JP2005037641A - 光ファイバケーブル - Google Patents
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Abstract
【課題】光ファイバケーブルの製造時、あるいは光ファイバケーブルの使用時に引張り、衝撃、外力あるいはストレスなどが加えられても、大きな伝送損失を招かない光ファイバケーブルを提供することにある。
【解決手段】本発明は、複数本の光ファイバと補強材とを撚り合わせ、その周囲に外被を被覆して形成した光ファイバケーブルにおいて、該光ファイバケーブルの中心部に中心介材としてアラミド繊維束を配置し、該中心介材のアラミド繊維束の周囲に複数本のアラミド繊維束を螺旋状に巻回して第一のアラミド繊維層を形成し、さらに該第一のアラミド繊維層の周囲に、該第一のアラミド繊維束の螺旋状の巻回方向と反対方向に、複数本のアラミド繊維束および複数本の光ファイバを共に螺旋状に巻回して第二のアラミド繊維層を形成させると共に、該第二のアラミド繊維層内に、該複数本の光ファイバどうしを、互いに接触させることなく、それぞれ離間して埋設したことを特徴とする光ファイバケーブルである。
【選択図】図1
【解決手段】本発明は、複数本の光ファイバと補強材とを撚り合わせ、その周囲に外被を被覆して形成した光ファイバケーブルにおいて、該光ファイバケーブルの中心部に中心介材としてアラミド繊維束を配置し、該中心介材のアラミド繊維束の周囲に複数本のアラミド繊維束を螺旋状に巻回して第一のアラミド繊維層を形成し、さらに該第一のアラミド繊維層の周囲に、該第一のアラミド繊維束の螺旋状の巻回方向と反対方向に、複数本のアラミド繊維束および複数本の光ファイバを共に螺旋状に巻回して第二のアラミド繊維層を形成させると共に、該第二のアラミド繊維層内に、該複数本の光ファイバどうしを、互いに接触させることなく、それぞれ離間して埋設したことを特徴とする光ファイバケーブルである。
【選択図】図1
Description
本発明は、光ファイバケーブルに係わり、例えば、大型テレビジョンセットのディスプレイとチューナとの間を、低損失で、高速大容量の信号の送受信を行うことができる光ファイバーケーブルに関する。
近年、例えば、大型テレビジョンセットのチューナーとディスプレイとの間において、1Gbps(ギガ ビット パー セコンド)を超えるような高速大容量の信号伝送が行われる場合に、光ファイバケーブルが用いられてきている。この光ファイバケーブルには、光ファイバ同士の接続作業の取り扱い性、あるいは可撓性などの観点から、ガラス系の光ファイバではなく、プラスチック光ファイバを撚り合わせてケーブル化した光ファイバケーブルが好ましく用いられている。
このような光ファイバをケーブル化して光ファイバケーブルを製造する際、耐圧性や耐屈曲性などを向上させ、引張り、衝撃あるいは外力などから光ファイバを保護するために、補強材すなわちテンションメンバーとして、介材が用いられており、この一例として光ファイバケーブルの中心部に光ファイバ心線を配置し、この光ファイバ心線の周りに、介材としてアラミド繊維を縦添えしたものが提案されている。(例えば、特許文献1参照)
しかし、例えば特許文献1に示されるような光ファイバと介材としてのアラミド繊維とを撚り合わせて光ファイバケーブルを製造する場合には、その製造時にケーブル化される光ファイバ同士が接触して摺動したり、光ファイバが捻じられたり、曲げられたりして、光ファイバにストレス(応力)がかかり、その結果、光ファイバの伝送損失の増加を招くという問題がある。
また、このような光ファイバケーブルでは、使用時にケーブルが屈曲させられると、ケーブル中心部の光ファイバ心線同士が違いに接触して摺動しつつストレスを受ける場合があり、その結果、光ファイバの伝送損失が大きくなるという問題がある。
特開2003−140013号公報
本発明は、上記した問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、光ファイバケーブルの製造時、あるいは光ファイバケーブルの使用時に引張り、衝撃、外力あるいはストレスなどが加えられても、大きな伝送損失を招かない光ファイバケーブルを提供することにある。
上記目的は、本発明に係わる光ファイバケーブルによって達成される。すなわち本発明は、複数本の光ファイバと補強材とを撚り合わせ、その周囲に外被を被覆して形成した光ファイバケーブルにおいて、該光ファイバケーブルの中心部に中心介材としてアラミド繊維束を配置し、該中心介材のアラミド繊維束の周囲に複数本のアラミド繊維束を螺旋状に巻回して第一のアラミド繊維層を形成し、さらに該第一のアラミド繊維層の周囲に、該第一のアラミド繊維束の螺旋状の巻回方向と反対方向に、複数本のアラミド繊維束および複数本の光ファイバを共に螺旋状に巻回して第二のアラミド繊維層を形成させると共に、該第二のアラミド繊維層内に、該複数本の光ファイバどうしを、互いに接触させることなく、それぞれ離間して埋設したことを特徴とする光ファイバケーブルである。
