を設定する画面を生成し、録画再生装置14に供給する。また、優先度設定部331は、優先度の設定処理が終了した旨の通知を受けると、録画再生装置14の操作ログリスト82を読み出し、優先度の設定情報を読み出して、初期登録保存部301の優先度の設定を変更する。さらに、優先度設定部331は、定期的に録画再生装置14の操作ログリスト82を読み出し、推薦番組のアルゴリズム別の受入状況を読み出し、初期登録保存部301の優先度の設定を変更することで、優先度を受入状況に応じて学習する。
また、図55の録画設定部341は、推薦サーバ13に対して優先度の設定画面を要求し、取得して、表示部90、または、図示せぬテレビジョン受像機に表示させる。さらに、録画設定部341は、操作入力部81が操作信号に応じて優先度の表示を変化させる。また、優先度の設定が完了した場合、推薦サーバ13に通知し、優先度の設定における操作ログリスト82を読み出させ、優先度の設定内容を反映させる。
次に、図56のフローチャートを参照して、図54の推薦サーバ13と図55の録画再生装置14における優先度の設定処理について説明する。
ステップS501において、録画設定部341は、操作入力部81が操作されて、優先度の設定が要求されたか否かを判定し、優先度の設定が要求されるまでその処理を繰り返す。ステップS501において、優先度の設定が指示されたと判定された場合、ステップS502において、録画設定部341は、優先度の設定が指示されたことを、推薦サーバ13に通知する。
ステップS521において、推薦サーバ13の優先度設定部331は、優先度の設定の指示が通知されたか否かを判定し、優先度の設定の指示が通知されるまでその処理を繰り返す。ステップS521において、例えば、ステップS502の処理により優先度の設定が通知された場合、優先度の設定が通知されたと判定され、その処理は、ステップS522に進む。
ステップS522において、優先度設定部331は、優先度の設定画面を生成して録画再生装置14に通知する。
ステップS503において、録画設定部341は、優先度の設定画面が供給されたか否かを判定し、送信されてくるまでその処理を繰り返す。ステップS522の処理により、優先度の設定画面が送信されてきた場合、優先度の設定画面が送信されてきたと判定され、その処理は、ステップS504に進む。
ステップS504において、録画設定部341は、送信されてきた優先度の設定画面を例えば、図57で示されるように表示する。図57においては、設定画面としてタブ341乃至343が設けられており、各タブには、「優先度」、「キーワード」、「個人化」と表示されており、タブ341乃至343のいずれかを選択することで、「優先度」、「キーワード」、「個人化」が設定できる。
今の場合、優先度の設定であり、上から「時間帯」、「お好きなジャンル」、「お好きな出演者」、および、「嗜好にあっている」と表示されており、横に現在設定されている優先度として、上から「100」、「60」、「80」、「90」と示されおり、「時間帯」に対応する定番系推薦番組の時間帯の優先度が100であり、「お好きなジャンル」に対応する定番系推薦番組のジャンルの優先度が60であり、「お好きな出演者」に対応する定番系推薦番組の出演者の優先度が80であり、「嗜好にあっている」に対応する類似系推薦番組の優先度が90であることがそれぞれ示されている。また、各欄の右側に設けられた「UP」と表示されたボタンが押下されると値が1インクリメントされ、「DOWN」と表示されたボタンが押下されると値が1デクリメントされる。さらに、「削除」と表示されたボタンが押下されると優先度設定が削除され、実質的に優先度が0となる。
さらに、その下には、「学習機能」と表示されており、その横の「ON」、「OFF」とき際されたボタン361,362を押下することにより、後述する学習機能のオンオフを切り替えることができる。最下段には、「完了」と記載されたボタン351が表示されており、操作を完了させるときユーザにより押下される。
録画設定部341は、優先度の設定が変更されたか否かを判定し、例えば、図57で示される「UP」、「DOWN」、または「削除」と記載されたいずれかのボタンが操作入力部81が操作されることにより押下された場合、設定が変更されたと判定され、ステップS506において、録画設定部341は、優先度の設定の変更内容を反映して表示部90、または、テレビジョン受像機に表示させる。すなわち、UPと表示されたボタンが押下されると優先度が1インクリメントされ、DOWNと表示されたボタンが押下されると優先度が1デクリメントされ、さらに、消去と表示されたボタンが押下されると優先度の設定が消去される。また、ステップS505において、優先度の設定が変更されていないと判定された場合、ステップS506の処理はスキップされる。
