JP2005033397A - 通信方法、通信システム、通信装置、プログラム、および、記録媒体 - Google Patents

通信方法、通信システム、通信装置、プログラム、および、記録媒体 Download PDF

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Akira Matsushita
明 松下
Tanichi Ando
丹一 安藤
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Abstract

【課題】利用者端末が、通信相手の通信圏外に位置する場合でも、必要な情報を確実かつ迅速に通信相手に伝達し、さらに、その確認も確実かつ迅速に行うことができるようにする。
【解決手段】利用者端末51は、情報処理装置53の通信圏外に位置する場合、その近傍を通る情報仲介端末52−1に、情報処理装置53に伝達すべき第1の情報を送信する。情報仲介端末52−1は、情報処理装置53の通信圏内に移動すると、第1の情報を情報処理装置53に送信する。情報処理装置53は、第1の情報に対する第2の情報を、情報仲介端末52−2に送信する。情報仲介端末52−2は、利用者端末51の近傍を通過するとき、第2の情報を利用者端末51に送信する。本発明は、自動車に搭載された無線通信端末を構成要素とする無線通信システムに適用可能である。
【選択図】 図7

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、通信方法、通信システム、通信装置、プログラム、および記録媒体に関し、特に、利用者端末が、通信相手の通信圏外に位置する場合でも、必要な情報を確実かつ迅速に通信相手に伝達し、さらに、その確認も確実かつ迅速に行うことができるようにした通信方法、通信システム、通信装置、プログラム、および、記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、情報通信技術の発達が目覚しく、持ち運び自在な携帯型の無線通信端末が普及してきている(例えば、特許文献1参照)。また、自動車等に搭載される無線通信端末も普及してきている(例えば、特許文献2参照)。これらの無線通信端末は移動が前提とされており、このため、従来、図1に示されるような無線通信システムが構築されていることが多い。
【0003】
即ち、図1は、従来の無線通信端末を一構成要素とする、従来の無線通信システムの構成例を表している。
【0004】
図1に示される、従来の無線通信システムは、任意の数の無線通信端末(図1の例では、1台の無線通信端末2)、任意の数の基地局(図1の例では、2台の基地局4と基地局7)、および、これらの基地局を統括する基地局統括装置(図1の例では、基地局統括装置5)から構成される。
【0005】
なお、図1において、太線の矢印は、無線通信による所定の情報の伝送を表しており、点線の矢印は、物体の移動を表している。この太線の矢印と、点線の矢印との関係は、図1以降の、後述する図においても同様とされている。
【0006】
また、以下、利用者に注目した場合、利用者自身が保有する(利用する)無線通信端末を、利用者端末と適宜称する。即ち、図1においては、無線通信端末2は、利用者1により保有される(利用される)ので、利用者1に着目した場合、利用者端末2となる。
【0007】
このような、図1の無線通信システムの処理の流れは、次の通りである。
【0008】
即ち、例えば、いま、図1に示されるように、利用者1が、携帯型の無線通信端末2(利用者端末2)を保持しており、サービスエリア3の中にいたとする。この場合、利用者1は、利用者端末2を利用することで、基地局4を介して、図示せぬ他の通信装置(例えば、他の無線通信端末や、基地局4と所定のネットワークを介して接続された他の情報処理装置)と通信を行うことができる。即ち、利用者端末2は、サービスエリア3内に位置する場合、基地局4と相互に無線通信を行うことになる。換言すると、利用者端末2の通信相手は基地局4となる。
【0009】
なお、ここでは、後述する図2の遮蔽物11のような障害物がない場合の、基地局の通信圏(無線通信端末との無線通信が可能な範囲)を、サービスエリアと称している。
【0010】
従って、利用者1がサービスエリア3の外に移動すると、利用者端末2は、基地局4と無線通信を行うことができなくなる。
【0011】
そこで、このような場合、基地局統括装置5が、利用者端末2の次の接続先(通信相手)としての基地局を指定する。図1の例では、図中の点線の矢印に示されるように、利用者1は、サービスエリア3の中からサービスエリア6の中に移動しているので、基地局統括装置5は、利用者端末2の次の通信相手として基地局7を指定する。これにより、利用者端末2は、基地局7と無線通信を行うことになり、利用者1は、この基地局7を介して、同じ通信装置(利用者1にとっての通信相手)と通信を続行することが可能になる。
【0012】
【特許文献1】
特開2000−332820号公報
【0013】
【特許文献2】
特開2001−93069号公報
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図2に示されるように、利用者端末2(利用者1)は、たとえ、サービスエリア6の中であっても、遮蔽物11の中などに移動してしまった場合、遮蔽物11により電波が遮断されてしまい、結果として基地局7の通信圏外に位置することになる。その結果、利用者端末2は、基地局7と無線通信を行うことができなくなってしまう。従って、通信相手である基地局7との通信を復活させるためには、利用者端末2(利用者1)は、サービスエリア6内の遮蔽物11等が存在しない場所、即ち、基地局7の通信圏内まで移動する必要がある。
【0015】
具体的には、例えば、利用者1が自動車に乗って移動している最中、その自動車が、何らかの原因で、遮蔽物11の中(例えば、トンネル内)で停止してしまい、利用者端末2の移動が困難となってしまったような場合、利用者端末2は、基地局7と無線通信を行うことができなくなる。その結果、利用者1は、自分自身が置かれている状況を、利用者端末2を利用して、図示せぬ通信装置(利用者1にとっての通信相手)に通報することができない。
【0016】
このため、利用者1は、自分自身が置かれている状況を、通信装置(利用者1にとっての通信相手)に自力で通報できず、他者(人間)の助けが必要となる。この場合、助けてくれる他者が現れるまでに多大な時間を費やしたり、たとえ、助けてくれる他者が現れても、その他者が、通信装置(利用者1にとっての通信相手)に送信すべき情報を正確に取得できない(例えば、利用者1が話せず、他者が利用者端末2の操作方法がわからない場合)ことが多々ある。
【0017】
その結果、利用者1の利用者端末2が、その通信相手(いまの場合、基地局7)の通信圏外に位置する場合、通信装置(利用者1にとっての通信相手)からみて、利用者1からの情報が、正確かつ迅速に伝わってこないという課題と、利用者1から見て、その情報が、通信装置(利用者1にとっての通信相手)に正確に伝達されたのかを確認することができないといった課題が発生する。
【0018】
ところで、利用者端末2が、その通信相手の通信圏外に位置する場合における、利用者端末2から、利用者1にとっての通信相手(利用者端末2の通信相手自身の場合もあるし、それ以外の場合もある)に対して情報を伝達するための無線通信システムが、特許文献1と特許文献2のそれぞれに開示されている。即ち、特許文献1には、図3に示されるような無線通信システムが、特許文献2には、図4に示されるような無線通信システムが、それぞれ開示されている。
【0019】
図3に示されるように、特許文献1に開示された無線通信システムは、利用者1が保有する利用者端末2、専用情報仲介端末21、ネットワーク22、専用情報仲介端末23、および、利用者1にとっての通信相手(人間)25が保有する無線通信端末24から構成される。
【0020】
即ち、図3においては、利用者端末2からの情報が、無線通信端末24に伝達されることが目的とされている。
【0021】
このような、図3の無線通信システムの処理の流れは、次の通りである。
【0022】
即ち、例えば、いま、図3に示されるように、利用者端末2が、基地局7の通信圏外(遮蔽物11の中)に移動したとする。換言すると、仮に遮蔽物11が存在しなければ、利用者端末2は、基地局7(および、図示せぬ、無線通信端末24側の基地局)を介して無線通信端末24と通信を行うところ、遮蔽物11があるため、基地局7を介して無線通信端末24と通信を行うことが不可能となってしまったとする。
【0023】
この場合、ネットワーク22を介して情報を仲介する機能を有する(ネットワーク22専用の仲介装置である)専用情報仲介端末21が、利用者端末2の近傍に移動し、利用者端末2から送信される情報(例えば、緊急通報データ)を受信する。そして、専用情報仲介端末21は、ネットワーク22と接続可能な場所まで移動し、ネットワーク22を介して、ネットワーク22に接続されている、他の専用情報仲介端末23に、利用者端末2からの情報を送信する。
【0024】
専用情報仲介端末23は、利用者端末2からの情報を受信すると、無線通信端末24の近傍まで移動し、利用者端末2からの情報を、無線通信端末24に送信する。
【0025】
このようにして、利用者端末2からの情報は、専用情報仲介端末21、ネットワーク22、および、専用情報仲介端末23を介して、無線通信端末24に伝達される。
【0026】
しかしながら、特許文献1に開示されたような、従来の無線通信システム(図3の無線通信システム)においては、専用情報仲介端末21や専用情報仲介端末23のような、情報を仲介するための専用の端末が必須となる。即ち、図3の無線通信システムは、ネットワーク22による情報の仲介が前提とされ、ネットワーク22専用の、情報を仲介するための端末が必須とされるシステムである。このため、図3の無線通信システムでは、その利用場所が限定されてしまい、緊急時などに、専用情報仲介端末21や専用情報仲介端末23等が、利用者端末2や無線通信端末24の近傍に予め用意されているとは考えにくい。
【0027】
従って、結局のところ、専用情報仲介端末21や専用情報仲介端末23等が、利用者端末2や無線通信端末24の近傍に到着するまでに時間がかかることが多々ある。このような場合、利用者1から利用者25に情報が伝達されまでに要する時間(伝達時間)は、上述した他者(人間)の助けを借りる場合の伝達時間と変わりないか、或いは、それよりも長い時間となってしまう可能性が大きい。
【0028】
即ち、特許文献1に開示されたような、従来の無線通信システム(図3の無線通信システム)では、上述した課題を解決することは困難である。
【0029】
また、図4に示されるように、特許文献2に開示された無線通信システムは、利用者1が乗車する自動車31に搭載された利用者端末2、その通信相手である基地局7、および、他の自動車32に搭載された情報仲介端末33から構成される。
【0030】
図4の無線通信システムにおいては、利用者端末2が自動車31に搭載され、その自動車31に事故が発生した場合、利用者端末2からの緊急通報データが、利用者1にとっての通信相手(緊急通報データを伝えたい相手)に最終的に伝達されることが目的とされている。
【0031】
なお、図4においては、上述した他の例(図1や図3の例)と対応させるために、利用者端末2や、情報仲介端末33の通信相手は基地局7とされている。即ち、利用者1にとっての通信相手(緊急通報データを伝えたい相手)、例えば、情報サーバは図示されてない。ただし、このような、図示せぬ情報サーバ自身が、利用者端末2や、情報仲介端末33の通信相手となることもある。
【0032】
このような、図4の無線通信システムの処理の流れは、次の通りである。
【0033】
即ち、例えば、いま、利用者1が乗車する自動車31に事故が発生し、自動車31に搭載された利用者端末2が、そのことを通報する緊急通報データを、基地局7に送信しようとしていたとする。
【0034】
この場合、事故の発生現場がトンネル内でなければ、即ち、仮に遮蔽物11が存在しなければ、無線通信端末2は、基地局7の通信圏内に位置することになり、緊急通報データを、基地局7を介して情報サーバに送信することができる。即ち、利用者端末2は、基地局7と無線通信を行うことができる。
【0035】
しかしながら、図4の例の場合、事故の発生現場が、遮蔽物11内であり、利用者端末2は、基地局7の通信圏外に位置することになる。従って、利用者端末2の状態は、基地局7との無線通信が不可能な状態、即ち、緊急通報データを、基地局7を介して情報サーバに送信することができない状態とされている。
【0036】
このような場合(図4に示される状態の場合)、トンネル内(遮蔽物11内)には、他の自動車が複数台通過し、その中には、図4に示されるように、情報仲介端末33を搭載した自動車32も通過する。
【0037】
そこで、自動車32が、自動車31の近傍まで移動してきたとき、利用者端末2は、緊急通報データを情報仲介端末33に無線送信する。
【0038】
情報仲介端末33は、緊急通報データを受信すると、基地局7と通信可能な状態になるまで、それを保存する。即ち、自動車32がトンネル内を抜けると(遮蔽物11の外に移動すると)、情報仲介端末33は、基地局7の通信圏内に位置することになるので、保存していた緊急通報データを、基地局7に対して無線送信する。即ち、緊急通報データは、基地局7を介して情報サーバに伝達される。
【0039】
このようにして、利用者端末2からの緊急通報データは、情報仲介端末33を介して基地局7に伝達され、さらに、基地局7から情報サーバに伝達される。
【0040】
なお、上述したように、図4の例では、図1や図3の例に対応させるため、情報仲介端末33は、基地局7と無線通信しているが、実際には、トンネルの出口の位置によっては、基地局7とは異なる基地局と無線通信を行うこともあるし、また、利用する無線通信方式によっては、情報サーバと直接無線通信を行うこともある。
【0041】
このように、特許文献2に開示されたような、従来の無線通信システム(図4の無線通信システム)においては、利用者端末2から基地局7(情報サーバ)に向けての情報(緊急通報データ)の伝達時間は、図3の無線通信システムが利用されたときのそれに比較して、短くなることが予想される。
【0042】
しかしながら、図4の無線通信システムでは、逆方向の(基地局7から利用者端末2に向けての)情報の伝達ができないため、利用者端末2は、緊急通報データが基地局7(情報サーバ)に正確に伝わったことの保証を得ることができない。換言すると、利用者端末2(利用者1)は、基地局7(情報サーバ)に緊急通報データが正確に伝わったのか否かを確認するすべがない。
【0043】
即ち、特許文献2に開示されたような、従来の無線通信システム(図4の無線通信システム)では、上述した課題を解決することは困難である。
【0044】
このように、現状、上述した課題を解決する手法として、効果的な手法がいまだ存在せず、上述した課題を充分に解決することができない状況である。
【0045】
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、利用者端末が、通信相手の通信圏外に位置する場合でも、必要な情報を確実かつ迅速に通信相手に伝達し、さらに、その確認も確実かつ迅速に行うことができるようにするものである。
【0046】
【課題を解決するための手段】
本発明の通信方法は、第1の通信装置、その通信相手である第2の通信装置、並びに、第1の通信装置と第2の通信装置との間で伝達される情報の仲介を行う、第3の通信装置、および、第4の通信装置から構成される通信システムであって、第1の通信装置は、第2の通信装置の通信圏外となる場所に位置し、かつ、その場所の近傍に第3の通信装置が移動してきた場合、第2の通信装置に伝達すべき第1の情報を、第3の通信装置に送信し、第3の通信装置は、第1の通信装置より送信された第1の情報を受信し、その後、第2の通信装置の通信圏内に移動した場合、第1の情報を第2の通信装置に送信し、第2の通信装置は、第3の通信装置より送信された第1の情報を受信し、その第1の情報に対する応答を示す第2の情報を、第1の通信装置の近傍にこれから移動する第4の通信装置に送信し、第4の通信装置は、第2の通信装置より送信された第2の情報を受信し、その後、第1の通信装置が位置する場所の近傍に移動した場合、第2の情報を第1の通信装置に送信し、第1の通信装置は、第4の通信装置より送信された第2の情報を受信することを特徴とする。
【0047】
本発明の通信システムは、第1の通信装置、その通信相手である第2の通信装置、並びに、第1の通信装置と第2の通信装置との間で伝達される情報の仲介を行う、第3の通信装置、および、第4の通信装置から構成される通信システムであって、第1の通信装置は、第2の通信装置の通信圏外となる場所に位置し、かつ、その場所の近傍に第3の通信装置が移動してきた場合、第2の通信装置に伝達すべき第1の情報を、第3の通信装置に送信する第1の送信手段と、第2の通信装置が、第1の送信手段より送信された第1の情報を、第3の通信装置を介して取得し、その第1の情報に対する応答を示す第2の情報を、第4の通信装置に送信し、かつ、第4の通信装置が、第1の通信装置の近傍に移動してきて、第2の情報を送信してきた場合、第2の情報を受信する第1の受信手段とを備え、第2の通信装置は、第3の通信装置より送信された第1の情報を受信する第2の受信手段と、第2の受信手段に受信された第1の情報に対する第2の情報を、第1の通信装置の近傍にこれから移動する第4の通信装置に送信する第2の送信手段とを備え、第3の通信装置は、第1の通信装置より送信された第1の情報を受信する第3の受信手段と、第3の受信手段に第1の情報が受信された後、第3の通信装置が第2の通信装置の通信圏内に移動した場合、第1の情報を第2の通信装置に送信する第3の送信手段とを備え、第4の通信装置は、第2の通信装置より送信された第2の情報を受信する第4の受信手段と、第4の受信手段に第2の情報が受信された後、第1の通信装置が位置する場所の近傍に移動した場合、第2の情報を第1の通信装置に送信する第4の送信手段とを備えることを特徴とする。
【0048】
本発明の通信方法、および、通信システムにおいては、第1の通信装置が、その通信相手である第2の通信装置の通信圏外となる場所に位置し、かつ、その場所の近傍に第3の通信装置が移動してきた場合、第2の通信装置に伝達すべき第1の情報が、第1の通信装置より第3の通信装置に送信され、その後、第3の通信装置が、第2の通信装置の通信圏内に移動すると、第1の情報が、第3の通信装置から第2の通信装置に送信される。そして、第2の通信装置により、この第1の情報が受信され、その第1の情報に対する応答を示す第2の情報が、第1の通信装置の近傍にこれから移動する第4の通信装置に送信され、その後、第4の通信装置が、第1の通信装置の近傍に移動すると、第2の情報が、第4の通信装置から第1の通信装置に送信される。
【0049】
従って、利用者端末である第1の通信装置が、通信相手である第2の通信装置の通信圏外に位置する場合でも、必要な情報(第1の情報)を確実かつ迅速に第3の通信装置を仲介して第2の通信装置に伝達することができ、さらに、その確認も、第2の通信装置から第4の通信装置を仲介して伝達された第2の情報を受け取ることで、確実かつ迅速に行うことができる。
【0050】
第1の通信装置、第3の通信装置、および、第4の通信装置は、例えば、移動を目的とする機器に搭載される無線通信装置として構成される。
【0051】
より具体的には、移動を目的とする機器が、例えば、自動車で構成される場合、自動車に搭載される、据置型の無線通信装置として構成される。この場合、第2の通信装置は、そのような無線通信装置と無線通信を行うことが可能な無線通信装置として構成される。
【0052】
これにより、自動車がトンネル内等で移動不可能な状況となってしまっても、そのことを、例えば、緊急通報データとして、確実かつ迅速に、トンネルの外部に対して通報することができ、さらに、その通報の確認も、確実かつ迅速に行うこと可能になる。
【0053】
または、第1の通信装置、第3の通信装置、および、第4の通信装置は、例えば、携帯電話機として構成することができる。この場合、第2の通信装置は、例えば、それらの携帯電話機に対する基地局として構成することができる。
【0054】
これにより、利用者が遮蔽物等の中に入ってしまい、その結果、利用者が保有する携帯電話機が、いずれの基地局に対しても通信圏外となる場所に位置する場合、或いは、利用者が、基地局がどこにも存在しない場所にいる場合であっても、利用者の携帯電話機と基地局とが、他の人が保有する携帯電話機を仲介端末として、相互に情報のやり取りを行うことが可能になる。
【0055】
或いは、第3の通信装置、および、第4の通信装置は、例えば、カード型の無線通信装置として構成することができる。この場合、第1の通信装置、および、第2の通信装置は、それらのカード型の無線通信装置と無線通信を行う無線通信装置として構成することができる。
【0056】
より具体的には、例えば、第3と第4の通信装置を、RFID(Radio Frequency Identification)システムにおける、タグとして構成し、第1と第2の通信装置を、そのリーダライダ装置として構成することができる。
【0057】
これにより、遊園地のアトラクション、駅、会社、または、美術館等の入退場システムと言った、従来であれば、有線や無線LAN(Local Area Network)等の構築が必須であったシステムにも、本発明を適用することができる。即ち、このようなシステムの実現に、有線や無線LAN等を構築することが不要となるといった効果を奏することが可能になる。
【0058】
本発明の第1の通信装置は、通信相手である第1の他の通信装置の通信圏外となる場所に位置し、かつ、その場所の近傍に、第2の他の通信装置が移動してきた場合、第1の他の通信装置に伝達すべき第1の情報を、第2の他の通信装置に送信する送信手段と、第1の他の通信装置が、送信手段より送信された第1の情報を、第2の他の通信装置を介して取得し、その第1の情報に対する応答を示す第2の情報を、第3の他の通信装置に送信し、かつ、その第3の他の通信装置が、自分自身の近傍に移動してきて、第2の情報を送信してきた場合、第2の情報を受信する受信手段とを備えることを特徴とする。
【0059】
本発明の第1のプログラムは、通信装置と、その通信相手である第1の他の通信装置との間で交わされる情報の仲介を行う、第2の他の通信装置、および、第3の他の通信装置との通信の処理をコンピュータに実行させるプログラムであって、通信装置が、第1の他の通信装置の通信圏外となる場所に位置し、かつ、その場所の近傍に、第2の他の通信装置が移動してきた場合、第1の他の通信装置に伝達すべき第1の情報を、第2の他の通信装置に送信することを制御する送信制御ステップと、第1の他の通信装置が、送信制御ステップの処理により送信が制御された第1の情報を、第2の他の通信装置を介して取得し、その第1の情報に対する応答を示す第2の情報を、第3の他の通信装置に送信し、かつ、その第3の他の通信装置が、第1の通信装置が位置する場所に移動してきて、第2の情報を送信してきた場合、第2の情報を受信することを制御する受信制御ステップとを含むことを特徴とする。
【0060】
本発明の第1の記録媒体のプログラムは、通信装置と、その通信相手である第1の他の通信装置との間で交わされる情報の仲介を行う、第2の他の通信装置、および、第3の他の通信装置との通信の処理をコンピュータに実行させるプログラムであって、通信装置が、第1の他の通信装置の通信圏外となる場所に位置し、かつ、その場所の近傍に、第2の他の通信装置が移動してきた場合、第1の他の通信装置に伝達すべき第1の情報を、第2の他の通信装置に送信することを制御する送信制御ステップと、第1の他の通信装置が、送信制御ステップの処理により送信が制御された第1の情報を、第2の他の通信装置を介して取得し、その第1の情報に対する応答を示す第2の情報を、第3の他の通信装置に送信し、かつ、その第3の他の通信装置が、第1の通信装置が位置する場所に移動してきて、第2の情報を送信してきた場合、第2の情報を受信することを制御する受信制御ステップとを含むことを特徴とする。
【0061】
本発明の第1の通信装置、第1のプログラム、および、第1の記録媒体においては、第1の通信装置が、第1の他の通信装置の通信圏外となる場所に位置し、かつ、その場所の近傍に、第2の他の通信装置が移動してきた場合、第1の他の通信装置に伝達すべき第1の情報が、第2の他の通信装置に送信される。その後、第1の他の通信装置により、第1の情報が、第2の他の通信装置を介して取得され、その第1の情報に対する応答を示す第2の情報が、第1の他の通信装置から第3の他の通信装置に送信され、その第3の他の通信装置が、第1の通信装置が位置する場所に移動してくると、第2の情報が、第3の他の通信装置から第1の通信装置に送信される。
【0062】