本発明の光ファイバーケーブルによれば、複数本の光ファイバと補強材とを撚り合わせ、その周囲に外被を被覆して形成した光ファイバケーブルにおいて、該光ファイバケーブルの中心部に中心介材としてアラミド繊維束を配置し、該中心介材のアラミド繊維束の周囲に複数本のアラミド繊維束を螺旋状に巻回して第一のアラミド繊維層を形成し、さらに該第一のアラミド繊維層の周囲に、該第一のアラミド繊維束の螺旋状の巻回方向と反対方向に、複数本のアラミド繊維束および複数本の光ファイバを共に螺旋状に巻回して第二のアラミド繊維層を形成させると共に、該第二のアラミド繊維層内に、該複数本の光ファイバどうしを、互いに接触させることなく、それぞれ離間して埋設したので、光ファイバケーブルの製造時、あるいは光ファイバケーブルの使用時に光ファイバに引張り、衝撃、外力あるいはストレスなどが加えられようとしても、アラミド繊維束あるいはアラミド繊維層がバッファ機能を発揮して光ファイバにかかるストレスを吸収し、大きな伝送損失を招くことはない。
また、第一のアラミド繊維層を形成するアラミド繊維束の螺旋状の巻回方向と反対方向に、アラミド繊維束および複数本の光ファイバを共に螺旋状に巻回して第二のアラミド繊維層を形成させたので、巻回方向が互いに打ち消されることになり、光ファイバケーブルに撚りぐせを生じることはない。
以下、本発明による光ファイバケーブルを、好ましい実施の形態について、添付図面を参照して説明する。
図1は、本発明による光ファイバケーブルの好ましい実施の形態の断面図である。
図1を参照すると、大型テレビジョンセットのチューナーとディスプレイとの間で高速大容量の信号伝送を行うために用いられる、本発明による光ファイバケーブル10が示されている。この図1に示すように、光ファイバケーブル10の中心部には、中心介材として抗張力繊維の一つであるアラミド繊維束20が配置されている。このアラミド繊維束20は、アラミド繊維のケブラー(デュポン社登録商標)を4束(1束あたり1420デニール)束ねられ、外径約0.9ミリメートルを有して形成されており、光ファイバケーブル10全体にかかる張力に対して抗張力機能を有する。
図1を参照すると、大型テレビジョンセットのチューナーとディスプレイとの間で高速大容量の信号伝送を行うために用いられる、本発明による光ファイバケーブル10が示されている。この図1に示すように、光ファイバケーブル10の中心部には、中心介材として抗張力繊維の一つであるアラミド繊維束20が配置されている。このアラミド繊維束20は、アラミド繊維のケブラー(デュポン社登録商標)を4束(1束あたり1420デニール)束ねられ、外径約0.9ミリメートルを有して形成されており、光ファイバケーブル10全体にかかる張力に対して抗張力機能を有する。
このアラミド繊維束20の周囲には、複数本のアラミド繊維束30が撚り合わせピッチ98mmにて右撚り(Z撚り)に(本実施の形態では複数本のアラミド繊維束として6束:1束あたり1420デニール)撚り合わされ、すなわちアラミド繊維束20の周囲には、6束のアラミド繊維束30が螺旋状に巻回されて、第1のアラミド繊維層35を形成している。
さらに、第1のアラミド繊維層35の周囲には、複数本のアラミド繊維束40が、複数本の光ファイバ50と共に、第1のアラミド繊維層35におけるアラミド繊維束30の螺旋状の巻回方向とは逆方向で撚り合せピッチ168mmにて左撚り(S撚り)に(本実施の形態では複数本のアラミド繊維束として8束:1束あたり3300デニール、複数本の光ファイバとして4本)撚り合され、すなわちアラミド繊維層35の周囲には、8束のアラミド繊維束40が螺旋状に巻回されて、第2のアラミド繊維層45を形成している。その際、第2のアラミド繊維層45を形成しているアラミド繊維束40は、図1から容易に理解されるように、ほぼ同心円上に配置される4本の光ファイバ50を、それぞれ2束で挟むように配置される。なお、この光ファイバ50は、非晶質ふっ素ポリマーから形成されている、外径0.5ミリメートルのルキナ(旭硝子社登録商標)が用いられている。このようにして光ファイバ50が第2のアラミド繊維層45内に埋設されて形成されたものは、外径約2.1ミリメートルを有している。
このように構成することで、光ファイバ50とアラミド繊維束40とを用いてケーブル化する際に、抗張力繊維であるアラミド繊維束40が、例えば撚り合わせ工程において、不必要に発生する張力から光ファイバを保護し、光ファイバ50に直接張力がかからないようにすることができる。すなわち、光ファイバ50は、製造工程上、ストレスをほとんど受けることがないので、製造時における伝送損失の増大を招くことがない。
なお、この第1および第2のアラミド繊維層35、45は、中心介材20と共に、外部から曲げ応力、捻じり、引張り、衝撃、外力あるいはストレスなどから光ファイバ50を保護するための補強、緩衝機能を有しており、その結果、光ファイバ50の伝送損失を極めて小さく抑えることを可能としている。
