JP2005034842A - 表面処理方法、マイクロマシンの製造方法、および半導体装置の製造方法 - Google Patents

表面処理方法、マイクロマシンの製造方法、および半導体装置の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】超臨界流体を用いた処理のみによって確実に渣残物の除去を行うことが可能な表面処理方法を提供する。
【解決手段】構造体が形成された表面を、二酸化炭素からなる超臨界流体4によって処理する表面処理方法であって、アンモニウム水酸化物、アルカノールアミン、フッ化アミン、またはフッ化水素酸のうちの少なくとも1つを溶解助剤5とし、溶解助剤5を0.1〜2mol%の濃度範囲で超臨界流体4に添加する。また超臨界流体4には、溶解助剤5と共に界面活性物質6を添加しても良い。界面活性物質6には、極性溶剤を用いても良い。
【選択図】図1

Description

本発明は、表面処理方法に関し、特には半導体装置やマイクロマシンなどの製造において、中空部を有する微細な構造体や高アスペクト比の電極パターン等の構造体が設けられた表面を洗浄する場合に適用される表面処理方法、およびこの表面処理方法を行うマイクロマシンの製造方法、さらには半導体装置の製造方法に関する。
近年、半導体装置の大規模化に伴い、素子構造の微細化が促進され、LSI製造においては、今や線幅が100nmを切る高アスペクト比(高さ/幅)のパターンが基板上に形成されるに至っている。このようなパターンは、基板上に形成した材料膜に対してパターンエッチングを施すことによって形成される。このパターンエッチングは、例えばレジストパターンをマスクにして行われるが、形成されるパターンのアスペクト比の増加に伴い、レジストパターンのアスペクト比も必然的に増加する。
ところで、通常このようなパターン形成工程においては、パターンエッチングやその後のレジストパターンの除去においてパターン間に残された微小な異物(エッチング残渣)を除去するために、基板表面に対して、薬液を用いた洗浄、リンス洗浄等の一連の湿式洗浄、および乾燥処理が施されている。また同様に、レジストパターンの形成工程においても、レジストパターンを現像形成した後、湿式洗浄および乾燥処理が施される。
ところが、微細パターンの洗浄においては、乾燥処理を行う際に、パターン間に残ったリンス液と外部の空気との圧力差によって、レジストパターンのパターン倒れが生じる場合がある。この現象は、リンス液、さらには乾燥時に用いる乾燥液等が乾燥工程により最終的に蒸発していく過程において、高アスペクト比のレジストターン間に残留した液体が蒸発することによって体積が縮小し、これらの液体の表面張力によりレジストパターン間に吸引力が発生することによって生じる。この吸引力は、パターン間での気液界面で生じる表面張力に依存し、高アスペクト比のパターンではより顕著になる。しかも、この吸引力は、レジストパターンを倒すだけでなく、シリコン等のパターンをも歪める力を有するため、このリンス液の表面張力の問題は重要となっている。
このような問題は、半導体装置の製造工程に限らずマイクロマシンとよばれる微小な可動素子の形成においても生じる。例えば、図3に示すマイクロマシンは、基板1とこの上部に形成した構造体2との間に中空部aを備えており、構造体2と基板1との間隔tが変化自在な可動素子として構成されている。このような構成のマイクロマシンは、基板1上にここでの図示を省略した犠牲層をパターン形成し、さらにこの上部に構造体2をパターン形成した後、基板1と構造体2とに対して犠牲層を選択的にエッチング除去することによって形成される。
このため、上述した半導体装置の製造工程と同様に、エッチング終了後には、構造体2のパターン間に残された微小な異物(エッチング残渣)を除去することを目的として、基板表面に対して薬液を用いた洗浄、リンス洗浄(水洗)、乾燥を行うことが好ましい。しかしながら、犠牲層を選択的にエッチング除去することで中空部aを形成した後の洗浄に、通常の半導体製造工程に用いられるような、湿式洗浄および乾燥処理を行うと、基板1との間に中空部aを備えて設けられている構造体2が、上述した吸引量によって基板1に固着されたり、破壊されたりする問題があった。
このため、マイクロマシンの製造工程においては、このような中空部aを形成するためのエッチングを行った後には、洗浄工程を行わずに次の工程へ送るしかなかった。しかしこれでは、エッチング残渣による歩留まり低下、信頼性低下、素子(可動素子)の特性の劣化が起きてしまう。
以上述べた問題を解決するためには、表面張力の小さな流体を用いて洗浄、乾燥処理を行えば良いと考えられる。例えば、水の表面張力は約72dyn/cmであるが、メタノールの表面張力は約23dyn/cmになり、水からの乾燥よりも、水をメタノールに置換して乾燥した方が、上述したパターン間や空間部に生じる吸引力が弱められ、パターン(構造物)の破壊が抑えられることになる。しかし、メタノールを乾燥液に用いた場合であっても、液体状ノメタノールがある程度の表面張力を持つため、上述した破壊を完全に防止することは困難である。