従って、本発明の第1の通信装置が、通信相手である第1の他の通信装置の通信圏外に位置する場合でも、必要な情報(第1の情報)を確実かつ迅速に第2の他の通信装置を仲介して第1の他の通信装置に伝達することができ、さらに、その確認も、第1の他の通信装置から第3の他の通信装置を仲介して伝達された第2の情報を受け取ることで、確実かつ迅速に行うことができる。
【0063】
本発明の第1の通信装置は、例えば、通常の場合、通信相手である第1の他の通信装置と無線通信を行う場合、伝送到達距離が第1の距離である第1の無線通信方式を利用するとする。この場合、受信手段は、例えば、伝送到達距離が、第1の距離よりも短い第2の距離である第2の無線通信方式を利用する受信機器として構成することができる。同様に、送信手段は、第2の無線通信方式を利用する送信機器として構成することができる。なお、この場合、受信機器と送信機器のそれぞれは、相互に独立した機器であってもよいし、送受信機器のような1つの機器が兼用してもよい。
【0064】
また、第1の通信方式と第2の通信方式のそれぞれは、上述したように、伝送到達距離が相互に異なる方式であれば、特に限定されない。例えば、第1の通信方式として、携帯電話の無線通信方式や、IEEE(The Institute of Electrical and Electronic Engineers , Inc.)802.11a、若しくは802.11bの無線LAN(Local Area Network)等を適用することができる。従って、第2の通信方式として、これらの無線通信方式よりも伝送到達距離の短い無線通信方式、例えば、Bluetooth(ブルートゥース)や赤外線通信方式等を適用することができる。
【0065】
本発明の第1のプログラムと、第1の記録媒体に含まれるプログラムにおいて、受信制御ステップは、例えば、上述した受信機器の受信を制御するCPU(Central Processing Unit)による受信制御ステップとして構成することができる。同様に、送信制御ステップは、例えば、上述した送信機器の送信を制御するCPUによる送信制御ステップとして構成することができる。
【0066】
また、本発明の第1の通信装置は、移動を目的とする機器に搭載される無線通信装置として構成することができる。
【0067】
より具体的には、移動を目的とする機器が、例えば、自動車で構成される場合、自動車に搭載される、据置型の無線通信装置として構成される。この場合、第1の他の通信装置は、そのような無線通信装置と無線通信を行うことが可能な無線通信装置として構成される。また、第2と第3の他の通信装置も、例えば、第1の通信装置と同様の機能と構成を有する無線通信装置として構成され、他の自動車に搭載される。
【0068】
これにより、第1の通信装置が搭載された自動車がトンネル内等で移動不可能な状況となってしまっても、そのことを、例えば、緊急通報データとして、確実かつ迅速に、トンネルの外部に対して通報することができ、さらに、その通報の確認も、確実かつ迅速に行うこと可能になる。
【0069】
或いは、第1の通信装置は、例えば、携帯電話機として構成することができる。この場合、第1の他の通信装置は、例えば、それらの携帯電話機に対する基地局として構成することができる。また、第2と第3の他の通信装置も、例えば、第1の通信装置と同様に、携帯電話機として構成され、他の人に保有される。
【0070】
これにより、利用者が遮蔽物等の中に入ってしまい、その結果、利用者が保有する携帯電話機(第1の通信装置)が、いずれの基地局に対しても通信圏外となる場所に位置する場合、或いは、利用者が、基地局がどこにも存在しない場所にいる場合であっても、利用者の携帯電話機と基地局(第1の他の通信装置)とが、他の人が保有する携帯電話機(第2と第3の他の通信装置)を仲介端末として、相互に情報のやり取りを行うことが可能になる。
【0071】
本発明の第2の通信装置は、通信相手である第1の他の通信装置が、自分自身の通信圏外となる場所に位置し、かつ、その場所の近傍に移動してきた第2の他の通信装置に対して、第1の情報を送信し、かつ、第2の他の通信装置が、その第1の情報を受信し、その後、自分自身の通信圏内に移動してきて、第1の情報を送信してきた場合、第1の情報を受信する受信手段と、受信手段に受信された第1の情報に対する応答を示す第2の情報を、第1の他の通信装置の近傍にこれから移動する第3の他の通信装置に送信する送信手段とを備えることを特徴とする。
【0072】
本発明の第2のプログラムは、通信装置と、その通信相手である第1の他の通信装置との間で交わされる情報の仲介を行う、第2の他の通信装置、および、第3の他の通信装置との通信の処理をコンピュータに実行させるプログラムであって、第1の他の通信装置が、通信装置の通信圏外となる場所に位置し、かつ、その場所の近傍に移動してきた第2の他の通信装置に対して、第1の情報を送信し、かつ、第2の他の通信装置が、その第1の情報を受信し、その後、通信装置の通信圏内に移動してきて、第1の情報を送信してきた場合、第1の情報を受信することを制御する受信制御ステップと、受信制御ステップの処理により受信が制御された第1の情報に対する応答を示す第2の情報を、第1の他の通信装置の近傍にこれから移動する第3の他の通信装置に送信することを制御する送信制御ステップとを含むことを特徴とする。
【0073】
本発明の第2の記録媒体のプログラムは、通信装置と、その通信相手である第1の他の通信装置との間で交わされる情報の仲介を行う、第2の他の通信装置、および、第3の他の通信装置との通信の処理をコンピュータに実行させるプログラムであって、第1の他の通信装置が、通信装置の通信圏外となる場所に位置し、かつ、その場所の近傍に移動してきた第2の他の通信装置に対して、第1の情報を送信し、かつ、第2の他の通信装置が、その第1の情報を受信し、その後、通信装置の通信圏内に移動してきて、第1の情報を送信してきた場合、第1の情報を受信することを制御する受信制御ステップと、受信制御ステップの処理により受信が制御された第1の情報に対する応答を示す第2の情報を、第1の他の通信装置の近傍にこれから移動する第3の他の通信装置に送信することを制御する送信制御ステップとを含むことを特徴とする。
【0074】
本発明の第2の通信装置、第2のプログラム、および、第2の記録媒体においては、第1の他の通信装置が、第2の通信装置の通信圏外となる場所に位置し手いる場合、第1の情報が、第1の他の通信装置から、その場所の近傍に移動してきた第2の他の通信装置に送信され、その後、第2の他の通信装置が、第2の通信装置の通信圏内に移動してくると、第2の他の通信装置より、第1の情報が送信されてくるので、それが第2の通信装置に受信される。そして、第2の通信装置により、第1の情報に対する応答を示す第2の情報が、第1の他の通信装置の近傍にこれから移動する第3の他の通信装置に送信される。
【0075】
従って、本発明の第2の通信装置は、その通信相手である第1の他の通信装置が、自分自身の通信圏外に位置する場合でも、必要な情報(第1の情報)を確実かつ迅速に第2の他の通信装置を仲介して受信することができ、さらに、そのことを第1の他の通信装置に知らせる情報(第2の情報)を、第1の他の通信装置の近傍に移動する第3の他の通信装置に送信することで、第1の他の通信装置に、第1の情報を受け取ったことを、確実かつ迅速に伝達することができる。
【0076】
本発明の第2の通信装置は、例えば、通常の場合、通信相手である第1の他の通信装置と無線通信を行う場合、伝送到達距離が第1の距離である第1の無線通信方式を利用するとする。この場合、受信手段も、第1の無線通信方式を利用する受信機器として構成することができる。同様に、送信手段も、第1の無線通信方式を利用する送信機器として構成することができる。なお、この場合、受信機器と送信機器のそれぞれは、相互に独立した機器であってもよいし、送受信機器のような1つの機器が兼用してもよい。
【0077】
また、第1の他の通信装置と、第2または第3の他の通信装置とが無線通信を行う場合、例えば、伝送到達距離が、第1の距離よりも短い第2の距離である第2の無線通信方式が利用される。
【0078】
この場合、第1の通信方式と第2の通信方式のそれぞれは、上述したように、伝送到達距離が相互に異なる方式であれば、特に限定されない。例えば、第1の通信方式として、携帯電話の無線通信方式や、IEEE802.11a、若しくは802.11bの無線LAN等を適用することができる。従って、第2の通信方式として、これらの無線通信方式よりも伝送到達距離の短い無線通信方式、例えば、Bluetoothや赤外線通信方式等を適用することができる。
【0079】
本発明の第2のプログラムと、第2の記録媒体に含まれるプログラムにおいて、受信制御ステップは、例えば、上述した受信機器の受信を制御するCPUによる受信制御ステップとして構成することができる。同様に、送信制御ステップは、例えば、上述した送信機器の送信を制御するCPUによる送信制御ステップとして構成することができる。
【0080】
本発明の第3の通信装置(ただし、本発明の通信システムの第3の通信装置と第4の通信装置のそれぞれに対応する通信装置)は、第1の他の通信装置が、その通信相手である第2の他の通信装置の通信圏外となる場所に位置し、かつ、その場所の近傍に自分自身が移動した場合、第1の他の通信装置より送信されてくる、第2の他の通信装置に伝達すべき第1の情報を受信する第1の受信手段と、第1の受信手段に第1の情報が受信された後、第2の他の通信装置の通信圏内に自分自身が移動した場合、第1の情報を第2の他の通信装置に送信する第1の送信手段と、第2の他の通信装置の通信圏内に自分自身が位置する場合、第2の他の通信装置より送信されてくる、第1の他の通信装置に伝達すべき第2の情報を受信する第2の受信手段と、第2の受信手段に第2の情報が受信された後、第1の他の通信装置が位置する場所の近傍に自分自身が移動した場合、第2の情報を第1の他の通信装置に送信する第2の送信手段とを備えることを特徴とする。
【0081】
本発明の第3のプログラムは、第1の他の通信装置と、その通信相手である第2の他の通信装置との間で交わされる情報の仲介を行う通信装置の通信の処理をコンピュータに実行させるプログラムであって、第1の他の通信装置が、第2の他の通信装置の通信圏外となる場所に位置し、かつ、その場所の近傍に通信装置が移動した場合、第1の他の通信装置より送信されてくる、第2の他の通信装置に伝達すべき第1の情報を受信することを制御する第1の受信制御ステップと、第1の受信制御ステップの処理により第1の情報の受信が制御された後、第2の他の通信装置の通信圏内に通信装置が移動した場合、第1の情報を第2の他の通信装置に送信することを制御する第1の送信制御ステップと、第2の他の通信装置の通信圏内に通信装置が位置する場合、第2の他の通信装置より送信されてくる、第1の他の通信装置に伝送すべき第2の情報を受信することを制御する第2の受信制御ステップと、第2の受信制御ステップの処理により第2の情報の受信が制御された後、第1の他の通信装置が位置する場所の近傍に通信装置が移動した場合、第2の情報を第1の他の通信装置に送信する第2の送信ステップとを含むことを特徴とする。
【0082】
本発明の第3の記録媒体のプログラムは、第1の他の通信装置と、その通信相手である第2の他の通信装置との間で交わされる情報の仲介を行う通信装置の通信の処理をコンピュータに実行させるプログラムであって、第1の他の通信装置が、第2の他の通信装置の通信圏外となる場所に位置し、かつ、その場所の近傍に通信装置が移動した場合、第1の他の通信装置より送信されてくる、第2の他の通信装置に伝達すべき第1の情報を受信することを制御する第1の受信制御ステップと、第1の受信制御ステップの処理により第1の情報の受信が制御された後、第2の他の通信装置の通信圏内に通信装置が移動した場合、第1の情報を第2の他の通信装置に送信することを制御する第1の送信制御ステップと、第2の他の通信装置の通信圏内に通信装置が位置する場合、第2の他の通信装置より送信されてくる、第1の他の通信装置に伝送すべき第2の情報を受信することを制御する第2の受信制御ステップと、第2の受信制御ステップの処理により第2の情報の受信が制御された後、第1の他の通信装置が位置する場所の近傍に通信装置が移動した場合、第2の情報を第1の他の通信装置に送信する第2の送信ステップとを含むことを特徴とする。
【0083】
従って、第3の通信装置は、第1の他の通信装置が、その通信相手である第2の他の通信装置の通信圏外に位置する場合でも、第1の他の通信装置が第2の他の通信装置に伝達すべき情報(第1の情報)を確実かつ迅速に第2の他の通信装置に伝達することができ、さらに、その確認を第1の他の通信装置に行わせるために、第2の他の装置からの応答(第2の情報)も、確実かつ迅速に、第1の他の通信装置に伝達することができる。
【0084】
ところで、例えば、通常の場合、第1の他の通信装置と第2の他の通信装置とが無線通信を行う場合、伝送到達距離が第1の距離である第1の無線通信方式を利用するとする。この場合、第1の受信手段は、例えば、伝送到達距離が、第1の距離よりも短い第2の距離である第2の無線通信方式を利用する第1の受信機器として構成することができる。一方、第2の受信手段は、例えば、第1の無線通信方式を利用する第2の受信機器として構成することができる。また、例えば、第1の送信手段は、第1の無線通信方式を利用する第1の送信機器として、第2の送信手段は、第2の無線通信方式を利用する第2の送信機器として、それぞれ構成することができる。なお、この場合、第1の受信機器と第2の送信機器のそれぞれは、相互に独立した機器であってもよいし、送受信機器のような1つの機器が兼用してもよい。同様に、第2の受信機器と第1の送信機器のそれぞれは、相互に独立した機器であってもよいし、送受信機器のような1つの機器が兼用してもよい。
【0085】
また、第1の通信方式と第2の通信方式のそれぞれは、上述したように、伝送到達距離が相互に異なる方式であれば、特に限定されない。例えば、第1の通信方式として、携帯電話の無線通信方式や、IEEE802.11a、若しくは802.11bの無線LAN等を適用することができる。従って、第2の通信方式として、これらの無線通信方式よりも伝送到達距離の短い無線通信方式、例えば、Bluetoothや赤外線通信方式等を適用することができる。
【0086】
本発明の第3のプログラムと、第3の記録媒体に含まれるプログラムにおいて、例えば、第1の受信制御ステップは、上述した第1の受信機器の受信を制御するCPUによる受信制御ステップとして、第1の送信制御ステップは、上述した第1の送信機器の送信を制御するCPUによる送信制御ステップとして、第2の受信制御ステップは、上述した第2の受信機器の受信を制御するCPUによる受信制御ステップとして、第2の送信制御ステップは、上述した第2の送信機器の送信を制御するCPUによる送信制御ステップとして、それぞれ構成することができる。
【0087】
また、本発明の第3の通信装置は、移動を目的とする機器に搭載される無線通信装置として構成することができる。
【0088】
より具体的には、移動を目的とする機器が、例えば、自動車で構成される場合、自動車に搭載される、据置型の無線通信装置として構成される。この場合、第1の他の通信装置は、例えば、第1の通信装置と同様の機能と構成を有する無線通信装置として構成され、他の自動車に搭載される。また、第2の他の通信装置は、そのような無線通信装置と無線通信を行うことが可能な無線通信装置として構成される。
【0089】
これにより、第1の他の通信装置が搭載された自動車がトンネル内等で移動不可能な状況となってしまっても、そのことを、例えば、緊急通報データとして、確実かつ迅速に、トンネルの外部にいる第2の他の通信装置に対して通報(仲介)することができ、さらに、その通報の確認も、確実かつ迅速に行わせる(確認に必要な情報の仲介を行う)こと可能になる。
【0090】
或いは、第3の通信装置は、例えば、携帯電話機として構成することができる。この場合、第1の他の通信装置も、例えば、第3の通信装置と同様に、携帯電話機として構成され、他の人に保有される。また、第2の他の通信装置は、例えば、それらの携帯電話機に対する基地局として構成することができる。
【0091】
これにより、他人が遮蔽物等の中に入ってしまい、その結果、他人が保有する携帯電話機(第1の他の通信装置)が、いずれの基地局に対しても通信圏外となる場所に位置する場合、或いは、利用者が、基地局がどこにも存在しない場所にいる場合であっても、利用者の携帯電話機と基地局(第2の他の通信装置)とが、利用者が保有する携帯電話機(第3の通信装置)を仲介端末として、相互に情報のやり取りを行うことが可能になる。
【0092】
或いは、第3の通信装置は、例えば、カード型の無線通信装置として構成することができる。この場合、第1の他の通信装置、および、第2の他の通信装置は、それらのカード型の無線通信装置と無線通信を行う無線通信装置として構成することができる。
【0093】
より具体的には、例えば、第3の通信装置を、RFIDシステムにおける、タグとして構成し、第1と第2の他の通信装置を、そのリーダライダ装置として構成することができる。
【0094】
これにより、遊園地のアトラクション、駅、会社、または、美術館等の入退場システムと言った、従来であれば、有線や無線LAN等の構築が必須であったシステムにも、本発明を適用することができる。即ち、このようなシステムの実現に、有線や無線LAN等を構築することが不要となるといった効果を奏することが可能になる。
【0095】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、本実施の形態が適用される無線通信システムについて説明する。
【0096】
なお、本実施の形態が適用される無線通信システムは、様々な形態を取ることが可能であり、以下、それら様々な実施の形態のうちの、図5と図6に示される実施の形態、図25と図26に示される実施の形態、および、図33と図34に示される実施の形態といった3つの実施の形態について、その順番で個別に説明していく。そこで、以下、図5と図6に示される実施の形態を第1実施形態と、図25と図26に示される実施の形態を第2実施形態と、図33と図34に示される実施の形態を第3実施形態と、それぞれ称する。
【0097】
(第1実施形態)
【0098】
はじめに、図5乃至図24を参照して、第1実施形態が適用される無線通信システムについて説明する。
【0099】
図5と図6は、第1実施形態が適用される無線通信システムの構成例を表している。
【0100】
第1実施形態においては、図5と図6に示される、利用者端末51と情報処理装置53とが相互に情報を受け渡しすることが目的とされている。
【0101】
即ち、利用者端末51は、図示せぬ利用者が使用する無線通信端末であり、この利用者端末51の通信相手が、情報処理装置53とされている。従って、情報処理装置53は、利用者にとっての通信相手自身となるときもあるし、基地局のような、利用者にとっての通信相手との仲介装置となるときもある。
【0102】
図示はされていないが、仮に、図5と図6に示される遮蔽物61が存在しなければ、利用者端末51と情報処理装置53とは、相互に無線通信を行うことができる。即ち、利用者端末51と情報処理装置53とは、情報を直接受け渡しすることができる。
【0103】
しかしながら、図5と図6に示されるように、利用者端末51と情報処理装置53との間には、遮蔽物61が存在するため、利用者端末51は、情報処理装置53の通信圏外に位置することになる。即ち、利用者端末51と情報処理装置53とは相互に無線通信を行うことができない。
【0104】
そこで、このような場合、利用者端末51と情報処理装置53のそれぞれは、情報仲介端末52−1または情報仲介端末52−2を介して、必要な情報を相互に伝達するのである。
【0105】
このように、第1実施形態の無線通信システムは、利用者端末51、その通信相手である情報処理装置53、並びに、利用者端末51と情報処理装置53との間で情報を仲介する、情報仲介端末52−1および情報仲介端末52−2から構成される。
【0106】
情報仲介端末52−1と情報仲介端末52−2のそれぞれは、専用の端末でもよいが、利用者端末51と情報処理装置53のそれぞれと無線通信することが可能な端末のうちの、単に、利用者端末51の近傍に移動してきた端末であればよい。さらに、このとき、その端末が、利用者端末51の近傍に近づくことを意図していたか否かは問われない。
【0107】
詳細には、利用者端末51は、情報処理装置53に対して送信すべき情報を有しているにも関わらず、それを、情報処理装置53に無線通信で直接送信することができない場合、その近傍を通る無線通信端末を情報仲介端末52−1とみなし、その情報仲介端末52−1に対して、送信すべき情報を無線通信で送信する。
【0108】
この場合、利用者端末51が利用する無線通信方式は、情報処理装置53に対して無線通信を行う場合と、利用者端末51自身の近傍を通る情報仲介端末52−1に対して無線通信を行う場合とでは異なる。即ち、利用者端末51は、情報処理装置53に対して無線通信を行う場合、伝送到達距離が第1の距離である第1の無線通信方式を利用し、情報仲介端末52−1に対して無線通信を行う場合、伝送到達距離が、第1の距離よりも短い第2の距離である第2の無線通信方式を利用する。
【0109】
従って、以下、第1の無線通信方式を、長距離無線通信と称し、第2の無線通信方式を短距離無線通信と称する。
【0110】
長距離無線通信と短距離無線通信のそれぞれは、上述したように、伝送到達距離が相互に異なる方式であれば、特に限定されない。例えば、長距離無線通信として、携帯電話の無線通信方式や、IEEE(The Institute of Electrical and Electronic Engineers , Inc.)802.11a、若しくは802.11bの無線LAN(Local Area Network)等を適用することができる。従って、これらの無線通信方式よりも伝送到達距離の短い無線通信方式、例えば、Bluetooth(ブルートゥース)や赤外線通信方式等を、短距離無線通信として適用することができる。
【0111】
即ち、利用者端末51は、情報処理装置53に送信すべき情報を有している場合、まず、長距離無線通信が可能か否かを判定し、長距離無線通信が可能であると判定した場合(情報処理装置53の通信圏内に位置すると判定した場合)、送信すべき情報を、長距離無線通信で情報処理装置53に送信する。
【0112】
これに対して、図5に示されるような状態の場合、利用者端末51は、長距離無線通信が不可能であると判定することになり(情報処理装置53の通信圏外に位置すると判定することになり)、その結果、利用する無線通信方式を、短距離無線通信に切り替える。
【0113】
そして、利用者端末51は、情報仲介端末52−1がその近傍に近づくと、送信すべき情報を、短距離無線通信で情報仲介端末52−1に送信する。
【0114】
すると、情報仲介端末52−1は、利用者端末51からの情報を、短距離無線通信で受信し、保存する。そして、情報仲介端末52−1は、遮蔽物61の外に移動すると、保存した情報(利用者端末51から送信された情報)を、長距離無線通信で情報処理装置53に送信する。
【0115】
このように、情報仲介端末52−1は、利用者端末51と基本的に同様の、短距離無線通信と、長距離無線通信とのそれぞれを選択的に利用して、無線通信を行う機能を有している。
【0116】
換言すると、図5の場合、利用者端末51が着目されているので、利用者端末51の近傍を通った無線通信端末が情報仲介端末52−1と便宜上称されている。従って、視点を変えて、情報仲介端末52−1を保有する(利用する)利用者が着目された場合、今度は、情報仲介端末52−1が利用者端末と称されることになる。
【0117】
即ち、情報処理装置53と長距離無線通信を行うことが可能で、かつ、他の無線通信端末と短距離無線通信を行うことが可能な無線通信端末であれば、いずれも、その状況に応じて(着目される無線通信端末との関係に応じて)、利用者端末51となることもあるし、情報仲介端末52−1となることもあるし、或いは、後述する、その他の情報仲介端末52−k(kは、1以外の任意の整数値)となることもある。
【0118】
従って、第1実施形態が適用される無線通信システムにおいては、利用者端末51と情報処理装置53との間に、従来の専用情報仲介端末21や専用情報仲介端末22(図3)のような、特別な情報仲介端末を予め用意する必要がなくなる。即ち、情報処理装置53と長距離無線通信を行うことが可能で、かつ、他の無線通信端末と短距離無線通信を行うことが可能な無線通信端末のうちの、単に、利用者端末51の近傍を通った無線通信端末を、情報仲介端末52−1として機能させることができる。これにより、利用者端末51は、情報処理装置53に伝達すべき情報を、この情報仲介端末52−1を介して情報処理装置53に正確に伝達することが可能になる。
【0119】
さらに、第1実施形態においては、情報処理装置53は、利用者端末51からの情報を、情報仲介端末52−1を介して受信すると、それに対する応答情報を生成する。
【0120】
