JP2005038049A - 入稿情報審査方法、入稿情報審査装置および入稿情報審査システム - Google Patents
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Abstract
【課題】入稿情報を適正に審査する方法、装置およびシステムを提供する。
【解決手段】紹介すべき不動産の所在地、価格および内容が示された入稿情報を審査する入稿情報審査装置10において、地域に関連付けた価格を示す地域価格が格納されている記憶部16と、該記憶部16で保持する前記地域価格に基づいて、前記不動産の所在地に対応する地域を判定し、該地域に対応する価格を基準とする相場価格を求める相場価格取得部12と、求めた前記相場価格と、前記不動産の前記価格との乖離を示す乖離値を求める乖離値算出部13とを備える。
【選択図】 図1
【解決手段】紹介すべき不動産の所在地、価格および内容が示された入稿情報を審査する入稿情報審査装置10において、地域に関連付けた価格を示す地域価格が格納されている記憶部16と、該記憶部16で保持する前記地域価格に基づいて、前記不動産の所在地に対応する地域を判定し、該地域に対応する価格を基準とする相場価格を求める相場価格取得部12と、求めた前記相場価格と、前記不動産の前記価格との乖離を示す乖離値を求める乖離値算出部13とを備える。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、不動産情報をまとめた雑誌やWebサイトなどの不動産情報媒体への掲載に先立ち、不動産情報媒体への掲載を意図して不動産業者から入稿される入稿情報を審査する方法、入稿情報審査装置および入稿情報審査システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
不動産取引を支援する情報媒体として、不動産雑誌や不動産Webサイトが運用されている。不動産の購入や賃貸を希望する顧客は、不動産雑誌や不動産Webサイトを利用することにより、多数の物件を一括的に知ることができる。これにより、顧客は多数の物件内容を比較検討することができ、自身が所望する不動産を容易に探し出すことができる。
また、不動産業者にとっても、これらの不動産雑誌や不動産Webサイトを利用することにより、来店できない顧客についても商談の機会を得ることができ、業務効率の拡大を図ることができる。
不動産情報をWebサイト(ネットワーク)を介して提供するシステムの例としては、特許文献1に開示された不動産物件広告システムが存在する。この不動産物件広告システムは、インターネット上の不動産広告において、正確かつ精度の高い不動産物件情報を提供することを目的としている。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−334144号公報
【0004】
一方、不動産紹介雑誌の発行者や不動産紹介Webサイトの運用者などの管理者は、不動産業者からファクシミリ、電子メールおよびWebサイトを利用して入稿される原稿や情報(以降、入稿情報と称す)を、例えば紹介すべき不動産が所在する地域や最寄駅毎に編集された不動産紹介情報として、不動産紹介誌及びWebサイトなどの不動産紹介媒体を介してユーザに提供する。
【0005】
また、管理者は、不動産紹介媒体の編集を行うとき、不動産紹介媒体の品質を所定の基準以上に保つべく、掲載すべき内容のチェック、つまり事実と相違する入稿情報を検出し、検出された入稿情報を適正な内容に訂正する、また必要に応じてその入稿情報を排除する。このように検出される入稿情報は、主に不動産業者の悪意や錯誤が原因で発生する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
現実と相違する不適正な入稿情報がそのまま不動産紹介媒体を介してユーザに提供されると、ユーザの選択は瑕疵を帯びたものとなる恐れがある。この事態は、不動産紹介情報はおとり広告と評価されると同時に媒体の信用が失墜する恐れがある。そこで媒体管理者には、一定品質を維持する努力が求められている。
ところが、入稿情報のチェックは、管理者側の担当者の経験や勘を頼りに行っている。このため、入稿情報の全てをチェックするには多くの人為的工数を必要とし、また、経験の浅い担当者の場合、チェック洩れを招く恐れがあった。
前記した課題に鑑みて、本発明の目的は、人為的処理への依存度を逓減しつつ入稿情報を適正に審査する方法を提供することにある。
更に、本発明の他の目的は、人為的処理への依存度を逓減しつつ入稿情報を適正に審査する装置およびシステムを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、以上の点を解決するために、次の構成を採用する。
〈構成1〉
紹介すべき不動産の所在地、価格および内容が示された入稿情報を審査する方法において、地域に関連付けた価格を示す地域価格が格納されている記憶部を用意すること、前記地域価格に基づいて、前記不動産の所在地に対応する地域を判定し、該地域に対応する価格を基準とする相場価格を求めること、求めた前記相場価格と、前記不動産の前記価格との乖離を示す乖離値を求めることを特徴とする入稿情報審査方法。
【0008】
〈構成2〉
更に、前記入稿情報審査方法は、求めた乖離値が所定の適正基準値から外れているとき、前記入稿情報を不適正と判断することができる。
〈構成3〉
更に、前記入稿情報審査方法は、審査すべき前記入稿情報を入稿元から伝送路を介して取得し、取得した入稿情報の審査結果を前記伝送路を介して前記入稿元に返信することができる。
〈構成4〉
前記乖離値は、前記相場価格と前記不動産価格との比の割合で示されていることを特徴とする。
【0009】
〈構成5〉
前記入稿情報は、前記不動産として土地を示し、前記内容として少なくとも該土地の面積を示し、前記相場価格は、単位面積当たりの単価を示し、前記土地の価格は、少なくとも前記面積に応じて求めた前記単位面積当たりの単価を示すことを特徴とする。
〈構成6〉
前記入稿情報は、前記不動産として土地付建物を示し、前記内容として少なくとも該建物の床面積、築年数および該土地の面積を示し、前記相場価格は、単位面積当たりの土地単価を示し、前記不動産の価格は、前記床面積、前記築年数および所定の建築単価および定額減価率に基づいて建物価格を求め、前記土地付建物の価格から前記建物価格を差し引いた土地価格において、少なくとも前記土地面積に応じて求めた前記単位面積当たりの単価を示すことを特徴とする。
【0010】
〈構成7〉
前記入稿情報は、前記不動産として土地付建物を示し、前記内容として少なくとも該建物の床面積、築年数および該土地の面積を示し、前記相場価格は、判定した前記地域と共に前記内容に対応した価格を基準とする価格を示し、前記不動産の価格は、前記入稿情報に示された価格を示すことを特徴とする。
〈構成8〉
前記入稿情報は、前記不動産として賃貸物件を示し、前記内容として前記相場価格を求めるための物件概要を示し、前記相場価格は、前記物件概要に応じて求めた価格を示すことを特徴とする。
【0011】
〈構成9〉
前記内容は、前記所在地における最寄駅が示されていることを特徴とする。
〈構成10〉
前記内容は、前記所在地における最寄駅からの距離が示されていることを特徴とする。
〈構成11〉
前記内容は、前記不動産の利便性を示す要素が示されていることを特徴とする。
【0012】
〈構成12〉
紹介すべき不動産の所在地、価格および内容が示された入稿情報を審査する入稿情報審査装置において、地域に関連付けた価格を示す地域価格が格納されている記憶部と、該記憶部で保持する前記地域価格に基づいて、前記不動産の所在地に対応する地域を判定し、該地域に対応する価格を基準とする相場価格を求める相場価格取得部と、求めた前記相場価格と、前記不動産の前記価格との乖離を示す乖離値を求める乖離値算出部とを備えることを特徴とする入稿情報審査装置。
【0013】
〈構成13〉
更に、前記入稿情報審査装置は、求めた乖離値が所定の適正基準値から外れているとき、前記入稿情報を不適正と判断する判定部を備えることができる。
〈構成14〉
更に、前記入稿情報審査装置は、審査すべき前記入稿情報を入稿元から伝送路を介して取得し、取得した入稿情報の審査結果を前記伝送路を介して前記入稿元に返信すべく、通信部を備えることができる。
【0014】
〈構成15〉
前記乖離値算出部は、前記相場価格と前記不動産価格との比の割合を前記乖離値として算出することができる。
〈構成16〉
前記入稿情報は、前記不動産として土地を示し、前記内容として少なくとも該土地の面積を示し、前記乖離値算出部は、単位面積当たりの単価を示す前記相場価格と、少なくとも前記面積に応じて求めた前記単位面積当たりの単価を示す前記土地の価格との乖離を示す乖離値を求めることができる。
【0015】
〈構成17〉
前記入稿情報は、前記不動産として土地付建物を示し、前記内容として少なくとも該建物の床面積、築年数および該土地の面積を示し、前記乖離値算出部は、少なくとも前記床面積、前記築年数および所定の建築単価および定額減価率に基づいて建物価格を求め、前記土地付建物の価格から前記建物価格を差し引いた土地価格において、少なくとも前記土地面積に応じて求めた前記単位面積当たりの単価を示す前記不動産の価格と、単位面積当たりの土地単価を示す前記相場価格との乖離を示す乖離値を求めることができる。
【0016】
〈構成18〉
前記入稿情報は、前記不動産として土地付建物を示し、前記内容として少なくとも該建物の床面積、築年数および該土地の面積を示し、前記相場価格取得部は、判定した前記地域と共に前記内容に対応した価格を基準とする相場価格を求め、前記乖離値算出部は、前記相場価格と、前記入稿情報に示された前記不動産の価格との乖離を示す乖離値を求めることができる。
〈構成19〉
前記入稿情報は、前記不動産として賃貸物件を示し、前記内容として前記相場価格を求めるための物件概要を示し、前記乖離値算出部は、求めた前記相場価格と、前記賃貸物件の賃貸価格との乖離を示す乖離値を求めることができる。
【0017】
〈構成20〉
前記内容は、前記所在地における最寄駅が示されていることを特徴とする入稿情報審査装置。
〈構成21〉
前記内容は、前記所在地における最寄駅からの距離が示されていることを特徴とする入稿情報審査装置。
〈構成22〉
前記内容は、前記不動産の利便性を示す要素が示されていることを特徴とする入稿情報審査装置。
【0018】
〈構成23〉
紹介すべき不動産の所在地、価格および内容が示された入稿情報を審査する入稿情報審査システムにおいて、前記入稿情報を伝送可能な形式で作成する入稿元端末装置と、該入稿元端末装置が接続する伝送路と、前記入稿元端末装置からの前記入稿情報を前記伝送路を介して取得するための通信部と、地域に関連付けた価格を示す地域価格が格納されている記憶部と、該記憶部で保持する前記地域価格に基づいて、前記不動産の所在地に対応する地域を判定し、該地域に対応する価格を基準とする相場価格を求める相場価格取得部と、求めた前記相場価格と前記不動産の前記価格との乖離を示す乖離値を求める乖離値算出部とを設ける入稿情報審査装置と、を備えることを特徴とする入稿情報審査システム。
【0019】
〈構成24〉
更に、前記入稿情報審査システムの前記入稿情報審査装置は、求めた乖離値が所定の適正基準値から外れているとき、前記入稿情報を不適正と判断する判定部を備えることができる。
〈構成25〉
前記入稿情報審査システムの前記通信部は、取得した入稿情報の審査結果を前記入稿元端末装置へ返信することができる。
【0020】
〈構成26〉
前記乖離値算出部は、前記相場価格と前記不動産価格との比の割合を前記乖離値として算出することを特徴とする入稿情報審査システム。
〈構成27〉
前記入稿情報は、前記不動産として土地を示し、前記内容として少なくとも該土地の面積を示し、前記乖離値算出部は、単位面積当たりの単価を示す前記相場価格と、少なくとも前記面積に応じて求めた前記単位面積当たりの単価を示す前記土地の価格との乖離を示す乖離値を求めることを特徴とする入稿情報審査システム。
【0021】
〈構成28〉