そこで、上述したような高アスペクト比のパターンが形成された基板や、中空部を有する微細な構造体が形成された基板等の表面を洗浄する表面処理において、超臨界流体を用いる方法が提案されている。超臨界流体とは、臨界温度および臨界圧力とよばれるそれぞれの物質に固有の値以上の温度と圧力のもとで各物質がとる相の一つであり、この状態では、他の液体や固体に対する溶解力は該物質の液体状態とほぼ同等であるにもかかわらず、その粘度が著しく小さく拡散係数が極めて大きいという特異な性質を有しており、気体の状態を持った液体と言える。
このような超臨界流体を用いた表面処理は、例えば次のように行われる。先ず、パターンエッチングが終了した状態において、エッチング液から直接、さらには洗浄液を経由した後、または洗浄液をリンス液で置換した後、またはリンス液を更に別の液体で置換した後に、処理表面がこれらの液中に保持されている状態で、これらの液を超臨界流体となり得る物質(以下、超臨界物質と記す)の液体で置換する。次いで、処理表面および液体が保持された系内の圧力および温度を調整することで、この液体を直接気体にすることなく超臨界流体とし、さらにその後に気体状態に移行させる。これにより、エッチングによって形成された処理表面のパターンを、気液界面に晒すことなく乾燥させ、リンス液の表面張力によるパターン倒れや中空部の破壊を防止している(以上、下記特許文献参照)。
以上のような表面処理に用いられる超臨界物質としては、二酸化炭素、窒素、アンモニア、水、アルコール類、低分子量の脂肪族飽和炭化水素類、ベンゼン、ジエチルエーテルなど超臨界流体となることが確認されている多くの物質を利用することができる。これらの中で超臨界温度が31.3℃と室温に近い二酸化炭素は、取り扱いが容易であること及び試料が高温にならないですむという理由から、表面処理に好ましく用いられる物質の一つである。
特開2000−91180号公報 特開平9−139374号公報
ところが、このような超臨界流体を用いた表面処理方法には、次のような課題があった。すなわち、超臨界流体として一般的に用いられている二酸化炭素は、超臨界流体の状態において無極性有機溶剤のような性質である。このため、超臨界流体の二酸化炭素(以下、超臨界二酸化炭素と記す)単体での溶解性能には選択性があり、低分子の有機物の除去、例えば露光前レジストの除去は可能であるが、エッチング残渣のような高分子化した有機物や無機化した混合化合物のような汚染物質の除去や酸化膜の除去に必ずしも効果があるとはいえない。
このため、超臨界二酸化炭素で乾燥を行う前に、溶解力や酸化分解力に優れた従来から実績のある、薬液による湿式洗浄を行う必要がある。
このような場合、気液界面の表面張力による破壊を防止するために、洗浄後に洗浄物を薬液からリンス液へ、常圧で気体にさらすことなく移載した後、リンス液を直接乾燥させることなく超臨界二酸化炭素に置換する必要があり、工程が複雑となる(特開2001-165568参照)。
しかも、湿式洗浄に用いられる水などの洗浄液は、表面張力が大きいため、高アスペクト比のパターン溝部の底や、微細な中空部に洗浄液が浸透し難い。このため、洗浄液やリンス液などを、微細な空間に浸透させるべく撹拌すると、攪拌等による水圧によって、機械的に脆弱である微細パターンや構造体が破壊されてしまう場合もある。
そこで本発明は、超臨界流体を用いた処理のみによって確実に構造体間の残渣物の除去が可能で、これにより工程数の削減を図ると共に構造体の破壊を確実に防止可能な表面処理方法を提供すること、さらにはこの表面処理方法を行うマイクロマシンの製造方法および半導体装置の製造方法を提供することを目的とする。
このような目的を達成するための本発明は、構造体が形成された表面を超臨界流体によって処理する表面処理方法である。ここで、構造体とは、支持固体基板に接合されている構造体の一部が該支持固体基板から分離せられている微小な構造体であり、あるいは支持固体基板からの分離部がなくてもアスペクト比とよばれる構造体パターンの高さと幅の比率が大きい微小な構造体である。前者は上述したようなマイクロマシンとよばれる微小な駆動部品であり、後者は半導体装置の微細パターンやそのパターンを形成するためのフォトマスクである。本発明は、これらの微小構造体の洗浄および乾燥技術に関する。
そして本発明における第1の処理方法は、下記式(1)に示すアンモニウム水酸化物を溶解助剤として超臨界流体に添加することを特徴としている。
Figure 2005034842
ただし、式(1)中R1〜R4はそれぞれ独立に、アルキル基、ヒドロキシ置換アルキル基、アリール基または水素を示す。アルキル基、ヒドロキシ置換アルキル基は、炭素数1〜4が好ましい。このような炭素数であれば、溶媒中でイオン化して水酸基を解離し易いため、十分な洗浄(エッチング)効果を発揮することができる。