そして、図6に示されるように、情報処理装置53は、利用者端末51の近傍にこれから移動する(と予想される)無線通信端末(情報処理装置53と長距離無線通信を行うことが可能で、かつ、他の無線通信端末と短距離無線通信を行うことが可能な無線通信端末)を、情報仲介端末52−2とみなし、応答情報を、その情報仲介端末52−2に対して長距離無線通信で送信するのである。
【0121】
すると、情報仲介端末52−2は、情報処理装置53からの応答情報を、長距離無線通信で受信し、保存する。そして、情報仲介端末52−2は、遮蔽物61の中に移動し、利用者端末51の近傍を通過するとき、保存した情報(情報処理装置53からの応答情報)を、短距離無線通信で利用者端末51に送信する。
【0122】
この応答情報は、利用者端末51が情報仲介端末52−1に託した(先に送信した)情報が、情報処理装置53に正確に伝わったことを保証する役割も果たしており、利用者端末51は、この応答情報を受信することで、情報処理装置53に情報が正確に伝わったことを確認することができる。
【0123】
即ち、情報処理装置53は、利用者端末51からの情報を、情報仲介端末(任意の無線通信端末)52−1を介して受信すると、受信した情報に対応する応答情報を、情報仲介端末(任意の無線通信端末)52−2に送信することで、利用者端末51に対して、情報を受信したことを確実に知らせることができる。従って、利用者端末51は、この確認を行った後、別の行動を新たに起こすことが可能になる。
【0124】
例えば、利用者端末51は、新たな情報を、情報仲介端末52−1(ただし、実際には、前回とは異なる無線通信端末52−1)を介して、情報処理装置53にさらに伝達することもできる。また、情報処理装置53は、この新たな情報に対する新たな応答情報を、情報仲介端末52−2(ただし、実際には、前回とは異なる無線通信端末52−2)を介して、利用者端末51にさらに伝達することもできる。このような一連の処理が繰り返されることで、従来なら遮蔽物61によって通信が不可能となっている利用者端末51と、その通信相手である情報処理装置53とが、情報の双方向の交換を、確実かつ迅速に行うことが可能になる。
【0125】
即ち、第1実施形態の無線通信システムにおいては、利用者端末51が、情報処理装置53の通信圏外となる場所に位置しても、利用者端末51と情報処理装置53とのそれぞれは、任意の無線通信端末を、情報仲介端末52−1または情報仲介端末52−2とみなし、これらの無線通信端末(情報仲介端末52−1または情報仲介端末52−2)を介して、必要な情報をやり取りすることができる。従って、利用者端末51が、通信相手である情報処理装置53の通信圏外に位置する場合でも、必要な情報を確実かつ迅速に情報処理装置53に伝達し、さらに、その確認も確実かつ迅速に行うことが可能になる。即ち、上述した従来の課題を解決することが可能になる。
【0126】
なお、利用者端末51は、情報を通信相手である情報処理装置53により確実に伝達するために、近傍に情報仲介端末52−1が来た時点で情報を送信するのではなく、情報を定期的に繰り返し送信し続けてもよい(なお、定期的ではなく、情報仲介端末が近傍を通過する度に情報を送信する実施の形態は、後述する第2実施形態とされている)。そして、情報仲介端末52−2から応答情報(情報処理装置53からの情報)を取得し、情報を送信し続ける必要がなくなったことを確認してから、情報の送信を終了するようにしてもよい。
【0127】
また、上述した例では、はじめに、利用者端末51が、所定の情報を、情報仲介端末52−1を介して情報処理装置53に伝達し(図5に示される処理が行われ)、その後、情報処理装置53が、その情報に対する応答情報を、情報仲介端末52−2を介して利用者端末51に伝達する(図6に示される処理が行われる)といった順序とされたが、処理の順序は、この逆でも勿論よい。即ち、はじめに、情報処理装置53が、所定の情報を、情報仲介端末52−2を介して利用者端末51に伝達し(図6に示される処理が行われ)、その後、利用者端末51が、その情報に対する応答情報を、情報仲介端末52−1を介して情報処理装置53に伝達する(図5に示される処理が行われる)といった順序でもよい。
【0128】
図7は、第1実施形態が適用される無線通信システムの各機能を説明する機能ブロック図である。即ち、図7には、利用者端末51、情報仲介端末52−1、情報仲介端末52−2、および、情報処理装置53のそれぞれの機能ブロック図がまとめて示されている。
【0129】
はじめに、利用者端末51に着目して、通信状態検知機能部71は、長距離無線通信が可能な状態であるか否かを検知し、その検知結果を通信方式切替機能部72に提供する。例えば、利用者端末51が、遮蔽物61内等、長距離無線通信が不可能な領域に入ってしまった場合(即ち、情報処理装置53の通信圏外となってしまった場合)、通信状態検知機能部71は、長距離無線通信が不可能であることを検知する。
【0130】
通信方式切替機能部72は、通信状態検知機能部71の検知結果に基づいて、これから使用する無線通信方式として、短距離無線通信、または長距離無線通信のうちのいずれか一方を選択し、選択した無線通信方式に切り替え、いずれの無線通信方式に切り替えたのかを中継端末探索機能部74に通知する。例えば、通信状態検知機能部71より、長距離無線通信が不可能であるという検知結果が供給された場合、通信方式切替機能部72は、短距離無線通信に切り替え、そのことを中継端末探索機能部74に通知する。
【0131】
情報記憶機能部73は、定められた情報(例えば、遮蔽物61内等、長距離無線通信が不可能な領域に入ってしまったこと(情報処理装置53の通信圏外となってしまったこと)を示す情報、または、上述した緊急通報等の予め定められた情報等)を予め記憶するとともに、他の無線通信端末(例えば、情報仲介端末52−2)から送信され、利用者端末51に受信された情報(例えば、上述した応答情報等)も記録する。
【0132】
なお、上述したように、利用者端末51は、情報を定期的に繰り返し送信し続け、情報中継端末52−2から応答情報(情報処理装置53からの情報)を取得し、情報を送信し続ける必要がなくなったことを確認してから、情報の送信を終了することができる。利用者端末51がこのように動作する場合、情報記憶機能部73は、応答情報(情報処理装置53からの情報)を記憶した時点で、情報の送信を終了させる指令を短距離通信出力機能部76に提供する。
【0133】
仲介端末探索機能部74は、短距離無線通信を行うことが可能な通信相手を探索する。具体的には、利用者端末51が、情報処理装置53に対して送信すべき情報を有している場合、仲介端末探索機能部74は、情報仲介端末52−1となるべき無線通信端末を探索する。また、利用者端末51が、受信すべき情報(例えば、情報処理装置53からの応答情報)を有している場合、仲介端末探索機能部74は、情報仲介端末52−2とされた(受信すべき情報を有している)無線通信端末を探索する。
【0134】
そして、仲介端末探索機能部74は、短距離無線通信で情報を送信する相手、即ち、情報仲介端末52−1を探索した場合、そのことを短距離通信出力機能部76に通知する。一方、仲介端末探索機能部74は、短距離無線通信で情報を受信する場合における、その情報の発信源、即ち、情報仲介端末52−2を探索した場合、そのことを短距離通信入力機能部77に通知する。
【0135】
位置情報取得機能部75は、利用者端末51の現在位置(例えば、経度や緯度)を示す情報(以下、位置情報と称する)を取得する。
【0136】
短距離通信出力機能部76は、仲介端末探索機能部74により情報仲介端末52−1が探索されると(それが通知されると)、これから送信する情報を、情報記憶機能部73や位置情報取得機能部75より取得し、取得した情報を、短距離無線通信で情報仲介端末52−1に送信する。
【0137】
なお、短距離通信出力機能部76が送信する情報は、特に限定されない。ただし、情報処理装置53からの応答情報が必要な場合、情報処理装置53が、応答情報を託す(送信する)情報仲介端末52−2となるべき無線通信端末、即ち、利用者端末51の近傍に移動すると予測される無線通信端末を探索することができるように、位置情報取得機能部75により取得された、利用者端末51の位置情報が、短距離通信出力機能部76より少なくとも送信される必要がある。
【0138】
短距離通信入力機能部77は、仲介端末探索機能部74により情報仲介端末52−2が探索されると(それが通知されると)、情報仲介端末52−2より、短距離無線通信で送信されてくる情報(例えば、情報処理装置53からの応答情報)を受信し、情報記憶機能部73に提供する。
【0139】
次に、情報仲介端末52−1に着目すると、情報仲介端末52−1は、短距離通信入力機能部81乃至長距離通信出力機能部85を有しているが、その存在位置によって必要となる機能部が異なる。即ち、図7に示されるように、情報仲介端末52−1が、遮蔽物61内等で利用者端末51の近傍に位置する場合、利用者端末51と短距離無線通信を行うために、短距離通信入力機能部81と情報記憶機能部82が機能する。一方、情報仲介端末52−1が、遮蔽物61の外等、情報処理装置53と長距離無線通信をおこなうことができる場所に位置する場合、情報処理装置53と長距離無線通信を行うために、情報記憶機能部82、通信状態検知機能部83、通信方式切替機能部84、および、長距離通信出力機能部85が機能する
【0140】
上述したように、無線通信端末は、状況に応じて(着目される無線通信端末との関係に応じて)、利用者端末51となるときもあるし、情報仲介端末52−1となるときもある。従って、情報仲介端末52−1における、短距離通信入力機能部81、情報記憶機能部82、通信状態検知機能部83、および、通信方式切替機能部84のそれぞれは、利用者端末51における、短距離通信入力機能部77、情報記憶機能部73、通信状態検知機能部71、および、通信方式切替機能部72のそれぞれと、基本的に同様の機能を有している。
【0141】
ただし、情報仲介端末52−1における、短距離通信入力機能部81は、利用者端末51より送信された情報(情報処理装置53に伝達すべき情報)を、短距離無線通信で受信し、情報記憶機能部82は、受信されたその情報を記憶する。
【0142】
また、通信状態検知機能部83は、情報仲介端末52−1が、遮蔽物61の外に抜け出し、長距離無線通信が可能な領域に入った場合(即ち、情報処理装置53の通信圏内となった場合)、長距離無線通信が可能であることを検知し、そのことを通信方式切替機能部84に通知する。通信方式切替機能部84は、この通知を受けると、長距離無線通信に切り替え、そのことを長距離通信出力機能部85に通知する。
【0143】
長距離通信出力機能部85は、通信方式切替機能部84により長距離無線通信に切り替えられると(それが通知されると)、これから送信する情報を情報記憶機能部82より取得し、取得した情報(いまの場合、利用者端末51からの情報)を、長距離無線通信で情報処理装置53に送信する。
【0144】
なお、図示はされていないが、利用者端末51にも、当然ながら、長距離通信出力機能部85と同様の機能を有する長距離通信出力機能部が設けられており、利用者端末51が、情報処理装置53の通信圏内に位置する場合(即ち、遮蔽物61の外に抜け出せた場合等)、この長距離通信出力機能部が、所定の情報を、長距離無線通信で情報処理装置53に直接送信する。
【0145】
次に、情報処理装置53に着目して、情報処理装置53には、長距離通信入力機能部91と、長距離通信出力機能部92が少なくとも設けられている。
【0146】
長距離通信入力機能部91は、他の無線通信端末より長距離無線通信で送信されてきた情報を受信する。図7の例では、長距離通信入力機能部91は、情報仲介端末52−1より、長距離無線通信で送信されてきた情報(利用者端末51からの情報)を受信する。
【0147】
長距離通信出力機能部92は、他の無線通信端末に対して、所定の情報を長距離無線通信で送信する。図7の例では、長距離通信出力機能部92は、情報仲介端末52−2対して、所定の情報(例えば、情報仲介端末52−1を介して伝送されてきた、利用者端末51からの情報に対する応答情報)を、長距離無線通信で送信する。
【0148】
なお、図示はしていないが、情報処理装置53にはさらに、長距離通信出力機能部92により送信される情報(例えば、応答情報)を生成する機能、生成された情報や、長距離通信入力機能部91により受信された情報を記憶する機能、および、情報仲介端末52−2を探索する機能のそれぞれを実行する機能部が設けられていることもある。
【0149】
最後に、情報仲介端末52−2に着目すると、情報仲介端末52−2は、長距離通信入力機能部101乃至短距離通信出力機能部106を有しているが、その存在位置によって必要となる機能部が異なる。即ち、図7に示されるように、情報仲介端末52−2が、遮蔽物61の外等、情報処理装置53と長距離無線通信をおこなうことができる場所に位置する場合、情報処理装置53と長距離無線通信を行うために、長距離通信入力機能部101と情報記憶機能部102が機能する。一方、遮蔽物61の内等で利用者端末51の近傍に位置する場合、利用者端末51と短距離無線通信を行うために、情報記憶機能部102、通信状態検知機能部103、通信方式切替機能部104、通信相手探索機能部105、および短距離通信出力機能部106が機能する。
【0150】
長距離通信入力機能部101は、情報処理装置53より、長距離無線通信で送信されてきた情報(例えば、利用者端末51に対する応答情報)を受信する。
【0151】
なお、図示はされていないが、利用者端末51にも、当然ながら、長距離通信入力機能部101と同様の機能を有する長距離通信入力機能部が設けられており、利用者端末51が、情報処理装置53の通信圏内に位置する場合(即ち、遮蔽物61の外に抜け出せた場合等)、この長距離通信入力機能部が、情報処理装置53より、長距離無線通信によって送信されてきた情報(応答情報等)を直接受信する。
【0152】
ところで、上述したように、情報仲介端末52−2として機能する無線通信端末は、状況に応じて、利用者端末51となるときもあるし、情報仲介端末52−1となるときもある。従って、情報仲介端末52−2における、情報記憶機能部102、通信状態検知機能部103、通信方式切替機能部104、通信相手探索機能部105、および、短距離通信出力機能部106のそれぞれは、利用者端末51における、情報記憶機能部73、通信状態検知機能部71、通信方式切替機能部72、仲介端末探索機能部74(探索する相手が異なるので、名称は異なっている)、および、短距離通信出力機能部76のそれぞれと、基本的に同様の機能を有している。
【0153】
ただし、情報仲介端末52−2における、情報記憶機能部102は、長距離通信入力機能部101により受信された情報(利用者端末51に送信すべき情報であって、例えば、利用者端末51に対する応答情報)を記憶する。
【0154】
また、通信状態検知機能部103は、情報仲介端末52−2が、遮蔽物61の中に入り、長距離無線通信が不可能な領域に入った場合(即ち、情報処理装置53の通信圏外となった場合)、長距離無線通信が不可能であることを検知し、そのことを通信方式切替機能部104に通知する。通信方式切替機能部104は、この通知を受けると、短距離無線通信に切り替え、そのことを通信相手探索機能部105に通知する。通信相手探索機能部105は、利用者端末51を探索すると、そのことを短距離通信出力機能部106に通知する。すると、短距離通信出力機能部106は、これから送信する情報を情報記憶機能部102より取得し、取得した情報(いまの場合、情報処理装置53からの応答情報)を、短距離無線通信で利用者端末51に送信する。
【0155】
以上、説明した各機能部のそれぞれは、ハードウエアで構成されてもよいし、ソフトウエアで構成されてもよい。或いは、ハードウエアとソフトウエアとが組合わさって構成されてもよい。
【0156】
即ち、第1実施形態の無線通信システムを構成する、利用者端末51、情報仲介端末52−k(なお、以下、各情報仲介端末52−kのそれぞれを区別する必要がない場合、単に情報仲介端末52と称する)、および、情報処理装置53のそれぞれは、図7の機能を有するものであれば、その形態は特に限定されず、様々な形態を取ることが可能である。
【0157】
具体的には、例えば、利用者端末51は図8に示される様に、情報仲介端末52は図9に示される様に、情報処理装置53は図10に示される様に、それぞれ構成することが可能である。
【0158】
即ち、図8は、第1実施形態が適用される利用者端末51の構成例を表している。図9は、第1実施形態が適用される情報仲介端末52の構成例を表している。図10は、第1実施形態が適用される情報処理装置53の構成例を表している。
【0159】
図8の利用者端末51において、CPU(Central Processing Unit)121は、ROM(Read Only Memory)122に記録されているプログラム、または記憶部129からRAM(Random Access Memory)123にロードされたプログラムに従って各種の処理を実行する。RAM123にはまた、CPU121が各種の処理を実行する上において必要なデータなども適宜記憶される。
【0160】
CPU121、ROM122、およびRAM123は、バス124を介して相互に接続されている。このバス124にはまた、入出力インタフェース125も接続されている。
【0161】
入出力インタフェース125には、位置情報取得部126、入力部127、出力部128、および、記憶部129が接続されている。
【0162】
位置情報取得部126は、例えば、GPS(Global Positioning System)等で構成され、利用者端末51が位置する経度や緯度などの位置情報を取得する。即ち、位置情報取得部126が、図7の位置情報取得機能部75のうちの少なくとも一部分に相当する。
【0163】
なお、位置情報取得部126と位置情報取得機能部75とを一対一に対応させず、位置情報取得部126を、位置情報取得機能部75のうちの少なくとも一部分としているのは、次のためである。即ち、位置情報取得機能部75には、位置情報取得部126自身が実行する機能の他、その位置情報取得部126を制御したり、また、位置情報取得部126が取得した情報を、RAM123や記憶部129等に記憶させたり、或いは、短距離無線通信部130に提供したりといった、他の機能も含まれることもある。これらの機能は、例えば、RAM123にロードされたプログラムとして実現され、CPU121によりそのプログラムが実行されることで、これらの機能が実行されることになるからである。即ち、位置情報取得機能部75は、位置情報取得部126以外に、上述したような処理を実行するプログラム(ソフトウエア)を含むこともあるからである。
【0164】
以下、図8乃至図10におけるその他のブロックと、図7における機能部との関係の説明においても、このような関係(位置情報取得部126と位置情報取得機能部75との関係)と同様の理由で、少なくとも一部分という表現が使用されることがある。
【0165】
入力部127は、例えば、マウス、キーボード、マイク、デジタルカメラ、トグルスイッチ、ボタン、若しくは、センサ等、または、これらの組み合わせとして構成され、図示せぬ利用者等の操作により、利用者端末51内に所定の情報を入力する。
【0166】
出力部128は、例えば、ディスプレイ、LED(Light Emitting Diode)、若しくは、スピーカ等、または、これらの組合せとして構成され、図示せぬ利用者等に、利用者端末51が有している情報を、画像、点灯状態、若しくは、音声等の形態で出力する。
【0167】
記憶部129は、例えば、ハードディスク等で構成され、利用者端末51が機能するためのプログラムやデータ群を記憶する。即ち、記憶部129は、オペレーティングシステムや設定情報だけでなく、アプリケーションソフトウエアやそれらに付随するデータや、音声や画像情報等のデータも記憶する。即ち、記憶部129が、図7の情報記憶機能部73のうちの少なくとも一部分に相当する。また、記憶部129は、必要に応じて、図7の通信状態検知機能部71乃至短距離通信入力機能部77、並びに、図7には図示されていない、長距離通信入力機能部、および、長距離通信出力機能部のうちの、ソフトウエアで構成されている部分(即ち、それに対応するプログラム)も記憶する。
【0168】
入出力インタフェース125にはまた、短距離無線通信部130、長距離無線通信部132、通信状態検出部134、および、通信切替部135が接続されている。
【0169】
短距離無線通信部130は、それに接続されたアンテナ131を介して、他の無線通信装置若しくは端末(即ち、いまの場合、情報仲介端末52)と相互に短距離無線通信を行う。即ち、短距離無線通信部130が、図7の短距離通信出力機能部76と短距離通信入力機能部77とのうちの少なくとも一部分に相当する。
【0170】
これに対して、長距離無線通信部132は、それに接続されたアンテナ133を介して、他の無線通信装置若しくは端末(即ち、いまの場合、情報処理装置53)と相互に長距離無線通信を行う。即ち、長距離無線通信部132が、図7には図示されていないが、長距離通信出力機能部(図7の情報仲介端末52−1における長距離通信出力機能部85と同様の機能部)と長距離通信入力機能部(図7の情報仲介端末52−2における長距離通信入力機能部101と同様の機能部)とのうちの少なくとも一部分に相当する。
【0171】
通信状態検出部134は、長距離無線通信部132の通信状態を検知する。換言すると、通信状態検出部134は、長距離無線通信部132が長距離無線通信を行うことができる状態であるか否かを常時監視している。即ち、通信状態検出部134が、図7の通信状態検知機能部71のうちの少なくとも一部分に相当する。
【0172】
通信切替部135は、利用者端末51がこれから利用する無線通信方式として、短距離無線通信、または、長距離無線通信のうちのいずれか一方を選択し、選択した無線通信方式に切り替える。即ち、通信切替部135が、図7の通信方式切替機能部72のうちの少なくとも一部分に相当する。
【0173】
詳細には、通信状態検出部134により、長距離無線通信部132が長距離無線通信を行うことが不可能な状態であると検出された場合、通信切替部135は、長距離無線通信部132による長距離無線通信を禁止し、短距離無線通信部130による短距離無線通信を開始させる。これに対して、通信状態検出部134により、長距離無線通信部132が長距離無線通信を行うことが可能な状態であると検出された場合、通信切替部135は、短距離無線通信部130による短距離無線通信を禁止し、長距離無線通信部132による長距離無線通信を開始させる。
【0174】
入出力インタフェース125にはまた、必要に応じてドライブ136が接続され、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、或いは半導体メモリなどよりなるリムーバブル記録媒体137が適宜装着され、それらから読み出されたコンピュータプログラムが、必要に応じて記憶部129にインストールされる。
【0175】
ところで、上述したように、利用者端末51は、状況が変わると、情報仲介端末52となることもある。即ち、情報仲介端末52は、利用者端末51と同様の構成を有することができる。従って、第1実施形態においても、図9に示される情報仲介端末52は、図8に示される利用者端末51と基本的に同様の構成とされている。即ち、図9のCPU151乃至リムーバブル記録媒体167のそれぞれは、図8のCPU121乃至リムーバブル記録媒体137のそれぞれと、基本的に同様の機能と構成を有している。以上のことにより、情報仲介端末52の構成の説明については省略する。
【0176】
また、図9と図7との対応関係も、図8と図7との対応関係と基本的に同様であり、図7における、利用者端末51の各機能部のそれぞれと、情報仲介端末52の各機能部のそれぞれとの対応についても既に説明したので、ここでは、図9の情報仲介端末52と図7のそれとの対応関係についての説明は省略する。
【0177】
図10の情報処理装置53においても、CPU181乃至入出力インタフェース185のそれぞれは、図8の利用者端末51のCPU121乃至入出力インタフェース125のそれぞれと、基本的に同様の機能と構成を有している。同様に、図10の情報処理装置53における、入力部186、出力部187、記憶部188、長距離無線通信部189、アンテナ190、通信状態検出部191、ドライブ192、および、リムーバブル記録媒体193のそれぞれは、図8の利用者端末51における、入力部127、出力部128、記憶部129、長距離無線通信部132、アンテナ133、通信状態検出部134、ドライブ136、および、リムーバブル記録媒体137のそれぞれと、基本的に同様の機能と構成を有している。従って、ここでは、情報処理装置53の構成の説明については省略する。
【0178】
なお、長距離無線通信部189が、図7の長距離通信入力機能部91と長距離通信出力機能部92とのうちの少なくとも一部分に相当する。
【0179】