第2のアラミド繊維層45層の周囲には、アラミド繊維束40あるいは光ファイバ50がバラケないように、厚さ約0.1ミリメートルのゴアテックス(W.Lゴア社登録商標)テープからなる押え巻テープ60が巻回されて、外径約2.3ミリメートルとされている。このゴアテックス(W.Lゴア社登録商標)テープの押え巻テープ60は、延伸多孔質PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)からなるので、次工程で行う、押え巻テープ60の周囲に熱溶融性樹脂を外被として被覆し、ケーブル被覆部70を形成する際に、耐熱性を有した断熱層としての機能を発揮し、光ファイバ、特に融点の低いプラスチック製光ファイバを使用した光ファバケーブル製造時に溶融樹脂の熱の影響を排除して効果的である。
上述したように、押え巻テープ60の周囲には、外被として、熱溶融性樹脂の塩化ビニル樹脂が0.3ミリメートルの厚さで押出し被覆されてケーブル被覆部70が形成され、外径約2.9ミリメートルの光ファイバケーブル10が成形される。なお、上述の塩化ビニル樹脂に限らず、ポリウレタンあるいはポリエチレンなどの他の熱可塑性ポリマを外被として使用できることは勿論のことである。
このようにして成形した光ファイバケーブル10の伝送損失を、光源(アンリツ社製、MG9001A)、光学パワーメータ(安藤電気社製、AQ−1111)およびセンサ(安藤電気社製、AQ−1958)を使用してカットバック法で測定した。その結果、この光ファイバケーブルの伝送損失は、第2のアラミド繊維層45内に配置された各ファイバ共50dB/km以下であって、充分、伝送損失の低いことが確認された。
例えば、大型テレビジョンセットのディスプレイとチューナとの間における信号伝送のような高速大容量の信号の送受信を、低損失で行うための光ファイバーケーブルとして利用できる。
10 光ファイバケーブル
20 中心介材
30 アラミド繊維束
35 第一のアラミド繊維層
40 アラミド繊維束
45 第二のアラミド繊維層
50 光ファイバ
60 押え巻テープ
70 ケーブル被覆部
20 中心介材
30 アラミド繊維束
35 第一のアラミド繊維層
40 アラミド繊維束
45 第二のアラミド繊維層
50 光ファイバ
60 押え巻テープ
70 ケーブル被覆部
Claims (2)
- 複数本の光ファイバと補強材とを撚り合わせ、その周囲に外被を被覆して形成した光ファイバケーブルにおいて、該光ファイバケーブルの中心部に中心介材としてアラミド繊維束を配置し、該中心介材のアラミド繊維束の周囲に複数本のアラミド繊維束を螺旋状に巻回して第一のアラミド繊維層を形成し、さらに該第一のアラミド繊維層の周囲に、該第一のアラミド繊維束の螺旋状の巻回方向と反対方向に、複数本のアラミド繊維束および複数本の光ファイバを共に螺旋状に巻回して第二のアラミド繊維層を形成させると共に、該第二のアラミド繊維層内に、該複数本の光ファイバどうしを、互いに接触させることなく、それぞれ離間して埋設したことを特徴とする光ファイバケーブル。
- 前記第二のアラミド繊維層の周囲に押え巻テープが巻回され、この押え巻テープの外周に熱可塑性樹脂が押出し被覆されている請求項1記載の光ファイバケーブル。
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JP2003273927A JP2005037641A (ja) | 2003-07-14 | 2003-07-14 | 光ファイバケーブル |
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ID=34211021
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Cited By (4)
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CN103426555A (zh) * | 2012-05-26 | 2013-12-04 | 河南科信电缆有限公司 | 一种芯线加强型碳纤维电缆 |
CN104409155A (zh) * | 2014-11-26 | 2015-03-11 | 无锡江南电缆有限公司 | 一种带地线芯的电缆 |
CN104867599A (zh) * | 2014-02-25 | 2015-08-26 | 安徽卓越电缆有限公司 | 一种冶金电力电缆 |
JP2016186648A (ja) * | 2008-10-06 | 2016-10-27 | ウースナム,カルバン・エイチ | 通信ケーブル及びその製法 |
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2003
- 2003-07-14 JP JP2003273927A patent/JP2005037641A/ja active Pending
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