前記入稿情報は、前記不動産として土地付建物を示し、前記内容として少なくとも該建物の床面積、築年数および該土地の面積を示し、前記乖離値算出部は、少なくとも前記床面積、前記築年数および所定の建築単価および定額減価率に基づいて建物価格を求め、前記土地付建物の価格から前記建物価格を差し引いた土地価格において、少なくとも前記土地面積に応じて求めた前記単位面積当たりの単価を示す前記不動産の価格と、単位面積当たりの土地単価を示す前記相場価格との乖離を示す乖離値を求めることを特徴とする入稿情報審査システム。
【0022】
〈構成29〉
前記入稿情報は、前記不動産として土地付建物を示し、前記内容として少なくとも該建物の床面積、築年数および該土地の面積を示し、前記相場価格取得部は、判定した前記地域と共に前記内容に対応した価格を基準とする相場価格を求め、前記乖離値算出部は、前記相場価格と、前記入稿情報に示された前記不動産の価格との乖離を示す乖離値を求めることを特徴とする入稿情報審査システム。
〈構成30〉
前記入稿情報は、前記不動産として賃貸物件を示し、前記内容として前記相場価格を求めるための物件概要を示し、前記乖離値算出部は、物件概要に応じて求めた価格を示す前記相場価格と、前記賃貸物件の賃貸価格との乖離を示す乖離値を求めることを特徴とする入稿情報審査システム。
【0023】
〈構成31〉
前記内容は、前記所在地における最寄駅が示されていることを特徴とする入稿情報審査システム。
〈構成32〉
前記内容は、前記所在地における最寄駅からの距離が示されていることを特徴とする入稿情報審査システム。
〈構成33〉
前記内容は、前記不動産の利便性を示す要素が示されていることを特徴とする入稿情報審査システム。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図を用いて詳細に説明する。
〈具体例1〉
具体例1の入稿情報審査装置は、土地に関する入稿情報を審査する装置であり、その構成が図1に示されている。
入稿情報審査装置10は、入稿情報を受入れる入力部11と、入稿情報に示されている土地の所在地に対応した地域を判定し、判定した地域に対応する相場価格を取得する相場価格取得部12と、相場価格取得部12で取得した相場価格と、入稿情報に示された土地の価格との乖離値を求める乖離値算出部13と、求めた乖離値が所定の適正基準値から外れているとき、入稿情報は不適正であると判断する判定部14と、判定部14の判定結果を表示する表示部15と、相場情報を記憶する記憶部16と、各部を統括的に制御する制御部17とを備える。
【0025】
次に、各部を詳細に説明する。
記憶部16に記憶された相場情報は、その一つが、例えば過去に取引が成立した土地の所在地を示す相場所在地、その取引価格を示す相場価格(例えば1平方メートル当たりの単価)から構成される。相場価格は、その地域における土地単価の平均値的な相場である。
相場情報は、或る地域単位、例えば最寄駅単位及びエリア単位(市・区・郡・町・丁目単位など)に用意される。相場情報には、これらの構成に加えて、後に説明するデメリット情報を付加することもできる。
【0026】
記憶部16は、入稿情報に示されている所在地(物件所在地)に対応した地域に該当する相場情報を対応テーブルとして記憶しており、この対応テーブルは、地域と住所を対応付けたテーブルで、例えば、最寄駅と住所、エリアと住所の対応関係を表わす。
入力部11は、不動産業者から送られてきた原稿、つまり紹介すべき不動産の情報が記載された原稿を入稿情報として取得するための機能を有しており、いわゆるOCR(Optical Character Reader)で構成されている。
入稿される原稿には、図2に示されているように、少なくとも物件所在地の所在地情報と、面積情報と、価格情報とが示されており、必要に応じてデメリット情報も示されている。デメリット情報とは、土地取引に際し告知が義務付けられている情報を意味し、例えば「市街化調整区域内の土地」、「要セットバック」、「古家有り」、「傾斜地を含む土地」および「高圧線下の物件」というようなものが挙げられる。
【0027】
相場価格取得部12は、記憶部16をアクセスして、入稿情報の物件所在地に対応する地域を対応テーブルから検出する。相場価格取得部12は、検出した地域の相場価格を読取り、乖離値算出部13に読取った相場価格を通知する。
例えば対応テーブルにおいて、地域「東京都中央区銀座」、所在地「東京都中央区銀座1丁目〜銀座8丁目」が設定された場合、物件所在地が「東京都中央区銀座1丁目」を表わす場合、相場価格取得部12は、地域「東京都中央区銀座」を検出し、この地域に所属する相場価格を記憶部16から読取る。また、対応テーブルにおいて、地域「JR有楽町駅」、所在地「東京都中央区銀座1丁目〜銀座8丁目」が設定された場合、物件所在地が「東京都中央区銀座1丁目」を表わす場合、相場価格取得部12は、地域「JR有楽町駅」を検出し、この地域に所属する相場価格を記憶部16から読取る。
また、入稿情報に地域を表わす入稿地域情報が付与される場合、記憶部16に対応テーブルを用意する必要はなく、また、相場価格取得部12は、物件所在地から地域を判定する処理を回避できる。即ち、相場価格取得部12は、入稿地域情報に対応する地域に所属する相場価格を記憶部16から直接的に読取ることができる。
【0028】
乖離値算出部13は、入稿情報に示されている入稿価格および入稿面積に基づいて、入稿情報に関する単位面積当たりの単価を不動産紹介価格(以降、入稿単位価格と称す)として算出する。乖離値算出部13は、この入稿単位価格と、対応する相場価格に基づいて乖離値を、次に示す式1を用いて算出する。
乖離値=|[1―(入稿単位価格/相場価格)]|×100 (式1)
乖離値は、百分率で示されており、例えば相場価格が10万/平方メートルであり、入稿単位価格が5万/平方メートルであるときの乖離値(乖離率)は、50パーセントである。即ち、相場よりも50%安い入稿情報であることが判明する。
【0029】
判定部14は、乖離値算出部13で算出した乖離値が、例えば35%の適正基準値を超える入稿情報を特定する。判定部14に特定された入稿情報は、審査対象入稿情報として、記憶部16の審査対象リストに格納される。判定部14は、審査対象入稿情報として一旦抽出した入稿情報にデメリット情報が示されていた場合、審査対象リストへの格納を回避する制御を行うことができる。この場合、判定部14は、入稿情報のデメリット情報設定位置への情報の有無を判断し、格納回避するか否か判断する。この情報の有無は、入稿情報のデメリット情報設定位置をOCRで読取った際、文字情報が得られたか否かで判断することができる。
なお、適性基準値の値を、対で設け、この対に挟まれた範囲もしくは挟まれない範囲を審査対象入稿情報として抽出することもできる。例えば、15%と60%という2つの値が設けられた場合、15%以上60%以下もしくは15%未満60%超えの乖離率を示すものが審査対象入稿情報として抽出される。
【0030】
次に、入稿情報審査装置10の動作を図3のフローチャートに沿って説明する。
不動産業者からの入稿情報が入稿情報審査装置10の入力部11で取得される(ステップS10)。入稿情報には、少なくとも物件所在地の所在地、土地の面積およびその価格が示されており、必要に応じてデメリット情報が示されている。入力部11で取得した入稿情報は電算処理可能なデータ形式に変換される。
【0031】
相場価格取得部12は、記憶部16を参照して入力部11で取得した入稿情報に示されている土地の所在地(物件所在地)に対応する地域を判定する(ステップS20)。
所在地に対応する地域に基づいて、相場価格取得部12は地域に関連付けられている相場情報を取得すべく、記憶部16に保持されている相場情報を参照する。相場価格取得部は、相場情報に示されている相場価格を取得する(ステップS30)。
【0032】
乖離値算出部13は、入力部11で取得した入稿情報に示されている土地の価格と土地の面積とに基づいて、所定の単位面積当たりの単価を入稿単位価格として算出する(ステップS40)。
その後、乖離値算出部13は、算出した入稿単位価格と、前記相場価格取得部12で取得した相場価格との乖離を示す乖離値を前記した式1を用いて算出する(ステップS50)。
【0033】
判定部14は、算出した乖離値が所定の適正基準値を超えているか否かを判定する(ステップS60)。例えば適正基準値に35パーセントが設定されており、入稿情報に基づいて求めた乖離値が50パーセントであるとき、判定部14は入稿情報を不適正であると判断する。更に判定部14は、適性基準値を超える入稿情報を審査対象リストに登録する。このとき、判定部14は、入稿情報にデメリット情報が示されていた場合、審査対象リストへの登録を回避する。
表示部15は、判定部14での判定結果や審査対象リストを表示する。
【0034】
従って、具体例1の入稿情報審査装置によれば、管理者は入稿情報に示される土地の価格が相場とかけ離れていると判断することができ、相場とかけ離れた不適正な入稿情報を必要に応じて訂正、場合によっては排除することができることから、不動産紹介媒体の品質を所定の基準以上に保つことができる。
更に、本発明の入稿情報審査装置によれば、担当者の人的工数を低減することができ、更に経験の浅い担当者によるチェック洩れも防ぐことができる。
【0035】
前記した具体例では、乖離値算出部13で入稿単位価格、相場価格との乖離を求めたが、土地の価格と、前記相場価格を物件所在地の面積に換算した価格との乖離を求めてもよい。
【0036】
また、物件所在地に対応する地域の平均的な相場価格を取得する相場価格取得部12に、物件所在地から最寄駅までの距離に基づき設定した利便係数を相場に加味し、その相場を相場価格として算出する機能を付加してもよい。
つまり、相場価格取得部12は、入稿情報に示されている所在地に対応する最寄駅を判定し、判定した最寄駅から所在地までの距離を図示しないデータベースに保持している地図データに基づいて求め、求めた距離に対応付けた係数(利便係数)を設定する。そして相場価格取得部12は、利便係数を物件所在地に対応する地域の相場に掛け、これを相場価格として取得する。
【0037】
従って、地域の平均値的な相場に利便係数を加味することにより、最寄駅から物件所在地までの距離が基準距離より近ければ相場価格は上がり、逆に最寄駅から物件所在地までの距離が基準距離より遠ければ相場価格は安くなるように、地域の平均値的な相場が補正されることから、市場を反映した相場価格を求めることができる。
【0038】
利便係数の設定は、最寄駅から土地の所在地までの距離に応じて、例えば最寄駅から物件所在地までの距離が400m以内であれば1.05を設定し、最寄駅から物件所在地までの距離が400m以上800m以内であれば1.00を設定し、最寄駅から物件所在地までの距離が800m以上1200m以内であれば0.95を設定し、最寄駅から物件所在地までの距離が1200m以上1600m以内であれば0.90を設定し、最寄駅から物件所在地までの距離が1600m以上離れているときは、0.85を設定する。
【0039】
前記した例では、最寄駅から物件所在地までの距離が400m以上800m以内を基準に、最寄駅からの距離に応じて利便係数を設定したが、例えば、最寄駅から物件所在地までの時間や交通手段に応じて、利便係数を設定してもよい。
その一例を次に示す。最寄駅から物件所在地まで徒歩5分以内で行けるとき1.05を設定し、最寄駅から物件所在地まで徒歩10分以内で行けるとき1.00を設定し、最寄駅から物件所在地まで徒歩15分以内で行けるとき0.95を設定し、最寄駅から物件所在地まで徒歩20分以内で行けるとき0.90を設定し、最寄駅から物件所在地まで徒歩20分以上かかると0.85を設定し、公共のバス便などを利用して最寄駅から物件所在地まで行くとき、0.7を設定し、自家用車を利用して最寄駅から物件所在地まで行くとき、0.6を設定する。前記利便係数の値は、前記した値に限る必要はなく、適宜変更してもよい。
前記した利便係数は、物件所在地から最寄駅までの時間(距離)に応じた係数を設定したが、これ以外にデメリット情報や、日当たりが良いなどのメリット情報に基づいて利便係数を適宜設定してもよい。これにより、設定した利便係数で平均的な相場を補正することができ、市場に即した相場価格を求めることができる。