次に、図11乃至図17のフローチャート、並びに、図18と図19のアローチャートを参照して、第1実施形態が適用される無線通信システムの処理について説明する。図11と図12は、利用者端末51の処理を表している。図13乃至図16は、情報仲介端末52の処理を表している。図17は、情報処理装置53の処理を表している。図18と図19は、利用者端末51、情報仲介端末52(図18の場合、情報仲介端末52−1、図19の場合、情報仲介端末52−2)、および、情報処理装置53とのそれぞれの処理の関係を表している。
【0180】
以下、図11乃至図17を参照して、利用者端末51、情報仲介端末52、および、情報処理装置53の処理について、個別に説明するが、これら装置の相互の処理の関係は、図18と図19の対応するステップを参照することで、容易に理解することが可能である。
【0181】
はじめに、図11と図12を参照して、利用者端末51の処理について説明する。図11は、利用者端末51の送信処理を表しており、図12は、利用者端末51の受信処理を表している。なお、利用者端末51の送信処理と受信処理のそれぞれは、基本的に独立したアルゴリズムである。
【0182】
図11の送信処理において、はじめに、ステップS1において、利用者端末51は、情報処理装置53に対して、送信すべき情報があるか否かを判定する。
【0183】
ステップS1において、送信すべき情報がないと判定された場合、処理はステップS1に戻され、送信すべき情報があるか否かが再度判定される。即ち、利用者端末51は、情報処理装置53に対して送信すべき情報がでてきた時点で、それを即送信できる様、送信処理を待機状態にしておくのである。
【0184】
情報処理装置53に対して送信すべき情報がでてきた場合、ステップS1において、送信すべき情報があると判定され、ステップS2において、図7の通信状態検知機能部71(即ち、図8の通信状態検出部134等)が、長距離無線通信が可能であるか否かを判定する。
【0185】
ステップS2において、長距離無線通信が可能であると判定された場合、ステップS3において、利用者端末51は、送信すべき情報を、長距離無線通信によって情報処理装置53に送信する。詳細には、図8の通信状態検出部134が、長距離無線通信が可能であると判定すると、長距離無線通信部132が、CPU121の制御に基づいて、送信すべき情報を、アンテナ133を介して送信するのである。
【0186】
これにより、利用者端末51の送信処理は終了となる。ただし、別の送信すべき情報がでてくる可能性もあるので、所定の条件で、利用者端末51の送信処理が再開されるとよい。
【0187】
なお、ステップS2において、長距離無線通信が可能であると判定された時点で、短距離無線通信が利用されていた場合、通信切替部135により長距離無線に切り替えられてから、ステップS3の処理が実行される。
【0188】
これに対して、ステップS2において、長距離無線通信が不可能であると判定された場合、ステップS4において、図7の通信方式切替機能部72(即ち、図8の通信切替部135等)は、短距離無線通信に切り替える。
【0189】
ステップS5において、仲介端末探索機能部74は、短距離無線通信可能な情報仲介端末52−1を探索し、ステップS6において、短距離無線通信可能な情報仲介端末52−1があるか否かを判定する。
【0190】
ステップS6において、短距離無線通信可能な情報仲介端末52−1がないと判定された場合、処理はステップS5に戻され、それ以降の処理が繰り返される。即ち、情報仲介端末52−1となる無線通信端末が、利用者端末51の近傍に移動してくるまで、仲介端末探索機能部74は、情報仲介端末52−1を探索し続けるのである。
【0191】
従って、ある無線通信端末が利用者端末51の近傍に移動してくると、仲介端末探索機能部74は、その無線通信端末を情報仲介端末52−1として認識し、ステップS6において、短距離無線通信可能な情報仲介端末52−1があると判定し、そのことを短距離通信出力機能部76に通知するのである。
【0192】
すると、ステップS7において、短距離通信出力機能部76(即ち、図8の短距離無線通信部130等)は、情報仲介端末52−1に、情報を短距離無線通信によって送信する。
【0193】
これにより、利用者端末51の送信処理は終了となる。ただし、別の送信すべき情報がでてくる可能性もあるので、所定の条件で、利用者端末51の送信処理が再開されるとよい。
【0194】
次に、図12を参照して、利用者端末51の受信処理について説明する。
【0195】
ステップS11において、利用者端末51は、受信すべき情報があるか否かが判定される。
【0196】
ステップS11において、受信すべき情報がないと判定された場合、受信処理は終了となる。ただし、それ以降、受信すべき情報がでてくる可能性もあるので、所定の条件で、利用者端末51の受信処理が再開されるとよい。或いは、ステップS11の処理を省略し、受信すべき情報があることが、利用者端末51の受信処理の開始条件とされてもよい。
【0197】
例えば、いま、上述した図11の利用者端末51の送信処理により、所定の情報が情報仲介端末52−1に送信されたとする。
【0198】
この場合、情報仲介端末52−1は、それを受信すると、一時格納する(図13と図18のステップS21乃至S25)。
【0199】
その後、情報仲介端末52−1は、遮蔽物61の外等にでて、情報処理装置53と長距離無線通信が可能となった時点で、格納した情報(即ち、利用者端末51からの情報)を、情報処理装置53に長距離無線通信によって送信する(図16と図18のステップS51乃至S54)。
【0200】
すると、情報処理装置53は、それを受信し、それに対応する応答情報を生成する(図17と図18のステップS61とS62)。
【0201】
このような場合、ステップS11において、利用者端末51は、受信すべき情報があると判定し、ステップS12において、図7の通信状態検知機能部71(即ち、図8の通信状態検出部134等)が、長距離無線通信が可能であるか否かを判定する。
【0202】
例えば、いま、ステップS12において、長距離無線通信が可能であると判定されたとする。
【0203】
このとき、情報処理装置53も、利用者端末51と長距離無線通信が可能であるか否かを判定しており、利用者端末51と長距離無線通信が可能であると判定することになり、応答情報を、利用者端末51に対して長距離無線通信によって送信してくる(図17のステップS63(YES),S64(YES),S65)
【0204】
すると、ステップS13において、利用者端末51は、その応答情報を、長距離無線通信によって受信する。詳細には、図8の通信状態検出部134が、長距離無線通信が可能であると判定すると、長距離無線通信部132が、CPU121の制御に基づいて、送信されてきた情報を、アンテナ133を介して受信するのである。
【0205】
これにより、利用者端末51の受信処理は終了となる。ただし、別の受信すべき情報がでてくる可能性もあるので、所定の条件で、利用者端末51の受信処理が再開されるとよい。
【0206】
なお、ステップS12において、長距離無線通信が可能であると判定された時点で、短距離無線通信が利用されていた場合、通信切替部135により長距離無線に切り替えられてから、ステップS13の処理が実行される。
【0207】
これに対して、ステップS12において、長距離無線通信が不可能であると判定された場合、ステップS14において、仲介端末探索機能部74は、短距離無線通信可能な情報仲介端末52−2を探索し、ステップS15において、短距離無線通信可能な情報仲介端末52−2があるか否かを判定する。
【0208】
なお、ステップS12において、長距離無線通信が不可能であると判定された時点で、長距離無線通信が利用されていた場合、通信切替部135により短距離無線に切り替えられてから、ステップS14の処理が実行される。
【0209】
ステップS15において、短距離無線通信可能な情報仲介端末52−2が存在しないと判定された場合、処理はステップS14に戻され、それ以降の処理が繰り返される。即ち、情報仲介端末52−2が、利用者端末51の近傍に移動してくるまで、仲介端末探索機能部74は、情報仲介端末52−2を探索し続けるのである。
【0210】
このとき、情報処理装置53は、利用者端末51の近傍を通過する無線通信端末を探索しており、利用者端末51の近傍を通過する無線通信端末を見つけると、それを情報仲介端末52−2とみなし、応答情報(即ち、利用者端末51から見た場合、受信すべき情報)を、長距離無線通信によって情報仲介端末52−2に送信する(図17と図19のステップS63(YES),S64(NO),S66(YES),S67)。
【0211】
情報仲介端末52−2は、これを受信すると、一時格納する(図14と図19のステップS31乃至S35)。
【0212】
そして、情報仲介端末52−2が利用者端末51の近傍に移動してきたとき、ステップS15において、利用者端末51の仲介端末探索機能部74は、短距離無線通信可能な情報仲介端末52−2が存在すると判定し、そのことを短距離通信入力機能部77に通知する。
【0213】
一方、情報仲介端末52−2は、利用者端末51の近傍に移動すると、長距離無線通信が不可能となるので、短距離無線通信に切り替え、格納した情報(情報処理装置53から送信された応答情報)を、短距離無線通信によって利用者端末51に送信する(図15と図19のステップS41乃至S44)。
【0214】
すると、短距離通信入力機能部77(即ち、図8の短距離無線通信部130等)は、ステップS16において、その情報を短距離無線通信によって受信し、ステップ17において、受信した情報が、受信すべき情報であったか否かを判定する。
【0215】
いまの場合、受信した情報は、情報処理装置53からの応答情報であるので、ステップ17において、受信した情報が、受信すべき情報であったと判定され、情報記憶機能部73がその情報を記憶し(即ち、図8の記憶部129等に記憶され)、利用者端末51の受信処理は終了となる。ただし、別の受信すべき情報がでてくる可能性もあるので、所定の条件で、利用者端末51の受信処理が再開されるとよい。
【0216】
ところで、受信すべき情報を有していない無線通信端末も、利用者端末51の近傍を通り、何かしらの情報を送信してくる可能性がある。このような場合でも、利用者端末51は、それが情報仲介端末52−2からの情報である(その可能性がある)として受信することになるので、短距離通信入力機能部77は、ステップS17において、受信した情報が、受信すべき情報であるか否かを確認し、受信した情報が、受信すべき情報でないと判定した場合、それを廃棄し、処理をステップS14に戻し、真の情報仲介端末52−2が移動してくるのを待つのである。
【0217】
次に、図13乃至図16を参照して、情報仲介端末52の処理について説明する。
【0218】
図13は、情報仲介端末52が、短距離無線通信によって情報を受信する処理(以下、短距離受信処理と称する)、具体的には、情報仲介端末52−1が、利用者端末51から情報を受信するときの処理を表している。
【0219】
図14は、情報仲介端末52が、長距離無線通信によって情報を受信する処理(以下、長距離受信処理と称する)、具体的には、情報仲介端末52−2が、情報処理装置53から情報を受信するときの処理を表している。
【0220】
図15は、情報仲介端末52が、短距離無線通信によって情報を送信する処理(以下、短距離送信処理と称する)、具体的には、情報仲介端末52−2が、利用者端末51に対して情報を送信するときの処理を表している。
【0221】
図16は、情報仲介端末52が、長距離無線通信によって情報を送信する処理(以下、長距離送信処理と称する)、具体的には、情報仲介端末52−1が、情報処理装置53に対して情報を送信するときの処理を表している。
【0222】
なお、情報仲介端末52の、短距離受信処理、長距離受信処理、短距離送信処理、および、長距離送信処理のそれぞれは、基本的に独立したアルゴリズムである。
【0223】
はじめに、図13を参照して、情報仲介端末52(情報仲介端末52−1)の短距離受信処理について説明する。
【0224】
ステップS21において、情報仲介端末52−1(図9の通信状態検出部164)は、長距離無線通信が可能であるか否かを判定する。
【0225】
ステップS21において、長距離無線通信が可能であると判定された場合、処理はステップS21に戻り、長距離無線通信が可能であるか否かが再度判定される。
【0226】
ところで、後述する他の処理(長距離受信処理、短距離送信処理、および、長距離送信処理)のそれぞれも独立して実行されており、いずれの処理においても、最初に長距離無線通信が可能であるか否かが判定され、その判定結果によって、処理が待機するものもあれば、処理が先に進むものある。
【0227】
即ち、短距離受信処理においては、長距離無線通信が可能である限り、処理は待機することになる。
【0228】
例えば、いま、情報仲介端末52−1が、遮蔽物61内に入ったとする。
【0229】
この場合、情報仲介端末52−1は、ステップS21において、長距離無線通信が不可能であると判定し、ステップS22において、短距離無線通信に切り替える。具体的には、ステップS22の処理は、図9の通信切替部165により実行される。
【0230】
ステップS23において、図7の短距離通信入力機能部81は、短距離無線通信による情報を受信したか否かを判定する。即ち、短距離通信入力機能部81の少なくとも一部分である、図9の短距離無線通信部160に情報が受信されたか否かが判定される。
【0231】
ステップS23において、短距離無線通信による情報を受信していないと判定した場合、情報仲介端末52−1は、ステップS24において、長距離無線通信が可能であるか否かを判定する。
【0232】
例えば、情報仲介端末52−1は、利用者端末51の近傍に近づくことなく、遮蔽物61の外に出てしまったような場合、ステップS24において、長距離無線通信が可能であると判定し、短距離受信処理を終了させるのである。ただし、情報仲介端末52−1が移動する方向に、別の無線通信端末が利用者端末51として待機している可能性もあるので、所定の条件で、情報仲介端末52−1の短距離受信処理が再開されるとよい。
【0233】
これに対して、情報仲介端末52−1は、遮蔽物61の中にまだ位置する場合、ステップS24において、長距離無線通信が不可能であると判定し、処理をステップS23に戻し、それ以降の処理を繰り返す。即ち、短距離通信入力機能部81は、長距離無線通信が不可能である限り(遮蔽物61の中にいる限り)、短距離無線通信によって送信されてくる情報を待ち続ける。
【0234】
例えば、いま、情報仲介端末52−1が、利用者端末51の近傍に移動し、上述したように、図11と図18のステップ7の処理で、利用者端末51が、所定の情報を短距離無線通信によって送信してきたとする。
【0235】
この場合、短距離通信入力機能部81が、この情報を受信し(ステップS23において、短距離無線通信による情報を受信したと判定し)、ステップS25において、情報記憶機能部82が、その情報を保存する(即ち、図9の記憶部159等に保存される)。
【0236】
これにより、短距離受信処理は終了となる。ただし、情報仲介端末52−1が移動する方向に、別の無線通信端末が利用者端末51として待機している可能性もあるので、所定の条件で、情報仲介端末52−1の短距離受信処理が再開されるとよい。
【0237】
次に、図14を参照して、情報仲介端末52(情報仲介端末52−2)の長距離受信処理について説明する。
【0238】
ステップS31において、情報仲介端末52−2(図9の通信状態検出部164)は、長距離無線通信が可能であるか否かを判定する。
【0239】
ステップS31において、長距離無線通信が不可能であると判定された場合、処理はステップS31に戻り、長距離無線通信が可能であるか否かが再度判定される。即ち、長距離受信処理においては、長距離無線通信が不可能である限り、処理は待機することになる。
【0240】
これに対して、情報仲介端末52−2は、ステップS31において、長距離無線通信が可能であると判定した場合、ステップS32において、長距離無線通信に切り替える。具体的には、ステップS32の処理は、図9の通信切替部165により実行される。
【0241】
ステップS33において、図7の長距離通信入力機能部101は、長距離無線通信による情報を受信したか否かを判定する。即ち、長距離通信入力機能部101の少なくとも一部分である、図9の長距離無線通信部162に情報が受信されたか否かが判定される。
【0242】
ステップS33において、長距離無線通信による情報を受信していないと判定した場合、情報仲介端末52−2は、ステップS34において、長距離無線通信が可能であるか否かを判定する。
【0243】
例えば、情報仲介端末52−2は、遮蔽物61の中に入ってしまったような場合、ステップS34において、長距離無線通信が不可能であると判定し、長距離受信処理を終了させるのである。ただし、情報仲介端末52−2は、再度遮蔽物61等の外に出て、長距離無線通信が可能となることが多いので、所定の条件で、情報仲介端末52−2の長距離受信処理が再開されるとよい。
【0244】
これに対して、情報仲介端末52−2は、遮蔽物61等に入らない限り、ステップS34において、長距離無線通信が可能であると判定し、処理をステップS33に戻し、それ以降の処理を繰り返す。即ち、長距離通信入力機能部101は、長距離無線通信が可能である限り、長距離無線通信によって送信されてくる情報を待ち続ける。
【0245】
例えば、いま、情報処理装置53が、所定の情報を長距離無線通信によって送信してきたとする(図17と図19のステップS67)。
【0246】
この場合、長距離通信入力機能部101が、この情報を受信し(ステップS33において、長距離無線通信による情報を受信したと判定し)、ステップS35において、情報記憶機能部102が、その情報を保存する(即ち、図9の記憶部159等に保存される)。
【0247】
これにより、長距離受信処理は終了となる。ただし、情報仲介端末52−2は、このような情報を受信し、利用者端末51にその情報を送信した後にも、情報処理装置53から別の情報が送信されてくる場合もあるので、所定の条件で、情報仲介端末52−2の長距離受信処理が再開されるとよい。
【0248】
次に、図15を参照して、情報仲介端末52(情報仲介端末52−2)の短距離送信処理について説明する。
【0249】
ステップS41において、情報仲介端末52−2(図9の通信状態検出部164)は、長距離無線通信が可能であるか否かを判定する。
【0250】
ステップS41において、長距離無線通信が可能であると判定された場合、処理はステップS41に戻り、長距離無線通信が可能であるか否かが再度判定される。即ち、短距離送信処理においては、長距離無線通信が可能である限り、処理は待機することになる。
【0251】
例えば、いま、情報仲介端末52−2が、遮蔽物61内に入ったとする。
【0252】
この場合、ステップS41において、図7の通信状態検知機能部103(即ち、図9の通信状態検出部164等)は、長距離無線通信が不可能であると判定し、ステップS42において、通信方式切替機能部104(即ち、図9の通信切替部165等)は、短距離無線通信に切り替える。
【0253】
ステップS43において、情報仲介端末52−2は、短距離無線通信による送信すべき情報が保存されているか否かを判定する。
【0254】
即ち、図9の記憶部159等に、送信すべき情報が特に保存されていない場合、ステップS43において、短距離無線通信により送信すべき情報が保存されていないと判定され、その処理は終了となる。
【0255】
ただし、情報仲介端末52−2は、それ以降、長距離無線通信が再び可能となり、上述した図14の長距離受信処理により、情報処理装置53からの情報を受信する可能性もあるので、所定の条件で、情報仲介端末52−2の短距離送信処理が再開されるとよい。
【0256】
これに対して、情報仲介端末52−2は、上述した図14の長距離受信処理により、情報処理装置53からの情報を既に受信し、記憶部159等に記憶している場合、ステップS43において、短距離無線通信による送信すべき情報が保存されていると判定し、ステップS44において、送信すべき情報を、短距離無線通信によって送信するのである。
【0257】
具体的には、上述したように、図7の通信相手探索機能部105が、利用者端末51を探索し、短距離通信出力機能部106が、情報記憶機能部102より、送信すべき情報を取得し、短距離無線通信で、利用者端末51に送信するのである。
【0258】
これにより、短距離送信処理は終了となる。ただし、情報仲介端末52−2は、それ以降、長距離無線通信が再び可能となり、上述した図14の長距離受信処理により、情報処理装置53からの情報を再度受信する可能性もあるので、所定の条件で、情報仲介端末52−2の短距離送信処理が再開されるとよい。
【0259】
次に、図16を参照して、情報仲介端末52(情報仲介端末52−1)の長距離送信処理について説明する。
【0260】
ステップS51において、図7の通信状態検知機能部83(即ち、図9の通信状態検出部164等)は、長距離無線通信が可能であるか否かを判定する。
【0261】
ステップS51において、長距離無線通信が不可能であると判定された場合、処理はステップS51に戻り、長距離無線通信が可能であるか否かが再度判定される。即ち、長距離送信処理においては、長距離無線通信が不可能である限り、処理は待機することになる。
【0262】
例えば、いま、情報仲介端末52−1が、遮蔽物61の中から外に出たとする。
【0263】
この場合、ステップS51において、通信状態検知機能部83は、長距離無線通信が可能であると判定し、ステップS52において、通信方式切替機能部84(即ち、図9の通信切替部165等)は、長距離無線通信に切り替える。
【0264】
ステップS53において、情報仲介端末52−1は、長距離無線通信による送信すべき情報が保存されているか否かを判定する。
【0265】
即ち、遮蔽物61の中にいるとき、利用者端末51に近づかず、利用者端末51から何の情報も受信しなかったような場合、情報仲介端末52−1は、ステップS53において、長距離無線通信により送信すべき情報が保存されていないと判定し、その処理を終了させる。
【0266】
ただし、情報仲介端末52−1は、それ以降、上述した図13の短距離受信処理により、別の利用者端末51からの情報を受信する可能性もあるので、所定の条件で、情報仲介端末52−1の長距離送信処理が再開されるとよい。
【0267】
これに対して、情報仲介端末52−1は、上述した図13の短距離受信処理により、利用者端末51からの情報を既に受信し、記憶部159等に記憶している場合、ステップS53において、長距離無線通信による送信すべき情報が保存されていると判定し、ステップS54において、送信すべき情報を、長距離無線通信によって送信するのである。
【0268】
具体的には、上述したように、図7の長距離通信出力機能部85が、情報記憶機能部82より送信すべき情報を取得し、長距離無線通信によって情報処理装置53に送信するのである。
【0269】
これにより、長距離送信処理は終了となる。ただし、情報仲介端末52−1は、それ以降、上述した図13の短距離受信処理により、別の利用者端末51からの情報を受信する可能性もあるので、所定の条件で、情報仲介端末52−1の長距離送信処理が再開されるとよい。
【0270】
次に、図17を参照して、情報処理装置53の処理について説明する。
【0271】
ステップS61において、図10の情報処理装置53のCPU181は、利用者端末51または情報仲介端末52からの情報を受信したか否かを判定する。
【0272】
ステップS61において、利用者端末51と情報仲介端末52からの情報をいずれも受信していないと判定された場合、処理はステップS61に戻され、利用者端末51または情報仲介端末52からの情報を受信したか否かが再度判定される。即ち、情報処理装置53は、利用者端末51または情報仲介端末52から情報が送信されてくることを待ち続けるのである。
【0273】
上述したように、図11のステップS3の処理で、利用者端末51より情報が送信されたり、或いは、図16と図18のステップS54の処理で、情報仲介端末52から情報が送信されると、図7の長距離通信入力機能部91(図10の長距離無線通信部189等)は、それらの情報を受信し(即ち、CPU181が、ステップS61において、利用者端末51または情報仲介端末52からの情報を受信したと判定し)、ステップS62において、CPU181は、受信した情報に対して所定の処理を実行する。
【0274】
例えば、ステップS62において、CPU181は、受信された情報の内容を解析し、返答が必要な内容であった場合、応答情報を生成する。
【0275】
ステップS63において、CPU181は、利用者端末51に返答の必要があるか否かを判定する。
【0276】
ステップS63において、利用者端末51に返答の必要がないと判定された場合、その処理は終了となる。ただし、それ以降も、利用者端末51や情報仲介端末52−1より、別の情報が送信されてくる可能性もあるので、所定の条件で、情報処理装置53の処理が再開されるとよい。
【0277】