ステップS507において、録画設定部341は、図57で示される「完了」と表示されたボタン351が押下されて、優先度の設定が完了したか否かを判定し、完了していないと判定された場合、その処理は、ステップS504に戻る。すなわち、「完了」と表示されたボタン351が押下されるまで、ステップS504乃至S507の処理を繰り返す。そして、ステップS507において、「完了」と表示されたボタン351が押下されたと判定され、優先度の設定が完了したと判定した場合、ステップS508において、録画設定部341は、設定の終了を推薦サーバ13に通知する。
ステップS523において、優先度設定部331は、優先度の設定の完了が通知されたか否かを判定し、完了が通知されるまでその処理を繰り返す。そして、ステップS523において、例えば、ステップS508の処理により優先度の設定処理の完了が通知された場合、その処理は、ステップS524に進む。
ステップS524において、操作ログ取得部46は、録画再生装置14の操作ログリスト82を読み出し、ステップS504乃至S507の一連の処理により設定が変更された優先度の情報を取得し、操作履歴として履歴保存部47に保存する。
ステップS525において、優先度設定部331は、履歴保存部47に保存されている操作履歴に基づいて、初期登録保存部301に保存されている優先度を変更させる。
以上のような処理により、ユーザにより優先度を変更させることができるので、ユーザの嗜好にあった優先度を設定することができ、結果として、ユーザの嗜好にあった優先度で番組推薦表示画面を生成することができるので、録画予約する際の推薦番組をよりユーザの嗜好にあったものにすることができる。
次に、図58のフローチャートを参照して、図54の推薦サーバ13による優先度学習処理について説明する。尚、この優先度学習処理は、例えば、図57で示されるような学習機能のオンボタン361が押下されて、学習機能がオンにされた場合になされる処理である。
ステップS541において、優先度設定部331は、録画予約が完了したか否かを判定し、録画予約が完了するまでその処理を繰り返す。そして、録画予約が完了したと判定された場合、その処理は、ステップS542に進む。
ステップS542において、操作ログ取得部46は、録画再生装置13の操作ログリスト82を読み出し、読み出した操作ログリストに対応する操作履歴を履歴保存部47に保存させる。
ステップS543において、優先度設定部331は、履歴保存部47の操作履歴に基づいて、時間帯で推薦した番組(定番系推薦番組)が予約されたか否かを判定し、例えば、予約されていた場合、ステップS544において、定番系推薦番組の時間帯のアルゴリズムの優先度を1インクリメントさせる。逆に、時間帯で推薦した番組(定番系推薦番組)が予約されていない場合、ステップS545において、定番系推薦番組の時間帯のアルゴリズムの優先度を1デクリメントさせる。
さらに、ステップS546において、優先度設定部331は、履歴保存部47の操作履歴に基づいて、ジャンルで推薦した番組(定番系推薦番組)が予約されたか否かを判定し、例えば、予約されていた場合、ステップS547において、定番系推薦番組のジャンルのアルゴリズムの優先度を1インクリメントさせる。逆に、ジャンルで推薦した番組(定番系推薦番組)が予約されていない場合、ステップS548において、定番系推薦番組のジャンルのアルゴリズムの優先度を1デクリメントさせる。
また、ステップS549において、優先度設定部331は、履歴保存部47の操作履歴に基づいて、出演者で推薦した番組(定番系推薦番組)が予約されたか否かを判定し、例えば、予約されていた場合、ステップS550において、定番系推薦番組の出演者のアルゴリズムの優先度を1インクリメントさせる。逆に、出演者で推薦した番組(定番系推薦番組)が予約されていない場合、ステップS551において、定番系推薦番組の出演者のアルゴリズムの優先度を1デクリメントさせる。
さらに、ステップS552において、優先度設定部331は、履歴保存部47の操作履歴に基づいて、類似系推薦番組が予約されたか否かを判定し、例えば、予約されていた場合、ステップS553において、類似系推薦番組の優先度を1インクリメントさせる。逆に、類似系推薦番組が予約されていない場合、ステップS554において、類似系推薦番組のアルゴリズムの優先度を1デクリメントさせ、その処理は、ステップS541に戻る。