このようなアンモニウム水酸化物の具体例としては、アンモニア、ヒドロキシルアミン、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、テトラプロピルアンモニウムヒドロキシド、トリメチルエチルアンモニウムヒドロキシド、ベンジルトリメチルアンモニウムヒドロキシド、トリメチル(2―ヒドロキシエチル)アンモニウムヒドロキシド、トリエチル(2―ヒドロキシエチル)アンモニウムヒドロキシド、トリプロピル(2―ヒドロキシエチル)アンモニウムヒドロキシド、トリメチル(1―ヒドロキシプロピル)アンモニウムヒドロキシド等が例示される。これらの中で特に好ましいのはテトラメチルアンモニウムヒドロキシド(TMAH)、トリメチル(2―ヒドロキシエチル)アンモニウムヒドロキシド(コリンとも呼ばれる)である。
また、本発明の第2の処理方法は、下記式(2)に示すアルカノールアミンを溶解助剤として超臨界流体に添加することを特徴としている。
Figure 2005034842
ただし、式(2)中R1〜R3はそれぞれ独立に、アルキル基、ヒドロキシ置換アルキル基、アリール基または水素を示す。アルキル基、ヒドロキシ置換アルキル基は、炭素数1〜4が好ましい。このような炭素数であれば、溶媒中でプロトン(水素イオン)を受けとって水酸イオンを作り易く、水酸イオンによる十分な洗浄(エッチング)効果を発揮することができる。
このようなアルカノールアミンの具体例としては、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、第三ブチルジエタノールアミン、イソプロパノールアミン、2-アミノ-1-プロパノール、3-アミノ-1-プロパノール、イソブタノールアミン、2-アミノ-2-エトキシ-プロパノール、及びジグリコールアミンとしても知られている2-(2-アミノエトキシ)エタノールがある。
そして、本発明の第3の処理方法は、下記式(3)に示すフッ化アミンを溶解助剤として超臨界流体に添加することを特徴としている。
Figure 2005034842
ただし、式(3)中R1〜R4はそれぞれ独立に、アルキル基、ヒドロキシ置換アルキル基、アリール基または水素を示す。アルキル基、ヒドロキシ置換アルキル基は、炭素数1〜4が好ましい。このような炭素数であれば、溶媒中でイオン化してフッ素イオンを解離し易いため、十分な洗浄(エッチング)効果を発揮することができる。
このようなフッ化アミンの具体例としては、フッ化アンモニウム、酸性フッ化アンモニウム、メチルアミンフッ化水素塩、エチルアミンフッ化水素塩、プロピルアミンフッ化水素塩、フッ化テトラメチルアンモニウム、フッ化テトラエチルアンモニウム等が挙げられる。これらのフッ素化合物の中で好ましくは、フッ化アンモニウム、フッ化テトラメチルアンモニウムであり、より好ましくはフッ化アンモニウムである。
さらに、本発明の第4の処理方法は、フッ化水素酸を溶解助剤として超臨界流体に添加することを特徴としている。ここでは、0.1〜1mol/Lの濃度のフッ化水素酸を用いることが好ましい。
このような第1〜第4の処理方法では、浸透性に優れた超臨界流体にアンモニウム水酸化物、アルカノールアミン、フッ化アミン、フッ化水素酸等の溶解助剤を添加することにより、基板表面の微細な構造体の隙間に超臨界流体と共にこれらの溶解助剤が供給される。これらの溶解助剤は、エッチング後のレジストや高分子化したエッチング残渣物(以下、単に残渣物と記す)を溶解除去(エッチング)する洗浄能力を持っている。このため、エッチングによって構造体を形成した後の基板表面に対しての、超臨界流体による洗浄能力の向上が図られる。しかも、超臨界流体は気体より密度が高いため、除去された残渣物は、薬液および超臨界流体と共に構造体間から容易に取り去られて洗い流される。したがって、湿式洗浄を行うことなく、微細な構造体の隙間の残渣物を確実に除去することができる。特に、溶解助剤としてフッ化水素酸を添加した場合には、酸化物に対する除去効果も得ることができる。尚、上述した第1〜第4の処理方法に示す溶解助剤は、超臨界流体に対して複数種類を添加しても良い。
以上の第1〜第4の処理方法では、超臨界流体として、常温付近で超臨界流体となる二酸化炭素が好ましく用いられる。ただし、本発明は、二酸化炭素からなる超臨界流体を用いる場合の他にも、無極性である超臨界流体を用いる場合に適用することができる。このような超臨界流体としては、トルエン、低分子量の脂肪族飽和炭化水素、ベンゼンなどがある。ここで、上述した溶解助剤の添加量の総和は、超臨界物質が二酸化炭素である場合、0.1〜2mol%、好ましくは0.1〜1mol%の濃度範囲であることとする。溶解助剤の濃度が、この濃度範囲よりも低い場合には高分子化したエッチングの残渣物を除去しきれず、この濃度範囲よりも高い場合には金属素材への腐食が抑えきれなくなる。また、超臨界物質と溶解助剤との混合流体の臨界温度および臨界圧力は、超臨界物質単独での臨界温度および臨界圧力よりも高くなる。このため、溶解助剤が超臨界物質に良く溶解するように、処理室11の温度、圧力を、混合流体が超臨界物質の状態に保たれる範囲で、40℃、8MPa以上、さらに好ましくは40℃、10MPa以上に高く保持することが望ましい。