これに対して、例えば、上述したように、CPU181は、応答情報等を生成しているような場合、ステップS63において、利用者端末51に返答の必要があると判定し、ステップS64において、通信状態検出部191の検出結果に基づいて、利用者端末51と長距離無線通信が可能であるか否かを判定する。
【0278】
ステップS64において、利用者端末51と長距離無線通信が可能であると判定した場合、CPU181は、ステップS65において、長距離無線通信部189を介して、利用者端末51に情報を送信する。
【0279】
すると、利用者端末51は、上述したように、図12のステップS13の処理で、この情報を受信する。
【0280】
これにより、その処理は終了となる。ただし、それ以降も、利用者端末51や情報仲介端末52−1より、別の情報が送信されてくる可能性もあるので、所定の条件で、情報処理装置53の処理が再開されるとよい。
【0281】
これに対して、ステップS64において、利用者端末51と長距離無線通信が不可能であると判定した場合、CPU181は、ステップS66において、利用者端末51の近傍を通過する情報仲介端末52−2があるか否かを判定する。
【0282】
このとき、上述したように、ステップS61の処理で受信された情報の中に、利用者端末51の位置情報が含まれているので、CPU181は、ステップS66において、その位置情報で指定されている場所に近づく無線通信端末があるか否かを監視することで、利用者端末51の近傍を通過する情報仲介端末52−2があるか否かを判定する。
【0283】
ステップS66において、利用者端末51の近傍を通過する情報仲介端末52−2がないと判定された場合、処理はステップS66に戻され、利用者端末51の近傍を通過する情報仲介端末52−2があるか否かが再度判定される。即ち、情報処理装置53は、利用者端末51の近くを通る無線通信端末(情報仲介端末52−2の候補)が現れるのを待ち続ける。
【0284】
そして、利用者端末51の近くを通る無線通信端末が現れると、CPU181は、その無線通信端末を情報仲介端末52−2であるとみなすことで、ステップS66において、利用者端末51の近傍を通過する情報仲介端末52−2があると判定する。
【0285】
ステップS67において、図7の長距離通信出力機能部92(図10の長距離無線通信部189等)は、情報仲介端末52−2に情報を送信する。
【0286】
すると、情報仲介端末52−2は、上述したように、図14と図19のステップS33の処理で、この情報を受信する。
【0287】
これにより、その処理は終了となる。ただし、それ以降も、利用者端末51や情報仲介端末52−1より、別の情報が送信されてくる可能性もあるので、所定の条件で、情報処理装置53の処理が再開されるとよい。
【0288】
次に、図20乃至図24を参照して、第1実施形態の無線通信システムの具体的な3つの適用例について説明する。
【0289】
即ち、第1の適用例は、図20と図21に示されており、上述した従来の図4と同様に、利用者端末を搭載した自動車が、何らかの原因で、トンネル内等の通信圏外の場所で停止してしまい、利用者端末が、緊急通報等を、トンネルの外の情報処理装置に伝達する用途として、第1実施形態の無線通信システムが適用された例である。
【0290】
第2の適用例は、図22と図23に示されており、利用者端末を保有する利用者が、山の上等の通信圏外の場所にいる場合、利用者端末が、緊急通報等を、山の下の情報処理装置に伝達する用途として、第1実施形態の無線通信システムが適用された例である。
【0291】
第3の適用例は、図24に示されており、遊園地のアトラクション等、入場に所定の認証が必要な場合、その認証を行うシステムとして、第1実施形態の無線通信システムが適用された例である。
【0292】
以下、第1の適用例、第2の適用例、および、第3の適用例について、その順番に個別に説明していく。
【0293】
はじめに、第1の適用例について説明する。
【0294】
図20に示されるように、利用者端末51が搭載された自動車211が、トンネル内等の遮蔽物61の中で移動することが不可能となり、利用者端末51が、そのことを、例えば、緊急通報データ等の情報として、トンネルの外部(遮蔽物61の外)の情報処理装置53に伝達しようとしているとする。
【0295】
この場合、仮に、遮蔽物61が存在しなければ、利用者端末51は、緊急通報データを、長距離無線通信によって、長距離用アンテナ133を介して情報処理装置53に直接送信することができる。
【0296】
しかしながら、図20に示されるように、遮蔽物61が存在するので、利用者端末51は、情報処理装置53と長距離無線通信を行うことができず(即ち、情報処理装置53の通信圏外に位置することになり)、このままでは、緊急通報データを情報処理装置53に伝送することができない。
【0297】
そこで、上述したように、このような場合、利用者端末51は、利用する無線通信方式を、長距離無線通信から短距離無線通信に切換え、自分自身と同様な無線通信端末、即ち、情報仲介端末52−1が、自分自身の近傍を通過するのを待つのである。
【0298】
トンネル内等であれば、他の自動車も多数通過し、利用者端末51と同様な無線通信端末を搭載した自動車も数多く通過する。例えば、そのような自動車のうちの自動車212−1が、利用者端末51の近傍を最初に通過したとすると、上述したように、利用者端末51は、緊急通報データを、短距離無線通信によって、短距離用のアンテナ131を介して、自動車212−1に搭載された無線通信端末、即ち、情報仲介端末52−1に向けて送信する。
【0299】
情報仲介端末52−1は、その緊急通報データを、短距離用のアンテナ161を介して受信すると、一時保存する。その後、自動車212−1がトンネルの外に出ると(遮蔽物61の外に出ると)、情報仲介端末52−1は、長距離無線通信が可能となるので(情報処理装置53の通信圏内に入るので)、保存した緊急通報データを、長距離無線通信によって、長距離用のアンテナ163を介して情報処理装置53に送信する。
【0300】
図4の従来の無線通信システムのように、ここで、処理が終了されてしまうと、利用者端末51は、緊急通報データが情報処理装置53に正確に伝わったことの保証を得ることができない。換言すると、利用者端末51は、情報処理装置53に緊急通報データが正確に伝わったのか否かを確認するすべがない。即ち、上述した従来の課題が発生してしまうことになる。
【0301】
そこで、第1実施形態においては、情報処理装置53は、緊急通報データを、情報仲介端末52−1より受け取ると、さらに、緊急通報データに対する応答情報を生成し、その応答情報を利用者端末51まで運んでもらうための自動車、即ち、自動車211(利用者端末51)の近傍を通過すると予想される自動車(正確には、それに搭載された無線通信端末)を探索する。
【0302】
例えば、いま、図21に示されるように、情報処理装置53は、そのような自動車として自動車212−2を探索した場合、自動車212−2に搭載された無線通信端末を、情報仲介端末52−2とみなし、先に生成した応答情報を、長距離無線通信によって情報仲介端末52−2に送信する。
【0303】
情報仲介端末52−2は、その応答情報を、長距離用アンテナ163を介して受信すると、一時保存する。その後、自動車212−2がトンネルの中に入り(遮蔽物61の中に入り)自動車211の近傍を通過したとき、情報仲介端末52−2は、保存した情報、即ち、緊急通報データに対する応答情報を、短距離無線通信によって、短距離用のアンテナ161を介して利用者端末51に送信する。
【0304】
利用者端末51は、その情報、即ち、緊急通報データに対する応答情報を、短距離用アンテナ131を介して受信する。
【0305】
このように、第1実施形態においては、情報処理装置53が、受信した緊急通報データに対する応答情報を生成し、その応答情報を、情報仲介端末52−2を介して、利用者端末51に確実かつ迅速に伝達することができるので、利用者端末51は、この応答情報を受信することによって、先に送信した緊急通報データが情報処理装置53に確実に伝達されたことを確認することが可能になる。即ち、従来の課題を解決することが可能になる。
【0306】
なお、必要に応じてさらに、利用者端末51と情報処理装置53とは、上述した一連の処理(図20に示される処理と、図21に示される処理)を繰り返し実行することにより、その他の情報も相互に受け渡しすることが可能になる。
【0307】
次に、図22と図23を参照して、第2の適用例について説明する。
【0308】
第2の適用例における基本的な思想は、第1の適用例におけるそれと基本的に変わりない。ただし、利用者端末51や情報仲介端末52は、第1の適用例においては、自動車に搭載される、据置型の無線通信端末とされていたが、第2の適用例においては、携帯電話機等の、携帯型の無線通信端末とされている。
【0309】
図22に示されるように、利用者端末51を保有する利用者222が、山221の上にいるとき、緊急で山221の麓や他の地域の人(図示せず)に連絡を取ろうとしているとする。
【0310】
この場合、図示はしないが、仮に、利用者端末51が携帯電話機とされ、山221の上に、その携帯電話機と無線通信可能な基地局が存在すれば、利用者端末51は、その基地局を介して情報処理装置53と直接交信することができる。
【0311】
しかしながら、図22に示されるように、山221の上には、そのような基地局が存在せず、例えば、一番近い基地局が情報処理装置53とされると、利用者は、携帯電話機である利用者端末51を利用して、山221の麓や他の地域の人と交信することができない。
【0312】
そこで、第1の適用例と同様に、このような場合、利用者端末51は、利用する無線通信方式を、長距離無線通信から短距離無線通信に切換え、自分自身と同様な無線通信端末、即ち、情報仲介端末52−1が、自分自身の近傍を通過することを待つ(或いは、そのような場所に移動する)のである。
【0313】
例えば、いま、図22に示されるように、利用者222が、リフトやゴンドラなど、他の人や物が通過する場所にいるとする。この場合、ゴンドラ223−1に乗ろうとしている他の人(図示せず)が、無線通信端末(携帯電話機等)を有していれば、利用者端末51は、その無線通信端末を情報仲介端末52−1とみなし、所定の情報(例えば、第1の適用例と同様に、緊急通報データ)を、短距離無線通信によって情報仲介端末52−1に送信する。
【0314】
情報仲介端末52−1は、その緊急通報データを受信すると、一時保存する。その後、情報仲介端末52−1の保有者がゴンドラ223−1に乗り、そのゴンドラ223−1が山221の麓まで降りると、情報仲介端末52−1は、情報処理装置53の通信圏内に入るので、保存した緊急通報データを、長距離無線通信によって情報処理装置53に送信する。
【0315】
情報処理装置53は、緊急通報データを受信すると、さらに、緊急通報データに対する応答情報を生成する。或いは、いまの場合、情報処理装置53は、携帯電話機の基地局であるので、緊急通報データを、所定の情報サーバ(図示せず)等に送信し、その情報サーバが生成した応答情報を受信する。
【0316】
そして、情報処理装置53は、その応答情報を利用者端末51まで運んでもらうための無線通信端末、即ち、図23に示されるように、山221の上に向かうゴンドラ223−2に乗る人が保有している、携帯電話機等の無線通信端末を探索する。
【0317】
例えば、いま、情報処理装置53は、そのような無線通信端末を探索した場合、図23に示されるように、その無線通信端末を、情報仲介端末52−2とみなし、応答情報を、長距離無線通信によって情報仲介端末52−2に送信する。
【0318】
情報仲介端末52−2は、その応答情報を受信すると、一時保存する。その後、情報仲介端末52−2の保有者がゴンドラ223−2に乗り、そのゴンドラ223−2が山221の上まで登ると、情報仲介端末52−2は、保存した応答情報を、短距離無線通信によって利用者端末51に送信する。
【0319】
その後も、利用者端末51と情報処理装置53とは、上述した一連の処理(図22に示される処理と、図23に示される処理)を繰り返し実行することにより、その他の情報も相互に受け渡しすることが可能になる。
【0320】
なお、いまの場合、情報仲介端末52−1と情報仲介端末52−2は、ゴンドラ223−1またはゴンドラ223−3に乗る人が保有している、携帯型の無線通信端末(例えば、携帯電話機等)とされたが、ゴンドラ223−1やゴンドラ223−2自身に搭載される、据置型の無線通信端末とされてもよい。
【0321】
次に、図24を参照して、第3の適用例について説明する。
【0322】
第3の適用例は、第1や第2の適用例とは異なり、図24に示されるように、遊園地などのアトラクションであって、利用者243−1が、アトラクション241−1を利用した後に、アトラクション241−2を利用する仕組みとなっている場合における、ゲート管理システムに適用された例である。
【0323】
即ち、図24に示されるように、入場カード等、利用者243−1が持つカード型の無線通信装置252−1が、情報の仲介機能を有する。換言すると、カード型の無線通信装置252−1が、これまでの情報仲介端末52−1に相当する。なお、以下、カード型の無線通信装置を、単にカードと称する。
【0324】
この場合、利用者243−1が、アトラクション241−1のゲート242−1から退場するとき、そのゲート242−1の付近に設置されている情報処理装置251が、所定の情報(例えば、退場記録)を、利用者243−1が保有しているカード252−1に送信する。即ち、情報処理装置251が、これまでの利用者端末51に相当する。
【0325】
カード252−1は、その情報を受信すると、一時保存する。その後、利用者243−1が、アトラクション241−2のゲート242−2まで移動すると、カード252−1は、保存した情報を、そのゲート242−2の付近に設置されている情報処理装置253に送信する。即ち、情報処理装置253が、これまでの情報処理装置53に相当する。
【0326】
情報処理装置253は、この情報を受信することで、カード252−1を有する利用者243−1が、アトラクション241−1を既に利用したことを確認することができ、その結果として、ゲート242−2を開門する等の処理を実行することで、利用者243−1の入場を許可することが可能になる。
【0327】
このように、人の出入りがあれば各ゲート間を結ぶ通信機能がなくても、(即ち、有線回線を構築したり、特別な無線LANを構築したりしなくても)、ゲート管理システムを構築することが可能となる。
【0328】
その他、会社の入退場システム、美術館の入退場システム(複数棟存在する場合における別棟への移動の管理システム)、または、駅の乗り換えの入退場システム等、様々な形態の入退場システムも、全く同様に構築することも可能である。
【0329】
さらに、第1実施形態においては、情報は一方向のみならず、双方向に伝達可能とされている。換言すると、例えば、図24において、情報処理装置253に着目すると、情報処理装置253は、情報仲介端末、即ち、カード252−1を介して、情報を受信するのみならず、他の情報仲介端末、即ち、他のカード252−2を介して、情報を送信することも可能である。
【0330】
従って、情報処理装置253は、アトラクション241−1から、カード252−1(利用者243−1)を介して伝送されてきた、退場記録以外の情報を、今度は、別のカード252−2にさらに送信することもできる。
【0331】
即ち、他の利用者243−2が、アトラクション241−2のゲート242−2から退場するとき、そのゲート242−2の付近に設置されている情報処理装置253が、所定の情報を、利用者243−2が保有しているカード252−2に送信する
【0332】
カード252−2は、その情報を受信すると、一時保存する。その後、利用者243−2が、アトラクション241−3のゲート242−3まで移動すると、カード252−2は、保存した情報を、そのゲート242−3の付近に設置されている情報処理装置254に送信する。即ち、情報処理装置254が、これまでの利用者端末51に相当する。
【0333】
なお、アトラクション241−3は、アトラクション241−1とは異なるアトラクションであってもよいし、アトラクション241−1自身であってもよい。即ち、情報処理装置254は、情報処理装置251とは異なる装置であってもよいし、情報処理装置251自身であってもよい。
【0334】
このように、従来であれば、有線や無線LAN等の構築が必須であったシステムに対して、第1実施形態を適用することで、有線や無線LAN等の構築が不要となるのである。
【0335】
(第2実施形態)
【0336】
次に、図25乃至図32を参照して、第2実施形態が適用される無線通信システムについて説明する。
【0337】
図25と図26は、第2実施形態が適用される無線通信システムの構成例を表している。
【0338】
第2実施形態においても、第1実施形態と同様に、図25と図26に示される、利用者端末51と情報処理装置53とが相互に情報を受け渡しすることが目的とされている。
【0339】
ただし、第1実施形態においては、利用者端末51にとって、短距離無線通信によって情報を送信する相手は、基本的に1台の無線通信端末(情報仲介端末52−1)とされている。同様に、情報処理装置53にとって、長距離無線通信によって応答情報等を送信する相手は、基本的に1台の無線通信端末(情報仲介端末52−2)とされている。
【0340】
これに対して、第2実施形態においては、図25に示されるように、利用者端末51は、その近傍を通過する、複数の情報仲介端末(図25の例では、3台の情報仲介端末52−1乃至情報仲介端末52−3)のそれぞれに対して、同一の情報を、短距離無線通信によって繰り返し送信し続ける。
【0341】
そして、各情報仲介端末のそれぞれは、遮蔽物61から抜け出し、長距離無線通信が可能な領域へ移動したとき、情報処理装置53に対して、利用者端末51から受信した情報を、長距離無線通信によってそれぞれ送信する。
【0342】
即ち、本実施の形態においては、無線通信の利用が前提とされているが、無線通信は、有線通信に比較して、1回の通信で確実に情報を伝達する保証がないという課題を有している。従って、第1実施形態は、1台の情報仲介端末52−1が、利用者端末51から情報を短距離無線通信によって受信し、その情報を長距離無線通信によって情報処理装置53に送信するといった形態とされているため、利用者端末51から情報処理装置53に情報が確実に伝達される保証がないという課題が発生してしまう。
【0343】
そこで、この第1実施形態が有する課題を解決するために、第2実施形態においては、利用者端末51は、情報を複数回送信する(即ち、複数の情報仲介端末52−k(kは任意の整数値)のそれぞれに送信する)のである。
【0344】
同様に、第1実施形態は、1台の情報仲介端末52−2(図6)が、情報処理装置53から情報(応答情報等)を長距離無線通信によって受信し、その情報を短距離無線通信によって利用者端末51に送信するといった形態とされているため、情報処理装置53から利用者端末51に情報が確実に伝達される保証がないという課題が発生してしまう。
【0345】
或いは、図6の例では、情報処理装置53から応答情報を受信した情報仲介端末52−2は、利用者端末51の近傍を通過しているが、実際には、情報仲介端末52−2が、利用者端末51の近傍を通るとは限らず、このような観点からも、情報処理装置53から利用者端末51に応答情報が確実に伝達される保証がないという課題が発生してしまう。
【0346】
そこで、この第1実施形態が有する課題を解決するために、第2実施形態においては、情報処理装置53も、情報(応答情報等)を複数回送信する(即ち、複数の情報仲介端末52−l(lは、任意の整数値である。ただし、一般的には、上述したkとは異なる)のそれぞれに送信する)のである。
【0347】
即ち、情報処理装置53は、最初に、情報仲介端末52−1から情報を受信すると、それに対する処理、例えば、受信した情報に対する応答情報を生成する処理を実行する。それ以降、情報処理装置53は、情報仲介端末52−2や情報仲介端末52−3からも、同じ情報を繰り返し受信することになるが、2回目以降に受信した情報については、読み捨てる(廃棄する)。
【0348】
そして、情報処理装置53は、受信した情報に対する処理を行った後、即ち、例えば、応答情報を生成した後、図26に示されるように、利用者端末51の近傍を通過することが予測される、複数の情報仲介端末(図26の例では、3台の情報仲介端末52−4乃至情報仲介端末52−6)のそれぞれに対して、応答情報を長距離無線通信によって繰り返し送信し続ける。
【0349】
情報処理装置53からの応答情報を受信した、複数の情報仲介端末のうちの、利用者端末51の近傍を実際に通過した情報仲介端末(図26の例では、情報仲介端末52−6)が、応答情報を、短距離無線通信によって利用者端末51に送信する。
【0350】
この間、利用者端末51は、複数の情報仲介端末(図示せず)のそれぞれに対して、情報処理装置53に伝達すべき情報を短距離無線通信によって繰り返し送信し続けているので、情報仲介端末52−6から短距離無線通信によって送信された応答情報を受信した時点で、情報処理装置53に伝達すべき情報の送信を終了する。
【0351】
その後、図示はされていないが、利用者端末51は、応答情報を受信したことを示す受信確認情報(いままで、送信していた内容とは異なる新たな情報)を、情報仲介端末に短距離無線通信によって送信することで、応答情報を受信したことを、情報処理装置53に通知することもできる。
【0352】
この場合、受信確認情報を仲介する情報仲介端末は、応答情報を短距離無線通信によって利用者端末51に送信した情報仲介端末52−6自身であってもよいし、それ以降に、利用者端末51の近傍を通過する他の無線通信端末であってもよい。
【0353】
また、利用者端末51は、先に送信した情報と同様に、受信確認情報も、複数の情報仲介端末(無線通信端末)に対して、短距離無線通信によって繰り返し送信し続けることができる。この場合も、利用者端末51は、図示せぬ他の情報仲介端末から短距離無線通信によって送信された、受信確認情報に対する応答情報を受信した時点で、受信確認情報の送信を終了する。
【0354】
なお、図25の情報仲介端末52−1乃至情報仲介端末52−3や、図26の情報仲介端末52−6等は、利用者端末51からの情報、または、情報処理装置53からの応答情報等の情報を無線送信した後は、それらの情報を削除する。また、情報を送信する機会のなかった、図26の情報仲介端末52−4や情報仲介端末52−5等は、一定時間経過した後に情報を削除する。これにより、利用者端末51のセキュリティを確保することが可能になる。
【0355】
また、第2実施形態においても、第1実施形態と同様に、処理の順序は特に限定されない。即ち、上述した例のように、図25に示される処理が行われた後、図26に示される処理が行われてもよいし、その逆の順序、即ち、図26に示される処理が行われた後、図25に示される処理が行われてもよい。
【0356】
図27は、第2実施形態が適用される無線通信システムの各機能を説明する機能ブロック図であり、第1実施形態のそれ、即ち、図7の機能ブロック図と対応するブロックには、対応する符号が付されている。
【0357】
図7と図27とを比較するに、第2実施形態の無線通信システムにおいては、第1実施形態のそれに対して、利用者端末51に情報出力判断機能部301が追加され、情報処理装置53に情報出力判断機能部311が追加されている。
【0358】
情報出力判断機能部301は、利用者端末51(短距離通信入力機能部77)が受信した情報に基づいて、次に出力すべき情報を選択し、出力するか否かを判定し、その判定結果を短距離通信出力機能部76に通知する。例えば、利用者端末51が複数の情報仲介装置52のそれぞれに向かって情報を送信しているときに、応答情報を受信すると、情報出力判断機能部301は、短距離通信出力機能部76に対して、繰り返し出力している情報の出力を停止させ、上述した受信確認情報等の新たな情報を出力させることを指示する。
【0359】
なお、それ以外については、第2実施形態の無線通信システムは、第1実施形態の無線通信システムと同様の機能を有している。即ち、情報出力判断機能部301と情報出力判断機能部311以外のブロック(図27)は、第1実施形態の対応するブロック(図7)と基本的に同様とされるので、それらの説明については省略する。
【0360】
また、第2実施形態の無線通信システムを構成する、利用者端末51、情報仲介端末52、および、情報処理装置53のそれぞれは、図27の機能を有するものであれば、その形態は特に限定されず、様々な形態を取ることが可能である。
【0361】
具体的には、例えば、第2実施形態においても、利用者端末51は上述した図8に示される様に、情報仲介端末52は上述した図9に示される様に、情報処理装置53は上述した図10に示される様に、それぞれ構成することが可能である。
【0362】