【0040】
また、土地に関する入稿情報以外に、土地付建物に関する入稿情報を審査してもよい。
すなわち、土地付建物に関する入稿情報を審査する入稿情報審査装置40の乖離値算出部13は、図4に示すように、土地付建物の価格から建物の価格を差し引いて土地のみの価格を求める不動産紹介価格算出部131を備える。
この入稿情報審査装置40が審査する入稿情報は、少なくとも土地付建物の所在地、価格、土地の面積、建物面積(床面積)、前記建物の建築経過年数(築年数)が示されており、必要に応じてデメリット情報が示されている。
【0041】
不動産紹介価格算出部131は、建物面積、前記築年数および所定の建築単価および定額減価率に基づいて、建物の価格を算出する。
すなわち、例えば土地付建物の紹介価格が2000万円、土地の面積が200平方メートル、建物の面積が100平方メートルおよび築年数が10年として入稿情報に示されているとき、不動産紹介価格算出部131は、次の式2を用いて建物の価格を算出する。
建物価格=所定の建築単価×建物面積(1−定額減価率×築年数) (式2)
但し、建築単価=16万円、定額減価率=4.5パーセントとし、建築単価および定額減価率は適宜、適切な数値に変更可能である。
【0042】
つまり、建物価格=16万×100(1−0.045×10)=880万円となる。前記した式を用いて建物価格を算出した不動産紹介価格算出部131は、土地付建物の価格(2000万円)から前記建物価格(880万円)を差し引く。つまり不動産紹介価格算出部131は、土地のみの価格(1120万円)を算出した後、1平方メートル当たりの土地単価を求めるべく、1120万円を200平方メートルで割り、1平方メートル当たり5万6千円の単価を不動産紹介価格(入稿単位価格)として算出する。不動産紹介価格を算出した乖離値算出部130は、不動産紹介価格と、相場価格取得部120で取得した相場価格との乖離を示す乖離値を算出する。
これにより、土地付建物に関する入稿情報も審査することができる。
【0043】
〈具体例2〉
次に、土地付建物に関する入稿情報を審査する他の入稿情報審査装置を説明する。
具体例2の入稿情報審査装置50は、図5に示されているように、入稿情報を受入れる入力部11と、入稿された物件の市場価値を査定して査定価格を算出する相場価格取得部140と、相場価格取得部140で算出した査定価格と、入稿情報に示された入稿紹介価格との乖離値を求める乖離値算出部150と、求めた乖離値が所定の適正基準値から外れているとき、入稿情報は不適正であると判断する判定部14と、判定部14の判定結果を表示する表示部15と、査定価格を算出するために参照される各種データを記憶する記憶部160と、各部を統括的に制御する制御部17とを備える。
【0044】
ここで、具体例2の入稿情報審査装置50が審査する入稿情報を図6を用いて詳細に説明する。
図6に示す入稿情報には、紹介すべき土地付建物の属性情報、即ち所在地、紹介価格、主要交通、権利内容、土地面積、傾斜地面積、接道、建物面積、築年月、間取り、構造、用途地域、購入後の諸費用および制限事項が示されている。
主要交通には、沿線名、最寄駅および交通手段が示されており、該交通手段には、最寄駅からの所要徒歩時間、最寄駅からの所要バス乗車時間、バス停からの所要徒歩時間などが示されており、最寄駅から前記所在地までの距離も示されている。交通手段は、例えば沿線以外の沿線を利用できるとき、複数の交通手段を示してもよい。
【0045】
権利内容は、所有権、旧法借地権、新法借地権などの権利関係やその詳細が示されており、必要に応じて、地代や借地の残存年数などが示されている。
傾斜地面積は、敷地内の傾斜地面積を示す。相場より極端に紹介価格が安いとき、敷地内に占める傾斜地面積が広い場合がある。
接道は、敷地に接する道路が公道か私道かを示す種別と、私道であるときは共用であるか否かと、間口(接道幅)と、建築基準法におけるセットバックの可否およびその面積とを示す。敷地に接道する道路が複数あるとき、必要に応じてそれらの接道も示されている。
【0046】
築年月には、建物の竣工日が示されている。
間取りは、部屋数と、バルコニーの面積と、リビング(居間)、ダイニング(食堂)およびキッチン(台所)の構成であり、一般的にダイニングおよびキッチンの構成をDKと示し、リビング、ダイニングおよびキッチンの構成をLDKと示す。
構造には、RC、SRC、木造、重量鉄骨、軽量鉄骨などの種別と、建物階数と、車庫の有無などが示されている。
【0047】
用途地域には、土地計画法で定められた例えば、第一種低層地域、第二種住居地域、近隣商業地域、準工業地域、市街化区域、市街化調整区域および無指定などの種別と共に、当該区域における建ぺい率および容積率なども示す。
購入後の費用には、設備負担金や修繕積立金などの購入後に必要になる費用が示されている。
その他の制限事項には、計画道路の一部に敷地が含まれる、がけ条例に該当している、風致地区に該当している、急傾斜地崩壊危険地区に該当している、袋小路である、地下に遊水池がある、未造成地である、鉄道・高速道路の沿線である、墓地に隣接している、川に挟まれた場所である、日照に問題がある、高圧線が敷地上を通過している、騒音があるなどのデメリット情報が示される。
その他、必要に応じて新築、未入居、中古などを示す状況や、敷地の現況などが示される。
【0048】
紹介価格は、入稿元の不動産業者により不動産概要に基づいて設定される。従って、紹介価格と相場との差が極端にあるとき、入稿情報に示された内容が実際の状況と異なる場合がある。このような入稿情報は、不動産業者の悪意や錯誤で作成されたと考えられる。
【0049】
物件の属性情報に基づいて査定価格を算出する装置が特開2003−22314号公報に示されている。この特許文献には、属性情報に基づいた構造化テストを行うことにより、不動産の市場構造に順応した最適なセグメントを設定し、該各セグメント毎に複数の統計モデルの中から、不動産の市場構造を反映した統計モデルを選定し、統計モデルを用いて価格関数を推定し、推定した価格関数を用いて不動産市場に対応した物件の査定(査定価格の算出)を行う技術が開示されている。
【0050】
本具体例の相場価格取得部140は、この特許文献に開示されている方法に基づいて査定価格を算出することができる。このとき、記憶部160に保持するデータが参照される。このデータは、過去に売買取引された物件に関する属性情報からなる、いわゆるインデックス情報である。
相場価格取得部140は、所定の単位面積当たりの単価ではなく、紹介すべき不動産の査定価格を算出する。
乖離値算出部150は、相場価格取得部140で求めた査定価格と、入稿情報に示されている不動産紹介価格との乖離を示す乖離値を算出する。
相場価格取得部140および乖離値算出部150以外の各部の動作は、他の具体例で説明した動作内容と同じであることから、その説明を割愛する。
【0051】
次に、具体例2の入稿情報審査装置50の動作を図7のフローチャートに沿って説明する。
入稿情報審査装置50の入力部11で不動産業者からの入稿情報が取得され、電算処理可能なデータ形式に変換される(ステップS300)。
【0052】
相場価格取得部140は、入稿情報に示されている属性情報の全ての内容、もしくは一部の内容に基づいて、紹介すべき不動産の査定価格を算出する。(ステップS310)。
乖離値算出部150は、相場価格取得部140で取得した査定価格と、入稿情報に示された不動産紹介価格との乖離を示す乖離値を算出する(ステップS320)。
【0053】
判定部14は、求めた乖離値が所定の適正基準値から外れているか否かを判定する(ステップS330)。
この判定で不適正と判断された入稿情報は、判定部14により、審査対象リストに登録される。このとき、判定部14は、入稿情報にデメリット情報が示されていた場合、審査対象リストへの登録を回避する。
表示部15は、判定部14で判定した結果を表示する(ステップS340)。
これにより、管理元の担当者は入稿情報に示される土地付建物の価格が相場とかけ離れていると判断することができる。従って、不適正と判断された入稿情報を必要に応じて訂正することができ、場合によっては不適正な入稿情報の排除を行うことができる。
【0054】
具体例2の入稿情報審査装置50によれば、入稿情報に示されている内容に対応した査定価格を求め、該査定価格と入稿情報に示されている不動産紹介価格との乖離を示す乖離値を算出し、乖離値が適正基準値の範囲内に無いとき、入稿情報を不適正と判断することから、該判断結果に基づいて、不動産業者の担当者が入稿情報を効率的に検証することができる。
【0055】
〈具体例3〉
次に、賃貸物件を紹介する入稿情報の審査を行うシステム200を説明する。
具体例3の入稿情報審査システム200は、図8に示されているように、入稿元の端末装置210と、入稿元の端末装置が接続する伝送路220と、該伝送路を介して取得した入稿情報の審査を行う入稿情報審査装置230とで構成されている。
入稿元端末装置210は、通信機能を備えたパーソナルコンピュータなどであり、後述するサーバー232で保持管理されているWebサイトを閲覧するためのインターネットブラウザなどのプログラムソフトが組込まれている。
【0056】
伝送路220は、通信を行うための通信回線であり、一般回線、公衆回線またはそれらの組合わせ回線である。該伝送路220には、少なくとも一つ以上の入稿元端末装置210が接続されており、つまり入稿元である不動産業者の数に応じた入稿元端末装置210が接続されている。
入稿情報審査装置230は、通信部231を組込んだサーバー232と、操作部233と、入稿情報に示された属性情報に基づいて査定価格を取得する相場価格取得部234と、入稿情報に示されている賃貸物件の賃料を不動産紹介価格とし、該不動産紹介価格と査定価格との乖離を示す乖離値を算出する乖離値算出部235と、該乖離値算出部235で求めた該乖離値が所定の適正基準値から外れているとき、前記入稿情報は不適正であると判断する判定部236と、該判定部236の判定結果を表示する表示部237と、査定価格を求めるための各種データを保持する記憶部238と、前記各部を統括的に制御する制御部239とを備える。
【0057】
入稿情報審査装置230のサーバー232は、伝送路220を介して入稿元端末装置210と通信するための通信部231を備えている。該通信部231が通信で得るデータは、入稿元端末装置210のブラウザで表示するWebサイトにおいて入力されたデータである。
サーバー232は、入稿元端末装置210のブラウザで表示する入稿Webサイトを保持管理しており、必要に応じて、入稿情報を編集した不動産紹介情報を不動産紹介Webサイトで不動産の探し手に提供するための更新管理機能を有する。
【0058】
通信部231で取得するデータは、紹介すべき賃貸物件毎に入稿情報として電算処理可能な形式にサーバー232で纏められる。
相場価格取得部234は、相場価格取得部140と同様の処理を行う。この場合、相場価格取得部234は、売買取引に関するインデックス情報ではなく、記憶部238に保持された賃貸取引に関するインデックス情報を参照して査定価格を算出する。
乖離値算出部235は、相場価格取得部234で取得する査定価格と、入稿情報に示されている不動産紹介価格(賃貸物件の家賃)との乖離を示す乖離値を算出する。
【0059】
判定部236は、乖離値算出部235で算出した乖離値が所定の適正基準値から外れているとき、前記入稿情報を不適正と判断する。
表示部237は、判定部236での判定結果および審査対象リストを表示する。
操作部233は、表示部237の表示内容を切替えたり、入稿された情報の編集処理を行う機能を有する。
記憶部238は、賃貸物件の査定価格の取得に必要なデータを制御部239の制御を受けて保持する。
【0060】
次に、具体例3の入稿情報審査システム200の動作を図9のフローチャートに沿って説明する。
入稿元の担当者は、入稿元端末装置210を用いて、入稿Webサイトの入力画面に従って入稿情報のための入力を行う(ステップS400)。
ここで、入稿元端末装置210のブラウザで表示するWebサイトの入力画面を、便宜的な番号を付した図を用いて説明する。