また、第1〜第4の処理方法においては、超臨界流体に上述した溶解助剤と共に、さらに界面活性物質を添加しても良い。この場合、超臨界流体中1〜10mol%、好ましくは1〜5mol%の濃度範囲で用いられる。界面活性物質濃度がこの濃度範囲よりも低い場合には溶解助剤が超臨界流体に溶解しきれず、この濃度範囲よりも高い場合には界面活性物質が相分離を起こす。したがって、界面活性物質の濃度がこの濃度範囲外の場合には、洗浄効果が低く堆積ポリマーの除去が不完全となる。
超臨界流体に添加する界面活性物質の具体例としては、炭素数12〜20の飽和脂肪酸、不飽和脂肪酸などの塩であり、具体的には、ラウリン酸塩、ミリスチン酸塩、パルチミン酸塩、ステアリン酸塩、オレイン酸塩、リノール酸塩、リノレイン酸塩がある。また、ドデシルベンゼンスルホン酸塩、アルキルジメチルベンジルアンモニウム塩、ノニルフェノールポリオキシエチレンエーテルなど芳香族塩やホスホン酸塩がある。
また、この他にも、親水基と疎水基の両方を有する極性溶剤も相溶剤(界面活性物質)として用いることができる。具体的には、メタノール、エタノール、イソプロパノール、エチレングリコール、グリセリン等のアルコール類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソプロピルケトン等のケトン類、N−メチルピロリジンなどの脂環式アミン、γ―ブチロラクトン等のラクトン類、乳酸メチル、乳酸エチル等のエステル類、アセトニトリル等のニトリル類、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル等のエーテル類、スルホラン等のスルホン類、ジメチルスルホキシド等のスルホキシド類等が挙げられる。これらの中で、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、N−メチルピロリジン、ジメチルスルホキシド等が特に好適に使用される。
このような極性溶剤を用いた場合、この極性溶媒のイオン化によって、さらに洗浄(エッチング)効果を高めることができる。
以上のような界面活性物質は、1種類若しくはそれ以上の混合物として用いられる。
以上のような界面活性物質を、上述した溶解助剤と共に超臨界流体中に添加することで、図1に示すように、超臨界流体4内において、親水性が強く混合し難い溶解助剤5を界面活性物質6の親水基6aが取り囲み、親油基(疎水基)6bを外側に向けて逆ミセルを作るため、二酸化炭素からなる超臨界流体のような無極性な超臨界流体4に対する溶解助剤5の相溶性が高められる。
また本発明は、上述した表面処理方法を行うマイクロマシンの製造方法および半導体装置の製造方法でもある。マイクロマシンの製造方法においては、基板との間に中空部を備えた構造体を形成するエッチングの後に、上述した表面処理による洗浄を行う。また、半導体装置の製造方法においては、パターンエッチングによって基板上に高アスペクト比の構造体を形成した後に、上述した表面処理による洗浄を行う。
以上に説明したように本発明の表面処理方法によれば、超臨界流体に、エッチング残渣に対する溶解助剤を添加することで、超臨界流体を用いた処理のみによって、微小な構造体の隙間のエッチング残渣を確実に除去することが可能になる。このため、薬液を主体とした湿式洗浄とその後の乾燥処理を行う必要がなく、同一チャンバーで洗浄および乾燥を行うことが可能になり、工程の増加および構造体の破壊を防止した表面処理(洗浄)を行うことが可能になる。この結果、表面に微小な構造体を備えた半導体装置やマイクロマシンなどの品質の保持、歩留まり向上、さらには製造コストの削減を達成することが可能になる。
以下、本発明の表面処理方法の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。尚、表面処理方法の実施の形態を説明するのに先立ち、この表面処理に用いる処理装置の構成を説明する。
<処理装置>
図2は、本発明の表面処理方法に用いられる処理装置の一例を示すバッチ式の処理装置の構成図である。この図に示す処理装置10は、処理対象となる基板1を収納する処理室11を備えている。この処理室11には、複数の基板1を保持したカセットSが収納されると共に、このカセットSの搬入出が自在な開口部12が設けられている。そして、開口部12には、処理室11内を密閉する蓋13が設けられており、処理室11と蓋13とは、締め付け具14によって密着固定され、また処理室11と蓋13との間にはOリングからなるシール部材15が挟持され、処理室11内が気密に閉成可能な構成となっている。
さらに、処理室11には、例えば蓋13部分に、流体供給口17が設けられ、この流体供給口17には供給管18を介して流体供給源19が接続されている。この流体供給源19からは、超臨界流体となる物質(超臨界物質)が、例えば気体状態で供給される。また、供給管18には、流体供給源19から供給された超臨界物質を所定の圧力及び所定の温度に制御する圧力・温度制御手段20が設けられている。これにより、所定の圧力及び所定の温度に制御された超臨界物質が処理室11内に導入可能となっている。