この場合、情報出力判断機能部301は、例えば、CPU121(図8)が実行するソフトウエアとして構成することができる。同様に、情報出力判断機能部311は、例えば、CPU181(図10)が実行するソフトウエアとして構成することができる。
【0363】
次に、図28乃至図30のフローチャート、および、図31と図32のアローチャートを参照して、第2実施形態が適用される無線通信システムの処理について説明する。図28と図29は、利用者端末51の処理を表している。図30は、情報処理装置53の処理を表している。なお、情報仲介端末52の処理は、第1実施形態のそれと基本的に同様とされるので、上述した図13乃至図16がそのまま引用される。図31と図32は、利用者端末51、情報仲介端末52(図31の場合、情報仲介端末52−1、図32の場合、情報仲介端末52−6)、および、情報処理装置53とのそれぞれの処理の関係を表している。
【0364】
以下、図28乃至図30を参照して、第2実施形態における、利用者端末51、および、情報処理装置53の処理について個別に説明する。また、上述したように、第2実施形態における情報仲介端末52の処理は、第1実施形態のそれと基本的に同様とされるので、ここでは、その説明については省略する。ただし、これら装置の相互の処理の関係は、図31と図32の対応するステップを参照することで、容易に理解することが可能である。
【0365】
はじめに、図28と図29を参照して、利用者端末51の処理について説明する。
【0366】
はじめに、ステップS81において、利用者端末51は、情報処理装置53に対して、送信すべき情報があるか否かを判定する。
【0367】
ステップS81において、送信すべき情報がないと判定された場合、処理はステップS81に戻され、送信すべき情報があるか否かが再度判定される。即ち、利用者端末51は、情報処理装置53に対して送信すべき情報がでてきた時点で、それを即送信できる様、処理を待機状態にしておくのである。
【0368】
情報処理装置53に対して送信すべき情報がでてきた場合、ステップS81において、送信すべき情報があると判定され、ステップS82において、図27の通信状態検知機能部71(即ち、図8の通信状態検出部134等)が、長距離無線通信が可能であるか否かを判定する。
【0369】
ステップS82において、長距離無線通信が可能であると判定された場合、ステップS83において、利用者端末51は、送信すべき情報を、長距離無線通信によって情報処理装置53に送信する。詳細には、図8の通信状態検出部134が、長距離無線通信が可能であると判定すると、長距離無線通信部132が、CPU121の制御に基づいて、送信すべき情報を、アンテナ133を介して送信するのである。
【0370】
その後、情報処理装置53が、その情報を受信し、それに対応する応答情報を、長距離無線通信で送信してくる(図30のステップS101(YES),S102(NO),S105,S106(YES),S107(YES),S108)。
【0371】
すると、ステップS84において、利用者端末51は、その応答情報を長距離無線通信によって受信する。
【0372】
これにより、利用者端末51の処理は終了となる。ただし、別の送信すべき情報がでてくる可能性もあるので、所定の条件で、利用者端末51の処理が再開されるとよい。
【0373】
なお、ステップS82において、長距離無線通信が可能であると判定された時点で、短距離無線通信が利用されていた場合、通信切替部135により長距離無線通信に切り替えられてから、ステップS83の処理が実行される。
【0374】
これに対して、ステップS82において、長距離無線通信が不可能であると判定された場合、ステップS85において、図27の通信方式切替機能部72(即ち、図8の通信切替部135等)は、短距離無線通信に切り替える。
【0375】
すると、仲介端末探索機能部74は、短距離無線通信可能な情報仲介端末を探索し、ステップS86において、短距離無線通信可能な情報仲介端末(送信すべき情報を送信する相手)があるか否かを判定する。
【0376】
ステップS86において、短距離無線通信可能な情報仲介端末(送信すべき情報を送信する相手)がないと判定された場合、処理はステップS86に戻され、それ以降の処理が繰り返される。即ち、送信すべき情報を仲介する情報仲介端末となる無線通信端末が、利用者端末51の近傍に移動してくるまで、仲介端末探索機能部74は、情報仲介端末を探索し続けるのである。
【0377】
例えば、図25に示されるように、最初に、情報仲介端末52−1が利用者端末51の近傍に移動してくると、仲介端末探索機能部74は、ステップS86において、短距離無線通信可能な情報仲介端末52−1があると判定し、そのことを短距離通信出力機能部76に通知するのである。
【0378】
すると、ステップS87において、短距離通信出力機能部76(即ち、図8の短距離無線通信部130等)は、情報仲介端末52−1に、情報を短距離無線通信によって送信する。
【0379】
そして、ステップS88において、仲介端末探索機能部74は、短距離無線通信可能な情報仲介端末(応答情報を保存している無線通信端末)があるか否かを判定する。
【0380】
ステップS88において、短距離無線通信可能な情報仲介端末(応答情報を保存している無線通信端末)がないと判定された場合、処理はステップS86に戻され、それ以降の処理が繰り返される。
【0381】
即ち、短距離無線通信可能な情報仲介端末(応答情報を保存している無線通信端末)が、利用者端末51の近傍に移動してくるまで、ステップS86乃至S88の処理が繰り返されて、その他の情報仲介端末(例えば、図25の情報仲介端末52−2や情報仲介端末52−3)が、利用者端末51の近傍を通過してくる毎に、それらの情報仲介端末に対して、情報(情報処理装置53に伝達すべき情報)を、短距離無線通信によってそれぞれ送信するのである。
【0382】
この間、利用者端末51からの情報を受信した情報仲介端末(図25の情報仲介端末52−1等)は、遮蔽物61の外等にでて、情報処理装置53と長距離無線通信が可能となると、利用者端末51からの情報を、情報処理装置53に長距離無線通信によって送信する(図13と図31のステップS21乃至S25、および、図16と図31のステップS51乃至S54)。
【0383】
すると、情報処理装置53は、その情報を受信し、その情報と同じ内容の情報をまだ受信していなかった場合、その情報に対応する応答情報を生成する(図30と図31と図32のステップS101(YES),S102(YES),S103(NO),S105,S106(YES))。
【0384】
そして、情報処理装置53は、利用者端末51の近傍を通過する情報仲介端末(図26の例では、情報仲介端末52−4乃至情報仲介端末52−6)を探索する度に、その情報仲介端末に対して、先に生成した応答情報を、長距離無線通信によって送信する(図30と図32のステップS107(NO)の後、ステップS109乃至S111の処理の繰り返し)。
【0385】
例えば、図26の情報仲介端末52−6は、これを受信すると、一時格納し(図14と図32のステップS31乃至S35)、利用者端末51の近傍に移動する。
【0386】
このとき、ステップS88において、利用者端末51の仲介端末探索機能部74は、短距離無線通信可能な情報仲介端末52−6(応答情報を保存している情報仲介端末52−6)が存在すると判定し、そのことを短距離通信入力機能部77に通知する。
【0387】
一方、情報仲介端末52−6も、利用者端末51の近傍に移動すると、長距離無線通信が不可能となり、短距離無線通信に切り替え、格納した情報(情報処理装置53から送信された応答情報)を、短距離無線通信によって利用者端末51に送信する(図15と図32のステップS41乃至S44)。
【0388】
すると、短距離通信入力機能部77(即ち、図8の短距離無線通信部130等)は、ステップS89において、その情報を短距離無線通信によって受信し、ステップ90において、受信した情報が、応答情報であったか否かを判定する。
【0389】
ステップS90において、受信した情報が、応答情報ではなかったと判定された場合も、処理は、ステップS86に戻され、それ以降の処理が繰り返される。即ち、いままで繰り返し送信されていた情報が、利用者端末51より引き続き繰り返し送信される。
【0390】
これに対して、いまの場合、受信した情報は、情報処理装置53からの応答情報であるので、ステップ90において、受信した情報が、応答情報であったと判定され、情報記憶機能部73によりその情報が記憶される(即ち、図8の記憶部129等に記憶される)とともに、そのことが、情報出力判断機能部301に通知される。
【0391】
情報出力判断機能部301は、この通知を受けると、いままで繰り返し送信されていた情報(ステップS81の処理で送信すべき情報と判定された情報)の送信を停止させる指令を短距離通信出力機能部76に供給する。
【0392】
短距離通信出力機能部76は、この指令を受けて、いままで繰り返し送信していた情報の送信処理を停止すると、図29のステップS91において、長距離無線通信が可能であるか否かを判定する。
【0393】
即ち、利用者端末51は、こんどは、図29のステップS91乃至S99の処理を実行することで、上述した受信確認情報を情報処理装置53に伝達し、情報処理装置53からの、その受信確認情報に対する応答情報を取得する。
【0394】
換言すると、図29のステップS91乃至S99のそれぞれの処理は、送信すべき情報が、受信確認情報とされている以外、図28のステップS82乃至S90のそれぞれの処理と、基本的に同様とされている。従って、図29のステップS91乃至S99の処理の説明については省略する。
【0395】
なお、ステップS93の処理が終了されるか、または、ステップS99の処理でYESであると判定されると、利用者端末51の処理は終了となる。ただし、それ以降、さらに別の送信すべき情報がでてくる可能性もあるので、所定の条件で、利用者端末51の処理が再開されるとよい。
【0396】
次に、図30を参照して、情報処理装置53の処理について説明する。
【0397】
ステップS101において、図10の情報処理装置53のCPU181は、利用者端末51または情報仲介端末52からの情報を受信したか否かを判定する。
【0398】
ステップS101において、利用者端末51と情報仲介端末52からの情報をいずれも受信していないと判定された場合、処理はステップS101に戻され、利用者端末51または情報仲介端末52からの情報を受信したか否かが再度判定される。即ち、情報処理装置53は、利用者端末51または情報仲介端末52から情報が送信されてくることを待ち続けるのである。
【0399】
上述したように、図28のステップS83の処理や図29のステップS92の処理で、利用者端末51より情報(以下、図30の説明においては、受信確認情報も含めて単に情報と称する)が送信されたり、或いは、図16と図18のステップS54の処理で、情報仲介端末52から情報が送信されると、CPU181は、長距離無線通信部189を介して、それらの情報を受信し(ステップS101において、利用者端末51または情報仲介端末52からの情報を受信したと判定し)、ステップS102において、その情報は、情報仲介端末52からの情報であるか否かを判定する。
【0400】
ステップS102において、情報仲介端末52からの情報であると判定した場合、CPU181は、ステップS103において、受信した情報と同じ内容の情報を既に受信しているか否かを判定する。
【0401】
例えば、上述したように、図25において、情報仲介端末52−1が情報を情報処理装置53に送信した後に、情報仲介端末52−2や情報仲介端末52−3等が、同一の情報を情報処理装置53に送信してきたような場合、CPU181は、図29のステップS103において、受信した情報と同じ内容の情報を既に受信していると判定し、ステップS104において、受信した情報を削除し、処理をステップS101に戻し、それ以降の処理を繰り返す。
【0402】
これに対して、例えば、上述したように、図25において、最初に、情報仲介端末52−1が情報を情報処理装置53に送信してきたような場合、CPU181は、図30のステップS103において、受信した情報と同じ内容の情報をまだ受信していないと判定し、ステップS105において、受信した情報に対して、所定の処理、例えば、応答情報を生成する処理を実行する。
【0403】
なお、受信された情報が、利用者端末51から長距離無線通信によって直接送信されたものであった場合、ステップS102において、情報仲介端末52からの情報ではないと判定され、ステップS105において、受信した情報に対して、所定の処理、例えば、応答情報を生成する処理が実行される。
【0404】
ステップS106において、CPU181は、利用者端末51に返答の必要があるか否かを判定する。
【0405】
ステップS106において、利用者端末51に返答の必要がないと判定された場合、その処理は終了となる。ただし、それ以降も、利用者端末51や情報仲介端末52より、別の情報が送信されてくる可能性もあるので、所定の条件で、情報処理装置53の処理が再開されるとよい。
【0406】
これに対して、例えば、上述したように、CPU181は、応答情報等を先に生成しているような場合、ステップS106において、利用者端末51に返答の必要があると判定し、ステップS107において、通信状態検出部191の検出結果に基づいて、利用者端末51と長距離無線通信が可能であるか否かを判定する。
【0407】
ステップS107において、利用者端末51と長距離無線通信が可能であると判定した場合、CPU181は、ステップS108において、長距離無線通信部189を介して、利用者端末51に応答情報(受信確認情報に対する応答情報含む)を送信する。
【0408】
すると、利用者端末51は、上述したように、図28のステップS84の処理、または、図29のステップS93の処理で、この応答情報を受信する。
【0409】
これにより、その処理は終了となる。ただし、それ以降も、利用者端末51や情報仲介端末52より、別の情報が送信されてくる可能性もあるので、所定の条件で、情報処理装置53の処理が再開されるとよい。
【0410】
これに対して、ステップS107において、利用者端末51と長距離無線通信が不可能であると判定した場合、CPU181は、ステップS109において、利用者端末51の近傍を通過する情報仲介端末があるか否かを判定する。
【0411】
このとき、上述したように、ステップS101の処理で受信された情報の中に、利用者端末51の位置情報が含まれているので、CPU181は、ステップS109において、その位置情報で指定されている場所に近づく無線通信端末があるか否かを監視することで、利用者端末51の近傍を通過する情報仲介端末があるか否かを判定する。
【0412】
ステップS109において、利用者端末の近傍を通過する情報仲介端末がないと判定された場合、処理はステップS109に戻され、利用者端末51の近傍を通過する情報仲介端末があるか否かが再度判定される。即ち、情報処理装置53は、利用者端末51の近くを通る無線通信端末が現れるのを待ち続ける。
【0413】
そして、利用者端末51の近くを通る無線通信端末が現れると、CPU181は、ステップS109において、利用者端末51の近傍を通過する情報仲介端末があると判定し、ステップS110において、長距離無線通信部189を介して、その情報仲介端末に情報を送信する。
【0414】
例えば、図26の情報仲介端末52−4に情報送信されたとすると、情報仲介端末52−4は、上述したように、図14と図19のステップS33の処理で、この情報を受信する。
【0415】
その後、ステップS111において、CPU181は、処理の終了が指示されたか否かを判定する。
【0416】
この処理の終了の指示は、特に限定されないが、後述するように、応答情報等を複数の情報仲介端末52―kのそれぞれに繰り返し送信する処理(ステップS109乃至S111の繰り返し処理)を終了させるための指示であるので、例えば、ステップS101の処理で受信された情報が、1回目の情報であった場合、上述した受信確認情報(応答情報に対する、利用者端末51からの2回目の情報)が受信されたことが、処理の終了に指示とされると好適である。
【0417】
即ち、この場合、受信確認情報が受信されるまで、ステップS111において、処理の終了がまだ指示されていないと判定されるので、ステップS109乃至S111が繰り返され、応答情報等が、複数の情報仲介端末(図26の例では、情報仲介端末52−4乃至情報仲介端末52−6)のそれぞれに繰り返し送信されるのである。
【0418】
その後、受信確認情報が受信されると、ステップS111において、処理の終了が指示されたと判定され、1回目の情報(利用者端末51から最初に送信された情報)に対する処理は終了される。ただし、こんどは、受信確認情報に対して、上述したステップS101乃至S111の処理が繰り返し実行されることになる。
【0419】
ところで、第2実施形態の無線通信システムの具体的な3つの適用例として、上述した、図20と図21に示される第1の適用例、図22と図22に示される第2の適用例、および、図24に示される第3の適用例のそれぞれを挙げることができる。
【0420】
即ち、第1の適用例においては、立ち往生している自動車211に搭載された利用者端末51は、自動車212−1に搭載された情報仲介端末52−1以外の、複数の自動車(自動車)に搭載された情報仲介端末(図示せず)のそれぞれに対しても、同様の情報を送信する。即ち、利用者端末51は、情報処理装置53に情報が確実に伝わったことを確認するまで、自分自身の近傍を通過する、複数の自動車に搭載された無線通信端末(情報仲介端末)に対して、短距離無線通信によって、緊急情報等を送信し続ける。これにより、情報処理装置53に情報をより確実に届けることが可能になる。
【0421】
同様に、情報処理装置53は、立ち往生している自動車211(利用者端末51)に応答情報が確実に伝わったことを確認するまで、利用者端末51の近傍を移動すると予想される、自動車212−2(情報仲介端末52−2)以外の、図示せぬ複数の自動車(情報仲介端末)のそれぞれに対しても、応答情報を送信しつづける。これにより、利用者端末51と情報処理装置53の両者とも、双方向通信していることを確実に確認することが可能になる。
【0422】
同様に、第2の適用例や第3の適用例においても、各種情報が、1つの情報仲介端末(第3の適用例の場合、カード)だけでなく、複数の情報仲介端末に送信されるので、どんな情報でも、その宛先まで確実に伝送することが可能になる。
【0423】
(第3実施形態)
【0424】
次に、図33乃至図41を参照して、第3実施形態が適用される無線通信システムについて説明する。
【0425】
図33と図34は、第3実施形態が適用される無線通信システムの構成例を表している。
【0426】
第3実施形態においても、第1実施形態や第2実施形態と同様に、図33と図34に示される、利用者端末51と情報処理装置53とが相互に情報を受け渡しすることが目的とされている。
【0427】
また、第3実施形態においても、第2実施形態と同様に、図33に示されるように、利用者端末51は、その近傍を通過する、複数の情報仲介端末(図33の例では、2台の情報仲介端末341−1と情報仲介端末341−2)のそれぞれに対して、同一の情報を、短距離無線通信によって繰り返し送信し続ける。
【0428】
ただし、第2実施形態においては、各情報仲介端末のそれぞれは、遮蔽物61から抜け出し、長距離無線通信が可能な領域へ移動したとき、はじめて、情報処理装置53に対して、利用者端末51から受信した情報を、長距離無線通信によってそれぞれ送信する。
【0429】
これに対して、第3実施形態においては、利用者端末51から情報を受信した情報仲介端末(例えば、図33の例では、情報仲介端末341−2)は、遮蔽物61の中にいるとき、即ち、長距離無線通信が不可能な領域に位置するとき、自分自身よりも先行して移動している情報仲介端末(例えば、図33の例では、情報仲介端末341−3であり、以下、先行端末と称する)を探索し、先行端末を探索すると、その先行端末に対して、利用者端末51から受信した情報を、短距離無線通信によって送信する。
【0430】
情報を受信した先行端末(例えば、図33の例では、情報仲介端末341−3)も、さらに先行する先行端末(例えば、図33の例では、情報仲介端末341−4であり、以下、先々行端末と称する)を探索し、先々行端末を探索すると、その先々行端末に対して、利用者端末51からの情報を、短距離無線通信によって送信する。
【0431】
このように、利用者端末51からの情報は、先行端末にリレー式に順次伝達されていく。そして、最初に、遮蔽物61から抜け出し、長距離無線通信が可能な領域へ移動した先行端末(例えば、図33の例では、情報仲介端末341−4)が、情報処理装置53に対して、利用者端末51からの情報を、長距離無線通信によって送信する。
【0432】
これにより、第3実施形態における、利用者端末51から情報処理装置53への情報の伝達時間を、第2実施形態のそれに比較して短縮させることが可能になる。
【0433】
同様に、第3実施形態においても、第2実施形態と同様に、図34に示されるように、情報処理装置53は、利用者端末51の近傍を通過すると予想される、複数の情報仲介端末(図34の例では、2台の情報仲介端末341−5と情報仲介端末341−6)のそれぞれに対して、同一の情報(例えば、応答情報)を、長距離無線通信によって繰り返し送信し続ける。
【0434】
ただし、第2実施形態においては、その情報を受信した、各情報仲介端末のそれぞれは、遮蔽物61の中に入り、即ち、長距離無線通信が不可能な領域へ移動し、利用者端末51の近傍を通過するとき、はじめて、利用者端末51に対して、情報処理装置53から受信した応答情報等を、短距離無線通信によってそれぞれ送信する。
【0435】
これに対して、第3実施形態においては、情報処理装置53から情報を受信した情報仲介端末(例えば、図34の例では、情報仲介端末341−6)は、先行端末(例えば、図34の例では、情報仲介端末341−7)を探索し、先行端末を探索すると、その先行端末に対して、情報処理装置53から受信した応答情報等を、短距離無線通信によって送信する。
【0436】
応答情報等を受信した先行端末(例えば、図34の例では、情報仲介端末341−7)も、先々行端末(例えば、図34の例では、情報仲介端末341−8)を探索し、先々行端末を探索すると、その先々行端末に対して、情報処理装置53からの応答情報等を、短距離無線通信によって送信する。
【0437】
このように、情報処理装置53からの応答情報等も、利用者端末51からの情報と同様に、先行端末にリレー式に順次伝達されていく。そして、最初に、遮蔽物61に入り(長距離無線通信が不可能な領域へ移動し)、利用者端末51の近傍を通過した先行端末(例えば、図34の例では、情報仲介端末341−8)、即ち、遮蔽物61に入り、さらに先の先行端末を探し続けたが、そのような先行端末が存在せず、自分自身が先頭となった先行端末が、利用者端末51に対して、情報処理装置53からの応答情報等を、短距離無線通信によって送信する。
【0438】
これにより、第3実施形態における、情報処理装置53から利用者端末51への情報の伝達時間も、第2実施形態のそれに比較して短縮させることが可能になる。
【0439】
従って、第3実施形態の無線通信システムは、例えば、上述した緊急通報データのように、可能な限り早く伝達される必要がある情報の受け渡しを目的とする無線通信システムに適用されると好適である。
【0440】
なお、第3実施形態においても、第2実施形態と同様に、例えば、図33の情報仲介端末341−2乃至情報仲介端末341−4や、図34の情報仲介端末341−6乃至情報仲介端末341−8等は、利用者端末51からの情報、または、情報処理装置53からの応答情報等の情報を無線送信した後は、それらの情報を削除する。また、情報を送信する機会のなかった、図33の情報仲介端末341−1や図34の情報仲介端末341−5等は、一定時間経過した後に情報を削除する。これにより、利用者端末51のセキュリティを確保することが可能になる。
【0441】
また、第3実施形態においても、第1実施形態や第2実施形態と同様に、処理の順序は特に限定されない。即ち、上述した例のように、図33に示される処理が行われた後、図34に示される処理が行われてもよいし、その逆の順序、即ち、図34に示される処理が行われた後、図33に示される処理が行われてもよい。
【0442】
図35は、第3実施形態が適用される無線通信システムの各機能を説明する機能ブロック図である。なお、利用者端末51と、情報処理装置53とのそれぞれの機能は、第2実施形態の機能と基本的に同様とされているので、図35においては、利用者端末51と、情報処理装置53との機能ブロック図は省略されている。
【0443】
はじめに、利用者端末51から情報を直接受け取る情報仲介端末341−2(図33)に注目して、短距離通信入力機能部361と情報記憶機能部362のそれぞれは、図27の短距離通信入力機能部81と情報記憶機能部82のそれぞれと、基本的に同様の機能を有しており、その説明については省略する。