【0061】
図10に示されている賃貸物件の属性情報の入力画面は定型化されており、かつ上から順に、番号1で示す箇所に賃貸物件の名称、番号2で示す箇所に沿線名が示されている。該沿線の入力は、プルダウンと称される選択肢入力方式が採用されている。プルダウン方式以外に、入力すべき内容に応じて、適宜数値や文字などで入力が行なわれる。
番号3で示される箇所には、駅からの交通手段と所要時間を入力するための表示がされており、番号4で示される箇所には建物階数を入力するための表示がされており、番号5で示される箇所には部屋番号を入力するための表示がされている。以降、番号6から順に示される箇所に、入居年月日、一括貸しの有無、賃貸料、管理費の有無と金額、礼金、敷金、償返金、保証金、損害保険、部屋数、間取り、床面積、開口方位、詳細な間取り、駐車場の有無、駐車料金と駐車場までの距離、特記事項、所在地、貸主名、物件種別、構造、築年月、取引態様が表示される。
【0062】
ここで、定型化されたWebサイトにおいて、特記事項を示すWebサイトを図11を用いて説明する。特記事項は、制限事項の項目、特徴の項目、文字入力表示項目で構成されている。
制限事項の項目には、定期借地権に関すること、一括貸しに関する詳細な内容、他契約の条件、損害保険に関する詳細な内容、入退室に関する金額、入居条件に関することなどが示されている。
【0063】
特徴の項目には、キッチン、バス(風呂)、トイレ、洗面所、住空間、採光、防犯、収納、詳細な交通手段、最寄の公共施設や商業施設や環境、施工会社と建物ブランド、管理形態、リフォーム、駐車場などの特徴を示す詳細が示されている。
文字入力表示項目には、入稿元の担当者が賃貸物件に関する特記事項を特に文字で示したいとき、その文字が示されている。
【0064】
入稿元の担当者が、入稿Webサイトの画面に沿って入力したデータは、伝送路を介して通信部231で取得される。通信部231で取得したデータを入稿情報として電算処理可能な形式にサーバー232が処理する(ステップS410)。
【0065】
相場価格取得部234は、入稿情報に示されている属性情報の全ての内容、もしくは一部の内容に基づいて、紹介すべき賃貸物件の査定価格を取得する。(ステップS420)。
乖離値算出部235は、相場価格取得部234で取得した査定価格と、入稿情報に示された賃貸物件の紹介価格との乖離を示す乖離値を算出する(ステップS430)。
【0066】
判定部236は、求めた乖離値が所定の適正基準値から外れているか否かを判定する(ステップS440)。
この判定で不適正と判断された入稿情報は、判定部14により、審査対象リストに登録される。このとき、判定部14は、入稿情報にデメリット情報が示されていた場合、審査対象リストへの登録を回避する。
表示部237は、判定部236で判定した結果および審査対象リストの内容を表示する(ステップS450)。
入稿情報の管理を行う担当者は、判定結果を表示する表示部237により、入稿情報の真偽を入稿元である不動産業者の担当者に確かめ、必要に応じて訂正することができ、場合によっては不適正な入稿情報の排除を行うことができる。
【0067】
また、判定結果が判定部236で表示される以外に、該判定結果を通信部231から伝送路220を介して入稿元端末装置210へ出力する(ステップS460)。これにより、入稿元の担当者へ、不適正な情報を入稿したことを通知することができる。また、該通知を受けた入稿元の担当者は、必要に応じて入稿した情報の訂正を迅速に行うことができる。
【0068】
具体例3の入稿情報審査システム200によれば、入稿情報に示される賃貸物件の属性情報に対応した査定価格を求め、該査定価格と入稿情報に示されている不動産紹介価格との乖離を示す乖離値を算出し、該乖離値が適正基準値の範囲内に無いとき、入稿情報を不適正と判定することから、該判定結果に基づいて、入稿元の担当者が賃貸物件が示された入稿情報を効率的に検証することができる。
【0069】
具体例3の入稿情報審査システム200は、サーバー232を入稿情報審査装置230の構成に組込んだが、必要に応じてサーバー232を入稿情報審査装置230に組込まず、サーバーを独立させたシステム構成でもよい。
具体例2の入稿情報審査システム200では、入稿元端末装置210のブラウザで表示するWebサイトにおいて入力されたデータを纏めて入稿情報を取得したが、Webサイトを用いて入稿情報を取得する他に、電子メールで入稿情報を取得するシステムでもよい。
【0070】
具体例3の入稿情報審査システムは、賃貸物件に関する入稿情報を審査するシステムであったが、土地、土地付建物および借地などの入稿情報の審査に適用してもよい。
具体例1および具体例2の入稿情報審査装置は、土地の紹介や土地付建物に関する入稿情報を審査する装置であったが、賃貸物件に関する入稿情報を審査してもよい。
【0071】
具体例1および具体例2の入力部は、入稿元からの入稿情報をファクシミリで受入れてOCR認識する機能を兼ね備えたファックスOCRと称される装置や、入稿情報を電子メールで取得する装置でもよい。
【0072】
【発明の効果】
本発明によれば、紹介すべき不動産の所在地、価格および内容が示された入稿情報の審査において、前記不動産の所在地に対応する地域を判定し、該地域に対応する価格を基準とする相場価格(査定価格)を、地域に関連付けた価格を示す地域価格に基づいて求め、求めた相場価格と、入稿情報に示された不動産の価格との乖離を示す乖離値を求めることにより、入稿情報に示された価格と相場価格との乖離を示す乖離値に基づいて、相場と乖離している価格が示された不適正な入稿情報を識別することができることから、不適正な入稿情報を訂正もしくは排除することができる。
従って、適正な入稿情報に基づく不動産紹介情報が示された不動産紹介媒体を発行または管理することができ、該不動産紹介媒体の信用度を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】具体例1の入稿情報審査装置のブロック図である。
【図2】具体例1の入稿情報審査装置で審査する原稿(入稿情報)を示す図である。
【図3】具体例1の入稿情報審査装置の動作を示すフローチャートである。
【図4】土地付建物に関する入稿情報を審査する入稿情報審査装置のブロック図である。
【図5】具体例2の入稿情報審査装置のブロック図である。
【図6】具体例2の入稿情報審査装置で審査する原稿(入稿情報)を示す図である。
【図7】具体例2の入稿情報審査装置の動作を示すフローチャートである。
【図8】具体例3の入稿情報審査システムのブロック図である。
【図9】具体例3の入稿情報審査システムの動作を示すフローチャートである。
【図10】具体例3の入稿情報審査システムで審査する入稿情報のための入稿Webサイトを示す図である。
【図11】具体例3の入稿情報審査システムで審査する入稿情報のための特記事項を示すWebサイトである。
【符号の説明】
10 入稿情報審査装置
11 入力部
12 相場価格取得部
13 乖離値算出部
14 判定部
15 表示部
16 記憶部
【発明の属する技術分野】
本発明は、不動産情報をまとめた雑誌やWebサイトなどの不動産情報媒体への掲載に先立ち、不動産情報媒体への掲載を意図して不動産業者から入稿される入稿情報を審査する方法、入稿情報審査装置および入稿情報審査システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
不動産取引を支援する情報媒体として、不動産雑誌や不動産Webサイトが運用されている。不動産の購入や賃貸を希望する顧客は、不動産雑誌や不動産Webサイトを利用することにより、多数の物件を一括的に知ることができる。これにより、顧客は多数の物件内容を比較検討することができ、自身が所望する不動産を容易に探し出すことができる。
また、不動産業者にとっても、これらの不動産雑誌や不動産Webサイトを利用することにより、来店できない顧客についても商談の機会を得ることができ、業務効率の拡大を図ることができる。
不動産情報をWebサイト(ネットワーク)を介して提供するシステムの例としては、特許文献1に開示された不動産物件広告システムが存在する。この不動産物件広告システムは、インターネット上の不動産広告において、正確かつ精度の高い不動産物件情報を提供することを目的としている。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−334144号公報
【0004】
一方、不動産紹介雑誌の発行者や不動産紹介Webサイトの運用者などの管理者は、不動産業者からファクシミリ、電子メールおよびWebサイトを利用して入稿される原稿や情報(以降、入稿情報と称す)を、例えば紹介すべき不動産が所在する地域や最寄駅毎に編集された不動産紹介情報として、不動産紹介誌及びWebサイトなどの不動産紹介媒体を介してユーザに提供する。
【0005】
また、管理者は、不動産紹介媒体の編集を行うとき、不動産紹介媒体の品質を所定の基準以上に保つべく、掲載すべき内容のチェック、つまり事実と相違する入稿情報を検出し、検出された入稿情報を適正な内容に訂正する、また必要に応じてその入稿情報を排除する。このように検出される入稿情報は、主に不動産業者の悪意や錯誤が原因で発生する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
現実と相違する不適正な入稿情報がそのまま不動産紹介媒体を介してユーザに提供されると、ユーザの選択は瑕疵を帯びたものとなる恐れがある。この事態は、不動産紹介情報はおとり広告と評価されると同時に媒体の信用が失墜する恐れがある。そこで媒体管理者には、一定品質を維持する努力が求められている。
ところが、入稿情報のチェックは、管理者側の担当者の経験や勘を頼りに行っている。このため、入稿情報の全てをチェックするには多くの人為的工数を必要とし、また、経験の浅い担当者の場合、チェック洩れを招く恐れがあった。
前記した課題に鑑みて、本発明の目的は、人為的処理への依存度を逓減しつつ入稿情報を適正に審査する方法を提供することにある。
更に、本発明の他の目的は、人為的処理への依存度を逓減しつつ入稿情報を適正に審査する装置およびシステムを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、以上の点を解決するために、次の構成を採用する。
〈構成1〉
紹介すべき不動産の所在地、価格および内容が示された入稿情報を審査する方法において、地域に関連付けた価格を示す地域価格が格納されている記憶部を用意すること、前記地域価格に基づいて、前記不動産の所在地に対応する地域を判定し、該地域に対応する価格を基準とする相場価格を求めること、求めた前記相場価格と、前記不動産の前記価格との乖離を示す乖離値を求めることを特徴とする入稿情報審査方法。
【0008】
〈構成2〉
更に、前記入稿情報審査方法は、求めた乖離値が所定の適正基準値から外れているとき、前記入稿情報を不適正と判断することができる。
〈構成3〉
更に、前記入稿情報審査方法は、審査すべき前記入稿情報を入稿元から伝送路を介して取得し、取得した入稿情報の審査結果を前記伝送路を介して前記入稿元に返信することができる。
〈構成4〉
前記乖離値は、前記相場価格と前記不動産価格との比の割合で示されていることを特徴とする。
【0009】
〈構成5〉
前記入稿情報は、前記不動産として土地を示し、前記内容として少なくとも該土地の面積を示し、前記相場価格は、単位面積当たりの単価を示し、前記土地の価格は、少なくとも前記面積に応じて求めた前記単位面積当たりの単価を示すことを特徴とする。
〈構成6〉
前記入稿情報は、前記不動産として土地付建物を示し、前記内容として少なくとも該建物の床面積、築年数および該土地の面積を示し、前記相場価格は、単位面積当たりの土地単価を示し、前記不動産の価格は、前記床面積、前記築年数および所定の建築単価および定額減価率に基づいて建物価格を求め、前記土地付建物の価格から前記建物価格を差し引いた土地価格において、少なくとも前記土地面積に応じて求めた前記単位面積当たりの単価を示すことを特徴とする。
【0010】
〈構成7〉