そして、供給管18の圧力・温度制御手段20よりも処理室11側には、流量調整弁21を介して薬剤供給源22が接続されている。これにより、流体供給源19から供給される超臨界物質に対して所定の割合で、流体(溶解助剤や界面活性物質)を添加し、超臨界物質と共にこれらの流体が供給口から処理室11に供給されるように構成されている。
さらに、処理室11には、例えば蓋13部分に、流体排出口23が設けられている。この流体排出口23に接続された配管24には、処理室11内の流体を排出量するための排圧弁25が設けられている。この排圧弁25は、処理室11の内部圧力が一定圧力以上になると開き、処理室11内に導入された処理流体を排出させる機能を有する。この排圧弁25によって、処理室11内の圧力を一定に保つことができる。
また排圧弁25の下流側には、排出液分離装置26が接続されている。この排出液分離装置26は、排圧弁25の下流に排出された流体が大気圧に戻ることにより、液体として分離される媒質(例えば、溶解助剤や界面活性物質)が排出液として回収され、一方、気体として排気されるもの(例えば、超臨界物質)が排気ガスとして回収される。その排気ガスは、図示していないが、気体回収部により回収される。回収された排出液や排気ガスを利用できる状態にして、再利用することもできる。
そして、処理室11の側壁11Sには、処理室11内に導入された超臨界物質を加熱し、且つ、一定の温度に保持する加熱手段27が備えられている。加熱手段27は、電熱線のような加熱媒体から構成することができる。加熱媒体を電熱線で構成した場合、電熱線に電力を供給する電源(図示せず)を例えば処理室11の外部に設け、電熱線に供給する電力を制御することによって、加熱手段27の温度を所定の温度に制御する温度制御装置28を備えていることが望ましい。
尚、以上においては、バッチ式の処理装置を説明したが、枚葉式の処理装置で合っても良く、スループットが低下するが、これより処理室の容積を小さくできる。いずれにしても、これらの処理装置を用いた表面処理は、次に説明するような同様のプロセスフローとなる。
<第1実施形態>
次に、以上の処理装置を用いる表面処理方法を、マイクロマシンの製造工程に適用した第1実施形態を図面に基づいて説明する。本発明の実施の形態で最終的に得る構造は、従来の技術において図3の鳥瞰図を用いて説明したと同様の、基板1との間に中空部aを備えた構造体2を有するマイクロマシンであり、このような構造のマイクロマシンを製造する場合を、図4に基づいて説明する。尚、図4は、図3におけるA−A’方向の断面およびB−B’方向の断面に対応している。
まず、図4(a)に示すように、基板1上に犠牲層(第1の層)101を所定の形状(例えばライン状)にパターン形成する。犠牲層101は、基板1及び、次の工程で犠牲層101上に形成される構造層に対して選択エッチングが可能な材質であれば何でもよく、例えば基板1としてSi基板を用いる場合にはSiO2やPSG(燐ドープガラス)等が、基板1としてSiO2基板を用いる場合には多結晶Siが用いられる。
次に、構造体を形成する構造層として、第2の層102および第3の層103を基板1上の全面に形成する。第3の層103は、金属材料を用い、第2の層102上に積層形成する。これらの第2の層102および第3の層103は、犠牲層101を選択エッチング可能であれば何でもよく、構造体の目的により、金属膜、酸化物膜、半導体膜等が用いられているが、減圧CVD法を用いて形成されたSiN層やPoly-Si層がその機械的特性の良好さとプロセスの容易さから一般によく用いられる。
そして、このように形成された第3の層103上に、レジストパターン105を形成する。
その後、図4(b)に示すように、レジストパターン(105)をマスク用いて第3層102、第2層102および犠牲層101をパターンエッチングする。ここでは、まず、第2層102および第3層103からなる構造体層がライン状の犠牲層101を横切り、構造体層の両端部分、つまり固定部となるべき部分を基板1上に直接形成し、残り大部分、つまり可動部となるべき部分は犠牲層101上に重なるようにして、梁形状に形成する。その後、犠牲層101をエッチングする。
このエッチング工程においては、エッチングンガスとレジストパターン(105)と第2の層102および第3の層103の材料が反応し、その反応生成物がエッチング表面に残渣物Aとして付着する。
そこで、レジストパターン(105)を除去した後、図4(c)に示すように、残渣物Aを除去するために基板1の湿式洗浄を行う。これにより、残渣物Aのほとんどが除去されるが、エッチング間隔の狭い隙間部分やその底部には洗浄液が十分に供給されず、これらの部分に残渣物Aが残留する。
そして、以上の湿式洗浄の後、図4(d)のように、基板1、第2の層102および第3の層103に対して、犠牲層(101)を選択的にエッチング除去する。この際、エッチングガスは、構造体2の隙間から犠牲層101に到達するため、第2の層102および第3の層103からなる構造体層の下方の犠牲層101もエッチング除去可能である。これにより、基板1との間に空間部aを備えた構造体2が形成され、この構造体2が基板1に対してその間隔を自在に変動可能となる。このように、基板1との間に中空部aを備えた梁形状の構造体2は、センサーや振動子、微小バネ、光学素子等によく用いられている。