【0444】
先行端末検知機能部364は、情報記憶機能部362により利用者端末51からの情報が記憶され、かつ、自分自身が、遮蔽物61の内部等の長距離無線通信が不可能な領域を移動しているとき、自分自身の近傍に位置する先行端末(自分自身よりも早く遮蔽物61等を抜け出し、長距離無線通信が可能な領域に移動すると予想される、他の情報仲介端末)を検知し、先行端末を検知した場合、そのことを、短距離通信出力機能部363に通知する。即ち、先行端末検知機能部364は、先行端末を見つけると、短距離通信出力機能部363を呼び出す。
【0445】
すると、短距離通信出力機能部363は、情報記憶機能部362より情報を取得し、その情報を、短距離無線通信によって先行端末(図35の例では、他の情報仲介端末341−3)に送信する。即ち、短距離通信出力機能部363は、図27の短距離通信出力機能部106と基本的に同様の機能を有している。
【0446】
次に、情報処理装置53から応答情報等を直接受け取る情報仲介端末341−6(図34)に注目して、長距離通信入力機能部351と情報記憶機能部352のそれぞれは、図27の長距離通信入力機能部101と情報記憶機能部102のそれぞれと、基本的に同様の機能を有しており、その説明については省略する。
【0447】
先行端末検知機能部353は、情報記憶機能部352により情報処理装置53からの応答情報が記憶されているとき、自分自身の近傍に位置する先行端末(自分自身よりも早く利用者端末51の近傍に移動すると予想される、他の情報仲介端末)を検知し、先行端末を検知した場合、そのことを、短距離通信出力機能部354に通知する。
【0448】
即ち、先行端末検知機能部353は、上述した先行端末検知機能部364と基本的に同様の機能を有している。換言すると、上述したように、1つの無線通信端末は、他の無線通信端末との状況に応じて、利用者端末51、および、情報仲介端末341−1乃至情報仲介端末341−8のうちのいずれにもなる可能性があり、このため、いずれの無線通信端末も、先行端末検知機能部353や先行端末検知機能部364と同様の機能を有している。
【0449】
短距離通信出力機能部354は、情報記憶機能部352より応答情報等を取得し、その応答情報等を、短距離無線通信によって先行端末(図35の例では、他の情報仲介端末341−7)に送信する。
【0450】
即ち、短距離通信出力機能部354は、短距離通信出力機能部363と基本的に同様の機能を有している。このことも、1つの無線通信端末は、他の無線通信端末との状況に応じて、利用者端末51、および、情報仲介端末341−1乃至情報仲介端末31−8のいずれにもなる可能性があることを考慮すれば、当然のことである。
【0451】
なお、以下、各情報仲介端末341−k(kは、任意の整数値)のそれぞれを個別に説明する必要がない場合、単に情報仲介端末341と称する。
【0452】
ところで、第3実施形態の情報仲介端末341のそれぞれは、図35の機能を有するものであれば、その形態は特に限定されず、様々な形態を取ることが可能である。
【0453】
具体的には、例えば、第3実施形態の情報仲介端末341は、図36に示される様に構成することができる。
【0454】
図27の情報仲介端末52と図35の情報仲介端末341とを比較するに、情報仲介端末341は、情報仲介端末52には必要とされない先行端末を検知する機能(先行端末検知機能部353や先行端末検知機能部364の機能)を有する必要がある。
【0455】
そこで、図36に示されるように、第3実施形態の情報仲介端末341には、移動体速度検出部381と、移動体方向検出部382とが設けられている。換言すると、図35の、先行端末検知機能部353と、先行端末検知機能部364のそれぞれの全部、または少なくとも一部分は、図36の、移動体速度検出部381と、移動体方向検出部382として構成することができる。
【0456】
移動体速度検出部381は、情報仲介端末341自身の近傍を通過する、他の情報仲介端末の速度を検出する。移動体速度検出部381は、速度を許容誤差内で正確に取得できるのであれば、その形態は特に限定されず、具体的には、例えば、赤外線センサやドップラーセンサとして構成することが可能である。
【0457】
移動体方向検出部382は、情報仲介端末341自身の近傍を通過する、他の情報仲介端末の方向を検出する。移動体方向検出部382は、方向を許容誤差内で正確に取得できるのであれば、その形態は特に限定されず、具体的には、例えば、赤外線センサやドップラーセンサとして構成することが可能である。
【0458】
即ち、移動体速度検出部381と、移動体方向検出部382とは、それぞれ独立した構成とされてもよいし、赤外線センサやドップラーセンサのように1つのもので構成されてもよい(組み合わさったものとして構成されてもよい)。
【0459】
なお、それ以外の情報仲介端末341の構成は、図9の情報仲介端末52の構成と同様とされる。即ち、図36の情報仲介端末341において、CPU151乃至リムーバブル記録媒体167のそれぞれは、図9の情報仲介端末52のCPU151乃至リムーバブル記録媒体167のそれぞれと、基本的に同様の構成と機能を有している。
【0460】
また、第3実施形態においても、利用者端末51は上述した図8に示される様に、情報処理装置53は上述した図10に示されるように、それぞれ構成することが可能である。
【0461】
ただし、第3実施形態における利用者端末51は、他の無線通信端末との状況に応じて、情報仲介端末にもなる可能性があることを考慮して、図36の移動体速度検出部381と移動体方向検出部382のそれぞれと同様の構成と機能を有するブロックをさらに搭載した方が好適である。
【0462】
次に、図37乃至図39のフローチャート、および、図40と図41のアローチャートを参照して、第3実施形態が適用される無線通信システムの処理について説明する。図37乃至図39は、情報仲介端末341の処理を表している。なお、利用者端末51の処理は、第2実施形態のそれと基本的に同様とされるので、上述した図28と図29がそのまま引用される。同様に、情報処理装置53の処理は、第2実施形態のそれと基本的に同様とされるので、上述した図30がそのまま引用される。図40と図41は、利用者端末51、情報仲介端末341(図40の場合、情報仲介端末341−2、図41の場合、情報仲介端末341−6)、および、情報処理装置53とのそれぞれの処理の関係を表している。
【0463】
以下、図37乃至図39を参照して、第3実施形態における情報仲介端末341の処理について説明する。また、上述したように、第3実施形態における、利用者端末51、および、情報処理装置53のそれぞれの処理は、第2実施形態の対応する処理と基本的に同様とされるので、ここでは、その説明については省略する。ただし、これら装置の相互の処理の関係は、図40と図41の対応するステップを参照することで、容易に理解することが可能である。
【0464】
はじめに、図37を参照して、情報仲介端末341の送信処理について説明する。
【0465】
ステップS131において、情報仲介端末341は、送信すべき情報があるか否かを判定する。
【0466】
ステップS131において、送信すべき情報がないと判定された場合、処理はステップS131に戻され、送信すべき情報があるか否かが再度判定される。即ち、情報仲介端末341―k(kは、任意の整数値)は、利用者端末51、他の情報仲介端末341−l(lは、kを除く、任意の整数値)、および、情報処理装置53のうちのいずれかから情報を受信し、その情報を、送信すべき情報として認識するまで、送信処理を待機するのである。
【0467】
換言すると、情報仲介端末341―kは、利用者端末51、他の情報仲介端末341−l、および、情報処理装置53のうちのいずれかから情報を受信すると、ステップS131において、送信すべき情報があると判定し、ステップS132において、送信すべき情報は情報処理装置53向けであるか否かを判定する。
【0468】
即ち、受信した情報の発信源が利用者端末51である場合、情報仲介端末341は、ステップS132において、送信すべき情報は情報処理装置53向けであると判定し、処理をステップS133に進める。
【0469】
これに対して、受信した情報の発信源が情報処理装置53である場合、情報仲介端末341は、ステップS132において、送信すべき情報は情報処理装置53向けではないと判定し、処理をステップS139に進める。
【0470】
例えば、図35の情報仲介端末341−2に着目すると、情報仲介端末341−2は、利用者端末51から直接情報を受け取っているので(受信しているので)、ステップS132において、送信すべき情報は情報処理装置53向けであると判定し、ステップS133において、長距離無線通信が可能であるか否かを判定する。
【0471】
即ち、図示はされていないが、情報仲介端末341−2が、情報を受信した後、仮に、遮蔽物61から抜け出し、長距離無線通信が可能な領域に移動することができた場合、即ち、仮に情報仲介端末341−2自身が先行端末となった場合、ステップS133において、長距離無線通信が可能であると判定し、ステップS134において、長距離無線通信で情報処理装置53へ情報を直接送信するのである。
【0472】
換言すると、情報仲介端末341−2ではなく、他の情報仲介端末341−4に注目した場合、他の情報仲介端末341−4も、図37のフローチャートに従って、その送信処理を実行する。この場合、他の情報仲介端末341−4は、先行端末となっているので、ステップS134において、長距離無線通信で情報処理装置53へ情報を直接送信するのである。
【0473】
なお、その後、送信処理は終了となるが、情報仲介端末341は、それ以降、別の情報を受信する可能性もあるので、所定の条件で、情報仲介端末341の送信処理が再開されるとよい。
【0474】
これに対して、図35の例では、情報仲介端末341−2は、遮蔽物61の中といった、長距離無線通信が不可能な領域に位置するので、ステップS133において、長距離無線通信が不可能であると判定し、ステップS135において、先行端末があるか否かを判定する。具体的には、ステップS135の処理は、図35の先行端末検知機能364(即ち、図36の移動体速度検出部381や移動体方向検出部382等)により実行される。
【0475】
ステップS135において、先行端末がないと判定された場合、処理は、ステップS133に戻され、それ以降の処理が繰り返される。即ち、先行端末検知機能364は、長距離無線通信が不可能な領域に自分自身が位置する限り、先行端末を探索し続けるのである。
【0476】
図35の例では、先行端末検知機能364は、情報仲介端末341−2の近傍に位置する他の情報仲介端末341−3を、先行端末として探索するので、ステップS135において、先行端末があると判定し、そのことを短距離通信出力機能部363に通知する。
【0477】
すると、ステップS136において、短距離通信出力機能部363は、先行端末(いまの場合、他の情報仲介端末341−3)に交信要求を出す。
【0478】
そして、ステップS137において、短距離通信出力機能部363は、先行端末が通信可能であるか否かを判定する。
【0479】
先行端末から交信要求に対する応答が返ってこなかった場合、短距離通信出力機能部363は、ステップS137において、先行端末が通信不可能であると判定し、処理をステップS133に戻す。即ち、先行端末検知機能部364が、再度、別の先行端末を探索するのである。
【0480】
これに対して、先行端末から交信要求に対する応答が返ってきた場合(情報仲介端末341−2が、図27の短距離通信入力機能部81に相当する機能でその応答を受信した場合)、短距離通信出力機能部363は、ステップS137において、先行端末が通信可能であると判定し、ステップS138において、短距離無線通信で先行端末(いまの場合、他の情報仲介端末341−3)に送信する。
【0481】
なお、その後、送信処理は終了となるが、情報仲介端末341−2は、それ以降、別の情報を受信する可能性もあるので、所定の条件で、情報仲介端末341−2の送信処理が再開されるとよい。
【0482】
次に、例えば、図35の情報仲介端末341−6に着目すると、情報仲介端末341−6は、情報処理装置53から応答情報等を直接受け取っているので(受信しているので)、ステップS132において、送信すべき情報(即ち、応答情報等)は情報処理装置53向けではないと判定し、ステップS139において、利用者端末51があるか否かを判定する。
【0483】
ステップS139の処理の判定方法は、特に限定されない。具体的には、例えば、情報仲介端末341−6は、自分自身の位置(例えば、図36の位置情報取得部156により取得される)と、ユーザ端末51の位置(例えば、情報処理装置53より受信された情報に含まれる)とを比較することで、利用者端末51があるか否かを判定してもよい。或いは、例えば、情報仲介端末341−6は、交信要求を定期的に繰り返し出して、速度が0(例えば、図36の移動体速度検出部381により検出される)の無線通信端末より、その交信要求に対する応答があった場合、利用者端末があると判定してもよい。
【0484】
図示はされていないが、例えば、情報仲介端末341−6が、応答情報等を受信した後、仮に、先行端末が見つからずに、利用者端末51の近傍に近づいてしまった場合、即ち、仮に情報仲介端末341−6自身が先行端末となった場合、ステップS139において、利用者端末51があると判定し、ステップS140において、短距離無線通信で利用者端末51へ情報(応答情報等)を直接送信するのである。
【0485】
換言すると、情報仲介端末341−6ではなく、他の情報仲介端末341−8に注目した場合、他の情報仲介端末341−8も、図37のフローチャートに従って、その送信処理を実行する。この場合、他の情報仲介端末341−8は、先行端末となっているので、ステップS140において、短距離無線通信で利用者端末51へ情報(応答情報等)を直接送信するのである。
【0486】
なお、その後、送信処理は終了となるが、情報仲介端末341は、それ以降、別の情報を受信する可能性もあるので、所定の条件で、情報仲介端末341の送信処理が再開されるとよい。
【0487】
これに対して、図35の例では、情報仲介端末341−6は、利用者端末51に近づく前に、先行端末として、他の情報仲介端末341−7を見つけることになる。
【0488】
このような場合、情報仲介端末341−6は、他の情報仲介端末341−7を見つけるまでは、ステップS139において、利用者端末51はないと判定し、ステップS141において、先行端末がないと判定し、処理をステップS139に戻し、それ以降の処理を繰り返す。即ち、情報仲介端末341−6は、先行端末または利用者端末51を探索し続けるのである
【0489】
そして、情報仲介端末341−6は、他の情報仲介端末341−7を見つけると、ステップS141において、先行端末があると判定し、ステップS142において、先行端末(いまの場合、他の情報仲介端末341−7)に交信要求を出す。
【0490】
ステップS143において、情報仲介端末341−6は、先行端末が通信可能であるか否かを判定する。
【0491】
先行端末から交信要求に対する応答が返ってこなかった場合、情報仲介端末341−6は、ステップS143において、先行端末が通信不可能であると判定し、処理をステップS139に戻す。即ち、情報仲介端末341−6は、再度、別の先行端末または利用者端末51を探索するのである。
【0492】
これに対して、先行端末から交信要求に対する応答が返ってきた場合、情報仲介端末341−6は、ステップS143において、先行端末が通信可能であると判定し、ステップS144において、短距離無線通信で先行端末(いまの場合、他の情報仲介端末341−7)に応答情報等を送信する。
【0493】
なお、その後、送信処理は終了となるが、情報仲介端末341−6は、それ以降、別の情報を受信する可能性もあるので、所定の条件で、情報仲介端末341−6の送信処理が再開されるとよい。
【0494】
ところで、図37の送信処理は、情報仲介端末341が、送信すべき情報として1つの情報のみを保持している場合の処理である。換言すると、情報仲介端末341は、送信すべき情報として2以上の情報を保持している場合、1つの情報に対する図37の送信処理を終了させると、次の情報に対する図37の送信処理を再度起動させる必要がある。
【0495】
そこで、情報仲介端末341は、送信すべき情報として2以上の情報を保持している場合、このような再起動の繰り返しを避けるために、例えば、図38のフローチャートに示される送信処理(図37の送信処理と区別するため、以下、図38の送信処理を、複数送信処理と称する)を実行することができる。
【0496】
以下、図38のフローチャートを参照して、情報仲介端末341の複数情報送信処理について説明する。
【0497】
ステップS161において、情報仲介端末341は、送信すべき情報があるか否かを判定する。
【0498】
ステップS161において、送信すべき情報がないと判定された場合、複数情報送信処理は終了となる。
【0499】
換言すると、情報仲介端末341は、1つでも送信すべき情報を有している場合、ステップS161において、送信すべき情報があると判定し、ステップS162において、長距離無線通信が可能であるか否かを判定する。
【0500】
ステップS162において、長距離無線通信が可能であると判定した場合、情報仲介端末341は、ステップS163において、情報処理装置53へ送信すべき情報があるか否かを判定する。
【0501】
ステップS163において、情報処理装置53へ送信すべき情報があると判定した場合、情報仲介端末341は、ステップS164において、長距離無線通信で情報処理装置53へ情報を送信し、処理をステップS161に戻し、それ以降の処理を繰り返す。
【0502】
これに対して、ステップS163において、情報処理装置53へ送信すべき情報がないと判定した場合、情報仲介端末341は、ステップS165において、利用者端末51へ送信すべき情報があるか否かを判定する。
【0503】
なお、ステップS162において、長距離無線通信が不可能であると判定された場合も、処理はステップS165に進められ、利用者端末51へ送信すべき情報があるか否かが判定される。
【0504】
ステップS165において、利用者端末51へ送信すべき情報がないと判定された場合、処理はステップS162に戻され、それ以降の処理が繰り返される。
【0505】
これに対して、ステップS165において、利用者端末51へ送信すべき情報があると判定した場合、情報仲介端末341は、ステップS166において、利用者端末51があるか否かを判定する。
【0506】
ステップS166において、利用者端末51があると判定した場合、情報仲介端末341は、ステップS167において、短距離無線通信で利用者端末51へ情報(応答情報等)を直接送信し、処理をステップS161に戻し、それ以降の処理を繰り返す。
【0507】
これに対して、ステップS166において、利用者端末51はないと判定した場合、情報仲介端末341は、ステップS168において、先行端末があるか否かを判定する。
【0508】
ステップS168において、先行端末がないと判定された場合、処理はステップS162に戻され、それ以降の処理が繰り返される。
【0509】
これに対して、ステップS168において、先行端末があると判定した場合、情報仲介端末341は、ステップS169において、先行端末に交信要求を出す。
【0510】
そして、ステップS170において、情報仲介端末341は、先行端末が通信可能であるか否かを判定する。
【0511】
ステップS170において、先行端末が通信不可能であると判定された場合、処理をステップS162に戻され、それ以降の処理が繰り返される。
【0512】
これに対して、ステップS170において、先行端末が通信可能であると判定した場合、情報仲介端末341は、ステップS171において、短距離無線通信で先行端末に情報を送信し、処理をステップS161に戻し、それ以降の処理を繰り返す。
【0513】
次に、情報仲介端末341の受信処理について説明する。
【0514】
第3実施形態における情報仲介端末341の長距離受信処理は、第1実施形態や第2実施形態における情報仲介端末51のそれと基本的に同様とされている。即ち、第3実施形態における情報仲介端末341の長距離受信処理も、図14のフローチャートが引用される。
【0515】
これに対して、第3実施形態における情報仲介端末341の短距離受信処理は、第1実施形態や第2実施形態における情報仲介端末51のそれと若干差異がある。そのような情報仲介端末341の短距離受信処理が、図39のフローチャートに示されている。
【0516】
そこで、以下、図39を参照して、情報仲介端末341の短距離受信処理について説明する。
【0517】
ステップS181において、情報仲介端末341は、情報の受信が可能であるか否かを判定する。
【0518】
ステップS181において、情報の受信が不可能であると判定された場合、処理はステップS181に戻され、情報の受信が可能であるか否かが再度判定される。即ち、情報の受信が可能となるまで、短距離受信処理は待機状態となる。
【0519】
ステップS181において、情報の受信が可能であると判定した場合、情報仲介端末341は、ステップS182において、その状態を受信待ち状態にし、ステップS183において、他の無線通信端末から交信要求されたか否かを判定する。
【0520】
ステップS183において、他の無線通信端末から交信要求されていないと判定された場合、処理はステップS182に戻され、それ以降の処理が繰り返される。即ち、情報仲介端末341は、他の無線通信端末から短距離無線通信によって送信されてくる情報を、いつでも受信できるように、その状態を受信待ち状態に保持しておくのである。
【0521】
他の無線通信端末から交信要求が出されると(ステップS183において、他の無線通信端末から交信要求されたと判定すると)、情報仲介端末341は、ステップS184において、交信要求に応答する。
【0522】
そして、他の無線通信端末が、その交信要求の応答を確認して、所定の情報を短距離無線通信によって送信してくると、ステップS185において、情報仲介端末341は、その情報を受信し、保存した後、短距離受信処理を終了させる。
【0523】
なお、図38に示されるように、情報仲介端末341は、複数の送信すべき情報を保持できるので、それ以降、別の情報を受信する可能性もあるので、所定の条件で、情報仲介端末341の短距離受信処理が再開されるとよい。
【0524】
ところで、第3実施形態の無線通信システムの具体的な3つの適用例として、上述した、図20と図21に示される第1の適用例、図22と図23に示される第2の適用例、および、図24に示される第3の適用例のそれぞれを挙げることができる。
【0525】
即ち、第1の適用例においては、立ち往生している自動車211に搭載された利用者端末51は、自動車212−1に搭載された情報仲介端末52−1以外の、複数の自動車(自動車)に搭載された情報仲介端末(図示せず)のそれぞれに対しても、同様の緊急情報を送信する。
【0526】
緊急情報を受け取った各情報仲介端末のそれぞれは、先行端末を見つけては、その緊急情報を先行端末に順次託していく(送信していく)。そして、はじめに、トンネル(遮蔽物61)の外に出た情報仲介端末(最先の先行端末)が、長距離無線通信によって緊急情報を情報処理装置53に送信する。
【0527】
これにより、情報処理装置53は、緊急情報を、第1実施形態や第2実施形態のときに比べて、より早く受け取ることが可能になる。
【0528】
同様に、情報処理装置53は、立ち往生している自動車211(利用者端末51)に応答情報が確実に伝わったことを確認するまで、利用者端末51の近傍を移動すると予想される、自動車212−2(情報仲介端末52−2)以外の、図示せぬ複数の自動車(情報仲介端末)のそれぞれに対しても、応答情報を送信しつづける。
【0529】
応答情報を受け取った各情報仲介端末のそれぞれは、先行端末を見つけては、その応答情報を先行端末に順次託していく(送信していく)。そして、はじめに、利用者端末51に近づいた情報仲介端末(最先の先行端末)が、短距離無線通信によって応答情報を利用者端末51に送信する。
【0530】
これにより、利用者端末51は、応答情報を、第1実施形態や第2実施形態のときに比べて、より早く受け取ることが可能になる。
【0531】
同様に、第2の適用例や第3の適用例においても、各種情報が、複数の情報仲介端末を介してリレー式に順次伝送されていくので、どんな情報でも、その宛先までに届く時間を、第1実施形態や第2実施形態のときに比べて、短縮させることが可能になる。
【0532】
以上、本実施の形態が適用される無線通信システムとして、第1乃至第3実施形態について説明したが、本実施の形態が適用される無線通信システムは、次のような流れで処理を行うシステムであれば、その形態は特に限定されない。
【0533】