前記入稿情報は、前記不動産として土地付建物を示し、前記内容として少なくとも該建物の床面積、築年数および該土地の面積を示し、前記相場価格は、判定した前記地域と共に前記内容に対応した価格を基準とする価格を示し、前記不動産の価格は、前記入稿情報に示された価格を示すことを特徴とする。
〈構成8〉
前記入稿情報は、前記不動産として賃貸物件を示し、前記内容として前記相場価格を求めるための物件概要を示し、前記相場価格は、前記物件概要に応じて求めた価格を示すことを特徴とする。
【0011】
〈構成9〉
前記内容は、前記所在地における最寄駅が示されていることを特徴とする。
〈構成10〉
前記内容は、前記所在地における最寄駅からの距離が示されていることを特徴とする。
〈構成11〉
前記内容は、前記不動産の利便性を示す要素が示されていることを特徴とする。
【0012】
〈構成12〉
紹介すべき不動産の所在地、価格および内容が示された入稿情報を審査する入稿情報審査装置において、地域に関連付けた価格を示す地域価格が格納されている記憶部と、該記憶部で保持する前記地域価格に基づいて、前記不動産の所在地に対応する地域を判定し、該地域に対応する価格を基準とする相場価格を求める相場価格取得部と、求めた前記相場価格と、前記不動産の前記価格との乖離を示す乖離値を求める乖離値算出部とを備えることを特徴とする入稿情報審査装置。
【0013】
〈構成13〉
更に、前記入稿情報審査装置は、求めた乖離値が所定の適正基準値から外れているとき、前記入稿情報を不適正と判断する判定部を備えることができる。
〈構成14〉
更に、前記入稿情報審査装置は、審査すべき前記入稿情報を入稿元から伝送路を介して取得し、取得した入稿情報の審査結果を前記伝送路を介して前記入稿元に返信すべく、通信部を備えることができる。
【0014】
〈構成15〉
前記乖離値算出部は、前記相場価格と前記不動産価格との比の割合を前記乖離値として算出することができる。
〈構成16〉
前記入稿情報は、前記不動産として土地を示し、前記内容として少なくとも該土地の面積を示し、前記乖離値算出部は、単位面積当たりの単価を示す前記相場価格と、少なくとも前記面積に応じて求めた前記単位面積当たりの単価を示す前記土地の価格との乖離を示す乖離値を求めることができる。
【0015】
〈構成17〉
前記入稿情報は、前記不動産として土地付建物を示し、前記内容として少なくとも該建物の床面積、築年数および該土地の面積を示し、前記乖離値算出部は、少なくとも前記床面積、前記築年数および所定の建築単価および定額減価率に基づいて建物価格を求め、前記土地付建物の価格から前記建物価格を差し引いた土地価格において、少なくとも前記土地面積に応じて求めた前記単位面積当たりの単価を示す前記不動産の価格と、単位面積当たりの土地単価を示す前記相場価格との乖離を示す乖離値を求めることができる。
【0016】
〈構成18〉
前記入稿情報は、前記不動産として土地付建物を示し、前記内容として少なくとも該建物の床面積、築年数および該土地の面積を示し、前記相場価格取得部は、判定した前記地域と共に前記内容に対応した価格を基準とする相場価格を求め、前記乖離値算出部は、前記相場価格と、前記入稿情報に示された前記不動産の価格との乖離を示す乖離値を求めることができる。
〈構成19〉
前記入稿情報は、前記不動産として賃貸物件を示し、前記内容として前記相場価格を求めるための物件概要を示し、前記乖離値算出部は、求めた前記相場価格と、前記賃貸物件の賃貸価格との乖離を示す乖離値を求めることができる。
【0017】
〈構成20〉
前記内容は、前記所在地における最寄駅が示されていることを特徴とする入稿情報審査装置。
〈構成21〉
前記内容は、前記所在地における最寄駅からの距離が示されていることを特徴とする入稿情報審査装置。
〈構成22〉
前記内容は、前記不動産の利便性を示す要素が示されていることを特徴とする入稿情報審査装置。
【0018】
〈構成23〉
紹介すべき不動産の所在地、価格および内容が示された入稿情報を審査する入稿情報審査システムにおいて、前記入稿情報を伝送可能な形式で作成する入稿元端末装置と、該入稿元端末装置が接続する伝送路と、前記入稿元端末装置からの前記入稿情報を前記伝送路を介して取得するための通信部と、地域に関連付けた価格を示す地域価格が格納されている記憶部と、該記憶部で保持する前記地域価格に基づいて、前記不動産の所在地に対応する地域を判定し、該地域に対応する価格を基準とする相場価格を求める相場価格取得部と、求めた前記相場価格と前記不動産の前記価格との乖離を示す乖離値を求める乖離値算出部とを設ける入稿情報審査装置と、を備えることを特徴とする入稿情報審査システム。
【0019】
〈構成24〉
更に、前記入稿情報審査システムの前記入稿情報審査装置は、求めた乖離値が所定の適正基準値から外れているとき、前記入稿情報を不適正と判断する判定部を備えることができる。
〈構成25〉
前記入稿情報審査システムの前記通信部は、取得した入稿情報の審査結果を前記入稿元端末装置へ返信することができる。
【0020】
〈構成26〉
前記乖離値算出部は、前記相場価格と前記不動産価格との比の割合を前記乖離値として算出することを特徴とする入稿情報審査システム。
〈構成27〉
前記入稿情報は、前記不動産として土地を示し、前記内容として少なくとも該土地の面積を示し、前記乖離値算出部は、単位面積当たりの単価を示す前記相場価格と、少なくとも前記面積に応じて求めた前記単位面積当たりの単価を示す前記土地の価格との乖離を示す乖離値を求めることを特徴とする入稿情報審査システム。
【0021】
〈構成28〉
前記入稿情報は、前記不動産として土地付建物を示し、前記内容として少なくとも該建物の床面積、築年数および該土地の面積を示し、前記乖離値算出部は、少なくとも前記床面積、前記築年数および所定の建築単価および定額減価率に基づいて建物価格を求め、前記土地付建物の価格から前記建物価格を差し引いた土地価格において、少なくとも前記土地面積に応じて求めた前記単位面積当たりの単価を示す前記不動産の価格と、単位面積当たりの土地単価を示す前記相場価格との乖離を示す乖離値を求めることを特徴とする入稿情報審査システム。
【0022】
〈構成29〉
前記入稿情報は、前記不動産として土地付建物を示し、前記内容として少なくとも該建物の床面積、築年数および該土地の面積を示し、前記相場価格取得部は、判定した前記地域と共に前記内容に対応した価格を基準とする相場価格を求め、前記乖離値算出部は、前記相場価格と、前記入稿情報に示された前記不動産の価格との乖離を示す乖離値を求めることを特徴とする入稿情報審査システム。
〈構成30〉
前記入稿情報は、前記不動産として賃貸物件を示し、前記内容として前記相場価格を求めるための物件概要を示し、前記乖離値算出部は、物件概要に応じて求めた価格を示す前記相場価格と、前記賃貸物件の賃貸価格との乖離を示す乖離値を求めることを特徴とする入稿情報審査システム。
【0023】
〈構成31〉
前記内容は、前記所在地における最寄駅が示されていることを特徴とする入稿情報審査システム。
〈構成32〉
前記内容は、前記所在地における最寄駅からの距離が示されていることを特徴とする入稿情報審査システム。
〈構成33〉
前記内容は、前記不動産の利便性を示す要素が示されていることを特徴とする入稿情報審査システム。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図を用いて詳細に説明する。
〈具体例1〉
具体例1の入稿情報審査装置は、土地に関する入稿情報を審査する装置であり、その構成が図1に示されている。
入稿情報審査装置10は、入稿情報を受入れる入力部11と、入稿情報に示されている土地の所在地に対応した地域を判定し、判定した地域に対応する相場価格を取得する相場価格取得部12と、相場価格取得部12で取得した相場価格と、入稿情報に示された土地の価格との乖離値を求める乖離値算出部13と、求めた乖離値が所定の適正基準値から外れているとき、入稿情報は不適正であると判断する判定部14と、判定部14の判定結果を表示する表示部15と、相場情報を記憶する記憶部16と、各部を統括的に制御する制御部17とを備える。
【0025】
次に、各部を詳細に説明する。
記憶部16に記憶された相場情報は、その一つが、例えば過去に取引が成立した土地の所在地を示す相場所在地、その取引価格を示す相場価格(例えば1平方メートル当たりの単価)から構成される。相場価格は、その地域における土地単価の平均値的な相場である。
相場情報は、或る地域単位、例えば最寄駅単位及びエリア単位(市・区・郡・町・丁目単位など)に用意される。相場情報には、これらの構成に加えて、後に説明するデメリット情報を付加することもできる。
【0026】
記憶部16は、入稿情報に示されている所在地(物件所在地)に対応した地域に該当する相場情報を対応テーブルとして記憶しており、この対応テーブルは、地域と住所を対応付けたテーブルで、例えば、最寄駅と住所、エリアと住所の対応関係を表わす。
入力部11は、不動産業者から送られてきた原稿、つまり紹介すべき不動産の情報が記載された原稿を入稿情報として取得するための機能を有しており、いわゆるOCR(Optical Character Reader)で構成されている。
入稿される原稿には、図2に示されているように、少なくとも物件所在地の所在地情報と、面積情報と、価格情報とが示されており、必要に応じてデメリット情報も示されている。デメリット情報とは、土地取引に際し告知が義務付けられている情報を意味し、例えば「市街化調整区域内の土地」、「要セットバック」、「古家有り」、「傾斜地を含む土地」および「高圧線下の物件」というようなものが挙げられる。
【0027】
相場価格取得部12は、記憶部16をアクセスして、入稿情報の物件所在地に対応する地域を対応テーブルから検出する。相場価格取得部12は、検出した地域の相場価格を読取り、乖離値算出部13に読取った相場価格を通知する。
例えば対応テーブルにおいて、地域「東京都中央区銀座」、所在地「東京都中央区銀座1丁目〜銀座8丁目」が設定された場合、物件所在地が「東京都中央区銀座1丁目」を表わす場合、相場価格取得部12は、地域「東京都中央区銀座」を検出し、この地域に所属する相場価格を記憶部16から読取る。また、対応テーブルにおいて、地域「JR有楽町駅」、所在地「東京都中央区銀座1丁目〜銀座8丁目」が設定された場合、物件所在地が「東京都中央区銀座1丁目」を表わす場合、相場価格取得部12は、地域「JR有楽町駅」を検出し、この地域に所属する相場価格を記憶部16から読取る。
また、入稿情報に地域を表わす入稿地域情報が付与される場合、記憶部16に対応テーブルを用意する必要はなく、また、相場価格取得部12は、物件所在地から地域を判定する処理を回避できる。即ち、相場価格取得部12は、入稿地域情報に対応する地域に所属する相場価格を記憶部16から直接的に読取ることができる。
【0028】
乖離値算出部13は、入稿情報に示されている入稿価格および入稿面積に基づいて、入稿情報に関する単位面積当たりの単価を不動産紹介価格(以降、入稿単位価格と称す)として算出する。乖離値算出部13は、この入稿単位価格と、対応する相場価格に基づいて乖離値を、次に示す式1を用いて算出する。
乖離値=|[1―(入稿単位価格/相場価格)]|×100 (式1)
乖離値は、百分率で示されており、例えば相場価格が10万/平方メートルであり、入稿単位価格が5万/平方メートルであるときの乖離値(乖離率)は、50パーセントである。即ち、相場よりも50%安い入稿情報であることが判明する。
【0029】
判定部14は、乖離値算出部13で算出した乖離値が、例えば35%の適正基準値を超える入稿情報を特定する。判定部14に特定された入稿情報は、審査対象入稿情報として、記憶部16の審査対象リストに格納される。判定部14は、審査対象入稿情報として一旦抽出した入稿情報にデメリット情報が示されていた場合、審査対象リストへの格納を回避する制御を行うことができる。この場合、判定部14は、入稿情報のデメリット情報設定位置への情報の有無を判断し、格納回避するか否か判断する。この情報の有無は、入稿情報のデメリット情報設定位置をOCRで読取った際、文字情報が得られたか否かで判断することができる。