ところで、以上の工程終了後には、中空部aを有する構造体2が形成された基板1上に、図4(c)の工程で除去しきれずに残留していた残渣物Aが、そのままの除去されずに残るか、さらにドライエッチングやイオン注入により変質して除去され難い状態となって残留している。また、基板1上には、図4(d)のエッチングの際に、新たに生じた残渣物Aも付着している。
そこで、図4(e)に示すように、中空部aを有する構造体2が形成された基板1の表面を、超臨界流体を用いて洗浄処理する。この際、図2を用いて説明した構成の処理装置10を用い、次のような手順で基板1の表面処理を行う。
まず、処理室11の開口部12から洗浄処理(あるいは乾燥処理)を行うべき複数の基体1が収納されたカセットSを処理室11内に収納し、蓋13を閉めて処理室11を密閉状態とする。
この状態で、先ず、圧力・温度制御手段20の調節により、流体供給源19から所定の超臨界物質を処理室11内に導入する。この際、流体供給源19からは、気体状態の超臨界物質が供給されるが、この超臨界物質が処理室11内において液体となることのないように、つまり超臨界物質が気体から直接超臨界流体となるように、処理室11に導入される超臨界物質の圧力・温度制御手段20を調節すると共に、加熱手段27および温度制御装置28によって処理室11内の圧力を調整することが重要である。これにより、構造体が形成された基板表面を気液界面に晒すことなく、処理室11内を超臨界流体で満たすことができる。
このため、例えば、流体供給源19から気体状態で供給された超臨界物質(例えば二酸化炭素)を、圧力・温度制御手段20の調節により臨界温度以上に加熱した状態で、初期状態において常圧に保たれた処理室11内に導入する。この際、加熱手段27および温度制御装置28によって、処理室11内の温度も超臨界物質の臨界温度以上に保っておくこととする。
以上のように、加熱手段27および温度制御装置28によって処理室11内の温度を調整した状態で、処理室11内への超臨界物質の供給を続けることで、処理室11内の圧力が超臨界物質の臨界圧力以上に上昇すると、超臨界物質が超臨界流体となる。例えば、超臨界物質として二酸化炭素を用いた場合には、二酸化炭素の臨界圧力7.38MPa以上に加圧し、かつ二酸化炭素の臨界温度31.1℃以上に加熱されることにより、二酸化炭素が超臨界流体となる。
また、このようにして処理室11内に供給される超臨界物質に対して、供給弁21の調整により、薬剤供給源22から溶解助剤、さらには界面活性物質を供給し添加する。
ここで添加される溶解助剤は、課題を解決するための手段で具体例を示したアンモニウム水酸化物、アルカノールアミン、フッ化アミンまたはフッ化水素酸等であることとする。これらの具体例で示した溶解助剤は、単独で、または複数を組み合わせて超臨界物質に対して添加されることとする。ただし、超臨界物質に対する溶解助剤の添加量の総和は、超臨界物質が二酸化炭素である場合、40℃、8MPaの超臨界物質(超臨界流体)中0.1〜2mol%、好ましくは0.1〜1mol%の濃度範囲であることとする。溶解助剤の濃度が、この濃度範囲よりも低い場合には高分子化したエッチングの残渣物を除去しきれず、この濃度範囲よりも高い場合には金属素材への腐食が抑えきれなくなる。
また、これらの溶解助剤は、一般に、超臨界物質(例えば二酸化炭素)より臨界温度および臨界圧力が高い。このような場合、超臨界物質と溶解助剤との混合流体の臨界温度および臨界圧力は、超臨界物質単独での臨界温度および臨界圧力は高くなる。このため、溶解助剤が超臨界物質に良く溶解するように、処理室11の温度、圧力を、例えば40℃、10MPa以上に、高く保持することが望ましい。
さらに、ここで添加する界面活性物質は、課題を解決する手段において示した物質であることとする。ただし、超臨界物質に対する界面活性物質の添加量の総和は、超臨界流体が二酸化炭素からなる場合には、40℃、8MPaの超臨界流体中1〜10mol%、好ましくは1〜5mol%の濃度範囲で用いられる。界面活性物質濃度がこの濃度範囲よりも低い場合には溶解助剤が超臨界流体に溶解しきれず、この濃度範囲よりも高い場合には界面活性物質が相分離を起こす。したがって、界面活性物質の濃度がこの濃度範囲外の場合には、洗浄効果が低く堆積ポリマーの除去が不完全となる。
以上により、界面活性物質によって相溶性を高めた状態で溶解助剤が添加された超臨界流体が、処理室11内に供給されることになる。そして、このような超臨界流体の供給を続けることにより、超臨界流体によって処理室11の内部が満たされ、さらに処理室11の内部圧力が一定圧力以上になると排圧弁22が開き、処理室11内が所定の圧力に維持される。そして、処理室11内のガスが超臨界流体によって完全に置換される。