以上の処理により、定番系推薦番組の時間帯、ジャンル、出演者、および、類似系推薦番組のそれぞれのアルゴリズムについて、推薦した番組が録画予約されると優先度を1上げて、逆に、予約されなかった場合に1下げるようにすることで、各アルゴリズムに対する優先度を学習させていくことが可能となる。
上述した一連の処理は、ハードウェアにより実行させることもできるが、ソフトウェアにより実行させることもできる。一連の処理をソフトウェアにより実行させる場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータ、または、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行させることが可能な、例えば汎用のパーソナルコンピュータなどに記録媒体からインストールされる。
図59は、図3,図28,図30,図33,図36,図38,図42,図47,図50、または図54の推薦サーバ13の電気的な内部構成をソフトウェアにより実現する場合のパーソナルコンピュータの一実施の形態の構成を示している。パーソナルコンピュータのCPU501は、パーソナルコンピュータの全体の動作を制御する。また、CPU501は、バス504および入出力インタフェース505を介してユーザからキーボードやマウスなどからなる入力部506から指令が入力されると、それに対応してROM(Read Only Memory)502に格納されているプログラムを実行する。あるいはまた、CPU501は、ドライブ510に接続された磁気ディスク521、光ディスク522、光磁気ディスク523、または半導体メモリ524から読み出され、記憶部508にインストールされたプログラムを、RAM(Random Access Memory)503にロードして実行する。これにより、上述した図3,図28,図30,図33,図36,図38,図42,図47,図50、または図54の推薦サーバ13の機能が、ソフトウェアにより実現されている。さらに、CPU501は、通信部509を制御して、外部と通信し、データの授受を実行する。
プログラムが記録されている記録媒体は、図59に示すように、コンピュータとは別に、ユーザにプログラムを提供するために配布される、プログラムが記録されている磁気ディスク521(フレキシブルディスクを含む)、光ディスク522(CD-ROM(Compact Disc-Read Only Memory),DVD(Digital Versatile Disk)を含む)、光磁気ディスク523(MD(Mini-Disc)を含む)、もしくは半導体メモリ524などよりなるパッケージメディアにより構成されるだけでなく、コンピュータに予め組み込まれた状態でユーザに提供される、プログラムが記録されているROM502や、記憶部508に含まれるハードディスクなどで構成される。
尚、本明細書において、記録媒体に記録されるプログラムを記述するステップは、記載された順序に沿って時系列的に行われる処理は、もちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別に実行される処理を含むものである。
また、本明細書において、システムとは、複数の装置により構成される装置全体を表すものである。
11 ネットワーク, 12,12−1乃至12−n 配信サーバ, 13 推薦サーバ, 14,14−1乃至14−n 録画再生装置, 21 データ取得部, 22 メタデータ抽出部, 23 番組ベクトル生成部, 24 データ記憶部, 25 データ送信部, 26 メタデータDB, 27 ストリーミングデータDB, 41 データ取得部, 42 番組ベクトル抽出部, 43 類似系番組推薦部, 44 操作入力部, 45 初期登録保存部, 46 操作ログ取得部, 47 履歴保存部, 48 受入率計算部, 49 推薦番組決定部, 50 推薦情報出力部, 51 推薦番組リスト, 81 操作入力部, 82 操作ログリスト, 83 録画設定部, 84 録画予約リスト, 85 録画制御部, 86 データ入力部, 87 録画再生処理部, 88 推薦番組表示画像取得部, 89 推薦番組表示画像, 90 表示部, 201 推薦番組決定部, 211 推薦番組決定部, 231 推薦番組決定部, 241 録画設定部, 251 推薦番組決定部, 261 推薦番組決定部, 271 録画設定部, 281 推薦番組決定部, 282 受入率計算部, 291 受入率計算部, 292 推薦番組決定部, 301 初期登録保存部, 302 推薦番組決定部, 331 優先度決定部