なお、適性基準値の値を、対で設け、この対に挟まれた範囲もしくは挟まれない範囲を審査対象入稿情報として抽出することもできる。例えば、15%と60%という2つの値が設けられた場合、15%以上60%以下もしくは15%未満60%超えの乖離率を示すものが審査対象入稿情報として抽出される。
【0030】
次に、入稿情報審査装置10の動作を図3のフローチャートに沿って説明する。
不動産業者からの入稿情報が入稿情報審査装置10の入力部11で取得される(ステップS10)。入稿情報には、少なくとも物件所在地の所在地、土地の面積およびその価格が示されており、必要に応じてデメリット情報が示されている。入力部11で取得した入稿情報は電算処理可能なデータ形式に変換される。
【0031】
相場価格取得部12は、記憶部16を参照して入力部11で取得した入稿情報に示されている土地の所在地(物件所在地)に対応する地域を判定する(ステップS20)。
所在地に対応する地域に基づいて、相場価格取得部12は地域に関連付けられている相場情報を取得すべく、記憶部16に保持されている相場情報を参照する。相場価格取得部は、相場情報に示されている相場価格を取得する(ステップS30)。
【0032】
乖離値算出部13は、入力部11で取得した入稿情報に示されている土地の価格と土地の面積とに基づいて、所定の単位面積当たりの単価を入稿単位価格として算出する(ステップS40)。
その後、乖離値算出部13は、算出した入稿単位価格と、前記相場価格取得部12で取得した相場価格との乖離を示す乖離値を前記した式1を用いて算出する(ステップS50)。
【0033】
判定部14は、算出した乖離値が所定の適正基準値を超えているか否かを判定する(ステップS60)。例えば適正基準値に35パーセントが設定されており、入稿情報に基づいて求めた乖離値が50パーセントであるとき、判定部14は入稿情報を不適正であると判断する。更に判定部14は、適性基準値を超える入稿情報を審査対象リストに登録する。このとき、判定部14は、入稿情報にデメリット情報が示されていた場合、審査対象リストへの登録を回避する。
表示部15は、判定部14での判定結果や審査対象リストを表示する。
【0034】
従って、具体例1の入稿情報審査装置によれば、管理者は入稿情報に示される土地の価格が相場とかけ離れていると判断することができ、相場とかけ離れた不適正な入稿情報を必要に応じて訂正、場合によっては排除することができることから、不動産紹介媒体の品質を所定の基準以上に保つことができる。
更に、本発明の入稿情報審査装置によれば、担当者の人的工数を低減することができ、更に経験の浅い担当者によるチェック洩れも防ぐことができる。
【0035】
前記した具体例では、乖離値算出部13で入稿単位価格、相場価格との乖離を求めたが、土地の価格と、前記相場価格を物件所在地の面積に換算した価格との乖離を求めてもよい。
【0036】
また、物件所在地に対応する地域の平均的な相場価格を取得する相場価格取得部12に、物件所在地から最寄駅までの距離に基づき設定した利便係数を相場に加味し、その相場を相場価格として算出する機能を付加してもよい。
つまり、相場価格取得部12は、入稿情報に示されている所在地に対応する最寄駅を判定し、判定した最寄駅から所在地までの距離を図示しないデータベースに保持している地図データに基づいて求め、求めた距離に対応付けた係数(利便係数)を設定する。そして相場価格取得部12は、利便係数を物件所在地に対応する地域の相場に掛け、これを相場価格として取得する。
【0037】
従って、地域の平均値的な相場に利便係数を加味することにより、最寄駅から物件所在地までの距離が基準距離より近ければ相場価格は上がり、逆に最寄駅から物件所在地までの距離が基準距離より遠ければ相場価格は安くなるように、地域の平均値的な相場が補正されることから、市場を反映した相場価格を求めることができる。
【0038】
利便係数の設定は、最寄駅から土地の所在地までの距離に応じて、例えば最寄駅から物件所在地までの距離が400m以内であれば1.05を設定し、最寄駅から物件所在地までの距離が400m以上800m以内であれば1.00を設定し、最寄駅から物件所在地までの距離が800m以上1200m以内であれば0.95を設定し、最寄駅から物件所在地までの距離が1200m以上1600m以内であれば0.90を設定し、最寄駅から物件所在地までの距離が1600m以上離れているときは、0.85を設定する。
【0039】
前記した例では、最寄駅から物件所在地までの距離が400m以上800m以内を基準に、最寄駅からの距離に応じて利便係数を設定したが、例えば、最寄駅から物件所在地までの時間や交通手段に応じて、利便係数を設定してもよい。
その一例を次に示す。最寄駅から物件所在地まで徒歩5分以内で行けるとき1.05を設定し、最寄駅から物件所在地まで徒歩10分以内で行けるとき1.00を設定し、最寄駅から物件所在地まで徒歩15分以内で行けるとき0.95を設定し、最寄駅から物件所在地まで徒歩20分以内で行けるとき0.90を設定し、最寄駅から物件所在地まで徒歩20分以上かかると0.85を設定し、公共のバス便などを利用して最寄駅から物件所在地まで行くとき、0.7を設定し、自家用車を利用して最寄駅から物件所在地まで行くとき、0.6を設定する。前記利便係数の値は、前記した値に限る必要はなく、適宜変更してもよい。
前記した利便係数は、物件所在地から最寄駅までの時間(距離)に応じた係数を設定したが、これ以外にデメリット情報や、日当たりが良いなどのメリット情報に基づいて利便係数を適宜設定してもよい。これにより、設定した利便係数で平均的な相場を補正することができ、市場に即した相場価格を求めることができる。
【0040】
また、土地に関する入稿情報以外に、土地付建物に関する入稿情報を審査してもよい。
すなわち、土地付建物に関する入稿情報を審査する入稿情報審査装置40の乖離値算出部13は、図4に示すように、土地付建物の価格から建物の価格を差し引いて土地のみの価格を求める不動産紹介価格算出部131を備える。
この入稿情報審査装置40が審査する入稿情報は、少なくとも土地付建物の所在地、価格、土地の面積、建物面積(床面積)、前記建物の建築経過年数(築年数)が示されており、必要に応じてデメリット情報が示されている。
【0041】
不動産紹介価格算出部131は、建物面積、前記築年数および所定の建築単価および定額減価率に基づいて、建物の価格を算出する。
すなわち、例えば土地付建物の紹介価格が2000万円、土地の面積が200平方メートル、建物の面積が100平方メートルおよび築年数が10年として入稿情報に示されているとき、不動産紹介価格算出部131は、次の式2を用いて建物の価格を算出する。
建物価格=所定の建築単価×建物面積(1−定額減価率×築年数) (式2)
但し、建築単価=16万円、定額減価率=4.5パーセントとし、建築単価および定額減価率は適宜、適切な数値に変更可能である。
【0042】
つまり、建物価格=16万×100(1−0.045×10)=880万円となる。前記した式を用いて建物価格を算出した不動産紹介価格算出部131は、土地付建物の価格(2000万円)から前記建物価格(880万円)を差し引く。つまり不動産紹介価格算出部131は、土地のみの価格(1120万円)を算出した後、1平方メートル当たりの土地単価を求めるべく、1120万円を200平方メートルで割り、1平方メートル当たり5万6千円の単価を不動産紹介価格(入稿単位価格)として算出する。不動産紹介価格を算出した乖離値算出部130は、不動産紹介価格と、相場価格取得部120で取得した相場価格との乖離を示す乖離値を算出する。
これにより、土地付建物に関する入稿情報も審査することができる。
【0043】
〈具体例2〉
次に、土地付建物に関する入稿情報を審査する他の入稿情報審査装置を説明する。
具体例2の入稿情報審査装置50は、図5に示されているように、入稿情報を受入れる入力部11と、入稿された物件の市場価値を査定して査定価格を算出する相場価格取得部140と、相場価格取得部140で算出した査定価格と、入稿情報に示された入稿紹介価格との乖離値を求める乖離値算出部150と、求めた乖離値が所定の適正基準値から外れているとき、入稿情報は不適正であると判断する判定部14と、判定部14の判定結果を表示する表示部15と、査定価格を算出するために参照される各種データを記憶する記憶部160と、各部を統括的に制御する制御部17とを備える。
【0044】
ここで、具体例2の入稿情報審査装置50が審査する入稿情報を図6を用いて詳細に説明する。
図6に示す入稿情報には、紹介すべき土地付建物の属性情報、即ち所在地、紹介価格、主要交通、権利内容、土地面積、傾斜地面積、接道、建物面積、築年月、間取り、構造、用途地域、購入後の諸費用および制限事項が示されている。
主要交通には、沿線名、最寄駅および交通手段が示されており、該交通手段には、最寄駅からの所要徒歩時間、最寄駅からの所要バス乗車時間、バス停からの所要徒歩時間などが示されており、最寄駅から前記所在地までの距離も示されている。交通手段は、例えば沿線以外の沿線を利用できるとき、複数の交通手段を示してもよい。
【0045】
権利内容は、所有権、旧法借地権、新法借地権などの権利関係やその詳細が示されており、必要に応じて、地代や借地の残存年数などが示されている。
傾斜地面積は、敷地内の傾斜地面積を示す。相場より極端に紹介価格が安いとき、敷地内に占める傾斜地面積が広い場合がある。
接道は、敷地に接する道路が公道か私道かを示す種別と、私道であるときは共用であるか否かと、間口(接道幅)と、建築基準法におけるセットバックの可否およびその面積とを示す。敷地に接道する道路が複数あるとき、必要に応じてそれらの接道も示されている。
【0046】
築年月には、建物の竣工日が示されている。
間取りは、部屋数と、バルコニーの面積と、リビング(居間)、ダイニング(食堂)およびキッチン(台所)の構成であり、一般的にダイニングおよびキッチンの構成をDKと示し、リビング、ダイニングおよびキッチンの構成をLDKと示す。
構造には、RC、SRC、木造、重量鉄骨、軽量鉄骨などの種別と、建物階数と、車庫の有無などが示されている。
【0047】
用途地域には、土地計画法で定められた例えば、第一種低層地域、第二種住居地域、近隣商業地域、準工業地域、市街化区域、市街化調整区域および無指定などの種別と共に、当該区域における建ぺい率および容積率なども示す。
購入後の費用には、設備負担金や修繕積立金などの購入後に必要になる費用が示されている。
その他の制限事項には、計画道路の一部に敷地が含まれる、がけ条例に該当している、風致地区に該当している、急傾斜地崩壊危険地区に該当している、袋小路である、地下に遊水池がある、未造成地である、鉄道・高速道路の沿線である、墓地に隣接している、川に挟まれた場所である、日照に問題がある、高圧線が敷地上を通過している、騒音があるなどのデメリット情報が示される。
その他、必要に応じて新築、未入居、中古などを示す状況や、敷地の現況などが示される。
【0048】
紹介価格は、入稿元の不動産業者により不動産概要に基づいて設定される。従って、紹介価格と相場との差が極端にあるとき、入稿情報に示された内容が実際の状況と異なる場合がある。このような入稿情報は、不動産業者の悪意や錯誤で作成されたと考えられる。
【0049】
物件の属性情報に基づいて査定価格を算出する装置が特開2003−22314号公報に示されている。この特許文献には、属性情報に基づいた構造化テストを行うことにより、不動産の市場構造に順応した最適なセグメントを設定し、該各セグメント毎に複数の統計モデルの中から、不動産の市場構造を反映した統計モデルを選定し、統計モデルを用いて価格関数を推定し、推定した価格関数を用いて不動産市場に対応した物件の査定(査定価格の算出)を行う技術が開示されている。
【0050】
本具体例の相場価格取得部140は、この特許文献に開示されている方法に基づいて査定価格を算出することができる。このとき、記憶部160に保持するデータが参照される。このデータは、過去に売買取引された物件に関する属性情報からなる、いわゆるインデックス情報である。
相場価格取得部140は、所定の単位面積当たりの単価ではなく、紹介すべき不動産の査定価格を算出する。