このように、処理室11内が超臨界流体によって完全に置換された状態で、所定の温度、時間だけ基板1を処理し、基板1の表面の残渣物または微粒子の除去を行う。基板1の表面上から除去されたこれらの異物は、超臨界流体と共に流体排出口23から処理室11の外に排出される。
以上の処理が終了し、残渣物や微粒子などの異物が基板1表面から除去された後、薬剤供給源22からの溶解助剤や界面活性物質の供給を停止し、処理室11内に超臨界物質(例えば二酸化炭素)のみを供給する。そして、溶解助剤(および界面活性物質)が添加された超臨界流体を、溶解助剤などが添加されていない超臨界流体で置換する。これにより、基板1表面のリンス処理が行われる。
その後、流体供給源19からの超臨界物質の供給を停止し、処理室11内の超臨界物質を流体排出口23から排出して処理室11内の温度および圧力を降下させ、処理室11内における超臨界物質を気体状態にする。これにより、処理室11内を、気体の超臨界物質(二酸化炭素)で満たし、内部に収納された基板1の乾燥(すなわち超臨界乾燥)を行う。
この超臨界乾燥では、処理室11内において超臨界流体の状態にある超臨界物質が液体状態になることのないように、すなわち超臨界流体から直接気体となるように処理室11内の温度および圧力を降下させることが重要である。これにより、構造体が形成された基板表面を気液界面に晒すことなく、処理室11内を気体で満たすことができる。
このため、例えば、超臨界流体として二酸化炭素を用いた場合には、処理室11内を31.1℃以上、7.38MPa以上にして内部の二酸化炭素を超臨界流体に維持した状態から、処理室11内の温度を31.1℃以上に保持しつつ、圧力を大気圧まで減圧し、二酸化炭素を超臨界流体から気体状態にする。その後、処理室11内の温度を31.1℃以上から室温(例えば、20℃)まで下げる。これによって、処理室11内の二酸化炭素は、超臨界流体から、液体となることなく直接気体となり、処理室11内が乾燥状態になる。尚、超臨界流体として、二酸化炭素以外の超臨界物質を用いる場合には、使用する物質に適した圧力、温度にて洗浄、乾燥を行えばよい。
以上の処理において、流体排出口23から排出された処理室11内の流体は、排出液分離装置23を経由して系外に排出される。この際、排出される流体が、大気圧に戻ることにより、液体として分離される媒質(例えば、溶解助剤や界面活性物質)が排出液として回収される。一方、気体として排気されるもの(例えば、超臨界物質としての二酸化炭素)は排気ガスとして回収される。回収された排出液や排気ガスは、利用できる状態にして再利用することもできる。
以上説明したように、超臨界流体を用いた表面処理を行うことで、図4(e)に示したように、中空部aを有する構造体2が形成された基板1の表面の残渣物が除去される。
このような表面処理方法によれば、浸透性に優れた超臨界流体にアンモニウム水酸化物、アルカノールアミン、フッ化アミン、またはフッ化水素酸等の溶解助剤を添加することにより、基板上の微細な構造体の隙間に超臨界流体と共にこれらの溶解助剤が供給される。これらの溶解助剤は、エッチング後のレジストやポリマー化したエッチング残渣物(以下、単に残渣物と記す)を溶解除去する洗浄能力を持っている。このため、エッチングによって構造体を形成した後の基板表面に対しての、超臨界流体による洗浄能力の向上が図られる。しかも、超臨界流体は気体より密度が高いため、除去された残渣物は、薬液および超臨界流体と共に構造体間から容易に取り去られて洗い流される。したがって、湿式洗浄を行うことなく、確実に微細な構造体の隙間の残渣物を除去することができる。
また、液体を用いることなく、超臨界流体を用いた処理のみを行うため、構造体が形成された基板表面が気液界面を通過しないように処理室11内の温度および圧力を調整して処理を行うようにすることで、構造体2が気液界面の表面張力によって破壊されることを防止できる。したがって、マイクロマシン製造の歩留まりの向上を図ることができる。
また、液体を用いることなく、超臨界流体を用いた処理のみを行うため、超臨界物質の温度と圧力とを調整するだけで、上述のように構造体が形成された基板表面が気液界面を通過しないようにできる。したがって、湿式処理後に超臨界乾燥を行う方法と比較して、表面処理の工程数を削減することが可能である。
<第2実施形態>
以上においては、マイクロマシンとよばれる微小な可動素子の製造工程に本発明を適用した実施の形態を説明した。しかし、本発明は、このようなマイクロマシンの製造工程における表面処理への適用に限定されることはなく、微小な構造体が形成された表面の洗浄処理に広く適用可能であり、同様の効果を得ることができる。
例えば、半導体装置における大規模集積回路の形成において、高アスペクト比のパターン(電極、配線パターンやレジストパターンを含む)を形成した後の表面処理、これらのパターンを形成するための電子線リソグラフィーやX線リソグラフィー用のマスクの形成において高アスペクト比のパターンを形成した後の表面処理にも同様に適用可能である。
このような高アスペクト比のパターン形成を行う例として、図5には、半導体装置の製造工程において電極を形成する場合の断面工程図を示した。以下に、高アスペクト比の電極(構造体)を基板1上に形成する場合に、本発明の表面処理を適用した第2実施形態を説明する。