即ち、本実施の形態が適用される無線通信システムは、少なくとも、利用者端末、その通信相手である情報処理装置、並びに、利用者端末と情報処理装置との間で伝達される情報の仲介を行う、第1の情報仲介端末、および、第2の情報仲介端末から構成される。なお、第1の情報仲介端末と、第2の情報仲介端末とは、一般的に異なる無線通信端末とされるが、同一の無線通信端末とされてもよい。また、第1の情報仲介端末と、第2の情報仲介端末とは、専用の情報仲介端末である必要はなく、単に利用者端末の近傍を通過する無線通信端末であればよい。さらに、第1の情報仲介端末と、第2の情報仲介端末とは、利用者端末の近傍を通過することを意図していたか否かは問わない。
【0534】
この場合、利用者端末は、情報処理装置の通信圏外となる場所に位置し、かつ、その場所の近傍に第1の情報仲介端末が移動してきた場合、情報処理装置に伝達すべき第1の情報を、その第1の情報仲介端末に送信する。
【0535】
第1の情報仲介端末は、利用者端末より送信された第1の情報を受信し、その後、情報処理装置の通信圏内に移動した場合、第1の情報を情報処理装置に送信する。
【0536】
情報処理装置は、第1の情報仲介端末より送信された第1の情報を受信し、その第1の情報に対する応答を示す第2の情報を、利用者端末の近傍にこれから移動する第2の情報仲介端末に送信する。
【0537】
第2の情報仲介端末は、情報処理装置より送信された第2の情報を受信し、その後、利用者端末の近傍に移動した場合、第2の情報を利用者端末前に送信する。
【0538】
利用者端末は、第2の情報仲介端末より送信された第2の情報を受信する。
【0539】
従って、本実施の形態の無線通信システムにおいては、このような一連の処理が繰り返されるので、従来なら遮蔽物等によって通信が不可能となっている利用者端末と、その通信相手である情報処理装置とが、情報の双方向の交換を、確実かつ迅速に行うことが可能になる。また、利用者端末と、その通信相手である情報処理装置とは、情報が相手に伝わったことの確認も、確実かつ迅速に行うことが可能になる。
【0540】
なお、利用者端末と、情報仲介端末とのそれぞれも、上述したように、様々な形態を取ることが可能である。
【0541】
例えば、上述したように、利用者端末と、情報仲介端末とのそれぞれは、移動を目的とする機器(例えば、自動車)に搭載される無線通信装置として構成することができる。
【0542】
また、例えば、上述したように、利用者端末と、情報仲介端末とのそれぞれは、携帯電話機として構成することもできる。
【0543】
さらに、例えば、上述したように、情報仲介端末は、カード型の無線通信装置として構成することもできる。
【0544】
ところで、上述した一連の処理を実行させるコンピュータプログラムは、ネットワークや記録媒体からインストールされる。この記録媒体は、図8、図9、図10、または図36に示されるように、装置本体とは別に、所有者等にコンピュータプログラムを提供するために配布され、ドライブ136、ドライブ166、または、ドライブ192に装着される、コンピュータプログラムが記録されている磁気ディスク(フロッピディスクを含む)、光ディスク(CD−ROM(Compact Disk−Read Only Memory),DVD(Digital Versatile Disk)を含む)、光磁気ディスク(MD(Mini−Disk)を含む)、もしくは半導体メモリなどのパッケージメディアである、リムーバブル記録媒体137、リムーバブル記録媒体167、またはリムーバブル記録媒体193により構成されるだけでなく、装置本体に予め組み込まれた状態で利用者に提供される、コンピュータプログラムが記録されている、ROM122、ROM153、またはROM182や、記憶部129、記憶部159、または、記憶部188に含まれるハードディスクなどで構成される。
【0545】
なお、本明細書において、記録媒体に記録されるコンピュータプログラムを記述するステップは、記載された順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別に実行される処理をも含むものである。
【0546】
また、本明細書において、システムとは、複数の装置や処理部により構成される装置全体を表すものである。
【0547】
【発明の効果】
以上のごとく、本発明によれば、利用者端末が、通信相手の通信圏外に位置する場合でも、必要な情報を通信相手に伝達することができる。特に、本発明によれば、利用者端末から通信相手への情報の伝達を確実かつ迅速に行うとともに、さらに、利用者端末側での、その確認も確実かつ迅速に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の無線通信システムの構成例を示す図である。
【図2】従来の無線通信システムの課題を示す図である。
【図3】従来の無線通信システムの他の構成例を示す図である。
【図4】従来の無線通信システムのさらに他の構成例を示す図である。
【図5】本実施形態が適用される無線通信システムの構成例を示す図である。
【図6】本実施形態が適用される無線通信システムの構成例を示す図である。
【図7】図5と図6の無線通信システムの機能的な構成例を示す機能ブロック図である。
【図8】図5と図6の無線通信システムのうちの、利用者端末の構成例を示すブロック図である。
【図9】図5と図6の無線通信システムのうちの、情報仲介端末の構成例を示すブロック図である。
【図10】図5と図6の無線通信システムのうちの、情報処理装置の構成例を示すブロック図である。
【図11】図5と図6の無線通信システムのうちの、利用者端末の送信処理例を示すフローチャートである。
【図12】図5と図6の無線通信システムのうちの、利用者端末の受信処理例を示すフローチャートである。
【図13】図5と図6の無線通信システムのうちの、情報仲介端末の短距離受信処理例を示すフローチャートである。
【図14】図5と図6の無線通信システムのうちの、情報仲介端末の長距離受信処理例を示すフローチャートである。
【図15】図5と図6の無線通信システムのうちの、情報仲介端末の短距離送信処理例を示すフローチャートである。
【図16】図5と図6の無線通信システムのうちの、情報仲介端末の長距離送信処理例を示すフローチャートである。
【図17】図5と図6の無線通信システムのうちの、情報処理装置の処理例を示すフローチャートである。
【図18】図5と図6の無線通信システムの処理、即ち、利用者端末、情報仲介端末、および、情報処理装置のそれぞれの処理例の関係を説明するアローチャートである。
【図19】図5と図6の無線通信システムの処理、即ち、利用者端末、情報仲介端末、および、情報処理装置のそれぞれの処理例の関係を説明するアローチャートである。
【図20】本実施の形態が適用される無線通信システムの具体的な適用例を説明する図である。
【図21】本実施の形態が適用される無線通信システムの具体的な適用例を説明する図である。
【図22】本実施の形態が適用される無線通信システムの具体的な他の適用例を説明する図である。
【図23】本実施の形態が適用される無線通信システムの具体的な他の適用例を説明する図である。
【図24】本実施の形態が適用される無線通信システムの具体的なさらに他の適用例を説明する図である。
【図25】本実施形態が適用される無線通信システムの他の構成例を示す図である。
【図26】本実施形態が適用される無線通信システムの他の構成例を示す図である。
【図27】図25と図26の無線通信システムの機能的な構成例を示す機能ブロック図である。
【図28】図25と図26の無線通信システムのうちの、利用者端末の送信処理例を示すフローチャートである。
【図29】図25と図26の無線通信システムのうちの、利用者端末の送信処理例を示すフローチャートである。
【図30】図25と図26の無線通信システムのうちの、情報処理装置の処理例を示すフローチャートである。
【図31】図25と図26の無線通信システムの処理、即ち、利用者端末、情報仲介端末、および、情報処理装置のそれぞれの処理例の関係を説明するアローチャートである。
【図32】図25と図26の無線通信システムの処理、即ち、利用者端末、情報仲介端末、および、情報処理装置のそれぞれの処理例の関係を説明するアローチャートである。
【図33】本実施形態が適用される無線通信システムのさらに他の構成例を示す図である。
【図34】本実施形態が適用される無線通信システムのさらに他の構成例を示す図である。
【図35】図33と図34の無線通信システムの機能的な構成例を示す機能ブロック図である。
【図36】図33と図34の無線通信システムのうちの、情報仲介端末の構成例を示すブロック図である。
【図37】図33と図34の無線通信システムのうちの、情報仲介端末の送信処理例を示すフローチャートである。
【図38】図33と図34の無線通信システムのうちの、情報仲介端末の複数情報送信処理例を示すフローチャートである。
【図39】図33と図34の無線通信システムのうちの、情報仲介端末の短距離送信処理例を示すフローチャートである。
【図40】図33と図34の無線通信システムの処理、即ち、利用者端末、情報仲介端末、および、情報処理装置のそれぞれの処理例の関係を説明するアローチャートである。
【図41】図33と図34の無線通信システムの処理、即ち、利用者端末、情報仲介端末、および、情報処理装置のそれぞれの処理例の関係を説明するアローチャートである。
【符号の説明】
51 利用者端末
52 情報仲介端末
53 情報処理装置
61 遮蔽物
71 通信状態検知機能部
72 通信方式切換機能部
73 情報記憶機能部
74 仲介端末探索機能部
75 位置情報取得機能部
76 短距離通信出力機能部
77 短距離通信入力機能部
81 短距離通信入力機能部
82 情報記憶機能部
83 通信状態検知機能部
84 通信方式切替機能部
85 長距離通信出力機能部
91 長距離通信入力機能部
92 長距離通信出力機能部
101 長距離通信入力機能部
102 情報記憶機能部
103 通信状態検知機能部
104 通信方式切替機能部
105 通信相手探索機能部
106 短距離通信出力機能部
121 CPU
122 ROM
126 位置情報取得部
129 記憶部
130 短距離無線通信部
131 アンテナ
132 長距離無線通信部
133 アンテナ
134 通信状態検出部
135 通信切替部
137 リムーバブル記録媒体
151 CPU
152 ROM
156 位置情報取得部
159 記憶部
160 短距離無線通信部
161 アンテナ
162 長距離無線通信部
163 アンテナ
164 通信状態検出部
165 通信切替部
167 リムーバブル記録媒体
181 CPU
182 ROM
188 記憶部
189 長距離無線通信部
190 アンテナ
191 通信状態検出部
193 リムーバブル記録媒体
301 情報出力判断機能部
311 情報出力判断機能部
341 情報仲介端末
351 長距離通信入力機能部
352 情報記憶機能部
353 先行端末検知機能部
354 短距離通信出力機能部
361 短距離通信入力機能部
362 情報記憶機能部
363 短距離通信出力機能部
364 先行端末検知機能部
381 移動体速度検出部
382 移動体方向検出部

Claims (22)

  1. 第1の通信装置、その通信相手である第2の通信装置、並びに、前記第1の通信装置と前記第2の通信装置との間で伝達される情報の仲介を行う、第3の通信装置、および、第4の通信装置から構成される通信システムにおける通信方法において、
    前記第1の通信装置は、前記第2の通信装置の通信圏外となる場所に位置し、かつ、その場所の近傍に前記第3の通信装置が移動してきた場合、前記第2の通信装置に伝達すべき第1の情報を、前記第3の通信装置に送信し、
    前記第3の通信装置は、前記第1の通信装置より送信された前記第1の情報を受信し、その後、前記第2の通信装置の通信圏内に移動した場合、前記第1の情報を前記第2の通信装置に送信し、
    前記第2の通信装置は、前記第3の通信装置より送信された前記第1の情報を受信し、その第1の情報に対する応答を示す第2の情報を、前記第1の通信装置の近傍にこれから移動する前記第4の通信装置に送信し、
    前記第4の通信装置は、前記第2の通信装置より送信された前記第2の情報を受信し、その後、前記第1の通信装置の近傍に移動した場合、前記第2の情報を前記第1の通信装置に送信し、
    前記第1の通信装置は、前記第4の通信装置より送信された前記第2の情報を受信する
    ことを特徴とする通信方法。
  2. 前記第1の通信装置、前記第3の通信装置、および、前記第4の通信装置は、移動を目的とする機器に搭載される無線通信装置である
    ことを特徴とする請求項1に記載の通信方法。
  3. 前記第1の通信装置、前記第3の通信装置、および、前記第4の通信装置は、携帯電話機である
    ことを特徴とする請求項1に記載の通信方法。
  4. 前記第3の通信装置、および、前記第4の通信装置は、カード型の無線通信装置である
    ことを特徴とする請求項1に記載の通信方法。
  5. 第1の通信装置、その通信相手である第2の通信装置、並びに、前記第1の通信装置と前記第2の通信装置との間で伝達される情報の仲介を行う、第3の通信装置、および、第4の通信装置から構成される通信システムにおいて、
    前記第1の通信装置は、
    前記第2の通信装置の通信圏外となる場所に位置し、かつ、その場所の近傍に前記第3の通信装置が移動してきた場合、前記第2の通信装置に伝達すべき第1の情報を、前記第3の通信装置に送信する第1の送信手段と、
    前記第2の通信装置が、前記第1の送信手段より送信された前記第1の情報を、前記第3の通信装置を介して取得し、その第1の情報に対する応答を示す第2の情報を、前記第4の通信装置に送信し、かつ、前記第4の通信装置が、前記第1の通信装置の近傍に移動してきて、前記第2の情報を送信してきた場合、前記第2の情報を受信する第1の受信手段と
    を備え、
    前記第2の通信装置は、
    前記第3の通信装置より送信された前記第1の情報を受信する第2の受信手段と、
    前記第2の受信手段に受信された前記第1の情報に対する前記第2の情報を、前記第1の通信装置の近傍にこれから移動する前記第4の通信装置に送信する第2の送信手段と
    を備え、
    前記第3の通信装置は、
    前記第1の通信装置より送信された前記第1の情報を受信する第3の受信手段と、
    前記第3の受信手段に前記第1の情報が受信された後、前記第3の通信装置が前記第2の通信装置の通信圏内に移動した場合、前記第1の情報を前記第2の通信装置に送信する第3の送信手段と
    を備え、
    前記第4の通信装置は、
    前記第2の通信装置より送信された前記第2の情報を受信する第4の受信手段と、
    前記第4の受信手段に前記第2の情報が受信された後、前記第1の通信装置が位置する前記場所の近傍に移動した場合、前記第2の情報を前記第1の通信装置に送信する第4の送信手段と
    を備える
    ことを特徴とする通信システム。
  6. 前記第1の通信装置、前記第3の通信装置、および、前記第4の通信装置は、移動を目的とする機器に搭載される無線通信装置である
    ことを特徴とする請求項5に記載の通信システム。
  7. 前記第1の通信装置、前記第3の通信装置、および、前記第4の通信装置は、携帯電話機である
    ことを特徴とする請求項5に記載の通信システム。
  8. 前記第3の通信装置、および、前記第4の通信装置は、カード型の無線通信装置である
    ことを特徴とする請求項5に記載の通信システム。
  9. 通信相手である第1の他の通信装置の通信圏外となる場所に位置し、かつ、その場所の近傍に、第2の他の通信装置が移動してきた場合、前記第1の他の通信装置に伝達すべき第1の情報を、前記第2の他の通信装置に送信する送信手段と、
    前記第1の他の通信装置が、前記送信手段より送信された前記第1の情報を、前記第2の他の通信装置を介して取得し、その第1の情報に対する応答を示す第2の情報を、第3の他の通信装置に送信し、かつ、その第3の他の通信装置が、自分自身の近傍に移動してきて、前記第2の情報を送信してきた場合、前記第2の情報を受信する受信手段と
    を備えることを特徴とする通信装置。
  10. 前記通信装置は、移動を目的とする機器に搭載される無線通信装置である
    ことを特徴とする請求項9に記載の通信装置。
  11. 前記通信装置は、携帯電話機である
    ことを特徴とする請求項9に記載の通信装置。
  12. 通信装置と、その通信相手である第1の他の通信装置との間で交わされる情報の仲介を行う、第2の他の通信装置、および、第3の他の通信装置との通信の処理をコンピュータに実行させるプログラムであって、
    前記通信装置が、前記第1の他の通信装置の通信圏外となる場所に位置し、かつ、その場所の近傍に、第2の他の通信装置が移動してきた場合、前記第1の他の通信装置に伝達すべき第1の情報を、前記第2の他の通信装置に送信することを制御する送信制御ステップと、
    前記第1の他の通信装置が、前記送信制御ステップの処理により送信が制御された前記第1の情報を、前記第2の他の通信装置を介して取得し、その第1の情報に対する応答を示す第2の情報を、前記第3の他の通信装置に送信し、かつ、その第3の他の通信装置が、前記第1の通信装置が位置する前記場所に移動してきて、前記第2の情報を送信してきた場合、前記第2の情報を受信することを制御する受信制御ステップと
    を含むことを特徴とするプログラム。
  13. 通信装置と、その通信相手である第1の他の通信装置との間で交わされる情報の仲介を行う、第2の他の通信装置、および、第3の他の通信装置との通信の処理をコンピュータに実行させるプログラムであって、
    前記通信装置が、前記第1の他の通信装置の通信圏外となる場所に位置し、かつ、その場所の近傍に、第2の他の通信装置が移動してきた場合、前記第1の他の通信装置に伝達すべき第1の情報を、前記第2の他の通信装置に送信することを制御する送信制御ステップと、
    前記第1の他の通信装置が、前記送信制御ステップの処理により送信が制御された前記第1の情報を、前記第2の他の通信装置を介して取得し、その第1の情報に対する応答を示す第2の情報を、前記第3の他の通信装置に送信し、かつ、その第3の他の通信装置が、前記第1の通信装置が位置する前記場所に移動してきて、前記第2の情報を送信してきた場合、前記第2の情報を受信することを制御する受信制御ステップと
    を含むプログラムが記録されていること特徴とする記録媒体。
  14. 通信相手である第1の他の通信装置が、自分自身の通信圏外となる場所に位置し、かつ、その場所の近傍に移動してきた第2の他の通信装置に対して、第1の情報を送信し、かつ、前記第2の他の通信装置が、その第1の情報を受信し、その後、自分自身の通信圏内に移動してきて、前記第1の情報を送信してきた場合、前記第1の情報を受信する受信手段と、
    前記受信手段に受信された前記第1の情報に対する応答を示す第2の情報を、前記第1の他の通信装置の近傍にこれから移動する第3の他の通信装置に送信する送信手段と
    を備えることを特徴とする通信装置。
  15. 通信装置と、その通信相手である第1の他の通信装置との間で交わされる情報の仲介を行う、第2の他の通信装置、および、第3の他の通信装置との通信の処理をコンピュータに実行させるプログラムであって、
    前記第1の他の通信装置が、前記通信装置の通信圏外となる場所に位置し、かつ、その場所の近傍に移動してきた前記第2の他の通信装置に対して、第1の情報を送信し、かつ、前記第2の他の通信装置が、その第1の情報を受信し、その後、前記通信装置の通信圏内に移動してきて、前記第1の情報を送信してきた場合、前記第1の情報を受信することを制御する受信制御ステップと、
    前記受信制御ステップの処理により受信が制御された前記第1の情報に対する応答を示す第2の情報を、前記第1の他の通信装置の近傍にこれから移動する第3の他の通信装置に送信することを制御する送信制御ステップと
    を含むことを特徴とするプログラム。
  16. 通信装置と、その通信相手である第1の他の通信装置との間で交わされる情報の仲介を行う、第2の他の通信装置、および、第3の他の通信装置との通信の処理をコンピュータに実行させるプログラムであって、
    前記第1の他の通信装置が、前記通信装置の通信圏外となる場所に位置し、かつ、その場所の近傍に移動してきた前記第2の他の通信装置に対して、第1の情報を送信し、かつ、前記第2の他の通信装置が、その第1の情報を受信し、その後、前記通信装置の通信圏内に移動してきて、前記第1の情報を送信してきた場合、前記第1の情報を受信することを制御する受信制御ステップと、
    前記受信制御ステップの処理により受信が制御された前記第1の情報に対する応答を示す第2の情報を、前記第1の他の通信装置の近傍にこれから移動する第3の他の通信装置に送信することを制御する送信制御ステップと
    を含むプログラムが記録されていること特徴とする記録媒体。
  17. 第1の他の通信装置が、その通信相手である第2の他の通信装置の通信圏外となる場所に位置し、かつ、その場所の近傍に自分自身が移動した場合、前記第1の他の通信装置より送信されてくる、前記第2の他の通信装置に伝達すべき第1の情報を受信する第1の受信手段と、
    前記第1の受信手段に前記第1の情報が受信された後、前記第2の他の通信装置の通信圏内に自分自身が移動した場合、前記第1の情報を前記第2の他の通信装置に送信する第1の送信手段と、
    前記第2の他の通信装置の通信圏内に自分自身が位置する場合、前記第2の他の通信装置より送信されてくる、前記第1の他の通信装置に伝達すべき第2の情報を受信する第2の受信手段と、
    前記第2の受信手段に前記第2の情報が受信された後、前記第1の他の通信装置が位置する前記場所の近傍に自分自身が移動した場合、前記第2の情報を前記第1の他の通信装置に送信する第2の送信手段と
    を備えることを特徴とする通信装置。
  18. 前記通信装置は、移動を目的とする機器に搭載される無線通信装置である
    ことを特徴とする請求項17に記載の通信装置。
  19. 前記通信装置は、携帯電話機である
    ことを特徴とする請求項17に記載の通信装置。
  20. 前記通信装置は、カード型の無線通信装置である
    ことを特徴とする請求項17に記載の通信装置。
  21. 第1の他の通信装置と、その通信相手である第2の他の通信装置との間で交わされる情報の仲介を行う通信装置の通信の処理をコンピュータに実行させるプログラムであって、
    前記第1の他の通信装置が、前記第2の他の通信装置の通信圏外となる場所に位置し、かつ、その場所の近傍に前記通信装置が移動した場合、前記第1の他の通信装置より送信されてくる、前記第2の他の通信装置に伝達すべき第1の情報を受信することを制御する第1の受信制御ステップと、
    前記第1の受信制御ステップの処理により前記第1の情報の受信が制御された後、前記第2の他の通信装置の通信圏内に前記通信装置が移動した場合、前記第1の情報を前記第2の他の通信装置に送信することを制御する第1の送信制御ステップと、
    前記第2の他の通信装置の通信圏内に前記通信装置が位置する場合、前記第2の他の通信装置より送信されてくる、前記第1の他の通信装置に伝送すべき第2の情報を受信することを制御する第2の受信制御ステップと、
    前記第2の受信制御ステップの処理により前記第2の情報の受信が制御された後、前記第1の他の通信装置が位置する前記場所の近傍に前記通信装置が移動した場合、前記第2の情報を前記第1の他の通信装置に送信する第2の送信ステップと
    を含むことを特徴とするプログラム。
  22. 第1の他の通信装置と、その通信相手である第2の他の通信装置との間で交わされる情報の仲介を行う通信装置の通信の処理をコンピュータに実行させるプログラムであって、
    前記第1の他の通信装置が、前記第2の他の通信装置の通信圏外となる場所に位置し、かつ、その場所の近傍に前記通信装置が移動した場合、前記第1の他の通信装置より送信されてくる、前記第2の他の通信装置に伝達すべき第1の情報を受信することを制御する第1の受信制御ステップと、
    前記第1の受信制御ステップの処理により前記第1の情報の受信が制御された後、前記第2の他の通信装置の通信圏内に前記通信装置が移動した場合、前記第1の情報を前記第2の他の通信装置に送信することを制御する第1の送信制御ステップと、
    前記第2の他の通信装置の通信圏内に前記通信装置が位置する場合、前記第2の他の通信装置より送信されてくる、前記第1の他の通信装置に伝送すべき第2の情報を受信することを制御する第2の受信制御ステップと、
    前記第2の受信制御ステップの処理により前記第2の情報の受信が制御された後、前記第1の他の通信装置が位置する前記場所の近傍に前記通信装置が移動した場合、前記第2の情報を前記第1の他の通信装置に送信する第2の送信ステップと
    を含むプログラムが記録されていること特徴とする記録媒体。
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