乖離値算出部150は、相場価格取得部140で求めた査定価格と、入稿情報に示されている不動産紹介価格との乖離を示す乖離値を算出する。
相場価格取得部140および乖離値算出部150以外の各部の動作は、他の具体例で説明した動作内容と同じであることから、その説明を割愛する。
【0051】
次に、具体例2の入稿情報審査装置50の動作を図7のフローチャートに沿って説明する。
入稿情報審査装置50の入力部11で不動産業者からの入稿情報が取得され、電算処理可能なデータ形式に変換される(ステップS300)。
【0052】
相場価格取得部140は、入稿情報に示されている属性情報の全ての内容、もしくは一部の内容に基づいて、紹介すべき不動産の査定価格を算出する。(ステップS310)。
乖離値算出部150は、相場価格取得部140で取得した査定価格と、入稿情報に示された不動産紹介価格との乖離を示す乖離値を算出する(ステップS320)。
【0053】
判定部14は、求めた乖離値が所定の適正基準値から外れているか否かを判定する(ステップS330)。
この判定で不適正と判断された入稿情報は、判定部14により、審査対象リストに登録される。このとき、判定部14は、入稿情報にデメリット情報が示されていた場合、審査対象リストへの登録を回避する。
表示部15は、判定部14で判定した結果を表示する(ステップS340)。
これにより、管理元の担当者は入稿情報に示される土地付建物の価格が相場とかけ離れていると判断することができる。従って、不適正と判断された入稿情報を必要に応じて訂正することができ、場合によっては不適正な入稿情報の排除を行うことができる。
【0054】
具体例2の入稿情報審査装置50によれば、入稿情報に示されている内容に対応した査定価格を求め、該査定価格と入稿情報に示されている不動産紹介価格との乖離を示す乖離値を算出し、乖離値が適正基準値の範囲内に無いとき、入稿情報を不適正と判断することから、該判断結果に基づいて、不動産業者の担当者が入稿情報を効率的に検証することができる。
【0055】
〈具体例3〉
次に、賃貸物件を紹介する入稿情報の審査を行うシステム200を説明する。
具体例3の入稿情報審査システム200は、図8に示されているように、入稿元の端末装置210と、入稿元の端末装置が接続する伝送路220と、該伝送路を介して取得した入稿情報の審査を行う入稿情報審査装置230とで構成されている。
入稿元端末装置210は、通信機能を備えたパーソナルコンピュータなどであり、後述するサーバー232で保持管理されているWebサイトを閲覧するためのインターネットブラウザなどのプログラムソフトが組込まれている。
【0056】
伝送路220は、通信を行うための通信回線であり、一般回線、公衆回線またはそれらの組合わせ回線である。該伝送路220には、少なくとも一つ以上の入稿元端末装置210が接続されており、つまり入稿元である不動産業者の数に応じた入稿元端末装置210が接続されている。
入稿情報審査装置230は、通信部231を組込んだサーバー232と、操作部233と、入稿情報に示された属性情報に基づいて査定価格を取得する相場価格取得部234と、入稿情報に示されている賃貸物件の賃料を不動産紹介価格とし、該不動産紹介価格と査定価格との乖離を示す乖離値を算出する乖離値算出部235と、該乖離値算出部235で求めた該乖離値が所定の適正基準値から外れているとき、前記入稿情報は不適正であると判断する判定部236と、該判定部236の判定結果を表示する表示部237と、査定価格を求めるための各種データを保持する記憶部238と、前記各部を統括的に制御する制御部239とを備える。
【0057】
入稿情報審査装置230のサーバー232は、伝送路220を介して入稿元端末装置210と通信するための通信部231を備えている。該通信部231が通信で得るデータは、入稿元端末装置210のブラウザで表示するWebサイトにおいて入力されたデータである。
サーバー232は、入稿元端末装置210のブラウザで表示する入稿Webサイトを保持管理しており、必要に応じて、入稿情報を編集した不動産紹介情報を不動産紹介Webサイトで不動産の探し手に提供するための更新管理機能を有する。
【0058】
通信部231で取得するデータは、紹介すべき賃貸物件毎に入稿情報として電算処理可能な形式にサーバー232で纏められる。
相場価格取得部234は、相場価格取得部140と同様の処理を行う。この場合、相場価格取得部234は、売買取引に関するインデックス情報ではなく、記憶部238に保持された賃貸取引に関するインデックス情報を参照して査定価格を算出する。
乖離値算出部235は、相場価格取得部234で取得する査定価格と、入稿情報に示されている不動産紹介価格(賃貸物件の家賃)との乖離を示す乖離値を算出する。
【0059】
判定部236は、乖離値算出部235で算出した乖離値が所定の適正基準値から外れているとき、前記入稿情報を不適正と判断する。
表示部237は、判定部236での判定結果および審査対象リストを表示する。
操作部233は、表示部237の表示内容を切替えたり、入稿された情報の編集処理を行う機能を有する。
記憶部238は、賃貸物件の査定価格の取得に必要なデータを制御部239の制御を受けて保持する。
【0060】
次に、具体例3の入稿情報審査システム200の動作を図9のフローチャートに沿って説明する。
入稿元の担当者は、入稿元端末装置210を用いて、入稿Webサイトの入力画面に従って入稿情報のための入力を行う(ステップS400)。
ここで、入稿元端末装置210のブラウザで表示するWebサイトの入力画面を、便宜的な番号を付した図を用いて説明する。
【0061】
図10に示されている賃貸物件の属性情報の入力画面は定型化されており、かつ上から順に、番号1で示す箇所に賃貸物件の名称、番号2で示す箇所に沿線名が示されている。該沿線の入力は、プルダウンと称される選択肢入力方式が採用されている。プルダウン方式以外に、入力すべき内容に応じて、適宜数値や文字などで入力が行なわれる。
番号3で示される箇所には、駅からの交通手段と所要時間を入力するための表示がされており、番号4で示される箇所には建物階数を入力するための表示がされており、番号5で示される箇所には部屋番号を入力するための表示がされている。以降、番号6から順に示される箇所に、入居年月日、一括貸しの有無、賃貸料、管理費の有無と金額、礼金、敷金、償返金、保証金、損害保険、部屋数、間取り、床面積、開口方位、詳細な間取り、駐車場の有無、駐車料金と駐車場までの距離、特記事項、所在地、貸主名、物件種別、構造、築年月、取引態様が表示される。
【0062】
ここで、定型化されたWebサイトにおいて、特記事項を示すWebサイトを図11を用いて説明する。特記事項は、制限事項の項目、特徴の項目、文字入力表示項目で構成されている。
制限事項の項目には、定期借地権に関すること、一括貸しに関する詳細な内容、他契約の条件、損害保険に関する詳細な内容、入退室に関する金額、入居条件に関することなどが示されている。
【0063】
特徴の項目には、キッチン、バス(風呂)、トイレ、洗面所、住空間、採光、防犯、収納、詳細な交通手段、最寄の公共施設や商業施設や環境、施工会社と建物ブランド、管理形態、リフォーム、駐車場などの特徴を示す詳細が示されている。
文字入力表示項目には、入稿元の担当者が賃貸物件に関する特記事項を特に文字で示したいとき、その文字が示されている。
【0064】
入稿元の担当者が、入稿Webサイトの画面に沿って入力したデータは、伝送路を介して通信部231で取得される。通信部231で取得したデータを入稿情報として電算処理可能な形式にサーバー232が処理する(ステップS410)。
【0065】
相場価格取得部234は、入稿情報に示されている属性情報の全ての内容、もしくは一部の内容に基づいて、紹介すべき賃貸物件の査定価格を取得する。(ステップS420)。
乖離値算出部235は、相場価格取得部234で取得した査定価格と、入稿情報に示された賃貸物件の紹介価格との乖離を示す乖離値を算出する(ステップS430)。
【0066】
判定部236は、求めた乖離値が所定の適正基準値から外れているか否かを判定する(ステップS440)。
この判定で不適正と判断された入稿情報は、判定部14により、審査対象リストに登録される。このとき、判定部14は、入稿情報にデメリット情報が示されていた場合、審査対象リストへの登録を回避する。
表示部237は、判定部236で判定した結果および審査対象リストの内容を表示する(ステップS450)。
入稿情報の管理を行う担当者は、判定結果を表示する表示部237により、入稿情報の真偽を入稿元である不動産業者の担当者に確かめ、必要に応じて訂正することができ、場合によっては不適正な入稿情報の排除を行うことができる。
【0067】
また、判定結果が判定部236で表示される以外に、該判定結果を通信部231から伝送路220を介して入稿元端末装置210へ出力する(ステップS460)。これにより、入稿元の担当者へ、不適正な情報を入稿したことを通知することができる。また、該通知を受けた入稿元の担当者は、必要に応じて入稿した情報の訂正を迅速に行うことができる。
【0068】
具体例3の入稿情報審査システム200によれば、入稿情報に示される賃貸物件の属性情報に対応した査定価格を求め、該査定価格と入稿情報に示されている不動産紹介価格との乖離を示す乖離値を算出し、該乖離値が適正基準値の範囲内に無いとき、入稿情報を不適正と判定することから、該判定結果に基づいて、入稿元の担当者が賃貸物件が示された入稿情報を効率的に検証することができる。
【0069】
具体例3の入稿情報審査システム200は、サーバー232を入稿情報審査装置230の構成に組込んだが、必要に応じてサーバー232を入稿情報審査装置230に組込まず、サーバーを独立させたシステム構成でもよい。
具体例2の入稿情報審査システム200では、入稿元端末装置210のブラウザで表示するWebサイトにおいて入力されたデータを纏めて入稿情報を取得したが、Webサイトを用いて入稿情報を取得する他に、電子メールで入稿情報を取得するシステムでもよい。
【0070】
具体例3の入稿情報審査システムは、賃貸物件に関する入稿情報を審査するシステムであったが、土地、土地付建物および借地などの入稿情報の審査に適用してもよい。
具体例1および具体例2の入稿情報審査装置は、土地の紹介や土地付建物に関する入稿情報を審査する装置であったが、賃貸物件に関する入稿情報を審査してもよい。
【0071】
具体例1および具体例2の入力部は、入稿元からの入稿情報をファクシミリで受入れてOCR認識する機能を兼ね備えたファックスOCRと称される装置や、入稿情報を電子メールで取得する装置でもよい。
【0072】
【発明の効果】
本発明によれば、紹介すべき不動産の所在地、価格および内容が示された入稿情報の審査において、前記不動産の所在地に対応する地域を判定し、該地域に対応する価格を基準とする相場価格(査定価格)を、地域に関連付けた価格を示す地域価格に基づいて求め、求めた相場価格と、入稿情報に示された不動産の価格との乖離を示す乖離値を求めることにより、入稿情報に示された価格と相場価格との乖離を示す乖離値に基づいて、相場と乖離している価格が示された不適正な入稿情報を識別することができることから、不適正な入稿情報を訂正もしくは排除することができる。
従って、適正な入稿情報に基づく不動産紹介情報が示された不動産紹介媒体を発行または管理することができ、該不動産紹介媒体の信用度を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】具体例1の入稿情報審査装置のブロック図である。
【図2】具体例1の入稿情報審査装置で審査する原稿(入稿情報)を示す図である。
【図3】具体例1の入稿情報審査装置の動作を示すフローチャートである。
【図4】土地付建物に関する入稿情報を審査する入稿情報審査装置のブロック図である。
【図5】具体例2の入稿情報審査装置のブロック図である。
【図6】具体例2の入稿情報審査装置で審査する原稿(入稿情報)を示す図である。
【図7】具体例2の入稿情報審査装置の動作を示すフローチャートである。
【図8】具体例3の入稿情報審査システムのブロック図である。