先ず、図6(a)に示すように、単結晶Siからなる基板1上に第1の層201として薄い絶縁膜を形成した後、第2の層202、第3の層203、第4の層204を積層する。ここで特に、第3の層203は金属材料である。次いで、第4の層204上に、レジストパターン205を形成する。
その後、図6(b)に示すように、レジストパターン205をマスクに用いて第4の層204、第3の層203、および第2の層202を順次ドライエッチングする。これにより、基板1上に、高アスペクト比で微細な電極2’を形成する。このドライエッチング終了後には、第2の層202と第3の層203の側壁にエッチング残渣Aが形成される。
そこで、図6(c)に示すように、電極2’が形成された基板1の表面を洗浄するための表面処理を行う。この表面処理は、先のマイクロマシンの製造において図2および図4(e)を用いて説明したと同様に、超臨界流体に溶解助剤(さらには界面活性物質)を添加した方法によって行う。
これにより、高アスペクト比の電極2’を倒壊させることなく、電極2’間におけるエッチング残渣Aや他の異物を除去することができる。
尚、以上の実施形態においては、超臨界流体に溶解助剤や界面活性物質を添加する場合を説明したが、溶解助剤の他に、必要に応じて配線金属に応じた防食剤を添加することも効果的である。また、超臨界流体として、二酸化炭素以外の超臨界物質を用いる場合には、使用する物質に適した条件(温度、圧力、さらには溶解助剤や界面活性物質の添加量)を設定し処理を行うこととする。
本発明の表面処理に用いる超臨界流体の一例を説明する図である。 本発明の表面処理に用いる処理装置の一例を示す構成図である。 本発明の表面処理が適用されるマイクロマシンの一例を示す鳥瞰図である。 本発明の第1実施形態であるマイクロマシンの製造を示す断面工程図である。 本発明の第2実施形態である半導体装置の一例を示す断面図である。
符号の説明
1…基板、2…構造体、2’…電極(構造体)、4…超臨界流体、5…熔解助剤、6…界面活性剤

Claims (9)

  1. 構造体が形成された表面を、二酸化炭素からなる超臨界流体によって処理する表面処理方法であって、
    下記式(1)に示すアンモニウム水酸化物、下記式(2)に示すアルカノールアミン、下記式(3)に示すフッ化アミン、またはフッ化水素酸のうちの少なくとも1つを溶解助剤とし、当該溶解助剤を0.1〜2mol%の濃度範囲で、界面活性剤や極性溶剤などの相溶剤のうち少なくとも1つの相溶剤とともに、前記超臨界流体に添加する
    ことを特徴とする表面処理方法。
    Figure 2005034842
    Figure 2005034842
    Figure 2005034842
    ただし、式(1)〜式(3)中におけるR1〜R4はそれぞれ独立に、アルキル基、ヒドロキシ置換アルキル基、アリール基、または水素を示す。
  2. 請求項1記載の表面処理方法において、
    前記超臨界流体における前記溶解助剤の濃度範囲は、0.1〜1mol%である
    ことを特徴とする表面処理方法。
  3. 請求項1記載の表面処理方法において、
    前記超臨界流体は、40℃以上、8MPa以上に保持される
    ことを特徴とする表面処理方法。
  4. 請求項1記載の表面処理方法において、
    前記超臨界流体は、40℃以上、10MPa以上に保持される
    ことを特徴とする表面処理方法。
  5. 請求項1記載の表面処理方法において、
    前記超臨界流体に、1〜10mol%の濃度範囲で界面活性物質を添加する
    ことを特徴とする表面処理方法。
  6. 請求項1記載の表面処理方法において、
    前記超臨界流体に、1〜5mol%の濃度範囲で界面活性物質を添加する
    ことを特徴とする表面処理方法。
  7. 基板上に形成された犠牲層を横切る状態で端部が当該基板に直接固定された構造体をパターン形成する工程と、
    前記構造体の隙間を介して前記犠牲層をエッチング除去することにより、前記基板と前記構造体との間に中空部を形成する工程と、
    前記請求項1〜6の何れかに記載された表面処理により、前記中空部が設けられた前記基板を洗浄する工程とを行う
    ことを特徴とするマイクロマシンの製造方法。
  8. 基板上に成膜された膜材料をパターンエッチングすることにより、当該膜材料からなる構造体を形成する工程と、
    前記請求項1〜6の何れかに記載された表面処理により、前記構造体が設けられた前記基板を洗浄する工程とを行う
    ことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  9. 請求項8記載の半導体装置の製造方法において、
    前記構造体として電極を形成する
    ことを特徴とする半導体装置の製造方法。
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