【図9】具体例3の入稿情報審査システムの動作を示すフローチャートである。
【図10】具体例3の入稿情報審査システムで審査する入稿情報のための入稿Webサイトを示す図である。
【図11】具体例3の入稿情報審査システムで審査する入稿情報のための特記事項を示すWebサイトである。
【符号の説明】
10 入稿情報審査装置
11 入力部
12 相場価格取得部
13 乖離値算出部
14 判定部
15 表示部
16 記憶部
Claims (33)
- 紹介すべき不動産の所在地、価格および内容が示された入稿情報を審査する方法において、
地域に関連付けた価格を示す地域価格が格納されている記憶部を用意すること、
前記地域価格に基づいて、前記不動産の所在地に対応する地域を判定し、該地域に対応する価格を基準とする相場価格を求めること、
求めた前記相場価格と、前記不動産の前記価格との乖離を示す乖離値を求めることを特徴とする入稿情報審査方法。 - 更に、前記入稿情報審査方法は、求めた乖離値が所定の適正基準値から外れているとき、前記入稿情報を不適正と判断することを特徴とする請求項1記載の入稿情報審査方法。
- 更に、前記入稿情報審査方法は、審査すべき前記入稿情報を入稿元から伝送路を介して取得し、取得した入稿情報の審査結果を前記伝送路を介して前記入稿元に返信することを特徴とする請求項2記載の入稿情報審査方法。
- 前記乖離値は、前記相場価格と前記不動産価格との比の割合で示されていることを特徴とする請求項1記載の入稿情報審査方法。
- 前記入稿情報は、前記不動産として土地を示し、前記内容として少なくとも該土地の面積を示し、
前記相場価格は、単位面積当たりの単価を示し、
前記土地の価格は、少なくとも前記面積に応じて求めた前記単位面積当たりの単価を示すことを特徴とする請求項1記載の入稿情報審査方法。 - 前記入稿情報は、前記不動産として土地付建物を示し、前記内容として少なくとも該建物の床面積、築年数および該土地の面積を示し、
前記相場価格は、単位面積当たりの土地単価を示し、
前記不動産の価格は、前記床面積、前記築年数および所定の建築単価および定額減価率に基づいて建物価格を求め、前記土地付建物の価格から前記建物価格を差し引いた土地価格において、少なくとも前記土地面積に応じて求めた前記単位面積当たりの単価を示すことを特徴とする請求項1記載の入稿情報審査方法。 - 前記入稿情報は、前記不動産として土地付建物を示し、前記内容として少なくとも該建物の床面積、築年数および該土地の面積を示し、
前記相場価格は、判定した前記地域と共に前記内容に対応した価格を基準とする価格を示し、
前記不動産の価格は、前記入稿情報に示された価格を示すことを特徴とする請求項1記載の入稿情報審査方法。 - 前記入稿情報は、前記不動産として賃貸物件を示し、前記内容として前記相場価格を求めるための物件概要を示し、
前記相場価格は、前記物件概要に応じて求めた価格を示すことを特徴とする請求項1記載の入稿情報審査方法。 - 前記内容は、前記所在地における最寄駅が示されていることを特徴とする請求項5、請求項6または請求項7記載の入稿情報審査方法。
- 前記内容は、前記所在地における最寄駅からの距離が示されていることを特徴とする請求項5、請求項6または請求項7記載の入稿情報審査方法。
- 前記内容は、前記不動産の利便性を示す要素が示されていることを特徴とする請求項5または請求項6または請求項7記載の入稿情報審査方法。
- 紹介すべき不動産の所在地、価格および内容が示された入稿情報を審査する入稿情報審査装置において、
地域に関連付けた価格を示す地域価格が格納されている記憶部と、
該記憶部で保持する前記地域価格に基づいて、前記不動産の所在地に対応する地域を判定し、該地域に対応する価格を基準とする相場価格を求める相場価格取得部と、
求めた前記相場価格と、前記不動産の前記価格との乖離を示す乖離値を求める乖離値算出部とを備えることを特徴とする入稿情報審査装置。 - 更に、前記入稿情報審査装置は、求めた乖離値が所定の適正基準値から外れているとき、前記入稿情報を不適正と判断する判定部を備えることを特徴とする請求項12記載の入稿情報審査装置。
- 更に、前記入稿情報審査装置は、審査すべき前記入稿情報を入稿元から伝送路を介して取得し、取得した入稿情報の審査結果を前記伝送路を介して前記入稿元に返信すべく、通信部を備えることを特徴とする請求項13記載の入稿情報審査装置。
- 前記乖離値算出部は、前記相場価格と前記不動産価格との比の割合を前記乖離値として算出することを特徴とする請求項12記載の入稿情報審査装置。
- 前記入稿情報は、前記不動産として土地を示し、前記内容として少なくとも該土地の面積を示し、
前記乖離値算出部は、単位面積当たりの単価を示す前記相場価格と、少なくとも前記面積に応じて求めた前記単位面積当たりの単価を示す前記土地の価格との乖離を示す乖離値を求めることを特徴とする請求項12記載の入稿情報審査装置。 - 前記入稿情報は、前記不動産として土地付建物を示し、前記内容として少なくとも該建物の床面積、築年数および該土地の面積を示し、
前記乖離値算出部は、少なくとも前記床面積、前記築年数および所定の建築単価および定額減価率に基づいて建物価格を求め、前記土地付建物の価格から前記建物価格を差し引いた土地価格において、少なくとも前記土地面積に応じて求めた前記単位面積当たりの単価を示す前記不動産の価格と、単位面積当たりの土地単価を示す前記相場価格との乖離を示す乖離値を求めることを特徴とする請求項12記載の入稿情報審査装置。 - 前記入稿情報は、前記不動産として土地付建物を示し、前記内容として少なくとも該建物の床面積、築年数および該土地の面積を示し、
前記相場価格取得部は、判定した前記地域と共に前記内容に対応した価格を基準とする相場価格を求め、
前記乖離値算出部は、前記相場価格と、前記入稿情報に示された前記不動産の価格との乖離を示す乖離値を求めることを特徴とする請求項12記載の入稿情報審査装置。 - 前記入稿情報は、前記不動産として賃貸物件を示し、前記内容として前記相場価格を求めるための物件概要を示し、
前記乖離値算出部は、求めた前記相場価格と、前記賃貸物件の賃貸価格との乖離を示す乖離値を求めることを特徴とする請求項12記載の入稿情報審査装置。 - 前記内容は、前記所在地における最寄駅が示されていることを特徴とする請求項16、請求項17または請求項18記載の入稿情報審査装置。
- 前記内容は、前記所在地における最寄駅からの距離が示されていることを特徴とする請求項16、請求項17または請求項18記載の入稿情報審査装置。
- 前記内容は、前記不動産の利便性を示す要素が示されていることを特徴とする請求項16または請求項17または請求項18記載の入稿情報審査装置。
- 紹介すべき不動産の所在地、価格および内容が示された入稿情報を審査する入稿情報審査システムにおいて、
前記入稿情報を伝送可能な形式で作成する入稿元端末装置と、
該入稿元端末装置が接続する伝送路と、
前記入稿元端末装置からの前記入稿情報を前記伝送路を介して取得するための通信部と、地域に関連付けた価格を示す地域価格が格納されている記憶部と、該記憶部で保持する前記地域価格に基づいて、前記不動産の所在地に対応する地域を判定し、該地域に対応する価格を基準とする相場価格を求める相場価格取得部と、求めた前記相場価格と前記不動産の前記価格との乖離を示す乖離値を求める乖離値算出部とを設ける入稿情報審査装置と、
を備えることを特徴とする入稿情報審査システム。 - 更に、前記入稿情報審査装置は、求めた乖離値が所定の適正基準値から外れているとき、前記入稿情報を不適正と判断する判定部を備えることを特徴とする請求項23記載の入稿情報審査システム。
- 前記通信部は、取得した入稿情報の審査結果を前記入稿元端末装置へ返信することを特徴とする請求項23記載の入稿情報審査システム。
- 前記乖離値算出部は、前記相場価格と前記不動産価格との比の割合を前記乖離値として算出することを特徴とする請求項23記載の入稿情報審査システム。
- 前記入稿情報は、前記不動産として土地を示し、前記内容として少なくとも該土地の面積を示し、
前記乖離値算出部は、単位面積当たりの単価を示す前記相場価格と、少なくとも前記面積に応じて求めた前記単位面積当たりの単価を示す前記土地の価格との乖離を示す乖離値を求めることを特徴とする請求項23記載の入稿情報審査システム。 - 前記入稿情報は、前記不動産として土地付建物を示し、前記内容として少なくとも該建物の床面積、築年数および該土地の面積を示し、
前記乖離値算出部は、少なくとも前記床面積、前記築年数および所定の建築単価および定額減価率に基づいて建物価格を求め、前記土地付建物の価格から前記建物価格を差し引いた土地価格において、少なくとも前記土地面積に応じて求めた前記単位面積当たりの単価を示す前記不動産の価格と、単位面積当たりの土地単価を示す前記相場価格との乖離を示す乖離値を求めることを特徴とする請求項23記載の入稿情報審査システム。 - 前記入稿情報は、前記不動産として土地付建物を示し、前記内容として少なくとも該建物の床面積、築年数および該土地の面積を示し、
前記相場価格取得部は、判定した前記地域と共に前記内容に対応した価格を基準とする相場価格を求め、
前記乖離値算出部は、前記相場価格と、前記入稿情報に示された前記不動産の価格との乖離を示す乖離値を求めることを特徴とする請求項23記載の入稿情報審査システム。 - 前記入稿情報は、前記不動産として賃貸物件を示し、前記内容として前記相場価格を求めるための物件概要を示し、
前記乖離値算出部は、物件概要に応じて求めた価格を示す前記相場価格と、前記賃貸物件の賃貸価格との乖離を示す乖離値を求めることを特徴とする請求項23記載の入稿情報審査システム。 - 前記内容は、前記所在地における最寄駅が示されていることを特徴とする請求項27、請求項28または請求項29記載の入稿情報審査システム。
- 前記内容は、前記所在地における最寄駅からの距離が示されていることを特徴とする請求項27、請求項28または請求項29記載の入稿情報審査システム。
- 前記内容は、前記不動産の利便性を示す要素が示されていることを特徴とする請求項27、請求項28または請求項29記載の入稿情報審査システム。
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JP2003197735A JP2005038049A (ja) | 2003-07-16 | 2003-07-16 | 入稿情報審査方法、入稿情報審査装置および入稿情報審査システム |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2007102505A (ja) * | 2005-10-04 | 2007-04-19 | Yoshimi Kobayashi | 不動産取引システム |
JP2009251714A (ja) * | 2008-04-02 | 2009-10-29 | Ring & Link Kk | ホームページ情報生成装置、ホームページ情報生成方法、およびこれらを利用したホームページ情報提供システム |
JP2020194222A (ja) * | 2019-05-24 | 2020-12-03 | Aegis株式会社 | 不動産物件情報管理システム、サーバおよび方法 |
JP2023061070A (ja) * | 2021-10-19 | 2023-05-01 | 株式会社GA technologies | 情報処理装置、プログラムおよび情報処理方法 |
WO2023170915A1 (ja) * | 2022-03-11 | 2023-09-14 | 日本電気株式会社 | 防犯指標値算出システム、防犯指標値算出方法、及び、防犯指標値算出プログラムが格納された記録媒体 |
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2003
- 2003-07-16 JP JP2003197735A patent/JP2005038049A/ja active Pending
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